説明

顔イラスト画生成方法及び顔イラスト画生成装置

【課題】複数の人物被写体が写った撮影画像であっても、その中の顔画像をN値化して綺麗な顔イラスト画を生成する方法及び生成する装置を提案する。
【解決手段】本発明による顔イラスト画生成方法は、撮影画像から顔画像検出し、決定された顔画像をグレースケール化した後、閾値決定用画像領域を切り出す。閾値決定用画像領域より広い範囲をイラスト画生成範囲として指定する。前記閾値決定用画像領域の輝度ヒストグラムを特徴点検出手段によって検出した黒目部分と小鼻の陰の部分の輝度でデータ補正を行って補正ヒストグラムを生成する。ヒストグラム補正手段と、前記生成範囲決定手段によって決定された範囲の画像から、閾値の値を前記補正ヒストグラムより決定する。前記生成範囲決定手段によって決定された範囲の画像を、前記閾値によって2値化し、顔の2値化画像を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮影画像の中から顔画像を抽出して顔のイラスト画を生成する方法と、顔のイラスト画を生成する装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話の普及に伴っていろいろな新しいサービスが行われるようになった。その1つに、携帯電話で撮影した顔写真をアップロードさせることで顔写真を2値化画像に変換しイラスト化した顔画像を提供するサービスがある。このサービスは、2値化画像に最適化させるために、背景の明るさや色などを指定するなど撮影条件を限定して撮影させるものであり、撮影条件を守らずに撮影した画像では、綺麗な2値化画像を得ることが難しい。
【0003】
一方、画像の2値化については以前より種々の提案がなされている。例えば、下記特許文献1には、濃い図形や薄い図形を含む画像を2値化して見易い画像とするときに、薄い図形がノイズによって見難くならないようにした局所的2値化方法が提案されている。また、下記特許文献2には、網掛けされた文字を含む画像でも見易い2値化画像を生成するとともに、何も書かれていないところのノイズを拾って生成してしまうことのない2値化方法が提案されている。
【特許文献1】特開2001−245148号公報
【特許文献2】特開2001−222683号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述のように、顔のイラスト画像を生成するには、そのための最適条件で画像の撮影を行わなければならず、非常に不便である。また、前述の特許文献に記載された判別分析法を応用した2値化技術では顔のような陰影が細かく分布した画像では綺麗な2値化画像を生成することが困難であった。
【0005】
本発明は、係る問題に鑑み、複数の人物被写体が写った撮影画像であっても、その中の顔画像をN値化して綺麗な顔イラスト画を生成する方法及び生成する装置を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による顔イラスト画生成方法は、入力手段によって取り込まれた撮影画像から選択された顔画像のイラスト画を生成する顔イラスト画生成方法であって、白黒画像に変換するグレースケール化手段によってグレースケール化された前記顔画像から、顔の肌部分を切り出して閾値決定用画像領域とする顔領域切出手段と、頭部全体が含まれるように前記閾値決定用画像領域より広い範囲をイラスト画生成範囲として指定する生成範囲決定手段と、前記閾値決定用画像領域の輝度ヒストグラムを生成するヒストグラム生成手段と、前記閾値決定用画像領域から、顔の肌部分で最も暗い部分と黒目部分とを検出する特徴点検出手段と、前記輝度ヒストグラムに対して、前記黒目部分より輝度が低い領域を前記黒目部分の輝度と同じとするとともに、前記顔の肌部分で最も暗い部分より輝度が高い領域を前記顔の肌部分で最も暗い部分の輝度と同じとするデータ補正を行って、補正ヒストグラムを生成するヒストグラム補正手段と、前記生成範囲決定手段によって決定された画像からN値化画像を生成するために、前記補正ヒストグラムより3個以下の閾値の値を決定する閾値決定手段と、前記生成範囲決定手段によって決定された画像を、前記閾値決定手段によって決定された閾値でN値化し、N値化画像を生成するN値化画像生成手段と、によって、顔のN値化画像を生成する。
【0007】
前記N値化画像生成のためのN数は、手動操作によって選択され決定されるようにしても良い。また、前記撮影画像の中から目の座標を取得して目の輪郭部を検出し、検出した輪郭部を太くする補正を行う目輪郭補正手段を備えるようにすると好適である。前記イラスト化された顔画像をベクタデータ化する手段を備えるようにすると好ましい。
【0008】
本発明による顔イラスト画生成装置は、撮影画像を取り込む入力手段と、前記撮影画像の中からイラスト画を生成する顔画像を決定する顔画像決定手段と、前記顔画像決定手段で決定された顔画像からN値化画像を生成する請求項1乃至4いずれかに記載の顔イラスト画生成方法を実行する顔イラスト画生成手段と、前記顔イラスト画生成手段によって生成されたN値化画像を出力する出力手段と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明による顔イラスト画生成方法及び顔イラスト画生成装置によれば、顔のイラスト画を生成するにあたって、ユーザーに対して最適条件で撮影を行うことを強いることがなく、複数の人物被写体が写った画像など、どのような画像からでも顔画像が存在するものであれば、綺麗にN値化された顔画像を簡単な操作で生成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1に示すように、本発明による顔イラスト画生成装置10は、撮影画像A(図3を参照)を取り込んで2値化画像B(図4を参照)を生成する装置である。略矩形のケース部材11の前面にLCDパネル12及び電源ボタン13、選択ボタン14、決定ボタン15が設けられ、側面には画像の記録されたメモリカード16と、生成されたイラスト画像を保存するメモリカード17がそれぞれ着脱自在に装填されるスロット18,19が設けられている。前記2枚のメモリカード16,17をスロット18,19に装填し、電源ボタン13をオンにすると、LCDパネル12に記録された撮影画像の全アイコンが表示される。LCDパネル12の表面はタッチパネルになっており、使用者の指又は付属する操作ペン(図示せず)などを画面上の任意のアイコンに触れさせて希望するアイコンを選択するか、あるいは、選択ボタン14を押してアイコンの指定を順次に移動して希望するアイコンを選択し、決定ボタン15を押して選択したアイコンの撮影画像を表示することができる。
【0011】
図2に示すように、メモリカード16からメディアコントローラ(入力手段)21によって読み出された撮影画像Aは、データバス22を介してシステムメモリ23のRAM領域に一時記憶される。一時記憶された撮影画像Aは、LCDドライバ24でアナログのコンポジット信号に変換され、LCDパネル12に送られ表示される。システムメモリ23は、各種制御用のプログラムや設定情報などが記録されたROMや作業用メモリとしてのRAMの機能を備えており、CPU25は各種情報をROM領域からRAM領域に読み出して各種処理を実行する。例えば、ROM領域に記憶されたシーケンスプログラムをワークメモリであるRAM領域に読み出して実行する。CPU25には、前記電源ボタン13及び選択ボタン14、決定ボタン15の操作により発生する操作信号が入力される。
【0012】
CPU25には、データバス22を介して、撮影画像Aの中から複数の顔画像C(図3を参照)を検出する顔画像検出回路(顔画像検出手段)26と、前記選択ボタン14及び決定ボタン15の操作によってLCDパネル12に表示された複数の顔画像Cの中から1つを選択し決定する顔画像決定回路(顔画像決定手段)27と、顔画像決定手段で決定された顔画像から2値化画像Bを生成する顔イラスト画生成部(顔イラスト画生成手段)30と、システムメモリ23のRAM領域に一時保存された2値化画像BをRAM領域から読み出してJPEG形式などの所定の圧縮形式で圧縮処理する圧縮伸長処理回路28と、圧縮された2値化画像Bをメモリカード17に保存するメディアコントローラ(出力手段)29とが接続されている。前記圧縮形式は、白領域を透明、黒領域を不透明とみなした透過PNG、透過GIFなどであっても良い。また、前記圧縮の前に、ベクタデータ化回路(ベクタデータ化手段)によってCADデータへの変換が可能なベクタデータ化してから所定の圧縮形式で圧縮した後、メモリカード17に保存するようにしても良い。
【0013】
顔画像検出回路26は、撮影画像Aを正方格子状に分割し(例えば16×16)、各分割領域に含まれる赤、緑、青の各色信号の信号レベルから皮膚と推定される肌色の画素を多く含む分割領域を選び出し、肌色の画素を多く含む領域から目の白色の画素と黒目と推定される黒色の画素とを有する領域を選び出して、その領域から画像上の両目の位置座標を求め、その周囲の肌色の画素を多く含む領域を顔領域と見なす。特開2007−226424号公報に記載されているように、顔領域の検出によって、鼻や口など顔パーツの識別、顔の肌部分で最も暗い部分(例えば、小鼻の陰の部分など)の検出、これらの座標データ化などの実行が可能である。
【0014】
前記顔イラスト画生成部30は、撮影画像Aを白黒画像に変換するグレースケール化回路(グレースケール化手段)31と、グレースケール化された撮影画像Aから頭髪や背景ができるだけ含まれないように顔の肌部分全体が納まる範囲を四角形に切り出して閾値決定用画像領域D(図5を参照)とする顔領域切出回路(顔領域切出手段)32と、頭髪を含む頭部全体が含まれるように閾値決定用画像領域Dより広い範囲をイラスト画生成範囲E(図6を参照)として指定する生成範囲決定回路(生成範囲決定手段)33と、前記閾値決定用画像領域Dの輝度ヒストグラムF(図7を参照)を生成するヒストグラム生成回路(ヒストグラム生成手段)34と、閾値決定用画像領域Dから黒目部分G(図5を参照)と小鼻の陰の部分(顔の肌部分で最も暗い部分)H(図5を参照)とを検出する特徴点検出回路(特徴点検出手段)35と、輝度ヒストグラムFに対して前記黒目部分Gより輝度が低い領域を前記黒目部分の輝度と同じとするとともに前記小鼻の陰の部分Hより輝度が高い領域を前記小鼻の陰の部分の輝度と同じとするデータ補正を行って補正ヒストグラムK(図8を参照)を生成するヒストグラム補正回路(ヒストグラム補正手段)36と、イラスト画生成範囲Eから2値化画像Bを生成するための閾値の値を前記補正ヒストグラムより決定する閾値決定回路(閾値決定手段)37と、イラスト画生成範囲Eの画像を前記閾値で2値化して2値化画像Bを生成する2値化画像生成回路(2値化画像生成手段)38と、撮影画像Aの中から目の座標を取得して目の輪郭部を検出し検出した輪郭部を太くする補正を行う目輪郭補正回路(目輪郭補正手段)39と、から構成される。
【0015】
次に、図9に示すフローチャートに沿って本発明による顔イラスト画生成方法について説明する。顔イラスト画生成装置10に設けられたスロット18に撮影画像Aが記録されたメモリカード16を装填し、生成された2値化画像Bを保存するメモリカード17をスロット19に装填して、電源ボタン13をオンにすると、メモリカード16に記録された撮影画像の全アイコンがLCDパネル12に表示される。付属する操作ペンを希望するアイコンに触れさせて選択し、決定ボタン15を押すと、選択したアイコンの撮影画像Aが表示される。表示された撮影画像Aは、顔画像検出回路26によって画像上の全ての顔画像が検出される。ここで、顔画像が検出できなかったときは、その旨のメッセージがLCDパネル12に表示されるので、ユーザーは別の撮影画像を選択し直すことになる。
【0016】
図10に示すフローチャートに沿って、顔画像の決定までを説明する。顔画像が検出されると、顔画像決定回路27によって顔画像の数が確認される。顔画像が1つであった場合は、その顔画像に決定される。顔画像が複数であった場合は、最も大きい顔画像が選択表示(例えば、図3のCに枠が表示)される。その状態で、決定ボタン15が押されるとその顔画像に決定され、選択ボタン14が押されると次に大きい画像(例えば、図3のC2に枠が表示)が選択表示される。最も小さい顔画像が選択表示されている時に選択ボタン14が押された場合は最も大きい顔画像が選択表示される。
【0017】
図9に戻って説明する。顔画像が決定されると、グレースケール化回路31によって撮影画像Aがグレースケールに変換され、グレースケール化された撮影画像Aから、顔領域切出回路32によって閾値決定用画像領域Dが切り出されるとともに、生成範囲決定回路33によって閾値決定用画像領域Dより広い範囲(例えば、長さで1.8倍)がイラスト画生成範囲Eとして切り出される。切り出された閾値決定用画像領域Dは、ヒストグラム生成回路34によって輝度ヒストグラムFが生成される。輝度ヒストグラムFが生成されると、特徴点検出回路35は前記顔画像検出回路26から目の位置情報を取得して閾値決定用画像領域Dの黒目部分Gと小鼻の陰の部分Hを特定する。検出された黒目部分Gの輝度Pと小鼻の陰の部分Hの輝度Qが測定され、ヒストグラム補正回路36によって前記輝度ヒストグラムFが補正されて補正ヒストグラムKが生成される。この補正ヒストグラムKに判別分析法を適用して閾値Rが求められる。ここで、前記イラスト画生成範囲Eの画像データが閾値Rによって2値化され、2値化画像に変換される。その後、2値化画像は目輪郭補正回路39によって輪郭部を太くする補正が行われ完成する。
【0018】
2値化画像の保存方法はメモリカードだけとは限らない。例えば、出力手段として、無線LANを通じてメール送信、またはウエブ上のサーバへアップロードする手段を備えるようにしても良い。
【0019】
前記実施形態は、撮影画像Aを2値化して顔のイラスト画を生成する方法について説明したが、本発明は、2値化に限るものではなく、3値化、あるいは4値化による顔イラスト画生成方法についても提案するものである。もちろん、5値化、6値化したイラスト画を生成することも可能であるが、濃度分割を多くすることが必ずしも良いイラスト画を得ることになる訳ではないので、2〜4値化の中から選択するものについて説明する。
【0020】
Nを2〜4とするN値化画像を生成可能なN値化画像生成装置で、N値化画像を生成する場合について説明する。前述の実施形態と異なるところは、2値化、3値化、4値化のための閾値が求められること、2値化、3値化、4値化した全ての画像が生成されること、2値化、3値化、4値化した画像の中から1つを選択し決定する手段を備えていることであり、その他の部分は同じであるから、前述の実施形態と同じ部分については説明を省略する。
【0021】
図11に示すフローチャートに沿って説明する。輝度ヒストグラムFを補正して補正ヒストグラムKを求めるところまでは、図10のフローチャートと同じである。この補正ヒストグラムKに判別分析法を適用して2値化用の閾値Rが求められるとともに、閾値Rの低輝度側と高輝度側に2つの閾値S,Tが設定される(図12参照)。前記イラスト画生成範囲Eに対して、閾値Rによる2値化画像データが生成されるとともに、閾値S,Tによって3値化画像データが生成され、閾値R,S,Tによって4値化画像データが生成される。前記LCDパネルには最初に2値化画像が表示されているが、選択ボタン14が操作されると3値化画像に表示が切り替り、続いて選択ボタン14が操作されると4値化画像が表示される。ユーザーはLCDパネルに表示された画像を確認した後に決定ボタン15を操作する。決定ボタン15が操作されたときに表示されている画像がイラスト画生成画像として決定される。
【0022】
前記実施形態では、顔画像が複数であった場合は、最も大きい顔画像が選択され表示されるとしたが、顔画像を表示する順番はこれに限ることはなく、例えば、正面を向いた画像から表示させる、あるいは、笑った顔を優先的に表示させるなど、複数の表示方法が考えられる。
【0023】
前記実施形態では、2値化、3値化、4値化画像をユーザーが確認しながら選択するようにしたが、ヒストグラム識別回路とパターンテンプレートを用いて、前記輝度ヒストグラムあるいは前記補正ヒストグラムから最適なN値化画像を自動的に選択するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明による顔イラスト画生成装置の概観斜視図である。
【図2】顔イラスト画生成装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】撮影画像を示す模式図である。
【図4】2値化画像を示す模式図である。
【図5】閾値決定用画像領域を示す模式図である。
【図6】顔のイラスト画生成範囲を示す模式図である。
【図7】輝度ヒストグラムを示す模式図である。
【図8】補正ヒストグラムを示す模式図である。
【図9】2値化画像生成方法の手順を示すフローチャートである。
【図10】2値化画像を生成する顔を決定する手順を示すフローチャートである。
【図11】N値化画像生成方法の手順を示すフローチャートである。
【図12】N値化画像生成のための補正ヒストグラムを示す模式図である。
【符号の説明】
【0025】
10 顔イラスト画生成装置
12 LCDパネル
13 電源ボタン
14 選択ボタン
15 決定ボタン
16,17 メモリカード
21 メディアコントローラ(入力手段)
23 システムメモリ
24 LCDドライバ
25 CPU
26 顔画像検出回路(顔画像検出手段)
27 顔画像決定回路(顔画像決定手段)
29 メディアコントローラ(出力手段)
30 顔イラスト画生成部(顔イラスト画生成手段)
31 グレースケール化回路(グレースケール化手段)
32 顔領域切出回路(顔領域切出手段)
33 生成範囲決定回路(生成範囲決定手段)
34 ヒストグラム生成回路(ヒストグラム生成手段)
35 特徴点検出回路(特徴点検出手段)
36 ヒストグラム補正回路(ヒストグラム補正手段)
37 閾値決定回路(閾値決定手段)
38 2値化画像生成回路(N値化画像生成手段)
39 目輪郭補正回路(目輪郭補正手段)
A 撮影画像
B 2値化画像
C 顔画像
D 閾値決定用画像領域
E イラスト画生成範囲
F 輝度ヒストグラム
G 黒目部分
H 小鼻の陰の部分(顔の肌部分で最も暗い部分)
K 補正ヒストグラム
P 黒目部分の輝度
Q 小鼻の陰の部分の輝度
R,S,T 閾値


【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力手段によって取り込まれた顔画像のイラスト画を生成する顔イラスト画生成方法であって、
白黒画像に変換するグレースケール化手段によってグレースケール化され、前記顔画像から顔の肌部分全体が納まる範囲を切り出して閾値決定用画像領域とする顔領域切出手段と、
頭部全体が含まれるように前記閾値決定用画像領域より広い範囲をイラスト画生成範囲として指定する生成範囲決定手段と、
前記閾値決定用画像領域の輝度ヒストグラムを生成するヒストグラム生成手段と、
前記閾値決定用画像領域から、顔の肌部分で最も暗い部分と黒目部分とを検出する特徴点検出手段と、
前記輝度ヒストグラムに対して、前記黒目部分より輝度が低い領域を前記黒目部分の輝度と同じとするとともに、前記顔の肌部分で最も暗い部分より輝度が高い領域を前記顔の肌部分で最も暗い部分の輝度と同じとするデータ補正を行って、補正ヒストグラムを生成するヒストグラム補正手段と、
前記生成範囲決定手段によって決定された画像からN値化画像を生成するために、前記補正ヒストグラムより3個以下の閾値の値を決定する閾値決定手段と、
前記生成範囲決定手段によって決定された画像を、前記閾値決定手段によって決定された閾値でN値化し、N値化画像を生成するN値化画像生成手段と、
によって、顔のN値化画像を生成することを特徴とする顔イラスト画生成方法。
【請求項2】
前記N値化画像生成のためのN数は、手動操作によって選択され決定されることを特徴とする請求項1記載の顔イラスト画生成方法。
【請求項3】
前記撮影画像の中から目の座標を取得して目の輪郭部を検出し、検出した輪郭部を太くする補正を行う目輪郭補正手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の顔イラスト画生成方法。
【請求項4】
前記N値化画像をベクタデータ化する手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の顔イラスト画生成方法。
【請求項5】
顔画像を取り込む入力手段と、
請求項1乃至4いずれかに記載の顔イラスト画生成方法を実行する顔イラスト画生成手段と、
前記顔イラスト画生成手段によって生成されたN値化画像を出力する出力手段と、
を備えたことを特徴とする顔イラスト画生成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−66954(P2010−66954A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−231909(P2008−231909)
【出願日】平成20年9月10日(2008.9.10)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】