説明

音楽ゲーム装置

【課題】再生される楽曲の曲数に変化がある音楽ゲーム装置を提供すること。
【解決手段】楽曲の進行に合わせたタイミングで、プレーヤに楽器型の操作入力部を叩く操作入力を行わせる音楽ゲーム装置10である。再生制御部114は、プレーヤの操作入力の評価が第1の条件を満たすものでない場合であっても、第2の条件を満たす場合には、次の楽曲データを再生する。条件設定部116は、第2の条件を所与の条件に応じて設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音楽ゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、楽曲の進行に合わせたタイミングで、プレーヤに楽器型の操作入力部に操作入力を行わせる音楽ゲーム装置が知られている。かかる音楽ゲーム装置では、表示部に表示させる画像において、所定の指示標識を楽曲の進行に合わせた基準タイミングで所定の基準位置に到達するように移動させることにより、プレーヤに楽曲の進行に合わせた操作入力のタイミングを指示している(特許文献1)。
【特許文献1】特開2006−334442号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし従来の音楽ゲーム装置では、予め定められた曲数の楽曲についてゲームを行うものであったため、再生される楽曲の曲数に変化がないという問題があった。
【0004】
本発明は以上のような問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、再生される楽曲の曲数に変化がある音楽ゲーム装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)本発明は、
操作入力が行われる楽器型の操作入力部と、
画像を表示する表示部と、
音を出力する音出力部と、
記憶部に格納された楽曲データを再生する楽曲再生部と、
前記表示部に表示させる画像において、前記操作入力部に操作入力を行うことをプレーヤに指示する指示標識を、前記楽曲再生部が再生する楽曲データに合わせて予め定められた基準タイミングで基準位置に到達するように移動させる表示制御部と、
プレーヤが前記操作入力部に操作入力を行ったタイミングと前記基準タイミングとに基づいて、プレーヤの操作入力を評価する評価部と、
前記楽曲再生部に次の楽曲データを再生させるための第1の条件が満たされたか否かを、前記評価部の評価の結果に基づいて判定する第1の判定部と、
前記第1の条件が満たされた場合に、前記楽曲再生部に次の楽曲データを再生させる再生制御部と、
前記第1の条件が満たされない場合であっても前記楽曲再生部に次の楽曲データを再生させるための第2の条件を設定する条件設定部と、
前記第1の条件が満たされない場合に、前記条件設定部が設定した前記第2の条件が満たされたか否かを判定する第2の判定部と、
を備え、
前記再生制御部は、
前記第2の条件が満たされた場合に、前記楽曲再生部に次の楽曲データを再生させることを特徴とする音楽ゲーム装置に関係する。
【0006】
本発明では、プレーヤの操作入力の評価が第1の条件を満たすものである場合に、次の楽曲データが再生され、プレーヤは次の楽曲についてゲームを行うことができる。更に本発明では、プレーヤの操作入力の評価が第1の条件を満たすものでない場合であっても、第2の条件を満たす場合には、次の楽曲データが再生され、プレーヤは次の楽曲についてゲームを行うことができる。ここで本発明では、条件設定部が第2の条件を設定するようにしている。従って本発明によれば、第1の条件が満たされない場合であっても次の楽曲データが再生される確率、頻度、難易度などを、条件設定部が設定する第2の条件の内容に応じて変化させることができる。
【0007】
(2)また本発明では、
前記条件設定部は、
前記第2の条件を所与の抽選処理に基づいて決定するようにしてもよい。
【0008】
このようにすれば、第1の条件が満たされない場合であっても次の楽曲データが再生される確率、頻度、難易度などを、抽選処理の結果に応じて変化させることができる。
【0009】
(3)また本発明では、
前記第1の条件が満たされない場合であって、前記第2の条件が満たされない場合に、ゲームを終了させるゲーム処理部を更に備え、
前記第1の判定部は、
前記楽曲再生部が楽曲データの再生を終了した後に、前記第1の条件が満たされたか否かを判定し、
前記条件設定部は、
前記第1の条件が満たされない場合に、前記第2の条件を所与の抽選処理に基づいて決定するようにしてもよい。
【0010】
このようにすれば、楽曲データの再生が終了されるまでの操作入力の評価に基づいて、第1の条件を判定することができるとともに、楽曲データの再生が終了された後に第2の条件を決定することができる。
【0011】
(4)また本発明では、
設定入力が行われる設定入力部を更に備え、
前記条件設定部は、
前記第2の条件を前記設定入力部への設定入力に基づいて設定するようにしてもよい。
【0012】
このようにすれば、第1の条件が満たされない場合であっても次の楽曲データが再生される確率、頻度、難易度などを、設定入力部への設定入力に応じて変化させることができる。
【0013】
(5)また本発明では、
前記第1の条件が満たされない場合であって、前記第2の条件が満たされない場合に、ゲームを終了させるゲーム処理部を更に備え、
前記第1の判定部は、
前記楽曲再生部が楽曲データの再生を終了した後に、前記第1の条件が満たされたか否かを判定するようにしてもよい。
【0014】
このようにすれば、楽曲データの再生が終了されるまでの操作入力の評価に基づいて、第1の条件を判定することができる。
【0015】
(6)また本発明では、
前記ゲーム処理部は、
プレーヤからゲーム料金を受け付けた場合にゲームを開始させ、
前記再生制御部は、
前記ゲームが開始された場合に、前記楽曲再生部に楽曲データを再生させるようにしてもよい。
【0016】
このようにすれば、1回のゲーム料金の支払いで再生される楽曲データの数を、操作入力の評価や第2の条件の内容に応じて変化させることができる。
【0017】
(7)また本発明では、
前記条件設定部は、
前記第2の条件として、所与の期間にプレーヤが行うべき操作入力の回数を設定し、
前記表示制御部は、
前記第1の条件が満たされない場合に、前記操作入力部に操作入力を行うことをプレーヤに案内する案内画像を前記表示部に表示させ、
前記第2の判定部は、
前記所与の期間にプレーヤが行った操作入力の回数が、前記条件設定部が設定した操作入力の回数に達したか否かを判定し、
前記再生制御部は、
前記所与の期間にプレーヤが行った操作入力の回数が、前記条件設定部が設定した操作入力の回数に達した場合に、前記楽曲再生部に次の楽曲データを再生させるようにしてもよい。
【0018】
このようにすれば、第1の条件が満たされない場合に次の楽曲データが再生される確率、頻度、難易度などを、条件設定部が設定する操作入力の回数に応じて変化させることができる。
【0019】
(8)また本発明は、
操作入力が行われる楽器型の操作入力部と、
画像を表示する表示部と、
音を出力する音出力部と、
記憶部に格納された楽曲データを再生する楽曲再生部と、
前記表示部に表示させる画像において、前記操作入力部に操作入力を行うことをプレーヤに指示する指示標識を、前記楽曲再生部が再生する楽曲データに合わせて予め定められた基準タイミングで基準位置に到達するように移動させる表示制御部と、
プレーヤが前記操作入力部に操作入力を行ったタイミングと前記基準タイミングとに基づいて、プレーヤの操作入力を評価する評価部と、
前記楽曲再生部に次の楽曲データを再生させるための第1の条件が満たされたか否かを、前記評価部の評価の結果に基づいて判定する第1の判定部と、
前記第1の条件が満たされた場合に、前記楽曲再生部に次の楽曲データを再生させる再生制御部と、
前記第1の条件が満たされない場合であっても前記楽曲再生部に次の楽曲データを再生させることの当否を、所与の抽選処理に基づいて決定する抽選処理部と、
を備え、
前記再生制御部は、
前記抽選処理部が当選を決定した場合に、前記楽曲再生部に次の楽曲データを再生させることを特徴とする音楽ゲーム装置に関係する。
【0020】
本発明では、プレーヤの操作入力の評価が第1の条件を満たすものである場合に、次の楽曲データが再生され、プレーヤは次の楽曲についてゲームを行うことができる。更に本発明では、プレーヤの操作入力の評価が第1の条件を満たすものでない場合であっても、抽選処理部が当選を決定した場合には、次の楽曲データが再生され、プレーヤは次の楽曲についてゲームを行うことができる。従って本発明によれば、第1の条件が満たされない場合であっても次の楽曲データが再生される確率を、抽選処理部が当選を決定する確率に応じて変化させることができる。
【0021】
(9)また本発明では、
前記第1の条件が満たされない場合であって、前記抽選処理部が当選を決定しない場合に、ゲームを終了させるゲーム処理部を更に備え、
前記第1の判定部は、
前記楽曲再生部が楽曲データの再生を終了した後に、前記第1の条件が満たされたか否かを判定し、
前記抽選処理部は、
前記第1の条件が満たされない場合に、前記楽曲再生部に次の楽曲データを再生させることの当否を所与の抽選処理に基づいて決定するようにしてもよい。
【0022】
このようにすれば、楽曲データの再生が終了されるまでの操作入力の評価に基づいて、第1の条件を判定することができるとともに、楽曲データの再生が終了された後に楽曲再生部に次の楽曲データを再生させることの当否を決定することができる。
【0023】
(10)また本発明では、
前記ゲーム処理部は、
プレーヤからゲーム料金を受け付けた場合にゲームを開始させ、
前記再生制御部は、
前記ゲームが開始された場合に、前記楽曲再生部に楽曲データを再生させるようにしてもよい。
【0024】
このようにすれば、1回のゲーム料金の支払いで再生される楽曲データの数を、操作入力の評価や、抽選処理部が当選を決定する確率に応じて変化させることができる。
【0025】
(11)また本発明では、
設定入力が行われる設定入力部と、
前記設定入力部への設定入力に基づいて、前記抽選処理部が当選を決定する確率を変更する確率変更部と、
を更に含むようにしてもよい。
【0026】
このようにすれば、第1の条件が満たされない場合に次の楽曲データが再生される確率を、確率変更部が設定する確率に応じて変化させることができる。
【0027】
(12)また本発明は、
操作入力が行われる楽器型の操作入力部と、
画像を表示する表示部と、
音を出力する音出力部と、
記憶部に格納された楽曲データを再生する楽曲再生部と、
前記表示部に表示させる画像において、前記操作入力部に操作入力を行うことをプレーヤに指示する指示標識を、前記楽曲再生部が再生する楽曲データに合わせて予め定められた基準タイミングで基準位置に到達するように移動させる表示制御部と、
プレーヤが前記操作入力部に操作入力を行ったタイミングと前記基準タイミングとに基づいて、プレーヤの操作入力を評価する評価部と、
前記楽曲再生部に次の楽曲データを再生させるための第1の条件が満たされたか否かを、前記評価部の評価の結果に基づいて判定する第1の判定部と、
前記第1の条件が満たされた場合に、前記楽曲再生部に次の楽曲データを再生させる再生制御部と、
前記第1の条件が満たされない場合であっても前記楽曲再生部に次の楽曲データを再生させるための第2の条件、または前記第1の条件が満たされない場合であっても前記楽曲再生部に次の楽曲データを再生させることの当選を、所与の抽選処理に基づいて決定する抽選処理部と、
前記第1の条件が満たされない場合であって、前記第2の条件が決定された場合に、前記抽選処理部が決定した前記第2の条件が満たされたか否かを判定する第2の判定部と、
を備え、
前記再生制御部は、
前記第2の条件が満たされた場合に、または前記抽選処理部が前記楽曲再生部に次の楽曲データを再生させることの当選を決定した場合に、前記楽曲再生部に次の楽曲データを再生させることを特徴とする音楽ゲーム装置に関係する。
【0028】
本発明では、プレーヤの操作入力の評価が第1の条件を満たすものである場合に、次の楽曲データが再生され、プレーヤは次の楽曲についてゲームを行うことができる。更に本発明では、プレーヤの操作入力の評価が第1の条件を満たすものでない場合であっても、第2の条件を満たす場合または抽選処理部が当選を決定した場合には、次の楽曲データが再生され、プレーヤは次の楽曲についてゲームを行うことができる。ここで本発明では、第2の条件、または楽曲再生部に次の楽曲データを再生させることの当選が所与の抽選処理に基づいて決定されるようにしている。従って本発明によれば、第1の条件が満たされない場合であっても次の楽曲データが再生される確率、頻度、難易度などを、抽選処理部が決定する第2の条件の内容、および抽選処理部が当選を決定する確率に応じて変化させることができる。
【0029】
(13)また本発明では、
前記第1の条件が満たされない場合であって、前記第2の条件が満たされない場合に、ゲームを終了させるゲーム処理部を更に備え、
前記第1の判定部は、
前記楽曲再生部が楽曲データの再生を終了した後に、前記第1の条件が満たされたか否かを判定し、
前記抽選処理部は、
前記第1の条件が満たされない場合に、前記第2の条件、または前記楽曲再生部に次の楽曲データを再生させることの当選を、所与の抽選処理に基づいて決定するようにしてもよい。
【0030】
このようにすれば、楽曲データの再生が終了されるまでの操作入力の評価に基づいて、第1の条件を判定することができるとともに、楽曲データの再生が終了された後に第2の条件、または楽曲再生部に次の楽曲データを再生させることの当選を決定することができる。
【0031】
(14)また本発明では、
前記ゲーム処理部は、
プレーヤからゲーム料金を受け付けた場合にゲームを開始させ、
前記再生制御部は、
前記ゲームが開始された場合に、前記楽曲再生部に楽曲データを再生させるようにしてもよい。
【0032】
このようにすれば、1回のゲーム料金の支払いで再生される楽曲データの数を、操作入力の評価、第2の条件の内容、抽選処理部が当選を決定する確率に応じて変化させることができる。
【0033】
(15)また本発明では、
前記抽選処理部は、
前記第2の条件として、所与の期間にプレーヤが行うべき操作入力の回数を決定し、
前記表示制御部は、
前記第1の条件が満たされない場合であって、前記第2の条件が決定された場合に、前記操作入力部に操作入力を行うことをプレーヤに案内する案内画像を前記表示部に表示させ、
前記第2の判定部は、
前記所与の期間にプレーヤが行った操作入力の回数が、前記抽選処理部が決定した操作入力の回数に達したか否かを判定し、
前記再生制御部は、
前記第2の条件が決定された場合であって、前記所与の期間にプレーヤが行った操作入力の回数が、前記抽選処理部が決定した操作入力の回数に達した場合に、前記楽曲再生部に次の楽曲データを再生させるようにしてもよい。
【0034】
このようにすれば、第1の条件が満たされない場合に次の楽曲データが再生される確率、頻度、難易度などを、抽選処理部が決定する操作入力の回数、および抽選処理部が当選を決定する確率に応じて変化させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0036】
1.第1実施形態
1−1.外観構成
図1は、第1実施形態の音楽ゲーム装置10の外観を示す図である。図1に示すように本実施形態の音楽ゲーム装置10は、筐体12の前面に、2個の太鼓(楽器の一例)型の操作入力部14と、画像を表示する表示部16と、音を出力する音出力部18と、ゲーム料金を受け入れる料金受入口20とが設けられており、音楽ゲームを実行する。
【0037】
操作入力部14は、太鼓の形状を有しており、プレーヤがスティックや手で叩くことにより操作入力を行うものである。図示しないが、この操作入力部14の円形の皮面22の内部には、プレーヤが円形の皮面22を叩いたことを検出するセンサが設けられており、皮面22の周縁24の内部には、プレーヤが皮面22の周縁24を叩いたことを検出するセンサが設けられている。従って音楽ゲーム装置10は、プレーヤが皮面22を叩いたか、皮面22の周縁24を叩いたかを判別することができる。なお本実施形態の音楽ゲーム装置10は、2個の操作入力部14を有しており、同時に二人のプレーヤが音楽ゲームをプレーすることができる。
【0038】
そして音楽ゲーム装置10は、音楽ゲームが開始されると、音出力部18から楽曲音を出力させるとともに、表示部16において、楽曲の進行に合わせて複数の指示標識26が、表示部16の表示領域28の右側から左側に向けて移動する画像を表示させる。この指示標識26は、操作入力部14に操作入力を行うべき基準タイミングをプレーヤに認知させるための表示である。そして音楽ゲーム装置10は、表示部16の表示領域28の左側中央部に基準標識30(基準位置の一例)を固定的に表示させ、楽曲データに合わせて予め定められた指示標識26ごとの基準タイミングで各指示標識26が基準標識30に到達するように、各指示標識26を所定の移動経路32に沿って移動させる。なお本実施形態の音楽ゲーム装置10は、表示領域28の上段に一方のプレーヤ用の指示標識26と基準標識30とを表示させ、表示領域28の下段に他方のプレーヤ用の指示標識26と基準標識30とを表示させる。
【0039】
そして本実施形態では、操作入力部14の皮面22を叩く操作入力を指示する「ドン」という文字が付された赤い指示標識26と、操作入力部14の皮面22の周縁24を叩く操作入力を指示する「カッ」という文字が付された青い指示標識26の2種類の指示標識26が用意されている。そして各指示標識26が基準標識30に到達した基準タイミングにおいて、各指示標識26に対応する操作入力が行われると、音出力部18から太鼓の皮面22を叩いたときの「ドン」という効果音、または太鼓の皮面22の周縁24を叩いたときの「カッ」という効果音を出力させるとともに、得点を加算する。
【0040】
1−2.データ構成
図2は、指示標識26の移動表示と操作入力のタイミングの評価について説明するための図である。図2に示すように本実施形態の音楽ゲーム装置10は、楽曲音を出力するための楽曲データを記憶部に格納しているとともに、楽曲に応じた間隔で赤い指示標識26及び青い指示標識26が配置された譜面画像を、楽曲ごとに記憶部に格納している。そして音楽ゲーム装置10は、この横長の譜面画像を、楽曲データの再生に連動させて表示部16の表示領域28を図中の右側から左側に向けて一定速度で移動させる。これにより音楽ゲーム装置10は、表示部16の表示領域28において複数の指示標識26を、位置を変えずに表示される基準標識30に向けて、右側から左側に所定の移動経路32に沿って一定速度で移動させる。
【0041】
そして音楽ゲーム装置10は、複数の指示標識26のそれぞれについて、操作入力部14に対して操作入力を行うべき基準タイミングを示した基準タイミングデータを、楽曲ごとに記憶部に格納している。具体的にはこの基準タイミングデータは、楽曲データの再生を開始してから何秒後に各指示標識26が基準標識30に到達するかを示すものである。
【0042】
そして音楽ゲーム装置10は、楽曲データの再生と、譜面画像の移動表示と、経過時間のカウントとを同時に開始する。そして、例えば図4に示す譜面画像の先頭に配置された赤い指示標識26の基準タイミング(楽曲再生開始から5秒後)が到来したときに、操作入力部14の皮面22を叩く操作入力が行われると、「ドン」という効果音を音出力部18から出力させるとともに、「Great!」とプレーヤを評価する表示を行い、相対的に高い得点を加算する。
【0043】
また、基準タイミングと操作入力のタイミングとが厳密に一致しなくても、基準タイミングの前後の所定の短い期間(例えば0.2秒間)に、操作入力部14の皮面22を叩く操作入力が行われると、「ドン」という効果音を音出力部18から出力させるとともに、「Good」とプレーヤを評価する表示を行い、相対的に低い得点を加算する。
【0044】
一方、基準タイミングの前後の所定の短い期間に、操作入力部14に対する操作入力が行われない、或いは指示標識26が指示する操作入力とは異なる操作入力が行われると、「Bad」とプレーヤを評価する表示を行い、得点は加算しない。
【0045】
こうして本実施形態の音楽ゲーム装置10では、プレーヤは、音出力部18から出力される楽曲音を聞きながら、また表示部16において移動する指示標識26を見ながら、楽曲の進行に合わせて予め定められたタイミングで太鼓を叩くという音楽ゲームを楽しむ。そして音楽ゲーム装置10は、1曲分の楽曲が終了するとその楽曲についてのプレーヤの操作入力を評価し、評価が所定の基準得点(第1の条件の一例)を上回ると、プレーヤが次の楽曲についてもゲームを行うことができるようにしている。
【0046】
1−3.機能ブロック
図3は、本実施形態の音楽ゲーム装置10の機能を示すブロック図である。なお、図3の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0047】
操作入力部14は、プレーヤが円形の皮面22を叩いたことを検出する第1の検出部36と、プレーヤが皮面22の周縁24を叩いたことを検出する第2の検出部38とを含む。この第1の検出部36、第2の検出部38の機能は、例えば感圧センサなどにより実現できる。
【0048】
表示部16は、画像を出力するものであり、その機能は、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどにより実現できる。具体的には表示部16は、指示標識26や基準標識30やゲームキャラクタなどを含むゲーム画像を表示する。
【0049】
音出力部18は、音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、ヘッドフォンなどにより実現できる。具体的には音出力部18は、ゲームが開始され楽曲データが再生されると、楽曲音を出力する。
【0050】
情報記憶媒体40(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などの外部記憶装置により実現できる。
【0051】
この情報記憶媒体40には、処理部100において種々の処理を行うためのプログラムやデータが記憶されている。即ち、この情報記憶媒体40には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶されている。
【0052】
また情報記憶媒体40には、複数種類の楽曲の楽曲データと、各楽曲の譜面画像と、各楽曲の基準タイミングデータとが格納されている。本実施形態では楽曲データとして、パルス符号変調(PCM)方式などで符号化されたデジタルデータが用いられている。
【0053】
記憶部50は、処理部100や通信部60などのワーク領域となるもので、その機能はRAMやVRAMなどにより実現できる。そして、本実施形態の記憶部50は、処理部100のワーク領域として使用される主記憶部51と、表示部16に表示させる画像が描画される描画バッファ52と、ゲームキャラクタなどの表示物(オブジェクト)のモデルデータが読み込まれる表示物データ記憶部53と、を含む。
【0054】
特に本実施形態の記憶部50は、楽曲データ記憶部54と、譜面画像記憶部55と、基準タイミングデータ記憶部56とを含む。楽曲データ記憶部54には、情報記憶媒体40に格納された複数の楽曲データのうち、音出力部18に出力させる楽曲データが読み込まれる。譜面画像記憶部55には、楽曲データ記憶部54に読み込まれた楽曲データに対応する譜面画像が読み込まれる。基準タイミングデータ記憶部56には、楽曲データ記憶部54に読み込まれた楽曲データに対応する基準タイミングデータが読み込まれる。
【0055】
通信部60は、外部(例えばサーバや他の携帯端末)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用の集積回路(ASIC)などのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0056】
なお、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(データ)は、ホスト装置(サーバ)が有する情報記憶媒体からネットワーク及び通信部60を介して情報記憶媒体40(記憶部50)に配信してもよい。このようなホスト装置(サーバ)の情報記憶媒体の使用も本発明の範囲内に含めることができる。
【0057】
処理部100(プロセッサ)は、操作入力部14からの検出データやプログラムなどに基づいて、ゲーム処理、画像生成処理、音生成処理などの処理を行う。この処理部100は、記憶部50をワーク領域として各種処理を行い、その機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、各種集積回路(IC、ASIC)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0058】
特に、本実施形態の処理部100は、ゲーム処理部102、楽曲再生部104、表示制御部106、描画部108、評価部110、第1の判定部112、再生制御部114、条件設定部116、第2の判定部118を含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよい。
【0059】
ゲーム処理部102は、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、或いはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などを行う。特にゲーム処理部102は、図1で示した料金受入口20にプレーヤが料金を入れることにより、プレーヤからゲーム料金を受け付けた場合にゲームを開始させる。そしてゲーム処理部102は、プレーヤの操作入力の評価が所定の基準を上回らない場合、または予め定められた曲数の楽曲についてプレーヤがゲームを行った場合に、ゲームを終了させる。
【0060】
楽曲再生部104は、楽曲データ記憶部54に読み込まれた楽曲データの再生を行い、連続的な楽曲音の波形を音出力部18に出力するものであり、その機能は、楽曲データに基づいて楽曲音の波形を生成する集積回路(音源IC)などのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0061】
表示制御部106は、表示部16に表示出力される表示物の表示制御を行う。具体的には、表示物(ゲームキャラクタ、背景、建物、地面など)を発生させたり、表示物の表示位置を指示したり、表示物を消滅させたりするなどの表示制御を行う。即ち発生した表示物を表示物リストに登録したり、表示物リストを描画部108に転送したり、消滅した表示物を表示物リストから削除したりするなどの表示制御を行う。
【0062】
特に表示制御部106は、表示部16に表示させる画像において、操作入力部14に操作入力を行うことをプレーヤに指示する指示標識26を、楽曲再生部104が再生する楽曲データに合わせて予め定められた基準タイミングで基準標識30に到達するように移動させる。具体的には表示制御部106は、楽曲再生部104が再生する楽曲データに対応する譜面画像を、情報記憶媒体40から譜面画像記憶部55に読み込み、読み込んだ譜面画像を楽曲データの再生に合わせて描画部108に描画させる。
【0063】
描画部108は、処理部100で行われる種々の処理(ゲーム処理)に基づいて画像を描画(生成)する処理を行い、描画した画像を表示部16に出力するものであり、その機能は、描画プロセッサ(GPU)などのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。ここで描画部108が描画する画像は、いわゆる2次元画像であってもよいし、3次元画像であってもよい。具体的には描画部108は、表示制御部106により転送された表示物リストに応じた表示物を表示物データ記憶部53などから読み出し、ピクセル単位で画像情報を記憶できる描画バッファ52(フレームバッファあるいは中間バッファなどのバッファ。VRAM。)に表示物を描画する。そして描画部108は、1フレーム(例えば1/30秒)ごとに画像情報を更新することにより、表示部16に動画像を表示させる。特に描画部108は、楽曲再生部104が再生する楽曲データに対応する譜面画像を、楽曲データの再生に合わせて譜面画像記憶部55から読み出して描画バッファ52に描画する。
【0064】
評価部110は、プレーヤが操作入力部14に操作入力を行ったタイミングと、基準タイミングデータ記憶部56に読み込まれた基準タイミングとを比較判定し、プレーヤの操作入力を評価する。具体的には評価部110は、楽曲データの再生が開始されることに連動させて所定のカウント値のカウントを開始し、操作入力を検出したときのカウント値と、基準タイミングデータとして予め定められている値とを比較判定する。
【0065】
そして評価部110は、楽曲データの再生中に、各指示標識26についてそれぞれ定められた基準タイミングに関して、操作入力のタイミングと基準タイミングとの一致の程度に応じて「Great」、「Good」、「Bad」のいずれかの評価を行い、評価に応じた得点を加算する。そして評価部110は、楽曲再生部104が楽曲データの再生を終了した後に、その楽曲に関して、楽曲データの再生中に加算した得点の合計に応じて「可」または「不可」の評価を行う。
【0066】
第1の判定部112は、楽曲再生部104に次の楽曲データを再生させるための第1の条件が満たされたか否かを、評価部110の評価の結果に基づいて判定する。具体的には第1の判定部112は、評価部110の評価が「可」である場合に、第1の条件が満たされたと判定する。
【0067】
再生制御部114は、ゲームが開始された場合に、楽曲再生部104が再生すべき楽曲データを情報記憶媒体40から楽曲データ記憶部54に読み込み、ゲームの進行に合わせて楽曲再生部104に楽曲データの再生を開始させる。特に再生制御部114は、第1の条件が満たされた場合に、次の楽曲データを情報記憶媒体40から楽曲データ記憶部54に読み込み、次の楽曲データを楽曲再生部104に再生させる。
【0068】
一方、第1の条件が満たされない場合は、ゲーム処理部102が、第1の条件が満たされない場合であっても楽曲再生部104に次の楽曲データを再生させるためのミニゲームを実行する。本実施形態ではゲーム処理部102は、ミニゲームとして、プレーヤに所与の期間に操作入力を連続的に行わせ、プレーヤが行った操作入力の回数が所与の回数に達したか否かを判定するゲームを行う。
【0069】
条件設定部116は、第1の条件が満たされない場合であっても楽曲再生部104に次の楽曲データを再生させるための第2の条件、すなわちミニゲームのクリア条件を、所与の抽選処理に基づいて決定し、決定したミニゲームのクリア条件を第2の条件として設定する。具体的には条件設定部116は、第1の条件が満たされない場合に、第2の条件として所与の期間にプレーヤが行うべき操作入力の回数を、所与の抽選処理に基づいて決定する。詳細には条件設定部116は、乱数発生プログラムが発生させる0から999までの1000個の抽選用の乱数値から1個の乱数値を任意のタイミングで取得する。そして条件設定部116は、0から999までの1000個の乱数値の各乱数値について、複数種類の第2の条件の内容(操作入力の回数)のうちのいずれかを対応づける抽選テーブルを参照して、いずれの内容に当選したかを判定し、当選した内容を第2の条件として決定する。
【0070】
そして表示制御部106が、ミニゲームにおいて操作入力部14に操作入力を連続的に行うことをプレーヤに案内する案内画像を表示部16に表示させる。
【0071】
第2の判定部118は、第1の条件が満たされない場合に、条件設定部116が設定した第2の条件が満たされたか否かを判定する。具体的には第2の判定部118は、所与の期間にプレーヤが行った操作入力の回数が、条件設定部116が設定した操作入力の回数に達したか否かを判定する。
【0072】
ここで再生制御部114は、第2の条件が満たされた場合に、楽曲再生部104に次の楽曲データを再生させる。具体的には再生制御部114は、所与の期間にプレーヤが行った操作入力の回数が、条件設定部116が設定した操作入力の回数に達した場合に、楽曲再生部104に次の楽曲データを再生させる。一方、第2の条件が満たされない場合は、ゲーム処理部102がゲームを終了させる。
【0073】
1−4.本実施形態の手法
本実施形態の音楽ゲーム装置10は、1つの楽曲についてのプレーヤの操作入力の評価が第1の条件を満たすものである場合に、次の楽曲データを再生し、プレーヤに次の楽曲についてゲームを行わせる。従って音楽ゲーム装置10は、1回のゲームにおいて再生する楽曲の曲数を、操作入力の評価に応じて変化させることができる。
【0074】
しかし、プレーヤの操作入力の評価が第1の条件を満たすものでない場合に、一律に次の楽曲データを再生しないこととすると、第1の条件を満たす評価を得られないプレーヤのゲームに対する興味が減少してしまう。
【0075】
そこで音楽ゲーム装置10は、プレーヤの操作入力の評価が第1の条件を満たすものでない場合であっても、第2の条件を満たす場合には、次の楽曲データを再生し、プレーヤに次の楽曲についてゲームを行わせるようにしている。ここで音楽ゲーム装置10は、第2の条件を所与の抽選処理に基づいて決定することにより、決定した第2の条件の内容に応じて、第2の条件が満たされる確率、頻度、難易度などを変化させることができる。
【0076】
従って音楽ゲーム装置10は、第1の条件を満たす評価を得られないプレーヤのゲームに対する興味が減少してしまうことを防止しつつ、第1の条件が満たされない場合であっても楽曲再生部に次の楽曲データを再生させるか否かをプレーヤに認知させる際に、プレーヤの期待感や緊張感を大いに高めることができる。
【0077】
以下、本実施形態の手法について詳細に説明する。本実施形態の音楽ゲーム装置10は、1曲分の楽曲データの再生が終了するとその楽曲についてのプレーヤの操作入力を評価し、評価結果が「可」である場合に、第1の条件が満たされたと判定する。すると音楽ゲーム装置10は、図4(A)に示すように、第1の条件が満たされたことをプレーヤに示すとともに、次の楽曲データが再生されることをプレーヤに示す第1の条件の成功画像を表示部16に表示させる。一方、評価結果が「不可」である場合には、第1の条件が満たされなかったと判定し、図4(B)に示すように、第1の条件が満たされなかったことをプレーヤに示す第1の条件の失敗画像を表示部16に表示させる。
【0078】
そして失敗画像を表示させた場合には、音楽ゲーム装置10は、図5に示すように、第1の条件が満たされない場合であっても次の楽曲データを再生させるためのミニゲームを実行することをプレーヤに案内する案内画像を表示部16に表示させる。この案内画像には、操作入力部14に連続的に操作入力を行うことをプレーヤに指示する表示と、操作入力部14に連続的に操作入力を行えば次の楽曲データが再生される可能性があることをプレーヤに示す表示とが含まれる。
【0079】
ここで音楽ゲーム装置10は、第2の条件すなわちミニゲームのクリア条件として、所与の期間にプレーヤが行うべき操作入力の回数を、所与の抽選処理に基づいて決定する。図6は、所与の抽選処理で用いられる抽選テーブルの一例を示す図である。図6の例の抽選テーブルでは、0から999までの各乱数値に、第2の条件、すなわち所与の期間にプレーヤが行うべき操作入力の回数が、20回であることを示す値と、35回であることを示す値と、50回であることを示す値と、80回であることを示す値のうちのいずれかの値が対応づけられている。そして図6の例の抽選テーブルでは、20回であることを示す値には250個の乱数値が対応づけられており(当選確率25%)、35回であることを示す値には375個の乱数値が対応づけられており(当選確率37.5%)、50回であることを示す値には250個の乱数値が対応づけられており(当選確率25%)、80回であることを示す値には125個の乱数値が対応づけられている(当選確12.5%)。
【0080】
そして音楽ゲーム装置10は、乱数発生プログラムが発生させる0から999までの抽選用の乱数値から1個の乱数値を任意のタイミングで取得して、取得した1個の乱数値が図6の例の抽選テーブルにおいていずれの回数を示す値に対応するかを判定する。そして音楽ゲーム装置10は、取得した乱数値に対応する値が示す操作入力の回数を、第2の条件として設定する。従って本実施形態の音楽ゲーム装置10は、ミニゲームがクリアされて次の楽曲データが再生される確率、頻度、難易度を、第2の条件として設定した操作入力の回数に応じて変化させることができる。
【0081】
すると音楽ゲーム装置10は、図7(A)に示すように、操作入力の開始をプレーヤに指示するとともに、所与の期間の残り時間をプレーヤに示す操作開始画像を表示部16に表示させる。そしてプレーヤが操作入力部14に操作入力を連続的に行うと、図7(B)に示すように、操作入力が行われるごとにキャラクタが食べ物を食べることにより食べ物が減っていく様子をプレーヤに示すとともに、所与の期間の残り時間をプレーヤに示す演出画像を表示部16に表示させる。
【0082】
そして所与の期間が経過すると、音楽ゲーム装置10は、所与の期間にプレーヤが行った操作入力の回数が、第2の条件として設定した操作入力の回数に達したか否かを判定する。すると音楽ゲーム装置10は、図21に示すように、キャラクタが食べている食べ物が少しだけ残っている状態を示す演出画像を表示部16に表示させ、キャラクタが食べ物を全て食べることにより次の楽曲データが再生されることに対するプレーヤの期待感を高める演出を行う。そして音楽ゲーム装置10は、第2の条件が満たされた場合には、図8(A)に示すように、第2の条件が満たされたことをプレーヤに示すとともに、次の楽曲データが再生されることをプレーヤに示す第2の条件の成功画像を表示部16に表示させる。一方、第2の条件が満たされなかった場合には、図8(B)に示すように、第2の条件が満たされなかったことをプレーヤに示すとともに、ゲームを終了させることをプレーヤに示す第2の条件の失敗画像を表示部16に表示させる。
【0083】
1−5.本実施形態の処理の流れ
次に、本実施形態の音楽ゲーム装置10の処理の流れについて説明する。図9は、音楽ゲーム装置10が行う処理の流れを示すフローチャートである。図9に示すように音楽ゲーム装置10は、まず、プレーヤからゲーム料金を受け付けると(ステップS10でY)、プレーヤに楽曲を選択させ、選択された楽曲を再生する処理を行う(ステップS12)図10は、図9で示したステップS12の楽曲再生処理の詳細を示すフローチャートである。図10に示すように音楽ゲーム装置10は、楽曲再生処理として、まず、再生可能な複数の楽曲名を示す画像を表示部16に表示させながら、複数の楽曲名のうちプレーヤがプレーしたい楽曲名の選択操作を受け付け(ステップS100)、選択された楽曲名の楽曲データを設定する(ステップS102)。そして、ゲームの難易度が最も低いレベル1からゲームの難易度が最も高いレベル4までの複数のゲームレベルのうち、プレーヤがプレーしたいゲームレベルの選択操作を受け付け(ステップS104)、選択された楽曲名およびゲームレベルに対応する譜面画像および基準タイミングデータを設定する(ステップS106)。
【0084】
すると、設定した楽曲データおよび譜面画像の再生を同時に開始し(ステップS108)、再生開始からの経過時間をカウントする(ステップS110)。
【0085】
そして、操作入力が行われるべき基準タイミングが到来したときに(ステップS112でY)、操作入力部14の皮面22を叩く操作入力または操作入力部14の皮面22の周縁24を叩く操作入力のうち、その基準タイミングで行われるべき正しい操作入力が行われた場合には(ステップS114でY)、成功演出を行うとともに得点を加算する(ステップS116)。一方、そのタイミングで誤った操作入力が行われた、または操作入力が行われなかった場合には(ステップS114でN)、失敗演出を行う(ステップS118)。
【0086】
また、操作入力が行われるべき基準タイミングが到来しない場合であって(ステップS112でN)、そのタイミングで操作入力が行われた場合には(ステップS120でY)、失敗演出を行い(ステップS118)、操作入力が行われなかった場合には(ステップS120でN)、そのまま次のステップに移行する。
【0087】
すると、再生している楽曲データが楽曲データの最終点に到達したか否かを判断し、最終点に到達しない場合には(ステップS122でN)、ステップS110からステップS122までの処理を繰り返す。一方、最終点に到達した場合には(ステップS122でY)、楽曲データの再生を終了させる。
【0088】
こうして図10の楽曲再生処理が終了すると(図9のステップS12)、図9に示すように、ゲームが行われた楽曲について、楽曲データの再生中に加算した得点の合計に応じて「可」または「不可」の評価を行う(ステップS14)。そして評価部110の評価が「可」であることにより第1の条件が満たされた場合には(ステップS16でY)、ステップS12の楽曲再生処理を行った回数が3回(所与の回数の一例)であるか否か、すなわちゲームを開始してから3曲の楽曲についてゲームを行ったか否かを判定し(ステップS18)、3曲の楽曲についてゲームを行っていない場合には(ステップS18でN)、ステップS12からステップS16までの処理を繰り返す。一方、3曲の楽曲についてゲームを行った場合には(ステップS18でY)、第1の条件が満たされていてもゲームを終了させる。
【0089】
また、評価部110の評価が「不可」であることにより第1の条件が満たされなかった場合には(ステップS16でN)、ステップS12の楽曲再生処理を行った回数が1回(所与の回数の一例)であるか否か、すなわち「不可」と評価された楽曲がゲームを開始してから1曲目の楽曲であるか否かを判定する(ステップS20)。そして、1曲目の楽曲ではない場合には(ステップS20でN)、ゲームを終了させる。また、「不可」と評価された楽曲がゲームを開始してから1曲目の楽曲である場合には(ステップS20でY)、設定されているゲームレベルがレベル2以上であるか否かを判定する(ステップS22)。ここでレベル2以上でない場合には(ステップS22でN)、すなわちゲームの難易度が最も低いレベル1であった場合には、ゲームを終了させる。
【0090】
一方、設定されているゲームレベルがレベル2以上である場合には(ステップS22でY)、第2の条件すなわちミニゲームのクリア条件として、所与の期間にプレーヤが行うべき操作入力の回数を、所与の抽選処理に基づいて決定する(ステップS23)。そして、ミニゲーム実行処理を行う(ステップS24)。
【0091】
図11は、図9で示したステップS24のミニゲーム実行処理の詳細を示すフローチャートである。図11に示すように音楽ゲーム装置10は、ミニゲーム実行処理として、まず、ミニゲームを実行することをプレーヤに案内する案内画像(図5参照)を表示部16に表示させる(ステップS120)。
【0092】
すると、操作入力の開始をプレーヤに指示するとともに、所与の期間の残り時間をプレーヤに示す操作開始画像を表示部16に表示させ(図7(A)参照)、プレーヤの連続的な操作入力を受け付ける(ステップS124)。そして、所与の期間をカウントし(ステップS126)、プレーヤの連続的な操作入力の回数をカウントする(ステップS128)。そして所与の期間が終了したか否かを判定し(ステップS130)、所与の期間が終了していない場合には(ステップS130でN)、ステップS126とステップS128の処理を繰り返す。一方、所与の期間が終了した場合には(ステップS130でY)、ミニゲーム実行処理を終了させる。
【0093】
こうして図11のミニゲーム実行処理が終了すると(図9のステップS24)、図9に示すように、ミニゲーム実行処理において所与の期間にプレーヤが行った操作入力の回数が、第2の条件として設定した操作入力の回数に達したか否かを判定する(ステップS26)。ここで第2の条件が満たされた場合には(ステップS26でY)、第2の条件が満たされたことをプレーヤに示すとともに、次の楽曲データが再生されることをプレーヤに示す第2の条件の成功画像(図8(A)参照)を表示部16に表示させる。そして、1曲に限り図10で示した楽曲再生処理を行い(ステップS28)、ゲームを終了させる。一方、第2の条件が満たされなかった場合には(ステップS26でN)、第2の条件が満たされなかったことをプレーヤに示す第2の条件の失敗画像(図8(A)参照)を表示部16に表示させる。そして、図10で示した楽曲再生処理を行わずにゲームを終了させる。
【0094】
1−6.ハードウェア構成
図12に本実施形態を実現できるハードウェア構成の例を示す。メインプロセッサ900は、メモリカード982に格納されたプログラム、通信インターフェース990を介してダウンロードされたプログラム、或いはROM950に格納されたプログラムなどに基づき動作し、ゲーム処理、画像処理、音処理などを実行する。コプロセッサ902は、メインプロセッサ900の処理を補助するものであり、マトリクス演算(ベクトル演算)を高速に実行する。例えばオブジェクトを移動させたり動作(モーション)させる物理シミュレーションに、マトリクス演算処理が必要な場合には、メインプロセッサ900上で動作するプログラムが、その処理をコプロセッサ902に指示(依頼)する。
【0095】
ジオメトリプロセッサ904は、メインプロセッサ900上で動作するプログラムからの指示に基づいて、座標変換、透視変換、光源計算、曲面生成などのジオメトリ処理を行うものであり、マトリクス演算を高速に実行する。データ伸張プロセッサ906は、圧縮された画像データや音データのデコード処理を行ったり、メインプロセッサ900のデコード処理をアクセレートする。これにより、オープニング画面やゲーム画面において、MPEG方式等で圧縮された動画像を表示できる。
【0096】
描画プロセッサ910は、ポリゴンや曲面などのプリミティブ面で構成されるオブジェクトの描画(レンダリング)処理を実行する。オブジェクトの描画の際には、メインプロセッサ900は、DMAコントローラ970を利用して、描画データを描画プロセッサ910に渡すと共に、必要であればテクスチャ記憶部50924にテクスチャを転送する。すると描画プロセッサ910は、描画データやテクスチャに基づいて、Zバッファなどを利用した隠面消去を行いながら、オブジェクトをフレームバッファ922に描画する。また描画プロセッサ910は、αブレンディング(半透明処理)、デプスキューイング、ミップマッピング、フォグ処理、バイリニア・フィルタリング、トライリニア・フィルタリング、アンチエリアシング、シェーディング処理なども行う。1フレーム分の画像がフレームバッファ922に書き込まれるとその画像はディスプレイ912に表示される。
【0097】
サウンドプロセッサ930は、多チャンネルのADPCM音源などを内蔵し、楽曲音、BGM、効果音、音声などのゲーム音を生成し、スピーカ932を介して出力する。
【0098】
ゲームコントローラ942やメモリカード944からのデータは、シリアルインターフェース940を介して入力される。
【0099】
ROM950にはシステムプログラムなどが格納される。業務用ゲームシステムの場合にはROM950が情報記憶媒体40として機能し、ROM950に各種プログラムが格納される。なおROM950の代わりにハードディスクを利用してもよい。RAM960は各種プロセッサの作業領域となる。DMAコントローラ970は、プロセッサ、メモリ間でのDMA転送を制御する。コネクタ980は、プログラム、画像データ、或いは音データなどが格納されるメモリカード982にアクセスする。通信インターフェース990はネットワーク(通信回線、高速シリアルバス)を介して外部との間でデータ転送を行う。
【0100】
なお本実施形態の各部(各手段)の処理は、その全てをハードウェアのみにより実現してもよいし、情報記憶媒体40に格納されるプログラムや通信インターフェースを介して配信されるプログラムにより実現してもよい。或いは、ハードウェアとプログラムの両方により実現してもよい。
【0101】
そして本実施形態の各部の処理をハードウェアとプログラムの両方により実現する場合には、情報記憶媒体40には、ハードウェア(コンピュータ)を本実施形態の各部として機能させるためのプログラムが格納される。より具体的には、上記プログラムが、ハードウェアである各プロセッサ902、904、906、910、930に処理を指示すると共に、必要であればデータを渡す。そして、各プロセッサ902、904、906、910、930は、その指示と渡されたデータとに基づいて本発明の各部の処理を実現する。
【0102】
2.第2実施形態
次に第2実施形態の音楽ゲーム装置201について説明する。本実施形態の音楽ゲーム装置201は、第1実施形態の音楽ゲーム装置10とは異なり、第2の条件を所与の抽選処理に基づいて決定する処理は行っていない。しかし本実施形態の音楽ゲーム装置201の外観構成、データ構成、ハードウェア構成などの基本的な構成は、上述した第1実施形態の音楽ゲーム装置10と同様であるので、以下では第2実施形態の音楽ゲーム装置201に特徴的な部分について説明する。
【0103】
図13は、本実施形態の音楽ゲーム装置201の機能を示すブロック図である。なお、図13の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。図13に示すように本実施形態の音楽ゲーム装置201は、図3で示した第1実施形態の音楽ゲーム装置10と比較すると、設定入力部203を更に有し、条件設定部116の機能の一部が異なっている点で相違している。
【0104】
設定入力部203は、音楽ゲーム装置201の内部に設けられ、音楽ゲーム装置201の管理者やプレーヤが音楽ゲーム装置201の設定情報を入力するための設定入力を行うものであり、その機能は、各種のスイッチなどにより実現できる。
【0105】
条件設定部116は、第2の条件すなわちミニゲームのクリア条件を、設定入力部203への設定入力に基づいて設定する。具体的には条件設定部116は、第1の条件が満たされない場合に、第2の条件として、所与の期間にプレーヤが行うべき操作入力の回数を設定入力部203への設定入力に基づいて設定する。
【0106】
例えば設定入力部203を、所与の期間にプレーヤが行うべき操作入力の回数を20回(設定1)に設定するスイッチと、35回(設定2)に設定するスイッチと、50回(設定3)に設定するスイッチと、80回(設定4)に設定するスイッチの4つのスイッチにより構成し、条件設定部116が、4つのスイッチのうちONとされたスイッチに応じた操作入力の回数を、第2の条件として設定するように構成すればよい。
【0107】
第2の判定部118は、第1の条件が満たされない場合に、条件設定部116が設定した第2の条件が満たされたか否かを判定する。具体的には第2の判定部118は、所与の期間にプレーヤが行った操作入力の回数が、条件設定部116が設定した操作入力の回数に達したか否かを判定する。
【0108】
ここで再生制御部114は、第2の条件が満たされた場合に、楽曲再生部104に次の楽曲データを再生させる。具体的には再生制御部114は、所与の期間にプレーヤが行った操作入力の回数が、条件設定部が設定した操作入力の回数に達した場合に、楽曲再生部104に次の楽曲データを再生させる。一方、第2の条件が満たされない場合は、ゲーム処理部102がゲームを終了させる。
【0109】
図14は、本実施形態の音楽ゲーム装置201が行う処理の流れを示すフローチャートである。図14に示すように本実施形態の音楽ゲーム装置201は、図9で示した第1実施形態の音楽ゲーム装置10が行う処理と比較すると、ステップS223において、第2の条件すなわちミニゲームのクリア条件として、所与の期間にプレーヤが行うべき操作入力の回数を、設定入力部への設定入力に基づいて設定する点で相違している。
【0110】
このように本実施形態の音楽ゲーム装置201は、ミニゲームがクリアされて次の楽曲データが再生される確率、頻度、難易度を、条件設定部116が第2の条件として設定した操作入力の回数に応じて変化させることができる。
【0111】
3.第3実施形態
次に第3実施形態の音楽ゲーム装置301について説明する。本実施形態の音楽ゲーム装置301は、第1実施形態の音楽ゲーム装置10とは異なり、第2の条件を決定する処理は行っていない。しかし本実施形態の音楽ゲーム装置301の外観構成、データ構成、ハードウェア構成などの基本的な構成は、上述した第1実施形態の音楽ゲーム装置10と同様であるので、以下では第3実施形態の音楽ゲーム装置301に特徴的な部分について説明する。
【0112】
図15は、本実施形態の音楽ゲーム装置301の機能を示すブロック図である。なお、図15の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。図15に示すように本実施形態の音楽ゲーム装置301は、図3で示した第1実施形態の音楽ゲーム装置10と比較すると、設定入力部303と確率変更部317とを更に有し、条件設定部116に代えて抽選処理部316を有し、第2の判定部118を有さない点で相違している。
【0113】
設定入力部303は、音楽ゲーム装置301の内部に設けられ、音楽ゲーム装置301の管理者やプレーヤが音楽ゲーム装置301の設定情報を入力するための設定入力を行うものであり、その機能は、各種のスイッチなどにより実現できる。
【0114】
抽選処理部316は、第1の条件が満たされない場合であっても楽曲再生部104に次の楽曲データを再生させることの当否を、所与の抽選処理に基づいて決定する。具体的には抽選処理部316は、第1の条件が満たされない場合に、楽曲再生部104に次の楽曲データを再生させることの当否を所与の抽選処理に基づいて決定する。
【0115】
図16は、本実施形態の音楽ゲーム装置301が行う所与の抽選処理で用いられる抽選テーブルの一例を示す図である。図16に示すようにゲーム装置301は、第1の抽選テーブル〜第4の抽選テーブルの4つの抽選テーブルを有している。そして各抽選テーブルでは、0から999までの各乱数値に、楽曲再生部104に次の楽曲データを再生させることの当選を示す値、または不当選を示す値のいずれかの値が対応づけられている。そして、第1の抽選テーブルでは当選を示す値に50個の乱数値が対応づけられており(当選確率5%)、第2の抽選テーブルでは当選を示す値に250個の乱数値が対応づけられており(当選確率25%)、第3の抽選テーブルでは当選を示す値に500個の乱数値が対応づけられており(当選確率50%)、第4の抽選テーブルでは当選を示す値に1000個の乱数値が対応づけられている(当選確率100%)。
【0116】
確率変更部317は、設定入力部303への設定入力に基づいて、抽選処理部316が当選を決定する確率を変更する。具体的には確率変更部317は、楽曲再生部104に次の楽曲データを再生させることの当選確率が異なる第1の抽選テーブル〜第4の抽選テーブルのうちのいずれかを、所与の抽選処理で用いる抽選テーブルとして設定することにより、抽選処理部316が当選を決定する確率を変更する。
【0117】
例えば、設定入力部303を4つのスイッチにより構成し、確率変更部317が、ONとされたスイッチに応じた当選確率の抽選テーブルを、所与の抽選処理で用いる抽選テーブルとして設定するように構成すればよい。
【0118】
ここで再生制御部114は、抽選処理部316が当選を決定した場合に、楽曲再生部104に次の楽曲データを再生させる。一方、抽選処理部316が当選を決定しない場合は、ゲーム処理部102がゲームを終了させる。
【0119】
図17は、本実施形態の音楽ゲーム装置301が行う処理の流れを示すフローチャートである。図17に示すように本実施形態の音楽ゲーム装置301は、図9で示した第1実施形態の音楽ゲーム装置10が行う処理と比較すると、ステップS324において、楽曲再生部104に次の楽曲データを再生させることの当否を所与の抽選処理に基づいて決定し、ステップS326において、所与の抽選処理の当選または不当選を判定する点で相違している。
【0120】
このように本実施形態の音楽ゲーム装置301は、第1の条件が満たされない場合であっても次の楽曲データが再生される確率を、抽選処理部316が当選を決定する確率に応じて変化させることができる。
【0121】
4.第4実施形態
次に第4実施形態の音楽ゲーム装置401について説明する。本実施形態の音楽ゲーム装置401は、第1実施形態の音楽ゲーム装置10とは異なり、第1の条件が満たされない場合であっても楽曲再生部104に次の楽曲データを再生させるための第2の条件、または第1の条件が満たされない場合であっても楽曲再生部104に次の楽曲データを再生させることの当選を、所与の抽選処理に基づいて決定している。しかし本実施形態の音楽ゲーム装置401の外観構成、データ構成、ハードウェア構成などの基本的な構成は、上述した第1実施形態の音楽ゲーム装置10と同様であるので、以下では第4実施形態の音楽ゲーム装置401に特徴的な部分について説明する。
【0122】
図18は、本実施形態の音楽ゲーム装置401の機能を示すブロック図である。なお、図18の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。図18に示すように本実施形態の音楽ゲーム装置401は、図3で示した第1実施形態の音楽ゲーム装置10と比較すると、条件設定部116に代えて抽選処理部416を有している点で相違している。
【0123】
抽選処理部416は、第2の条件、または楽曲再生部104に次の楽曲データを再生させることの当選を、所与の抽選処理に基づいて決定する。具体的には抽選処理部416は、第1の条件が満たされない場合に、第2の条件として所与の期間にプレーヤが行うべき操作入力の回数をいずれかの回数に設定してミニゲームを行うこと、またはミニゲームを行わずに楽曲再生部104に次の楽曲データを再生させることを、所与の抽選処理に基づいて決定する。
【0124】
図19は、本実施形態の音楽ゲーム装置401が行う所与の抽選処理で用いられる抽選テーブルの一例を示す図である。図19の例の抽選テーブルでは、0から999までの各乱数値に、第2の条件すなわち所与の期間にプレーヤが行うべき操作入力の回数を、20回としてミニゲームを行うことを示す値と、35回としてミニゲームを行うことを示す値と、50回としてミニゲームを行うことを示す値と、80回としてミニゲームを行うことを示す値と、ミニゲームを行わずに楽曲再生部104に次の楽曲データを再生させることを示す値のうちのいずれかの値が対応づけられている。そして図19の例の抽選テーブルでは、20回としてミニゲームを行うことを示す値には250個の乱数値が対応づけられており(当選確率25%)、35回としてミニゲームを行うことを示す値には300個の乱数値が対応づけられており(当選確率30%)、50回としてミニゲームを行うことを示す値には250個の乱数値が対応づけられており(当選確率25%)、80回としてミニゲームを行うことを示す値には100個の乱数値が対応づけられており(当選確率10%)、ミニゲームを行わずに楽曲再生部104に次の楽曲データを再生させることを示す値には100個の乱数値が対応づけられている(当選確率10%)。
【0125】
そして抽選処理部416は、乱数発生プログラムが発生させる0から999までの抽選用の乱数値から1個の乱数値を任意のタイミングで取得して、取得した1個の乱数値が図19の例の抽選テーブルにおいていずれの回数を示す値、またはミニゲームを行わずに楽曲再生部104に次の楽曲データを再生させることを示す値に対応するかを判定する。そして抽選処理部416は、取得した乱数値に対応する値が示す操作入力の回数、またはミニゲームを行わずに楽曲再生部104に次の楽曲データを再生させることの当選を決定する。
【0126】
そしてゲーム処理部102は、第2の条件として操作入力の回数が決定された場合に、ミニゲームとして、プレーヤに所与の期間に操作入力を連続的に行わせ、プレーヤが行った操作入力の回数が、決定された回数に達したか否かを判定するゲームを行う。一方、ゲーム処理部102は、楽曲再生部104に次の楽曲データを再生させることの当選が決定された場合は、ミニゲームを行わない。
【0127】
すると表示制御部106は、第1の条件が満たされない場合であって、第2の条件が決定された場合に、ミニゲームにおいて操作入力部14に操作入力を連続的に行うことをプレーヤに案内する案内画像を表示部16に表示させる。
【0128】
第2の判定部118は、第1の条件が満たされない場合であって、第2の条件が決定された場合に、抽選処理部416が決定した第2の条件が満たされたか否かを判定する。具体的には第2の判定部118は、ミニゲームが行われた場合に、所与の期間にプレーヤが行った操作入力の回数が、抽選処理部416が決定した操作入力の回数に達したか否かを判定する。
【0129】
ここで再生制御部114は、第2の条件が満たされた場合に、または抽選処理部416が楽曲再生部104に次の楽曲データを再生させることの当選を決定した場合に、楽曲再生部104に次の楽曲データを再生させる。具体的には再生制御部114は、第2の条件が決定された場合には、所与の期間にプレーヤが行った操作入力の回数が、抽選処理部416が決定した操作入力の回数に達した場合に、楽曲再生部104に次の楽曲データを再生させる。また再生制御部114は、抽選処理部416が楽曲再生部104に次の楽曲データを再生させることの当選を決定した場合に、楽曲再生部104に次の楽曲データを再生させる。一方、第2の条件が満たされない場合は、ゲーム処理部102がゲームを終了させる。
【0130】
図20は、本実施形態の音楽ゲーム装置401が行う処理の流れを示すフローチャートである。図20に示すように本実施形態の音楽ゲーム装置401は、図9で示した第1実施形態の音楽ゲーム装置10が行う処理と比較すると、ステップS423において、第2の条件として所与の期間にプレーヤが行うべき操作入力の回数をいずれかの回数に設定してミニゲームを行うこと、またはミニゲームを行わずに楽曲再生部104に次の楽曲データを再生させることを、所与の抽選処理に基づいて決定する点で相違している。そして本実施形態の音楽ゲーム装置401は、ステップS424において、ミニゲームを行わずに楽曲再生部104に次の楽曲データを再生させることが当選したか否かを判定し、当選しなかった場合には(ステップS424でN)、ミニゲーム実行処理を行う(ステップS425)。一方、当選した場合には(ステップS424でY)、ミニゲーム実行処理は行わずに、楽曲再生処理を行う(ステップS428)。
【0131】
このように本実施形態の音楽ゲーム装置401は、第1の条件が満たされない場合であっても次の楽曲データが再生される確率、頻度、難易度などを、抽選処理部416が決定する第2の条件の内容、および抽選処理部416が当選を決定する確率に応じて変化させることができる。
【0132】
5.変形例
上記実施形態で説明した手法は、一例を示したに過ぎず、上記実施形態の手法と同様の効果を奏する均等な手法を採用した場合においても本発明の範囲に含めることができる。また本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。そして上記実施形態で説明した各種の手法や、変形例として後述する各種の手法は、本発明を実現する手法として適宜組み合わせて採用することができる。
【0133】
例えば上記実施形態では、料金受入口20にプレーヤが料金を入れることにより、プレーヤからゲーム料金を受け付けた場合にゲームを開始させる例を挙げて説明したが、ゲーム代価の情報が記憶された磁気カードやICカードを、プレーヤが音楽ゲーム装置に挿入したり接触させたりすることにより、プレーヤからゲーム料金を受け付けた場合にゲームを開始させるようにしてもよい。また、ゲーム料金を受け付けなくとも、所定のスタートスイッチが操作された場合にゲームを開始させるようにしてもよい。
【0134】
また第1実施形態および第4実施形態の音楽ゲーム装置が、第3実施形態で説明した設定入力部303と確率変更部317とを備えるようにしてもよい。この場合には、第1実施形態の音楽ゲーム装置10は、複数種類の第2の条件のそれぞれの当選確率が異なる複数の抽選テーブルを備えるようにすればよく、第4実施形態の音楽ゲーム装置401は、複数種類の第2の条件のそれぞれの当選確率、およびミニゲームを行わずに楽曲再生部104に次の楽曲データを再生させることの当選確率の少なくとも一方が異なる複数の抽選テーブルを備えるようにすればよい。
【図面の簡単な説明】
【0135】
【図1】第1実施形態の音楽ゲーム装置の外観を示す図。
【図2】第1実施形態の音楽ゲーム装置のデータ構成を説明するための図。
【図3】第1実施形態の音楽ゲーム装置の機能ブロックを示す図。
【図4】第1実施形態の音楽ゲーム装置のゲーム画面を示す図。
【図5】第1実施形態の音楽ゲーム装置のゲーム画面を示す図。
【図6】第1実施形態の音楽ゲーム装置の抽選テーブルを示す図。
【図7】第1実施形態の音楽ゲーム装置のゲーム画面を示す図。
【図8】第1実施形態の音楽ゲーム装置のゲーム画面を示す図。
【図9】第1実施形態の音楽ゲーム装置の処理の流れを示すフローチャート図。
【図10】第1実施形態の音楽ゲーム装置の処理の流れを示すフローチャート図。
【図11】第1実施形態の音楽ゲーム装置の処理の流れを示すフローチャート図。
【図12】第1実施形態の音楽ゲーム装置のハードウェア構成を示す図。
【図13】第2実施形態の音楽ゲーム装置の機能ブロックを示す図。
【図14】第2実施形態の音楽ゲーム装置の処理の流れを示すフローチャート図。
【図15】第3実施形態の音楽ゲーム装置の機能ブロックを示す図。
【図16】第3実施形態の音楽ゲーム装置の抽選テーブルを示す図。
【図17】第3実施形態の音楽ゲーム装置の処理の流れを示すフローチャート図。
【図18】第4実施形態の音楽ゲーム装置の機能ブロックを示す図。
【図19】第4実施形態の音楽ゲーム装置の抽選テーブルを示す図。
【図20】第4実施形態の音楽ゲーム装置の処理の流れを示すフローチャート図。
【図21】第1実施形態の音楽ゲーム装置のゲーム画面を示す図。
【符号の説明】
【0136】
10 音楽ゲーム装置、12 筐体、14 操作入力部、16 表示部、
18 音出力部、20 料金受入口、22 皮面、24 周縁、26 指示標識、
28 表示領域、30 基準標識、32 移動経路、36 第1の検出部、
38 第2の検出部、40 情報記憶媒体、50 記憶部、51 主記憶部、
52 描画バッファ、53 表示物データ記憶部、54 楽曲データ記憶部、
55 譜面画像記憶部、56 基準タイミングデータ記憶部、60 通信部、
100 処理部、102 ゲーム処理部、104 楽曲再生部、106 表示制御部、
108 描画部、110 評価部、112 第1の判定部、114 再生制御部、
116 条件設定部、118 第2の判定部、
201 音楽ゲーム装置、203 設定入力部、217 条件設定部、
301 音楽ゲーム装置、303 設定入力部、316 抽選処理部、
317 確率変更部、
401 音楽ゲーム装置、416 抽選処理部、

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作入力が行われる楽器型の操作入力部と、
画像を表示する表示部と、
音を出力する音出力部と、
記憶部に格納された楽曲データを再生する楽曲再生部と、
前記表示部に表示させる画像において、前記操作入力部に操作入力を行うことをプレーヤに指示する指示標識を、前記楽曲再生部が再生する楽曲データに合わせて予め定められた基準タイミングで基準位置に到達するように移動させる表示制御部と、
プレーヤが前記操作入力部に操作入力を行ったタイミングと前記基準タイミングとに基づいて、プレーヤの操作入力を評価する評価部と、
前記楽曲再生部に次の楽曲データを再生させるための第1の条件が満たされたか否かを、前記評価部の評価の結果に基づいて判定する第1の判定部と、
前記第1の条件が満たされた場合に、前記楽曲再生部に次の楽曲データを再生させる再生制御部と、
前記第1の条件が満たされない場合であっても前記楽曲再生部に次の楽曲データを再生させるための第2の条件を設定する条件設定部と、
前記第1の条件が満たされない場合に、前記条件設定部が設定した前記第2の条件が満たされたか否かを判定する第2の判定部と、
を備え、
前記再生制御部は、
前記第2の条件が満たされた場合に、前記楽曲再生部に次の楽曲データを再生させることを特徴とする音楽ゲーム装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記条件設定部は、
前記第2の条件を所与の抽選処理に基づいて決定することを特徴とする音楽ゲーム装置。
【請求項3】
請求項2において、
前記第1の条件が満たされない場合であって、前記第2の条件が満たされない場合に、ゲームを終了させるゲーム処理部を更に備え、
前記第1の判定部は、
前記楽曲再生部が楽曲データの再生を終了した後に、前記第1の条件が満たされたか否かを判定し、
前記条件設定部は、
前記第1の条件が満たされない場合に、前記第2の条件を所与の抽選処理に基づいて決定することを特徴とする音楽ゲーム装置。
【請求項4】
請求項1において、
設定入力が行われる設定入力部を更に備え、
前記条件設定部は、
前記第2の条件を前記設定入力部への設定入力に基づいて設定することを特徴とする音楽ゲーム装置。
【請求項5】
請求項4において、
前記第1の条件が満たされない場合であって、前記第2の条件が満たされない場合に、ゲームを終了させるゲーム処理部を更に備え、
前記第1の判定部は、
前記楽曲再生部が楽曲データの再生を終了した後に、前記第1の条件が満たされたか否かを判定することを特徴とする音楽ゲーム装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかにおいて、
前記ゲーム処理部は、
プレーヤからゲーム料金を受け付けた場合にゲームを開始させ、
前記再生制御部は、
前記ゲームが開始された場合に、前記楽曲再生部に楽曲データを再生させることを特徴とする音楽ゲーム装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかにおいて、
前記条件設定部は、
前記第2の条件として、所与の期間にプレーヤが行うべき操作入力の回数を設定し、
前記表示制御部は、
前記第1の条件が満たされない場合に、前記操作入力部に操作入力を行うことをプレーヤに案内する案内画像を前記表示部に表示させ、
前記第2の判定部は、
前記所与の期間にプレーヤが行った操作入力の回数が、前記条件設定部が設定した操作入力の回数に達したか否かを判定し、
前記再生制御部は、
前記所与の期間にプレーヤが行った操作入力の回数が、前記条件設定部が設定した操作入力の回数に達した場合に、前記楽曲再生部に次の楽曲データを再生させることを特徴とする音楽ゲーム装置。
【請求項8】
操作入力が行われる楽器型の操作入力部と、
画像を表示する表示部と、
音を出力する音出力部と、
記憶部に格納された楽曲データを再生する楽曲再生部と、
前記表示部に表示させる画像において、前記操作入力部に操作入力を行うことをプレーヤに指示する指示標識を、前記楽曲再生部が再生する楽曲データに合わせて予め定められた基準タイミングで基準位置に到達するように移動させる表示制御部と、
プレーヤが前記操作入力部に操作入力を行ったタイミングと前記基準タイミングとに基づいて、プレーヤの操作入力を評価する評価部と、
前記楽曲再生部に次の楽曲データを再生させるための第1の条件が満たされたか否かを、前記評価部の評価の結果に基づいて判定する第1の判定部と、
前記第1の条件が満たされた場合に、前記楽曲再生部に次の楽曲データを再生させる再生制御部と、
前記第1の条件が満たされない場合であっても前記楽曲再生部に次の楽曲データを再生させることの当否を、所与の抽選処理に基づいて決定する抽選処理部と、
を備え、
前記再生制御部は、
前記抽選処理部が当選を決定した場合に、前記楽曲再生部に次の楽曲データを再生させることを特徴とする音楽ゲーム装置。
【請求項9】
請求項8において、
前記第1の条件が満たされない場合であって、前記抽選処理部が当選を決定しない場合に、ゲームを終了させるゲーム処理部を更に備え、
前記第1の判定部は、
前記楽曲再生部が楽曲データの再生を終了した後に、前記第1の条件が満たされたか否かを判定し、
前記抽選処理部は、
前記第1の条件が満たされない場合に、前記楽曲再生部に次の楽曲データを再生させることの当否を所与の抽選処理に基づいて決定することを特徴とする音楽ゲーム装置。
【請求項10】
請求項9において、
前記ゲーム処理部は、
プレーヤからゲーム料金を受け付けた場合にゲームを開始させ、
前記再生制御部は、
前記ゲームが開始された場合に、前記楽曲再生部に楽曲データを再生させることを特徴とする音楽ゲーム装置。
【請求項11】
請求項9、10のいずれかにおいて、
設定入力が行われる設定入力部と、
前記設定入力部への設定入力に基づいて、前記抽選処理部が当選を決定する確率を変更する確率変更部と、
を更に含むことを特徴とする音楽ゲーム装置。
【請求項12】
操作入力が行われる楽器型の操作入力部と、
画像を表示する表示部と、
音を出力する音出力部と、
記憶部に格納された楽曲データを再生する楽曲再生部と、
前記表示部に表示させる画像において、前記操作入力部に操作入力を行うことをプレーヤに指示する指示標識を、前記楽曲再生部が再生する楽曲データに合わせて予め定められた基準タイミングで基準位置に到達するように移動させる表示制御部と、
プレーヤが前記操作入力部に操作入力を行ったタイミングと前記基準タイミングとに基づいて、プレーヤの操作入力を評価する評価部と、
前記楽曲再生部に次の楽曲データを再生させるための第1の条件が満たされたか否かを、前記評価部の評価の結果に基づいて判定する第1の判定部と、
前記第1の条件が満たされた場合に、前記楽曲再生部に次の楽曲データを再生させる再生制御部と、
前記第1の条件が満たされない場合であっても前記楽曲再生部に次の楽曲データを再生させるための第2の条件、または前記第1の条件が満たされない場合であっても前記楽曲再生部に次の楽曲データを再生させることの当選を、所与の抽選処理に基づいて決定する抽選処理部と、
前記第1の条件が満たされない場合であって、前記第2の条件が決定された場合に、前記抽選処理部が決定した前記第2の条件が満たされたか否かを判定する第2の判定部と、
を備え、
前記再生制御部は、
前記第2の条件が満たされた場合に、または前記抽選処理部が前記楽曲再生部に次の楽曲データを再生させることの当選を決定した場合に、前記楽曲再生部に次の楽曲データを再生させることを特徴とする音楽ゲーム装置。
【請求項13】
請求項12において、
前記第1の条件が満たされない場合であって、前記第2の条件が満たされない場合に、ゲームを終了させるゲーム処理部を更に備え、
前記第1の判定部は、
前記楽曲再生部が楽曲データの再生を終了した後に、前記第1の条件が満たされたか否かを判定し、
前記抽選処理部は、
前記第1の条件が満たされない場合に、前記第2の条件、または前記楽曲再生部に次の楽曲データを再生させることの当選を、所与の抽選処理に基づいて決定することを特徴とする音楽ゲーム装置。
【請求項14】
請求項13において、
前記ゲーム処理部は、
プレーヤからゲーム料金を受け付けた場合にゲームを開始させ、
前記再生制御部は、
前記ゲームが開始された場合に、前記楽曲再生部に楽曲データを再生させることを特徴とする音楽ゲーム装置。
【請求項15】
請求項13、14のいずれかにおいて、
前記抽選処理部は、
前記第2の条件として、所与の期間にプレーヤが行うべき操作入力の回数を決定し、
前記表示制御部は、
前記第1の条件が満たされない場合であって、前記第2の条件が決定された場合に、前記操作入力部に操作入力を行うことをプレーヤに案内する案内画像を前記表示部に表示させ、
前記第2の判定部は、
前記所与の期間にプレーヤが行った操作入力の回数が、前記抽選処理部が決定した操作入力の回数に達したか否かを判定し、
前記再生制御部は、
前記第2の条件が決定された場合であって、前記所与の期間にプレーヤが行った操作入力の回数が、前記抽選処理部が決定した操作入力の回数に達した場合に、前記楽曲再生部に次の楽曲データを再生させることを特徴とする音楽ゲーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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