音声・映像情報報知システム及びその制御方法
【課題】視聴者に対して効果的に広告等の情報を提供でき、かつ省エネルギーの観点からも有効であること。
【解決手段】大型モニタ表示装置の表示画面の前方の周辺状況を撮像し、大型モニタ表示装置の表示画面の前方に存在する視聴者の人数が予め設定された第1の所定値を超えれば、第1のコンテンツ情報として少なくとも発声部から大型モニタ表示装置の表示画面に対して注視を促す少なくとも音声情報を発生させ、この後、大型モニタ表示装置の表示画面を見ている視聴者の正面顔の人数が予め設定された第2の所定値を超えれば、第2のコンテンツ情報として少なくとも大型モニタ表示装置の表示画面に主情報の映像データを映し出す。
【解決手段】大型モニタ表示装置の表示画面の前方の周辺状況を撮像し、大型モニタ表示装置の表示画面の前方に存在する視聴者の人数が予め設定された第1の所定値を超えれば、第1のコンテンツ情報として少なくとも発声部から大型モニタ表示装置の表示画面に対して注視を促す少なくとも音声情報を発生させ、この後、大型モニタ表示装置の表示画面を見ている視聴者の正面顔の人数が予め設定された第2の所定値を超えれば、第2のコンテンツ情報として少なくとも大型モニタ表示装置の表示画面に主情報の映像データを映し出す。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば大型の薄型液晶モニタ装置を用い、広告等のコンテンツを音声情報や映像情報を用いて報知する音声・映像情報報知システム及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、大型で薄型のモニタ装置(以下、大型モニタ表示装置と称する)は、そのコストが安価になっている。これにより、当該大型モニタ表示装置を公共の場に設置し、この大型モニタ表示装置に例えば広告等のコンテンツを再生表示し、かかる大型モニタ表示装置の周辺域に存在する被報知対象の人物すなわち視聴者に広告等のコンテンツを報知するという新たな使用方法が多く見受けられるようになっている。
【0003】
このような広告等のコンテンツの報知では、大型モニタ表示装置の周辺域に視聴者が不在の状況で広告等のコンテンツを再生表示しても広告等のコンテンツの報知の点で効果的でない。又、常に広告等のコンテンツを再生表示しては、視聴者に与えるインパクトが小さく、かつ常に電力を消費して省エネルギーの観点からも望ましくない。
【0004】
かかる広告等のコンテンツの報知の技術としては、例えば特許文献1がある。この特許文献1は、広告メディアの前方をカメラにより撮像し、この撮像により取得された撮影画像データ中に存在する人物の顔の向きを検出し、広告メディアを見ている人物の人数を集計する技術を開示する。かかる技術を応用すれば、視聴者の多いときに例えば大型モニタ表示装置に広告コンテンツを再生することにより多数の視聴者に効果的に広告等の情報を提供することが可能である。
【特許文献1】特開2000−181070号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では、大型モニタ表示装置の前方で当該大型モニタ表示装置の表示画面を見ている視聴者の多いときに広告コンテンツを再生するものとなるので、多数の視聴者が大型モニタ表示装置の表示画面を見るようになるまで待たなければ、広告コンテンツを見ることが出来ない。大型モニタ表示装置の表示画面を見ている視聴者の多くなく、省エネルギーのために広告コンテンツの再生を停止している状況では、視聴者は大型モニタ表示装置の表示画面を注視することは殆どない。しかるに、多数の視聴者が大型モニタ表示装置の表示画面を見るようになるまで待つのは、得策でない。
【0006】
本発明の目的は、視聴者に対して効果的に広告等の情報を提供でき、かつ省エネルギーの観点からも有効な音声・映像情報報知システム及びその制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の主要な局面に係る音声・映像情報報知システムは、音声情報を出力する音声出力装置と映像情報を表示する表示装置とを有するもので、表示装置の周辺域を撮像する撮像手段と、撮像手段の撮像により取得された画像データを解析して表示装置の周辺域に存在する情報の告知を受ける被報知対象の数をカウントする第1の計数手段と、撮像手段の撮像により取得された画像データを解析して表示装置の方向に向いている被報知対象の数をカウントする第2の計数手段と、音声出力装置と表示装置とをそれぞれ駆動制御し、第1の計数手段のカウント値が第1の所定値を超えると第1のコンテンツ情報を再生し、この後、第2の計数手段のカウント値が第2の所定値を超えると第2のコンテンツ情報を再生する制御手段とを具備する。
【0008】
本発明の主要な局面に係る音声・映像情報報知システムの制御方法は、音声情報を出力する音声出力装置と映像情報を表示する表示装置とを駆動制御して音声情報と映像情報とを報知する音声・映像情報報知システムの制御方法において、表示装置の周辺域を撮像し、撮像により取得された画像データを解析して表示装置の周辺域に存在する情報の告知を受ける被報知対象の数をカウントし、音声出力装置と表示装置との少なくも一方を駆動制御し、カウント値が第1の所定値を超えると第1のコンテンツ情報を再生し、撮像により取得された画像データを解析して表示装置の方向に向いている被報知対象の数をカウントし、音声出力装置と表示装置との少なくも一方を駆動制御し、カウント値が第2の所定値を超えると第2のコンテンツ情報を再生する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、視聴者に対して効果的に広告等の情報を提供でき、かつ省エネルギーの観点からも有効な音声・映像情報報知システム及びその制御方法を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は音声・映像情報報知システムの構成図を示す。撮像手段としてのレンズ系1と、撮像部2とが設けられている。これらレンズ系1と撮像部2とは、撮像装置3を構成する。この撮像装置3は、例えば図2に示すように大型モニタ表示装置4の周辺部、例えば上部に設けられている。この撮像装置3は、大型モニタ表示装置4の表示画面4aを注視している被報知対象、すなわち視聴者5の顔面に対向するように撮像視野の方向を向けて設置される。すなわち、撮像装置3は、例えば大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方において当該表示画面4aを注視しようとしている視聴者5の顔面を撮像することを可能とする方向に撮像視野が向けられている。なお、撮像部2は、レンズ系1によって結像された大型モニタ表示装置4の前方の周辺状況の光像を光電変換して画像信号を出力する。この撮像部2は、例えばCCD又はCMOSにより形成される。又、撮像装置3は、大型モニタ表示装置4の前方の周辺状況を動画として撮像してもよいし、又は所定間隔毎に単写により撮像してもよい。
【0011】
画像処理部6は、撮像装置3から出力される画像信号を入力し、この画像信号をデジタル変換し、かつ各種画像処理を施して画像データを取得する。
頭部・正面顔判定部7は、画像処理部6により取得された画像データを受け取り、この画像データを解析して当該画像データ中に含まれる視聴者5の頭部、正面顔を認識する。すなわち、頭部・正面顔判定部7には、頭部データ記憶部8と正面顔データ記憶部9とが接続されている。このうち頭部データ記憶部8には、視聴者5の頭部を認識するための複数の基準頭部データが予め記憶されている。これら基準頭部データは、例えば視聴者5の頭部の形状、子供や大人等による大きさ、各種髪型等に応じて複数有する。又、正面顔データ記憶部9には、視聴者5の正面顔を認識するための複数の基準正面顔データが予め記憶されている。これら基準正面顔データは、例えば視聴者5の目、鼻、口の形状、大きさ、位置等に応じて複数有する。
【0012】
しかるに、頭部・正面顔判定部7は、画像処理部6により取得された画像データに対して頭部データ記憶部8に記憶されている複数の基準頭部データを用いてマッチング処理を行い、予め設定されたマッチング率を有する画像データ中の領域を視聴者5の頭部として認識する。
又、頭部・正面顔判定部7は、画像処理部6により取得された画像データに対して正面顔データ記憶部9に記憶されている複数の基準正面顔データを用いてマッチング処理を行い、予め設定されたマッチング率を有する画像データ中の領域を視聴者5の正面顔として認識する。
【0013】
評価部10は、撮像装置3の撮像により取得された画像データ中に存在する視聴者5の頭部の数と、視聴者5の正面顔の数とを取得するもので、第1の計数部11と、第2の計数部12とを有する。このうち第1の計数部11は、頭部・正面顔判定部7により画像データ中に認識された視聴者5の頭部の情報を受け取り、画像データ中の視聴者5の頭部の領域の数をカウントする。
第2の計数部12は、頭部・正面顔判定部7により認識された視聴者5の正面顔の情報を受け取り、画像データ中の視聴者5の正面顔の領域の数をカウントする。この第2の計数部12は、第1の計数部11により視聴者5の頭部の領域の数をカウントした後に、視聴者5の正面顔の領域の数をカウントする。
なお、頭部・正面顔判定部7と評価部10とにより撮像装置3の撮像により取得された画像データを解析して大型モニタ表示装置4の周辺域に存在する視聴者の数をカウントする第1の計数手段と、同画像データを解析して大型モニタ表示装置4の方向に向いている視聴者の数をカウントする第2の計数手段とを構成する。
【0014】
制御部13は、図3に示す音声・映像情報報知フローチャートに従った音声・映像情報報知プログラムを予め格納し、この音声・映像情報報知プログラムを実行することにより告知部14を通して音声出力装置としての発音部15と映像表示部としての大型モニタ表示装置4とをそれぞれ駆動制御し、第1の計数部11のカウント値が予め設定された第1の所定値nを超えると第1のコンテンツ情報を再生し、この後、第2の計数部12のカウント値が予め設定された第2の所定値mを超えると第2のコンテンツ情報を再生する。そして、制御部13は、第2の計数部12のカウント値が予め設定された第3の所定値p以下になると、第2のコンテンツ情報の再生を停止する。
告知部14は、制御部13の制御に従って大型モニタ表示装置4と発声部15とを駆動するもので、音声データ記憶部16と映像コンテンツ記憶部17とを有する。このうち音声データ記憶部16には、第1のコンテンツ情報として大型モニタ表示装置4の周辺域に存在する視聴者5に対して大型モニタ表示装置4の表示画面4aに対して注視を促す少なくとも音声データが記憶されている。この音声データは、例えば「お客様 いらっしゃいませ。」であり、各種のデータ内容に変更可能である。
又、音声データ記憶部16には、第2のコンテンツ情報として大型モニタ表示装置4の周辺域に存在する視聴者5に対して報知する主情報に含まれる音声データが記憶されている。この主情報に含まれる音声データは、例えば「弊社の新製品です。どうぞ、ご覧ください。」であり、各種のデータ内容に変更可能である。
【0015】
映像コンテンツ記憶部17には、第1のコンテンツ情報として上記音声データ、例えば「お客様 いらっしゃいませ。」の音声出力と共に、大型モニタ表示装置4の表示画面4aに表示する映像データが記憶されている。この映像データは、例えば「お客様 いらっしゃいませ。」を発生するガイドの女性が映し出される内容を有する。この映像データは、各種の映像内容に変更可能である。
又、映像コンテンツ記憶部17には、第2のコンテンツ情報として主情報に含まれる音声データ、例えば「弊社の新製品です。どうぞ、ご覧ください。」の音声出力と共に、大型モニタ表示装置4の表示画面4aに表示する映像データが記憶されている。この映像データは、例えば「弊社の新製品です。どうぞ、ご覧ください。」によりガイドされる製品を有する。この映像データは、各種の映像内容に変更可能である。
【0016】
発音部15は、例えばスピーカである。この発音部15は、例えば大型モニタ表示装置4に向かって当該大型モニタ表示装置4の左側上部に設けられている。この発音部15は、モノラルによる音声の出力やバイノーラルによる音声の出力、複数チャンネルのステレオによる音声を行うようにしてもよい。
【0017】
次に、上記の如く構成されたシステムによる音声・映像情報の報知動作について図3に示す音声・映像情報報知フローチャートに従って説明する。
撮像装置3は、ステップS1において、大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方の周辺状況を撮像してその画像信号を出力する。この画像信号は、画像処理部6に送られる。なお、撮像装置3は、大型モニタ表示装置4の前方の周辺状況を動画として撮像してもよいし、又は所定間隔毎に単写により撮像してもよい。
画像処理部6は、撮像装置3から出力される画像信号を入力し、この画像信号をデジタル変換し、かつ各種画像処理を施して画像データを取得する。なお、画像データは、画像メモリ等に記憶される。
【0018】
次に、頭部・正面顔判定部7は、画像処理部6により取得された画像データを受け取り、この画像データを解析して当該画像データ中に含まれる視聴者5の頭部、正面顔を認識する。すなわち、頭部・正面顔判定部7は、画像処理部6により取得された画像データを受け取ると共に、頭部データ記憶部8から複数の基準頭部データを読み取り、画像データと複数の基準頭部データとの間でそれぞれマッチング処理を行い、予め設定されたマッチング率を有する画像データ中の領域を視聴者5の頭部として認識する。このマッチング処理では、基準頭部データとして例えば視聴者5の頭部の形状、子供や大人等による大きさ、各種髪型等に応じて複数有するので、これらの基準頭部データにマッチングする画像データ中の領域の全てを視聴者5の頭部として認識する。
【0019】
次に、評価部10における第1の計数部11は、頭部・正面顔判定部7により画像データ中に認識された視聴者5の頭部の情報を受け取り、画像データ中の視聴者5の頭部の領域の数をカウントする。
次に、制御部13は、ステップS2において、第1の計数部11のカウント値が予め設定された第1の所定値nを超えているか否かを判定する。すなわち、制御部13は、第1の計数部11によりカウントされた視聴者5の頭部の領域の数を、大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方に存在する視聴者の人数として認識し、この視聴者の人数が予め設定された第1の所定値n(例えばn=4人)を超えているか否かを判定する。この判定では、視聴者の人数が予め設定された第1の所定値n(例えばn=4人)なったときも視聴者の人数が予め設定された第1の所定値n(例えばn=4人)を超えた判定する。
【0020】
例えば図4に示すように大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方の周辺に2人の視聴者5A、5Bが存在し、このうちの1人の視聴者5Aのみが撮像装置3の撮像視野3a内に入っている状況であれば、撮像装置3の撮像により取得される画像データDaは、例えば図5に示すように1人の視聴者5Aのみが写ったものとなる。なお、図4中における各視聴者5A、5Bに付されている矢印「←」は、各視聴者5A、5Bの移動方向を示す。
【0021】
従って、頭部・正面顔判定部7は、画像データDaと複数の基準頭部データとの間でそれぞれマッチング処理を行い、予め設定されたマッチング率を有する画像データ中の領域Eaを視聴者5Aの頭部として認識する。そして、第1の計数部11は、画像データDa中に認識された視聴者5Aの頭部の領域Eaの数「1」をカウントする。制御部13は、第1の計数部11によりカウントされた視聴者5Aの頭部の領域の数「1」を、大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方に存在する視聴者5Aの人数「1」として認識し、この視聴者5Aの人数「1」が予め設定された第1の所定値n(例えばn=4人)を超えているか否かを判定する。この判定の結果、視聴者5Aの人数「1」は、予め設定された第1の所定値n(例えばn=4人)を超えていないので、制御部13は、ステップS1、S2を繰り返し、視聴者5の人数が予め設定された第1の所定値n(例えばn=4人)を超えるのを待つ状態になる。
【0022】
次に、例えば図6に示すように大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方の周辺に4人の視聴者5A〜5Cが存在し、これら4人の視聴者5A〜5Cが撮像装置3の撮像視野3a内に入っている状況であれば、撮像装置3の撮像により取得される画像データDbは、例えば図7に示すように4人の視聴者5A〜5Cが写ったものとなる。
【0023】
従って、頭部・正面顔判定部7は、上記同様に、画像データDbと複数の基準頭部データとの間でそれぞれマッチング処理を行い、予め設定されたマッチング率を有する画像データ中の領域Ea〜Edをそれぞれ4人の視聴者5A〜5Dの各頭部として認識する。そして、第1の計数部11は、画像データDb中に認識された4人の視聴者5A〜5Dの頭部の領域Ea〜Edの数「4」をカウントする。制御部13は、第1の計数部11によりカウントされた4人の視聴者5A〜5Dの頭部の領域Ea〜Edの数「4」を、大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方に存在する視聴者の人数「4」として認識し、この視聴者の人数「4」が予め設定された第1の所定値n(例えばn=4人)を超えているか否かを判定する。
【0024】
この判定の結果、視聴者の人数「4」が予め設定された第1の所定値n(例えばn=4人)を超えているので、制御部13は、ステップS3に移り、第1のコンテンツ情報を再生する指令を告知部14に発する。これにより、告知部14は、音声データ記憶部16に記憶されている第1のコンテンツ情報として大型モニタ表示装置4の周辺域に存在する4人の視聴者5A〜5D等に対して大型モニタ表示装置4の表示画面4aに対して注視を促す少なくとも音声データ、例えば「お客様 いらっしゃいませ。」を読み出す。これと共に、告知部14は、映像コンテンツ記憶部17に記憶されている第1のコンテンツ情報として上記音声データ、例えば「お客様 いらっしゃいませ。」の音声出力と共に、大型モニタ表示装置4の表示画面4aに表示する映像データ、例えば「お客様 いらっしゃいませ。」の挨拶の言葉を発生するガイドの女性を映し出す映像データを読み出す。
【0025】
そして、告知部14は、制御部13の制御に従って大型モニタ表示装置4と発声部15とを駆動し、例えば図8に示すように発声部15から例えば「お客様 いらっしゃいませ。」の挨拶の言葉を発生させると共に、大型モニタ表示装置4の表示画面4aに例えば「お客様 いらっしゃいませ。」の挨拶の言葉を発生するガイドの女性Wを映し出す映像データを映し出す。このとき、発声部15から発せられる例えば「お客様 いらっしゃいませ。」の挨拶の言葉のみとし、ガイドの女性Wの映像データの映し出しを取り止めてもよい。これにより、大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方に存在する4人の視聴者5A〜5D等の全員が大型モニタ表示装置4の表示画面4aに向かすことが可能である。
【0026】
次に、撮像装置3は、ステップS4において、大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方の周辺状況を撮像してその画像信号を出力する。画像処理部6は、撮像装置3から出力される画像信号を入力し、この画像信号をデジタル変換し、かつ各種画像処理を施して画像データを取得する。
次に、頭部・正面顔判定部7は、画像データと複数の基準正面顔データとの間でそれぞれマッチング処理を行い、予め設定されたマッチング率を有する画像データ中の領域を視聴者5の正面顔として認識する。例えば図9に示すように大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方の周辺に3人の視聴者5B〜5Cが存在し、これら3人の視聴者5B〜5Cが撮像装置3の撮像視野3a内に入っている状況であれば、撮像装置3の撮像により取得される画像データDcは、例えば図10に示すように3人の視聴者5B〜5Cが写ったものとなる。
【0027】
従って、頭部・正面顔判定部7は、画像処理部6により取得された画像データDcを受け取ると共に、正面顔データ記憶部9から複数の基準正面顔データを読み取り、これら画像データDcと複数の基準正面顔データとの間でそれぞれマッチング処理を行い、予め設定されたマッチング率を有する画像データDc中の各領域Fb〜Fdを3人の視聴者5B〜5Cの正面顔として認識する。このマッチング処理では、基準正面顔データとして例えば例えば視聴者5の目、鼻、口の形状、大きさ、位置等に応じて複数有するので、これらの基準正面顔データにマッチングする画像データDc中の各領域Fb〜Fdの全てを3人の視聴者5B〜5Cの正面顔として認識する。
次に、評価部10における第2の計数部12は、頭部・正面顔判定部7により認識された視聴者5の正面顔の情報を受け取り、画像データ中の3人の視聴者5B〜5Cの正面顔の各領域Fb〜Fdの数「3」をカウントする。
【0028】
次に、制御部13は、ステップS5において、第2の計数部12のカウント値「3」が予め設定された第2の所定値mを超えているか否かを判定する。すなわち、制御部13は、第2の計数部12によりカウントされた視聴者5B〜5Cの正面顔の領域の各領域Fb〜Fdを、大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方で当該大型モニタ表示装置4の表示画面4aを見ている3人の視聴者5B〜5Cの正面顔として認識し、これら視聴者5B〜5Cの正面顔の人数「3」が予め設定された第2の所定値m(例えばm=3人)を超えているか否かを判定する。この判定では、視聴者の正面顔の人数が予め設定された第2の所定値m(例えばm=3人)なったときも視聴者の正面顔の人数が予め設定された第2の所定値m(例えばm=3人)を超えた判定する。
【0029】
なお、予め設定された第2の所定値mは、上記第1の所定値nよりも小さい値に設定するのがよい。すなわち、第1の所定値nを用いて判定するのは、視聴者の頭部すなわち大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方に存在する視聴者の人数であり、第2の所定値mを用いて判定するのは、視聴者の正面顔すなわち大型モニタ表示装置4の表示画面4aを向いている視聴者の人数である。従って、大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方に存在する視聴者の全員が大型モニタ表示装置4の表示画面4aを向いている確率は小さいので、第2の所定値mは、第1の所定値nよりも小さい値に設定するのがよい。
【0030】
上記判定の結果、視聴者5B〜5Cの正面顔の人数「3」が予め設定された第2の所定値m(例えばm=3人)を超えているので、制御部13は、ステップS6に移り、第2のコンテンツ情報を再生する指令を告知部14に発する。これにより、告知部14は、音声データ記憶部16に記憶されている第2のコンテンツ情報として主情報に含まれる音声データ、例えば「弊社の新製品です。どうぞ、ご覧ください。」を読み出す。これと共に、告知部14は、映像コンテンツ記憶部17に記憶されている第2のコンテンツ情報として上記音声データ、例えば「弊社の新製品です。どうぞ、ご覧ください。」の音声出力と共に、大型モニタ表示装置4の表示画面4aに表示する映像データ、例えば「弊社の新製品です。どうぞ、ご覧ください。」とガイドされる新製品Hを映し出す映像データを読み出す。
【0031】
そして、告知部14は、制御部13の制御に従って大型モニタ表示装置4と発声部15とを駆動し、例えば図11に示すように発声部15から例えば「弊社の新製品です。どうぞ、ご覧ください。」の挨拶の言葉を発生させると共に、大型モニタ表示装置4の表示画面4aに例えば「弊社の新製品です。どうぞ、ご覧ください。」とガイドされる製品Hを映し出す映像データを映し出す。
【0032】
次に、撮像装置3は、ステップS7において、大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方の周辺状況を撮像してその画像信号を出力する。画像処理部6は、撮像装置3から出力される画像信号を入力し、この画像信号をデジタル変換し、かつ各種画像処理を施して画像データを取得する。
次に、頭部・正面顔判定部7は、上記同様に、画像データと複数の基準正面顔データとの間でそれぞれマッチング処理を行い、予め設定されたマッチング率を有する画像データ中の領域を視聴者5の正面顔として認識する。
次に、評価部10における第2の計数部12は、頭部・正面顔判定部7により認識された視聴者5の正面顔の情報を受け取り、画像データ中の視聴者の正面顔の領域の人数をカウントする。
【0033】
次に、制御部13は、ステップS8において、第2の計数部12によりカウントされた視聴者の正面顔の領域の人数が予め設定された第3の所定値p(ここで、p=0)であるか否かを判定する。
この判定の結果、視聴者の正面顔の人数が「0人」でなければ、告知部14は、制御部13の制御に従って大型モニタ表示装置4と発声部15とを駆動し、例えば図11に示すように発声部15から例えば「弊社の新製品です。どうぞ、ご覧ください。」の挨拶の言葉を発生させると共に、大型モニタ表示装置4の表示画面4aに例えば「弊社の新製品です。どうぞ、ご覧ください。」とガイドされる製品Hを映し出す映像データを映し出すことを続ける。
なお、制御部13は、第1のコンテンツ情報として例えば「お客様 いらっしゃいませ。」の音声の再生した直後に、第2のコンテンツ情報として例えば新製品Hの映像データを映し出してもよい。
【0034】
一方、視聴者の正面顔の人数が「0人」となり、誰も表示画面を見ていないと判定されると、制御部13は、ステップS9に移り、第2のコンテンツ情報の再生を停止する、すなわち発声部15から例えば「弊社の新製品です。どうぞ、ご覧ください。」の挨拶の言葉を発生させると共に、大型モニタ表示装置4の表示画面4aに例えば「弊社の新製品です。どうぞ、ご覧ください。」とガイドされる製品Hを映し出す映像データを映し出すことを停止する。
【0035】
このように上記一実施の形態によれば、大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方の周辺状況を撮像し、大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方に存在する視聴者の人数として認識し、この視聴者の人数が予め設定された第1の所定値n(例えばn=4人)を超えれば、第1のコンテンツ情報として少なくとも発声部15から例えば「お客様 いらっしゃいませ。」の挨拶の言葉を発生させ、この後、大型モニタ表示装置4の表示画面4aを見ている3人の視聴者5B〜5Cの正面顔の人数「3」が予め設定された第2の所定値m(例えばm=3人)を超えれば、第2のコンテンツ情報として少なくとも大型モニタ表示装置4の表示画面4aに例えば「弊社の新製品です。どうぞ、ご覧ください。」とガイドされる製品Hを映し出す映像データを映し出す。
【0036】
これにより、視聴者、例えば3人の視聴者5B〜5C等に対して効果的に新製品等の広告の情報等を提供できる。すなわち、大型モニタ表示装置4の表示画面4aを見ている視聴者の人数が多くなるまで待つ必要がなく、大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方に存在する視聴者の人数が例えば第1の所定値n(例えばn=4人)以上であれば、これら視聴者が大型モニタ表示装置4の表示画面4aを見ていなくても、第1のコンテンツ情報として発声部15から例えば「お客様 いらっしゃいませ。」の挨拶の言葉を発生させることにより大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方に存在する視聴者を大型モニタ表示装置4の表示画面4aに注視させることが出来る。例えば、大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方に存在する視聴者等の全員を大型モニタ表示装置4の表示画面4aに向かすことが可能である。
【0037】
そして、大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方に存在する視聴者を大型モニタ表示装置4の表示画面4aに注視させた状態で、第2のコンテンツ情報として少なくとも大型モニタ表示装置4の表示画面4aに例えば「弊社の新製品です。どうぞ、ご覧ください。」とガイドされる製品Hを映し出す映像データを映し出すので、大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方に存在する視聴者に対して製品H等の第2のコンテンツ情報を視聴させることが出来る。
ここで、例えば「弊社の新製品です。どうぞ、ご覧ください。」等の第2のコンテンツ情報の再生のタイミングは、例えば「お客様 いらっしゃいませ。」等の第1のコンテンツ情報の再生の終了直後で、視聴者を大型モニタ表示装置4の表示画面4aに注視しているときに再生することが有効である。
【0038】
第1のコンテンツ情報は、例えば「お客様 いらっしゃいませ。」に限らず、例えば「ちょっと いいですか?」等の大型モニタ表示装置4の表示画面4aに注視させるような内容であれば、如何なる内容であってもよい。
又、常時、第2のコンテンツ情報として例えば「弊社の新製品です。どうぞ、ご覧ください。」とガイドされる製品Hの映像データを大型モニタ表示装置4の表示画面4aに映し出すのでなく、視聴者の正面顔の人数が「0人」になると、第2のコンテンツ情報の再生を停止するので、大型モニタ表示装置4の前方に視聴者がいなければ、第2のコンテンツ情報の再生を停止することになり、無駄な電力を消費することがなく、省エネルギーの観点からも有効である。
【0039】
又、大型モニタ表示装置4の表示画面4aを見ている視聴者の正面顔の人数が予め設定された第2の所定値mを超えたか否かを判定するので、大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方に視聴者が第3の所定値の人数より多くても、これら視聴者が大型モニタ表示装置4の表示画面4aの方向に向いていなければ、例えば製品Hの映像データを映し出すことはなく、この場合も省エネルギー化を実現できる。
【0040】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明に係る音声・映像情報報知システムの一実施の形態を示す構成図。
【図2】同装置における大型モニタ表示装置及びスピーカ等の発音部を示す図。
【図3】同装置における音声・映像情報報知フローチャート。
【図4】同装置における大型モニタ表示装置の表示画面の前方の周辺に1人の視聴者が存在する場合を示す図。
【図5】同装置における大型モニタ表示装置の表示画面の前方の周辺に1人の視聴者が存在するときの画像データの摸式図。
【図6】同装置における大型モニタ表示装置の表示画面の前方の周辺に4人の視聴者が存在する場合を示す図。
【図7】同装置における大型モニタ表示装置の表示画面の前方の周辺に4人の視聴者が存在するときの画像データの摸式図。
【図8】同装置における告知部によって発声部から発せられる挨拶の言葉とそのガイドの女性を映し出す映像を示す図。
【図9】同装置における大型モニタ表示装置の表示画面の前方の周辺に3人の視聴者が存在するときの画像データの摸式図。
【図10】同装置における大型モニタ表示装置の表示画面の前方の周辺に3人の視聴者が存在するときの画像データの摸式図。
【図11】同装置における告知部によって大型モニタ表示装置に映し出される製品の映像を示す図。
【符号の説明】
【0042】
1:レンズ系、2:撮像部、3:撮像装置、4:大型モニタ表示装置、4a:大型モニタ表示装置の表示画面、5:視聴者、6:画像処理部、7:頭部・正面顔判定部、8:頭部データ記憶部、9:正面顔データ記憶部、10:評価部、11:第1の計数部、12:第2の計数部、13:制御部、14:告知部、15:発音部、16:音声データ記憶部、17:映像コンテンツ記憶部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば大型の薄型液晶モニタ装置を用い、広告等のコンテンツを音声情報や映像情報を用いて報知する音声・映像情報報知システム及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、大型で薄型のモニタ装置(以下、大型モニタ表示装置と称する)は、そのコストが安価になっている。これにより、当該大型モニタ表示装置を公共の場に設置し、この大型モニタ表示装置に例えば広告等のコンテンツを再生表示し、かかる大型モニタ表示装置の周辺域に存在する被報知対象の人物すなわち視聴者に広告等のコンテンツを報知するという新たな使用方法が多く見受けられるようになっている。
【0003】
このような広告等のコンテンツの報知では、大型モニタ表示装置の周辺域に視聴者が不在の状況で広告等のコンテンツを再生表示しても広告等のコンテンツの報知の点で効果的でない。又、常に広告等のコンテンツを再生表示しては、視聴者に与えるインパクトが小さく、かつ常に電力を消費して省エネルギーの観点からも望ましくない。
【0004】
かかる広告等のコンテンツの報知の技術としては、例えば特許文献1がある。この特許文献1は、広告メディアの前方をカメラにより撮像し、この撮像により取得された撮影画像データ中に存在する人物の顔の向きを検出し、広告メディアを見ている人物の人数を集計する技術を開示する。かかる技術を応用すれば、視聴者の多いときに例えば大型モニタ表示装置に広告コンテンツを再生することにより多数の視聴者に効果的に広告等の情報を提供することが可能である。
【特許文献1】特開2000−181070号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では、大型モニタ表示装置の前方で当該大型モニタ表示装置の表示画面を見ている視聴者の多いときに広告コンテンツを再生するものとなるので、多数の視聴者が大型モニタ表示装置の表示画面を見るようになるまで待たなければ、広告コンテンツを見ることが出来ない。大型モニタ表示装置の表示画面を見ている視聴者の多くなく、省エネルギーのために広告コンテンツの再生を停止している状況では、視聴者は大型モニタ表示装置の表示画面を注視することは殆どない。しかるに、多数の視聴者が大型モニタ表示装置の表示画面を見るようになるまで待つのは、得策でない。
【0006】
本発明の目的は、視聴者に対して効果的に広告等の情報を提供でき、かつ省エネルギーの観点からも有効な音声・映像情報報知システム及びその制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の主要な局面に係る音声・映像情報報知システムは、音声情報を出力する音声出力装置と映像情報を表示する表示装置とを有するもので、表示装置の周辺域を撮像する撮像手段と、撮像手段の撮像により取得された画像データを解析して表示装置の周辺域に存在する情報の告知を受ける被報知対象の数をカウントする第1の計数手段と、撮像手段の撮像により取得された画像データを解析して表示装置の方向に向いている被報知対象の数をカウントする第2の計数手段と、音声出力装置と表示装置とをそれぞれ駆動制御し、第1の計数手段のカウント値が第1の所定値を超えると第1のコンテンツ情報を再生し、この後、第2の計数手段のカウント値が第2の所定値を超えると第2のコンテンツ情報を再生する制御手段とを具備する。
【0008】
本発明の主要な局面に係る音声・映像情報報知システムの制御方法は、音声情報を出力する音声出力装置と映像情報を表示する表示装置とを駆動制御して音声情報と映像情報とを報知する音声・映像情報報知システムの制御方法において、表示装置の周辺域を撮像し、撮像により取得された画像データを解析して表示装置の周辺域に存在する情報の告知を受ける被報知対象の数をカウントし、音声出力装置と表示装置との少なくも一方を駆動制御し、カウント値が第1の所定値を超えると第1のコンテンツ情報を再生し、撮像により取得された画像データを解析して表示装置の方向に向いている被報知対象の数をカウントし、音声出力装置と表示装置との少なくも一方を駆動制御し、カウント値が第2の所定値を超えると第2のコンテンツ情報を再生する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、視聴者に対して効果的に広告等の情報を提供でき、かつ省エネルギーの観点からも有効な音声・映像情報報知システム及びその制御方法を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は音声・映像情報報知システムの構成図を示す。撮像手段としてのレンズ系1と、撮像部2とが設けられている。これらレンズ系1と撮像部2とは、撮像装置3を構成する。この撮像装置3は、例えば図2に示すように大型モニタ表示装置4の周辺部、例えば上部に設けられている。この撮像装置3は、大型モニタ表示装置4の表示画面4aを注視している被報知対象、すなわち視聴者5の顔面に対向するように撮像視野の方向を向けて設置される。すなわち、撮像装置3は、例えば大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方において当該表示画面4aを注視しようとしている視聴者5の顔面を撮像することを可能とする方向に撮像視野が向けられている。なお、撮像部2は、レンズ系1によって結像された大型モニタ表示装置4の前方の周辺状況の光像を光電変換して画像信号を出力する。この撮像部2は、例えばCCD又はCMOSにより形成される。又、撮像装置3は、大型モニタ表示装置4の前方の周辺状況を動画として撮像してもよいし、又は所定間隔毎に単写により撮像してもよい。
【0011】
画像処理部6は、撮像装置3から出力される画像信号を入力し、この画像信号をデジタル変換し、かつ各種画像処理を施して画像データを取得する。
頭部・正面顔判定部7は、画像処理部6により取得された画像データを受け取り、この画像データを解析して当該画像データ中に含まれる視聴者5の頭部、正面顔を認識する。すなわち、頭部・正面顔判定部7には、頭部データ記憶部8と正面顔データ記憶部9とが接続されている。このうち頭部データ記憶部8には、視聴者5の頭部を認識するための複数の基準頭部データが予め記憶されている。これら基準頭部データは、例えば視聴者5の頭部の形状、子供や大人等による大きさ、各種髪型等に応じて複数有する。又、正面顔データ記憶部9には、視聴者5の正面顔を認識するための複数の基準正面顔データが予め記憶されている。これら基準正面顔データは、例えば視聴者5の目、鼻、口の形状、大きさ、位置等に応じて複数有する。
【0012】
しかるに、頭部・正面顔判定部7は、画像処理部6により取得された画像データに対して頭部データ記憶部8に記憶されている複数の基準頭部データを用いてマッチング処理を行い、予め設定されたマッチング率を有する画像データ中の領域を視聴者5の頭部として認識する。
又、頭部・正面顔判定部7は、画像処理部6により取得された画像データに対して正面顔データ記憶部9に記憶されている複数の基準正面顔データを用いてマッチング処理を行い、予め設定されたマッチング率を有する画像データ中の領域を視聴者5の正面顔として認識する。
【0013】
評価部10は、撮像装置3の撮像により取得された画像データ中に存在する視聴者5の頭部の数と、視聴者5の正面顔の数とを取得するもので、第1の計数部11と、第2の計数部12とを有する。このうち第1の計数部11は、頭部・正面顔判定部7により画像データ中に認識された視聴者5の頭部の情報を受け取り、画像データ中の視聴者5の頭部の領域の数をカウントする。
第2の計数部12は、頭部・正面顔判定部7により認識された視聴者5の正面顔の情報を受け取り、画像データ中の視聴者5の正面顔の領域の数をカウントする。この第2の計数部12は、第1の計数部11により視聴者5の頭部の領域の数をカウントした後に、視聴者5の正面顔の領域の数をカウントする。
なお、頭部・正面顔判定部7と評価部10とにより撮像装置3の撮像により取得された画像データを解析して大型モニタ表示装置4の周辺域に存在する視聴者の数をカウントする第1の計数手段と、同画像データを解析して大型モニタ表示装置4の方向に向いている視聴者の数をカウントする第2の計数手段とを構成する。
【0014】
制御部13は、図3に示す音声・映像情報報知フローチャートに従った音声・映像情報報知プログラムを予め格納し、この音声・映像情報報知プログラムを実行することにより告知部14を通して音声出力装置としての発音部15と映像表示部としての大型モニタ表示装置4とをそれぞれ駆動制御し、第1の計数部11のカウント値が予め設定された第1の所定値nを超えると第1のコンテンツ情報を再生し、この後、第2の計数部12のカウント値が予め設定された第2の所定値mを超えると第2のコンテンツ情報を再生する。そして、制御部13は、第2の計数部12のカウント値が予め設定された第3の所定値p以下になると、第2のコンテンツ情報の再生を停止する。
告知部14は、制御部13の制御に従って大型モニタ表示装置4と発声部15とを駆動するもので、音声データ記憶部16と映像コンテンツ記憶部17とを有する。このうち音声データ記憶部16には、第1のコンテンツ情報として大型モニタ表示装置4の周辺域に存在する視聴者5に対して大型モニタ表示装置4の表示画面4aに対して注視を促す少なくとも音声データが記憶されている。この音声データは、例えば「お客様 いらっしゃいませ。」であり、各種のデータ内容に変更可能である。
又、音声データ記憶部16には、第2のコンテンツ情報として大型モニタ表示装置4の周辺域に存在する視聴者5に対して報知する主情報に含まれる音声データが記憶されている。この主情報に含まれる音声データは、例えば「弊社の新製品です。どうぞ、ご覧ください。」であり、各種のデータ内容に変更可能である。
【0015】
映像コンテンツ記憶部17には、第1のコンテンツ情報として上記音声データ、例えば「お客様 いらっしゃいませ。」の音声出力と共に、大型モニタ表示装置4の表示画面4aに表示する映像データが記憶されている。この映像データは、例えば「お客様 いらっしゃいませ。」を発生するガイドの女性が映し出される内容を有する。この映像データは、各種の映像内容に変更可能である。
又、映像コンテンツ記憶部17には、第2のコンテンツ情報として主情報に含まれる音声データ、例えば「弊社の新製品です。どうぞ、ご覧ください。」の音声出力と共に、大型モニタ表示装置4の表示画面4aに表示する映像データが記憶されている。この映像データは、例えば「弊社の新製品です。どうぞ、ご覧ください。」によりガイドされる製品を有する。この映像データは、各種の映像内容に変更可能である。
【0016】
発音部15は、例えばスピーカである。この発音部15は、例えば大型モニタ表示装置4に向かって当該大型モニタ表示装置4の左側上部に設けられている。この発音部15は、モノラルによる音声の出力やバイノーラルによる音声の出力、複数チャンネルのステレオによる音声を行うようにしてもよい。
【0017】
次に、上記の如く構成されたシステムによる音声・映像情報の報知動作について図3に示す音声・映像情報報知フローチャートに従って説明する。
撮像装置3は、ステップS1において、大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方の周辺状況を撮像してその画像信号を出力する。この画像信号は、画像処理部6に送られる。なお、撮像装置3は、大型モニタ表示装置4の前方の周辺状況を動画として撮像してもよいし、又は所定間隔毎に単写により撮像してもよい。
画像処理部6は、撮像装置3から出力される画像信号を入力し、この画像信号をデジタル変換し、かつ各種画像処理を施して画像データを取得する。なお、画像データは、画像メモリ等に記憶される。
【0018】
次に、頭部・正面顔判定部7は、画像処理部6により取得された画像データを受け取り、この画像データを解析して当該画像データ中に含まれる視聴者5の頭部、正面顔を認識する。すなわち、頭部・正面顔判定部7は、画像処理部6により取得された画像データを受け取ると共に、頭部データ記憶部8から複数の基準頭部データを読み取り、画像データと複数の基準頭部データとの間でそれぞれマッチング処理を行い、予め設定されたマッチング率を有する画像データ中の領域を視聴者5の頭部として認識する。このマッチング処理では、基準頭部データとして例えば視聴者5の頭部の形状、子供や大人等による大きさ、各種髪型等に応じて複数有するので、これらの基準頭部データにマッチングする画像データ中の領域の全てを視聴者5の頭部として認識する。
【0019】
次に、評価部10における第1の計数部11は、頭部・正面顔判定部7により画像データ中に認識された視聴者5の頭部の情報を受け取り、画像データ中の視聴者5の頭部の領域の数をカウントする。
次に、制御部13は、ステップS2において、第1の計数部11のカウント値が予め設定された第1の所定値nを超えているか否かを判定する。すなわち、制御部13は、第1の計数部11によりカウントされた視聴者5の頭部の領域の数を、大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方に存在する視聴者の人数として認識し、この視聴者の人数が予め設定された第1の所定値n(例えばn=4人)を超えているか否かを判定する。この判定では、視聴者の人数が予め設定された第1の所定値n(例えばn=4人)なったときも視聴者の人数が予め設定された第1の所定値n(例えばn=4人)を超えた判定する。
【0020】
例えば図4に示すように大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方の周辺に2人の視聴者5A、5Bが存在し、このうちの1人の視聴者5Aのみが撮像装置3の撮像視野3a内に入っている状況であれば、撮像装置3の撮像により取得される画像データDaは、例えば図5に示すように1人の視聴者5Aのみが写ったものとなる。なお、図4中における各視聴者5A、5Bに付されている矢印「←」は、各視聴者5A、5Bの移動方向を示す。
【0021】
従って、頭部・正面顔判定部7は、画像データDaと複数の基準頭部データとの間でそれぞれマッチング処理を行い、予め設定されたマッチング率を有する画像データ中の領域Eaを視聴者5Aの頭部として認識する。そして、第1の計数部11は、画像データDa中に認識された視聴者5Aの頭部の領域Eaの数「1」をカウントする。制御部13は、第1の計数部11によりカウントされた視聴者5Aの頭部の領域の数「1」を、大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方に存在する視聴者5Aの人数「1」として認識し、この視聴者5Aの人数「1」が予め設定された第1の所定値n(例えばn=4人)を超えているか否かを判定する。この判定の結果、視聴者5Aの人数「1」は、予め設定された第1の所定値n(例えばn=4人)を超えていないので、制御部13は、ステップS1、S2を繰り返し、視聴者5の人数が予め設定された第1の所定値n(例えばn=4人)を超えるのを待つ状態になる。
【0022】
次に、例えば図6に示すように大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方の周辺に4人の視聴者5A〜5Cが存在し、これら4人の視聴者5A〜5Cが撮像装置3の撮像視野3a内に入っている状況であれば、撮像装置3の撮像により取得される画像データDbは、例えば図7に示すように4人の視聴者5A〜5Cが写ったものとなる。
【0023】
従って、頭部・正面顔判定部7は、上記同様に、画像データDbと複数の基準頭部データとの間でそれぞれマッチング処理を行い、予め設定されたマッチング率を有する画像データ中の領域Ea〜Edをそれぞれ4人の視聴者5A〜5Dの各頭部として認識する。そして、第1の計数部11は、画像データDb中に認識された4人の視聴者5A〜5Dの頭部の領域Ea〜Edの数「4」をカウントする。制御部13は、第1の計数部11によりカウントされた4人の視聴者5A〜5Dの頭部の領域Ea〜Edの数「4」を、大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方に存在する視聴者の人数「4」として認識し、この視聴者の人数「4」が予め設定された第1の所定値n(例えばn=4人)を超えているか否かを判定する。
【0024】
この判定の結果、視聴者の人数「4」が予め設定された第1の所定値n(例えばn=4人)を超えているので、制御部13は、ステップS3に移り、第1のコンテンツ情報を再生する指令を告知部14に発する。これにより、告知部14は、音声データ記憶部16に記憶されている第1のコンテンツ情報として大型モニタ表示装置4の周辺域に存在する4人の視聴者5A〜5D等に対して大型モニタ表示装置4の表示画面4aに対して注視を促す少なくとも音声データ、例えば「お客様 いらっしゃいませ。」を読み出す。これと共に、告知部14は、映像コンテンツ記憶部17に記憶されている第1のコンテンツ情報として上記音声データ、例えば「お客様 いらっしゃいませ。」の音声出力と共に、大型モニタ表示装置4の表示画面4aに表示する映像データ、例えば「お客様 いらっしゃいませ。」の挨拶の言葉を発生するガイドの女性を映し出す映像データを読み出す。
【0025】
そして、告知部14は、制御部13の制御に従って大型モニタ表示装置4と発声部15とを駆動し、例えば図8に示すように発声部15から例えば「お客様 いらっしゃいませ。」の挨拶の言葉を発生させると共に、大型モニタ表示装置4の表示画面4aに例えば「お客様 いらっしゃいませ。」の挨拶の言葉を発生するガイドの女性Wを映し出す映像データを映し出す。このとき、発声部15から発せられる例えば「お客様 いらっしゃいませ。」の挨拶の言葉のみとし、ガイドの女性Wの映像データの映し出しを取り止めてもよい。これにより、大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方に存在する4人の視聴者5A〜5D等の全員が大型モニタ表示装置4の表示画面4aに向かすことが可能である。
【0026】
次に、撮像装置3は、ステップS4において、大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方の周辺状況を撮像してその画像信号を出力する。画像処理部6は、撮像装置3から出力される画像信号を入力し、この画像信号をデジタル変換し、かつ各種画像処理を施して画像データを取得する。
次に、頭部・正面顔判定部7は、画像データと複数の基準正面顔データとの間でそれぞれマッチング処理を行い、予め設定されたマッチング率を有する画像データ中の領域を視聴者5の正面顔として認識する。例えば図9に示すように大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方の周辺に3人の視聴者5B〜5Cが存在し、これら3人の視聴者5B〜5Cが撮像装置3の撮像視野3a内に入っている状況であれば、撮像装置3の撮像により取得される画像データDcは、例えば図10に示すように3人の視聴者5B〜5Cが写ったものとなる。
【0027】
従って、頭部・正面顔判定部7は、画像処理部6により取得された画像データDcを受け取ると共に、正面顔データ記憶部9から複数の基準正面顔データを読み取り、これら画像データDcと複数の基準正面顔データとの間でそれぞれマッチング処理を行い、予め設定されたマッチング率を有する画像データDc中の各領域Fb〜Fdを3人の視聴者5B〜5Cの正面顔として認識する。このマッチング処理では、基準正面顔データとして例えば例えば視聴者5の目、鼻、口の形状、大きさ、位置等に応じて複数有するので、これらの基準正面顔データにマッチングする画像データDc中の各領域Fb〜Fdの全てを3人の視聴者5B〜5Cの正面顔として認識する。
次に、評価部10における第2の計数部12は、頭部・正面顔判定部7により認識された視聴者5の正面顔の情報を受け取り、画像データ中の3人の視聴者5B〜5Cの正面顔の各領域Fb〜Fdの数「3」をカウントする。
【0028】
次に、制御部13は、ステップS5において、第2の計数部12のカウント値「3」が予め設定された第2の所定値mを超えているか否かを判定する。すなわち、制御部13は、第2の計数部12によりカウントされた視聴者5B〜5Cの正面顔の領域の各領域Fb〜Fdを、大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方で当該大型モニタ表示装置4の表示画面4aを見ている3人の視聴者5B〜5Cの正面顔として認識し、これら視聴者5B〜5Cの正面顔の人数「3」が予め設定された第2の所定値m(例えばm=3人)を超えているか否かを判定する。この判定では、視聴者の正面顔の人数が予め設定された第2の所定値m(例えばm=3人)なったときも視聴者の正面顔の人数が予め設定された第2の所定値m(例えばm=3人)を超えた判定する。
【0029】
なお、予め設定された第2の所定値mは、上記第1の所定値nよりも小さい値に設定するのがよい。すなわち、第1の所定値nを用いて判定するのは、視聴者の頭部すなわち大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方に存在する視聴者の人数であり、第2の所定値mを用いて判定するのは、視聴者の正面顔すなわち大型モニタ表示装置4の表示画面4aを向いている視聴者の人数である。従って、大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方に存在する視聴者の全員が大型モニタ表示装置4の表示画面4aを向いている確率は小さいので、第2の所定値mは、第1の所定値nよりも小さい値に設定するのがよい。
【0030】
上記判定の結果、視聴者5B〜5Cの正面顔の人数「3」が予め設定された第2の所定値m(例えばm=3人)を超えているので、制御部13は、ステップS6に移り、第2のコンテンツ情報を再生する指令を告知部14に発する。これにより、告知部14は、音声データ記憶部16に記憶されている第2のコンテンツ情報として主情報に含まれる音声データ、例えば「弊社の新製品です。どうぞ、ご覧ください。」を読み出す。これと共に、告知部14は、映像コンテンツ記憶部17に記憶されている第2のコンテンツ情報として上記音声データ、例えば「弊社の新製品です。どうぞ、ご覧ください。」の音声出力と共に、大型モニタ表示装置4の表示画面4aに表示する映像データ、例えば「弊社の新製品です。どうぞ、ご覧ください。」とガイドされる新製品Hを映し出す映像データを読み出す。
【0031】
そして、告知部14は、制御部13の制御に従って大型モニタ表示装置4と発声部15とを駆動し、例えば図11に示すように発声部15から例えば「弊社の新製品です。どうぞ、ご覧ください。」の挨拶の言葉を発生させると共に、大型モニタ表示装置4の表示画面4aに例えば「弊社の新製品です。どうぞ、ご覧ください。」とガイドされる製品Hを映し出す映像データを映し出す。
【0032】
次に、撮像装置3は、ステップS7において、大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方の周辺状況を撮像してその画像信号を出力する。画像処理部6は、撮像装置3から出力される画像信号を入力し、この画像信号をデジタル変換し、かつ各種画像処理を施して画像データを取得する。
次に、頭部・正面顔判定部7は、上記同様に、画像データと複数の基準正面顔データとの間でそれぞれマッチング処理を行い、予め設定されたマッチング率を有する画像データ中の領域を視聴者5の正面顔として認識する。
次に、評価部10における第2の計数部12は、頭部・正面顔判定部7により認識された視聴者5の正面顔の情報を受け取り、画像データ中の視聴者の正面顔の領域の人数をカウントする。
【0033】
次に、制御部13は、ステップS8において、第2の計数部12によりカウントされた視聴者の正面顔の領域の人数が予め設定された第3の所定値p(ここで、p=0)であるか否かを判定する。
この判定の結果、視聴者の正面顔の人数が「0人」でなければ、告知部14は、制御部13の制御に従って大型モニタ表示装置4と発声部15とを駆動し、例えば図11に示すように発声部15から例えば「弊社の新製品です。どうぞ、ご覧ください。」の挨拶の言葉を発生させると共に、大型モニタ表示装置4の表示画面4aに例えば「弊社の新製品です。どうぞ、ご覧ください。」とガイドされる製品Hを映し出す映像データを映し出すことを続ける。
なお、制御部13は、第1のコンテンツ情報として例えば「お客様 いらっしゃいませ。」の音声の再生した直後に、第2のコンテンツ情報として例えば新製品Hの映像データを映し出してもよい。
【0034】
一方、視聴者の正面顔の人数が「0人」となり、誰も表示画面を見ていないと判定されると、制御部13は、ステップS9に移り、第2のコンテンツ情報の再生を停止する、すなわち発声部15から例えば「弊社の新製品です。どうぞ、ご覧ください。」の挨拶の言葉を発生させると共に、大型モニタ表示装置4の表示画面4aに例えば「弊社の新製品です。どうぞ、ご覧ください。」とガイドされる製品Hを映し出す映像データを映し出すことを停止する。
【0035】
このように上記一実施の形態によれば、大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方の周辺状況を撮像し、大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方に存在する視聴者の人数として認識し、この視聴者の人数が予め設定された第1の所定値n(例えばn=4人)を超えれば、第1のコンテンツ情報として少なくとも発声部15から例えば「お客様 いらっしゃいませ。」の挨拶の言葉を発生させ、この後、大型モニタ表示装置4の表示画面4aを見ている3人の視聴者5B〜5Cの正面顔の人数「3」が予め設定された第2の所定値m(例えばm=3人)を超えれば、第2のコンテンツ情報として少なくとも大型モニタ表示装置4の表示画面4aに例えば「弊社の新製品です。どうぞ、ご覧ください。」とガイドされる製品Hを映し出す映像データを映し出す。
【0036】
これにより、視聴者、例えば3人の視聴者5B〜5C等に対して効果的に新製品等の広告の情報等を提供できる。すなわち、大型モニタ表示装置4の表示画面4aを見ている視聴者の人数が多くなるまで待つ必要がなく、大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方に存在する視聴者の人数が例えば第1の所定値n(例えばn=4人)以上であれば、これら視聴者が大型モニタ表示装置4の表示画面4aを見ていなくても、第1のコンテンツ情報として発声部15から例えば「お客様 いらっしゃいませ。」の挨拶の言葉を発生させることにより大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方に存在する視聴者を大型モニタ表示装置4の表示画面4aに注視させることが出来る。例えば、大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方に存在する視聴者等の全員を大型モニタ表示装置4の表示画面4aに向かすことが可能である。
【0037】
そして、大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方に存在する視聴者を大型モニタ表示装置4の表示画面4aに注視させた状態で、第2のコンテンツ情報として少なくとも大型モニタ表示装置4の表示画面4aに例えば「弊社の新製品です。どうぞ、ご覧ください。」とガイドされる製品Hを映し出す映像データを映し出すので、大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方に存在する視聴者に対して製品H等の第2のコンテンツ情報を視聴させることが出来る。
ここで、例えば「弊社の新製品です。どうぞ、ご覧ください。」等の第2のコンテンツ情報の再生のタイミングは、例えば「お客様 いらっしゃいませ。」等の第1のコンテンツ情報の再生の終了直後で、視聴者を大型モニタ表示装置4の表示画面4aに注視しているときに再生することが有効である。
【0038】
第1のコンテンツ情報は、例えば「お客様 いらっしゃいませ。」に限らず、例えば「ちょっと いいですか?」等の大型モニタ表示装置4の表示画面4aに注視させるような内容であれば、如何なる内容であってもよい。
又、常時、第2のコンテンツ情報として例えば「弊社の新製品です。どうぞ、ご覧ください。」とガイドされる製品Hの映像データを大型モニタ表示装置4の表示画面4aに映し出すのでなく、視聴者の正面顔の人数が「0人」になると、第2のコンテンツ情報の再生を停止するので、大型モニタ表示装置4の前方に視聴者がいなければ、第2のコンテンツ情報の再生を停止することになり、無駄な電力を消費することがなく、省エネルギーの観点からも有効である。
【0039】
又、大型モニタ表示装置4の表示画面4aを見ている視聴者の正面顔の人数が予め設定された第2の所定値mを超えたか否かを判定するので、大型モニタ表示装置4の表示画面4aの前方に視聴者が第3の所定値の人数より多くても、これら視聴者が大型モニタ表示装置4の表示画面4aの方向に向いていなければ、例えば製品Hの映像データを映し出すことはなく、この場合も省エネルギー化を実現できる。
【0040】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明に係る音声・映像情報報知システムの一実施の形態を示す構成図。
【図2】同装置における大型モニタ表示装置及びスピーカ等の発音部を示す図。
【図3】同装置における音声・映像情報報知フローチャート。
【図4】同装置における大型モニタ表示装置の表示画面の前方の周辺に1人の視聴者が存在する場合を示す図。
【図5】同装置における大型モニタ表示装置の表示画面の前方の周辺に1人の視聴者が存在するときの画像データの摸式図。
【図6】同装置における大型モニタ表示装置の表示画面の前方の周辺に4人の視聴者が存在する場合を示す図。
【図7】同装置における大型モニタ表示装置の表示画面の前方の周辺に4人の視聴者が存在するときの画像データの摸式図。
【図8】同装置における告知部によって発声部から発せられる挨拶の言葉とそのガイドの女性を映し出す映像を示す図。
【図9】同装置における大型モニタ表示装置の表示画面の前方の周辺に3人の視聴者が存在するときの画像データの摸式図。
【図10】同装置における大型モニタ表示装置の表示画面の前方の周辺に3人の視聴者が存在するときの画像データの摸式図。
【図11】同装置における告知部によって大型モニタ表示装置に映し出される製品の映像を示す図。
【符号の説明】
【0042】
1:レンズ系、2:撮像部、3:撮像装置、4:大型モニタ表示装置、4a:大型モニタ表示装置の表示画面、5:視聴者、6:画像処理部、7:頭部・正面顔判定部、8:頭部データ記憶部、9:正面顔データ記憶部、10:評価部、11:第1の計数部、12:第2の計数部、13:制御部、14:告知部、15:発音部、16:音声データ記憶部、17:映像コンテンツ記憶部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
音声情報を出力する音声出力装置と映像情報を表示する表示装置とを有する音声・映像情報報知システムにおいて、
前記表示装置の周辺域を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段の撮像により取得された画像データを解析して前記表示装置の前記周辺域に存在する情報の告知を受ける被報知対象の数をカウントする第1の計数手段と、
前記撮像手段の撮像により取得された画像データを解析して前記表示装置の方向に向いている前記被報知対象の数をカウントする第2の計数手段と、
前記音声出力装置と前記表示装置とをそれぞれ駆動制御し、前記第1の計数手段の前記カウント値が第1の所定値を超えると第1のコンテンツ情報を再生し、この後、前記第2の計数手段の前記カウント値が第2の所定値を超えると第2のコンテンツ情報を再生する制御手段と、
を具備することを特徴とする音声・映像情報報知システム。
【請求項2】
前記第1のコンテンツ情報は、前記表示装置の周辺域に存在する前記被報知対象に対して前記表示装置の表示画面に対して注視を促す少なくとも音声情報を含むことを特徴とする請求項1記載の音声・映像情報報知システム。
【請求項3】
前記第2のコンテンツ情報は、前記表示装置の周辺域に存在する前記被報知対象に対して報知する主情報を含むことを特徴とする請求項1記載の音声・映像情報報知システム。
【請求項4】
前記第2の計数手段は、前記撮像手段の撮像により取得された画像データを解析して前記被報知対象の顔面を認識し、当該顔面の数をカウントすることを特徴とする請求項1記載の音声・映像情報報知システム。
【請求項5】
前記制御手段は、前記第1のコンテンツ情報を再生した直後に、前記第2のコンテンツ情報を再生することを特徴とする請求項1記載の音声・映像情報報知システム。
【請求項6】
前記制御手段は、前記第1の計数手段の前記カウント値が第3の所定値以下になると、前記第2のコンテンツ情報の再生を停止することを特徴とする請求項1記載の音声・映像情報報知システム。
【請求項7】
前記制御手段には、前記第2の所定値を前記第1の所定値よりも小さい値に設定可能であることを特徴とする請求項1記載の音声・映像情報報知システム。
【請求項8】
前記撮像手段は、前記表示装置の周辺部に設けられ、前記表示装置の表示画面を注視している前記被報知対象の顔面に対向する撮像視野の方向に設置されていることを特徴とする請求項1記載の音声・映像情報報知システム。
【請求項9】
音声情報を出力する音声出力装置と映像情報を表示する表示装置とを駆動制御して前記音声情報と前記映像情報とを報知する音声・映像情報報知システムの制御方法において、
前記表示装置の周辺域を撮像し、
前記撮像により取得された画像データを解析して前記表示装置の前記周辺域に存在する情報の告知を受ける被報知対象の数をカウントし、
前記音声出力装置と前記表示装置との少なくも一方を駆動制御し、前記カウント値が第1の所定値を超えると第1のコンテンツ情報を再生し、
前記撮像により取得された画像データを解析して前記表示装置の方向に向いている前記被報知対象の数をカウントし、
前記音声出力装置と前記表示装置との少なくも一方を駆動制御し、前記カウント値が第2の所定値を超えると第2のコンテンツ情報を再生する、
ことを特徴とする音声・映像情報報知システムの制御方法。
【請求項1】
音声情報を出力する音声出力装置と映像情報を表示する表示装置とを有する音声・映像情報報知システムにおいて、
前記表示装置の周辺域を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段の撮像により取得された画像データを解析して前記表示装置の前記周辺域に存在する情報の告知を受ける被報知対象の数をカウントする第1の計数手段と、
前記撮像手段の撮像により取得された画像データを解析して前記表示装置の方向に向いている前記被報知対象の数をカウントする第2の計数手段と、
前記音声出力装置と前記表示装置とをそれぞれ駆動制御し、前記第1の計数手段の前記カウント値が第1の所定値を超えると第1のコンテンツ情報を再生し、この後、前記第2の計数手段の前記カウント値が第2の所定値を超えると第2のコンテンツ情報を再生する制御手段と、
を具備することを特徴とする音声・映像情報報知システム。
【請求項2】
前記第1のコンテンツ情報は、前記表示装置の周辺域に存在する前記被報知対象に対して前記表示装置の表示画面に対して注視を促す少なくとも音声情報を含むことを特徴とする請求項1記載の音声・映像情報報知システム。
【請求項3】
前記第2のコンテンツ情報は、前記表示装置の周辺域に存在する前記被報知対象に対して報知する主情報を含むことを特徴とする請求項1記載の音声・映像情報報知システム。
【請求項4】
前記第2の計数手段は、前記撮像手段の撮像により取得された画像データを解析して前記被報知対象の顔面を認識し、当該顔面の数をカウントすることを特徴とする請求項1記載の音声・映像情報報知システム。
【請求項5】
前記制御手段は、前記第1のコンテンツ情報を再生した直後に、前記第2のコンテンツ情報を再生することを特徴とする請求項1記載の音声・映像情報報知システム。
【請求項6】
前記制御手段は、前記第1の計数手段の前記カウント値が第3の所定値以下になると、前記第2のコンテンツ情報の再生を停止することを特徴とする請求項1記載の音声・映像情報報知システム。
【請求項7】
前記制御手段には、前記第2の所定値を前記第1の所定値よりも小さい値に設定可能であることを特徴とする請求項1記載の音声・映像情報報知システム。
【請求項8】
前記撮像手段は、前記表示装置の周辺部に設けられ、前記表示装置の表示画面を注視している前記被報知対象の顔面に対向する撮像視野の方向に設置されていることを特徴とする請求項1記載の音声・映像情報報知システム。
【請求項9】
音声情報を出力する音声出力装置と映像情報を表示する表示装置とを駆動制御して前記音声情報と前記映像情報とを報知する音声・映像情報報知システムの制御方法において、
前記表示装置の周辺域を撮像し、
前記撮像により取得された画像データを解析して前記表示装置の前記周辺域に存在する情報の告知を受ける被報知対象の数をカウントし、
前記音声出力装置と前記表示装置との少なくも一方を駆動制御し、前記カウント値が第1の所定値を超えると第1のコンテンツ情報を再生し、
前記撮像により取得された画像データを解析して前記表示装置の方向に向いている前記被報知対象の数をカウントし、
前記音声出力装置と前記表示装置との少なくも一方を駆動制御し、前記カウント値が第2の所定値を超えると第2のコンテンツ情報を再生する、
ことを特徴とする音声・映像情報報知システムの制御方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−4355(P2010−4355A)
【公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−161926(P2008−161926)
【出願日】平成20年6月20日(2008.6.20)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年6月20日(2008.6.20)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】
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