説明

食用基材及びゲーム要素を含む商品

画像の美観的価値を越える価値を提供する画像を有する食用基材を含む商品。一態様において、本発明は、(a)食用基材;(b)前記食用基材上に配置された第1画像であって、第1ゲーム要素を含む前記第1画像;(c)前記食用基材上に配置された第2画像であって、第2ゲーム要素を含む前記第2画像;及び(d)所望により、前記食用基材を収容するための容器、を含む商品を提供する。第1ゲーム要素及び第2ゲーム要素は、ゲームの要素を提供する。好ましい一実施形態では、食用基材は加工スナック菓子を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食用基材を含む商品に関し、より具体的には、画像がその上に配置されている食用基材に関する。
【背景技術】
【0002】
食品は、単なる物質的な栄養以上のものを提供する。食品は、視覚的な魅力などの手段を介して楽しみも提供する。クッキー、ケーキ、及びキャンディなど、多くの人気のある食品は、その食品を視覚的により魅力的なものにする、何らかの飾りを含む。しかしながら、そのような飾りが消費者に提供する価値は、その飾りの視覚的美観によって制限される。そのため、消費者を引き付けて、その食品を消費者が楽しめるようにするために、飾り自体の装飾的な印象が更に重要になる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、単なる美観的価値以上のものを提供する画像を含む食品を提供することが望ましい。画像の価値が美観のみに左右されないような食品を提供することが、特に望ましい。食品が、高められた価値を消費者に提供することも望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、画像の美観的価値を越える価値を提供する画像を有する食用基材を含む、商品を提供する。結果として、食用基材は、高められた価値を消費者に提供する。
【0005】
一態様において、本発明は、
(a)食用基材;
(b)前記食用基材上に配置された第1画像であって、第1ゲーム要素を含む前記第1画像;
(c)前記食用基材上に配置された第2画像であって、第2ゲーム要素を含む前記第2画像;及び
(d)所望により、前記食用基材を収容するための容器、を含む商品を提供し;
前記第1ゲーム要素及び前記第2ゲーム要素は、ゲームの要素を提供する。
【0006】
好ましい一実施形態では、食用基材は加工スナック菓子を含む。
【0007】
食用基材を用いてゲームをすることができるので、その価値は、単なる食用としての価値を越えて向上する。次にこのような向上は、消費者を引き付けて刺激するレベルを保ち、製品の魅力を向上させることにつながり、更に商品製造者と消費者との間により強力な関係を作る役割を果たす。
【0008】
別の態様において、本発明は、少なくとも第1食用基材と第2食用基材とを含む、商品を提供する。第1基材及び第2基材はそれぞれゲーム要素を含んでいるが、2つの基材のそれぞれは、異なる種類のゲームをするために使用される。2種類以上のゲームを提供することにより、商品が消費者にもたらす価値は、より一層向上する。
【0009】
本発明のこれらの及びその他の態様は、次の開示及び添付した請求の範囲から明らかになるであろう。
【0010】
本明細書で引用されるすべての文献は、その関連部分において本明細書に参考として組み込まれ、いずれの文献の引用も、それが本発明に関連する先行技術であることの容認として解釈すべきでない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明は、
(a)食用基材;
(b)前記食用基材上に配置された第1画像であって、第1ゲーム要素を含む前記第1画像;
(c)前記食用基材上に配置された第2画像であって、第2ゲーム要素を含む前記第2画像;及び
(d)所望により、前記食用基材を収容するための容器、を含む商品を提供し;
前記第1ゲーム要素及び前記第2ゲーム要素がゲームの要素を提供する。
【0012】
A.食用基材
本明細書で使用する時、「食用基材」又は「基材」は、その上に配置された画像を有することができる、消費に好適ないかなる材料をも含む。あらゆる適した食用基材を、本発明に使用することができる。適した食用基材の例としては、スナック菓子(例えば、薄切りポテトチップス)、加工スナック(例えば、トルティーヤチップス、ポテトチップス、クリスピーポテトチップスなどの加工チップス)、絞り出し菓子、クッキー、ケーキ、チューインガム、キャンディ、パン、フルーツ、ドライフルーツ、ビーフジャーキー、クラッカー、パスタ、ホットドッグ、薄切り肉、チーズ、ホットケーキ、ワッフル、ドライフルーツフィルム、朝食用シリアル、ペストリー、アイスクリームコーン、アイスクリーム、ゼラチン、アイスクリームサンド、アイスポップ、ヨーグルト、デザート、チーズケーキ、パイ、カップケーキ、イングリッシュマフィン、ピザ、パイ、ミートパテ、及びフィッシュスティックなどを挙げることができるが、これらに限定されない。
【0013】
食用基材は、あらゆる適した形態であることができる。例えば、基材は、消費できる状態の最終食品、消費前に更なる準備が必要な食品(例えば、スナック菓子の生地、乾燥パスタ)、又はこれらの組み合わせであることができる。更に、基材は、堅い(例えば、加工スナック菓子)又は堅くない(例えば、ゼラチン、ヨーグルト)ものであることができる。
【0014】
更に、食用基材は、犬用ビスケット又は犬用おやつなどを含むがこれらに限定されない、ペットフードを含むことができる。
【0015】
商品は、1つ又は複数の食用基材を含むことができる。
【0016】
好ましい一実施形態では、基材は油で揚げた加工スナック菓子である。画像は、いずれかの適した手段によって、スナック菓子の上に配置することができる。例えば、チップスの生地を油で揚げて、油で揚げた加工スナック菓子を作る前に、画像を生地に配置することができ、又は油で揚げた後にチップスに画像を配置することもできる。
【0017】
一実施形態では、加工スナック菓子は、米国特許第5,464,643号(ロッジ(Lodge))及び米国特許第6,066,353号(ヴィラグラン(Villagran)ら)に記載されているような、ポテトから作られる加工クリスピースナックである。図1〜図4は、加工スナック菓子の例を示している。
【0018】
B.前記食用基材上に配置される画像
食用基材は、その上に配置される画像を含む。画像は、1つ又はそれ以上の文章、図柄、又はこれらの組み合わせを含み得る。本明細書で使用する時、「文章」とは、1つ以上の英数字を組み合わせた記号を意味する。文章は、文字、数字、単語、及びこれらの組み合わせを包含し得る。本明細書で使用する時、「図柄」とは、図的表現を意味する。
【0019】
例えば、図柄は、物体、記号、場面、人物、動物、おもちゃ、又はキャラクターを包含し得る。適したキャラクターとしては、まんがのキャラクター及び許諾を得たキャラクター、並びにメディア、広告における有名人に関連付けられたキャラクター、又は特定の文化で周知のキャラクターなどを挙げることができる。
【0020】
更に、画像は、単語、数字、手がかり、ヒント、ジョーク、啓示、雑学クイズ、写真、絵、パズル、物語、ゲーム、又は一続きの出来事の全体又は一部の形態であることができる。例えば、画像は、雑学クイズの問題の部分を含むことができる。
【0021】
本明細書で使用する時、「上に配置された」若しくは「に配置された」とは、1つの構成要素が別の構成要素と一体になり得ること、又は1つの構成要素が別の構成要素上に結合された若しくは置かれた別個の構造であり得ること、を意味する。したがって、画像は、食用基材に直接又は間接的に、食用基材上に置かれる材料に、食用基材中に、あるいは他の変形又はそれらの組み合わせで適用することができる。特定の実施形態では、画像は、印刷、スプレー塗布、又は別の方法で基材の表面上に直接適用することができる。他の実施形態では、画像は、基材の表面上に置かれた材料に適用することができる。画像は、基材の外側表面上に、又は基材の内側に、あるいはそれらの組み合わせで配置することができる。
【0022】
画像を基材上に配置するあらゆる適した手段を、本明細書で使用することができる。例えば、画像は、印刷、描画、塗布、あるいは別の方法で、食用基材に付着させることができる。画像は、単色又は多色であることができる。画像は、染料、顔料、他の天然あるいは合成物質、又はそれらの組み合わせを含むことができる。
【0023】
一実施形態では、画像は、基材上に印刷される。印刷方法としては、レーザー、インクジェット(例えば、サーマルバブルジェット、ピエゾドロップオンデマンド、連続インクジェット)、グラビア、フレキソ、及びスタンプを挙げることができるが、これらに限定されない。
【0024】
別の実施形態では、画像を含む食用ステッカーが基材に固着される。
【0025】
別の実施形態では、画像を含む薄膜が、食用接着剤で基材に固着される。
【0026】
好ましい実施形態では、インクジェット画像が加工スナック菓子の上に印刷される。
【0027】
更に、画像は、不変又は可変であることができる。不変の画像としては、食用基材の消費前に変化しないものが挙げられる。可変の画像としては、食用基材の消費前に、何らかの手段で変形可能なものが挙げられる。
【0028】
例えば、可変の画像としては、視覚的に変形可能なものが挙げられる。一実施形態では、基材が唾液と接触した時(例えば、基材を舐めた時)に、目に見えない画像が目に見えるようになる。別の実施形態では、基材がブラックライト光源の下に置かれた時に、画像が目に見えるようになる。更に別の実施形態では、基材が唾液と接触した時に、目に見える画像が目に見えないようになる。更にまた別の実施形態では、基材が唾液と接触した時に、目に見える画像が消え、第2の別個の画像が現れる。
【0029】
C.ゲーム要素を含む画像
食用基材上に、第1画像及び第2画像を配置する。第1画像は第1ゲーム要素を含み、第2画像は第2ゲーム要素を含む。第1ゲーム要素及び第2ゲーム要素は、消費者がプレイできるゲームの要素を提供する。図1、図2、図3、図4、図5、図7、図8、及び図9は、第1ゲーム要素を含む第1画像(11)、(21)、(31)、(41)、(51)、及び(61)と、第2ゲーム要素を含む第2画像(12)、(22)、(32)、(42)、(52)、及び(62)とを有する、食用基材の代表的な実施形態を示している。
【0030】
本明細書で使用する時、「消費者」とは、商品のあらゆる購入者、潜在的購入者、ユーザ、又は潜在的ユーザを包含する。
【0031】
本明細書で使用する時、「ゲーム要素」とは、ゲームをするために別のゲーム要素と組み合わせて使用できる、あらゆる文章、図柄、又は文章及び図柄要素の組み合わせを意味する。
【0032】
本明細書で使用する時、「ゲーム」とは、提供されたゲーム要素を使用することによって、楽しみ又は気晴らしをもたらす活動を意味する。ゲームは、教育的なもの、楽しいもの、精神的に刺激を与えるもの、情報を提供するもの、又はその他の魅力的なものであり得る。例えば、ゲームとしては、質問と正解のゲーム(例えば、雑学、ジョーク、謎かけ、質問と多数の選択肢)、数学の問題と解答、パターン認識ゲーム、暗号文、スペルゲーム(例えば、欠けている文字を補う)、完成ゲーム(例えば、句、単語)、言葉遊び(例えば、類義語、反意語、言語変換)、暗号化されたメッセージと暗号の復号化、及び図柄的な手がかりと解答を挙げることができるが、これらに限定されない。
【0033】
更に、本明細書のゲームの種類としては、図柄的なゲーム、ハイブリッドゲーム、及び文章ゲームを挙げることができる。本明細書で使用する時、「図柄的なゲーム」とは、第1ゲーム要素と第2ゲーム要素の両方が図柄的であるゲームを意味する。本明細書で使用する時、「文章ゲーム」とは、第1ゲーム要素と第2ゲーム要素の両方が文章であるゲームを意味する。本明細書で使用する時、「ハイブリッドゲーム」とは、ゲーム要素の範囲内において及び/又はゲーム要素の全体において、文章及び図柄の要素の組み合わせを有するゲームを意味する。
【0034】
読み方を学習中の子供は、記述を質問と正解の形式に容易に再変換できないこと、また第1ゲーム要素を容易に共有できる形態(例えば質問)にすると、子供は他人と社交的に活動しやすくなることが見出された。一実施形態では、ゲームの第1ゲーム要素は、一人の消費者によって食用品に配置されて、別の消費者を会話に加わらせるので、記述を再変換する必要なく読むことができる。別の実施形態では、第1ゲーム要素は、第2ゲーム要素を決めるための手段を提供する。特定の実施形態において、第1ゲーム要素は、第2ゲーム要素によって答えられる質問である。例えば、第1ゲーム要素は文章:「人間の最良の友は何か?」を含んでもよく、一方、第2ゲーム要素は文章:「犬」を含んでもよい。別の実施形態では、第1ゲーム要素は数式であり、第2ゲーム要素は解答である。例えば、第1ゲーム要素は文章と図柄:「3×7=」を含んでもよく、一方、第2ゲーム要素は文章:「21」を含む。更に別の実施形態では、第1ゲーム要素は、文の一部であり、残りの文を含む第2ゲーム要素によって完成できる。例えば、第1ゲーム要素は文章:「美しいの類義語は:」を含んでもよく、一方、第2ゲーム要素は文章:「可愛い」を含んでもよい。更に別の実施形態では、第1ゲーム要素は、第2ゲーム要素によって答えられる図柄と文章の組み合わせを含んでもよい。例えば、第1ゲーム要素は、文章と図柄の組み合わせ:「模様□□◆□□◆□□の次は何か?」を含んでもよく、一方、第2ゲーム要素は図柄:「◆」を含む。
【0035】
一実施形態では、第1ゲーム要素は、ヒント、句読点、単語、あるいは第1ゲーム要素によって提示される質問若しくは不完全な記述に対して応答又は返答するよう消費者に合図する、手がかりを含む。これは、疑問符、コロン、記号、あるいは正解又は解答に必要とされる何らかの他の表示を包含し得るが、これらに限定されない。加えて、これは、第1ゲーム要素と第2ゲーム要素との間に、視覚的及び/又は精神的な区別を作り出すのに役立つことができる。
【0036】
その上、驚くべきことに、消費者が本発明による文章を含むゲームをする時、一定の期間内における消費者の社会化の度合いは著しく向上するのに対し、同じ期間における消費者の食用品消費(消費された食用品の量)の度合いは低下することが分かった。このことは、この効果が一定の期間内(例えば、放課後から夕食までの間食)における食用品の消費を低下させるのに役立つことができるので、望ましい。
【0037】
一実施形態では、商品は、第1食用基材と第2食用基材とを含む。第1食用基材は、第1ゲームの第1及び第2ゲーム要素を含む。第2食用基材は、第2ゲームの第1及び第2ゲーム要素を含む。第1ゲームと第2ゲームは、異なる種類である。
【0038】
一実施形態では、第1ゲーム要素と第2ゲーム要素はどちらも、食用基材の同じ側面に配置されている。特定の実施形態において、加工スナック菓子は、食用基材の同じ側面の上に配置された第1ゲーム要素と第2ゲーム要素とを含む。本明細書で使用する時、「側面」とは、食用基材の連続的な外周縁によって範囲を定められた表面のことである。この実施形態では、加工スナック菓子は、米国特許第3,498,798号(バウアー(Bauer)ら、1970年3月3日発行)に記載された湾曲したスナック菓子のような方法で形成される。例えば、図1、図2、図3、図4、図5、図7、図8、及び図9は、加工スナック菓子(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)の周縁(17)、(27)、(37)、(47)、(57)、(67)によって区切られた第1側面(16)、(26)、(36)、(46)、(56)、(66)と、第2側面(18)、(28)と、を示している。
【0039】
製造を容易にするためには、第1及び第2ゲーム要素の両方を食用基材の同じ側面に配置することが望ましい。しかしながら、第1及び第2ゲーム要素の両方を同じ側面に配置した場合、第2ゲーム要素があまりにも早く露呈されるという問題が生じ得る。例えば、第1ゲーム要素を見る時、消費者は偶然に第2ゲーム要素も見ることがあるので、ゲームをする機会を奪われてしまう。
【0040】
1以上のゲーム要素が露呈することを抑制するため、ゲーム要素の少なくとも一部分の露呈は、参照化、区別化、暗号化、隠蔽化、所定の配置、及び/又はこれらの組み合わせを含む手段によって抑制することができる。このことは、第1ゲーム要素と第2ゲーム要素の両方が食用基材の同じ側面に配置されている場合、特に望ましい。
【0041】
1.参照化
正解又は解答を食用基材以外の場所に与え、消費者が正解又は解答を見るのを防ぐために参照化を用いることができる。例えば、質問に対する正解を食用基材上に提示する代わりに、別の情報源において正解を見出せる場所について言及する。
【0042】
一実施形態では、第1ゲーム要素は質問であり、第2ゲーム要素は数字である。この数字は、別の情報源、例えば質問に対する正解を見出せる小冊子又はウェブサイトなどを消費者に参照させる。図5は参照化を用いた例を示しており、ここで第2画像(32)は、食用基材(3)の側面(36)上に印刷されており、文章:第2ゲーム要素「正解22番を参照のこと」を含んでいる。第1画像(31)は、側面(36)上に印刷されている。図6は、図5における食用基材(3)の第1画像(31)の第1ゲーム要素に対する正解を提示する小冊子の一部分を示しており、これは第2ゲーム要素(32)によって参照される。
【0043】
2.区別化
区別化を用いて第1ゲーム要素と第2ゲーム要素を区別し、消費者が第2ゲーム要素を使う前に、第1ゲーム要素に焦点を合わせるのを助けることができる。
【0044】
一実施形態では、第1ゲーム要素は質問であり、第2ゲーム要素は正解である。第1ゲーム要素は、大きくて読みやすい文章で印刷される。しかし、第2ゲーム要素はより読みにくい。例えば第2ゲーム要素は、上下逆さまであり、より小さいフォントサイズであり、異なるフォントであり、より明るい色であり、基材に類似したより見えにくい色であり、イタリック体であり、読みにくくなるように(単なる線若しくは他のひっかき傷で)打ち消されており、あるいは質問を枠又は他の手段(例えば、アスタリスク若しくは他の図柄)で強調して、消費者の目が焦点を合わせるべき場所を合図することができる。
【0045】
図3は、第1ゲーム要素「世界で最も人気のあるスポーツは何か?」を含む第1画像(21)と、上下逆さまに書かれた第2ゲーム要素「サッカー」を含む第2画像(22)と、を有する食用基材(2)の例を示している。図7は、第1ゲーム要素「バロメーターで測るものは何か?」を含む第1画像(41)と、第1ゲーム要素より小さいフォントサイズ及び第1ゲーム要素とは異なるより細密且つより読みにくいフォントで上下逆さまに書かれた、第2ゲーム要素「気圧」を含む第2画像(42)と、を有する食用基材(4)の例を示している。図7はまた、消費者が第1ゲーム要素と第2ゲーム要素を視覚的に区別するのを助けるための、第1画像(41)と第2画像(42)との間の区別機構(45)の例を示している。
【0046】
3.暗号化
第2ゲーム要素を簡単に入手できなくするために、暗号を用いて第2ゲーム要素を解読することができる。例えば、第2ゲーム要素は、逆の順序で書かれた単語であり得、あるいは暗号は、正解を解読するためのパッケージ(A=B、B=Cなどのように)にて入手可能であり得る。
【0047】
一実施形態では、消費者が復号化を行いやすくするため、正解の一部のみを、異なるフォント又は色彩又は特定の文字若しくは記号の表記で表して暗号化してもよい。別の実施形態では、正解に関して子音のみが与えられ、母音は記号で表される(例えば、第2ゲーム要素の一部分を暗号化する)。
【0048】
図8及び図9は、それぞれ全体的な暗号化と部分的な暗号化の例を示している。図8の食用基材(5)において、第2画像(52)は、暗号化された第2ゲーム要素を含む。この第2ゲーム要素は、文章「BOTXFS」を含み、これは図10に提示される代表的な復号化手段によって復号化され、この特定例において文章「BOTXFS」が「ANSWER」を意味することが明らかとなり得る。図9の食用基材(6)において、第2画像(62)は、部分的に暗号化された第2ゲーム要素を含む。この第2ゲーム要素は、文章「BnswFr」を含み、これは図10に提示される代表的な復号化手段によって復号化され、この特定例において文章「BnswFr」が「ANSWER」を意味することが明らかとなり得る。消費者に与えられる使用説明書によって、大文字(601)及び(602)のみが暗号化されていること、また小文字(611)、(612)、(613)及び(614)は暗号化されていないことを示すことができる。
【0049】
4.隠蔽化
第2ゲーム要素を視界から隠すことができる。例えば、第2ゲーム要素は、化学反応(例えば唾液で)の際、又は特殊光若しくは熱の下で目に見えるようになる隠顕インク(invisible ink)で印刷することができる。
【0050】
別の実施形態では、質問及び正解は凸面上に印刷され、食用基材は、凸部の目に見える部分における質問のみを露わにするように配向され得る。別の方向に向けると、消費者が必要とする時に、正解も見ることができるようになる。この実施形態を図3及び4で説明する。図3に示すように食用基材(2)の底部からまっすぐに見ると、第1ゲーム要素「世界で最も人気のあるスポーツは何か?」を含む第1画像(21)と、第2ゲーム要素「サッカー」を含む第2画像(22)と、の両方が露わになるが、これらはどちらも同じ側面(26)上に配置されている。図4は、食用基材(2)を特定の方向に持つと、第2画像(22)は視界から隠れるのに対し、第1画像(21)はなおも目に見えるようにできることを示している。
【0051】
更に、別の実施形態では、質問と正解との間に何らかの描写手段を設けて、あまりにも早く正解が露呈するのを避けるため、どの箇所までを見るべきか識別するのを助けることができる。図7は、質問を含む第1画像(41)と、正解を含む第2画像(42)との間の描写物(45)を示している。
【0052】
別の実施形態では、第1画像及び第2画像はどちらも加工スナック菓子の凹面上に印刷されており、チップ形状の特徴によって、必要となるまで正解を視界から少なくとも部分的に隠し、一方で質問を目に見えるように維持することができる。この実施形態を図1及び図2で説明する。図1に示すように食用基材(1)の底部からまっすぐに見ると、第1ゲーム要素「質問?」を含む第1画像(11)と、第2ゲーム要素「正解」を含む第2画像(12)と、の両方が露わになるが、これらはどちらも同じ側面(16)上に配置されている。図2は、食用基材(1)を特定の方向に持つと、第2画像(12)は視界から隠れるのに対し、第1画像(11)はなおも目に見えるようにできることを示している。
【0053】
別の実施形態では、第2ゲーム要素に紛らわしい物を点在させて提供する。前記紛らわしい物は、混乱を生じさせるための文章及び/又は図柄であり得、これは、第2ゲーム要素と紛らわしい物の色が異なるため、特殊な視覚器具で取り除くことができる。例えば、第2ゲーム要素は赤色の単語「犬」を含んでもよく、紛らわしい物は、単語を読みにくくさせるための単語「犬」の真上に配置された青色のひっかき傷、記号及び他の文字を含む。青色の器具を使って第2ゲーム要素を見ると、犬という単語を簡単に見ることができる。
【0054】
別の実施形態では、第1及び第2ゲーム要素は、食用基材に異なる色で配置され、同じ対応する色を有する2色の眼鏡を用いて、第1ゲーム要素を片目のみで見て、第2ゲーム要素を他方の目で見ることができる。
【0055】
5.所定の配置
この実施形態では、正解は予め定められた既知の位置に位置しており、消費者は、必要となるまで正解を視界から隠したままにするために見てはいけない場所を知っている。
【0056】
一実施形態では、食用基材は、消費者が基材を持つ時に、基材の持ち方及び方向を決める助けとなるための認識可能な形状に形成されており、消費者は質問を見るけれども、必要となるまで正解を見ないようにすることができる。
【0057】
例えば、質問及び正解はどちらも加工スナック菓子上に印刷されている。質問はチップの一縁部の方に印刷されており、正解はチップの切込み付近の反対縁部付近に上下逆さまに印刷されている。チップの切込みは、正解がチップのこの領域に位置していることを消費者に合図しており、したがって、消費者は必要となるまでチップのこの部分を視界から隠すことができる。
【0058】
別の実施形態では、第1及び第2ゲーム要素は、食用基材毎に同じ場所に位置しているので、消費者は、第1ゲーム要素があるものと予期される場所、及び第2ゲーム要素があるものと予期される場所について予測可能になる。このことは、食用基材が、プリングルズのようなクリスピーポテトチップスに共通の積み重ね体などの連続配列である場合、又はクラッカーのような積み重ね体に配列されている場合、特に有益となり得る。これは、前述の隠蔽機構と組み合わせると特に有益となり得る。この方法において、消費者は、第1ゲーム要素のみを見ることのできる一定の方法でクリスプの積み重ね体を持ち、次に第2ゲーム要素を見る準備ができた時、積み重ね体から一枚のクリスプを取り除くことができる。積み重ね体を動かさずに維持すれば、後続の食用基材の第2ゲーム要素を自動的に隠したままにしておくことができる。
【0059】
幾つかの実施形態では、このような文字が曲面上に印刷されている場合に真向かいの角度から見た時文字の視覚的な縦横比を修正するために、文章は細長い。
【0060】
D.所望により、前記食用基材を収容するための容器
任意に、商品は、前記食用基材を収容するための容器を含む。食用基材を分配し、与え、提示し、保存することができるあらゆる容器が適している。適した容器としては、袋類、缶類、箱類、ボウル類、プレート類、タブ(tub)類、及び缶類が挙げられるが、これらに限定されない。一実施形態では、容器は、加工クリスピーポテトチップスを収容可能な、丸型円筒形状の缶である。別の実施形態では、容器は、加工クリスピーポテトチップスを収容可能な、プラスチックタブである。
【0061】
一実施形態では、容器は複数の食用基材を含み、前記容器内の2つ以上の食用基材が同じ画像を含む。(例えば、少なくとも2つの同じ画像)
別の実施形態では、容器は複数の食用基材を含み、少なくとも1つの食用基材が画像を含む。(例えば、容器内の少なくとも1つの印刷されたクリスピーポテトチップス)
別の実施形態では、容器は複数の食用基材を含み、少なくとも2つの食用基材に第1及び第2画像が配置されている。この少なくとも2つの食用基材は、互いに異なる第1及び第2画像を有する。
【0062】
本発明の特定の実施形態を例示し記載したが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には明らかであろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】凹面に配置されたゲーム要素を有する食用クリスプ形の平面図。
【図2】図1の食用クリスプの斜視図。この図は、クリスプの凹形を用いてゲーム要素を隠す方法を示している。
【図3】凸面に配置されたゲーム要素を有する食用クリスプ形の底面図。
【図4】図3の食用クリスプの斜視図。この図は、クリスプの凸形を用いてゲーム要素を隠す方法を示している。
【図5】参照化を表すゲーム要素を有する食用クリスプ。
【図6】図5の質問に対する解答を提示する小冊子の部分であり、これは文章:「解答22番を参照のこと」を含む第2ゲーム要素により参照される。
【図7】区別を示すゲーム要素を有する食用クリスプ。この例において、区別は、異なるフォントタイプ、フォントサイズ、フォント方向によって得られる。また、第1及び第2ゲーム要素は、それらの間に配置された線によって区別される。
【図8】全体的な暗号化を示すゲーム要素を有する食用クリスプ。
【図9】部分的な暗号化を示すゲーム要素を有する食用クリスプ。
【図10】図8及び図9の第2ゲーム要素を解読するための暗号を提示する容器ラベルの部分。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)食用基材;
(b)前記食用基材上に配置された第1画像であって、第1ゲーム要素を含む前記第1画像;
(c)前記食用基材上に配置された第2画像であって、第2ゲーム要素を含む前記第2画像;及び
(d)所望により、前記食用基材を収容するための容器、を含む商品であって;
前記第1ゲーム要素及び前記第2ゲーム要素がゲームの要素を提供する、商品。
【請求項2】
前記第1画像が文章の画像を含む、請求項1に記載の商品。
【請求項3】
前記第2画像が文章の画像を含む、請求項2に記載の商品。
【請求項4】
前記第1画像が質問を含み、前記第2画像が前記質問に対する正解を含む、請求項1に記載の商品。
【請求項5】
前記第1画像が質問を含み、前記第2画像が前記質問に対する正解を含む、請求項3に記載の商品。
【請求項6】
前記正解の少なくとも一部分の露呈が、参照化、区別化、暗号化、隠蔽化、所定の配置、並びにこれらの組み合わせから成る群から選択される方法によって抑制される、請求項4に記載の商品。
【請求項7】
前記正解の少なくとも一部分の露呈が、参照化、区別化、暗号化、隠蔽化、所定の配置、並びにこれらの組み合わせから成る群から選択される方法によって抑制される、請求項5に記載の商品。
【請求項8】
前記第2画像の少なくとも一部分の露呈が、参照化、区別化、暗号化、隠蔽化、所定の配置、並びにこれらの組み合わせから成る群から選択される方法によって抑制される、請求項1に記載の商品。
【請求項9】
(a)容器;
(b)第1ゲームの第1及び第2ゲーム要素を含む第1食用基材であって、前記第1ゲームの種類が、図柄的なゲーム、ハイブリッドゲーム、文章ゲーム、並びにこれらの組み合わせから成る群から選択される第1食用基材;及び
(c)第2ゲームの第1及び第2要素を含む第2食用基材であって、前記第2ゲームの種類が図柄的なゲーム、ハイブリッドゲーム、文章ゲーム、並びにこれらの組み合わせから成る群から選択される第2食用基材;を含む商品であって、
前記第1ゲームの種類と前記第2ゲームの種類とが異なり、前記第1食用基材と前記第2食用基材が容器に収容されている、商品。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2007−518421(P2007−518421A)
【公表日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−551292(P2006−551292)
【出願日】平成17年1月21日(2005.1.21)
【国際出願番号】PCT/US2005/001907
【国際公開番号】WO2005/072838
【国際公開日】平成17年8月11日(2005.8.11)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】