音声出力装置
【課題】音声出力装置において、外部機器から供給される音声を外部音声出力機器に出力する際に、高音質な音声を出力する。
【解決手段】TV受像機に、外部機器が接続されると(S1)、この機器のデバイスタイプを確認し(S2)、「Audio System」である場合(S3でYES)、この機器の音声出力情報を取得する(S5)。そして、TV受像機は、外部機器(以下、AVアンプとする)によって出力可能な音声が、TV受像機によって出力可能な音声よりも高音質である場合(S7でYES)、EDIDの内容を更新する(S8)。具体的には、TV受像機の出力可能な音声が、PCMのフォーマットで、かつ、2chであり、AVアンプの出力可能な音声が、DTS、AC3、及びPCMのフォーマットで、かつ、5.1chの場合、TV受像機のEDIDを、DTS、AC3、及びPCMのフォーマットで、かつ、5.1chの音声を出力可能と書き換える。
【解決手段】TV受像機に、外部機器が接続されると(S1)、この機器のデバイスタイプを確認し(S2)、「Audio System」である場合(S3でYES)、この機器の音声出力情報を取得する(S5)。そして、TV受像機は、外部機器(以下、AVアンプとする)によって出力可能な音声が、TV受像機によって出力可能な音声よりも高音質である場合(S7でYES)、EDIDの内容を更新する(S8)。具体的には、TV受像機の出力可能な音声が、PCMのフォーマットで、かつ、2chであり、AVアンプの出力可能な音声が、DTS、AC3、及びPCMのフォーマットで、かつ、5.1chの場合、TV受像機のEDIDを、DTS、AC3、及びPCMのフォーマットで、かつ、5.1chの音声を出力可能と書き換える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部音声出力機器と接続可能な音声出力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、図10に示すように、テレビジョン(以下、TVという)受像機101と、DVDプレーヤ等の外部機器(以下、プレーヤ機器という)102とをHDMI(High−Definition Multimedia Interface)ケーブル103を介して接続し、プレーヤ機器102から供給されたコンテンツの映像及び音声の出力をTV受像機101が行うAV(オーディオ・ビデオ)システム100が知られている。
【0003】
このAVシステム100では、TV受像機101が自装置の音声出力性能を示す音声出力情報や映像表示性能を示す映像出力情報を含む機器情報をプレーヤ機器102に送信した後に、プレーヤ機器102が、取得した機器情報に応じた映像信号及び音声信号をTV受像機101に供給する。すなわち、プレーヤ機器102は、自機が再生可能な種類の音声信号のうち、TV受像機101が出力可能な最高品質の音声信号を供給し、自機が再生可能な種類の映像信号のうち、TV受像機101が表示可能な最高品質の映像信号をTV受像機101に供給する。
【0004】
ところで、近年、図11に示すように、TV受像機111と、このTV受像機111にHDMIケーブル114を介して接続されたプレーヤ機器112と、このTV受像機111にHDMIケーブル115を介して接続されたAV AMP(以下、AVアンプという)113とを含むAVシステム200が知られている。このAVシステム200では、プレーヤ機器112から供給されるコンテンツの映像をTV受像機111が表示すると共に、プレーヤ機器112から供給される音声をAVアンプ113のスピーカ113aから出力することができる。
【0005】
しかしながら、上記AVシステム200では、プレーヤ機器112がTV受像機111の音声出力情報のみに基づいて音声信号を供給する。すなわち、TV受像機111の出力可能な音声信号のフォーマットがPCMのみであり、AVアンプ113の出力可能な音声信号のフォーマットが、DTS、AC3、及びPCMである場合であっても、プレーヤ機器112はTV受像機111の出力可能な音声信号のフォーマットしか判断しない。従って、AVアンプ113を用いてさらに高音質な音声(DTS)を出力できるにも係わらず、プレーヤ機器112はPCMの音声信号を供給するため、高音質な音声信号が供給されないという問題がある。
【0006】
これに対して、特許文献1には、自装置の音声出力情報が予め格納された2つのEDID−ROMを有し、AVアンプが接続されると、AVアンプが接続されているHDMIポートとは異なるHDMIポートのEDID−ROMに格納されている音声出力情報(「2ch」)を、AVアンプの音声出力情報(「5.1ch」)に書き換える音声出力装置が開示されている。しかしながら、この音声出力装置では、音声出力性能情報のチャンネル数の情報を書き換えるだけであるため、上記問題を解決できない。また、この音声出力装置では、2つのEDID−ROMを設ける必要があるため、製造コストを抑制できない。
【0007】
また、特許文献2には、ソース機器が接続されたときに、シンク機器の機器情報を他のシンク機器の機器情報に書き換えてソース機器に送信可能な情報処理装置が開示されている。しかしながら、この情報処理装置であっても上記問題を解決できない。
【0008】
また、特許文献3には、ソース機器が、複数のシンク機器のEDID−ROMからそれぞれのEDIDを読み出し、EDID内のデータフォーマット情報に基づいて、AVストリームにおける伝送データフォーマットをシンク機器の全てが対応可能となるように決定し、決定した伝送データフォーマットによるAVストリームをシンク機器にブロードキャストする伝送データフォーマット決定方法が開示されている。しかしながら、この方法であっても、上記問題を解決できない。
【0009】
また、特許文献4には、信号発生装置から供給されたデジタル映像信号のエラーレートを検出した後、検出エラーレートが所定の閾値よりも大きい場合に、低い解像度のフォーマット情報を保持する第二のEDID回路を選択するようスイッチを制御して、選択されたフォーマット情報を信号発生装置に送信する映像処理装置及びテレビジョン受像機が開示されている。しかしながら、この映像処理装置及びテレビジョン受像機であっても、上記問題を解決できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2010−141410号公報
【特許文献2】特開2010−147829号公報
【特許文献3】特開2009−213121号公報
【特許文献4】特開2003−259241号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、外部音声出力機器と外部機器に接続され、外部機器から供給される音声を外部音声出力機器に出力する際に、高音質な音声を出力できると共に、製造コストを抑制可能な音声出力装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、出力可能な音声の種類を示す第1音声種類情報を有し、この第1音声種類情報を送信する外部音声出力機器と、この外部音声出力機器に音声信号を供給可能な外部機器とに接続することができ、音声を出力する音声出力手段と、前記音声出力手段によって出力可能な音声の種類を示す第2音声種類情報を記憶する音声種類情報記憶手段と、前記音声種類情報記憶手段に記憶された前記第2音声種類情報を、前記外部機器に対して送信するための送信手段とを備える音声出力装置において、前記外部音声出力機器から前記第1音声種類情報を受信する音声種類情報受信手段と、前記音声種類情報受信手段を用いて受信された前記第1音声種類情報の内容と、前記音声種類情報記憶手段に記憶されている前記第2音声種類情報の内容とを比較して、前記外部音声出力機器によって出力可能な音声が、前記音声出力手段によって出力可能な音声よりも高音質であるか否かを判断する音声出力性能判断手段と、前記音声出力性能判断手段による判断の結果、前記外部音声出力機器によって出力可能な音声の方が、前記音声出力手段によって出力可能な音声よりも高音質であると判断された場合に、前記音声種類情報記憶手段に記憶された前記第2音声種類情報の内容を、前記音声種類情報受信手段によって受信された前記第1音声種類情報の内容に応じた内容に更新する音声種類情報更新手段とをさらに備えるものである。
【0013】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の音声出力装置において、前記第1音声種類情報及び前記第2音声種類情報は、前記出力可能な音声の種類に加えて、出力可能なチャンネル数を示す情報をさらに含むものである。
【0014】
また、請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の音声出力装置において、前記音声出力装置、前記外部音声出力機器、及び前記外部機器のそれぞれは、家電制御プロトコルに基づき、前記第1音声種類情報及び第2音声種類情報の送受信を行うものである。
【0015】
また、請求項4の発明は、請求項3に記載の音声出力装置において、前記家電制御プロトコルは、HDMI(High Definition Multimedia Interface)−CEC(Consumer Electronics Control)である。
【0016】
また、請求項5の発明は、請求項4に記載の音声出力装置において、前記第1音声種類情報及び前記第2音声種類情報は、前記HDMI−CECにおけるEDID(Extended Display Identification Data)である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、外部音声出力機器によって出力可能な音声の方が、自装置の出力可能な音声よりも高音質であると判断された場合に、第2音声種類情報の内容が、第1音声種類情報の内容に応じた内容に更新される。そのため、第1音声種類情報の内容に応じた内容に更新された第2音声種類情報(より高品質な音声の種類を示す情報)が外部機器に送信されるので、外部機器は、外部音声出力機器によって出力可能である高音質な音声信号を、音声出力装置を介して、外部音声出力機器に供給できる。また、本音声出力装置自体は、特許文献1の発明と異なり、1つの音声種類情報記憶手段(特許文献1のEDID−ROMに相当)を有していればよいので、製造コストを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態に係るTV受像機と、AVアンプと、BDプレーヤとを含む家電ネットワークシステムを示す斜視図。
【図2】上記TV受像機の内部構成を示すブロック図。
【図3】上記TV受像機に格納される論理デバイスリストの内容を示す説明図。
【図4】上記AVアンプの内部構成を示すブロック図。
【図5】上記BDプレーヤの内部構成を示すブロック図。
【図6】上記TV受像機における音声出力情報更新処理の手順を示すフローチャート。
【図7】音声信号のフォーマットの返り値を示すリスト。
【図8】上記TV受像機における機器認証処理の手順を示すシーケンス図。
【図9】上記BDプレーヤにおける音声信号の供給処理の手順を示すフローチャート。
【図10】従来のTV受像機と、プレーヤ機器とを含む家電ネットワークシステムの概略構成を示すブロック図。
【図11】従来のTV受像機と、プレーヤ機器と、AVアンプとを含む家電ネットワークシステムの概略構成を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態に係るテレビジョン受像機(請求項における音声出力装置)について、図1乃至図5を参照して説明する。図1は、テレビジョン(以下、TVという)受像機1と、AV AMP(以下、AVアンプという;請求項における外部音声出力機器)2と、BD(Blu−ray Disc)プレーヤ(外部機器)3とを含む家電ネットワークシステム100の概略構成を示す。図2は、TV受像機1の内部構成を示し、図3は、論理アドレスリスト18cの一例を示す。図4は、AVアンプ2の内部構成を示し、図5は、BDプレーヤ3の内部構成を示す。
【0020】
TV受像機1とAVアンプ2とは、HDMI(High Definition Multimedia Interface)ケーブル71を介して接続されている。TV受像機1とBDプレーヤ3は、HDMIケーブル72を介して接続されている。TV受像機1、AVアンプ2、及びBDプレーヤ3は、いずれもHDMIに対応した機器であり、HDMI−CEC(Consumer Electronics Control)に基づくCECコマンドと、CECコマンドに対するレスポンスデータとを送受信可能である。
【0021】
HDMIケーブル71、72は、映像信号及び音声信号等の伝送ラインであるTMDS(Transition Minimized Differential Singnaling)ラインと、CECコマンドを双方向に伝送するための伝送ラインであるCECラインと、EDID(Extended Display Identification Data)のデータを伝送するためのDDC(Display Data Channnel)ラインとを含むものである。HDMI−CECでは、HDMIケーブル71、72で接続された相手先(CEC対応機器)を指定して送信するコマンドと、HDMIケーブル71、72で接続されたすべてのCEC対応機器にコマンドを通知するブロードキャストタイプのコマンドとが定義されており、これらを組み合わせて通信を行う。
【0022】
TV受像機1は、図2に示すように、アンテナ11に接続され、デジタル放送信号を受信するチューナ部12と、デコーダ部13と、映像を表示するディスプレイ14と、音声を出力するスピーカ15と、ユーザによって操作される複数のボタンを有する操作部16とを備える。また、TV受像機1は、HDMI規格に対応した外部機器を接続するためのHDMI端子ユニット17と、各種情報を記憶したメモリ(音声種類情報記憶手段)18と、装置各部を制御するための制御用マイコン10とをさらに備える。
【0023】
チューナ部12は、アンテナ11を介して、放送局から配信される各チャンネルのデジタル放送信号を受信する。デジタル放送信号には、TV番組の映像信号及び音声信号と、配信されるTV番組の番組タイトル等の番組情報とが含まれている。
【0024】
デコーダ部13は、チューナ部12によって受信されたデジタル放送信号に対して復調処理や誤り訂正処理等を行い、多重化された信号から必要なTS(トランスポートストリーム)パケットを分離するTS変換回路(図示せず)、分離した各TSパケットに対して復号化処理を行う映像デコード回路(図示せず)、音声デコード回路(図示せず)、及びデータデコード回路(図示せず)等から構成される。主にデコーダ部13の音声デコード回路と上記のスピーカ15とが請求項における音声出力手段に相当する。
【0025】
映像デコード回路は、映像信号を含むTSパケットに対して復号化処理を行い、映像信号を抽出し、抽出した映像信号を制御用マイコン10に出力する。音声デコード回路は、音声信号を含むTSパケットに対して復号化処理を行い、音声信号を抽出し、抽出した音声信号を制御用マイコン10に出力する。データデコード回路は、SI(Service Information)データを含むTSパケットに対して復号化処理を行い、SIデータを抽出し、抽出したSIデータを制御用マイコン10に出力する。SIデータは、TV番組の番組情報が格納されたEIT(Event Information Table)等を有している。
【0026】
ディスプレイ14は、チューナ部12によって受信されたTV番組の映像や、BDプレーヤ3から供給されたTV番組の映像を表示する。スピーカ15は、チューナ部12によって受信されたTV番組の音声や、BDプレーヤ3から供給された音声を出力する。スピーカ15から出力可能な音声信号は、フォーマットがPCMであり、チャンネル数が2chであるものとする。
【0027】
HDMI端子ユニット17は、第1HDMI端子17a、及び第2HDMI端子17bを有している。第1HDMI端子17aには、AVアンプ2と接続されたHDMIケーブル71の一端が接続されている。第2HDMI端子17bには、BDプレーヤ3と接続されたHDMIケーブル72の一端が接続されている。
【0028】
メモリ18は、制御用マイコン10を動作させるためのプログラム18aと、EDID(第2音声種類情報)18bと、論理アドレスリスト18cとを格納している。EDID18bには、接続されている外部機器に割り当てられた物理アドレスや、スピーカ15によって出力可能な音声信号のフォーマットやチャンネル数等を含む各種の音声出力情報が含まれている。
【0029】
論理アドレスリスト18cは、図3に示すように、HDMI規格で定められた論理アドレスと、この論理アドレスに対応する機器種別(デバイスタイプ)との定義を示し、論理アドレス「1」〜「15」のそれぞれについて、対応するデバイスタイプが割り当てられている。例えば、デバイスタイプ「Audio System」を示す論理アドレスは「5」である。
【0030】
制御用マイコン10は、映像出力部10aと、音声出力部10bと、HDMI送受信制御部(送信手段、音声種類情報受信手段)10cと、音声性能判断部(音声出力性能判断手段)10dと、EDID更新部(音声種類情報更新手段)10eとを有し、ユーザによる操作部16の操作に基づいてTV受像機1の制御処理を行う。
【0031】
映像出力部10aは、デコーダ部13から受信したTV番組の映像信号や、BDプレーヤ3から供給された映像信号をディスプレイ14に出力する。音声出力部10bは、デコーダ部13から受信したTV番組の音声信号や、BDプレーヤ3から供給された音声信号をスピーカ15に出力する。
【0032】
HDMI送受信制御部10cは、HDMIレシーバとして機能し、AVアンプ2及びBDプレーヤ3に対して、HDMI−CECに基づくCECコマンド及びレスポンスデータの送受信や、BDプレーヤ3から送信された映像信号及び音声信号の受信処理や、AVアンプ2への音声信号の転送処理を行う。具体的には、メモリ18のEDID18bをAVアンプ2とBDプレーヤ3に送信する処理や、BDプレーヤ3から供給された音声信号を受信して、HDMI−CECのARC(Audio Return Channel)機能により、HDMIケーブル71を介してAVアンプ2に送信する処理を行う。
【0033】
音声性能判断部10dは、AVアンプ2によって出力可能な音声の方が、自機(TV受像機1)のデコーダ部13及びスピーカ15によって出力可能な音声よりも高音質であるか否かを判断する処理を行う。具体的には、AVアンプ2のEDIDの音声出力情報の内容と、TV受像機1のEDID18bの音声出力情報の内容とを比較することにより判断する。
【0034】
EDID更新部10eは、音声性能判断部10dによる判断の結果、AVアンプ2によって出力可能な音声の方が、TV受像機1によって出力可能な音声よりも高音質であると判断された場合に、EDID18bの音声出力情報の内容を、AVアンプ2によって出力可能な音声出力情報の内容に応じた内容に更新する処理(以下、音声出力情報更新処理という)を行う。
【0035】
AVアンプ2は、図4に示すように、ユーザによって操作される複数のボタンを有する操作部21と、HDMI規格に対応した外部機器を接続するためのHDMI端子部22と、各種情報を記憶したメモリ23と、スピーカ25が接続されたアンプ部24と、装置各部を制御するための制御用マイコン20とを備える。なお、図4においては、説明の便宜上、アンプ部24とスピーカ25とを1つしか示していないが、アンプ部24とスピーカ25は、5.1チャンネルの音声を出力することができるものとする。
【0036】
HDMI端子部22には、TV受像機1と接続されたHDMIケーブル71の他端が接続されている。メモリ23は、制御用マイコン20を動作させるためのプログラム23aと、AVアンプ2の音声出力情報等の各種情報を含むEDID(第1音声種類情報)23bとを格納している。アンプ部24は、制御用マイコン20から受信した音声信号を増幅してスピーカ25に供給する。
【0037】
制御用マイコン20は、音声信号制御部20aと、HDMI受信制御部20bとを有し、ユーザによる操作部21の操作に基づいてAVアンプ2の制御処理を行う。音声信号制御部20aは、TV受像機1から受信した音声信号のフォーマットの種類に応じたデコード処理を行った後、5.1チャンネルの音声信号を形成し、アンプ部24へ送信する。
【0038】
HDMI受信制御部20bは、HDMIレシーバとして機能し、TV受像機1に対して、HDMI−CECに基づくCECコマンド及びレスポンスデータの送受信や、TV受像機1から送信された音声信号を受信する処理を行う。
【0039】
BDプレーヤ3は、図5に示すように、ユーザによって操作される複数のボタンを有する操作部31と、HDMI規格に対応した外部機器を接続するためのHDMI端子部32と、各種情報を記憶したメモリ33と、BDディスクやDVDディスク等の光ディスクdが装着される光ディスクドライブ34と、装置各部を制御するための制御用マイコン30とを備える。
【0040】
BDプレーヤ3は、光ディスクdからコンテンツの映像信号及び音声信号を読み出して、HDMIケーブル72を介して、TV受像機1に供給する。BDプレーヤ3は、DTSや、AC3や、PCM等の複数のフォーマットの音声信号を再生可能であり、これらのフォーマットの音声信号をTV受像機1に供給可能である。また、BDプレーヤ3は、5.1ch等のマルチチャンネルの音声信号を再生可能であり、再生したマルチチャンネルの音声信号をTV受像機1に供給可能である。BDプレーヤ3は、TV受像機1から受信した音声出力情報の内容に応じたフォーマット及びチャンネル数の音声信号を供給する。
【0041】
HDMI端子部32には、TV受像機1と接続されたHDMIケーブル72の他端が接続されている。メモリ33は、制御用マイコン30を動作させるためのプログラム33aと、BDプレーヤ3の論理アドレス等の各種情報が格納されたEDID33bとを格納している。光ディスクドライブ34は、内部に光ディスクdが装着され、光ディスクdからのコンテンツの読み出しを行う。
【0042】
制御用マイコン30は、再生制御部30aと、HDMI送信制御部30bとを有し、ユーザによる操作部31の操作に基づいてBDプレーヤ3の制御処理を行う。
【0043】
再生制御部30aは、光ディスクドライブ34によって光ディスクdから読み出されたコンテンツの再生を行い、再生されたコンテンツの映像信号及び音声信号を、HDMIケーブル72を介してTV受像機1に出力する処理を行う。HDMI送信制御部30bは、HDMIトランスミッタとして機能し、TV受像機1に対して、HDMI−CECに基づくCECコマンド及びレスポンスデータの送受信や、TV受像機1への映像信号及び音声信号の送信を行う。
【0044】
次に、TV受像機1における音声出力情報更新処理の手順について、図6に示すフローチャートを参照して説明する。ここでは、TV受像機1のHDMI端子ユニット17に外部機器が接続されていない状態であるものとする。
【0045】
まず、HDMI端子ユニット17に、HDMI対応の外部機器が接続されると(S1)、TV受像機1の制御用マイコン10は、接続された外部機器のデバイスタイプを確認するための機器認証処理を行う(S2)。
【0046】
そして、この外部機器のデバイスタイプが「Audio System」を示す論理アドレス「5」である場合(S3でYES)、制御用マイコン10は、HDMI送受信制御部10cを用いて、音声出力情報を要求するCECコマンドを外部機器に送信し(S4)、出力可能な音声信号のフォーマットとチャンネル数の情報とを含む音声出力情報を外部機器から取得する(S5)。具体的には例えば、AVアンプ2がHDMI端子ユニット17に接続された場合(S1に相当)、論理アドレスとして「5」を取得するので(S3でYESに相当)、TV受像機1がAVアンプ2に<Request Short Audio Descriptor>を送信し(S4に相当)、AVアンプ2が出力可能な音声信号のフォーマットを示す返り値を取得する(S5に相当)。
【0047】
図7は、音声信号のフォーマットと返り値との対応を示すリストである。返り値「0」〜「15」のそれぞれについて、音声信号のフォーマットが割り当てられている。すなわち、AVアンプ2から返り値として「1」、「2」、及び「7」を取得した場合、AVアンプ2は、PCM、AC3、及びDTSのフォーマットの音声信号に対応している旨を示す。
【0048】
そして、制御用マイコン10は、音声性能判断部10dを用いて、外部機器(以下、AVアンプ2とする)によって出力可能な音声の方が、スピーカ15によって出力可能な音声よりも高音質であるか否かを判断する(S6)。AVアンプ2の方が高音質であると判断されると(S7でYES)、制御用マイコン10は、EDID更新部10eを用いて、メモリ18のEDID18bの内容を更新する(S8)。具体的には例えば、TV受像機1の出力可能な音声は、フォーマットがPCMで、かつ、チャンネル数が2chであり、一方、AVアンプ2の出力可能な音声は、フォーマットがDTS、AC3、及びPCMで、かつ、チャンネル数が5.1chである場合、AVアンプ2の方が高音質な音声を出力できる(上記S7でYESに相当)。従って、TV受像機1のEDID18bの音声出力情報の内容を、フォーマットがDTS、AC3、及びPCMで、かつ、チャンネル数が5.1chの音声を出力可能と書き換える(上記S8に相当)。
【0049】
次に、上記TV受像機1における機器認証処理の詳細手順について、図8に示すシーケンス図を参照して説明する。ここでは、TV受像機1のHDMI端子ユニット17にHDMIに対応した外部機器が接続されたものとする。
【0050】
まず、TV受像機1は、論理アドレス「1」宛に、<Polling Message>を送信し(S21)、ACKが返答されると(S22)、ACKを返答した外部機器宛に<Give Physical Address>を送信して物理アドレスを要求する(S23)。そして、TV受像機1は、この外部機器の物理アドレスを取得する(<Report Physical Address>)(S24)。なお、ACKの返答が無い場合、S23以降の処理は行わない。
【0051】
そして、TV受像機1は、この外部機器宛に<Give Vender ID>を送信して(S25)、この外部機器のVender IDを取得する(<Device Vender ID>)(S26)。次に、TV受像機1は、外部機器宛に<Get CEC Version>を送信して(S27)、この外部機器のCECのバージョンを取得する(<CEC Version>)(S28)。
【0052】
そして、TV受像機1は、この外部機器宛に<Give OSD Name>を送信して(S29)、外部機器のOSD Nameを取得する<Set OSD Name>(S30)。OSD Nameは、この外部機器のモデル名等を示すものである。そして、TV受像機1は、次に論理アドレス「2」〜「14」のそれぞれについて逐次、本処理を行う。
【0053】
次に、BDプレーヤ3における音声信号の供給処理について、図9に示すフローチャートを参照して説明する。ここでは、既に、上記図6の処理により、TV受像機1のEDID18bの音声出力情報の内容が、AVアンプ2の音声出力情報の内容に応じた内容に書き換えられているものとする。
【0054】
まず、TV受像機1のHDMIケーブル72を介してBDプレーヤ3を接続すると(S41)、TV受像機1とBDプレーヤとが機器間認証処理を行った後(S42)、BDプレーヤ3が、TV受像機1のEDID18bから音声出力情報を取得する(S43)。具体的には例えば、BDプレーヤ3が、TV受像機1に対して<Give System Audio Mode Status>を送信し、TV受像機1から<System Audio Mode Status>を取得する。
【0055】
そして、BDプレーヤ3が、光ディスクdを再生した後(S44)、TV受像機1から取得した音声出力情報の内容に応じた音声信号と映像信号とをTV受像機1に供給する(S45)。具体的には、TV受像機1から取得した音声出力情報が、「フォーマットがDTS、AC3、及びPCMで、かつ、チャンネル数が5.1chの音声を出力可能」である場合、BDプレーヤ3は、この音声出力情報に応じて、出力可能な音声信号のフォーマットの中から最も高音質であるDTSのフォーマットの5.1チャンネルの音声信号をTV受像機1に供給する。
【0056】
上述したように、本実施形態に係るTV受像機1においては、AVアンプ2によって出力可能な音声の方が、TV受像機1のスピーカ15によって出力可能な音声よりも高音質であると判断された場合に、EDID18bの音声出力情報の内容を、AVアンプ2の音声出力情報の内容に応じた内容に更新する。そのため、AVアンプ2の音声出力情報の内容に応じた内容のEDID18bの音声出力情報がBDプレーヤ3に送信されるので、BDプレーヤ3は、AVアンプ2によって出力可能である高音質な音声信号をTV受像機1を介して供給できる。また、TV受像機1は、1つのEDID18bの記憶用のメモリ18を有していれば良いため、2つのメモリ(EDID−ROM)が必要な特許文献1の発明と異なり、製造コストを抑制できる。
【0057】
また、TV受像機1は、EDID18bの音声出力情報の音声信号のフォーマットとチャンネル数の情報について書き換え可能であるため、フォーマット又はチャンネル数のいずれか一方しか書き換えできない場合と比較して、BDプレーヤ3がより高音質な音声を供給することができる。
【0058】
また、TV受像機1、AVアンプ2、及びBDプレーヤ3は、HDMI−CEC規格に従ったCECコマンドの送受信を行うので、独自プロトコルに対応した専用機器や専用ソフトウェア等の導入コストをかける必要がない。従って、TV受像機1の製造コストを抑制することができる。
【0059】
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られず、発明の趣旨を変更しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態において、請求項に示す音声出力装置がTV受像機である例を示したが、これに限られず、音声出力情報を更新可能であり、外部音声出力装置を接続可能なAV機器であればよい。
【0060】
また、請求項に示す外部機器がBDプレーヤである例を示したが、音声出力情報に応じた音声信号を供給可能なAV機器であればよい。また、TV受像機1、AVアンプ2、及びBDプレーヤ3のそれぞれがHDMI−CEC規格に対応する例を示したが、音声出力情報と音声信号とを伝送可能な家電制御プロトコルであればよい。
【符号の説明】
【0061】
1 TV受像機(音声出力装置)
2 AVアンプ(外部音声出力機器)
3 BDプレーヤ(外部機器)
13 デコーダ部(音声出力手段)
15 スピーカ(音声出力手段)
18 メモリ(音声種類情報記憶手段)
10c HDMI送受信制御部(送信手段、音声種類情報受信手段)
10d 音声性能判断部(音声出力性能判断手段)
10e EDID更新部(音声種類情報更新手段)
18b EDID(第2音声種類情報)
23b EDID(第1音声種類情報)
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部音声出力機器と接続可能な音声出力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、図10に示すように、テレビジョン(以下、TVという)受像機101と、DVDプレーヤ等の外部機器(以下、プレーヤ機器という)102とをHDMI(High−Definition Multimedia Interface)ケーブル103を介して接続し、プレーヤ機器102から供給されたコンテンツの映像及び音声の出力をTV受像機101が行うAV(オーディオ・ビデオ)システム100が知られている。
【0003】
このAVシステム100では、TV受像機101が自装置の音声出力性能を示す音声出力情報や映像表示性能を示す映像出力情報を含む機器情報をプレーヤ機器102に送信した後に、プレーヤ機器102が、取得した機器情報に応じた映像信号及び音声信号をTV受像機101に供給する。すなわち、プレーヤ機器102は、自機が再生可能な種類の音声信号のうち、TV受像機101が出力可能な最高品質の音声信号を供給し、自機が再生可能な種類の映像信号のうち、TV受像機101が表示可能な最高品質の映像信号をTV受像機101に供給する。
【0004】
ところで、近年、図11に示すように、TV受像機111と、このTV受像機111にHDMIケーブル114を介して接続されたプレーヤ機器112と、このTV受像機111にHDMIケーブル115を介して接続されたAV AMP(以下、AVアンプという)113とを含むAVシステム200が知られている。このAVシステム200では、プレーヤ機器112から供給されるコンテンツの映像をTV受像機111が表示すると共に、プレーヤ機器112から供給される音声をAVアンプ113のスピーカ113aから出力することができる。
【0005】
しかしながら、上記AVシステム200では、プレーヤ機器112がTV受像機111の音声出力情報のみに基づいて音声信号を供給する。すなわち、TV受像機111の出力可能な音声信号のフォーマットがPCMのみであり、AVアンプ113の出力可能な音声信号のフォーマットが、DTS、AC3、及びPCMである場合であっても、プレーヤ機器112はTV受像機111の出力可能な音声信号のフォーマットしか判断しない。従って、AVアンプ113を用いてさらに高音質な音声(DTS)を出力できるにも係わらず、プレーヤ機器112はPCMの音声信号を供給するため、高音質な音声信号が供給されないという問題がある。
【0006】
これに対して、特許文献1には、自装置の音声出力情報が予め格納された2つのEDID−ROMを有し、AVアンプが接続されると、AVアンプが接続されているHDMIポートとは異なるHDMIポートのEDID−ROMに格納されている音声出力情報(「2ch」)を、AVアンプの音声出力情報(「5.1ch」)に書き換える音声出力装置が開示されている。しかしながら、この音声出力装置では、音声出力性能情報のチャンネル数の情報を書き換えるだけであるため、上記問題を解決できない。また、この音声出力装置では、2つのEDID−ROMを設ける必要があるため、製造コストを抑制できない。
【0007】
また、特許文献2には、ソース機器が接続されたときに、シンク機器の機器情報を他のシンク機器の機器情報に書き換えてソース機器に送信可能な情報処理装置が開示されている。しかしながら、この情報処理装置であっても上記問題を解決できない。
【0008】
また、特許文献3には、ソース機器が、複数のシンク機器のEDID−ROMからそれぞれのEDIDを読み出し、EDID内のデータフォーマット情報に基づいて、AVストリームにおける伝送データフォーマットをシンク機器の全てが対応可能となるように決定し、決定した伝送データフォーマットによるAVストリームをシンク機器にブロードキャストする伝送データフォーマット決定方法が開示されている。しかしながら、この方法であっても、上記問題を解決できない。
【0009】
また、特許文献4には、信号発生装置から供給されたデジタル映像信号のエラーレートを検出した後、検出エラーレートが所定の閾値よりも大きい場合に、低い解像度のフォーマット情報を保持する第二のEDID回路を選択するようスイッチを制御して、選択されたフォーマット情報を信号発生装置に送信する映像処理装置及びテレビジョン受像機が開示されている。しかしながら、この映像処理装置及びテレビジョン受像機であっても、上記問題を解決できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2010−141410号公報
【特許文献2】特開2010−147829号公報
【特許文献3】特開2009−213121号公報
【特許文献4】特開2003−259241号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、外部音声出力機器と外部機器に接続され、外部機器から供給される音声を外部音声出力機器に出力する際に、高音質な音声を出力できると共に、製造コストを抑制可能な音声出力装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、出力可能な音声の種類を示す第1音声種類情報を有し、この第1音声種類情報を送信する外部音声出力機器と、この外部音声出力機器に音声信号を供給可能な外部機器とに接続することができ、音声を出力する音声出力手段と、前記音声出力手段によって出力可能な音声の種類を示す第2音声種類情報を記憶する音声種類情報記憶手段と、前記音声種類情報記憶手段に記憶された前記第2音声種類情報を、前記外部機器に対して送信するための送信手段とを備える音声出力装置において、前記外部音声出力機器から前記第1音声種類情報を受信する音声種類情報受信手段と、前記音声種類情報受信手段を用いて受信された前記第1音声種類情報の内容と、前記音声種類情報記憶手段に記憶されている前記第2音声種類情報の内容とを比較して、前記外部音声出力機器によって出力可能な音声が、前記音声出力手段によって出力可能な音声よりも高音質であるか否かを判断する音声出力性能判断手段と、前記音声出力性能判断手段による判断の結果、前記外部音声出力機器によって出力可能な音声の方が、前記音声出力手段によって出力可能な音声よりも高音質であると判断された場合に、前記音声種類情報記憶手段に記憶された前記第2音声種類情報の内容を、前記音声種類情報受信手段によって受信された前記第1音声種類情報の内容に応じた内容に更新する音声種類情報更新手段とをさらに備えるものである。
【0013】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の音声出力装置において、前記第1音声種類情報及び前記第2音声種類情報は、前記出力可能な音声の種類に加えて、出力可能なチャンネル数を示す情報をさらに含むものである。
【0014】
また、請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の音声出力装置において、前記音声出力装置、前記外部音声出力機器、及び前記外部機器のそれぞれは、家電制御プロトコルに基づき、前記第1音声種類情報及び第2音声種類情報の送受信を行うものである。
【0015】
また、請求項4の発明は、請求項3に記載の音声出力装置において、前記家電制御プロトコルは、HDMI(High Definition Multimedia Interface)−CEC(Consumer Electronics Control)である。
【0016】
また、請求項5の発明は、請求項4に記載の音声出力装置において、前記第1音声種類情報及び前記第2音声種類情報は、前記HDMI−CECにおけるEDID(Extended Display Identification Data)である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、外部音声出力機器によって出力可能な音声の方が、自装置の出力可能な音声よりも高音質であると判断された場合に、第2音声種類情報の内容が、第1音声種類情報の内容に応じた内容に更新される。そのため、第1音声種類情報の内容に応じた内容に更新された第2音声種類情報(より高品質な音声の種類を示す情報)が外部機器に送信されるので、外部機器は、外部音声出力機器によって出力可能である高音質な音声信号を、音声出力装置を介して、外部音声出力機器に供給できる。また、本音声出力装置自体は、特許文献1の発明と異なり、1つの音声種類情報記憶手段(特許文献1のEDID−ROMに相当)を有していればよいので、製造コストを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態に係るTV受像機と、AVアンプと、BDプレーヤとを含む家電ネットワークシステムを示す斜視図。
【図2】上記TV受像機の内部構成を示すブロック図。
【図3】上記TV受像機に格納される論理デバイスリストの内容を示す説明図。
【図4】上記AVアンプの内部構成を示すブロック図。
【図5】上記BDプレーヤの内部構成を示すブロック図。
【図6】上記TV受像機における音声出力情報更新処理の手順を示すフローチャート。
【図7】音声信号のフォーマットの返り値を示すリスト。
【図8】上記TV受像機における機器認証処理の手順を示すシーケンス図。
【図9】上記BDプレーヤにおける音声信号の供給処理の手順を示すフローチャート。
【図10】従来のTV受像機と、プレーヤ機器とを含む家電ネットワークシステムの概略構成を示すブロック図。
【図11】従来のTV受像機と、プレーヤ機器と、AVアンプとを含む家電ネットワークシステムの概略構成を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態に係るテレビジョン受像機(請求項における音声出力装置)について、図1乃至図5を参照して説明する。図1は、テレビジョン(以下、TVという)受像機1と、AV AMP(以下、AVアンプという;請求項における外部音声出力機器)2と、BD(Blu−ray Disc)プレーヤ(外部機器)3とを含む家電ネットワークシステム100の概略構成を示す。図2は、TV受像機1の内部構成を示し、図3は、論理アドレスリスト18cの一例を示す。図4は、AVアンプ2の内部構成を示し、図5は、BDプレーヤ3の内部構成を示す。
【0020】
TV受像機1とAVアンプ2とは、HDMI(High Definition Multimedia Interface)ケーブル71を介して接続されている。TV受像機1とBDプレーヤ3は、HDMIケーブル72を介して接続されている。TV受像機1、AVアンプ2、及びBDプレーヤ3は、いずれもHDMIに対応した機器であり、HDMI−CEC(Consumer Electronics Control)に基づくCECコマンドと、CECコマンドに対するレスポンスデータとを送受信可能である。
【0021】
HDMIケーブル71、72は、映像信号及び音声信号等の伝送ラインであるTMDS(Transition Minimized Differential Singnaling)ラインと、CECコマンドを双方向に伝送するための伝送ラインであるCECラインと、EDID(Extended Display Identification Data)のデータを伝送するためのDDC(Display Data Channnel)ラインとを含むものである。HDMI−CECでは、HDMIケーブル71、72で接続された相手先(CEC対応機器)を指定して送信するコマンドと、HDMIケーブル71、72で接続されたすべてのCEC対応機器にコマンドを通知するブロードキャストタイプのコマンドとが定義されており、これらを組み合わせて通信を行う。
【0022】
TV受像機1は、図2に示すように、アンテナ11に接続され、デジタル放送信号を受信するチューナ部12と、デコーダ部13と、映像を表示するディスプレイ14と、音声を出力するスピーカ15と、ユーザによって操作される複数のボタンを有する操作部16とを備える。また、TV受像機1は、HDMI規格に対応した外部機器を接続するためのHDMI端子ユニット17と、各種情報を記憶したメモリ(音声種類情報記憶手段)18と、装置各部を制御するための制御用マイコン10とをさらに備える。
【0023】
チューナ部12は、アンテナ11を介して、放送局から配信される各チャンネルのデジタル放送信号を受信する。デジタル放送信号には、TV番組の映像信号及び音声信号と、配信されるTV番組の番組タイトル等の番組情報とが含まれている。
【0024】
デコーダ部13は、チューナ部12によって受信されたデジタル放送信号に対して復調処理や誤り訂正処理等を行い、多重化された信号から必要なTS(トランスポートストリーム)パケットを分離するTS変換回路(図示せず)、分離した各TSパケットに対して復号化処理を行う映像デコード回路(図示せず)、音声デコード回路(図示せず)、及びデータデコード回路(図示せず)等から構成される。主にデコーダ部13の音声デコード回路と上記のスピーカ15とが請求項における音声出力手段に相当する。
【0025】
映像デコード回路は、映像信号を含むTSパケットに対して復号化処理を行い、映像信号を抽出し、抽出した映像信号を制御用マイコン10に出力する。音声デコード回路は、音声信号を含むTSパケットに対して復号化処理を行い、音声信号を抽出し、抽出した音声信号を制御用マイコン10に出力する。データデコード回路は、SI(Service Information)データを含むTSパケットに対して復号化処理を行い、SIデータを抽出し、抽出したSIデータを制御用マイコン10に出力する。SIデータは、TV番組の番組情報が格納されたEIT(Event Information Table)等を有している。
【0026】
ディスプレイ14は、チューナ部12によって受信されたTV番組の映像や、BDプレーヤ3から供給されたTV番組の映像を表示する。スピーカ15は、チューナ部12によって受信されたTV番組の音声や、BDプレーヤ3から供給された音声を出力する。スピーカ15から出力可能な音声信号は、フォーマットがPCMであり、チャンネル数が2chであるものとする。
【0027】
HDMI端子ユニット17は、第1HDMI端子17a、及び第2HDMI端子17bを有している。第1HDMI端子17aには、AVアンプ2と接続されたHDMIケーブル71の一端が接続されている。第2HDMI端子17bには、BDプレーヤ3と接続されたHDMIケーブル72の一端が接続されている。
【0028】
メモリ18は、制御用マイコン10を動作させるためのプログラム18aと、EDID(第2音声種類情報)18bと、論理アドレスリスト18cとを格納している。EDID18bには、接続されている外部機器に割り当てられた物理アドレスや、スピーカ15によって出力可能な音声信号のフォーマットやチャンネル数等を含む各種の音声出力情報が含まれている。
【0029】
論理アドレスリスト18cは、図3に示すように、HDMI規格で定められた論理アドレスと、この論理アドレスに対応する機器種別(デバイスタイプ)との定義を示し、論理アドレス「1」〜「15」のそれぞれについて、対応するデバイスタイプが割り当てられている。例えば、デバイスタイプ「Audio System」を示す論理アドレスは「5」である。
【0030】
制御用マイコン10は、映像出力部10aと、音声出力部10bと、HDMI送受信制御部(送信手段、音声種類情報受信手段)10cと、音声性能判断部(音声出力性能判断手段)10dと、EDID更新部(音声種類情報更新手段)10eとを有し、ユーザによる操作部16の操作に基づいてTV受像機1の制御処理を行う。
【0031】
映像出力部10aは、デコーダ部13から受信したTV番組の映像信号や、BDプレーヤ3から供給された映像信号をディスプレイ14に出力する。音声出力部10bは、デコーダ部13から受信したTV番組の音声信号や、BDプレーヤ3から供給された音声信号をスピーカ15に出力する。
【0032】
HDMI送受信制御部10cは、HDMIレシーバとして機能し、AVアンプ2及びBDプレーヤ3に対して、HDMI−CECに基づくCECコマンド及びレスポンスデータの送受信や、BDプレーヤ3から送信された映像信号及び音声信号の受信処理や、AVアンプ2への音声信号の転送処理を行う。具体的には、メモリ18のEDID18bをAVアンプ2とBDプレーヤ3に送信する処理や、BDプレーヤ3から供給された音声信号を受信して、HDMI−CECのARC(Audio Return Channel)機能により、HDMIケーブル71を介してAVアンプ2に送信する処理を行う。
【0033】
音声性能判断部10dは、AVアンプ2によって出力可能な音声の方が、自機(TV受像機1)のデコーダ部13及びスピーカ15によって出力可能な音声よりも高音質であるか否かを判断する処理を行う。具体的には、AVアンプ2のEDIDの音声出力情報の内容と、TV受像機1のEDID18bの音声出力情報の内容とを比較することにより判断する。
【0034】
EDID更新部10eは、音声性能判断部10dによる判断の結果、AVアンプ2によって出力可能な音声の方が、TV受像機1によって出力可能な音声よりも高音質であると判断された場合に、EDID18bの音声出力情報の内容を、AVアンプ2によって出力可能な音声出力情報の内容に応じた内容に更新する処理(以下、音声出力情報更新処理という)を行う。
【0035】
AVアンプ2は、図4に示すように、ユーザによって操作される複数のボタンを有する操作部21と、HDMI規格に対応した外部機器を接続するためのHDMI端子部22と、各種情報を記憶したメモリ23と、スピーカ25が接続されたアンプ部24と、装置各部を制御するための制御用マイコン20とを備える。なお、図4においては、説明の便宜上、アンプ部24とスピーカ25とを1つしか示していないが、アンプ部24とスピーカ25は、5.1チャンネルの音声を出力することができるものとする。
【0036】
HDMI端子部22には、TV受像機1と接続されたHDMIケーブル71の他端が接続されている。メモリ23は、制御用マイコン20を動作させるためのプログラム23aと、AVアンプ2の音声出力情報等の各種情報を含むEDID(第1音声種類情報)23bとを格納している。アンプ部24は、制御用マイコン20から受信した音声信号を増幅してスピーカ25に供給する。
【0037】
制御用マイコン20は、音声信号制御部20aと、HDMI受信制御部20bとを有し、ユーザによる操作部21の操作に基づいてAVアンプ2の制御処理を行う。音声信号制御部20aは、TV受像機1から受信した音声信号のフォーマットの種類に応じたデコード処理を行った後、5.1チャンネルの音声信号を形成し、アンプ部24へ送信する。
【0038】
HDMI受信制御部20bは、HDMIレシーバとして機能し、TV受像機1に対して、HDMI−CECに基づくCECコマンド及びレスポンスデータの送受信や、TV受像機1から送信された音声信号を受信する処理を行う。
【0039】
BDプレーヤ3は、図5に示すように、ユーザによって操作される複数のボタンを有する操作部31と、HDMI規格に対応した外部機器を接続するためのHDMI端子部32と、各種情報を記憶したメモリ33と、BDディスクやDVDディスク等の光ディスクdが装着される光ディスクドライブ34と、装置各部を制御するための制御用マイコン30とを備える。
【0040】
BDプレーヤ3は、光ディスクdからコンテンツの映像信号及び音声信号を読み出して、HDMIケーブル72を介して、TV受像機1に供給する。BDプレーヤ3は、DTSや、AC3や、PCM等の複数のフォーマットの音声信号を再生可能であり、これらのフォーマットの音声信号をTV受像機1に供給可能である。また、BDプレーヤ3は、5.1ch等のマルチチャンネルの音声信号を再生可能であり、再生したマルチチャンネルの音声信号をTV受像機1に供給可能である。BDプレーヤ3は、TV受像機1から受信した音声出力情報の内容に応じたフォーマット及びチャンネル数の音声信号を供給する。
【0041】
HDMI端子部32には、TV受像機1と接続されたHDMIケーブル72の他端が接続されている。メモリ33は、制御用マイコン30を動作させるためのプログラム33aと、BDプレーヤ3の論理アドレス等の各種情報が格納されたEDID33bとを格納している。光ディスクドライブ34は、内部に光ディスクdが装着され、光ディスクdからのコンテンツの読み出しを行う。
【0042】
制御用マイコン30は、再生制御部30aと、HDMI送信制御部30bとを有し、ユーザによる操作部31の操作に基づいてBDプレーヤ3の制御処理を行う。
【0043】
再生制御部30aは、光ディスクドライブ34によって光ディスクdから読み出されたコンテンツの再生を行い、再生されたコンテンツの映像信号及び音声信号を、HDMIケーブル72を介してTV受像機1に出力する処理を行う。HDMI送信制御部30bは、HDMIトランスミッタとして機能し、TV受像機1に対して、HDMI−CECに基づくCECコマンド及びレスポンスデータの送受信や、TV受像機1への映像信号及び音声信号の送信を行う。
【0044】
次に、TV受像機1における音声出力情報更新処理の手順について、図6に示すフローチャートを参照して説明する。ここでは、TV受像機1のHDMI端子ユニット17に外部機器が接続されていない状態であるものとする。
【0045】
まず、HDMI端子ユニット17に、HDMI対応の外部機器が接続されると(S1)、TV受像機1の制御用マイコン10は、接続された外部機器のデバイスタイプを確認するための機器認証処理を行う(S2)。
【0046】
そして、この外部機器のデバイスタイプが「Audio System」を示す論理アドレス「5」である場合(S3でYES)、制御用マイコン10は、HDMI送受信制御部10cを用いて、音声出力情報を要求するCECコマンドを外部機器に送信し(S4)、出力可能な音声信号のフォーマットとチャンネル数の情報とを含む音声出力情報を外部機器から取得する(S5)。具体的には例えば、AVアンプ2がHDMI端子ユニット17に接続された場合(S1に相当)、論理アドレスとして「5」を取得するので(S3でYESに相当)、TV受像機1がAVアンプ2に<Request Short Audio Descriptor>を送信し(S4に相当)、AVアンプ2が出力可能な音声信号のフォーマットを示す返り値を取得する(S5に相当)。
【0047】
図7は、音声信号のフォーマットと返り値との対応を示すリストである。返り値「0」〜「15」のそれぞれについて、音声信号のフォーマットが割り当てられている。すなわち、AVアンプ2から返り値として「1」、「2」、及び「7」を取得した場合、AVアンプ2は、PCM、AC3、及びDTSのフォーマットの音声信号に対応している旨を示す。
【0048】
そして、制御用マイコン10は、音声性能判断部10dを用いて、外部機器(以下、AVアンプ2とする)によって出力可能な音声の方が、スピーカ15によって出力可能な音声よりも高音質であるか否かを判断する(S6)。AVアンプ2の方が高音質であると判断されると(S7でYES)、制御用マイコン10は、EDID更新部10eを用いて、メモリ18のEDID18bの内容を更新する(S8)。具体的には例えば、TV受像機1の出力可能な音声は、フォーマットがPCMで、かつ、チャンネル数が2chであり、一方、AVアンプ2の出力可能な音声は、フォーマットがDTS、AC3、及びPCMで、かつ、チャンネル数が5.1chである場合、AVアンプ2の方が高音質な音声を出力できる(上記S7でYESに相当)。従って、TV受像機1のEDID18bの音声出力情報の内容を、フォーマットがDTS、AC3、及びPCMで、かつ、チャンネル数が5.1chの音声を出力可能と書き換える(上記S8に相当)。
【0049】
次に、上記TV受像機1における機器認証処理の詳細手順について、図8に示すシーケンス図を参照して説明する。ここでは、TV受像機1のHDMI端子ユニット17にHDMIに対応した外部機器が接続されたものとする。
【0050】
まず、TV受像機1は、論理アドレス「1」宛に、<Polling Message>を送信し(S21)、ACKが返答されると(S22)、ACKを返答した外部機器宛に<Give Physical Address>を送信して物理アドレスを要求する(S23)。そして、TV受像機1は、この外部機器の物理アドレスを取得する(<Report Physical Address>)(S24)。なお、ACKの返答が無い場合、S23以降の処理は行わない。
【0051】
そして、TV受像機1は、この外部機器宛に<Give Vender ID>を送信して(S25)、この外部機器のVender IDを取得する(<Device Vender ID>)(S26)。次に、TV受像機1は、外部機器宛に<Get CEC Version>を送信して(S27)、この外部機器のCECのバージョンを取得する(<CEC Version>)(S28)。
【0052】
そして、TV受像機1は、この外部機器宛に<Give OSD Name>を送信して(S29)、外部機器のOSD Nameを取得する<Set OSD Name>(S30)。OSD Nameは、この外部機器のモデル名等を示すものである。そして、TV受像機1は、次に論理アドレス「2」〜「14」のそれぞれについて逐次、本処理を行う。
【0053】
次に、BDプレーヤ3における音声信号の供給処理について、図9に示すフローチャートを参照して説明する。ここでは、既に、上記図6の処理により、TV受像機1のEDID18bの音声出力情報の内容が、AVアンプ2の音声出力情報の内容に応じた内容に書き換えられているものとする。
【0054】
まず、TV受像機1のHDMIケーブル72を介してBDプレーヤ3を接続すると(S41)、TV受像機1とBDプレーヤとが機器間認証処理を行った後(S42)、BDプレーヤ3が、TV受像機1のEDID18bから音声出力情報を取得する(S43)。具体的には例えば、BDプレーヤ3が、TV受像機1に対して<Give System Audio Mode Status>を送信し、TV受像機1から<System Audio Mode Status>を取得する。
【0055】
そして、BDプレーヤ3が、光ディスクdを再生した後(S44)、TV受像機1から取得した音声出力情報の内容に応じた音声信号と映像信号とをTV受像機1に供給する(S45)。具体的には、TV受像機1から取得した音声出力情報が、「フォーマットがDTS、AC3、及びPCMで、かつ、チャンネル数が5.1chの音声を出力可能」である場合、BDプレーヤ3は、この音声出力情報に応じて、出力可能な音声信号のフォーマットの中から最も高音質であるDTSのフォーマットの5.1チャンネルの音声信号をTV受像機1に供給する。
【0056】
上述したように、本実施形態に係るTV受像機1においては、AVアンプ2によって出力可能な音声の方が、TV受像機1のスピーカ15によって出力可能な音声よりも高音質であると判断された場合に、EDID18bの音声出力情報の内容を、AVアンプ2の音声出力情報の内容に応じた内容に更新する。そのため、AVアンプ2の音声出力情報の内容に応じた内容のEDID18bの音声出力情報がBDプレーヤ3に送信されるので、BDプレーヤ3は、AVアンプ2によって出力可能である高音質な音声信号をTV受像機1を介して供給できる。また、TV受像機1は、1つのEDID18bの記憶用のメモリ18を有していれば良いため、2つのメモリ(EDID−ROM)が必要な特許文献1の発明と異なり、製造コストを抑制できる。
【0057】
また、TV受像機1は、EDID18bの音声出力情報の音声信号のフォーマットとチャンネル数の情報について書き換え可能であるため、フォーマット又はチャンネル数のいずれか一方しか書き換えできない場合と比較して、BDプレーヤ3がより高音質な音声を供給することができる。
【0058】
また、TV受像機1、AVアンプ2、及びBDプレーヤ3は、HDMI−CEC規格に従ったCECコマンドの送受信を行うので、独自プロトコルに対応した専用機器や専用ソフトウェア等の導入コストをかける必要がない。従って、TV受像機1の製造コストを抑制することができる。
【0059】
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られず、発明の趣旨を変更しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態において、請求項に示す音声出力装置がTV受像機である例を示したが、これに限られず、音声出力情報を更新可能であり、外部音声出力装置を接続可能なAV機器であればよい。
【0060】
また、請求項に示す外部機器がBDプレーヤである例を示したが、音声出力情報に応じた音声信号を供給可能なAV機器であればよい。また、TV受像機1、AVアンプ2、及びBDプレーヤ3のそれぞれがHDMI−CEC規格に対応する例を示したが、音声出力情報と音声信号とを伝送可能な家電制御プロトコルであればよい。
【符号の説明】
【0061】
1 TV受像機(音声出力装置)
2 AVアンプ(外部音声出力機器)
3 BDプレーヤ(外部機器)
13 デコーダ部(音声出力手段)
15 スピーカ(音声出力手段)
18 メモリ(音声種類情報記憶手段)
10c HDMI送受信制御部(送信手段、音声種類情報受信手段)
10d 音声性能判断部(音声出力性能判断手段)
10e EDID更新部(音声種類情報更新手段)
18b EDID(第2音声種類情報)
23b EDID(第1音声種類情報)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
出力可能な音声の種類を示す第1音声種類情報を有し、この第1音声種類情報を送信する外部音声出力機器と、この外部音声出力機器に音声信号を供給可能な外部機器とに接続することができ、
音声を出力する音声出力手段と、
前記音声出力手段によって出力可能な音声の種類を示す第2音声種類情報を記憶する音声種類情報記憶手段と、
前記音声種類情報記憶手段に記憶された前記第2音声種類情報を、前記外部機器に対して送信するための送信手段とを備える音声出力装置において、
前記外部音声出力機器から前記第1音声種類情報を受信する音声種類情報受信手段と、
前記音声種類情報受信手段を用いて受信された前記第1音声種類情報の内容と、前記音声種類情報記憶手段に記憶されている前記第2音声種類情報の内容とを比較して、前記外部音声出力機器によって出力可能な音声が、前記音声出力手段によって出力可能な音声よりも高音質であるか否かを判断する音声出力性能判断手段と、
前記音声出力性能判断手段による判断の結果、前記外部音声出力機器によって出力可能な音声の方が、前記音声出力手段によって出力可能な音声よりも高音質であると判断された場合に、前記音声種類情報記憶手段に記憶された前記第2音声種類情報の内容を、前記音声種類情報受信手段によって受信された前記第1音声種類情報の内容に応じた内容に更新する音声種類情報更新手段とをさらに備えることを特徴とする音声出力装置。
【請求項2】
前記第1音声種類情報及び前記第2音声種類情報は、前記出力可能な音声の種類に加えて、出力可能なチャンネル数を示す情報をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の音声出力装置。
【請求項3】
前記音声出力装置、前記外部音声出力機器、及び前記外部機器のそれぞれは、家電制御プロトコルに基づき、前記第1音声種類情報及び第2音声種類情報の送受信を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の音声出力装置。
【請求項4】
前記家電制御プロトコルは、HDMI(High Definition Multimedia Interface)−CEC(Consumer Electronics Control)であることを特徴とする請求項3に記載の音声出力装置。
【請求項5】
前記第1音声種類情報及び前記第2音声種類情報は、前記HDMI−CECにおけるEDID(Extended Display Identification Data)であることを特徴とする請求項4に記載の音声出力装置。
【請求項1】
出力可能な音声の種類を示す第1音声種類情報を有し、この第1音声種類情報を送信する外部音声出力機器と、この外部音声出力機器に音声信号を供給可能な外部機器とに接続することができ、
音声を出力する音声出力手段と、
前記音声出力手段によって出力可能な音声の種類を示す第2音声種類情報を記憶する音声種類情報記憶手段と、
前記音声種類情報記憶手段に記憶された前記第2音声種類情報を、前記外部機器に対して送信するための送信手段とを備える音声出力装置において、
前記外部音声出力機器から前記第1音声種類情報を受信する音声種類情報受信手段と、
前記音声種類情報受信手段を用いて受信された前記第1音声種類情報の内容と、前記音声種類情報記憶手段に記憶されている前記第2音声種類情報の内容とを比較して、前記外部音声出力機器によって出力可能な音声が、前記音声出力手段によって出力可能な音声よりも高音質であるか否かを判断する音声出力性能判断手段と、
前記音声出力性能判断手段による判断の結果、前記外部音声出力機器によって出力可能な音声の方が、前記音声出力手段によって出力可能な音声よりも高音質であると判断された場合に、前記音声種類情報記憶手段に記憶された前記第2音声種類情報の内容を、前記音声種類情報受信手段によって受信された前記第1音声種類情報の内容に応じた内容に更新する音声種類情報更新手段とをさらに備えることを特徴とする音声出力装置。
【請求項2】
前記第1音声種類情報及び前記第2音声種類情報は、前記出力可能な音声の種類に加えて、出力可能なチャンネル数を示す情報をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の音声出力装置。
【請求項3】
前記音声出力装置、前記外部音声出力機器、及び前記外部機器のそれぞれは、家電制御プロトコルに基づき、前記第1音声種類情報及び第2音声種類情報の送受信を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の音声出力装置。
【請求項4】
前記家電制御プロトコルは、HDMI(High Definition Multimedia Interface)−CEC(Consumer Electronics Control)であることを特徴とする請求項3に記載の音声出力装置。
【請求項5】
前記第1音声種類情報及び前記第2音声種類情報は、前記HDMI−CECにおけるEDID(Extended Display Identification Data)であることを特徴とする請求項4に記載の音声出力装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
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【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−165131(P2012−165131A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−23065(P2011−23065)
【出願日】平成23年2月4日(2011.2.4)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月4日(2011.2.4)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】
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