説明

餅の缶入り非常食

【課題】
米穀に所定量の胡麻粉末を添加した米穀胡麻餅が、空気および光を透過しない密封容器に密封することにより、餅の栄養価に加えて、胡麻および発芽玄米などの米穀の多様な栄養価が付加され、食品の劣化防止を図ることができ、長期間保存することができる非常食品の提供を目的とする。
【解決手段】
所定量の胡麻粉末または/発芽玄米などの米穀を添加した米穀胡麻餅が所定のサイズに形成され、アルコールを青竹に浸透させるように、アルコール飲料を塗布するその後玄米胡麻餅を水あめに包む事で調理が素早くでき食欲増進の香りと抗菌作用もプラスされる。空気および光を透過しない密封容器に密封された非常食品であることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、災害時や遭難時等の非常時に食するような、長期保存できて、簡単に食することができる非常食品に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に餅100g当たり 235カロリー(kcal)であり、ご飯(168kcal)や赤飯(189kcal)に比較してカロリーが高い。55gの餅1個では 129kcalであって、餅は赤飯と比べ水分が少ないため100g当たりのカロリーが高い。また餅は消化のよい食べ物であり、ゆっくりと消化されるため、血糖値が長時間安定し、いわゆる満腹状態が長持ちする利点がある。
【0003】
しかし、一般に非常食として使用されている乾パンは、ビタミン、ミネラル(ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムの4つの多量元素と、鉄、亜鉛、銅、ヨード、クロム、コバルト、マンガンなどの必須微量鉱物、あるいは繊維および食物繊維の含有量が僅少である。(特許文献1参照)。
【0004】
栄養価の高い胡麻を加えることによりタンパク質、脂質、炭水化物ナトリウム、リン、鉄カルシウム、カリウム、ビタミンA(βカロテン)チアミン、リポフラボン、トコフェロール、ナイアシン、トリプトファンが供給され、胡麻の酵素が働いて、フィチン酸が、リン酸とイノシトールとに分解され、蛋白質はアミノ酸に、脂肪は必須脂肪酸に、澱粉は糖に、ミネラルはアミノ酸と結びついた形に変わり、身体に対して吸収されやすくなり、かつ、亜鉛などのミネラル類やビタミンが数倍に増え、特に澱粉が糖に変わることで、別途加糖処理を施す必要がなくなり、このような餅を所定形状に形成することで、自然の甘味をもった穀物餅を得ることができて、穀物がもっている栄養分を身体に対して吸収されやすい状態と成すことができるので、この穀物餅を非常食品としても利用することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−41063号公報
【特許文献2】特開平8−131104号公報
【特許文献3】特開平9−56348号公報
【特許文献4】特開2001−186850号公報
【特許文献5】特開2000−41582号公報。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、この餅においても繊維および食物繊維の含有量が僅少であるため、食物が極度に不足する災害や遭難などの非常食としては充分な栄養価が摂取できない問題点があった。
【0007】
そこで、この発明は、所定量の胡麻粉末を米穀である玄米に添加した発芽玄米胡麻餅が所定のサイズに形成され、空気および光を透過しない密封容器に密封することにより、穀物餅の栄養価に加えて、胡麻の多様な栄養価(ビタミン、ミネラル、繊維、食物繊維など)が付加されるので、非常食として有効となり、また密封容器が空気や光を通さないので食品の劣化防止を図ることができ、長期間保存することができる非常食品の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明による非常食品は、所定量の胡麻粉末または/および低温圧搾生搾り胡麻オイルを添加した穀物餅が所定のサイズに形成され、空気および光を透過しない密封容器に密封されたものである。米穀と炒り胡麻の粉末の混合物を蒸して、練り固めた餅を所定のサイズに成形して、未乾燥の状態で、窒素雰囲気で空気および光を透過しないアルミニウム缶の容器に密封されている餅の缶入り非常食品である。
【0009】
米穀と炒り胡麻の粉末の混合物を蒸して、練り固めた餅に10%以上のアルコール濃度のアルコール飲料で処理付けした餅の缶入り非常食非常食品である。上記の餅に低温圧搾生搾った後のセサミンを含有している炒り胡麻の粉末を5重量%〜50重量%を混入させている。上記の米穀は、玄米、白米、もち米、赤米の内1種類から選らばれたものであって、栄養分、ミネラルを含有している。好ましくは炒り胡麻の粉末を7重量%〜20重量%を混入させる。
【0010】
上記密封容器は食品用のアルミニウム缶容器であって、容積として100ml〜1000mlであって、液体窒素を注入することを可能にして、缶の蓋の開封を容易にしている。
上記餅の食物は、1個のサイズの10g〜50gに調整されて、缶内に3〜15個を充填さている。上記10%以上のアルコール飲料は、清酒、焼酎、ウイスキー、泡盛、ウォッカ、テキラーであって、餅の表面に重量当り0.5重量%〜5重量%塗布させている。
【0011】
上記餅は、1個のサイズの10g〜50gに調整して、3〜15個の餅を整列に積み重ね、中心部に竹、木材、金属から選ばれた棒を通し、缶に充填している餅の缶入り非常食である。上記構成の米穀餅は、青竹を焼酎に漬けそれを餅の中心に刺すことで竹の香りと殺菌抗果が大きくなる。また中心に穴をあけることによりお湯を入れただけで軟らかく食することができる。なお、美味しさの面からは青竹胡麻餅が望ましい。
【0012】
さらに、粉末としては、粒径が100μm以下の微粉末が望ましく、密封容器としては、食品用の金属缶またはレトルトパウチ(retort pouch)の何れを用いてもよい。サバンナ産の白胡麻を低温圧搾して一部精油を取り出した粉末状のものを、米穀に添加して使用することも出来る。
なお、上述の発芽玄米胡麻餅に対して、この玄米の大きさと同等程度の大きさに粉砕された黒豆(発芽黒豆を含む)、黒ゴマ、ヒジキ、海苔(青のり等)、小魚等の付加食品や適量の塩、しょう油などの調味料または香辛料を添加してもよい。
【0013】
低温圧搾した胡麻種子由来の精油を部分的に採取した粉末、ペーストは、セサミン、セサモリン、エピセサミン、セサモール、セサミノール、セサモリノールなどの一成分以上を含む不抗酸化剤のゴマリグナン類と、脂肪酸として、飽和脂肪酸のパルミチン酸とステアリン酸と、不飽和脂肪酸してのオレイン酸を30重量%以上とリノール酸を40重量%以上の割合で、不飽和脂肪酸を全脂肪酸の80%以上を含有し、この成分にカタラーゼ、プロテアーゼ、ペプチダーゼの酵素のうちいずれか一種類以上と、カリ成分、リン成分、並びに鉄成分などのミネラル成分を含有しているので有効である。
【0014】
胡麻にはストレスを和らげる作用があり香りは食欲を促進する、胡麻に含まれている成分リノール酸は血圧を下げる効果、セサミンなどのゴマリグナンや食物繊維やミネラルは血管をきれいにする作用があるといわれる。
【0015】
上記構成によれば、発芽玄米胡麻餅の栄養価に加えて、多様な栄養価(ビタミン、ミネラル、繊維、食物繊維など)が付加されるので、非常食として有効となり、また密封容器が空気や光を通さないので、容器に封入された食品の劣化防止を図ることができ、長期間保存することができる。果皮と種皮には、脂肪、たんぱく質、セルロース(繊維)がある。セルロースはこれ自体では消化しにくいですが他の食物の消化吸収を助け、腸の働きを促進する。また、セルロースは腸内細菌の作用でビタミンB1.ビタミンB2.ビタミンB12などに生合成される。
【0016】
玄米の湖粉層と胚芽には、脂肪、たんぱく質、ビタミン、ミネラルのカリウム・マグネシウムなどがある。胚芽は米の生命の宿っている最も大切な部分で、ビタミンA、B1、B2、B6、B12、ニコチン酸、パントテン酸、葉酸、ビタミンEなど含んでいる。
その他、ガンマーオリザノール、イノシトール、フィチン酸なども玄米は含有している。
【0017】
玄米に含まれる上記の主な成分と特徴は以下である。

成分・特徴
(ビタミンB1)は炭水化物(糖質)の代謝と関係が深く、消化吸収を助けるので
食として炭水化物を多くとる日本人には特に大切なビタミン。不足すると
脚気、眠く疲れやすい、胃腸が弱る、便秘、不眠症、神経質
白米・白パン・うどん・砂糖・いも類を沢山食べる日本人は不足しやすい。
(ビタミンB2)は成長を促進。不足すると、口角炎、舌炎、白内障。
(ビタミンB1)と共にあるのでビタミンB1をとっていれば心配ない。 (ビタミンB6)は脳細胞の賦活作用を助けるので頭の働きには大切。不足すると筋肉緊張低下、アレルギーじんましん、しもやけ。
(ビタミンB12)は貧血防止ビタミン。腸が丈夫な人は腸がつくる。
【0018】
(ビタミンE)若返りと妊娠・出産に関係するビタミン。ビタミンAを守り、脂肪の酸化防止に役立つ、酸化すると血液が汚れ肝臓が疲れ、皮膚が黒くなる。
(ミネラル)骨や歯をつくる。血液や体液の中にあって中性に保ったり、神経の作用に関係している。
(ガンマーオリザノール)毒物を出したり、脳神経、細胞、内臓機能を活性化させ (イノシトール)毒物、老廃物を出したり、肝機能の働きを強める。
(フィチン酸)農薬や公害物質と結合して体外に出す働きがある。

【0019】
白米は、精米で果皮も種皮も湖粉層も胚芽も取り除かれているので残ったのは、胚乳のデンプン、ただカロリーだけである。ミネラルもビタミンもないので燃焼した後、完全に化学分解しない部分が残り、乳酸や焦酸ブドー酸という産物を出す。これは身体に害を与える物質で血液を酸性化する。乳酸や焦酸ブドー酸は胚芽などに含まれる成分の作用を受けると水と炭酸ガスに変えられ、無害となる。しかし白米餅よりも発芽玄米胡麻餅の方が望ましい。
【0020】
もちろん、善玉の腸内細菌が多くあれば、腸内でビタミンB1も合成される。ミネラルのない白米でも血液の酸化は少なくなる。しかし、ビフィズス菌とは反対に働くアノイリナーゼ菌が積極的にビタミンB1を破壊し、カルシウムの吸収もさまたげて血液を酸性にする。肉、白砂糖など酸性の食品を多くとるとアノイリナーゼ菌がどんどん増えていき、現代の食生活では正常な腸内細菌の働きが難しくなる。
【0021】
この発明の一実施態様においては、上記発芽玄米胡麻餅に設定されたものである。
上記構成によれば、1日3回とし、1回の摂取容量20gの餅3個と水分を摂取すれば必要な栄養が取れる(運動量にもよる)。また玄米に含まれるオリザノールには抗ストレス作用があり、災害や遭難などの非常時には過大なストレスを受けるので、非常食として有効となる。この発明の一実施態様においては餅に栄養価の高い玄米・胡麻を混入練込んだものである。
【0022】
この発明の一実施態様においては、上記密封容器は食品用の金属アルミニウム缶容器に設定されたものである。
上記構成の金属缶容器としては、シーリングコンパウインドが塗布された蓋を2重巻締法によって締結する缶やイージーオープン缶を用いることができる。 上記構成によれば、内部に密封した食品を常温下で長期間保存でき、また外力に対する耐力をも確保することができる。
イージーオープン缶であってもよい。また金属のアルミ缶容器内への米穀餅などの穀物食品を封入した状態は整列状態に限定されるものではなく、アトランダムの状態で封入してもよい。
【0023】
アルミニウムと鉄を比べると、アルミニウムは鉄の3分の1(比重:アルミ2.7、鉄7.86)の重量である。アルミ缶 は軽いので、飲料を作ったり運んだりするエネルギーが少なくてすむ。また
アルミニウムはさびにくい性質を持っているので、アルミ缶 はいつまでも衛生的で、品質を長期間守ることができる。
アルミニウムは、熱をよく伝えることができます。これはよく冷えるということにもなり、食料缶として特性がよく生かされている特長がある。
【0024】
この発明の一実施態様においては、上記発芽玄米胡麻餅は数口サイズに形成されたものである。
上記構成の数口サイズとは数口で容易に食べることができる大きさを意味し、丸形状と成す場合には直径約10mm〜100mm、望ましくは30mm〜80mmである。上記構成によれば、食べやすく、また缶などの容器に対しても詰めやすくなる。また水あめに漬けることによりカビの発生と餅を美味しく食することができる。
【発明の効果】
【0025】
この発明によれば、所定量の胡麻粉末を米穀に添加した米穀(発芽玄米)胡麻餅が所定のサイズに焼成され、空気および光を透過しない密封容器に密封したので、餅の栄養価に加えて、胡麻および玄米などの米穀の多様な栄養価(ビタミン、ミネラル、繊維、食物繊維など)が付加されるので、簡単に食することができる非常食として長期保存できてものである。
また密封容器が空気や光を通さないこと、餅の形状に変化をもたらさず、さらに竹などの棒で中心に刺して、ドーナツ状の形状にしておくことによって熱処理などに素早い調理ができ、簡単に食することができる。
【0026】
また米焼酎などのアルコール飲料によって処理することで、餅の甘味が増して、殺菌効果をもって、長期保存に有効になっている。一方アルコール成分などの焼酎独特のアルコール臭さを感じさせなくなっている。この方法により食品の劣化防止を図ることができ、長期間保存することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】発芽玄米胡麻餅の姿図
【図2】製缶装置での製造工程の図。
【図3】非常食品の製造方法を示す工程の図。
【図4】非常食品缶(竹串刺し餅)の密封状態を示す断面図。
【図5】非常食品缶(ランダム餅)の密封状態を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0028】
この発明の一実施例を以下の図面に基づいて詳述する。
図面は非常食およびその製造方法を示すが、まず図3を参照、胡麻の微粉末と玄米餅を混合形成する工程について説明する。
【実施例1】
【0029】
胡麻粉末、スリランカ産農薬、化学肥料を一切用いないで栽培する自社農園のゴマを80℃で30分間焙煎し粉末にしたもの使用した。玄米餅は、図3に示すように、炒り胡麻10kgと発芽玄米90kgを水蒸気によって蒸して、もちつき機で発芽玄米餅を製造した。
発芽玄米餅は、水分付加工程で、多数の発芽玄米餅に対してスプレーを用いて水を噴霧して、水分付加量を1重量%程度になるようにした。上述のスプレー(噴霧器)を用いて水を噴霧することは、発芽玄米に対して水分を簡単かつ全体に均一に付加することができた。図2に示すように、餅については約30gでカットする装置を用いた。
【0030】
なお図3に示す工程図において、胡麻を用いる場合と、玄米などの米穀を用いる場合とで、その工程はほぼ同様である。次に低温乾燥工程で、玄米胡麻餅を30℃前後で低温乾燥3時間させた。1個30gの餅を500mlの缶に300gいれた。
【0031】
次に餅の表面を熱処理とアルコール飲料による処理で殺菌した。次に図2に示すように、液体窒素を1.10秒流し込み缶の中の酸素を取り除き巻き閉め機で缶蓋をした。
次に発芽玄米胡麻餅を30℃前後で低温乾燥3時間させる低温乾燥工程後に、遠赤外線照射工程で、発芽玄米餅に遠赤外線を均一に照射して、その餅の内部まで確実に乾燥させると共に、遠赤活性により発芽玄米がもっている栄養分を最良の状態に引出して、身体に充分に吸収されやすいように加工した。
【0032】
次に発芽玄米餅を、図2に示すように製缶した。また密封工程で図4に示すように空気および光を透過しない密封容器としての食品用のアルミ缶容器の内部に気密状にして、さらに液体窒素を充填した液密状によって密封した。直径85mmで、高さ200mmのアルミ缶に詰めされた非常食品となった。
【0033】
図4の実施例では直径65mmで、高さ165mmのアルミ缶容器として底部と側壁としての筒部と蓋部とを有し、シーリングコンパウンドが塗布された蓋部の周縁を2重巻締法によって、筒部の上端側に締結した缶を図4に示した。
【0034】
この構成によれば発芽玄米胡麻餅は、多様な栄養価(ビタミン、ミネラル、繊維、食物繊維など)が付加されるので、非常食として有効となり、また金属缶容器での密封容器が空気や光を通さないので、容器に封入された穀物食品の劣化防止を図ることができ、1年間の長期間保存することができた。
【0035】
この構成によれば、内部に密封した穀物食品を常温下で長期間保存でき、また外力に対する耐力をも確保することができる。また、上記発芽玄米胡麻餅は一口サイズに焼成されたものであった。
この構成によれば、食べやすく、また缶などの容器1に対しても詰めやすくなり、必須アミノ酸の富化により、体内で生合成することが不可能なアミノ酸の摂取が可能になると共に、必須アミノ酸(旨味成分)の富化により、穀物の餅である食品の味(おいしさ)が向上した。
【実施例2】
【0036】
胡麻粉末、スリランカ産農薬、化学肥料を一切用いないで栽培する自社農園のゴマを80℃で30分間焙煎し粉末にしたもの使用した。玄米餅は、図3に示すように、炒り胡麻20kgと発芽玄米80kgを水蒸気によって蒸して、もちつき機で発芽玄米餅を製造した。
【0037】
発芽玄米餅は、水分付加工程で、多数の発芽玄米餅に対してスプレーを用いて水を噴霧して、水分付加量を1重量%程度になるようにした。上述のスプレー(噴霧器)を用いて水を噴霧することは、発芽玄米に対して水分を簡単かつ全体に均一に付加することができた。図2に示すように、餅については約15gでカットする装置を用いた。
【0038】
なお図3に示す工程図において、胡麻を用いる場合と、玄米などの米穀を用いる場合とで、その工程はほぼ同様である。次に低温乾燥工程で、玄米胡麻餅を30℃前後で低温乾燥3時間させた。1個15gの餅を250mlに150gをランダムにいれる。
【0039】
次に餅の表面を熱処理とアルコール飲料の焼酎による処理で殺菌した。玄米胡麻餅缶を焼酎に漬け取り出した後、120℃の温風の処理による乾燥処理により水分を除去し、残りの水分残存量が2〜3wt%になるように乾燥した。次に図2に示すように、液体窒素を0.6秒流し込み缶の中の酸素を取り除き巻き閉め機で缶蓋をした。
次に発芽玄米胡麻餅を30℃前後で低温乾燥3時間させる低温乾燥工程後に、遠赤外線照射工程で、発芽玄米餅に遠赤外線を均一に照射して、その餅の内部まで確実に乾燥させると共に、遠赤活性により発芽玄米がもっている栄養分を最良の状態に引出して、身体に充分に吸収されやすいように加工した。
【0040】
次に発芽玄米餅を、図2に示すように製缶した。また密封工程で図4に示すように空気および光を透過しない密封容器としての食品用のアルミ缶容器の内部に気密状にして、さらに液体窒素を充填した液密状によって密封した。直径65mmで、高さ95mmのアルミ缶に詰めされた非常食品となった。
【0041】
図4の実施例ではアルミ缶容器として底部と側壁としての筒部と蓋部とを有し、シーリングコンパウンドが塗布された蓋部の周縁を2重巻締法によって、筒部の上端側に締結した缶を図5に示した。
【0042】
この構成によれば発芽玄米胡麻餅は、多様な栄養価(ビタミン、ミネラル、繊維、食物繊維など)が付加されるので、非常食として有効となり、また金属缶容器での密封容器が空気や光を通さないので、容器に封入された穀物食品の劣化防止を図ることができ、1年間の長期間保存することができた。
【0043】
この構成によれば、内部に密封した穀物食品を常温下で長期間保存でき、また外力に対する耐力をも確保することができる。また、上記発芽玄米胡麻餅は一口サイズに焼成されたものであった。
この構成によれば、食べやすく、また缶などの容器1に対しても詰めやすくなり、必須アミノ酸の富化により、体内で生合成することが不可能なアミノ酸の摂取が可能になると共に、必須アミノ酸(旨味成分)の富化により、穀物の餅である食品の味(おいしさ)が向上した。
【実施例3】
【0044】
胡麻粉末、スリランカ産農薬、化学肥料を一切用いないで栽培する自社農園のゴマを80℃で30分間焙煎し粉末にしたもの使用した。玄米餅は、図3に示すように、炒り胡麻20kgと発芽玄米80kgを水蒸気によって蒸して、もちつき機で発芽玄米餅を製造した。
米餅は、水分付加工程で、多数の米餅に対してスプレーを用いて水を噴霧して、水分付加量を1重量%程度になるようにした。上述のスプレー(噴霧器)を用いて水を噴霧することは、餅米に対して水分を簡単かつ全体に均一に付加することができた。図2に示すように、餅については約15gでカットする装置を用いた。
【0045】
次に餅米缶を120℃の温風の処理による乾燥処理により水分を除去し、残りの水分残存量が2〜4t%になるように乾燥した。
同時に餅の表面を熱処理とアルコール飲料による処理で殺菌した。次に図2に示すように、液体窒素を0.6秒流し込み缶の中の酸素を取り除き巻き閉め機で缶蓋をした。
次に餅米を30℃前後で低温乾燥3時間させる低温乾燥工程後に、遠赤外線照射工程で、発芽玄米餅に遠赤外線を均一に照射して、その餅の内部まで確実に乾燥させると共に、遠赤活性により発芽玄米がもっている栄養分を最良の状態に引出して、身体に充分に吸収されやすいように加工した。
【0046】
次に餅米を、図2に示すように製缶した。また密封工程で図4に示すように空気および光を透過しない密封容器としての食品用のアルミ缶容器の内部に気密状にして、さらに液体窒素を充填した液密状によって密封した。直径65mmで、高さ195mmのアルミ缶に詰めされた非常食品となった。
【0047】
図4の実施例ではアルミ缶容器として底部と側壁としての筒部と蓋部とを有し、シーリングコンパウンドが塗布された蓋部の周縁を2重巻締法によって、筒部の上端側に締結した缶を図4に示した。
【0048】
この構成によれば発芽玄米胡麻餅は、多様な栄養価(ビタミン、ミネラル、繊維、食物繊維など)が付加されるので、非常食として有効となり、また金属缶容器での密封容器が空気や光を通さないので、容器に封入された穀物食品の劣化防止を図ることができ、1年間の長期間保存することができた。
【0049】
この構成によれば、内部に密封した穀物食品を常温下で長期間保存でき、また外力に対する耐力をも確保することができる。また、上記胡麻入り餅は一口サイズにされたものであった。
この構成によれば、食べやすく、また缶などの容器1に対しても詰めやすくなり、必須アミノ酸の富化により、体内で生合成することが不可能なアミノ酸の摂取が可能になると共に、必須アミノ酸(旨味成分)の富化により、穀物の餅である食品の味(おいしさ)が向上した。
【符号の説明】
【0050】
1.黒米発芽玄米
2.胡麻パウダー
3.発芽玄米胡麻餅
4.開封後のプラスティック上蓋
5.金属アルミ缶蓋
6・青竹串
7・アルミ缶

【特許請求の範囲】
【請求項1】
米穀と炒り胡麻の粉末の混合物を蒸して、練り固めた餅を所定のサイズに成形して、未乾燥の状態で、窒素雰囲気で空気および光を透過しないアルミニウム缶の容器に密封されていることを特徴とする餅の缶入り非常食品。
【請求項2】
米穀と炒り胡麻の粉末の混合物を蒸して、練り固めた餅に10重量%以上のアルコール濃度のアルコール飲料で処理付けした請求項1記載の餅の缶入り非常食非常食品。
【請求項3】
上記の餅に低温圧搾生搾った後のセサミンを含有している炒り胡麻の粉末を5重量%〜50重量%を混入させている請求項1と2記載の餅の缶入り非常食非常食品。
【請求項4】
上記の米穀は、玄米、白米、もち米、赤米の内1種類から選らばれたものであって、栄養分、ミネラルを含有している請求項1記載の餅の缶入り非常食非常食品。
【請求項5】
上記密封容器は食品用のアルミ箔積層フィルム・パウチ・缶容器であって、容積として100ml〜1000mlであって、液体窒素を注入することを可能にして、缶の蓋の開封を容易にしている請求項1〜4の何れか1に記載の餅の缶入り非常食。
【請求項6】
上記餅の食物は、1個のサイズの10g〜50gに調整されて、缶内に3〜15個を充填さている、請求項1〜5の何れか1に記載の餅の缶入り非常食。
【請求項7】
上記10%以上のアルコール飲料は、清酒、焼酎、ウイスキー、泡盛、ウォッカ、テキラーであって、餅の表面に重量当り0.5重量%〜5重量%塗布させている請求項1〜6の何れか1に記載の餅の缶入り非常食。
【請求項8】
上記餅は、1個のサイズの10g〜50gに調整して、3〜15個の餅を整列に積み重ね、中心部に竹、木材、金属のうちから選ばれた棒を通し、缶内に充填している、また砂糖水などに浸した請求項6に記載の餅の缶入り非常食。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−172255(P2010−172255A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−18104(P2009−18104)
【出願日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【出願人】(308027880)CTC−LANKA株式会社 (6)
【Fターム(参考)】