説明

食品の通電加熱調理方法及び食品の通電加熱調理装置

【課題】 脂身や赤身があって内部抵抗値のばらつきが大きいとんかつ肉やハンバーグ等の食品であっても食品全体を均等に加熱処理することができると共に、装置の小型化とコストの低減化が可能で、かつ、保守が簡単で、ランニングコストを安くすることができる食品の通電加熱調理装置の提供。
【解決手段】 食品Aに交流電圧を印加することにより食品Aを加熱処理する食品の通電加熱調理装置であって、絶縁枠体11により食品Aの厚みより間隔を空けて第1電極板12と第2電極板13が対面配置された収容容器1が第1電極板12と第2電極板13の面方向に沿った回転軸14、15を中心として正逆方向を変えて回転可能な状態に備えられ、第1電極板12と第2電極板13相互間に交流電圧を印加する電圧印加手段3が備えられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品、特にとんかつ肉やハンバーグ等の食品を通電加熱して調理する食品の通電加熱調理方法及び食品の通電加熱調理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種の食品の通電加熱装置としては、例えば、図8に示すように、電解液の供給手段と、この供給手段に接続された電解液101に浸潤性がよくフレキシブルな多数のブラシ102と、このブラシ102に接触するように食品103を搬送する多孔性搬送面を有するコンベア104と、この搬送面の下面に配置された下部電極105と、ブラシ102とこの下部電極105の間に交流電圧を印加する手段とで構成されたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】特開平11−192060号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来例の食品の通電加熱調理方法にあっては、上述のように、連続加熱状態であるため、脂身や赤身があって内部抵抗値のばらつきが大きいとんかつ肉やハンバーグ等の食品は、全体を均等に加熱することができず、加熱にむらが生じるという決定的な問題点があった。
【0005】
また、従来例の食品の通電加熱調理装置にあっては、上述のように、電解液を収容する容器や該容器に電解液を供給するポンプ等の供給手段、コンベア104、多数のブラシ102を必要とする等、装置構成が複雑なため、コスト高になると共に、装置が大型化するという問題があった。
また、電極部の損耗が発生し易く、その交換頻度が高くなる等、保守性に問題があり、ランニングコストが高く付くという問題がある。
【0006】
本発明の解決しようとする課題は、脂身や赤身があって内部抵抗値のばらつきが大きいとんかつ肉やハンバーグ等の食品であっても食品全体を均等に加熱処理することができる食品の通電加熱調理方法の提供、及び、脂身や赤身があって内部抵抗値のばらつきが大きいとんかつ肉やハンバーグ等の食品であっても食品全体を均等に加熱処理することができると共に、装置の小型化とコストの低減化が可能で、かつ、保守が簡単で、ランニングコストを安くすることができる食品の通電加熱調理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため請求項1記載の食品の通電加熱調理方法は、食品に交流電圧を印加することにより食品を加熱処理する食品の通電加熱調理方法であって、前記通電が食品に対して断続的に行われることにより加熱が断続的に行われるようにしたことを特徴とする手段とした。
【0008】
請求項2記載の食品の通電加熱調理方法は、請求項1に記載の食品の通電加熱調理方法において、絶縁枠体により前記食品の厚みより間隔を空けて両電極板が対面配置されていて該両電極板相互間に交流電圧を印加するようにした収容容器内に食品を収容した状態で、該収容容器を正逆方向を変えて回転させることにより、収容容器内で食品が回転する際に食品に対する交流電圧の通電と遮断が交互になされて食品に対する加熱が断続的に行われるようにしたことを特徴とする手段とした。
【0009】
請求項3記載の食品の通電加熱調理方法は、請求項1又は2に記載の食品の通電加熱調理方法において、前記両電極板には適量の電解液が塗布されることを特徴とする手段とした。
【0010】
請求項4記載の食品の通電加熱調理装置は、食品に交流電圧を印加することにより食品を加熱処理する食品の通電加熱調理装置であって、絶縁枠体により前記食品の厚みより間隔を空けて両電極板が対面配置された収容容器が前記両電極板の面方向に沿った回転軸を中心として正逆方向を変えて回転可能な状態に備えられ、前記両電極板相互間に交流電圧を印加する電圧印加手段が備えられていることを特徴とする手段とした。
【0011】
請求項5記載の食品の通電加熱調理装置は、請求項4に記載の食品の通電加熱調理装置において、前記収容容器の前記回転軸を介して前記両電極板への通電がなされるように構成されていることを特徴とする手段とした。
【0012】
請求項6記載の食品の通電加熱調理装置は、請求項4〜5のいずれか1項に記載の食品の通電加熱調理装置において、前記収容容器の外部から加熱する加熱手段が備えられていることを特徴とする手段とした。
【0013】
請求項7記載の食品の通電加熱調理装置は、請求項4〜6のいずれか1項に記載の食品の通電加熱調理装置において、前記収容容器に振動を与える振動付与手段が備えられていることを特徴とする手段とした。
【発明の効果】
【0014】
請求項1記載の食品の通電加熱調理装置では、上述のように、通電が食品に対して断続的に行われることにより加熱が断続的に行われるようにすることにより、この電気が流れない間に加熱された部分から加熱されていない部分へ熱が伝わって肉内全体を均等に加熱処理することができる。
従って、脂身や赤身があって内部抵抗値のばらつきが大きいとんかつ肉やハンバーグ等の食品であっても食品全体を均等に加熱処理することができるようになるという効果が得られる。
【0015】
請求項2記載の食品の通電加熱調理方法では、上述のように、絶縁枠体により食品の厚みより間隔を空けて両電極板が対面配置されていて該両電極板相互間に交流電圧を印加するようにした収容容器内に食品を収容した状態で、該収容容器を正逆方向を変えて回転させることにより、収容容器内で食品が回転する際に食品に対する交流電圧の通電と遮断が交互になされて食品に対する加熱が断続的に行われるようにしたことで、手動又は電動で回転させるだけで、食品を断続加熱することができるようになる。
【0016】
即ち、収容容器が両電極板の面方向に沿った回転軸を中心として回転すると、一方の電極板(以後、第2電極板と言う)にのみ当接していた食品の上部側がもう一方の電極板(以後、第1電極板と言う)側に倒れて接触するため、食品に対し斜め方向に向けてその全長に亘って通電加熱が行われ、さらに回転すると、食品の下部側が第1電極板側に落下するため、食品に対する通電が遮断された状態となる。次に、以上とは逆方向に収容容器を回転させると、第2電極板にのみ当接していた食品の上部側が第2電極板側に倒れて接触するため、食品に対し斜め方向に向けてその全長に亘って通電加熱が行われる。このように、収容容器を所定回数毎に正逆方向を変えて回転させることにより、食品の加熱を断続的に行うことができるもので、これにより、この電気が流れない間に加熱された部分から加熱されていない部分へ熱が伝わって食品内全体を均等に加熱処理することができるようになる。
従って、脂身や赤身があって内部抵抗値のばらつきが大きいとんかつ肉やハンバーグ等の食品であっても食品全体を均等に加熱処理することができるようになるという効果が得られる。
【0017】
請求項3記載の食品の通電加熱調理方法では、上述のように、両電極板には適量の電解液が塗布されることにより、食品表面が粗くても電解液を介して食品に対して均等に通電することができる。また、電解液の潤滑作用により、食品と電極板間のくっつきを防止し収容容器内部で食品を十分に滑動せしめる効果が得られ、これにより、さらに均等加熱が可能になる。
【0018】
請求項4記載の食品の通電加熱調理装置では、上述のように、絶縁枠体により食品の厚みより間隔を空けて両電極板が対面配置された収容容器が両電極板の面方向に沿った回転軸を中心として正逆方向を変えて回転可能な状態に備えられ、両電極板相互間に交流電圧を印加する電圧印加手段が備えられている構成としたことで、収容容器を回転させるだけで食品の加熱を断続的に行うことができるようになる。
【0019】
従って、脂身や赤身があって内部抵抗値のばらつきが大きいとんかつ肉やハンバーグ等の食品であっても食品全体を均等に加熱処理することができるようになるという効果が得られる。
【0020】
また、上述のように、余分な機構がなく、装置構成が簡略化されるため、装置の小型化とコストの低減化が可能となる。
また、電極板は収容容器の一部を構成する板状であり、損耗が発生し難いため、保守が簡単で、ランニングコストを安くすることができるようになる。
【0021】
請求項5記載の食品の通電加熱調理装置では、上述のように、収容容器の回転軸を介して両電極板への通電がなされるように構成することにより、通電のための構造を簡略化することができるようになる。
【0022】
請求項6記載の食品の通電加熱調理装置では、上述のように、収容容器の外部から加熱する加熱手段が備えられることにより、加熱処理をより確実に行うことができるようになる。
【0023】
請求項7記載の食品の通電加熱調理装置では、上述のように、収容容器に振動を与える振動付与手段が備えられることにより、収容容器内で食品が振動することで、断続加熱による効果を高めることができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下にこの発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0025】
この実施例1の食品の通電加熱調理装置は、請求項4、5に記載の発明に対応する。
まず、この実施例1の食品の通電加熱調理装置を図面に基づいて説明する。
【0026】
図1はこの実施例1の食品の通電加熱調理装置を示す斜視図、図2は要部の斜視図、図3は要部の分解斜視図である。
この食品の通電加熱調理装置は、収容容器1と、回転支持部材2と、電圧印加手段3と、を備えている。
【0027】
さらに詳述すると、上記収容容器1は、方形短筒状の絶縁枠体11と、該絶縁枠体11の両開口部を閉じる状態に配置される第1電極板12及び第2電極板13とを備えている。そして、一方の第1電極板12は絶縁枠体11の一方の開口部を閉塞する状態で固定され、もう一方の第2電極板13は絶縁枠体11のもう一方の開口部における一方の長辺側開口縁部に対し、図示を省略した蝶番によって該開口部を開閉自在に閉塞可能な状態に取り付けられている。(図2、3参照)
【0028】
上記第1電極板12及び第2電極板13は加熱処理するとんかつ肉やハンバーグ等の食品Aと接触するため、食品衛生上問題のないチタンで構成されている。
また、第1電極板12及び第2電極板13の互いに対向する短辺側縁部の中央部から絶縁枠体11の短辺側外側面に沿って突出する突出片12a、13aが延設されると共に、この突出片12a、13aには同軸状の回転軸14、15がそれぞれ接続されている。
この回転軸14、15は、通電回路の一部を兼ねるもので、チタンやステンレス等の導電性金属で構成されている。そして、一方の回転軸15の先端には回転ハンドル16が備えられている。
【0029】
上記回転支持部材2は、回転軸14、15を中心として収容容器11を回転支持する役目をなすもので、絶縁体よりなる基盤21と、両回転軸14、15を回転自在に軸支する一対の回転軸支体22、23とで構成されている。
そして、この両回転軸支体22、23は、通電回路の一部を兼ねるもので、チタンやステンレス等の導電性金属で構成されている。
【0030】
上記電圧印加手段3は、両電極板12、13に交流電圧を印加させるためのもので、交流電圧電源31の両極を両回転軸支体22、23に接続することにより、この両回転軸支体22、23及び両回転軸14、15を介して両電極板12、13に交流電圧を印加させるようになっている。
【0031】
次に、この実施例1の作用・効果を図4、5に基づいて説明する。
この実施例1の食品の通電加熱調理装置では、上述のように構成されるため、図4(イ)に示すように、収容容器1内にとんかつ肉やハンバーグ等の食品Aを収容する。その際、下方の第2電極板13に対しては食品Aの下面全体が当接するが、上方の第1電極板12に対しては当接しないように、第1電極板12と第2電極板13との間が食品Aの厚みより間隔を空けた状態に予め設定されている。
【0032】
そこで、両電極板12、13に交流電圧を印加した状態で、回転ハンドル16を操作して収容容器1をまず右方向に回転させると、図4(ロ)に示すように、90度を超えた時点でそれまで、第2電極板12にのみ当接していた食品Aの上部側が第1電極板12側に倒れて接触するため、食品に対し斜め方向に向けてその全長に亘って通電加熱が行われ、さらに回転すると、図4(ハ)に示すように、食品Aの下部側が第1電極板12側に落下するため、食品Aに対する通電が遮断された状態となる。
【0033】
次に、以上とは逆の左方向に収容容器1を回転させると、図5(イ)に示すように、第2電極板13にのみ当接していた食品Aの上部側が第1電極12板側に倒れて接触するため、食品に対し斜め方向に向けてその全長に亘って通電加熱が行われ、さらに回転すると、図5(ハ)に示すように、食品Aの下部側が第1電極板12側に落下するため、食品Aに対する通電が遮断された状態となる。
【0034】
このように、収容容器1を所定回数毎に正逆方向を変えて回転させることにより、食品Aの加熱を断続的に行うことができるもので、これにより、この電気が流れない間に加熱された部分から加熱されていない部分へ熱が伝わって食品A内全体を均等に加熱処理することができるようになる。
【0035】
従って、脂身や赤身があって内部抵抗値のばらつきが大きいとんかつ肉やハンバーグ等の食品Aであっても、収容容器1を回転させるだけで、食品A全体を均等に加熱処理することができるようになるという効果が得られる。
【0036】
また、上述のように、収容容器1の回転軸14、15を介して第1電極板12と第2電極板13への通電がなされるように構成することにより、通電のための構造を簡略化することができるようになる。
【0037】
また、上述のように、余分な機構がなく、装置構成が簡略化されるため、装置の小型化とコストの低減化が可能となる。
また、第1電極板12及び第2電極板13は、収容容器1の一部を構成する板状であり、損耗が発生し難いため、保守が簡単で、ランニングコストを安くすることができるようになる。
【0038】
なお、上記実施例1において、第1電極板12及び第1電極板13に適量の電解液を塗布しておくことにより、食品A表面が粗くても電解液を介して食品Aに対して均等に通電することができると共に、電解液の潤滑作用により、食品Aと第1電極板12及び第2電極板13との間のくっつきを防止し収容容器1の内部で食品Aを十分に滑動せしめる効果が得られ、これにより、さらに均等加熱が可能になる。
また、上記実施例1において、収容容器1の外部から加熱する加熱手段を備えることにより、加熱処理をより確実に行うことができるようになる。
また、上記実施例1において、収容容器1の外周面に保温材が備えられた構成とすることにより、加熱効率を高めることができるようになる。
【0039】
また、上記実施例1において、収容容器1に振動を与える振動付与手段を備えることにより、収容容器1内で食品Aが振動することで、断続加熱による効果を高めることができるようになる。
【0040】
次に、他の実施例について説明する。この他の実施例の説明にあたっては、上記実施例1と同様の構成部分については図示を省略し、もしくは同一の符号を付けてその説明を省略し、相違点についてのみ説明する。
【実施例2】
【0041】
この実施例1の食品の通電加熱調理装置は、請求項4〜5に記載の発明に対応する。
この実施例2は、実施例1における食品の通電加熱調理装置の変形例を示すものであり、図6の要部の斜視図及び図7の要部分解斜視図に示すように、第1電極板12が絶縁枠体11の両長辺内面の上縁部に2段に形成されたスライド溝11a、11bのいずれか一方に対し、短辺側から挿入することにより、開口部開閉自在に閉塞可能な状態に取り付けられるようになっている点が、上記実施例1とは相違したものである。
【0042】
従って、この実施例2では、実施例1と同様の効果が得られる他、第1電極板12を挿入する2段のスライド溝11a、11bにより、第1電極板12と第2電極板13との間隔を調整することができるため、加熱処理する食品Aの厚さに合わせて最適な間隔にすることができ、これにより、汎用性を高めることができるようになるという効果が得られる。なお、スライド溝の段数は任意である。
【0043】
以上本実施例を説明してきたが、本発明は上述の実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
例えば、実施例の通電加熱調理装置では、絶縁枠体11により食品Aの厚みより間隔を空けて第1電極板と第2電極板13が対面配置されていて該第1電極板と第2電極板13相互間に交流電圧を印加するようにした収容容器1内に食品Aを収容した状態で、該収容容器1を正逆方向を変えて回転させることにより、収容容器1内で食品Aが回転する際に食品Aに対する交流電圧の通電と遮断が交互になされて食品に対する加熱が断続的に行われるようにしたが、食品Aの両面に第1電極板と第2電極板を当接させた状態で、交流電圧の通電自体をオン、オフさせることにより、交流電圧の通電と遮断が交互になされて食品Aに対する加熱が断続的に行われるようにしてもよい。
【0044】
また、実施例では、電極として硬質板状の第1電極板12と第2電極板を用いたが、フレキシブルな薄板状の電極を用いることにより、収容容器1の回転時に食品Aに対する交流電圧の通電と遮断が交互になされるようにしてもよい。
【0045】
また、実施例では、収容容器を手動で回転させるようにしたが、電動その他の駆動手段で回転させるようにしてもよい。
また、実施例では、収容容器1が方形に形成されている例を示したが、楕円や丸等、任意の形状にすることができる。
また、食品は任意であり、あらゆる食品を通電加熱処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】実施例1の食品の通電加熱調理装置を示す斜視図である。
【図2】実施例1の食品の通電加熱調理装置を示す要部の斜視図である。
【図3】実施例1の食品の通電加熱調理装置を示す要部の分解斜視図である。
【図4】実施例1の食品の通電加熱調理装置の使用状態を示す断面図である。
【図5】実施例1の食品の通電加熱調理装置の使用状態を示す断面図である。
【図6】実施例2の食品の通電加熱調理装置を示す要部の斜視図である。
【図7】実施例2の食品の通電加熱調理装置を示す要部の分解斜視図である。
【図8】従来例の食品の通電加熱調理装置を示す断面である。
【符号の説明】
【0047】
1 収容容器
11 絶縁枠体
11a スライド溝
11b スライド溝
12 第1電極板
12a 突出片
13 第2電極板
13a 突出片
14 回転軸
15 回転軸
16 回転ハンドル
2 回転支持部材
21 基盤
22 回転支持体
23 回転支持体
3 電圧印加手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品に交流電圧を印加することにより食品を加熱処理する食品の通電加熱調理方法であって、
前記通電が食品に対して断続的に行われることにより加熱が断続的に行われるようにしたことを特徴とする食品の通電加熱調理方法。
【請求項2】
請求項1に記載の食品の通電加熱調理方法において、絶縁枠体により前記食品の厚みより間隔を空けて両電極板が対面配置されていて該両電極板相互間に交流電圧を印加するようにした収容容器内に食品を収容した状態で、該収容容器を正逆方向を変えて回転させることにより、収容容器内で食品が回転する際に食品に対する交流電圧の通電と遮断が交互になされて食品に対する加熱が断続的に行われるようにしたことを特徴とする食品の通電加熱調理方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の食品の通電加熱調理方法において、前記両電極板には適量の電解液が塗布されることを特徴とする食品の通電加熱調理方法。
【請求項4】
食品に交流電圧を印加することにより食品を加熱処理する食品の通電加熱調理装置であって、
絶縁枠体により前記食品の厚みより間隔を空けて両電極板が対面配置された収容容器が前記両電極板の面方向に沿った回転軸を中心として正逆方向を変えて回転可能な状態に備えられ、
前記両電極板相互間に交流電圧を印加する電圧印加手段が備えられていることを特徴とする食品の通電加熱調理装置。
【請求項5】
請求項4に記載の食品の通電加熱調理装置において、前記収容容器の前記回転軸を介して前記両電極板への通電がなされるように構成されていることを特徴とする食品の通電加熱調理装置。
【請求項6】
請求項4〜5のいずれか1項に記載の食品の通電加熱調理装置において、前記収容容器の外部から加熱する加熱手段が備えられていることを特徴とする食品の通電加熱調理装置。
【請求項7】
請求項4〜6のいずれか1項に記載の食品の通電加熱調理装置において、前記収容容器に振動を与える振動付与手段が備えられていることを特徴とする食品の通電加熱調理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−311826(P2006−311826A)
【公開日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−136416(P2005−136416)
【出願日】平成17年5月9日(2005.5.9)
【出願人】(598133676)株式会社羽野製作所 (9)
【出願人】(500257469)日本鮮食株式会社 (3)
【Fターム(参考)】