説明

音量調整装置、通話装置、音量調整装置制御プログラム、及び音量調整システム

【課題】ユーザが直観的に音量調整を行うことが可能な音量調整装置、通話装置、音量調整装置制御プログラム、及び音量調整システムを提供すること。
【解決手段】MFP1の電話機能によって外部装置200との間で通話が行われる場合に、LCD16には、音量調整画面が表示される。この音量調整画面に、通話相手の顔画像が表示される場合、この顔画像の口領域YBに対して送話音量調整領域が割り当てられ、耳領域MBに対して受話音量調整領域が割り当てられる。ユーザは、口領域YBを予め設定した操作方法に従って指を触れると、送話音量が調整される。また、耳領域YBを予め設定した操作方法に従って指を触れると、受話音量が調整される。ユーザにとって、「口」と「耳」から「受話音量」と「送話音量」が容易に結び付けられるので、ユーザは、通話相手の顔の画像を用いて、直観的に通話における受話音声および送話音声の音量を調整することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音量調整装置、通話装置、音量調整装置制御プログラム、及び音量調整システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、タッチパネルを用いて音量を調整するものが知られている。例えば、特許文献1には、タッチパネル付画面表示装置に音楽のボリューム調整画面として、複数個のスポット(点)が列をなしたバーを複数本放射状に配置したオブジェクトを表示し、そのオブジェクトに合わせて、右回りまたは左回りに円を描くようにタッチパネル操作を行うことで、音量調整が行える再生装置が開示されている。
【特許文献1】特開2006−42170号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載された再生装置では、幾何学的な模様がボリューム調整画面として表示されるので、ユーザの好みがその画面に反映されておらず、ユーザが直観的に音量調整を行うことができないという問題点があった。
【0004】
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、ユーザが直観的に音量調整を行うことが可能な音量調整装置、通話装置、音量調整装置制御プログラム、及び音量調整システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的を達成するために、請求項1に記載の音量調整装置は、音声を出力する音声出力手段と、画像を表示する表示手段と、その表示手段により表示される画像に対して外部から指定された位置を検出する指定位置検出手段と、前記音声出力手段により音声が出力される場合に所定の画像を表示するように前記表示手段を制御する表示制御手段と、その表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記所定の画像に対し、その画像の内容に応じて、所定の領域を前記音声出力手段より出力される音声の音量調整を行う領域として割り当てる領域割当手段と、前記表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記所定の画像に対して前記指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が、前記領域割当手段により割り当てられた領域に含まれる場合に、前記音声出力手段により出力される音声の音量調整を行う音量調整手段とを備える。この場合、出力手段は、電気的な音声信号を音に変換して出力するもの、例えばスピーカ等であってもよいし、音を電気的な音声信号に変換して出力するもの、例えばマイク等であってもよい。
【0006】
請求項2に記載の音量調整装置は、請求項1に記載の音量調整装置において、前記表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記所定の画像に対して前記指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置の変位を検出する変位検出手段を備え、前記音量調整手段は、前記表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記所定の画像に対して前記変位検出手段により検出される外部から指定された位置の変位が、前記領域割当手段により割り当てられた領域上での所定の変位である場合に、その変位に合わせて前記音声出力手段により出力される音声の音量調整を行う。
【0007】
請求項3に記載の音量調整装置は、請求項1又は2に記載の音量調整装置において、前記表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記所定の画像に対して、前記領域割当手段により割り当てられる前記音量調整を行う領域を、外部からの指示に基づいて設定する領域設定手段と、その領域設定手段により設定された前記音量調整を行う領域の位置情報を記憶する記憶手段とを備えている。
【0008】
請求項4に記載の音量調整装置は、請求項2に記載の音量調整装置において、前記表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記所定の画像に対して、前記領域割当手段により割り当てられる前記音量調整を行う領域を、外部からの指示に基づいて設定する領域設定手段と、前記音量調整手段によって音量調整が行われるために、前記領域設定手段により設定される前記音量調整を行う領域上に外部から指定されるべき位置の前記所定の変位を、外部からの指示に基づいて設定する変位設定手段と、前記領域設定手段により設定された前記音量調整を行う領域の位置情報と、前記変位設定手段により設定された前記所定の変位とを記憶する記憶手段とを備えている。
【0009】
請求項5に記載の音量調整装置は、請求項1から4に記載の音量調整装置において、前記表示手段は、表示パネルを有し、前記指定位置検出手段は、前記表示パネルの表示面に設けられ、指示物が触れられた又は近接された位置を外部から指定された位置として認識可能なタッチパネルを備え、前記表示制御手段は、前記音声出力手段により音声が出力される場合に、前記表示パネルに前記所定の画像を表示するように前記表示手段を制御し、前記領域割当手段は、前記表示制御手段によって前記表示パネルに表示される前記所定の画像に対し、前記タッチパネル上に定義される座標によって、前記音量調整を行う領域を割り当てる。
【0010】
請求項6に記載の音量調整装置は、請求項1から5に記載の音量調整装置において、外部装置との通話を行う通話手段を備え、前記音声出力手段は、前記外部装置から受け取る受話音声または前記通話手段から送出する送話音声を出力するものである。
【0011】
請求項7に記載の音量調整装置は、請求項6に記載の音量調整装置において、前記表示制御手段は、前記通話手段により通話を行う通話相手に対応する画像を表示するように前記表示手段を制御し、前記領域割当手段は、前記表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記通話相手に対応する画像に対して、一の所定領域を前記音声出力手段により出力される前記受話音声の音量調整を行う領域として割り当てると共に、他の所定領域を前記送話音声の音量調整を行う領域として割り当て、前記音量調整手段は、前記表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記通話相手に対応する画像に対して、前記指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が前記一の所定領域である場合に、前記領域割当手段により前記一の所定領域に割り当てられた前記受話音声の音量調整を行い、前記指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が前記他の所定領域である場合に、前記領域割当手段により前記他の所定領域に割り当てられた前記送話音声の音量調整を行う。
【0012】
請求項8に記載の音量調整装置は、請求項7に記載の音量調整装置において、前記表示制御手段は、前記通話手段により通話を行う通話相手に対応する画像と共に、通話装置に対応する画像を表示するように前記表示手段を制御し、前記領域割当手段は、前記表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記通話装置に対応する画像に対して、一の所定領域を前記音声出力手段により出力される前記送話音声の音量調整を行う領域として割り当てると共に、他の所定領域を前記受話音声の音量調整を行う領域として割り当て、前記音量調整手段は、前記表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記通話装置に対応する画像に対して、前記指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が前記一の所定領域である場合に、前記領域割当手段により前記一の所定領域に割り当てられた前記送話音声の音量調整を行い、前記指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が前記他の所定領域である場合に、前記領域割当手段により前記他の所定領域に割り当てられた前記受話音声の音量調整を行う。
【0013】
請求項9に記載の通話装置は、外部装置との通話を行う通話手段と、前記外部装置から受け取る受話音声および前記通話手段から送出する送話音声を出力する音声出力手段と、画像を表示する表示手段と、その表示手段により表示される画像に対して外部から指定された位置を検出する指定位置検出手段と、前記通話手段により外部装置との通話を行う場合に、顔の画像を表示するように前記表示手段を制御する表示制御手段と、その表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記顔の画像に対して、口に相当する領域を前記音声出力手段により出力される前記受話音声および前記送話音声のいずれか一方の音量調整を行う領域として割り当てると共に、耳に相当する領域を前記受話音声および前記送話音声の他方の音量調整を行う領域として割り当てる領域割当手段と、前記表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記顔の画像に対して、前記指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が前記口に相当する領域である場合に、前記領域割当手段により前記口に相当する領域に割り当てられた前記受話音声および前記送話音声のいずれか一方の音量調整を行い、前記指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が前記耳に相当する領域である場合に、前記領域割当手段により前記耳に相当する領域に割り当てられた前記受話音声および前記送話音声の他方の音量調整を行う音量調整手段とを備える。
【0014】
請求項10に記載の通話装置は、請求項9に記載の通話装置において、前記表示制御手段は、前記通話手段により通話を行う通話相手の顔の画像を表示するように前記表示手段を制御し、前記領域割当手段は、前記表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記通話相手の顔の画像に対して、口に相当する領域を前記音声出力手段により出力される前記受話音声の音量調整を行う領域として割り当てると共に、耳に相当する領域を前記送話音声の音量調整を行う領域として割り当て、前記音量調整手段は、前記表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記通話相手の顔の画像に対して、前記指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が前記口に相当する領域である場合に、前記領域割当手段により前記口に相当する領域に割り当てられた前記受話音声の音量調整を行い、前記指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が前記耳に相当する領域である場合に、前記領域割当手段により前記耳に相当する領域に割り当てられた前記送話音声の音量調整を行う。
【0015】
請求項11に記載の通話装置は、請求項9又は10に記載の通話装置において、前記表示制御手段は、通話者本人の顔の画像を表示するように前記表示手段を制御し、前記領域割当手段は、前記表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記通話者本人の顔の画像に対して、口に相当する領域を前記音声出力手段により出力される前記送話音声の音量調整を行う領域として割り当てると共に、耳に相当する領域を前記受話音声の音量調整を行う領域として割り当て、前記音量調整手段は、前記表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記通話者本人の顔の画像に対して、前記指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が前記口に相当する領域である場合に、前記領域割当手段により前記口に相当する領域に割り当てられた前記送話音声の音量調整を行い、前記指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が前記耳に相当する領域である場合に、前記領域割当手段により前記耳に相当する領域に割り当てられた前記受話音声の音量調整を行う。
【0016】
請求項12に記載の通話装置は、外部装置との通話を行う通話手段と、前記外部装置から受け取る受話音声および前記通話手段から送出する送話音声を出力する音声出力手段と、画像を表示する表示手段と、その表示手段により表示される画像に対して外部から指定された位置を検出する指定位置検出手段と、前記通話手段により外部装置との通話を行う場合に、送受話器の画像を表示するように前記表示手段を制御する表示制御手段と、その表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記送受話器の画像に対し、受話口に相当する領域を前記音声出力手段により出力される前記受話音声の音量調整を行う領域として割り当てると共に、送話口に相当する領域を前記送話音声の他方の音量調整を行う領域として割り当てる領域割当手段と、前記表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記送受話器の画像に対して、前記指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が前記受話口に相当する領域である場合に、前記領域割当手段により前記受話口に相当する領域に割り当てられた前記受話音声の音量調整を行い、前記指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が前記送話口に相当する領域である場合に、前記領域割当手段により前記送話口に相当する領域に割り当てられた前記送話音声の音量調整を行う音量調整手段とを備える。
【0017】
請求項13に記載の通話装置は、請求項9から12のいずれかに記載の通話装置において、前記表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記顔または送受話器の画像に対して、前記指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が、前記領域割当手段により前記受話音声の音量調整を行う領域として割り当てられた領域に含まれる場合には、前記音声出力手段より出力される前記受話音声の音量を、前記顔または送受話器の画像と合わせて表示し、前記指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が、前記領域割当手段により前記送話音声の音量調整を行う領域として割り当てられた領域に含まれる場合には、前記音声出力手段より出力される前記送話音声の音量を、前記顔または送受話器の画像と合わせて表示するように前記表示手段を制御する音量表示制御手段を備えている。この場合、音量表示制御手段により表示される音量は、音量の大きさを明示的に示すものであってもよいし、音量の大きさをイメージとして示すものであってもよい。例えば、音量の大きさに合わせて所定の領域(例えば、耳や口)の大きさを変更して表示するようにしてもよいし、音量が0(ミュート状態)である場合には、口の領域にファスナーを表示してもよい。
【0018】
請求項14に記載の音量調整装置制御プログラムは、音声を出力する音声出力手段と、画像を表示する表示手段と、その表示手段により表示される画像に対して外部から指定された位置を検出する指定位置検出手段とを備えた音量調整装置によって実行されるプログラムであって、前記音声出力手段により音声が出力される場合に所定の画像を表示するように前記表示手段を制御する表示制御ステップと、その表示制御ステップによって前記表示手段に表示される前記所定の画像に対し、その画像の内容に応じて、所定の領域を前記音声出力手段より出力される音声の音量調整を行う領域として割り当てる領域割当ステップと、前記表示制御ステップによって前記表示手段に表示される前記所定の画像に対して前記指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が、前記領域割当ステップにより割り当てられた領域に含まれる場合に、前記音声出力手段により出力される音声の音量調整を行う音量調整ステップとが実行される。
【0019】
請求項15に記載の音量調整システムは、音声を出力する音声出力手段と、画像を表示する表示手段と、その表示手段により表示される画像に対して外部から指定された位置を検出する指定位置検出手段と、前記音声出力手段により音声が出力される場合に所定の画像を表示するように前記表示手段を制御する表示制御手段と、その表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記所定の画像に対し、その画像の内容に応じて、所定の領域を前記音声出力手段より出力される音声の音量調整を行う領域として割り当てる領域割当手段と、前記表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記所定の画像に対して前記指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が、前記領域割当手段により割り当てられた領域に含まれる場合に、前記音声出力手段により出力される音声の音量調整を行う音量調整手段とを備える。
【発明の効果】
【0020】
請求項1に記載の音量調整装置によれば、表示制御手段の制御によって、音声出力手段により音声が出力される場合に表示手段に表示される所定の画像に対し、その画像の内容に応じて、領域割当手段により所定の領域が音量調整を行う領域として割り当てられる。そして、表示手段に表示される所定の画像に対して指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が、画像の内容に応じて領域割当手段により割り当てられた領域に含まれる場合、音量調整手段によって音量調整が行われる。このように、画像の内容に応じて音量調整が行われる領域が割り当てられるので、ユーザは表示手段に表示された画像を用いて直観的に音量調整を行うことができるという効果がある。
【0021】
請求項2に記載の音量調整装置によれば、請求項1に記載の音量調整装置の奏する効果に加え、変位検出手段により検出される外部から指定された位置の変位が、領域割当手段により割り当てられた領域上での所定の変位である場合に、その変位に合わせて音量調整手段により音量調整が行われるので、ユーザは表示手段に表示された画像に対して直観的な操作でもって音量調整を行うことができるという効果がある。
【0022】
請求項3に記載の音量調整装置によれば、請求項1又は2に記載の音量調整装置の奏する効果に加え、領域設定手段によって、外部からの指示に基づいて音量調整を行う領域が設定され、その領域の位置情報が記憶手段に記憶されるので、音量調整を行う領域を、ユーザ自身で設定することができる。よって、ユーザはより直観的に音量調整を行うことができるという効果がある。
【0023】
請求項4に記載の音量調整装置によれば、請求項2に記載の音量調整装置の奏する効果に加え、次の効果を奏する。領域設定手段によって、外部からの指示に基づいて音量調整を行う領域が設定されると共に、音量調整が行われるために、音量調整を行う領域上に外部から指定されるべき位置の所定の変位が、外部からの指示に基づいて変位設定手段により設定される。そして、領域設定手段により設定された音量調整を行う領域の位置情報と、変位設定手段により設定された所定の変位とが記憶手段に記憶される。これにより、音量調整を行う領域と、その領域に対して設定すべき位置の変位とを、ユーザ自身で設定することができるので、ユーザはより直観的に音量調整を行うことができる。
【0024】
請求項5に記載の音量調整装置によれば、請求項1から4に記載の音量調整装置の奏する効果に加え、表示手段には表示パネルが設けられ、表示制御手段によって所定の画像が表示される表示パネルの表示面にタッチパネルが設けられているので、表示パネルに表示される所定の画像を見ながら、音量調整を行う領域を容易に指定することができるという効果がある。また、タッチパネル上に定義される座標によって、音量調整を行う領域が領域割当手段により割り当てられるので、タッチパネルによって認識された外部から指定された位置が、音量調整を行う領域か否かを容易に判断することができるという効果がある。
【0025】
請求項6に記載の音量調整装置によれば、請求項1から5に記載の音量調整装置の奏する効果に加え、通話手段によって外部装置との通話を行う場合に、受話音声または送話音声の音量調整をユーザが直観的に行うことができるという効果がある。
【0026】
請求項7に記載の音量調整装置によれば、請求項6に記載の音量調整装置の奏する効果に加え、次の効果を奏する。表示手段に表示される通話相手に対応する画像に対して、指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が一の所定領域である場合には、領域割当手段により一の所定領域に割り当てられた受話音声の音量調整が音量調整手段により行われ、指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が他の所定領域である場合には、領域割当手段により他の所定領域に割り当てられた送話音声の音量調整が音量調整手段により行われる。これにより、ユーザにとって、「通話相手の口から発せられる音」および「通話相手の耳に入る音」が容易に結び付けられる通話相手に対応する画像を用いて、直観的に通話における受話音声および送話音声の音量を調整することができるという効果がある。
【0027】
請求項8に記載の音量調整装置によれば、請求項7に記載の音量調整装置の奏する効果に加え、次の効果を奏する。表示手段に表示される通話装置に対応する画像に対して、指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が一の所定領域である場合には、領域割当手段により一の所定領域に割り当てられた送話音声の音量調整が音量調整手段により行われ、指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が他の所定領域である場合には、領域割当手段により他の所定領域に割り当てられた受話音声の音量調整が音量調整手段により行われる。これによって、ユーザにとって、「通話装置にて通話する通話者本人の口から発せられる音」および「通話装置にて通話する通話者本人の耳に入る音」が容易に結び付けられる通話装置に対応する画像を用いて、直観的に通話における受話音声および送話音声の音量を調整することができるという効果がある。
【0028】
請求項9に記載の通話装置によれば、表示手段に表示される顔の画像に対して、指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が口に相当する領域である場合には、領域割当手段により口の領域に割り当てられた受話音声および送話音声のいずれか一方の音量調整が、音量調整手段により行われ、指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が耳に相当する領域である場合には、領域割当手段により耳の領域に割り当てられた受話音声および送話音声の他方の音量調整が、音量調整手段により行われる。「口から発せられる音」と「耳に入る音」から、「口」および「耳」と「受話音声」および「送話音声」とがユーザにとって容易に結び付けられるものであるので、ユーザは、顔の画像を用いて、直観的に通話における受話音声および送話音声の音量を調整することができるという効果がある。
【0029】
請求項10に記載の通話装置によれば、請求項9に記載の通話装置の奏する効果に加え、次の効果を奏する。表示手段に表示される通話相手の顔の画像に対して、指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が口に相当する領域である場合には、領域割当手段により口の領域に割り当てられた受話音声の音量調整が音量調整手段により行われ、指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が耳に相当する領域である場合には、領域割当手段により耳の領域に割り当てられた送話音声の音量調整が音量調整手段により行われる。ユーザにとって、「通話相手の口から発せられる音」から「受話音声」が容易に結び付けられ、「通話相手の耳に入る音」から「送話音声」が容易に結び付けられるので、ユーザは、通話相手の顔の画像を用いて、直観的に通話における受話音声および送話音声の音量を調整することができるという効果がある。
【0030】
請求項11に記載の通話装置によれば、請求項9又は10に記載の通話装置の奏する効果に加え、次の効果を奏する。表示手段に表示される通話者本人の顔の画像に対して、指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が口に相当する領域である場合には、領域割当手段により口の領域に割り当てられた送話音声の音量調整が、音量調整手段により行われ、指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が耳に相当する領域である場合には、領域割当手段により耳の領域に割り当てられた受話音声の音量調整が、音量調整手段により行われる。ユーザにとって、「通話者本人の口から発せられる音」から「送話音声」が容易に結び付けられ、「通話者本人の耳に入る音」から「受話音声」が容易に結び付けられるので、ユーザは、通話者本人の顔の画像を用いて、直観的に通話における受話音声および送話音声の音量を調整することができるという効果がある。
【0031】
請求項12に記載の通話装置によれば、表示手段に表示される送受話器の画像に対して、指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が受話口に相当する領域である場合には、領域割当手段により受話口の領域に割り当てられた受話音声の音量調整が音量調整手段により行われ、指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が送話口に相当する領域である場合には、領域割当手段により送話口の領域に割り当てられた送話音声の音量調整が音量調整手段により行われる。ユーザにとって、「受話口」および「送話口」は、それぞれ「受話音声」および「送話音声」と容易に結び付けられるものであるので、ユーザは、送受話器の画像を用いて、直観的に通話における受話音声および送話音声の音量を調整することができるという効果がある。
【0032】
請求項13に記載の通話装置によれば、請求項9から12のいずれかに記載の通話装置の奏する効果に加え、次の効果を奏する。表示制御手段によって表示手段に表示される顔または送受話器の画像に対して、指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が、領域割当手段により受話音声または送話音声の音量調整を行う領域として割り当てられた領域に含まれる場合には、音声出力手段より出力される受話音声または送話音声の音量が、顔または送受話器の画像と合わせて表示される。これにより、ユーザは受話音声または送話音声の音量を知ることができ、音量調整を行うときの目安とすることができるという効果がある。
【0033】
請求項14に記載の音量調整装置制御プログラムによれば、音量調整装置によって音量調整装置制御プログラムが実行されることにより、請求項1に記載の音量調整装置と同様な効果を奏することができる。
【0034】
請求項15に記載の音量調整制御システムによれば、請求項1に記載の音量調整装置と同様な効果を奏することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態における多機能周辺装置(以下、「MFP(Multi Function Peripheral)」と称す)1の外観構成を示した斜視図である。
【0036】
このMFP1は、電話機能、ファクシミリ機能、PC(Personal Computer)プリント機能、メディアプリント機能、スキャナ機能、及び、コピー機能などの各種機能を有する多機能周辺装置である。また、MFP1は、電話機能による通話やファクシミリ機能によるデータ送信を行うために電話回線網100(図2参照)を介して外部装置200(図2参照)と接続される。
【0037】
そして、このMFP1は、ユーザが電話機能により外部装置200との間で通話を行う場合に、その通話相手に応じて顔の画像(顔画像)をLCD(Liquid Crystal Display)16に表示し、その顔画像によって、ユーザが受話音声の音量(受話音量)および送話音声の音量(送話音量)を直観的に調整できるように構成されている。
【0038】
MFP1の上部には、図1に示すように、ファクシミリ機能、スキャナ機能、又は、コピー機能の実行時に原稿を読み取るためのスキャナ20が配置されている。原稿カバー体8の下側には、原稿を載置するための載置用ガラス板が設けられている。また、筐体内部には記録用紙に画像を印刷する装置として、所謂インクジェットプリンタで構成されたプリンタ21が内蔵されている。
【0039】
原稿カバー体8の前方には、横長形状の操作パネル6が設けられており、操作キー15、LCD16、タッチパネル17を具備する。操作キー15には、電話機能やファクシミリ機能を利用する場合に電話番号を入力するための数字ボタン15aや、MFP1の電源のオン/オフを行うための電源ボタン15bなどの各種ボタンが設けられている。
【0040】
LCD16は、LCDパネル(図示せず)を有し、そのLCDパネルによって、操作手順や実行中の処理の状態が表示されると共に、操作キー15やタッチパネル17の押下に対応する情報が表示される。また、ユーザが電話機能による外部装置200との通話を行う場合に、受話音量および送話音量を制御するための音量調整画面(図3(a)参照)や、音量調整画面に表示する顔画像を登録するための画面(図示せず)、及び、その顔画像に対する音量調整の手順を登録するための登録画面(図5および図6参照)が表示される。
【0041】
詳細については後述するが、音量調整画面(図3(a)参照)には、通話相手に応じて、その通話相手の顔画像もしくはMFP1のユーザ(通話者)本人の顔画像が表示される。そして、通話相手の顔画像が表示される場合には、その顔画像の「耳」に相当する領域YB(以下、「耳領域YB」と称する)に対して送話音量の調整を行う領域(以下、「送話音量調整領域」と称する)が割り当てられ、「口」に相当する領域MB(以下、「口領域MB」と称する)に対して受話音量の調整を行う領域(以下、「受話音量調整領域」と称する)が割り当てられている。
【0042】
また、ユーザ本人の顔画像が表示される場合には、その顔画像の耳領域YBに対して受話音量調整領域が割り当てられ、口領域MBに対して送話音量調整領域が割り当てられている。更に、通話相手の顔画像、ユーザ本人の顔画像にかかわらず、耳領域YBおよび口領域MBのいずれか一方に対して、送話または受話音量調整領域と兼ねるようにミュートの設定または解除を行う領域(以下、「ミュート設定領域」と称する)が割り当てられている。
【0043】
そして、LCD16が有するLCDパネル(図示せず)の表示面には、入力装置の一種であるタッチパネル17が設けられている。つまり、LCD16のLCDパネルに音量調整画面が表示されている場合に、その画面に表示される通話相手もしくはユーザ本人の顔画像の耳領域YBまたは口領域MBがユーザの指で触れられると、LCDパネルの表示面に設けられたタッチパネル17が触れられたこととなる。
【0044】
そして、タッチパネル17により指が触れられた位置が検出されると、MFP1は、その触れられた位置が耳領域YBまたは口領域MBに含まれるか否かを判断し、その位置が耳領域YBまたは口領域MBに含まれる場合には、そのタッチパネル17に触れられた指の動き(操作)に応じて、耳領域YBまたは口領域MBに割り当てられた送話音量または受話音量の調整、若しくは、ミュートの設定または解除を行う。
【0045】
このように、LCD16のLCDパネルに表示された音量調整画面を見ながら、送話音量調整領域、受話音量調整領域、またはミュート設定領域を触れることによって、音量調整やミュートの設定または解除が行われるので、ユーザはその操作を容易に行うことができる。
【0046】
なお、詳細については後述するが、通話相手もしくはユーザ本人の顔画像における耳領域YBおよび口領域MBと、送話音量調整領域、受話音量調整領域、およびミュート設定領域との対応付けや、どのような指の操作で、送話音量調整、受話音量調整およびミュートを行うかといった対応付けが、登録画面(図5および図6参照)によって行われる。
【0047】
次に、MFP1の前面には、メモリカード14a(図2参照)を挿入するためのメモリカードスロット14が設けられている。メモリカードスロット14にメモリカード14aが挿入されている場合は、ユーザは、メモリカード14a内に記憶される画像データをLCD16に表示させ、その中から所望する顔画像データを音量調整画面に表示する顔画像として登録することができる。メモリカード14aとしては、例えば、コンパクトフラッシュ(登録商標)、スマートメディア(登録商標)、メモリスティック(登録商標)、SDカード(登録商標)、xD−ピクチャカード(登録商標)などが該当する。
【0048】
MFP1の側部には、送受話器22が設けられている。この送受話器22は、ユーザが電話機能を使用して、電話回線網100(図2参照)を介して接続される外部装置200との間で通話を行う場合に使用される。
【0049】
非通話時には、送受話器22はフック(図示しない)が設けられた載置台上に置かれ、通話時には載置台から取り上げられて使用される。尚、本実施形態では、前者をオンフック状態、後者をオフフック状態と称す。送受話器22は、オフフック状態となるとNCU(Network Control Unit)23(図2参照)と電気的に接続され、オンフック状態となると、NCU23との接続が解除される。
【0050】
また、送受話器22には、送話口(図示せず)と受話口(図示せず)が設けられており、送話口のマイクに入力された音声は、送受話器22で音声データに変換され、この変換された音声データが送話音声として、外部装置200に出力される。また、外部装置200から送信されてきた音声データは、受話音声として受話口のスピーカから出力される。これら送話音声の音量と、受話音声の音量とが、LCD16に表示される音声調整画面によって直観的に調整される。
【0051】
次に、図2を参照して、MFP1の電気的構成について説明する。図2は、MFP1の電気的構成を示すブロック図である。MFP1は、CPU(Central Processing Unit)11、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、メモリカードスロット14、操作キー15、LCD16、タッチパネル17、計時回路18、スキャナ20、プリンタ21、送受話器22、NCU23、モデム24とを主に有している。
【0052】
CPU11、EEPROM12、RAM13は、バスライン26を介して互いに接続されている。また、メモリカードスロット14、操作キー15、LCD16、タッチパネル17、計時回路18、スキャナ20、プリンタ21、送受話器22、NCU23、モデム24、バスライン26は、入出力ポート27を介して互いに接続されている。
【0053】
CPU11は、EEPROM12やRAM13に記憶される固定値やプログラム或いは、NCU23を介して送受信される各種信号に従って、MFP1が有している各機能の制御や、入出力ポート27と接続された各部を制御するものである。
【0054】
EEPROM12は、CPU11によって実行される制御プログラム12aや固定値データ等を書き換え可能に記憶すると共に、電源遮断後も内容を保持可能な不揮発性のメモリである。制御プログラム12aは、後述する図7〜図12に図示されたフローチャートのプログラムを含んでおり、CPU11がこのプログラムを実行することにより、MFP1において、ユーザが受話音声の音量(受話音量)および送話音声の音量(送話音量)を直観的に調整できる。
【0055】
また、EEPROM12には、画像メモリ12bと電話帳メモリ12cとが設けられている。画像メモリ12bは、電話機能による外部装置200との通話を行う場合にLCD16に表示される音量調整画面(図3(a)参照)で用いられる顔画像データを格納するメモリである。この画像メモリ12bには、MFP1出荷時に予め用意された複数の顔画像データが格納されているほか、ユーザの操作によって、メモリカード14aに記憶された顔画像データやスキャナ20によって取り込んだ画像を格納することができる。
【0056】
MFP1出荷時に予め用意された顔画像データには、その顔画像が通話相手用のものであるか、ユーザ本人用のものであるかを示す情報や、その顔画像データにおける耳領域YBおよび口領域MBの座標も併せて格納される。これにより、後述する登録処理(図7参照)において、ある通話相手に対して表示すべき顔画像として、この予め用意された顔画像データを登録する場合には、その顔画像データと併せて格納される情報によって、その顔画像が通話相手用であるかユーザ本人用であるかが特定されると共に、耳領域YBおよび口領域MBの座標によってそれぞれの領域が特定され、これらの領域に送話音量調整領域、受話音量調整領域、ミュート設定領域が割り当てられる。
【0057】
尚、顔画像データにおける或る領域の「座標」とは、LCD16に表示された顔画像の或る領域を触れた場合に、タッチパネル17によって検出される座標のことである。この座標は、LCD16のLCDパネルの左上端を座標(0,0)とし、右側に向かうほどX軸の座標が増加すると共に、下側に向かうほどY軸の座標が増加するように規定されている。本実施形態では、顔画像の各領域の座標をすべてタッチパネル17によって検出される座標を用いて表している。これにより、タッチパネルの検出結果によって、顔画像の所定の領域が指で触れられたか否かを容易に判断することができる。
【0058】
電話帳メモリ12cは、複数の外部装置200毎に、その外部装置200に対応する通話相手の名前、電話番号のほか、その通話相手と通話する場合に音量調整画面で用いられる顔画像のファイル名や、その顔画像に割り当てられる送話音量調整領域、受話音量調整領域、ミュート設定領域に関する情報を格納するメモリである。尚、この電話帳メモリ12cの詳細については、図4を参照して後述する。
【0059】
RAM13は、書き替え可能な揮発性のメモリであり、MFP1の各操作の実行時に各種のデータを一時的に記憶するためのメモリである。計時回路18は、現在の日時を刻む時計機能を有する既知の回路である。
【0060】
NCU23は、電話回線網100と接続されており、電話回線網100へのダイヤル信号の送出や、電話回線網100からの呼出信号の応答などの制御を行うものである。モデム24は、ファクシミリ機能により送信が指示された画像データを、電話回線網100に伝送可能な信号に変調してNCU23を介して送信したり、電話回線網100からNCU23を介して入力された信号を受信し、LCD16に表示したり、プリンタ21で記録可能な画像データに復調するものである。
【0061】
次いで、図3(a)を参照して、音量調整画面の詳細について説明する。図3(a)は、音量調整画面の一例を示すイメージ図である。
【0062】
この音量調整画面は、図3(a)に示すように、LCD16の表示画面を左右に2分割し、左側の画面16L(以下、「左画面16L」と称する)の上部には、電話帳メモリ12cに格納された外部装置200に対応する通話相手の名前(ブラザー太郎)と電話番号(052−XXX−XXXX)とを表示すると共に、左画面16Lの残りの領域には通話相手に対して登録された顔画像を表示する。尚、この顔画像は、電話帳メモリ12cに格納された顔画像の「画像ファイル名」(図4参照)に基づき、画像メモリ12bからそのファイルに格納された顔画像データを読み出すことによって表示される。
【0063】
左画面16Lに表示された顔画像の耳領域YB(左上の座標(Xa,Ya)および右下の座標(Xb,Yb)で特定される矩形状の領域)と、口領域MB(左上の座標(Xc,Yc)および右下の座標(Xd,Yd)で特定される矩形状の領域)とに対して、上述したように、その顔画像の種類(通話相手の顔画像、若しくは、ユーザ本人の顔画像)に応じて、送話音量調整領域と受話音量調整領域とが割り当てられている。
【0064】
例えば、顔画像が通話相手の顔画像である場合には、耳領域YBに対して送話音量調整領域が割り当てられ、口領域MBに対して受話音量調整領域が割り当てられている。一方、ユーザ本人の顔画像である場合には、耳領域YBに対して受話音量調整領域が割り当てられ、口領域MBに対して送話音量調整領域が割り当てられている。
【0065】
また、通話相手の顔画像、ユーザ本人の顔画像にかかわらず、耳領域YBおよび口領域MBのいずれかに対して、送話または受話音量調整領域と兼ねるように、ミュート設定領域が割り当てられている。
【0066】
ユーザが、LCD16の左画面16Lに表示された顔画像の耳領域YBを指で触れると、MFP1は、タッチパネル17の検出結果から、触れられた領域が耳領域YBであることを判断する。ここで、表示された顔画像が通話相手の場合、耳領域YBには送話音量調整領域が割り当てられているので、MFP1はLCD16の右側の画面16R(以下、「右画面16R」と称する)に、現時点の送話音量を示すバーを表示する。また、表示された顔画像がユーザ本人である場合、耳領域YBには受話音量調整領域が割り当てられているので、MFP1はLCD16の右画面16Rに現時点の受話音量を示すバーを表示する。
【0067】
更に、ユーザが、耳領域YBに触れた指を動かす操作を行うと、その操作内容(タッチパネル17によって検出される指の位置の変位)に応じて、耳領域YBに割り当てられた送話音量または受話音量の調整を行う。また、耳領域YBがミュート設定領域を兼ねている場合には、指の操作内容に応じて、ミュートの設定または解除を行う。尚、送話音量の調整するための指の操作方法、受話音量の調整するための指の操作方法、および、ミュートの設定または解除をするための指の操作方法については、図3(b)を参照して後述する。
【0068】
一方、ユーザがLCD16の左画面16Lに表示された顔画像の口領域MBを指で触れると、タッチパネル16により検出された座標から、MFP1は触れられた領域が口領域MBであることを判断する。ここで、表示された顔画像が通話相手の場合、口領域MBには受話音量調整領域が割り当てられているので、MFP1はLCD16の右画面16Rに現時点の受話音量を示すバーを表示する。また、表示された顔画像がユーザ本人である場合、口領域MBには送話音量調整領域が割り当てられているので、MFP1はLCD16の右画面16Rに現時点の送話音量を示すバーを表示する。
【0069】
更に、ユーザが、口領域MBに触れた指を動かす操作を行うと、その操作内容に応じて、口領域MBに割り当てられた送話音量または受話音量の調整を行う。また、口領域MBがミュート設定領域を兼ねている場合には、指の操作内容に応じて、ミュートの設定または解除を行う。
【0070】
次いで、図3(b)を参照して、送話音量の調整するための指の操作方法、受話音量の調整するための指の操作方法、および、ミュートの設定または解除をするための指の操作方法について説明する。図3(b)は、音量調整画面に表示される顔画像が通話相手である場合に、送話音量調整、受話音量調整、ミュート設定または解除を行うための指の操作方法を説明する説明図である。
【0071】
尚、音量調整画面に表示される顔画像がユーザ本人である場合の、送話音量調整、受話音量調整、ミュート設定または解除を行うための指の操作方法は、図3(b)において「送話音量」と「受話音量」とが入れ替わるほかは、図3(b)の説明図と同一であるので、その図示と説明を省略する。
【0072】
まず、音量調整画面に表示される顔画像が通話相手である場合に、送話音量調整を行うためのタッチパネル17に触れられる指の操作方法として、図3(b)に示すように、指を左右方向に操作する「方法1」と、指を上下方向に操作する「方法2」とが用意されている。どちらの方法によって送話音量の調整を行うかは、後述する登録処理(図7および図8参照)の中で、ユーザによって設定される。
【0073】
ここで、送話音量の調整を行う操作方法として、「方法1」が設定されている場合、MFP1は、まず耳領域YBに対して最初に指が触れられた位置の座標(X1,Y1)と、最後に指が触れられた位置の座標(X2,Y2)とから、「方法1」の前提条件(|Y2−Y1|≦|X2−X1|)を満足しているか否かを判断する。これは、触れられた指のX軸側の変位のほうが、Y軸側の変位よりも大きいか否かを判断するもので、この前提条件を満足している場合、指が左右方向に操作されていると判断される。
【0074】
そして、この前提条件を満足した上で、耳領域YBに対して指が触れられた位置が、耳領域YBの左側(Xa≦X1≦(Xa+Xb)/2,Ya≦Y1≦Yb)から、右側((Xa+Xb)/2<X2≦Xb,Ya≦Y2≦Yb)に移動する操作が行われた場合、そのX軸方向の移動距離(|X2−X1|)に応じて送話音量が大きくなるように調整される。
【0075】
一方、耳領域YBに対して指が触れられた位置が、耳領域YBの右側((Xa+Xb)/2<X1≦Xb,Ya≦Y1≦Yb)から、左側(Xa≦X2≦(Xa+Xb)/2,Ya≦Y2≦Yb)に移動する操作が行われた場合、そのX軸方向の移動距離(|X2−X1|)に応じて送話音量が小さくなるように調整される。
【0076】
これに対し、送話音量の調整を行う方法として、「方法2」が設定されている場合、MFP1は、まず耳領域YBに対して最初に指が触れられた位置の座標(X1,Y1)と、最後に指が触れられた位置の座標(X2,Y2)とから、「方法2」の前提条件(|Y2−Y1|>|X2−X1|)を満足しているか否かを判断する。これは、触れられた指のY軸側の変位のほうが、X軸側の変位よりも大きいか否かを判断するもので、この前提条件を満足している場合、指が上下方向に操作されていると判断できる。
【0077】
そして、この前提条件を満足した上で、耳領域YBに対して指が触れられた位置が、耳領域YBの下側(Xa≦X1≦Xb,(Ya+Yb)/2<Y1≦Yb)から、上側(Xa≦X2≦Xb,Ya≦Y2≦(Ya+Yb)/2)に移動する操作が行われた場合、そのY軸方向の移動距離(|Y2−Y1|)に応じて送話音量が大きくなるように調整される。
【0078】
一方、耳領域YBに対して指が触れられた位置が、耳領域YBの上側(Xa≦X1≦Xb,Ya≦Y1≦(Ya+Yb)/2)から、下側(Xa≦X2≦Xb,(Ya+Yb)/2<Y2≦Yb)に移動する操作が行われた場合、そのY軸方向の移動距離(|Y2−Y1|)に応じて送話音量が小さくなるように調整される。
【0079】
尚、ここで調整された送話音量はRAM13に格納されると共に、このRAM13に格納された送話音量に基づいてLCD16の右画面16Rに表示される送話音量を示すバーに反映される。また、ここで調整された送話音量は、通話終了時に、電話帳メモリ12cにも通話相手の名前に対応して記憶される。
【0080】
また、送話音量はレベル0〜10の11段階で調整されるようになっている。そして、レベルが0となって、更に送話音量が小さくなるように調整される場合には、その音量は0に維持される。また、レベルが10となって、更に送話音量が大きくなるように調整される場合には、その音量は10に維持される。
【0081】
次いで、音量調整画面に表示される顔画像が通話相手である場合に、受話音量調整を行うためのタッチパネル17に触れられる指の操作方法として、送話音量調整を行うための操作方法と同様に、指を左右方向に操作した場合に受話音量の調整が行われる「方法1」と、指を左右方向に操作した場合に受話音量の調整が行われる「方法2」とが用意されている。そして、どちらの方法によって受話音量の調整を行うかは、後述する登録処理(図7および図8参照)の中で、ユーザによって設定される。
【0082】
ここで、受話音量の調整を行う方法として、「方法1」が設定されている場合、MFP1は、まず口領域MBに対して最初に指が触れられた位置の座標(X1,Y1)と、最後に指が触れられた位置の座標(X2,Y2)とから、送話音量の場合と同様に、「方法1」の前提条件(|Y2−Y1|≦|X2−X1|)を満足しているか否かを判断する。そして、この前提条件を満足している場合、指が左右方向に操作されていると判断される。
【0083】
この前提条件を満足した上で、口領域MBに対して指が触れられた位置が、口領域MBの左側(Xc≦X1≦(Xc+Xd)/2,Yc≦Y1≦Yd)から、右側((Xc+Xd)/2<X2≦Xd,Yc≦Y2≦Yd)に移動する操作が行われた場合、そのX軸方向の移動距離(|X2−X1|)に応じて受話音量が大きくなるように調整される。
【0084】
一方、口領域MBに対して指が触れられた位置が、口領域MBの右側((Xc+Xd)/2<X1≦Xd,Yc≦Y1≦Yd)から、左側(Xc≦X2≦(Xc+Xd)/2,Yc≦Y2≦Yd)に移動する操作が行われた場合、そのX軸方向の移動距離(|X2−X1|)に応じて受話音量が小さくなるように調整される。
【0085】
これに対し、受話音量の調整を行う方法として、「方法2」が設定されている場合、MFP1は、まず口領域MBに対して最初に指が触れられた位置の座標(X1,Y1)と、最後に指が触れられた位置の座標(X2,Y2)とから、送話音量の場合と同様に、「方法2」の前提条件(|Y2−Y1|>|X2−X1|)を満足しているか否かを判断する。そして、この前提条件を満足している場合、指が上下方向に操作されていると判断できる。
【0086】
この前提条件を満足した上で、口領域MBに対して指が触れられた位置が、口領域MBの下側(Xc≦X1≦Xd,(Yc+Yd)/2<Y1≦Yd)から、上側(Xc≦X2≦Xd,Yc≦Y2≦(Yc+Yd)/2)に移動する操作が行われた場合、そのY軸方向の移動距離(|Y2−Y1|)に応じて受話音量が大きくなるように調整される。
【0087】
一方、口領域MBに対して指が触れられた位置が、口領域MBの上側(Xc≦X1≦Xd,Yc≦Y1≦(Yc+Yd)/2)から、下側(Xc≦X2≦Xd,(Yc+Yd)/2<Y2≦Yd)に移動する操作が行われた場合、そのY軸方向の移動距離(|Y2−Y1|)に応じて受話音量が小さくなるように調整される。
【0088】
尚、ここで調整された受話音量は、送話音量と同様に、RAM13に格納されると共に、このRAM13に格納された受話音量に基づいてLCD16の右画面16Rに表示される受話音量を示すバーに反映される。また、この受話音量は、通話終了時に、電話帳メモリ12cにも通話相手の名前に対応して記憶される。
【0089】
また、受話音量もレベル0〜10の11段階で調整されるようになっている。そして、レベルが0となって、更に受話音量が小さくなるように調整される場合には、その音量は0に維持される。また、レベルが10となって、更に受話音量が大きくなるように調整される場合には、その音量は10に維持される。
【0090】
次いで、ミュート設定または解除を行うためのタッチパネル17に触れられる指の操作方法として、図3(b)に示すように、指を上から下に操作した場合にミュートの設定または解除が行われる「方法1」と、指を左から右に操作した場合にミュートの設定または解除が行われる「方法2」と、指を長押しした場合にミュートの設定または解除が行われる「方法3」とが用意されている。ここで、「長押し」とは、所定の領域内を所定の時間にわたって指を触れ続ける操作のことをいう。本実施形態では、所定の時間が1.5秒に設定されている。
【0091】
尚、ミュートの設定または解除は、同一の操作によって行われるようになっており、ミュートされていない場合に各方法で示された操作が行われるとミュート設定が行われ、ミュート設定中に各方法で示された操作が行われた場合には、ミュートが解除される。
【0092】
どの方法によってミュートの設定または解除を行うかは、後述する登録処理(図7および図8参照)の中で、「耳」および「口」のいずれの領域にミュート設定領域を兼ねさせるかと併せてユーザによって設定される。
【0093】
ただし、ミュート設定領域を耳領域YBに兼ねさせる場合、送話音量調整が「方法1」であれば、ミュート設定または解除は「方法2」が設定できず、送話音量調整が「方法2」であれば、ミュート設定または解除は「方法1」が設定できないようにしている。同様に、ミュート設定領域を口領域MBに兼ねさせる場合、受話音量調整が「方法1」であれば、ミュート設定または解除は「方法2」が設定できず、受話音量調整が「方法2」であれば、ミュート設定または解除は「方法1」が設定できないようにしている。これにより、同じ指の操作で、送話音量または受話音量の調節と、ミュートの設定または解除とが行われるのを防止している。
【0094】
ここで、ミュート設定または解除を行う方法として、「方法1」が設定されている場合、MFP1は、まず、ミュート設定領域として割り当てられた耳領域YBまたは口領域MBに対して、最初に指が触れられた位置の座標(X1,Y1)と、最後に指が触れられた位置の座標(X2,Y2)とから、送話音量の「方法2」の場合と同様に、「方法1」の前提条件(|Y2−Y1|>|X2−X1|)を満足しているか否かを判断する。そして、この前提条件を満足している場合、指が上下方向に操作されていると判断できる。
【0095】
この前提条件を満足した上で、ミュート設定領域として耳領域YBが割り当てられた場合、その領域に対して指が触れられた位置が、その領域の上側(Xa≦X1≦Xb,Ya≦Y1≦(Ya+Yb)/2)から、下側(Xa≦X2≦Xb,(Ya+Yb)/2<Y2≦Yb)に移動する操作が行われた場合、ミュートの設定または解除が行われる。
【0096】
また、ミュート設定領域として口領域MBが割り当てられた場合、その領域に対して指が触れられた位置が、その領域の上側(Xc≦X1≦Xd,Yc≦Y1≦(Yc+Yd)/2)から、下側(Xc≦X2≦Xd,(Yc+Yd)/2<Y2≦Yd)に移動する操作が行われた場合、ミュートの設定または解除が行われる。
【0097】
一方、ミュート設定または解除を行う方法として、「方法2」が設定されている場合、MFP1は、「方法1」の場合と同様に、「方法2」の前提条件(|Y2−Y1|≦|X2−X1|)を満足しているか否かを判断する。そして、この前提条件を満足している場合、指が左右方向に操作されていると判断できる。
【0098】
この前提条件を満足した上で、ミュート設定領域として耳領域YBが割り当てられた場合、その領域に対して指が触れられた位置が、その領域の左側(Xa≦X1≦(Xa+Xb)/2,Ya≦Y1≦Yb)から、右側((Xa+Xb)/2<X2≦Xb,Ya≦Y2≦Yb)に移動する操作が行われた場合、ミュートの設定または解除が行われる。
【0099】
また、ミュート設定領域として口領域MBが割り当てられた場合、その領域に対して指が触れられた位置が、その領域の左側(Xc≦X1≦(Xc+Xd)/2,Yc≦Y1≦Yd)から、右側((Xc+Xd)/2<X2≦Xd,Yc≦Y2≦Yd)に移動する操作が行われた場合、ミュートの設定または解除が行われる。
【0100】
更に、ミュート設定または解除を行う方法として、「方法3」が設定されている場合、ミュート設定領域として耳領域YBが割り当てられていれば、指が触れられた位置(X1,Y1)が耳領域YB(Xa≦X1≦Xb,Ya≦Y1≦Yb)にあると共に、1.5秒間に渡ってその耳領域YBが指で触れ続けられると、MFP1によって、ミュートの設定または解除が行われる。
【0101】
また、ミュート設定領域として口領域MBが割り当てられていれば、指が触れられた位置(X1,Y1)が口領域MB(Xc≦X1≦Xd,Yc≦Y1≦Yd)にあると共に、1.5秒間に渡ってその口領域MBが指で触れ続けられると、MFP1によって、ミュートの設定または解除が行われる。
【0102】
次いで、図4を参照して、電話帳メモリ12cの詳細について説明する。図4は、電話帳メモリ12cの内容の一例を模式的に示した模式図である。
【0103】
図4に示すように、この電話帳メモリ12cには、通話相手毎に、基本情報として、まず、通話相手の「名前」および「電話番号」が格納されている。この「名前」および「電話番号」は通話相手に応じて、任意の文字列または数値列が格納される。尚、電話帳メモリ12cに格納されている通話相手毎の情報は、この通話相手の名前もしくは電話番号によって検索される。
【0104】
また、電話帳メモリ12cには、通話相手毎に、音量調整画面に表示する顔画像の「画像ファイル名」と「画像種類」とが格納されている。MFP1の電話機能による通話を行う場合、MFP1は、この「画像ファイル名」を読み出すと共に、その画像ファイル名で示される画像ファイルを画像メモリ12bから読み出して、その画像ファイルの顔画像データに従って顔画像を表示する。また、「画像種類」には、「顔:通話相手」および「顔:自分」のいずれかが格納され、「顔:通話相手」の場合には、音量調整画面に表示する顔画像が通話相手であることを示し、「顔:自分」の場合には、その顔画像がユーザ本人であることを示す。
【0105】
次いで、電話帳メモリ12cには、通話相手毎に設定された「画像ファイル名」で示される顔画像の耳領域YBに関して、その領域に割り当てられる「調整対象」、その「領域の座標」として、左上の座標(Xa,Ya)および右下の座標(Xb,Yb)の値、耳領域YBによって音量を調整するための「操作方法」、および、「現在の音量」が、通話相手毎に「耳」の詳細項目として格納される。
【0106】
「耳」の「調整対象」には、「画像種類」が「顔:通話相手」の場合に「送話音量」が格納され、耳領域YBには送話音量調整領域が対応付けられる。また、「画像種類」が「顔:自分」の場合に「受話音量」が格納され、耳領域YBには受話音量調整領域が対応付けられる。
【0107】
「耳」の「領域の座標」(Xa,Xb,Ya,Yb)には、LCD16のLCDパネルに顔画像が表示された場合に、その画像において耳領域YBとして認識したい領域を触れたときに検出されるタッチパネル17上の座標の範囲が格納される。
【0108】
「耳」の「操作方法」は、耳領域YBに割り当てられた送話音量調整または受話音量調整を行うための指の操作方法「方法1」もしくは「方法2」が格納される。ここで、「方法1」が格納される場合には、左右方向の指の操作に応じて、対応する送話音量または受話音量の調整が行われる。また、「方法2」が格納される場合には、上下方向の指の操作に応じて、対応する送話音量または受話音量の調整が行われる。
【0109】
「耳」の「現在の音量」は、耳領域YBに割り当てられる送話音量または受話音量の現在の音量が格納される。
【0110】
次いで、電話帳メモリ12cには、通話相手毎に設定された「画像ファイル名」で示される顔画像の口領域MBに関しても、その領域に割り当てられる「調整対象」、その「領域の座標」として、左上の座標(Xc,Yd)および右下の座標(Xc,Yd)の値、口領域MBによって音量を調整するための「操作方法」、および、「現在の音量」が、通話相手毎に「口」の詳細項目として格納される。この「口」の各項目の詳細については、耳領域YBに関するものと同じであるため、その説明を省略する。
【0111】
更に、電話帳メモリ12cには、通話相手毎に設定された「画像ファイル名」で示される顔画像に対して設定または解除の指示を行うミュートに関して、そのミュート設定領域を割り当てる「領域」、ミュートの設定または解除を行うための「操作方法」、ミュートが設定された場合の「保留音」、および、その「保留音音量」が、通話相手毎に「ミュート」の詳細項目として格納される。
【0112】
「ミュート」の「領域」は、「耳」または「口」が格納される。そして、「耳」が格納されている場合には、耳領域YBがミュート設定領域を兼ね、「口」が格納されている場合には、口領域MBがミュート設定領域を兼ねる。
【0113】
「ミュート」の「操作方法」は、ミュートの設定または解除が行われる指の操作方法「方法1」〜「方法3」が格納される。ここで、「方法1」が格納される場合には、ミュート設定領域内における上から下への指の操作に応じて、ミュートの設定または解除が行われる。また、「方法2」が格納される場合には、ミュート設定領域内における左から右への指の操作に応じて、ミュートの設定または解除が行われる。更に、「方法3」が格納される場合には、ミュート設定領域内での1.5秒長押しの操作に応じて、ミュートの設定または解除が行われる。
【0114】
「ミュート」の「保留音」は、「保留音なし」、「デフォルト保留音」、「保留音A」、「保留音B」のいずれかが格納される。MFP1は、ミュートの設定が行われると、通話相手に対応して設定された「保留音」を送受話器22の受話口(図示せず)から出力すると共に、通信相手の外部装置200へ出力する。
【0115】
「ミュート」の「保留音音量」は、「保留音」が出力される場合の音量が格納される。この「保留音音量」は、0〜10の11段階で設定される。
【0116】
尚、「画像ファイル名」、「画像種類」、「耳」、「口」、「ミュート」の各項目は、いずれも、後述する登録処理(図7,図8)において、ある通話相手に対して表示すべき顔画像を登録するときに、併せて設定される。また、「耳」および「口」の「現在の音量」に関しては、通話終了時に、その時点の音量が上書きされる。
【0117】
次いで、図5及び図6を参照して、顔画像に対する音量調整の手順を登録するための登録画面の詳細について説明する。図5は、顔画像として、予め画像メモリ12bに用意された通話相手用の顔画像データが選択された場合に、その顔画像の耳領域YBによって送話音量調整を行うための操作方法と、送信音量の初期値を設定するための登録画面の一例を示したイメージ図である。また、図6は、顔画像として、予め画像メモリ12bに用意された通話相手用の顔画像データが選択された場合に、その顔画像に対するミュート設定領域の割り当てと、ミュート設定および解除を行うための操作方法と、ミュート時に出力する保留音と、その保留音の音量とを登録するための登録画面の一例を示したイメージ図である。
【0118】
なお、顔画像として、予め画像メモリ12bに用意された通話相手用の顔画像データが選択された場合に、その顔画像の口領域MBによって受信音量調整を行うための操作方法と、受信音量の初期値を設定するための登録画面は、図5の「耳」を「口」に置き換え、「送話音量」を「受話音量」に置き換えるほかは、図5のイメージ図と同一であるので、その図示と説明を省略する。また、顔画像として、ユーザ本人の顔画像データが選択される場合には、「耳」および「口」と、「送話音量」および「受話音量」との関係が異なる他は、図5のイメージ図と同一であるので、その図示と説明も省略する。
【0119】
顔画像として、予め画像メモリ12bに用意された通話相手用の顔画像データが選択されると、図5(a)に示すように、その選択された顔画像がLCD16に表示されると共に、この顔画像が通話相手用のものであることを示すメッセージと、送話音量を設定するために「耳」をタッチするように促すメッセージとを表示する。また、予め画像メモリ12bに用意された顔画像と併せて格納された耳領域YBの座標を基に、その耳領域YBの位置に、耳ボタンBT1を設ける。
【0120】
MFP1は、耳ボタンBT1が指で触れられたと判断すると、耳領域YBの座標を、電話帳メモリ12cに設けられた登録対象の通話相手に対応する「耳」の「領域の座標」(図4参照)に格納すると共に、「耳」の「調整対象」(図4参照)に「送話音量」を格納して、図5(b)の画面に移行する。
【0121】
なお、顔画像として、メモリカード14aやスキャナ20から読み込んだ通話相手の顔画像を選択した場合には、図5(a)の画面に代えて、耳領域YBを設定するように促す画面を表示する。そして、MFP1は、耳領域YBが入力されたと判断すると、その入力された耳領域YBの座標を、電話帳メモリ12cに設けられた登録対象の通話相手に対応する「耳」の「領域の座標」(図4参照)に格納すると共に、「耳」の「調整対象」(図4参照)に「送話音量」を格納して、図5(b)の画面に移行する。
【0122】
図5(b)の画面は、送話音量調整を行うための操作方法を設定する画面であり、顔画像、縦スライドボタンBT2、横スライドボタンBT3、及び、送話音量調整を行う操作方法の選択を促すメッセージを表示する。MFP1は、横スライドボタンBT3が指で触れられたと判断すると、電話帳メモリ12cに設けられた登録対象の通話相手に対応する「耳」の「操作方法」(図4参照)に「方法1」を格納して、図5(c)の画面に移行する。これにより、音量調整画面において、ユーザが指を耳領域YBに対して左右方向に操作すると、送話音量の調整が行われる。
【0123】
また、MFP1は、縦スライドボタンBT2が指で触れられたと判断すると、電話帳メモリ12cに設けられた登録対象の通話相手に対応する「耳」の「操作方法」(図4参照)に「方法2」を格納して、図5(c)の画面に移行する。これにより、音量調整画面において、ユーザが指を耳領域YBに対して上下方向に操作すると、送話音量の調整が行われる。
【0124】
図5(c)の画面は、送話音量の初期値を設定する画面であり、顔画像、縦スライド状の送話音量設定ボタンBT4、送話音量のレベル、及び、送話音量決定ボタンBT6を表示する。尚、縦スライド状の送話音量設定ボタンは、送話音量を0〜10の11段階に設定できるように構成されている。また、設定される送話音量のレベルは、デフォルトで「5」に設定される。
【0125】
MFP1は、この画面において、送話音量設定ボタンBT4が指で下から上に操作されたと判断すると、その操作にあわせて、送話音量のレベルを大きくすると共に、そのレベルの値をRAM13に保存する。また、送話音量設定ボタンBT4が指で上から下に操作されたと判断すると、その操作にあわせて、送話音量のレベルを小さくし、そのレベルの値をRAM13に保存する。そして、決定ボタンBT6に指が触れられたと判断すると、図5(d)の画面に移行する。
【0126】
図5(d)の画面は、送話音量の初期値の設定確認を行う画面であり、縦スライド状の送話音量設定ボタンBT4、送話音量レベル、「はい」ボタンBT7、「いいえ」ボタンBT8、及び、送話音量の設定確認を促すメッセージを表示する。尚、この画面では、送話音量設定ボタンBT4は無効化されている。
【0127】
MFP1は、この画面において、「いいえ」ボタンBT7が指で触れられたと判断すると、図5(c)の画面に戻り、再び送話音量の初期値を設定する画面が表示される。また、「はい」ボタンBT7が指で触れられたと判断すると、RAM13に格納された送話音量のレベルを、電話帳メモリ12cに設けられた登録対象の通話相手に対応する「耳」の「現在の音量」(図4参照)に格納する。そして、口領域MBに対して割り当てる受信音量調整領域に関する登録画面を表示する。
【0128】
口領域MBに対して割り当てる受信音量調整領域の音量操作方法に対する登録が終了すると、次に、ミュート設定領域に関する登録画面として、まず、図6(a)の画面を表示する。
【0129】
図6(a)の画面は、ミュート設定領域の割り当てを行う画面であり、顔画像と共に、この顔画像が通話相手用であることを示すメッセージ、ミュート設定領域の割り当てを促すメッセージ、耳ボタンBT11、及び、口ボタンBT12を表示する。
【0130】
MFP1は、この画面において、耳ボタン11および口ボタンBT12のいずれかが指で触れられたと判断すると、その触れられたボタンに対応する領域(耳領域YB、口領域MB)をRAM13に一旦記憶し、図6(b)の画面に移行する。
【0131】
図6(b)の画面では、ミュートの設定または解除を行うための操作方法を選択する画面であり、ミュート設定領域の操作方法の選択を促すメッセージ、縦スライドボタンBT13、横スライドボタンBT14、長押しボタンBT15を表示する。
【0132】
MFP1は、縦スライドボタンBT13が指で触れられたと判断すると、ミュートの設定または解除を行うための操作方法として「方法1」(操作内容:上から下)を設定し、RAM13に一旦記憶する。また、横スライドボタンBT14が指で触れられたと判断すると、ミュートの設定または解除を行うための操作方法として「方法2」(操作内容:左から右)を設定し、RAM13に一旦記憶する。一方、長押しボタンBT15が指で触れられたと判断すると、ミュートの設定または解除を行うための操作方法として「方法3」(操作内容:1.5秒長押し)を設定し、RAM13に一旦記憶する。この後、図6(c)の画面に移行する。
【0133】
なお、この図6(b)の画面において、ミュート設定領域が割り当てられた耳領域YBまたは口領域MBに対し、その送話音量調整または受話音量調整の操作方法として、「方法1」が設定されている場合には、横スライドボタンBT14をグレーアウト表示し、この横スライドボタンBT14の選択が受け付けられないようになっている。また、ミュート設定領域が割り当てられた耳領域YBまたは口領域MBに対し、その送話音量調整または受話音量調整の操作方法として、「方法2」が設定されている場合には、縦スライドボタンBT13をグレーアウト表示し、この縦スライドボタンBT13の選択が受け付けられないようになっている。これにより、送話音量調整または受話音量調整の操作方法と、ミュート設定または解除の操作方法とが、同じ操作方法に設定されるのを防止する。
【0134】
次いで、図6(c)の画面は、ミュート設定時に出力する保留音の設定を行う画面であり、保留音の設定を促すメッセージと、保留音の候補(「保留音なし(無音)」、「デフォルト保留音」、「保留音A」、「保留音B」、・・・)から保留音を選択する選択ボタンBT16と、保留音量設定ボタンBT17と、決定ボタンBT18とを表示する。
【0135】
MFP1は、選択ボタンBT16に列挙された保留音の候補のうち、一の保留音が指で触れられたと判断すると、その一の保留音を選択状態にするとともに、他の保留音を非選択状態にする。この状態で決定ボタンBT18が指で触れられたと判断されると、選択状態にされた一の保留音が一旦RAM13に記憶されて図6(d)の画面に移行する。
【0136】
このとき、デフォルトでは、保留音の音量は、送話音量と同じレベルに設定され、RAM13に一旦格納される。ただし、MFP1は、決定ボタンBT18に手が触れられる前に、保留音量設定ボタンBT17が手で触れられたと判断すると、図5(c)および(d)と同様の音量設定画面を表示し、その画面で設定された音量を一旦RAM13に記憶する。
【0137】
図6(d)は、図6(a)〜図6(c)の画面によって設定されたミュート設定領域の割り当て、ミュートの設定または解除を行うための操作方法、保留音およびその音量に関する情報がRAM13から読み出して表示されると共に、この設定でよいか否かを問い合わせるメッセージ、「はい」ボタンBT19、「いいえ」ボタンBT20が表示される。
【0138】
MFP1は、「いいえ」ボタンBT20が指で触れられたと判断すると、図6(a)の画面に戻って、ミュート設定領域に関する登録画面を再度表示する。一方、「はい」ボタンBT20が指で触れられたと判断すると、ミュート設定領域の割り当て、ミュートの設定または解除の操作方法、保留音およびその音量に関する情報を、それぞれ、電話帳メモリ12cに設けられた登録対象の通話相手に対応する「ミュート」の「領域」、「操作方法」、「保留音」、「保留音量」に記憶する。
【0139】
次いで、図7および図8を参照して、MFP1のCPU11で実行される登録処理について説明する。図7および図8は、MFP1の登録処理を示すフローチャートである。この登録処理は、外部装置200に対応する通話相手に応じてその音量調整画面に表示する顔画像を登録すると共に、その顔画像に対して送話音量調整領域、受話音量調整領域およびミュート設定領域の対応付けを行う処理である。この処理は、操作キー15の操作によって、ユーザから音量調整画面に表示する顔画像の登録の指示が行われた場合に、開始される。
【0140】
この処理では、まず、顔画像の登録対象の人物が、電話帳メモリ12cから選択されたか否か、若しくは、操作キー15によってその人物の名前が入力されたか否かを判断する(S1)。ここで、電話帳メモリ12cからの選択も、操作キー15からの入力もされていないと判断される場合には(S1:No)、S1の処理を再び実行する。これにより、電話帳メモリ12cからの選択、若しくは、操作キー15からの入力が行われるまで、処理がウェイトされる。
【0141】
そして、S1の処理の結果、顔画像の登録対象の人物が、電話帳メモリ12cから選択された、若しくは、操作キー15からの入力が行われたと判断されると(S1:Yes)、続いて、登録すべき顔画像の画像データが選択されたか否かを判断する(S2)。ここで、登録すべき顔画像の画像データが選択されていないと判断される場合には(S2:No)、S2の処理を再び実行する。これにより、登録すべき顔画像の画像データが選択されるまで、処理がウェイトされる。
【0142】
そして、S2の処理の結果、登録すべき顔画像の画像データが選択されると(S2:Yes)、その選択された画像のファイル名を、電話帳メモリ12cに設けられた登録対象の通話相手に対応する「画像ファイル名」(図4参照)に格納した上で、次いで、その選択された画像が、予めMFP1の出荷時に画像メモリ12bに用意されていた顔画像であるか否かを判断する(S3)。
【0143】
その結果、予め用意されていた顔画像であると判断される場合には(S3:Yes)、次に、その顔画像の画像データと併せて画像メモリ12bに格納された情報から、選択された顔画像が、通話相手用のものであるか否かを判断する(S4)。
【0144】
そして、選択された顔画像が通話相手用のものであると判断される場合(S4:Yes)、電話帳メモリ12cに設けられた登録対象の通話相手に対応する「画像種類」(図4参照)に「顔:通話相手」を格納した上で、選択された顔画像を表示すると共に、「耳」をタッチするように促す画面(図5(a)参照)を表示する(S5)。なお、S5の処理では、選択された顔画像が通話相手用であることが分かるように表示する。
【0145】
そして、「耳」(耳ボタンBT1)がタッチされたか否かを判断し(S6)、「耳」(耳ボタンBT1)がタッチされていないと判断される場合には(S6:No)、再びS6の処理を実行する。これにより、「耳」(耳ボタンBT1)がタッチされるまで、処理がウェイトされる。
【0146】
そして、S6の処理の結果、「耳」(耳ボタンBT1)がタッチされたと判断される場合には(S6:Yes)、選択された顔画像の耳領域YBの座標を、電話帳メモリ12cに設けられた登録対象の通話相手に対応する「耳」の「領域の座標」(図4参照)に格納すると共に、「耳」の「調整対象」(図4参照)に「送話音量」を格納する。
【0147】
そして、送話音量調整に関する各種設定の登録画面(図5(b)〜(d)参照)を表示し、操作方法や送話音量の初期値を受け付け、これらをそれぞれ電話帳メモリ12cに設けられた登録対象の通話相手に対応する「耳」の「操作方法」、「現在の音量」に格納する(S7)。これにより、耳領域YBの送話音量調整領域の対応付けと、その送話音量調整に関する各種設定とが完了する。
【0148】
次いで、選択された顔画像を表示すると共に、「口」をタッチするように促す画面を表示する(S8)。なお、S8の処理では、選択された顔画像が通話相手用であることが分かるように表示する。そして、口領域MBに割り当てられたボタンがタッチされたか否かを判断し(S9)、そのボタンがタッチされていないと判断される場合には(S9:No)、再びS9の処理を実行する。これにより、口領域MBに割り当てられたボタンがタッチされるまで、処理がウェイトされる。
【0149】
そして、S9の処理の結果、口領域MBに割り当てられたボタンがタッチされたと判断される場合には(S9:Yes)、選択された顔画像の口領域MBの座標を、電話帳メモリ12cに設けられた登録対象の通話相手に対応する「口」の「領域の座標」(図4参照)に格納すると共に、「口」の「調整対象」(図4参照)に「受話音量」を格納する。
【0150】
そして、受話音量調整に関する各種設定の登録画面を表示し、操作方法や受話音量の初期値を受け付け、これらをそれぞれ電話帳メモリ12cに設けられた登録対象の通話相手に対応する「口」の「操作方法」、「現在の音量」に格納する(S10)。これにより、口領域MBの受話音量調整領域の対応付けと、その受話音量調整に関する各種設定とが完了する。S10の処理の後、S35の処理へ移行する。
【0151】
一方、S4の処理の結果、選択された顔画像が通話相手用のものでない、即ちユーザ本人用のものであると判断される場合(S4:No)、電話帳メモリ12cに設けられた登録対象の通話相手に対応する「画像種類」(図4参照)に「顔:自分」を格納した上で、S5の処理と同様に、選択された顔画像を表示すると共に、「耳」をタッチするように促す画面を表示する(S11)。ただし、S11の処理では、選択された顔画像がユーザ本人用であることが分かるように表示する。
【0152】
そして、耳領域YBに割り当てられたボタンがタッチされたか否かを判断し(S12)、そのボタンがタッチされていないと判断される場合には(S12:No)、再びS12の処理を実行する。これにより、耳領域YBに割り当てられたボタンがタッチされるまで、処理がウェイトされる。
【0153】
そして、S12の処理の結果、耳領域YBに割り当てられたボタンがタッチされたと判断される場合には(S12:Yes)、選択された顔画像の耳領域YBの座標を、電話帳メモリ12cに設けられた登録対象の通話相手に対応する「耳」の「領域の座標」(図4参照)に格納すると共に、「耳」の「調整対象」(図4参照)に「受話音量」を格納する。
【0154】
そして、受話音量調整に関する各種設定の登録画面を表示し、操作方法や受話音量の初期値を受け付け、これらをそれぞれ電話帳メモリ12cに設けられた登録対象の通話相手に対応する「耳」の「操作方法」、「現在の音量」に格納する(S13)。これにより、耳領域YBの受話音量調整領域の対応付けと、その受話音量調整に関する各種設定とが完了する。
【0155】
次いで、S8の処理と同様に、選択された顔画像を表示すると共に、「口」をタッチするように促す画面を表示する(S14)。ただし、S14の処理では、選択された顔画像がユーザ本人用であることが分かるように表示する。そして、口領域MBに割り当てられたボタンがタッチされたか否かを判断し(S15)、そのボタンがタッチされていないと判断される場合には(S15:No)、再びS15の処理を実行する。これにより、口領域MBに割り当てられたボタンがタッチされるまで、処理がウェイトされる。
【0156】
そして、S15の処理の結果、口領域MBに割り当てられたボタンがタッチされたと判断される場合には(S15:Yes)、選択された顔画像の口領域MBの座標を、電話帳メモリ12cに設けられた登録対象の通話相手に対応する「口」の「領域の座標」(図4参照)に格納すると共に、「口」の「調整対象」(図4参照)に「送話音量」を格納する。
【0157】
そして、送話音量調整に関する各種設定の登録画面を表示し、操作方法や送話音量の初期値を受け付け、これらをそれぞれ電話帳メモリ12cに設けられた登録対象の通話相手に対応する「口」の「操作方法」、「現在の音量」に格納する(S16)。これにより、口領域MBの送話音量調整領域の対応付けと、その送話音量調整に関する各種設定とが完了する。S16の処理の後、S35の処理へ移行する。
【0158】
これに対し、S3の処理の結果、選択された顔画像が、予めMFP1の出荷時に画像メモリ12bに用意されていた顔画像ではなく、他から(例えば、メモリカード14aやスキャナ20)から取り込んだ画像であると判断される場合には(S3:No)、図8のS17の処理へ移行する。
【0159】
図8のS17の処理では、選択された顔画像が、通話相手であるか、ユーザ本人であるかを選択させる画面を表示する。そしてS17の処理の選択結果に基づき、選択された顔画像が、通話相手であるか否かを判断する(S18)。その結果、選択された顔画像が通話相手であると判断される場合には(S18:Yes)、電話帳メモリ12cに設けられた登録対象の通話相手に対応する「画像種類」(図4参照)に「顔:通話相手」を格納した上で、その顔画像に対して、耳領域YBを設定させる画像を表示する(S19)。
【0160】
そして、耳領域YBが入力されたか否かを判断し(S20)、入力されていないと判断される場合には(S20:No)、S20の処理を再度実行する。これにより、耳領域YBが入力されるまで、処理がウェイトされる。
【0161】
一方、S20の処理の結果、耳領域YBが入力されたと判断されると(S20:Yes)、次いで、入力された領域の座標を抽出し、その領域を送話音量調整領域として受け付けて、その座標を電話帳メモリ12cに設けられた登録対象の通話相手に対応する「耳」の「領域の座標」(図4参照)に格納すると共に、「耳」の「調整対象」(図4参照)に「送話音量」を格納する(S21)。
【0162】
そして、送話音量調整に関する各種設定の登録画面(図5(b)〜(d)参照)を表示し、操作方法や送話音量の初期値を受け付け、これらをそれぞれ電話帳メモリ12cに設けられた登録対象の通話相手に対応する「耳」の「操作方法」、「現在の音量」に格納する(S22)。これにより、耳領域YBの送話音量調整領域の対応付けと、その送話音量調整に関する各種設定とが完了する。
【0163】
次に、選択された顔画像に対して、口領域MBを設定させる画像を表示する(S23)。そして、口領域MBが入力されたか否かを判断し(S24)、入力されていないと判断される場合には(S24:No)、S24の処理を再度実行する。これにより、口領域MBが入力されるまで、処理がウェイトされる。
【0164】
一方、S24の処理の結果、口領域MBが入力されたと判断されると(S24:Yes)、次いで、入力された領域の座標を抽出し、その領域を受話音量調整領域として受け付けて、その座標を電話帳メモリ12cに設けられた登録対象の通話相手に対応する「口」の「領域の座標」(図4参照)に格納すると共に、「口」の「調整対象」(図4参照)に「受話音量」を格納する(S25)。
【0165】
そして、受話音量調整に関する各種設定の登録画面を表示し、操作方法や受話音量の初期値を受け付け、これらをそれぞれ電話帳メモリ12cに設けられた登録対象の通話相手に対応する「口」の「操作方法」、「現在の音量」に格納する(S26)。これにより、口領域MBの受話音量調整領域の対応付けと、その受話音量調整に関する各種設定とが完了する。S26の処理の後、図7のS35の処理へ移行する。
【0166】
一方、図8のS18の処理で、選択された顔画像が通話相手でない、即ち、ユーザ本人であると判断される場合には(S18:No)、電話帳メモリ12cに設けられた登録対象の通話相手に対応する「画像種類」(図4参照)に「顔:自分」を格納した上で、その顔画像に対して、耳領域YBを設定させる画像を表示する(S27)。
【0167】
そして、耳領域YBが入力されたか否かを判断し(S28)、入力されていないと判断される場合には(S28:No)、S28の処理を再度実行する。これにより、耳領域YBが入力されるまで、処理がウェイトされる。
【0168】
一方、S28の処理の結果、耳領域YBが入力されたと判断されると(S28:Yes)、次いで、入力された領域の座標を抽出し、その領域を受話音量調整領域として受け付けて、その座標を電話帳メモリ12cに設けられた登録対象の通話相手に対応する「耳」の「領域の座標」(図4参照)に格納すると共に、「耳」の「調整対象」(図4参照)に「受話音量」を格納する(S29)。
【0169】
そして、受話音量調整に関する各種設定の登録画面を表示し、操作方法や受話音量の初期値を受け付け、これらをそれぞれ電話帳メモリ12cに設けられた登録対象の通話相手に対応する「耳」の「操作方法」、「現在の音量」に格納する(S30)。これにより、耳領域YBの受話音量調整領域の対応付けと、その受話音量調整に関する各種設定とが完了する。
【0170】
次に、選択された顔画像に対して、口領域MBを設定させる画像を表示する(S31)。そして、口領域MBが入力されたか否かを判断し(S32)、入力されていないと判断される場合には(S32:No)、S32の処理を再度実行する。これにより、口領域MBが入力されるまで、処理がウェイトされる。
【0171】
一方、S32の処理の結果、口領域MBが入力されたと判断されると(S32:Yes)、次いで、入力された領域の座標を抽出し、その領域を送話音量調整領域として受け付けて、その座標を電話帳メモリ12cに設けられた登録対象の通話相手に対応する「口」の「領域の座標」(図4参照)に格納すると共に、「口」の「調整対象」(図4参照)に「送話音量」を格納する(S33)。
【0172】
そして、送話音量調整に関する各種設定の登録画面を表示し、操作方法や送話音量の初期値を受け付け、これらをそれぞれ電話帳メモリ12cに設けられた登録対象の通話相手に対応する「口」の「操作方法」、「現在の音量」に格納する(S34)。これにより、口領域MBの送話音量調整領域の対応付けと、その送話音量調整に関する各種設定とが完了する。S34の処理の後、図7のS35の処理へ移行する。
【0173】
図7のS35の処理では、ミュート設定または解除に関する各種設定の登録画面(図6参照)を表示し、ミュート設定領域、操作方法、保留音とその音量を受け付け、これらの情報を、それぞれ電話帳メモリ12cに設けられた登録対象の通話相手に対応する「ミュート」の「領域」、「操作方法」、「保留音」、「保留音量」に格納する(S35)。これにより、ミュート設定または解除に関する各種設定が完了する。
【0174】
次いで、別の顔画像の登録対象の人物が、電話帳メモリ12cから選択されたか否か、若しくは、操作キー15によってその人物の名前が入力されたか否かを判断する(S36)。そして、顔画像の登録対象の人物が、電話帳メモリ12cから選択された、若しくは、操作キー15からの入力が行われたと判断される場合には(S36:Yes)、S2の処理に回帰し、再びS2〜S36の処理を実行する。
【0175】
一方、S36の処理の結果、電話帳メモリ12cからの選択も、操作キー15からの入力もされていないと判断される場合には(S36:No)、この登録処理を終了する。
【0176】
以上、この登録処理によって、送話音量の調整、受話音量の調整、ミュートの設定または解除を行うための送話音量調整領域、受話音量調整領域、およびミュート音量調整領域に対する操作方法を、ユーザ自身で設定できるため、ユーザは、音声調整画面が表示されたときに、ユーザの直観的な操作で、音量調整やミュートの設定または解除を行うことができる。
【0177】
また、登録する画像をメモリカード14aやスキャナ20などによって取り込んだ場合に、送話音量調整領域、受話音量調整領域、およびミュート音量調整領域を割り当てる耳領域YBや口領域MBをユーザ自身で設定できるため、ユーザは、音声調整画面が表示されたときに、ユーザの直観的な操作で、音量調整やミュートの設定または解除を行うことができる。
【0178】
次いで、図9を参照して、MFP1のCPU11で実行される音量調整処理について説明する。図9は、MFP1の音量調整処理を示すフローチャートである。この音量調整処理は、ユーザが電話機能による外部装置200との通話を行う場合に、LCD16に音量調整画面を表示し、その画面に対する指の操作内容に応じて、受話音量および送話音量の調整を行う処理である。この処理は、操作キー15の操作によって、ユーザから電話機能による外部装置200との通話開始の指示があった場合に、開始される。
【0179】
この処理では、まず、通話を行う外部装置200に対応する通話相手に対して、電話帳メモリ12cに格納された「画像ファイル名」(図4参照)を読み出し、そして、その画像ファイル名で示される画像ファイルを画像メモリ12bから読み出して、その画像ファイルの顔画像データに従って顔画像を表示する(S41)。
【0180】
次いで、通話を行う外部装置200に対応する通話相手に対して、電話帳メモリ12cに格納された「耳」の「調整対象」、「領域の座標」、「操作方法」、「現在の音量」を読み出し、それぞれRAM13に記憶する(S42)。これにより、音量調整画面の顔画像に対して、「領域の座標」で定まる耳領域YBに、「調整対象」の内容にしたがって、送話音量調整領域もしくは受話音量調整領域が割り当てられる。また、「操作方法」によって、その耳領域YBによって音量調整を行う場合に指によって操作されるべき操作内容が決まり、「現在の音量」によって、現時点での送話音量もしくは受話音量が定まる。
【0181】
また、通話を行う外部装置200に対応する通話相手に対して、電話帳メモリ12cに格納された「口」の「調整対象」、「領域の座標」、「操作方法」、「現在の音量」を読み出し、それぞれRAM13に記憶する(S43)。これにより、音量調整画面の顔画像に対して、「領域の座標」で定まる口領域MBに、「調整対象」の内容にしたがって、送話音量調整領域もしくは受話音量調整領域が割り当てられる。また、「操作方法」によって、その口領域MBによって音量調整を行う場合に指によって操作されるべき操作内容が決まり、「現在の音量」によって、現時点での送話音量もしくは受話音量が定まる。
【0182】
更に、通話を行う外部装置200に対応する通話相手に対して、電話帳メモリ12cに格納された「ミュート」の「領域」、「操作方法」、「保留音」、「保留音量」を読み出し、それぞれRAM13に記憶する(S44)。これにより、音量調整画面の顔画像に対して、「領域」で定まる耳領域YBまたは口領域MBに、ミュート設定領域が割り当てられる。また、「操作方法」によって、そのミュート設定領域によってミュートの設定または解除を行う場合に、指によって操作されるべき操作内容が決まり、「保留音」および「保留音量」によって、ミュート設定時に出力される保留音とその音量が定まる。
【0183】
S44の処理の後、タッチパネル17が指で触れられたか否かを判断する(S45)。そして、タッチパネル17が指で触れられたと判断される場合には(S45:Yes)、その指で触れられた領域がS42の処理で割り当てられた耳領域YBであるか否かを判断する(S46)。その結果、耳領域YBであると判断される場合には(S46:Yes)、後述する耳押下処理(図10(a)参照)が実行され(S47)、S48の処理へ移行する。これにより、耳領域YBに対して割り当てられた音量調整領域および操作方法に応じた、所定の音量調整処理やミュート処理が実行される。
【0184】
一方、S46の処理の結果、S45の処理において指で触れられた領域が耳領域YBでないと判断される場合(S46:No)には、S47の処理をスキップし、S48の処理へ移行する。
【0185】
S48の処理では、S45の処理において指で触れられた領域が、S43の処理で割り当てられた耳領域MBであるか否かを判断する。その結果、口領域MBであると判断される場合には(S48:Yes)、後述する口押下処理(図10(b)参照)が実行され(S49)、S50の処理へ移行する。これにより、口領域MBに対して割り当てられた音量調整用の領域および操作方法に応じた、所定の音量調整処理やミュート処理が実行される。
【0186】
一方、S48の処理の結果、S45の処理において指で触れられた領域が口領域MBでないと判断される場合(S48:No)には、S49の処理をスキップし、S50の処理へ移行する。
【0187】
また、S45の処理の結果、タッチパネル17が指で触れられていないと判断される場合には(S45:No)、S50の処理へ移行する。
【0188】
S50の処理では、操作キー15の状況や送受話器22がオフフック状態となり、通話が終了したか否かを判断する(S50)。そして、送受話器22がオンフック状態で、通話が終了していないと判断される場合には(S50:No)、S45の処理へ回帰し、S45〜S50の処理が再び実行される。
【0189】
一方、S50の処理の結果、通話が終了したと判断される場合には(S50:Yes)、耳領域YBおよび口領域MBによって調整された送話音量および受話音量それぞれの現時点での音量を、それぞれ、通話を行った外部装置200に対応する通話相手の電話帳メモリ12cにおける「耳」の「現在の音量」と「口」の「現在の音量」とに格納し(S51)、音量調整処理を終了する。これにより、次回その通話相手と通話した場合に、送話音量および受話音量が、それぞれ今回の通話終了時の音量に設定される。
【0190】
次いで、図10(a)を参照して、MFP1のCPU11で実行される耳押下処理について説明する。図10(a)は、MFP1の耳押下処理を示すフローチャートである。この耳押下処理は、上述したように、音量調整処理の中で実行される処理であり、音量調整画面に対して耳領域YBが指で触れられた場合に、その耳領域YBに対して割り当てられた音量調整用の領域および操作方法に応じて、所定の音量調整処理やミュート処理を実行する処理である。
【0191】
この処理では、まず、耳領域YBによる調整対象の現在の音量をRAM13から読み出し、音量バーの形式でLCD16の右画面16R(図3(a)参照)に表示する(S61)。これにより、ユーザは調整対象の送話音量または受話音量を知ることができるので、音量調整の目安とすることができる。
【0192】
次に、図9のS44の処理でRAM13に記憶された情報から、ミュート設定領域が耳領域YBに割り当てられているか否かを判断する(S62)。そして、ミュート設定領域が耳領域YBに割り当てられていると判断される場合(S62:Yes)、後述するミュート処理(図11参照)を実行し(S63)、S64の処理へ移行する。これにより、ミュート設定領域における操作方法に対応した指の操作が行われている場合には、ミュートの設定または解除が行われる。
【0193】
一方、S62の処理で、ミュート設定領域が耳領域YBに割り当てられていないと判断される場合には、S63の処理をスキップし、S64の処理へ移行する。
【0194】
S64の処理では、図9のS42の処理でRAM13に記憶された情報から、耳領域YBに割り当てられた調整対象が送話音量であるか否かを判断する(S64)。その結果、送話音量であると判断される場合には(S64:Yes)、後述する送話音量調整処理(図12(a)参照)を実行して(S65)、この耳押下処理を終了する。これにより、送話音量調整領域における操作方法に対応した指の操作が行われている場合には、送話音量の調整が行われる。
【0195】
一方、S64の処理の結果、耳領域YBに割り当てられた調整対象が送話音量でない、即ち、受話音量であると判断される場合には(S64:No)、後述する受話音量調整処理(図12(b)参照)を実行して(S66)、この耳押下処理を終了する。これにより、受話音量調整領域における操作方法に対応した指の操作が行われている場合には、受話音量の調整が行われる。
【0196】
次いで、図10(b)を参照して、MFP1のCPU11で実行される口押下処理について説明する。図10(b)は、MFP1の口押下処理を示すフローチャートである。この口押下処理は、上述したように、音量調整処理の中で実行される処理であり、音量調整画面に対して口領域MBが指で触れられた場合に、その口領域MBに対して割り当てられた音量調整用の領域および操作方法に応じて、所定の音量調整処理やミュート処理を実行する処理である。
【0197】
この処理では、まず、口領域MBによる調整対象の現在の音量をRAM13から読み出し、音量バーの形式でLCD16の右画面16R(図3(a)参照)に表示する(S71)。これにより、ユーザは調整対象の送話音量または受話音量を知ることができるので、音量調整の目安とすることができる。
【0198】
次に、図9のS44の処理でRAM13に記憶された情報から、ミュート設定領域が口領域MBに割り当てられているか否かを判断する(S72)。そして、ミュート設定領域が口領域MBに割り当てられていると判断される場合(S72:Yes)、後述するミュート処理(図11参照)を実行し(S73)、S74の処理へ移行する。これにより、ミュート設定領域における操作方法に対応した指の操作が行われている場合には、ミュートの設定または解除が行われる。
【0199】
一方、S72の処理で、ミュート設定領域が口領域MBに割り当てられていないと判断される場合には、S73の処理をスキップし、S74の処理へ移行する。
【0200】
S74の処理では、図9のS43の処理でRAM13に記憶された情報から、口領域MBに割り当てられた調整対象が送話音量であるか否かを判断する(S74)。その結果、送話音量であると判断される場合には(S74:Yes)、後述する送話音量調整処理(図12(a)参照)を実行して(S75)、この口押下処理を終了する。これにより、送話音量調整領域における操作方法に対応した指の操作が行われている場合には、送話音量の調整が行われる。
【0201】
一方、S74の処理の結果、口領域MBに割り当てられた調整対象が送話音量でない、即ち、受話音量であると判断される場合には(S74:No)、後述する受話音量調整処理(図12(b)参照)を実行して(S76)、この耳押下処理を終了する。これにより、受話音量調整領域における操作方法に対応した指の操作が行われている場合には、受話音量の調整が行われる。
【0202】
次いで、図11を参照して、MFP1のCPU11で実行されるミュート処理について説明する。図11は、MFP1のミュート処理を示すフローチャートである。このミュート処理は、上述したように、耳押下処理あるいは口押下処理の中で実行される処理であり、耳領域YBまたは口領域MBに対して割り当てられたミュート設定領域における操作方法に対応して指の操作が行われた場合に、ミュートの設定または解除を行う処理である。
【0203】
この処理では、まず、図9のS44の処理によってRAM13に記憶された情報から、ミュート設定領域における操作方法が、方法1であるか否かを判断する(S81)。この方法1は、図3(b)に示したように、ミュート設定領域に対して触れられた指が上から下に操作された場合に、ミュートの設定または解除を行うものである。
【0204】
そこで、S81の処理で、操作方法が方法1であると判断される場合には(S81:Yes)、ミュート設定領域に対して触れられた指が、上から下に操作されたか否かを、図3(b)に示した判定条件に従って判断する(S82)。そして、ミュート設定領域に対して触れられた指が、上から下に操作されていないと判断される場合(S82:No)、このミュート処理を終了する。これにより、送話音声、受話音声ともに現在の状態が維持される。一方、ミュート設定領域に対して触れられた指が、上から下に操作されていると判断される場合には(S82:Yes)、S86の処理へ移行する。
【0205】
また、S81の処理で、ミュート設定領域における操作方法が方法1でないと判断される場合(S81:No)、次に、操作方法が方法2であるか否かを判断する(S83)。この方法2は、図3(b)に示したように、ミュート設定領域に対して触れられた指が左から右に操作された場合に、ミュートの設定または解除を行うものである。
【0206】
そこで、S83の処理で、操作方法が方法2であると判断される場合には(S83:Yes)、ミュート設定領域に対して触れられた指が、左から右に操作されたか否かを、図3(b)に示した判定条件に従って判断する(S84)。そして、ミュート設定領域に対して触れられた指が、左から右に操作されていないと判断される場合(S84:No)、このミュート処理を終了する。したがって、送話音声、受話音声ともに現在の状態が維持される。一方、ミュート設定領域に対して触れられた指が、左から右に操作されていると判断される場合には(S84:Yes)、S86の処理へ移行する。
【0207】
一方、S83の処理で、ミュート設定領域における操作方法が方法2でないと判断される場合(S83:No)、ミュート設定領域における操作方法が方法3であると判断される。この方法3は、図3(b)に示したように、ミュート設定領域に対して触れられた指によって1.5秒間長押しされた場合に、ミュートの設定または解除を行うものである。
【0208】
そこで、ミュート設定領域に対して触れられた指によって、1.5秒間長押しされたか否かを、図3(b)に示した判定条件に従って判断する(S85)。そして、ミュート設定領域に対して触れられた指によって、1.5秒間長押しされていないと判断される場合(S85:No)、このミュート処理を終了する。したがって、送話音声、受話音声ともに現在の状態が維持される。一方、ミュート設定領域に対して触れられた指によって、1.5秒間長押しされたと判断される場合には(S85:Yes)、S86の処理へ移行する。
【0209】
S86の処理では、現在、送話音声および受話音声がミュート状態であるか否かが判断される。そして、ミュート状態でないと判断される場合には(S86:No)、LCD16にミュートするか否かを問い合わせる画面を表示する(S87)。そして、その画面に対する操作によって、ミュートすると設定されたか否かを判断する(S88)。そして、ミュートすると設定された場合には(S88:Yes)、送話音声および受話音声をミュートに設定し、図9のS44の処理でRAM13に記憶された保留音を、RAM13に記憶された保留音量で出力して(S89)、このミュート処理を終了する。
【0210】
一方、S88の処理の結果、ミュートしないと設定された場合には(S88:No)、S89の処理をスキップして、このミュート処理を終了する。
【0211】
これに対し、S86の処理の結果、現在、送話音声および受話音声がミュート状態であると判断される場合には(S86:Yes)、LCD16にミュートを解除するか否かを問い合わせる画面を表示する(S90)。そして、その画面に対する操作によって、ミュートを解除すると設定されたか否かを判断する(S91)。そして、ミュートを解除すると設定された場合には(S91:Yes)、ミュートを解除し、送話音声および受話音声を出力して(S92)、このミュート処理を終了する。
【0212】
一方、S91の処理の結果、ミュートを解除しないと設定された場合には(S91:No)、S92の処理をスキップして、このミュート処理を終了する。これにより、ミュートが継続して行われる。
【0213】
次いで、図12(a)を参照して、MFP1のCPU11によって実行される送話音量調整処理について説明する。図12(a)は、MFP1の送話音量調整処理を示すフローチャートである。この送話音量調整処理では、上述したように、耳押下処理あるいは口押下処理の中で実行される処理であり、耳領域YBまたは口領域MBに対して割り当てられた送話音量調整領域における操作方法に対応して指の操作が行われた場合に、送話音量の調整を行うものである。
【0214】
この処理では、まず、図9のS42またはS43の処理によってRAM13に記憶された情報から、送話音量設定領域における操作方法が、方法1であるか否かを判断する(S101)。この方法1は、図3(b)に示したように、送話音量設定領域に対して触れられた指が左右方向に操作された場合に、送話音量の調整を行うものである。
【0215】
そこで、S101の処理の結果、操作方法が方法1であると判断される場合には(S101:Yes)、送話音量調整領域に対して触れられた指が、左から右に操作されたか否かを、図3(b)に示した判定条件に従って判断する(S102)。そして、送話音量調整領域に対して触れられた指が、左から右に操作されたと判断される場合(S102:Yes)、送話音量を大きくして(S103)、この送話音量調整処理を終了する。この送話音量はRAM13に記憶されると共に、LCD16に右画面16Rに表示された音量バーにも反映される。なお、後述するS105,S107,S109の処理についても同様である。
【0216】
一方、S102の処理の結果、送話音量調整領域に対して触れられた指が、左から右に操作されていないと判断される場合(S102:No)、続いて、送話音量調整領域に対して触れられた指が、右から左に操作されたか否かを、図3(b)に示した判定条件に従って判断する(S104)。そして、送話音量調整領域に対して触れられた指が、右から左に操作されたと判断される場合(S104:Yes)、送話音量を小さくして(S105)、この送話音量調整処理を終了する。
【0217】
一方、S104の処理の結果、送話音量調整領域に対して触れられた指が、右から左に操作されていないと判断される場合(S104:No)、送話音量調整領域に対して触れられた指が左右方向に操作されていないと判断できるので、送話音量を維持したままこの送話音量調整処理を終了する。
【0218】
これに対し、S101の処理の結果、操作方法が方法1でないと判断される場合には(S101:No)、操作方法が方法2であると判断できる。この方法2は、図3(b)に示したように、送話音量設定領域に対して触れられた指が上下方向に操作された場合に、送話音量の調整を行うものである。
【0219】
そこで、送話音量調整領域に対して触れられた指が、下から上に操作されたか否かを、図3(b)に示した判定条件に従って判断する(S106)。そして、送話音量調整領域に対して触れられた指が、下から上に操作されたと判断される場合(S106:Yes)、送話音量を大きくして(S107)、この送話音量調整処理を終了する。
【0220】
一方、S106の処理の結果、送話音量調整領域に対して触れられた指が、下から上に操作されていないと判断される場合(S106:No)、続いて、送話音量調整領域に対して触れられた指が、上から下に操作されたか否かを、図3(b)に示した判定条件に従って判断する(S108)。そして、送話音量調整領域に対して触れられた指が、上から下に操作されたと判断される場合(S108:Yes)、送話音量を小さくして(S109)、この送話音量調整処理を終了する。一方、S108の処理の結果、送話音量調整領域に対して触れられた指が、上から下に操作されていないと判断される場合(S108:No)、送話音量調整領域に対して触れられた指が上下方向に操作されていないと判断できるので、送話音量を維持したままこの送話音量調整処理を終了する。
【0221】
次いで、図12(b)を参照して、MFP1のCPU11によって実行される受話音量調整処理について説明する。図12(b)は、MFP1の受話音量調整処理を示すフローチャートである。この受話音量調整処理では、上述したように、耳押下処理あるいは口押下処理の中で実行される処理であり、耳領域YBまたは口領域MBに対して割り当てられた受話音量調整領域における操作方法に対応して指の操作が行われた場合に、受話音量の調整を行うものである。
【0222】
この処理では、まず、図9のS42またはS43の処理によってRAM13に記憶された情報から、受話音量設定領域における操作方法が、方法1であるか否かを判断する(S111)。この方法1は、図3(b)に示したように、受話音量設定領域に対して触れられた指が左右方向に操作された場合に、受話音量の調整を行うものである。
【0223】
そこで、S111の処理の結果、操作方法が方法1であると判断される場合には(S111:Yes)、受話音量調整領域に対して触れられた指が、左から右に操作されたか否かを、図3(b)に示した判定条件に従って判断する(S112)。そして、受話音量調整領域に対して触れられた指が、左から右に操作されたと判断される場合(S112:Yes)、受話音量を大きくして(S113)、この受話音量調整処理を終了する。この受話音量はRAM13に記憶されると共に、LCD16に右画面16Rに表示された音量バーにも反映される。なお、後述するS115,S117,S119の処理についても同様である。
【0224】
一方、S112の処理の結果、受話音量調整領域に対して触れられた指が、左から右に操作されていないと判断される場合(S112:No)、続いて、受話音量調整領域に対して触れられた指が、右から左に操作されたか否かを、図3(b)に示した判定条件に従って判断する(S114)。そして、受話音量調整領域に対して触れられた指が、右から左に操作されたと判断される場合(S114:Yes)、受話音量を小さくして(S115)、この受話音量調整処理を終了する。一方、S114の処理の結果、受話音量調整領域に対して触れられた指が、右から左に操作されていないと判断される場合(S114:No)、受話音量調整領域に対して触れられた指が左右方向に操作されていないと判断できるので、受話音量を維持したままこの受話音量調整処理を終了する。
【0225】
これに対し、S111の処理の結果、操作方法が方法1でないと判断される場合には(S111:No)、操作方法が方法2であると判断できる。この方法2は、図3(b)に示したように、受話音量設定領域に対して触れられた指が上下方向に操作された場合に、受話音量の調整を行うものである。
【0226】
そこで、受話音量調整領域に対して触れられた指が、下から上に操作されたか否かを、図3(b)に示した判定条件に従って判断する(S116)。そして、受話音量調整領域に対して触れられた指が、下から上に操作されたと判断される場合(S116:Yes)、受話音量を大きくして(S117)、この受話音量調整処理を終了する。
【0227】
一方、S116の処理の結果、受話音量調整領域に対して触れられた指が、下から上に操作されていないと判断される場合(S116:No)、続いて、受話音量調整領域に対して触れられた指が、上から下に操作されたか否かを、図3(b)に示した判定条件に従って判断する(S118)。そして、受話音量調整領域に対して触れられた指が、上から下に操作されたと判断される場合(S118:Yes)、受話音量を小さくして(S119)、この受話音量調整処理を終了する。一方、S118の処理の結果、受話音量調整領域に対して触れられた指が、上から下に操作されていないと判断される場合(S118:No)、受話音量調整領域に対して触れられた指が上下方向に操作されていないと判断できるので、受話音量を維持したままこの受話音量調整処理を終了する。
【0228】
以上、本実施形態によれば、MFP1の電話機能によって外部装置200との間で通話が行われる場合に、LCD16には、音量調整画面が表示される。この音量調整画面に、通話相手の顔画像が表示される場合、この顔画像の耳領域YBに対して送話音量調整領域が割り当てられ、口領域MBに対して受話音量調整領域が割り当てられる。ユーザは、耳領域YBを予め設定した操作方法に従って指を触れると、送話音量が調整される。また、口領域MBを予め設定した操作方法に従って指を触れると、受話音量が調整される。ユーザにとって、「通話相手の口から発せられる音」から「受話音声」が容易に結び付けられ、「通話相手の耳に入る音」から「送話音声」が容易に結び付けられるので、ユーザは、通話相手の顔の画像を用いて、直観的に通話における受話音声および送話音声の音量を調整することができる。
【0229】
また、この音量調整画面に、ユーザ本人の顔画像が表示される場合、この顔画像の耳領域YBに対して受話音量調整領域が割り当てられ、口領域MBに対して送話音量調整領域が割り当てられる。ユーザは、耳領域YBを予め設定した操作方法に従って指を触れると、受話音量が調整される。また、口領域MBを予め設定した操作方法に従って指を触れると、送話音量が調整される。ユーザにとって、「通話者本人の口から発せられる音」から「送話音声」が容易に結び付けられ、「通話者本人の耳に入る音」から「受話音声」が容易に結び付けられるので、ユーザは、ユーザ本人の顔の画像を用いても、直観的に通話における受話音声および送話音声の音量を調整することができる。
【0230】
このように、本実施形態では、所定の画像の内容に従って、所定の領域に音量調整を行う領域を割り当て、その領域を指定することによって音量調整が行うので、ユーザはその画面を用いて直観的に音量調整を行うことができる。
【0231】
また、音量調整の操作方法も、所定の領域に触れる指を左右方向、または、上下方向に動かすというものであるので、ユーザは直観的な操作でもって音量調整を行うことができる。
【0232】
次いで、図13および図14を参照して、第2実施形態について説明する。上記第1実施形態では、MFP1のユーザが電話機能により外部装置200との間で通話を行う場合に、音量調整画面としてその通話相手に応じて顔画像をLCD16に表示し、その顔画像によって、ユーザが送話音量および受話音量を直観的に調整する場合について説明した。これに対し、第2実施形態では、顔画像だけではなく、通話相手に応じて送受話器の画像(送受話器画像)を音量調整画面としてLCD16に表示し、その送受話器画像によって、ユーザが送話音量および受話音量を直観的に調整できるようにMFP1が構成されている。
【0233】
なお、第2実施形態におけるMFP1の外観構成と電気的構成とは、第1実施形態におけるMFP1と同一のものであるとして説明を行う。また、第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0234】
図13は、送受話器画像は、第2実施形態における音量調整画面の一例を示すイメージ図である。ユーザがMFP1の電話機能によって外部装置200に対応する通話相手と通話を行う場合に、その通話相手に対応する電話帳メモリ12cに格納されたファイル名が、この送受話器画像の画像データ(送受話器画像データ)が格納されたファイルであると、MFP1は、画像メモリ12bからそのファイルに格納された送受話器画像データを読み出すことによって、図13に示すように、左画面16Lに送受話器画像を表示する。
【0235】
尚、送受話器画像の画像データ(送受話器画像データ)は、予め用意された顔画像データと共に、MFP1の出荷時に画像メモリ12bに格納される。このとき、この送受話器画像データには、この画像データが送受話器画像データであることを示す情報と、その送受話器画像データにおける「送話口」の領域SB(左上の座標(Xa,Ya)および右下の座標(Xb,Yb)で特定される矩形状の領域)および「受話口」の領域MB(左上の座標(Xc,Yc)および右下の座標(Xd,Yd)で特定される矩形状の領域)の座標も併せて格納されている。
【0236】
左画面16Lに表示された送受話器画像の「送話口」の領域SBには、送話音量調整領域が割り当てられ、「受話口」の領域ZBには受話音量調整領域が割り当てられている。また、「送話口」の領域SBおよび「受話口」の領域ZBのいずれかが、ミュート設定領域も兼ねるように割り当てられている。
【0237】
ユーザが、LCD16の左画面16Lに表示された送受話器画像の「送話口」の領域SBを指で触れると、MFP1は、タッチパネル17の検出結果から、触れられた領域が「送話口」の領域SBであることを判断する。ここで、「送話口」の領域SBには送話音量調整領域が割り当てられているので、MFP1はLCD16の右画面16Rに、現時点の送話音量を示すバーを表示する。
【0238】
そして、ユーザが、「送話口」の領域SBに触れた指を動かす操作を行うと、その操作内容(タッチパネル17によって検出される指の位置の変位)に応じて、「送話口」の領域SBに割り当てられた送話音量の調整を行う。また、「送話口」の領域SBがミュート設定領域を兼ねている場合には、指の操作内容に応じて、ミュートの設定または解除を行う。
【0239】
一方、ユーザがLCD16の左画面16Lに表示された送受話器画像の「受話口」の領域ZBを指で触れると、タッチパネル16により検出された座標から、MFP1は触れられた領域が「受話口」の領域ZBであることを判断する。ここで、「受話口」の領域ZBには受話音量調整領域が割り当てられているので、MFP1はLCD16の右画面16Rに現時点の受話音量を示すバーを表示する。
【0240】
更に、ユーザが、「受話口」の領域ZBに触れた指を動かす操作を行うと、その操作内容に応じて、「受話口」の領域ZBに割り当てられた受話音量の調整を行う。また、「受話口」の領域ZBがミュート設定領域を兼ねている場合には、指の操作内容に応じて、ミュートの設定または解除を行う。
【0241】
尚、送話音量の調整するための指の操作方法、受話音量の調整するための指の操作方法、および、ミュートの設定または解除をするための指の操作方法については、第1実施形態(図3(b)参照)と同一である。
【0242】
また、ある通話相手に対して、音量調整画面に表示する画像に送受話器画像を登録する場合、即ち、図7に示した登録処理において、選択した画像データが予め用意された画像データで且つその画像データが送受話器画像データである場合には、その登録処理(図7参照)のS5〜S10と同様の処理(但し、「耳」を「送話口」に読み替え、「口」を「受話口」に読み替えた処理)を行うことによって、送受話器画像が登録される。
【0243】
このとき、その通話相手に対応する電話帳メモリ12b(図4参照)の「画像種類」には、「送受話器」が格納される。また、電話帳メモリ12bの「耳」に対する各項目(「調整対象」、「領域の座標」、「操作方法」、「現在の音量」)は、「送話口」に対する各項目が格納され、「口」に対する各項目は「受話口」の各項目が格納される。
【0244】
次に、図14を参照して、第2実施形態におけるMFP1のCPU11で実行される第2音量調整処理について説明する。図14は、第2実施形態におけるMFP1の第2音量調整処理を示すフローチャートである。この第2音量調整処理は、ユーザが電話機能による外部装置200との通話を行う場合に、LCD16に音量調整画面として送受話器画像を表示し、その画面に対する指の操作内容に応じて、受話音量および送話音量の調整を行う処理である。この処理は、操作キー15の操作によって、ユーザから電話機能による外部装置200との通話開始の指示があった場合に、その外部装置200に対応する通話相手に対して、電話帳メモリ12cに格納された「画像種類」(図4参照)が「送受話器」であると開始される。
【0245】
この処理では、まず、通話を行う外部装置200に対応する通話相手に対して、電話帳メモリ12cに格納された「画像ファイル名」(図4参照)を読み出し、そして、その画像ファイル名で示される画像ファイルを画像メモリ12bから読み出して、その画像ファイルの送受話器画像データに従って送受話器画像を表示する(S121)。
【0246】
次いで、通話を行う外部装置200に対応する通話相手に対して、電話帳メモリ12cに格納された「送話口」に対応する「領域の座標」、「操作方法」、「現在の音量」を読み出し、それぞれRAM13に記憶する(S122)。これにより、音量調整画面の送受話器画像に対して、「領域の座標」で定まる「送話口」の領域SBに送話音量調整領域が割り当てられる。また、「操作方法」によって、その「送話口」の領域SBによって音量調整が行う場合に指によって操作されるべき操作内容が決まり、「現在の音量」によって、現時点での送話音量が定まる。
【0247】
また、通話を行う外部装置200に対応する通話相手に対して、電話帳メモリ12cに格納された「受話口」に対応する「領域の座標」、「操作方法」、「現在の音量」を読み出し、それぞれRAM13に記憶する(S123)。これにより、音量調整画面の送受話器画像に対して、「領域の座標」で定まる「受話口」の領域ZBに受話音量調整領域が割り当てられる。また、「操作方法」によって、その「受話口」の領域ZBによって音量調整が行う場合に指によって操作されるべき操作内容が決まり、「現在の音量」によって、現時点での受話音量が定まる。
【0248】
更に、通話を行う外部装置200に対応する通話相手に対して、電話帳メモリ12cに格納された「ミュート」の「領域」、「操作方法」、「保留音」、「保留音量」を読み出し、それぞれRAM13に記憶する(S124)。これにより、音量調整画面の送受話器画像に対して、「領域」で定まる「送話口」の領域SBまたは「受話口」の領域ZBに、ミュート設定領域が割り当てられる。また、「操作方法」によって、そのミュート設定領域によってミュートの設定または解除を行う場合に、指によって操作されるべき操作内容が決まり、「保留音」および「保留音量」によって、ミュート設定時に出力される保留音とその音量が定まる。
【0249】
S124の処理の後、タッチパネル17が指で触れられたか否かを判断する(S125)。そして、タッチパネル17が指で触れられたと判断される場合には(S125:Yes)、その指で触れられた領域がS122の処理で割り当てられた「送話口」の領域SBであるか否かを判断する(S126)。その結果、「送話口」の領域SBであると判断される場合には(S126:Yes)、「送話口」の領域SBによる調整対象(送話音量)の現在の音量をRAM13から読み出し、音量バーの形式でLCD16の右画面16Rに表示する(S127)。これにより、ユーザは調整対象の送話音量を知ることができるので、音量調整の目安とすることができる。
【0250】
次に、S124の処理でRAM13に記憶された情報から、ミュート設定領域が「送話口」の領域SBに割り当てられているか否かを判断する(S128)。そして、ミュート設定領域が「送話口」の領域SBに割り当てられていると判断される場合(S128:Yes)、ミュート処理(図11参照)を実行し(S129)、S130の処理へ移行する。これにより、ミュート設定領域における操作方法に対応した指の操作が行われている場合には、ミュートの設定または解除が行われる。
【0251】
一方、S128の処理で、ミュート設定領域が「送話口」の領域SBに割り当てられていないと判断される場合には、S129の処理をスキップし、S130の処理へ移行する。
【0252】
S130の処理では、送話音量調整処理(図12(a)参照)を実行する。これにより、送話音量調整領域における操作方法に対応した指の操作が行われている場合には、送話音量の調整が行われる。この処理の後、S131の処理へ移行する。
【0253】
一方、S126の処理の結果、S125の処理において指で触れられた領域が「送話口」の領域SBでないと判断される場合(S126:No)には、S131の処理へ移行する。
【0254】
S131の処理では、S125の処理において指で触れられた領域が、S123の処理で割り当てられた「受話口」の領域ZBであるか否かを判断する。その結果、「受話口」の領域ZBであると判断される場合には(S131:Yes)、「受話口」の領域ZBによる調整対象(受話音量)の現在の音量をRAM13から読み出し、音量バーの形式でLCD16の右画面16Rに表示する(S132)。これにより、ユーザは調整対象の受話音量を知ることができるので、音量調整の目安とすることができる。
【0255】
次に、S124の処理でRAM13に記憶された情報から、ミュート設定領域が「受話口」の領域ZBに割り当てられているか否かを判断する(S133)。そして、ミュート設定領域が「受話口」の領域ZBに割り当てられていると判断される場合(S133:Yes)、ミュート処理(図11参照)を実行し(S134)、S135の処理へ移行する。これにより、ミュート設定領域における操作方法に対応した指の操作が行われている場合には、ミュートの設定または解除が行われる。
【0256】
一方、S133の処理で、ミュート設定領域が「受話口」の領域ZBに割り当てられていないと判断される場合には、S134の処理をスキップし、S135の処理へ移行する。
【0257】
S135の処理では、受話音量調整処理(図12(b)参照)を実行する。これにより、受話音量調整領域における操作方法に対応した指の操作が行われている場合には、受話音量の調整が行われる。この処理の後、S137の処理へ移行する。
【0258】
一方、S131の処理の結果、S125の処理において指で触れられた領域が「受話口」の領域ZBでないと判断される場合(S131:No)には、S137の処理へ移行する。
【0259】
また、S125の処理の結果、タッチパネル17が指で触れられていないと判断される場合には(S125:No)、S137の処理へ移行する。
【0260】
S137の処理では、送受話器22がオフフック状態となり、通話が終了したか否かを判断する。そして、送受話器22がオンフック状態で、通話が終了していないと判断される場合には(S137:No)、S125の処理へ回帰し、S125〜S137の処理が再び実行される。
【0261】
一方、S137の処理の結果、通話が終了したと判断される場合には(S137:Yes)、「送話口」の領域SBおよび「受話口」の領域ZBによって調整された送話音量および受話音量それぞれの現時点での音量を、それぞれ、通話を行った外部装置200に対応する通話相手の電話帳メモリ12cにおける「送話口」の「現在の音量」と「受話口」の「現在の音量」とに格納し(S138)、第2音量調整処理を終了する。これにより、次回その通話相手と通話した場合に、送話音量および受話音量が、それぞれ今回の通話終了時の音量に設定される。
【0262】
以上、本実施形態によれば、MFP1の電話機能によって外部装置200との間で通話が行われる場合に、LCD16には、音量調整画面が表示される。この音量調整画面に、送受話器画像が表示される場合、この送受話器画像の送話口SBに対して送話音量調整領域が割り当てられ、受話口ZBに対して受話音量調整領域が割り当てられる。ユーザは、送話口を予め設定した操作方法に従って指を触れると、送話音量が調整される。また、受話口ZBを予め設定した操作方法に従って指を触れると、受話音量が調整される。ユーザにとって、「受話口」から「受話音声」が容易に結び付けられ、「送話口」から「送話音声」が容易に結び付けられるので、ユーザは、送受話器を用いて、直観的に通話における受話音声および送話音声の音量を調整することができる。
【0263】
その他、上記第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0264】
次いで、図15を参照して、第3実施形態について説明する。上記各実施形態では、MFP1の電話機能による通話の送話音量および受話音量の調整を行う場合について説明した。これに対し、第3実施形態では、PC400が、MFP300および電話回線網100を介して、外部装置200との通話を行う場合に、その通話相手に応じて音量調整画面をPC400に接続されるLCD416に表示することによって、通話の送話音量および受話音量を直観的に調整できるように構成されている。尚、上記各実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0265】
図15は、第3実施形態における音量調整システムTの電気的構成を示したブロック図である。この音量調整システムTは、MFP300とPC400とによって構成されている。
【0266】
この第3実施形態におけるMFP300において、第1実施形態におけるMFP1と相違する点は、EEPROM312がEEPROM12に代えて設けられている点、及び、インターフェイス331が設けられている点である。
【0267】
EEPROM312は、CPU11によって実行される制御プログラム312aや固定値データ等を書き換え可能に記憶すると共に、電源遮断後も内容を保持可能な不揮発性のメモリである。制御プログラム312aには、インターフェイス331、入出力ポート27、NCU23を介して、PC400と電話回線網100に接続された外部装置200とを接続し、PC400と外部装置との間の通話を制御するプログラムが格納されている。PC400から、MPF300に対して外部装置200への通話開始指示がなされると、CPU11はこのプログラムを実行する。これにより、PC400と外部装置と間で通話が行われる。
【0268】
インターフェイス331は、MFP300にPC400を接続し、PC400との間で各種データの送受信を行うものである。インターフェイス331は、入出力ポート27を介して、MFP1に設けられた各部と接続される。
【0269】
一方、PC400は、CPU411、ROM(Read Only Memory)412、RAM413、ハードディスク414、計時回路415、インターフェイス420を主に有しており、CPU411、ROM412、RAM413は、バスライン421を介して互いに接続されている。また、ハードディスク414、計時回路415、インテーフェイス420、バスライン421は、入出力ポート422を介して互いに接続されている。
【0270】
更に、入出力ポート422には、LCD416、タッチペン417、マイク418、スピーカ419が接続され、これらとPC400の各部との間でデータの送受信が行われる。
【0271】
CPU411は、ROM412やハードディスク414に記憶されているプログラム、あるいは入出力ポートに接続された各部からの制御信号に従って、PC400の動作を制御する演算装置である。
【0272】
ROM412は、書換え不可能な不揮発性のメモリであり、CPU411により実行される各種の制御プログラムや、その他、固定値データが記憶されている。RAM413は、書換え可能な揮発性のメモリであり、PC400の各操作の実行時に各種のデータを一時的に記憶するためのメモリである。
【0273】
ハードディスク414は、書換え可能な不揮発性のメモリであり、CPU411によって実行される制御プログラム414a、画像メモリ414b、電話帳メモリ414cを有する。
【0274】
制御プログラム414aは、MFP300を介して、電話回線網100に接続された外部装置200と通話を行う通話処理プログラムを含んでいる。CPU411がユーザからの指示に基づいて通話処理プログラムを立ち上げると、CPU411はMFP300に対して、通話開始指示を行う。これにより、PC400と外部装置200との間で通話が開始される。
【0275】
また、制御プログラム414aには、上述した図7〜図12に図示されたフローチャートと同一のプログラムを含んでおり、更に、画像メモリ414bおよび電話帳メモリ414cは、それぞれ上記各実施形態のMFP1のEEPROM12に格納された画像メモリ12bおよび電話帳メモリ12cと同一のものである。
【0276】
よって、CPU411が図7に図示されたフローチャートのプログラムを実行することにより、音量調整画面に表示される画像や、その画面における送話音量調整領域、受話音量調整領域、ミュート設定領域などの登録を行うことができる。また、CPU411が、通話処理プログラムと共に、図8〜図12に図示されたフローチャートのプログラムを実行することにより、PC400と外部装置200との通話時に、LCD416には図3(a)や図13に示した音量調整画面がLCD416に表示される。よって、PC400において、スピーカ419から出力される受話音声の音量や、外部装置200に対して出力される送話音声の音量を、直観的に調整できる。
【0277】
計時回路415は、現在の日時を刻む時計機能を有する既知の回路である。また、インターフェイス420は、PC400にMFP300を接続し、MFP300との間で各種データの送受信を行うものである。
【0278】
LCD416は、LCDパネル(図示せず)を備え、そのLCDパネルに、タッチペン417の操作に応じてメニューや動作状態などを表示するための表示デバイスである。PC400が外部装置200と通話を行う場合に表示される音量調整画面は、このLCD416によって表示される。
【0279】
タッチペン417は、LCD416のLCDパネルに触れると、そのLCDパネル上の座標を検出してPC400に伝達する入力装置である。CPU411は、タッチパネル417によって検出された座標によって、例えば、LCD416に表示された音量調整画面の送話音量調整領域、受話音量調整領域、ミュート設定領域に対して行われた操作内容を判断する。そして、これらの領域に対して各領域の操作方法に対応する操作が行われた場合、それぞれの音量調整やミュートの設定または解除を行う。
【0280】
マイク418は、ユーザの音声を音声データに変換する入力装置である。マイク418により変換された音声データは、送話音声として外部装置200に向けて出力される。そして、この外部装置200に向けて出力される送話音声の音量が、音量調整画面によって直観的に調整される。
【0281】
スピーカ419は、外部装置200から送信されてきた音声データを受話音声として、外部に出力する出力装置である。この外部に向けて出力される受話音声の音量が、音量調整画面によって直観的に調整される。
【0282】
以上、本実施形態によれば、第1実施形態と同様に、所定の画像の内容に従って、所定の領域に音量調整を行う領域を割り当て、その領域を指定することによって音量調整が行うので、ユーザはその画面を用いて直観的に音量調整を行うことができる。
【0283】
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
【0284】
例えば、上記各実施形態では、外部装置200と通話を行う場合の送話音量および受話音量を、音量調整画面を用いて設定する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、種々の音声の音量に対して、本発明の音量調整画面を用いて設定するようにしてもよい。例えば、オーディオのスピーカから出力される音声の音量調整を、タッチパネル付きLCDを備えたリモートコントローラから行う場合、リモートコントローラにスライドボリュームを含む画像を表示しておき、そのスライドボリュームを指で触れることで、音量調整するようにしてもよい。このように、音量調整画面に表示する画像は、音量調整したいものがイメージできる画像であれば、ユーザはより直観的な操作を行うことができる。
【0285】
上記各実施形態では、送話音量調整領域または受話音量調整領域を指で触れると、それぞれに領域によって音量調整される送話音量または受話音量の現在の音量を、音量バーの形式で表示すると共に、送話音量または受話音量が指の操作によって調整されると、その調整後の音量を音量バーに表示する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、図16(a)に示すように、音量調整画面に表示される耳の大きさと音量とを関連付け、耳領域YBが指で操作されて送話音量または受話音量が調整されると、調整後の音量の大きさに応じて音量調整画面に表示される耳の大きさを変化させるように表示してもよい。また、同様に、口の大きさと音量とを関連付けて表示してもよい。また、音量調整画面に対する指の操作によって、ミュートが設定された場合、図16(b)に示すように、口領域MBにファスナーといったイメージ画像を表示するようにしてもよい。ユーザは、このような音量調整画面により、直観的に指の操作による音量の変化やミュート設定の状態などを把握することができる。
【0286】
上記第1および第2実施形態では、タッチパネル17を指で触れることによって、送話音声調整領域や受話音声領域を操作する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、指示物を用いてタッチパネル17を触れることによって、各領域を操作してもよいし、タッチパネルに指示物などを近づけることで操作を行うようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0287】
【図1】本発明の第1実施形態におけるMFPの外観構成を示す斜視図である。
【図2】MFP1の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】(a)は、音量調整画面の一例を示すイメージ図であり、(b)は、送話音量調整、受話音量調整、ミュート設定または解除を行うための指の操作方法を説明する説明図である。
【図4】電話帳メモリの内容の一例を模式的に示す模式図である。
【図5】登録画面の一例を示すイメージ図である。
【図6】登録画面の一例を示すイメージ図である。
【図7】登録処理を示すフローチャートである。
【図8】登録処理を示すフローチャートである。
【図9】音量調整処理を示すフローチャートである。
【図10】(a)は、耳押下処理を示すフローチャートであり、(b)は、口押下処理を示すフローチャートである。
【図11】ミュート処理を示すフローチャートである。
【図12】(a)は、送話音量調整処理を示すフローチャートであり、(b)は受話音量調整処理を示すフローチャートである。
【図13】第2実施形態におけるMFPの音量調整画面の一例を示すイメージ図である。
【図14】音量調整処理を示すフローチャートである。
【図15】第3実施形態における音量調整システムの電気的構成を示すブロック図である。
【図16】音量調整画面の変形例を示すイメージ図である。
【符号の説明】
【0288】
T 音量調整システム
1 MFP1(音量調整装置の一例、通話装置の一例)
12c 電話帳メモリ(記憶手段の一例)
16,416 LCD(表示手段の一例、表示パネルの一例)
17,417 タッチパネル(指定位置検出手段の一例)
22 送受話器(音声出力手段の一例)
23 NCU(通話手段の一例)
200 外部装置
418 マイク(音声出力手段の一例)
419 スピーカ(音声出力手段の一例)
S6,S9 (領域設定手段の一例)
S12,S15 (領域設定手段の一例)
S20,S24 (領域設定手段の一例)
S28,S32 (領域設定手段の一例)
S7,S10 (変位設定手段の一例)
S13,S16 (変位設定手段の一例)
S22,S26 (変位設定手段の一例)
S30,S34 (変位設定手段の一例)
S41,S121 (表示制御手段の一例,表示制御ステップの一例)
S42,S43 (領域割当手段の一例,領域割当ステップの一例)
S122,S123 (領域割当手段の一例,領域割当ステップの一例)
S61,S71 (音量表示制御手段の一例)
S127,S132 (音量表示制御手段の一例)
S102,S104 (変位検出手段の一例)
S106,S108 (変位検出手段の一例)
S112,S114 (変位検出手段の一例)
S116,S118 (変位検出手段の一例)
S103,S105 (音量調整手段の一例,音量調整ステップの一例)
S107,S109 (音量調整手段の一例,音量調整ステップの一例)
S113,S115 (音量調整手段の一例,音量調整ステップの一例)
S117,S119 (音量調整手段の一例,音量調整ステップの一例)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
音声を出力する音声出力手段と、
画像を表示する表示手段と、
その表示手段により表示される画像に対して外部から指定された位置を検出する指定位置検出手段と、
前記音声出力手段により音声が出力される場合に所定の画像を表示するように前記表示手段を制御する表示制御手段と、
その表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記所定の画像に対し、その画像の内容に応じて、所定の領域を前記音声出力手段より出力される音声の音量調整を行う領域として割り当てる領域割当手段と、
前記表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記所定の画像に対して前記指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が、前記領域割当手段により割り当てられた領域に含まれる場合に、前記音声出力手段により出力される音声の音量調整を
行う音量調整手段とを備えることを特徴とする音量調整装置。
【請求項2】
前記表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記所定の画像に対して前記指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置の変位を検出する変位検出手段を備え、
前記音量調整手段は、前記表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記所定の画像に対して前記変位検出手段により検出される外部から指定された位置の変位が、前記領域割当手段により割り当てられた領域上での所定の変位である場合に、その変位に合わせて前記音声出力手段により出力される音声の音量調整を行うことを特徴とする請求項1に記載の音量調整装置。
【請求項3】
前記表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記所定の画像に対して、前記領域割当手段により割り当てられる前記音量調整を行う領域を、外部からの指示に基づいて設定する領域設定手段と、
その領域設定手段により設定された前記音量調整を行う領域の位置情報を記憶する記憶手段とを備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の音量調整装置。
【請求項4】
前記表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記所定の画像に対して、前記領域割当手段により割り当てられる前記音量調整を行う領域を、外部からの指示に基づいて設定する領域設定手段と、
前記音量調整手段によって音量調整が行われるために、前記領域設定手段により設定される前記音量調整を行う領域上に外部から指定されるべき位置の前記所定の変位を、外部からの指示に基づいて設定する変位設定手段と、
前記領域設定手段により設定された前記音量調整を行う領域の位置情報と、前記変位設定手段により設定された前記所定の変位とを記憶する記憶手段とを備えていることを特徴とする請求項2に記載の音量調整装置。
【請求項5】
前記表示手段は、表示パネルを有し、
前記指定位置検出手段は、前記表示パネルの表示面に設けられ、指示物が触れられた又は近接された位置を外部から指定された位置として認識可能なタッチパネルを備え、
前記表示制御手段は、前記音声出力手段により音声が出力される場合に、前記表示パネルに前記所定の画像を表示するように前記表示手段を制御し、
前記領域割当手段は、前記表示制御手段によって前記表示パネルに表示される前記所定の画像に対し、前記タッチパネル上に定義される座標によって、前記音量調整を行う領域を割り当てることを特徴とする請求項1から4に記載の音量調整装置。
【請求項6】
外部装置との通話を行う通話手段を備え、
前記音声出力手段は、前記外部装置から受け取る受話音声または前記通話手段から送出する送話音声を出力するものであることを特徴とする請求項1から5に記載の音量調整装置。
【請求項7】
前記表示制御手段は、前記通話手段により通話を行う通話相手に対応する画像を表示するように前記表示手段を制御し、
前記領域割当手段は、前記表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記通話相手に対応する画像に対して、一の所定領域を前記音声出力手段により出力される前記受話音声の音量調整を行う領域として割り当てると共に、他の所定領域を前記送話音声の音量調整を行う領域として割り当て、
前記音量調整手段は、前記表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記通話相手に対応する画像に対して、前記指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が前記一の所定領域である場合に、前記領域割当手段により前記一の所定領域に割り当てられた前記受話音声の音量調整を行い、前記指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が前記他の所定領域である場合に、前記領域割当手段により前記他の所定領域に割り当てられた前記送話音声の音量調整を行うことを特徴とする請求項6に記載の音量調整装置。
【請求項8】
前記表示制御手段は、前記通話手段により通話を行う通話相手に対応する画像と共に、通話装置に対応する画像を表示するように前記表示手段を制御し、
前記領域割当手段は、前記表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記通話装置に対応する画像に対して、一の所定領域を前記音声出力手段により出力される前記送話音声の音量調整を行う領域として割り当てると共に、他の所定領域を前記受話音声の音量調整を行う領域として割り当て、
前記音量調整手段は、前記表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記通話装置に対応する画像に対して、前記指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が前記一の所定領域である場合に、前記領域割当手段により前記一の所定領域に割り当てられた前記送話音声の音量調整を行い、前記指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が前記他の所定領域である場合に、前記領域割当手段により前記他の所定領域に割り当てられた前記受話音声の音量調整を行うことを特徴とする請求項7に記載の音量調整装置。
【請求項9】
外部装置との通話を行う通話手段と、
前記外部装置から受け取る受話音声および前記通話手段から送出する送話音声を出力する音声出力手段と、
画像を表示する表示手段と、
その表示手段により表示される画像に対して外部から指定された位置を検出する指定位置検出手段と、
前記通話手段により外部装置との通話を行う場合に、顔の画像を表示するように前記表示手段を制御する表示制御手段と、
その表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記顔の画像に対して、口に相当する領域を前記音声出力手段により出力される前記受話音声および前記送話音声のいずれか一方の音量調整を行う領域として割り当てると共に、耳に相当する領域を前記受話音声および前記送話音声の他方の音量調整を行う領域として割り当てる領域割当手段と、
前記表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記顔の画像に対して、前記指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が前記口に相当する領域である場合に、前記領域割当手段により前記口に相当する領域に割り当てられた前記受話音声および前記送話音声のいずれか一方の音量調整を行い、前記指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が前記耳に相当する領域である場合に、前記領域割当手段により前記耳に相当する領域に割り当てられた前記受話音声および前記送話音声の他方の音量調整を行う音量調整手段とを備えることを特徴とする通話装置。
【請求項10】
前記表示制御手段は、前記通話手段により通話を行う通話相手の顔の画像を表示するように前記表示手段を制御し、
前記領域割当手段は、前記表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記通話相手の顔の画像に対して、口に相当する領域を前記音声出力手段により出力される前記受話音声の音量調整を行う領域として割り当てると共に、耳に相当する領域を前記送話音声の音量調整を行う領域として割り当て、
前記音量調整手段は、前記表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記通話相手の顔の画像に対して、前記指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が前記口に相当する領域である場合に、前記領域割当手段により前記口に相当する領域に割り当てられた前記受話音声の音量調整を行い、前記指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が前記耳に相当する領域である場合に、前記領域割当手段により前記耳に相当する領域に割り当てられた前記送話音声の音量調整を行うことを特徴とする請求項9に記載の通話装置。
【請求項11】
前記表示制御手段は、通話者本人の顔の画像を表示するように前記表示手段を制御し、
前記領域割当手段は、前記表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記通話者本人の顔の画像に対して、口に相当する領域を前記音声出力手段により出力される前記送話音声の音量調整を行う領域として割り当てると共に、耳に相当する領域を前記受話音声の音量調整を行う領域として割り当て、
前記音量調整手段は、前記表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記通話者本人の顔の画像に対して、前記指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が前記口に相当する領域である場合に、前記領域割当手段により前記口に相当する領域に割り当てられた前記送話音声の音量調整を行い、前記指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が前記耳に相当する領域である場合に、前記領域割当手段により前記耳に相当する領域に割り当てられた前記受話音声の音量調整を行うことを特徴とする請求項9又は10に記載の通話装置。
【請求項12】
外部装置との通話を行う通話手段と、
前記外部装置から受け取る受話音声および前記通話手段から送出する送話音声を出力する音声出力手段と、
画像を表示する表示手段と、
その表示手段により表示される画像に対して外部から指定された位置を検出する指定位置検出手段と、
前記通話手段により外部装置との通話を行う場合に、送受話器の画像を表示するように前記表示手段を制御する表示制御手段と、
その表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記送受話器の画像に対し、受話口に相当する領域を前記音声出力手段により出力される前記受話音声の音量調整を行う領域として割り当てると共に、送話口に相当する領域を前記送話音声の他方の音量調整を行う領域として割り当てる領域割当手段と、
前記表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記送受話器の画像に対して、前記指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が前記受話口に相当する領域である場合に、前記領域割当手段により前記受話口に相当する領域に割り当てられた前記受話音声の音量調整を行い、前記指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が前記送話口に相当する領域である場合に、前記領域割当手段により前記送話口に相当する領域に割り当てられた前記送話音声の音量調整を行う音量調整手段とを備えることを特徴とする通話装置。
【請求項13】
前記表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記顔または送受話器の画像に対して、前記指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が、前記領域割当手段により前記受話音声の音量調整を行う領域として割り当てられた領域に含まれる場合には、前記音声出力手段より出力される前記受話音声の音量を、前記顔または送受話器の画像と合わせて表示し、前記指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が、前記領域割当手段により前記送話音声の音量調整を行う領域として割り当てられた領域に含まれる場合には、前記音声出力手段より出力される前記送話音声の音量を、前記顔または送受話器の画像と合わせて表示するように前記表示手段を制御する音量表示制御手段を備えていることを特徴とする請求項9から12のいずれかに記載の通話装置。
【請求項14】
音声を出力する音声出力手段と、画像を表示する表示手段と、その表示手段により表示される画像に対して外部から指定された位置を検出する指定位置検出手段とを備えた音量調整装置によって実行される音量調整装置制御プログラムであって、
前記音声出力手段により音声が出力される場合に所定の画像を表示するように前記表示手段を制御する表示制御ステップと、
その表示制御ステップによって前記表示手段に表示される前記所定の画像に対し、その画像の内容に応じて、所定の領域を前記音声出力手段より出力される音声の音量調整を行う領域として割り当てる領域割当ステップと、
前記表示制御ステップによって前記表示手段に表示される前記所定の画像に対して前記指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が、前記領域割当ステップにより割り当てられた領域に含まれる場合に、前記音声出力手段により出力される音声の音量調整を行う音量調整ステップとが実行されることを特徴とする音量調整装置制御プログラム。
【請求項15】
音声を出力する音声出力手段と、
画像を表示する表示手段と、
その表示手段により表示される画像に対して外部から指定された位置を検出する指定位置検出手段と、
前記音声出力手段により音声が出力される場合に所定の画像を表示するように前記表示手段を制御する表示制御手段と、
その表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記所定の画像に対し、その画像の内容に応じて、所定の領域を前記音声出力手段より出力される音声の音量調整を行う領域として割り当てる領域割当手段と、
前記表示制御手段によって前記表示手段に表示される前記所定の画像に対して前記指定位置検出手段により検出される外部から指定された位置が、前記領域割当手段により割り当てられた領域に含まれる場合に、前記音声出力手段により出力される音声の音量調整を行う音量調整手段とを備えることを特徴とする音量調整システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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