説明

風の充填動力源装置

【課題】風をボンベに充填し所要の動力源とし活用する装置を提供する。
【解決手段】円錐形の採風板Aの頂点寄りを送風孔とし,後端に尾翼18を付設し,風切環A1上側の中心角の母線上に台形の除風機能あるハッチHを設けボンベE上端の充填孔に口金Fを嵌設しそれに,調整筒4の中間位に透孔11を穿設し下端に弁体を掛止して嵌挿し,ボンベE上端に円盤形の軌道台Cを上面に固定の架台Dを被設し該上面に同形の台車Bを,下面に車輪B1を周設し,軸上の直交線上の外側面に鉤の手車9を螺設し,台車Bの透孔11より直円送風管3を嵌挿して螺着しS形送風管2の上,下端を送風孔,直円送風管3に順次連結し台車B,採風板A間に支持枠Gを垂設し,ボンベEの上面に対にシリンダ・ピストンを並設し上側に軸支の両鎖歯車を介し両シリンダの下端部に付設の給気管より高圧気流制御の給気槽Nに給気し2次ボンベ若しくは給気管21に給気する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
風力を動力とする産業分野の需要に応え低廉かつ無公害の自然エネルギーを提供する。発電のほか,高圧気体の提供を可能とし,車両,飛行体,船舶の動力若しくは補助動力化を可能とする。
【背景技術】
【0002】
風力の利用分野で一般化されてきた,支柱上に3枚羽のプロペラを軸支しモーターの回動により発電し充電も可能とするが,風力発電を再生可能エネルギーに占める比率の最も高いドイツの例においても11年現在17%とされる現実である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本出願による風力の利用は開口面を風に向けてなる円錐面の頂点寄りを分離し所要の径の送風孔を設けてなる採風板より風をパイプによりボンベに充填し該ボンベ内に2機筒を対とする単位の2次給気機構をボンベ回廊に配し所要の気圧を給気管より作動する動力源とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
図1は請求項1の構成を示す左側面図である。採風板Aは側面図が正三角形の直円錐であり上面後端の頂点より略30度の中心角上の,軸線に鉛直線が中間域に台形をなすハッチHを付設し,後端の頂点寄りに軸線に鉛直面上で送風孔17を開孔しフランジ11を付設し採風板A両側面より板状の略同幅の尾翼台19を2倍相当延長し後端に尾翼18を付設している。
【0005】
ボンベE頂面の充填孔1に口金Fを気密に嵌着しそれに調整筒4を嵌挿している。調整筒4は略中間位の外側面へ格子形の透孔11を穿設し下端寄りの両側面間に透孔11を設け上端が円錐で筒体の弁体30を嵌合し該透孔11に弁止14を嵌挿し周縁をかしめ固定している。
【0006】
ボンベE頂面の調整筒4の軸上には上端に軌道台Cを固定してなる架台Dを載設している。台車B下面の,軌道相当の周縁上には車輪B1を軸設し外周側面に鉤の手車9を軸設し該車輪B1は軌道台C下面に接している。
【0007】
台車B及び軌道台Cはいずれも同形の円盤であり軸線上の透孔11には送風管3を嵌挿し下側のフランジ12を透孔11周縁に螺着し,S形送風管2の上,下端のフランジ12を送風孔17のフランジ12及び直円送風管3上端のフランジ12に其々連結している。
【0008】
台車B上への採風板Aの載置に関しては,直円送風管3が採風板A軸線上の略中間位に相当の台車B透孔11の軸上に配してあり,後端の頂角40度の母線が台車B周縁との交点と結び,透孔11の中心と頂点との中間点が採風板Aの軸線となす上の鉛直線が囲む台形が採風板A下面と台車B上面間の支持枠Gによる垂接域20を示している。
【0009】
図2は請求項2の構成を示す正面図である。シリンダJは同径の2筒を対にボンベE中心線上の廂上の回廊E2上に並設し両シリンダJに其々ピストンKの一方を上死点,他方を下死点に嵌挿し両軸上に鎖歯車Lを軸止しチェーンMを掛け連ね両端を両ピストンK上に掛止しシリンダK底面の透孔11上に弁6を蝶着し該底面に近接の側面に其々透孔11を設け鉤の手の給気管21前端のフランジ12をシリンダJの給気孔周縁に融接し後端フランジ12を,該回廊E2の透孔11上面に融接し該透孔11下面に,コック25を中間位に配してなる上端側のフランジ12を融接し下端側にフランジ12を付設している。
【0010】
図2−1は請求項2の構成を示す正面部分断面図である。給気槽Nは円筒体内面の左端寄りに内向フランジ12を一体に設け弁座5とし右端のカバー22の軸線上に、内面の透孔11と外面を螺刻してなる筒形台24を一体に設け該筒形台24に弁棒13を螺挿し先端を弁6の軸上に螺合し後端にハンドル23を螺着し,左端のカバー22に筒形台24を一体に設け給気管21を螺合し,本体の略中間位下面の透孔11に,給気管21の中間位にコック25を設け上端のフランジ12を融接し下端の給気管21先端に配分用の合せナット29を半ば螺合している。
【発明の効果】
【0011】
従来の3枚羽による発電の一例は羽の長さ40m,先端の幅0.5m,後端の幅3,5mの台形であり各1枚の面積は80m,3枚羽ゆえ240mが風切の面積に相当する。本出願の採風板A内側の円錐面と風の摩擦を見るにベクトルの平行四辺形より,風速10m/Sとし内面の斜度30度よりAC=ABsin30°=10×0.5=5mであり,これが風と該内周面間に生じる摩擦域である。よってr=40mより5mを減じたr=35mを半径とする円錐容積が該風力の総容量に相当する。その容積V=1/3πrh=1/3π35×52=666.72mである。これが該3枚羽の240mの倍数値66、672/240=277/1であり,立方空間の移動による風力で3枚羽と採風板Aが其々創出しうるエネルギー量を示している。図1頁の図a参照。
【0012】
ボンベE内は内周に沿って回廊E2にシリンダJを対に並置している。仮にシリンダJの径をr=100cm,給気管21の径をr=5cmとするとその比は10.000/25より400/1であり給気管21内の圧力は該シリンダJ内の圧力の400倍に高まる。
【発明を実施するための最良の形態】
【実施例1】
【0013】
図1は請求項1に関する左側面図である。即ち風切環A1を左端に,その両端と頂点間が正三角形をなす採風板Aの軸線上の後端寄りを鉛直面上で分離してなる送風孔17周縁にフランジ12を付設し円錐面頂点より軸線上挟角30度上の両母線間に掛け渡す形状に台形のハッチHを付設している。その位置は風切環A1と頂点側フランジ12間を略3分割する中間部分に相当し先端側の分離線に沿う両端の母線上のやや外側に円環の軸受けを固定しそれに軸支する弧状のパイプにハッチHの先端縁を一体に付設し後端縁に沿い所要の抑止機能を付与している。その工程は該分野の業界に属する。
【0014】
図1−1は請求項1に関する正面図である。風切環A1内面中央の軸線上に送風孔17があり台車B上の直円送風管3は架台D下方への送風を示し,採風板A下面と台車B間の逆扇形は支持枠垂設域20を示している。
【0015】
図1−2は請求項1に関する平面図である。採風板Aの尾翼台19と尾翼18を示す。尾翼台19は直円送風管3の後端相当位の外側面より後方へ分離し板状の上,下2枚の尾翼台19により垂直尾翼18を上側の材により挟持し,水平尾翼18を下側の材に鉛直板を当当て付設している。
【0016】
図1−3は請求項1に関する。ボンベE軸上の充填孔1には,図示していないが筒形の口金Fを融着し,調整筒4を嵌挿しそれに,台車Bの透孔11より該調整筒4に直円送風管3を嵌挿している。
調整筒4の上端寄り及び直円送風管3の下端寄りの外周には溝7を刻設しリング8を嵌合し調整筒4の略中間位には格子型枠10を刻設している。
【0017】
格子型枠10は直円送風管3の内面積πr=3.14×0.7=1.5mであり該調整筒4の外周2πr=2×3.14×0.8=5mである。格子型枠10の各枠は幅0.4mであり,該直円送風管3の送風に相当する格子型枠10の高さは送風管3先端の上記面積1.5mを該透孔11の幡3.4mで除した数値1.5/3.4=0.44mに相当である。この数値は送風による格子型枠10間の摩擦を軽減すべく,略3倍弱相当の0.44×3弱相当の=1.2mに高めている。
【0018】
図1−4は請求項1に関する台車Bの下面図である。車輪B1は台車B下面の中心角30度の外周縁に沿って12輪を軸設し,鉤の手車9は隣接の両台車B間の中心直交線上の各外側面に螺着している。
【0019】
図1−4は車輪B1及び鉤の手車9の軸設を示す。車輪B1及び鉤の手車9の軸設を示している。車輪B1の径相当の長さの側面に沿って盤台の両側面に穴を設けタイヤボードとし,それに平行し中間位にホイルハウスの背面を融接しその両端を結ぶ上向きの弧線縁の側板をタイヤ上端とボスの略中間位に配し台車B下面に周設している。
【0020】
鉤の手車9は,台車B下面の車輪B1下面の,直近の車輪B中間の中心線とその外側面の接線相当位に該鉤の手車9を下側の中心向きに螺着している。鉤の手車9は板状の上端を上開きに広め下端の,軸受を把持するに相当の空きを配し鉤の手に曲げ中心方向に嵌合いのボルト相当径の透孔11を穿設してなる部材の下側面を融接し該透孔11と同径のボルトに車輪B1を回動自在に軸支し螺着している。
【0021】
図1−5は,請求項1に関する。軌道台CはボンベE中央上端に付設の架台D上に固定してあり上面に台車Bを載置する。架台DはボンベE上面中央に軌道台Cよりもやや小径の筒体の下端周縁に一体の,断面視が下開きの付設材を融接し上端の内向フランジ12上に載置の軌道台Cを一体に螺着している。
【0022】
台車Bと軌道台Dの各中心の軸上には直円送風管3と略同径の透孔11を設け台車Bの透孔11上端より該直円送風管3を調整筒4に嵌挿し下側のフランジ12を螺着し,S形送風管2上端のフランジ12を採風板Aの送風孔17のフランジ12に,該S形送風管2下端のフランジ12を直円送風管3上端のフランジ12に其々連結している。
【0023】
図1−6は請求項1に関する。採風板Aは下端側の平面視を示し,台形域は円錐頂点より軸線上に40度の挟角線が台車Bの外周縁との交点及び該頂点と透孔11の後端縁間の略2等分点を含む軸線上の鉛直線との交点を結んでなる台車Bと採風板A下面間の支持枠垂設域20を示している。その外域において斜交,索条の使用は試行の過程にある。
【実施例2】
【0024】
図2は請求項2に関する。ボンベE内下端部上階に回廊E2を廂状に配し該回廊E2の下側を給気用外気空間とし,同回廊E2の中心方向へシリンダJ2筒を対に並設しピストンKを上死点,下死点に嵌挿し両シリンダJ軸上の所要の空間位に鎖歯車Lを軸止しチェーンMを掛け渡し両端を該両ピストンKの軸上に螺着の環に掛止している。
【0025】
シリンダJの底面は回廊E2との間に方形の切欠きを其々設け吸気用の透孔11とし,シリンダJ底面中央の透孔11に弁6を蝶着し,上死点とシリンダJ底面間の各1側面に給気用の透孔11をストッパ共に設け,かつ回廊E2に下側の外気へ透孔11を設け両透孔11の軸線の直行線上の両端に所要のフランジ12を付設してなる鉤の手の給気管21の両フランジ12を其々融接し該回廊E2の透孔11下面に,中間にコック25を配し両端にフランジ12を設けてなる給気管21上側のフランジ11を其々融接している。
【0026】
図2−1は請求項2に関する。給気槽Nは円筒形の内周左端寄りに内向きフランジ12を一体の弁座5とし左端のカバー22の軸線上に,筒形の内,外面を螺刻し連通してなる筒形台24を一体に形成し,左端にフランジ12を付設してなる鉤の手の給気管21を螺着し,右端のカバー22軸線上の筒形台24に弁棒13を螺挿し先端より円錐面の弁6の後端に螺合し2重に止めナット28を螺着し該筒形台24にユニオンナット26を,後端にハンドル23を螺合している。
【0027】
給気槽Nの略中間位下側には透孔11を穿設し,中間位にコック25を配した給気管21の上端に付設のフランジ12を融接し下端に螺刻のねじに,給気用の合わせナット29を半ば螺合している。
【0028】
本出願の各構成は互換性を有する。図面は正確ではない。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】ボンベE上の台車Bに載設の採風板Aの部分断面左側面図。
【図1−1】ハッチHの分離線及び支持枠垂設域20を示す台車B上の採風板A正面図。
【図1−2】採風板Aの尾翼台19に尾翼18を付設しハッチHの分離線を示す平面図。
【図1−3】調整筒4に嵌挿の弁体30及び直円送風管3の部分断面分解図。
【図1−4】台車Bの下面に車輪B1を,外周側面に鉤の手車9を周設の底面図。
【図1−5】ボンベE上端の架台Dと一体に固定の軌道台Cの部分断面図。
【図1−6】台車Bと載設の採風板A下面間の支持枠垂設域20を示す平面図。
【図2】ボンベEの回廊E2上にシリンダJを対に並べ給気2次行程を示す正面図。
【図2−1】給気操作用給気槽Nの部分断面正面図。
【図3】従来例の側面図。
【符号の説明】
【0030】
A 採風板 A1 風切環 B 台車
B1 車輪 C 軌道台 D 架台
E ボンベ F 口金 G 支持枠
H ハッチ J シリンダ K ピストン
L 鎖歯車 M チェーン N 給気槽
E2 回廊
1 充填孔 2 S形送風管 3 直円送風管
4 調整筒 5 弁座 6 弁
7 溝 8 リング 9 鉤の手車
10 格子型枠 11 透孔 12 フランジ
13 弁棒 14 弁止 15 軸受
16 軸 17 送風孔 18 尾翼
19 尾翼台 20 支持枠垂設域 21 給気管
22 カバー 23 ハンドル 24 筒形台
25 コック 26 ユニオンナット 27 ストッパ
28 止めナット 29 合せナット 30 弁体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円錐形の採風板(A)の軸線を水平に配し頂点寄りを鉛直面上で分離し送風孔(17)とし周縁にフランジ(12)を付設し頂点位より所要の中心角に相当の採風板(A)上面の両母線間及び所要の前後間を台形状に分離し先端縁を軸架しハッチ(H)とし,両側面に付設の尾翼台(19)を直円送風管(3)後端の略2倍相当位に伸長して尾翼を載設し,ボンベ(E)上端の充填孔(1)に嵌着の口金(F)に,弁体(30)を嵌合し弁止(14)をかしめ略中間位に透孔(11)を設けてなる調整筒(4)を嵌挿し,該軸上のボンベ(E)上端に付設の架台(D)の上面に軌道台(C)を固定し上面に,下面に車輪(B1)を,外周側面に鉤の手車(9)を周設してなる台車(B)を載置し,軌道台(C),台車(B)軸上に透孔(11)を穿設し,上端部にフランジ(12)2環を付設し下端内周を弁座(5)に形成の直円送風管(3)を該透孔(11)より調整筒(4)に嵌挿し下側フランジ(12)を螺着し送風孔(17)周縁のフランジ(12)と該直円送風管(3)上端のフランジ(12)にS形送風管(2)上下端の各フランジ(12)を其々連結し,採風板(A)下面と台車(B)上面間の中心角上の両母線と軸線上の前,後の各鉛直線が囲む台形を支持枠垂設域(20)としてなる風の充填動力源装置。
【請求項2】
ボンベ(E)の回廊(E2)の各上面にシリンダjを対に並設し両軸線上の所定の空間位に鎖歯車(L)を軸支しチェーン(M)を掛け渡し両端を上死点,下死点に嵌合してなるピストン(K)に掛止しシリンダ(J)底面の,回廊(E2)上面間に通じる透孔(11)に弁(6)を蝶着しシリンダ(J)下端部外壁の給気孔相当位に透孔(11)を,かつ回廊(E2)の給気管(21)相当位に透孔(11)を穿設し両軸線の交点に沿って鉤の手の給気管(21)の両端に所要のフランジ(12)を付設の上融接し一方,円筒体を本体とする給気槽(N)の内面左端寄りに内向フランジ(12)を一体に設け弁座(5)とし,右端のカバー(22)の軸上に内,外面を螺刻してなる筒型台(24)を一体に付設し,弁棒(13)を螺挿し先端に円錐体の弁(6)を螺合し止めナット(28)で固定し後端にハンドル(23)を螺着し,左端の同構成になるカバー(22)の筒形台(24)に,後端にフランジ12を付設の給水管(21)を螺着し該筒体下端中間位の透孔(11)周縁に,コック(25)を中間位に配する給気管(21)上端のフランジ(12)を融接し下端に合せナット(29)を半ば螺合し給気槽(N)としてなる風の充填動力源装置。

【図1】
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【図3】
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【図1−1】
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【図1−2】
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【図1−3】
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【図1−4】
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【図1−5】
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【図1−6】
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【図2】
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【図2−l】
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【公開番号】特開2013−108487(P2013−108487A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−269435(P2011−269435)
【出願日】平成23年11月21日(2011.11.21)
【出願人】(593107638)
【Fターム(参考)】