説明

高温廃気の熱回収システム

【課題】本発明は、高温廃気の熱回収システムを提供する。
【解決手段】燃焼空間を有する炉体と、少なくとも一つの燃焼装置と一組の蓄熱装置と、が含有され、上記炉体の燃焼空間に、排気管が接続され、上記燃焼装置が、炉体の傍に組み立てられ、燃焼装置に、熱エネルギー回収送風機と熱エネルギー回収制御バルブが接続され、上記蓄熱装置が、炉体の排気管の末端に組み立てられ、制御バルブと第一蓄熱タンク及び第二蓄熱タンクからなり、本発明に係る熱回収システムによれば、炉体から排出された高温廃気から、蓄熱装置により、熱エネルギーが回収され、比較的に低い温度の廃気を排出した後、蓄熱装置によって一杯に吸熱されると、燃焼用空気を導入し、熱回収システムにより、常温である空気が、昇温されてから、再び、炉体の燃焼空間へ導入されて使用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高温廃気の熱回収システムに関し、特に、炉体から排出される高温廃気を、蓄熱装置によって熱エネルギーを回収して、比較的に低い温度である廃気を排出した後、蓄熱装置に熱エネルギーが一杯になってから燃焼用空気を導入し、熱回収システムにより、常温である空気の温度が上昇し、それから、再び、炉体の燃焼空間へ導入して使用するものに関する。
【背景技術】
【0002】
環境
エネルギー節約(省エネルギーとも)は、エネルギー消費低減により、資源を保護し、環境に対する汚染を低下することを指す。省エネルギーは、エネルギーの使用効率を高くすることにより、有限であるエネルギーの消費量を低減できる。
【0003】
省エネルギーにより、大気に排出された温暖化ガスが減少されて、カーボンフットプリントが低減され、大気にある温暖化ガス含有量が、安定的に適当なレベルに維持すると、激烈の天候変化を回避でき、悪化した天候によって、人類に対する障害を与える可能性が、低減される。
【0004】
エネルギー消費の低減することと、カーボンフットプリントの低減の省エネルギー概念は、人類生活に浸透されていない年代であるため、さまざまの業界の燃焼システムから排出された大量の廃気が、直接に、大気に入り、上記廃気のため、大気の温暖化ガス含有量が、安定的ではないことにより、劇烈的に天候が変化し、悪化した天候により、人類に対して膨大な障害を与える。
【0005】
そのため、燃焼システムを生産製造する関連業者により、燃焼されて排出された、熱エネルギーを有する廃気を利用でき、炉体Aと一組の燃焼ユニットB及び一組の蓄熱ユニットCからなり、廃気の熱エネルギーを回収できる燃焼システム(図1のように)が提案される。
【0006】
上記炉体Aは、熱交換面積としての燃焼空間A1を有する。
【0007】
上記燃焼ユニットBは、少なくとも、一対の第一燃焼機B1と第二燃焼機B2からなり、二つの燃焼機B1、B2は、対抗するように、炉体Aの両側に設けられ、交互的にオンオフすることを頻繁に行うことにより、炉体Aの燃焼空間A1に対して、燃焼燃料(Liquid Propane Gas、LPG或いはLiquefied Natural
Gas、LNG)を供給し、上記二つの燃焼機B1、B2に関して、そのパワーは、十分に燃焼する時、1時間に燃焼できる質量(キログラム)或いは体積(m3/h、標準状態下)の燃料や、それに対応して出力される熱エネルギー(kw/h或いはkcal/h)を指す。
【0008】
上記蓄熱ユニットCは、炉体Aの両側に設置され、第一蓄熱器C1と第一送風機C2、第二蓄熱器C3及び第二送風機C4からなり、第一蓄熱器C1と第一燃焼機B1との間に、第一スイッチ弁C5が設置され、また、第一蓄熱器C1に、第一給気逆止め弁C11が接続され、そして、第二蓄熱器C3と第二燃焼機B2との間に、第二スイッチ弁C6が設置され、また、第二蓄熱器C3に、第二給気逆止め弁C31が接続される。
【0009】
燃焼ユニットBの第一燃焼機B1が駆動されると、炉体Aの燃焼空間A1に燃料が供給され、上記第二燃焼機B2がオフされたため、燃料の供給を停止し、また、第一燃焼機B1が作動される時、蓄熱ユニットCの第二送風機C4が駆動されたため、第二蓄熱器C3によってその前に貯蓄された熱エネルギーが、第二燃焼機B2を介して、炉体Aに供給され、第一燃焼機B1の燃料と一緒に燃焼され、それと同時に、蓄熱ユニットCの第一スイッチ弁C5が駆動され、炉体Aによって燃焼されて排出された熱エネルギーを送出して第一蓄熱器C1の内部に貯蓄する。
【0010】
逆に、燃焼ユニットBの第二燃焼機B2が駆動されると、炉体Aの燃焼空間A1に燃料が供給され、上記第一燃焼機B1がオフされたため、燃料の供給を停止し、第二燃焼機B2が作動される時、蓄熱ユニットCの第一送風機C2が駆動されたため、第一蓄熱器C1によってその前に貯蓄された熱エネルギーが、炉体Aに供給され、第二燃焼機B2の燃料と一緒に燃焼され、それと同時に、蓄熱ユニットCの第二スイッチ弁C6が駆動され、炉体Aによって燃焼されて排出された熱エネルギーを送出し第二蓄熱器C3の内部に貯蓄する。
【0011】
上記第一燃焼機B1をオフにすることは、第一蓄熱器C1の熱エネルギー貯蓄量によって制御され、第一蓄熱器C1の熱エネルギー貯蓄量が一杯になると、第一燃焼機B1から炉体Aに対する燃料供給が直ちにオフされ、逆に、第一燃焼機B1をオフにすることは、第二蓄熱器C3の熱エネルギー貯蓄量によって制御され、第二蓄熱器C3の熱エネルギー貯蓄量が一杯になると、第二燃焼機B2から炉体Aに対する燃料供給が直ちにオフされる。
【0012】
上記従来の燃焼システムは、下記の欠点が残されている。
【0013】
1、上記燃焼システムの炉体Aに必要とする熱エネルギーが、例えば、N万キロカロリーであれば、燃焼機による熱エネルギー出力が、2N万キロカロリーないと、燃焼システムを駆動できず、上記燃焼ユニットBは、少なくとも、交互にオンオフする一対(一組)の第一燃焼機B1と第二燃焼機B2からなり、燃焼機のコストが非常に高いため、経済的ではない。
【0014】
2、上記燃焼システムが、交互に燃焼しながら、交互に熱を貯蓄するため、第一燃焼機B1と第二燃焼機B2は、頻繁に、燃料(約2乃至3分に一度)の供給のオンオフを行い、短時間に、交互に、燃焼機が駆動され、燃焼システムの稼動に、燃料の無駄が大きい欠点があり、特に、燃焼機を稼動開始する時、火炎温度が、低温から高温までに、時間が掛かり(少なくとも5秒)、その温度上昇させる期間に、燃焼機によって供給された燃料の大部分が、利用されず、仮に、燃焼機により、駆動循環(3分間)ごとに、5秒の燃料が無駄になると、その燃焼システムによって、膨大な経費が無駄になされる。
【0015】
3、上記燃焼システムが、頻繁にオンオフされるように、燃焼機が駆動され、上記の劇烈的な温度変化により、機器設備に、極端の熱衝撃を与え、これは、機器設備が容易に故障し、また、耐用寿命に悪影響を与えるもとである。
【0016】
4、上記燃焼システムが、燃焼機が、頻繁にオンオフされ、機器設備に、劇烈的な温度変化を受けるため、蓄熱ユニットCの第一蓄熱器C1と第二蓄熱器C3は、炉体Aの極近い位置に設置されなければならなく、二つの蓄熱器の蓄熱效果が制限され、また、第一、二蓄熱器C1、C3が、炉体Aに近すぎると、空間や環境により、適当な蓄熱体積を得られず、蓄熱器の蓄熱体積が不足であると、燃焼効率が悪いとは言わなければならない。
【0017】
5、上記燃焼システムから、燃焼廃気の送出しと、貯蓄熱エネルギーの注入の経路が同じであるため、熱エネルギーを保温することが、難しくなり、蓄熱器に貯蓄された熱エネルギーを、所定の温度に保持できない場合、熱エネルギーの消耗も、燃焼システムの解決しなければならない課題となる。
【0018】
6、上記燃焼システムが、頻繁にオンオフされて、燃焼機を交互に作動させるため、供給された燃料(LPGやLNG)を点火する素子は、頻繁にオンオフに使用されると、容易に、支障や遅延の問題が生じ、それによりも、燃料の燃焼が完全ではない安全問題が残される。
【0019】
本発明者は、上記欠点を解消するため、慎重に研究し、また、学理を活用して、有効に上記欠点を解消でき、設計が合理である本発明を提案する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
本発明に係る高温廃気の熱回収システムにより、次の利点が得られる。
【0021】
1、本発明に係る熱回収システムは、炉体から排出された高温廃気が、蓄熱装置により熱エネルギーが回収された後、比較的に低い温度の廃気が排出され、また、蓄熱装置の吸熱が一杯になってから、燃焼用空気を導入し、熱回収システムによって常温である空気の温度が上がった後、炉体の燃焼空間へ導入して使用する。
【0022】
2、本発明に係る熱回収システムは、その燃焼装置が、少なくとも一つ(従来の燃焼が、少なくとも二つ)が設置されて、絶えずに燃焼装置による燃料や蓄熱装置による廃気から回収された熱エネルギーの供給で、炉体の内部にある燃焼空間の火炎温度が、常に高温に維持されて然燒できるため、機器設備に、極度な熱衝撃を受けることを解消できる。
【0023】
3、本発明に係る熱回収システムは、例えば、炉体に必要とする熱エネルギーが、N万キロカロリーであれば、絶えずに、熱エネルギー出力である2N万キロカロリーの単一の燃焼装置を使用すれば、燃焼システムの稼動が実現され、上記燃焼装置によれば、燃焼システムの設置コストが低減され、より経済的になる。
【0024】
4、本発明に係る熱回収システムは、燃焼装置が、絶えずに、炉体の燃焼空間に対して燃料を供給するため、従来の燃焼システムにおいて、燃焼機が、頻繁にオンオフされて燃料が供給され、燃料を無駄にすることを解消でき、また、本発明の絶えずに、燃料を供給する燃焼装置により、燃焼空間の内部の火炎温度が、高温に維持され、火炎温度を、低温を高温へ上昇させる問題が解消され、燃料コストを節約できる。
【0025】
5、本発明に係る熱回収システムの燃焼装置は、頻繁に交互にオンオフされて駆動されることにより、劇烈的な温度変化の現象が解消され、上記機器設備に、極度的な熱衝撃を受けず、機器設備が、容易に支障することなく、耐用寿命が向上される。
【0026】
6、本発明に係る熱回収システムの燃焼装置は、頻繁にオンオフされて、機器設備に、劇烈的な温度変化がないため、蓄熱装置の第一蓄熱タンクと第二蓄熱器タンクが、比較的に炉体の近い位置に設置されなくても、二つの蓄熱タンクが、必要に応じて、比較的に大きい蓄熱体積をとることができ、これにより、燃焼システムの蓄熱効果や燃焼効率が向上される。
【0027】
7、本発明に係る熱回収システムから、燃焼廃気の送出しと、貯蓄熱エネルギーの注入の経路が別々であるため、熱エネルギーを保温する困難性が低下され、蓄熱器に貯蓄された熱エネルギーが、所定に温度に保持されると、その熱エネルギー消耗の問題も解消される。
【0028】
8、本発明に係る熱回収システムは、従来の燃焼機の頻繁にオンオフされて交互に駆動されることなく、絶えずに、燃料(LPGやLNG)を供給するため、燃料を点火する素子が、頻繁にオンオフされることなく、容易に支障が生じすることや遅延することなく、燃料の燃焼が完全ではない安全問題が解消される。
【課題を解決するための手段】
【0029】
請求項1の発明は、燃焼空間を有する炉体と、少なくとも一つの炉体の傍に組み立てられた燃焼装置、及び一組の蓄熱装置と、が含有される高温廃気の熱回収システムであって、上記炉体の燃焼空間に、排気管が接続され、上記燃焼装置に、熱エネルギー回収送風機と熱エネルギー回収制御バルブが、接続され、上記蓄熱装置が、炉体の排気管の末端に設置され、制御バルブと、第一蓄熱タンク、及び第二蓄熱タンクからなり、上記制御バルブが、排気管の末端に組み立てられ、その出口端に、それぞれ、第一送出し管と第二送出し管が接続され、上記第一蓄熱タンクと第一送出し管とが接続され、また、第一蓄熱タンクに、更に、第一給気逆止め弁と第一排気逆止め弁が接続され、そして、第一排気逆止め弁に、第一排気送風機が接続され、そのほか、第一蓄熱タンクと上記熱エネルギー回収制御バルブとの間において、第一熱エネルギー回収案内管が接続され、上記第二蓄熱タンクと第二送出し管とが、接続され、第二蓄熱タンクに、他に、第二給気逆止め弁と第二排気逆止め弁が接続され、また、第二排気逆止め弁に、第二排気送風機が接続され、そして、第二蓄熱タンクと上記熱エネルギー回収制御バルブとの間に、第二熱エネルギー回収案内管が接続される、ことを特徴とする高温廃気の熱回収システムである。
【0030】
請求項2の発明は、上記第一、二給気逆止め弁は、燃焼用空気を第一、二蓄熱タンクの内部に導入することに供されることを特徴とする請求項1に記載の高温廃気の熱回収システムである。
【0031】
請求項3の発明は、上記第一、二排気逆止め弁は、第一、二蓄熱タンクから、比較的に低い温度である廃気を排出することに供されることを特徴とする請求項1に記載の高温廃気の熱回収システムである。
【0032】
以下、図面を参照しながら、本発明の特徴や技術内容について、詳しく説明するが、それらの図面等は、参考や説明のためであり、本発明は、それによって制限されることが無い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
図2を参照しながら、本発明は、燃焼空間11を有する炉体1と、少なくとも一つの燃焼装置2と一組蓄熱装置3が、含有される。上記炉体1は、燃焼空間11と、その燃焼空間11に接続される排気管111とがある。
【0034】
上記燃焼装置2は、炉体1の傍に組み立てられ、絶えずに、炉体1の燃焼空間11に対して、燃焼燃料(Liquid Propane Gas、LPG或いはLiquefied Natural
Gas、LNG)を供給し、また、燃焼装置2に、熱エネルギー回収送風機21が接続され、熱エネルギー回収送風機21に、熱エネルギー回収制御バルブ22が接続され、上記燃焼装置2のパワーは、十分に燃焼する時、1時間ごとに、燃焼できる質量(キログラム)や体積(m3/h、標準状態下)の燃料や、それに対応して出力される熱エネルギー出力(kw/h或いはkcal/h)を指す。
【0035】
上記蓄熱装置3が、炉体1の排気管111の末端に組み立てられ、制御バルブ31と第一蓄熱タンク32及び第二蓄熱タンク33からなり、上記制御バルブ31が、排気管111の末端に組み立てられ、その二つの出口端に、それぞれ、第一送出し管311と第二送出し管312、が接続され、上記第一蓄熱タンク32が、第一送出し管311の出口端に接続され、また、第一蓄熱タンク32に、更に、第一給気逆止め弁321と第一排気逆止め弁322が、接続され、そして、第一排気逆止め弁322の出口端に、更に第一排気送風機323が接続され、また、第一蓄熱タンク32と上記熱エネルギー回収制御バルブ22との間に、第一熱エネルギー回収案内管34が接続され、上記第二蓄熱タンク33が、第二送出し管312が接続され、それから、第二蓄熱タンク33に、更に、第二給気逆止め弁331と第二排気逆止め弁332が接続され、第二排気逆止め弁332の出口端が、第二排気送風機333に接続され、また、第二蓄熱タンク33と上記熱エネルギー回収制御バルブ22の間において、第二熱エネルギー回収案内管35が接続される。
【0036】
本発明に係る高温廃気の熱回収システムにおいて、その炉体1から排出された高温廃気に対して、熱エネルギー回収送風機21により、高温廃気の熱エネルギーが回収されて、比較的に低い温度の廃気を排出し、蓄熱装置3の第一、二蓄熱タンク32、33が、一杯に吸熱した後、第一、二給気逆止め弁321、331を介して一般の正常に使用される燃焼用空気が導入され、これにより、蓄熱装置3の第一蓄熱タンク32と第二蓄熱タンク33により、常温の空気が、増温されてから、炉体1の燃焼空間11に導入されて使用される。
【0037】
本発明に係る高温廃気の熱回収システムによれば、燃焼装置2が駆動されると、炉体1の燃焼空間11に対して、絶えずに、燃焼燃料(LPGやLNG)が供給され、燃焼された後の廃気が、燃焼空間11の排気管111から排出され、上記の、高温である廃気が、制御バルブ31を経由して、第一蓄熱タンク32に入って熱エネルギーが回収され、この時、第一蓄熱タンク32から、第一排気逆止め弁322と第一排気送風機323を経由して、比較的に低い温度である廃気が、外部へ排出される。第一蓄熱タンク32から、比較的に低い温度である廃気が排出されて、貯蓄された熱エネルギーが一杯になると、第一蓄熱タンク32において、第一給気逆止め弁321を介して、一般の正常に使用される燃焼用空気が導入され、また、第一熱エネルギー回収案内管34によって回収された熱エネルギーを、熱エネルギー回収制御バルブ22と熱エネルギー回収送風機21を経由して、燃焼装置2の内部へ送り、これにより、燃焼空間11へ燃焼用空気が供給される。
【0038】
逆に、高温の廃気が、制御バルブ31を経由して第二蓄熱タンク33へ送られて熱エネルギーが回収される場合、この時、第二蓄熱タンク33において、第二排気逆止め弁332と第二排気送風機333を経由して比較的に低い温度である廃気が、外部へ排出される。第二蓄熱タンク33から、比較的に低い温度である廃気が排出されて、貯蓄された熱エネルギーが、一杯になると、第二蓄熱タンク33において、第二給気逆止め弁331で、一般の正常に使用される燃焼用空気が導入され、また、第二熱エネルギー回収案内管35によって回収された熱エネルギーを、熱エネルギー回収制御バルブ22と熱エネルギー回収送風機21を経由して、燃焼装置2の内部へ送り、これにより、燃焼空間11へ燃焼用空気が供給される。
【0039】
本発明に係る高温廃気の熱回収システムは、実際にアルミ合金溶融炉に適用される場合、
上記溶融炉の正常仕事温度(火炎温度)が、1250℃で、その廃気排出温度が、900℃で、上記の900℃の排出温度が、第一、二蓄熱タンク32、33によって熱回収された後、第一、二排気送風機323、333の廃気排出温度が、250℃になり、上記第一、二蓄熱タンク32、33の回収温度が、900℃−250℃=650℃になる。
【0040】
また、室温の空気が、第一、二給気逆止め弁321、331と第一、二蓄熱タンク32、33を経由して、順に燃焼装置2と炉体1の燃焼空間11へ入ると、その蓄熱装置3によって吸収される熱量が、(900℃+250℃)/2=575℃であり、上記575℃は、即ち、第一、二蓄熱タンク32、33によって、供給される温度である。また、30℃(室温)+575℃=605℃、上記605℃は、実際に、炉体1の燃焼空間11へ入る燃焼用空気温度である。
【0041】
従来の溶融炉に、本発明に係る高温廃気の熱回収システムが適用されていない場合、昇温度数が、1250℃(仕事温度)−30℃(給気温度/室温)=1220℃である。
【0042】
溶融炉に、本発明に係る高温廃気の熱回収システムが実装される場合、必要とする昇温度数が、1250℃(仕事温度)−605℃(給気温度/經熱回収)=645℃になる。
【0043】
本発明に係る高温廃気の熱回収システムによる熱回収実質効果は、645℃ x (100%−35℃)=419.25℃(予測熱回収消耗が35%)、100%−〔(1220℃−419.25℃)/1220℃〕=34.36%になる。
【0044】
そのため、本発明は、より進歩的かつより実用的で、法に従って発明請求を出願する。
【0045】
以上は、ただ、本発明のより良い実施例であり、本発明は、それによって制限されることが無く、本発明に係わる発明の請求の範囲や明細書の内容に基づいて行った等価の変更や修正は、全てが、本発明の請求の範囲内に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】従来の燃焼システムのブロック図
【図2】本発明の高温廃気の熱回収システムのブロック図
【符号の説明】
【0047】
従来
A 炉体
A1 燃焼空間
B 燃焼ユニット
B1 第一燃焼機
B2 第二燃焼機
C 蓄熱ユニット
C1 第一蓄熱器
C11 第一給気逆止め弁
C2 第一送風機
C3 第二蓄熱器
C31 第二給気逆止め弁
C4 第二送風機
C5 第一スイッチ弁
C6 第二スイッチ弁
本発明
1 炉体
11 燃焼空間
111 排気管
2 燃焼装置
21 熱エネルギー回収送風機
22 熱エネルギー回収制御バルブ
3 蓄熱装置
31 制御バルブ
311 第一案内管
312 第二案内管
32 第一蓄熱タンク
321 第一給気逆止め弁
322 第一排気逆止め弁
323 第一排気送風機
33 第二蓄熱タンク
331 第二給気逆止め弁
332 第二排気逆止め弁
333 第二排気送風機
34 第一熱エネルギー回収案内管
35 第二熱エネルギー回収案内管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃焼空間を有する炉体と、少なくとも一つの炉体の傍に組み立てられた燃焼装置、及び一組の蓄熱装置と、が含有される高温廃気の熱回収システムであって、
上記炉体の燃焼空間に、排気管が接続され、
上記燃焼装置に、熱エネルギー回収送風機と熱エネルギー回収制御バルブが、接続され、
上記蓄熱装置が、炉体の排気管の末端に設置され、制御バルブと、第一蓄熱タンク、及び第二蓄熱タンクからなり、上記制御バルブが、排気管の末端に組み立てられ、その出口端に、それぞれ、第一送出し管と第二送出し管が接続され、上記第一蓄熱タンクと第一送出し管とが接続され、また、第一蓄熱タンクに、更に、第一給気逆止め弁と第一排気逆止め弁が接続され、そして、第一排気逆止め弁に、第一排気送風機が接続され、そのほか、第一蓄熱タンクと上記熱エネルギー回収制御バルブとの間において、第一熱エネルギー回収案内管が接続され、上記第二蓄熱タンクと第二送出し管とが、接続され、第二蓄熱タンクに、他に、第二給気逆止め弁と第二排気逆止め弁が接続され、また、第二排気逆止め弁に、第二排気送風機が接続され、そして、第二蓄熱タンクと上記熱エネルギー回収制御バルブとの間に、第二熱エネルギー回収案内管が接続される、
ことを特徴とする高温廃気の熱回収システム。
【請求項2】
上記第一、二給気逆止め弁は、燃焼用空気を第一、二蓄熱タンクの内部に導入することに供されることを特徴とする請求項1に記載の高温廃気の熱回収システム。
【請求項3】
上記第一、二排気逆止め弁は、第一、二蓄熱タンクから、比較的に低い温度である廃気を排出することに供されることを特徴とする請求項1に記載の高温廃気の熱回収システム。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−64584(P2013−64584A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−58400(P2012−58400)
【出願日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【出願人】(512067126)
【Fターム(参考)】