説明

非常用ラジオ

【課題】比較的簡易な構成で、報知すべき地域を対象に、必要な緊急情報を適切に知らせることのできるラジオが望まれる。
【解決手段】非常用ラジオ10は、地域放送受信用の第1チューナー12と、全国放送受信用の第2チューナー13とを有する。第1チューナー12により、その地域に関連する地震情報を受信した時、または第2チューナーにより津波情報を受信した時には、液晶表示パネル23により、その日の満潮時刻およびラジオのある位置の高度が表示される。さらに、予め接続されているロック装置に対して開閉制御信号が出力される。
【効果】非常用ラジオ10のユーザは、ラジオ10の表示を見て、避難が必要な場合には迅速に避難をすることができる。その際、家屋内の家具等の扉が適切にロックされたり、解錠されたりするので、揺れによって棚等から荷物が飛び出さず、また、必要な非常用荷物の持ち出しを容易に行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、緊急地震速報(地震情報)や緊急警報放送(津波情報)を受信し、ユーザに対して適切な情報を報知するとともに、所定の制御信号を出力する非常用ラジオ(防災ラジオ)に関するものである。
【背景技術】
【0002】
東日本大震災は我々に津波の驚異を知らしめるとともに、高所への迅速な避難の重要性を再認識させた。地震や津波に対しては、現在、気象庁を起点として緊急地震速報(地震情報)や緊急警報放送(津波情報)を報知するサービスが開始されている。かかる情報は、NHKおよび民間放送局を通じて全国に発信される。しかし、報知内容は、音声による単なる警告であり、情報の報知が十分に活用されているとは言い難い。
【0003】
そこで、たとえば緊急地震速報を受信したとき、その情報を分析し、客観的にその時に行う行動パターンを音声により報知することで、適切な避難行動をとることができる緊急地震速報補助装置が提案されている。(たとえば特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−169765号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
先行技術で提案されている緊急地震速報補助装置は、適切な避難行動(行動パターン)を報知できるかもしれないが、装置が複雑であるとともに、ユーザの住んでいる土地や家屋の状況等により、種々異なる行動パターンを適切に報知しなければならず、改善すべき余地が多く残されている。
この発明は、このような背景において、比較的簡易な構成で、設定された地域において、必要な地震、津波の情報を逸早く知らせることのできる非常用ラジオ(防災ラジオ)を提供することを主たる目的とする。
【0006】
この発明は、また、非常用ラジオが、避難行動時にも役立ち、しかも、家屋内の家具等に対して施錠/解錠を行うことのできる非常用ラジオ(防災ラジオ)を提供することを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、地域放送受信用の第1チューナーと、全国放送受信用の第2チューナーと、前記第1チューナーまたは第2チューナーで所定の放送を受信したことに応答して、受信した日の満潮時刻を表示するための満潮時刻表示手段と、前記第1チューナーまたは第2チューナーで所定の放送を受信したことに応答して、受信時の気圧に基づいて、このラジオのある位置の高度を算出して表示するための高度表示手段と、前記第1チューナーまたは第2チューナーで所定の放送を受信したことに応答して、予め接続されているロック装置に対してロック制御信号を出力するための開閉制御信号出力手段と、を含むことを特徴とする非常用ラジオである。
【0008】
請求項2記載の発明は、前記第1チューナーは、ユーザが希望する地域を選択する機能およびその選択した地域にある民間放送局名を選択する機能を有し、選択された地域および放送局名により受信周波数が設定されるものであり、前記第2チューナーは、その地域におけるNHKのFM局が受信可能に設定されていることを特徴とする、請求項1記載の非常用ラジオである。
【0009】
請求項3記載の発明は、ラジオのある位置の高度を予め入力するための高度入力手段を有し、高度が入力されている場合には、前記高度表示手段は受信時の気圧に基づいた高度に入力されている高度を加算した高度表示を行うことを特徴とする、請求項1または2記載の非常用ラジオである。
請求項4記載の発明は、前記開閉制御信号出力手段は、前記ラジオに接続されたロック装置の種別に応じて、解錠すべき旨の制御信号を出力するか、閉錠すべき旨の制御信号を出力するかを切り換えることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の非常用ラジオである。
【発明の効果】
【0010】
この発明によれば、第1チューナーにより、ラジオが受信可能な地域における緊急地震速報のみを受信して、その地域に地震による揺れが生じる場合に、それを逸早くユーザーに知らせることができる。また、第2チューナーは、緊急警報放送(津波情報)を受信するので、その津波情報を報知することができる。そして、その地域に地震や津波が来る恐れがある時には、満潮時刻およびラジオがある位置の高度が表示されるため、ユーザはその表示に基づき迅速に安全な場所へ避難等をすることができる。さらに、ラジオに対して信号線等で予め接続されているロック装置が、解錠または閉錠されるから、家屋内の家具や扉等を適切にロックしたり、解錠できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、この発明の一実施形態に係る非常用ラジオの構成を表わすブロック図である。
【図2】図2は、図1に示す非常用ラジオの初期設定処理の内容を示すフローチャートである。
【図3】図3は、非常用ラジオの動作を表わすフローチャートである。
【図4】図4は、食器棚30に設けられたロック装置31と、非常ラジオ10を表わす模式図で、(A)は通常時、(B)は地震時を示す。
【図5】図5は、非常用収納庫のロック装置と非常用ラジオ10との関係を表わす図解的な図であり、(A)は通常の状態(扉が閉じた状態)、(B)は地震または津波が発生して扉が開いた状態を示す。
【図6】図6は、非常用ラジオとロック装置との他の連結構成例を示す図である。
【図7】図7は、海岸に隣接した家に住んでいるユーザが、非常用ラジオ10を活用してどのように行動するかの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について詳細に説明をする。
図1は、この発明の一実施形態に係る非常用ラジオの構成を表わすブロック図である。非常用ラジオ10には、アンテナ11、第1チューナー12、第2チューナー13、アンプ(増幅器)14およびスピーカ15が備えられている。これらアンテナ11、第1チューナー12、第2チューナー13、アンプ14およびスピーカ15は、ラジオとしての基本機能構成部品である。第1チューナー12で受信された放送および第2チューナー13で受信された放送は、切換スイッチ26を介してアンプ14へ与えられ、スピーカ15から放送内容が出力される。
【0013】
この非常用ラジオ10では、アンテナ11に対して第1チューナー12および第2チューナー13が並列に設けられている。第1チューナー12は、地域放送受信用のチューナーで、地域放送のAM局またはFM局を選局するものである。第2チューナー13は、全国放送受信用のチューナーで、NHKのFM局を選局する。
このように地域放送受信用の第1チューナー12および全国放送受信用の第2チューナー13を並列的に設けた理由は、次の通りである。地震を知らせる「緊急地震速報(EEW)」は、NHKおよび民間放送局から放送される。津波を知らせる放送は「緊急警報放送(EWS)」で、これはラジオのNHK−FMにより放送される。従って、1つのチューナーで両方の放送を受信しようとした場合、どうしても「緊急地震速報(EEW)」をNHK−FM放送による全国ネットで受信しなければならなくなる。このため、特定の地域へ向けての緊急地震速報を、地震の影響のない地域であっても受信することになってしまう。この発明では、かかる不具合をなくすため、チューナーを「緊急地震速報(EEW)」用と、「緊急警報放送(EWS)」用とに、それぞれ別々に設け、地震放送も、津波放送も、地域を設定して、必要な情報だけがラジオから報知される構成にしている。
【0014】
図1を参照して、非常用ラジオ10には、さらに、第1チューナー12および第2チューナー13で受信された信号から特定の信号を抽出するためのフィルタ16、主として第2チューナー13で受信された信号から音声認識を行う音声認識回路18、およびこれらの出力が入力されるCPU17が備えられている。音声認識回路18は、予め定められた複数の言葉、たとえば「ツナミ」「ヒナン」「タカダイ」「シンドロク」「地名」などを認識してCPUに信号を与える。また、入力設定器19、満潮干潮データユニット20、時計ユニット21および気圧計22が備えられており、これらからの情報はCPU17へ与えられる。
【0015】
入力設定器19により、電源のオン/オフや第1チューナー12および第2チューナー13のチューニング(選局設定)も行うことができる。CPU17は、第1チューナー12または第2チューナー13が緊急放送を受信したことに応じ、所定の演算や処理を実行し、待機状態(電源オフ状態)の非常用ラジオ10のアンプ14をオンにして、自動的に非常用ラジオ10を動作させることができる。また、液晶表示パネル・LEDランプ23に信号を与え、LEDランプを点灯・点滅させたり、液晶表示パネルに所定の情報を表示させる。さらにロック装置(後述する)の開閉制御用の制御信号ユニット24を制御して、後述するロック装置の開閉を行わせる。制御信号ユニット24は、有線により制御信号を出力するものでもよいし、特定小電力または微弱電波によるワイヤレス方式で制御信号を出力するものでもよい。
【0016】
さらに、避難すべきこと等を音声で出力するための音声出力ユニット25が備えられている。なお、音声出力ユニット25をなくし、その機能をアンプ14およびスピーカ15で構成することも可能である。
また、非常用ラジオ10には、電源プラグ27から電源回路28に電力が与えられ、各部へ電力が供給される。電源プラグ27からの電力供給に代えて、内蔵の電池29によって電力を供給することもできる。
【0017】
図2は、図1に示す非常用ラジオ10の初期設定処理の内容を示すフローチャートである。非常用ラジオ10は、ユーザが使用に際し、まず、入力設定器19を操作して、図2に示す初期設定を行っておく必要がある。
初期設定では、まず、第1チューナー12の選局を行う(ステップP1)。第1チューナー12は、地域放送受信用のチューナーであり、たとえば、入力設定器19の選局セレクト画面から希望する地域を選択し、放送局名を選択し、AM局またはFM局を設定するといった選局設定を行う。あるいは、周波数変更ボタンで、直接選局設定することも可能である。たとえば、この非常用ラジオ10のユーザが、大阪府吹田市に住んでいる場合、第1チューナー12をAM局のABC朝日放送(1008kHz)に選局設定する。
【0018】
同様に、入力設定器19を操作して、第2チューナー13の選局設定を行う(ステップP2)。第2チューナーは、緊急警報放送(EWS)、すなわち津波情報が受信できるように、NHK−FM局を選局設定する。たとえばこの非常用ラジオ10のユーザが、大阪府吹田市に在住であれば、そこで聞こえるNHK−FM局(88.1MHz)に選局設定する。
【0019】
さらに、入力設定器19により、地名・地域設定ならびに言葉(単語)設定を行う(ステップP3)。地名・地域設定は、緊急警報放送(津波情報)の際に、その地域に影響のある放送か否かを区別するために用いるものであり、たとえば「大阪」「近畿地方」等の設定を行う。また、言葉(単語)設定では、「震度」「マグニチュード」「津波」などの言葉を設定する。これら地名・地域設定や言葉(単語)設定では、ユーザが任意の言葉を入力できる他、入力設定器19に予め登録された地名、地域名、言葉(単語)の中からユーザが所望するものを選択できるようにされている。
【0020】
さらに、ロック装置用制御信号設定を行う(ステップP4)。ロック装置用制御信号設定とは、この非常用ラジオ10と信号線によりつながれた家具の扉に設けられた例えばサーボ式ロック装置に対し、ロックを解除する動作をさせるか、ロックする動作をさせるかの制御信号の設定である。たとえば、非常用ラジオ10が食器棚の扉のロック装置を制御でき、かつ、玄関脇の非常用収納庫のロック装置を制御できる構成である場合において、食器棚の扉のロック装置に対しては、非常時にロックする制御信号を出力し、非常用収納庫のロック装置には、非常時にロックを解除する制御信号を出力するように、初期設定を行う。
【0021】
図3は、非常用ラジオ10の動作を表わすフローチャートである。次に、図3の流れに従って、非常用ラジオ10の動作(制御動作および機能)の説明をする。
図2で説明したように初期設定が行われた非常用ラジオ10は、ユーザの家の所定の場所に置かれていて、通常は電源プラグ27から電力が供給されて待機状態になっている(ステップS1)。待機状態は、緊急放送を受信可能な状態である。この状態で、ユーザが、入力設定器19を操作して非常用ラジオ10の電源をオンすれば、第1チューナー12または第2チューナー13により所定の放送を受信して、通常のラジオとして放送内容を聞くことができる(ステップS2)。
【0022】
一方、非常用ラジオ10の電源がオンされていない待機状態では、非常用ラジオ10からは放送が聞こえて来ないが、非常用ラジオ10は緊急放送を受信可能な状態で待機している(ステップS1)。
この状態で、第1チューナー12により緊急地震速報(EEW)が受信されると(ステップS3でYES)、CPU17はアンプ14をオンして、また、第1チューナー2の受信信号がアンプ14に伝達されるようにスイッチ26を切り換えて、緊急地震速報の内容がスピーカ15から報知される(ステップS6)。また、ステップS3で、緊急地震速報が受信されない場合であっても、第2チューナー13により緊急警報放送(EWS)が受信された場合には(ステップS4でYES)、音声認識ユニット18から出力される音声信号に基づき非常用ラジオ10がある地域に関係した緊急警報放送(津波情報)であるか否かの判別がされる(ステップS5)。そして関係ある地域の津波情報である場合は、CPU17はアンプ15をオンし、スイッチ26を切り換えて、緊急警報放送(EWS)の内容をスピーカ15から出力する(ステップS6)。
【0023】
さらに、CPU17では、気圧計12で測定された気圧に基づき、非常用ラジオ10がある場所の高度を算出する。この高度算出は、その時の気圧に基づき、非常用ラジオ10のある場所をゼロ点とした高度を算出する。しかし、入力設定器19により、ユーザが自分が住んでいる場所の高度を前もって入力している場合には、その入力された高度(数値)が加算された高度を算出する(ステップS7)。
【0024】
また、CPU17は、満潮干潮データユニット20のデータおよび時計ユニット21の時刻に基づき、その日の満潮時刻を検出する。そして検出したその日の満潮時刻および上記算出したその場所の高度を、液晶表示パネル・LEDランプ23で表示する(ステップS8)。また、表示に加え、音声出力ユニット25により、その日の満潮時刻や高度を音声で繰り返し出力するようにしてもよい。
【0025】
さらに、CPU17は、ロック装置用制御信号ユニット24から、信号ラインで接続されている家具や収納庫のロック装置に対し、予め設定されている制御信号を出力する(ステップS9)。この制御信号を受けて、たとえば食器棚のロック装置がロックされ、地震による揺れがあっても、食器棚の扉が開かず、中の食器が揺れ落ちないようにすることができる。また、非常用収納庫のロック装置が解除され、避難時等に収納庫にロックが掛かっているといった状態をなくし、中の非常用持ち出し品をスムーズに取り出せる。
【0026】
CPU17は、緊急地震速報または緊急警報放送の内容から、さらには、満潮時刻や算出した高度の情報から、避難が必要か否かの判別を行う(ステップS10)。そして避難が必要と判別した場合には、音声出力ユニット25を用いて避難すべき旨の報知を行う(ステップS11)。
次に、図3のステップS9で説明したロック装置用制御信号出力に関連して、ロック装置の動作についてより具体的に説明をする。非常用ラジオ10の制御信号ユニット24から出力される制御信号は、家具の扉や収納庫の扉に備えられたロック装置の例えばサーボモータを駆動させて、ロックをしたり、ロックを解除したりすることができる。この制御信号は、出力対象物により、制御内容を換えることができる。たとえば、
(1)地震時に扉のロックを行う、予め設定した時間後にロックを解除する(食器棚など地震時に扉が開かない機構)。
(2)地震時に扉のロックを解除し、予め設定した時間後にロックをする(非常用収納庫等の扉の制御に有効)。
【0027】
より具体的な構成を、図4に基づいて説明する。図4は、食器棚30に設けられたロック装置31を表わす模式図で、(A)は通常時、(B)は地震時を示している。通常時には、食器棚30のロック装置31は解錠されており、食器棚の扉32は自由に開けることができる。一方、地震時には、(B)に示すように、非常用ラジオ10によりロック装置31に対してロックすべき制御信号が与えられるので、ロック装置31は扉32が開かないようにロックする。これにより、地震により食器棚30が揺れても、中の食器が飛び出したりすることがない。
【0028】
なお、図4において、非常用ラジオ10の動作と地震現象との時系列的な関係は、次のようになる。
(1)地震が発生
(2)緊急地震速報を受信
(3)警報信号をフィルタで認識
(4)非常用ラジオ10がオン
(5)非常用ラジオ10に付いているLEDランプ23が点灯
(6)満潮時刻の表示
(7)高度の表示
(8)制御信号が与えられ、ロック装置31が動作
(9)食器棚の扉がロックされる
(10)地震到達(S波)
図5は、非常用収納庫のロック装置と非常用ラジオ10との関係を表わす図解的な図であり、(A)は通常の状態(扉が閉じた状態)、(B)は地震または津波が発生して扉が開いた状態を示している。
【0029】
収納庫35には例えば蝶番式開閉扉36が備えられており、(A)において、扉36は蝶番37に組み込まれたばねの力により、ロックされていなければ自動的に開成するように弾力付勢されている。サーボ式ロック装置38は、扉36が閉じた状態で、扉36を閉成状態にロックする。非常用ラジオ10はサーボ式ロック装置38とワイヤレス方式で接続されていて、非常用ラジオ10の制御信号ユニット24からの制御信号によりサーボ式ロック装置38が、ロック状態からロック解除状態に動作するようになっている。
【0030】
このため、図5(A)に示すように、通常状態では、非常用ラジオ10からの信号を受けないサーボ式ロック装置38は、扉36を閉成状態にロックしている。一方、地震または津波が発生し、非常用ラジオ10からサーボ式ロック装置38に制御信号が与えられると、サーボ式ロック装置38は解錠し、扉36は蝶番37のばねの力によって自動的に開く。
【0031】
なお、図6に示すように、サーボ式ロック装置38のサーボモータを駆動するための電源回路39と、非常用ラジオ10に電力を供給するための電源回路とを共用し、電源回路39から非常用ラジオ10を取り外せるような構成としてもよい。この場合において、電源回路39から非常用ラジオ10を取り外した際に、自動的にロック装置38に制御信号が与えられ、ロック装置が解錠する(あるいはロックされる)構成としてもよい。
【0032】
図7に、海岸に隣接した家に住んでいるユーザが、非常用ラジオ10を活用してどのように行動するかの一例を示す。
図7(A)に示すように、玄関近くに非常用グッズ収納庫35が設置されている。図7(B)に示すように、津波が発生すると、NHK−FM局を介して緊急警報放送が送信され、非常用ラジオ10は当該緊急警報放送を受信して、津波の発生を報知する。また、制御信号出力ユニット24から非常用グッズ収納庫35のロック装置38に制御信号を送り、収納庫35の扉が自動的に開成される。また、制御信号出力ユニット24からLEDランプ50へ点灯信号が与えられ,LEDランプ50が点灯する。収納庫35内には非常用グッズがたとえばリュックサックに詰めて置かれている。ユーザは、非常用ラジオ10の放送を聞き、また液晶表示パネル・LEDランプ23の表示を確認し、避難すべき旨の報知に基づいて非常用ラジオ10およびリュックサックを持ち出して避難を始める。ユーザは非常用ラジオ10の情報を聞きながら、また満潮時刻を確認し、かつ、高さを確認しながら、津波の到達しない高所へ迅速に避難する。
【0033】
この発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の範囲内において種々の変更が可能である。
たとえば、図1を参照して説明した非常用ラジオ10の構成において、音声認識ユニット18を省略した、より簡易な構成とすることができる。音声認識ユニット18は、受信した放送に含まれるアナウンサーの声に基づいて、津波の来る恐れのある地域、地震の震度等を認識するものであるが、かかる音声認識ユニット18は高価であるから、これを省略し、緊急地震速報(EEW)や緊急警報放送(EWS)に含まれる情報信号をフィルタ16を介して抽出し、地域情報等を得るような構成としてもよい。
【0034】
また、非常用ラジオ10が受信可能なFM放送の周波数帯域を64〜108MHzとし、全国各地で発信されている同報放送(防災無線)を聞けるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0035】
10 非常用ラジオ(防災ラジオ)
12 第1チューナー(地域放送受信用)
13 第2チューナー(全国放送受信用)
14 アンプ
15 スピーカ
16 フィルタ
17 CPU
18 音声認識ユニット
19 入力設定器
20 満潮干潮データユニット
21 時計ユニット
22 気圧計
23 液晶表示パネル・LEDランプ
24 制御信号ユニット
31、38 ロック装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地域放送受信用の第1チューナーと、
全国放送受信用の第2チューナーと、
前記第1チューナーまたは第2チューナーで所定の放送を受信したことに応答して、受信した日の満潮時刻を表示するための満潮時刻表示手段と、
前記第1チューナーまたは第2チューナーで所定の放送を受信したことに応答して、受信時の気圧に基づいて、このラジオのある位置の高度を算出して表示するための高度表示手段と、
前記第1チューナーまたは第2チューナーで所定の放送を受信したことに応答して、予め接続されているロック装置に対してロック制御信号を出力するための開閉制御信号出力手段と、
を含むことを特徴とする非常用ラジオ。
【請求項2】
前記第1チューナーは、ユーザが希望する地域を選択する機能およびその選択した地域にある民間放送局名を選択する機能を有し、選択された地域および放送局名により受信周波数が設定されるものであり、
前記第2チューナーは、その地域におけるNHKのFM局が受信可能に設定されていることを特徴とする、請求項1記載の非常用ラジオ。
【請求項3】
ラジオのある位置の高度を予め入力するための高度入力手段を有し、高度が入力されている場合には、前記高度表示手段は受信時の気圧に基づいた高度に入力されている高度を加算した高度表示を行うことを特徴とする、請求項1または2記載の非常用ラジオ。
【請求項4】
前記開閉制御信号出力手段は、前記ラジオに接続されたロック装置の種別に応じて、解錠すべき旨の制御信号を出力するか、閉錠すべき旨の制御信号を出力するかを切り換えることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の非常用ラジオ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−29388(P2013−29388A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−164837(P2011−164837)
【出願日】平成23年7月27日(2011.7.27)
【出願人】(593209301)家研販売株式会社 (30)
【Fターム(参考)】