説明

高流速真空気泡発生器容器用のスプラッシュガードを備えた容器

【課題】化学薬品前駆体の高流速または高真空下もしくは高差圧条件下での流動を可能にする一方で、高水準なスプラッシュガードの機能を与える。
【解決手段】本発明は、浸漬管入口;該浸漬管の出口および該容器の排出口の間に配置され、該邪魔円盤および該容器の該側壁の間に狭い環状の間隙を与え、液滴が該容器の該排出口および該容器の側壁の内側表面に入ることを防止する少なくとも1つの邪魔円盤、ならびに該邪魔円盤の近傍の該側壁上に半径方向の内側に張り出した環状の偏向突起を有する容器である。また、本発明は上記の構造を有する容器から化学薬品前駆体を供給する方法である。液体および蒸気供給の両方が想定されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
エレクトロニクス製造工業では、液体化学薬品を、エレクトロニクス製造反応器(すなわち化学気相堆積(CVD)を行なうための用具)へ供給するために、化学薬品蒸気に転換する化学薬品前駆体容器が用いられている。
【背景技術】
【0002】
CVDは、電子工学加工品、例えば集積回路またはコンピュータチップの作製における層、膜および他の堆積物の形成のための好ましい技術である。液体または固体が供給源としては好ましく、それは大量の化学薬品前駆体の移送および貯蔵の効率によるものであるが、しかしながら該工業ではしばしば化学薬品前駆体を該用具の場所で実際に蒸気の形態で移送することが好まれる、すなわちCVD。あるいは、特定の製造は直接液体注入(DLI)を用いて行なわれるが、その場合でさえもこの液体は供給された後に該用具中で蒸発させられる。
【0003】
CVDのために蒸気供給を用いる場合には、この容器では通常は不活性キャリヤーガスがその中を通過するかまたは気泡にされ(すなわち気泡発生器)、この不活性キャリヤーガス中に同伴された化学薬品前駆体蒸気を該用具へと移送する。気泡発生器は通常は下方に向かう管(downtube)の入口を有しており、そこから該キャリヤーガスが、液体化学薬品前駆体の表面の下から容器中に導入され、該キャリヤーガスは液体化学薬品前駆体を通して気泡となり、このキャリヤーガスが液体を気泡として浮上させる時に化学薬品前駆体を同伴して、化学薬品前駆体の液面の上部に設けられた排出口を経由して該容器または気泡発生器から排出される。
【0004】
化学薬品前駆体が、仮に小さい液滴であったとしても、液体の形態で該容器から排出口を通して排出されるのは望ましくない。このような気泡発生器から分配される生成品としては均一な蒸気が好ましい。このことが腐食、洗浄、不均一流動および製造の間に排出口配管中に集積して粒子を形成し、そして容器の接続を断つエーロゾル液滴を回避する。
【0005】
この業界ではこの問題に取り組むために気泡発生器用の種々の形状のスプラッシュガードが試されてきており、例えば米国特許出願公開第2008/0143002号明細書、米国特許第6520218号明細書、欧州特許出願公開第1329540号明細書、米国特許出願公開第2004/0013577号明細書、欧州特許出願公開第0420596号明細書、米国特許第5589110号明細書、米国特許第7077388号明細書、米国特許出願公開第2003/0042630号明細書、米国特許第5776255号明細書および米国特許第4450118号明細書中で試されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許出願公開第2008/0143002号明細書
【特許文献2】米国特許第6520218号明細書
【特許文献3】欧州特許出願公開第1329540号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2004/0013577号明細書
【特許文献5】欧州特許出願公開第0420596号明細書
【特許文献6】米国特許第5589110号明細書
【特許文献7】米国特許第7077388号明細書
【特許文献8】米国特許出願公開第2003/0042630号明細書
【特許文献9】米国特許第5776255号明細書
【特許文献10】米国特許第4450118号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
これらのそれぞれの試みは望まれる性能よりも劣るスプラッシュガードの機能しか与えなかったが、しかしながら本発明は、下記に記載および説明するような化学薬品前駆体の高流速または高真空下もしくは高差圧条件下での流動を可能にする一方で、下記のように高水準のスプラッシュガードの機能を成功裏に与える。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、容器の基部に隣接して終わっている浸漬管入口;浸漬管の出口および容器の排出口の間に配置された少なくとも1つの邪魔円盤(該邪魔円盤および該容器の側壁の内側の表面との間に狭い環状の間隙を与えるように構成されている);ならびに該邪魔円盤に隣接して、該側壁上に半径方向に内側に張り出した環状の偏向突起を有する容器であり、該邪魔円盤および偏向突起は液滴が容器の排出口に入るのを最小化することができる。
【0009】
また、本発明は化学薬品前駆体蒸気を容器から供給する方法であって、キャリヤーガスを該容器の浸漬管を経由して通過させること;該容器から液体化学薬品前駆体を該キャリヤーガス中に同伴すること;該側壁上の、半径方向に内側に張り出した環状の偏向突起および少なくとも1つの邪魔円盤を通過して、該邪魔円盤の最外縁と該容器側壁の内側表面との間の狭い環状の間隙を、前記の同伴した化学薬品およびキャリヤーガスを通過させること、を含む方法である。
【発明の効果】
【0010】
本発明は高真空または高流速条件での使用のために設計された蒸気発生気泡発生器容器である。この設計は、不安定な化学薬品質量流量供給をもたらす可能性がある液はねおよびエーロゾル小滴の供給配管中への移送を防止する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、本発明の実施態様の一部が断面である概略側面図である。
【図2】図2は、本発明の実施態様の断面の部分的な概略側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
半導体製造業者は高価な化学薬品の使用に向かっており、それらは真空チャンバーもしくは用具中でのウエハ上への堆積のための移送がますます困難になっている。本発明の気泡発生器容器では、不安定な化学薬品質量供給速度をもたらす液はねおよび容器の排出口中のエーロゾルの形成なしに、液体化学薬品が高真空で蒸気として容器から供給されることを可能にする。本発明は低い表面の設計であり、このことが残存化学薬品が非常に低い液高さになるまでキャリヤーガスが化学薬品の蒸気で不断に飽和していることを可能にする。しかしながら、本発明は、容器中の化学薬品の液高さが高い場合であってさえも、不安定な化学薬品質量供給速度をもたらす液はねおよびエーロゾル小滴の容器排出口中での形成を防止する。従来は、高真空運転または高流速運転のために用いられる容器は、化学薬品の部分的な仕込み量でしか用いることができなかった(すなわち、満杯の50%)。このことは半導体製造業者に容器をより頻繁に交換すること(用具を分解すること)を要求し、そして容器の処理費用を増大させるので化学薬品の費用を追加させた。本発明は、容器を化学薬品の満液の液高さから非常に低い液高さまで使用することを可能にし、そして半導体用具の休止時間を低減させる。また、本発明は、排出口中の化学薬品エーロゾル粒子を制限することに有効であるので、排出口および処理チャンバーもしくは用具への供給配管の全ての中に堆積するエーロゾル小滴の劣化(degradation)からもたらされる可能性がある粒子の発生を低減することができる。この記載では、垂直面中に円筒の軸を備えた円筒形を有する容器であることが好ましい。従って、軸方向の、および半径方向のという記載は、このような種類の容器の形状および方向に関している。
【0013】
本発明は、容器の側壁の内側表面上に環状の半径方向に内側に張り出した偏向突起を、容器の上部にある1つまたはそれ以上の邪魔円盤と共に用いており、この容器は化学薬品前駆体を同伴したキャリヤーガスが、気泡発生器の内側表面側壁の内径および邪魔円盤の最外の直径もしくは円周のもしくは外周縁の間の狭い環状の間隙において、該偏向突起の半径方向の最内縁ならびに該邪魔円盤の外側を、曲がりくねって流動することによって該容器の排出口に真直ぐにではなく通過することを求めている。このことについて本発明の好ましい実施態様を参照して説明する。
【実施例】
【0014】
図1は本発明の気泡発生器容器10を示しており、これは円筒形の気泡発生器側壁12を有していて、浸漬管入口14を備えており、その入口終端は、概ね線15のところに示した液体化学薬品前駆体の表面の下で、しかしながら容器基部13の上方で終わっている。
【0015】
このスプラッシュガードは、(1)邪魔円盤24および(2)側壁12の内側表面23上に、半径方向に内側に張り出した環状の偏向突起22を有しており、邪魔円盤24は最外の周縁の形状を有しており、好ましくは円形であり、また下側に凹形、例えば浅い下側に開放された錐であり、邪魔円盤24および偏向突起22は相関して容器10から出る化学薬品前駆体の曲がりくねった流路を形成するように作用する。邪魔円盤24は下側に凹形であり、更に化学薬品前駆体の排出口16への直接の流動を阻止し、また合体した小滴を貯蔵された化学薬品前駆体(示されてはいない)中へ戻すことにより、凝縮された化学薬品前駆体を収集する。邪魔円盤24は容器10の側壁12の円筒形の内側表面23よりも僅かに小さい直径を有している。邪魔円盤24の周縁の最外縁および容器10の側壁12の内側表面23との間の間隙は、ガスが最小限の圧力損失でこの間隙を通り抜けることを可能にするのに十分であり、しかしながら浸漬管を通したキャリヤーガスの高い流速または著しい圧力変動の下で、気泡発生器の液体内容物から放出される可能性がある液体の通過を最小化するのに十分に狭い。容器10は上部17および下部11、そして例示の目的の液面高さ15を有しており、これは満杯の程度および供給の継続時間に基づく変化に従うが、しかしながら通常は偏向突起22および邪魔円盤24の下方であり、また入口14および液面センサーの上方である。
前記の容器の前記の排出口への入口は、前記の液体化学薬品前駆体を同伴したキャリヤーガスが該容器から該排出口の中に供給されるときに、該容器の該排出口に入る液体を最小化することができるようなエルボー構造または「T字形」構造を有していることが好ましい。
【0016】
図2は、本実施態様の容器の内部構造を分離して示したものであり、浸漬管14は示されていない。液面センサー28は容器の中央に示されており、液体化学薬品の液高さを監視する。示されてはいないが、液面センサーは容器10の基部13の近傍で終わっている。弁30で、入口14を通した推進(push)もしくはキャリヤーガスの容器の下部への導入を制御し、容器の下部ではガスは液体化学薬品を通して気泡となって上昇し、キャリヤーガスの気泡中に化学薬品の蒸気を同伴する。キャリヤーガスの気泡発生の作用は、それが入口浸漬管14の下側端を出る時に、液体化学薬品の激しい攪拌を生ざせる可能性がある。また、弁26が開放されている場合の排出口16の高真空は、液体化学薬品の激しいもしくは猛烈な攪拌を起こす可能性がある。これらのどちらもが、液体化学薬品が排出口16に向かって、気泡となり、または液はねすることをもたらす可能性がある。半径方向の内側に張り出した環状の偏向突起22は容器もしくは気泡発生器10の側壁12と連携して、気泡となった、もしくは液はねした液体化学薬品(設計されているキャリヤーガス中に同伴された化学薬品蒸気ではなく)が、邪魔円盤24の最外縁に近づかないように向きを変えるように作用し、排出口16の入口端32が液体化学薬品を取り込むことを防止する。邪魔円盤24および偏向突起22は容器10から放出される化学薬品前駆体のための曲がりくねった流路38を形成する。
【0017】
好ましい実施態様では、偏向突起22は、ステンレス鋼材の中実の一片から容器もしくは気泡発生器10を工作する間に、側壁12の一部から形成される。偏向突起22は、円錐形の断面構造を有しており、その最内縁34で終わっているが、それは邪魔円盤24の最外縁の半径方向の内側である。偏向突起は側壁12の内側表面23を完全に取り囲んで形成される環状の縁(rim)であることができる。邪魔円盤24および偏向突起22の組み合わせによって、キャリヤーガスおよび同伴された化学薬品蒸気のための曲がりくねった流路38が形成され、このような流路は液相の化学薬品が流動するのは極めて困難である。
【0018】
好ましくは、邪魔円盤24は軸方向に偏向突起22の上方に間隔を置いて配置されて、非常に狭い流路を与え、これは蒸気には十分であるが、しかしながら液体が流動するのは困難であり、すなわち、互いに近接している。あるいは、邪魔円盤24は軸方向に偏向突起22の下方に間隔を置いて配置されてもよい。更に、これらとは異なり、本発明は複数の邪魔円盤、例えば、邪魔円盤が偏向突起の軸方向の上方に間隔を置いて配置され、また軸方向の下方に間隔を置いて配置されている;2枚の邪魔円盤が偏向突起の軸方向の上方に間隔を置いて配置されている;2枚の邪魔円盤が偏向突起の軸方向の下方に間隔を置いて配置されている;偏向突起がそれぞれの邪魔円盤軸方向の上方および下方に間隔を置いて配置されている;および複数の邪魔円盤および偏向突起をも想定しており;全ては好ましくは上記で定義したように互いに近接している。
【0019】
気泡は、入口の浸漬管14から容器もしくは気泡発生器10の側壁12を上方に移動することができ、容器10の側壁12の内側表面23に隣接した液はねの最も大きな潜在的流動を生じることを経験が示している。従って、1つの実施態様では偏向突起は肩部21を含んでおり、これは半径方向の内側に張り出した環状の突起として形成されており、偏向突起22の最内縁34の軸方向の下方に間隔を置いて配置されている。偏向突起22および肩部21は、肩部21の半径方向の内側の張り出しを越えて、偏向突起22が半径方向に内側に張り出すように、寸法を調整されている。この肩部は偏向突起22の全体の一部分をなしていてもよく、ステンレス鋼または他の金属の単一材から偏向突起と同時に機械加工されてもよい。肩部21は2つの機能を果たす。肩部21は内側表面23に対して鋭角を形成し、従って内側表面を上方に流動する液体の方向を、容器10の内部へ、そして邪魔円盤24およびの偏向突起22のそれぞれの縁によって形成された曲がりくねった経路38から遠ざけるように、変える。更に、偏向突起22上に集まったいずれかの液体は、肩部21に流れ、次いで容器もしくは気泡発生器10の下部に収容された液体化学薬品中へと落ちて戻る。
【0020】
邪魔円盤24および偏向突起22は、好ましくは容器の上部領域17に示されるが、しかしながら、当業者であれば記載するであろうように、容器内に満たされた化学薬品の標準的な上限、もしくはヘッドスペース、もしくは余裕高(freeboard)よりも上でありさえすれば、他の位置取りも意図されていることが理解されるが、しかしながら15の液高さ以上である。
【0021】
この実施態様では偏向突起22および肩部21が、互いに、そして側壁と一体であるように示されているけれども、偏向突起22および肩部21の両方とも側壁12に、例えば溶接、クサビ嵌合(friction fit)または機械的締結、例えばボルト、ネジおよび同様の留め具で取り付けられた別個の部品であることもできる。別個の部品であったとしても、偏向突起22および肩部21は、互いに一体とされてもよく、または互いに別個の部品であってもよい。
【0022】
偏向突起22、肩部21および邪魔円盤24は、化学薬品が排出口16を通して分配されるように一緒になって曲がりくねった流路38を形成する。幾つかの例では、高真空または高流速下で、液体は液面15の上方で、容器10の上部領域17中のヘッドスペース内に泡だつ傾向にある。偏向突起22、肩部21および邪魔円盤24によって形成された曲がりくねった流路38は、このような泡が排出口16に到達するのを実質的に防止する。
【0023】
幾つかの実施態様に関してステンレス鋼が言及されたが、本発明は異なる金属、ガラスおよびプラスチック、例えば軟鋼、モネル合金、ハステロイ合金、ニッケル合金および当業者に知られている同様の構造材料を用いることができることが理解される。
【0024】
本発明は、エレクトロニクス製造装置のCVD用具に結合された容器の排出口および下流の配管中での、液滴の同伴を優位に最小化する。単独の邪魔円盤もしくは複数の邪魔円盤を、偏向突起と組み合わせて用いることにより、気泡発生器の排出口16中に液滴の同伴の望ましい最小化が得られる。
【0025】
邪魔円盤は、凹部を備えた円形の円盤であり、この円盤は円筒形の容器もしくは気泡発生器の側壁の内径よりも僅かに小さいように示されているが、容器の内側の側壁の所に狭い環状の間隙を与えさえすれば、いずれの形状のどのような邪魔板(baffle)でも本発明の範囲内にあることが理解される。同様に、平坦で半径方向に内側に張り出した縁または環状の滑らかな曲線からいくらかの逸脱がある縁を有するいずれの形態の偏向突起も本発明の一部であることが意図されている。
【0026】
ステンレス鋼を用いることが好ましいが、固い形態のいずれの不活性な材料もスプラッシュガードに用いることができることが想定されている。プラスチック、金属合金、粉末金属、布帛、繊維製品およびセラミックスは全て想定されている。
【0027】
また、容器10は反対方向の製品流動にも使用することができ、この場合には排出口16は加圧用ガス入口として機能し、容器10中に収容された液体上に圧力ヘッドを形成して、上記の蒸気供給とは対照的に、液相の液体を、加圧用ガスを用いて容器から、浸漬管14の外に液体が供給されるようにさせる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器の基部に隣接して終わっている浸漬管入口;浸漬管の出口および容器の排出口の間に配置された少なくとも1つの邪魔円盤(該邪魔円盤および該容器の側壁の内側の表面との間に狭い環状の間隙を与えるように構成されている);および該邪魔円盤に隣接して、該側壁上に半径方向に内側に張り出した環状の偏向突起を有し、該邪魔円盤および偏向突起は液滴が容器の排出口に入るのを最小化することができる容器。
【請求項2】
前記の偏向突起が、少なくとも1つの邪魔円盤の最外縁の半径方向に内側にある最内縁を有している、請求項1記載の容器。
【請求項3】
前記の偏向突起が前記の偏向突起の最内縁の下方に肩部を有しており、この肩部は前記の容器の側壁内側表面から半径方向の内側に張り出しており、前記の偏向突起の最内縁よりも半径方向に短い、請求項2記載の容器。
【請求項4】
前記の少なくとも1つの邪魔円盤、偏向突起および肩部が前記の容器の上部にある、請求項3記載の容器。
【請求項5】
前記の邪魔円盤を2つ含み、また前記の偏向突起が上側の邪魔円盤および下側の邪魔円盤の間に軸方向に間隔を置いて配置されている、請求項1記載の容器。
【請求項6】
前記の偏向突起が2つの邪魔円盤の下方に軸方向に間隔を置いて配置されている、請求項1記載の容器。
【請求項7】
前記の容器の前記の排出口への入口が、該容器の該排出口に入る液体を最小化することができるようなエルボー構造を有している、請求項1記載の容器。
【請求項8】
前記の容器の前記の排出口への入口が、該容器の該排出口に入る液体を最小化することができるような「T字形」構造を有している、請求項1記載の容器。
【請求項9】
前記の容器が円筒形を有している、請求項1記載の容器。
【請求項10】
前記の邪魔円盤が円形で下側に凹形の形状を有している、請求項1記載の容器。
【請求項11】
円筒形の蒸気発生容器であって、キャリヤーガスを該容器中に供給することができる浸漬管入口;円形で下側に凹形の形状を有している邪魔円盤であって、該浸漬管の出口端および該容器の排出口の間に配置され、該邪魔円盤の最外の周縁および該容器の側壁の内側表面との間に狭い環状の間隙を与えるように構成されている邪魔円盤;ならびに該邪魔円盤の近傍の、該側壁上に半径方向に内側に張り出している環状の偏向突起であって、該邪魔円盤の最外の周縁の半径方向の内側にある最内縁を有している偏向突起、を有しており、該キャリヤーガスを該容器の液体内容物を通して泡立たせて該液体を蒸気として該容器から分配する場合に、液滴が該容器の排出口に入ることを最小化することができる蒸気発生容器。
【請求項12】
液体分配容器であって、浸漬管出口の入口端および該液体分配容器の入口の間に配置された少なくとも1つの邪魔円盤(該邪魔円盤および該容器の側壁の内側の表面との間に狭い環状の間隙を与えるように構成されている);および該邪魔円盤に隣接して、該側壁上に半径方向に内側に張り出した環状の偏向突起を有し、該偏向突起は該邪魔円盤の最外縁の半径方向の内側にある最内縁を有していて、液滴が液体分配容器の入口に入るのを最小化することができる液体分配容器。
【請求項13】
請求項1〜10のいずれか1項記載の容器から化学薬品前駆体蒸気を前期の排出口を通して供給する方法であって、キャリヤーガスを該容器の浸漬管を経由して通過させること;該容器から液体化学薬品前駆体を該キャリヤーガス中に同伴すること;該容器の側壁の、半径方向に内側に張り出した環状の偏向突起および少なくとも1つの邪魔円盤を通過して、該邪魔円盤の最外縁と容器側壁の内側表面との間の狭い環状の間隙を、前記の同伴した化学薬品およびキャリヤーガスを通過させること、を含む方法
【請求項14】
前記の偏向突起が該偏向突起の最内縁の下方に肩部を有しており、この肩部は前記の容器の側壁の内側表面から半径方向に内側に張り出しており、該偏向突起の最内縁よりも短く、液体化学薬品が前記の邪魔円盤から離れるように方向を変える、請求項13記載の方法。
【請求項15】
容器から液体化学薬品前駆体を供給する方法であって、加圧用ガスを該容器中の該液体化学薬品前駆体の液面より上方の該容器の入口中に導入すること(該加圧用ガスは、少なくとも1つの邪魔円盤ならびに該邪魔円盤の近傍の該側壁上に半径方向に内側に張り出した環状の偏向突起を通り過ぎて、該邪魔円盤の最外縁および該容器側壁の内側表面の間の狭い環状の間隙の中を通過する)を含む方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−221215(P2010−221215A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−62967(P2010−62967)
【出願日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【出願人】(591035368)エア プロダクツ アンド ケミカルズ インコーポレイテッド (452)
【氏名又は名称原語表記】AIR PRODUCTS AND CHEMICALS INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】7201 Hamilton Boulevard, Allentown, Pennsylvania 18195−1501, USA
【Fターム(参考)】