説明

鞍乗型車両

【課題】表示装置の操作性及び視認性を向上できる鞍乗型車両を提供する。
【解決手段】車両状態を表示する表示部35と、該表示部35による表示内容を切り替える表示操作部36とを備えた鞍乗型車両であって、前記表示操作部36は、前記表示部35から分離されており、該表示部35は、操向ハンドル7の後方に配置され、前記表示操作部36は、前記操向ハンドル7と表示部35との間に配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両状態を表示する表示部と、該表示部による表示内容を切り替える表示操作部とを備えた鞍乗型車両に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、自動二輪車では、走行距離,燃料残量,冷却水温度,油圧等の各種の車両状態を表示する表示装置を備える場合がある。
【0003】
このような表示装置として、例えば、特許文献1には、液晶ディスプレイからなる表示部と、該表示部の表示内容を手動により切り替える表示操作部とを一体化し、これをシートの前側の燃料タンク上に配置したものが提案されている。
【特許文献1】特開2006−103361号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、前記従来の表示装置では、表示部と表示操作部とを集中させて配置していることから、操作部をある程度小さく形成せざるを得なくなり、しかも操作者は比較的厚手の手袋等を装着しているので、表示操作部の操作中に操作者の手袋等が表示部を隠してしまう場合があり、操作性及び視認性が低いという問題がある。
【0005】
本発明は、前記従来の状況に鑑みてなされたもので、表示装置の操作性及び視認性を向上できる鞍乗型車両を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、操向ハンドルと、車両状態を表示する表示部と、該表示部による表示内容を切り替える表示操作部とを備えた鞍乗型車両であって、前記表示部は、操向ハンドルの後方に配置され、前記表示操作部は、前記操向ハンドルと表示部との間に配置されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る鞍乗型車両によれば、表示部を操向ハンドルの後方に配置し、表示操作部を操向ハンドルと表示部との間に配置したので、スペース的な余裕があり、表示操作部を比較的大きく、あるいは他のものに干渉し難い形状に設定することが容易であり、操作性を向上できる。また、操作者が表示操作部に手を伸ばして操作している状態では、表示部が操作者の下方に位置し、手袋等で隠れることはないので、それだけ視認性を向上できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0009】
図1ないし図16は、本発明の一実施形態による自動二輪車(鞍乗型車両)を説明するための図である。なお、本実施形態の説明の中で前後,左右という場合は、特記なき限り、シートに着座した状態で見た場合の前後,左右を意味する。
【0010】
図において、1は自動二輪車を示しており、該自動二輪車1は、以下の概略構造を有する。車体フレーム2の前端部に位置するヘッドパイプ2aによりフロントフォーク3が左右に操向自在に支持されている。
【0011】
このフロントフォーク3の下端部には前輪4が軸支され、該前輪4の上方はフロントフェンダ5で覆われており、該フロントフェンダ5はフロントフォーク3の下部に取り付けられている。
【0012】
また前記フロントフォーク3の、上部にはヘッドライト装置6が配設され、上端部には操向ハンドル7が固定されている。前記ヘッドライト装置6には、スピードメータ及びタコメータ等を有する円形状の計器11が操向ハンドル7の前方に位置するように取り付けられている。
【0013】
また前記車体フレーム2には、エンジンユニット8が、前側懸架ブラケット9,中央懸架ブラケット10及び前記車体フレーム2の左,右のリヤアームブラケット部2b,2bにより懸架支持されている。このエンジンユニット8には吸気装置12,及び排気装置13が接続されており、また該エンジンユニット8の前方にはラジエータ装置14が配設されている。
【0014】
前記吸気装置12は、前記車体フレーム2の前部に配置されたフレームカバー15で上方から覆われており、該フレームカバー15には、車両状態を表示する表示装置16が配設されている。
【0015】
また前記エンジンユニット8の左側壁下部には、該自動二輪車1を左側に少し傾けた状態に起立させるサイドスタンド装置21が配設されている。
【0016】
さらにまた、前記左,右のリヤアームブラケット部2bによりリヤアーム17が上下揺動可能に支持されており、該リヤアーム17の後端部により後輪18が軸支されている。この後輪18及び前記前輪4は、油圧式の制動装置22により制動される。
【0017】
前記リヤアーム17と前記リヤアームブラケット部2bとの間には後輪懸架装置19が配設されており、該後輪懸架装置19は遠隔式の作動特性調整機構25を備えている。
【0018】
前記後輪懸架装置19の上側には、燃料タンク20が配設されている。該燃料タンク20の斜め前方には、前記制動装置22の油圧制御ユニット22aが配設されている。
【0019】
該油圧制御ユニット22a及び前記燃料タンク20の上方を覆うように鞍乗型のメインシート23aが配設され、該メインシート23aの後側に配置されたタンデムシート23bの下側には、前記後輪18を上方から覆うリヤフェンダ24が配設されている。
【0020】
前記車体フレーム2は、前記ヘッドパイプ2aから車幅方向外側に拡開しつつ後斜め下方に延びる左,右のメインフレーム部2cを有し、前記左,右のリヤアームブラケット部2bは、左,右のメインフレーム部2cに続いて下方に延びている。
【0021】
前記吸気装置12は、前記左,右のメインフレーム部2cの間に配置されたエアクリーナ26と、走行風を該エアクリーナ26に導入する吸気ダクト27とを有し、該吸気ダクト27は、前記左,右のメインフレーム部2cの外側面に沿うように配置されている。
【0022】
前記フレームカバー15は、板金製のもので、車両側方から見ると、前記吸気ダクト27の上縁より上方に膨出している。また前記フレームカバー15を、車両上方から見ると、前記左,右のメインフレーム部2c,2c及び前記エアクリーナ26を上方から覆うように配置されている。
【0023】
前記フレームカバー15の後壁部15aは車体フレーム2に取り付けられ、前壁部15cは後述するスイッチカバー31bに取り付けられており、詳細には以下の取付構造を有する。
【0024】
前記フレームカバー15の後壁部15aの左,右縁部には、左,右のステー15b,15bが下方突出するように形成され、該左,右のステー15b,15bは前記左,右のメインフレーム部2c,2cの上面に設けられたフレームブラケット2d,2dにボルト締め固定されており(図2参照)、これによりフレームカバー15の車体フレーム2に対する前後方向位置及び車幅方向位置が規定されている。
【0025】
また、前記フレームカバー15の前壁部15cの左,右縁部には、左,右のフランジ部15f,15fが前方に突出するように形成され、該左,右のフランジ部15f,15fは固定ボルト46,46によりスイッチカバー31bの上壁部31eに取り付けられている(図7参照)。ここでフランジ部15aとスイッチカバー31bとの取付部は、長孔により取付位置を調整可能になっている。
【0026】
前記フレームカバー15の前記前壁部15cにはメインスイッチ30が、車両側方視で該前壁部15c内に入り込むように、かつヘッドパイプ2aの後側近傍に位置するように配設されている。換言すると、メインスイッチ30は、車両側方視でその大部分がフレームカバー15で覆われている。
【0027】
前記メインスイッチ30は、スイッチブラケット31aを介して車体フレーム2に取り付けられており、該スイッチブラケット31a及びメインスイッチ30の前部及び左,右側部はスイッチカバー31bにより覆われている。
【0028】
詳細には、前記スイッチブラケット31aの左,右の取付部31a′,31a′と、前記メインスイッチ30の底部30aとは、ボルト34a,34aにより車体フレーム2のヘッドパイプ2aへの接続部の上面に共締めにより固定されている(図11参照)
また前記スイッチカバー31bの左,右のフランジ部31b′は、前記スイッチブラケット31aの左,右のフランジ部31a′′にボルト34bで固定されている。
【0029】
前記スイッチカバー31bは、前記スイッチブラケット31a及びメインスイッチ30の前側部分を覆う前壁部31dと、該前壁部31dの上縁から後方に延びる上壁部31eとを有し、該上壁部31eには前記メインスイッチ30の外周面を囲むスイッチ開口31fが形成されている。また前記スイッチカバー31bの左,右下端31f′に前記フレームカバー15の前部下端面15iがボルト34cで固定されている。
【0030】
前記表示装置16は、走行距離,燃料残量,冷却水温度等の各種の車両状態を表示する表示部35と、該表示部35の表示内容を手動により切り替える表示操作部36とを備えている。
【0031】
前記表示部35,表示操作部36,前記メインスイッチ30及び前記計器11は車体中心線A上に配置されている(図13参照)。
【0032】
前記表示部35は、前記フレームカバー15と、該フレームカバー15の下方に配置された前記エアクリーナ26との間の空間37に配置されている。
【0033】
また前記エアクリーナ26の上壁部26aには、下方に凹む凹部26bが形成されており、該凹部26b内に前記表示部35が配置されている。
【0034】
前記表示部35は、前記フレームカバー15の車幅方向中央部に形成された開口15d内に、該表示部35の表示面35aが外方の運転者から見えるように配置されている。
【0035】
前記表示部35は、表示部本体40と、該表示部本体40に取り付けられ、車両前方及び上方から入射する光を遮蔽する庇部材41とを有する。
【0036】
前記表示部本体40は、前記フレームカバー15内に配置され、前記エアクリーナ26の凹部26b内に位置する底部40aと、該底部40aに水密に装着された概ね箱状の蓋部40bとを有する。
【0037】
前記表示部本体40は、車両前方に延びる左,右延長部40c,40cを有し、該左,右延長部40cは、前記スイッチカバー31bの左,右側方を覆うように延びている。前記左,右延長部40c内には、外部ハーネス(不図示)が接続されるカプラ42,42が配置されている。また左,右延長部40cの外表面には、該左,右延長部40cの剛性を高めるための多数の補強リブ40gが前記延長方向(前後方向)に延びるように形成されている(図4参照)。
【0038】
前記蓋部40bは、前下がりに傾斜する前傾斜壁40dと、後下がりに傾斜する後傾斜壁40eとを有する。該後傾斜壁40eには長方形状の表示開口40fが形成され、該表示開口40fは前記表示面35aを構成する透明板により覆われている。また表示開口40fの前縁部には、後斜め上向きに延びる板状の遮蔽部40hが形成されている。
【0039】
前記表示部本体40は、電圧が印加されると発光するEL(エレクトロ・ルミネッセンス)ディスプレイ43aと、該ELディスプレイ43aを支持する基板43bとからなる表示板43を有する。該表示板43は、前記蓋部40b内の表示開口40fに配置され、前記蓋部40bに取り付けられている。
【0040】
前記庇部材41は、表示部本体40を上方から覆うとともに、フレームカバー15の開口15dを前上方から覆うように配置されている。
【0041】
前記庇部材41は、フレームカバー15の上面から上方に突出しており、車両側方から見ると、後上がりに傾斜しており、該庇部材41の前端部41bは、前記メインスイッチ30とラップしている。
【0042】
前記庇部材41の車幅方向中央部には、前記メインスイッチ30の下縁を囲むキー挿入凹部41aが形成されている。これにより、運転者からキー挿入凹部41aを通してメインスイッチ30が見えるようになっている。
【0043】
前記庇部材41の前記キー挿入凹部41aは表示部本体40の前傾斜壁40dに取付ボルト45により固定されている。詳細には、前傾斜壁40dには、大略ハット形状の取付け板44がボルト締め固定されており、該取付け板44に前記庇部材41が取り付けられている。そして前記取付ボルト45はキー挿入凹部41a内に位置しており、車幅方向側方から見えにくくなっている。なお、前記表示部本体40の遮蔽部40hは、庇部材41の後縁部41cに接着されたモール部材50と位置合わせされている。
【0044】
前記表示部本体40は、前記フレームカバー15及びスイッチカバー31bに取り付けられており、詳細には以下の構造を有する。
【0045】
前記スイッチカバー31bの上壁部31eの後縁部には、平面視で概ね三角形状をなす支持プレート32が下方から挿入された左,右ボルト38,38により取り付けられている。該支持プレート32は、前記エアクリーナ26の凹部26bとの間に隙間39を設けて配置され、該凹部26bに重なる位置まで延びている。
【0046】
前記支持プレート32の後端部には、前後方向に長い長孔32aが形成されており、該長孔32aには、該長孔32aに沿うように形成された弾性部材からなるグロメット33が装着されている。
【0047】
前記表示部本体40の底部40aには、下方に突出する爪部40iが形成されている。該爪部40iは、前記グロメット33内に前後方向に移動可能に、かつ車幅方向に移動不能に挿入されている。また前記爪部40iは、表示部本体40の重心Gの近くに位置するよう形成されている。また、前記表示部本体40の左,右延長部40cの補強リブ40gの後側には、ナット47,47がインサート成形されている。
【0048】
前記フレームカバー15の前壁部15cの下縁には、左,右の取付フランジ部15e,15eが、前方に突出するように、かつ前記左,右フランジ部15fの車幅方向外側に位置するように形成されている。
【0049】
そして前記表示部本体40は、これの爪部40iを支持プレート32のグロメット33内に前後方向位置を調整可能に挿入した状態で、前記フレームガバー15の左,右の取付フランジ部15eにカバーグロメット48,48を介在させてボルト49,49により固定されている(図5,図6参照)。これにより、表示部35は、これの重心G付近がグロメット33を介在させて支持プレート32により支持され、左,右前端部がカバーグロメット48を介在させてフレームカバー15により支持されている。
【0050】
前記表示操作部36は、前記表示部35から分離して形成されており、前記操向ハンドル7と表示部35との間に配置されている。
【0051】
前記表示操作部36は、円筒状の左,右の操作部本体36a,36aを一体化した構造を有し、該左,右の操作部本体36aの上面には操作スイッチ36b,36bが配置されている。該操作スイッチ36bを押すと、前記表示部本体40に表示された表示内容が切り替わる。
【0052】
前記表示操作部36は、前記操向ハンドル7の車幅方向中央部7aに配置されており、詳細には以下の構造を有する。
【0053】
前記操向ハンドル7は、車幅方向に延びるパイプ材からなり、該操向ハンドル7の左,右端部7b,7bには、左,右グリップ52,52が装着され、該左,右グリップ52の内側には、スイッチボックス53,53が配置されている。また左,右グリップ52の前側には、それぞれクラッチレバー54,フロントブレーキレバー55が配置されている(図10参照)。
【0054】
前記フロントフォーク3の左,右フォーク本体3a,3aの上端部同士はハンドルクラウン56により結合されており、該ハンドルクラウン56にハンドルホルダ57が取り付けられている。該ハンドルホルダ57により、前記操向ハンドル7の車幅方向中央部7aが保持されている。
【0055】
前記ハンドルホルダ57は、前記ハンドルクラウン56に取り付けられた左,右一対の下ホルダ60,60と、該左,右の下ホルダ60に着脱可能に取り付けられた上ホルダ62とを有する。該上ホルダ62と下ホルダ60との合面57aに形成された保持穴により前記操向ハンドル7が挟持されている。
【0056】
前記左,右の下ホルダ60は、前記ハンドルクラウン56にゴムブッシュ58を介在させて下方から挿入された挿入ボルト59により該ハンドルクラウン56の上面に固定されている。
【0057】
前記上ホルダ62は、左,右の下ホルダ60に対向する左,右ホルダ部62a,62aと、該左,右ホルダ部62a同士を連結する連結部62bとを有する。該左,右ホルダ部62aが前,後一対の締結ボルト61,61により前記左,右の下ホルダ60,60に固定されている。
【0058】
前記表示操作部36は、前記左,右の下ホルダ60に着脱可能に取り付けられている。該左,右の下ホルダ60の内側壁には、内方に突出する突出部60a,60aが形成されている。該左,右の突出部60aは、下ホルダ60の上面60bより下方に位置するよう段落ち形成されている。
【0059】
前記表示操作部36の左,右の操作部本体36a,36aには、前方に突出する取付部36cが形成されている。該取付部36cは、上方から挿入された左,右の取付ボルト64,64により前記左,右の下ホルダ60の突出部60aに固定されている。
【0060】
ここで、前記表示操作部36は、操向ハンドル7を取り付ける前に下ホルダ60に取り付けられており、該表示操作部36を取り付けた後に上ホルダ62が取り付けられる。
【0061】
前記取付部36cは、上ホルダ62の連結部62bの下方に位置し、該連結部62bにより取付部36cの上方が覆われて隠れており、上方から見え難くなっている。また前記取付部36cの左,右側方は、左,右の下ホルダ60により覆われて隠れている。
【0062】
前記表示操作部36の左,右の操作スイッチ36bは、前記左,右の下ホルダ60と上ホルダ62との合面57aより上方に位置しており、詳細には上ホルダ62の上面に略一致する位置に配置されている。
【0063】
本実施形態によれば、表示内容を手動で切り替える表示操作部36を、車両状態を表示する表示部35から分離させて形成し、該表示部35を操向ハンドル7の後方に配置し、前記表示操作部36を操向ハンドル7と表示部35との間に配置したので、運転者が表示操作部36に手を伸ばして操作している状態では、表示部35が運転者の下方に位置することとなり、表示操作部36の操作と表示部35による表示内容の確認とを互いに干渉することなく行うことができ、操作性及び視認性を向上できる。
【0064】
前記表示操作部36を、操向ハンドル7の車幅方向中央部7aに配置したので、ハンドル周りの空きスペースを利用して表示操作部36を配置でき、操作性をより高めることができる。
【0065】
本実施形態では、前記表示部35を、車体フレーム2を上方から覆うフレームカバー15の車幅方向中央部に配設したので、運転者から表示内容が視認し易い。
【0066】
また前記表示部35は、後方斜め上方に延びる庇部材41を有しているので、車両前方及び上方から入射した光を遮蔽することができ、表示内容の視認性をより一層高めることができる。
【0067】
本実施形態では、表示操作部36を、高剛性部品であるハンドルクラウン56に取り付けられた高剛性部品であるハンドルホルダ57で支持するように構成したので、表示操作部36の必要な支持強度,支持剛性を確保できる。
【0068】
前記表示操作部36を、前記ハンドルホルダ57の下ホルダ60に着脱可能に取り付けたので、表示操作部36を外方から比較的見えにくい部位に取り付けることができ、見栄えの悪化を防止できる。
【0069】
本実施形態では、前記表示操作部36の取付部36cを、上ホルダ62より下方に位置させて該上ホルダ62で覆ったので、該取付部36cは上ホルダ62の下方に隠れることとなり、見栄えの悪化を防止できる。
【0070】
本実施形態では、前記表示操作部36の操作スイッチ36bを、下ホルダ60と上ホルダ62との合面57aより上方に位置させたので、操作スイッチ36bを運転者から操作し易い位置に配置でき、それだけ操作性を向上できる。
【0071】
なお、前記実施形態では、自動二輪車を例に説明したが、本発明は、鞍乗型シートを搭載した自動三,四輪車や不整地走行用鞍乗型車両にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の一実施形態による自動二輪車(鞍乗型車両)の側面図である。
【図2】前記自動二輪車に配設された表示装置の側面図である。
【図3】前記表示装置の表示部の側面図である。
【図4】前記表示部の平面図である。
【図5】前記表示部の断面図(図4のV-V線断面図)である。
【図6】前記表示部の取付け部分の断面正面図(図4のVI-VI線断面図)である。
【図7】前記自動二輪車のメインスイッチの図である。
【図8】前記メインスイッチのスイッチカバーの断面図(図4のVIII-VIII線断面図)である。
【図9】前記スイッチカバーとフレームカバーとの結合関係を示す断面図(図3のIX-IX線断面図)である。
【図10】前記スイッチカバーとブラケットとの結合関係を示す断面図(図3のX-X線断面図)である。
【図11】前記メインスイッチのスイッチブラケットの車体フレームへの結合状態を示す断面図(図4のXI-XI線断面図)である。
【図12】前記メインスイッチのスイッチブラケットとスイッチカバーとの結合状態を示す断面図(図4のXII-XII線断面図)である。
【図13】運転者から見た前記表示装置の表示操作部の斜視図である。
【図14】前記表示操作部の斜視図である。
【図15】前記表示操作部が配置されたハンドルホルダの断面図(図13のXV-XV線断面図)である。
【図16】前記ハンドルホルダの断面図(図13のXVI-XVI線断面図)である。
【符号の説明】
【0073】
1 自動二輪車(鞍乗型車両)
3 フロントフォーク
3a フォーク本体
7 操向ハンドル
7a 車幅方向中央部
30 メインスイッチ
35 表示部
36 表示操作部
36b 操作スイッチ
36c 取付部
41 庇部材
56 ハンドルクラウン
57 ハンドルホルダ
57a 合面
60 下ホルダ
62 上ホルダ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操向ハンドルと、
車両状態を表示する表示部と、
該表示部による表示内容を切り替える表示操作部とを備えた鞍乗型車両であって、
前記表示部は、前記操向ハンドルの後方に配置され、
前記表示操作部は、前記操向ハンドルと表示部との間に配置されていることを特徴とする鞍乗型車両。
【請求項2】
請求項1に記載の鞍乗型車両において、
前記表示操作部は、前記操向ハンドルの車幅方向略中央部に配設されていることを特徴とする鞍乗型車両。
【請求項3】
請求項1に記載の鞍乗型車両において、
車体フレームの前記操向ハンドルより後方の部分を上方から覆うように配置されたフレームカバーを更に備え、
前記表示部は、前記フレームカバーの車幅方向略中央部に配設されていることを特徴とする鞍乗型車両。
【請求項4】
請求項1に記載の鞍乗型車両において、
前記表示部と表示操作部との間には、メインスイッチが配置されていることを特徴とする鞍乗型車両。
【請求項5】
請求項1に記載の鞍乗型車両において、
前記表示部は、後方斜め上方に延びる庇部材を備えていることを特徴とする鞍乗型車両。
【請求項6】
請求項1に記載の鞍乗型車両において、
左,右一対のフォーク本体を連結するハンドルクラウンと、該ハンドルクラウンに取り付けられ、前記操向ハンドルを保持するハンドルホルダとを更に備え、
前記表示操作部は、前記ハンドルホルダに取り付けられていることを特徴とする鞍乗型車両。
【請求項7】
請求項6に記載の鞍乗型車両において、
前記ハンドルホルダは、前記ハンドルクラウンに取り付けられた下ホルダと、該下ホルダに着脱可能に取り付けられた上ホルダとを含み、
前記表示操作部は、前記下ホルダに着脱可能に取り付けられていることを特徴とする鞍乗型車両。
【請求項8】
請求項7に記載の鞍乗型車両において、
前記表示操作部の下ホルダへの取付部は、前記上ホルダの下方に位置することを特徴とする鞍乗型車両。
【請求項9】
請求項7に記載の鞍乗型車両において、
前記表示操作部は、操作スイッチを有し、該操作スイッチは前記下ホルダと上ホルダとの合面より上方に位置することを特徴とする鞍乗型車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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