説明

飲食物容器用ラベル

【課題】飲食物容器に飲食用具包装体を確実に固定するとともに、飲食物容器の蓋体に相対する方向から飲食物容器に飲食用具包装体が取り付けられたかを目視確認することができる飲食物容器用ラベルを提供する。
【解決手段】飲食物容器用ラベル10は飲食物容器貼着領域12に塗布されている粘着剤によって飲食物容器6に貼着され、飲食用具包装体貼着領域14に塗布されている粘着剤によって飲食用具包装体8に貼着されるので、飲食物容器6に飲食用具包装体8を確実に固定することができ、飲食物容器用ラベル10の表面には、名称16、原材料名18、消費期限22、製造者24などの飲食物容器6に収納される飲食物に関連する情報を表示し、飲食物容器6の蓋体4に相対する方向から飲食物に関連する情報を確認できるとともに、飲食物容器6に飲食用具包装体8が取り付けられたかを目視確認できるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、弁当や総菜などの飲食物を収納した飲食物容器に貼着される飲食物容器用ラベルに関し、特に、箸、スプーン、フォークなどの前記飲食物を飲食するための飲食用具を収納して包装した飲食用具包装体を、前記飲食物容器へ固定するための飲食物容器用ラベルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、弁当や総菜などの飲食物を収納した飲食物容器には、箸、スプーン、フォークなどの前記飲食物を飲食するための飲食用具を収納して包装した飲食用具包装体が付属されている。このような飲食物容器に飲食用具包装体を付属させるには、飲食物容器の数量に応じて、販売時に飲食用具包装体を付属させる方法があるが、この方法では飲食用具包装体を入れ忘れたり、数量不足になってしまう場合がある。そのため、飲食物容器にあらかじめ飲食用具包装体を取り付けておく方法が多く用いられている。
【0003】
図5は、従来の方法によって飲食物容器へ飲食用具包装体を取り付けた一例を示す図である。飲食物容器6は、たとえば弁当など飲食物を収納した容器本体2を蓋体4で閉じ合わせてなり、飲食物容器6の容器本体2の側壁面に飲食用具包装体8が固定用テープ52によって取り付けられている。また、蓋体4の表出する面には、名称、原材料名、消費期限、製造者などの前記飲食物に関連する情報を表示した表示ラベル50が貼着されている。
【0004】
このように、容器本体2の側壁面に飲食用具包装体8を固定用テープ52によって取り付ける方法では、蓋体4に相対する方向からでは、飲食用具包装体8が確実に飲食物容器6に取り付けられたかを目視確認することができないという問題があった。
【0005】
また、蓋体4の表出する面に飲食用具包装体8を固定用テープ52によって取り付けることによって、飲食用具包装体8の飲食物容器6への取り付けを目視確認できるようになるが、この固定用テープ52を用いて飲食物容器6へ飲食用具包装体8を固定する方法では、固定用テープ52として一般的には強接着性のテープが使用されているため、飲食用具包装体8を飲食物容器6から取り外すのが困難であり、容器本体2を転倒させてしまったりして取扱いが不便であるという問題があった。
【0006】
図6は、従来の方法によって飲食物容器へ飲食用具包装体を取り付けたその他の例を示す図である。飲食物容器6は、たとえば弁当など飲食物を収納した容器本体2を蓋体4で閉じ合わせてなり、飲食物容器6の蓋体4の表出する面には表示ラベル50が貼着されるとともに飲食用具包装体8が配置され紐体54によって取り付けられている。
【0007】
このように、紐体54を用いて飲食物容器6へ飲食用具包装体8を取り付ける方法では、飲食用具包装体8を固定することができず、飲食用具包装体8が脱落しやすいという問題があった。
【0008】
なお、上述した弁当などの飲食物を収納した飲食物容器6には、消費者が購入するときに飲食物の内容を理解し、適正に飲食物を選択するための情報源として、表示ラベル50が貼着されている。
【0009】
弁当などの飲食物は、購入時に構成原材料の内容を外部から確認して購入する飲食物であり、その商品の特性上、商品を裏返して表示内容を確認することが困難な食品であることから、飲食物容器6では蓋体4の表出する面に表示ラベル50が貼着されており、飲食物容器6の蓋体4に相対する方向から表示ラベル50に表示された情報を目視確認することができる。
【0010】
この表示ラベル50には表示すべき事項が決められており、たとえば、名称または品名として一般的に通用する名称が記載され、原材料名として原材料に占める重量の割合の多いものから順に記載され、消費期限として衛生上危害が無いと認められる期限が記載され、製造者として製造された食品に対する責任の所在として製造所の所在地と名称が記載されている。
【0011】
なお、弁当などの食品を収納した容器本体の側壁面に箸などの食器類を未接着状態で配置して形成された被包装物の全周囲を包装フィルムで取り囲むことによって、弁当などの包装体において、箸などを外部に露出させることなく、かつ移送時などに箸などが容器から容易に離脱せず、食する時には箸などが簡単に取り外せるようにした包装体として以下の公報がある。
【0012】
【特許文献1】実開平6−59253号公報。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は以上のような諸問題に鑑みなされたもので、その目的とするところは、飲食物容器に飲食用具包装体を確実に固定するとともに、飲食物容器の蓋体に相対する方向から飲食物容器に飲食用具包装体が取り付けられたかを目視確認することができ、さらに、飲食物容器から飲食用具包装体を容易に取り外すことができる飲食物容器用ラベルを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は上記課題を解決すべく、以下に掲げる構成とした。
請求項1記載の発明の要旨は、飲食物を収納した容器本体を蓋体で閉じ合わせた飲食物容器と、前記飲食物を飲食するための飲食用具を収納して包装した飲食用具包装体と、を有し、前記飲食用具包装体を部分的に前記飲食物容器へ固定するための飲食物容器用ラベルであって、前記飲食物容器用ラベルは、前記飲食物容器に貼着される飲食物容器貼着領域と、前記飲食用具包装体に貼着される飲食用具包装体貼着領域と、に区分され、前記飲食物容器貼着領域の表面には、名称、原材料名、消費期限、製造者などの前記飲食物に関連する情報を表示したことを特徴とする飲食物容器用ラベルに関する。
【0015】
請求項2記載の発明の要旨は、前記飲食用具包装体貼着領域を部分的に貫通する切断部を設けて、この飲食用具包装体貼着領域を分離し、前記飲食物容器から前記飲食用具包装体を取り外し可能としたことを特徴とする請求項1記載の飲食物容器用ラベルに関する。
【0016】
請求項3記載の発明の要旨は、前記飲食物容器貼着領域の裏面の一端部に非接着部を設けて、この非接着部を剥がし代として、前記飲食物容器から前記飲食物容器貼着領域を剥離し、前記飲食物容器から前記飲食用具包装体を取り外し可能としたことを特徴とする請求項1記載の飲食物容器用ラベルに関する。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、飲食物を収納した容器本体を蓋体で閉じ合わせた飲食物容器と、前記飲食物を飲食するための飲食用具を収納して包装した飲食用具包装体と、を有し、前記飲食用具包装体を部分的に前記飲食物容器へ固定するための飲食物容器用ラベルであって、前記飲食物容器用ラベルは、前記飲食物容器に貼着される飲食物容器貼着領域と、前記飲食用具包装体に貼着される飲食用具包装体貼着領域と、に区分され、前記飲食物容器貼着領域の表面には、名称、原材料名、消費期限、製造者などの前記飲食物に関連する情報を表示するようにしたので、前記飲食物容器に前記飲食用具包装体を確実に固定するとともに、前記飲食物容器の前記蓋体に相対する方向から前記飲食物容器に前記飲食用具包装体が取り付けられたかを目視確認することができる。
【0018】
また、前記飲食用具包装体貼着領域に切断部を設けて、この飲食用具包装体貼着領域を分離するようにしたので、前記飲食物容器から前記飲食用具包装体を容易に取り外すことができる。
【0019】
さらに、前記飲食物容器貼着領域の裏面の一端部に非接着部を設けて、この非接着部を剥がし代として、前記飲食物容器から前記飲食物容器貼着領域を剥離するようにしたので、前記飲食物容器から前記飲食用具包装体を容易に取り外すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明にかかる飲食物容器用ラベルについて、図1乃至図4を用いて説明する。なお、先述した図5、図6と同様の部分には同一符号を付し、その詳述はこれを省略する。まず、本発明にかかる飲食物容器用ラベルの第1の実施の形態について説明する。図1は、本発明にかかる飲食物容器用ラベルの使用状態を示す説明図であり、図2は、本発明にかかる飲食物容器用ラベルの第1の実施の形態を説明する説明図である。
【0021】
図1に示す飲食物容器6は、たとえば弁当など飲食物を収納した容器本体2を蓋体4で閉じ合わせてなり、飲食物容器6の蓋体4の表出する面には、飲食用具包装体8が飲食物容器用ラベル10によって取り付けられている。
【0022】
飲食物容器6を構成する容器本体2および蓋体4は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)などの、硬質または半硬質の合成樹脂加工品が用いられ、容器本体2は透明または不透明いずれであっても良いが、蓋体4は容器本体2に収納された飲食物を透視することができる透明なものが好ましい。飲食用具包装体8は、紙製のほか、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルなどの、薄い膜状の合成樹脂加工品が用いられ、箸、スプーン、フォークなどの飲食用具を収納して、密封または一部に開口部を設けて包装する。
【0023】
図2に示す飲食物容器用ラベル10は、飲食物容器6に貼着される飲食物容器貼着領域12と、飲食用具包装体8に貼着される飲食用具包装体貼着領域14と、に区分され、飲食物容器貼着領域12の表面には、名称16、原材料名18、消費期限22、製造者24などの飲食物に関連する情報を表示している。
【0024】
飲食物容器用ラベル10に用いられる基材は、塗工層を形成して印刷および印字効果を高めたコート紙やアート紙などの紙、ポリプロピレンやポリエチレンテレフタレートなどのフィルム、ポリプロピレンやポリエチレンなどに充填材を加えて紙のような繊維状に加工した合成紙、これらの単体や積層体や複合材を用いることができ、これら基材の上に感熱発色層を塗工した感熱基材を用いても良い。
【0025】
特に、紙やフィルムや合成紙に対してインクリボンを用いて印字する熱転写方式に比べ、感熱基材を用いる感熱方式はサーマルヘッドを感熱基材に接触かつ発熱させて印字することから、インクリボンが不要でプリンタも安価であるため、ラベルを大量に印字発行する食品分野に適している。
【0026】
このような感熱基材を用いる際には、電子レンジで加熱してもラベルが黒く発色しない耐熱性、フィルムラップに含まれる可塑剤が印字の消色要因となるため印字が消色しない耐可塑性、水分が印字の消色および破れの要因となるため印字が消色せず破れない耐水性を備えたものを用いることが好ましい。
【0027】
また、飲食物容器用ラベル10は、表出している一方の面(表面)には飲食物に関連する情報などが表示されるとともに、他方の面(裏面)には飲食物容器6または飲食用具包装体8に貼着するための粘着剤が塗布されている。
【0028】
粘着剤は、種類別にはゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤などがあり、さらに、形態別には、水の中に樹脂を微粒子にして重合したエマルジョン型粘着剤、有機溶剤を使用した溶剤型粘着剤、通常は固体であり熱で溶かして使うホットメルト型粘着剤等がある。この中から任意の組合せの粘着剤を用いることができ、たとえば、アクリル系粘着剤と有機溶剤とを混合したアクリル系溶剤型粘着剤などが使用される。また、粘着剤の強さは、一度貼着した後は剥離する必要のない用途に使用される強さ(JIS Z 0237 180°引きはがし法で700g/25mm以上)の一般糊、強粘、超強粘などと呼ばれる強さが一般的に用いられる。
【0029】
先述したとおり、弁当などの飲食物を収納した飲食物容器6には、消費者が購入するときに飲食物の内容を理解し、適正に飲食物を選択するための情報源として、表示ラベルが貼着される。弁当などの飲食物は、購入時に構成原材料の内容を外部から確認して購入する飲食物であり、その商品の特性上、商品を裏返して表示内容を確認することが困難な食品であることから、飲食物容器6の蓋体4に相対する方向から表示された情報を目視確認することができるように、飲食物容器6の蓋体4の表出する面に表示ラベルが貼着されるものである。
【0030】
本発明にかかる飲食物容器用ラベル10も、その表面に、名称16、原材料名18、消費期限22、製造者24などの飲食物容器6に収納される飲食物に関連する情報を表示するようにしたので、飲食物容器6の蓋体4の表出する面に貼着されるものである。
【0031】
このように本発明にかかる飲食物容器用ラベルの第1実施の形態は、飲食物容器用ラベル10の裏面に、たとえば、一般糊、強粘、超強粘などと呼ばれる強さの粘着剤が塗布されているので、飲食物容器貼着領域12に塗布されている粘着剤によって飲食物容器6に貼着され、飲食用具包装体貼着領域14に塗布されている粘着剤によって飲食用具包装体8に貼着されるので、飲食物容器6に飲食用具包装体8を確実に固定することができる。
【0032】
また、飲食物容器用ラベル10の表面には、名称16、原材料名18、消費期限22、製造者24などの飲食物容器6に収納される飲食物に関連する情報を表示するようにしたので、飲食物容器6の蓋体4に相対する方向から、飲食物に関連する情報を確認することができるとともに、飲食物容器6に飲食用具包装体8が取り付けられたかを目視確認することができる。
【0033】
次に、本発明にかかる飲食物容器用ラベルの第2実施の形態について、図3を用いて説明する。図3は、本発明にかかる飲食物容器用ラベルの第2実施の形態を説明する説明図である。
【0034】
図3に示す本発明にかかる飲食物容器用ラベル30は、先述の図2に示した飲食物容器ラベル10と比較して、飲食用具包装体貼着領域14の表面に、飲食用具包装体8を取り外すための注意書き20が表示され、この飲食用具包装体貼着領域14を部分的に貫通する切断部32を設けて、飲食物容器6から飲食用具包装体8を取り外し可能としたもので、その他の構成は同一である。
【0035】
切断部32は、飲食用具包装体貼着領域14の領域内に設けられ、たとえば、飲食用具包装体8に対して平行的に飲食用具包装体貼着領域14の両端間にわたって形成され、この飲食用具包装体貼着領域14を貫通する切れ部と、非切れ部と、が交互に設けられたミシン目などを用いることができる。このミシン目の切れ部と非切れ部との形状に関しては、飲食用具包装体貼着領域14をスムーズに分離できるよう、切れ部に対して非切れ部が少ない比率で設けることが好ましい。
【0036】
この切断部32は、飲食用具包装体8に対して平行的に飲食用具包装体貼着領域14の両端間にわたって、少なくとも1つ以上形成されていれば良く、その数は特に限定しないが、たとえば、飲食用具包装体8の中に収納されている飲食用具の幅よりも狭い幅で多数形成することによって、飲食用具包装体8の中に収納されている飲食用具の位置に関わらず、容易に飲食用具包装体貼着領域14を分離することができる。
【0037】
また、一般的にミシン目などは設けられていることが判別しにくいことから、切断部32の形成予定部分にあらかじめミシン目形状などの印刷を施しておくこともできる。このように、切断部32の形成予定部分に印刷を施しておくことで、切断部32が設けられていること、および、その位置を明確に表示することができる。
【0038】
本発明にかかる飲食物容器用ラベルの第2実施の形態において、飲食物容器6から飲食用具包装体8を取り外すには、この飲食用具包装体8の一方の端部を飲食物容器6から引き離すように持ち上げることによって、飲食用具包装体貼着領域14の領域内に設けられた切断部32が、飲食用具包装体8の一方の端部側から他方の端部側へ順次分離され、飲食用具包装体貼着領域14の両端間を完全に分離することで、飲食用具包装体8を飲食物容器6から取り外すことができる。
【0039】
このように本発明にかかる飲食物容器用ラベルの第2実施の形態は、飲食用具包装体貼着領域14を部分的に貫通する切断部32を設けて、この飲食用具包装体貼着領域14を分離し、飲食物容器6から飲食用具包装体8を容易に取り外すことができる。
【0040】
次に、本発明にかかる飲食物容器用ラベルの第3実施の形態について、図4を用いて説明する。図4は、本発明にかかる飲食物容器用ラベルの第3実施の形態を説明する説明図である。
【0041】
図4に示す本発明にかかる飲食物容器用ラベル40は、先述の図2に示した飲食物容器ラベル10と比較して、飲食用具包装体貼着領域14の表面に、飲食用具包装体8を取り外すための注意書き20が表示され、飲食物容器貼着領域12の裏面の一端部に非接着部42を設けて、この非接着部42を剥がし代44として、飲食物容器6から飲食物容器貼着領域12を剥離し、飲食物容器6から飲食用具包装体8を取り外し可能としたもので、その他の構成は同一である。
【0042】
非接着部42は、飲食物容器貼着領域12の裏面の一端部に設けられるが、図4のように飲食物容器用ラベル40が矩形の場合には、その周縁部のうち四隅のいずれかに設けると剥離がしやすくなるので好ましい。この非接着部42は、飲食物容器用ラベル40の裏面に塗布された粘着剤面に印刷インキまたはニスなどを印刷して形成されるもので、この印刷された部分は粘着剤の粘着力が封じられて非接着部分となる。
【0043】
また、非接着部42を形成する印刷インキまたはニスなどには、粘着剤の粘着力をより強く封じるために、剥離性を有するシリコーンを適宜の割合で混合したものを使用することができる。さらに、非接着部42を形成する印刷インキまたはニスなどには、非接着部分と粘着剤部分とを明確にするために、任意色のインキを添加して着色することができる。同様に、非接着部42に対応する飲食物容器貼着領域12の表面には、矢印や任意の色などを印刷して、剥がし代44であることを際立たせるようにしても良い。
【0044】
飲食物容器用ラベル40は、一度飲食物容器6へ貼着した後、部分的に剥がすものであるため、そのラベル基材としては紙以外の破れにくいものが好ましく、先述したラベル基材の中でも様々な用途に合致した感熱層を備えている合成紙を用いることが好ましい。
【0045】
本発明にかかる飲食物容器用ラベルの第3実施の形態において、飲食物容器6から飲食用具包装体8を取り外すには、飲食物貼着領域12の裏面の一端部に設けられた非接着部42を剥がし代44として、飲食物容器6から飲食物容器貼着領域12を剥離すると、飲食用具包装体8は飲食物容器6からの固定状態が開放されて浮動状態となるので、飲食用具包装体貼着領域14から飲食用具包装体8を剥離して取り外せば良い。
【0046】
このように本発明にかかる飲食物容器用ラベルの第3実施の形態は、飲食物容器貼着領域12の裏面の一端部に非接着部42を設けて、この非接着部42を剥がし代44として、飲食物容器6から飲食物容器貼着領域12を剥離するようにしたので、飲食物容器6から飲食用具包装体8を容易に取り外すことができる。
【0047】
なお、本発明にかかる飲食物容器用ラベルの第3実施の形態では、飲食容器用ラベル40の裏面に塗布された粘着剤の一端部に非接着部42を設けて、飲食容器6から飲食容器用ラベル40を剥離する例について説明したが、飲食容器用ラベル40の裏面に塗布される粘着剤として、一度貼着した後に剥離することができる再剥離性粘着剤を用いることでも同様に使用することができる。
【0048】
このような再剥離性粘着剤としては、微球状タイプの粘着剤があり、詳しくは、各種モノマーを油溶性触媒の存在下で水中にて重合した粘着性とクッション性を有する微球体と、一般的なアクリル系エマルジョン型粘着剤など、を混合して微球状タイプの再剥離性粘着剤とすることができ、被着体への貼着および剥離を繰り返し行うことができる。
【0049】
よって、このような再剥離性粘着剤を用いると、まず、飲食物容器6から飲食物容器用ラベル40を任意の周縁部から容易に剥離することができ、そして、飲食物容器用ラベル40から飲食用具包装体8を容易に取り外すことができ、さらに、一度剥離した飲食物容器用ラベル40を飲食容器6へ再貼着することができる。
【0050】
なお、本発明が上記実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、実施の形態は適宜変更可能である。また、上記構成部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明にかかる飲食物容器用ラベルの使用状態を示す説明図である。
【図2】本発明にかかる飲食物容器用ラベルの第1の実施の形態を説明する説明図である。
【図3】本発明にかかる飲食物容器用ラベルの第2の実施の形態を説明する説明図である。
【図4】本発明にかかる飲食物容器用ラベルの第3の実施の形態を説明する説明図である。
【図5】従来の方法によって飲食物容器へ飲食用具包装体を取り付けた一例を示す図である。
【図6】従来の方法によって飲食物容器へ飲食用具包装体を取り付けたその他の例を示す図である。
【符号の説明】
【0052】
2 容器本体
4 蓋体
6 飲食物容器
8 飲食用具包装体
10、30、40 飲食物容器用ラベル
12 飲食物容器貼着領域
14 飲食用具包装体貼着領域
16 名称
18 原材料名
20 注意書き
22 消費期限
24 製造者
32 切断部
42 非接着部
44 剥がし代
50 表示ラベル
52 固定用テープ
54 紐体








【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲食物を収納した容器本体を蓋体で閉じ合わせた飲食物容器と、前記飲食物を飲食するための飲食用具を収納して包装した飲食用具包装体と、を有し、
前記飲食用具包装体を部分的に前記飲食物容器へ固定するための飲食物容器用ラベルであって、
前記飲食物容器用ラベルは、前記飲食物容器に貼着される飲食物容器貼着領域と、前記飲食用具包装体に貼着される飲食用具包装体貼着領域と、に区分され、
前記飲食物容器貼着領域の表面には、名称、原材料名、消費期限、製造者などの前記飲食物に関連する情報を表示したことを特徴とする飲食物容器用ラベル。
【請求項2】
前記飲食用具包装体貼着領域を部分的に貫通する切断部を設けて、この飲食用具包装体貼着領域を分離し、前記飲食物容器から前記飲食用具包装体を取り外し可能としたことを特徴とする請求項1記載の飲食物容器用ラベル。
【請求項3】
前記飲食物容器貼着領域の裏面の一端部に非接着部を設けて、この非接着部を剥がし代として、前記飲食物容器から前記飲食物容器貼着領域を剥離し、前記飲食物容器から前記飲食用具包装体を取り外し可能としたことを特徴とする請求項1記載の飲食物容器用ラベル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−282214(P2006−282214A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−103465(P2005−103465)
【出願日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(000130581)株式会社サトー (1,153)
【Fターム(参考)】