説明

高性能LEDパッケージ

立体多角形または別の3次元立体の形をした陥凹を画定する樹脂パッケージを含む、発光ダイオードランプを開示する。陥凹は、床面と、床面のそれぞれの長い方の辺に沿った2つの側壁と、床面のそれぞれの短い方の辺に沿った2つの端壁とを含む。2つの側壁は、その間で3°よりも大きい角度を画定し、2つの端壁は、その間で40°よりも大きい角度を画定する。発光ダイオードチップは、パッケージの長方形の床面上に位置付けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光ダイオードに関し、特に、白色光を発光するパッケージ化された発光ダイオードに関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード(LED)は、適切な半導体材料における電子正孔再結合イベントを助長することによって、印加された電圧を光に変換する、フォトニック半導体デバイスの類である。順に、再結合イベントにおいて放出されるエネルギーの一部または全体が、光子を産出する。
【0003】
発光ダイオードは、他の半導体デバイスの多数の有益な特性を共有する。これらは、概して頑丈な物理的特性、長い寿命、高信頼性、および特定の材料によっては低費用を含む。
【0004】
当該業界で一般的であり、よく理解されている多数の用語が、本明細書で使用される。しかしながら、そのような業界使用では、これらの用語は、意味が非公式に混合されることがある。故に、これらの用語は、本明細書では可能な限り正確に使用されるが、あらゆる場合において、意味が文脈内で明確となる。
【0005】
故に、「ダイオード」または「チップ」という用語は、典型的には、得られるp−n型接合点にわたって電流を印加できるように、何らかの形の抵抗接点に沿って正反対の導電型(p型およびn型)の2つの半導体部分を最低限に含む、構造物を指す。
【0006】
「ランプ」という用語は、電気回路、または照明器具、または両方に追加するか、または含むことができる不連続デバイスを形成するように、適切な電気接点と適合される発光ダイオードと、潜在的にはレンズとを指定するために使用される。
【0007】
本明細書で使用されるような、「パッケージ」という用語は、典型的には、ダイオードに何らかの物理的保護を提供し、光出力を光学的に方向付けることができる、プラスチックレンズ(樹脂、エポキシ、カプセル材料)に沿った、適切な物理的および電気的構造物(それを通して電流が印加される、金属小片のように単純なこともある)上の半導体チップの配置を指す。本文中では、パッケージは、しばしばポリマーで形成される反射性構造物を含み、その内側でダイオードが静置する。レンズおよび電気接点を追加することにより、典型的には、ランプを形成する。
【0008】
発光ダイオードおよびダイオードランプの構造および動作についての適切な参考文献は、非特許文献1および非特許文献2を含む。
【0009】
LEDによって放出される色は、それが形成される材料によって大部分が画定される。ガリウムヒ素(GaAs)およびガリウムリン(GaP)で形成されるダイオードは、可視スペクトルの低エネルギー(赤色および黄色)部分の光子を放出する傾向がある。炭化ケイ素(SiC)およびIII族窒化物等の材料は、より大きいバンドギャップを有し、したがって、可視スペクトルの緑色、青色、および紫色、ならびに電磁スペクトルの紫外線部分で現れる、より大きいエネルギーを伴う光子を生成することができる。
【0010】
いくつかの用途では、LEDは、その出力が加減されるか、または異なる色に変換されると、さらに有用である。特に、青色発光LEDの可用性が大いに増加するにつれて、青色光子を下方変換する黄色発光蛍光体の使用も同様に増加している。具体的には、ダイオードによって発光される青色光および蛍光体によって発光される黄色光の組み合わせは、白色光を作成することができる。順に、固体源からの白色光の可用性は、特に照射を含む多数の用途に、およびカラーディスプレイ用の照明(しばしば、背面照明)として、それらを組み込む能力を提供する。そのようなデバイス(例えば、フラットコンピュータ画面、携帯端末、および携帯電話)では、青色LEDおよび黄色蛍光体が白色光を産出し、次いで、それは色ピクセルを照射するように何らかの様式で分配される。そのような色ピクセルはしばしば、液晶色フィルタおよび偏光子の組み合わせによって形成され、背面照明を含むユニット全体は、概して、液晶ディスプレイ(「LCD」)と呼ばれる。
【0011】
本願では、「白色光」という用語は、一般的な意味で使用される。色の生成およびヒトの目による色の知覚を熟知する者であれば、特定の周波数の混合物を正確な目的で「白色」と定義できることを認識するであろう。本願に記載のダイオードの一部は、そのような正確な出力を産出することができるが、「白色」という用語は、本書では幾分さらに広く使用され、異なる個人または検出器が、例えば、黄色または青色に向かってわずかな色合いを有するものとして知覚する、光を含む。
【0012】
ディスプレイに関して前述のように、発光ダイオードは、照射目的でますます使用されつつある。この点で、「指示」が自己発光物体として直接視認される光源を指す(例えば、1つの電子機器上の指示器の光)一方で、「照射」は、他の物体によって反射される光でそれらの物体を視認するために使用される光源を指す(例えば、室内照明または卓上ランプ)。National Lighting Product Information Program, http://www.lrc.rpi.edu/programs/NLPIP/glossary.asp(December 2006)を参照されたい。
【0013】
しかしながら、照射は、指示よりも高い量の光出力を必要とする傾向がある。この点で、所与の時間量でダイオードによって産出される個々の光子の数は、ダイオードにおいて生成されている再結合イベントの数に依存し、光子の数は概して、再結合イベントの数より少ない(すなわち、全てのイベントが光子を産出するわけではない)。順に、再結合イベントの数は、ダイオードにわたって印加される電流の量に依存する。再度、再結合イベントの数は、典型的には、接合部にわたって注入される電子の数より少なくなる。したがって、これらの電子特性は、ダイオードの外部出力を低減することができる。
【0014】
加えて、光子が産出されると、観察者によって知覚されるように、ダイオードおよびランプから実際に退出しなければならない。光子の大部分が困難なくランプから退出するが、光子が退出するのを防止し、したがって、LEDランプの外部出力(すなわち、その効率)を低減し得る、多数のよく理解された要因が作用し始める。これらは、放出されるよりもむしろ再吸収されるまで、光子の内部反射を含む。ダイオードの材料の屈折率の差異もまた、後に光子を吸収する物体に向かって、放出された光子の方向を変更することができる。蛍光体含有LEDランプの蛍光体によって放出される黄色光子について、同じ結果が生じ得る。LEDランプでは、そのような「物体」は、基板、包装の一部、金属接触層、および光子がランプから脱出するのを防止する任意の他の材料または要素を含むことができる。
【0015】
前述のように、白色光LEDは、電子デバイス用のディスプレイを照明するために、ますます使用されつつある。これらの用途の多くでは、LEDは、関連画面の面と垂直に載置される。この配向で、かつ画面自体の後部で方向づけられる代わりに、LEDは、しばしばプラスチックの平面片である導光部の縁に向かって方向付けられるため、LEDからの光が導光部の縁に進入すると、導光部は、光の拡散と、ディスプレイ画面の平面に垂直に向かって光の一部を方向変更することの両方を行う。
【0016】
この目的で包装される発光ダイオードは、側方視聴用表面載置LEDまたは「サイドルッカー」と呼ばれる。側方視聴(サイドルッカー)ダイオードランプ用の従来のパッケージは、金属細片(パッケージ中に載置されるダイオード用のリードフレームを形成する)の周囲に空洞を形成する形状に、白色プラスチック樹脂から成形される。空洞は概して、それぞれの辺の間で側壁角度を画定する。最も一般的なパッケージでは、側壁角度は、その上にチップが載置される表面(床面)とほぼ垂直である。
【0017】
ディスプレイ照明は、サイドルッカーLEDの頻繁な使用を表すが、サイドルッカー用途は、ディスプレイまたは水平配向に限定されない。同様に、多くのディスプレイが背面照明されるが、本発明は、他の照明配列または配設でも有用である。
【0018】
白色プラスチック材料が真のランベルト(拡散)反射体である、すなわち、全て2πステラジアンで光を平等に散乱させることが一般的に想定される。故に、従来のパッケージは、パッケージの中にLEDチップをさらに位置付けやすくする(すなわち、余地がさらに多い)ために、パッケージ床面(パッケージ中の空洞の表面の内側の裏)のサイズを最大限化する傾向がある。しかしながら、そのような想定が不確かである程度に、LEDランプの効果的な出力がそれに応じて問題を抱えることとなる。
【0019】
この点で、鏡面反射面が鏡のような表面である一方で、ランベルト面は、ランベルトの余弦則に従うため、視認角度に関わらず同じ輝度を実証する表面である。したがって、所与の表面は通常、完璧な鏡面反射面から完璧なランベルト面までの連続スペクトル上のどこかにあることが理解されるであろう(当業者によって理解されるように)。
【0020】
手短にまとめると、多数の要因が、LEDランプの外部光出力を低減し得る。故に、そのようなLEDランプの外部出力を増加させる継続的な改良の必要性が存在する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0021】
【非特許文献1】Sze, PHYSICS OF SEMICONDUCTOR DEVICES, 2d Edition (1981)
【非特許文献2】Schubert, LIGHT−EMITTING DIODES, Cambridge University Press (2003)
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0022】
一側面では、本発明は、立体多角形の形をした陥凹を画定する樹脂パッケージを備える発光ダイオードランプであり、陥凹は、床面と、床面のそれぞれの長い方の辺に沿った側壁と、床面のそれぞれの短い方の辺に沿った端壁とを備える。陥凹は、(i)その間で3°よりも大きい角度を画定する側壁、(ii)その間で40°よりも大きい角度を画定する端壁、および(iii)それらの組み合わせから成る群より選択される幾何学形状を有する。発光ダイオードチップは、パッケージの床面上にある。
【0023】
別の側面では、本発明は、立体多角形の形をした陥凹を画定する樹脂パッケージを備える発光ダイオードランプであり、陥凹は、長方形の床面と、長方形の床面のそれぞれの長い方の辺に沿った少なくとも2つの側壁と、長方形の床面のそれぞれの短い方の辺に沿った2つの端壁とを備える。2つの側壁は、3度(3°)よりも大きい角度を画定し、2つの端壁は、40°よりも大きい角度を画定する。発光ダイオードチップは、パッケージの長方形の床面上に位置付けられる。
【0024】
別の側面では、本発明は、3次元立体の形をした陥凹を画定する、1:1よりも大きいアスペクト比を伴う樹脂パッケージを備える発光ダイオードランプであり、陥凹は、1:1よりも大きいアスペクト比を伴う床面と、床面のそれぞれの長い方の辺に沿った湾曲側壁と、床面のそれぞれの短い方の辺に沿った湾端壁とを備える。パッケージは、その長軸に沿ってパッケージを2等分する第1の平面と、その狭軸に沿って前記パッケージを2等分する第2の平面とを画定する。陥凹は、(i)その間で、かつ第2の平面に沿って、3°よりも大きい角度を画定する側壁、(ii)その間で、かつ第1の平面に沿って、40°よりも大きい角度を画定する端壁、および(iii)それらの組み合わせから成る群より選択される幾何学形状を有する。
【0025】
別の側面では、本発明は、ダイオードランプ用の反射性構造物である。この側面では、略長方形である少なくとも1つの面を有するパッケージであって、長方形の面に平行な床面を有する立体多角形の形をした陥凹と、長方形の面のそれぞれの長い方の縁に沿った2つの側壁と、長方形の面のそれぞれの短い方の縁に沿った2つの端壁と、長方形の面と同一平面上にある表面とを画定する、パッケージである。側壁は、3°よりも大きい角度を画定し、または、端壁は、40°よりも大きい角度を画定し、または両方である。反射性構造物の床面は、電気接点を含む。
【0026】
さらに別の側面では、本発明は、ディスプレイを背面照明する方法である。この側面では、本発明は、少なくともダイオードの寸法によって分離される2つのパッケージ壁に対して発光ダイオードからの光を方向付けることであって、その壁は、それら自体の間で少なくとも3°の角度を形成する、ことと、一方で同時に、少なくともダイオードの寸法によって分離される2つの他のパッケージ壁に対して発光ダイオードからの光を方向付けることであって、その壁は、それら自体の間で少なくとも40°の角度を形成する、ことと、一方で、4つのパッケージ壁からディスプレイ用の光を提供する光分配器へと光を方向付けることとを含む。
【0027】
本発明の前述および他の目的および利点、ならびに同目的および利点が達成される方式は、付随の図面と関連してなされる、以下の発明を実施するための形態に基づいて、より明確となるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】図1は、従来の技術を例示する、ダイオードパッケージの上面図である。
【図2】図2は、図1の線2−2に沿って得られた横断面図である。
【図3】図3は、図1の線3−3に沿って得られた横断面図である。
【図4】図4、図5および図6は、図1、図2および図3のような、互いに同じ関係で得られた、本発明によるパッケージの各横断面図および上面図である。
【図5】図4、図5および図6は、図1、図2および図3のような、互いに同じ関係で得られた、本発明によるパッケージの各横断面図および上面図である。
【図6】図4、図5および図6は、図1、図2および図3のような、互いに同じ関係で得られた、本発明によるパッケージの各横断面図および上面図である。
【図7】図7は、本発明によるダイオードランプの別の横断面図である。
【図8】図8〜図14は、本発明によるパッケージの特定の実施形態の各上面図である。
【図9】図8〜図14は、本発明によるパッケージの特定の実施形態の各上面図である。
【図10】図8〜図14は、本発明によるパッケージの特定の実施形態の各上面図である。
【図11】図8〜図14は、本発明によるパッケージの特定の実施形態の各上面図である。
【図12】図8〜図14は、本発明によるパッケージの特定の実施形態の各上面図である。
【図13】図8〜図14は、本発明によるパッケージの特定の実施形態の各上面図である。
【図14】図8〜図14は、本発明によるパッケージの特定の実施形態の各上面図である。
【図15】図15は、本発明によるダイオードを組み込むディスプレイの概略透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
従来の思考とは対照的に、発光ダイオード用の典型的なプラスチックパッケージは、非ランベルト面である、すなわち、顕著な鏡面反射性構成要素が存在し、それに対してパッケージ反射体設計を考慮するべきであることが、今では発見されている。加えて、さらにパッケージの外側に向かって約2πステラジアンの反射を回転させると、全体的な出力が増加し、空洞のコーナーの角度は、光が脱出する前に複数の反射の数を低減する傾向があることが分かっている。
【0030】
本発明の多数の側面は、従来の技術を比較して理解することができる。故に、図1、2、および3は、典型的な従来のパッケージを図示する。これらの図は、当技術分野および本発明に最も関連性のある側面に焦点を合わせるために、商用パッケージの外観から幾分簡素化されている。しかしながら、代表的な付属品は、広く市販されており、過去の特許および公報された出願を含む、従来の技術で頻繁に扱われている。故に、当業者であれば、必要以上の実験または説明がなくても、関連側面を認識するであろう。
【0031】
図1は、10で広く指定された略長方形のパッケージを図示する。図1は、上面図であり、13で広く指定された陥凹の床面12上の発光ダイオードチップ11を示す。陥凹13は、床面12、各側壁14および15、各端壁16および17、パッケージ10の前面20と空間が同一平面上にある表面によって画定される。図1が図示するように、従来の設計は、チップ11によって覆われた領域と比較して、比較的大きい床面12を提供し、これらのデバイスのうちのいくつかの比較的小さいサイズにより、製造ステップ中にLEDチップ11を床面12上に幾分かさらに位置付けやすくなる。
【0032】
パッケージおよびその陥凹の配向は、本文中で明確となるであろう。しかしながら、口語上の記述として、明細書および請求項は、その上にLEDが静置するパッケージの後方部分を「床面」と呼ぶ。一部のユーザは、この同じ表面をパッケージの「内側の裏面」と呼ぶであろうことが理解されるであろう。同様に、明細書および請求項は、床面と垂直なそれらの壁を表すために「辺」という用語を使用する。ある口語上の用法では、ランプがサイドルッカー配向で載置される時に、これらの壁は、LEDチップの上方または下方に位置付けられるため、パッケージの「最上部」および「底面」と呼ばれることがある。明確にするために、パッケージの外側への電気接点は、図4−6で図示しない。
【0033】
図8−14に図示されるように、本発明によるいくつかの例示的なパッケージは、必ずしも適正な幾何学的意味での長方形であるとは限らない。しかしながら、互いに明らかに異なる長さおよび幅寸法を有するという点で、略長方形である。「長方形」という用語を誤用することなく、これらの形状を表すために、1:1よりも大きく、多くの場合は5:1よりも大きいアスペクト比を有するとしてパッケージを表すことができる。例示的実施形態では、アスペクト比は、約3:1から7:1の間である。本明細書で使用されるような、「アスペクト比」という用語は、長い方の全体寸法の短い方の全体寸法に体する比を指す。
【0034】
図2および3は、床面12に隣接する、従来方式で傾斜したパッケージ壁16および17を概略的に図示する。多くの状況において、ランプ10が、陥凹13を充填する(または部分的に充填する)透明樹脂で形成されたレンズを含むであろうことも理解されるであろう。この側面は、図7に関連して示されるが、明確にする目的で、図1−3から省略されている。
【0035】
いくつかの従来の技術のパッケージは、前述の方式で、正確な長方形よりもむしろ略長方形であることがさらに理解されるであろう。
【0036】
一般に、従来のパッケージは、各壁16および17の間で約40°未満の角度を有し、図2で側壁17と床面12に垂直な線Pとの間の角度シータ(θ)が、典型的には約20°未満となることを意味する。
【0037】
しかしながら、ワイヤ結合または他の特徴に適応するために、側壁または端壁は、本明細書に記載の全体角度に準拠するものの、必ずしも各辺で同一とは限らないことが理解されるであろう。例えば、壁の間の40°の角度は、垂線Pから23°である一方の壁、および垂線Pから17°である他方の壁によって形成することができる。より急勾配の壁は、ワイヤ結合のためにさらなる余地を提供する。
【0038】
同様に、図3は、端壁14および15の間の角度が、典型的にはわずか約2°であることを誇張された様式で図示し、側壁15と床面12に垂直な線との間の角ファイ(φ)が、わずか約1°であることを意味する。
【0039】
上記および背景技術に記述されるように、従来の設計は、パッケージの性質がランベルト面であり、したがって平等に反射し、壁が傾斜する角度は概して重要ではなく、床面12のサイズを最大限化することが、製造目的で有利であることを想定している。
【0040】
発明者らは、いずれの特定の理論にも制約されることも希望しないが、本明細書に記載のより大きい角度は、本明細書の他の場所で参照される、Cree,Inc.のEZBRIGHTTMダイオード等のランベルト面エミッタに有利に働く傾向があると思われる。同様に、中間の角度は、低または非ランベルト面エミッタに有利に働く傾向がある。故に、本発明は、関連壁間の角度が、チップの放出場プロファイルを補完し、そうではない場合よりも大きい光出力を産出する、パッケージを提供する。
【0041】
従来の設計は元来、非ランベルト面エミッタに対するものであり、より大きい角度は、そのような非ランベルト面エミッタに対する改良をいくらか提供するが、あまり顕著ではないため、これらの効果は、以前には観察されていなかった。第2の理由として、従来の思考は、床面空間を最適化して、チップの配置および結合をさらに容易にする傾向がある。
【0042】
しかしながら、本発明では、金型結合が自己整合となる傾向があるため、よりきつい角度およびより小さい床面空間は、実際に製造正確性を向上させることができる。チップは、パッケージの中へ入れられると、結合ステップ中にパッケージの中へ押下されるにつれて、側壁に対して自らを適切に整合させる傾向がある。
【0043】
図4、5、および6は、本発明による発光ダイオードランプの側面を図示する。この側面では、ダイオードランプは、22で広く指定された樹脂パッケージを含む。パッケージ22は、立体多角形の形をした、23で広く指定された陥凹を画定する。陥凹23は、長方形の床面24と、長方形の床面24のそれぞれの長い方の辺に沿った2つの側壁25および26と、長方形の床面24のそれぞれの短い方の辺に沿った2つの端壁27および30とを含む。パッケージ31の面は、多角形陥凹23の最終側面を画定する。
【0044】
2つの側壁25、26は、その間で3°よりも大きい角度を画定する。これは、図5に図示され、図示されるようなファイは、壁(26)の一方と床面12に垂直な線Pとの間の角度であるため、角度ファイは、壁25および26の間の全角度の半分を表す。言い換えると、本発明では、角度ファイは、少なくとも1.5°である。
【0045】
しかしながら、前述のように、本発明は、対称的な端壁または側壁に限定されない。したがって、たとえ床面に対する側壁の配向が対称的ではなくても、側壁間の角度は、3°よりも大きくなり得る。
【0046】
各角度の幾何学形状は、通常のよく理解された定義を使用した多数の方法で表すことができることが理解されるであろう。したがって、壁26と垂線との間の角度ファイが少なくとも1.5°である場合には、床面12と壁26との間の鈍角は、少なくとも91.5°となる。故に、壁26と床面24との間の鋭角は、88.5°を超えない。これらの全ては、それらを画定するために使用される線に応じて、同じ関係を表す。他の実施形態では、端壁間の角度が比較的大きい場合、側壁間の角度は、幾分より小さくなり得る。
【0047】
図4は、2つの端壁27および30がそれらの間で40°よりも大きい角度を画定することを示し、図4で壁27と垂線との間の角度θが、少なくとも20°となることを意味する。側壁と同様に、端壁は、非対称となり、それらの間で40°よりも大きい角度を依然として画定することができる。
【0048】
ランプ構造は、パッケージ22の床面24上で、再度11で番号付けられた発光ダイオードチップを含む。例示的実施形態では、ダイオードは、「フリップチップ」配向であり、反射層または反射基板を潜在的に含む。本発明の譲受人であるCree,Inc.(Durham,NC)から入手可能なEZBRIGHTTMダイオードが例示的であり、反射体およびシリコン支持基板を伴うフリップチップ配向を含む。
【0049】
図7は、この種類のランプにおけるいくつかの付加的特徴を図示する。必要に応じて、図7の類似要素は、以前の図面と同じ参照番号を持つ。特に、図7は、32で広く指定されたランプを図示し、再度22で広く指定されたパッケージはまた、長方形の床面24とパッケージ22の外部表面のうちの少なくとも1つとの間に、各電気接点33および34も含む。ダイオード11は、接点34上に静置し(および、典型的には、シリコン、銀エポキシ、またははんだ等の接着剤でそれに固定される)、ワイヤ37は、ダイオード11を他方の接点33に接続する。当技術分野においてよく理解されているように、これらの接点、ならびに結合パッドおよびはんだ(図示せず)等の他の関連要素は、金属および合金の多重層または組み合わせの形をとることができる。
【0050】
ランプ32はさらに、壁25、26、27、30によって形成される陥凹の少なくとも複数部分に、樹脂カプセル材料35を備える。
【0051】
本発明のランプの有用な用途のうちの1つが白色光を提供することであるため、カプセル材料35は、典型的にはダイオードチップ11によって発光される青色光の存在下で安定している材料から選択される。したがって、カプセル材料は、本発明の目的に適し、ランプのLEDチップまたは他の要素の動作を妨害しない、任意の材料となり得る。「Phosphor Position In Light Emitting Diodes」に対する、2006年9月1日出願の同時係属の同一出願人による出願第60/824,385号で説明されているように、LEDチップがスペクトルのより高いエネルギー部分(例えば、青色、紫色、および紫外線)で発光すると、カプセル材料は、そのような周波数で放出された光子にあまり反応しないか、または不活性となるべきである。したがって、ポリシロキサン(「シリコーン」)樹脂は、カプセル材料に特に適する傾向がある。一般に、ポリシロキサンという用語は、−(−Si−O−)n−(典型的には、有機側基を伴う)の基幹上に構築される任意のポリマーを指す。「樹脂」という用語は、それからパッケージを形成することができる、任意のポリマー、共重合体、または複合物を指すために、広義で使用される。これらの材料は概して、当業者によってよく理解されており、詳細に論じる必要はない。
【0052】
図7はまた、ダイオードチップ11からの青色光を使用して白色光を産出するために、ランプ32が、典型的には、カプセル材料35に蛍光体36を含むことを図示する。図7は、楕円の形で概略的に分配された蛍光体36を示すが、光出力を強化するために、多数の異なる配向で蛍光体を分配できることが理解されるであろう。これらのいくつかは、「Side View Surface Mount White LED」に対する、2006年4月26日出願の同時係属の同一出願人による、米国係属中出願第60/745,478号、および「Phosphor Position in Light Emitting Diodes」に対する2006年9月1日出願の第60/824,385号で説明されている。これらの出願の内容は、参照することによって全体が本明細書に組み込まれる。
【0053】
加えて、図7は、幾分凸面のレンズを形成するものとしてカプセル材料35を図示するが、レンズの形状は、他の形をとることができ、そのいくつかは、「Encapsulant Profile for Light Emitting Diodes」に対する、2006年9月1日出願の同一出願人による同時係属中の出願第60/824,390号で説明されている。この出願の内容は、参照することによって全体が本明細書に組み込まれる。
【0054】
背景技術で説明されているように、LEDチップ11の青色発光から白色光を産出するために、蛍光体は、青色光に応じて、主に可視スペクトルの黄色部分で発光するように選択される。関連蛍光体は、比較的幅広いエミッタ(すなわち、一連の色)であるが、白色発光ランプとの関連で最も頻繁に使用されるものは、強い黄色成分を有する。例示的な蛍光体は、概してよく理解され、広く入手可能な、セシウムドープイットリウムアルミニウムガーネット(「YAG」)である。
【0055】
同様に、可視スペクトルの青色部分内の光を産出するために、発光ダイオード11は、典型的には、III族窒化物または炭化ケイ素(SiC)等のバンドギャップの大きい材料から形成される活性部分を含む。III族窒化物は概して、それらの直接バンドギャップが効率的な放射再結合を産出するため、この目的で好まれる。III族窒化物および発光ダイオードでのそれらの使用の本質は、当技術分野で、および本発明に関して、概してよく理解され、必要以上の実験なしで実践することができる。Shubertの第8.4項(上記参照)は、1つの例示的な情報源であり、数々の特許および公報出願が同様に、この主題を詳細に網羅する。
【0056】
パッケージ22は、色が白であるか、または二酸化チタン(TiO)または硫酸バリウム(BaSO)等の白色顔料を含む、樹脂で典型的には形成される。発光ダイオード11が熱および光の両方を生成するため、樹脂は、許容寿命にわたって両方の存在下で安定するべきである。故に、ポリアミドまたは強化ポリアミド(例えば、ガラスまたはセラミックを伴う)等の頑丈なポリマーが、この目的で有用である。代表的な樹脂は、Solvay Advanced Polymers(Alpharetta、Georgia)のAmodel(登録商標)ガラス強化ポリフタルアミド(「PPA」)樹脂、およびKuraray Co.,Ltd.(Tokyo、Japan)のGenestarTMノナンジアミンポリアミド樹脂を含む。これらは、限定的よりもむしろ例示的であり、所望の反射特性、適切な物理的強度、製造ステップ中に比較的容易に成形(あるいは形成)される能力、および典型的な青色発光LEDによって産出される熱および光に対する必要な抵抗を提供するならば、他の樹脂が適切であることが理解されるであろう。
【0057】
別の側面では、本発明は、ディスプレイを背面照明する方法である。この側面では、方法は、本発明は、少なくともダイオード11の寸法によって分離される2つのパッケージ壁25および26に対して発光ダイオード12からの光を方向付けるステップであって、その壁は、それら自体の間で少なくとも3°の角度を形成する、ステップと、一方で同時に、少なくともダイオードの寸法によって分離される2つの他のパッケージ壁27および30に対して発光ダイオード11からの光を方向付けるステップであって、その壁は、それら自体の間で少なくとも40°の角度を形成する、ステップと、一方で、4つのパッケージ壁25、26、27、および30から、ディスプレイ用のバックライトを提供する光分配器へと光を方向付けるステップとを含む。特に、方法は、パッケージ壁から略平面光分配器の少なくとも1つの縁へと光を方向付けることにより、発光ダイオードから分配器を照射するステップを含む。
【0058】
さらにこの側面に関して、方法は、光分配器に隣接する液晶ディスプレイを操作する一方で、発光ダイオードから分配器へと光を方向付けるステップを含むことができる。
【0059】
他の実施形態では、側壁25、26は、10°よりも大きい、または20°よりも大きい、または少なくとも30°の角度を画定する。
【0060】
他の実施形態では、端壁27、30は、少なくとも60°、または少なくとも70°、または少なくとも80°の角度を画定することができる。
【0061】
図7は、ダイオード11の上方のポリマーレンズ中で分散されるとして蛍光体36を図示しているが、蛍光体の配置は、これらの位置に限定されないことが理解されるであろう。蛍光体は、いくつかの状況では、チップ11の上に直接、またはレンズの境界線(内面)に、または意図された目的を果たす任意の他の位置またはパターンで、配置することができる。別の言い方をすれば、反射載置基板は、蛍光体36の配置の幅広い可能性と組み合わせて、その利点を提供する。
【0062】
図8乃至13は、本発明によるパッケージの上面図である。これらは、機械製図式で生成され、したがって、対角線は、複数の平面よりもむしろ湾曲表面を示す。はじめに、図8をさらに詳細に標識し、図9−13の要素は同じとなるが、あまり詳細に標識しない。
【0063】
故に、図8は、3次元立体の形をした、41で広く指定された陥凹を画定する、40で広く指定された樹脂パッケージを図示する。陥凹41は、床面42と、床面(略長方形であるが、正確な長方形ではない)のそれぞれの長い方の辺に沿った側壁43および44と、床面42のそれぞれの短い方の辺に沿った湾曲端壁45および46とを含む。
【0064】
陥凹41は、その間で3°よりも大きい角度を画定する側壁43および44、またはその間で40°よりも大きい角度を画定する端壁45および46を伴う幾何学形状、またはそれらの特徴の両方の組み合わせから成る群より選択される幾何学形状、すなわち、3°よりも大きい角度を画定する側壁43、44と、40°よりも大きい角度を画定する端壁45、46とを有する。発光ダイオードチップは、パッケージ40の床面42上にあり、47で指定される。
【0065】
他の図示された実施形態のいくつかのように、発光ダイオード47の活性部分は、III族窒化物材料系から形成され、パッケージ40は、床面42とパッケージ40の外部表面のうちの少なくとも1つとの間に電気接点(図8に図示せず)を含む。
【0066】
厳密な幾何学的定義では、多角形は、線分である複数の辺を伴う図形である。故に、図8乃至13のパッケージ(例えば、40)の端壁45、46および側壁43、44が湾曲しているため、「立体多角形」という語句は、厳密に言えば陥凹41には不適切である。故に、陥凹41は、1:1よりも大きいアスペクト比を伴う3次元立体として、さらによく表される。本明細書で使用されるような、「アスペクト比」とは、パッケージの長い方の寸法のパッケージの短い方の寸法に対する比を指す。したがって、本明細書で使用される用語では、端壁45、46は、パッケージの短い方の寸法に沿っており、側壁43、44は、長い方の寸法に沿っている。
【0067】
同様に、陥凹41の3次元立体形状は、必ずしも規則的な湾曲形状(例えば、円、楕円、放物線等)の範疇に分類されるとは限らないため、本明細書で説明される角度を満たす湾曲側壁43、44および端壁45、46は、パッケージ(例えば40)のチップ47の表面に垂直な平面によって画定される。
【0068】
図14は、図8を再現する一方で、壁43、44、45、および46が湾曲しているか、または湾曲部分を含む状況で、角度の幾何学形状を図示する目的で点線56および57を重ね合わせることによって、この幾何学形状を図示する。そのような状況では、水平線57は、その長軸に沿ってパッケージ40を2等分する第1の平面の投影を表し、垂直線56は、その狭軸に沿ってパッケージ40を2等分する第2の平面の投影を表す。そのようなパッケージでは、端壁45および46の間の角度は、2等分平面57に沿って得られ、側壁43および44の間の角度は、2等分平面56に沿って得られる。この説明は、規則的な湾曲壁にも同様に適切である。
【0069】
図8−13に図示されていないものの、実施形態は、III族窒化物ダイオードによって生成された青色光に応じて可視スペクトルの黄色部分で発光する、カプセル材料中の蛍光体とともに、陥凹41の少なくとも複数部分に樹脂カプセル材料を同様に含むことができる。再度、例示的な蛍光体は、セシウムドープYAGであり、パッケージ樹脂は、典型的にはポリアミドである。
【0070】
より従来的なパッケージと比較して、図8に図示された実施形態の側壁43、44および端壁45、46は、パッケージ40の面周囲50として図示されるように、さらに厚い。例えば、従来のパッケージが床面に向かって厚さ約100μ(μm)の側壁を有する一方で、図8の側壁は、約100μmで始まり、床面に向かってはるかに厚くなる。当技術分野において理解されているように、より厚い側壁は、好ましい形でパッケージの反射を増加させ、パッケージにおける光損失を低減する。床面42が依然としてLEDチップ47のために十分な空間を提供しなければならないため、壁の厚さは、壁43、44、45、46の所望の角度によって幾分制約される。
【0071】
前述のように、パッケージ40は略長方形であるが、正確な長方形ではない。さらに、床面42は、配向が長方形であるものの、同様に正確な長方形ではない。周囲面50と床面42との間の対角線(番号付けなし)は、壁43、44、45、46の複数部分に対する湾曲幾何学形状を示す。
【0072】
図9乃至13は、主に含まれているチップのサイズおよび種類に基づいて、わずかに異なる実施形態を図示する。別の言い方をすれば、本発明によるパッケージは、異なるサイズのチップを有利に収納するように形状を修正することができる一方で、壁の間で有益な関係の幾何学形状を依然として維持する。また、より大きい角度の設計(例えば、図13)がCree,Inc.(Durham,NC)のEZBRIGHTTMチップ等のランベルト面エミッタに有利に働く一方で、より小さい角度(例えば、図8)は、非ランベルト面エミッタに有利に働く。
【0073】
比較のために、図9−13では、類似要素は、図8と同じ参照番号を持つ。したがって、図9は、51で広く指定されたパッケージを図示し、床面42は、図8の床面よりも小さく(さらに短い、およびさらに狭いの両方)、したがってより小さいチップ47に適しており、特に端壁45および46の間で、光抽出のためにより大きい角度を提供する。
【0074】
図10は、52で広く指定された別のパッケージを示し、床面42は、図9の床面42よりも幾分長いが、略同一幅である。図11は、図10と同じパッケージ52を示すが、より大きいチップ47が定位置にある。
【0075】
図12は、床面42上に最大(最長)のチップ47を伴うパッケージ52の別の図解である。
【0076】
図13は、床面を所望のサイズにできるようにする一方で、壁43、44、45、46の間で所望の大角度を依然として維持する、幾分同じであるか、またはより薄い周囲面50を伴う、53で広く指定されたパッケージの異なる実施形態を示す。
【0077】
本発明によるパッケージを熟知している者に公知であるように、パッケージの面および床面の両方は、それらの中にチップを載置させる前に、大部分が開いている。チップワイヤを分離および単離するために、図8−13のパッケージのそれぞれは、側壁43、44を架橋する絶縁体54細片を含む。設計のこの側面は、当技術分野においてよく理解されており、さらに詳細に記載する必要はない。
【0078】
図15は、本発明によるパッケージ化されたダイオードを組み込むことができる、分解透視概略図である。前述のように、本発明の実施形態は、サイドルッカーに関して特に有用である。図15に図示されるように、ダイオードランプ60は、光を主に導光および拡散器61の側面の中へ方向付けるように配向される。特に、液晶ディスプレイで使用されると、拡散器61は、長方形62によって概略的に図示される液晶、長方形63によって表される色フィルタ等の典型的には1つ以上の他の要素、および偏光子、透明カバーシート、およびフレーム等の潜在的に他の構成要素(図15の概略図に図示せず)の平面配設を伴う。
【0079】
サイドルッカー配向では、拡散器61のディスプレイ面64が、ダイオードランプ60が発光する主な方向と平行になるように、略長方形のまたは高アスペクト比のダイオードランプ60の長い方の寸法は、導光部61に隣接して位置付けられる。拡散器61の特性は、拡散器61の全体を通してダイオードランプ60からの光を広げることに加えて、拡散器61がまた、光の一部(hυ)を垂直方向に向け直して他の要素62および63を照射するようなものである。
【0080】
本図面および明細書では、本発明の好ましい実施形態が説明されており、具体的な用語が採用されているが、それらは、限定の目的ではなく、一般的かつ記述的な意味で使用されており、本発明の範囲は、請求項において定義されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
3次元立体の形状内の陥凹を画定する、1:1よりも大きいアスペクト比を有する樹脂パッケージであって、
該陥凹は、1:1よりも大きいアスペクト比を伴う床面と、該床面のそれぞれの長い方の辺に沿った側壁と、該床面のそれぞれの短い方の辺に沿った端壁とを備え、
該パッケージは、その長軸に沿って該パッケージを2等分する第1の平面と、その狭軸に沿って該パッケージを2等分する第2の平面とを画定し、
該陥凹は、(i)それらの間で、かつ該第2の平面に沿って、3°よりも大きい角度を画定する該側壁と、(ii)それらの間で、かつ該第1の平面に沿って、40°よりも大きい角度を画定する該端壁と、(iii)それらの組み合わせとから成る群より選択される幾何学形状を有する、パッケージと、
該パッケージの該床面上の発光ダイオードチップと
を備えている、発光ダイオードランプ。
【請求項2】
湾曲した端壁を備えている、請求項1に記載の発光ダイオード。
【請求項3】
湾曲した側壁を備えている、請求項1に記載の発光ダイオード。
【請求項4】
前記発光ダイオードの活性部分は、III族窒化物材料系から形成され、
前記パッケージはさらに、前記床面と該パッケージの少なくとも1つの外部表面との間に電気接点を備えている、請求項1に記載の発光ダイオード。
【請求項5】
前記ダイオードは、可視スペクトルの青色部分で発光し、
前記ランプはさらに、
前記陥凹の少なくとも複数部分内の樹脂カプセル材料と、
青色光に応じて該可視スペクトルの黄色部分で発光する、該カプセル材料中の蛍光体と
を備えている、請求項1に記載の発光ダイオードランプ。
【請求項6】
前記蛍光体は、セシウムドープYAGを備え、前記パッケージ樹脂は、ポリアミドを備える、請求項5に記載の発光ダイオードランプ。
【請求項7】
前記それぞれの側壁および端壁は、前記チップからの光が該壁を通って透過されるのを防ぎ、代わりに、該壁から反射されるように十分厚い、請求項1に記載の発光ダイオードランプ。
【請求項8】
導光部と、
請求項1に記載の発光ダイオードランプであって、該ダイオードランプの長い方の寸法が、該導光部に隣接して位置付けられ、該導光部のディスプレイ面が、該ダイオードランプが発光する主要方向に対して平行である、発光ダイオードランプと
を備えている、ディスプレイ。
【請求項9】
前記導光部の前記ディスプレイ面から発光される光によって照射されるように位置付けられる液晶をさらに備えている、請求項8に記載のディスプレイ。
【請求項10】
前記導光部の前記ディスプレイ面からの光によって照射されるように位置付けられる、色フィルタをさらに備えている、請求項9に記載のディスプレイ。
【請求項11】
立体多角形の形をした陥凹を画定する樹脂パッケージであって、
該陥凹は、床面と、該床面のそれぞれの長い方の辺に沿った側壁と、該床面のそれぞれの短い方の辺に沿った端壁とを備え、
該陥凹は、(i)それらの間で3°よりも大きい角度を画定する側壁と、(ii)それらの間で40°よりも大きい角度を画定する端壁と、(iii)それらの組み合わせとから成る群より選択される幾何学形状を有する、パッケージと、
該パッケージの該床面上の発光ダイオードチップと
を備えている、発光ダイオードランプ。
【請求項12】
前記発光ダイオードの活性部分は、III族窒化物材料系から形成され、
前記パッケージはさらに、前記床面と該パッケージの少なくとも1つの外部表面との間に電気接点を備える、請求項11に記載の発光ダイオード。
【請求項13】
前記ダイオードは、可視スペクトルの青色部分で発光し、
前記ランプはさらに、
前記陥凹の少なくとも複数部分の中の樹脂カプセル材料と、
青色光に応じて可視スペクトルの黄色部分で発光する前記カプセル材料中の蛍光体と、
を備えている、請求項11に記載の発光ダイオードランプ。
【請求項14】
前記蛍光体は、セシウムドープYAGを備え、前記パッケージ樹脂は、ポリアミドを備える、請求項13に記載の発光ダイオードランプ。
【請求項15】
前記それぞれの側壁および端壁は、前記チップからの光が前記壁を通って透過されるのを防ぎ、代わりに、前記壁から反射されるように十分厚い、請求項11に記載の発光ダイオードランプ。
【請求項16】
立体多角形の形をした陥凹を画定する樹脂パッケージであって、
該陥凹は、長方形の床面と、該長方形の床面のそれぞれの長い方の辺に沿った2つの側壁と、該長方形の床面のそれぞれの短い方の辺に沿った2つの端壁とを備え、
該2つの側壁は、その間で3°よりも大きい角度を画定し、
該2つの端壁は、その間で40°よりも大きい角度を画定する、パッケージと、
該パッケージの該長方形の床面上の発光ダイオードチップと
を備える、発光ダイオードランプ。
【請求項17】
前記パッケージはさらに、前記長方形の床面と前記パッケージの少なくとも1つの外部表面との間に電気接点を備える、請求項16に記載の発光ダイオードランプ。
【請求項18】
前記陥凹の少なくとも複数部分の中に樹脂カプセル材料をさらに備える、請求項16に記載の発光ダイオードランプ。
【請求項19】
前記カプセル材料中に蛍光体をさらに備える、請求項18に記載の発光ダイオードランプ。
【請求項20】
前記ダイオードは、可視スペクトルの青色部分で発光し、前記蛍光体は、青色光に応じて可視スペクトルの黄色部分で発光する、請求項19に記載の発光ダイオードランプ。
【請求項21】
前記蛍光体は、セシウムドープYAGを備える、請求項19に記載の発光ダイオード。
【請求項22】
前記パッケージ樹脂は、ポリアミドを備える、請求項16に記載の発光ダイオード。
【請求項23】
前記発光ダイオードの活性部分は、III族窒化物材料系から形成される、請求項16に記載の発光ダイオード。
【請求項24】
略長方形である少なくとも1つの面を有するパッケージであって、
該パッケージは、該面に平行な床面を有する立体多角形の形をした陥凹と、該面のそれぞれの長い方の縁に沿った2つの側壁と、該面のそれぞれの短い方の縁に沿った2つの端壁と、該面と同一平面上にある表面とを画定し、
該陥凹は、(i)その間で3°よりも大きい角度を画定する該側壁、(ii)その間で40°よりも大きい角度を画定する該端壁、および(iii)それらの組み合わせから成る群より選択される幾何学形状を有する、パッケージと、
該床面への電気接点と
を備えている、ダイオードランプ用の反射性構造物。
【請求項25】
前記パッケージは、ポリマー樹脂を備える、請求項24に記載の反射性構造物。
【請求項26】
前記ポリマー樹脂は、ポリアミドを備える、請求項24に記載の反射性構造物。
【請求項27】
前記ポリマー樹脂は、白色顔料を含む請求項25に記載の反射性構造物。
【請求項28】
前記側壁は、少なくとも60°の角度を画定する、請求項24に記載の反射性構造物。
【請求項29】
前記側壁は、少なくとも70°の角度を画定する、請求項24に記載の反射性構造物。
【請求項30】
前記側壁は、少なくとも80°の角度を画定する、請求項24に記載の反射性構造物。
【請求項31】
前記端壁は、10°よりも大きい角度を画定する、請求項24に記載の反射性構造物。
【請求項32】
前記端壁は、20°よりも大きい角度を画定する、請求項24に記載の反射性構造物。
【請求項33】
前記端壁は、少なくとも30°の角度を画定する、請求項24に記載の反射性構造物。
【請求項34】
(i)少なくともダイオードの寸法によって分離される2つのパッケージ壁に対して前記光を方向付けることであって、その壁は、それら自体の間で少なくとも3°の角度を形成する、ことと、(ii)少なくとも前記ダイオードの前記寸法によって分離される2つの他のパッケージ壁に対して発光ダイオードからの光を方向付けることであって、その壁は、それら自体の間で少なくとも40°の角度を形成する、ことと(iii)それらの組み合わせで光を同時に方向付けることとから成る群より選択される方式で、発光ダイオードから光を方向付けることと、
一方で、該パッケージ壁からディスプレイ用の光を提供する光分配器へと光を方向付けることと
を含む、ディスプレイを照明する方法。
【請求項35】
前記発光ダイオードからの可視スペクトルの青色部分の光を方向付けることを含む、請求項34に記載の照明方法。
【請求項36】
黄色発光蛍光体の存在下で青色光を方向付けることを含む、請求項35に記載の照明方法。
【請求項37】
樹脂カプセル材料レンズを通して前記ダイオードから光を方向付けることを含む、請求項34に記載の照明方法。
【請求項38】
前記パッケージ壁から略平面光分配器の少なくとも1つの縁へと光を方向付けることにより、前記発光ダイオードから前記分配器を照射することを含む、請求項34に記載の照明方法。
【請求項39】
前記光分配器に隣接する液晶ディスプレイを操作する間に、前記発光ダイオードから前記分配器へと光を方向付けることを含む、請求項38に記載の照明方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公表番号】特表2010−517272(P2010−517272A)
【公表日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−546471(P2009−546471)
【出願日】平成20年1月15日(2008.1.15)
【国際出願番号】PCT/US2008/051039
【国際公開番号】WO2008/089165
【国際公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【出願人】(506078378)クリー, インコーポレイティッド (26)
【Fターム(参考)】