説明

飲料抽出装置

【課題】被抽出物(例えば薬草、山野草、茶葉等)の成分を抽出して飲料を生成する飲料抽出装置において、被抽出物からの成分抽出の効率を高めつつ、装置を小型化する。
【解決手段】飲料供給装置は、水を貯める貯湯タンク11と被抽出物を格納する抽出室30とを備える。供給路200によって貯湯タンク11から抽出室30に水が供給され、還流路15によって抽出室30から貯湯タンク11に水が還流される。この水の循環によって抽出室30に水を一時的に貯留して、抽出容器33内の被抽出物が水に浸漬されるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被抽出物(例えば薬草、山野草、茶葉等)の成分を抽出して飲料を生成する飲料抽出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
薬草、山野草、茶葉等の被抽出物から飲料用の有効成分を抽出する場合、一般的にはそれぞれの被抽出物に適した温度の熱水中に所定時間浸潰して行われている。これら被抽出物の水抽出に対する成分を大別すると、可溶性成分、難溶性成分、不溶性成分に分けられる。例えば緑茶の可溶性成分としてはカテキン、フラボノール、カフェイン、タンパク質・アミノ酸、ビタミンCなどがあり、難溶性成分では脂質、ポリフェノールなどがあり、不溶性成分では繊維などがある。また、ハトムギ茶、柿の葉茶、イチョウ葉茶、ウコン茶、桑葉茶、ヤマモモ葉茶などの健康茶の機能性成分に関する研究も多くなされ、アンジオテンシンI変換酵素、抗酸化性、フラボノイド含量などが報告され、近年の健康ブームから、さまざまな種類のものが販売され飲用されている。
【0003】
これらの被抽出物から所望する成分を抽出する際は、水質、温度、量、時間が影響を与える。例えば緑茶の場合、中温である40〜60℃でアミノ酸を引き出すと甘味のあるお茶となり、高温の70〜90℃で時間を掛けてカテキンを引き出すと渋味のある健康茶となることなどが良く知られている。抽出に要する時間は被抽出物の種類、形状、湯温などにより異なるが、数分から数十分である。
【0004】
このような抽出を行う従来の飲料抽出装置として、特許文献1、2、及び3に記載されたものが知られている。
特許文献1のものは、抽出皿に載置されたティーバッグに上方から熱湯を散水し、流下した抽出水を再び散水に供し、この循環を繰り返して所望濃度の抽出液を得るようになっている。
特許文献2のものは、循環水回路に配置された抽出容器内にフィルターバッグを入れ、抽出容器内を循環水で液封状態にして所望濃度の抽出液を得るようになっている。
特許文献3のものは、下蓋、上蓋を有する抽出タンク内に被抽出物を入れ、回転シャワーノズルから熱水を供給し、攪拌兼ならし羽根で被抽出物または抽出液を攪拌して所望濃度の抽出液を得るようになっている。
【0005】
【特許文献1】特公平6−18538号公報
【特許文献2】特開2006−346372号公報
【特許文献3】登録実用新案第3022517号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の飲料抽出装置では、被抽出物からの成分抽出の効率を高めつつ、装置を小型化することが困難であるという問題があった。
【0007】
たとえば、特許文献1及び2の飲料抽出装置は、所定温度の熱水を循環しながら抽出機能を発揮するものであるが、被抽出物は熱水と接触したのちの短時間で軟化し膨潤するので、重力方向や水圧方向に塊状となって寄り、塊状内部への水の侵入を阻止するようになる。従って、時間が経過すると、抽出は主に塊状化した被抽出物の表面部のみで行われることになり、成分抽出の効率が低下する。
また、特許文献2では、抽出容器の出口近傍に被抽出物が集まってしまい、塊状化して循環水の流通を妨げ、成分抽出の効率がさらに低下する。
さらに、特許文献3では、被抽出物の塊状化は防げるものの、攪拌等のために必要な駆動部品が多く、装置が大型化してしまう。
【0008】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、被抽出物からの成分抽出の効率を高めつつ、装置を小型化することができる飲料抽出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明に係る飲料抽出装置は、水を貯める貯湯タンクと、被抽出物を格納する抽出室と、貯湯タンクと抽出室とに接続され、貯湯タンクから抽出室に水を供給するための供給路と、貯湯タンクと抽出室とに接続され、水を抽出室から貯湯タンクに戻すための還流路とを備え、抽出室は、水を一時的に貯留し、これによって、被抽出物が水に浸漬されるようにすることを特徴とする。
【0010】
抽出室に貯留される水が所定水位に達している場合、貯留された水の一部が還流路を介して貯湯タンクに戻されてもよい。
貯湯タンクから抽出室への、水の供給を制御する給水制御手段、または抽出室から貯湯タンクへの、水の還流を制御する還流制御手段を備え、給水制御手段または還流制御手段は、抽出室に貯留される水が所定水位に維持されるよう制御を行ってもよい。
【発明の効果】
【0011】
この発明に係る飲料抽出装置によれば、貯湯タンクと抽出室との間で水を循環させ、抽出室に水を一時的に貯留して、抽出容器内の被抽出物が水に浸漬されるようにする。このため、浸漬された被抽出物は抽出容器内で遊動してその表面全体から抽出が行われ、円滑に成分抽出を行うことができる。さらに、被抽出物が循環する水によって遊動するので攪拌が不要となり、攪拌用の駆動部等の構成が省略できる。
したがって、被抽出物からの成分抽出の効率を高めつつ、装置を小型化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による飲料抽出装置を左側面から見た断面図である。図2は、図1の飲料抽出装置を示す正面図であり、抽出室30については正面から見たときの断面を示している。図1において、筐体10は、前面開口を有する箱形である。筐体10の前面上部には、筐体10の前面開口を開閉するドア体36と、ドア体36の開閉状態を検出するドアスイッチ56(図2参照)とが取り付けられている。ドア体36には、利用者によって操作される操作盤37が取り付けられている。
【0013】
筐体10の前面下部には、断面L字状の受皿25が取り付けられている。この受皿25の上部には、断面コ字状の載置台26が配置されている。載置台26は、利用者がコップ等を置くためのものである。載置台26の上方には、出口管43が配置されている。利用者による操作盤37の操作に応じて、この出口管43から載置台26上のコップ等に飲料が注がれる。この載置台26の上面には、複数の開口26aが設けられている。受皿25は、例えばコップから溢れる等して開口26aから流れ落ちた飲料を受ける。筐体10の内部下側には、外部排水系(図示せず)に接続された排水本管23が設けられている。受皿25が受けた飲料は、排水本管23を通って外部排水系に排出される。
【0014】
筐体10の背面上部には、外部水道系20が接続されている。この外部水道系20は、給水弁21及び給水管22を介して、筐体10内の金属製の貯湯タンク11に接続されている。貯湯タンク11は、上部開口の容器形状である。貯湯タンク11の上部開口は、タンク蓋体12によって覆われている。貯湯タンク11の底部11bの下面には、ヒータ17が密着固定されている。外部水道系20から供給される水は、ヒータ17により熱せられる。すなわち、貯湯タンク11内には、水を所定温度に熱したものが貯められる。
【0015】
筐体10の内部前側には、抽出室30が配置されている。貯湯タンク11の下部には、貯湯タンク11内の熱水を抽出室30に供給するための供給路200が接続されている。詳しく説明すると、供給路200は、排水管14、吸入管28、遠心ポンプであるポンプ27、及び吐出管29により構成されている。排水管14の一端は、貯湯タンク11の底部11bに接続されており、他端は排水弁24を介して排水本管23に接続されている。吸入管28は、排水弁24よりも貯湯タンク11側で排水管14から分岐された配管である。すなわち、貯湯タンク11内の熱水は、排水弁24が閉弁された状態でポンプ27が作動された場合に、排水管14、吸入管28、及び吐出管29を通って、抽出室30に供給される。
【0016】
抽出室30は、底部を構成する底板30bと、側部を構成する前板30e、後板30a、及び側面板30c,30d(図2参照)とからなる上部開口の容器形状である。吐出管29は、抽出室30の底板30bに接続されている。抽出室30の後板30aの上端には、抽出室蓋体31の後端が回動可能に取り付けられている。抽出室蓋体31は、抽出室30の上部開口を開閉するものであり、抽出室蓋体31が後上方へ回動されることで開放される。この抽出室蓋体31は、抽出室30の上部を構成している。なお、図示はしないが、抽出室30の上部端面、又は抽出室蓋体31の下面には、パッキンが取り付けられており、抽出室30の上部開口からの蒸気洩れが防止される。
【0017】
図3は、抽出室30の正面拡大図を表す。
底板30bの底面の一部に、吐出管29の吐出開口端29aが設けられている。ここで、吐出開口端29aはたとえば底板30bの最も低い位置に設けられる。これによって、抽出室30から吐出管29に排水される際に抽出室30内に水が残らないようになっている。
【0018】
抽出室30の内部には、誘導部材32が配置されている。この誘導部材32は、吐出管29の吐出開口端29aとの間に所定間隔を空けた位置で、吐出開口端29aの垂直上方に配置されている。誘導部材32は抽出室30内に延びる形状であり、誘導部材32の鉛直方向投影面積は、吐出開口端29aの開口面積より大きくされている。すなわち、誘導部材32は、吐出開口端29aから吐出された熱水を周囲の隙間に向けて分散させる。また、誘導部材32は、垂直上方から見て、吐出開口端29aの全体を覆う形状であってもよい。また、この例では、誘導部材32の底面は水平である。
なお、図示はしないが、誘導部材32は、脚部を介して底板30b上に載置されてよい。また、誘導部材32は、後板30a、底板30b、側面板30c,30dの少なくとも1つに一体に設けられてもよい。
【0019】
また、抽出室30内に、薬草、山野草、及び茶葉等の被抽出物を収納した抽出容器33が設置される。抽出室30に熱水が供給されることで、抽出容器33内の被抽出物が熱水に浸漬されて、被抽出物から飲料用の有効成分が抽出される。
図4は、抽出容器33の形状を表す。抽出容器33は、抽出容器33の上側部分を構成する上網体33aと、抽出容器33の下側部分を構成する下網体33bとからなる。上網体33aおよび下網体33bは、それぞれ金属製の網体を含む。網体の網の粗さは、抽出容器33の内部に収容される被抽出物の小片・粒子等は通過できないが、水や、被抽出物から抽出されて水に溶解した成分は通過できるように設計される。
上網体33aはその下端に嵌合部33cを有し、下網体33bはその上端に嵌合部33dを有する。嵌合部33cおよび嵌合部33dが互いに嵌合することによって、上網体33aおよび下網体33bは互いに固定され、多少の外力で分離したり互いに回転したりすることがなくなる。ただし、この固定の強さは、人間が容易に取り外せる程度となるように設計される。
【0020】
図5は、上網体33aおよび下網体33bが分離した状態を表す。このように分離した状態で、上網体33aまたは下網体33bの内部に被抽出物を配置し、再び上網体33aおよび下網体33bを嵌合させることによって、抽出容器33の内部に被抽出物を収納することができるようになっている。
なお、被抽出物を抽出容器33に直接収納する構成ではなく、被抽出物をフィルターバッグの内部に収納し、このフィルターバッグを抽出容器33に収納する構成としてもよい。このようにすることで、メンテナンスが容易となる。
【0021】
図2および図3に示すように、抽出室30の後板30aには、底板30bから所定寸法だけ立ち上がった位置に還流路15が接続されている。還流路15の他端は、貯湯タンク11の前板11c(図1)に接続されている。この還流路15は、被抽出物から成分を抽出した抽出水を貯湯タンク11に還流させるための配管である。抽出室30に貯留される水が所定水位(すなわち還流路15の下端)に達している場合、貯留された水の一部が還流路15を介して貯湯タンク11に戻されることになる。貯湯タンク11内に戻された抽出水は、再び抽出室30に供給される。この抽出水の循環が繰り返し行われることで、抽出水すなわち飲料の濃度調整が行われる。
【0022】
図6は、抽出容器33が抽出室30内に収納された状態を表す。抽出容器33の底部が底板30bに接触して支持されている。
誘導部材32は吐出管29の吐出開口端29aの鉛直方向上側に設けられている。このため、誘導部材32は、吐出開口端29aから供給される水が抽出室30の外部に噴出することを防止する。また、誘導部材32は、供給される水が直接的に還流路15に流入することを防止する。さらに、誘導部材32は、供給される水が抽出容器33を直撃する、すなわち高い水圧をもって抽出容器33に衝突することを防止する。
このように、吐出管29の吐出開口端29aは抽出室30の底部30bに設けられ、抽出容器33は吐出開口端29aから吐出される水の直撃を受けない位置に配置されている。
ここで、誘導部材32が設けられる位置は、必ずしも吐出開口端29aの鉛直方向上側でなくともよく、吐出開口端29a近傍における吐出管29の角度や、還流路15の配置、抽出容器33の配置等に応じて変更されてもよい。
【0023】
図1に示すように、抽出室30は、貯湯タンク11の上限水位Aよりも上方に配置されている。すなわち、抽出室30の底面が貯湯タンク11内の水面よりも高くなる位置に配置されている。これにより、ポンプ27が停止されたときには、水面の差による圧力によって、抽出室30内の殆どの水が供給路200側に戻される。従って、ポンプ27が停止されると、被抽出物の浸漬が解除されて、成分抽出が終了される。
【0024】
貯湯タンク11の前板11cの下限水位B付近には、注出管16が接続されている。注出管16は、注出弁42を介して出口管43に接続されている。すなわち、注出弁42が開弁されると、貯湯タンク11内の飲料が出口管43から注ぎ出される。
【0025】
タンク蓋体12には、水温検知センサ18と、水位センサ19とが取り付けられている。水温検知センサ18は、貯湯タンク11内の水温を検知するためのセンサである。水位センサ19は、ステム19a、フロート19b、ストッパ19c、上限水位スイッチ19d、及び下限水位スイッチ19eを有している。ステム19aは、貯湯タンク11の高さ方向に沿って延在している。フロート19bは、ステム19aに案内されて貯湯タンク11内の水面とともに変位する。また、フロート19bは、図示はしないが磁石を内蔵している。ストッパ19cは、ステム19aの下部に取り付けられた板である。このストッパ19cは、フロート19bの下方への変位を規制するものである。上限及び下限水位スイッチ19d,19eは、上限水位A付近と下限水位B付近にそれぞれ配置されている。これら上限及び下限水位スイッチ19d,19eは、リードスイッチにより構成されている。すなわち、上限及び下限水位スイッチ19d,19eは、フロート19bが内蔵する磁石の磁力によりON,OFFされるスイッチである。上限及び下限水位スイッチ19d,19eは、貯湯タンク11内の水面が上限水位A又は下限水位Bに達したことを示す信号をそれぞれ出力する。
【0026】
筐体10内の前側上部には、制御盤44が配置されている。制御盤44は、操作盤37、ドアスイッチ56(図2参照)、水温検知センサ18、及び水位センサ19からの信号に基づいて、給水弁21及び注出弁42の開閉とポンプ27の動作とを制御する。なお、制御盤44及び操作盤37の構成については、後に詳しく説明する。
【0027】
貯湯タンク11の後板11aには、オーバーフロー管13の一端が接続されている。このオーバーフロー管13の一端は、上限水位Aよりも上方に配置されている。オーバーフロー管13の他端は、排水本管23に接続されている。オーバーフロー管13は、仮に水位センサ19、給水弁21、又は制御盤44に異常が生じて、上限水位Aを超える水が外部水道系20から供給された場合に、排水本管23を通して過剰な供給水を外部排水系に排出するための配管である。
【0028】
次に、飲料抽出装置の制御系の構成について説明する。図7は、図1の操作盤37を示す正面図である。図7おいて、操作盤37の前面には、第1運転ランプ38、準備中ランプ39、注出スイッチ40、表示パネル41が設けられている。第1運転ランプ38は、飲料抽出装置が運転状態であるか否かを示す表示ランプである。準備中ランプ39は、成分抽出動作が実施されている途中か否かを示す表示ランプである。注出スイッチ40は、載置台26(図1参照)上のコップ等に飲料を注ぐための操作スイッチである。
【0029】
ここで、被抽出物の種類は、例えば薬草、山野草、及び茶葉等、数多くある。一般に、成分抽出は、それぞれの被抽出物に適した温度及び時間で行われる。表示パネル41としては、例えば液晶タッチパネル等が用いられ、利用者に被抽出物の種類を決定させるためのものである。すなわち、表示パネル41は、種類別に被抽出物の例を表示する。また、表示パネル41は、利用者により選択された被抽出物の種類を示す信号を出力する。
【0030】
次に、図8は、図1の制御盤44を示す正面図である。制御盤44の前面には、電源スイッチ45、運転スイッチ46、第2運転ランプ47、抽出スイッチ48、抽出ランプ49、抽出温度設定手段50、抽出温度表示部51、抽出時間設定手段52、抽出時間表示部53、保存温度設定手段54、保存温度表示部55、注出時間設定手段59、及び注出時間表示部60が設けられている。
【0031】
電源スイッチ45は、電源投入のための操作スイッチである。運転スイッチ46は、電源が投入された後に飲料抽出装置を運転状態にするための操作スイッチである。第2運転ランプ47は、第1運転ランプ38と連動して動作する表示ランプであり、飲料抽出装置が運転状態であるか否かを示す表示ランプである。
【0032】
抽出スイッチ48は、抽出動作を開始させるための操作スイッチである。抽出ランプ49は、成分抽出動作が行われているか否かを示す表示ランプである。抽出温度設定手段50は、成分抽出の温度を手動で設定するための操作部であり、たとえば40〜95℃の範囲で設定できる。抽出温度表示部51は、表示パネル41で選択された被抽出物に対応する抽出温度、又は抽出温度設定手段50で変更された抽出温度を表示する表示部である。抽出時間設定手段52は、成分抽出の時間を手動で設定するための操作部であり、数分〜数十分の範囲、たとえば1分〜60分の範囲で設定できる。抽出時間表示部53は、表示パネル41で選択された被抽出物に対応する抽出時間、又は抽出時間設定手段52で変更された抽出時間を表示する表示部である。
【0033】
保存温度設定手段54は、成分抽出後の飲料を保存する温度である保存設定温度を手動で設定するための操作部である。保存温度表示部55は、表示パネル41で選択された被抽出物に対応する保存設定温度、又は保存温度設定手段54で変更された保存設定温度を表示する表示部である。
【0034】
注出時間設定手段59は、コップ等の大きさに応じて注出弁42(図1参照)の開弁時間を設定するための操作部である。注出時間表示部60は、注出時間設定手段59で設定された注出弁42の開弁時間を表示する表示部である。
【0035】
次に、図9は、図8の制御盤44に内蔵されている制御装置58を示すブロック図である。図9において、表示パネル41には、タッチパネル部分である種別設定操作部41aと、被抽出物の種類等の情報を表示する表示部41bとを有している。制御装置58は、制御盤44に内蔵されている制御ユニットである。
【0036】
制御装置58の入力側には、表示パネル41の種別設定操作部41a、電源スイッチ45、運転スイッチ46、ドアスイッチ56、抽出スイッチ48、上限水位スイッチ19d、下限水位スイッチ19e、水温検知センサ18、注出スイッチ40、抽出温度設定手段50、抽出時間設定手段52、保存温度設定手段54、及び注出時間設定手段59が接続されている。
【0037】
制御装置58の出力側には、表示パネル41の表示部41b、第1及び第2運転ランプ38,47、準備中ランプ39、抽出ランプ49、給水弁21、注出弁42、ヒータ17、ポンプ27、抽出温度表示部51、抽出時間表示部53、保存温度表示部55、及び注出時間表示部60が接続されている。
【0038】
制御装置58は、マイクロコンピュータ58a、メモリ58b、及びタイマ58cを内蔵している。メモリ58bはプログラム等の情報を記憶している。マイクロコンピュータ58aは、入力側から入力される情報と、メモリ58bの情報と、タイマ58cの情報とに基づいて、出力側の表示部41b等の動作を制御する。
【0039】
次に、制御装置58の制御による飲料抽出装置の動作について説明する。
図10および図11は、図9の制御装置58の制御による飲料抽出装置の動作を示すフローチャートである。図10において、利用者によって電源スイッチ45がONされると(ステップS1)、制御装置58は設定処理動作を行う(ステップS2)。すなわち、表示パネル41の表示部41bに種類別の被抽出物の例が表示される。ここで、利用者は、被抽出物を収納した抽出容器33を抽出室30内に設置するとともに、種別設定操作部41aを用いて被抽出物の種類選択を行う。種別設定操作部41aを用いての被抽出物の種類選択が行われると、選択された被抽出物の種類を示す信号が種別設定操作部41aから制御装置58に入力される。被抽出物の種類を示す信号が入力されると、制御装置58は、被抽出物の種類に応じた制御情報、たとえば抽出設定温度、抽出設定時間、及び保存設定温度をメモリ58bからそれぞれ取得する。また、制御装置58は、取得した抽出設定温度、抽出設定時間、及び保存設定温度を、抽出温度表示部51、抽出時間表示部53、及び保存温度表示部55にそれぞれ表示する。これ以降、利用者による抽出温度設定手段50、抽出時間設定手段52、及び保存温度設定手段54の操作が有れば、制御装置58は、その操作に応じて、抽出設定温度、抽出設定時間、及び保存設定温度等の制御情報を変更する。
【0040】
設定処理動作が行われた後に、運転スイッチ46のONが制御装置58により検出されると(ステップS3)、制御装置58は第1及び第2運転ランプ38,47と準備中ランプ39とを点灯させ(ステップS4)、給水動作(ステップS5〜S7)、加熱動作(ステップS8〜S10)、及び成分抽出動作(ステップS11〜S16)を行う。
【0041】
すなわち、給水動作として、上限水位スイッチ19dがONであるか否かが制御装置58により判定され(ステップS5)、ONでないと判定された場合に給水弁21が開弁され貯湯タンク11内に水が供給される(ステップS6)。一方、上限水位スイッチ19dがONであると判定された場合、給水弁21が閉弁され給水動作が終了される(ステップS7)。
【0042】
給水動作が終了されると、加熱動作として、水温検知センサ18により検知された水温が抽出設定温度に達しているか否かが制御装置58により判定され(ステップS8)、達していないと判定された場合に、ヒータ17がONされて貯湯タンク11内の水が加熱される(ステップS9)。一方、水温が抽出設定温度に達していると判定された場合、ヒータ17がOFFされて加熱動作が終了される(ステップS10)。
【0043】
加熱動作が終了されると、成分抽出動作として、抽出スイッチ48がONされているか否かが制御装置58により判定され(ステップS11)、ONされていないと判定された場合、前述の注水動作と加熱動作とが繰り返し行われる(ステップS5〜S10)。これに対して、抽出スイッチ48がONされていると判定された場合、制御装置58は抽出ランプ49を点灯させるとともに(ステップS12)、ドアスイッチ56がONされているか否かを判定する(ステップS13)。このとき、ドアスイッチ56がONされていると判定されると、制御装置58はポンプ27をONするとともに抽出時間の計時を開始し(ステップS14)、計時されている抽出時間が抽出設定時間に達したか否かが判定される(ステップS15)。
【0044】
このとき、ポンプ27がONされることで、貯湯タンク11内の水が、排水管14、吸入管28を通ってポンプ27に吸入される。ポンプ27で加圧された水は、吐出管29から抽出室30内に吐出されるとともに、誘導部材32に衝突して、抽出容器33の周囲に誘導される。抽出室30の水位が上昇すると、被抽出物が熱水に浸漬されて成分が抽出される。このときの水の流れは乱流状態であり、抽出容器33への水の流入及び流出が無数の箇所で行われる。これにより、抽出容器33内の被抽出物が乱流水中で揺動され、成分の抽出が促進される。さらに水位上昇した水は、還流路15から貯湯タンク11に戻されて、再びポンプ27に吸入され、吐出管29から抽出室30内に吐出される。この水の循環が行われることで、被抽出物から抽出される成分の濃度が徐々に高まる。
【0045】
ステップS15において、計時されている抽出時間が抽出設定時間に達したと判定されると、ポンプ27がOFFされるとともに抽出時間の計時が終了され、成分抽出動作が終了される(ステップS16)。この抽出設定時間は、貯湯タンク11内における被抽出物の成分濃度が最適となるように設定される。
【0046】
このとき、抽出室30内に残留していた水は、吐出開口端29aから、吐出管29、ポンプ27、吸入管28、及び排水管14を通って、貯湯タンク11に戻る。ここで、抽出室30の底面が貯湯タンク11内の水面よりも高くなる位置に抽出室30が配置されているので、抽出室30内には水が残らない。これにより、被抽出物の浸漬が解除されて、これ以上の成分抽出はなくなる。
【0047】
なお、図示はしないが、ドア体36が開かれた状態での抽出動作は好ましくないので、成分抽出動作中にドアスイッチ56のOFFが検出されると、ポンプ27の運転と抽出時間の計時とが中断される。この中断の後にドアスイッチ56のONが検出されると、ポンプ27の運転と抽出時間の計時とが再開される。
【0048】
成分抽出動作が終了されると、注出・保存動作が開始される(ステップS17〜S30)。すなわち、抽出ランプ49及び準備中ランプ39が消灯されるとともに、保存時間の計時が開始され(ステップS17)、注出スイッチ40がONされているか否かが制御装置58により判定される(ステップS18)。このとき、ONされていると判定された場合、注出弁42が開弁されて飲料の注出が行われる(ステップS19)。その次に、飲料を注出している時間が注出設定時間に達したか否かが制御装置58により判定され(ステップS20)、注出設定時間に達したと判定された場合、注出弁42が閉弁されて飲料の注出が終了される(ステップS21)。
【0049】
飲料の注出が終了されると、下限水位スイッチ19eがONされたか否かが制御装置58により判定され(ステップS22)、下限水位スイッチ19eがONされていないと判定された場合、すなわち飲料の量がまだ十分に有ることが検出された場合には、計時されている保存時間が保存設定時間に達したか否かが判定される(ステップS23)。保存時間が保存設定時間に達していないと判定された場合、処理はステップS18に戻り、注出スイッチ40がONされているか否かが再度判定される(ステップS18)。
【0050】
ステップS18において注出スイッチ40がONされていないと判定された場合には、水温検知センサ18により検知された水温が保存設定温度よりも低いか否かが制御装置58により判定される(ステップS24)。このとき、検知水温が保存設定温度よりも低いと判定されると、ヒータ17がONされて貯湯タンク11内の飲料が温められる(ステップS25)。これに対して、検知水温が保存設定温度よりも低くないと判定された場合には、ヒータ17がOFFされて、貯湯タンク11内の飲料が自然放熱される(ステップS26)。なお、この動作説明では、抽出設定温度と保存設定温度とが同程度であるという前提で説明しており、成分抽出動作が終了した直後に飲料を注出できるように説明している。しかしながら、抽出設定温度と保存設定温度とが大きく異なる場合もある。この場合、検知温度が保存設定温度になるまで準備中ランプ39を点灯しておき、検知温度が保存設定温度になった後に飲料を注出できるようにしてもよい。また、検知温度が保存設定温度よりも高い又は低いということを表示部41bに表示し、通常よりも熱い又は冷たいということを利用者が認識できるように構成していれば、この動作説明と同様に成分抽出動作が終了した直後に飲料を注出できるようにしていてもよい。
【0051】
これに対して、飲料の注出によって貯湯タンク11内の水位が下がり、下限水位スイッチ19eがONされていると判定された場合、表示部41bに注出終了の表示がなされるとともに(ステップS27)、第1及び第2運転ランプ38,47が消灯され(ステップS28)、運転スイッチ46が自動的にOFFされる(ステップS29)。
【0052】
一方、下限水位スイッチ19eがONされておらず飲料の量は十分にあると判定された場合でも、計時されている保存時間が保存設定時間に達したときには、表示部41bに保存終了が表示されるとともに保存時間の計時が終了され(ステップS30)、第1及び第2運転ランプ38,47が消灯されるとともに(ステップS28)、運転スイッチ46が自動的にOFFされる(ステップS29)。
【0053】
注出終了又は保存終了の表示は、電源スイッチ45がOFFされるまで継続される。利用者は、注出終了又は保存終了の表示を確認した場合は、電源スイッチ45をOFFにするとともに、排水弁24を開弁し、飲料抽出装置内に残っている飲料をすべて排出すればよい。ここで、電源スイッチ45がOFFとなる際に、排水弁24が自動的に開弁されるようにしてもよい。また、図示はしないが、制御盤44に排水スイッチを設け、利用者がこの排水スイッチを操作することに応じて排水弁24が開弁されてもよい。
また、利用者は、抽出室蓋体31を開放して、抽出容器33を取り出して被抽出物を廃棄すればよい。なお、被抽出物の廃棄は、抽出ランプ49が消灯された後であれば、いつでも可能である。そして、電源スイッチ45が改めてONされると、前述の給水動作、加熱動作、成分抽出動作、及び注出・保存動作が改めて実施される。
【0054】
このように、実施の形態1に係る飲料抽出装置は、貯湯タンク11と抽出室30との間で水を循環させ、抽出室30に水を一時的に貯留して、抽出容器33内の被抽出物が水に浸漬されるようにする。このため、浸漬された被抽出物は抽出容器33内で遊動してその表面全体から抽出が行われ、円滑に成分抽出を行うことができる。
さらに、循環する水によって被抽出物が自動的に遊動するので攪拌が不要となり、攪拌用の駆動部等の構成が省略できる。
したがって、実施の形態1に係る飲料抽出装置は、被抽出物からの成分抽出の効率を高めつつ、装置を小型化することができる。
【0055】
また、水の循環は強制的な水圧によるものではなく、還流路15を介したオーバーフローによるものである。このため、被抽出物の攪拌がゆっくりとなされるので、被抽出物が流動する熱水中で遊動して十分に分散し、成分抽出の効果をさらに高めることができる。さらに、攪拌がゆっくりであるため、各成分の溶出が段階的となる。すなわち、被抽出物の成分のうち可溶性成分が先に溶出し、ある程度の時間が経過した後に難溶性成分の溶出が始まることになる。このため、所望の成分が含まれる飲料を得るための抽出時間の制御および設定を容易にすることができる。
【0056】
また、攪拌用の駆動部等が不要となるため、故障率を低下させ、装置を低コスト化することができる。さらに、成分抽出が効率的になることにより、被抽出物の量を適正とすることが容易になり、抽出される成分量を一定として飲料の品質を安定させることができる。加えて、攪拌用の駆動部がないので、被抽出物が細分化されることがなく、このため、抽出容器33の網目等に被抽出物が詰まったり、抽出液すなわち飲料が混濁したりする事態を防止することができる。
【0057】
また、吐出管29の吐出開口端29aは抽出室30の底部30bに設けられ、抽出容器33は吐出開口端29aから吐出される水の直撃を受けない位置に配置されている。このため、抽出容器33を浸漬する水は特定の方向に強い圧力を受けず、乱流状態となるので、個々の被抽出物が水中で遊動する作用をより強くする。これによって、成分抽出をより効率的にすることができる。
また、誘導部材32は吐出管29の吐出開口端29aの鉛直方向上側に設けられているので、供給される熱水が抽出室30の外部に噴出することを防止でき、安全性が向上する。
【0058】
また、ステップS16においてポンプ27がOFFとなると、抽出室30内の水が吐出開口端29aから貯湯タンク11に戻り、被抽出物の浸漬が解除される。このため、抽出が行われる時間を最適となるよう制御することができるので、難溶性成分の抽出による色・味・匂い等の変化を防止することができる。また、これによって、構造を簡素化し、装置を低コスト化・小型化することができる。
【0059】
実施の形態1の変形例として、図6に示す誘導部材32の代わりに、図12に示す誘導部材34または図13に示す誘導部材35が用いられてもよい。
図12において、誘導部材34は水平ではなく、少なくともその底面は傾斜して配置されている。この傾斜は、吐出開口端29aから流入した水を抽出容器33とは反対側に誘導する方向である。このような構成によって、誘導部材34は、吐出開口端29aから供給される水が抽出容器33を直撃することをより確実に防止することができる。
【0060】
図13において、誘導部材35は平板状であり、底板30b、側面板30c、側面板30dから所定の間隔をおいて水平に配置されている。抽出容器33は、誘導部材35に載置される。このような構成によって、誘導部材35は、吐出開口端29aから供給される水が抽出室30の外部に噴出したり、直接的に還流路15に流入したり、抽出容器33を直撃したりすることをより確実に防止する。
【0061】
実施の形態2.
実施の形態2は、実施の形態1における吐出管29及び抽出室30を、図14に示す構造としたものである。
図14は、図2の吐出管29及び抽出室30に相当する部分の拡大図である。吐出管29及び抽出室30の代わりに、吐出管75及び抽出室130が配置されている。吐出管75は、その上部に逆U字形状部75aを備え、この逆U字形状部75aが抽出室130の側面板130cを貫通して抽出室130内を下方に延びている。底板130bの一部に一段低い箇所である凹部76が形成され、吐出管75の吐出開口端75bは、凹部76の近傍、所定寸法上方で下向きに開口する。ここで、吐出開口端75bは、上限水位Aよりも高い位置に配置される。
なお、実施の形態1における誘導部材32は配置されない。
【0062】
ポンプ27が運転され水が圧送されると、吐出開口端75bから凹部76に水が吐出される。ここで、抽出室130に供給される水は凹部76に向かって下向きに吐出されるので、水が抽出室130の外部に噴出することを防止でき、また、供給される水が直接的に還流路15に流入することを防止できる。さらに、供給される水が抽出容器33を直撃することを防止できる。このように、実施の形態2においては凹部76が実施の形態1における誘導部材32と同様の機能を果たす。
【0063】
吐出開口端75bは、上限水位Aよりも高い位置にあるので、ポンプ27の運転が停止すると、抽出容器33内の水は逆U字形状部75aの管内で発生するサイフォン現象により吐出開口端75bに吸込まれて、貯湯タンク11に戻る。サイフォン現象が消滅したのち凹部76に僅かの水が残留するが、抽出容器33が配置される空間である配設部Mには残留水がない。
【0064】
このように、実施の形態2に係る飲料抽出装置は、貯湯タンク11と抽出室130との間で水を循環させ、抽出室130に水を一時的に貯留して、抽出容器33内の被抽出物が水に浸漬されるようにする。このため、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
さらに、実施の形態2によれば、吐出管75が逆U字形状部75aを有するので、吐出開口端75bを下向きに開口させることができる。このため、凹部76に実施の形態1における誘導部材32と同様の機能を持たせることができ、実施の形態1と同様の効果を得つつ、誘導部材32のような構造を不要とすることができる。
【0065】
実施の形態3.
実施の形態3は、実施の形態1において、注出弁42に貯湯タンク11からでなく吐出管29から飲料を供給する構成としたものである。
図15は、図1に相当する図である。吐出管77がポンプ27の吐出口と抽出室30とを連通する。吐出管77の途中から注出管77bが分岐し、吐出管77と注出弁42とを連通する。吐出管77において、注出管77bと抽出室30との間には、電磁開閉弁70が設けられている。供給路201は、排水管14、吸入管28、ポンプ27、吐出管77、及び電磁開閉弁70により構成されている。また、この電磁開閉弁70は、制御装置58の出力側に接続される。
ポンプ27は、抽出動作だけでなく注出動作にも用いられる。すなわち、ステップS19〜S22において、注出スイッチ40がオンされるとポンプ27が運転開始すると共に注出弁42が開弁し、所定時間後にポンプ27の運転停止と注出弁42の閉弁が行われる。
【0066】
電磁開閉弁70は、抽出動作においてポンプ27の運転開始と同時に開弁し、抽出動作を可能にする。また、電磁開閉弁70は、ポンプ27の運転が停止した後、所定時間が経過した時点で閉弁し、注出動作のためにポンプ27から供給される水が抽出室30に供給されないようにする。
【0067】
このように、実施の形態3に係る飲料抽出装置は、貯湯タンク11と抽出室30との間で水を循環させ、抽出室30に水を一時的に貯留して、抽出容器33内の被抽出物が水に浸漬されるようにする。このため、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
さらに、実施の形態3においては、ポンプ27によって飲料が強制的に注出されるので、実施の形態1のように自然落差すなわち重力の効果のみで注出される構成に比べ、注出時間を短縮することができ、かつ注出量を安定させることができる。
【0068】
実施の形態4.
実施の形態4は、実施の形態1において、水を抽出室30の下方向からでなく上方向から供給する構成としたものである。
図16および図17は、それぞれ実施の形態1における図1および図2に相当する図である。実施の形態4に係る飲料抽出装置は、ポンプ27の代わりにポンプ101を備える。ポンプ101は電動ポンプであり、たとえばスクリューポンプである。ポンプ101はタンク蓋体12の上方に配置される。
【0069】
ポンプ101の吸入口には吸入パイプ101aの一端が接続される。吸入パイプ101aはポンプ101の下方に延びてタンク蓋体12を貫通し、その他端である吸入開口端101bは貯湯タンク11の内部、上限水位Aと下限水位Bとの間に開口する。
また、ポンプ101の吐出口には吐出パイプ101cの一端が接続される。吐出パイプ101cは抽出室230に向かって水平に延び、抽出室230の上方で下向きに曲がって抽出室蓋体231を貫通し、その他端である吐出開口端101dは抽出室230の内部に下向きに開口する。供給路202は、吸入パイプ101a、ポンプ101、及び吐出パイプ101cにより構成されている。
【0070】
抽出室230の底板230bの水平レベル位置、すなわち底板230bに接する位置に、抽出室排水手段である小孔300が設けられている。小孔300の一端は後板230aに設けられ、他端は貯湯タンク11に連結されている。この小孔300を介して抽出室230と貯湯タンク11とは連通されている。
また、ポンプ101が抽出室230内に供給する水に比べて、抽出室230から小孔300を介して貯湯タンク11へと流れる水が少量となるように、小孔300の径はポンプ101の能力に応じて決定される。
【0071】
実施の形態4に係る飲料抽出装置において、制御装置58は、実施の形態1と同じく、図10および図11に示すフローチャートに従って動作する。
ステップS14においてポンプ101が作動すると、貯湯タンク11内の水が吸入されて吐出パイプ101cの吐出開口端101dから吐出される。吐出された水の一部は小孔300から貯湯タンク11内に戻るが、上述のように比較的少量しか排水しないように小孔300の径が設定されているので、抽出室230内の水位は上昇し、上方位置に開口している還流路15を介して貯湯タンク11内へ流入する。抽出室230に貯留される水が所定水位(すなわち還流路15の下端)に達している場合、貯留された水の一部が還流路15を介して貯湯タンク11に戻されることになる。
【0072】
ポンプ101が作動して十分時間が経過した後、抽出室230内には、底板230bから還流路15までの水深の貯留水があり、貯留水は吐出開口端101dから連続して吐出される水によって攪拌流動している。
抽出室230内に収納されている抽出容器33内の被抽出物は、攪拌状態で流動する水中で分散しながら遊動し、これによって成分が効率的に抽出される。
【0073】
所定の抽出時間が経過し、ステップS16においてポンプ101が停止すると、吐出開口端101dからの吐出水がなくなり、抽出室230内の水位が低下する。これによって抽出室230内の貯留水は還流路15に流入しなくなり、小孔300のみを介して貯湯タンク11内へ戻ることになる。ここで小孔300は抽出室230の底部230bに接して設けられているので、貯留水の殆どが抽出室230内から排出される。
【0074】
このように、実施の形態4に係る飲料抽出装置は、貯湯タンク11と抽出室230との間で水を循環させ、抽出室230に水を一時的に貯留して、抽出容器33内の被抽出物が水に浸漬されるようにする。このため、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0075】
実施の形態5.
実施の形態5は、実施の形態4において、抽出室排水手段として小孔300の代わりに排水管302を設けたものである。
図18および図19は、それぞれ実施の形態4における図16および図17に相当する図である。実施の形態5に係る飲料抽出装置は、抽出室排水手段として排水管302を備える。排水管302の一端は抽出室30の底部30bに接続され、他端は排水本管323に接続されている。また、排水管302において、抽出室30側端の近傍には、電磁開閉弁である排水弁301が設けられる。この排水弁301は、制御装置58の出力側に接続される。なお、供給路202は、吸入パイプ101a、ポンプ101、及び吐出パイプ101cにより構成されている。
【0076】
実施の形態5に係る飲料抽出装置において、制御装置58は、実施の形態1および4と同じく、図10および図11に示すフローチャートに従って動作する。ただし、排水弁301は、ポンプ101が作動している間は閉弁しており、ポンプ101が停止すると開弁する。
すなわち、ステップS15までは、制御装置58は排水弁301を閉弁させておく。このため、吐出開口端101dから抽出室30に供給される水は、抽出室30に貯留された後還流路15を介して貯湯タンク11に流れる。抽出室30に貯留される水が所定水位(すなわち還流路15の下端)に達している場合、貯留された水の一部が還流路15を介して貯湯タンク11に戻されることになる。また、制御装置58は、ステップS16において排水弁301を開弁する。このため、抽出が終了すると、抽出室30内の水は排水管302を介して排水本管323に排水される。
【0077】
このように、実施の形態5に係る飲料抽出装置は、貯湯タンク11と抽出室30との間で水を循環させ、抽出室30に水を一時的に貯留して、抽出容器33内の被抽出物が水に浸漬されるようにする。このため、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0078】
実施の形態6.
実施の形態6は、実施の形態4において、抽出室230を貯湯タンク11の上方に配置するものである。
図20は、実施の形態4における図16に相当する図である。実施の形態6に係る飲料抽出装置は、抽出室304を貯湯タンク11の上方に備える。抽出室304から貯湯タンク11への還流路として、オーバーフローパイプ305が設けられる。オーバーフローパイプ305の一端である上部開口端305aは、抽出室304の底部304aから所定寸法立ち上がった位置に開口し、他端は貯湯タンク11内に開口している。抽出室304に貯留される水が所定水位(すなわち上部開口端305a)に達している場合、貯留された水の一部がオーバーフローパイプ305を介して貯湯タンク11に戻されることになる。
また、ポンプ101の吐出パイプ307は、抽出室304の上方から抽出室304に貫入し、その吐出開口端307aは抽出室304の内部に開口している。供給路203は、吸入パイプ101a、ポンプ101、及び吐出パイプ307により構成されている。
【0079】
抽出室304内、底部304aに接して、または底部304a付近において、オーバーフローパイプ305の側面には小孔306が穿設され、この小孔306が抽出室304とオーバーフローパイプ305の内部とを連通する。ここで、小孔306の径は、実施の形態4における小孔300と同様に決定される。すなわち、ポンプ101が抽出室304内に供給する水に比べて、抽出室304から小孔306を介して貯湯タンク11へと流れる水が少量となるように、ポンプ101の能力に応じて決定される。
【0080】
実施の形態6に係る飲料抽出装置は、実施の形態4と同様に作動する。
ポンプ101の作動によって吐出パイプ307から抽出室304に供給された水は、小孔306から貯湯タンク11に戻る。ここで、上述のように比較的少量しか排水しないように小孔306の径が設定されているので、抽出室304内の水位は上昇し、所定寸法だけ上方に開口しているオーバーフローパイプ305の上部開口端305aを介して貯湯タンク11内へ流下する。
【0081】
ポンプ101が作動して十分時間が経過した後、抽出室304内には、底部304aからオーバーフローパイプ305の上部開口端305aまでの水深の貯留水があり、貯留水は吐出パイプ307から連続して吐出される水によって攪拌流動している。
抽出室304内に収納されている抽出容器33内の被抽出物は、攪拌状態で流動する水中で分散しながら遊動し、これによって成分が効率的に抽出される。
【0082】
所定の抽出時間が経過し、ステップS16においてポンプ101が停止すると、吐出パイプ307からの吐出水がなくなり、抽出室304内の水位が低下する。これによって抽出室304内の貯留水は上部開口端305aに流入しなくなり、小孔306のみを介して貯湯タンク11内へ戻ることになる。ここで小孔306は抽出室304の底部304a付近に設けられているので、貯留水の殆どが抽出室304内から排出される。
【0083】
このように、実施の形態6に係る飲料抽出装置は、貯湯タンク11と抽出室304との間で水を循環させ、抽出室304に水を一時的に貯留して、抽出容器33内の被抽出物が水に浸漬されるようにする。このため、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0084】
実施の形態7.
実施の形態7は、実施の形態4において、ポンプ101の流量を調節する流量調節手段を設けたものである。
図21および図22は、それぞれ実施の形態4における図16および図17に相当する図である。実施の形態7に係る飲料抽出装置において、ポンプ101の吐出口には吐出パイプ101eの一端が接続される。吐出パイプ101eは抽出室蓋体331を貫通し、その他端である吐出開口端101fは抽出室330の内部に下向きに開口する。吐出パイプ101eには流量調節手段600が設けられる。流量調節手段600は、ポンプ101の動作を制御することによって貯湯タンク11から抽出室330への水の供給を制御する給水制御手段となっている。流量調節手段600は、たとえば可変口径のバルブであり、制御装置58の制御に応じて口径を変更することで、ポンプ101から抽出室330に供給される水の量を調節することができる。
なお、供給路204は、吸入パイプ101a、ポンプ101、吐出パイプ101e、および流量調節手段600により構成されている。
【0085】
抽出室330の底部330bに接して、または底部330b付近に、還流路315が設けられている。還流路315はパイプであり、その一端は抽出室330の後板330aに設けられ、他端は貯湯タンク11に連結されている。この還流路315を介して抽出室330と貯湯タンク11とは連通されている。
還流路315の通水能力、すなわち抽出室330から貯湯タンク11への流量(たとえばリットル/分で表される)は、ほぼ還流路315の径のみで決定され、一定の値となる。ポンプ101の揚水能力(たとえばリットル/分で表される)は、還流路315の通水能力よりも大きくなるよう設計される。また、流量調節手段600は、その流量(たとえばリットル/分で表される)の最大値が還流路315の通水能力より大きく、最小値が還流路315の通水能力より小さくなるように設計されている。
【0086】
また、図示はしないが、抽出室330にはその水位を検出する水位センサが設けられており、水位に関する情報を制御装置58に出力する。ここで、水位センサは、たとえば抽出室330内の水位が一定深度に達したかどうかを検出するものである。水位センサが検出する深度は、たとえば抽出容器33の全体が十分に水没するが、抽出室330の上部から水が溢流することはない深度に設定される。
【0087】
実施の形態7に係る飲料抽出装置において、制御装置58は、実施の形態4と同様に、図10および図11に示すフローチャートに従って動作する。ただし、ポンプ101の運転中、すなわちステップS14〜S16において、流量調節手段600を介して貯湯タンク11から抽出室330に供給される水の量を調節する点が異なる。
ステップS14において、ポンプ101の運転が開始されると貯湯タンク11内の水が吸入され、吐出パイプ101eから抽出室330内に吐出される。抽出室330内に供給された水は、還流路315から貯湯タンク11内へ還流する。ただし、この時点では流量調節手段600の流量は還流路315の流量よりも大きく設定されており、抽出室330内に供給された水の一部が抽出室330内で貯留され水位が上昇する。
【0088】
ステップS15を繰り返し実行する過程で、制御装置58は流量調節手段600を介してポンプ101の給水動作を制御し、抽出室330に供給される水の量を調節する。この調節は、抽出室330内の水が増加して抽出室330の上部から溢流してしまうことがなく、かつ、抽出室330内の水が減少して抽出容器33の一部が浸漬されない状態となることがないようになされる。
具体的には、たとえば、抽出室330の水位が水位センサによって検出される水位に達している場合には、流量調節手段600の流量が還流路315の流量よりも小さくなるよう制御し、抽出室330の水位が水位センサによって検出される水位に達していない場合には、流量調節手段600の流量が還流路315の流量よりも大きくなるよう制御する。このように、流量調節手段600は、抽出室330に貯留される水が所定水位に維持されるよう制御する。
【0089】
このように、実施の形態7に係る飲料抽出装置は、貯湯タンク11と抽出室330との間で水を循環させ、抽出室330に水を一時的に貯留して、抽出容器33内の被抽出物が水に浸漬されるようにする。このため、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0090】
実施の形態7において、流量調節手段600は、ポンプ101の給水動作、たとえばポンプ101から抽出室330に供給される水の量を制御し得るものであれば、他の構成を有してもよい。変形例として、流量調節手段はポンプ101の回転数を制御するものであってもよい。この場合、制御装置58は、水位センサの信号に応じてポンプ101の回転数を制御し、揚水能力を可変とするものであってもよい。
また、他の変形例として、流量調節手段600は手動式のバルブであってもよい。この場合、流量調節手段600は、ポンプ101の揚水能力に応じて利用者が適宜変更するものであってもよい。
また、他の変形例として、流量調節手段600に代えて固定式の絞りを設けてもよい。この絞りは、小径のパイプ等であってもよく、また、ポンプ101の揚水能力に応じて利用者が絞り度を適宜変更するものであってもよい。
【0091】
実施の形態8.
実施の形態8は、実施の形態7において、流量調節を供給路でなく還流路で行う構成としたものである。
図23は、実施の形態7における図21に相当する図である。供給路202は、実施の形態4と同様に、吸入パイプ101a、ポンプ101、及び吐出パイプ101cにより構成されている。実施の形態8に係る飲料抽出装置において、抽出室430の底部430bに接して、または底部430b付近に、還流路415が設けられている。還流路415はパイプであり、その一端は抽出室430の後板430aに設けられ、他端は貯湯タンク11に連結されている。この還流路415を介して抽出室430と貯湯タンク11とは連通されている。
実施の形態7とは異なり、ポンプ101の吐出口に接続される吐出パイプ101cには流量調節手段が設けられない。
【0092】
還流路415には、その流量を調節することによって還流路415の動作を制御する流量調節手段601が設けられる。流量調節手段601は、たとえば可変口径のバルブであり、制御装置58の制御に応じて口径を変更することで、抽出室430から貯湯タンク11に還流する水の量を調節することができる。流量調節手段601は、抽出室430から貯湯タンク11への水の還流を制御する還流制御手段である。
また、流量調節手段601は、その流量の最大値がポンプ101の揚水能力より大きく、最小値がポンプ101の揚水能力より小さくなるように設計されている。
【0093】
実施の形態8に係る飲料抽出装置において、制御装置58は、実施の形態7と同様に、図10および図11に示すフローチャートに従って動作する。ただし、ポンプ101の運転中、すなわちステップS14〜S16において、流量調節手段601を介して抽出室430から貯湯タンク11に還流する水の量を調節する点が異なる。
ステップS14において、ポンプ101の運転が開始されると貯湯タンク11内の水が吸入され、吐出パイプ101cから抽出室430内に吐出される。抽出室430内に供給された水は、還流路415から貯湯タンク11内へ還流する。ただし、この時点では流量調節手段601の流量はポンプ101の揚水能力よりも小さく設定されており、抽出室430内に供給された水の一部が抽出室430内で貯留され水位が上昇する。
【0094】
ステップS15を繰り返し実行する過程で、制御装置58は流量調節手段601を介して、実施の形態7と同様に抽出室430に供給される水の量を調節する。具体的には、たとえば、抽出室430の水位が水位センサによって検出される水位に達している場合には、流量調節手段601の流量がポンプ101の揚水能力よりも大きくなるよう制御し、抽出室430の水位が水位センサによって検出される水位に達していない場合には、流量調節手段601の流量がポンプ101の揚水能力よりも小さくなるよう制御する。このように、流量調節手段601は、抽出室430に貯留される水が所定水位に維持されるよう制御する。
【0095】
このように、実施の形態8に係る飲料抽出装置は、貯湯タンク11と抽出室430との間で水を循環させ、抽出室430に水を一時的に貯留して、抽出容器33内の被抽出物が水に浸漬されるようにする。このため、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0096】
実施の形態8において、流量調節手段600は、還流路415の排水動作、たとえば抽出室430から貯湯タンク11に還流する水の量を制御し得るものであれば、他の構成を有してもよい。変形例として、実施の形態7と同様に、流量調節手段601は手動式のバルブであってもよく、あるいは、流量調節手段601に代えて固定式の絞りを設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】この発明の実施の形態1に係る飲料抽出装置の断面図である。
【図2】図1の飲料抽出装置を示す正面図である。
【図3】図2の抽出室を拡大して示す断面図である。
【図4】図1の抽出容器の形状を示す図である。
【図5】図4の抽出容器の上網体および下網体が分離した状態を示す図である。
【図6】図4の抽出容器が抽出室内に収納された状態を表す。
【図7】図1の操作盤を示す正面図である。
【図8】図1の制御盤を示す正面図である。
【図9】図8の制御盤に内蔵されている制御装置を示すブロック図である。
【図10】図9の制御装置の動作を示すフローチャートの一部である。
【図11】図9の制御装置の動作を示すフローチャートの一部である。
【図12】図6の誘導部材の変形例を示す図である。
【図13】図6の誘導部材の変形例を示す図である。
【図14】この発明の実施の形態2に係る飲料抽出装置の抽出室を示す正面図である。
【図15】この発明の実施の形態3に係る飲料抽出装置の断面図である。
【図16】この発明の実施の形態4に係る飲料抽出装置の断面図である。
【図17】図16の飲料抽出装置の正面図である。
【図18】この発明の実施の形態5に係る飲料抽出装置の断面図である。
【図19】図18の飲料抽出装置の正面図である。
【図20】この発明の実施の形態6に係る飲料抽出装置の断面図である。
【図21】この発明の実施の形態7に係る飲料抽出装置の断面図である。
【図22】図21の飲料抽出装置の正面図である。
【図23】この発明の実施の形態8に係る飲料抽出装置の断面図である。
【符号の説明】
【0098】
11 貯湯タンク、15、315、415 還流路、30、130、230、304、330、430 抽出室、200〜204 供給路、600 流量調節手段(給水制御手段)、601 流量調節手段(還流制御手段)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水を貯める貯湯タンクと、
被抽出物を格納する抽出室と、
前記貯湯タンクと前記抽出室とに接続され、前記貯湯タンクから前記抽出室に前記水を供給するための供給路と、
前記貯湯タンクと前記抽出室とに接続され、前記水を前記抽出室から前記貯湯タンクに戻すための還流路と
を備え、
前記抽出室は、前記水を一時的に貯留し、これによって、前記被抽出物が前記水に浸漬されるようにする
ことを特徴とする飲料抽出装置。
【請求項2】
前記抽出室に貯留される前記水が所定水位に達している場合、貯留された前記水の一部が前記還流路を介して前記貯湯タンクに戻される
ことを特徴とする、請求項1に記載の飲料抽出装置。
【請求項3】
前記貯湯タンクから前記抽出室への、前記水の供給を制御する給水制御手段、または
前記抽出室から前記貯湯タンクへの、前記水の還流を制御する還流制御手段
を備え、
前記給水制御手段または前記還流制御手段は、前記抽出室に貯留される前記水が所定水位に維持されるよう制御を行う
ことを特徴とする、請求項1に記載の飲料抽出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2009−82562(P2009−82562A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−257676(P2007−257676)
【出願日】平成19年10月1日(2007.10.1)
【出願人】(000194893)ホシザキ電機株式会社 (989)
【Fターム(参考)】