説明

飲料用容器

【課題】洗浄を軽減あるいは行わなくても済むリターナブルな飲料容器を提供することである。
【解決手段】
開口する第1の口部121が上端部に形成された外容器10と、開口する第2の口部201が上端部に形成され、外容器10に収容される内容器20と、第1の口部121に対して着脱可能となり、第2の口部201が第1の口部121にその内側から当接するように第2の口部201を第1の口部121に対して固定する口部固定部材30と、第3の口部32が形成され、第1の口部121とともに第2の口部201を開放可能に封鎖する蓋体30とを有する構成となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビール樽容器等の飲料を貯留するための飲料用容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、10リットル、あるいは、20リットルの容量のビール樽容器が提案されている(例えば、特許文献1)。このビール樽容器は、金属製(ステンレス製あるいはアルミニウム合金製)の容器本体を有し、その上部に上カバーが設けられるとともに、その下部に下カバーが設けられた構造となっている。そして、上カバー及び下カバーによってビール樽容器の積み重ねが可能になるとともに、上カバーに形成された取手によって当該ビール樽容器の持ち運びが可能になる。
【0003】
ところで、このビール樽容器は、所謂、リターナブル容器であって、容器本体内にビールを充填して発送した後に空になった状態で回収される。そして、その回収されたビール樽容器は、容器本体の洗浄がなされた後に、再度、当該容器本体にビールが充填れて再利用に供される。このようにして、このビール樽容器は、繰り返し利用される。
【特許文献1】特開平10−167278号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述した従来のビール樽容器のような飲料用容器は、繰り返し利用するために、体積及び重量の大きい金属製の容器本体を洗浄しなければならず、その洗浄コストが嵩む。また、容器本体の金属材料は、洗浄剤の耐性等も考慮して決めなければならず、容器自体のコストも嵩むものとなっていた。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、洗浄を行わなくても済むあるいは容器の洗浄を軽減できるリターナブルな飲料容器を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る飲料用容器は、開口する第1の口部が上端部に形成された外容器と、開口する第2の口部が上端部に形成され、前記外容器に収容される内容器と、前記第1の口部に対して着脱可能となり、前記第2の口部が前記第1の口部にその内側から当接するように前記第2の口部を前記第1の口部に対して固定する口部固定部材と、第3の口部が形成され、前記第1の口部とともに前記第2の口部を開放可能に封鎖する蓋体とを有する構成となる。
【0007】
このような構成により、外容器に収容された内容器の第2の口部が第1の口部に対して着脱自在の口部固定部材にて固定され、第1の口部及び第2の口部が第3の口部の形成された蓋体によって封鎖されるようになるので、蓋体の第3の口部を通して内容器への飲料の出し入れが可能となるとともに、口部固定部材の着脱によって、外容器に収容される内容器の交換が可能になる。
【0008】
また、本発明に係る飲料用容器において、前記蓋体は、前記口部固定部材を兼ね、前記第1の口部に対して着脱可能となり、前記第1の口部への装着により、前記第2の口部を前記第1の口部に対して固定する構成とすることができる。
【0009】
このような構成により、蓋体が口部固定部材を兼ねて、蓋体を外容器の第1の口部に装着することにより当該外容器に収容された内容器の第2の口部が第1の口部に固定されるようになるので、当該飲料用容器の部品点数を減らすことが可能になるとともに、構造もより簡単なものとすることができる。
【0010】
また、本発明に係る飲料用容器において、前記蓋体は、前記第1の口部の円形開口から進入可能な形状となって、その外周面に形成されたネジ山が、前記第1の口部の円形開口から続く内周面に形成されたネジ山に噛合する構造となり、前記第1の口部の前記内周面及び前記蓋体の外周面のそれぞれには、前記第1の口部にその内側から当接した前記第2の口部を挟み込む部分が形成されている構成とすることができる。
【0011】
このような構成により、蓋体を外容器の第一の口部にその開口から嵌め込むようにネジ回し止めすると、外容器に収容された内容器の第2の口部を第1の口部に固定することができるとともに、第1の口部及び第2の口部を蓋体によって閉鎖することができるようになる。
【0012】
更に、本発明に係る飲料用容器において、前記蓋体は、円形開口となる前記第1の口部を覆う形状となって、その内周面に形成されたネジ山が、前記第1の口部の円形開口から続く外周面に形成されたネジ山に噛合する構造となり、前記第1の口部の円形開口を形成する周端縁部及び該周端縁部を覆う前記蓋体の部分のそれぞれには、前記第1の口部にその内側から当接した前記第2の口部を挟み込む部分が形成されている構成とすることができる。
【0013】
このような構成により、蓋体を外容器の第1の口部を覆うようにして回し止めすると、外容器に収容された内容器の第2の口部を第1の口部に固定することができるとともに、第1の口部を第2の口部を蓋体によって閉鎖することができるようになる。
【0014】
また、本発明に係る飲料用容器において、前記外容器は、金属製容器であり、前記内容器は、軟質で可撓性を有する合成樹脂製容器である構成とすることができる。
【0015】
このような構成により、外容器を剛性が大きく機械的な強度の大きくすることができるとともに、内容器を交換などの扱いを容易にすることができる。
【0016】
また、本発明に係る飲料用容器において、前記内容器は、上下方向を横切る方向に伸縮する形状を有する構成とすることができる。
【0017】
このような構成により、内容器が上下方向を横切る方向に伸縮する形状となるので、外容器の第1の口部の開口径が小さくても、比較的容量の大きい内容器を縮めることにより当該外容器に収容することができ、内容器の交換作業を容易に行なうことができる。また、縮められた形状の内容器を合成樹脂にて成形することができるので、内容器を成形する樹脂成形機械(金型等)を小型化することができる。
【0018】
更に、本発明に係る飲料用容器において、前記内容器は、上下方向に伸縮する形状を有する構成とすることができる。
【0019】
このような構成により、縮められた状態の内容器を合成樹脂にて成形することができるので、内容器を成形する樹脂成形機械(金型等)を小型化することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係る飲料用容器によれば、口部固定部材の着脱によって、外容器に収容されて飲料の充填される内容器の交換が可能となるので、使用後の容器の内容器を交換することで洗浄を行なわなくても済むあるいは外容器の簡単な洗浄で済むリターナブルな飲料用容器を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0022】
本発明の第1の実施の形態に係る飲料用容器は、図1〜図4に示すように構成されている。なお、この実施の形態に係る飲料用容器は、ビール樽容器であり、図1は、そのビール樽容器の外観を示す外観斜視図であり、図2は、そのビール樽容器の構成部材を示す分解斜視図であり、図3は、そのビール樽容器の内部の構造を示す断面図であり、図4は、図3におけるA部の詳細図である。
【0023】
図1乃至図3において、このビール樽容器は、外容器10と、外容器10に収容される内容器20とを有している。外容器10は、底が湾曲状となり上部が開放された外容器本体11と、外形が略円錐台形状となる外容器トップ12とから構成されている。外容器10(外容器本体11及び外容器トップ12)は、例えば、アルミニウム合金にて形成された厚さ約1.0mmの金属製容器である。外容器本体11の開口縁部と外容器トップ12の接合縁部122の端縁部とが二重巻締め(溶接であってもよい)により接合固定され、外容器本体11と外容器トップ12とが一体となって外容器10が構成されている。外容器トップ12の上端部、即ち、外容器10の上端には円形に開口する外口部121(第1の口部)が形成されている。また、内容器20は、例えば、LDPE(低密度ポリエチレン)樹脂で形成された厚さ約0.4mmの軟質で可撓性を有する合成樹脂容器であって、上端部に円形に開口する内口部201(第2の口部)が形成されている。
【0024】
蓋体30は、外容器10と同様に、例えば、アルミニウム合金にて形成された厚さ約1.0mmの金属製盆状体であって、外縁部31で囲まれた円盤の中央部に蓋口部32(第3の口部)が設けられた構造となっている。前述した外容器トップ12の外口部121の円形開口から続く内周面にネジ山が形成されており、蓋体30は、外口部121の前記円形開口から進入可能となるとともに、外縁部31の外周面に、外口部121の内周面に形成された前記ネジ山に噛合するネジ山が形成されている。蓋体30に形成された蓋口部32に対して、キャップ40の装着、取外しが可能となっている。また、蓋口部32の具体的な構造は、公知のビール樽容器に設けられているものと同様のものとすることができる。例えば、ビール取り出しのためのバルブ取付け可能な口金構造等があげられる。
【0025】
蓋体30を外口部121にその円形開口から嵌め込むようにしてネジ回し止めすると、外容器10(外容器本体11及び外容器トップ12)に収容された内容器20の内口部201が外容器10(外容器トップ12)の外口部121の内側から当接するように固定されるとともに、外口部121及び内口部201が蓋体30によって封鎖される。更に、詳細にみると、図4(図3におけるA部の詳細図)に示すように、内容器20の内口部201の先端部分が蓋体30の外縁部31に形成された段部31aの外面と、外容器トップ12の外口部121に形成された段部121aの内面とによって挟み込まれ、内容器20の内口部201が外容器トップ12の外口部121に固定される。
【0026】
このように、蓋体30は、外容器10の外口部121とともに内容器20の内口部201を閉鎖する本来の機能と、内容器20の内口部201を外容器10の外口部121に固定する口部固定部材としての機能とを有する。
【0027】
なお、外容器本体11の上部には、外容器トップ12を覆うように上バンパー50が接着等によって固定されている。上バンパー50は、例えば、ABS樹脂で形成され、その周囲に取手51a、51b、51c、51dが形成されている。また、外容器本体11の下部には、上バンパー50と同様に、例えば、ABS樹脂、NBRゴム等にて形成された下バンパー60が接着等によって固定されている。これら上バンパー50及び下バンパー60によってビール樽容器を積み重ねることが可能になり、上バンパー50に形成された取手51a、51b、51c、51dによってビール樽容器の持ち運びが可能となる。
【0028】
このような構造のビール樽容器では、内容器20を交換する場合、蓋体30を外容器トップ12の外口部121から取外すことによって、内容器12の内口部201の外容器トップの外口部121に対する固定を解除した後に、外容器10から内容器20が外口部121を通して引き出される。その後、新たな内容器20が、図5に示すように、縮められた状態で、外容器トップ12の外口部121から外容器10内に入れ込まれ、前述したのと同様に、新たな蓋体30によって、内容器20の内口部201が外容器トップ12の外口部121に固定されつつ外口部121及び内口部201が封鎖される。
【0029】
その後、図6に示すように、蓋口部32からビールが注入され、外容器10内の内容器20にビールが充填される。そして、蓋口部32にキャップ40が装着されて当該ビール樽容器(外容器10及び内容器20)が密封される。
【0030】
このような構造のビール樽容器によれば、内容器20の外容器10からの着脱が可能となるので、蓋体30とともに内容器20を交換することにより、重量及び体積の大きい金属製容器である外容器の洗浄を行うことなくリターナブルな使用が可能となる。なお、この場合、使用済みの内容器20及び蓋体30は廃棄することができる。なお、外容器10については、基本的に内容物に直接触れる部分が少ないので、洗浄する場合であっても、例えば、薬剤の使用などを少なくできるなど、従来の容器に比べてその洗浄作業を軽減することが可能である。また、蓋体30については、必要に応じて洗浄して繰り返し使用するようにしてもよい。
【0031】
図7に示すような内容器21を用いることができる。
【0032】
この内容器21は、前述した例と同様に、その上端部に内口部211が形成されるとともに、LDPE樹脂等の合成樹脂にて形成されている。そして、内容器21の胴体部分に、上下方向に延びるように折り目部212a、212b、212c、212dが形成されている。この折り目部212a、212b、212c、212dのそれぞれは、折れたり延びたりすることから、内容器21は、図8に示すように、上下方向を横切る方向Hに伸縮するものとなる。
【0033】
このような内容器21は、上下方向を横切る方向Hに縮めた状態で、外容器トップ12の外口部121から外容器10内に挿入される。そして、前述した例(図1〜図4参照)と同様、図9に示すように、蓋体30によって内容器21の内口部211が外容器トップ12の外口部121に固定されるとともに、外口部121及び内口部211が封鎖される。
【0034】
このような内容器21を用いることにより、前述したのと同様のビール樽容器としての作用・効果が得られる他、外容器トップ12の外口部121の開口径が小さくても、比較的容量の大きい内容器21を縮めることにより当該外容器10に収容することができ、内容器21の交換作業を容易に行なうことができる。また、縮められた形状の内容器21を合成樹脂にて成形することができるので、内容器21を成形する樹脂成形機械(金型等)を小型化することができる。
【0035】
更に、図10に示すような内容器22を用いることができる。
【0036】
この内容器22は、前述した例と同様に、その上端部に内口部221が形成されるとともに、LDPE樹脂等の合成樹脂にて形成されている。そして、内容器21の胴体部分の上方部位に、上下方向に延びるように折り目部222a、222b、222c、222dが形成され、その下方部位に蛇腹223が形成されている。折り目部222a、222b、222c、222dのそれぞれは、折れたり延びたりすることから、これら折り目部の形成された胴体部分の上方部位は、図7及び図8に示す前述した例と同様に、上下方向を横切る方向に伸縮するものとなる。また、蛇腹223が上下方向に伸縮することから、その蛇腹223が形成された胴体部分の下方部位は、図10に示すように、上下方向Vに伸縮するものとなる。なお、内容器22の胴体部分の径は、外容器トップ12に形成された外口部121の円形開口の径と略同じに設定されている。
【0037】
このような内容器22は、特に上下方向に縮めた状態で、外容器トップ12の外口部121から外容器10内に挿入される。そして、前述した例(図1〜図4参照)と同様、図11に示すように、蓋体30によって内容器22の内口部221が外容器トップ12の外口部121に固定されるとともに、外口部121及び内口部221が封鎖される。
【0038】
このような内容器21を用いることにより、前述したのと同様のビール樽容容器としての作用・効果が得られる他、上方部分が上下方向を横切る方向に、下方部分が上下方向にそれぞれ縮められた形状の内容器22を合成樹脂にて成形することができるので、内容器22を成形する樹脂成形機械(金型等)を小型化することができる。
【0039】
次に、本発明の第2の実施の形態に係る飲料用容器について説明する。
【0040】
本発明の第2の実施の形態に係る飲料用容器は、図12〜図15に示すように構成されている。なお、この第2の実施の形態に係る飲料用容器は、第1の実施の形態の場合と同様に、ビール樽容器であり、図12は、そのビール樽容器の外観を示す外観斜視図であり、図13は、そのビール樽容器の構成部材を示す分解斜視図であり、図14は、そのビール樽容器の内部の構造を示す断面図であり、図15は、図14におけるB部の詳細図である。
【0041】
図12乃至図14において、このビール樽容器は、前述した第1の実施の形態に係るビール樽容器(図1〜図3参照)と同様に、例えば、アルミニウム合金等の金属製材料で形成された外容器10と、例えば、LDPE樹脂等の合成樹脂材料で形成され、軟質で可撓性を有する内容器20とを有している。外容器10は、外容器本体11と外容器トップ12とを有し、外容器本体の開口縁部と外容器トップ12の接合縁部122とが二重巻締め等によって一体となっている。
【0042】
蓋体70は、前述した第1の実施の形態の場合とは異なり、キャップ形状となる。このキャップ形状の蓋体70は、アルミニウム合金等の金属製材料にて形成され、外縁部71で囲まれた円盤の中央部に蓋口部72が設けられた構造となっている。前述した第1の実施の形態の場合と異なり、外容器トップ12の外口部121の円形開口から続く外周面にネジ山が形成されており、蓋体70は、外口部121をその円形開口から覆う構造となって、外縁部31の内周面に、外口部121の外周面に形成された前記ネジ山に噛合するネジ山が形成されている。蓋体70の形成された蓋口部72に対して、キャップ40の装着、取外しが可能となっている。なお、この場合も、蓋口部72の具体的な構造は、公知のビール樽容器に設けられているものと同様のものとすることができる。
【0043】
蓋体72を外口部121にそれを覆うようにセットしてネジ回し止めすると、外容器10(外容器本体11及び外容器トップ12)に収容された内容器20の内口部201が外容器10(外容器トップ12)の外口部12の内側から当接するように固定されるとともに、外容器121及び内口部201が蓋体70によって封鎖される。更に、詳細にみると、図15(図14におけるB部の詳細図)に示すように、外口部121の周端縁部が外方に向いた押え受け部121bとして形成され、外口部121の内側から当接する内容器20の内口部201の先端部分が、押え受け部121bと、該押え受け部121bを覆う蓋体70の部分(押え部)73とによって挟み込まれ、内容器20の内口部201が外容器トップ12の外口部121に固定される。
【0044】
この場合も、蓋体70は、外容器10の外口部121とともに内容器20の内口部201を閉鎖する本来の機能と、内容器20の内口部201を外容器10の外口部121に固定する口部固定部材としての機能とを有する。
【0045】
なお、前述した第1の実施の形態の場合と同様に、外容器本体11の上部には、外容器トップ12を覆うように、取手51a、51b、51c、51dの形成された上バンパー50が接着等によって固定されるとともに、外容器本体11の下部には、下バンパー60が接着等によって固定されている。
【0046】
このような構造のビール樽容器では、前述した第1の実施の形態の場合と同様に、蓋体70の装着、取外しによって、内容器20の外容器10からの着脱が可能となるので、蓋体70とともに内容器20を交換することにより、重量及び体積の大きい金属製容器である外容器10の洗浄を行うことなくリターナブルな使用が可能となる。なお、この場合も、第1の実施の形態と同様に、使用済みの内容器20及び蓋体70は廃棄することができる。また、外容器10は、必要に応じて洗浄するようにしてもよく、蓋体70も、必要に応じて洗浄して繰り返し使用するようにしてもよい。
【0047】
なお、前述した各例では、蓋体30(70)が、内容器20の内口部201を外容器10の外口部121固定するものであったが、内容器20の内口部201を外容器10の外口部121に固定する部材を蓋体30(70)とは別に設けることも可能である。例えば、外周部にネジ山を形成したリング状の固定部材にて内容器20の内口部201を外容器10の外口部121に固定し、そのリング状の固定部材に蓋体を装着するようにすることができる。
【0048】
また、前述した各例では、ビールを充填するための容器であったが、本発明に係る飲料用容器は、ビール以外の飲料用として利用できることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0049】
以上、説明したように、本発明に係る飲料用容器は、容器洗浄を軽減できる、あるいは、洗浄を行わなくてもリターナブルな使用が可能となるという効果を有し、ビール樽容器等の飲料を貯留するための飲料用容器として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る飲料用容器であるビール樽容器の外観を示す外観斜視図である。
【図2】図1に示すビール樽容器の構成部材を示す分解斜視図である。
【図3】図1に示すビール樽容器の内部の構造を示す断面図である。
【図4】図3におけるA部の詳細図である。
【図5】外容器に内容器(第1の例に係る内容器)を入れる状態を示す図である。
【図6】内容器を外容器に入れた後にキャップをする状態を示す図である。
【図7】内容器の他の例(第2の例)を示す斜視図である。
【図8】図7に示す内容器を上下方向に直交する方向に切った断面図である。
【図9】図7に示す内容器を外容器に収容した状態のビール樽容器の内部の構造を示す断面図である。
【図10】内容器の更に他の例(第3の例)を示す斜視図である。
【図11】図10に示す内容器を外容器に収容した状態のビール樽容器の内部の構造を示す断面図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態に係る飲料用容器であるビール樽容器の外観を示す外観図である。
【図13】図12に示すビール樽容器の構成部材を示す分解斜視図である。
【図14】図12に示すビール樽容器の内部の構造を示す断面図である。
【図15】図14におけるB部の詳細図である。
【符号の説明】
【0051】
10 外容器
11 外容器本体
12 外容器トップ
121 外口部(第1の口部)
121a 段部
121b 押え受け部
122 接合縁部
20、21、22 内容器
201、211、221 内口部(第2の口部)
212a、212b、212c、212d 折り目部
222a、222b、222c、222d 折り目部
223 蛇腹部
30 蓋体
31 外縁部
31a 段部
32 蓋口部(第3の口部)
40 キャップ
50 上バンパー
51a、51b、51c、51d 取手
60 下バンパー
70 蓋部
71 外縁部
72 蓋口部
73 押さえ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口する第1の口部が上端部に形成された外容器と、
開口する第2の口部が上端部に形成され、前記外容器に収容される内容器と、
前記第1の口部に対して着脱可能となり、前記第2の口部が前記第1の口部にその内側から当接するように前記第2の口部を前記第1の口部に対して固定する口部固定部材と、
第3の口部が形成され、前記第1の口部とともに前記第2の口部を開放可能に封鎖する蓋体とを有する飲料用容器。
【請求項2】
前記蓋体は、前記口部固定部材を兼ね、前記第1の口部に対して着脱可能となり、前記第1の口部への装着により、前記第2の口部を前記第1の口部に対して固定する請求項1記載の飲料用容器。
【請求項3】
前記蓋体は、前記第1の口部の円形開口から進入可能な形状となって、その外周面に形成されたネジ山が、前記第1の口部の円形開口から続く内周面に形成されたネジ山に噛合する構造となり、
前記第1の口部の前記内周面及び前記蓋体の外周面のそれぞれには、前記第1の口部にその内側から当接した前記第2の口部を挟み込む部分が形成されている請求項2記載の飲料用容器。
【請求項4】
前記蓋体は、円形開口となる前記第1の口部を覆う形状となって、その内周面に形成されたネジ山が、前記第1の口部の円形開口から続く外周面に形成されたネジ山に噛合する構造となり、
前記第1の口部の円形開口を形成する周端縁部及び該周端縁部を覆う前記蓋体の部分のそれぞれには、前記第1の口部にその内側から当接した前記第2の口部を挟み込む部分が形成されている請求項2記載の飲料用容器。
【請求項5】
前記外容器は、金属製容器であり、前記内容器は、軟質で可撓性を有する合成樹脂製容器である請求項1乃至4のいずれかに記載の飲料用容器。
【請求項6】
前記内容器は、上下方向を横切る方向に伸縮する形状を有する請求項5記載の飲料用容器。
【請求項7】
前記内容器は、上下方向に伸縮する形状を有する請求項5または6に記載の飲料用容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2009−298456(P2009−298456A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−157140(P2008−157140)
【出願日】平成20年6月16日(2008.6.16)
【出願人】(000003768)東洋製罐株式会社 (1,150)
【Fターム(参考)】