説明

音声制御装置及び音声制御システム

【課題】HDMI規格に準拠した入力インタフェースを備えずに、HDMI機器と同等の機器制御を実現することで、HDMI入力インタフェースを備えた機器と同様の利便性を備える音声制御装置及び音声制御システムを提供する。
【解決手段】複数の電子機器(10〜40)よりHDMI規格に準拠しない非HDMI音声信号が入力される複数の非HDMI受入部(65〜68)と、音声映像出力装置50よりHDMI規格に準拠した機器制御信号を受け取る制御信号受入部64と、複数の非HDMI受入部(65〜68)より出力された非HDMI音声信号を受け取る音声入力切替部71と、音声入力切替部71を制御する制御部62とを備え、制御信号受入部64は、非HDMI音声信号を出力している電子機器を示す第1の機器制御信号を受け取り、制御部62は、第1の機器制御信号が示す非HDMI音声信号を出力するよう、音声入力切替部71を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映画等の音声映像(AV)コンテンツを、HDMI(High Definition Multimedia Interface)規格及び同規格に非準拠の信号形態でそれぞれ出力するディスクプレーヤ等の電子機器を用いて再生する際、同規格に非準拠の信号形態の音声のみをこの電子機器から入力してスピーカシステム側へ出力するための音声制御装置及び音声制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、AVコンテンツを再生する電子機器とHDMI規格に準拠したテレビジョン受像機(TV)との間をHDMIケーブルで接続して、電子機器で再生されるAVコンテンツをこのTVで再生することは広く行われている。
【0003】
こうした同規格に準拠した各機器の接続環境下、電子機器で再生されるAVコンテンツの音声映像のうちの音声をこのTV内蔵のスピーカで再生せずに、同規格に非準拠の音声入力端子を備えたAVアンプ(音声映像増幅器)を用いて、スピーカシステム(以下「スピーカ」と記す)を用いて、より良い音質で再生したい要求がある。このためには、TV内蔵のスピーカから音声が出力しないようにこれを消音状態とすると共に、電子機器の同規格に非準拠の音声出力端子とAVアンプの音声入力端子との間を同規格に非準拠の信号ケーブルで新たに接続することが必要である。こうした消音のため音量ボリュウム操作や信号ケーブルを接続するための作業は、ユーザに対して利便性を欠く。
【0004】
こうした場合の利便性を得るために、電子機器のHDMI規格に準拠した出力インタフェースを介して接続可能な入力インタフェースを有しており、複数の電子機器のうち、選択した電子機器を用いてAVコンテンツを再生すると、再生されたAVコンテンツの音声の出力先をTV内蔵のスピーカから、AVアンプに接続されたスピーカへ自動的に切り替える音声制御装置が提案されている(特許文献1参照)。
【0005】
これにより、AVコンテンツを再生するときに、電子機器と音声制御装置との接続作業を行わなくても良いため、利便性を得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−124552号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、音声制御装置は、複数の電子機器と接続するためのHDMI規格に準拠した入力インタフェースを複数備えていなければならないから、この結果、音声制御装置の製造コストは増加し、利便性と引き換えにユーザは金銭的な負担を強いられるという問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、上記した課題を解決するために創案されたものであり、HDMI規格に準拠した入力インタフェースを備えずに、HDMI機器と同等の機器制御を実現することが可能な音声制御装置及び音声制御システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の態様は、下記(1),(2),(3)及び(4)の構成を有する音声制御装置及び音声制御システムを提供する。
【0010】
(1)
複数の電子機器よりHDMI規格に準拠しない非HDMI音声信号が入力される複数の非HDMI受入部と、
音声映像出力装置よりHDMI規格に準拠した機器制御信号を受け取る制御信号受入部と、
前記複数の非HDMI受入部より出力された非HDMI音声信号を受け取る音声入力切替部と、
前記音声入力切替部を制御する制御部とを備え、
前記制御信号受入部は、前記複数の電子機器のうちの前記非HDMI音声信号を出力している電子機器を示す第1の機器制御信号を受け取り、
前記制御部は、前記第1の機器制御信号が示す前記電子機器から出力された非HDMI音声信号を出力するよう、前記音声入力切替部を制御する
ことを特徴とする音声制御装置。
【0011】
(2)
前記音声制御装置は、前記音声映像出力装置にHDMI規格に準拠した機器制御信号を出力する制御信号送出部を更に備え、
前記制御部は、前記非HDMI音声信号を出力するよう前記音声入力切替部を制御すると、前記制御信号送出部に前記音声映像出力装置が出力している音声信号を消音状態とするよう制御するための第2の機器制御信号を出力させる、
ことを特徴とする(1)記載の音声制御装置。
【0012】
(3)
前記音声制御装置は、少なくとも映像信号と音声信号のいずれか一方を再生して出力する再生部を更に備え、
前記音声入力切替部は、前記再生部から音声信号を受け取り、
前記制御部は、
前記音声映像出力装置の電源が切断されたことを示す第3の機器制御信号を前記制御信号受入部が受け取ると、前記再生部が音声信号のみを再生しているか否かを判断し、
前記再生部が音声信号のみを再生していると判断すると、前記再生部が出力した前記音声信号を出力するよう前記音声入力切替部を制御する
ことを特徴とする(1)または(2)記載の音声制御装置。
【0013】
(4)
HDMI規格に準拠しない非HDMI音声信号を出力する非HDMI音声出力部と、HDMI規格に準拠した機器制御信号を出力する制御信号送出部とを備える電子機器と、
前記機器制御信号を送受する制御信号送受部を備える音声映像出力装置と、
前記電子機器が出力した前記非HDMI音声信号が入力される非HDMI受入部と、前記制御信号送受部が送出した前記機器制御信号を受け取る制御信号受入部と、前記非HDMI受入部より出力された非HDMI音声信号を受け取る音声入力切替部と、前記音声入力切替部を制御する制御部とを備える音声制御装置とを備え、
前記制御信号送出部は、前記非HDMI音声出力部が前記非HDMI音声信号を出力すると、前記非HDMI音声信号を出力したことを示す機器制御信号を出力し、
前記制御信号送受部は、前記機器制御信号を受け取ると前記制御信号受入部に送出し、
前記制御部は、前記機器制御信号に基づいて前記音声入力切替部を制御することを特徴とする音声制御システム。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、HDMI規格に準拠した入力インタフェースを備えずに、HDMI機器と同等の機器制御を実現することで、HDMI入力インタフェースを備えた機器と同様の利便性を備える音声制御装置及び音声制御システムを提供することができる。
【0015】
すなわち、電子機器から出力するAVコンテンツの音声をHDMI規格に準拠したテレビ受像機が内蔵するスピーカの代わりに高音質スピーカから出力するよう自動的に切り替えられる音声制御装置及び音声制御システムを提供することができる。
【0016】
また、本発明の音声制御装置及び音声制御システムは、テレビ受像機に接続されている複数の電子機器の再生動作に連動して、テレビ受像機の消音操作等を自動的に実行することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の音声制御装置を備えた視聴システムのブロック図。
【図2】視聴システムを構成する各機器を示す図。
【図3】視聴システムを構成する各機器間の信号の流れを示す図。
【図4】本発明の音声制御装置に音声を入力するためのフローチャート。
【図5】音声入力切替に関するシーケンス図。
【図6】電子機器を変更するためのフローチャート。
【図7】本発明の音声制御装置の電源をオフするためのフローチャート。
【図8】本発明の音声制御装置の電源をオフするためのフローチャート。
【図9】電子機器を設定するためのフローチャート。
【図10】TV画面に表示される設定メニュー例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を、次の(1)〜(8)の順に、説明する。
【0019】
(1)音声制御装置の構成
(2)視聴システムの構成
(3)音声切替制御方法
(4)音声切替制御方法の変形例
(5)音声制御装置の電源管理方法
(6)音声制御装置の電源管理方法の変形例
(7)電子機器登録方法
(8)その他の実施の形態
本実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、構成物品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。同一構成部分には同一の符号を付している。
【0020】
(1)音声制御装置の構成
図1は本発明の音声制御装置を備えた視聴システムのブロック図である。
【0021】
本発明の実施の形態に係る音声制御装置60は、図1に示すように、第1の電子機器10、第2の電子機器20、第3の電子機器30、第nの電子機器40と、音声映像出力装置50と、音声出力装置63とに、それぞれ接続される。例えば、第1の電子機器10、第2の電子機器20、第3の電子機器30、第nの電子機器40は、AVコンテンツを含むマルチメディアソースを再生可能な機器を指し、記録再生装置、セットトップボックス(STB)、ゲーム機器等である。STBは、ケーブルテレビ放送等の放送信号を受信して、一般のTVで視聴可能な信号に変換する装置である。また例えば、音声映像出力装置50はテレビ受像機(TV)、音声出力装置63はスピーカである。音声制御装置60は、例えば、HDMI規格に非準拠の1または複数の音声入力端子と同規格に準拠した1または複数のHDMI音声出力端子とを備えたAVアンプである。
【0022】
第1の電子機器10、第2の電子機器20、第3の電子機器30、第nの電子機器40は、それぞれ非HDMI音声出力部11,21,31,41と、それぞれHDMI送出部12,22,32,42とを備えている。非HDMI音声出力部11,21,31,41は、光ディスクに収録されている映画等のAVコンテンツの音声信号をHDMI規格に非準拠の音声信号(非HDMI音声信号)で出力する。この非HDMI音声信号は、例えば、アナログ信号、あるいは映像及び音響機器等が音声信号をデジタル伝送するための規格であるS/PDIF(Sony Philips Digital Interface)規格に準拠した信号である。本実施形態では、映像信号については特に述べないが、各電子機器10〜40は非HDMI映像信号を出力する非HDMI映像送出部を有していてもよい。HDMI送出部12,22,32,42は、AVコンテンツの映像信号及び音声信号を、HDMI規格に準拠させたHDMI映像信号及びHDMI音声信号の少なくとも一方と、HDMI−CEC(High Definition Multimedia Interface-Consumer Electronics Control)制御情報とを含むデジタル信号(以下「HDMIデジタルAV信号」と記す)を、HDMIケーブルを介して出力する。
【0023】
第1の電子機器10、第2の電子機器20、第3の電子機器30、第nの電子機器40のHDMI送出部12,22,32,42からそれぞれ出力されるHDMI−CEC制御情報は、HDMIケーブルを介して、音声映像出力装置50のHDMIインタフェース部51に供給される。また音声制御装置60のHDMI送出部64から、HDMIケーブルを介して、HDMIインタフェース部51に音声制御装置60のHDMI−CEC制御情報が供給される。ここで、本実施形態におけるHDMI送出部(12、22、32、42、64)は、HDMI映像信号及びHDMI音声信号を出力し、HDMIーCEC制御情報を送受するものである。
【0024】
音声映像出力装置50は、HDMIインタフェース部51と、HDMIインタフェース部51から供給された音声信号を切り替える音声入力切替部521と、音声入力切替部521から供給された音声信号を増幅して出力する音声出力部52とを備えている。音声出力部52は例えばスピーカである。更に、HDMIインタフェース部51から供給された映像信号を切り替える映像入力切替部531と、映像入力切替部531から供給された映像信号を出力する映像出力部53とを備えている。制御部54は、HDMI−CEC制御部541を有する。
【0025】
HDMIインタフェース部51は、第1の電子機器10、第2の電子機器20、第3の電子機器30、第nの電子機器40のHDMI送出部12,22,32,42からそれぞれ出力されるHDMIデジタルAV信号と、音声制御装置60のHDMI送出部64から出力されるHDMIデジタルAV信号とが入力される。HDMIインタフェース部51は、第1のHDMI受入部55、第2のHDMI受入部56、第3のHDMI受入部57、第nのHDMI受入部58、第n+1のHDMI受入部59から構成される。ここで、本実施形態におけるHDMI受入部(55〜59)は、HDMI映像信号及びHDMI音声信号を受け取り、HDMIーCEC制御情報を送受するものである。
【0026】
音声制御装置60は、第1の電子機器10、第2の電子機器20、第3の電子機器30及び第nの電子機器40の非HDMI音声出力部11,21,31,41からそれぞれ出力される音声信号が入力される非HDMIインタフェース部61と、非HDMIインタフェース部61から供給された音声信号を切り替える音声入力切替部71と、制御部62と、HDMI送出部64と、AVコンテンツを再生するための再生部69と、記憶部73とを備える。非HDMIインタフェース部61は、第1の非HDMI受入部65、第2の非HDMI受入部66、第3の非HDMI受入部67、第nの非HDMI受入部68から構成される。第1の非HDMI受入部65〜第nの非HDMI受入部68はそれぞれ、S/PDIF規格に準拠した入力端子、及びアナログ音声信号入力端子など複数の入力形式を選択できる。制御部62は、図1に示すように、信号検出部70及び音声切替判断部72を備える。
【0027】
音声制御装置60に接続される音声出力装置63は、音声制御装置60から出力される音声信号を音声として出力する。
【0028】
非HDMIインタフェース部61は、HDMI規格に非準拠の入力インタフェース(以下「非HDMI入力インタフェース」と記す)である。この非HDMIインタフェース部61は、S/PDIF規格に準拠したデジタル音声信号、及びアナログ音声信号等が入力される。
【0029】
HDMI送出部64は、HDMI規格に準拠したデジタル音声信号及びデジタル映像信号を出力するための出力インタフェース(以下「HDMI出力インタフェース」と記す)である。このHDMI送出部64は、HDMI規格に準拠した入力インタフェース(以下「HDMI入力インタフェース」と記す)であるHDMIインタフェース部51と、HDMIケーブル経由で相互機器制御機能を実現するための機器制御信号及び制御プロトコルであるHDMI−CEC制御情報を送受信する。
【0030】
こうして、第1の電子機器10、第2の電子機器20、第3の電子機器30、第nの電子機器40、音声映像出力装置50及び音声制御装置60は、各機器間でHDMIケーブルによって接続され、各々の機器が「電源オン」、「電源オフ」、「再生」、「音量の増減」等の各種機器操作に関する制御情報をHDMI−CEC制御情報として送受信する。各機器の制御は、HDMI−CEC制御情報に従って実行される。
【0031】
ここで、「電源オフ」とは、主電源はオンであり待機電力が供給されている状態を指す。そのため「電源オフ」の音声映像出力装置50は、電源オフの状態では第1の電子機器10、第2の電子機器20、第3の電子機器30、第nの電子機器40が出力するHDMIデジタルAV信号を受信してもHDMIデジタルAV信号に含まれる映像信号及び音声信号を再生することができない。しかし、音声映像出力装置50は、HDMIデジタルAV信号に含まれるHDMI−CEC制御情報を受信することが可能なため、HDMI−CEC制御情報に電源オンの制御命令が含まれている際には、第1の電子機器10等によるAVコンテンツの再生操作と連動させて音声映像出力装置50の電源をオンにすることができる。
【0032】
また音声映像出力装置50は、HDMI−CEC制御情報に含まれる制御命令によって、他の電子機器の電源をオンまたはオフにすることも可能であり、第1の電子機器10、第2の電子機器20、第3の電子機器30、第nの電子機器40のいずれかの電子機器の動作、例えば、再生機能の実行等と連動させて他の各電子機器の電源をオンにすることも可能である。
【0033】
第1の電子機器10、第2の電子機器20、第3の電子機器30、第nの電子機器40のHDMI送出部12,22,32,42からは、HDMIデジタルAV信号が出力され、HDMIデジタルAV信号のうちHDMI−CEC制御情報は、音声映像出力装置50のHDMIインタフェース部51に供給される。更にHDMIインタフェース部51に供給されたHDMI−CEC制御情報は、制御部54のHDMI−CEC制御部541に供給され、HDMI−CEC制御部541は受け取ったHDMI−CEC制御情報をHDMIインタフェース部51に出力する。また、HDMI−CEC制御部541は音声映像出力装置50のHDMI−CEC制御情報も共に出力する。
【0034】
HDMIインタフェース部51の各HDMI受入部55〜59は、受け取ったHDMI−CEC制御情報を接続されている各機器に供給する。このようにHDMI−CEC制御信号は各機器間で双方向に送受される。音声制御装置60のHDMI送出部64にもHDMIインタフェース部51の第n+1のHDMI受入部59からHDMI−CEC制御情報が供給される。
【0035】
音声切替判断部72は、HDMI送出部64が取得したHDMI−CEC制御情報を基に、第1の電子機器10〜第nの電子機器40のいずれが再生動作を行ったかを検知し、「予め設定したルール」に従って、再生動作を行った電子機器が接続されているインタフェースを第1の非HDMI受入部65、第2の非HDMI受入部66、第3の非HDMI受入部67、第nの非HDMI受入部68の中から選択するように音声入力切替部71を切り替える。こうして、音声切替判断部72による切り替え制御によって音声入力切替部71が受け取った音声信号は、音声出力装置63へ出力される。
【0036】
制御部62は、音声制御装置60から音声信号が出力されるのと共に、音声出力部52から出力される音声を消音するよう制御する。
【0037】
ここで、「HDMI−CEC制御情報」は、「特定の電子機器」の音声出力制御情報、特定の電子機器が有するインタフェースの種別情報、及び、第1の電子機器10、第2の電子機器20、第3の電子機器30、第nの電子機器40の各音声出力制御命令等を含む。
【0038】
「特定の電子機器」とは、音声出力装置63を用いて音声出力をするために設定されている電子機器を指す。本実施形態では第1の電子機器10、第2の電子機器20、第3の電子機器30、第nの電子機器40が設定される。
【0039】
つぎに、「予め設定したルール」とは、特定の電子機器からの音声信号の伝送及び任意の機能の実現の際に、音声制御装置60の制御部62の音声切替判断部72に促す、音声信号の伝送規格及び伝送経路が規定されたものである。特定の電子機器からの音声信号がどの伝送規格のインタフェースで音声制御装置60と接続されているのか、また、その特定の電子機器のHDMI−CEC制御上での機器IDを関連付けることにより、HDMI−CECからの制御信号を発した電子機器をその論理アドレスに基づいて、音声制御装置60のどの音声信号がどの伝送規格のインタフェースに接続されている切り替えるべきかを規定したものである。
【0040】
例えば、図1に示す第1の電子機器10が、図3に示すように、高音質マルチチャンネル音声再生が可能なブルーレイディスクプレーヤ(BDP)400であるとし、非HDMI音声出力部11がマルチチャンネルアナログ音声信号を出力可能なインタフェースであるとする。この場合、第1の電子機器10から音声制御装置60(AVアンプ200)へ出力される音声信号の伝送規格はマルチチャンネルアナログと規定される。
【0041】
第1の電子機器10がコンテンツの再生を開始すると、HDMI送出部12から第1のHDMI受入部55に対してHDMI規格に準拠したHDMI映像信号とHDMI音声信号と、HDMI−CEC制御情報とが出力される。また、非HDMI音声出力部11から第1の非HDMI受入部65にマルチチャンネルアナログ音声信号が出力される。第1のHDMI受入部55から入力されたHDMI−CEC制御情報は、HDMI−CEC制御部541に供給され、更にHDMI−CEC制御部541からHDMIインタフェース部51を介して他の電子機器に供給される。
【0042】
音声制御装置60のHDMI送出部64は、第n+1のHDMI受入部59からHDMI−CEC制御情報を受け取り、制御部62は第1の電子機器10がアクティブ状態にあるという情報及び第1の電子機器10の機器IDを受け取る。制御部62は機器IDを基に、第1の非HDMI受入部65に入力されている音声信号が第1の電子機器10から出力されたものだと判断し、第1の非HDMI受入部65に第1の電子機器10の機器IDを対応させたことを記憶部73に記憶する。
【0043】
また、その伝送経路は、第1の電子機器10の非HDMI出力部11から音声制御装置60の第1の非HDMI受入部65へ至る経路と規定される。このとき第1の非HDMI受入部65は、マルチチャンネルアナログ入力が可能なインタフェースである。なお、特定の電子機器に関する情報及び予め設定されたルールに関する情報は、音声制御装置60の記憶部73に予め記憶されている。
【0044】
図1に示す音声制御装置60の制御部62は、本装置全体の各種動作を制御する。制御部62を構成する信号検出部70及び音声切替判断部72は、それぞれ専用のハードウェアで構成しても良く、オープンプラットフォーム上で動作する通常のコンピュータシステムのCPUを用いて、ソフトウェアで実質的に等価な機能を有していても構わない。
【0045】
ここで、「オープンプラットフォーム」とは、情報処理機器及び通信ネットワーク等の接続において、機器間の相互接続性、OS等のソフトウェアの再利用性、サービスの相互運用性及びユーザインタフェースの統一性等を保証するために必要な部分の設計仕様が公開されているハードウェア及びソフトウェア基盤を指す。「オープンプラットフォーム」上で稼働するシステム、すなわちオープンプラットフォームシステムが構築されると、接続された各機器間における既存の情報資源を利用することが可能となる。
【0046】
また制御部62は、音声制御装置60の図示せぬ選択ボタンや音量つまみのようなユーザインタフェース部からの入力信号に基づいて、制御部62内の図示せぬROMから音声制御装置60を起動するためのブートプログラムを読み出して実行し、さらに記憶部73に記憶されたオペレーティングシステムを読み出す。
【0047】
さらに、制御部62は、ユーザインタフェース部や、HDMIケーブルの一部を構成しかつHDMI−CEC制御情報を双方向で伝送するHDMI−CEC信号線を用いて、各電子機器等の再生制御等を行い、ROMや記憶部73に記憶されている制御プログラム及びデータを読み出して、図示せぬRAMにロードする。また制御部62は、このRAMから読み出された制御プログラムの制御コマンドに基づいて、データの計算または加工など、後述する一連の処理を実行する。記憶部73は、半導体メモリや磁気ディスク等であって、制御部62で実行される制御プログラムやデータが記憶される。
【0048】
(2)視聴システムの構成
図2は視聴システムを構成する各機器を示す図、図3は視聴システムを構成する各機器間の信号の流れを示す図である。
【0049】
図2に示すように、音声制御装置60を備えた視聴システムの一例は、テレビ受像機(TV)100、AVアンプ200、スピーカシステム(スピーカ)270、セットトップボックス(STB)300、ブルーレイディスクプレーヤ(BDP)400、ゲーム機器(GAME)500を備える。図1に示す音声映像出力装置50はテレビ受像機100、音声制御装置60はAVアンプ200、音声出力装置63はスピーカシステム270、第2の電子機器20はセットトップボックス300、第1の電子機器10はブルーレイディスクプレーヤ400、及び第3の電子機器30はゲーム機器500にそれぞれ対応する。
【0050】
セットトップボックス300及びゲーム機器500は、図2の一点鎖線で示すように、S/PDIFケーブル360,560でそれぞれAVアンプ200に接続され、S/PDIF接続によって音声信号をAVアンプ200を通してスピーカ270から音声として出力する。AVアンプ200は、スピーカ270が接続されている。また、ブルーレイディスクプレーヤ400は、図2の破線で示すように5.1chアナログ接続ケーブル460でAVアンプ200に接続され、アナログ接続によってスピーカシステム270から音声を出力する。さらに、セットトップボックス300、ブルーレイディスクプレーヤ400及びゲーム機器500は、HDMIケーブル350,450,550でそれぞれテレビ受像機100と接続され、HDMI規格に準拠した接続で映像及び音声を出力する。AVアンプ200はHDMIケーブル250でTV100と接続され、AVアンプ200、セットトップボックス300、ブルーレイディスクプレーヤ400及びゲーム機器500はテレビ受像機100とHDMI規格に準拠した制御信号であるHDMI−CEC制御情報を送受信する。
【0051】
ここで、「シンク機器」とは、TV100等の映像及び音声の受信側の機器を指す。また、「ソース機器」とは、STB300、BDP400、GAME500等のような映像及び音声の送信側の機器を指す。HDMI規格に準拠したシステムの構成要素は、ソース機器、シンク機器、ケーブル/コネクタ、リピータに分類される。HDMI規格では、ソース機器とシンク機器をデジタル接続する。シンク機器及びソース機器間において、HDMI−CEC制御情報の送受信には、各機器にアドレスを割り当てる必要がある。ソース機器は、シンク機器から物理アドレスを取得する。シンク機器のEDID(Extended Display Identification Data)には、機器が使うべき物理アドレスが記述されている。ソース機器はシンク機器のEDIDを読み取り、物理アドレスを取得する。当然、HDMIケーブルが接続されていないと、ソース機器はシンク機器のEDIDを読み取ることはできない。
【0052】
図2及び図3に示す機器の構成では、映像はTV100で出力し、音声はTV100の内蔵スピーカよりも高音質な再生が期待できるスピーカ270から、AVアンプ200を介して出力することが可能である。
【0053】
つぎに、図3において、BDP400は図1の第1の電子機器10、STB300は図1の第2の電子機器20に対応する。また、TV100は、図1の音声映像出力装置50に対応し、AVアンプ200は図1の音声制御装置60に対応し、そして、スピーカ270は、図1の音声出力装置63に対応している。
【0054】
図3に示すように、TV100は、BDP400、STB300、AVアンプ200と、HDMIケーブル450,350,250を介して、それぞれ接続されている。このHDMIケーブル450,350,250は、TMDS信号線451,351,251と、HDMI−CEC信号線452,352,252とを備えている。また、AVアンプ200は、BDP400と5.1ch信号線460で接続されると共に、STB300とS/PDIF信号線360で接続されている。
【0055】
ここで、BDP400でAVコンテンツが収録されたブルーレイディスク(BD)を再生すると、BDP400の映像再生部401及び音声再生部402から出力されたデジタルAV信号は、HDMI送信回路404にてHDMI規格に準拠したデジタルAV信号に変換され、HDMIケーブル450内のTMDS信号線451を通じて、TV100のHDMI受信回路A101へ伝送される。また、BDP400でBDが再生中であることを伝えるメッセージ、このメッセージに対する応答メッセージなどが、HDMIケーブル450内のHDMI−CEC信号線452を通じて、HDMI−CEC制御情報として、BDP400のCPU403とTV100のCPU104との間で送受信される。さらに、音声再生部402から出力されたデジタル音声信号は、D/Aコンバータ405でD/A変換され、5.1chのオーディオシステムに対応した5.1chアナログ音声信号として、5.1ch信号線460を通じて、AVアンプ200のアナログ入力切替回路(アナログ入力)205及び信号検出部211へ出力される。このアナログ入力切替回路205は入力する複数のアナログ音声信号の中から切り替えたアナログ音声信号を音声入力切替部208へ供給する。
【0056】
STB300はデジタル放送を受信する。映像復調部301及び音声復調部302で復調された放送信号は、HDMI送信回路304にてHDMI規格に準拠したデジタルAV信号に変換され、HDMIケーブル350内のTMDS信号線351を通じて、TV100のHDMI受信回路B102へ伝送される。また、STB300のCPU303は、STB300がデジタル放送を受信中であることを伝えるメッセージ、このメッセージに対する応答メッセージなどが、HDMIケーブル350内のHDMI−CEC信号線352を通じて、HDMI−CEC制御情報として、TV100内のCPU104との間で送受信される。さらに、音声復調部302で復調されたデジタル音声信号は、S/PDIF出力回路305にてS/PDIF規格に準拠したデジタル音声信号に変換出力され、S/PDIF信号線360を通じて、AVアンプ200のS/PDIF受信回路A202へ伝送される。このS/PDIF受信回路A202で受信されたS/PDIF規格に準拠したデジタル音声信号は、音声復号回路204でアナログ音声信号に復号されて、音声入力切替部208に供給される。
【0057】
AVアンプ200は内蔵DVD再生部220を備える。内蔵DVD再生部220がAVコンテンツが収録されたDVDディスクを再生して得られた映像信号は、映像入力切替部210へ供給され、また、音声信号はアナログ音声信号に変換されて音声入力切替部208へ供給される。
【0058】
音声入力切替部208にはアナログ入力切替回路205から、BDP400から5.1ch信号線460を通じて供給される5.1chアナログ音声信号、及び、映像/音響機器から供給されるアナログ音声信号が供給される。さらに、音声入力切替部208には、STB300からS/PDIF信号線360を通じてS/PDIF受信回路A202に入力され、音声復号回路204でデジタル音声信号から復号されたアナログ音声信号と、映像/音響機器からS/PDIF受信回路B203に供給されたS/PDIF規格に準拠したデジタル音声信号が音声復号回路204で復号されたアナログ音声信号とが供給される。
【0059】
音声入力切替部208は、制御部206から供給される切替制御信号により、これら複数のアナログ音声信号及びデジタル音声信号から1のアナログ音声信号及びデジタル音声信号を切替選択して、HDMI送信回路201あるいは音声回路/増幅器209へ出力する。音声入力切替部208から出力されるアナログ音声信号は、HDMI送信回路201に供給され、ここでHDMI規格に準拠したデジタル音声信号に変換され、AVアンプ200のHDMI出力端子から、HDMIケーブル250内のTMDS信号線251を通じて、TV100のHDMI受信回路C103へ伝送される。HDMI受信回路C103はHDMI規格の伝送信号を受信し、ベースバンドデジタル音声信号に復号して音声回路106に供給する。音声回路106は、ベースバンドデジタル音声信号をD/A復号してアナログ音声信号とし、増幅したアナログ音声信号をTV内蔵スピーカ107へと出力する。
【0060】
一方、音声入力切替部208から出力されるアナログ音声信号は、音声回路/増幅器209に供給され、増幅された後、スピーカシステム270から出力される。この音声入力切替部208は、前述した図1に示す音声入力切替部71に対応している。
【0061】
AVアンプ200の制御部206は、内蔵DVD再生部220がDVDディスクを再生中であることを伝えるメッセージ、このメッセージに対する応答メッセージなどをHDMIケーブル250内のHDMI−CEC信号線252を通じて、HDMI−CEC制御情報として、TV100内の制御部104に対して伝送する。制御部104は、HDMI−CEC信号線252を通じて、STB300及びBDP400の動作状態等の情報をAVアンプ200へ伝送する。
【0062】
これにより、AVアンプ200は、BDP400、STB300と直接、HDMIケーブルを用いて接続されていないのにもかかわらず、HDMIケーブル350,450でTV100にHDMI接続されたBDP400、STB300の各動作状態を、TV100に接続されたHDMI−CEC信号線252を通じて検知することができる。
【0063】
さて、TV100のHDMI受信回路A101〜C103に入力されたデジタルAV信号のうちから択一されたデジタル映像信号は、映像回路105で信号処理された後、表示部108に表示される。また、択一されたデジタル映像信号に対応するデジタル音声信号は、音声回路106で信号処理された後、TV内蔵スピーカ107から出力される。
【0064】
HDMI受信回路A101、HDMI受信回路B102及びHDMI受信回路C103はそれぞれ、図1に示す第1のHDMI受入部55、第2のHDMI受入部56及び第3のHDMI受入部57に相当する。また、S/PDIF受信回路A202は図1に示す第2の非HDMI受入部66に相当し、同様に端子461は第1の非HDMI受入部65、S/PDIF出力回路305は非HDMI出力部21、端子406は非HDMI出力部11に相当する。
【0065】
図2においてTV100は、BDP400、STB300及びGAME500である各電子機器の再生開始状態を検知して、HDMI−CEC制御情報によりHDMIケーブルで通信されている信号は、新たに再生を開始した電子機器(アクティブな状態の電子機器)とTV100との通信に自動で切り替わる。また、AVアンプ200は、HDMI接続ではないBDP400、STB300及びGAME500等である電子機器の再生開始状態を、TV100からHDMIケーブル250を経由してHDMI−CEC制御情報として取得し、再生を開始した電子機器からの非HDMI音声入力に自動的に切り替えて出力する。以下の説明において、再生を実行している電子機器を、「アクティブな状態の電子機器」という。
【0066】
(3)音声切替制御方法
図4は本発明の音声制御装置60の制御部62の動作を示すフローチャートである。
【0067】
音声制御装置60が、音声信号の入力に伴い音声映像出力装置50の音声出力を消音状態に切り替える処理について、図4と共に図1を参照しながら順に説明する。
【0068】
以下の説明においては本実施形態の視聴システムは、図1に示す第1の電子機器10をBDP10、及び第2の電子機器20をSTB20とし、2つの電子機器を備える構成とする。第1の電子機器10の非HDMI出力部11はアナログ出力部11であり、第2の電子機器20の非HDMI出力部21は、S/PDIF出力部21である。これに伴い、音声制御装置60が備える非HDMI入力インタフェースは、BDP10が備えるマルチチャンネルアナログ出力部11からの音声信号を受信可能とするため、第1の非HDMI受入部65をマルチチャンネルアナログ入力部65とし、STB20が備えるS/PDIF出力部21からの音声信号を受信するために、第2の非HDMI受入部66をS/PDIF入力部66とする。
【0069】
ここで一実施例として、BDP10がBDの再生を開始した場合の音声制御装置60の制御部62の動作を説明する。制御部62は音声制御装置60の電源が入っていない待機状態の場合にも動作しており、HDMI送出部64からの制御情報の受信の有無を判断している。
【0070】
まず、ユーザ操作によりBDP10の電源がオンとなり、続いてBDの再生が開始されると、HDMI送出部12からHDMIケーブルを介して音声映像出力装置50の第1のHDMI受入部55にHDMI映像信号、HDMI音声信号、HDMI−CEC制御情報(以下、制御情報HCとする。)が入力される。制御情報HCは、アクティブな状態の電子機器の論理アドレス情報を含む。ここでは制御情報HCは、BDP10の論理アドレス情報を含む。音声映像出力装置50のHDMI−CEC制御部541は第1のHDMI受入部55から制御情報HCを受け取り、受け取った制御情報HCをHDMIインタフェース部51に供給する。HDMIインタフェース部51に含まれる各HDMI受入部55〜59は、各々が接続されている電子機器に制御情報HCを送信する。
【0071】
制御部62は、ステップS101で制御情報HCの受信の有無を判断している。上述したようにBDP10の電源がオンとなりBDの再生が開始されると、音声制御装置60のHDMI送出部64に第n+1のHDMI受入部59から送信された制御情報HCが供給される。HDMI送出部64は制御情報HCを受け取り、制御部62に供給する。制御部62は制御情報HCを受信したと判断すると、ステップS102に進む。制御部62はステップS102で、音声制御装置60の電源が入っているか否かを判断する。電源が入っている場合は、ステップS104に進む。電源が入っていない場合は、ステップS103に進み、電源をオンにする。
【0072】
次にステップS104で制御部62は、制御情報HCに基づいて音声入力切替部71を制御する。具体的には、制御部62は、アクティブな状態にある電子機器の論理アドレスと対応付けられている非HDMI受入部の情報を記憶部73から読み出し、対応する非HDMI受入部からの出力に切り替えるよう、音声入力切替部71を制御する。ここでは制御情報HCはBDP10がアクティブな状態であることを示すため、制御部62はBDP10の論理アドレスと対応付けられている第1の非HDMI受入部65からの音声信号を出力するよう、音声入力切替部71を制御する。
【0073】
続いてステップS105に進み制御部62は、音声映像出力装置50の制御部54に、HDMI送出部64及び第n+1のHDMI受入部59を介して、音声映像出力装置50の音声出力を消音状態とするよう指示する制御情報HCを供給する。制御部54は、制御情報HCを受け取ると音声入力切替部521を消音状態とするよう制御する。
【0074】
次に、本発明の実施の形態に係る視聴システムにおいて、音声入力の制御処理を実行する方法について、図3及び図5を用いて説明する。図5は音声入力切替に関するシーケンス図である。
【0075】
まず、図5に示すように、ステップS11においてユーザがBDP400の電源を入れて、コンテンツの再生を開始させる。BDP400が電源オン及び再生開始を示す制御信号を順に受け取ると、ステップS12においてBDP400の動作電源がオンになり、再生が開始される再生状態となる。ステップS13においてBDP400の制御部403はTV100の制御部104に対して、図3に示すHDMI−CEC信号線452を介して、<Image View On>メッセージを送信する。
【0076】
次に、ステップS14においてBDP400の制御部403は、直接又は他の電子機器経由でHDMI−CEC信号線が接続されている全ての電子機器、すなわちTV100、STB300及びAVアンプ200に対して、<Active Source>メッセージをグローバルに送信する。すなわち、BDP400の制御部403は、HDMI−CEC信号線452を介してTV100の制御部104へHDMI−CEC制御情報を送信し、TV100の制御部104はHDMI−CEC信号線352を介してBDP400から供給されたHDMI−CEC制御情報をSTB300の制御部303へ送信する。また、BDP400の制御部403は、HDMI−CEC信号線452を介しTV100の制御部104へHDMI−CEC制御情報を送信し、TV100のCPU104はHDMI−CEC信号線252を介して、BDP400から供給されたHDMI−CEC制御情報をAVアンプ200の制御部206へ送信する。
【0077】
ステップS15において、TV100の制御部104は、上記<Image View On>メッセージを受信することで、映像を表示させる状態となり、また、上記<Active Source>メッセージを受信することで、BDP400の映像信号の出力を自動的にHDMI受信回路A101で受信し、BDP400からの映像信号をTV画面108に表示させる。
【0078】
また、AVアンプ200の制御部206は、上記<Active Source>メッセージを受信することで、ステップS16において、予め設定したBDP400に対応した音声信号の入力インタフェースであるアナログ入力切換回路205の出力に切り替える。5.1chアナログ接続ケーブル460から受信したマルチチャンネルアナログ音声信号を音声回路/増幅器209が増幅し、スピーカシステム270に出力する。更に、AVアンプ200の制御部206はステップS17において、TV100の制御部104に対し、<Set System Audio Mode>メッセージを送信する。TV100の制御部104は、ステップS18において、上記<Set System Audio Mode>メッセージを受信すると、内蔵スピーカ107による音声の出力を消音するよう音声回路106を制御する。
【0079】
また、STB300がユーザの操作による電源オン及び再生を示すHDMI−CEC制御信号を順に受け取った場合も、上述したBDP400の視聴時と同様のステップS21〜ステップS28のシーケンスを辿る。STB300の制御部303が行うステップS22〜ステップS25はステップS12〜ステップS15と同様のステップであり、ステップS25においてTV100の制御部104はSTB300の受信映像を自動で表示する。AVアンプ200の制御部206が行うステップS26及びステップS27は、ステップS16及びステップS17と同様のステップであり、AVアンプ200の制御部206はSTB300による音声信号の入力に対応したS/PDIF受信回路A202の出力に切り替えると共に、TV100の音声出力を消音状態とさせる。
【0080】
また、ユーザによりステップS31においてTV100の電源がオフとされると、TV100の制御部104はステップS32においてHDMI接続している全ての電子機器、すなわち図3に示すSTB300、BDP400、AVアンプ200に対して、HDMI−CEC信号線352,452,252をそれぞれ介し、<Standby>メッセージをグローバルに送信し、ステップS33において自機の動作電源をオフとする。STB300の制御部303は上記<Standby>メッセージを受信することで、ステップS34においてSTB300の制御部303は自己の動作電源をオフにする。同様に、BDP400の制御部403は上記<Standby>メッセージを受信することで、ステップS35においてBDP400の制御部403は自己の動作電源をオフにする。更に同様に、AVアンプ200の制御部206は上記<Standby>メッセージを受信することで、ステップS36においてAVアンプ200の動作電源をオフにする。
【0081】
以上説明したように、本発明の実施の形態に係る音声制御装置60によれば、HDMI規格の入力インタフェースを有せず、複数のS/PDIF及びアナログ等のHDMI非対応の入力インタフェースを有し、HDMI規格の出力インタフェースを有する音声制御装置60は、例えばTVである音声映像出力装置50のHDMI規格の入力インタフェースに接続しているHDMI−CEC信号線を通して、音声映像出力装置50にHDMI接続されている他の複数の電子機器10,20,30,40の動作状態をHDMI−CEC制御情報として取得及び利用することが可能である。そのため、音声映像出力装置50にHDMI接続されている複数の電子機器10,20,30,40の再生動作及び機器操作等により発生するHDMI−CEC制御情報を音声制御装置60は受け、予め設定したルールに基づき各電子機器のHDMI規格に非対応のインタフェースの種別に応じた入力インタフェースを適用させ、再生開始した電子機器の音声を正しく再生することが可能である。
【0082】
また、音声制御装置60が音声信号を受信し、再生し、この音声制御装置60に接続された音声出力装置63が音声を出力する際は、音声制御装置60は自動的に音声映像出力装置50が備える音声出力部52からの音声出力を消音させることができる。そのため、音声制御装置60及び音声映像出力装置50が同時に同一の音声を再生する不都合を回避することが可能である。
【0083】
音声制御装置60は、音声映像出力装置50経由でHDMI−CEC制御情報を取得することで、高コストのHDMI規格対応の入力インタフェースを備えることなく、音声信号のみ自動的に音声信号の転送規格に準拠した入力インタフェースを使用して入力し、音声制御装置60が接続する、例えば、高精度スピーカである音声出力装置63から高音質な音声を出力することが可能である。これにより、ユーザに金銭的な負担を強いることなく、音声の高音質出力のための利便性を著しく向上させることができる。
【0084】
(4)音声切替制御方法の変形例
アクティブな状態の電子機器が変更された場合の音声制御方法について、図1、図2及び図6を用いて説明する。図6はアクティブな状態の電子機器が変更された際の制御部62の動作を説明するためのフローチャートである。ここではアクティブな状態の電子機器の変更として、図2に示すBDP10の再生中に、ユーザがSTB20の再生を実行する場合を説明する。
【0085】
まず、図1に示す第1の電子機器(BDP)10が再生を実行しているアクティブな状態である時に、ユーザの指示に基づいて第2の電子機器(STB)20は再生を開始する。これにより、第1の電子機器10に代わって、第2の電子機器20がアクティブな状態となる。
【0086】
STB20の再生を開始すると、HDMI送出部22からHDMIケーブルを介して音声映像出力装置50の第2のHDMI受入部56にHDMI映像信号、HDMI音声信号、HDMI−CEC制御情報(以下、制御情報HCとする。)が入力される。制御情報HCは図5に示す<Active Source>メッセージであり、ここではSTB20の論理アドレス情報を含む。音声映像出力装置50の制御部54は第2のHDMI受入部56から制御情報HCを受け取り、受け取った制御情報HCをHDMIインタフェース部51に供給する。HDMIインタフェース部51に含まれる各HDMI受入部55〜59は、各々が接続されている電子機器10〜40、及び音声制御装置60に制御情報HCを送信する。
【0087】
制御部62は、ステップS501で制御情報HCの受信の有無を判断している。上述したようにSTB20の再生が開始されると、音声制御装置60のHDMI送出部64は、第n+1のHDMI受入部59から送信された制御情報HCを受け取り、制御部62に供給する。制御部62はステップS501で制御情報HCを受信したと判断すると、ステップS502に進む。制御部62はステップS502で、制御情報HCに基づいてアクティブ状態の電子機器が変更されたか否かを判断する。変更された場合はステップS503に進む。変更されていない場合は、ステップS501に戻る。
【0088】
以降のステップS503及びステップS504は、図4で説明したステップS104及びステップS105と同様のステップである。ステップS503で制御部62は、制御情報HCに基づいて音声入力切替部71を制御する。ここでは制御情報HCはSTB20がアクティブな状態であることを示すため、制御部62はSTB20の論理アドレスと対応付けられている第2の非HDMI受入部66からの音声信号を出力するよう、音声入力切替部71を制御する。
【0089】
続いてステップS504に進み制御部62は、音声映像出力装置50の制御部54に、HDMI送出部64及び第n+1のHDMI受入部59を介して、音声映像出力装置50の音声出力を消音状態とするよう指示する制御情報HCを供給する。
【0090】
このように、音声制御装置60は、アクティブな状態の電子機器の変更時において、自動的に新たなアクティブな状態にある電子機器の出力インタフェースの種別を検出して、その入力インタフェースを切り替えて、音声信号を受信することが可能である。
【0091】
(5)従来の音声制御装置の電源管理方法
従来の音声制御装置が、シンク機器である音声映像出力装置の電源状態に伴い、自己の動作電源のスイッチ処理を実行する方法について、図7を用いて説明する。図7は従来の音声制御装置の制御部が電源をオフにすることを判断する動作を説明するフローチャートである。
【0092】
ユーザによって音声映像出力装置の電源が切られると、音声映像出力装置の制御部は、自身(音声映像出力装置)の電源がオフとなったことを示すスタンバイ情報をHDMIケーブルを介して接続されている各電子機器及び音声制御装置に送信する。
【0093】
図7に示すステップS201において、音声制御装置の制御部は、スタンバイ情報の受信の有無を判断している。音声映像出力装置が出力したスタンバイ情報が、音声制御装置のHDMI送出部を経て制御部に供給されると、制御部はステップS201にてスタンバイ情報を取得したと判断する。
【0094】
音声制御装置の制御部はスタンバイ情報を取得するとステップS202に進み、音声映像出力装置の電源オフに連動して自己の動作電源を自動的にオフにする。
【0095】
このように、従来の音声制御装置は、接続されている音声映像出力装置の動作電源がオフとなったことに伴って、自動的に自己の動作電源もオフにすることができる。そのため、音声制御装置は、使用しない間の動作時間短縮による節電及び機器の劣化を防止することが可能であった。
【0096】
(6)本発明の音声制御装置60の電源管理方法
本発明の音声制御装置60が、シンク機器である音声映像出力装置50の電源状態に伴い、自己の動作電源のスイッチ処理を実行する方法の一実施形態について、図1及び図8を用いて説明する。図8は本発明の音声制御装置60の制御部62が電源をオフにすることを判断する動作の一実施形態を説明するフローチャートである。
【0097】
図7に示した例と同様に、ユーザによって音声映像出力装置50の電源が切断されると、音声映像出力装置50の制御部54は音声映像出力装置50の電源が切断(オフ)されたことを示すHDMI−CEC制御信号(スタンバイ情報)を各電子機器10〜40及び音声制御装置60に送信する。音声制御装置60の制御部62は、図8に示すステップS301においてスタンバイ情報の受信の有無を判断しており、スタンバイ情報を受け取ったと判断すると、ステップS302に進む。ステップS302において、制御部62の信号検出部70は再生部69から供給される再生信号に基づいて再生部69が再生中のコンテンツが映像信号を含むか否かを判断する。ステップS302において、再生部69が映像信号を含むコンテンツを再生している場合には、制御部62はステップS303に進み、音声映像出力装置50の電源オフに関する信号に連動して、自己の動作電源を自動的にオフにする。
【0098】
ステップS302において、再生部69が映像信号を含まないコンテンツ、すなわち音声信号のみのコンテンツを再生していると判断した場合には、制御部62は自己の動作電源をオンの状態で維持し、再生部69から出力されている音声信号を音声出力装置63に出力する。
【0099】
このように、本発明の音声制御装置60の電源管理方法によれば音声制御装置60は、再生部69が映像信号を含むコンテンツを再生している場合には、音声映像出力装置50の動作電源のオフと同時に、動作電源を自動でオフにするため、ユーザが音声映像出力装置50の電源状態の変化に合わせて音声制御装置60の電源をオフにする手間を省くことができて便利である。また音声制御装置60において、音声信号のみが存在するコンテンツを再生している場合には音声映像出力装置50の動作電源がオフされても、音声制御装置60は継続して動作電源がオンの状態を維持するため、音声を継続して聴くことができる。
【0100】
前述した「(5)従来の音声制御装置の電源管理方法」では、音声映像出力装置が動作電源をオフにした際にグローバル発信するスタンバイ情報(図5のステップS32<Standby>)のHDMI−CEC制御メッセージを音声制御装置が受信し、音声制御装置の制御部は音声映像出力装置の電源の状態に連動して、自動的に自己の動作電源をオフにする。この場合、音声制御装置の制御部は再生部でコンテンツを再生しているかいないかに関わらず、自己の電源をオフとする。
【0101】
しかし(6)で説明した本発明における音声制御装置の一実施形態であれば、音声映像出力装置50での視聴とは別に音声制御装置60が、例えばコンパクトディスク等、音声信号のみのコンテンツを再生出力している場合に制御部62は音声制御装置60の電源を切らないよう制御でき、よりユーザにとって好ましい。すなわち本発明における音声制御装置の電源管理方法は、音声制御装置60が音声信号のみのコンテンツを再生している場合には、音声映像出力装置50の動作電源が切断されることにより供給されるスタンバイ情報を制御部62が受信しても、その影響を受けることなくコンテンツの再生が継続できる。
【0102】
(7)電子機器登録方法
音声制御装置60が、第1の電子機器10、第2の電子機器20、第3の電子機器30、第nの電子機器40のそれぞれ出力するHDMIに準拠しない信号の種別を判断し、設定する方法について、図1及び図3のシステム構成図、図9及び図10を用いて説明する。図9は、電子機器が出力する信号種別を設定するためのフローチャートである。
【0103】
ここで、音声制御装置60が電子機器を登録する際の初期状態は以下の通りである。図1に示す電子機器10,20,30,40及び音声映像出力装置50,音声制御装置60が正しく接続され、全ての電子機器10〜40の動作電源はオフ(待機電源はオン)である。音声映像出力装置50の図示しない表示部に図10(a)に示す初期設定の設定画面が表示されている状態で、ユーザは第nの電子機器40を音声制御装置60に登録するため、第nの電子機器40の動作電源をオンとする。動作電源がオンとなった第nの電子機器40はメディアディスクを再生して映像及び音声の出力が可能な状態であり、また第nの電子機器40はアンテナ等より受信した放送の出力が可能な状態である。ユーザはまた、図10(a)に示す設定画面の通り、登録しようとする電子機器40において、コンテンツを再生する。第nの電子機器40は、ユーザ操作に基づいて映像信号、音声信号、制御情報HCを出力する。
【0104】
図9に示すステップS401において、図1に示す音声制御装置60の制御部62は、アクティブな状態となった電子機器から出力された制御情報HCの受信の有無を判断する。ここではユーザが第nの電子機器40の電源をオンとしたことで、制御部62はステップS401にて第nの電子機器40がアクティブな状態にあることを示す信号(制御情報HC)を受信し、ステップS402に進む。先述したように音声制御装置60の制御部62は、音声映像出力装置50を介しHDMI−CEC信号線252を通して、第nの電子機器40から制御情報HCを受信する。
【0105】
ステップS402において、制御部62は、第1の非HDMI受入部65〜第nの非HDMI受入部68に入力された非HDMI音声信号を検出し、どの形式のインタフェースで接続されているかを判断する。この時、図10(b)に示す画像が表示部に表示される。制御部62は非HDMI音声信号が入力されたインタフェースの形式を検出すると、ステップS403にて音声信号が入力された非HDMI受入部の入力インタフェースとアクティブな状態の電子機器のIDとを対応付けて、記憶部73に記憶させる。最後に制御部62はステップS404において、記憶部73に記憶させた内容を図10(c)に示す画像として表示部に所定の時間(例えば5秒間)表示させ、または音声で発信して、ユーザに登録状況を示す。
【0106】
ここでは制御部62は、第nの電子機器40から出力された非HDMI音声信号が第nの非HDMI受入部68に入力されたことを検出し(ステップS402)、HDMI送出部64から受け取った第nの電子機器40の機器IDと第nの非HDMI受入部68とを対応付けて、記憶部73に記憶させる。
【0107】
図10(a)〜(c)に示すように、音声制御装置60の初期設定におけるガイドあるいはウィザードが音声映像出力装置50の図示しない表示部に順に表示される。図10(a)に示すように、音声制御装置60は設定の方法が示された画像を表示部に表示する。ユーザは図10(a)に示された画像を見ながら、適当な操作を音声制御装置60に対して行う。音声制御装置60の制御部62は、電子機器がアクティブな状態となると自動で電子機器と非HDMI受入部との対応付けを実行する。
【0108】
図10(b)に示すように、図9のステップS402の処理が完了するまでの経過状態は、現在の処理状況を示す画像が例えばポップアップウィンドウとして表示部に表示される。処理の完了後、図10(b)に示すポップアップウィンドウが自動的に表示されなくなることで、ユーザはポップアップウィンドウが表示されている状態において処理が進行中であることがわかる。
【0109】
図10(c)に示すように、図9に示すステップS406における電子機器の検出及び電子機器と音声入力インタフェースの種別との対応付け等の登録結果を示す画像は、例えばポップアップウィンドウとして表示部に表示される。ポップアップウィンドウの表示時間は、本発明の実施の形態に係る視聴システムを活用するユーザが認識するのに十分な時間、例えば5秒間とすることができる。もちろん表示時間は可変である。
【0110】
以上説明したように、音声制御装置60は、音声映像出力装置50を経由してHDMI−CEC制御情報を利用することで、各電子機器10,20,30,40と各電子機器10,20,30,40が備える非HDMI出力部11,21,31,41の種別とを、自動的に対応付けることが可能である。
【0111】
(8)その他の実施の形態
上記のように、本発明の音声制御装置を実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面は本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【符号の説明】
【0112】
10…第1の電子機器(BDP)
20…第2の電子機器(STB)
30…第3の電子機器(ゲーム機器)
40…第nの電子機器
11、21、31、41…非HDMI出力部
12、22、32、42…HDMI出力部
50…音声映像出力装置(再生装置)
52、53…音声出力部(内蔵スピーカ)
55…第1のHDMI入力部
56…第2のHDMI入力部
57…第3のHDMI入力部
58…第nのHDMI入力部
60…音声制御装置
62…制御部
63…音声出力装置
64…HDMI出力部
65…第1の非HDMI入力部
66…第2の非HDMI入力部
67…第3の非HDMI入力部
68…第nの非HDMI入力部
71…音声入力切替部
72…音声切替判断部
73…記憶部
208…音声入力切替部
210…映像入力切替部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電子機器よりHDMI規格に準拠しない非HDMI音声信号が入力される複数の非HDMI受入部と、
音声映像出力装置よりHDMI規格に準拠した機器制御信号を受け取る制御信号受入部と、
前記複数の非HDMI受入部より出力された非HDMI音声信号を受け取る音声入力切替部と、
前記音声入力切替部を制御する制御部とを備え、
前記制御信号受入部は、前記複数の電子機器のうちの前記非HDMI音声信号を出力している電子機器を示す第1の機器制御信号を受け取り、
前記制御部は、前記第1の機器制御信号が示す前記電子機器から出力された非HDMI音声信号を出力するよう、前記音声入力切替部を制御する
ことを特徴とする音声制御装置。
【請求項2】
前記音声制御装置は、前記音声映像出力装置にHDMI規格に準拠した機器制御信号を出力する制御信号送出部を更に備え、
前記制御部は、前記非HDMI音声信号を出力するよう前記音声入力切替部を制御すると、前記制御信号送出部に前記音声映像出力装置が出力している音声信号を消音状態とするよう制御するための第2の機器制御信号を出力させる、
ことを特徴とする請求項1記載の音声制御装置。
【請求項3】
前記音声制御装置は、少なくとも映像信号と音声信号のいずれか一方を再生して出力する再生部を更に備え、
前記音声入力切替部は、前記再生部から音声信号を受け取り、
前記制御部は、
前記音声映像出力装置の電源が切断されたことを示す第3の機器制御信号を前記制御信号受入部が受け取ると、前記再生部が音声信号のみを再生しているか否かを判断し、
前記再生部が音声信号のみを再生していると判断すると、前記再生部が出力した前記音声信号を出力するよう前記音声入力切替部を制御する
ことを特徴とする請求項1または2記載の音声制御装置。
【請求項4】
HDMI規格に準拠しない非HDMI音声信号を出力する非HDMI音声出力部と、HDMI規格に準拠した機器制御信号を出力する制御信号送出部とを備える電子機器と、
前記機器制御信号を送受する制御信号送受部を備える音声映像出力装置と、
前記電子機器が出力した前記非HDMI音声信号が入力される非HDMI受入部と、前記制御信号送受部が送出した前記機器制御信号を受け取る制御信号受入部と、前記非HDMI受入部より出力された非HDMI音声信号を受け取る音声入力切替部と、前記音声入力切替部を制御する制御部とを備える音声制御装置とを備え、
前記制御信号送出部は、前記非HDMI音声出力部が前記非HDMI音声信号を出力すると、前記非HDMI音声信号を出力したことを示す機器制御信号を出力し、
前記制御信号送受部は、前記機器制御信号を受け取ると前記制御信号受入部に送出し、
前記制御部は、前記機器制御信号に基づいて前記音声入力切替部を制御することを特徴とする音声制御システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2011−182303(P2011−182303A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−46497(P2010−46497)
【出願日】平成22年3月3日(2010.3.3)
【出願人】(000004329)日本ビクター株式会社 (3,896)
【Fターム(参考)】