説明

顔料/染料混合物

【課題】顔料/染料混合物の提供
【解決手段】(A)少なくとも1種のニッケル錯体顔料及び
(B)少なくとも1種の式(1)又は(2)


{式中、R1は、水素原子、ヒドロキシ基又は基−NHCO−R6(式中、R6は、炭素原子数1ないし6のアルキル基或いは未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル−又はハロ−置換されたフェニル基を表す。)を表し、R2は、水素原子、ヒドロキシ基又は基W−R7(式中、Wは−NHCO−又は−S−を表し、及びR7は炭素原子数1ないし6のアルキル基或いは未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル−又はハロ−置換されたフェニル基を表す。)を表し、R3は、水素原子を表し、R4は、水素原子又はヒドロキシ基を表し、R5は、水素原子を表し、又はR3及びR4は、一緒に式


で表される基を形成し、ここで、環A及びBは、互いに独立して他の置換基を有し得、R8は、水素原子又は−CO−炭素原子数2ないし6のアルキル基(式中、炭素原子数2ないし6のアルキル基は、カルボキシ基により置換され得る。)、又は基


(式中、R11は、水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基又はハロゲン原子を表し、R12は、水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基又はハロゲン原子を表し、及びR13は、水素原子又は炭素原子数2ないし3のアルキル基を表すか、又はR10がハロゲン原子を表す場合、R13はメチル基であり得る。)を表し、R9は、水素原子又はハロゲン原子を表し、R10は、水素原子又はハロゲン原子を表し、及びnは数0、1又は2であるが、但し、R9、R10、R11、R12及びR13は、すべてが同時に水素原子を表すことはない。}で表される分散染料を含む組成物は、半合成の又は合成の疎水性繊維材料の染色又は印刷のために、及び着色されたプラスチック又はポリマー状着色粒子の製造において適する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ニッケル錯体顔料及び分散染料を含む組成物、並びに、そのような組成物の、疎水性繊維材料の染色又は印刷における及び着色されたプラスチック又はポリマー状着色粒子の製造における使用に関する。
【背景技術】
【0002】
ポリエステル繊維の染色における分散染料としてのニッケル錯体顔料の使用は、例えば特許文献1及び特許文献2から既知である。そうして得られた染色物は、良好な総体的な耐久特性、とりわけ光に対する及び湿潤に対する高い水準の耐久性により識別される。
【特許文献1】国際公開第02/057537号パンフレット
【特許文献2】国際公開第02/055786号パンフレット
【発明の開示】
【0003】
驚くべきことに、それらの良好な特性におけるかなりのさらなる改良が、特定の分散染料の添加により得られ得ることが今や見出された。
本発明は、
(A)少なくとも1種のニッケル錯体顔料及び
(B)少なくとも1種の式(1)又は(2)
【化1】

{式中、
1は、水素原子、ヒドロキシ基又は基−NHCO−R6(式中、R6は、炭素原子数1ないし6のアルキル基或いは未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル−又はハロ−置換されたフェニル基を表す。)を表し、
2は、水素原子、ヒドロキシ基又は基W−R7(式中、Wは−NHCO−又は−S−を表し、及びR7は炭素原子数1ないし6のアルキル基或いは未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル−又はハロ−置換されたフェニル基を表す。)を表し、
3は、水素原子を表し、
4は、水素原子又はヒドロキシ基を表し、
5は、水素原子を表し、又は
3及びR4は、一緒に式
【化2】

で表される基を形成し、ここで、環A及びBは、互いに独立して他の置換基を有し得、
8は、水素原子又は−CO−炭素原子数2ないし6のアルキル基(ここで、炭素原子数2ないし6のアルキル基は、カルボキシ基により置換され得る。)、又は基
【化3】

(式中、R11は、水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基又はハロゲン原子を表し、R12は、水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基又はハロゲン原子を表し、及びR13は、水素原子又は炭素原子数2ないし3のアルキル基を表すか、又はR10がハロゲン原子を表す場合、R13はメチル基であり得る。)を表し、
9は、水素原子又はハロゲン原子を表し、
10は、水素原子又はハロゲン原子を表し、及び
nは数0、1又は2であるが、
但し、R9、R10、R11、R12及びR13は、すべてが同時に水素原子を表すことはない。}で表される分散染料を含む組成物に関する。
本発明に従う組成物は好ましくは、ニッケル錯体顔料(A)として、式(3)
【化4】

(式中、R14及びR15は各々互いに独立してCN又はハロゲン原子を表すか、又はそれらが結合される炭素原子と一緒になって、未置換の又は1個以上のニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし6のアルキル基、アミノ基又は炭素原子数1ないし6のアルキルアミノ基又はハロゲン原子により置換された芳香環を形成し、及び
16ないしR23は、各々互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、−NO2、−CN、−OH、−COOH、−CH3、−NH2又は−NHCH3を表す。)
で表される化合物を含む。
【0004】
置換基R6、R7、R11、R12、R13としての、−CO−アルキル基R8の部分としての、又は存在し得るいずれの芳香環の置換基としてのアルキル基は例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、第二ブチル基、第三ブチル基、アミル基、第三アミル(1,1−ジメチルプロピル)基、1,1,3,3−テトラメチルブチル基、ヘキシル基、2−メチルペンチル基、ネオペンチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、又は対応する異性体である。
ハロゲン原子は、ヨウ素原子、臭素原子又はとりわけ塩素原子である。
環A及びBの所望による置換基のうち、ハロゲン原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基及び炭素原子数1ないし4のアルコキシ基が特に言及されるべきである。1個以上のそのような置換基が存在し得る。
【0005】
式(3)で表される好ましいニッケル錯体顔料は、式(3a)及び(3b)
【化5】

(式中、R16ないしR23は、請求項2において定義されたとおりであり、及びR24ないしR27は、各々互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、−NO2、−CN、−OH、−COOH、−CH3、−NH2又は−NHCH3を表す。)
で表される化合物である。
特に好ましいのは、式中のR16ないしR23が水素原子を表すところの式(3a)で表される化合物及び式中のR16ないしR27が水素原子を表すところの式(3b)で表される化合物である。
【0006】
式(1)で表される分散染料のうち、好ましいのは、式(1a)ないし(1e)
【化6】

で表される青色染料である。
【0007】
式(2)で表される分散染料のうちまた好ましいのは、式(2a)ないし(2k)
【化7】

【化8】

で表される化合物である。
とりわけ好ましい分散染料(B)は、式(1a)及び(2a)で表される化合物である。
式(2a)で表されるアントラキノン染料は、異性体化合物(2a1)、(2a2)及び(2a3):
【化9】

の混合物の形態で好ましく使用される。
その場合、異性体化合物(2a1)、(2a2)及び(2a3)は、好ましくはおよそ等量で存在する。
【0008】
本発明に従って使用されるニッケル錯体顔料(A)は既知であり、そして例えば、特許文献1及び特許文献2において記載されている。
分散染料(B)もまた既知であり、例えば国際公開第02/051924号パンフレット及び国際公開第02/051942号パンフレットから既知である。
【0009】
さらなる態様において、本発明に従う組成物は、さらに(c)式(4)又は(5)
【化10】

で表される顔料を含む。
【0010】
式(1)及び(2)で表される分散染料は、三色染色のために他の染料と一緒に、及びとりわけ適する黄色染料と一緒に混合された色調の製造のためにもまた適する。
三色染色は、可視色彩スペクトルのどのような望ましい色調も、染料成分の相対的な割合の適切な選択により達成され得る、適切に選択された黄色−又は橙色−染色、赤色−染色及び青色−染色染料の付加的な色彩混合であるとして理解されるべきである。
本発明に従う組成物は、大量着色及びエキゾースト法又はサーモゾル法の両方において使用され得るため、メタメリズムの影響が回避され得る。
本発明はそれ故、分散染料(B)として、少なくとも1種の上記式(1a)ないし(1e)で表される青色染色染料、少なくとも1種の上記式(2a)ないし(2k)で表される赤色染色染料及び式(6)
【化11】

で表される黄色染色染料からなる三色混合物を含む組成物にまた関する。
式(6)で表される染料は、長い間既知であり(C.I.ソルベント イエロー(Solvent Yellow)163)、そして商業上入手可能である。
特に好ましいのは、式(1a)
【化12】

で表される青色染色染料、式(2a)
【化13】

で表される赤色染色染料及び
式(6)
【化14】

で表される黄色染色染料からなる三色混合物である。
【0011】
本発明に従う染料混合物は、半合成の、及びとりわけ合成の疎水性繊維材料、よりとりわけ織物材料の染色及び印刷において使用され得る。そのような半合成の及び/又は合成の疎水性織物材料を含むブレンドからなる織物材料は同様に、本発明に従う染料混合物を使用して染色又は印刷され得る。
考慮される半合成織物材料は、とりわけセルロース21/2アセテート及びセルローストリアセテートである。
合成の疎水性織物材料は、とりわけ直鎖状、芳香族ポリエステル、例えばテレフタル酸とグリコール、とりわけエチレングリコールのもの、又はテレフタル酸と1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンの縮合生成物;ポリカーボネート、例えばα,α−ジメチル−4,4−ジヒドロキシ−ジフェニルメタンとホスゲンのもの、及びポリ塩化ビニル及びポリアミドに基づいた繊維からなる。
本発明に従う染料混合物の織物材料に対する適用は、既知の染色手順に従って行われる。例えば、ポリエステル繊維材料は、エキゾースト法において、80ないし140℃の温度にて、慣用のアニオン性又は非イオン性分散剤及び所望により慣用の膨潤剤(キャリヤー)の存在下、水性分散液から染色される。セルロース21/2アセテートは、好ましくはおよそ65ないし85℃にて染色され、及びセルローストリアセテートは115℃までの温度にて染色される。本発明に従う染料混合物はまた、ポリエステルブレンド、例えばポリエステル/セルロース繊維ブレンドの染色において十分に使用され得る。
本発明に従う染料混合物は、サーモゾル法、エキゾースト法及び連続法に従う染色のために、並びに印刷プロセスのために適する。エキゾースト法が好ましい。液体比は、装置の性質、基質及びメークアップの形態による。その比は、しかしながら、広範囲において、例えば1:4ないし1:100内で選択されるが、好ましくは1:6ないし1:25である。
前記織物材料は、種々の加工形態において、例えば繊維、糸又は不織布の形態において、織物又は編物の形態にあり得る。
【0012】
使用に先立ち、本発明に従う染料混合物を、染料製剤へと転換することが有利である。この目的のため、染料は、それらの粒径が平均0.1ないし10ミクロンとなるように粉砕される。粉砕は、分散剤の存在下において行われ得る。例えば、乾燥された染料は分散剤と共に粉砕されるか、又は分散剤と共にペースト形態へと混練され、そしてその後真空下において又は噴霧により乾燥される。そうして得られた製剤は、水の添加後、印刷ペースト及び染料バスを調製するために使用され得る。
印刷のため、慣用の増粘剤、例えば変性されたか又は変性されていない天然製品、例えばアルギネート、イギリスガム、アラビアガム、クリスタルガム、ローカストビーン粉、トラガカント、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、デンプン、或いは合成製品、例えばポリアクリルアミド、ポリアクリル酸又はそれらのコポリマー、又はポリビニルアルコールが使用される。
本発明に従う染料混合物は、言及された材料に、とりわけポリエステル材料に、とりわけ、光に対する良好な耐久性、よりとりわけ非常に良好な高温光耐久性、並びに水、汗及び洗浄に対する耐久性のような湿潤に対する高い水準の耐久性のような、非常に良好な使用時の耐久特性を有する水準の色調を与える。とりわけ高い光耐久性は、本発明に従う染料混合物がさらにUV吸収剤を含む場合に達成され得る。
【0013】
本発明はまた、着色されたプラスチック又はポリマー状着色粒子の製造における、本発明に従う組成物の使用に関する。着色されたプラスチック又はポリマー状着色粒子の製造のための方法は、高分子量有機材料と本発明に従う染料組成物の着色有効量とを一緒に混合することを含む。
染料組成物による高分子量有機材料の着色は、例えば、それら材料中に、ロールミル、混合装置又は粉砕装置を使用して染料組成物を混合することにより行われ、結果として、染料組成物は、高分子量材料中に溶解されるか又は微細に分散される。混合された染料組成物を有する高分子量有機材料はその後、それ自体既知の方法、例えば圧延、圧縮成形、押出し、コーティング、紡糸、キャスティング又は射出成形を使用して加工され、それにより着色された材料は、その最終的な形態となる。染料組成物の混合が、例えば粉体形態にある染料組成物、及び同時に、粉砕されたか又は粉末状の高分子量有機材料、及び所望によりまた付加的な成分、例えば添加剤を、混合が加工直前に生じる押出し機の供給領域に連続的に直接供給することにより、実際の加工段階の直前に行われることがまた可能である。しかしながら一般的に、材料の均一な着色が得られ得るため、染料組成物が予め高分子量有機材料中に混合されることが好ましい。
【0014】
非硬質の成形品を製造するか又はそれらの脆性を低減させるために、造形に先立ちいわゆる可塑剤を高分子量化合物に配合することがしばしば望ましい。可塑剤として、例えばホスホン酸、フタル酸又はセバシン酸のエステルが使用され得る。本発明に従う方法において、可塑剤は、着色剤の配合前後にポリマーに配合され得る。異なった色調の色彩を達成するため、本発明に従う染料組成物の他にまた、所望により他の添加剤、例えば充填材又は乾燥剤と一緒に、いずれかの望ましい量で他の染料又は他の着色料を高分子量有機材料に添加することがまた可能である。
好ましいのは、とりわけ繊維の形態にある熱可塑性プラスチックの着色である。本発明に従い着色されるのに適する好ましい高分子量有機材料は非常に一般的に、≧2.5の誘電率を有するポリマー、とりわけポリエステル、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、スチレン/アクリロニトリル(SAN)及びアクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)である。ポリエステル及びポリアミドがとりわけ好ましい。非常に特に好ましいのは、テレフタル酸とグリコール、とりわけエチレングリコールの縮重合により得られ得る直鎖状芳香族ポリエステル、又はテレフタル酸と1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンの縮重合物、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)又はポリブチレンテレフタレート(PBTP);またポリカーボネート、例えばα,α−ジメチル−4,4−ジヒドロキシ−ジフェニルメタンとホスゲンのもの、又はポリ塩化ビニル及びポリアミド、例えばポリアミド6又はポリアミド6.6に基づいたポリマーである。
【0015】
以下の実施例は本発明を例示する。実施例において、示されない限り、部は質量部であり、パーセントは質量パーセントである。温度は、℃で与えられる。質量部と容量部との間の関係は、グラムと立方センチメートルとの間の関係と同様である。
【実施例】
【0016】
実施例1:
ポリエステル布100gを、脱イオン水1000mL中に、式(2a)で表される染料
0.0037g、式(1a)で表される染料0.169g、式(3b1)
【化15】

で表されるニッケル錯体顔料0.561g、硫酸アンモニウム1g、及び商業上入手可能な分散剤0.5g/Lを含む、80%ギ酸を用いて4.0ないし5.0のpHに調節された液体中に室温にて浸漬した。前記液体をその後、最初に1℃/分の速度にて135℃まで加熱した。135℃にて30分後、前記液体を40℃まで冷却し、染色されたポリエステル布を水を用いて洗浄し、そして30%水酸化ナトリウム溶液5mL/L、85%亜ジチオン酸ナトリウム溶液2g/L及び商業上入手可能な洗浄剤1g/Lを含むバス中で、70ないし80℃にて20分間還元洗浄した。完了した染色物をその後、水を用いて洗浄し、そして乾燥した。得られたミドルグレー色の染色物は、優れた光耐久性並びに非常に良好な乾燥及び湿潤耐久性を有していた。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)少なくとも1種のニッケル錯体顔料及び
(B)少なくとも1種の式(1)又は(2)
【化1】

{式中、
1は、水素原子、ヒドロキシ基又は基−NHCO−R6(式中、R6は、炭素原子数1ないし6のアルキル基或いは未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル−又はハロ−置換されたフェニル基を表す。)を表し、
2は、水素原子、ヒドロキシ基又は基W−R7(式中、Wは−NHCO−又は−S−を表し、及びR7は炭素原子数1ないし6のアルキル基或いは未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル−又はハロ−置換されたフェニル基を表す。)を表し、
3は、水素原子を表し、
4は、水素原子又はヒドロキシ基を表し、
5は、水素原子を表し、又は
3及びR4は、一緒に式
【化2】

で表される基を形成し、ここで、環A及びBは、互いに独立して他の置換基を有し得、
8は、水素原子又は−CO−炭素原子数2ないし6のアルキル基(ここで、炭素原子数2ないし6のアルキル基は、カルボキシ基により置換され得る。)、又は基
【化3】

(式中、R11は、水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基又はハロゲン原子を表し、R12は、水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基又はハロゲン原子を表し、及びR13は、水素原子又は炭素原子数2ないし3のアルキル基を表すか、又はR10がハロゲン原子を表す場合、R13はメチル基であり得る。)を表し、
9は、水素原子又はハロゲン原子を表し、
10は、水素原子又はハロゲン原子を表し、及び
nは数0、1又は2であるが、
但し、R9、R10、R11、R12及びR13は、すべてが同時に水素原子を表すことはない。}で表される分散染料
を含む組成物。
【請求項2】
ニッケル錯体顔料(A)として、式(3)
【化4】

(式中、R14及びR15は各々互いに独立してCN又はハロゲン原子を表すか、又はそれらが結合される炭素原子と一緒になって、未置換の又は1個以上のニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし6のアルキル基、アミノ基又は炭素原子数1ないし6のアルキルアミノ基又はハロゲン原子により置換された芳香環を形成し、及び
16ないしR23は、各々互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、−NO2、−CN、−OH、−COOH、−CH3、−NH2又は−NHCH3を表す。)
で表される化合物を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
ニッケル錯体顔料(A)として、式(3a)又は(3b)
【化5】

(式中、R16ないしR23は、請求項2において定義されたとおりであり、及びR24ないしR27は、各々互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、−NO2、−CN、−OH、−COOH、−CH3、−NH2又は−NHCH3を表す。)
で表される化合物を含む、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
ニッケル錯体顔料(A)として、式中のR16ないしR23が水素原子を表すところの式(3a)で表される化合物又は式中のR16ないしR27が水素原子を表すところの式(3b)で表される化合物を含む、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
分散染料(B)として、少なくとも1種の式(1a)ないし(1e)
【化6】

で表される化合物を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
分散染料(B)として、少なくとも1種の式(2a)ないし(2k)
【化7】

【化8】

で表される化合物を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
さらに、(c)式(4)又は(5)
【化9】

で表される顔料を含む、請求項1ないし6のうちいずれか1項に記載の組成物。
【請求項8】
分散染料(B)として、少なくとも1種の請求項5に記載の式(1a)ないし(1e)で表される青色染色染料、少なくとも1種の請求項6に記載の式(2a)ないし(2k)で表される赤色染色染料及び式(6)
【化10】

で表される黄色染色染料からなる三色混合物を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
半合成の又は合成の疎水性繊維材料の染色又は印刷における、請求項1に記載の組成物の使用。
【請求項10】
着色されたプラスチック又はポリマー状着色粒子の製造における請求項1に記載の組成物の使用。




【公表番号】特表2006−524282(P2006−524282A)
【公表日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−505555(P2006−505555)
【出願日】平成16年4月14日(2004.4.14)
【国際出願番号】PCT/EP2004/050515
【国際公開番号】WO2004/094532
【国際公開日】平成16年11月4日(2004.11.4)
【出願人】(396023948)チバ スペシャルティ ケミカルズ ホールディング インコーポレーテッド (530)
【氏名又は名称原語表記】Ciba Specialty Chemicals Holding Inc.
【Fターム(参考)】