説明

頭付き棒状部品の整列移送装置及び頭付き棒状部品の選別装置

【課題】簡単な構成で常時脚部を回転体に対して起立させた状態での移送が可能で且つ動作の確実な整列移送装置を得る。
【解決手段】頭部2を上に脚部3を垂下して頭付き棒状部品を整列供給するシュートレール11を設け、これの先端に磁性体からなる移送帯材24を固定し且つ水平方向に回転中心を有する回転体20を回転自在に設け、移送帯材24の外周面に頭付き棒状部品の脚部端面を磁気吸着した状態で整列移送するようにした頭付き棒状部品の整列移送装置及び選別装置であるので、頭付き棒状部品を常時起立状態にして整列移送することができる。また、シュートレールから移送帯材への乗り換えは脚部長さが変更されても、部品の脚長に合わせて変更調整が不要で、組立コストの低減に繋がる。しかも、頭付き棒状部品の必要測定部位の良否判定では、判定作業を邪魔するものがなく、判定範囲が広くなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ねじ、リベット、ピンあるいはボルト等の頭付き棒状部品を整列移送する整列移送装置及びこの整列移送装置で移送される頭付き棒状部品を良品あるいは不良品に判定するとともに不良品を排除して良品のみを所定位置に移送するようにした頭付き棒状部品の選別装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ねじ、リベット、ピンあるいはボルト等の頭付き棒状部品を頭部を上に、脚部を垂下した状態で移送する場合、通常は二本のレール(図示せず)を平行に配置し、このレールに振動駆動源から微振動を与えてレール間に頭部の座面が支持され首吊り状態で頭付き棒状部品を前方へ移送するようにしているか、このレールを振動させずに所定角度で傾斜させてこれに頭付き棒状部品の頭部座面を支持して首吊り状態で棒状部品を流下させて供給している。また、この他の整列移送装置としては、前記と同様に頭付き棒状部品の頭部座面を支持して移送するために、前記レールに変わり、ベルト(図示せず)を平行に所定間隔をあけて配置し、これを同じ速度で同方向に循環させてこれらベルトの間の頭付き棒状部品を前方へ移送するようにしたものもある。これら整列移送装置は夫々その用途に応じて実用化され部品の整列移送手段として広く普及しており、部品を良品あるいは不良品に選別する選別装置においても、部品を整列移送する手段として多く採用されているのが現状である。
【0003】
また、電子部品であるチップ部品の外観検査においては、図9に示すような装置が使用されている。これは、テーブル110の周縁に等間隔をおいて複数形成されている凹形状の部品保持部112にチップ部品114が保持され、このテーブル110が矢印A方向に回転されると、テーブル110の周縁の一部(検査ステーション)の上方に配置されているTVカメラ116によって、保持部112に保持されているチップ部品の表面外観が検査されるようになっている。一方、テーブル110の周縁の上方には、テーブル110とはその主面がほぼ直角になるように、テーブル118が配置されており、このテーブル118には穴120が形成され矢印B方向に回転するようになっている。そして、この穴120の部分において、テーブル110に保持され移送されてきたチップ部品114を真空吸着し、テーブル118の外周の検査ステーションのTVカメラ122で、チップ部品の裏面からその外観が検査されるようになっている。
更に、ねじを検査する場合は、図10に示すような装置が使用されつつある。これは、パーツフィーダ(図示せず)に所定量投入されて供給されるねじ201を頭部座面204で片吊り状態に傾斜させて支持し、この状態を維持したまま片吊りシュート220の検査部において斜め側面から見たねじ201の外形形状の画像をCCDカメラ231で取り込み、また、ねじ201の頭の直上もCCDカメラ233で同時に検査するようにしたものである。
【特許文献1】特開昭62−126281号公報
【特許文献1】特開平06−167323号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記のようにレールに微振動を与えて頭付き棒状部品を供給する場合、単に前方へ供給するだけであれば問題は生じないが、ねじ部品の頭部座面から脚部にかけての部分即ち、首部が正確に加工されているか否かを判定する場合、このレールが邪魔をして良品か不良品かの判定ができない。また、この頭付き棒状部品と座金とを組み合わせた、所謂、座金組込みねじの供給においては、このねじは座金により脚部が正確に垂下せずに夫々任意の方向に傾斜したり、互いのねじと重なったりしており、特に、ねじの脚長やねじ径等があらかじめ設定された所定寸法か否かを判定して良品、不良品の選別をする作業においては、ねじの傾斜がばらついているとともにねじ自体も移動時に振れが生じているので、正確な選別判定ができなかった。
【0005】
更に、このような座金組み込みねじを傾斜レールを使用して整列供給する場合、部品の流れるスピードが一定にならないとともに傾斜自体も全ての部品が一定にならず、乱れることもあり、前記と同様に供給される頭付き棒状部品の良品、不良品の判定において依然としてその確実性が欠如している。しかも、二本のベルトを同方向に同期循環移動させて部品を移送するようにしたものは頭付き棒状部品を比較的安定して移送することができるが、これを同様に選別装置の移送部として使用した場合、このベルトが前記レールと同様に判定ユニットとしてのカメラあるいはセンサでの測定において判定作業の邪魔になり、依然として首部付近の選別判定が不可能で、判定範囲が狭くなっている。
【0006】
一方、図9に示したようなテーブルにより選別判定を行う場合は、電子部品等のチップ部品に対しては有効であるが、ねじ、リベット、ボルト等の頭付き棒状部品においては、部品保持部にこれら部品が保持されたときに一定方向を向いて整列されず、TVカメラでの外観検査に支障が生じている。しかも、この検査装置は前記テーブルの主面にほぼ直角になるよう一つのテーブルを配置し、これを回転させて前記部品を真空吸着させ、部品の裏面を検査するものであるが、電子チップ部品のように平面状の部品であれば所定位置での吸着は可能であるが、ねじ、リベット、ボルト等の頭付き棒状部品の場合、この吸着保持が困難である。その上、このテーブルは所定間隔をおいた位置に複数の保持部を形成し、もう一つのテーブルにも所定間隔をおいた複数の位置に真空吸着用の穴を形成していることからこれらのテーブルの保持部と穴とが一致するタイミング調整が難しく、吸着ミスの原因ともなっている。更に、図10に示すような検査装置は、このねじが頭部座面がある程度大きいものであればそれほど支障は生じないが、ねじの呼び径が小さい場合には頭部座面が少なくてねじが片吊り状態になりにくく、少しの振動でねじが落下する等して検査における信頼性を欠いている等の課題がある。
【0007】
本発明の第1の目的は、このような課題を解消するとともに簡単な構成で常時脚部を回転体に対して起立させた状態での移送が可能で且つ動作の確実な整列移送装置を得ることである。本発明の第2の目的は、頭付き棒状部品と他の部品との組合せにも影響されることなく部品の選別作業を確実にする選別装置を得ることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の目的は、頭部2と脚部3とからなる金属製の頭付き棒状部品を整列供給する部品供給ユニットに、頭部2を上に脚部3を垂下した状態で整列供給するシュートレール11を設け、このシュートレール11の先端に所定厚さの円板形状の外周に磁性体からなる移送帯材24を固定し且つ水平方向に回転中心を有する回転体20を回転自在に設け、前記移送帯材24の外周面に頭付き棒状部品の脚部端面を磁気吸着して頭付き棒状部品を起立させた状態で整列移送するようにした頭付き棒状部品の整列移送装置を提供することで達成される。また、この目的は、前記構成に加えて、回転体はシュートレール11上を供給される頭付き棒状部品の供給方向延長線に沿う方向に回転するとともに前記シュートレール11の先端下方に接近して移送帯材の外周面が配置されている頭付き棒状部品の整列移送装置を提供することによっても達成される。
【0009】
本発明の第2の目的は、頭部2と脚部3とからなる金属製の頭付き棒状部品を整列供給する部品供給ユニットに、頭部2を上に脚部3を垂下した状態で整列供給するシュートレール11を設け、このシュートレール11の先端に所定厚さの円板形状の外周に磁性体からなる移送帯材24を固定し且つ水平方向に回転中心を有する回転体20を回転自在に設け、前記移送帯材24の外周面に頭付き棒状部品の脚部端面を磁気吸着して頭付き棒状部品を起立整列移送する整列移送手段と、前記移送帯材24の外周面に起立吸着されて整列移送される頭付き棒状部品の移動軌跡を横断する方向に第1判定ユニット30を設け、しかも前記頭付き棒状部品の移動軌跡の外方に回転体の中心方向を指向する第2判定ユニット32を設け、これら第1、第2判定ユニット30、32の次にこれら第1、第2判定ユニット30、32からの信号により不良品と判定された頭付き棒状部品を排出する排除ユニット40を配置し、更に、前記第1、第2判定ユニット30、32で良品と判定された頭付き棒状部品を回収する良品回収ユニット43を前記移動軌跡の最終端に配置してなる選別手段とから構成した頭付き棒状部品の選別装置を提供することで達成される。また、この目的は、前記構成に加えて、回転体はシュートレール11上を供給される頭付き棒状部品の供給方向延長線に沿う方向に回転するとともに前記シュートレール11の先端下方に接近して移送帯材の外周面が配置されている頭付き棒状部品の選別装置を提供することによっても達成される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、シュートレール上を頭部を上に脚部を垂下した状態で供給されてくる頭付き棒状部品をシュートレール先端の下端に接近する位置において回転する磁性体からなる帯状の移送帯材を外周に固定した回転体により、頭付き棒状部品の脚部端面を磁気吸着して整列移送する構成であるので、頭付き棒状部品を常時脚部を起立状態にして整列移送することができる。また、頭付き棒状部品がシュートレール上を隙間なく整列移送されてきても、回転体の回転速度を速くすることで、これら部品間に一定の間隔を空けることができ、しかも、この間隔は回転速度を変更することで任意に設定できる。更に、シュートレールから移送帯材への乗り換え位置が回転体の最上部位置より回転方向の後方に位置しているので、頭付き棒状部品の脚部の長さがこの乗り換え位置におけるシュートレールの厚みより長ければ、供給される頭付き棒状部品の脚部長さが変更されてもその都度、シュートレールの高さ位置を部品の脚長に合わせて変更調整する必要がなく、組立コストの低減に繋がる。その上、この頭付き棒状部品と座金とを組み合わせた、所謂、座金組込みねじの移送においては、このねじの脚部端面が移送帯材に磁気吸着されて起立しているので、このような座金組み込みねじの整列移送において従来のように、座金に影響されて傾斜するといった問題も発生しない。
【0011】
更に、このような構成の整列移送装置に磁気吸着されて起立している頭付き棒状部品の移動軌跡を横断した位置に第1判定ユニットを、移動軌跡の外方に第2判定ユニットを夫々配置し、これからの良品あるいは不良品の判定信号により頭付き棒状部品を選別するようになっているので、頭付き棒状部品の頭部上面形状や脚部外観形状の良否の判定を同時にできる。また、脚部の端面を磁気吸着して頭付き棒状部品を起立させているので、今まで不可能とされたねじ、リベットあるいはボルト等の頭部座面の加工が正確に行われているか否かの判定も同時に可能になり、特に、座金組み込みねじの良否判定においても同様に使用でき、判定対象部品の範囲が広がる。更に、部品を移動させる速度が任意に調整可能であるとともに常時一定の速度が得られるので、判定作業が乱れることなく連続しての選別が可能になり、信頼性も向上する。しかも、頭付き棒状部品の必要測定部位の良否判定において、従来のようにレール、ベルト等の判定作業を邪魔するものがなくなり、判定範囲が広くなる等の特有の効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図1乃至図8に基づき説明する。図8において、10は頭付き棒状部品としての金属製のねじ1を所定量貯留し、整列供給する振動部品供給ユニットの一例であるボールフィーダであり、このボールフィーダ10には頭部2を上に脚部3を垂下した状態で、頭部2の座面4で支持されたねじ1を整列供給するシュートレール11が接続されている。このシュートレール11は振動駆動源12により微振動を受けることにより脚部3を垂下した状態でねじ1を整列供給する構成である。
【0013】
このシュートレール11の先端下方にはねじ1の供給方向と同方向に即ち、図1乃至図3の矢印(α)方向に外周面が移動するよう回転する所定の厚みを有する円板形状の回転体20が配置してあり、この回転体20は機台21に直立固定された支柱22に回転自在に支持されている水平方向に配置された回転軸23に一体回転可能に固定されている。この回転体20は別置した回転駆動源(図示せず)により回転するようになっており、この駆動源の回転速度を可変可能にすることで前記回転体20の外周速度を容易に変更することができるようになっている。また、この回転体20の外周には帯状の磁性体からなる移送帯材24が固定してあり、前記シュートレール11の先端は前記回転体20の回転方向に対してこれの最上部位置より後方に位置するとともに移送帯材24の外周面に接近した位置に設定されている。
【0014】
このように、シュートレール11の先端から移送帯材24への乗り換え位置が回転体20の最上部位置より回転方向の後方に位置しているのは、ねじ1がシュートレール11から回転体20の移送帯材24に移るときにねじ1が上昇するようにするためであり、これにより、図3に示すように、ねじ1の脚部3の長さが長くなってもその都度、シュートレール11の高さを調整する必要がなく、ねじ1の脚部3の長さがシュートレール11先端の厚さ以上であれば、そのまま使用可能である。また、脚部3の長さが短くなっても同様に高さ調整の必要はない。
【0015】
更に、図2及び図8に示すように、前記回転体20の外周に固定されている移送帯材24を横断する方向にはねじ1の頭部高さ(H)、脚部径(d)、脚長(L)、ねじピッチ(P)、ねじ山5の有無、ねじ山形状等の判定要素(図7参照)があらかじめ設定された設定値か否かを判定する第1判定カメラ31あるいはセンサからなる第1判定ユニット30が設けてあり、この第1判定ユニット30の第1判定カメラ31はこれの撮像光が前記移送帯材24に頭部2を上にして脚部3の先端が磁気吸着されたねじ1が旋回する移動軌跡を横断するように配置されている。しかも、前記回転体20の中心から放射方向におけるねじ1の移動軌跡の外周方向には回転体20の中心方向を指向するとともに、移動軌跡から所定距離をおいてねじ1の頭部2の外観形状(頭部の割れ、十字穴の潰れ)、頭部径等の判定要素があらかじめ設定された設定値か否かを判定する第2判定カメラ33あるいはセンサからなる第2判定ユニット32が設けてあり、これら第1、第2判定ユニット32はこれらからの出力信号を受けて総合的にねじ1の良否を判定する判定制御部(図示せず)に接続されている。
【0016】
尚、前記判定要素はこの他にも必要に応じて追加設定することができ、具体的には座金組み込みねじであれば、座金6の有無も判定要素となるが、一方、これらの判定要素の中から必要とするものだけを選んで設定することも当然可能である。そして、この判定要素についての判定画像の一部を示すと、例えば、第2判定カメラ33では、図4に示す形状が標準で、図5は頭部2の外周に割れaが発生しているものを示し、図6は頭部2の十字穴が潰れて突起bが発生している不良品を夫々示している。
【0017】
一方、これら判定ユニット30、32の前方には図8に示すように、前記良否判定信号により不良品と判定されたねじ1を除去する排除ユニット40が設けてあり、回転体20を挟んで一方には排除ユニット40により除去されたねじ1が落下してこれを所定位置まで案内する不良品排出シュート41が設置されている。この排除ユニット40は第1、第2判定ユニット30、32からの判定信号を受けて総合的に良否判定する判定制御部で操作されて揺動動作するレバー42で不良品と判定されたねじ1を除去するようになっているが、これに限定されるものではなく、不良品と判定されたねじ1を除去するものであれば、このようなレバー42ではなく、例えば、エアで吹き飛ばすようにしてもよく、これ以外のどのような構成であってもよい。
【0018】
更に、ねじ1の前記移動軌跡の前方即ち、移動軌跡の最終端には、具体的には、前記排除ユニット40の前方には移送帯材24に磁気吸着されて移送される良品ねじ1を回収するように良品排出シュート44が配置してあり、この良品排出シュート44の上部には吸着されているねじ1を移送帯材24から分離して良品排出シュート44内に落下させる良品排出部材45が取り付けられている。これら良品排出シュート44及び良品排出部材45は良品回収ユニット43を構成している。また、良品排出シュート44には磁性体からなる前記移送帯材24により、ねじ1は磁化されているので、この磁力を除去する磁気除去器(図示せず)が固定されている。
【0019】
このような構成において、ボールフィーダ10から延設されているシュートレール11上をねじ1が頭部2を上に脚部3を垂下した状態で供給されてくると、このねじ1はシュートレール11の先端から整列移送手段を構成する回転体20の外周に固定した帯状の磁性体からなる移送帯材24の外周面に頭部2を上にして脚部3の先端が磁気吸着されてねじ1は起立状態となる。このねじ1はシュートレール11上を連続して繰り返し供給されてくると、移送帯材24の外周上にねじ1が起立状態で所定間隔をあけて連続して脚部3の先端が吸着され、この移送帯材24の回転により、ねじ1は起立状態が維持されたまま所定方向に移送される。
【0020】
このようにして、ねじ1が選別手段における第1判定ユニット30及び第2判定ユニット32の撮像位置に達すると、これら判定ユニット30、32を構成する第1判定カメラ31、第2判定カメラ33であらかじめ設定されている判定要素が検出されてこれらの信号が判定制御部に送られ、これら判定要素の良否判定が行われる。これにより、これら判定要素の内、一つでも設定記憶されている良品の設定範囲以外であると、このねじ1は不良と判定されてこの判定信号が排除ユニット40に伝達される。これにより、不良品と判定されたねじ1は排除されて不良品排出シュート41に落下する。
【0021】
一方、良品と判定されたねじ1は移送帯材24に脚部3の端面が磁気吸着され起立した状態のまま更に移送され、あらかじめ移動軌跡の最終端に設けられている良品回収ユニット43の良品排出シュート44の位置に達し、この位置にある良品排出部材45に払い落とされて落下する。また、この良品を払い落とす良品排出部材45に変えて前記と同様にエアで吹き落とすようにしてもよく、ねじ1を移送帯材24から除去するものであれば、特に限定するものではない。
【0022】
そして、良品排出シュート44内に落下したねじ1は磁気除去器(図示せず)を通過するので、前記移送帯材24に磁気吸着された際に磁化されているねじ1の磁気が除去されて良品ねじ1は回収される。以上の動作が繰り返されることにより大量のねじ1の良品、不良品の自動選別が正確に行われる。尚、この実施の形態において示されているねじ、リベット、ボルト等の頭付き棒状部品は脚部の先端が尖った所謂、尖り先形状になっていないものであることは以上の説明から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施の形態を示す要部拡大正面図である。
【図2】本発明の実施の形態を示す要部正面図である。
【図3】ねじが変更された場合の実施の形態を示す要部拡大正面図である。
【図4】ねじの頭部標準形状を示す拡大図である。
【図5】ねじの不良判定の一例を示す拡大図である。
【図6】ねじのもう一つの不良判定の一例を示す拡大図である。
【図7】ねじの判定要素の説明図である。
【図8】本発明の全体構成を示す概略正面図である。
【図9】従来例を説明する要部斜視図である。
【図10】他の従来例を示す要部説明図である。
【符号の説明】
【0024】
1 ねじ
2 頭部
3 脚部
4 座面
5 ねじ山
6 座金
7 十字穴
10 ボールフィーダ
11 シュートレール
12 振動駆動源
20 回転体
21 機台
22 支柱
23 回転軸
24 移送帯材
30 第1判定ユニット
31 第1判定カメラ
32 第2判定ユニット
33 第2判定カメラ
40 排除ユニット
41 不良品排出シュート
42 レバー
43 良品回収ユニット
44 良品排出シュート
45 良品排出部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
頭部(2)と脚部(3)とからなる金属製の頭付き棒状部品を整列供給する部品供給ユニットに、頭部を上に脚部を垂下した状態で整列供給するシュートレール(11)を設け、このシュートレールの先端に所定厚さの円板形状の外周に磁性体からなる移送帯材(24)を固定し且つ水平方向に回転中心を有する回転体(20)を回転自在に設け、前記移送帯材の外周面に頭付き棒状部品の脚部端面を磁気吸着して頭付き棒状部品を起立させた状態で整列移送するようにしたことを特徴とする頭付き棒状部品の整列移送装置。
【請求項2】
回転体はシュートレール上を供給される頭付き棒状部品の供給方向延長線に沿う方向に回転するとともに前記シュートレールの先端下方に接近して移送帯材の外周面が配置されていることを特徴とする請求項1記載の頭付き棒状部品の整列移送装置。
【請求項3】
頭部と脚部とからなる金属製の頭付き棒状部品を整列供給する部品供給ユニットに、頭部を上に脚部を垂下した状態で整列供給するシュートレールを設け、このシュートレールの先端に所定厚さの円板形状の外周に磁性体からなる移送帯材を固定し且つ水平方向に回転中心を有する回転体を回転自在に設け、前記移送帯材の外周面に頭付き棒状部品の脚部端面を磁気吸着して頭付き棒状部品を起立整列移送する整列移送手段と、前記移送帯材の外周面に起立吸着されて整列移送される頭付き棒状部品の移動軌跡を横断する方向に第1判定ユニット(30)を設け、しかも前記頭付き棒状部品の移動軌跡の外方に回転体の中心方向を指向する第2判定ユニット(32)を設け、これら第1、第2判定ユニットの次にこれら第1、第2判定ユニットからの信号により不良品と判定された頭付き棒状部品を排出する排除ユニット(40)を配置し、更に、前記第1、第2判定ユニットで良品と判定された頭付き棒状部品を回収する良品回収ユニット(43)を前記移動軌跡の最終端に配置してなる選別手段とから構成したことを特徴とする頭付き棒状部品の選別装置。
【請求項4】
回転体はシュートレール上を供給される頭付き棒状部品の供給方向延長線に沿う方向に回転するとともに前記シュートレールの先端下方に接近して移送帯材の外周面が配置されていることを特徴とする請求項3記載の頭付き棒状部品の選別装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−83628(P2010−83628A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−254916(P2008−254916)
【出願日】平成20年9月30日(2008.9.30)
【出願人】(000227467)日東精工株式会社 (263)
【Fターム(参考)】