説明

香料破砕グラインダー及びその自動開閉制御装置

【課題】 胡椒顆粒などを破砕するグラインダー及びその自動開閉制御装置を提供する。
【解決手段】台座2上下に収容容器4と自動開閉制御装置6を連結し、破砕装置3をそれらの間に配置し、台座に収容容器下半段を収容してその外周に外筒5を嵌設する。自動開閉制御装置の受動部品61の軸台611に伝動軸1を連結し、軸台と環状外壁底部間のガイドリブ613の間にガイド溝614形成する。
底蓋62を外筒底部に結合し、底蓋と受動部品間に配置したツイストばね63によりガイド溝から導かれる材料出し口624をガイドリブの回転によって開閉させて香料の磨砕時の摩擦力がツイストばねのトルクより大きいとき、ガイドリブの移動によりガイド溝を自動開放して破砕した香料を自動的に排出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、胡椒顆粒などの破砕に用いるグラインダーに関する。特に自動開閉制御を備えるグラインダーに係る。
【背景技術】
【0002】
公知の粉末グラインダーは手動或いは電動式の2種類のタイプがある。香味が落ちないように顆粒或いはシート状で保存されている香料を料理を食べる時や、厨房で調理する際に、グラインダーに入れ、手動或いは電動により直接顆粒或いはシート状の香料を粉末状に破砕して直接食物或いはスープなどに入れることが好まれている。
本発明者の発明である台湾の特許申請案第415215号(米国特許出願番号第5,865,384号)の電動及び手動のグラインダーは、胡椒顆粒などの破砕材料を本体内部に入れ、本体上方に電動の動力装置或いは手動のハンドルなどの駆動装置を結合して使用する。
しかし、前記のグラインダーは基本的な粉末破砕機能を備えるが、操作完了後に、破砕装置の間隙、調整装置のサポートフレーム或いは材料出し口上に未落下の粉末が残ってしまう。この時、もしグラインダーを下に降ろせば、該粉末は震動によりテーブル面或いは調理台上に落ち、見た目が悪いほか、清掃など後処理が面倒という問題があった。
【0003】
上記欠点に対して、本発明者は台湾の特許申請案第592113号「グラインダーの材料出し開閉装置」(アメリカ合衆国特許出願番号第6,880,773号)を開発した。これにより破砕後の粉末が散らかる欠点を改善することができる。
該材料出し開閉装置はグラインダー底部材料出し位置に設置し、固定部品により回転部品を嵌設して構成し、該回転部品の回転によりそのガイド溝は固定部品の係合ほぞに沿って移動し、それぞれ位置決めほぞと係合固定を形成する。これにより該回転部品の貫通孔は固定部品の材料出し孔に対応し粉末は落下し、或いは回転部品のガード片は固定部品の材料出し孔を閉鎖し粉末は落下せず、こうして材料出しの開閉制御を行う。
しかし前案が掲示するグラインダーの材料出し開閉装置は、手動方式により回転部品を回転させなければ、所定の材料出し開閉制御を行うことはできない。もし操作者が不注意で該回転部品を回転させ開放状態としなければ、磨砕後の粉末は材料出し孔内に堆積する。よって該材料出し開閉装置には改良の必要があった。
【特許文献1】特開2005−118116号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者は、家庭用廚房用具の設計及び販売に多年にわたり携わって来た経験を元に、公知グラインダーの材料出し開閉装置の手動操作の欠点を改善し、自動開閉制御を備えるグラインダーを提供しようと、実験とテストを繰り返し、本発明グラインダー及びその自動開閉制御装置の開発に成功した。
本発明が解決しようとする課題は、グラインダーの操作時に、破砕装置とコショウなどの香料の粉砕と磨砕過程に発生する摩擦力が自動開閉制御装置内のツイストばねのトルクより大きいことを利用し、該自動開閉制御装置を回転させ、自動的に材料出し口を開放し、該装置内のツイストばねはエネルギーを蓄える。操作停止時には、該ツイストばねはエネルギーを放出し、該自動開閉制御装置は反対方向に運動する。こうして材料出し口は自動的に閉鎖するグラインダー及びその自動開閉制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明は下記のグラインダー及びその自動開閉制御装置を提供する。
グラインダーは伝動軸、台座、中空収容容器、外筒、自動開閉制御装置からなり、
該台座は破砕室を備え、該破砕室には該伝動軸を容置し、しかも該破砕室底部には間隙を備え、
該破砕装置は磨砕盤及び磨台により構成し、該磨砕盤は該伝動軸が穿越してこれと連動し、該磨台は該収容容器底部に固設し、しかも該磨砕盤には摩台が伸入し、両者間には間隙を備え、
該中空収容容器は該台座の片側に設置し、その底部開口は該磨台の容置と位置決めに供し、
該外筒は該台座と該収容容器下半段の外に嵌設し、
該自動開閉制御装置は該受動部品を該台座の反対側に可動接続し、その中央軸台には伝動軸を連結し、該軸台と環状外壁底部相互に隣接し少なくとも1個のガイドリブ及び少なくとも1個のガイド溝を設置し、
該底蓋は外筒底部内壁に結合し、該底蓋と受動部品は位置限定機構により連結し、該ツイストばね両端は該受動部品と該底蓋の間にそれぞれ接続し、しかも該底蓋の盤面は該ガイド溝に対応し材料出し口を相対開設し、該外筒の回転により、該底蓋、該受動部品、該伝動軸、該磨砕盤を同期回転させ、該磨砕盤、該磨台と香料の磨砕時に発生する摩擦力が該ツイストばねのトルクより大きければ、該受動部品は該底蓋に相対し、該位置限定機構の制限作用により、第一端から第二端へと移動し、該ツイストばねはエネルギーを蓄え、該材料出し口は該ガイドリブの移動により、該ガイド溝と相対し自動開放し、
さらにグラインダーの自動開閉制御装置は受動部品、底蓋を具え、
該受動部品はグラインダー底部に可動接続し、その中央軸台には伝動軸が連結し、該軸台と環状外壁底部相互に隣接し少なくとも1個のガイドリブ及び少なくとも1個のガイド溝を設置し、
該底蓋と受動部品は位置限定機構により連結し、該ツイストばね両端は該受動部品と該底蓋の間にそれぞれ接続し、しかも該底蓋の盤面は該ガイド溝に対応し材料出し口を相対開設し、グラインダー内の磨砕盤、磨台が構成する破砕装置と香料の磨砕時に発生する摩擦力が該ツイストばねのトルクより大きければ、該受動部品は該底蓋に相対し、該位置限定機構の制限作用により、第一端から第二端へと移動し、該ツイストばねはエネルギーを蓄え、しかも該材料出し口は該ガイドリブの移動により、該ガイド溝と相対し自動開放する。
【発明の効果】
【0006】
上記のように、本発明はグラインダーの操作時に、破砕装置とコショウなどの香料の粉砕と磨砕過程に発生する摩擦力が自動開閉制御装置内のツイストばねのトルクより大きいことを利用し、該自動開閉制御装置を回転させ、自動的に材料出し口を開放し、該装置内のツイストばねはエネルギーを蓄える。操作停止時には、該ツイストばねはエネルギーを放出し、該自動開閉制御装置は反対方向に運動する。こうして材料出し口は自動的に閉鎖する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の具体的技術内容を示すため、図を用いて説明する。
図1は、本発明グラインダーの立体分解指示図で、図2は本発明収容容器の立体分解図で、図3は本発明組み立て後の斜視図で、図4は本発明組み立て後の断面図で、図5は本発明が粒直径サイズ調整を行う指示図で、図6は本発明が磨砕を行う時、該自動開閉制御装置が開放状態を形成する指示図で、図7は本発明が操作を停止する時、該自動開閉制御装置が閉鎖状態を形成する指示図である。
図1〜図4に示すように、基本的に本発明のグラインダーは伝動軸1、台座2、破砕装置3、収容容器4、外筒5、自動開閉制御装置6により構成する。
該伝動軸1は棒体で、該破砕装置3の磨砕盤31と嵌合し、両者を連結する。図1に示すように、本発明グラインダーは手動形式で、該伝動軸1は縦方向に該自動開閉制御装置6の受動部品61の軸台611上に設置するが、これに限定しない。それは電動伝動機構より延長して該磨砕盤31の回転を連動する形式とすることもでき、これも本発明の保護範囲に含むものとする。
【0008】
該台座2は中空筒体で、その下方は該自動開閉制御装置6の受動部品61に連結し、上方は該収容容器4と連結する。該台座2は中空破砕室21を備え、その底壁中央には該伝動軸1が挿通する。該台座2と該受動部品61の連結を形成するため、該破砕室21底部には接合リング22を設け、これに該伝動軸1底部軸台611が嵌設される。該接合リング22周縁は、複数のリブ23により該破砕室21底部内壁に連結され、こうして磨砕後の粉末は該リブ23間の間隙24を経由して該自動開閉制御装置6内に落下する。
また、該破砕室21内壁には少なくとも1個の内ねじ山25を環状に設ける。さらに該破砕室21頂部には係合固定部26を形成し、それは単方向歯車により構成する。該台座2外壁底部には環状歯車状に形成される位置決め部27を突出して設け、粒直径サイズ調整を行う時、それが上方へと移動すると同時に、該外筒5内壁中段に予め設けられた環状凸歯からなるストッパー部52と噛み合い、このため該台座2は該収容容器4に従い回転することはない。
【0009】
該破砕装置3は、磨砕盤31と磨台32により構成する。
該磨砕盤31は錐形体で、その中央には盤孔311を開設し、該伝動軸1を挿通して、該伝動軸1はさらにばね33を嵌設し、伝動軸上段のねじ山11と一端の封鎖部品34と螺合して、該磨砕盤31の脱落を防止する。該盤孔311周縁には複数の螺旋状盤翼312が一体に下方へと延長して形成され、その間に形成された複数の螺旋溝313を経由して香料は盤翼312に動かされ、該螺旋溝313に沿って滑り落ちる。次に、その下方に形成された細かな、斜め方向に設けられた盤歯314によって送られて、香料は移動する。該磨砕盤31は該伝動軸1と連動し、その底面には十字形凹溝などの接合部315を陥没して形成し、連動部品35頂面に突出形成された十字形凸ほぞなどの嵌合挿入部351と嵌合して位置決めされる。該連動部品35底面は複数の挿入ほぞ352を下方へと突伸し、該接合リング22を貫通し、軸台611が相対して開設する挿入溝612に嵌設する。こうして該磨砕盤31は該受動部品61及び該伝動軸1に従い同期回転する。
【0010】
該磨台32は円形階段状台体で、該収容容器4底部の回転台44に固設する。該磨台32底部には比較的大きい台縁(リブ)321を備え、上方は外径が比較的小さい磨砕筒322である。該磨砕筒322外壁には複数の筒リブ323を突出設置し、これにより収容容器底部の該回転台44に嵌設し、該回転台44に従い同期回転する。この他、該磨砕筒322内壁周縁上方には複数の斜向ガイドリブ324を環状に設置し、下方には細かな斜歯状の磨砕歯325を備える。該磨砕盤31は該磨砕筒322内に挿入、嵌合されて両者は一定の間隙を保持する。こうして該磨砕盤31の回転時、顆粒或いはシート状香料は該盤翼312及び該螺旋溝313に送られて該盤歯314と該磨砕歯325の間において粉砕される。続いて、該各細かさが不均一な粉末は両者間の間隙に沿って移動し、粒の直径が該間隙より小さくなると、該破砕装置3より落下し、さもなくば磨砕を継続される。よって粒の直径が均一な粉末を得ることができる。
本発明の磨砕盤31と磨台32は耐酸アルカリ、耐磨耗性に優れ、及び抗酸化作用を備えるファインセラミックにより製造するため、香料と質の変化を生じることはない。
【0011】
該収容容器4は、該台座2上に設置し、香料の量を観察する便のため、中空逆錐形で透明体であることが望ましい。該収容容器4底部にはリング41を延長し、その内部中央には貫通孔411を備え(図2参照)、かつ周縁には内側に向かいストッパー412を形成してばね等の弾性体42の一端を止める。容器には材料ガイド台43を嵌合設置し、該材料ガイド台43頂面中央には底部開口431を設けて投入した香料を通過させて該破砕装置3の磨砕のため、回転台44へと導入する。該材料ガイド台43の底部開口431外壁は下方へと接合柱432を延長し、それは回転台44頂部に結合する。該回転台44底部には座室441を備え、それには該磨台32が嵌合され、該座室441内壁周縁は該磨台の前記筒リブ323に対応するそれぞれ陥没したリブ溝442を形成する。こうしてこれらを相互に結合後、ストッパーリング36を該座室441底部に嵌置し、該磨台32は該回転台44底部において安定的に位置決めされる。
【0012】
この他、該回転台44上方には嵌合柱443を伸出して該収容容器4底部に延長するリング41内に嵌設し、方向位置決め関係を持たせる。これにより、該嵌合柱443と該リング41は複数の位置決め凸リブ444と位置決め凹溝413を相対して設け、これにより該収容容器4は該回転台44上において縦方向にスライドする。
該材料ガイド台43の接合柱432は、外ねじ山を備え、それは該回転台44の嵌合柱443頂部開口内に形成された内ねじ山に螺合して該両者は一体に結合され、また、該弾性体42を該材料ガイド台43と該収容容器4底部のストッパー412の間に配置して規制する。さらに、該回転台44外壁は該台座2の少なくとも一個の内ねじ山25に対応する外ねじ山445を設け、これにより両者は螺合し、該磨砕盤31と該磨台32の間隙の境界とする。収容容器底部の該リング41は下方へと延長する単方向歯車などの歯型リング414で、台座2の前記係合固定部26にこれと対応して設けられた単方向歯車と相互に噛み合う。こうして該収容容器4は該台座2に相対し転動不能となり、該磨台32と該磨砕盤31間の間隙を調整することはできなくなり、該収容容器4を閉鎖し、その頂面開口は該頂蓋45が嵌設して閉鎖される。
【0013】
該外筒5は、該収容容器4の下半部を収容した該台座2外周に被せて収容する。
使用時には、操作者は片手で該外筒5を握持し、他方の手で該外筒上から露出した収容容器4を握持して相対的に回転させる。
こうしてその下方の自動開閉制御装置6、伝動軸1及び磨砕盤31は該外筒5の回転に従い同期回転する。
該外筒5底部内壁には内ねじ山などの結合部51が設けられており、これにより該底蓋62の螺合と位置決めを行う。さらに該外筒5内壁中段には環状凸歯のストッパー部52が予め設置され、こうして該台座2は破砕する香料の粒直径サイズの調整時に方へと移動するため、その位置決め部27とストッパー部52は相互に噛み合い、該台座2は該収容容器4に従い回転することはない。
【0014】
該自動開閉制御装置6は、受動部品61、底蓋62、ツイストばね63により構成する。該受動部品61中央には軸台611を備え、該伝動軸1は縦方向に延長され、該軸台611頂面には複数の挿入溝612が開設され、前記連動部品35にこれらの挿入溝に対応して設けられた挿入ほぞ352が該接合リング22を通過して該挿入溝612に嵌合する。該軸台611底部と該受動部品61の間は放射状に均等な間隔で錐状扇形ガイドリブ613を設けて、これら隣接するガイドリブ613間にそれぞれ扇形ガイド溝614を形成する。該受動部品61外壁底部には少なくとも一対の位置限定溝615を開設する。 該軸台611底部には軸室616を形成して、これにより該ツイストばね63一端を収容して位置決めする。
該底蓋62周縁には外ねじ山などの接合部621を設けて該外筒5の結合部51に螺合し、該底蓋62は該外筒5と共に回転する。該底蓋62頂面には少なくとも一対の位置限定ほぞ622を突伸して形成し、該受動部品61底部にこれと相対して設けた上記位置限定溝615に挿入して両者は分離せず同期回転を行うようにする。一対の位置限定ほぞ622頂部には内側へ向けて嵌合フック623を形成し、これに対応して一対の位置限定溝615頂部に設けた嵌合溝(投影角度の関係で図示できず)に嵌合する。該底蓋62の盤面は、上記のガイド溝614位置に対応して扇形の材料出し口624を設けて、非操作状態では、該各ガイドリブ613が対応する材料出し口624を閉鎖する。さらに、該盤面中央にはリング625を突伸して形成し、これに該ツイストばね63を嵌設してその環状溝626に該ツイストばね63一端を係止して位置決めする。
【0015】
図5に示すように、本発明により香料磨砕後の粒直径サイズを調整する時には、先ず該収容容器4外部を握りこれを持ち上げる。該回転台44は該台座2上に螺合し、しかも該材料ガイド台43は該回転台44と相互に結合するため、該収容容器4全体が上方へと移動する時には、該台座2内に位置する磨砕盤31は上方のばね33を圧縮する。これにより該位置決め部27もまた同じに上方へと移動し、該外筒5のストッパー部52に係合固定する。
該収容容器4は、該底部のストッパー412により該弾性体42を圧縮し、該歯型リング414は該固定部26の係合を離脱する。こうして回転可能となり、該回転台44の外ねじ山445は該台座2の内ねじ山25に沿って回転し、該磨砕盤31と該磨台32の相対間隔を変更し、次いで該収容容器4を開き、該弾性体42及び該ばね33を伸展させる。これにより該歯型リング414は該係合固定部26に係合し、該位置決め部27は該ストッパー部52を離脱して、粒直径サイズ調整ステップを完了する。
本発明は磨台32を可動部品として、回転台44に固定し、これにより該磨台32は該台座2内の磨砕盤31の昇降によって両者の間隙を変更・調整し、磨砕後の粉末の粒の直径の均一さを維持する。
【0016】
図6に示すように、本発明により操作を行う時には、使用者は片手で該収容容器4を握り、もう一方の手で該外筒5を回す。これにより該底蓋62は該受動部品61の回転に伴い該受動部品61の伝動軸1及びそれが嵌設する連動部品35において連動し、該磨砕盤31を回転させる。もし該磨砕盤31と該磨台32間の粉砕及び磨砕する胡椒などの香料の摩擦力がツイストばね63のトルクより大きい場合、該受動部品61は該底蓋62の転動に従い、両者間のツイストばね63はエネルギーを蓄えて該各位置限定溝615は転動すると同時に、その第二端は位置限定ほぞ622に接触固定する。この時、該各ガイドリブ613は受動部品61の回転により該各ガイド溝614は材料出し口624に対応し、磨砕後のサイズが均一な粉末は該ガイド溝614と該材料出し口624を通過して排出され、こうして自動開閉制御の目的を達成する。
【0017】
図7に示すように、該外筒5の転動を停止すると、該受動部品61は該ツイストばね63のエネルギー放出により、反対方向に回転する。該各位置限定溝615は反転と同時に、その第一端は該位置限定ほぞ622に接触固定し、該各ガイドリブ613は該材料出し口624の上まで移動し、これを閉鎖する。さらに該磨砕盤31と該磨台32間の胡椒などの香料を粉砕及び磨砕し終わった時には、その間の摩擦力はツイストばね63のトルクより小さくなって、該受動部品61は空転するようになり、該ガイドリブ613は該材料出し口624を遮蔽する。
【0018】
以上のように本発明により、公知のグラインダーの材料排出開閉装置の手動によってしか操作できなかった欠点を改善することができる。つまり、グラインダー操作時に、該破砕装置と香料は粉砕と磨砕過程中に発生する摩擦力が自動開閉制御装置内のツイストばねのトルクより大きいことを利用し、該自動開閉制御装置を回転させ、自動的に材料出し口を開放し、該装置内のツイストばねエネルギーを蓄える。停止操作時には、該ツイストばねはエネルギーを放出し、該自動開閉制御装置は反対方向に運動し、材料出し口を自動閉鎖する。
さらに、本発明の粒直径サイズ調整機構は破砕装置を収容容器と台座の間に設置し、収容容器の弾性上昇を利用し、これによりその底面の歯型リングは台座の係合固定部の係合固定を離脱し、続いて収容容器を回転させる。こうしてその底部に設置する回転台は台座内において転動し、磨台と磨砕盤間の間隙を変更して磨砕盤と磨台の距離を迅速に調整することができる。つまりこれにより磨砕後の粉末の細かさを調整可能である。
上記は本発明の実施例に過ぎず本発明に限定するものではない。当該技術を熟知する者なら誰でも、本発明が掲示する技術内容に基づき、本発明の製品と領域を脱しない範囲内で各種の変動や潤色を加えることができ、したがって本発明の保護範囲は、特許請求の範囲で指定した内容を基準とする。
本発明は目的、手段、機能及び効果共に、公知の技術とは明らかに異なり、しかも最新の創作で実用に適しているため、特許請求の要件に符合している。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明グラインダーの立体分解指示図である。
【図2】本発明収容容器の立体分解図である。
【図3】本発明組み立て後の立体図である。
【図4】本発明組み立て後の断面図である。
【図5】本発明が粒直径サイズ調整を行う指示図である。
【図6】本発明が磨砕を行う時、該自動開閉制御装置が開放状態を形成する指示図である。
【図7】本発明が操作を停止する時、該自動開閉制御装置が閉鎖状態を形成する指示図である。
【符号の説明】
【0020】
1 伝動軸
11 ねじ山
2 台座
21 破砕室
22 接合リング
23 リブ
24 間隙
25 内ねじ山
26 係合固定部
27 位置決め部
3 破砕装置
31 磨砕盤
311 盤孔
312 盤翼
313 螺旋溝
314 盤歯
315 接合部
32 磨台
321 台縁
322 磨砕筒
323 筒リブ
324 ガイドリブ
325 磨砕歯
33 ばね
34 端封鎖部品
35 連動部品
351 嵌合挿入部
352 挿入ほぞ
36 ストッパーリング
4 収容容器
41 リング
411 貫通孔
412 ストッパー
413 位置決め凹溝
414 歯型リング
42 弾性体
43 材料ガイド台
431 底部開口
432 接合柱
44 回転台
441 座室
442 リブ溝
443 嵌合柱
444 位置決め凸リブ
445 外ねじ山
45 頂蓋
5 外筒
51 結合部
52 ストッパー部
6 自動開閉制御装置
61 受動部品
611 軸台
612 挿入溝
613 ガイドリブ
614 ガイド溝
615 位置限定溝
616 軸室
62 底蓋
621 接合部
622 位置限定ほぞ
623 嵌合フック
624 材料出し口
625 リング
626 環状溝
63 ツイストばね

【特許請求の範囲】
【請求項1】
伝動軸、台座、中空収容容器、外筒、自動開閉制御装置から構成される香料などのグラインダーであって、
該台座は、該伝動軸により駆動される破砕装置を収容する破砕室を備えると共に破砕室底部には破砕後の粉末を排出する間隙を設け、
該破砕装置は、磨砕盤及び磨台により構成され、磨砕盤は該伝動軸と結合されて駆動され、該磨台は該収容容器底部に固定されて、両者間には間隙を備え、
該中空収容容器は、該台座上に設置されて、その底部開口に該磨台を収容して位置決めし、
該外筒は、該収容容器下半段を収容した該台座の外周に嵌設し、
該自動開閉制御装置は、受動部品及び底蓋から構成され、
該受動部品は該台座に対して収容容器の反対側に接続され、その中央に設けた軸台に上記伝動軸を連結して、該軸台と環状外壁底部間を複数のガイドリブで結合してその間にガイド溝を形成し、
底蓋は、上記外筒底部内壁に結合して、該底蓋と受動部品は一定範囲回動可能にする位置限定機構により連結して両者間をツイストバばねにより連結して、該回転操作に対して復帰力を作用させるようにし、
該底蓋の盤面に該ガイド溝に対応する材料出し口を相対して開設すると共に、上記回転操作により上記ガイドリブにより材料出し口を開閉するようにし、
以上の構成によって該外筒の回転操作により、該底蓋、該受動部品、該伝動軸、該磨砕盤を同期回転させ、該磨砕盤、該磨台と香料の磨砕時に発生する摩擦力が該ツイストばねのトルクより大きけいとき、該受動部品は該底蓋に相対して該位置限定機構により、一定範囲移動してその回動により該ツイストばねは弾発力を蓄えると共に該材料出し口は該ガイドリブの移動により、該ガイド溝と相対して開放されることを特徴とするグラインダー。
【請求項2】
前記底蓋と該受動部品間の位置限定機構は、両者間に少なくとも一対の位置限定溝とそれに対応する位置限定ほぞを相対設置して、該各位置限定ほぞは非操作状態では、該位置限定溝の第一端に接触固定し、これにより該受動部品の各ガイドリブは上記材料出し口を遮蔽し、該受動部品が転動すると、該各位置限定ほぞは該位置限定溝の第二端に接触固定して該ガイドリブは移動して、該ガイド溝は該材料出し口に対応して解放されることを特徴とする請求項1記載のグラインダー。
【請求項3】
前記少なくとも一対の位置限定ほぞ頂部には内方に向けて嵌合フックを形成して、これに対して該位置限定溝頂部には嵌合溝を設けて該受動部品と該底蓋を連結することを特徴とする請求項2記載のグラインダー。
【請求項4】
前記ツイストばね一端は該軸台底部に開設する軸室内に収容されて位置決めされ、その他端は該底蓋盤面中央に突出設置されるリングに嵌合し位置決めされることを特徴とする請求項1記載のグラインダー。
【請求項5】
前記磨砕盤と該軸台間には連動部品を配置し、
伝導軸が該連動部品を挿通し、かつ該連動部品該台座底部中央の接合リングを超えた位置に配置され、その頂面には嵌合挿入部を突出設置して該磨砕盤底面にこれと相対して開設された接合部に嵌設させ、
また、その底面には複数の挿入ほぞを突伸形成して、該軸台周縁にこれと対応して開設した挿入溝に嵌設するようにしたことを特徴とする請求項1記載のグラインダー。
【請求項6】
前記グラインダーはさらに粒直径サイズ調整機構を具え、該機構は以下の構成からなるものであって、
該台座の破砕室内面には少なくとも1個の内ねじ山を環状に形成すると共に頂面には係合固定部を形成し、
該収容容器底部にはリングを下方に延長して形成し、
破砕材料を導入する開口を具えた材料ガイド台を該容器内に配置すると共に容器底から中空回転台を挿入して配置して、弾性体を介して該材料ガイド台と中空回転台を結合し、
該回転台頂部を該リングに嵌設すると共に該磨台をその底部に固設し、
該回転台外壁には少なくとも1個の外ねじ山を設けて該台座に設けた内ねじ山と螺合し、
かつ、該収容容器底部下方へと延長する歯型リングと外筒に設けた係合固定部を係合固定し、
以上の構成により、該収容容器を上昇させ、該台座は該外筒に係合固定する共に該リングは弾性体を圧縮し、これにより歯型リングは該係合固定部と離脱し、該収容容器を回転させると該回転台は該台座内で回転し、こうして該磨台と該磨砕盤間の間隙を変更することを特徴とする請求項1記載のグラインダー。
【請求項7】
前記係合固定部と該歯型リングは正、逆方向の単方向歯車を相対して設置することを特徴とする請求項6記載のグラインダー。
【請求項8】
前記台座外壁底部には位置決め部を突出形成し、該外筒内壁中段にはストッパーを予め設置し、これにより該台座は該収容容器の上昇に従い、該位置決め部は該ストッパー部に係合固定され、該台座は該収容容器に従い回転せず、該伝動軸は該磨砕盤上方において別にばねを嵌設し、一端の封鎖部品により該伝動軸頂端に可動接続し、該台座は該収容容器の上昇に従う時、該磨砕盤は該ばねを圧縮することを特徴とする請求項6記載のグラインダー。
【請求項9】
前記収容容器のリング内部中央には貫通孔を備え、底部周縁は内側に向かうストッパーを形成し、弾性体一端が押し上げ、その反対端は材料ガイド台底部に嵌設することを特徴とする請求項6記載のグラインダー。
【請求項10】
前記材料ガイド台の底部開口は下方に延長される中空の接合柱を形成し、これに対して該回転台頂面に中空の嵌合柱を設けて両者を結合し、
上記弾性体を該材料ガイド台と該収容容器底部の間に配置し、該回転台の嵌合柱は該収容容器底部に延長するリングと嵌設し、該嵌合柱と該リングは複数の位置決め凸リブと位置決め凹溝を相対して設けることによりスライドして嵌設するようにしたことを特徴とする請求項6記載のグラインダー。
【請求項11】
グラインダーの自動開閉制御装置において、
受動部品、底蓋から構成され、
該受動部品はグラインダー底部に回動可能に接続され、その中央に軸台を設けて伝動軸を連結し、
軸台と環状外壁底部間を複数のガイドリブで結合してその間にガイド溝を形成し、
底蓋は、上記外筒底部内壁に結合して、該底蓋と受動部品は一定範囲回動可能にする位置限定機構により連結して両者間をツイストバばねにより連結して、該回転操作に対して復帰力を作用させるようにし、
該底蓋の盤面に該ガイド溝に対応する材料出し口を相対して開設すると共に、上記回転操作により上記ガイドリブにより材料出し口を開閉するようにしたことを特徴とするグラインダーの自動開閉制御装置。
【請求項12】
前記底蓋と該受動部品間の位置限定機構は、両者間に少なくとも一対の位置限定溝とそれに対応する位置限定ほぞを相対設置して、該各位置限定ほぞは非操作状態では、該位置限定溝の第一端に接触固定し、これにより該受動部品の各ガイドリブは上記材料出し口を遮蔽し、該受動部品が転動すると、該各位置限定ほぞは該位置限定溝の第二端に接触固定して該ガイドリブは移動して、該ガイド溝は該材料出し口に対応して解放されることを特徴とする請求項11記載のグラインダーの自動開閉制御装置。
【請求項13】
前記少なくとも一対の位置限定ほぞ頂部には内方に向けて嵌合フックを形成して、これに対して該位置限定溝頂部には嵌合溝を設けて該受動部品と該底蓋を連結することを特徴とする請求項12記載のグラインダーの自動開閉制御装置。
【請求項14】
前記ツイストばね一端は該軸台底部に開設する軸室内に収容及び位置決めし、その反対端は該底蓋盤面中央に突出設置するリングに嵌設及び位置決めすることを特徴とする請求項11記載のグラインダーの自動開閉制御装置。
【請求項15】
前記磨砕盤と該軸台間には連動部品を配置し、
伝導軸が該連動部品を挿通し、かつ該連動部品該台座底部中央の接合リングを超えた位置に配置され、その頂面には嵌合挿入部を突出設置して該磨砕盤底面にこれと相対して開設された接合部に嵌設させ、
また、その底面には複数の挿入ほぞを突伸形成して、該軸台周縁にこれと対応して開設した挿入溝に嵌設するようにしたことを特徴とする請求項11記載のグラインダーの自動開閉制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−148534(P2009−148534A)
【公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−124340(P2008−124340)
【出願日】平成20年5月12日(2008.5.12)
【出願人】(396006893)
【Fターム(参考)】