説明

顔料混合物

本発明は、成分Aが、50ミクロン未満の平均粒径および100nm未満の厚さを有するプレートレット状のグラファイト(グラファイトナノプレートレット)であり、成分Bが有機または無機顔料である2つの異なる成分AおよびBを含む新規の顔料混合物に関する。有機および/または無機顔料、特に効果顔料(成分B)との顔料混合物にグラファイトナノプレートレットを使用すると、(背景基材が全く見えなくなる)最大限の不透明性を有しながら、良好な流動学的挙動(低濃度の使用)を維持する金属様着色剤の製造が可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、成分Aが、50ミクロン未満の平均粒径および100nm未満の厚さを有するプレートレット状のグラファイトであり、成分Bが有機または無機顔料である2つの異なる成分AおよびBを含む新規の顔料混合物に関する。
【0002】
プレートレット状のグラファイトナノ構造体が既知である。例えば、プレートレット状のグラファイトナノ構造体であって、前記プレートレットの多くが少なくとも1500:1のアスペクト比を有するグラファイトナノ構造体が記載されているWO03024602が参照される。プレートレットの多くが、少なくとも約5m2/gの比表面積および100nm未満の平均厚さを有する。グラファイトナノ構造体は、グラファイト粒子をプレートレットに粉砕するための方法であって、粒子のファンデルワールス力を圧倒し、前記粒子をプレートレットに粉砕するハイドロウェッジング効果をもたらす高圧フレーキングミルにグラファイトを導入することを含む。得られたグラファイトナノ構造体を従来のポリマーに添加して、高度な曲げ弾性率、加熱撓み温度、引張強度、導電性およびノッチ付き衝撃強度を含む高度な機械特性を有するポリマー複合体を形成することができる。
【0003】
US4477608には、(a)ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアクリレート、線状ポリエステル、ポリエーテル、線状ポリウレタンおよびそれらのコポリマーからなる群から選択される熱可塑性高分子有機材料と、(b)粒径が100ミクロン未満である、高分子有機材料に対して0.001〜3.0質量%のグラファイトと、(c)高分子有機材料に対して0.001〜10.0質量%の1つ以上の有機顔料;ポリマー可溶性染料;または酸化鉄、アンチモンイエロー、クロム酸鉛、モリブデンレッド、ウルトラマリンブルー、コバルトブルー、マンガンブルー、酸化クロムグリーン、水和酸化クロムグリーン、コバルトグリーン、硫化カドミウム、硫化亜鉛、二硫化ヒ素、硫化水銀、三硫化アンチモンおよびスルホセレン化カドミウムからなる群から選択される無機顔料とを含む、成形品に加工することができる組成物が開示されている。
【0004】
US4477608によれば、好ましくは、20μmまでの直径および4μmまでの厚さを有するフレークまたはラメラ形のグラファイトが使用される。
【0005】
EP0439107は、実質的に透明な顔料または真珠箔顔料を、色度を実質的に低下させることなく塗料組成物の色相変化をもたらす有効量の層状グラファイトと組み合わせて含む塗料組成物における使用のための顔料ブレンドに関する。EP0439107に定義されている層状グラファイトは、Cibaが販売するGraphitan(登録商標)として市販されている約3.5ミクロンの平均粒径を有するフレーク状黒色顔料を指す。Graphitan粒子の厚さは、200〜400nmの範囲である。
【0006】
US2004225032A1は、溶媒、剪断減粘添加剤、および溶媒に分散された約0.25ミクロン未満の平均厚さのグラファイトフレーク顔料を含む筆記具における使用のための消去可能インクであって、約0.01〜0.8の剪断減粘指数を有するインクに関する。そのインクは、前記グラファイトフレーク顔料以外の着色剤を実質的に含まないと言われる。好ましくは、グラファイト粒子は、フレーク天然グラファイトである。好適なグラファイト粒子の例としては、Graphite Mills,Inc.(Asbury Graphite Mills,N.J.)から入手可能なMicro750およびMicro790(フレーク)、Micro150およびMicro190(非晶質)、Micro250およびMicro290(一次合成)、ならびにMicro450およびMicro490(二次合成)の商品名で販売されているグラファイト粒子が挙げられるが、それらに限定されない。US2004/0225032の第1表には、Dichrona(登録商標)BG(TiO2およびアイロンブルーで被覆されたマイカ)およびグラファイトM790が記載されている。
【0007】
US6267810は、成分Aが、1つ以上の金属、金属酸化物または金属硫化物で被覆されたAl23フレークを含み、成分Bが特殊効果顔料を含む成分Aおよび成分Bを含む顔料混合物に関する。
【0008】
成分Bは、i)1つ以上の金属酸化物で被覆された1つ以上の金属プレートレット、ii)グラファイトプレートレット、iii)アルミニウムプレートレット、iv)層状ケイ酸塩、v)被覆されていないか、または1つ以上の金属酸化物で被覆されたFe23−フレーク、SiO2−フレークまたはTiO2−フレーク、vi)ガラスプレートレットおよび/またはvii)セラミックプレートレットを含むことができる。
【0009】
US6632275は、1:10〜10:1のA:Bの質量比で混合された2つの異なる成分AおよびBを含む顔料混合物であって、成分Aは、1つ以上の金属酸化物および/または金属で被覆されたSiO2フレークであり、成分Bは、1つ以上の金属酸化物で場合により被覆された金属プレートレット、グラファイトプレートレット、場合により被覆されたアルミニウムプレートレット、場合により被覆されたAl23フレーク、Fe23フレーク、TiO2フレーク、BiOCl、ガラスプレートレットおよびセラミックプレートレットの1種以上を含む特殊効果顔料である顔料混合物に関する。
【0010】
US6773499は、結合剤および顔料混合物を含む組成物であって、顔料混合物は、1:10〜10:1のA:Bの重量比で混合された2つの異なる成分AおよびBを含み、成分Aは、1つ以上の金属酸化物および/または金属で被覆されたSiO2フレークであり、成分Bは、1つ以上の金属酸化物で場合により被覆された金属プレートレット、グラファイトプレートレット、場合により被覆されたアルミニウムプレートレット、場合により被覆された層状ケイ酸塩、場合により被覆されたAl23フレーク、Fe23フレーク、TiO2フレーク、BiOCl、ガラスプレートレットおよびセラミックプレートレットの1種以上を含む特殊効果顔料であり、該組成物は、溶媒を実質的に含まず、易流動性粒体状である組成物に関する。
【0011】
G.Pfaff et al.「Special Effect Pigments」1988,p.47によれば、銀白真珠顔料とカーボンブラックとを混合することによってある程度の階調を生成することができる。混合物自体は処理するのが困難である。メルクは、炭素含有顔料、すなわちカーボンブラック粒子がTiO2層に分散されたマイカ顔料に有利である(US−A−4,076,551等)。
【0012】
金属顔料着色剤を除いて、効果顔料金属様着色剤の多くは透明である。伝統的な黒色顔料(カーボンブラック)または黒色染料を添加すると、必要な不透明性が効果的に確保されるが、全く効果がなくなる。伝統的なプレートレット状グラファイト(層状グラファイト)、例えば市販の「GRAPHITAN」を添加しても合理的な濃度では不透明性が確保されず、より高い濃度では流動学的挙動が不良であるため無益である。
【0013】
有機および/または無機顔料、特に効果顔料(成分B)との顔料混合物にグラファイトナノプレートレット(グラフェン、成分A)を使用すると、(背景基材が全く見えなくなる)最大限の不透明性を有しながら、良好な流動学的挙動(低濃度の使用)を維持する金属様着色剤の製造が可能である。
【0014】
よって、本発明は、成分Aが、50ミクロン未満の平均粒径および100nm未満の厚さを有するプレートレット状のグラファイト(グラファイトナノプレートレット)であり、成分Bが有機または無機顔料である2つの異なる成分AおよびBを含む顔料混合物、ならびにワニス、塗料、印刷インク、マスターバッチ、プラスチックおよび化粧品配合物におけるそれらの使用に関する。
【0015】
プレートレット状のグラファイト(グラファイトナノプレートレット)は、それが含まれる層/マトリックスに不透明性を付与し、効果顔料の効果を維持する高度な被覆力を有する。
【0016】
本発明は、成分AおよびBの少なくとも2つの成分からなる顔料混合物に関する。
【0017】
成分Aは、剥離膨張グラファイト(酸化グラファイト)であり、成分Bは、有機顔料または無機顔料、特に効果顔料である。
【0018】
成分Aは、50ミクロン未満の平均粒径および100nm未満、特に90nm未満の厚さを有するプレートレット状のグラファイト(グラファイトナノプレートレット)である。グラファイトナノプレートレットおよびそれらの製造は、例えば、PCT/EP2009/052127、WO2003024602およびUS2007092432に記載されている。
【0019】
好ましくは、95%超のグラファイトナノプレートレットが50nm未満の厚さを有する。
【0020】
好ましくは、95%超のグラファイトナノプレートレットが20nm未満の厚さを有する。
【0021】
本発明の顔料混合物に有利に使用できるグラファイトナノプレートレットがPCT/EP2009/052127に記載されている。
【0022】
グラファイトナノプレートレットは、介在グラファイトを熱プラズマ膨張させて膨張グラファイトを生成した後に、膨張グラファイトを剥離する方法であって、剥離工程が超音波処理、湿性磨砕および制御キャビテーションから選択される方法によって製造される。該方法によって得られた95%超のグラファイトナノプレートレットが、約0.34nm〜約50nmの厚さならびに約500nm〜約50ミクロンの長さおよび幅を有する。
【0023】
介在グラファイトは、その内容が参考として本明細書で援用されるUS4,895,713に開示されている。
【0024】
介在グラファイトは、膨張性グラファイトフレークまたは膨張性フレークグラファイトとも称する。それは、GrafTech International Ltd(米国オハイオ州パルマ)として市販されている。膨張性グラファイトは、Asbury Carbons(米国ニュージャージ州アズベリー)からも入手可能である。好適なグレードは、GRAFGUARD 220−80N、GRAFGUARD 160−50N、ASBURY1721およびASBURY3538である。これらの製品は、天然グラファイトに硫酸と硝酸の混合物を挿入することによって製造される。
【0025】
プラズマ反応器は、既知であり、例えばUS5,200,595に開示されている。本発明は、RF(高周波)誘導プラズマトーチを採用する。誘導プラズマトートは、例えば、Tekna Plasma Systems Inc.(カナダ、ケベック州シャーブルック)から入手可能である。
【0026】
プラズマ膨張法の利点は、連続的な高スループットの方法であることである。それは、電気/ガス炉またはマイクロ波オーブンと比較してより効率的である。
【0027】
PCT/EP2009/052127に記載の方法に従って製造されたグラファイトナノプレートレットは、95%超のナノプレートレットが約0.34nm〜約50nmの厚さならびに約500nm〜約50ミクロンの長さおよび幅を有する。例えば、90%超のナノプレートレットが約3nm〜約20nmの厚さならびに約1ミクロンから約5ミクロンの長さおよび幅を有する。例えば、90%超のナノプレートレットが約3nm〜約20nmの厚さならびに約1〜約30ミクロンの長さおよび幅を有する。例えば、90%超のナノプレートレットが約0.34nm〜約20nmの厚さならびに約1〜約30ミクロンの長さおよび幅を有する。アスペクト比は、少なくとも50であり、50000程度であることもある。すなわち、粒子の95%がこのアスペクト比を有する。例えば、粒子の95%のアスペクト比が約500〜約10000、例えば約600〜約8000、または約800〜約6000である。
【0028】
成分Bは、成分Aと異なることが理解される。成分Bは、有機顔料または無機顔料、特に効果顔料である。
【0029】
干渉色をもたらす(多)層構造体(効果顔料)は、特殊効果顔料、光輝または真珠光沢顔料としばしば称し、当該技術分野で既知であり、Ciba Chemicals Inc.から入手可能なXymara(登録商標)などの商品名で市販されている。
【0030】
基本的に、成分Bは、すべてのプレートレット状効果顔料、例えば、プレートレット状酸化鉄、オキシ塩化ビスマス、または有色もしくは無色金属酸化物で被覆されたプレートレット状材料、例えば天然もしくは合成マイカを含むことができ、他の積層ケイ酸塩、例えばタルク、カオリンもしくはセリサイトまたはガラスプレートレットを使用することができる。例えば、開示内容全体が参考として本明細書で援用されるUS−A−3,087,828および3,087,829に開示されているような、金属酸化物で被覆されたマイカフレークは、基材として特に好適である。金属酸化物は、無色の高屈折率金属酸化物、例えば、特に二酸化チタンおよび/または二酸化ジルコニウム、ならびに有色金属酸化物、例えば、酸化クロム、酸化ニッケル、酸化銅、酸化コバルトおよび特に酸化鉄、例えばFe23もしくはFe34、または当該金属酸化物の混合物である。当該金属酸化物/マイカ顔料は、Afflair(登録商標)およびIriodin(登録商標)の商品名で市販されている。EP−A−373575によれば、これらは、場合により水和シリカ層または例えばケイ酸アルミニウムなどの別の不溶性ケイ酸塩の層で被覆される。
【0031】
これらの(多層)構造体は、往々にして、天然雲母質酸化鉄(例えばWO99/48634に記載)、合成およびドープ雲母質酸化鉄(例えばEP−A−068311に記載)、マイカ(白雲母、金雲母、フッ化金雲母、合成フッ化金雲母、タルク、カオリン)、塩基性炭酸鉛、フレーク状硫酸バリウム、SiO2、Al23、TiO2、ガラス、ZnO、ZrO2、SnO2、BiOCl、酸化クロム、BN、MgOフレーク、Si34、グラファイト、真珠箔顔料(流動床条件下で窒化物、オキシ窒化物と反応するもの、または亜酸化物への還元によるものを含む)(例えば、EP−A−0948571、米国特許第6,773,499号、同第6,508,876号、同第5,702,519号、同第5,858,078号、WO98/53012、WO97/43348、US−B−6,165,260、DE−A−1519116、WO97/46624、EP−A−0509352)、真珠箔(多層)顔料(例えば、EP−A−0948572、EP−A−0882099、US−A−5,958,125、6,139,613)、被覆もしくは未被覆SiO2球体(例えば、EP−A−0803550、EP−A−1063265、JP−A−11322324)、EP−A−0803550、EP−A−1063265、JP−A−11322324から既知である)のコアから形成される。特に好適なコアは、マイカ、SiO2フレーク、Al23フレーク、TiO2フレーク、Fe23フレーク、BiOClおよびガラスフレークである。
【0032】
本発明の目的に応じたガラスフレークコアは、A−ガラス、E−ガラス(E−ガラスは、抵抗性が高いために電気積層体に好適である)、C−ガラスおよびECR−ガラス(防蝕グレードガラス)材料などの既知のグレードのいずれかを含む。
【0033】
例えば、成分B粒子は、以下のプレートレット状(多層)構造体であってよい:
【表1】

【0034】
ここで、TRASUBは、天然もしくは合成マイカ、別の層状ケイ酸塩、ガラス、Al23、SiOz、SiOz、SiO2/SiOx/SiO2(0.03≦x≦0.95)、SiO1.40-2.0/SiO0.70-0.99/SiO1.40-2.0またはSi/SiOz(0.70≦z≦2.0)からなる群から選択される低屈折率の半透明または透明基材であり、
STLは、Cu、Ag、CrもしくはSnの半透明金属層、または半透明亜酸化ケイ素、亜酸化チタンもしくは炭素層からなる群から選択される半透明層である。
【0035】
以上の(多層)顔料は、さらなる層として吸収顔料を含むこともできる。例えば、干渉顔料上にプルシアンブルーまたは赤色カルミンを有するさらなる塗料は、衝撃色効果をもたらす。
【0036】
TiO2および/またはFe23被覆プレートレット状透明基材を主成分とする顔料が好適であり、TiO2および/またはFe23層の厚さが銀色、金色、青銅色、紫色、青色および緑色をもたらすものが最も好適である。
【0037】
成分Bについて想定される他の層状構造体は、
(a)天然もしくは合成マイカ、別の層状ケイ酸塩、ガラス、Al23、SiOz、SiO2、SiO2/SiOx/SiO2(0.03≦x≦0.95)、SiO1.40-2.0/SiO0.70-0.99/SiO1.40-2.0またはSi/SiOz(0.70≦z≦2.0)からなる群から選択される低屈折率の透明基材、および
(b)ZrO2、Fe23またはTiO2からなる群から選択される基材上の高屈折率の金属酸化物の層;あるいは
(a)天然もしくは合成マイカ、別の層状ケイ酸塩、ガラス、Al23、SiOz、特にSiO2、SiO2/SiOx/SiO2(0.03≦x≦0.95)、SiO1.40-2.0/SiO0.70-0.99/SiO1.40-2.0またはSi/SiOz(0.70≦z≦2.0)からなる群から選択される低屈折率の透明基材、および
(b)反射層または半透明層または半透明金属層;あるいは
(a)プレートレット状二酸化チタン基材、
(b)Fe23、Fe34、FeOOH、Cr23、CuO、Ce23、Al23、SiO2、BiVO4、NiTiO3、CoTiO3、ならびにアンチモンドープ、フッ素ドープまたはインジウムドープ酸化錫、あるいは
(a)プレートレット状酸化鉄基材、
b)屈折率nが1.8以下の無色塗料、および
c)屈折率nが2.0以上の無色塗料である。
【0038】
成分Bについての代替的な(多層)構造体は、層(a)、(b)および場合により(c)を含むフレークを含むことができる。
(a)チタン、銀、アルミニウム、銅、クロム、鉄、ゲルマニウム、モリブデン、タンタルまたはニッケルからなる群から選択される金属プレートレット状基材、および
(b)基材上の低屈折率または高屈折率の金属酸化物の層
(c)SiOz、SiO2/SiOz、亜酸化チタン、TiO2/亜酸化チタン(0.70≦z≦2.0)からなる群から選択される半透明金属酸化物を含む任意の層。
【0039】
さらに、以下の(a)、(b)および(c)の層状構造体を含むフレークが好適である。
(a)天然もしくは合成マイカ、別の層状ケイ酸塩、ガラス、Al23、SiOz、SiO2、SiO2/SiOx/SiO2(0.03≦x≦0.95)、SiO1.40-2.0/SiO0.70-0.99/SiO1.40-2.0またはSi/SiOz(0.70≦z≦2.0)からなる群から選択される低屈折率の透明基材、および
(b)二酸化チタン層、
(c)含水酸化アルミニウムの層、水和酸化ジルコニウムの層、次亜リン酸塩の存在下での加水分解によって得られた水和酸化ジルコニウム、および水和金属酸化物または水和酸化セリウムおよびアルミニウムの組合せを含む上層、あるいはポリシロキサンおよび希土類金属化合物を含む層(保護膜)。
【0040】
また、
(a)コアと、
(b)窒素および炭素原子をフレークの上面に含むポリマー塗料
とを含むプレートレット状粒子が想定される。
【0041】
また、
(a)基材と、
(b)金属窒化物/オキシ窒化物、亜酸化チタン、SiOzまたはSiO2/SiOz(0.70≦z≦2.0)の層
とを含むプレートレット状粒子が成分Bとして可能である。
【0042】
(多層)構造体は、球状、棒状またはプレートレット状基材であってよい。プレートレット状でフレーク状であるものが好ましい。
【0043】
成分Bは、有機有色顔料または従来の無機顔料であってもよい。
【0044】
好適な有色顔料としては、特に、アゾ、アゾメチン、メチン、アントラキノン、フタロシアニン、ペリノン、ペリレン、ジケトピロロピロール、チオンジゴ、ジオキサジン、イミノイソインドリン、ジオキサジン、イミノイソインドリノン、キナクリドン、フラバントロン、インダントロン、アントラピリミジンおよびキノフタロン顔料、またはそれらの混合物または固溶体;特に、ジオキサジン、ジケトピロロピロール、キナクリドン、フタロシアニン、インダントロンまたはイミノイソインドリノン顔料、あるいはそれらの混合物または固溶体が挙げられる。
【0045】
特に興味深い有色有機顔料としては、C.I.ピグメントレッド202、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド179、C.I.ピグメントレッド170、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントレッド255、C.I.ピグメントレッド264、C.I.ピグメントブラウン23、C.I.ピグメントイエロー109、C.I.ピグメントイエロー110、C.I.ピグメントイエロー147、C.I.ピグメントオレンジ61、C.I.ピグメントオレンジ71、C.I.ピグメントオレンジ73、C.I.ピグメントオレンジ48、C.I.ピグメントオレンジ49、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグメントバイオレット37、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン36、WO08/055807に記載の2,9−ジクロロ−キナクリドン、あるいはそれらの混合物または固溶体が挙げられる。
【0046】
プレートレットキナクリドン、フタロシアニン、フルオロルビン、ジオキサジン、レッドペリレンまたはジケトピロロピロールなどのプレートレット状有機顔料を成分Bとして有利に使用することができる。
【0047】
好適な有色顔料としては、また、従来の無機顔料;特に、金属酸化物、アンチモンイエロー、クロム酸鉛、硫酸クロム酸鉛、モリブデン酸鉛、ウルトラマリンブルー、コバルトブルー、マンガンブルー、酸化クロムグリーン、水和酸化クロムグリーン、コバルトグリーンおよび金属硫化物、例えば硫化セリウムもしくは硫化カドミウム、スルホセレン化カドミウム、亜鉛フェライト、バナジウム酸ビスマス、プルシアンブルー、Fe34、カーボンブラックおよび混合金属酸化物が挙げられる。市販の無機顔料の例は、BAYFERROX(登録商標)3920、BAYFERROX(登録商標)920、BAYFERROX(登録商標)645T、BAYFERROX(登録商標)303T、BAYFERROX(登録商標)110、BAYFERROX(登録商標)110M、CHROMOXIDGRUEN GNおよびCHROMOXIDGRUEN GN−Mが挙げられる。
【0048】
成分B粒子は、板状であり、あるいはフレークまたは平行構造体として記載されることが好適である。一般に、フレークは、1μmから5mmの長さ、1μmから5mmの幅および20nm〜2μmの厚さ、ならびに少なくとも2:1の長さ対厚さ比を有し、粒子は、2つの実質的に平行な面を有し、それらの間の距離はコアの最短軸である。
【0049】
本発明の成分Bフレークは、均一の形状でない。しかしながら、簡単にする目的で、フレークは「直径」を有するものとする。フレークは、20〜2000nm、特に50〜1000nmの厚さを有する。ここでは、フレークの直径は、約1〜60μmの好適な範囲であり、より好適な範囲は約5〜40μmであることが好適である。
【0050】
好適な成分B粒子は、プレートレット(フレーク)、棒状材料および繊維などのあらゆる高アスペクト比の材料である。アスペクト比は、少なくとも10対1である。「アスペクト比」という用語は、粒子の最大寸法(長さ)と最小寸法(厚さ)の比を指す。
【0051】
したがって、本発明のフレークのアスペクト比は、約2.5〜625の好適な範囲である。
【0052】
成分Aと成分Bの質量比は、任意の比であってよい。例えば、その比は、約1:1〜約1:200であってよい。好ましくは、その比は、約1:10〜約1:200、より好ましくは約1:10〜約1:30である。
【0053】
2つの成分AおよびBを混合して、顔料組成物(物理混合物)を形成することができる。
【0054】
あるいは、成分Aを成分Bに塗布または堆積することができる。
【0055】
顔料混合物(複合顔料)を、成分AおよびBの離散粒子からなる水性懸濁液を噴霧乾燥することを含む方法によって製造することもできる(US5562763参照)。
【0056】
本発明の顔料混合物を塗料、セラミック、ガラス、プラスチック、フィルム、農業用フィルム、ボタンペースト、マスターバッチ、種子粉衣、印刷インク、化粧品およびパーソナルケア用品に含めることができる。よって、本発明は、本発明の粒子または本発明の顔料混合物を含む塗料、ワニス、プラスチック、塗料、印刷インク、マスターバッチ、セラミックもしくはガラス化粧品またはパーソナルケア用品に関する。
【0057】
それが着色に使用される系における顔料混合物の濃度は、系の全固形分に対して、一般には0.01〜75質量%、好ましくは0.1〜60質量%である。この濃度は、一般には具体的な用途に左右される。
【0058】
0.1〜50質量%、特に0.5〜7質量%の量の本発明の顔料混合物を含むプラスチックは、往々にして、青/灰色または青/黒色光沢金属効果が顕著である。
【0059】
塗装部門、特に自動車仕上げでは、顔料混合物が0.5〜10質量%の量で採用される。成分Aと成分Bとの混合比率は、所望の効果に左右される。
【0060】
同様に、本発明は、成分AおよびBを結合剤、および望まれる場合は添加剤とともに含み、実質的に溶媒を含まない易流動性粒体形態である顔料製剤をも提供する。当該粒体は、95質量%までの顔料混合物を含む。本発明の顔料混合物を、添加剤を用いて、または用いずに、結合剤および水または有機溶媒でペースト状にし、次いでペーストを乾燥させ、圧密微粒子形、例えば、顆粒、ペレット、ブリケット、マスターバッチまたは錠剤にした顔料製剤。
【0061】
該混合物は、繊維、鋳造および成形品、フィルム、または例えば自動車工業に従来採用されている溶媒もしくは水性塗料などの塗料組成物にさらに加工することができるプラスチックまたは高分子量材料を着色するのに極めて好適である。
【0062】
したがって、高分子量有機材料は、工業用塗料、自動車用塗料、成形品またはフィルムであってよい。
【0063】
好適な高分子量有機材料としては、単独または混合物の熱可塑材、熱硬化性プラスチックもしくはエラストマー、天然樹脂もしくはカゼイン、例えばセルロースエーテル;エチルセルロースなどのセルロースエステル;線形もしくは架橋ポリウレタン;線形、架橋もしくは不飽和ポリエステル;ポリカーボネート;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレンもしくはポリ−4−メチルペント−1−エンなどのポリオレフィン;ポリスチレン;ポリスルホン;ポリアミド;ポリシクロアミド;ポリイミド;ポリエーテル;ポリフェニレンオキシドなどのポリエーテルケトン;ならびにポリ−p−キシレン;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデンもしくはポリテトラフルオロエチレンなどのポリハロゲン化ビニル;ポリアクリレート、ポリメタクリレートもしくはポリアクリロニトリルなどのアクリルポリマー;ゴム;シリコーンポリマー;フェノール/ホルムアルデヒド樹脂;メラミン/ホルムアルデヒド樹脂;尿素/ホルムアルデヒド樹脂;エポキシ樹脂;スチレンブタジエンゴム;アクリロニトリルーブタジエンゴムもしくはクロロプレンゴムが挙げられる。
【0064】
本発明の目的に応じた高分子量は、約102〜約106g/モルの平均分子量を指す。
【0065】
本発明による顔料混合物を、任意の着色有効量で、着色されている高分子量有機材料に添加することができる。高分子量有機材料、および高分子量有機材料に対して0.01〜80質量%、好ましくは0.1〜30質量%の本発明による顔料混合物を含む着色物質組成物が有利である。1〜20質量%、特に約10質量%の濃度を実際にしばしば使用することができる。
【0066】
本発明によるインクは、通常の印刷インクの場合と同様に、顔料混合物、結合剤および補助剤等を含む。
【0067】
結合剤樹脂に関しては、熱可塑性樹脂を使用することができ、その例としては、ポリエチレン系ポリマー[ポリエチレン(PE)、エチレン−酢酸ビニルコポリマー(EVA)、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ビニルアルコール−酢酸ビニルコポリマー]、ポリプロピレン(PP)、ビニル系ポリマー[ポリ(塩化ビニル)(PVC)、ポリ(ビニルブチラール)(PVB)、ポリ(ビニルアルコール)(PVA)、ポリ(塩化ビニリデン)(PVdC)、ポリ(酢酸ビニル)(PVAc)、ポリ(ビニルホルマル)(PVF)]、ポリスチレン系ポリマー[ポリスチレン(PS)、スチレン−アクリロニトリルコポリマー(AS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー(ABS)]、アクリル系ポリマー[ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)、MMA−スチレンコポリマー]、ポリカーボネート(PC)、セルロース[エチルセルロース(EC)、酢酸セルロース(CA)、プロピルセルロース(CP)、酪酸酢酸セルロース(CAB)、硝酸セルロース(CN)]、フッ素系ポリマー[ポリクロロフルオロエチレン(PCTFE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロエチレンコポリマー(FEP)、ポリ(フッ化ビニリデン)(PVdF)]、ウレタン系ポリマー(PU)、ナイロン[6型、66型、610型、11型]、ポリエステル(アルキル)[ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリシクロヘキサンテレフタレート(PCT)]またはノボラック型フェノール樹脂等が挙げられる。加えて、レゾール型フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂および不飽和ポリエステル等の熱硬化性樹脂、ならびにタンパク質、ゴム、シェラック、コーパル、デンプンおよびロジンを使用することもできる。
【0068】
さらに、上記樹脂は、水性塗料での使用のためのエマルジョン状であってよい。水性塗料での使用のためのエマルジョンとしては、例えば、酢酸ビニル(ホモポリマー)エマルジョン、酢酸ビニル−アクリル酸エステルコポリマーエマルジョン、酢酸ビニル−エチレンコポリマーエマルジョン(EVAエマルジョン)、酢酸ビニル−バーサチック酸ビニルコポリマー樹脂エマルジョン、酢酸ビニル−ポリビニルアルコールコポリマー樹脂エマルジョン、酢酸ビニル−塩化ビニルコポリマー樹脂エマルジョン、アクリルエマルジョン、アクリルシリコンエマルジョン、スチレンアクリレートコポリマー樹脂エマルジョン、ポリスチレンエマルジョン、ウレタンポリマーエマルジョン、ポリオレフィン塩化物エマルジョン、エポキシ−アクリレート分散体およびSBRラテックス等が挙げられる。
【0069】
また、結合剤に対して、その必要に応じて、印刷フィルムの柔軟性および強度を安定化させるための可塑剤およびその粘度および乾燥特性を調整するための溶媒を添加することができる。印刷方法の種類に応じて、約100℃の低沸点の溶媒および250℃以上の高沸点の石油溶媒を使用することができる。例えば、アルキルベンゼン等を低沸点の溶媒として使用することができる。
【0070】
さらにまた、乾燥特性、粘度および分散性を向上させるための様々な反応性薬剤を含む助剤を好適に添加することができる。助剤は、インクの反応性を調整するためのものであり、例えば、インク表面の耐摩耗性を向上させる化合物、およびインクの乾燥を促進させる乾燥剤等を使用することができる。
【0071】
光重合性硬化性樹脂、または溶媒を使用しない電子ビーム硬化性樹脂を、媒体の主成分である結合剤樹脂として採用することもできる。その例としては、アクリル樹脂が挙げられ、市販されているアクリルモノマーの具体例を以下に示す。
【0072】
使用できる一官能性アクリレートモノマーは、例えば、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシル−EO付加物アクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート−カプロラクトン付加物、2−フェノキシエチルアクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、ノニルフェノール−EO付加物アクリレート、(ノニルフェノール−EO付加物)−カプロラクトン付加物アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、フルフリルアルコール−カプロラクトン付加物アクリレート、アクリロイルモルホリン、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、(4,4−ジメチル−1,3−ジオキサン)−カプロラクトン付加物アクリレートおよび(3−メチル−5,5−ジメチル−1,3−ジオキサン)−カプロラクトン付加物アクリレート等を含む。
【0073】
使用できる多官能性アクリレートモノマーは、ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールヒドロキシピバレートジアクリレート、(ネオペンチルグリコールヒドロキシピバレート)−カプロラクトン付加物ジアクリレート、(1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル)−アクリル酸付加物、(ヒドロキシピバルアルデヒド−トリメチロールプロパンアセタール)ジアクリレート、2,2−ビス[4−(アクリロイルオキシジエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(アクリロイルオキシジエトキシ)フェニル]メタン、水素化ビスフェノールA−エチレンオキシド付加物ジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、(トリメチロールプロパン−プロピレンオキシド)付加物トリアクリレート、グリセリンープロピレンオキシド付加物トリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとペンタアクリレートの混合物、ジペンタエリスリトールと低級脂肪酸とアクリル酸のエステル、ジペンタエリスリトール−カプロラクトン付加物アクリレート、トリス(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレートおよび2−アクリロイルオキシエチルホスフェート等を含む。
【0074】
上記樹脂を含むインクは、溶媒を含まず、電子ビームまたは電磁波を照射すると連鎖反応で重合するように構成されている。
【0075】
これらのインクの中でも紫外線照射型のインクに関しては、光重合開始剤、ならびにその必要性に応じて増感剤、重合開始剤および連鎖移動剤などの助剤等をそれに添加することができる。
【0076】
光重合開始剤に関しては、(1)アリールアルキルケトン、オキシムケトンまたはアシルホスフィンオキシド等を含む直接光分解型の開始剤、(2)ベンゾフェノン誘導体またはチオキサトン誘導体等を含むラジカル重合反応型の開始剤、(3)アリールジアゾニウム塩、アリールイオジニウム塩、アリールスルホニウム塩およびアリールアセトフェノン塩等を含むカチオン重合反応型の開始剤、ならびに(4)エネルギー移動型の開始剤、(5)光レドックス型の開始剤、および(6)電子移動型の開始剤等がある。電子ビーム硬化型のインクに関しては、光重合開始剤は必要でなく、紫外線照射型インクの場合と同じ種類の樹脂を使用することができ、その必要性に応じて様々な種類の助剤を添加することができる。
【0077】
インクは、インクの全質量に対して、0.1〜25質量%、好ましくは0.4〜22質量%、最も好適には0.4〜16.5質量%の全含有量の顔料混合物を含む。成分Aは、インクの全質量に対して、好ましくは0.2〜2.0質量%、最も好ましくは0.2〜1.5質量%の量で含まれる。成分Bは、インクの全質量に対して、好ましくは0.2〜20質量%、最も好ましくは0.2〜15質量%の量で含まれる。
【0078】
特に、成分AとBの混合物をスキンケア製品、バスおよびシャワー添加剤、芳香剤および発香性物質を含む製剤、ヘアケア製品、消臭および制汗製剤、化粧製剤、光保護配合物、および活性成分を含む製剤、ならびに特殊な色効果を達成するためのそれらの使用に含めることができる。
【0079】
ボディケア製品は、特に、スキンケア製品、例えば、ボディオイル、ボディローション、ボディジェル、トリートメントクリーム、皮膚保護軟膏、シェービング製剤、例えば、シェービングフォームもしくはジェル、スキンパウダー、例えば、ベビーパウダー、加湿ジェル、加湿スプレー、再活性化ボディスプレー、セルライトジェルおよびピーリング製剤である。
【0080】
本発明の好適な実施形態において、パーソナルケア製品は、皮膚およびその付属器のためのボディケア製品である。
【0081】
好適なバスおよびシャワー添加剤は、シャワージェル、バスソルト、バブルバスおよび石鹸である。
【0082】
芳香剤および発香性物質を含む製剤は、特に、芳香、香水、化粧水およびシェービングローション(アフタシェーブ製剤)である。
【0083】
好適なヘアケア製品は、例えば、ヒトおよび動物、特にイヌのシャンプー、ヘアコンディショナ、ヘアスタイリングおよびトリートメント用製品、パーマ剤、ヘアスプレーおよびラッカー、ヘアジェル、髪固定剤および染髪または漂白剤である。
【0084】
好適な化粧製剤は、特に、リップスティック、マニキュア液、アイシャドウ、マスカラ、ドライおよびモイストメークアップ、ルージュ、パウダー、脱毛剤およびサンタンローションである。
【0085】
活性成分を含む好適な化粧配合物は、特に、ホルモン製剤、ビタミン製剤および植物抽出製剤である。
【0086】
記載のボディケア製品は、クリーム、軟膏、ペースト、フォーム、ジェル、ローション、粉末、メークアップ、スプレー、スティックまたはエアロゾルの形態であってよい。
【0087】
したがって、本発明は、また、成分AおよびBを含むボディケア製品に関する。
【0088】
成分AおよびBの混合物は、全配合物に対して約0.0001%〜約25%、好ましくは約0.001%〜約15%、最も好ましくは約0.05%〜約10%の濃度でボディケア製品および家庭用製品に存在する。
【0089】
これらの顔料混合物は、化粧品およびボディケア製品、特に
− スキンケア製剤、例えば、錠剤もしくは液体石鹸の形態の皮膚洗浄および消毒製剤、ソープレス洗剤または洗浄ペースト、
−バス製剤、例えば、液体(フォームバス、ミルク、シャワー製剤)または固体バス製剤、例えばバスキューブおよびバスソルト;
− スキンケア製剤、例えば、スキンエマルジョン、マルチエマルジョンもしくはスキンオイル;ボディオイル、ボディローション、ボディジェル;皮膚保護軟膏;
−化粧パーソナルケア製剤、例えば、デイクリームもしくは粉末クリーム状のフェイシャルメークアップ、フェースパウダー(ルースもしくはプレスト)、ルージュもしくはクリームメークアップ、アイケア製剤、例えば、アイシャドウ製剤、マスカラ、アイライナー、アイクリームもしくはアイフィックスクリーム;リップケア製剤、例えば、リップスティック、リップグロス、リップペンシル、ネイルケア製剤、例えば、マニキュア液、マニキュア除光液、ネイル硬化剤または甘皮除去剤;
− フットケア製剤、例えばフットバス、フットパウダー、フットクリームもしくはフットバルサム、特殊消臭剤および制汗剤、カルス除去製剤;
− 光保護製剤、例えば、サンミルク、ローション、クリームもしくはオイル、サンブロックもしくはトロピカル、日焼け前製剤または日焼け後製剤;
− スキンタンニング製剤、例えばセルフタンニングクリーム;
− 脱色製剤、例えば、皮膚漂白用製剤または皮膚淡色化製剤;
− 防虫剤、例えば、防虫オイル、ローション、スプレーまたはスティック;
− 消臭剤、例えば、消臭スプレー、ポンプアクションスプレー、消臭剤ジェル、スティックまたはロールオン;
− 制汗剤、例えば、制汗スティック、クリームまたはロールオン;
− 傷ついた皮膚を消毒および手入れするための製剤、例えば、合成洗剤(固体もしくは液体)、ピーリングもしくは擦り製剤またはピーリングマスク;
− 化学物質状脱毛製剤(脱毛)、例えば、脱毛パウダー、液体脱毛製剤、クリームもしくはペースト状脱毛製剤、ジェル状もしくはエアロゾルフォームの脱毛製剤;
− シェービング製剤、例えば、シェービングソープ、発泡性シェービングクリーム、非発泡性シェービングクリーム、フォームおよびジェル、ドライシェービング前のプレシェーブ製剤、アフタシェーブまたはアフタシェーブローション;
− 芳香剤製剤、例えば、製剤を含む芳香剤および発香性物質(芳香、オーデコロン、オードトワレ、オーデパフューム、パフュームドトワレ、パフューム)、パフュームオイルまたはパフュームクリーム;
− 化粧ヘアトリートメント製剤、例えば、シャンプーおよびコンディショナの形態の洗髪製剤、ヘアケア製剤、例えば、プレトリートメント製剤、ヘアトニック、スタイリングクリーム、スタイリングジェル、ポマード、ヘアリンス、トリートメントパック、集中ヘアトリートメント、髪にくせをつける製剤、例えば、パーマネントウェーブ用ヘアパーマ製剤(ホットパーマ、マイルドパーマ、コールドパーマ)、縮毛矯正製剤、液体整髪製剤、ヘアフォーム、ヘアスプレー、漂白製剤、例えば、過酸化水素溶液、淡色化シャンプー、漂白クリーム、漂白パウダー、漂白ペーストもしくはオイル、一時的、半永久的もしくは永久的染髪剤、自己酸化染料を含む製剤、または天然染髪剤、例えばヘナもしくはカモミール;
− 化粧製剤、特に、リップスティック、マニキュア液、アイシャドウ、マスカラ、ドライもしくはモイストメークアップ、ルージュ、パウダー、脱毛剤および日焼けローション;
−活性成分を含む化粧配合物、特に、ホルモン製剤、ビタミン製剤、植物抽出製剤および抗菌製剤の着色に特に好適である。
【0090】
形態
顔料混合物を含む最終配合物は、多種多様な形態、例えば、
− W/O、O/W、O/W/O、W/O/WまたはPITエマルジョンおよびあらゆる種類のマイクロエマルジョンなどの液体製剤の形態、
− ジェル形態、
− オイル、クリーム、ミルクまたはローション形態、
− スティック形態、
− スプレー(噴射ガスを含むスプレーもしくはポンプアクションスプレー)またはエアロゾル形態、
− 泡形態、あるいは
− ペースト形態で存在することができる。
【0091】
本発明のボディケア製品の例を以下の表に示す:
【表2】

【0092】
本発明の様々な特徴および態様をさらに以下の実施例に示す。これらの実施例は、本発明の範囲内で如何に機能するかを当業者に示すために提示されるが、それらは、本発明の範囲を限定する役割を果たすのでなく、当該範囲は請求項にのみ規定される。以下の実施例ならびに明細書および請求項の他の箇所において特記しない限り、すべての部および百分率は質量部および質量百分率であり、温度は摂氏温度であり、圧力は大気圧付近である。
【0093】
実施例
実施例1
a)100gの1−エトキシプロパノール、760gのメチルエチルケトンおよび140gのVMCH(UCC)を含む配合物を3000rpmにて室温で30分間にわたって緩やかに撹拌することによって1キログラムのビニルケトン型透明ワニスを調製する。
【0094】
b)1.5部の化合物Aおよび2mmの直径の230gのガラスビーズを、実施例1a)により調製した98.5部の透明ワニスに400mlガラス瓶においてSkandex(登録商標)にて2時間にわたって分散させることによってビニルケトンインクを調製する。遠心およびガラスビーズの除去によって化合物Aの濃縮物を得る。
【0095】
c)12部のMICROLITH DPP Red B−K、Union Carbideの5部のVinylite VYHH、10部のメトキシプロピルアセテートおよび73部のイソブチルメチルケトンを400mlガラス瓶において6000rpmにて20分間にわたってDispermatとともに緩やかに撹拌することによって、MICROLITH(登録商標)DPP Red B−Kの濃縮物を調製する。
【0096】
d)10部の実施例1c)の濃縮物を90部の実施例1b)の濃縮物に撹拌導入する。このようにして得られた均質の分散体をハンドコーターでコントラスト(白黒)ペーパーに(50μmの湿潤膜厚で)塗布して、視角に応じて光沢金属効果を有する不透明なボルドー赤灰色の印刷物を得る。
【0097】
化合物Aはグラファイトナノプレートレットであり、その製造は、PCT/EP2009/052127の実施例1(プラズマ膨張)および4(後の剥離)(音波処理)に記載されている。
【0098】
− 膨張性グラファイト粉末(Grafguard(登録商標)220−80N)を、80kWの電力で動作するTekna PL−70プラズマトーチを備えたプラズマ反応器に2kg/時の量で供給する。シースガスは150slpmアルゴンであり[slpm=標準的な毎分リットル数;slpmの計算のための標準的な条件は、Tn0℃(32°F)、Pn=1.01バラ(14.72psi)である]、セントラルガスは40slpmのアルゴンである。動作圧力を大気圧(700トール)よりわずかに低く維持する。分散体による粉末注入のために設計された注入プローブを、グラファイトフレークを有意に蒸気化させずに、最大限の膨張を可能にするように配置する。膨張したフレークを、熱交換域の通過後に、フィルタで回収する。
【0099】
− 超音波処理を使用して、プラズマ膨張グラファイトを剥離し、水または非水性液体中の安定した分散体を形成する。2リットルフラスコに1.5リットルの液体を加える。液体が鉱油であれば、分散剤を必要としない。水性分散体では、4gのPLURONIC P123を1.5Lの水に添加する。トルエンでは、4gのEfka 6220(脂肪酸変性ポリエステル)を添加する。該混合物を溶解するまで撹拌する。必要であれば穏やかな熱を加える。4.0gのプラズマ膨張グラファイトを1.5Lの液体に添加する。次いで、液体の上部で浮遊する傾向がある膨張グラファイトを最初に湿らせるために、内容物を撹拌する。750ワットの超音波処理装置(VCX750 Sonics&Materials Inc.)を利用して、液体/グラファイト混合物を超音波処理する(全体で40分間にわたって40%強度)。パルス法(10秒オン−10秒オフ)を使用して過熱を防止する。超音波処理を通じて、認識可能な粒径の減少が観察され、粒子は懸濁される(静置しても沈降が起こらない)。固体材料が所望される場合は、WHATMAN#1濾紙を使用して分散体を真空濾過する。鉱油からの濾過ケークは、85質量%の鉱油および15質量%のグラファイトを含み、トルエンおよび水濾過ケークは、約90質量%の液体、8質量%のグラファイトおよび2質量%の残留分散剤を含む。
【0100】
PCT/EP2009/052127の実施例5に記載されているように、グラファイトの剥離のために、超音波処理の代わりに制御キャビテーションを使用することができる。
【0101】
実施例2
10部の実施例1c)の濃縮物および2.5部のXYMARA(登録商標)Silver Pearl S23を40部の実施例b)の濃縮物に撹拌導入する。このようにして得られた均質の分散体をハンドコーターでコントラスト(白黒)ペーパーに(50μmの湿潤膜厚で)塗布して、銀色金属効果を有する不透明な灰赤色の印刷物を得る。
【0102】
実施例3
1.5部の化合物Aおよび2mmの直径の230gのガラスビーズを、実施例1a)により調製した93.5部の透明ワニスに400mlガラス瓶においてSkandex(登録商標)にて2時間にわたって分散させることによってビニルケトンインクを調製する。
【0103】
遠心およびガラスビーズの除去後に、5部のXYMARA(登録商標)Silver Pearl S23を添加し、緩やかに撹拌して均質な分散体を得て、それをハンドコーターでコントラスト(白黒)ペーパーに(50μmの湿潤膜厚で)塗布することで、不透明な銀色金属効果を得る。
【0104】
実施例4
1.5部の化合物Aおよび2mmの直径の230gのガラスビーズを、実施例1a)により調製した88.5部の透明ワニスに400mlガラス瓶においてSkandex(登録商標)にて2時間にわたって分散させることによってビニルケトンインクを調製する。
【0105】
遠心およびガラスビーズの除去後に、10部のXYMARA(登録商標)Silver Pearl S23を添加し、緩やかに撹拌して均質な分散体を得て、それをハンドコーターでコントラスト(白黒)ペーパーに(50μmの湿潤膜厚で)塗布することで、不透明な銀色金属効果を得る。
【0106】
実施例5
1.5部の化合物Aおよび2mmの直径の230gのガラスビーズを、実施例1a)により調製した83.5部の透明ワニスに400mlガラス瓶においてSkandex(登録商標)にて2時間にわたって分散させることによってビニルケトンインクを調製する。
【0107】
遠心およびガラスビーズの除去後に、15部のXYMARA(登録商標)Silver Pearl S23を添加し、緩やかに撹拌して均質な分散体を得て、それをハンドコーターでコントラスト(白黒)ペーパーに(50μmの湿潤膜厚で)塗布することで、不透明な銀色金属効果を得る。
【0108】
Datacolor Multi FX 10装置を用いて実施例5の印刷物(コントラストペーパーの白色部)に対して実施した測定を以下の表に示す。
【0109】
【表3】

【0110】
実施例6
1.5部の化合物Aおよび2mmの直径の230gのガラスビーズを、実施例1a)により調製した93.5部の透明ワニスに400mlガラス瓶においてSkandex(登録商標)にて2時間にわたって分散させることによってビニルケトンインクを調製する。
【0111】
遠心およびガラスビーズの除去後に、5部のXYMARA(登録商標)Bronze Pearl B04を添加し、緩やかに撹拌して均質な分散体を得て、それをハンドコーターでコントラスト(白黒)ペーパーに(50μmの湿潤膜厚で)塗布することで、不透明な青銅色金属効果を得る。
【0112】
実施例7
1.5部の化合物Aおよび2mmの直径の230gのガラスビーズを、実施例1a)により調製した88.5部の透明ワニスに400mlガラス瓶においてSkandex(登録商標)にて2時間にわたって分散させることによってビニルケトンインクを調製する。
【0113】
遠心およびガラスビーズの除去後に、10部のXYMARA(登録商標)Bronze Pearl B04を添加し、緩やかに撹拌して均質な分散体を得て、それをハンドコーターでコントラスト(白黒)ペーパーに(50μmの湿潤膜厚で)塗布することで、不透明な青銅色金属効果を得る。
【0114】
実施例8
1.5部の化合物Aおよび2mmの直径の230gのガラスビーズを、実施例1a)により調製した83.5部の透明ワニスに400mlガラス瓶においてSkandex(登録商標)にて2時間にわたって分散させることによってビニルケトンインクを調製する。
【0115】
遠心およびガラスビーズの除去後に、15部のXYMARA(登録商標)Bronze Pearl B04を添加し、緩やかに撹拌して均質な分散体を得て、それをハンドコーターでコントラスト(白黒)ペーパーに(50μmの湿潤膜厚で)塗布することで、不透明な青銅色金属効果を得る。
【0116】
Datacolor Multi FX 10装置を用いて実施例8の印刷物(コントラストペーパーの白色部)に対して実施した測定を以下の表に示す。
【0117】
【表4】

【0118】
実施例9
1.5部の化合物Aおよび2mmの直径の230gのガラスビーズを、実施例1a)により調製した93.5部の透明ワニスに400mlガラス瓶においてSkandex(登録商標)にて2時間にわたって分散させることによってビニルケトンインクを調製する。
【0119】
遠心およびガラスビーズの除去後に、5部のXYMARA(登録商標)Gold Pearl G03を添加し、緩やかに撹拌して均質な分散体を得て、それをハンドコーターでコントラスト(白黒)ペーパーに(50μmの湿潤膜厚で)塗布することで、不透明な金色金属効果を得る。
【0120】
実施例10
1.5部の化合物Aおよび2mmの直径の230gのガラスビーズを、実施例1a)により調製した88.5部の透明ワニスに400mlガラス瓶においてSkandex(登録商標)にて2時間にわたって分散させることによってビニルケトンインクを調製する。
【0121】
遠心およびガラスビーズの除去後に、10部のXYMARA(登録商標)Gold Pearl G03を添加し、緩やかに撹拌して均質な分散体を得て、それをハンドコーターでコントラスト(白黒)ペーパーに(50μmの湿潤膜厚で)塗布することで、不透明な金色金属効果を得る。
【0122】
実施例11
1.5部の化合物Aおよび2mmの直径の230gのガラスビーズを、実施例1a)により調製した83.5部の透明ワニスに400mlガラス瓶においてSkandex(登録商標)にて2時間にわたって分散させることによってビニルケトンインクを調製する。
【0123】
遠心およびガラスビーズの除去後に、15部のXYMARA(登録商標)Gold Pearl G03を添加し、緩やかに撹拌して均質な分散体を得て、それをハンドコーターでコントラスト(白黒)ペーパーに(50μmの湿潤膜厚で)塗布することで、不透明な金色金属効果を得る。
【0124】
Datacolor Multi FX 10装置を用いて実施例11の印刷物(コントラストペーパーの白色部)に対して実施した測定を以下の表に示す。
【0125】
【表5】

【0126】
実施例12
1.5部の化合物Aおよび2mmの直径の230gのガラスビーズを、実施例1a)により調製した93.5部の透明ワニスに400mlガラス瓶においてSkandex(登録商標)にて2時間にわたって分散させることによってビニルケトンインクを調製する。
【0127】
遠心およびガラスビーズの除去後に、5部のXYMARA(登録商標)Gold Pearl G23を添加し、緩やかに撹拌して均質な分散体を得て、それをハンドコーターでコントラスト(白黒)ペーパーに(50μmの湿潤膜厚で)塗布することで、不透明な金色金属効果を得る。
【0128】
実施例13
1.5部の化合物Aおよび2mmの直径の230gのガラスビーズを、実施例1a)により調製した88.5部の透明ワニスに400mlガラス瓶においてSkandex(登録商標)にて2時間にわたって分散させることによってビニルケトンインクを調製する。
【0129】
遠心およびガラスビーズの除去後に、10部のXYMARA(登録商標)Gold Pearl G23を添加し、緩やかに撹拌して均質な分散体を得て、それをハンドコーターでコントラスト(白黒)ペーパーに(50μmの湿潤膜厚で)塗布することで、不透明な金色金属効果を得る。
【0130】
実施例14
1.5部の化合物Aおよび2mmの直径の230gのガラスビーズを、実施例1a)により調製した83.5部の透明ワニスに400mlガラス瓶においてSkandex(登録商標)にて2時間にわたって分散させることによってビニルケトンインクを調製する。
【0131】
遠心およびガラスビーズの除去後に、15部のXYMARA(登録商標)Gold Pearl G23を添加し、緩やかに撹拌して均質な分散体を得て、それをハンドコーターでコントラスト(白黒)ペーパーに(50μmの湿潤膜厚で)塗布することで、不透明な金色金属効果を得る。
【0132】
実施例15
1.5部の化合物Aおよび2mmの直径の230gのガラスビーズを、実施例1a)により調製した93.5部の透明ワニスに400mlガラス瓶においてSkandex(登録商標)にて2時間にわたって分散させることによってビニルケトンインクを調製する。
【0133】
遠心およびガラスビーズの除去後に、5部のXYMARA(登録商標)Dual Pearl D05を添加し、緩やかに撹拌して均質な分散体を得て、それをハンドコーターでコントラスト(白黒)ペーパーに(50μmの湿潤膜厚で)塗布することで、不透明な金色金属効果を得る。
【0134】
実施例16
1.5部の化合物Aおよび2mmの直径の230gのガラスビーズを、実施例1a)により調製した88.5部の透明ワニスに400mlガラス瓶においてSkandex(登録商標)にて2時間にわたって分散させることによってビニルケトンインクを調製する。
【0135】
遠心およびガラスビーズの除去後に、10部のXYMARA(登録商標)Dual Pearl D05を添加し、緩やかに撹拌して均質な分散体を得て、それをハンドコーターでコントラスト(白黒)ペーパーに(50μmの湿潤膜厚で)塗布することで、不透明な金色金属効果を得る。
【0136】
実施例17
1.5部の化合物Aおよび2mmの直径の230gのガラスビーズを、実施例1a)により調製した83.5部の透明ワニスに400mlガラス瓶においてSkandex(登録商標)にて2時間にわたって分散させることによってビニルケトンインクを調製する。
【0137】
遠心およびガラスビーズの除去後に、15部のXYMARA(登録商標)Dual Pearl D05を添加し、緩やかに撹拌して均質な分散体を得て、それをハンドコーターでコントラスト(白黒)ペーパーに(50μmの湿潤膜厚で)塗布することで、不透明な金色金属効果を得る。
【0138】
実施例18
1.5部の化合物Aおよび2mmの直径の230gのガラスビーズを、実施例1a)により調製した93.5部の透明ワニスに400mlガラス瓶においてSkandex(登録商標)にて2時間にわたって分散させることによってビニルケトンインクを調製する。
【0139】
遠心およびガラスビーズの除去後に、5部のXYMARA(登録商標)Dual Pearl D19を添加し、緩やかに撹拌して均質な分散体を得て、それをハンドコーターでコントラスト(白黒)ペーパーに(50μmの湿潤膜厚で)塗布することで、不透明な紫色金属効果を得る。
【0140】
実施例19
1.5部の化合物Aおよび2mmの直径の230gのガラスビーズを、実施例1a)により調製した88.5部の透明ワニスに400mlガラス瓶においてSkandex(登録商標)にて2時間にわたって分散させることによってビニルケトンインクを調製する。
【0141】
遠心およびガラスビーズの除去後に、10部のXYMARA(登録商標)Dual Pearl D19を添加し、緩やかに撹拌して均質な分散体を得て、それをハンドコーターでコントラスト(白黒)ペーパーに(50μmの湿潤膜厚で)塗布することで、不透明な紫色金属効果を得る。
【0142】
実施例20
1.5部の化合物Aおよび2mmの直径の230gのガラスビーズを、実施例1a)により調製した83.5部の透明ワニスに400mlガラス瓶においてSkandex(登録商標)にて2時間にわたって分散させることによってビニルケトンインクを調製する。
【0143】
遠心およびガラスビーズの除去後に、15部のXYMARA(登録商標)Dual Pearl D19を添加し、緩やかに撹拌して均質な分散体を得て、それをハンドコーターでコントラスト(白黒)ペーパーに(50μmの湿潤膜厚で)塗布することで、不透明な紫色金属効果を得る。
【0144】
実施例21
1.5部の化合物Aおよび2mmの直径の230gのガラスビーズを、実施例1a)により調製した93.5部の透明ワニスに400mlガラス瓶においてSkandex(登録商標)にて2時間にわたって分散させることによってビニルケトンインクを調製する。
【0145】
遠心およびガラスビーズの除去後に、5部のXYMARA(登録商標)Dual Pearl D21を添加し、緩やかに撹拌して均質な分散体を得て、それをハンドコーターでコントラスト(白黒)ペーパーに(50μmの湿潤膜厚で)塗布することで、不透明な青色金属効果を得る。
【0146】
実施例22
1.5部の化合物Aおよび2mmの直径の230gのガラスビーズを、実施例1a)により調製した88.5部の透明ワニスに400mlガラス瓶においてSkandex(登録商標)にて2時間にわたって分散させることによってビニルケトンインクを調製する。
【0147】
遠心およびガラスビーズの除去後に、10部のXYMARA(登録商標)Dual Pearl D21を添加し、緩やかに撹拌して均質な分散体を得て、それをハンドコーターでコントラスト(白黒)ペーパーに(50μmの湿潤膜厚で)塗布することで、不透明な青色金属効果を得る。
【0148】
実施例23
1.5部の化合物Aおよび2mmの直径の230gのガラスビーズを、実施例1a)により調製した83.5部の透明ワニスに400mlガラス瓶においてSkandex(登録商標)にて2時間にわたって分散させることによってビニルケトンインクを調製する。
【0149】
遠心およびガラスビーズの除去後に、15部のXYMARA(登録商標)Dual Pearl D21を添加し、緩やかに撹拌して均質な分散体を得て、それをハンドコーターでコントラスト(白黒)ペーパーに(50μmの湿潤膜厚で)塗布することで、不透明な青色金属効果を得る。
【0150】
Datacolor Multi FX 10装置を用いて実施例23の印刷物(コントラストペーパーの白色部)に対して実施した測定を以下の表に示す。
【0151】
【表6】

【0152】
実施例24
1.5部の化合物Aおよび2mmの直径の230gのガラスビーズを、実施例1a)により調製した93.5部の透明ワニスに400mlガラス瓶においてSkandex(登録商標)にて2時間にわたって分散させることによってビニルケトンインクを調製する。
【0153】
遠心およびガラスビーズの除去後に、5部のXYMARA(登録商標)Dual Pearl D31を添加し、緩やかに撹拌して均質な分散体を得て、それをハンドコーターでコントラスト(白黒)ペーパーに(50μmの湿潤膜厚で)塗布することで、不透明な緑色金属効果を得る。
【0154】
実施例25
1.5部の化合物Aおよび2mmの直径の230gのガラスビーズを、実施例1a)により調製した88.5部の透明ワニスに400mlガラス瓶においてSkandex(登録商標)にて2時間にわたって分散させることによってビニルケトンインクを調製する。
【0155】
遠心およびガラスビーズの除去後に、10部のXYMARA(登録商標)Dual Pearl D31を添加し、緩やかに撹拌して均質な分散体を得て、それをハンドコーターでコントラスト(白黒)ペーパーに(50μmの湿潤膜厚で)塗布することで、不透明な緑色金属効果を得る。
【0156】
実施例26
1.5部の化合物Aおよび2mmの直径の230gのガラスビーズを、実施例1a)により調製した83.5部の透明ワニスに400mlガラス瓶においてSkandex(登録商標)にて2時間にわたって分散させることによってビニルケトンインクを調製する。
【0157】
遠心およびガラスビーズの除去後に、15部のXYMARA(登録商標)Dual Pearl D31を添加し、緩やかに撹拌して均質な分散体を得て、それをハンドコーターでコントラスト(白黒)ペーパーに(50μmの湿潤膜厚で)塗布することで、不透明な緑色金属効果を得る。
【0158】
Datacolor Multi FX 10装置を用いて実施例26の印刷物(コントラストペーパーの白色部)に対して実施した測定を以下の表に示す。
【0159】
【表7】

【0160】
実施例27
1.5部の化合物Aおよび2mmの直径の230gのガラスビーズを、実施例1a)により調製した83.5部の透明ワニスに400mlガラス瓶においてSkandex(登録商標)にて2時間にわたって分散させることによってビニルケトンインクを調製する。
【0161】
遠心およびガラスビーズの除去後に、WO08/055807に記載のプレートレット形の15部の2,9−ジクロローキナクリドンを添加し、緩やかに撹拌して均質な分散体を得て、それをハンドコーターでコントラスト(白黒)ペーパーに(50μmの湿潤膜厚で)塗布することで、不透明な赤青銅色金属効果を得る。
【0162】
実施例28
a)Nobel Enterprisesの14部のDLX3−5 IPA(低窒素グレード10.7%〜11.2%)および86部の酢酸エチルを含む配合物を500rpmにて室温で30分間にわたって緩やかに撹拌することによってニトロセルロース型透明ワニスを調製する。
【0163】
b)1.5部の化合物Aおよび2mmの直径の230gのガラスビーズを、実施例28a)により調製した98.5部の透明ワニスに400mlガラス瓶においてSkandex(登録商標)にて2時間にわたって分散させることによってニトロセルロースインクを調製する。遠心およびガラスビーズの除去によって化合物Aを含むニトロセルロース濃縮物を得る。
【0164】
c)5部のXYMARA(登録商標)Nordic Frostを実施例32で調製した95部の濃縮物に緩やかに撹拌導入した後に、ハンドコーターでコントラスト(白黒)ペーパーに(50μmの湿潤膜厚で)塗布することで、不透明な光沢灰色印刷物を得る。
【0165】
実施例29
10部のBAYFERROX 110Mを実施例28b)で調製した90部の濃縮物に緩やかに撹拌導入した後に、ハンドコーターでコントラスト(白黒)ペーパーに(50μmの湿潤膜厚で)塗布することで、視角に応じて穏やかな光沢効果を有する不透明な褐色印刷物を得る。
【0166】
実施例30
特徴43〜80を有するスクリーンを使用するスクリーン印刷によって、実施例2から実施例26の配合物をコントラストペーパーに塗布する。
【0167】
実施例31
直視(印刷の側)によっても逆視(印刷の裏側)によっても記載の効果を可視にする例えばMelinex(ポリエステル)などの透明基板にもすべての配合物を印刷する。
【0168】
比較例1−GRAPHITAN 7525&XYMARA(登録商標)Silver Peral S23
1.5gのCIBAのGRAPHITAN 7525および2mmの直径の230gのガラスビーズを、実施例1a)により調製した88.5gの透明ワニスに400mlガラス瓶においてSkandex(登録商標)にて2時間にわたって分散させることによってビニルケトンインクを調製する。遠心およびガラスビーズの除去後に、10gのXYMARA(登録商標)Silver Pearl S23を添加し、緩やかに撹拌して均質な分散体を得て、それをハンドコーターでコントラスト(白黒)ペーパーに(50μmの湿潤膜厚で)塗布することで、実施例4で得た印刷物と比較して透明な銀色印刷物を得る。
【0169】
比較例2−GRAPHITAN 7525&XYMARA(登録商標)Bronze Peral B03
1.5gのCIBAのGRAPHITAN 7525および2mmの直径の230gのガラスビーズを、実施例1a)により調製した88.5gの透明ワニスに400mlガラス瓶においてSkandex(登録商標)にて2時間にわたって分散させることによってビニルケトンインクを調製する。遠心およびガラスビーズの除去後に、10gのXYMARA(登録商標)Bronze Pearl B03を添加し、緩やかに撹拌して均質な分散体を得て、それをハンドコーターでコントラスト(白黒)ペーパーに(50μmの湿潤膜厚で)塗布することで、実施例7で得た印刷物と比較して透明な青銅色印刷物を得る。
【0170】
比較例3−GRAPHITAN 7525&XYMARA(登録商標)Gold Peral G03
1.5gのCIBAのGRAPHITAN 7525および2mmの直径の230gのガラスビーズを、実施例1a)により調製した88.5gの透明ワニスに400mlガラス瓶においてSkandex(登録商標)にて2時間にわたって分散させることによってビニルケトンインクを調製する。遠心およびガラスビーズの除去後に、10gのXYMARA(登録商標)Gold Pearl G03を添加し、緩やかに撹拌して均質な分散体を得て、それをハンドコーターでコントラスト(白黒)ペーパーに(50μmの湿潤膜厚で)塗布することで、実施例10で得た印刷物と比較して透明な金色印刷物を得る。
【0171】
比較例4−MICROLITH(登録商標)Black C−K&XYMARA(登録商標)Silver Peral S23
a)10部のDOWANOL PMA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)、5部のVinilite VYHHおよび73部のイソブチルメチルケトンを3000rpmにて30分間にわたってDispermatとともに撹拌する。12部のMICROLITH(登録商標)Black C−Kを添加し、1500rpmにてさらに20分間撹拌してC.I.ピグメントブラック7の濃縮物を得る。
【0172】
b)比較例4a)で調製した25gの濃縮物および2mmの直径の230gのガラスビーズを、実施例1a)により調製した65gの透明ワニスに400mlガラス瓶においてSkandex(登録商標)にて2時間にわたって分散させることによってビニルケトンインクを調製する。遠心およびガラスビーズの除去後に、10gのXYMARA(登録商標)Silver Pearl S23を添加し、緩やかに撹拌して均質な分散体を得て、それをハンドコーターでコントラスト(白黒)ペーパーに(50μmの湿潤膜厚で)塗布することで、実施例4で得た印刷物と比較して銀色のない不透明な黒色印刷物を得る。
【0173】
比較例5−MICROLITH(登録商標)Black C−K&XYMARA(登録商標)Bronze Peral B03
比較例4a)で調製した25gの濃縮物および2mmの直径の230gのガラスビーズを、実施例1a)により調製した65gの透明ワニスに400mlガラス瓶においてSkandex(登録商標)にて2時間にわたって分散させることによってビニルケトンインクを調製する。遠心およびガラスビーズの除去後に、10gのXYMARA(登録商標)Bronze Pearl B03を添加し、緩やかに撹拌して均質な分散体を得て、それをハンドコーターでコントラスト(白黒)ペーパーに(50μmの湿潤膜厚で)塗布することで、実施例7で得た印刷物と比較して青銅色が非常にわずかな不透明な黒色印刷物を得る。
【0174】
比較例6−MICROLITH(登録商標)Black C−K&XYMARA(登録商標)Gold Peral G03
比較例4a)で調製した25gの濃縮物および2mmの直径の230gのガラスビーズを、実施例1a)により調製した65gの透明ワニスに400mlガラス瓶においてSkandex(登録商標)にて2時間にわたって分散させることによってビニルケトンインクを調製する。遠心およびガラスビーズの除去後に、10gのXYMARA(登録商標)Gold Pearl G03を添加し、緩やかに撹拌して均質な分散体を得て、それをハンドコーターでコントラスト(白黒)ペーパーに(50μmの湿潤膜厚で)塗布することで、実施例13で得た印刷物と比較して金色が非常にわずかな不透明な黒色印刷物を得る。
【0175】
実施例32
a)100gのAH27(20%ATBC、Christ Chemie AG Reinach)、60gのJONCRYL 68(BASF)、100gの1−エトキシプロパノール、200gの酢酸エチルおよび540gのエタノールを含む配合物を3000rpmにて室温で30分間にわたって緩やかに撹拌することによって1キログラムのニトロセルロースを調製する。
【0176】
b)油がHONEYWELL AC 617A(80%)であるPCT/EP2009/052127の実施例4に記載の12部の化合物Aおよび2mmの直径の230gのガラスビーズを、実施例32a)により調製した68部の透明ワニスに400mlガラス瓶においてSkandex(登録商標)にて2時間にわたって分散させることによってニトロセルロース透明ワニスインクを調製する。遠心およびガラスビーズの除去によって化合物Aの濃縮物を得る。
【0177】
実施例33
35部の実施例32a)のワニスと15部のYXMARA(登録商標)Silver Peral S23との混合物を静かに撹拌する。50部の実施例32b)の濃縮物をこの分散体に添加して、得られた均質インクは、59sec(DIN Cup N°4)の粘度を有する。
【0178】
実施例33a
実施例33のインクをハンドコーターによってAMCOR板紙に(50μmの湿潤膜厚で)塗布して、被膜質量が15g/m2の不透明な銀色金属効果を得る。
【0179】
Datacolor Multi FX 10装置を用いて実施例33aの印刷物に対して実施した測定を以下の表に示す。
【0180】
【表8】

【0181】
実施例33b
実施例33のインクをハンドコーターによってPVC壁紙に(50μmの湿潤膜厚で)塗布して、不透明な銀色金属効果を得る。
【0182】
実施例33c
実施例33のインクをハンドコーターによってMELINEX505箔(厚さ75μm)に(50μmの湿潤膜厚で)塗布して、被膜質量が18g/m2の不透明な銀色金属効果を得る。
【0183】
実施例33d
実施例33のインクをハンドコーターによって未処理木材(厚さ0.5cm)に(50μmの湿潤膜厚で)塗布して、不透明な銀色金属効果を得る。
【0184】
実施例34
35部の実施例32a)のワニスと15部のXYMARA(登録商標)Gold Pearl G03との混合物を静かに撹拌する。50部の実施例32b)の濃縮物をこの分散体に添加して、均質のインクを形成する。
【0185】
実施例34のインクをハンドコーターによってAMCOR板紙に(50μmの湿潤膜厚で)塗布して、被膜質量が16g/m2の不透明な金色金属効果を得る。
【0186】
Datacolor Multi FX 10装置を用いてこの印刷物に対して実施した測定を以下の表に示す。
【0187】
【表9】

【0188】
実施例35
35部の実施例32a)のワニスと15部のXYMARA(登録商標)Bronze Pearl B04との混合物を静かに撹拌する。50部の実施例32b)の濃縮物をこの分散体に添加して、得られた均質インクは、62sec(DIN Cup N°4)の粘度を有する。
【0189】
実施例35のインクをハンドコーターによってAMCOR板紙に(50μmの湿潤膜厚で)塗布して、不透明な青銅色金属効果を得る。
【0190】
実施例36
35部の実施例32a)のワニスと15部のXYMARA(登録商標)Dual Pearl D31との混合物を静かに撹拌する。50部の実施例32b)の濃縮物をこの分散体に添加して、得られた均質インクは、40sec(DIN Cup N°4)の粘度を有する。
【0191】
実施例36のインクをハンドコーターによってAMCOR板紙に(50μmの湿潤膜厚で)塗布して、不透明な緑色金属効果を得る。
【0192】
実施例37
35部の実施例32a)のワニスと15部のXYMARA(登録商標)Dual Pearl D21との混合物を静かに撹拌する。50部の実施例32b)の濃縮物をこの分散体に添加して、得られた均質インクは、39sec(DIN Cup N°4)の粘度を有する。
【0193】
実施例37のインクをハンドコーターによってAMCOR板紙に(50μmの湿潤膜厚で)塗布して、被膜質量が14.5g/m2の不透明な青色金属効果を得る。
【0194】
実施例38
35部の実施例32a)のワニスと15部のXYMARA(登録商標)Dual Pearl D19との混合物を静かに撹拌する。50部の実施例32b)の濃縮物をこの分散体に添加して、得られた均質インクは、60sec(DIN Cup N°4)の粘度を有する。
【0195】
実施例38のインクをハンドコーターによってAMCOR板紙に(50μmの湿潤膜厚で)塗布して、不透明な紫色金属効果を得る。
【0196】
実施例39
a)800gのARCOLOR結合剤(ARCOLOR AG)、8gのTEGO消泡剤(DEGUSSA)および192gの脱イオン水を含む配合物を3000rpmにて室温で30分間にわたって緩やかに撹拌することによって1キログラムの水性透明ワニスを調製する。そのようにして得られた水性透明ワニスは、14sec(DIN Cup N°4)の粘度を有する。
【0197】
b)分散剤がPLURONIC 123(2%)であるPCT/EP2009/052127の実施例4に記載の30部の化合物Aおよび2mmの直径の230gのガラスビーズを、実施例39a)により調製した50部の透明ワニスに400mlガラス瓶においてSkandex(登録商標)にて2時間にわたって分散させることによって水性インクを調製する。遠心およびガラスビーズの除去によって化合物Aの濃縮物を得て、そのようにして得られた均質インクは、20sec(DIN Cup N°4)の粘度を有する。
【0198】
実施例40
35部の実施例39a)のワニスと15部のXYMARA(登録商標)Silver Pearl S23との混合物を静かに撹拌する。50部の実施例39b)の濃縮物をこの分散体に添加して、得られた均質インクは、41sec(DIN Cup N°4)の粘度を有する。
【0199】
ハンドコーターによって積層紙に(40μmの湿潤膜厚で)塗布して、被膜質量が16g/m2の不透明な銀色金属効果を得る。
【0200】
Datacolor Multi FX 10装置を用いて実施例40の印刷物に対して実施した測定を以下の表に示す。
【0201】
【表10】

【0202】
実施例41
35部の実施例39a)のワニスと15部のXYMARA(登録商標)Gold Pearl G03との混合物を静かに撹拌する。50部の実施例39b)の濃縮物をこの分散体に添加して、得られた均質インクは、33sec(DIN Cup N°4)の粘度を有する。
【0203】
ハンドコーターによって積層紙に(40μmの湿潤膜厚で)塗布して、被膜質量が16g/m2の不透明な金色金属効果を得る。
【0204】
実施例42
35部の実施例39a)のワニスと15部のXYMARA(登録商標)Bronze Pearl B04との混合物を静かに撹拌する。50部の実施例39b)の濃縮物をこの分散体に添加して、得られた均質インクは、50sec(DIN Cup N°4)の粘度を有する。
【0205】
ハンドコーターによって積層紙に(40μmの湿潤膜厚で)塗布して、被膜質量が17.5g/m2の不透明な青銅色金属効果を得る。
【0206】
実施例43
35部の実施例39a)のワニスと15部のXYMARA(登録商標)Dual Pearl D31との混合物を静かに撹拌する。50部の実施例39b)の濃縮物をこの分散体に添加して、得られた均質インクは、20sec(DIN Cup N°4)の粘度を有する。
【0207】
ハンドコーターによって積層紙に(40μmの湿潤膜厚で)塗布して、被膜質量が17g/m2の不透明な緑色金属効果を得る。
【0208】
実施例44
35部の実施例39a)のワニスと15部のXYMARA(登録商標)Dual Pearl D21との混合物を静かに撹拌する。50部の実施例39b)の濃縮物をこの分散体に添加して、得られた均質インクは、23sec(DIN Cup N°4)の粘度を有する。
【0209】
ハンドコーターによって積層紙に(40μmの湿潤膜厚で)塗布して、被膜質量が19g/m2の不透明な青色金属効果を得る。
【0210】
実施例45
35部の実施例39a)のワニスと15部のXYMARA(登録商標)Dual Pearl D19との混合物を静かに撹拌する。50部の実施例39b)の濃縮物をこの分散体に添加して、得られた均質インクは、31sec(DIN Cup N°4)の粘度を有する。
【0211】
ハンドコーターによって積層紙に(40μmの湿潤膜厚で)塗布して、被膜質量が19g/m2の不透明な紫色金属効果を得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
成分Aが、50ミクロン未満の平均粒径および100nm未満の厚さを有するプレートレット状のグラファイト(グラファイトナノプレートレット)であり、成分Bが有機または無機顔料である、2つの異なる成分AおよびBを含む顔料混合物。
【請求項2】
95%超の前記グラファイトナノプレートレットが50nm未満の厚さを有する、請求項1に記載の顔料混合物。
【請求項3】
95%超の前記グラファイトナノプレートレットが20nm未満の厚さを有する、請求項1または2に記載の顔料混合物。
【請求項4】
90%超の前記グラファイトナノプレートレットが約3nm〜約20nmの厚さならびに約1〜約30ミクロンの長さおよび幅を有する、請求項1に記載の顔料混合物。
【請求項5】
前記成分Bが、効果顔料、特に真珠箔顔料、金属効果顔料、干渉顔料および/または光輝顔料である、請求項1から4のいずれか1項に記載の顔料混合物。
【請求項6】
前記成分Bがプレートレット状粒子であり、少なくとも
【表1】

[表中、
TRASUBは、天然もしくは合成マイカ、別の層状ケイ酸塩、ガラス、Al23、SiOz、特にSiO2、SiO2/SiOx/SiO2(0.03≦x≦0.95)、SiO1.40-2.0/SiO0.70-0.99/SiO1.40-2.0またはSi/SiOz(0.70≦z≦2.0)からなる群から選択される低屈折率の半透明または透明基材であり、
STLは、Cu、Ag、CrもしくはSnの半透明金属層、または半透明亜酸化ケイ素、亜酸化チタンもしくは炭素層からなる群から選択される半透明層である]を含む(多層)構造体を有する、請求項5に記載の顔料混合物。
【請求項7】
前記成分Bが、プレートレット状キナクリドン、フタロシアニン、フルオロルビン、ジオキサジン、レッドペリレンまたはジケトピロロピロールなどのプレートレット状の有機顔料である、請求項1から4のいずれか1項に記載の顔料混合物。
【請求項8】
前記効果顔料が、有色もしくは無色金属酸化物、例えば、二酸化チタン、二酸化ジルコニウムおよび/または酸化鉄で被覆されたプレートレット状材料、例えば、天然もしくは合成マイカ、ガラスプレートレット、Al23プレートレットまたはSiO2プレートレットである、請求項5に記載の顔料混合物。
【請求項9】
前記効果顔料が、二酸化チタンまたは二酸化ジルコニウムで被覆された天然もしくは合成マイカ、ガラスプレートレット、Al23プレートレットまたはSiO2プレートレットである、請求項8に記載の顔料混合物。
【請求項10】
前記効果顔料が、Fe23またはFe34で被覆された天然もしくは合成マイカ、ガラスプレートレット、Al23プレートレットまたはSiO2プレートレットである、請求項5に記載の顔料混合物。
【請求項11】
前記成分Aと成分Bの質量比が、約1:10〜約10:1の比である、請求項1から10のいずれか1項に記載の顔料混合物。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか1項に記載の顔料混合物を含む塗料、ワニス、プラスチック、塗料、印刷インク、マスターバッチ、セラミックもしくはガラス、化粧品またはパーソナルケア製品。
【請求項13】
前記2つの成分AとBを混合して顔料組成物を形成する工程、または成分AおよびBの離散粒子からなる水性懸濁液を噴霧乾燥させる工程を含む、請求項1に記載の顔料混合物の形成方法。
【請求項14】
塗料、織物染色、塗料の着色、印刷インク、プラスチック、化粧品、木材塗装/印刷、金属塗装印刷、セラミックおよびガラスの上塗りでの請求項1から11のいずれか1項に記載の顔料混合物の使用。
【請求項15】
請求項1から11のいずれか1項に記載の顔料混合物の有効着色量を高分子量有機材料に組み込むことによって、前記高分子量有機材料を着色する方法。

【公表番号】特表2011−525557(P2011−525557A)
【公表日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−515292(P2011−515292)
【出願日】平成21年6月10日(2009.6.10)
【国際出願番号】PCT/EP2009/057130
【国際公開番号】WO2009/156275
【国際公開日】平成21年12月30日(2009.12.30)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】