説明

駆動回路および液晶ディスプレイのグレー挿入方法

【課題】LCDにより現在受信されているフレームを判定し、それによりグレー挿入フレームの充電時間およびパルス幅変調信号のデューティサイクルを調整して、モーションブラならびに低い輝度という問題を改善できる駆動回路を提供する。
【解決手段】LCDにより表示されるのが動的フレームか静的フレームかどうか判定される。LCDが動的フレームを表示する時、表示器のフレームのグレー挿入レベルおよびPWM信号が同期して増大され、そのうち、PWM信号が表示器のバックライトモジュールを駆動する。LCDが静的フレームを表示する時、表示器のフレームのグレー挿入レベルおよびPWM信号のデューティサイクルを同期して減少させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、液晶ディスプレイのグレー挿入方法に関し、特に、フレームの挿入レベルを適切に調整し、かつ同期してバックライトの明るさ(brightness)を調整して、画像ディスプレイの輝度(luminance)を維持するグレー挿入(Gray Insertion)方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display = LCD)がホールド型(Hold-type)のディスプレイ方法を採用するとともに、LCDが動画像(dynamic image)をディスプレイする時、モーションブラ(motion blur)が発生する。一般的に、モーションブラを低減するため、グレー挿入技術が従来において採用されている。以下、LCDパネルがいかに駆動されるかを簡単に説明する。
【0003】
LCDパネル用の駆動信号は、主要に2部分:ソースドライバー(Source Driver)により提供されるデータ信号およびゲートドライバー(Gate Driver)により提供される走査信号を含む。データ信号は、主要に各画素のグレーレベルに対応する電圧信号を提供する。走査信号は、画素の各行(row)の電圧から入力されるスイッチ信号を制御するために使用される。走査信号は、行ごとに(row by row)走査する。一般的に言って、各画素は、ゲートとソースとドレインとからなる薄膜トランジスターを含む。走査信号が薄膜トランジスターの導通を制御するために使用される。薄膜トランジスターがオンとなる時、データ信号が薄膜トランジスターを通じて画素蓄積キャパシターを充電する。
【0004】
図1Aは、従来のLCDパネルがノーマル画像をディスプレイする時の走査信号の概略図である。図1Aにおいて、走査信号Gate 01〜Gate Nがロジックハイレベルにある時、薄膜トランジスターがオンとなるとともに、データ信号が薄膜トランジスターを介して画素蓄積キャパシターを充電し、ノーマル画像をディスプレイする。
【0005】
図1Bは、従来のLCDパネルがノーマル画像およびグレー挿入画像をディスプレイする時の走査信号の概略図である。グレー挿入機能が活性化された時、1つのフレーム(Frame)が2つのセクション:ノーマルフレーム101およびグレー挿入フレーム102に分割される。グレー挿入フレーム102中、走査信号Gate 01〜Gate Nがロジックハイレベルにある時間は、固定されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
注意すべきは、グレー挿入技術が動画像のモーションブラを改善するけれども、画像の輝度を大幅に低減させるということである。LCDが写真またはテキスト画像のような静止画像をディスプレイする時、モーションブラは発生しない。もしグレー挿入技術が静止画像をディスプレイする期間にLCDにおいて使用されるならば、低い画像コントラストという結果になる。
【0007】
従って、LCDが静止画像をディスプレイする時、グレー挿入機能は、従来技術において、手動でオフとされる。しかし、グレー挿入機能をオンおよびオフとすることは、ディスプレイする画像の輝度レベルの変化が大きすぎて、人の眼にたいへん不快なものとなる。
【0008】
そこで、この発明の目的は、ディスプレイ画面の変化に従って、グレー挿入を多様なレベルに調整できる液晶ディスプレイのグレー挿入方法を提供することにある。
【0009】
別な観点から、この発明の目的は、LCDにより現在受信されているフレームを判定し、それによりグレー挿入フレームの充電時間およびパルス幅変調信号のデューティサイクル(duty cycle)を調整して、モーションブラならびに低い輝度という問題を改善できる駆動回路を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明は、液晶ディスプレイが表示しているのが動的フレームであるか又は静的フレームであるか判定するグレー挿入方法を提供する。更に、LCDが動的フレームを表示する時、LCDのグレー挿入レベルを上げるとともに、同時してパルス幅変調信号のデューティサイクルを増大させる。 LCDが静的フレームを表示する時、LCDのグレー挿入レベルを下げるとともに、同時してPWM信号のデューティサイクルを縮小させる。そのうち、PWM信号は、LCDののバックライトモジュールを駆動するために使用される。
【0011】
この発明の実施形態中、LCDにより表示されている現在フレームが動的フレームであるか又は静的フレームであるか判定する上記したステップが、先に表示される第1フレームを引き出すことと、現在表示される第2フレームを引き出すこととを含む。また、先に表示される第2フレームが第1フレームと異なる時、LCDにより表示されるフレームが動的フレームであると判定される。現在表示される第2フレームが上記した先に表示される第1フレームと同じ時、LCDにより表示される現在のフレームが静的フレームであると判定される。
【0012】
この発明の実施形態中、LCDにより現在表示されているフレームが動的フレームまたは静的フレームに属するか判定する上記したステップが、先に表示される第1フレームを引き出すことと、現在表示される第2フレームを引き出すこととを含む。また、現在のフレームおよび先のフレームに基づいて、差異値が発生される。差異値が設定値より大きい時には、LCDにより表示される現在のフレームが動的フレームであると判定される。差異値が設定値より大きくない時には、LCDにより表示される現在のフレームが静的フレームであると判定される。
【0013】
この発明の他の実施形態中、第1フレームおよび第2フレームに基づいて差異値を発生させる上記したステップが、第1フレームの複数の領域が第2フレームの複数の対応する領域と同じであるか否か分析することと、第1フレームおよび第2フレームが同じ数量の領域を有することを提供することを含む。更に、第1フレームおよび第2フレーム間で異なる対応領域の数量が判定され、かつ差異値が決定される。
【0014】
この発明の実施形態中、LCDにより表示されている現在フレームが動的フレームまたは静的フレームに属するか判定する上記ステップが、先に表示される複数の第1フレームおよび現在表示される第2フレームを引き出すことと、現在表示される第2フレームならびに複数の第1フレームの連続的な変化の数量を計算することとを含む。連続的な変化の数量が設定値より大きい時、現在表示されるフレームが動的フレームであると判定される。連続的な変化の数量が設定値より大きくない時、現在表示されるフレームが静的フレームであると判定される。
【0015】
この発明の実施形態中、LCDのグレー挿入レベルを上げる上記ステップが、フレーム周期でのグレー挿入フレームの表示時間を増加することを含み、かつLCDのグレー挿入レベルを下げる上記ステップが、フレーム周期でのグレー挿入フレームの表示時間を短縮することを含む。
【0016】
この発明の実施形態中、LCDのグレー挿入レベルを高める上記ステップが、グレー挿入フレームの充電時間を延長することを含むとともに、LCDのグレー挿入レベルを下げる上記ステップが、グレー挿入フレームの充電時間を短縮させることを含む。
【0017】
この発明は、駆動回路を提供するものであり、LCDに適用できる。その駆動回路がフレーム検出器とグレー挿入制御器とバックライト補償ユニットとを含む。フレーム検出器がLCDにより先に表示される第1フレームおよびLCDにより現在受信される第2フレームに基づいて、第2フレームが動的フレームまたは静的フレームに属することを判定する。グレー挿入制御器がフレーム検出器に連結される。バックライト補償ユニットがフレーム検出器に連結される。第2フレームが動的フレームに属する時、LCDのフレームのグレー挿入レベルがグレー挿入制御器により上げられるとともに、PWM信号のデューティサイクルを同期して増大させる。LCDにより表示される第2フレームが静的フレームである時、LCDのグレー挿入レベルがグレー挿入制御器により下げられるとともに、PWM信号のデューティサイクルをバックライト補償ユニットにより同期して短縮させる。更に、PWM信号がLCDのバックライトモジュールを駆動するために使用される。
【0018】
この発明の実施形態に従って、フレーム検出器が、第1フレームを保存するためにストレージユニットを含む。
【0019】
この発明の実施形態に従って、第1フレームが第2フレームと異なる時、フレーム検出器が第2フレームは動的フレームであると判定するとともに、第1フレームが第2フレームと同じである時、フレーム検出器が第2フレームは静的フレームであると判定する。
【0020】
この発明の実施形態に従って、第1フレームおよび第2フレーム間で差異値を取り出すとともに、差異値が設定値より大きい時、フレーム検出器が第2フレームは動的フレームであると判定するとともに、差異値が設定値より大きくない時、フレーム検出器が第2フレームは静的フレームであると判定する。
【0021】
この発明の実施形態に従って、フレーム検出器が更に計数器を含む。計数器が、フレーム検出器より第1フレームおよび第2フレームの対応領域が同じか異なるかを判定した後、第1フレームおよび第2フレーム間で異なる対応領域の数量を計数するために使用され、前記数量を差異値として使用する。
【0022】
この発明の実施形態に従って、フレーム検出器が計数器を含む。2つの連続するフレームが互いに異なる時、計数器の計数値が累計されるとともに、2つの連続するフレームが互いに同一である時、計数器の計数値がリセットされる。計数器値がプレセット値より大きい時、フレーム検出器が第2フレームを動的フレームであると判定し、計数器値がプレセット値より大きくない時、フレーム検出器が現在フレームを前記静的フレームであると判定する。
【0023】
この発明の実施形態に従って、第2フレームが動的フレームに属する時、グレー挿入制御器がフレーム周期でのグレー挿入フレームの表示時間を増加し、かつ第2フレームが静的フレームに属する時、グレー挿入制御器がフレーム周期でのグレー挿入フレームの表示時間を短縮する。
【0024】
この発明の実施形態に従って、第2フレームが動的フレームに属する時、グレー挿入制御器がグレー挿入フレームの充電時間を延長するとともに、前記第2フレームが静的フレームに属する時、グレー挿入制御器がグレー挿入フレームの充電時間を短縮する。
【作用】
【0025】
この発明に従って、LCDにより表示される現在フレームが動的フレームまたは静的フレームに属するかが判定される。LCDによって表示される現在フレームが動的フレームである時、LCDのフレームのグレー挿入レベルが上げられるとともに、PWM信号のデューティサイクルが同期して上げられ、そのうち、PWM信号がLCDのバックライトモジュールを駆動するために使用される。LCDによって表示される現在フレームが静的フレームである時、LCDのフレームのグレー挿入レベルが下げられるとともに、PWM信号のデューティサイクルが同期して縮小される。最終的に、ディスプレイ画像の品質が改善される。
【発明の効果】
【0026】
この発明に従い、LCDにより表示される第2フレーム(現在のフレーム)が動的フレームまたは静的フレームであるかは、フレーム検出器を介して判定され、フレームのグレー挿入レベルを上げる又は下げるとともに、PWM信号のデューティサイクルを同期して増大あるいは縮小する。従って、フレームのグレー挿入レベルを適応的に調整するとともに、バックライトの輝度を同期して調整するので、動的フレームのモーションブラを改善するだけでなく、グレー挿入による静的フレームの輝度損失も改善する。また、この発明の実施形態は、更に少なくとも以下の特長を提供する。
1.グレー挿入フレームの表示時間または充電時間が短縮されるので、LCDが静的フレームを表示する時、ちらつき(flickering)の問題が改善される。
2.グレー挿入フレームの表示時間または充電時間が延長されるので、LCDが動的フレームを表示する時、モーションブラの問題が改善される。
3.PWM信号のデューティサイクルが同期して調整されるため、画像輝度の過度に大きい変動による人の眼に対する不快感が回避される。
4.ステップS501〜S504がステップS301を履行するために使用されるから、微小変化(minor changes)によりフレームが動的フレームとして判定されることを回避できる。
5.ステップS501中で対応する領域の数量が調整されるため、第2フレーム(現在表示フレーム)が動的フレームであるか否かの正確度を変えることができる。
6.直接比較により第2フレーム(現在表示フレーム)および第1フレーム(先行表示フレーム)が同じであるか否かを判定し、第2フレームが動的フレームであるか否か判定することは、計算の複雑度を有効に低減させる。
7.ステップS601〜S604がステップS301を履行するために使用されるから、短期間に変化のないフレームが静的フレームと判定されることを回避できる。
8.ステップS602中、容易に現在フレームが動的フレームであるとしがちであるか否かの判定は、設定値を変更することによって調整できる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1A】従来のLCDパネルがノーマル画像を表示する時の走査信号を示す概略図である。
【図1B】従来のLCDパネルがノーマル画像およびグレー挿入画像を表示する時の走査信号を示す概略図である。
【図1C】この発明の実施形態にかかる画像によるフレームのグレー挿入レベルの調整を示す説明図である。
【図2】この発明の実施形態にかかるLCDを示すブロック図である。
【図3】この発明の実施形態にかかるLCDのグレー挿入方法を示すフローチャートである。
【図4A】先に表示される第1フレームおよび現在表示される第2フレームを示す概略図である。
【図4B】先に表示される第1フレームおよび現在表示される第2フレームを示す概略図である。
【図5】ステップS301の実施形態を示すフローチャートである。
【図6】ステップS301の別な実施形態を示すフローチャートである。
【図7】この発明の実施形態にかかるLCDを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
従来のグレー挿入方法は、動的画像のモーションブラを改善できるものの、動的画像および静的画像の輝度を大幅に低減させる。また、従来のグレー挿入機能をオンオフする結果、ディスプレイ画像の輝度レベルを大幅に変動させるため、人の眼に大きな不快感を与えるものとなる。
【0029】
上記観点から、この発明の実施形態において、LCDのグレー挿入方法が提供される。この発明の方法は、現在フレームが動的フレームまたは静的フレームかどうか判定する。LCDが動的フレームを表示する時、LCDのフレームのグレー挿入レベルおよびパルス幅変調(Pulse Width Modulate = PWM)信号のデューティサイクル(Duty Cycle)が同期して増大するので、モーションブラを改善する。反対に、現在フレームが静的フレームである時、LCDのフレームのグレー挿入レベルおよびパルス幅変調(PWM)信号のデューティサイクルが同期して減少するので、ちらつき(flickering)を低減させるとともに、表示フレームの輝度を維持する。
【0030】
上記したパルス幅変調信号は、LCDのバックライトモジュールを駆動するために使用される。また、パルス幅変調(PWM)信号の上記デューティサイクルが調整される時、グレー挿入フレームの発生期間、フレームの輝度が補償される。更に、グレー挿入フレームが発生された時、表示画像の急な輝度変動が防止されるので、人の眼への不快感が低減される。この発明の実施形態の例証が、この発明を説明する目的で提供される添付図面を参考として以下に記載され、そのうち、同一符号が同一または類似の要素またはステップを指し示している。
【0031】
以下、この発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
図1Cは、この発明の実施形態にかかるフレームのグレー挿入レベルの調整を示す説明図である。図1Cにおいて、この発明の実施形態のグレー挿入方法に従い、LCDが現在表示している動的フレームまたは静的フレームが判定される。LCDが動的フレームを表示する時、フレーム(Frame)周期でのグレー挿入フレームの表示時間が増加するとともに、PWM信号のデューティサイクルが同時に増大する。言い換えれば、走査信号のGate 01〜Gate N中、書き込み黒挿入データ(writing black insertion data)のパルスGの時間が増加する。更に、時間の増加に従ってPWM信号のデューティサイクルが比例して増大し、そのうち、デューティサイクルは、PWM信号の周期に対する比例値である。従って、動的フレームグレー挿入のレベルがモーションブラ問題の軽減を向上させ、かつ表示画像の輝度を維持させるが、そのうち、グレー挿入フレームがGate 01〜Gate Nの連続するパルス期間に表示(ディスプレイ)パネルに書き込まれる。
【0032】
LCDが静的フレームを表示する時、フレーム周期でのグレー挿入フレームの表示時間が低減されるとともに、PWM信号のデューティサイクルが同期して低減する。言い換えれば、走査信号のGate 01〜Gate N中、書き込みグレー挿入データのパルスGの時間が減少する(例えば、周期T12)。加えて、時間減少の程度に従って、PWM信号のデューティサイクルが比例して減少する。かくして、LCDのフレーム周期でのグレー挿入フレームが減少して画像のチラツキを防止するとともに、表示画像の輝度を維持する。
【0033】
また、フレームのグレー挿入レベルは、グレー挿入フレームの充電時間を調整することを介して調整される。言い換えれば、LCDが動的フレームを表示する時、走査信号のGate 01〜Gate NのパルスGの時間は、ロジックハイレベルにおいて増大される。LCDが静的フレームを表示する時、走査信号のGate 01〜Gate NのパルスGの時間は、ロジックハイレベルにおいて減少される。注意に値することは、1つのフレーム周期中、各パルス(書き込みグレー挿入データのパルスGおよび画素データのパルスPを含む)がそれぞれ出力イネーブル(Output Enable = OE)信号中で異なる時間期間に対応することである。更に、各パルスの時間がロジックハイレベルで対応するOE信号の期間によって決定され、そのうち、OE信号がロジックローレベルの時間にある。
【0034】
図2は、この発明の実施形態にかかるLCDを示すブロック図である。この発明の実施形態中、LCD10が表示(ディスプレイ)パネル(display panel)20とゲートドライバー(gate driver)30とソースドライバー(source driver)40とバックライトモジュール(back light module)50と駆動回路200とを含む。駆動回路200がビデオデータ(例えば、第2フレーム)を受信するとともに、ゲートドライバー30とソースドライバー40とバックライトモジュール50とが第2フレーム中の画素データに従って制御され、表示パネル20を駆動してビデオデータを表示する。
【0035】
駆動回路200がフレーム検出器210とグレー挿入制御器220とバックライト補償ユニット230とフレームバッファー(Frame Buffer)240を含む。フレーム検出器210は、グレー挿入制御器220とバックライト補償ユニット230とに連結され、ビデオデータ(例えば、第2フレーム)を受信する。グレー挿入制御器220がゲートドライバー30およびソースドライバー40に連結される。バックライト補償ユニット230がバックライトモジュール50に連結される。フレームバッファー240がビデオデータを受信し、かつ保存する。
【0036】
駆動回路200がビデオデータ(例えば、第2フレーム)を受信するとともに、同時にフレーム検出器210とフレームバッファー240とへ送信する。フレーム検出器210は、第1フレーム(第2フレームに先行するフレーム)に従って、LCDにより表示すべき第2フレームが動的フレームまたは静的フレームであるかを判定する。判定信号が発生され、かつグレー挿入制御器220およびバックライト補償ユニット230へ送信される。グレー挿入制御器220が判定信号に従ってグレー挿入が実施されるべきか否か決定する。つまり、グレー挿入制御器220は、判定信号に従ってフレームのグレー挿入レベルを調整するために、グレー挿入フレームを発生させるか否か決定する。グレー挿入制御器220がフレームバッファー240から必要な画素データを入手し、ソースドライバー40へ必要な画素データを送信するとともに、対応する垂直なスタート信号STVおよび出力イネーブル(OE)信号を送信する。対応する垂直なスタート信号(vertical start signal)STVおよび出力イネーブル(OE)信号は、表示パネル20中の対応する画素へ第2フレームの画素データを書き込むために、ゲートドライバー30へ送信される。バックライト補償ユニット230がLCD10のディスプレイの輝度を維持するためにパルス幅変調(PWM)信号のデューティサイクルを調整する。以下、この発明の実施形態をフローチャートにより記載する。以下の実施形態中、PWM信号がバックライト補償ユニット230により発生され、かつバックライト補償ユニット230が信号発生ユニット(図示せず)を含んで、PWM信号を発生させる。
【0037】
図3は、この発明の実施形態にかかるLCDのグレー挿入方法を示すフローチャートである。図4Aと図4Bとは、第1フレームおよび第2フレームを示す概略図である。図2と図3と図4Aと図4Bとにおいて、第1フレームおよび第2フレームが連続するフレームであり、第1フレームおよび第2フレームが共に山410ならびに雲420を含むと仮定する。第1フレームおよび第2フレームの差異は、雲420の位置である。更に、フレーム検出器210とフレームバッファー240とが既に第1フレームを保存していると仮定する。駆動回路200が第2フレームを受信するので、フレームバッファー240が第2フレームを保存する。また、フレーム検出器210は、第2フレームが動的フレームまたは静的フレームであるかを判定する。言い換えれば、LCD10により表示されるべき第2フレームが動的フレームまたは静的フレームであると判定される(ステップS301)。もしLCDが動的フレームを表示すれば、ステップS302が実行される。もしLCDが静的フレームを表示すれば、ステップS303が実行される。ステップS301の履行は、当業者の参考ために下記の通り記載される。
【0038】
図5は、ステップS301の実施形態を示すフローチャートである。図2から図5において、この実施形態中、ステップS301は、ステップS501〜S504を含む。先ず、ステップS501中で差異値が第1フレームおよび第2フレームに基づいて発生される。例えば、第1フレームおよび第2フレーム間で対応する領域が同一か否か比較される。次に、互いに異なる対応領域の数量に基づいて差異値が発生される。
【0039】
より具体的には、この実施形態中、フレーム検出器210が第1フレームの領域1が第2フレームの領域1と同じか否か比較する。もし第1フレームの領域1が第2フレームの領域1と同じであれば、計数されない;そうでなければ、計数値が累計される。この実施形態中、第1フレームの領域1が第2フレームの領域1と同じでないので、計数値が0から1へ変化する。同様に、フレーム検出器210がそれぞれ第1フレームの領域2〜9が第2フレームの領域2〜9と同じか否か比較する。この実施形態中、第1フレームの領域2,4,5が第2フレームの領域2,4,5と同じでない。従って、フレーム検出器210が第1フレームの領域2〜9と第2フレームの領域2〜9との比較を完了した後、計数値が4になる。注意すべきは、この実施形態中の計数値を上記差異値として直接使用することができるけれど、実施形態をそのように限定するものと解釈してはならない。別な実施形態中、計数値を間接的に上記差異値として使用できる。
【0040】
ステップS502は、差異値が獲得された後に実施される。フレーム検出器210は、差異値が設定値より大きいか否か判定する。もし差異値が設定値より大きければ、LCDが動的フレームを表示していると判定される(ステップS503)。そうでなければ、LCDが動的フレームを表示していない(即ち、静的フレームを表示している)と判定される(ステップS504)。この実施形態中、設定値を説明のために4とする。従って、差異値が設定値より大きくない。フレーム検出器210は、現在フレームが静的フレームであると判断するので、フレーム周期でのグレー挿入フレームの表示時間を減少させる。注意すべきは、この実施形態がステップS501〜S504を使用してステップS301を履行することであり、その利点は、少しの変動を伴うフレームが動的フレームと判定されることがないことである。他の実施形態中、フレーム検出器210がストレージユニット(図示せず)および計数器(counter 図示せず)を含む又は連結されて、上記した保存ならびに計数機能をそれぞれ実現する。
【0041】
ステップS301の現在フレームが静的フレームであると判断されるので、ステップS303が実施されて、LCD10(図2の右下を参照)のフレーム挿入レベルを低下させるとともに、同期してPWM信号のデューティサイクルを低減させる。LCD10のフレームのグレー挿入レベルを低下させることは、フレーム周期でのグレー挿入フレームの表示時間を減少させることを通じて達成される。図1Cと図2〜図5とにおいて、ステップS303中、グレー挿入制御器220が図1C中のグレー挿入フレームの表示時間(例えば、期間T12)を短くする。1つのフレーム周期中、垂直なスタート信号STVが第1回のパルス伝送を行うので、ゲートドライバー30が走査信号Gate 01で画素データを書き込むためにパルスPを発生させ、このパルスPが時間に従って移動し、走査信号Gate 01中で消失してパルスPが走査信号Gate 02中に出現する。同様に、パルスPが走査信号Gate 03-Gate N中に出現する。
【0042】
垂直なスタート信号STVが第2回のパルス伝送を行う時に、ゲートドライバー30が走査信号Gate 01でグレー挿入データを書き込むためにパルスGを発生させる。パルスGは、パルスPに類似しており、パルスGが時間に従って移動し、かつ走査信号Gate 02-Gate N中に発生される。上記観点から、フレーム周期は、固定される;従って、1つのフレーム周期(例えば、T11)中で垂直なスタート信号STVの第1回および第2回のパルス伝送を行う間のギャップ(gap)を増大することにより、グレー挿入の表示時間T12が低減される。この実施形態中、1つの画素周期中で1つのパルスが伝送されるだけでグレー挿入フレームの発生を停止する。
【0043】
例えば、LCDが静的フレームを表示する時、期間T12は、フレーム周期の1/3から0へ短縮されるとともに、デューティサイクルが80%から60%に変化する。従って、LCDにより静的フレームが表示される時、ちらつき(flickering)の問題が軽減される。更に、グレー挿入機能中の変化により輝度が大きく変動する結果である人の眼への不快感を回避できる。
【0044】
更に、注意すべきは、グレー挿入フレームの充電時間を短くすることがLCD10のグレー挿入レベルを低くすることに使用できるということである;言い換えれば、ハイロジックレベルでのパルスGの時間が低減される。上記観点から、出力イネーブル信号OEに対応するパルスGの期間中、ローロジックレベルでの出力イネーブル信号OEの時間を短くすることによって、グレー挿入フレームの充電時間を低減する。例えば、出力イネーブル信号OEに対応するパルスGの期間中、出力イネーブル信号OEがハイロジックレベルにある時、グレー挿入フレームの充電時間が1/2から0へ変化する;言い換えれば、グレー挿入フレームが発生されない。更に、PWM信号のデューティサイクルが80%から50%に変化する。
【0045】
同様に、もしステップS301中の現在フレームが動的フレームであると判定されれば、ステップS302が続けられる。より具体的には、ステップS301中、LCDのフレームのグレー挿入レベルが増大されるとともに、PWM信号のデューティサイクルが同期して増大される。フレーム周期でのグレー挿入フレームの表示時間の調整については、期間T11を短くすることにより、グレー挿入フレームの表示時間T12を増加させる。本質的に、LCDが動的フレームを表示する時、期間T12がフレーム周期の1/3に増加し、かつデューティサイクルが60%から80%に変化する。グレー挿入フレームの充電時間の調整に関しては、ローロジックレベルでの出力イネーブル信号OEの時間を長くすることにより、グレー挿入フレームの充電時間が延長される。
【0046】
言い換えれば、パルスGが出力イネーブル信号に対応する対応期間において、出力イネーブル信号が1/2の時間ローロジックレベルである時、グレー挿入フレームの充電時間が0から対応する期間の1/2に変化するとともに、PWM信号のデューティサイクルが50%から80%に変化する。従って、動的フレームを表示するLCDのモーションブラの問題が改善される。更に、グレー挿入フレームにより輝度の大きな変動の結果である人の眼への不快感が回避される。
【0047】
注目に値することは、グレー挿入レベルを調整した後、当業者が多様なフレーム走査方法を採用してグレー挿入フレームを表示することである。例えば、グレー挿入フレームは、ラスター走査方法(raster scanning method)と組み合わせて発明の実施形態の駆動回路200により表示される。しかし、別な実施形態中、インターレース走査(interlace scanning)方法または他の走査方法が採用されてグレー挿入フレームを表示するが、この発明により制限されるものではない。
【0048】
再び、図5において、上記した実施形態のステップS501中、第1フレームおよび第2フレームの9個の対応する領域(図4A、図4B参照)につき比較が実施されて、それらが同じであるか否かが判定され、差異値が発生される。但し、この発明は、これに限定されるものではない。別な実施形態中、当業者は、必要に応じて上記した9個の対応する領域に代えて任意の対応する領域を採用して、差異値を発生させることができる。上記した実施形態中のそれらのような類似した効果が達成できる。現在フレームが動的フレームであるか否かの判定の正確さが対応する領域の数量の増加により向上する。
【0049】
上記実施形態は、液晶ディスプレイおよびグレー挿入方法の典型を開示しているものの、この発明が任意の異なる形態として具体化されるとともに、ここに述べる実施形態に限定されると解釈してはならないと当業者により評価されなければならない。言い換えれば、現在フレームが動的フレームか又は静的フレームかを判定し、それに従ってグレー挿入フレームの充電時間を延長または短縮する任意の方法は、この発明の技術思想の範囲にある。以下、当業者が更にこの発明を充分に理解し、具体化できるように、他の実施形態を検討する。
【0050】
また、上記実施形態中、図5のステップS501〜S504は、ステップS301の実施形態を開示しているが、この発明により制限されるものではない。別な実施形態中、当業者は、他の方法を採用して、現在フレームが動的フレームであるか否か判定する(ステップS301)。例えば、第1フレームおよび第2フレーム間の直接比較が行われて、それらが同じであるか否か判定される。もし第1フレームおよび第2フレームが同じであれば、表示フレームが静的フレームであると判定される;さもなければ、動的フレームであると判定される。上記方法の利点は、単純な計算にあり、かつ計数ステップが不要になることにある。
【0051】
他の実例中、図6に示すように、図6は、ステップS301の別な実施形態を示すフローチャートである。図2と図6とにおいて、この実施形態中のステップS301は、ステップS601〜S604を含む。この実施形態は、フレーム検出器210の計数値の初期状態を0と仮定する。ステップS601中、複数の第2フレームおよび第1フレームの連続変化の回数が計数される。より具体的には、フレーム検出器210は、第1フレームおよび第2フレームが同一か否かチェックする。もし、それらが同一であれば、計数値がリセットされる;さもなくば、計数値が累計される。この実施形態中、計数値は、上記した連続変化の回数が使用される。ここで、第1フレームおよび第2フレームが同一でないと仮定すると、計数値が0から1へ変化する。
【0052】
ステップS602は、連続変化の回数が設定値より大きいか否か判定することを実施するものである。もし連続変化の回数が設定値より大きければ、LCDにより表示される現在フレームが動的フレームであると判定される(ステップS603);さもなくば、LCDにより表示される現在フレームが静的フレームであると判定される(ステップS604)。この実施形態中、設定値は例えば3である。計数値が1であり、設定値の3より大きくないので、第2フレームは、静的フレームであると判定される;つまり、LCDは、静的フレームを表示している(ステップS604)。
【0053】
同様に、駆動回路200が次のフレームを受信する時、上記したステップS601〜S604に従って、LCD 10により表示される次のフレームが動的フレームであるか静的フレームであるかを判定する。当業者は、上述の記載から現在フレームが後続するフレーム期間に動的フレームであるか否か判定する方法を推知できるので、ここでは、改めて説明しない。
【0054】
注意すべきは、この発明に従って、ステップS601〜S604を使用することによりステップS301を履行することが、少なくとも短期間に変化しない多数の伝送されるフレームが静的フレームであると判断されないという利点を提供できることにある。更に、この実施形態のフレーム検出器210が1つのフレームだけを保存するけれども、計数器の使用を統合することにより、この実施形態中、多数の先行フレームの情報が間接的に獲得される。従って、多数の先行フレームを保存する必要がないとともに、フレーム検出器210の保存スペースが有効に保護される。
【0055】
更に、この実施形態中、ステップS602の設定値が3であることは、説明のためであり、この発明の範囲を制限するためと解釈しない。他の実施形態中、当業者は、設定値につき必要に従って決定する。注意すべきは、大きな設定値により現在表示される第2フレームがより静的フレームと判定されやすくなることである。反対に、小さな設定値により現在表示される第2フレームがより動的フレームと判定されやすくなることである。
【0056】
上記した駆動回路200は、LCDが動的フレームを表示する時、グレー挿入の固定されたレベル(例えば、固定された表示時間T12または固定された充電時間)を実施する。しかし、フレーム挿入は、漸進的に調整されるとともに、PWM信号のデューティサイクルは、同期して調整される。図7は、この発明の他の実施形態にかかるLCDを示すブロック図である。図2と図7とにおいて、図7の図2との主要な差異は、駆動回路700のグレー挿入制御器710およびバックライト補償ユニット720である。バックライト補償ユニット720がグレー挿入制御器710に連結される。LCDが動的フレームを表示する時、グレー挿入制御器710がLCD10のフレームのグレー挿入レベルを漸進的に上げる。
【0057】
フレーム周期でのグレー挿入フレームの表示時間を調整することについて言えば、グレー挿入制御器710が次第に期間T12の時間を増加し、ゲイン信号Gainを出力してバックライト補償ユニット720を制御し、かつ同時にPWM信号のデューティサイクルを増大させる。グレー挿入フレームの充電時間の調整については、パルスGが対応する出力イネーブル信号OEの期間に、ローロジックレベルでの出力イネーブル信号OEの時間がグレー挿入フレームの充電時間を延長するために延長される。また、ゲイン信号Gainが出力されてバックライト補償ユニット720を制御するとともに、同時にPWM信号のデューティサイクルを増大させる。
【0058】
他の実施形態中、グレー挿入フレームの表示時間が表示時間の下限より小さい時、表示時間の下限がグレー挿入フレームの表示時間として使用される。あるいは、グレー挿入フレームの短縮された充電時間が充電時間の下限より短い時、充電時間の下限がグレー挿入フレームの充電時間として使用される。当業者は、必要に応じて表示時間の下限または充電時間の下限を設定できる。この方法は、少なくともLCDにグレー挿入フレームの表示を維持させるという利点を提供する。
【0059】
LCD10が静的フレームを表示する時、グレー挿入制御器710が次第にLCD10のグレー挿入レベルを下げる。フレーム周期でのグレー挿入フレームの表示時間の調整については、グレー挿入制御器710が次第に期間T12の時間を低減させ、かつゲイン信号Gainを出力してバックライト補償ユニット720を制御するとともに、同期してPWM信号のデューティサイクルを低減する。グレー挿入フレームの充電時間の調整については、パルスGが対応する出力イネーブル信号OEの期間に、ローロジックレベルでの出力イネーブル信号OEの時間がグレー挿入フレームの充電時間を短縮するために短縮される。また、ゲイン信号Gainが出力されてバックライト補償ユニット720を制御するとともに、同時にPWM信号のデューティサイクルを増大する。
【0060】
更に、他の実施形態中、グレー挿入フレームの表示時間が表示時間の上限より大きい時、表示時間の上限が表示時間として使用される。あるいは、グレー挿入フレームの延長された充電時間が充電時間の上限を超える時、充電時間の上限が充電時間として使用される。当業者は、必要に応じて、表示時間の上限または充電時間の上限を設定できる。この方法は、少なくともLCDにノーマル画像の表示を維持させるという利点を提供する。
【0061】
以上のごとく、この発明を実施形態により開示したが、もとより、この発明を限定するためのものではなく、当業者であれば容易に理解できるように、この発明の技術思想の範囲内において、適当な変更ならびに修正が当然なされうるものであるから、その特許権保護の範囲は、特許請求の範囲および、それと均等な領域を基準として定めなければならない。
【符号の説明】
【0062】
10 液晶ディスプレイ
20 ディスプレイパネル
30 ゲートドライバー
40 ソースドライバー
50 バックライトモジュール
200,700 駆動回路
210 フレーム検出器
220,710 グレー挿入制御器
230,720 バックライト補償ユニット
240 フレームバッファー
410 山
420 雲
Gate 01〜Gate N 走査信号
S301〜S303 LCDのグレー挿入方法の各ステップ
S501〜S504 S301を実施する各ステップ
S601〜S604 別なS301を実施する各ステップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display =LCD)のグレー挿入方法であって:
前記LCDにより表示されている現在フレームが動的フレームであるか又は静的フレームであるか判定することと;
前記LCDが前記動的フレームを表示する時、前記LCDのグレー挿入レベルを上げ、かつ同期してパルス幅変調(Pulse Width Modulate = PWM)信号のデューティサイクルを増大させ、そのうち、前記PWM信号がLCDのバックライトモジュールを駆動するために使用されることと;
前記LCDが前記静的フレームを表示する時、前記LCDの前記グレー挿入レベルを下げるとともに、同期して前記パルス幅変調(Pulse Width Modulate = PWM)信号の前記デューティサイクルを減少させることと
を含むものである液晶ディスプレイのグレー挿入方法。
【請求項2】
前記LCDにより表示されている前記現在フレームが前記動的フレームであるか又は前記静的フレームであるか判定するステップが:
前記LCDにより先に表示される第1フレームを引き出すことと;
前記LCDにより現在表示される第2フレームを引き出すことと;
前記第2フレームが前記第1フレームと異なる時、前記LCDが前記動的フレームを表示すると判定することと;
前記第2フレームが前記第1フレームと同じ時、前記LCDが前記静的フレームを表示すると判定することと
を含む請求項1記載のグレー挿入方法。
【請求項3】
前記LCDにより現在表示されている前記フレームが前記動的フレームであるか又は前記静的フレームであるか判定するステップが:
前記LCDにより先に表示される第1フレームを引き出すことと;
前記LCDにより現在表示される第2フレームを引き出すことと;
前記第1フレームおよび前記第2フレームに従って差異値を発生させることと;
前記差異値が設定値より大きい時には、前記LCDが前記動的フレームを表示すると判定することと;
前記差異値が前記設定値より大きくない時には、前記LCDが前記静的フレームを表示すると判定することと
を含む請求項1記載のグレー挿入方法。
【請求項4】
前記第1フレームおよび前記第2フレームに従って差異値を発生させるステップが:
それぞれ前記第1フレームの複数の領域が前記第2フレームの複数の対応する領域と同じであるか否か判定することと;
前記第1フレームおよび前記第2フレーム間で異なる対応領域の数量に従って前記差異値を決定すること
を含む請求項3のグレー挿入方法。
【請求項5】
前記LCDにより現在表示されている前記フレームが前記動的フレームであるか又は前記静的フレームであるか判定するステップが:
前記LCDにより先に表示される複数の第1フレームを引き出すことと;
前記LCDにより現在表示される第2フレームを引き出すことと;
複数の前記第1フレームならびに前記第2フレームの連続的な変化の数量を計算することと;
連続的な変化の数量が設定値より大きい時、前記LCDが前記動的フレームを表示すると判定することと;
連続的な変化の数量が設定値より大きくない時、前記LCDが前記静的フレームを表示すると判定することと
を含む請求項1記載のグレー挿入方法。
【請求項6】
前記LCDの前記グレー挿入レベルを上げるステップが:
フレーム周期でのグレー挿入フレームの表示時間を増加させること
を含む請求項1記載のグレー挿入方法。
【請求項7】
前記LCDの前記グレー挿入レベルを下げるステップが:
フレーム周期でのグレー挿入フレームの表示時間を短縮させること
を含む請求項1記載のグレー挿入方法。
【請求項8】
前記LCDの前記グレー挿入レベルを上げるステップが:グレー挿入フレームの充電時間を延長することを含む請求項1記載のグレー挿入方法。
【請求項9】
前記LCDの前記グレー挿入レベルを下げるステップが:グレー挿入フレームの充電時間を短縮することを含む請求項1記載のグレー挿入方法。
【請求項10】
駆動回路であり、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display =LCD)に適用できるものであって、前記駆動回路が:
前記LCDにより先に表示される第1フレームおよび前記LCDにより現在受信される第2フレームに従って、前記第2フレームが動的フレームまたは静的フレームであることを判定するためのフレーム検出器と;
前記フレーム検出器に連結されるグレー挿入制御器と;
前記フレーム検出器に連結されバックライト補償ユニットと
を含み、そのうち
前記第2フレームが前記動的フレームである時、前記グレー挿入制御器が前記LCDのグレー挿入レベルを上げるとともに、同期してパルス幅変調(Pulse Width Modulate = PWM)信号のデューティサイクルを増大させ、
前記第2フレームが前記静的フレームである時、前記グレー挿入制御器が前記LCDの前記グレー挿入レベルを下げるとともに、同期してパルス幅変調(Pulse Width Modulate = PWM)信号のデューティサイクルを短縮させ、
そのうち、PWM信号が前記LCDのバックライトモジュールを駆動するために使用されるものである駆動回路。
【請求項11】
前記フレーム検出器が、前記第1フレームを保存するためのストレージユニットを含む請求項10記載の駆動回路。
【請求項12】
前記第1フレームが前記第2フレームと異なる時、前記フレーム検出器が前記第2フレームは前記動的フレームであると判定し、前記第1フレームが前記第2フレームと同じである時、前記フレーム検出器が前記第2フレームは前記静的フレームであると判定する請求項10記載の駆動回路。
【請求項13】
前記フレーム検出器が、前記第1フレームおよび前記第2フレーム間で差異値を取り出すとともに、前記差異値が設定値より大きい時、前記フレーム検出器が前記第2フレームは前記動的フレームであると判定し、前記差異値が設定値より大きくない時、前記フレーム検出器が前記第2フレームは前記静的フレームであると判定する請求項10記載の駆動回路。
【請求項14】
前記フレーム検出器が計数器を含み、前記計数器は、前記フレーム検出器より前記第1フレームおよび前記第2フレームの対応領域が同じか異なるかを判定した後、前記第1フレームおよび前記第2フレーム間で異なる対応領域の数量を計数するために使用し、前記フレーム検出器が、前記数量を前記差異値として使用する請求項13記載の駆動回路。
【請求項15】
前記フレーム検出器が:
計数器を含み、2つの連続するフレームが異なる時、前記計数器の計数値を累計するとともに、2つの連続するフレームが同一である時、前記計数器の計数値をリセットし、そのうち、
前記計数値が設定値より大きい時、前記フレーム検出器が前記第2フレームを前記動的フレームであると判定し、
前記計数値が設定値より大きくない時、前記フレーム検出器が前記第2フレームを前記静的フレームであると判定する請求項10記載の駆動回路。
【請求項16】
前記第2フレームが前記動的フレームである時、前記グレー挿入制御器がフレーム周期でのグレー挿入フレームの表示時間を増加させるとともに、前記第2フレームが前記静的フレームである時、前記グレー挿入制御器がフレーム周期でのグレー挿入フレームの表示時間を短縮させる請求項10記載の駆動回路。
【請求項17】
前記第2フレームが前記動的フレームである時、前記グレー挿入制御器がグレー挿入フレームの充電時間を延長するとともに、前記第2フレームが前記静的フレームである時、前記グレー挿入制御器が前記グレー挿入フレームの充電時間を短縮する請求項10記載の駆動回路。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−250277(P2010−250277A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−14520(P2010−14520)
【出願日】平成22年1月26日(2010.1.26)
【出願人】(509112785)中華映管股▲ふん▼有限公司 (6)
【Fターム(参考)】