説明

鞍乗型車両

【課題】エンジンなどのパワーユニットの下部に回り込まない車体フレームを用いる場合において、製造コストを抑制しつつ取り回し性に優れた鞍乗型車両を提供する。
【解決手段】車体フレーム100は、パイプフレーム120と、パイプフレーム120に接合され、エンジン40の側部を支持するフロントブラケット130と、パイプフレーム120に接合され、エンジン40の後部を支持するリヤアームブラケット160とを有する。フロントブラケット130は、エンジン40を支持する金属の板状部である傾斜部131、側壁部132、傾斜部133及び側壁部134を有する。リヤアームブラケット160は、縦ブラケット161L,161R及びパイプブラケット162L,162Rを有する。フロントブラケット130L,130Rは、鞍乗型車両の前後方向に沿い、エンジン40の車幅方向外側において、エンジン40の側部を支持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パイプ材を用いて形成され、ステアリングヘッドパイプからピボット部よりも後方まで延びる車体フレームを備える鞍乗型車両に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動二輪車などの鞍乗型車両では、ステアリングヘッドパイプから下方に延びるダウンチューブを有さず、車体フレームがエンジン(パワーユニット)の下部に回り込んでいない形状の車体フレームが用いられている。例えば、複数のパイプ材を溶接することによってダウンチューブを有さないトラス状の車体フレームを形成する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような車体フレームは、エンジンの下部に回り込んでいないため、エンジンの下部を支持することできない。そこで、このような車体フレームには、エンジンを懸架する懸架ボス部が設けられる。懸架ボス部は、エンジンのシリンダーヘッドの車幅方向外側に配設され、シリンダーヘッドを懸架する。
【特許文献1】特許第3806821号公報(第4−5頁、第3−4図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来の車体フレームには、次のような問題があった。すなわち、パイプ材で形成された車体フレームの懸架ボス部がシリンダーヘッドの車幅方向外側に配設されるため、車体フレーム部分の車幅が広がる。このため、ライダーが鞍乗型車両を押して歩く場合などにおける鞍乗型車両の取り回し性が低下する。
【0005】
このような問題を解決するためには、車体フレームをパイプ材ではなく、例えば、アルミニウム合金のプレス成形板を用いて形成すればよいが、鞍乗型車両の製造コストが上昇する問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、エンジンなどのパワーユニットの下部に回り込まない車体フレームを用いる場合において、製造コストを抑制しつつ取り回し性に優れた鞍乗型車両の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した問題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。まず、本発明の第1の特徴は、パワーユニット(エンジン40)と、ステアリングシャフト(ステアリングシャフト22)を回動可能に支持するステアリングヘッドパイプ(ステアリングヘッドパイプ110)と、前記ステアリングヘッドパイプから後方に延びるパイプフレーム部(パイプフレーム120)、前記パイプフレーム部に接合され、前記パワーユニットの側部(側部40b)を支持する前側支持部(フロントブラケット130)、及び前記パイプフレーム部に接合され、前記パワーユニットの後部(後部40a)を支持する後側支持部(リヤアームブラケット160)を有する車体フレーム(車体フレーム100)とを備える鞍乗型車両(自動二輪車10)であって、前記前側支持部及び前記後側支持部は、前記パワーユニットを支持する金属の板状部(傾斜部131,側壁部132,傾斜部133,側壁部134,縦ブラケット161L(161R),パイプブラケット162L(162R))を有し、前記前側支持部及び前記後側支持部のうち、少なくとも前記前側支持部の板状部は、前記鞍乗型車両の前後方向に沿い、前記パワーユニットの車幅方向外側において前記パワーユニットの側部を支持することを要旨とする。
【0008】
このような鞍乗型車両のパワーユニットは、金属の板状部によって形成された前側支持部及び後側支持部によって支持される。また、少なくとも前側支持部の板面は、鞍乗型車両の前後方向に沿い、パワーユニットの車幅方向外側においてパワーユニットの側部を支持する。
【0009】
このため、パイプ材を用いてパワーユニットを支持する場合と比較して、車体フレーム部分の車幅が抑制される。つまり、ライダーが鞍乗型車両を押して歩く場合などにおける鞍乗型車両の取り回し性が向上する。
【0010】
さらに、前側支持部及び後側支持部は、スチールなどの金属の板状部を用いて形成されるため、前側支持部及び後側支持部によってパワーユニットを確実に支持しつつ、鞍乗型車両の製造コストを抑制できる。
【0011】
本発明の第2の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記前側支持部は、前記鞍乗型車両の側面視において、前記パワーユニットの上側部(シリンダーヘッド41)と重複することを要旨とする。
【0012】
本発明の第3の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記前側支持部は、所定方向に延びる第1部分(傾斜部133)と、前記第1部分に連なり、前記所定方向と異なる方向に延びる第2部分(側壁部134)とを有することを要旨とする。
【0013】
本発明の第4の特徴は、本発明の第3の特徴に係り、前記前側支持部は、平板状の金属板を曲げる曲げ加工のみによって形成されることを要旨とする。
【0014】
本発明の第5の特徴は、本発明の第3の特徴に係り、前記第1部分は、前記車幅方向外側に向けて延び、前記第2部分は、前記鞍乗型車両の上下方向に沿って延びる前記パワーユニットの側部を支持することを要旨とする。
【0015】
本発明の第6の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記パイプフレーム部は、車幅方向において並んで配設される左パイプ(パイプ120L)及び右パイプ(パイプ120R)を有し、前記前側支持部は、前記左パイプに接合される左前側支持板(フロントブラケット130L)と、前記右パイプに接合される右前側支持板(フロントブラケット130R)とを有することを要旨とする。
【0016】
本発明の第7の特徴は、本発明の第6の特徴に係り、前記左前側支持板の前端部(前端部132a)と、前記右前側支持板の前端部(前端部134a)とに連結され、前記左前側支持板の前端部と前記右前側支持板の前端部とを固定する連結部(クロスメンバ150)を有することを要旨とする。
【0017】
本発明の第8の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記後側支持部の板状部(板面161La,161Ra)は、前記鞍乗型車両の前後方向に沿うことを要旨とする。
【0018】
本発明の第9の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記後側支持部は、前記パイプフレーム部から前記鞍乗型車両の下方に向けて延びるとともに、リヤアーム(リヤアーム50)を揺動可能に支持するピボット部(ピボット部160a)を有することを要旨とする。
【0019】
本発明の第10の特徴は、本発明の第9の特徴に係り、前記パイプフレーム部は、車幅方向において並んで配設される左パイプ及び右パイプを有し、前記後側支持部は、前記左パイプに接合される左後側支持板(リヤアームブラケット160L)と、前記右パイプに接合される右後側支持板(リヤアームブラケット160R)とを有することを要旨とする。
【0020】
本発明の第11の特徴は、本発明の第10の特徴に係り、前記リヤアームは、前記後輪の車軸(車軸90a)の一端を支持する左アーム部(左アーム51L)と、前記後輪の車軸の他端を支持する右アーム部(右アーム部)とを有し、前記左アーム部は、前記左後側支持板の車幅方向外側に配設され、前記右アーム部は、前記右後側支持板の車幅方向外側に配設されることを要旨とする。
【0021】
本発明の第12の特徴は、本発明の第11の特徴に係り、前記パイプフレーム部は、前記左パイプと前記右パイプとを連結するクロスパイプ(クロスパイプ163)を有し、前記左後側支持板及び前記右後側支持板は、前記クロスパイプに接合されることを要旨とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明の特徴によれば、エンジンなどのパワーユニットの下部に回り込まない車体フレームを用いる場合において、製造コストを抑制しつつ取り回し性に優れた鞍乗型車両を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
次に、本発明に係る鞍乗型車両の実施形態について、図面を参照しながら説明する。具体的には、(1)鞍乗型車両の全体概略構成、(2)車体フレームの構成、(3)作用・効果、及び(4)その他の実施形態について説明する。
【0024】
なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
【0025】
したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0026】
(1)鞍乗型車両の全体概略構成
図1は、本実施形態において鞍乗型車両を構成する自動二輪車10の左側面図である。図2は、自動二輪車10の平面図である。図1及び図2に示すように、自動二輪車10は、前輪20及び後輪90を備える。
【0027】
前輪20は、フロントフォーク21によって回転可能に支持される。フロントフォーク21は、車体フレーム100、具体的には、ステアリングヘッドパイプ110(図1及び図2において不図示、図3〜図5参照)によって回動可能に支持されるステアリングシャフト22に連結される。
【0028】
後輪90は、駆動力を発生するエンジン40(パワーユニット)によって駆動される。エンジン40は、直列4気筒型である。エンジン40の配置型式は、各気筒が車幅方向に沿って配置される横置きである。
【0029】
後輪90は、リヤアーム50によって自動二輪車10の上下方向に沿って揺動可能に支持される。具体的には、リヤアーム50は、車軸90aを支持する。
【0030】
エンジン40は、車体フレーム100に固定される。エンジン40のシリンダーヘッド41(図1及び図2において不図示、図7参照)の車幅方向外側には、サイドカバー30L及びサイドカバー30Rが配設される。
【0031】
サイドカバー30L及びサイドカバー30Rは、車体フレーム100に取り付けられる。具体的には、サイドカバー30Lは、フロントブラケット130L(図1及び図2において不図示、図3〜図5参照)に取り付けられる。サイドカバー30Rは、フロントブラケット130R(図3〜図5参照)に取り付けられる。
【0032】
後輪90の上方には、シート70に着座するタンデムライダーが把持するグラブバー80が設けられる。グラブバー80は、シート70の後部70aの形状に沿ってU字状に形成されている。
【0033】
(2)車体フレームの構成
次に、車体フレーム100の構成について説明する。具体的には、(2.1)全体構成、(2.2)前側支持部、(2.3)後側支持部、(2.4)エンジン40の取付状態、(2.5)リヤアーム50の取付状態、(2.6)ヘッドパイプガセット、及び(2.7)グラブバー80について説明する。
【0034】
(2.1)全体構成
図3は、車体フレーム100の右後方からの斜視図である。図4は、車体フレーム100の右前方からの斜視図である。図5は、車体フレーム100の平面図である。
【0035】
図3〜図5に示すように、車体フレーム100は、ステアリングヘッドパイプ110、パイプフレーム120、フロントブラケット130、リヤアームブラケット160、及びバックステー170Lを主な構成要素とする。
【0036】
ステアリングヘッドパイプ110は、ステアリングシャフト22(図1参照)を回動可能に支持する。
【0037】
ステアリングヘッドパイプ110の後方には、ヘッドパイプガセット140が設けられる。ヘッドパイプガセット140は、ステアリングヘッドパイプ110、パイプフレーム120及びクロスメンバ150に接合される。具体的には、ヘッドパイプガセット140は、溶接によってステアリングヘッドパイプ110などの当該部材と接合される。
【0038】
パイプフレーム120は、車幅方向において並んで配設されるパイプ120L(左パイプ)及びパイプ120R(右パイプ)を有する。パイプ120L及びパイプ120Rは、断面形状が円形なパイプ材を用いて形成される。
【0039】
パイプフレーム120は、ステアリングヘッドパイプ110から後方に延びる。具体的には、パイプフレーム120は、リヤアーム50を揺動可能に支持するピボット部160aよりも後方まで延びる。
【0040】
パイプ120Lとパイプ120Rとの間には、クロスパイプ121が設けられる。クロスパイプ121は、パイプ120L及びパイプ120Rに溶接される。クロスパイプ121は、フロントブラケット130L,130Rの上方に設けられ、パイプフレーム120を補強する。また、パイプ120Lとパイプ120Rとの間には、燃料タンクブラケット122及びブラケット123が設けられる。さらに、パイプ120Lには、分割ブラケット135(図3〜図5において不図示、図7参照)が取り付けられる取付片部125が設けられる。
【0041】
フロントブラケット130は、パイプフレーム120に接合される。具体的には、フロントブラケット130Lは、パイプ120Lに溶接される。また、フロントブラケット130Rは、パイプ120Rに溶接される。フロントブラケット130L,130Rは、エンジン40の側部40b(図1参照)を支持する。本実施形態において、フロントブラケット130は、前側支持部を構成する。
【0042】
リヤアームブラケット160は、フロントブラケット130よりも後方に設けられる。リヤアームブラケット160は、パイプフレーム120に接合される。具体的には、リヤアームブラケット160Lは、パイプ120Lに溶接される。また、リヤアームブラケット160Rは、パイプ120Rに溶接される。リヤアームブラケット160L,160Rは、エンジン40の後部40a(図1参照)を支持する。本実施形態において、リヤアームブラケット160は、後側支持部を構成する。
【0043】
バックステー170は、リヤアームブラケット160から自動二輪車10の後方に向けて延びる。バックステー170は、バックステー170L,170Rによって構成される。バックステー170Lの前端部170Laは、リヤアームブラケット160Lに溶接される。また、バックステー170Lには、パイプ120Lの後端部120Laが接合される。同様に、バックステー170Rの前端部170Raは、リヤアームブラケット160Rに溶接される。
【0044】
(2.2)前側支持部
フロントブラケット130(前側支持部)は、上述したように、フロントブラケット130L及びフロントブラケット130Rを有する。本実施形態において、フロントブラケット130Lは、左前側支持板を構成し、フロントブラケット130Rは、右前側支持板を構成する。
【0045】
フロントブラケット130L及びフロントブラケット130Rは、金属板、具体的にはスチール製の板を用いて形成される。フロントブラケット130L及びフロントブラケット130Rの厚さは、6mmである。フロントブラケット130L及びフロントブラケット130Rは、平板状の金属板を曲げる曲げ加工のみによって形成される。つまり、フロントブラケット130L及びフロントブラケット130Rの成型においては、絞り加工など曲げ加工以外の加工は用いられていない。
【0046】
具体的には、フロントブラケット130Lには、曲げ加工によって折り曲げられることによって、金属製の板状部、具体的には、傾斜部131と側壁部132とが形成されている。傾斜部131は、パイプ120Rに連なり、車幅方向外側、かつ自動二輪車10の下方に向けて延びる。つまり、傾斜部131は、車幅方向外側に向かって斜め下方に延びる。側壁部132は、傾斜部131に連なる。自動二輪車10の下方に向けて延びる。
【0047】
同様に、フロントブラケット130Rには、曲げ加工によって折り曲げられることによって、傾斜部133(第1部分)と側壁部134(第2部分)とが形成されている。傾斜部133は、パイプ120Rに連なり、車幅方向外側に向かって斜め下方に延び、自動二輪車10の上下方向に沿って延びるエンジン40の側部40bを支持する。側壁部134は、傾斜部133に連なる。
【0048】
側壁部134は、自動二輪車10の下方に向けて延びる。つまり、傾斜部133は、所定方向(斜め下方)に延び、側壁部134は、所定方向と異なる方向(下方)に延びる。また、フロントブラケット130Rには、切欠き130Raが形成される。
【0049】
フロントブラケット130L及びフロントブラケット130Rの板状部、すなわち、傾斜部131、側壁部132、傾斜部133及び側壁部134は、自動二輪車10の平面視において、自動二輪車10の前後方向(図5のF−R方向)に沿っている。
【0050】
フロントブラケット130L及びフロントブラケット130Rは、エンジン40の車幅方向外側において、エンジン40の側部40b(図1参照)を支持する。
【0051】
本実施形態では、フロントブラケット130Lとフロントブラケット130Rとは、クロスメンバ150によって連結される。クロスメンバ150は、フロントブラケット130Lの前端部132aと、フロントブラケット130Rの前端部134aとに連結される。クロスメンバ150は、前端部132aと前端部134aとを固定し、パイプフレーム120、つまり、車体フレーム100を補強する。本実施形態において、クロスメンバ150は、連結部を構成する。
【0052】
クロスメンバ150は、ガセット151L、ガセット151R及びクロスパイプ152によって構成される。ガセット151Lは、前端部132aに溶接される。ガセット151Rは、前端部134aに溶接される。クロスパイプ152は、ガセット151L及びガセット151Rに連結される。
【0053】
(2.3)後側支持部
図6は、図3に示したF6方向からのリヤアームブラケット160の矢視図である。図3〜図6に示すように、リヤアームブラケット160(後側支持部)は、リヤアームブラケット160L及びリヤアームブラケット160Rを有する。本実施形態において、リヤアームブラケット160Lは、左後側支持板を構成し、リヤアームブラケット160Rは、右後側支持板を構成する。
【0054】
リヤアームブラケット160は、リヤアームブラケット160L、リヤアームブラケット160R、クロスパイプ163、リヤアームボス164及びクロスパイプ165によって構成される。
【0055】
リヤアームブラケット160Lは、縦ブラケット161Lとパイプブラケット162Lとを有する。同様に、リヤアームブラケット160Rは、縦ブラケット161Rとパイプブラケット162Rとを有する。リヤアームブラケット160は、パイプフレーム120から自動二輪車10の下方に向けて延びる。
【0056】
リヤアームブラケット160L及びリヤアームブラケット160Rは、フロントブラケット130と同様に、金属板、具体的にはスチール製の板を用いて形成される。縦ブラケット161L、具体的には、板面161La(図3〜図6において不図示、図9参照)は、自動二輪車10の前後方向に沿っている。同様に、縦ブラケット161Rの板面161Raは、自動二輪車10の前後方向に沿っている。
【0057】
縦ブラケット161Lは、パイプ120Lよりも車幅方向内側に配設される。また、縦ブラケット161Rは、パイプ120Rよりも車幅方向内側に配設される。
【0058】
クロスパイプ163は、パイプブラケット162L及びパイプブラケット162Rに連結される。具体的には、クロスパイプ163は、パイプブラケット162L及びパイプブラケット162Rに溶接される。クロスパイプ163には、クッションユニット60(図3〜図6において不図示、図8参照)が取り付けられるクッションユニット取付部163aを有する。
【0059】
リヤアームボス164は、縦ブラケット161L及び縦ブラケット161Rに接合される。リヤアームボス164は、断面形状が円形なパイプ材を用いて形成される。リヤアームボス164には、リヤアーム50を揺動可能に支持するピボットシャフト52(図3〜図6において不図示、図9参照)が挿通される。すなわち、リヤアームブラケット160は、リヤアーム50を揺動可能に支持するピボット部160a(図9参照)を有する。
【0060】
クロスパイプ165は、縦ブラケット161Lの下端及び縦ブラケット161Rの下端に接合される。クロスパイプ165は、断面形状が四角形なパイプ材を用いて形成される。
【0061】
(2.4)エンジン40の取付状態
図7は、エンジン40及び車体フレーム100の一部左側面図である。図7に示すように、エンジン40は、シリンダー(不図示)の上方に位置するシリンダーヘッド41を有する。エンジン40の上方には、エアクリーナ42が配設される。シリンダーヘッド41とエアクリーナ42との間には、スロットルワイヤ(不図示)によって回動させられるスロットルプーリ43が設けられる。
【0062】
エンジン40は、フロントブラケット130Lによって支持される。具体的には、図3及び図7に示すように、側壁部132に形成されたボルト孔132b及びボルト孔132cには、エンジン40のシリンダーヘッド41に設けられたボルト孔(不図示)に螺入されるボルト136が挿通され、エンジン40がフロントブラケット130Lによって支持される。
【0063】
同様に、側壁部134に形成されたボルト孔134b及びボルト孔134cには、エンジン40のシリンダーヘッド41に設けられたボルト孔に螺入されるボルト136が挿通され、エンジン40がフロントブラケット130Rによって支持される。
【0064】
すなわち、フロントブラケット130Lは、エンジン40の車幅方向外側において、エンジン40の側部40b(図1参照)を支持する。図7に示すように、フロントブラケット130Lは、自動二輪車10の側面視において、シリンダーヘッド41(上側部)と重複する。なお、自動二輪車10の右側部では、エンジン40は、フロントブラケット130Rに形成されたボルト孔134b及びボルト孔134cに挿通されるボルト(不図示)によってフロントブラケット130Rに固定される。
【0065】
また、本実施形態では、フロントブラケット130Lには、分割ブラケット135が連結される。分割ブラケット135は、パイプ120Lに設けられた取付片部125及びフロントブラケット130Lにボルト(不図示)を用いて連結される。車体フレーム100から分割可能な分割ブラケット135がパイプ120L及びフロントブラケット130Lに連結されることによって、フロントブラケット130Lの形状は、フロントブラケット130Rの形状と略対称になる。
【0066】
また、本実施形態では、車体フレーム100の左側部には、パイプ120L、フロントブラケット130L及び分割ブラケット135によって囲まれる空隙130Laが形成される。空隙130Laを介してフロントブラケット130Lの内側に配設されたスロットルプーリ43などの調整をすることができる。
【0067】
本実施形態では、エンジン40は、2本のカムシャフト46を有する。カムシャフト46は、カムチェーン47によって駆動させられる。カムチェーン47は、エンジン40の右側に配設される。エンジン40は、カムチェーン47がエンジン40の右側に配設されるため、自動二輪車10の平面視において、中心位置CL1が、自動二輪車10の中心線CL2からオフセットしている。
【0068】
また、図3に示すように、パイプブラケット162Rにはボルト孔162Raが形成されるとともに、クロスパイプ165には、ボルト孔165Raが形成される。ボルト孔162Ra及びボルト孔165Raには、エンジン40の後部40a(図1参照)に設けられたボルト孔に螺入されるボルト166が挿通され、エンジン40の後部40aがリヤアームブラケット160Rによって支持される。なお、自動二輪車10の左側部では、エンジン40は、縦ブラケット161Lに形成されたボルト孔161Lb、及びパイプブラケット162Lに形成されたボルト孔162La(図4参照)には、エンジン40の後部40aに設けられたボルト孔に螺入されるボルト(不図示)が挿通され、エンジン40の後部40aがリヤアームブラケット160Lによって支持される。
【0069】
(2.5)リヤアーム50の取付状態
図8は、リヤアーム50の取付状態を示す図である。また、図9は、図8に示したF9−F9線に沿った断面図である。図8及び図9に示すように、リヤアーム50は、リヤアームブラケット160に設けられたピボット部160aによって揺動可能に支持される。
【0070】
リヤアーム50は、後輪90の車軸90aの一端を支持する左アーム51Lと、車軸90aの他端を支持する右アーム51Rとを有する。
【0071】
左アーム51L(51R)には、ピボットシャフト52が挿通されるシャフト受け部51La(51Ra)が形成される。ピボットシャフト52は、シャフト受け部51La,51Ra及びリヤアームボス164に挿通される。ピボットシャフト52の先端は、ナット53に螺入され、リヤアーム50を揺動可能に支持する。
【0072】
図9に示すように、左アーム51Lは、縦ブラケット161Lの車幅方向外側に配設される。右アーム51Rは、縦ブラケット161Rの車幅方向外側に配設される。
【0073】
また、リヤアーム50は、後輪90が路面から受けた衝撃を吸収するクッションユニット60が取り付けられるクッションユニット取付部54を有する。クッションユニット60の下端は、クッションユニット取付部54に連結される。クッションユニット60の上端は、リヤアームブラケット160に設けられたクッションユニット取付部163aに連結される。
【0074】
(2.6)ヘッドパイプガセット
図3及び図4に示すように、ヘッドパイプガセット140は、側壁部141L、側壁部141R及び底部142を有する。ヘッドパイプガセット140もフロントブラケット130と同様に、平板状の金属板を折り曲げることによって形成される。ヘッドパイプガセット140は、ステアリングヘッドパイプ110、パイプフレーム120及びクロスメンバ150に溶接によって接合され、車体フレーム100を補強する。
【0075】
ヘッドパイプガセット140は、ステアリングヘッドパイプ110側、つまり、先端側が細くなる先細り形状である。また、底部142には、空隙140aが形成される。空隙140aは、エアクリーナ42(図7参照)に取り込まれる外気の取り入れ口となる。空隙140aの下方には、ラジエタ45が配設される。
【0076】
図10は、ヘッドパイプガセット140及びヘッドパイプガセット140周辺の左側面図である。図11は、ヘッドパイプガセット140及びヘッドパイプガセット140周辺の平面図である。
【0077】
図10及び図11に示すように、側壁部141L、側壁部141R及び底部142によって形成されたヘッドパイプガセット140の空間には、複数のカバーが設けられる。具体的には、当該空間には、カバー143、カバー144及びカバー145が設けられる。
【0078】
カバー143は、当該空間の前部に設けられる。カバー143は、底部143aと、底部143aから立ち上がる壁部143bとを有する。つまり、カバー143は箱状である。カバー143には、イグニションコイル44が配設される。
【0079】
カバー144は、カバー143の下方に設けられる。カバー144は、底部142に形成された空隙140aに形成される。カバー144は、外気を効率的に当該空間の内部に導入するため、下方に向かって突出する。
【0080】
カバー145は、カバー143の後方に設けられる。カバー145の後端部145aは、パイプ120Lとパイプ120Rとを連結するクロスパイプ121の外径部分に沿ってクロスパイプ121を覆うように取り付けられる。
【0081】
すなわち、ヘッドパイプガセット140、カバー143、カバー144及びカバー145によって、エアクリーナ42への吸気通路(吸気チャンバ)が形成される。
【0082】
(2.7)グラブバー80
図12は、シート70の後方に設けられるグラブバー80の平面図である。図13は、グラブバー80を構成するブラケット81の平面図である。グラブバー80は、ブラケット81に合成樹脂、具体的には、ポリ塩化ビニル(PVC)を被覆することによって形成される。
【0083】
グラブバー80は、上述したように、シート70の後部70a(図1及び図2参照)の形状に沿ってU字状に形成される。ブラケット81は、U字状のグラブバー80を形成するため、後部82、左側部83L及び右側部83Rによって形成される。左側部83L及び右側部83Rは、後部82の端部に連なる。左側部83L及び右側部83Rは、車体フレーム100に取り付けられる複数の取付部84が形成される。
【0084】
(3)作用・効果
自動二輪車10によれば、エンジン40は、金属の板状部、具体的にはスチール製の板を用いて形成されたフロントブラケット130及びリヤアームブラケット160によって支持される。また、フロントブラケット130の板状部、具体的には、傾斜部131、側壁部132、傾斜部133及び側壁部134は、自動二輪車10の前後方向に沿い、エンジン40の側部40bを支持する。さらに、リヤアームブラケット160の板面161La及び板面161Raも自動二輪車10の前後方向に沿い、リヤアームブラケット160は、エンジン40の後部40aを支持する。
【0085】
このため、パイプ材を用いてエンジン40を支持する場合と比較して、車体フレーム100部分の車幅が抑制される。つまり、ライダーが自動二輪車10を押して歩く場合などにおける自動二輪車10の取り回し性が向上する。
【0086】
さらに、フロントブラケット130及びリヤアームブラケット160は、スチール製の板を用いて形成されるため、フロントブラケット130及びリヤアームブラケット160によってエンジン40を確実に支持しつつ、自動二輪車10の製造コストを抑制できる。
【0087】
本実施形態では、フロントブラケット130L,130Rは、自動二輪車10の側面視において、エンジン40の上側部、具体的にはシリンダーヘッド41と重複する。このため、フロントブラケット130L,130Rは、エンジン40の上端部などをパイプフレーム120から突出する比較的小さなブラケットで支持する場合と比較して、エンジン40を確実に支持できる。
【0088】
本実施形態では、フロントブラケット130Rの傾斜部133は、車幅方向外側に向けて延び、側壁部134は、自動二輪車10の下方に向けて延びる。このため、車幅方向に沿ったエンジン40の幅に柔軟に対応しつつ、車体フレーム100部分の車幅を抑制できる。
【0089】
本実施形態では、フロントブラケット130L,130Rは、平板状の金属板を曲げる曲げ加工のみによって形成される。すなわち、絞り加工など、三次元的に金属板を変形させる加工方法は用いられないため、自動二輪車10の製造コストをさらに抑制できる。
【0090】
本実施形態では、フロントブラケット130Lとフロントブラケット130Rとによって、エンジン40の左右両方の側部40bが支持される。また、リヤアームブラケット160Lとリヤアームブラケット160Rとによって、エンジン40の後部40aが支持される。このため、車体フレーム100部分の車幅を抑制しつつ、エンジン40をより確実に支持できる。
【0091】
本実施形態では、フロントブラケット130Lの前端部132aと、フロントブラケット130Rの前端部134aとを固定するクロスメンバ150が設けられる。このため、フロントブラケット130の剛性が向上し、エンジン40をさらに確実に支持できる。
【0092】
本実施形態では、リヤアームブラケット160には、リヤアーム50が取り付けられるピボット部160aが設けられる。また、エンジン40は、フロントブラケット130及びリヤアームブラケット160によって支持される。すなわち、本実施形態では、エンジン40は、車体フレーム100の補強部材として機能し、リヤアーム50は、エンジン40によって補強されたリヤアームブラケット160に取り付けられる。このため、追加の補強部材を用いることなく、リヤアーム50の取付剛性を効率的に向上できる。
【0093】
本実施形態では、リヤアーム50の左アーム51Lは、縦ブラケット161Lの車幅方向外側に配設され、右アーム51Rは、縦ブラケット161Rの車幅方向外側に配設される。このため、縦ブラケット161L,161Rがリヤアーム50の車幅方向外側に配設される場合と比較して、一定のトレッド幅を有する後輪90をリヤアーム50によって支持しつつ、ピボット部160aの車幅を抑制できる。つまり、このようなレイアウトは、自動二輪車10の取り回し性の向上に寄与する。
【0094】
本実施形態では、縦ブラケット161L及び縦ブラケット161Rは、クロスパイプ163に接合される。また、縦ブラケット161Lは、パイプ120Lよりも車幅方向内側に配設され、縦ブラケット161Rは、パイプ120Rよりも車幅方向内側に配設される。つまり、縦ブラケット161L及び縦ブラケット161Rは、クロスパイプ163を介してパイプフレーム120に連結されるため、縦ブラケット161L及び縦ブラケット161Rの位置は、パイプ120L及びパイプ120Rの位置から自由にオフセットできる。このため、縦ブラケット161L及び縦ブラケット161Rのクロスパイプ163に対する接合位置を調整することによって、搭載するエンジン40の幅に柔軟に対応できる。
【0095】
(4)その他の実施形態
上述したように、本発明の一実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態が明らかとなろう。
【0096】
例えば、上述した実施形態では、縦ブラケット161L及び縦ブラケット161Rは、クロスパイプ163を介してパイプフレーム120に連結されていたが、縦ブラケット161L及び縦ブラケット161Rは、必ずしもクロスパイプ163を介してパイプフレーム120に連結されていなくても構わない。
【0097】
上述した実施形態では、フロントブラケット130及びリヤアームブラケット160は、左右一対のブラケットによって構成されていたが、フロントブラケット130及びリヤアームブラケット160は、必ずしも左右一対でなくてもよい。例えば、フロントブラケット130は、エンジン40の左側方または右側方の何れか一方を支持してもよい。
【0098】
上述した実施形態では、エンジン40の幅に対応するため、フロントブラケット130L,130Rは、曲げ加工によって曲げられていたが、エンジン40の幅によっては、フロントブラケット130L,130Rは、曲げ加工が施されていない平板を用いてもよい。
【0099】
上述した実施形態では、自動二輪車10を例として説明したが、本発明の適用範囲は、自動二輪車に限定されるものではなく、ライダーが鞍に跨るような乗車姿勢となる車両に適用できる。
【0100】
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】本発明の実施形態に係る鞍乗型車両を構成する自動二輪車10の左側面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る自動二輪車10の平面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る車体フレーム100の右後方からの斜視図である。
【図4】本発明の実施形態に係る車体フレーム100の右前方からの斜視図である。
【図5】本発明の実施形態に係る車体フレーム100の平面図である。
【図6】図3に示したF6方向からのリヤアームブラケット160の矢視図である。
【図7】本発明の実施形態に係るエンジン40及び車体フレーム100の一部左側面図である。
【図8】本発明の実施形態に係るリヤアーム50の取付状態を示す図である。
【図9】図8に示したF9−F9線に沿った断面図である。
【図10】本発明の実施形態に係るヘッドパイプガセット140及びヘッドパイプガセット140周辺の左側面図である。
【図11】本発明の実施形態に係るヘッドパイプガセット140及びヘッドパイプガセット140周辺の平面図である。
【図12】本発明の実施形態に係るシート70の後方に設けられるグラブバー80の平面図である。
【図13】本発明の実施形態に係るグラブバー80を構成するブラケット81の平面図である。
【符号の説明】
【0102】
10…自動二輪車、20…前輪、21…フロントフォーク、22…ステアリングシャフト、30L,30R…サイドカバー、40…エンジン、40a…後部、40b…側部、41…シリンダーヘッド、42…エアクリーナ、43…スロットルプーリ、44…イグニションコイル、45…ラジエタ、46…カムシャフト、47…カムチェーン、50…リヤアーム、51L…左アーム、51La…シャフト受け部、51R…右アーム、52…ピボットシャフト、53…ナット、54…クッションユニット取付部、60…クッションユニット、70…シート、70a…後部、80…グラブバー、81…ブラケット、82…後部、83L…左側部、83R…右側部、84…取付部、90…後輪、90a…車軸、100…車体フレーム、110…ステアリングヘッドパイプ、120…パイプフレーム、120L,120R…パイプ、120La,120Ra…後端部、121…クロスパイプ、122…燃料タンクブラケット、123…ブラケット、125…取付片部、130,130L,130R…フロントブラケット、130La…空隙、130Ra…切欠き、131,133…傾斜部、132,134…側壁部、132a,134a…前端部、132b,132c,134b,134c…ボルト孔、135…分割ブラケット、136…ボルト、140…ヘッドパイプガセット、140a…空隙、141L,141R…側壁部、142…底部、143…カバー、143a…底部、143b…壁部、144,145…カバー、145a…後端部、150…クロスメンバ、151L,151R…ガセット、152…クロスパイプ、160,160L,160R…リヤアームブラケット、160a…ピボット部、161L,161R…縦ブラケット、161La,161Ra…板面、161Lb…ボルト孔、162L,162R…パイプブラケット、162La,162Ra…ボルト孔、クロスパイプ163、163a…クッションユニット取付部、164…リヤアームボス、165…クロスパイプ、165Ra…ボルト孔、166…ボルト、170,170L,170R…バックステー、170La,170Ra…前端部、CL1…中心位置、CL2…中心線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パワーユニットと、
ステアリングシャフトを回動可能に支持するステアリングヘッドパイプと、
前記ステアリングヘッドパイプから後方に延びるパイプフレーム部、前記パイプフレーム部に接合され、前記パワーユニットの側部を支持する前側支持部、及び前記パイプフレーム部に接合され、前記パワーユニットの後部を支持する後側支持部を有する車体フレームと
を備える鞍乗型車両であって、
前記前側支持部及び前記後側支持部は、前記パワーユニットを支持する金属の板状部を有し、
前記前側支持部及び前記後側支持部のうち、少なくとも前記前側支持部の板状部は、前記鞍乗型車両の前後方向に沿い、前記パワーユニットの車幅方向外側において前記パワーユニットの側部を支持する鞍乗型車両。
【請求項2】
前記前側支持部は、前記鞍乗型車両の側面視において、前記パワーユニットの上側部と重複する請求項1に記載の鞍乗型車両。
【請求項3】
前記前側支持部は、
所定方向に延びる第1部分と、
前記第1部分に連なり、前記所定方向と異なる方向に延びる第2部分と
を有する請求項1に記載の鞍乗型車両。
【請求項4】
前記前側支持部は、平板状の金属板を曲げる曲げ加工のみによって形成される請求項3に記載の鞍乗型車両。
【請求項5】
前記第1部分は、前記車幅方向外側に向けて延び、
前記第2部分は、前記鞍乗型車両の上下方向に沿って延びる前記パワーユニットの側部を支持する請求項3に記載の鞍乗型車両。
【請求項6】
前記パイプフレーム部は、車幅方向において並んで配設される左パイプ及び右パイプを有し、
前記前側支持部は、
前記左パイプに接合される左前側支持板と、
前記右パイプに接合される右前側支持板と
を有する請求項1に記載の鞍乗型車両。
【請求項7】
前記左前側支持板の前端部と、前記右前側支持板の前端部とに連結され、前記左前側支持板の前端部と前記右前側支持板の前端部とを固定する連結部を有する請求項6に記載の鞍乗型車両。
【請求項8】
前記後側支持部の板状部は、前記鞍乗型車両の前後方向に沿う請求項1に記載の鞍乗型車両。
【請求項9】
前記後側支持部は、前記パイプフレーム部から前記鞍乗型車両の下方に向けて延びるとともに、リヤアームを揺動可能に支持するピボット部を有する請求項1に記載の鞍乗型車両。
【請求項10】
前記パイプフレーム部は、車幅方向において並んで配設される左パイプ及び右パイプを有し、
前記後側支持部は、
前記左パイプに接合される左後側支持板と、
前記右パイプに接合される右後側支持板と
を有する請求項9に記載の鞍乗型車両。
【請求項11】
前記リヤアームは、
後輪の車軸の一端部を支持する左アーム部と、
前記後輪の車軸の他端部を支持する右アーム部と
を有し、
前記左アーム部は、前記左後側支持板の車幅方向外側に配設され、
前記右アーム部は、前記右後側支持板の車幅方向外側に配設される請求項10に記載の鞍乗型車両。
【請求項12】
前記パイプフレーム部は、前記左パイプと前記右パイプとを連結するクロスパイプを有し、
前記左後側支持板及び前記右後側支持板は、前記クロスパイプに接合される請求項11に記載の鞍乗型車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−58763(P2010−58763A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−229137(P2008−229137)
【出願日】平成20年9月5日(2008.9.5)
【出願人】(000010076)ヤマハ発動機株式会社 (3,045)
【Fターム(参考)】