非同期ネットワークにおけるモバイルリレーモビリティのシステムおよび方法
モバイルリレーのハンドオーバの同期タイミングの調整を管理するシステムおよび方法を開示する。本方法は、モバイルリレーのカバレージを第1のネットワークアクセスポイントから第2のネットワークアクセスポイントに再配置することと、ワイヤレス通信システムの非同期ネットワークにおいてモバイルリレーの同期タイミングを調整することとを含む。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、2009年8月12日に出願された「Systems and Methods of Mobile Relay Mobility In Asynchronous Networks」と題する米国特許仮出願第61/233,268号の利益を主張する。
【技術分野】
【0002】
以下の説明は、概してワイヤレス通信に関し、特に、そのような通信のために1つまたは複数のモバイルリレーを使用することに関する。
【背景技術】
【0003】
ワイヤレス通信システムは、音声およびデータなど、様々なタイプの通信コンテンツを提供するために広く展開されている。これらのシステムは、利用可能なシステムリソース(たとえば、帯域幅および送信電力)を共有することによって複数のユーザとの通信をサポートすることが可能な多元接続システムである。そのような多元接続システムの例には、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、3GPP Long Term Evolution(LTE)システム、および直交周波数分割多元接続(OFDMA)システムがある。概して、ワイヤレス多元接続通信システムは、複数のワイヤレスデバイスのための通信を同時にサポートすることができる。
【0004】
そのようなシステムでは、カバレージエリアを生成するために基地局が使用される。モバイルデバイスは、基地局とモバイルデバイスとの間で情報を転送するために、そのカバレージエリアにおいて特定の基地局との双方向リンクを確立することができる。モバイルデバイスが特定の基地局のカバレージエリアの外側に移動すると、基地局との通信が途切れることがある。一般に、モバイルデバイスがより好適な基地局に移動するようにハンドオーバが行われる。
【発明の概要】
【0005】
非同期ネットワークにおいてモバイルリレーのハンドオーバをサポートするための様々なタイミング調整プロシージャを本明細書で開示する。一態様では、モバイルリレーのカバレージが第1のネットワークアクセスポイントから第2のネットワークアクセスポイントに再配置され、モバイルリレーの同期タイミングが調整される。
【0006】
別の態様では、モバイルリレーは、ワイヤレス通信システムにおいて動作し、(1)モバイルリレーのカバレージをソース基地局からターゲット基地局に再配置するため、およびワイヤレス通信システムの非同期ネットワークにおいてモバイルリレーのタイミングを調整するためのプロセッサと、(2)プロセッサに結合された、データを記憶するためのメモリとを含む。
【0007】
さらなる態様では、第1のネットワークアクセスポイントと1つまたは複数のアクセス端末とを有するワイヤレスネットワークは、(1)第1のネットワークアクセスポイントと1つまたは複数のアクセス端末との間の通信をワイヤレス中継するように動作可能なモバイルリレーであって、第1のネットワークアクセスポイントに関連する現在の同期タイミングを有する、モバイルリレーと、(2)第2のネットワークアクセスポイントに関連する異なる同期タイミングを示すメッセージを送信する第2のネットワークアクセスポイントであって、異なる同期タイミングが現在の同期タイミングとは異なる、第2のネットワークアクセスポイントとを含む。モバイルリレーは、第1のネットワークアクセスポイントと1つまたは複数のアクセス端末との間から、第2のネットワークアクセスポイントと1つまたは複数のアクセス端末との間に通信を転送するために、異なる同期タイミングに従ってモバイルリレーの同期タイミングを調整する。
【0008】
本開示の特徴、性質、および利点は、図面とともに、以下に記載する詳細な説明を読めばより明らかになろう。慣例により、図面の様々な特徴/要素は一定の縮尺で描かれていないことがある。共通の参照番号は同様の特徴/要素を表す。図面には以下の図が含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】多元接続ワイヤレス通信システムを示す図。
【図2】別のワイヤレス通信システムを示すブロック図。
【図3】例示的な実施形態による、モバイルリレーとソースおよびターゲットネットワークアクセスポイントとを示す例示的なシステムを示す図。
【図4】別の例示的な実施形態による、モバイルリレーを含む多元接続ワイヤレス通信システムを示す図。
【図5】図4のワイヤレス通信システムのマクロセルを示す図。
【図6】様々な例示的な実施形態による、モバイルリレー、アクセス端末、およびソース/ターゲットネットワークアクセスポイントの間の例示的なメッセージ交換を示すタイミング図。
【図7】様々な例示的な実施形態による、モバイルリレー、アクセス端末、およびソース/ターゲットネットワークアクセスポイントの間の別の例示的なメッセージ交換を示すタイミング図。
【図8】様々な例示的な実施形態による、モバイルリレー、アクセス端末、およびソース/ターゲットネットワークアクセスポイントの間のさらなる例示的なメッセージ交換を示すタイミング図。
【図9】様々な例示的な実施形態による、モバイルリレー、アクセス端末、およびソース/ターゲットネットワークアクセスポイントの間のさらに別の例示的なメッセージ交換を示すタイミング図。
【図10】モバイルリレーのためのタイミングを調整する例示的な方法を示すフローチャート。
【発明の詳細な説明】
【0010】
本明細書で実施形態を例示して説明するが、実施形態は示された詳細に限定されるものではない。そうではなく、特許請求の範囲の同等物の範囲内で本開示の範囲から逸脱することなく細部において様々な改変が行われ得る。
【0011】
様々な例示的な実施形態は、1つのネットワークアクセスポイント(NAP)から別のNAPへのハンドオーバ動作を可能にするために同期されないNAP、たとえば基地局を有する非同期ネットワーク中のアクセス端末(たとえば、モバイルリレーおよび/またはユーザ機器(UE))のタイミング調整を可能にする。
【0012】
様々な例示的な実施形態について、本明細書でLTEシステムに関して説明するが、本明細書で説明するアクセス端末およびタイミング調整プロシージャは、特にCDMAネットワーク、TDMAネットワーク、FDMAネットワーク、OFDMAネットワークおよびシングルキャリアFDMA(SC−FDMA)ネットワークなど、他の通信ネットワークに適用され得ることが当業者によって理解される。「ネットワーク」および「システム」という用語は互換的に使用されることがある。
【0013】
CDMAネットワークは、特に汎用地上波無線アクセス(UTRA)、またはcdma2000などの無線技術を実装する。UTRAは、Wideband CDMA(W−CDMA)または低チップレート(LCR)を含む。cdma2000は、IS−2000、IS−95またはIS−856規格をカバーする。TDMAネットワークは、Global System for Mobile Communications(GSM(登録商標))などの無線技術を実装する。OFDMAネットワークは、特に進化型UTRA(E−UTRA)、IEEE802.11、IEEE802.16、IEEE802.20、またはFlash−OFDM(登録商標)の無線技術を実施する。UTRA、E−UTRA、およびGSMは、Universal Mobile Telecommunication System(UMTS)の一部である。LTEは、E−UTRAを使用するUMTSの今度のリリースである。UTRA、E−UTRA、GSM、UMTSおよびLTEは、「3rd Generation Partnership Project」(3GPP)という名称の組織からの文書に記載されている。cdma2000は、「3rd Generation Partnership Project 2」(3GPP2)という名称の組織からの文書に記載されている。これらの様々な無線技術および規格は当技術分野で知られている。SC−FDMAシステムは、シングルキャリア変調および周波数領域等化を使用し、OFDMAシステムと同様のパフォーマンスおよび本質的に同じ全体的な複雑さを有する。SC−FDMA信号は、SC−FDMAのシングルキャリア構造のためにより低いピーク対平均電力比(PAPR)を有する。より低いPAPRは送信電力効率の点でアクセス端末にとって有利であるので、SC−FDMAは現在、3GPP LTEまたはE−UTRAにおけるアップリンク多元接続方式に関する実用的な前提である。
【0014】
図1は、多元接続ワイヤレス通信システム100を示す図である。
【0015】
図1を参照すると、多元接続ワイヤレス通信システム100は、1つまたは複数のアクセス端末116および122(たとえば、特にユーザ機器、モバイルデバイスまたは他の通信機器)と通信している1つまたは複数のネットワークアクセスポイント(NAP)102 (たとえば、基地局または他の通信デバイス)を含む。
【0016】
各NAP102は複数のセクタにカバレージを与える。NAP102は、カバレージエリア(たとえば、特定の地理的領域)をもつ固定局であり、カバレージエリア中のアクセス端末116および122と通信する。複数のアンテナグループ(たとえば、第1のアンテナグループはアンテナ104および106を含み、第2のアンテナグループはアンテナ108および110を含み、第3のアンテナグループはアンテナ112および114を含む)を含む3セクタNAP102が示されている。NAPのセクタは、概してアンテナグループに関連するエリアまたは地理的領域を指す。たとえば、NAP102は、セクタのうちの1つにおいて第1のアンテナグループ104:106を介してアクセス端末122と通信する。
【0017】
アンテナグループごとに2つアンテナが示されているが、アンテナグループごとにより多いアンテナまたはより少ないアンテナが使用されることが企図される。3セクタNAPが示されているが、より多いセクタまたはより少ないセクタがNAPによって実装されることが企図される。
【0018】
アンテナ112および114が、順方向リンク120を介して情報をアクセス端末116に送信し(または送り)、逆方向リンク118を介してアクセス端末116から情報を受信するように、アクセス端末116はアンテナ112および114を介してNAP102と通信する。順方向リンク(またはダウンリンク)は概してNAPからアクセス端末への通信リンクを指し、逆方向リンク(またはアップリンク)は概してアクセス端末からNAPへの通信リンクを指す。アンテナ104および106が順方向リンク126を介して情報をアクセス端末122に送信し(または送り)、逆方向リンク124を介してアクセス端末122から情報を受信するように、アクセス端末122はアンテナ104および106を介してNAP102と通信する。周波数分割複信(FDD)システムでは、順方向および逆方向リンク118、120、124および126は、通信のための異なる周波数を使用する。いくつかの例示的な実施形態では、順方向リンク120および126は、逆方向リンク118および124によって使用される周波数(または周波数帯域)とは異なる周波数(または周波数帯域)を使用する。
【0019】
順方向リンク120および126を介した通信では、NAP102のアンテナ104:106および112:114は、順方向リンク120および126の信号対雑音比を改善するためにビームフォーミングを使用する。アクセス端末116および122への送信のためにNAP102からのビームフォーミングを使用することによって、近隣セル中のアクセス端末に対して、NAP102のための単一のアンテナ構成と比較して干渉の低減が実現される。
【0020】
図2は、NAP210とアクセス端末250とを含む例示的な多入力多出力(MIMO)ワイヤレス通信システム200を示す図である。ワイヤレス通信システム200は、簡潔のために1つのNAPと1つのアクセス端末250とを示しているが、システム200が2つ以上のNAPおよび/または2つ以上のアクセス端末を含み得ることが当業者により理解される。
【0021】
各アクセス端末250は、順方向リンクおよび逆方向リンク上の送信を介して1つまたは複数のNAP210と通信する。これらの通信リンクは、単入力単出力、多入力単出力、またはMIMOシステムを介して確立される。MIMOシステムは、データ伝送のために複数(NT)個の送信アンテナと複数(NR)個の受信アンテナとを使用する。NT個の送信アンテナおよびNR個の受信アンテナによって形成されたMIMOチャネルは、空間チャネルとも呼ばれるNS個の独立チャネルに分解され、ここで、NS≦min{NT,NR}である。NS個の独立チャネルの各々は1つの次元に対応する。複数の送信アンテナおよび受信アンテナによって生成された追加の次元数が使用された場合、MIMOシステムは改善されたパフォーマンス(たとえば、より高いスループットおよび/またはより大きい信頼性)を与える。
【0022】
MIMOシステムは時分割複信(TDD)またはFDDシステムをサポートする。TDDシステムでは、順方向リンクチャネル応答が逆方向リンクチャネル応答(たとえば、測定された逆方向リンクチャネル応答)から推定されるように、順方向および逆方向リンク送信は同じ周波数領域(たとえば、周波数帯域)を使用する。順方向リンクチャネル応答の推定から、NAP210において複数のアンテナが使用されるとき、NAP210は順方向リンク上の電力レベルおよびビームフォーミング利得を調整する。
【0023】
NAP210において、いくつかのデータストリームのトラフィックデータがデータソース212から送信(TX)データプロセッサ214に供給される。いくつかの例示的な実施形態では、各データストリームは、それぞれの送信アンテナ224a〜224tを介して送信される。TXデータプロセッサ214は、各データデータストリーム用に選択された特定の符号化方式に基づいて、データストリームごとにトラフィックデータをフォーマットし、符号化し、インターリーブして、符号化データを供給する。
【0024】
各データストリームの符号化データは、たとえば、直交周波数分割多重(OFDM)技法を使用してパイロットデータと多重化される。追加または代替として、パイロットシンボルは、周波数分割多重(FDM)、時分割多重(TDM)、符号分割多重(CDM)または他の技法を使用した多重化である。パイロットデータは、一般に、知られている方法で処理される、知られているデータパターンであり、チャネル応答を推定するためにアクセス端末250において使用される。各データストリームの多重化されたパイロットおよび符号化データは、特定の変調方式(特に、たとえば、2位相偏移キーイング(BPSK)、4位相偏移キーイング(QPSK)、M位相偏移キーイング(M−PSK)、または多値直交振幅変調(M−QAM))に基づいて変調(たとえば、シンボルマッピング)される。各データストリームのためのデータレート、符号化、および変調は、プロセッサ230上で実行されるかまたはプロセッサ230によって供給される命令によって決定される。
【0025】
NAP210のTX MIMOプロセッサ220は、各データストリームのためのTXデータプロセッサ214から変調シンボルを受信し、変調シンボルを(たとえば、OFDM用に)さらに処理する。TX MIMOプロセッサ220は、NT個の変調シンボルストリームをNT個の送信機(TMTR)222a〜222tに供給する。様々な実施形態では、TX MIMOプロセッサ220は、データストリームのシンボルと、シンボルの送信元のアンテナとにビームフォーミング重みを適用する。
【0026】
各送信機222a〜222tは、それぞれのシンボルストリームを受信し、処理して、1つまたは複数のアナログ信号を生成し、さらに、1つまたは複数のアナログ信号を調整(たとえば、増幅、フィルタ処理、および/またはアップコンバート)して、MIMOチャネルを介して送信するのに適した変調信号を供給する。送信機222a〜222tからのNT個の変調信号は、それぞれNT個のアンテナ224a〜224tから送信される。
【0027】
アクセス端末250において、送信された被変調信号は、NRアンテナ252a〜252rを介して受信される。各アンテナ252a〜252rから受信した信号は、それぞれの受信機(RCVR)254a〜254rに供給される。各受信機254a〜254rは、受信信号を調整(たとえば、増幅、フィルタ処理、および/または、ダウンコンバート)し、調整された信号をデジタル化してサンプルを供給し、サンプルを処理してNAP210によって送られたストリームに対応するシンボルストリームを供給する。
【0028】
RXデータプロセッサ260は、特定の受信機を処理している技法に基づいて、NR個の受信機254a〜254rからNR個の受信シンボルストリームを受信し、処理して、NT個の「発見された」シンボルストリームを供給する。RXデータプロセッサ260は、各検出シンボルストリームを復調し、デインターリーブし、および/または復号して、データストリームのトラフィックデータを復元する。RXデータプロセッサ260による処理は、NAP210におけるTX MIMOプロセッサ220およびTXデータプロセッサ214によって実行される処理を補足するものである。
【0029】
プロセッサ270は、(たとえば、周期的に、システムパフォーマンスに基づいて、または所定の間隔中に)どのプリコーディング行列を使用すべきかを決定する。プロセッサ270は、行列インデックス部とランク値部とを含む逆方向リンクメッセージを作成する。
【0030】
逆方向リンクメッセージは、通信リンクおよび/または受信データストリームに関する様々なタイプの情報を含む。逆方向リンクメッセージはTXデータプロセッサ238によって処理される。TXデータプロセッサ238は、データソース236からいくつかのデータストリームのトラフィックデータを受信し、次いで変調器280によって変調され、送信機254a〜254rによって調整され、NAP210に戻される。
【0031】
NAP210では、アクセス端末250からの変調信号は、アンテナ224a〜224tによって受信され得、受信機222a〜222tによって調整され得、復調器240によって復調され、アクセス端末250によって送信された逆方向リンクメッセージを抽出するためにRXデータプロセッサ242によって処理される。プロセッサ230は、抽出されたメッセージを処理して、ビームフォーミング重みを決定するためにどのプリコーディング行列を使用すべきかを決定する。
【0032】
プロセッサ230および270は、それぞれNAP210およびアクセス端末250の動作を指示(たとえば、制御、調整または管理)する。メモリ232および272は、それぞれプロセッサ230および270に関連する。メモリ232は、プロセッサ230上で実行するためのプログラムコードおよびデータを記憶し、メモリ272は、プロセッサ270上で実行するためのプログラムコードおよびデータを記憶する。プロセッサ230および270は、それぞれアップリンクおよびダウンリンクについて周波数推定値とインパルス応答推定値とを導出するための計算を実行する。
【0033】
図3は、モバイルリレー310と、(ソースeNBまたはソース基地局とも呼ばれる)ソースNAP312と、(ターゲットeNBまたはターゲット基地局とも呼ばれる)ターゲットNAP314とを示す例示的なシステム300を示す図である。モバイルリレー310は、車両または他の可動プラットフォームなど、モバイルプラットフォーム320上に配置され、モバイルリレー310の測位および関連するカバレージは、ソースeNB312からターゲットeNB314に転送される。モバイルプラットフォーム320を再配置する間に、モバイルリレー310によってサービスされる接続された状態のアクセス端末316または318(たとえば、ユーザ機器)へのサービス中断を低減するために、モバイルリレー310は、モバイルリレー310の同期タイミングをソースeNB312の同期タイミングからターゲットeNB314の同期タイミングに調整する。すなわち、ソースeNB312とターゲットeNB314とが互いに非同期であるとき、モバイルリレー310は、モバイルリレー310をサービスすべきであるソースeNB312またはターゲットeNB314の同期タイミングに設定される。
【0034】
モバイルリレー310は、プロセッサ230を含むNAP210と同じかまたは実質的に同様の構成要素を含む。プロセッサ230は、モバイルリレー310のカバレージをソース基地局312からターゲット基地局314に再配置するため、およびモバイルリレー310のタイミングを調整するために使用される。メモリ232は、データを記憶するためにプロセッサ230に結合される。プロセッサ230は、(モバイルリレー310の現在の同期タイミングとは異なる)ターゲット基地局314の同期タイミングを示す信号を受信し、受信信号中に示された同期タイミングに基づいてモバイルリレー310の同期タイミングの調整を制御する。モバイルリレー310は、受信信号中に示された同期タイミングに同期された情報を外部に通信するための1つまたは複数の送信機/受信機222a...222tをさらに含む。プロセッサ230は、(1)ターゲット基地局314からの信号、または(2)ソース基地局312からの命令のうちの1つを検出したことに基づいて、モバイルリレー310をソース基地局312からターゲット基地局314にハンドオーバするためにハンドオーバ動作を開始すべきであるかどうかを決定する。モバイルリレー310のプロセッサ230は、無線リンク障害間隔(a radio link failure interval)を調整するために、1つまたは複数のアクセス端末316および318へのコマンドの送信を制御する。
【0035】
いくつかの実施形態では、同期タイミングの調整は、たとえば、ターゲットeNB314からの入来信号に基づき、入来信号中の既知のパイロットシンボルまたは入来信号中の同期情報から決定される。すなわち、たとえば、既知のパイロットシンボルのタイミングが決定され、モバイルリレー310の同期タイミングを調整するために使用される。さらに、信号は、各サブフレームの適切な同期(たとえば、ロケーション)を決定するためにも使用されるフレーム構造(たとえば、異なるタイプの制御データまたはペイロードデータのシーケンス)を含む。
【0036】
図4は、非同期ネットワーク中のモバイルリレー420aのタイミング調整を可能にするように構成された例示的なワイヤレス通信システム400を示す。ワイヤレス通信システム400は、LTEシステムまたは何らかの他のシステムである。ワイヤレス通信システム400は、複数のセル、たとえば、マクロセル402a、402b...402g内に通信を与える。各マクロセル402a、402b...402gは、対応するネットワークアクセスポイントNAPまたはeNB404a、404b...404gによってサービスされる。各マクロセル402a、402b...402gは、さらに1つまたは複数のセクタに分割される。様々なデバイス(たとえば、アクセス端末406a、406b...406k)は、ワイヤレス通信システム400全体にわたって点在する。各アクセス端末406a、406b...406kは、たとえば、アクセス端末406a、406b...406kがアクティブかどうか、およびアクセス端末406a、406b...406kがソフトハンドオーバ中かどうかに応じて、所与の瞬間に順方向リンク(「FL」)および/または逆方向リンク(「RL」)上で1つまたは複数のNAPまたはeNB404a、404b...404gと通信する。ワイヤレス通信システム400は大きい地理的領域にわたってサービスを提供し、たとえば、マクロセル402a、402b...402gは近傍の数個のブロックをカバーし、モバイルリレー420aを再配置することを可能にする。
【0037】
図5は、モバイルリレー420aの動作を示すためにワイヤレス通信システム400のマクロセル402aを示す図である。図5を参照すると、モバイルリレー420aは、アップストリーム(たとえば、eNB404aまたはアクセス端末406b)からデータおよび/または他の情報の送信を受信し、データおよび/または他の情報の送信をダウンストリーム(たとえば、アクセス端末406bまたはeNB404a)に送る(たとえば、中継する)デバイスである。モバイルリレー420aは、他のアクセス端末のための送信を中継するアクセス端末(またはユーザ機器(UE))である。モバイルリレー420aは、eNB404aとアクセス端末406bとの間の通信を可能にするために、eNB404aおよびアクセス端末406bと通信する。
【0038】
アクセス端末406aおよび406bは、マクロセル402aの内側または外側に位置し得、各アクセス端末406aおよび406bは固定である(たとえば、実質的にまたは完全に固定されている)こともモバイルであることもある。アクセス端末406aおよび406bは、特にセルラー電話、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレスモデム、ワイヤレス通信デバイス、ハンドヘルドデバイス、ラップトップコンピュータ、コードレス電話および/またはワイヤレスローカルループ(WLL)局として機能する。アクセス端末406aは、ダウンリンク422および/またはアップリンク424を使用してeNB404aと直接通信する。アクセス端末406bは、モバイルリレー420aを使用して、バックホールダウンリンク442、バックホールアップリンク444、アクセスダウンリンク452および/またはアクセスアップリンク454を介してeNB404aと通信する。
【0039】
ダウンリンク(または順方向リンク)は、(1)eNB404aからモバイルリレー420aへ、またはモバイルリレー420aからアクセス端末406bへの通信リンク、あるいは(2)eNB404aからアクセス端末406aへの通信リンクを指す。アップリンク(または逆方向リンク)は、(1)アクセス端末406aまたは406bからeNB404aまたはモバイルリレー420aへの通信リンク、あるいは(2)モバイルリレー420aからeNB404aへの通信リンクを指す。
【0040】
概して、各eNBは任意の数のアクセス端末および任意の数のモバイルリレーと通信し、各モバイルリレーは任意の数のeNBおよび任意の数のアクセス端末と通信する。
【0041】
多元接続ワイヤレス通信システム400は、たとえば、ダウンリンク422、442および452上で直交周波数分割多重(OFDM)を使用し、アップリンク424、444および454上でシングルキャリア周波数分割多重(SC−FDM)を使用するLTEを使用する。OFDMとSC−FDMとは、特に、周波数範囲を、一般にトーン、ビンなどとも呼ばれる複数(NFFT個)の直交サブキャリアに区分する。各サブキャリアはデータで変調される。一般に、変調シンボルは、OFDMでは周波数領域で、SC−FDMでは時間領域で送信される。隣接するサブキャリア間の間隔は固定であり、サブキャリアの総数(NFFT)はシステム帯域幅に依存する。たとえば、NFFTは、それぞれ1.25、2.5、5、10または20メガヘルツ(MHz)のシステム帯域幅に対して128、256、512、1024または2048に等しい。
【0042】
多元接続ワイヤレス通信システム400は、FDDまたはTDDを使用しうる。FDDの場合、ダウンリンク422、442および452とアップリンク424、444および454とは別々の周波数チャネルを割り振られる。ダウンリンク送信とアップリンク送信とは2つの周波数チャネル上で同時に送られる。TDDの場合、ダウンリンク422、442および452とアップリンク424、444および454とは同じ周波数チャネルを共有する。ダウンリンク送信とアップリンク送信とは異なる時間間隔中に同じ周波数チャネル上で送られる。
【0043】
eNB404aと、モバイルリレー420aと、アクセス端末406bとを含むシステムにおいてモバイルリレーをハンドオーバするための同期タイミングの調整は、1つまたは複数のタイミング調整プロシージャによって行われる。タイミング調整プロシージャは、(1)モバイルリレー420aが、モバイルリレー420aをeNB404aにハンドオーバし、次いでアクセス端末406bをモバイルリレー420aに戻すより前に、アクセス端末406bをeNB404aにハンドオーバする(たとえば、モバイルリレー420aによってサービスされるアクセス端末406bをeNB404aにハンドオーバする)ことと、(2)モバイルリレー420aが、同期タイミング変更をアクセス端末406bに通知することなしに、バックホールリンク442および444とアクセスリンク452および454との同期タイミングを同時に調整することと、(3)モバイルリレー420aが、特定の処理プロシージャを実装する、アクセス端末406bへのアクセス端末通知と同時に、バックホールリンク442および444とアクセスリンク452および454との同期タイミングを調整することと、(4)モバイルリレー420aが、バックホールリンク442および444の同期タイミングを調整すること(たとえば、バックホールリンク442および444のみ、アクセスリンク452および454への同期タイミング調整を除く)と、(5)モバイルリレー420aが、バックホールリンク442および444とアクセスリンク452および454との同期タイミングを連続的に調整することと、(6)項目(1)〜(5)で概説した同じまたは同様のタイミング調整プロシージャとマルチキャリアハンドオーバプロセスとの併用とを含む。たとえば、各調整プロシージャは、第1のネットワークアクセスポイントから第2のネットワークアクセスポイントへのモバイルリレーのカバレージの再配置と、非同期ネットワーク中のモバイルリレーの同期タイミングの調整とを可能にする。これらのタイミング調整プロシージャの各々について、以下で詳細で説明する。
【0044】
任意のタイミング調整プロシージャが使用されることと、eNB404a、eNB404bまたはモバイルリレー420aによってタイミング調整のために特定のタイミング調整プロシージャが、たとえば受信信号強度を含む動作属性に基づいて動的に選択されることとが企図される。選択されたタイミングプロシージャは、特に(1)ハンドオーバ間隔、(2)データ転送、(3)バッファ要件、または(4)無線リンク障害を低減するように選択される。
【0045】
図6は、様々な例示的な実施形態による、モバイルリレー、アクセス端末、およびソース/ターゲットネットワークアクセスポイントの間の例示的なメッセージ交換600を示すタイミング図である。
【0046】
図6を参照すると、ブロック610において、ソースeNBまたはNAP404aは、モバイルリレー420aがソースeNB404aからターゲットeNB404bにハンドオーバされるべきであることを示すハンドオーバコマンド(たとえば、命令)をモバイルリレー420aに送る。ブロック610より前に、モバイルリレー420aは、たとえば、ターゲットeNB404bからの信号を検出し、検出された信号から、ターゲットeNB404bへのハンドオーバが望ましいと決定する。
【0047】
モバイルリレー420aは、モバイルリレー420aがターゲットeNB404bにハンドオーバされるべきであるという要望を示す通信(図示せず)をソースeNB404aに送る。通信は、ターゲットeNB404bにハンドオーバされるデザイアビリティを決定するためにモバイルリレー420aによって使用される他の情報、たとえば(1)ターゲットeNB信号の強度(たとえば、ソースeNB信号に対するターゲットeNB信号の相対的な強度、または所定のしきい値に対するターゲットおよびソースeNB404a信号の強度)、および/または(2)間隔にわたる、ターゲットeNB信号およびソースeNB信号の強度の相対的変化を含む。ソースeNB404aは、通信中の情報と他の動作パラメータ(たとえば、特に(1)(ソースeNB404aによってサービスされるアクセス端末の数などの)負荷情報、(2)チャネル推定値、および/または(3)動作ステータス)とから、ブロック610においてハンドオーバコマンドを開始すべきかどうかを決定する。たとえば、モバイルリレー420aは、eNB404a(第1のNAP)からeNB404b(第2のNAP)にモバイルリレー420aをハンドオーバするためのハンドオーバ動作が開始されるべきであるかどうかを決定する。決定は、ハンドオーバ動作を開始するようにモバイルリレー420aに命令する、(1)第2のNAPからの信号レベル、または(2)第1のNAPからのハンドオーバ命令のうちの1つをモバイルリレーによって検出することを含む。
【0048】
ブロック615において、ソースeNB404aはモバイルリレー420aとの通信(たとえば、すべての通信)を停止する。代替的に、いくつかの例示的な実施形態では、ターゲットeNB404bへのモバイルリレー420aのハンドオーバが完了するまで、ソースeNB404aとモバイルリレー420aとの間の通信が続くソフトハンドオーバが実装される。ブロック620において、アクセス端末406bを(たとえば、ターゲットeNB404bの)マクロセルにハンドオーバするためのハンドオーバコマンドが、モバイルリレー420aによってサービスされるアクセス端末406bに送られる。ブロック625において、アクセス端末406bは、ハンドオーバコマンドが適切に受信され、復号されたという肯定応答(たとえば、HARQ肯定応答)をモバイルリレー420aに送る。
【0049】
ブロック630において、アクセス端末406bは、ターゲットeNB404bに関連する信号(たとえば、ターゲットeNB404b自体からの信号、またはターゲットeNB404bに関連する同期タイミングをもつ別の信号)を探索し、ターゲットeNB404bに合わせてタイミングをロックする(たとえば、同期させる)。すなわち、アクセス端末406bは、その同期タイミングをターゲットeNB404bの同期タイミングに調整する。そのような同期のための多くの技法が存在すること、たとえば、同期は、ターゲットeNB404bからの入来信号中の既知のパイロットシンボル、入来信号中の同期情報および/または入来信号のフレーム構造の決定の相関に基づくことが、当業者にはよって理解される。
【0050】
いくつかの例示的な実施形態では、ハンドオーバ動作中に、(1)RACHを使用するための時間および周波数(たとえば、時間および周波数割当て)を識別する、ハンドオーバコマンド中のランダムアクセスチャネル(RACH)オケージョン情報を送ることと、(2)アクセス端末406bによって探索プロシージャを使用してターゲットeNB404bの同期タイミングを取得することとによって、アクセス端末406bとターゲットeNB404bとの間のリンクが確立される。ソースeNB404aおよび/またはターゲットeNB404bは、ブロック630において、探索プロシージャ中に他の近隣アクセス端末の時間および周波数割当てを制御するために、1つまたは複数のコマンドを他の近隣アクセス端末に送る。様々な例示的な実施形態では、ソースeNB404aおよび/またはターゲットeNB404bは、ターゲットeNB404bに関連する入来信号の信号対雑音比を改善するために、(通信リンク/チャネル上でアクセス端末406bによって探索された)近隣アクセス端末を消音する。
【0051】
ブロック635において、アクセス端末406bとターゲットeNB404bとの間のRACHおよびハンドオーバ動作が完了し、ブロック640において、データ通信が再開される。すなわち、アクセス端末406bとモバイルリレー420aとの間からのデータ通信は、アクセス端末406bとターゲットeNB404bとの間に転送される。
【0052】
ブロック645において、モバイルリレー420aは、ターゲットeNB404bに関連する信号(たとえば、ターゲットeNB404b自体からの信号、またはターゲットeNB404bに関連する同期タイミングをもつ別の信号)を探索し、ターゲットeNB404bに合わせてタイミングをロックする。ブロック625において、モバイルリレー420aは、肯定応答の受信に基づいて探索およびロックプロセスを開始する。すなわち、探索およびロックプロセスは、肯定応答の受信、または肯定応答の受信後の所定の遅延期間に応答して開始される。ブロック650において、モバイルリレー420aとターゲットeNB404bとの間のRACHおよびハンドオーバ動作が完了する。ブロック655において、モバイルリレー420aとターゲットeNB404bとの間のデータ通信が再開される。
【0053】
ブロック660において、ターゲットeNB404bは、アクセス端末406bがターゲットeNB404bからモバイルリレー420aにハンドオーバされるべきであることを示すハンドオーバコマンドをアクセス端末406bに送る。ブロック665において、アクセス端末406bは肯定応答(たとえば、HARQ肯定応答)をターゲットeNB404bに送る。
【0054】
ブロック670において、アクセス端末406bとモバイルリレー420aとの間のRACHおよびハンドオーバ動作が完了する。ブロック675において、アクセス端末406bとモバイルリレー420aとの間のデータ通信が再開される。
【0055】
図6に関して説明したタイミング調整プロシージャは、一般に、マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス単一周波数ネットワーク(MBSFN)とブランクサブフレームの両方をサポートするだけでなく、レガシーアクセス端末(UE)をサポートする。
【0056】
メッセージ交換600中に1つのアクセス端末が含まれているが、そのような交換中に2つ以上のアクセス端末が含まれ得ることと、そのようなアクセス端末は、同時にまたは連続的に完了するタイミング調整プロシージャを有し得ることとが、当業者によって理解される。
【0057】
図7は、様々な例示的な実施形態による、モバイルリレー、アクセス端末、およびソース/ターゲットネットワークアクセスポイントの間の別の例示的なメッセージ交換700を示すタイミング図である。
【0058】
図7を参照すると、ブロック710において、ソースeNB404aは、モバイルリレー420aがソースeNB404aからターゲットeNB404bにハンドオーバされるべきであることを示すハンドオーバコマンドをモバイルリレー420aに送る。ブロック715において、ソースeNB404aはモバイルリレー420aとの通信(たとえば、すべての通信)を停止する。
【0059】
ブロック720において、モバイルリレー420aは、ターゲットeNB404bに関連する信号(たとえば、ターゲットeNB404b自体からの信号、またはターゲットeNB404bに関連する同期タイミングをもつ別の信号)を探索し、ターゲットeNB404bに合わせてタイミングをロックする(たとえば、同期させる)。ブロック710において、モバイルリレー420aは、ハンドオーバコマンドの受信に基づいて探索およびロックプロセスを開始する。たとえば、モバイルリレー420aは、受信信号からターゲットeNB404bに関連する同期タイミングを決定し、モバイルリレー420aの同期タイミングを、決定された同期タイミングにロックする。
【0060】
ブロック725において、モバイルリレー420aとターゲットeNB404bとの間のRACHおよびハンドオーバ動作が完了され、ブロック730において、モバイルリレー420aとソースeNB404aとの間からのデータ通信が、モバイルリレー420aとターゲットeNB404bとの間に転送されるように、データ通信が再開される。ハンドオーバ動作中に、バックホールリンク442および444とアクセスリンク452および454の両方の同期タイミングは同時に調整され、モバイルリレー420aと(たとえば、モバイルリレー420aによってサービスされる)アクセス端末406bとの間のアクセスリンク452および454上で同期の欠如を引き起こす。
【0061】
ブロック735において、アクセス端末406bは、モバイルリレー420aとの同期の欠如により無線リンク障害を経験する。ブロック740において、アクセス端末406bは、ワイヤレスネットワーク400を再結合するための新しいサービングセル(たとえば、モバイルリレーまたはeNB)を探索し、上記で説明した探索、ロックおよびRACHプロシージャを使用して、新しいサービングセルとの再結合プロセスを完了する。
【0062】
アクセス端末406aおよび406bの各々は、RLFタイマーコマンドに基づいて調整される無線リンク障害(RLF)タイマーを含む。RLF障害がモバイルリレー420aのアクセスリンク452および454の同期タイミング調整により生じることが意図されるとき、ソースeNB404aまたはモバイルリレー420aは、アクセス端末406bのサービス停止期間を低減するためにRLFタイマーコマンドを送る。RLF時間期間が満了した後、アクセス端末406bは新しいサービングセルを探索する。モバイルリレー420aのアクセスリンク452および454の同期タイミング調整の後、新しいサービングセルは、前のサービングセルと同じセルである可能性があり、モバイルリレー420aは再びアクセス端末406bをサービスする。
【0063】
図7に関して説明したタイミング調整プロシージャは、一般に、MBSFNサブフレームとブランクサブフレームの両方をサポートするだけでなく、レガシーアクセス端末(UE)をサポートする。
【0064】
いくつかの例示的な実施形態では、モバイルリレー420aは、アクセス端末406bの無線リンク障害を生じることがあるバックホールリンク442および444とアクセスリンク452および454の両方の同期タイミングを同時に調整する。代替的に、モバイルリレー420aがバックホールリンク442および444(たとえば、バックホールリンク442および444のみ)の同期タイミングを調整し、アクセスリンク452および454の同期タイミングを維持することも企図される。アクセスリンク452および454の同期タイミングが維持される(永続的にまたは一時的に不変である)場合、無線リンク障害が回避されることを、当業者は理解されたい。図7では、アクセスリンク452および454のための同期タイミングが維持される場合、メッセージ交換700におけるブロック735および740はなくされる。しかしながら、そのような構成では、バックホールリンク442および444とアクセスリンク452および454とは互いに非同期的に動作する。アクセスリンクの同期タイミングが維持されるこの構成は、一般に、(1)レガシーアクセス端末(UE)をサポートし、(2)ハンドオーバによるサービス中断を実質的になくし、(3)アイドル状態アクセス端末のための再選択をなくし、(4)モバイルリレーのための高速ハンドオーバプロシージャを与える。
【0065】
バックホールサブフレームのための選定は既存のアクセスリンクサブフレーム割当てを条件とする。いくつかの例示的な実施形態では、フレームの部分がバックホールリンク442および444とアクセスリンク452および454の両方のために共有される。いくつかのサブフレーム、たとえばサブフレーム0、4、5、および9は、アクセスリンク452および454に割り当てられる。フレーム構造の残りの部分はバックホールサブフレームに割り当てられる。フレーム内のタイミングは非同期であるので、バックホールサブフレームとアクセスサブフレームとは交換可能でない。
【0066】
いくつかの例示的な実施形態では、バックホールリンク442および444とアクセスリンク452および454とが非同期的に動作することにより効率を高めるために、バックホールサブフレームは各フレーム中で連続して設定される。たとえば、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)は2つのアップリンクバックホールサブフレームにわたって拡張し、および/またはランダムアクセス応答(RAR)は2つのダウンリンクバックホールサブフレームにわたって拡張する。すなわち、バックホールリンクの各々について複数の連続サブフレームが確立される。
【0067】
いくつかの例示的な実施形態では、ソースセルが、アクセスリンク上のサービスを中断することなしにターゲットセル中の適切なRACHオケージョンとバックホールリソースとを要求するように、モバイルリレー420aはターゲットセル同期タイミングをソースセルに報告しなければならない。
【0068】
図8は、モバイルリレー、アクセス端末、およびソース/ターゲットネットワークアクセスポイントの間のさらなる例示的なメッセージ交換800を示すタイミング図であり、様々な例示的な実施形態による時間調整メッセージを含む。時間調整メッセージは特定の処理プロシージャを実装する。
【0069】
図8を参照すると、ブロック810において、ソースeNB404aは、モバイルリレー420aがソースeNB404aからターゲットeNB404bにハンドオーバされるべきであることを示すハンドオーバコマンドをモバイルリレー420aに送る。ブロック815において、ソースeNB404aはモバイルリレー420aとの通信(たとえば、すべての通信)を停止する。
【0070】
ブロック820において、モバイルリレー420aは、モバイルリレー420aによってサービスされるアクセス端末406bに、サービス中断ギャップ(たとえば、または間隔)がターゲットeNB404bへのモバイルリレー420aのハンドオーバのために定義されるタイミング調整メッセージをブロードキャストする。時間調整メッセージは、アクセス端末406bにサービス中断を通知し、モバイルリレー420aとのアクセスリンク452および454を復旧するための再同期時間を定義する。
【0071】
ブロック825において、モバイルリレー420aは、ターゲットeNB404bに関連する信号(たとえば、ターゲットeNB404b自体からの信号、またはターゲットeNB404bに関連する同期タイミングをもつ別の信号)を探索し、ターゲットeNB404bに合わせてタイミングをロックする。ブロック810において、モバイルリレー420aは、ハンドオーバコマンドの受信に基づいて探索およびロックプロセスを開始する。
【0072】
ブロック830において、モバイルリレー420aとターゲットeNB404bとの間のRACHおよびハンドオーバ動作が完了され、ブロック835において、モバイルリレー420aとソースeNB404aとの間からのデータ通信がモバイルリレー420aとターゲットeNB404bとの間に転送されるように、データ通信が再開される。ハンドオーバ動作中に、バックホールリンク442および444とアクセスリンク452および454の両方の同期タイミングは同時に調整され、モバイルリレー420aとアクセス端末406bとの間の同期の欠如を生じる。
【0073】
サービス中断ギャップの終了時に(たとえば、再同期時間に)、アクセス端末406bはそれの同期タイミングを調整する。同期タイミングの調整は、ブロック820におけるブロードキャストメッセージ中で送られる同期情報を使用して行われる。すなわち、アクセス端末406bとモバイルリレー420aとの間からのデータ通信は、サービス中断ギャップ後に復旧される。
【0074】
たとえば、モバイルリレー420aの同期タイミングを調整することがサービス中断間隔の終了より前に行われるように、モバイルリレー420aは、それの同期タイミングを示す同期情報と、ターゲットeNB404へのモバイルリレー420aのハンドオーバのためのサービス中断間隔を定義するサービス中断情報とをブロードキャストする。サービス中断間隔後に、1つまたは複数のアクセス端末406bの同期タイミングは、同期情報中の同期タイミングに従って調整される。
【0075】
代替的に、(1)(たとえば、モバイルリレー420aまたはターゲットeNB404bから)ターゲットeNB404bに同期させられた入来信号を探索することと、(2)モバイルリレー420aとのアクセスリンク452および454を復旧するために入来信号タイミングにタイミングをロックすることと、(3)アクセス端末406bとモバイルリレー420aとの間のRACHおよびハンドオーバ動作を完了することと、(4)データ通信を再開することとによって、アクセス端末406bの同期タイミングが調整される。
【0076】
図8に関して説明したタイミング調整プロシージャは、一般に、MBSFNサブフレームとブランクサブフレームの両方をサポートし、サービス中断の時間を低減する。
【0077】
いくつかの例示的な実施形態では、モバイルリレー420aがRACHプロシージャ後にさらなる同期タイミング調整を行なうので、アクセス端末406bはそれのアップリンク同期を改良する。
【0078】
様々な例示的な実施形態では、モバイルリレー420aは、ハンドオーバ動作を介してターゲットeNB404bにハンドオーバされ、そのハンドオーバ動作では、モバイルリレー420aがバックホールリンク442および444の同期タイミングを調整し、一時的に(すなわち、非同期移行期間(たとえば、所定の期間)の間)アクセスリンク452および454の同期タイミングを維持する。モバイルリレー420aは、異なるバックホール/アクセスリンク同期タイミングをもつ非同期移行期間中に動作する。非同期移行期間後に、モバイルリレー420aは、アクセスリンク452および454上の同期タイミングを調整する。同期タイミングを調整するための異なる方法は、たとえば、(1)(たとえば、約1秒〜約50秒の範囲内で)アクセスリンク同期タイミングを遅く調整すること、または(2)非同期移行期間中に、アクセス端末406bがモバイルリレーにハンドオーバされる時間をモバイルリレー420aによってサービスされるアクセス端末406bに通知するハンドオーバコマンドを、モバイルリレー420aがアクセス端末406bに送ることを含む。モバイルリレー420aは、モバイルリレー420aがアクセスリンク同期タイミングを切り替える場合を決定する。すなわち、アクセス同期タイミングが調整された後、ハンドオーバコマンドはアクセス端末406bにRACHプロシージャを開始するように命令する。たとえば、アクセスリンクの「遅い」タイミング調整は、アクセス端末406bの同期タイミングに関連するスキューレートによるレートにおいて調整される。すなわち、同期タイミングは、アクセス端末406bがアクセスリンク同期タイミングの調整に気づかないほど十分に遅いレートにおいて調整される。たとえば、それぞれのアクセスリンクの同期タイミングの調整は、モバイルリレーと、移行期間中に(たとえば、移行期間全体中に)それぞれのアクセスリンクに関連するアクセス端末との間のデータ通信を維持するのに十分に遅いレートにおいてである。
【0079】
いくつかの例示的な実施形態では、モバイルリレー420aは、1つまたは複数のバックホールリンク442および444を使用して、ネットワークアクセスポイント404aまたは404bと通信し、1つまたは複数のアクセスリンク452および454を使用して、1つまたは複数のアクセス端末406bの各々と通信する。1つまたは複数のアクセス端末406bに関連するモバイルリレー420aの各アクセスリンクについて、モバイルリレー420aは、調整されているモバイルリレー420aのバックホールリンク442および444に関連する同期タイミングに応答して、移行期間中に現在の同期タイミングから異なる同期タイミングにアクセスリンク452および454の同期タイミングを移行させる。
【0080】
いくつかの例示的な実施形態では、複数のアクセス端末が移行しているとき、異なるアクセス端末は、ハンドオーバコマンド中の情報を介してモバイルリレー420aによって決定された順番でRACHプロシージャを開始する。たとえば、モバイルリレー420aは、1つまたは複数のアクセス端末406bの各々がモバイルリレー420aにハンドオーバされる順番を決定し、決定された順番で所定の時間後にモバイルリレー420aによってサービスされる1つまたは複数のアクセス端末406bをハンドオーバするために、RACHプロシージャを開始する。
【0081】
前のRACHオケージョン上のアクセス端末RACHを回避するために、新しい物理セル識別子(PCI)が使用される。図9は、バックホールおよびアクセスリンク同期タイミングが、様々な例示的な実施形態による新しいPCIを使用して連続的に調整される、モバイルリレー、アクセス端末、およびソース/ターゲットネットワークアクセスポイントの間のさらに別の例示的なメッセージ交換を示すタイミング図である。
【0082】
図9を参照すると、ブロック910において、ソースeNB404aは、モバイルリレー420aがソースeNB404aからターゲットeNB404bにハンドオーバされるべきであることを示すハンドオーバコマンドをモバイルリレー420aに送る。ブロック915において、ソースeNB404aはモバイルリレー420aとの通信(たとえば、すべての通信)を停止する。ブロック920において、ハンドオーバコマンドが、モバイルリレー420aによってサービスされるアクセス端末406bに、モバイルリレー420aによって送られる。ハンドオーバコマンドは、アクセス端末406bがPCI_bのPCIをもつ新しいマクロセルへのハンドオーバを開始する時間を、アクセス端末406bに通知する。たとえば、その時間は、(1)モバイルリレー420aがアクセスリンク同期タイミングを切り替える時間に基づく遅延間隔、または(2)モバイルリレー420aによって選択される時間である。すなわち、モバイルリレーアクセスリンク同期タイミングが調整された後、ハンドオーバコマンドは、ハンドオーバプロシージャのための新しいPCI(すなわち、PCI_b)を含み、((PCI_b)のPCIに対応する)新しいセルにリンクするためのRACHプロシージャを開始するようにアクセス端末406bに命令する。
【0083】
ブロック925において、アクセス端末406bは肯定応答(たとえば、HARQ肯定応答)をモバイルリレー420aに送る。ブロック930において、モバイルリレー420aは、古いPCI(すなわち、PCI_a)を使用して送信することを停止し、新しいPCI(PCI_b)に対応する新しいセルからの信号を探索し、その新しいセルに合わせてロックすることによって、新たに調整されたタイミングをもつ新しいPCI(PCI−b)を使用して送信することを開始する。ブロック935において、アクセス端末406bは、新しいPCI(PCI_b)からの信号を探索し、そのような信号に合わせてタイミングをロックする。すなわち、アクセス端末406bは、それの同期タイミングを、新しいPCI(PCI_b)に対応する新しいセルの同期タイミングに調整する。ブロック940において、モバイルリレー420aと(新しいPCI(PCI_b)を有する)ターゲットeNB404bとの間のRACHおよびハンドオーバ動作が完了され、ブロック945において、アクセス端末406bと(次に新しいPCI(PCI_b)をも使用する)モバイルリレー420aとの間のRACHおよびハンドオーバ動作が完了される。
【0084】
ブロック950および955において、アクセス端末406bとモバイルリレー420aとの間のデータ通信、およびモバイルリレー420aとターゲットeNB404bとの間のデータ通信がそれぞれ再開される。
【0085】
2つの同期信号が、異なるPCIおよびタイミングを用いて同時に送信されることと、モバイルリレー420aがそれのハンドオーバ動作を完了する前に新しいPCIのタイミングが取得されることとが企図される。
【0086】
図9に関して説明したタイミング調整プロシージャは、レガシーアクセス端末をサポートし、バッファ転送を使用せず、マクロネットワークハンドオーバ動作よりも良好に実行する。
【0087】
いくつかの例示的な実施形態では、アクセス端末は、アクセスタイミングを切り替えるためのアクセスプロシージャを実装する前にダウンリンク同期を取得するために、1次同期信号(PSS)および/または2次同期信号(SSS)を探索する。
【0088】
図9中のブロックは連続的に示されているが、ブロックの多くは同時に(たとえば、並列に)実行されることが企図される。たとえば、ブロック915および920は同時に実行され、ブロック930および935は同時に実行され、および/またはブロック940および945は同時に実行される。
【0089】
たとえば、モバイルリレー420aは、モバイルリレー420aによってサービスされる1つまたは複数のアクセス端末406bにハンドオーバコマンドを送る。ハンドオーバコマンドは、1つまたは複数のアクセス端末をサービスするセルとは異なる新しいセルの新しいPCI(たとえば、PCI_b)を示す。1つまたは複数のアクセス端末406bの各々は、PCI_bの新しいPCIに対応する新しいセルからの信号を探索し、1つまたは複数のアクセス端末406bの各々の同期タイミングが、決定される同期タイミングにロックされるように、新しいセルの信号から同期タイミングを決定する。
【0090】
非同期ネットワークの場合(すなわち、eNBが異なる同期タイミングで動作する場合)のメッセージ交換を示したが、メッセージ交換は同期ネットワークにも適用し得ることが企図される。より詳細には、同じセルへのハンドオーバ動作は、異なるキャリアを用いた同じセルへのハンドオーバ動作に比較される。同期ネットワークでは、新しいeNBへのハンドオーバ時に、新しいeNBに適応するために、モバイルリレーが、バックホールダウンリンクとバックホールアップリンクの両方の上でそのタイミングを調整している。調整は、アクセスサブフレームとバックホールサブフレームとの間のある程度の不整合を生じる。したがって、モバイルリレーも、同期ネットワークハンドオーバ動作におけるそのアクセスリンクタイミングを調整する。
【0091】
図10は、モバイルリレー310のためのタイミングを調整する例示的な方法1000を示すフローチャートである。図10を参照すると、ブロック1010において、複数のアクセス端末(たとえば、UE316および318)がモバイルリレー310に関連する(たとえば、モバイルリレー310によってサービスされる)。モバイルリレー310はモバイルプラットフォーム320上に配置される。ブロック1020において、モバイルリレー310は、それの測位/関連カバレージエリアがソースeNB312からターゲットeNB314に転送されるように移動される。たとえば、モバイルリレー310のカバレージを再配置することは、ソースeNB312(第1のNAP)に関連する第1の領域、およびターゲットeNB314(第2のNAP)に関連する第2の領域の内側でモバイルリレー310を移動することを含む。
【0092】
モバイルリレー310の移動(たとえば、再測位)中、ターゲットeNB314がソースeNB312に対して非同期である場合、接続された状態のアクセス端末316および318へのサービス中断を緩和するために、ブロック1030において、モバイルリレー310はそれの同期タイミング(たとえば、サブフレームタイミング)を調整する。たとえば、モバイルリレー310の同期タイミングの調整は、(1)モバイルリレー310によって、第2のNAP(eNB314)に関連する同期タイミングを示す信号を受信することと、(2)第2のNAP314に関連する同期タイミングに従ってモバイルリレー310の同期タイミングを調整することとを含む。
【0093】
いくつかの例示的な実施形態では、論理チャネルは、制御チャネルとトラフィックチャネルとに分類される。論理制御チャネルは、(1)システム制御情報をブロードキャストするためのDLチャネルであるブロードキャスト制御チャネル(BCCH)、(2)ページング情報を転送するDLチャネルであるページング制御チャネル(PCCH)、および/または(3)1つまたは複数のマルチキャストトラフィックチャネル(MTCH)のためのマルチメディアブロードキャストおよびマルチキャストサービス(MBMS)スケジューリングおよび制御情報を送信するために使用されるポイントツーマルチポイントDLチャネルであるマルチキャスト制御チャネル(MCCH)を備える。概して、無線リソース制御(RRC)接続を確立した後、このチャネルは、(たとえば、MCCHよMBMS制御チャネル(MSCH)を含む)MBMSを受信するアクセス端末(UE)によって使用される。
【0094】
専用制御チャネル(DCCH)は、専用制御情報を送信するポイントツーポイント双方向チャネルであり、RRC接続を有するアクセス端末(UE)によって使用される。いくつかの例示的な実施形態では、論理トラフィックチャネルは、ユーザ情報の転送のための1つのアクセス端末(UE)に専用の、ポイントツーポイント双方向チャネルである専用トラフィックチャネル(DTCH)、またはトラフィックデータを送信するためのポイントツーマルチポイントダウンリンクチャネルのためのマルチキャストトラフィックチャネルMTCHを備える。
【0095】
様々な例示的な実施形態では、トランスポートチャネルは、ダウンリンク(DL)とアップリンク(UL)とに分類される。DLトランスポートチャネルは、ブロードキャストチャネル(BCH)、ダウンリンク共有データチャネル(DL−SDCH)、および/またはページングチャネル(PCH)を備える。PCHは、アクセス端末電力節約(ネットワークによってアクセス端末に示されるDRXサイクル)をサポートし、セル全体にわたってブロードキャストされ、他の制御/トラフィックチャネルのために使用されるPHYリソースにマッピングされる。ULトランスポートチャネルは、ランダムアクセスチャネル(RACH)、要求チャネル(REQCH)、アップリンク共有データチャネル(UL−SDCH)、および複数のPHYチャネルを備える。PHYチャネルは、DLチャネルとULチャネルとのセットを備える。
【0096】
DL PHYチャネルは、(1)共通パイロットチャネル(CPICH)、(2)同期チャネル(SCH)、(3)共通制御チャネル(CCCH)、(4)共有DL制御チャネル(SDCCH)、(5)マルチキャスト制御チャネル(MCCH)、(6)共有UL割当てチャネル(SUACH)、(7)肯定応答チャネル(ACKCH)、(8)DL物理共有データチャネル(DL−PSDCH)、(9)UL電力制御チャネル(UPCCH)、(10)ページングインジケータチャネル(PICH)、および/または(11)負荷インジケータチャネル(LICH)を備える。UL PHYチャネルは、(1)物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)、(2)チャネル品質インジケータチャネル(CQICH)、(3)肯定応答チャネル(ACKCH)、(4)アンテナサブセットインジケータチャネル(ASICH)、(5)共有要求チャネル(SREQCH)、(6)UL物理共有データチャネル(UL−PSDCH)、(7)ブロードバンドパイロットチャネル(BPICH)を備える。
【0097】
様々な例示的な実施形態では、所与の時間に低いピーク対平均電力比(PAPR)を保つチャネル構造が与えられる。チャネルは、シングルキャリア波形の周波数プロパティにおいて連続するか、または一様に離間される。
【0098】
開示されたタイミング調整プロシージャ中のステップの特定の順序または階層は、例示的な手法の一例であることを、当業者は理解されたい。設計の選好に基づいて、ステップの特定の順序または階層は本開示の範囲内のまま再構成され得ることを理解されたい。添付の方法クレームは、様々なステップの要素を例示的な順序で提示したものであり、提示された特定の順序または階層に限定されるものではない。
【0099】
情報および信号は、様々な異なる技術および技法のいずれを使用しても表現され得ることを、当業者は理解されよう。たとえば、上記の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、および/またはチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁性粒子、光場または光学粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表現され得る。さらに、本明細書で開示する例示的な実施形態に関連して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組合せとして実装され得ることを、当業者は諒解されよう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップについて、上記では概してそれらの機能に関して説明した。そのような機能をハードウェアとして実装するか、ソフトウェアとして実装するかは、特定の適用例および全体的なシステムに課される設計制約に依存する。当業者は、説明した機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装し得るが、そのような実装の決定は、本開示の範囲からの逸脱を生じるものと解釈すべきではない。
【0100】
本明細書で開示した実施形態に関して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、あるいは本明細書で説明した機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成として実装され得る。
【0101】
本明細書で開示する実施形態に関して説明する方法またはアルゴリズムのステップは、直接ハードウェアで実施されるか、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで実施されるか、またはその2つの組合せで実施される。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、または当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体中に常駐し得る。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替として、記憶媒体はプロセッサに一体化され得る。プロセッサおよび記憶媒体はASIC中に常駐し得る。ASICはユーザ端末内に常駐し得る。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末中に個別構成要素として常駐し得る。
【0102】
開示した実施形態の上記の説明は、当業者が本開示を実施または使用できるようにするために提供したものである。これらの実施形態への様々な修正は当業者には容易に明らかであり、本明細書で定義した一般原理は、本開示の趣旨または範囲から逸脱することなく他の実施形態に適用され得る。したがって、本開示は、本明細書で示した実施形態に限定されるものではなく、本明細書で開示した原理および新規の特徴に一致する最も広い範囲を与られるべきである。
【0103】
1つまたは複数の例示的な実施形態では、説明した機能はハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装された場合、機能は、コンピュータ可読媒体上の1つまたは複数の命令またはコードとして記憶されるか、あるいは符号化され得る。コンピュータ可読媒体はコンピュータ記憶媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送または記憶するために使用され、コンピュータによってアクセスされる、任意の他の媒体を備えることができる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)およびブルーレイディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザで光学的に再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含めるべきである。コードセグメントは、プロシージャ、関数、サブプログラム、プログラム、ルーチン、サブルーチン、モジュール、ソフトウェアパッケージ、クラス、または命令、データ構造、もしくはプログラムステートメントの任意の組合せを表し得る。コードセグメントは、情報、データ、引数、パラメータ、またはメモリ内容をパスおよび/または受信することによって、別のコードセグメントまたはハードウェア回路に結合され得る。情報、引数、パラメータ、および/またはデータなどは、メモリ共有、メッセージパッシング、トークンパッシング、および/またはネットワーク送信などを含む適切な手段を使用してパス、フォワーディング、または送信され得る。
【0104】
ソフトウェア実装の場合、本明細書で説明する技法は、本明細書で説明する機能を実行するモジュール(たとえば、プロシージャ、関数など)を用いて実装され得る。ソフトウェアコードは、メモリユニットに記憶され、プロセッサによって実行され得る。メモリユニットは、プロセッサの内部またはプロセッサの外部に実装され得、その場合、メモリユニットは、当技術分野で知られているように様々な手段を介してプロセッサに通信可能に結合され得る。
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、2009年8月12日に出願された「Systems and Methods of Mobile Relay Mobility In Asynchronous Networks」と題する米国特許仮出願第61/233,268号の利益を主張する。
【技術分野】
【0002】
以下の説明は、概してワイヤレス通信に関し、特に、そのような通信のために1つまたは複数のモバイルリレーを使用することに関する。
【背景技術】
【0003】
ワイヤレス通信システムは、音声およびデータなど、様々なタイプの通信コンテンツを提供するために広く展開されている。これらのシステムは、利用可能なシステムリソース(たとえば、帯域幅および送信電力)を共有することによって複数のユーザとの通信をサポートすることが可能な多元接続システムである。そのような多元接続システムの例には、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、3GPP Long Term Evolution(LTE)システム、および直交周波数分割多元接続(OFDMA)システムがある。概して、ワイヤレス多元接続通信システムは、複数のワイヤレスデバイスのための通信を同時にサポートすることができる。
【0004】
そのようなシステムでは、カバレージエリアを生成するために基地局が使用される。モバイルデバイスは、基地局とモバイルデバイスとの間で情報を転送するために、そのカバレージエリアにおいて特定の基地局との双方向リンクを確立することができる。モバイルデバイスが特定の基地局のカバレージエリアの外側に移動すると、基地局との通信が途切れることがある。一般に、モバイルデバイスがより好適な基地局に移動するようにハンドオーバが行われる。
【発明の概要】
【0005】
非同期ネットワークにおいてモバイルリレーのハンドオーバをサポートするための様々なタイミング調整プロシージャを本明細書で開示する。一態様では、モバイルリレーのカバレージが第1のネットワークアクセスポイントから第2のネットワークアクセスポイントに再配置され、モバイルリレーの同期タイミングが調整される。
【0006】
別の態様では、モバイルリレーは、ワイヤレス通信システムにおいて動作し、(1)モバイルリレーのカバレージをソース基地局からターゲット基地局に再配置するため、およびワイヤレス通信システムの非同期ネットワークにおいてモバイルリレーのタイミングを調整するためのプロセッサと、(2)プロセッサに結合された、データを記憶するためのメモリとを含む。
【0007】
さらなる態様では、第1のネットワークアクセスポイントと1つまたは複数のアクセス端末とを有するワイヤレスネットワークは、(1)第1のネットワークアクセスポイントと1つまたは複数のアクセス端末との間の通信をワイヤレス中継するように動作可能なモバイルリレーであって、第1のネットワークアクセスポイントに関連する現在の同期タイミングを有する、モバイルリレーと、(2)第2のネットワークアクセスポイントに関連する異なる同期タイミングを示すメッセージを送信する第2のネットワークアクセスポイントであって、異なる同期タイミングが現在の同期タイミングとは異なる、第2のネットワークアクセスポイントとを含む。モバイルリレーは、第1のネットワークアクセスポイントと1つまたは複数のアクセス端末との間から、第2のネットワークアクセスポイントと1つまたは複数のアクセス端末との間に通信を転送するために、異なる同期タイミングに従ってモバイルリレーの同期タイミングを調整する。
【0008】
本開示の特徴、性質、および利点は、図面とともに、以下に記載する詳細な説明を読めばより明らかになろう。慣例により、図面の様々な特徴/要素は一定の縮尺で描かれていないことがある。共通の参照番号は同様の特徴/要素を表す。図面には以下の図が含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】多元接続ワイヤレス通信システムを示す図。
【図2】別のワイヤレス通信システムを示すブロック図。
【図3】例示的な実施形態による、モバイルリレーとソースおよびターゲットネットワークアクセスポイントとを示す例示的なシステムを示す図。
【図4】別の例示的な実施形態による、モバイルリレーを含む多元接続ワイヤレス通信システムを示す図。
【図5】図4のワイヤレス通信システムのマクロセルを示す図。
【図6】様々な例示的な実施形態による、モバイルリレー、アクセス端末、およびソース/ターゲットネットワークアクセスポイントの間の例示的なメッセージ交換を示すタイミング図。
【図7】様々な例示的な実施形態による、モバイルリレー、アクセス端末、およびソース/ターゲットネットワークアクセスポイントの間の別の例示的なメッセージ交換を示すタイミング図。
【図8】様々な例示的な実施形態による、モバイルリレー、アクセス端末、およびソース/ターゲットネットワークアクセスポイントの間のさらなる例示的なメッセージ交換を示すタイミング図。
【図9】様々な例示的な実施形態による、モバイルリレー、アクセス端末、およびソース/ターゲットネットワークアクセスポイントの間のさらに別の例示的なメッセージ交換を示すタイミング図。
【図10】モバイルリレーのためのタイミングを調整する例示的な方法を示すフローチャート。
【発明の詳細な説明】
【0010】
本明細書で実施形態を例示して説明するが、実施形態は示された詳細に限定されるものではない。そうではなく、特許請求の範囲の同等物の範囲内で本開示の範囲から逸脱することなく細部において様々な改変が行われ得る。
【0011】
様々な例示的な実施形態は、1つのネットワークアクセスポイント(NAP)から別のNAPへのハンドオーバ動作を可能にするために同期されないNAP、たとえば基地局を有する非同期ネットワーク中のアクセス端末(たとえば、モバイルリレーおよび/またはユーザ機器(UE))のタイミング調整を可能にする。
【0012】
様々な例示的な実施形態について、本明細書でLTEシステムに関して説明するが、本明細書で説明するアクセス端末およびタイミング調整プロシージャは、特にCDMAネットワーク、TDMAネットワーク、FDMAネットワーク、OFDMAネットワークおよびシングルキャリアFDMA(SC−FDMA)ネットワークなど、他の通信ネットワークに適用され得ることが当業者によって理解される。「ネットワーク」および「システム」という用語は互換的に使用されることがある。
【0013】
CDMAネットワークは、特に汎用地上波無線アクセス(UTRA)、またはcdma2000などの無線技術を実装する。UTRAは、Wideband CDMA(W−CDMA)または低チップレート(LCR)を含む。cdma2000は、IS−2000、IS−95またはIS−856規格をカバーする。TDMAネットワークは、Global System for Mobile Communications(GSM(登録商標))などの無線技術を実装する。OFDMAネットワークは、特に進化型UTRA(E−UTRA)、IEEE802.11、IEEE802.16、IEEE802.20、またはFlash−OFDM(登録商標)の無線技術を実施する。UTRA、E−UTRA、およびGSMは、Universal Mobile Telecommunication System(UMTS)の一部である。LTEは、E−UTRAを使用するUMTSの今度のリリースである。UTRA、E−UTRA、GSM、UMTSおよびLTEは、「3rd Generation Partnership Project」(3GPP)という名称の組織からの文書に記載されている。cdma2000は、「3rd Generation Partnership Project 2」(3GPP2)という名称の組織からの文書に記載されている。これらの様々な無線技術および規格は当技術分野で知られている。SC−FDMAシステムは、シングルキャリア変調および周波数領域等化を使用し、OFDMAシステムと同様のパフォーマンスおよび本質的に同じ全体的な複雑さを有する。SC−FDMA信号は、SC−FDMAのシングルキャリア構造のためにより低いピーク対平均電力比(PAPR)を有する。より低いPAPRは送信電力効率の点でアクセス端末にとって有利であるので、SC−FDMAは現在、3GPP LTEまたはE−UTRAにおけるアップリンク多元接続方式に関する実用的な前提である。
【0014】
図1は、多元接続ワイヤレス通信システム100を示す図である。
【0015】
図1を参照すると、多元接続ワイヤレス通信システム100は、1つまたは複数のアクセス端末116および122(たとえば、特にユーザ機器、モバイルデバイスまたは他の通信機器)と通信している1つまたは複数のネットワークアクセスポイント(NAP)102 (たとえば、基地局または他の通信デバイス)を含む。
【0016】
各NAP102は複数のセクタにカバレージを与える。NAP102は、カバレージエリア(たとえば、特定の地理的領域)をもつ固定局であり、カバレージエリア中のアクセス端末116および122と通信する。複数のアンテナグループ(たとえば、第1のアンテナグループはアンテナ104および106を含み、第2のアンテナグループはアンテナ108および110を含み、第3のアンテナグループはアンテナ112および114を含む)を含む3セクタNAP102が示されている。NAPのセクタは、概してアンテナグループに関連するエリアまたは地理的領域を指す。たとえば、NAP102は、セクタのうちの1つにおいて第1のアンテナグループ104:106を介してアクセス端末122と通信する。
【0017】
アンテナグループごとに2つアンテナが示されているが、アンテナグループごとにより多いアンテナまたはより少ないアンテナが使用されることが企図される。3セクタNAPが示されているが、より多いセクタまたはより少ないセクタがNAPによって実装されることが企図される。
【0018】
アンテナ112および114が、順方向リンク120を介して情報をアクセス端末116に送信し(または送り)、逆方向リンク118を介してアクセス端末116から情報を受信するように、アクセス端末116はアンテナ112および114を介してNAP102と通信する。順方向リンク(またはダウンリンク)は概してNAPからアクセス端末への通信リンクを指し、逆方向リンク(またはアップリンク)は概してアクセス端末からNAPへの通信リンクを指す。アンテナ104および106が順方向リンク126を介して情報をアクセス端末122に送信し(または送り)、逆方向リンク124を介してアクセス端末122から情報を受信するように、アクセス端末122はアンテナ104および106を介してNAP102と通信する。周波数分割複信(FDD)システムでは、順方向および逆方向リンク118、120、124および126は、通信のための異なる周波数を使用する。いくつかの例示的な実施形態では、順方向リンク120および126は、逆方向リンク118および124によって使用される周波数(または周波数帯域)とは異なる周波数(または周波数帯域)を使用する。
【0019】
順方向リンク120および126を介した通信では、NAP102のアンテナ104:106および112:114は、順方向リンク120および126の信号対雑音比を改善するためにビームフォーミングを使用する。アクセス端末116および122への送信のためにNAP102からのビームフォーミングを使用することによって、近隣セル中のアクセス端末に対して、NAP102のための単一のアンテナ構成と比較して干渉の低減が実現される。
【0020】
図2は、NAP210とアクセス端末250とを含む例示的な多入力多出力(MIMO)ワイヤレス通信システム200を示す図である。ワイヤレス通信システム200は、簡潔のために1つのNAPと1つのアクセス端末250とを示しているが、システム200が2つ以上のNAPおよび/または2つ以上のアクセス端末を含み得ることが当業者により理解される。
【0021】
各アクセス端末250は、順方向リンクおよび逆方向リンク上の送信を介して1つまたは複数のNAP210と通信する。これらの通信リンクは、単入力単出力、多入力単出力、またはMIMOシステムを介して確立される。MIMOシステムは、データ伝送のために複数(NT)個の送信アンテナと複数(NR)個の受信アンテナとを使用する。NT個の送信アンテナおよびNR個の受信アンテナによって形成されたMIMOチャネルは、空間チャネルとも呼ばれるNS個の独立チャネルに分解され、ここで、NS≦min{NT,NR}である。NS個の独立チャネルの各々は1つの次元に対応する。複数の送信アンテナおよび受信アンテナによって生成された追加の次元数が使用された場合、MIMOシステムは改善されたパフォーマンス(たとえば、より高いスループットおよび/またはより大きい信頼性)を与える。
【0022】
MIMOシステムは時分割複信(TDD)またはFDDシステムをサポートする。TDDシステムでは、順方向リンクチャネル応答が逆方向リンクチャネル応答(たとえば、測定された逆方向リンクチャネル応答)から推定されるように、順方向および逆方向リンク送信は同じ周波数領域(たとえば、周波数帯域)を使用する。順方向リンクチャネル応答の推定から、NAP210において複数のアンテナが使用されるとき、NAP210は順方向リンク上の電力レベルおよびビームフォーミング利得を調整する。
【0023】
NAP210において、いくつかのデータストリームのトラフィックデータがデータソース212から送信(TX)データプロセッサ214に供給される。いくつかの例示的な実施形態では、各データストリームは、それぞれの送信アンテナ224a〜224tを介して送信される。TXデータプロセッサ214は、各データデータストリーム用に選択された特定の符号化方式に基づいて、データストリームごとにトラフィックデータをフォーマットし、符号化し、インターリーブして、符号化データを供給する。
【0024】
各データストリームの符号化データは、たとえば、直交周波数分割多重(OFDM)技法を使用してパイロットデータと多重化される。追加または代替として、パイロットシンボルは、周波数分割多重(FDM)、時分割多重(TDM)、符号分割多重(CDM)または他の技法を使用した多重化である。パイロットデータは、一般に、知られている方法で処理される、知られているデータパターンであり、チャネル応答を推定するためにアクセス端末250において使用される。各データストリームの多重化されたパイロットおよび符号化データは、特定の変調方式(特に、たとえば、2位相偏移キーイング(BPSK)、4位相偏移キーイング(QPSK)、M位相偏移キーイング(M−PSK)、または多値直交振幅変調(M−QAM))に基づいて変調(たとえば、シンボルマッピング)される。各データストリームのためのデータレート、符号化、および変調は、プロセッサ230上で実行されるかまたはプロセッサ230によって供給される命令によって決定される。
【0025】
NAP210のTX MIMOプロセッサ220は、各データストリームのためのTXデータプロセッサ214から変調シンボルを受信し、変調シンボルを(たとえば、OFDM用に)さらに処理する。TX MIMOプロセッサ220は、NT個の変調シンボルストリームをNT個の送信機(TMTR)222a〜222tに供給する。様々な実施形態では、TX MIMOプロセッサ220は、データストリームのシンボルと、シンボルの送信元のアンテナとにビームフォーミング重みを適用する。
【0026】
各送信機222a〜222tは、それぞれのシンボルストリームを受信し、処理して、1つまたは複数のアナログ信号を生成し、さらに、1つまたは複数のアナログ信号を調整(たとえば、増幅、フィルタ処理、および/またはアップコンバート)して、MIMOチャネルを介して送信するのに適した変調信号を供給する。送信機222a〜222tからのNT個の変調信号は、それぞれNT個のアンテナ224a〜224tから送信される。
【0027】
アクセス端末250において、送信された被変調信号は、NRアンテナ252a〜252rを介して受信される。各アンテナ252a〜252rから受信した信号は、それぞれの受信機(RCVR)254a〜254rに供給される。各受信機254a〜254rは、受信信号を調整(たとえば、増幅、フィルタ処理、および/または、ダウンコンバート)し、調整された信号をデジタル化してサンプルを供給し、サンプルを処理してNAP210によって送られたストリームに対応するシンボルストリームを供給する。
【0028】
RXデータプロセッサ260は、特定の受信機を処理している技法に基づいて、NR個の受信機254a〜254rからNR個の受信シンボルストリームを受信し、処理して、NT個の「発見された」シンボルストリームを供給する。RXデータプロセッサ260は、各検出シンボルストリームを復調し、デインターリーブし、および/または復号して、データストリームのトラフィックデータを復元する。RXデータプロセッサ260による処理は、NAP210におけるTX MIMOプロセッサ220およびTXデータプロセッサ214によって実行される処理を補足するものである。
【0029】
プロセッサ270は、(たとえば、周期的に、システムパフォーマンスに基づいて、または所定の間隔中に)どのプリコーディング行列を使用すべきかを決定する。プロセッサ270は、行列インデックス部とランク値部とを含む逆方向リンクメッセージを作成する。
【0030】
逆方向リンクメッセージは、通信リンクおよび/または受信データストリームに関する様々なタイプの情報を含む。逆方向リンクメッセージはTXデータプロセッサ238によって処理される。TXデータプロセッサ238は、データソース236からいくつかのデータストリームのトラフィックデータを受信し、次いで変調器280によって変調され、送信機254a〜254rによって調整され、NAP210に戻される。
【0031】
NAP210では、アクセス端末250からの変調信号は、アンテナ224a〜224tによって受信され得、受信機222a〜222tによって調整され得、復調器240によって復調され、アクセス端末250によって送信された逆方向リンクメッセージを抽出するためにRXデータプロセッサ242によって処理される。プロセッサ230は、抽出されたメッセージを処理して、ビームフォーミング重みを決定するためにどのプリコーディング行列を使用すべきかを決定する。
【0032】
プロセッサ230および270は、それぞれNAP210およびアクセス端末250の動作を指示(たとえば、制御、調整または管理)する。メモリ232および272は、それぞれプロセッサ230および270に関連する。メモリ232は、プロセッサ230上で実行するためのプログラムコードおよびデータを記憶し、メモリ272は、プロセッサ270上で実行するためのプログラムコードおよびデータを記憶する。プロセッサ230および270は、それぞれアップリンクおよびダウンリンクについて周波数推定値とインパルス応答推定値とを導出するための計算を実行する。
【0033】
図3は、モバイルリレー310と、(ソースeNBまたはソース基地局とも呼ばれる)ソースNAP312と、(ターゲットeNBまたはターゲット基地局とも呼ばれる)ターゲットNAP314とを示す例示的なシステム300を示す図である。モバイルリレー310は、車両または他の可動プラットフォームなど、モバイルプラットフォーム320上に配置され、モバイルリレー310の測位および関連するカバレージは、ソースeNB312からターゲットeNB314に転送される。モバイルプラットフォーム320を再配置する間に、モバイルリレー310によってサービスされる接続された状態のアクセス端末316または318(たとえば、ユーザ機器)へのサービス中断を低減するために、モバイルリレー310は、モバイルリレー310の同期タイミングをソースeNB312の同期タイミングからターゲットeNB314の同期タイミングに調整する。すなわち、ソースeNB312とターゲットeNB314とが互いに非同期であるとき、モバイルリレー310は、モバイルリレー310をサービスすべきであるソースeNB312またはターゲットeNB314の同期タイミングに設定される。
【0034】
モバイルリレー310は、プロセッサ230を含むNAP210と同じかまたは実質的に同様の構成要素を含む。プロセッサ230は、モバイルリレー310のカバレージをソース基地局312からターゲット基地局314に再配置するため、およびモバイルリレー310のタイミングを調整するために使用される。メモリ232は、データを記憶するためにプロセッサ230に結合される。プロセッサ230は、(モバイルリレー310の現在の同期タイミングとは異なる)ターゲット基地局314の同期タイミングを示す信号を受信し、受信信号中に示された同期タイミングに基づいてモバイルリレー310の同期タイミングの調整を制御する。モバイルリレー310は、受信信号中に示された同期タイミングに同期された情報を外部に通信するための1つまたは複数の送信機/受信機222a...222tをさらに含む。プロセッサ230は、(1)ターゲット基地局314からの信号、または(2)ソース基地局312からの命令のうちの1つを検出したことに基づいて、モバイルリレー310をソース基地局312からターゲット基地局314にハンドオーバするためにハンドオーバ動作を開始すべきであるかどうかを決定する。モバイルリレー310のプロセッサ230は、無線リンク障害間隔(a radio link failure interval)を調整するために、1つまたは複数のアクセス端末316および318へのコマンドの送信を制御する。
【0035】
いくつかの実施形態では、同期タイミングの調整は、たとえば、ターゲットeNB314からの入来信号に基づき、入来信号中の既知のパイロットシンボルまたは入来信号中の同期情報から決定される。すなわち、たとえば、既知のパイロットシンボルのタイミングが決定され、モバイルリレー310の同期タイミングを調整するために使用される。さらに、信号は、各サブフレームの適切な同期(たとえば、ロケーション)を決定するためにも使用されるフレーム構造(たとえば、異なるタイプの制御データまたはペイロードデータのシーケンス)を含む。
【0036】
図4は、非同期ネットワーク中のモバイルリレー420aのタイミング調整を可能にするように構成された例示的なワイヤレス通信システム400を示す。ワイヤレス通信システム400は、LTEシステムまたは何らかの他のシステムである。ワイヤレス通信システム400は、複数のセル、たとえば、マクロセル402a、402b...402g内に通信を与える。各マクロセル402a、402b...402gは、対応するネットワークアクセスポイントNAPまたはeNB404a、404b...404gによってサービスされる。各マクロセル402a、402b...402gは、さらに1つまたは複数のセクタに分割される。様々なデバイス(たとえば、アクセス端末406a、406b...406k)は、ワイヤレス通信システム400全体にわたって点在する。各アクセス端末406a、406b...406kは、たとえば、アクセス端末406a、406b...406kがアクティブかどうか、およびアクセス端末406a、406b...406kがソフトハンドオーバ中かどうかに応じて、所与の瞬間に順方向リンク(「FL」)および/または逆方向リンク(「RL」)上で1つまたは複数のNAPまたはeNB404a、404b...404gと通信する。ワイヤレス通信システム400は大きい地理的領域にわたってサービスを提供し、たとえば、マクロセル402a、402b...402gは近傍の数個のブロックをカバーし、モバイルリレー420aを再配置することを可能にする。
【0037】
図5は、モバイルリレー420aの動作を示すためにワイヤレス通信システム400のマクロセル402aを示す図である。図5を参照すると、モバイルリレー420aは、アップストリーム(たとえば、eNB404aまたはアクセス端末406b)からデータおよび/または他の情報の送信を受信し、データおよび/または他の情報の送信をダウンストリーム(たとえば、アクセス端末406bまたはeNB404a)に送る(たとえば、中継する)デバイスである。モバイルリレー420aは、他のアクセス端末のための送信を中継するアクセス端末(またはユーザ機器(UE))である。モバイルリレー420aは、eNB404aとアクセス端末406bとの間の通信を可能にするために、eNB404aおよびアクセス端末406bと通信する。
【0038】
アクセス端末406aおよび406bは、マクロセル402aの内側または外側に位置し得、各アクセス端末406aおよび406bは固定である(たとえば、実質的にまたは完全に固定されている)こともモバイルであることもある。アクセス端末406aおよび406bは、特にセルラー電話、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレスモデム、ワイヤレス通信デバイス、ハンドヘルドデバイス、ラップトップコンピュータ、コードレス電話および/またはワイヤレスローカルループ(WLL)局として機能する。アクセス端末406aは、ダウンリンク422および/またはアップリンク424を使用してeNB404aと直接通信する。アクセス端末406bは、モバイルリレー420aを使用して、バックホールダウンリンク442、バックホールアップリンク444、アクセスダウンリンク452および/またはアクセスアップリンク454を介してeNB404aと通信する。
【0039】
ダウンリンク(または順方向リンク)は、(1)eNB404aからモバイルリレー420aへ、またはモバイルリレー420aからアクセス端末406bへの通信リンク、あるいは(2)eNB404aからアクセス端末406aへの通信リンクを指す。アップリンク(または逆方向リンク)は、(1)アクセス端末406aまたは406bからeNB404aまたはモバイルリレー420aへの通信リンク、あるいは(2)モバイルリレー420aからeNB404aへの通信リンクを指す。
【0040】
概して、各eNBは任意の数のアクセス端末および任意の数のモバイルリレーと通信し、各モバイルリレーは任意の数のeNBおよび任意の数のアクセス端末と通信する。
【0041】
多元接続ワイヤレス通信システム400は、たとえば、ダウンリンク422、442および452上で直交周波数分割多重(OFDM)を使用し、アップリンク424、444および454上でシングルキャリア周波数分割多重(SC−FDM)を使用するLTEを使用する。OFDMとSC−FDMとは、特に、周波数範囲を、一般にトーン、ビンなどとも呼ばれる複数(NFFT個)の直交サブキャリアに区分する。各サブキャリアはデータで変調される。一般に、変調シンボルは、OFDMでは周波数領域で、SC−FDMでは時間領域で送信される。隣接するサブキャリア間の間隔は固定であり、サブキャリアの総数(NFFT)はシステム帯域幅に依存する。たとえば、NFFTは、それぞれ1.25、2.5、5、10または20メガヘルツ(MHz)のシステム帯域幅に対して128、256、512、1024または2048に等しい。
【0042】
多元接続ワイヤレス通信システム400は、FDDまたはTDDを使用しうる。FDDの場合、ダウンリンク422、442および452とアップリンク424、444および454とは別々の周波数チャネルを割り振られる。ダウンリンク送信とアップリンク送信とは2つの周波数チャネル上で同時に送られる。TDDの場合、ダウンリンク422、442および452とアップリンク424、444および454とは同じ周波数チャネルを共有する。ダウンリンク送信とアップリンク送信とは異なる時間間隔中に同じ周波数チャネル上で送られる。
【0043】
eNB404aと、モバイルリレー420aと、アクセス端末406bとを含むシステムにおいてモバイルリレーをハンドオーバするための同期タイミングの調整は、1つまたは複数のタイミング調整プロシージャによって行われる。タイミング調整プロシージャは、(1)モバイルリレー420aが、モバイルリレー420aをeNB404aにハンドオーバし、次いでアクセス端末406bをモバイルリレー420aに戻すより前に、アクセス端末406bをeNB404aにハンドオーバする(たとえば、モバイルリレー420aによってサービスされるアクセス端末406bをeNB404aにハンドオーバする)ことと、(2)モバイルリレー420aが、同期タイミング変更をアクセス端末406bに通知することなしに、バックホールリンク442および444とアクセスリンク452および454との同期タイミングを同時に調整することと、(3)モバイルリレー420aが、特定の処理プロシージャを実装する、アクセス端末406bへのアクセス端末通知と同時に、バックホールリンク442および444とアクセスリンク452および454との同期タイミングを調整することと、(4)モバイルリレー420aが、バックホールリンク442および444の同期タイミングを調整すること(たとえば、バックホールリンク442および444のみ、アクセスリンク452および454への同期タイミング調整を除く)と、(5)モバイルリレー420aが、バックホールリンク442および444とアクセスリンク452および454との同期タイミングを連続的に調整することと、(6)項目(1)〜(5)で概説した同じまたは同様のタイミング調整プロシージャとマルチキャリアハンドオーバプロセスとの併用とを含む。たとえば、各調整プロシージャは、第1のネットワークアクセスポイントから第2のネットワークアクセスポイントへのモバイルリレーのカバレージの再配置と、非同期ネットワーク中のモバイルリレーの同期タイミングの調整とを可能にする。これらのタイミング調整プロシージャの各々について、以下で詳細で説明する。
【0044】
任意のタイミング調整プロシージャが使用されることと、eNB404a、eNB404bまたはモバイルリレー420aによってタイミング調整のために特定のタイミング調整プロシージャが、たとえば受信信号強度を含む動作属性に基づいて動的に選択されることとが企図される。選択されたタイミングプロシージャは、特に(1)ハンドオーバ間隔、(2)データ転送、(3)バッファ要件、または(4)無線リンク障害を低減するように選択される。
【0045】
図6は、様々な例示的な実施形態による、モバイルリレー、アクセス端末、およびソース/ターゲットネットワークアクセスポイントの間の例示的なメッセージ交換600を示すタイミング図である。
【0046】
図6を参照すると、ブロック610において、ソースeNBまたはNAP404aは、モバイルリレー420aがソースeNB404aからターゲットeNB404bにハンドオーバされるべきであることを示すハンドオーバコマンド(たとえば、命令)をモバイルリレー420aに送る。ブロック610より前に、モバイルリレー420aは、たとえば、ターゲットeNB404bからの信号を検出し、検出された信号から、ターゲットeNB404bへのハンドオーバが望ましいと決定する。
【0047】
モバイルリレー420aは、モバイルリレー420aがターゲットeNB404bにハンドオーバされるべきであるという要望を示す通信(図示せず)をソースeNB404aに送る。通信は、ターゲットeNB404bにハンドオーバされるデザイアビリティを決定するためにモバイルリレー420aによって使用される他の情報、たとえば(1)ターゲットeNB信号の強度(たとえば、ソースeNB信号に対するターゲットeNB信号の相対的な強度、または所定のしきい値に対するターゲットおよびソースeNB404a信号の強度)、および/または(2)間隔にわたる、ターゲットeNB信号およびソースeNB信号の強度の相対的変化を含む。ソースeNB404aは、通信中の情報と他の動作パラメータ(たとえば、特に(1)(ソースeNB404aによってサービスされるアクセス端末の数などの)負荷情報、(2)チャネル推定値、および/または(3)動作ステータス)とから、ブロック610においてハンドオーバコマンドを開始すべきかどうかを決定する。たとえば、モバイルリレー420aは、eNB404a(第1のNAP)からeNB404b(第2のNAP)にモバイルリレー420aをハンドオーバするためのハンドオーバ動作が開始されるべきであるかどうかを決定する。決定は、ハンドオーバ動作を開始するようにモバイルリレー420aに命令する、(1)第2のNAPからの信号レベル、または(2)第1のNAPからのハンドオーバ命令のうちの1つをモバイルリレーによって検出することを含む。
【0048】
ブロック615において、ソースeNB404aはモバイルリレー420aとの通信(たとえば、すべての通信)を停止する。代替的に、いくつかの例示的な実施形態では、ターゲットeNB404bへのモバイルリレー420aのハンドオーバが完了するまで、ソースeNB404aとモバイルリレー420aとの間の通信が続くソフトハンドオーバが実装される。ブロック620において、アクセス端末406bを(たとえば、ターゲットeNB404bの)マクロセルにハンドオーバするためのハンドオーバコマンドが、モバイルリレー420aによってサービスされるアクセス端末406bに送られる。ブロック625において、アクセス端末406bは、ハンドオーバコマンドが適切に受信され、復号されたという肯定応答(たとえば、HARQ肯定応答)をモバイルリレー420aに送る。
【0049】
ブロック630において、アクセス端末406bは、ターゲットeNB404bに関連する信号(たとえば、ターゲットeNB404b自体からの信号、またはターゲットeNB404bに関連する同期タイミングをもつ別の信号)を探索し、ターゲットeNB404bに合わせてタイミングをロックする(たとえば、同期させる)。すなわち、アクセス端末406bは、その同期タイミングをターゲットeNB404bの同期タイミングに調整する。そのような同期のための多くの技法が存在すること、たとえば、同期は、ターゲットeNB404bからの入来信号中の既知のパイロットシンボル、入来信号中の同期情報および/または入来信号のフレーム構造の決定の相関に基づくことが、当業者にはよって理解される。
【0050】
いくつかの例示的な実施形態では、ハンドオーバ動作中に、(1)RACHを使用するための時間および周波数(たとえば、時間および周波数割当て)を識別する、ハンドオーバコマンド中のランダムアクセスチャネル(RACH)オケージョン情報を送ることと、(2)アクセス端末406bによって探索プロシージャを使用してターゲットeNB404bの同期タイミングを取得することとによって、アクセス端末406bとターゲットeNB404bとの間のリンクが確立される。ソースeNB404aおよび/またはターゲットeNB404bは、ブロック630において、探索プロシージャ中に他の近隣アクセス端末の時間および周波数割当てを制御するために、1つまたは複数のコマンドを他の近隣アクセス端末に送る。様々な例示的な実施形態では、ソースeNB404aおよび/またはターゲットeNB404bは、ターゲットeNB404bに関連する入来信号の信号対雑音比を改善するために、(通信リンク/チャネル上でアクセス端末406bによって探索された)近隣アクセス端末を消音する。
【0051】
ブロック635において、アクセス端末406bとターゲットeNB404bとの間のRACHおよびハンドオーバ動作が完了し、ブロック640において、データ通信が再開される。すなわち、アクセス端末406bとモバイルリレー420aとの間からのデータ通信は、アクセス端末406bとターゲットeNB404bとの間に転送される。
【0052】
ブロック645において、モバイルリレー420aは、ターゲットeNB404bに関連する信号(たとえば、ターゲットeNB404b自体からの信号、またはターゲットeNB404bに関連する同期タイミングをもつ別の信号)を探索し、ターゲットeNB404bに合わせてタイミングをロックする。ブロック625において、モバイルリレー420aは、肯定応答の受信に基づいて探索およびロックプロセスを開始する。すなわち、探索およびロックプロセスは、肯定応答の受信、または肯定応答の受信後の所定の遅延期間に応答して開始される。ブロック650において、モバイルリレー420aとターゲットeNB404bとの間のRACHおよびハンドオーバ動作が完了する。ブロック655において、モバイルリレー420aとターゲットeNB404bとの間のデータ通信が再開される。
【0053】
ブロック660において、ターゲットeNB404bは、アクセス端末406bがターゲットeNB404bからモバイルリレー420aにハンドオーバされるべきであることを示すハンドオーバコマンドをアクセス端末406bに送る。ブロック665において、アクセス端末406bは肯定応答(たとえば、HARQ肯定応答)をターゲットeNB404bに送る。
【0054】
ブロック670において、アクセス端末406bとモバイルリレー420aとの間のRACHおよびハンドオーバ動作が完了する。ブロック675において、アクセス端末406bとモバイルリレー420aとの間のデータ通信が再開される。
【0055】
図6に関して説明したタイミング調整プロシージャは、一般に、マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス単一周波数ネットワーク(MBSFN)とブランクサブフレームの両方をサポートするだけでなく、レガシーアクセス端末(UE)をサポートする。
【0056】
メッセージ交換600中に1つのアクセス端末が含まれているが、そのような交換中に2つ以上のアクセス端末が含まれ得ることと、そのようなアクセス端末は、同時にまたは連続的に完了するタイミング調整プロシージャを有し得ることとが、当業者によって理解される。
【0057】
図7は、様々な例示的な実施形態による、モバイルリレー、アクセス端末、およびソース/ターゲットネットワークアクセスポイントの間の別の例示的なメッセージ交換700を示すタイミング図である。
【0058】
図7を参照すると、ブロック710において、ソースeNB404aは、モバイルリレー420aがソースeNB404aからターゲットeNB404bにハンドオーバされるべきであることを示すハンドオーバコマンドをモバイルリレー420aに送る。ブロック715において、ソースeNB404aはモバイルリレー420aとの通信(たとえば、すべての通信)を停止する。
【0059】
ブロック720において、モバイルリレー420aは、ターゲットeNB404bに関連する信号(たとえば、ターゲットeNB404b自体からの信号、またはターゲットeNB404bに関連する同期タイミングをもつ別の信号)を探索し、ターゲットeNB404bに合わせてタイミングをロックする(たとえば、同期させる)。ブロック710において、モバイルリレー420aは、ハンドオーバコマンドの受信に基づいて探索およびロックプロセスを開始する。たとえば、モバイルリレー420aは、受信信号からターゲットeNB404bに関連する同期タイミングを決定し、モバイルリレー420aの同期タイミングを、決定された同期タイミングにロックする。
【0060】
ブロック725において、モバイルリレー420aとターゲットeNB404bとの間のRACHおよびハンドオーバ動作が完了され、ブロック730において、モバイルリレー420aとソースeNB404aとの間からのデータ通信が、モバイルリレー420aとターゲットeNB404bとの間に転送されるように、データ通信が再開される。ハンドオーバ動作中に、バックホールリンク442および444とアクセスリンク452および454の両方の同期タイミングは同時に調整され、モバイルリレー420aと(たとえば、モバイルリレー420aによってサービスされる)アクセス端末406bとの間のアクセスリンク452および454上で同期の欠如を引き起こす。
【0061】
ブロック735において、アクセス端末406bは、モバイルリレー420aとの同期の欠如により無線リンク障害を経験する。ブロック740において、アクセス端末406bは、ワイヤレスネットワーク400を再結合するための新しいサービングセル(たとえば、モバイルリレーまたはeNB)を探索し、上記で説明した探索、ロックおよびRACHプロシージャを使用して、新しいサービングセルとの再結合プロセスを完了する。
【0062】
アクセス端末406aおよび406bの各々は、RLFタイマーコマンドに基づいて調整される無線リンク障害(RLF)タイマーを含む。RLF障害がモバイルリレー420aのアクセスリンク452および454の同期タイミング調整により生じることが意図されるとき、ソースeNB404aまたはモバイルリレー420aは、アクセス端末406bのサービス停止期間を低減するためにRLFタイマーコマンドを送る。RLF時間期間が満了した後、アクセス端末406bは新しいサービングセルを探索する。モバイルリレー420aのアクセスリンク452および454の同期タイミング調整の後、新しいサービングセルは、前のサービングセルと同じセルである可能性があり、モバイルリレー420aは再びアクセス端末406bをサービスする。
【0063】
図7に関して説明したタイミング調整プロシージャは、一般に、MBSFNサブフレームとブランクサブフレームの両方をサポートするだけでなく、レガシーアクセス端末(UE)をサポートする。
【0064】
いくつかの例示的な実施形態では、モバイルリレー420aは、アクセス端末406bの無線リンク障害を生じることがあるバックホールリンク442および444とアクセスリンク452および454の両方の同期タイミングを同時に調整する。代替的に、モバイルリレー420aがバックホールリンク442および444(たとえば、バックホールリンク442および444のみ)の同期タイミングを調整し、アクセスリンク452および454の同期タイミングを維持することも企図される。アクセスリンク452および454の同期タイミングが維持される(永続的にまたは一時的に不変である)場合、無線リンク障害が回避されることを、当業者は理解されたい。図7では、アクセスリンク452および454のための同期タイミングが維持される場合、メッセージ交換700におけるブロック735および740はなくされる。しかしながら、そのような構成では、バックホールリンク442および444とアクセスリンク452および454とは互いに非同期的に動作する。アクセスリンクの同期タイミングが維持されるこの構成は、一般に、(1)レガシーアクセス端末(UE)をサポートし、(2)ハンドオーバによるサービス中断を実質的になくし、(3)アイドル状態アクセス端末のための再選択をなくし、(4)モバイルリレーのための高速ハンドオーバプロシージャを与える。
【0065】
バックホールサブフレームのための選定は既存のアクセスリンクサブフレーム割当てを条件とする。いくつかの例示的な実施形態では、フレームの部分がバックホールリンク442および444とアクセスリンク452および454の両方のために共有される。いくつかのサブフレーム、たとえばサブフレーム0、4、5、および9は、アクセスリンク452および454に割り当てられる。フレーム構造の残りの部分はバックホールサブフレームに割り当てられる。フレーム内のタイミングは非同期であるので、バックホールサブフレームとアクセスサブフレームとは交換可能でない。
【0066】
いくつかの例示的な実施形態では、バックホールリンク442および444とアクセスリンク452および454とが非同期的に動作することにより効率を高めるために、バックホールサブフレームは各フレーム中で連続して設定される。たとえば、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)は2つのアップリンクバックホールサブフレームにわたって拡張し、および/またはランダムアクセス応答(RAR)は2つのダウンリンクバックホールサブフレームにわたって拡張する。すなわち、バックホールリンクの各々について複数の連続サブフレームが確立される。
【0067】
いくつかの例示的な実施形態では、ソースセルが、アクセスリンク上のサービスを中断することなしにターゲットセル中の適切なRACHオケージョンとバックホールリソースとを要求するように、モバイルリレー420aはターゲットセル同期タイミングをソースセルに報告しなければならない。
【0068】
図8は、モバイルリレー、アクセス端末、およびソース/ターゲットネットワークアクセスポイントの間のさらなる例示的なメッセージ交換800を示すタイミング図であり、様々な例示的な実施形態による時間調整メッセージを含む。時間調整メッセージは特定の処理プロシージャを実装する。
【0069】
図8を参照すると、ブロック810において、ソースeNB404aは、モバイルリレー420aがソースeNB404aからターゲットeNB404bにハンドオーバされるべきであることを示すハンドオーバコマンドをモバイルリレー420aに送る。ブロック815において、ソースeNB404aはモバイルリレー420aとの通信(たとえば、すべての通信)を停止する。
【0070】
ブロック820において、モバイルリレー420aは、モバイルリレー420aによってサービスされるアクセス端末406bに、サービス中断ギャップ(たとえば、または間隔)がターゲットeNB404bへのモバイルリレー420aのハンドオーバのために定義されるタイミング調整メッセージをブロードキャストする。時間調整メッセージは、アクセス端末406bにサービス中断を通知し、モバイルリレー420aとのアクセスリンク452および454を復旧するための再同期時間を定義する。
【0071】
ブロック825において、モバイルリレー420aは、ターゲットeNB404bに関連する信号(たとえば、ターゲットeNB404b自体からの信号、またはターゲットeNB404bに関連する同期タイミングをもつ別の信号)を探索し、ターゲットeNB404bに合わせてタイミングをロックする。ブロック810において、モバイルリレー420aは、ハンドオーバコマンドの受信に基づいて探索およびロックプロセスを開始する。
【0072】
ブロック830において、モバイルリレー420aとターゲットeNB404bとの間のRACHおよびハンドオーバ動作が完了され、ブロック835において、モバイルリレー420aとソースeNB404aとの間からのデータ通信がモバイルリレー420aとターゲットeNB404bとの間に転送されるように、データ通信が再開される。ハンドオーバ動作中に、バックホールリンク442および444とアクセスリンク452および454の両方の同期タイミングは同時に調整され、モバイルリレー420aとアクセス端末406bとの間の同期の欠如を生じる。
【0073】
サービス中断ギャップの終了時に(たとえば、再同期時間に)、アクセス端末406bはそれの同期タイミングを調整する。同期タイミングの調整は、ブロック820におけるブロードキャストメッセージ中で送られる同期情報を使用して行われる。すなわち、アクセス端末406bとモバイルリレー420aとの間からのデータ通信は、サービス中断ギャップ後に復旧される。
【0074】
たとえば、モバイルリレー420aの同期タイミングを調整することがサービス中断間隔の終了より前に行われるように、モバイルリレー420aは、それの同期タイミングを示す同期情報と、ターゲットeNB404へのモバイルリレー420aのハンドオーバのためのサービス中断間隔を定義するサービス中断情報とをブロードキャストする。サービス中断間隔後に、1つまたは複数のアクセス端末406bの同期タイミングは、同期情報中の同期タイミングに従って調整される。
【0075】
代替的に、(1)(たとえば、モバイルリレー420aまたはターゲットeNB404bから)ターゲットeNB404bに同期させられた入来信号を探索することと、(2)モバイルリレー420aとのアクセスリンク452および454を復旧するために入来信号タイミングにタイミングをロックすることと、(3)アクセス端末406bとモバイルリレー420aとの間のRACHおよびハンドオーバ動作を完了することと、(4)データ通信を再開することとによって、アクセス端末406bの同期タイミングが調整される。
【0076】
図8に関して説明したタイミング調整プロシージャは、一般に、MBSFNサブフレームとブランクサブフレームの両方をサポートし、サービス中断の時間を低減する。
【0077】
いくつかの例示的な実施形態では、モバイルリレー420aがRACHプロシージャ後にさらなる同期タイミング調整を行なうので、アクセス端末406bはそれのアップリンク同期を改良する。
【0078】
様々な例示的な実施形態では、モバイルリレー420aは、ハンドオーバ動作を介してターゲットeNB404bにハンドオーバされ、そのハンドオーバ動作では、モバイルリレー420aがバックホールリンク442および444の同期タイミングを調整し、一時的に(すなわち、非同期移行期間(たとえば、所定の期間)の間)アクセスリンク452および454の同期タイミングを維持する。モバイルリレー420aは、異なるバックホール/アクセスリンク同期タイミングをもつ非同期移行期間中に動作する。非同期移行期間後に、モバイルリレー420aは、アクセスリンク452および454上の同期タイミングを調整する。同期タイミングを調整するための異なる方法は、たとえば、(1)(たとえば、約1秒〜約50秒の範囲内で)アクセスリンク同期タイミングを遅く調整すること、または(2)非同期移行期間中に、アクセス端末406bがモバイルリレーにハンドオーバされる時間をモバイルリレー420aによってサービスされるアクセス端末406bに通知するハンドオーバコマンドを、モバイルリレー420aがアクセス端末406bに送ることを含む。モバイルリレー420aは、モバイルリレー420aがアクセスリンク同期タイミングを切り替える場合を決定する。すなわち、アクセス同期タイミングが調整された後、ハンドオーバコマンドはアクセス端末406bにRACHプロシージャを開始するように命令する。たとえば、アクセスリンクの「遅い」タイミング調整は、アクセス端末406bの同期タイミングに関連するスキューレートによるレートにおいて調整される。すなわち、同期タイミングは、アクセス端末406bがアクセスリンク同期タイミングの調整に気づかないほど十分に遅いレートにおいて調整される。たとえば、それぞれのアクセスリンクの同期タイミングの調整は、モバイルリレーと、移行期間中に(たとえば、移行期間全体中に)それぞれのアクセスリンクに関連するアクセス端末との間のデータ通信を維持するのに十分に遅いレートにおいてである。
【0079】
いくつかの例示的な実施形態では、モバイルリレー420aは、1つまたは複数のバックホールリンク442および444を使用して、ネットワークアクセスポイント404aまたは404bと通信し、1つまたは複数のアクセスリンク452および454を使用して、1つまたは複数のアクセス端末406bの各々と通信する。1つまたは複数のアクセス端末406bに関連するモバイルリレー420aの各アクセスリンクについて、モバイルリレー420aは、調整されているモバイルリレー420aのバックホールリンク442および444に関連する同期タイミングに応答して、移行期間中に現在の同期タイミングから異なる同期タイミングにアクセスリンク452および454の同期タイミングを移行させる。
【0080】
いくつかの例示的な実施形態では、複数のアクセス端末が移行しているとき、異なるアクセス端末は、ハンドオーバコマンド中の情報を介してモバイルリレー420aによって決定された順番でRACHプロシージャを開始する。たとえば、モバイルリレー420aは、1つまたは複数のアクセス端末406bの各々がモバイルリレー420aにハンドオーバされる順番を決定し、決定された順番で所定の時間後にモバイルリレー420aによってサービスされる1つまたは複数のアクセス端末406bをハンドオーバするために、RACHプロシージャを開始する。
【0081】
前のRACHオケージョン上のアクセス端末RACHを回避するために、新しい物理セル識別子(PCI)が使用される。図9は、バックホールおよびアクセスリンク同期タイミングが、様々な例示的な実施形態による新しいPCIを使用して連続的に調整される、モバイルリレー、アクセス端末、およびソース/ターゲットネットワークアクセスポイントの間のさらに別の例示的なメッセージ交換を示すタイミング図である。
【0082】
図9を参照すると、ブロック910において、ソースeNB404aは、モバイルリレー420aがソースeNB404aからターゲットeNB404bにハンドオーバされるべきであることを示すハンドオーバコマンドをモバイルリレー420aに送る。ブロック915において、ソースeNB404aはモバイルリレー420aとの通信(たとえば、すべての通信)を停止する。ブロック920において、ハンドオーバコマンドが、モバイルリレー420aによってサービスされるアクセス端末406bに、モバイルリレー420aによって送られる。ハンドオーバコマンドは、アクセス端末406bがPCI_bのPCIをもつ新しいマクロセルへのハンドオーバを開始する時間を、アクセス端末406bに通知する。たとえば、その時間は、(1)モバイルリレー420aがアクセスリンク同期タイミングを切り替える時間に基づく遅延間隔、または(2)モバイルリレー420aによって選択される時間である。すなわち、モバイルリレーアクセスリンク同期タイミングが調整された後、ハンドオーバコマンドは、ハンドオーバプロシージャのための新しいPCI(すなわち、PCI_b)を含み、((PCI_b)のPCIに対応する)新しいセルにリンクするためのRACHプロシージャを開始するようにアクセス端末406bに命令する。
【0083】
ブロック925において、アクセス端末406bは肯定応答(たとえば、HARQ肯定応答)をモバイルリレー420aに送る。ブロック930において、モバイルリレー420aは、古いPCI(すなわち、PCI_a)を使用して送信することを停止し、新しいPCI(PCI_b)に対応する新しいセルからの信号を探索し、その新しいセルに合わせてロックすることによって、新たに調整されたタイミングをもつ新しいPCI(PCI−b)を使用して送信することを開始する。ブロック935において、アクセス端末406bは、新しいPCI(PCI_b)からの信号を探索し、そのような信号に合わせてタイミングをロックする。すなわち、アクセス端末406bは、それの同期タイミングを、新しいPCI(PCI_b)に対応する新しいセルの同期タイミングに調整する。ブロック940において、モバイルリレー420aと(新しいPCI(PCI_b)を有する)ターゲットeNB404bとの間のRACHおよびハンドオーバ動作が完了され、ブロック945において、アクセス端末406bと(次に新しいPCI(PCI_b)をも使用する)モバイルリレー420aとの間のRACHおよびハンドオーバ動作が完了される。
【0084】
ブロック950および955において、アクセス端末406bとモバイルリレー420aとの間のデータ通信、およびモバイルリレー420aとターゲットeNB404bとの間のデータ通信がそれぞれ再開される。
【0085】
2つの同期信号が、異なるPCIおよびタイミングを用いて同時に送信されることと、モバイルリレー420aがそれのハンドオーバ動作を完了する前に新しいPCIのタイミングが取得されることとが企図される。
【0086】
図9に関して説明したタイミング調整プロシージャは、レガシーアクセス端末をサポートし、バッファ転送を使用せず、マクロネットワークハンドオーバ動作よりも良好に実行する。
【0087】
いくつかの例示的な実施形態では、アクセス端末は、アクセスタイミングを切り替えるためのアクセスプロシージャを実装する前にダウンリンク同期を取得するために、1次同期信号(PSS)および/または2次同期信号(SSS)を探索する。
【0088】
図9中のブロックは連続的に示されているが、ブロックの多くは同時に(たとえば、並列に)実行されることが企図される。たとえば、ブロック915および920は同時に実行され、ブロック930および935は同時に実行され、および/またはブロック940および945は同時に実行される。
【0089】
たとえば、モバイルリレー420aは、モバイルリレー420aによってサービスされる1つまたは複数のアクセス端末406bにハンドオーバコマンドを送る。ハンドオーバコマンドは、1つまたは複数のアクセス端末をサービスするセルとは異なる新しいセルの新しいPCI(たとえば、PCI_b)を示す。1つまたは複数のアクセス端末406bの各々は、PCI_bの新しいPCIに対応する新しいセルからの信号を探索し、1つまたは複数のアクセス端末406bの各々の同期タイミングが、決定される同期タイミングにロックされるように、新しいセルの信号から同期タイミングを決定する。
【0090】
非同期ネットワークの場合(すなわち、eNBが異なる同期タイミングで動作する場合)のメッセージ交換を示したが、メッセージ交換は同期ネットワークにも適用し得ることが企図される。より詳細には、同じセルへのハンドオーバ動作は、異なるキャリアを用いた同じセルへのハンドオーバ動作に比較される。同期ネットワークでは、新しいeNBへのハンドオーバ時に、新しいeNBに適応するために、モバイルリレーが、バックホールダウンリンクとバックホールアップリンクの両方の上でそのタイミングを調整している。調整は、アクセスサブフレームとバックホールサブフレームとの間のある程度の不整合を生じる。したがって、モバイルリレーも、同期ネットワークハンドオーバ動作におけるそのアクセスリンクタイミングを調整する。
【0091】
図10は、モバイルリレー310のためのタイミングを調整する例示的な方法1000を示すフローチャートである。図10を参照すると、ブロック1010において、複数のアクセス端末(たとえば、UE316および318)がモバイルリレー310に関連する(たとえば、モバイルリレー310によってサービスされる)。モバイルリレー310はモバイルプラットフォーム320上に配置される。ブロック1020において、モバイルリレー310は、それの測位/関連カバレージエリアがソースeNB312からターゲットeNB314に転送されるように移動される。たとえば、モバイルリレー310のカバレージを再配置することは、ソースeNB312(第1のNAP)に関連する第1の領域、およびターゲットeNB314(第2のNAP)に関連する第2の領域の内側でモバイルリレー310を移動することを含む。
【0092】
モバイルリレー310の移動(たとえば、再測位)中、ターゲットeNB314がソースeNB312に対して非同期である場合、接続された状態のアクセス端末316および318へのサービス中断を緩和するために、ブロック1030において、モバイルリレー310はそれの同期タイミング(たとえば、サブフレームタイミング)を調整する。たとえば、モバイルリレー310の同期タイミングの調整は、(1)モバイルリレー310によって、第2のNAP(eNB314)に関連する同期タイミングを示す信号を受信することと、(2)第2のNAP314に関連する同期タイミングに従ってモバイルリレー310の同期タイミングを調整することとを含む。
【0093】
いくつかの例示的な実施形態では、論理チャネルは、制御チャネルとトラフィックチャネルとに分類される。論理制御チャネルは、(1)システム制御情報をブロードキャストするためのDLチャネルであるブロードキャスト制御チャネル(BCCH)、(2)ページング情報を転送するDLチャネルであるページング制御チャネル(PCCH)、および/または(3)1つまたは複数のマルチキャストトラフィックチャネル(MTCH)のためのマルチメディアブロードキャストおよびマルチキャストサービス(MBMS)スケジューリングおよび制御情報を送信するために使用されるポイントツーマルチポイントDLチャネルであるマルチキャスト制御チャネル(MCCH)を備える。概して、無線リソース制御(RRC)接続を確立した後、このチャネルは、(たとえば、MCCHよMBMS制御チャネル(MSCH)を含む)MBMSを受信するアクセス端末(UE)によって使用される。
【0094】
専用制御チャネル(DCCH)は、専用制御情報を送信するポイントツーポイント双方向チャネルであり、RRC接続を有するアクセス端末(UE)によって使用される。いくつかの例示的な実施形態では、論理トラフィックチャネルは、ユーザ情報の転送のための1つのアクセス端末(UE)に専用の、ポイントツーポイント双方向チャネルである専用トラフィックチャネル(DTCH)、またはトラフィックデータを送信するためのポイントツーマルチポイントダウンリンクチャネルのためのマルチキャストトラフィックチャネルMTCHを備える。
【0095】
様々な例示的な実施形態では、トランスポートチャネルは、ダウンリンク(DL)とアップリンク(UL)とに分類される。DLトランスポートチャネルは、ブロードキャストチャネル(BCH)、ダウンリンク共有データチャネル(DL−SDCH)、および/またはページングチャネル(PCH)を備える。PCHは、アクセス端末電力節約(ネットワークによってアクセス端末に示されるDRXサイクル)をサポートし、セル全体にわたってブロードキャストされ、他の制御/トラフィックチャネルのために使用されるPHYリソースにマッピングされる。ULトランスポートチャネルは、ランダムアクセスチャネル(RACH)、要求チャネル(REQCH)、アップリンク共有データチャネル(UL−SDCH)、および複数のPHYチャネルを備える。PHYチャネルは、DLチャネルとULチャネルとのセットを備える。
【0096】
DL PHYチャネルは、(1)共通パイロットチャネル(CPICH)、(2)同期チャネル(SCH)、(3)共通制御チャネル(CCCH)、(4)共有DL制御チャネル(SDCCH)、(5)マルチキャスト制御チャネル(MCCH)、(6)共有UL割当てチャネル(SUACH)、(7)肯定応答チャネル(ACKCH)、(8)DL物理共有データチャネル(DL−PSDCH)、(9)UL電力制御チャネル(UPCCH)、(10)ページングインジケータチャネル(PICH)、および/または(11)負荷インジケータチャネル(LICH)を備える。UL PHYチャネルは、(1)物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)、(2)チャネル品質インジケータチャネル(CQICH)、(3)肯定応答チャネル(ACKCH)、(4)アンテナサブセットインジケータチャネル(ASICH)、(5)共有要求チャネル(SREQCH)、(6)UL物理共有データチャネル(UL−PSDCH)、(7)ブロードバンドパイロットチャネル(BPICH)を備える。
【0097】
様々な例示的な実施形態では、所与の時間に低いピーク対平均電力比(PAPR)を保つチャネル構造が与えられる。チャネルは、シングルキャリア波形の周波数プロパティにおいて連続するか、または一様に離間される。
【0098】
開示されたタイミング調整プロシージャ中のステップの特定の順序または階層は、例示的な手法の一例であることを、当業者は理解されたい。設計の選好に基づいて、ステップの特定の順序または階層は本開示の範囲内のまま再構成され得ることを理解されたい。添付の方法クレームは、様々なステップの要素を例示的な順序で提示したものであり、提示された特定の順序または階層に限定されるものではない。
【0099】
情報および信号は、様々な異なる技術および技法のいずれを使用しても表現され得ることを、当業者は理解されよう。たとえば、上記の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、および/またはチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁性粒子、光場または光学粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表現され得る。さらに、本明細書で開示する例示的な実施形態に関連して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組合せとして実装され得ることを、当業者は諒解されよう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップについて、上記では概してそれらの機能に関して説明した。そのような機能をハードウェアとして実装するか、ソフトウェアとして実装するかは、特定の適用例および全体的なシステムに課される設計制約に依存する。当業者は、説明した機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装し得るが、そのような実装の決定は、本開示の範囲からの逸脱を生じるものと解釈すべきではない。
【0100】
本明細書で開示した実施形態に関して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、あるいは本明細書で説明した機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成として実装され得る。
【0101】
本明細書で開示する実施形態に関して説明する方法またはアルゴリズムのステップは、直接ハードウェアで実施されるか、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで実施されるか、またはその2つの組合せで実施される。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、または当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体中に常駐し得る。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替として、記憶媒体はプロセッサに一体化され得る。プロセッサおよび記憶媒体はASIC中に常駐し得る。ASICはユーザ端末内に常駐し得る。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末中に個別構成要素として常駐し得る。
【0102】
開示した実施形態の上記の説明は、当業者が本開示を実施または使用できるようにするために提供したものである。これらの実施形態への様々な修正は当業者には容易に明らかであり、本明細書で定義した一般原理は、本開示の趣旨または範囲から逸脱することなく他の実施形態に適用され得る。したがって、本開示は、本明細書で示した実施形態に限定されるものではなく、本明細書で開示した原理および新規の特徴に一致する最も広い範囲を与られるべきである。
【0103】
1つまたは複数の例示的な実施形態では、説明した機能はハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装された場合、機能は、コンピュータ可読媒体上の1つまたは複数の命令またはコードとして記憶されるか、あるいは符号化され得る。コンピュータ可読媒体はコンピュータ記憶媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送または記憶するために使用され、コンピュータによってアクセスされる、任意の他の媒体を備えることができる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)およびブルーレイディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザで光学的に再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含めるべきである。コードセグメントは、プロシージャ、関数、サブプログラム、プログラム、ルーチン、サブルーチン、モジュール、ソフトウェアパッケージ、クラス、または命令、データ構造、もしくはプログラムステートメントの任意の組合せを表し得る。コードセグメントは、情報、データ、引数、パラメータ、またはメモリ内容をパスおよび/または受信することによって、別のコードセグメントまたはハードウェア回路に結合され得る。情報、引数、パラメータ、および/またはデータなどは、メモリ共有、メッセージパッシング、トークンパッシング、および/またはネットワーク送信などを含む適切な手段を使用してパス、フォワーディング、または送信され得る。
【0104】
ソフトウェア実装の場合、本明細書で説明する技法は、本明細書で説明する機能を実行するモジュール(たとえば、プロシージャ、関数など)を用いて実装され得る。ソフトウェアコードは、メモリユニットに記憶され、プロセッサによって実行され得る。メモリユニットは、プロセッサの内部またはプロセッサの外部に実装され得、その場合、メモリユニットは、当技術分野で知られているように様々な手段を介してプロセッサに通信可能に結合され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モバイルリレーのハンドオーバの同期タイミングの調整を管理するためのワイヤレス通信システムにおいて使用される方法であって、
前記モバイルリレーのカバレージを第1のネットワークアクセスポイントから第2のネットワークアクセスポイントに再配置することと、
前記ワイヤレス通信システムの非同期ネットワークにおいて前記モバイルリレーの同期タイミングを調整することと、
を備える方法。
【請求項2】
前記同期タイミングを調整することは、
前記第2のネットワークアクセスポイントに関連する異なる同期タイミングを示す信号を前記モバイルリレーが受信することと、なお、前記異なる同期タイミングは、前記第1のネットワークアクセスポイントに関連する現在の同期タイミングとは異なる、
前記異なる同期タイミングに従って前記モバイルリレーの前記同期タイミングを調整することと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
(1)前記同期タイミングを調整することより前には前記第1のネットワークアクセスポイントと1つまたは複数のアクセス端末との間の通信、および(2)前記同期タイミングを調整することの後には前記第2のネットワークアクセスポイントと前記1つまたは複数のアクセス端末との間の通信を、前記モバイルリレーによってワイヤレス中継することをさらに備える、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記モバイルリレーの同期タイミングを調整することは、
前記モバイルリレーによって、決定された結果として、前記第1のネットワークアクセスポイントから前記第2のネットワークアクセスポイントへの前記モバイルリレーの前記ハンドオーバのためにハンドオーバ動作が開始されるべきであるかどうかを決定することと、なお、前記決定することは、前記モバイルリレーによって、(1)前記第2のネットワークアクセスポイントからの信号レベル、または(2)前記ハンドオーバ動作を開始するように前記モバイルリレーに命令する、前記第1のネットワークアクセスポイントからのハンドオーバ命令、のうちの1つを検出することを含む、
前記決定された結果に基づいて、前記モバイルリレーを前記第1のネットワークアクセスポイントから前記第2のネットワークアクセスポイントにハンドオーバすることと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記モバイルリレーのカバレージを再配置することは、前記第1のネットワークアクセスポイントに関連する第1の領域と、前記第2のネットワークアクセスポイントに関連する第2の領域との内部で前記モバイルリレーを移動することを含み、
前記モバイルリレーの同期タイミングを調整することは、前記モバイルリレーの前記同期タイミングを前記異なる同期タイミングに変更することを含み、前記方法は、
前記第1のネットワークアクセスポイントと1つまたは複数のアクセス端末との間から、前記第2のネットワークアクセスポイントと前記1つまたは複数のアクセス端末との間に通信を転送すること、
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記モバイルリレーによって、前記異なる同期タイミングを示す同期情報と、前記第2のネットワークアクセスポイントへの前記モバイルリレーのハンドオーバのためのサービス中断間隔を定義するサービス中断情報とをブロードキャストすることと、なお、前記モバイルリレーの同期タイミングを調整することは、前記サービス中断間隔の終了より前に行われる、
前記サービス中断間隔後に、前記同期情報中の前記異なる同期タイミングに従って前記1つまたは複数のアクセス端末の前記同期タイミングを調整することと、
をさらに備える、請求項2に記載の方法。
【請求項7】
ハンドオーバ動作を開始したことに応答して、前記モバイルリレーから、前記モバイルリレーによってサービスされる1つまたは複数のアクセス端末にハンドオーバコマンドを送ることをさらに備える、請求項2に記載の方法。
【請求項8】
(1)前記ハンドオーバコマンド中でランダムアクセスチャネルオケージョン情報を送ることと、
(2)前記ハンドオーバコマンド中に含まれる前記ランダムアクセスチャネルオケージョン情報を使用して、前記第2のネットワークアクセスポイントの前記異なる同期タイミングを、前記モバイルリレーによってサービスされる前記1つまたは複数のアクセス端末の各々が取得することと、
によって、前記ハンドオーバ動作中に、前記1つまたは複数のアクセス端末の各々と前記第2のネットワークアクセスポイントとの間のリンクを確立することと、
前記モバイルリレーと前記第2のネットワークアクセスポイントとの間のさらなるリンクを確立することと、
をさらに備える、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記さらなるリンクを確立したことに応答して、
前記第2のネットワークアクセスポイントが前記1つまたは複数のアクセス端末にさらなるハンドオーバコマンドを送ることと、
前記1つまたは複数のアクセス端末を前記第2のネットワークアクセスポイントから前記モバイルリレーにハンドオーバすることによって前記1つまたは複数のアクセス端末の各々と前記モバイルリレーとの間の別のリンクを確立することと、
をさらに備える、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
通信を前記ワイヤレス中継することは、
前記モバイルリレーによって、1つまたは複数のバックホールリンクを使用して前記第1または第2のネットワークアクセスポイントと通信し、1つまたは複数のアクセスリンクを使用して前記1つまたは複数のアクセス端末の各々と通信することと、
前記モバイルリレーの前記バックホールリンクと前記アクセスリンクとに関連する前記同期タイミングを同時に調整することと、
を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項11】
前記モバイルリレーの同期タイミングを調整することは、前記モバイルリレーによってサービスされる前記1つまたは複数のアクセス端末への、前記アクセスリンクの前記同期タイミングが調整されているという通知を除いて、前記バックホールリンクと前記アクセスリンクとの同期タイミングを同時に調整することを含む、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記モバイルリレーと前記1つまたは複数のアクセス端末と前記第1および第2のネットワークアクセスポイントとはワイヤレスネットワークを介して通信し、前記方法は、前記1つまたは複数のアクセス端末の各々によって、無線リンク障害に応答して前記ワイヤレス通信システムへのリンクを再確立することをさらに備える、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
ハンドオーバ動作を開始することより前に、前記モバイルリレーによって、無線リンク障害間隔を調整するためにコマンドを送ることをさらに備える、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
通信を前記ワイヤレス中継することは、
前記モバイルリレーによって、1つまたは複数のバックホールリンクを使用して前記第1または第2のネットワークアクセスポイントと通信し、1つまたは複数のアクセスリンクを使用して1つまたは複数のアクセス端末の各々と通信することと、
前記アクセスリンクに関連する前記同期タイミングの調整を除いて、前記バックホールリンクに関連する前記同期タイミングを調整することと、
を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項15】
前記バックホールリンクの各々のために使用される複数の連続サブフレームを確立することをさらに備える、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記モバイルリレーによって、1つまたは複数のバックホールリンクを使用して前記第1または第2のネットワークアクセスポイントと通信し、1つまたは複数のアクセスリンクを使用して1つまたは複数のアクセス端末の各々と通信すること
をさらに備え、
前記リレーの同期タイミングを調整することは、
前記バックホールリンクに関連する同期タイミングを調整することと、
前記モバイルリレーの前記バックホールリンクに関連する前記同期タイミングが前記異なる同期タイミングに調整されたことに応答して、前記モバイルリレーによって、移行期間中に前記アクセスリンクの同期タイミングを前記現在の同期タイミングから前記異なる同期タイミングに移行させることと、
を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記アクセスリンクの同期タイミングを移行させることは、前記1つまたは複数のアクセス端末が所定の時間に前記モバイルリレーにハンドオーバされるべきであることを示すハンドオーバコマンドを前記移行期間中に前記1つまたは複数のアクセス端末に送ることを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記アクセスリンクの同期タイミングを移行させることは、前記移行期間中に前記モバイルリレーと前記アクセス端末との間の通信を維持するのに十分遅いレートで前記アクセスリンクの前記同期タイミングを調整することを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記モバイルリレーによって、前記モバイルリレーにハンドオーバされるべき前記1つまたは複数のアクセス端末の各々についての順番を決定することと、
前記決定された順番で所定の時間後に前記1つまたは複数のアクセス端末の各々をハンドオーバするために、前記モバイルリレーによってランダムアクセスプロシージャを開始することと、
をさらに備える、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記同期タイミングを調整することは、
前記受信した信号から前記第2のネットワークアクセスポイントに関連する前記同期タイミングを決定することと、
前記モバイルリレーの前記同期タイミングを前記決定された同期タイミングにロックすることと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記モバイルリレーから、前記モバイルリレーによってサービスされる前記1つまたは複数のアクセス端末にハンドオーバコマンドを送ることと、なお、前記ハンドオーバコマンドは、前記1つまたは複数のアクセス端末をサービスするセルとは異なる新しいセルの新しい物理セル識別子を示す、
前記1つまたは複数のアクセス端末の各々によって、前記新しい物理セル識別子に対応する前記新しいセルからの信号を探索することと、
前記1つまたは複数のアクセス端末によって、前記信号から、前記新しい物理セル識別子に対応する前記新しいセルの前記同期タイミングを決定することと、
前記1つまたは複数のアクセス端末の各々の前記同期タイミングを前記決定された同期タイミングにロックすることと、
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
ワイヤレス通信システムにおいて動作可能なモバイルリレーであって、
前記モバイルリレーのカバレージをソース基地局からターゲット基地局に再配置し、前記ワイヤレス通信システムの非同期ネットワークにおいて前記モバイルリレーのタイミングを調整するためのプロセッサと、
データを記憶するための、前記プロセッサに結合されたメモリと、
を備える、モバイルリレー。
【請求項23】
前記プロセッサは、前記モバイルリレーの現在の同期タイミングとは異なる、前記ターゲット基地局の同期タイミングを示す信号を受信し、前記受信した信号において示される前記同期タイミングに基づいて前記モバイルリレーの前記同期タイミングの調整を制御し、前記モバイルリレーは、
前記受信した信号において示される前記同期タイミングに同期された情報を外部に通信するための送信機
をさらに備える、請求項22に記載のモバイルリレー。
【請求項24】
前記モバイルリレーは、前記ソース基地局に対応するワイヤレス通信システムの第1の領域と、前記ターゲット基地局に対応する前記ワイヤレス通信システムの第2の領域との間で移動可能である、請求項23に記載のモバイルリレー。
【請求項25】
前記プロセッサは、(1)前記ターゲット基地局からの信号、または(2)前記ソース基地局からの命令、のうちの1つを検出したことに基づいて、前記モバイルリレーを前記ソース基地局から前記ターゲット基地局にハンドオーバするためにハンドオーバ動作が開始されるべきであるかどうかを決定する、請求項23に記載のモバイルリレー。
【請求項26】
前記ハンドオーバ動作を開始することより前に、前記プロセッサは、前記1つまたは複数のアクセス端末への、無線リンク障害間隔を調整するためのコマンドの送信を制御する、請求項25に記載のモバイルリレー。
【請求項27】
前記ハンドオーバ動作を開始したことに応答して、(1)前記モバイルリレーは、前記ターゲット基地局の前記同期タイミングを示す同期情報と、前記ターゲット基地局への前記モバイルリレーのハンドオーバのためのサービス中断間隔を定義するサービス中断情報とをブロードキャストし、(2)前記プロセッサは、前記サービス中断間隔中に完了するように前記モバイルリレーの前記タイミングの前記調整を制御する、請求項26に記載のモバイルリレー。
【請求項28】
前記モバイルリレーは、1つまたは複数のバックホールリンクを使用して前記ソース基地局または前記ターゲット基地局と通信し、1つまたは複数のアクセスリンクを使用して1つまたは複数のアクセス端末と通信し、前記バックホールリンクと前記アクセスリンクとに関連する前記同期タイミングを同時に調整する、請求項23に記載のモバイルリレー。
【請求項29】
前記モバイルリレーは、1つまたは複数のバックホールリンクを使用して前記ソース基地局または前記ターゲット基地局と通信し、1つまたは複数のアクセスリンクを使用して1つまたは複数のアクセス端末と通信し、前記アクセスリンクの前記同期タイミングの調整を除いて、前記バックホールリンクに関連する前記同期タイミングを調整する、請求項23に記載のモバイルリレー。
【請求項30】
非同期ワイヤレスネットワークシステムにおいて動作可能な装置であって、
モバイルリレーのカバレージをソース基地局からターゲット基地局に再配置するための手段と、
前記非同期ワイヤレスネットワークにおいて前記モバイルリレーの時間を調整するための手段と、
を備える装置。
【請求項31】
第1のネットワークアクセスポイントと1つまたは複数のアクセス端末とを含むワイヤレスネットワークであって、
前記第1のネットワークアクセスポイントと前記1つまたは複数のアクセス端末との間の通信をワイヤレス中継するように動作可能なモバイルリレーと、なお、前記モバイルリレーは、前記第1のネットワークアクセスポイントに関連する現在の同期タイミングを有する、
第2のネットワークアクセスポイントに関連する異なる同期タイミングを示すメッセージを送信する前記第2のネットワークアクセスポイントと、なお、前記異なる同期タイミングは、前記現在の同期タイミングとは異なる、
を備え、
前記モバイルリレーは、前記第1のネットワークアクセスポイントと前記1つまたは複数のアクセス端末との間から、前記第2のネットワークアクセスポイントと前記1つまたは複数のアクセス端末との間に通信を転送するために、前記異なる同期タイミングに従って前記モバイルリレーの前記同期タイミングを調整する、
ワイヤレスネットワーク。
【請求項32】
前記モバイルリレーは、1つまたは複数のバックホールリンクを使用して前記第1または第2のネットワークアクセスポイントと通信し、1つまたは複数のアクセスリンクを使用して前記1つまたは複数のアクセス端末の各々と通信し、
前記モバイルリレーは、前記異なる同期タイミングに従って前記バックホールリンクの同期タイミングを調整し、前記アクセスリンクの前記現在の同期タイミングを維持する、
請求項31に記載のワイヤレスネットワーク。
【請求項33】
第1のネットワークアクセスポイントと少なくとも1つのアクセス端末との間の通信をワイヤレス中継することと、
第2のネットワークアクセスポイントに関連する異なる同期タイミングを示す同期情報を受信することと、なお、前記異なる同期タイミングは、モバイルリレーの現在の同期タイミングとは異なる、
前記異なる同期タイミングに従って前記モバイルリレーの前記同期タイミングを調整することと、
を行うためのコードを備えるコンピュータ可読媒体
を備える、コンピュータプログラム製品。
【請求項34】
モバイルリレーのカバレージをソース基地局からターゲット基地局に再配置することと、
非同期ネットワークにおいて前記モバイルリレーの時間を調整することと、
を行うためのコードを備えるコンピュータ可読媒体
を備える、コンピュータプログラム製品。
【請求項1】
モバイルリレーのハンドオーバの同期タイミングの調整を管理するためのワイヤレス通信システムにおいて使用される方法であって、
前記モバイルリレーのカバレージを第1のネットワークアクセスポイントから第2のネットワークアクセスポイントに再配置することと、
前記ワイヤレス通信システムの非同期ネットワークにおいて前記モバイルリレーの同期タイミングを調整することと、
を備える方法。
【請求項2】
前記同期タイミングを調整することは、
前記第2のネットワークアクセスポイントに関連する異なる同期タイミングを示す信号を前記モバイルリレーが受信することと、なお、前記異なる同期タイミングは、前記第1のネットワークアクセスポイントに関連する現在の同期タイミングとは異なる、
前記異なる同期タイミングに従って前記モバイルリレーの前記同期タイミングを調整することと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
(1)前記同期タイミングを調整することより前には前記第1のネットワークアクセスポイントと1つまたは複数のアクセス端末との間の通信、および(2)前記同期タイミングを調整することの後には前記第2のネットワークアクセスポイントと前記1つまたは複数のアクセス端末との間の通信を、前記モバイルリレーによってワイヤレス中継することをさらに備える、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記モバイルリレーの同期タイミングを調整することは、
前記モバイルリレーによって、決定された結果として、前記第1のネットワークアクセスポイントから前記第2のネットワークアクセスポイントへの前記モバイルリレーの前記ハンドオーバのためにハンドオーバ動作が開始されるべきであるかどうかを決定することと、なお、前記決定することは、前記モバイルリレーによって、(1)前記第2のネットワークアクセスポイントからの信号レベル、または(2)前記ハンドオーバ動作を開始するように前記モバイルリレーに命令する、前記第1のネットワークアクセスポイントからのハンドオーバ命令、のうちの1つを検出することを含む、
前記決定された結果に基づいて、前記モバイルリレーを前記第1のネットワークアクセスポイントから前記第2のネットワークアクセスポイントにハンドオーバすることと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記モバイルリレーのカバレージを再配置することは、前記第1のネットワークアクセスポイントに関連する第1の領域と、前記第2のネットワークアクセスポイントに関連する第2の領域との内部で前記モバイルリレーを移動することを含み、
前記モバイルリレーの同期タイミングを調整することは、前記モバイルリレーの前記同期タイミングを前記異なる同期タイミングに変更することを含み、前記方法は、
前記第1のネットワークアクセスポイントと1つまたは複数のアクセス端末との間から、前記第2のネットワークアクセスポイントと前記1つまたは複数のアクセス端末との間に通信を転送すること、
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記モバイルリレーによって、前記異なる同期タイミングを示す同期情報と、前記第2のネットワークアクセスポイントへの前記モバイルリレーのハンドオーバのためのサービス中断間隔を定義するサービス中断情報とをブロードキャストすることと、なお、前記モバイルリレーの同期タイミングを調整することは、前記サービス中断間隔の終了より前に行われる、
前記サービス中断間隔後に、前記同期情報中の前記異なる同期タイミングに従って前記1つまたは複数のアクセス端末の前記同期タイミングを調整することと、
をさらに備える、請求項2に記載の方法。
【請求項7】
ハンドオーバ動作を開始したことに応答して、前記モバイルリレーから、前記モバイルリレーによってサービスされる1つまたは複数のアクセス端末にハンドオーバコマンドを送ることをさらに備える、請求項2に記載の方法。
【請求項8】
(1)前記ハンドオーバコマンド中でランダムアクセスチャネルオケージョン情報を送ることと、
(2)前記ハンドオーバコマンド中に含まれる前記ランダムアクセスチャネルオケージョン情報を使用して、前記第2のネットワークアクセスポイントの前記異なる同期タイミングを、前記モバイルリレーによってサービスされる前記1つまたは複数のアクセス端末の各々が取得することと、
によって、前記ハンドオーバ動作中に、前記1つまたは複数のアクセス端末の各々と前記第2のネットワークアクセスポイントとの間のリンクを確立することと、
前記モバイルリレーと前記第2のネットワークアクセスポイントとの間のさらなるリンクを確立することと、
をさらに備える、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記さらなるリンクを確立したことに応答して、
前記第2のネットワークアクセスポイントが前記1つまたは複数のアクセス端末にさらなるハンドオーバコマンドを送ることと、
前記1つまたは複数のアクセス端末を前記第2のネットワークアクセスポイントから前記モバイルリレーにハンドオーバすることによって前記1つまたは複数のアクセス端末の各々と前記モバイルリレーとの間の別のリンクを確立することと、
をさらに備える、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
通信を前記ワイヤレス中継することは、
前記モバイルリレーによって、1つまたは複数のバックホールリンクを使用して前記第1または第2のネットワークアクセスポイントと通信し、1つまたは複数のアクセスリンクを使用して前記1つまたは複数のアクセス端末の各々と通信することと、
前記モバイルリレーの前記バックホールリンクと前記アクセスリンクとに関連する前記同期タイミングを同時に調整することと、
を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項11】
前記モバイルリレーの同期タイミングを調整することは、前記モバイルリレーによってサービスされる前記1つまたは複数のアクセス端末への、前記アクセスリンクの前記同期タイミングが調整されているという通知を除いて、前記バックホールリンクと前記アクセスリンクとの同期タイミングを同時に調整することを含む、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記モバイルリレーと前記1つまたは複数のアクセス端末と前記第1および第2のネットワークアクセスポイントとはワイヤレスネットワークを介して通信し、前記方法は、前記1つまたは複数のアクセス端末の各々によって、無線リンク障害に応答して前記ワイヤレス通信システムへのリンクを再確立することをさらに備える、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
ハンドオーバ動作を開始することより前に、前記モバイルリレーによって、無線リンク障害間隔を調整するためにコマンドを送ることをさらに備える、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
通信を前記ワイヤレス中継することは、
前記モバイルリレーによって、1つまたは複数のバックホールリンクを使用して前記第1または第2のネットワークアクセスポイントと通信し、1つまたは複数のアクセスリンクを使用して1つまたは複数のアクセス端末の各々と通信することと、
前記アクセスリンクに関連する前記同期タイミングの調整を除いて、前記バックホールリンクに関連する前記同期タイミングを調整することと、
を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項15】
前記バックホールリンクの各々のために使用される複数の連続サブフレームを確立することをさらに備える、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記モバイルリレーによって、1つまたは複数のバックホールリンクを使用して前記第1または第2のネットワークアクセスポイントと通信し、1つまたは複数のアクセスリンクを使用して1つまたは複数のアクセス端末の各々と通信すること
をさらに備え、
前記リレーの同期タイミングを調整することは、
前記バックホールリンクに関連する同期タイミングを調整することと、
前記モバイルリレーの前記バックホールリンクに関連する前記同期タイミングが前記異なる同期タイミングに調整されたことに応答して、前記モバイルリレーによって、移行期間中に前記アクセスリンクの同期タイミングを前記現在の同期タイミングから前記異なる同期タイミングに移行させることと、
を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記アクセスリンクの同期タイミングを移行させることは、前記1つまたは複数のアクセス端末が所定の時間に前記モバイルリレーにハンドオーバされるべきであることを示すハンドオーバコマンドを前記移行期間中に前記1つまたは複数のアクセス端末に送ることを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記アクセスリンクの同期タイミングを移行させることは、前記移行期間中に前記モバイルリレーと前記アクセス端末との間の通信を維持するのに十分遅いレートで前記アクセスリンクの前記同期タイミングを調整することを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記モバイルリレーによって、前記モバイルリレーにハンドオーバされるべき前記1つまたは複数のアクセス端末の各々についての順番を決定することと、
前記決定された順番で所定の時間後に前記1つまたは複数のアクセス端末の各々をハンドオーバするために、前記モバイルリレーによってランダムアクセスプロシージャを開始することと、
をさらに備える、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記同期タイミングを調整することは、
前記受信した信号から前記第2のネットワークアクセスポイントに関連する前記同期タイミングを決定することと、
前記モバイルリレーの前記同期タイミングを前記決定された同期タイミングにロックすることと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記モバイルリレーから、前記モバイルリレーによってサービスされる前記1つまたは複数のアクセス端末にハンドオーバコマンドを送ることと、なお、前記ハンドオーバコマンドは、前記1つまたは複数のアクセス端末をサービスするセルとは異なる新しいセルの新しい物理セル識別子を示す、
前記1つまたは複数のアクセス端末の各々によって、前記新しい物理セル識別子に対応する前記新しいセルからの信号を探索することと、
前記1つまたは複数のアクセス端末によって、前記信号から、前記新しい物理セル識別子に対応する前記新しいセルの前記同期タイミングを決定することと、
前記1つまたは複数のアクセス端末の各々の前記同期タイミングを前記決定された同期タイミングにロックすることと、
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
ワイヤレス通信システムにおいて動作可能なモバイルリレーであって、
前記モバイルリレーのカバレージをソース基地局からターゲット基地局に再配置し、前記ワイヤレス通信システムの非同期ネットワークにおいて前記モバイルリレーのタイミングを調整するためのプロセッサと、
データを記憶するための、前記プロセッサに結合されたメモリと、
を備える、モバイルリレー。
【請求項23】
前記プロセッサは、前記モバイルリレーの現在の同期タイミングとは異なる、前記ターゲット基地局の同期タイミングを示す信号を受信し、前記受信した信号において示される前記同期タイミングに基づいて前記モバイルリレーの前記同期タイミングの調整を制御し、前記モバイルリレーは、
前記受信した信号において示される前記同期タイミングに同期された情報を外部に通信するための送信機
をさらに備える、請求項22に記載のモバイルリレー。
【請求項24】
前記モバイルリレーは、前記ソース基地局に対応するワイヤレス通信システムの第1の領域と、前記ターゲット基地局に対応する前記ワイヤレス通信システムの第2の領域との間で移動可能である、請求項23に記載のモバイルリレー。
【請求項25】
前記プロセッサは、(1)前記ターゲット基地局からの信号、または(2)前記ソース基地局からの命令、のうちの1つを検出したことに基づいて、前記モバイルリレーを前記ソース基地局から前記ターゲット基地局にハンドオーバするためにハンドオーバ動作が開始されるべきであるかどうかを決定する、請求項23に記載のモバイルリレー。
【請求項26】
前記ハンドオーバ動作を開始することより前に、前記プロセッサは、前記1つまたは複数のアクセス端末への、無線リンク障害間隔を調整するためのコマンドの送信を制御する、請求項25に記載のモバイルリレー。
【請求項27】
前記ハンドオーバ動作を開始したことに応答して、(1)前記モバイルリレーは、前記ターゲット基地局の前記同期タイミングを示す同期情報と、前記ターゲット基地局への前記モバイルリレーのハンドオーバのためのサービス中断間隔を定義するサービス中断情報とをブロードキャストし、(2)前記プロセッサは、前記サービス中断間隔中に完了するように前記モバイルリレーの前記タイミングの前記調整を制御する、請求項26に記載のモバイルリレー。
【請求項28】
前記モバイルリレーは、1つまたは複数のバックホールリンクを使用して前記ソース基地局または前記ターゲット基地局と通信し、1つまたは複数のアクセスリンクを使用して1つまたは複数のアクセス端末と通信し、前記バックホールリンクと前記アクセスリンクとに関連する前記同期タイミングを同時に調整する、請求項23に記載のモバイルリレー。
【請求項29】
前記モバイルリレーは、1つまたは複数のバックホールリンクを使用して前記ソース基地局または前記ターゲット基地局と通信し、1つまたは複数のアクセスリンクを使用して1つまたは複数のアクセス端末と通信し、前記アクセスリンクの前記同期タイミングの調整を除いて、前記バックホールリンクに関連する前記同期タイミングを調整する、請求項23に記載のモバイルリレー。
【請求項30】
非同期ワイヤレスネットワークシステムにおいて動作可能な装置であって、
モバイルリレーのカバレージをソース基地局からターゲット基地局に再配置するための手段と、
前記非同期ワイヤレスネットワークにおいて前記モバイルリレーの時間を調整するための手段と、
を備える装置。
【請求項31】
第1のネットワークアクセスポイントと1つまたは複数のアクセス端末とを含むワイヤレスネットワークであって、
前記第1のネットワークアクセスポイントと前記1つまたは複数のアクセス端末との間の通信をワイヤレス中継するように動作可能なモバイルリレーと、なお、前記モバイルリレーは、前記第1のネットワークアクセスポイントに関連する現在の同期タイミングを有する、
第2のネットワークアクセスポイントに関連する異なる同期タイミングを示すメッセージを送信する前記第2のネットワークアクセスポイントと、なお、前記異なる同期タイミングは、前記現在の同期タイミングとは異なる、
を備え、
前記モバイルリレーは、前記第1のネットワークアクセスポイントと前記1つまたは複数のアクセス端末との間から、前記第2のネットワークアクセスポイントと前記1つまたは複数のアクセス端末との間に通信を転送するために、前記異なる同期タイミングに従って前記モバイルリレーの前記同期タイミングを調整する、
ワイヤレスネットワーク。
【請求項32】
前記モバイルリレーは、1つまたは複数のバックホールリンクを使用して前記第1または第2のネットワークアクセスポイントと通信し、1つまたは複数のアクセスリンクを使用して前記1つまたは複数のアクセス端末の各々と通信し、
前記モバイルリレーは、前記異なる同期タイミングに従って前記バックホールリンクの同期タイミングを調整し、前記アクセスリンクの前記現在の同期タイミングを維持する、
請求項31に記載のワイヤレスネットワーク。
【請求項33】
第1のネットワークアクセスポイントと少なくとも1つのアクセス端末との間の通信をワイヤレス中継することと、
第2のネットワークアクセスポイントに関連する異なる同期タイミングを示す同期情報を受信することと、なお、前記異なる同期タイミングは、モバイルリレーの現在の同期タイミングとは異なる、
前記異なる同期タイミングに従って前記モバイルリレーの前記同期タイミングを調整することと、
を行うためのコードを備えるコンピュータ可読媒体
を備える、コンピュータプログラム製品。
【請求項34】
モバイルリレーのカバレージをソース基地局からターゲット基地局に再配置することと、
非同期ネットワークにおいて前記モバイルリレーの時間を調整することと、
を行うためのコードを備えるコンピュータ可読媒体
を備える、コンピュータプログラム製品。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公表番号】特表2013−502176(P2013−502176A)
【公表日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−524891(P2012−524891)
【出願日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際出願番号】PCT/US2010/045398
【国際公開番号】WO2011/019975
【国際公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際出願番号】PCT/US2010/045398
【国際公開番号】WO2011/019975
【国際公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
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