説明

飲料容器の収容ボックス

【課題】飲料容器を安定した状態で置くためのホルダにもなる飲料容器の収容ボックスを提供する。
【解決手段】飲料容器の収容ボックス1は、開閉蓋2で開閉する上部の容器取出し口3と底部4と二対の側面5,5,6,6とを有し、内部に二個の飲料容器a,aを収容可能な長方体形状となす。また、相対する前記一対の側面5,5のうち一方の側面5には、前記各飲料容器a,aを挿入し得るよう形成した二個の円形のホルダ用穴7,7を設け、前記容器取出し口3内側には、前記容器取出し口3の一側から延びる延長片11を底部16と天部17と一対の側部18,19を有する景品収容部11aを引き出し可能に配置するとともに、前記景品収容部11aの前記天部17に指掛け穴20を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビールや清涼飲料用の缶やボトルなどの飲料容器の収容ボックスに係り、特に、飲料を飲むときに飲料容器を安定した状態で置くためのホルダにもなる飲料容器の収容ボックスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、缶ビールなどのボックスには、複数個の缶ビールを収容するとともに、持ち運びを容易にするという機能を備えたもの(特許文献1参照)はあるが、飲料を飲むときに、飲料容器を安定した状態で置けるようにしたものは提案されていなかった。
【特許文献1】登録実用新案第3060435号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
例えば、野外の行楽地において飲料を飲む際、飲料容器を置く場所が平坦でない場合が多く、飲みかけの飲料容器が転倒する事態を生じやすいという問題があった。
【0004】
本発明は、上記不便さを解消することを課題とし、該課題を解決した飲料容器の収容ボックスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の飲料容器の収容ボックスは、上部に開閉蓋で開閉する容器取出し口を有するとともに、内部に複数の飲料容器を収容可能な長方体形状となし、その側面には飲料容器を挿入し得るよう形成したホルダ用穴を設けたものである。
【0006】
また、本発明の請求項2に記載の飲料容器の収容ボックスは、上部に開閉蓋で開閉する容器取出し口を有するとともに、内部に複数の飲料容器を収容可能な長方体形状となし、その側面には飲料容器を挿入し得るよう形成したホルダ用穴を設けた飲料容器の収容ボックスであって、前記容器取出し口内側に、前記容器取出し口の一側から延びる延長片を底部と天部と一対の側部を有するよう折り曲げてなる景品収容部を引き出し可能に配置するとともに、前記景品収容部の天部に指掛け穴を設けたものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の請求項1に記載の飲料容器の収容ボックスによれば、飲料容器を収容して持ち運ぶことができるうえに、飲料を飲むときに飲料容器を安定した状態で置くためのホルダとしての機能を有するという効果を奏する。
【0008】
また、本発明の請求項2に記載の飲料容器の収容ボックスによれば、前記請求項1に記載の発明の効果に加えて、景品収容部を容器取出し口に引き出し可能に設けたので、景品、例えばビールのおつまみ等を収容して持ち運ぶことができるうえ、この景品収容部を設けることによって、収容ボックスの強度が増し、例えば小売店等で収容ボックスを積み上げても変形したりしないという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下に、本発明の好適な実施形態を添付図面の図1〜図6に基づいて詳細に説明する。ここにおいて、図1は収容ボックスの正面図、図2は同じく背面図、図3は同じく平面図、図4は開閉蓋を開いた状態の縦断面図、図5はホルダとして使用している状態を示す斜視図、図6は開閉蓋を開くとともに景品収容部を引き出した状態を示す部分縦断面図である。
【0010】
図1〜図6に示すように、収容ボックス1は、開閉蓋2で開閉する上部の容器取出し口3と底部4と二対の側面5,5,6,6とを有し、内部に二個の飲料容器a,aを収容可能な長方体形状となす。また、相対する前記一対の側面5,5のうち一方の側面5には、前記各飲料容器a,aを挿入し得るよう形成した二個の円形のホルダ用穴7,7を設け、他方の前記側面5には、収容した飲料容器aに表示された商品名等を外部から視認し得るように窓部8を設けてある。
【0011】
図4及び図6に示すように、開閉蓋2は、容器取出し口3において前記一方の側面5の上端を折り部9を介して延長してなり、前記折り部9を中心に扉式に開閉する。
【0012】
図4及び図6に示すように、前記他方の側面5には、内側に折れる折り部10を介して延長片11を連設する。この延長片11は、それぞれ外側に折れる四つの折り部12,13,14,15を設けることによって、底部16と天部17と一対の側部18,19を区画し、前記各折り部10,12〜15を折って容器取出し口3内側に嵌め込み、景品収容部11aとする。また、前記天部17の中央に設けた指掛け穴20は、図4に示す状態の前記景品収容部11aを容器取出し口3から出す際に、指を掛けて天部17を引き上げ、景品収容部11aを開けたり、図6に示す状態の延長片11に展開して引き出すためのものである。そして、景品収容部11aを引き出した図6に示す状態は、容器取出し口3が開口していて、飲料容器a,aを出し入れ可能である。なお、図3〜図6中、符号21は一対の側面6,6を延長してなるフラップである。
【0013】
次に、前記収容ボックス1の使用方法を説明する。先ず、図6の状態において飲料容器a,aを立てた状態で内部に収容し、延長片11の底部16を前記飲料容器a,aの上端に載せるように折り部10を内側に、また折り部12、13を外側にそれぞれ折って、容器取出し口3内側に嵌め込んだ後に、さらに折り部14,15を外側に直角に折って、折り部10側に嵌め込む。そして、このように各折り部10,12〜15を折った延長片11は、図4に示すような景品収容部11aとなり、内部にビールのおつまみなどの景品を収容することができる。続いて、図1及び図2に示すように、開閉蓋2を閉めた状態で、小売店等の店頭に積み上げて販売する。前記景品収容部11aを設けることによって、収容ボックス1の強度が増し、積み上げても変形したりしない。
【0014】
一方、この収容ボックス1に入れた飲料容器a,aを購入した消費者は、これを持参した行楽地で、開閉蓋2を開け、景品収容部11aの指掛け穴20に指を掛けて天部17を開き内部のおつまみを取り出した後に、前記天部17をさらに引いて、図6に示す延長片11に展開することにより、景品収容部11aを引き出して容器取出し口3を開口し、内部の飲用容器a,aを取り出す。飲料を飲む際には、収容ボックス1を、ホルダ用穴7,7を上にするように寝かし、飲料容器aをこのホルダ用穴7に挿入すれば、該飲料容器aは安定して支持され倒れるおそれがない。図5では開閉蓋2を開け、景品収容部11aを引き出した状態で使用しているが、開閉蓋2と景品収容部11aで容器取出し口3を閉鎖した状態で使用してもよい。
【0015】
なお、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、例えば、ホルダ用穴7,7は円形ではなく、四角形や六角形であってもよいほか、景品収容部11aの天部17の指掛け穴20は、天部17の中心からずれた位置に設けてもよい。また、景品収容部11aに収容する景品はビールのつまみではなく、ミニ玩具などであってもよいほか、前記景品収容部11aはあえて設けなくてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】収容ボックスの正面図。
【図2】同じく背面図。
【図3】同じく平面図。
【図4】開閉蓋を開いた状態の縦断面図。
【図5】ホルダとして使用している状態を示す斜視図。
【図6】開閉蓋を開くとともに景品収容部を引き出した状態を示す部分縦断面図。
【符号の説明】
【0017】
1 収容ボックス
2 開閉蓋
3 容器取出し口
4 底面
5,6 側面
7 ホルダ用穴
8 窓部
9,10 折り部
11 延長片
11a 景品収容部
12,13,14,15 折り部
16 底部
17 天部
18,19 側部
20 指掛け穴
21 フラップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部に開閉蓋で開閉する容器取出し口を有するとともに、内部に複数の飲料容器を収容可能な長方体形状となし、その側面には飲料容器を挿入し得るよう形成したホルダ用穴を設けた飲料容器の収容ボックス。
【請求項2】
上部に開閉蓋で開閉する容器取出し口を有するとともに、内部に複数の飲料容器を収容可能な長方体形状となし、その側面には飲料容器を挿入し得るよう形成したホルダ用穴を設けた飲料容器の収容ボックスであって、前記容器取出し口内側に、前記容器取出し口の一側から延びる延長片を底部と天部と一対の側部を有するよう折り曲げてなる景品収容部を引き出し可能に配置するとともに、前記景品収容部の天部に指掛け穴を設けた飲料容器の収容ボックス。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2008−44639(P2008−44639A)
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−220857(P2006−220857)
【出願日】平成18年8月14日(2006.8.14)
【出願人】(390004949)株式会社協同制作 (18)
【Fターム(参考)】