説明

高純度シリコンを製造する方法及びリアクタ

液体亜鉛金属による四塩化ケイ素(SiCl4)の還元により、高純度シリコン(Si)金属を製造する方法及び装置。ZnによるSiCl4の還元及びZnCbの電解によるZnの生成は、電解質として溶融塩を用いる共通の一体型リアクタ及び電解セルにおいて起こる。リアクタ及び電解セルは、好ましくは、第1の又は複数の隔壁(15,8,7)によって2つ以上の連通する区画(13,1,2)に分割される共通のハウジング内に設けられ得る。更に、好適な電極によって行われるZnCl2の電解は、少なくとも1つの区画(1,2)で起こり、且つZnによるSiCl4の還元は、少なくとも1つの他の区画(13)で起こり、Zn金属は、ZnCl2の電解のチャンバ(1,2)間からSiCl4の還元のチャンバ(13)へと流れ、且つ電解質は、ZnCl2の電解のチャンバ間からSiCl4の還元のチャンバへと循環する。電解が起きるチャンバの環境は、好ましくは、第1の隔壁(15)によって他のチャンバの環境と分離されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体状態の亜鉛金属による四塩化ケイ素(SiCl4)の還元により、高純度シリコン金属を製造する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
高純度シリコン金属は、多くの用途を有し、電子産業のための半導体材料、及び光から電気を発生させるための光電池の用途が最も重要である。現在、高純度シリコンは、高純度ガス状シリコン化合物の熱分解によって商業的に製造されている。最も一般的なプロセスではSiHCl3又はSiH4のいずれかが使用されている。これらのガスは、高温の高純度Si基板上でシリコン金属及びガス状副産物へと熱分解する。
【0003】
現在のプロセス、具体的に熱分解工程は、極めてエネルギー大量消費型のものであり、工業生産プラントは大型で高価なものとなる。それゆえ、これらの問題に対処し、且つ同時に十分な純度のSi金属を供給することができる任意の新規なプロセスが大いに望まれている。
【0004】
高純度Zn金属による高純度SiCl4の還元によって、高純度Si金属が得られることは長い間知られている。1949年には、D.W. Lyon, C.M. Olson及びE.D. Lewis(DuPont所属)が、Zn及びSiCl4からの高純度シリコンの調製を記載している非特許文献1に発表した。彼らは、ガス状Znをガス状SiCl4と950℃で反応させ、高純度Siを得た。より最近には、Batelle Columbus Laboratoriesの研究者等は、かなりの大規模で同様の試験を実施した。ガス状SiCl4及びガス状Znを流動床リアクタに供給し、そこでSi顆粒を形成した(例えば、非特許文献2を参照)。溶融Zn中におけるSiCl4の還元も、種々の特許に記載されている。特許文献1は、シリコン金属の薄膜を製造するプロセスを記載している。ガス状Si含有種を、液体Zn含有合金を含むチャンバに導入する。ガス状Si種を合金の表面上で還元し、そこにSi薄膜として堆積させる。特許文献2「クローズドサイクルにおける高純度シリコンの製造(Manufacture of high-purity silicon in closed cycle)」は、高純度シリコンを製造するプロセスを記載している。液体又はガス状SiCl4を溶融Znで還元し、多結晶Si及びZnCl2を得る。ZnCl2をSiから蒸留によって分離し、Zn及びCl2を生成する電解セルに供給する。Znは、分離リアクタにおけるSiCl4の還元に用いられるのに対し、塩素はHで処理されて、冶金グレードのSiを塩素化するのに使用されるHClをもたらす。このため、Zn及びClは両方ともプロセス中で再生される。得られたSiは、太陽電池における使用に好適な品質を有するものであった。同様のプロセスが特許文献3に記載されている。この文献と特許文献2との違いは、ZnによるSiCl4の還元により得られるSiが、SiCl4の還元に用いたものと同様の容器内で溶融されるため、Zn及びZnCl2から精製されることである。特許文献2に記載されているようなクローズドサイクルは要求されていない。
【0005】
ZnによるSiCl4の還元によって高純度シリコンを製造する上記方法全てにおいて、ZnCl2がリアクタから気体として出る。また、Zn金属の蒸気圧も操作温度において著しいため、いくらかのZnがZnCl2に続く。さらに、反応
SiCl4+2Zn=Si+2ZnCl2
は、ZnCl2の沸点を超える温度では完全に右側に移行しないため、還元によるオフガスもSiCl4をいくらか含有している。オフガスの冷却中、SiCl4はZnと反応して、Si及びZnCl2を得る。それゆえ、リアクタ内の一般的な平衡条件ではZn及びSi金属を共に含有するZnCl2凝縮物が得られる。これが、電解によるZnCl2の再生を複雑にしている。さらに、液体及び固体両方のZn及びZnCl2の取扱いが要求される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第4,225,367号
【特許文献2】特願平9−246853号
【特許文献3】国際公開第2006/100114号
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】J. Electrochem.Soc. (1949, 96, p.359)
【非特許文献2】D.A. Seifert and Mf. Browning, AIChE Symposium Series (1982), 78(216), p.104-115
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来技術から既知の解法を鑑みて、本発明は、上記に示される還元反応が右側に完全に移行し、且つZn及びZnCl2の取扱いを最小限に抑えるような、液体状態の亜鉛金属による四塩化ケイ素(SiCl4)の還元によりソーラーグレード(高純度)シリコン金属を製造する方法及び装置の新規で極めて優れた改良を示す。本発明による方法は有効であり、また本発明による装置の構築及び操作は単純且つ安価なものである。
【0009】
本発明による方法は、添付の独立請求項1に規定される主要点により特徴付けられる。さらに、本発明による装置は、添付の独立請求項11に規定される主要点により特徴付けられる。請求項2〜10及び12〜19は、本発明の有利な実施形態を規定する。
【0010】
以下で、実施例及び図面によって本発明を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明による3つの区画を有するリアクタ/電解槽の主要構成要素を示す切断端面図(cross sectional end view)である。
【図2】図1に示されるリアクタ/電解槽の主要構成要素を示す切断上面図である。
【図3】図1に示されるリアクタ/電解槽の主要構成要素を示す側断面図である。
【図4】図1に示されるリアクタ/電解槽の主要構成要素を示す別の側断面図である。
【図5】リアクタ/電解槽内の材料フローの簡略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は、図1〜図4に示される設計に限定されないことを理解されたい。これらの図面は1つの可能な構成によって本発明を例示するために示されているに過ぎない。図1を参照すると、断面図には、電解チャンバ2と、1つの隣接するチャンバ1と、電解によって生成されるZnによるSiCl4の還元のための第3のチャンバ13とを備えるリアクタ/電解槽が示されている。図2は、同様の参照符号を有してカソード位置における同じリアクタ/電解槽の上面図を示す。図3は、壁7及び壁8を通る断面を示し、図4は、壁15を通る断面を示す。図中、参照符号3及び参照符号4はそれぞれアノード及びカソードである。図に示される実施形態において、アノード3は、最上部から挿入され、最上部(これ以上は図示せず)で各電気供給コネクタと接続されるのに対し、カソード4は側面から挿入され、側面から電気供給コネクタと同様に接続される(同様に図示せず)。最上部から挿入された電極のみ、側面から挿入された電極のみを有する構成、又は底部から挿入された電極を有する構成といったような、根本的に異なる構成も同様に可能であることを理解されたい。底部又は側面から挿入された電極では、電極ヘッドの適切な冷却が、セルからの電解質の漏出を防ぐために重要である。バイポーラ電極構成も可能である。その場合、モノポーラカソード及びアノードをセルに挿入する必要がある。バイポーラ電極は、電極を傾けることも可能にし、略水平な電極構成まで傾けることも可能にする。傾斜電極を使用する場合、塩素は下側電極面上に生成され、Znが上面上に生成される。
【0013】
Znは、生成される際に、その高い密度のために、初めに符号5で示したように、チャンバ1及びチャンバ2内のセルの底部で回収され、それから隔壁15の貫通孔14を通じてチャンバ13の底部に流れ落ちる。チャンバ2の上部には、ZnCl2の電解により生成される塩素を回収及び排気するような排気口6が設けられている。リアクタ/セルの最上部にある開口部9は、電解質成分の添加、電解質の除去及びセルの検査のために使用することができる。還元チャンバ13の最上部に備えられる開口部10は、生成されるSi11の除去のために主に使用されるが、必要であればZnの添加、及び他の材料の添加又は除去、並びに検査にも使用することができる。参照符号7及び参照符号8は、電解チャンバ2を中央のチャンバ1から分離する隔壁を示している(断面図中)のに対し、参照符号15は、中央のチャンバをSiCl4還元チャンバから分離する壁を示す。中央のチャンバ1の目的は、電解チャンバ2内における電解質の適切な循環を確実なものとすることである。アノードから放出される塩素の気泡は、アノードとカソードとの間に電解質の上昇流を作り出す。隔壁7と隔壁8との間の開口部19は、チャンバ2内における電解質の下降流を可能にすることにより、矢印で示されるような、壁7の周囲に電解質の循環流を作り出す。かかる流れは、ZnCl2の電解の実施に有益である。チャンバ13では、液体Znプール5を介してSiCl4をバブリングすることにより、SiCl4の還元が起こる。SiCl4は、気体、又は供給中に気化する液体として供給され得る。液体Zn金属は、上述のように、壁16内の孔14を介してチャンバ13に入ることにより、電解チャンバ1から還元チャンバ13に連続的に供給される。SiCl4は管12を介して添加される。管12は、SiCl4とZnとの最大限の反応を確実なものとする任意の形状を有し得る。1つ又は複数の管、回転式ガス分散器(spinning gas dispersers)、又は多岐管の設計は、チャンバ13の底部にある液体Zn20へのSiCl4の有効な分配を確実なものとする対策の可能な例を示す。ZnとSiCl4との反応から得られるSiは、プロセス中、電解質とZnとの間の層21として回収される。概して、Si層は、SiとZnとの混合物から成り、一定の間隔又は連続的にポンプ輸送することによって除去するか又はグラビング(grabbing)によって機械的に除去することができる。SiCl4とZnとの反応による他の生成物であるZnCl2は、電解質中に溶解し、孔16を介してチャンバ1へと循環により移動する。チャンバ1から、ZnCl2は、電解質と共にチャンバ2へと流れ、ここで、Zn及びCl2へのZnCl2の電解が起こる。
【0014】
図3は、図1及び図2と同様の参照符号を有して隔壁7及び隔壁8を通る側断面を示す。隔壁8の十分な浸漬によって、チャンバ2の環境の分離が達成される。このため、電解チャンバは主に塩素を含有するのに対し、隣接するチャンバは主に空気又は好適な不活性ガスを含有する。隔壁7は、図1の矢印で示される電解質流れの循環の発生を助ける。電解質の速度は、壁7と壁8との間の間隙、及び/又は壁7とセルの底部との間の間隙を調節することによって制御することができる。図3に関して、参照符号17及び参照符号18は、上方隔壁及び下方隔壁用の支柱を示す。
【0015】
図4は、チャンバ1とチャンバ13との間の壁15を通る断面を示す。孔16は、チャンバ1とチャンバ13との間の電解質の流れを可能にし、また孔14は、Znを同様のチャンバ間に流すことを可能にする。
【0016】
図5は、本発明による方法のプロセスシートを概略的に示す。上述のように、本発明は、還元反応が反応:SiCl4+2Zn=Si+2ZnCl2の右側に完全に移行するという、これまでに知られている方法の極めて優れた改良を示し、これにより、Zn及びZnCl2の取扱いを最小限に抑える。これは、図5に示すような、同じ装置内における一体型の同時プロセスにおける、ZnCl2の電解及びSiCl4の還元によって達成される。SiCl4が液体Zn金属と反応することにより、Si及びZnCl2が生成される。ZnCl2は、装置の電解部へ循環し、セルの底部に沈下するZn金属と、適当に回収され且つ場合によっては精製されて例えばSiCl4を生成するプロセス(図5に図示せず)において再利用されるCl2とになる。かかるリアクタ/電解槽内で、ZnCl2はZn及びCl2に電解される。塩素は、リアクタ/電解槽から気体として出るのに対し、溶融Zn金属は底部に沈下する。リアクタ/電解槽の適切な設計によれば、SiCl4は、リアクタ/電解槽の内部のZnプールに直接添加することができ、ここで、Si金属に還元される。還元中に生成されるZnCl2は、電解質中に溶解し、電解に利用される。リアクタ/電解槽内で生成されるSiは、連続的に又は一定の間隔で除去される。リアクタ/電解槽から出た塩素は、例えば、不純シリコン金属の直接塩素化、シリカの直接炭塩素化によるSiCl4の生成、又は不純シリコン金属の塩素化にも使用され得るHClの合成に使用することができる。
【0017】
一体型リアクタ/電解槽では、複数の材料選択が可能である。本発明の目的は高純度シリコンを製造することであるため、Siの汚染をあまり起こさない材料を使用する必要がある。アノードは好ましくは炭素材料であり得る。比較的低い電気抵抗及び塩素に対する低い反応性からグラファイトが好ましい。カソードも炭素材料であるのが好ましいが、他の導電性材料も除外されない。
【0018】
リアクタ/電解槽自体は、好適なれんが積み、例えば、アルミナベース、シリカベース、炭素材料、窒化ケイ素ベース、炭化ケイ素ベース、窒化アルミニウムベース、又はこれらの組合せによって裏打ちされる鋼殻から形成され得る。電解質又は金属と直接接触する材料は、シリコンベース、すなわち、シリカ、窒化ケイ素、炭化ケイ素又はこれらの組合せであることが好ましい。高導電性に問題のない炭素も使用することができる(例えば、チャンバ13)。同様の材料は、電解槽に用いなくともリアクタに使用することができる。
【0019】
電解質はZnCl2を含有していなければならない。ZnCl2は、好ましくは、水分、酸化物及び水酸化物を含んでいるべきではないが、少量の混入物質は許容され得る。また、1つ又は複数の他の塩化物を使用して、ZnCl2の導電性を増大させ、粘度、吸湿性及び蒸気圧を低減させることが好ましい。添加され得る一般的な塩化物は、LiCl、NaCl及びKClであるが、CaCl2のようなアルカリ土類金属塩化物、及び他のアルカリ金属塩化物も使用することができる。ZnCl2濃度は、数重量%〜80重量%の範囲をとり得る。電解の温度は、Znの融点(420℃)〜沸点の範囲をとり得る。
【0020】
リアクタ/電解槽の操作はかなり簡潔である。最初の始動前に、電解質及びZn金属を所望のレベルまでセルに添加することが必要である。電解は好ましくは連続的に実行される。SiCl4の還元は、バッチ式又は連続的に実行され得る。しかしながら、リアクタ/電解槽において電解質内の十分に安定なZnCl2濃度及びZn金属レベルを確保することが重要であり、これにより、バッチ方式で実行される場合にはSiCl4の添加の間の時間が制限される。生成されるシリコン金属は一定の間隔で除去される。リアクタ/電解槽におけるSi及び電解質のレベルによって、Si除去の間の最大時間が決まる。Siと共にZn及び電解質がいくらか除去される。これらは、好ましくは、例えばSiの蒸留によって回収されるべきである。Zn成分及び電解質成分は両方ともSiよりも極めて揮発性である。回収した電解質及びZnは、リアクタ/電解槽に戻すことができる。時々、このような材料の減少又は増大を受けて、Zn及び電解質を添加するか又はリアクタ/電解槽から除去することが必要とされ得る。常に、添加材料が、生成されるSiの汚染を起こさないような十分な純度を有することを確実にすべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体状態の亜鉛金属(Zn)による四塩化ケイ素(SiCl4)の還元により、高純度シリコン(Si)金属を製造する方法であって、
該ZnによるSiCl4の還元及びZnCl2の電解による該Znの生成が、共通の一体型リアクタ及び電解セル、好ましくは電解質として溶融塩を用いる共通の一体型リアクタ及び電解セルにおいて起こることを特徴とする高純度シリコン(Si)金属を製造する方法。
【請求項2】
SiCl4を、連続的又は半連続的に気体として又は液体として前記一体型リアクタ及び電解セル内の前記液体Znに供給することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
SiCl4を、1つ又は複数のランスを介して前記液体Znに供給することを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
SiCl4を、回転式ガス分散器を介して前記液体Znに供給することを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項5】
SiCl4を、複数の脱気孔を有する多岐管を介して前記液体Znに供給することを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項6】
前記生成されたSiをポンプ輸送によって前記セルから除去することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記生成されたSiをグラビング装置によって前記セルから機械的に除去することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
操作温度がZnの融点と沸点との間であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
ZnCl2を、ハロゲン化アルカリ金属、ハロゲン化アルカリ土類金属又はそれらの混合物を含む前記溶融塩に溶解させることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記ZnCl2の電解によって生成される塩素を、精製してSiCl4の生成に再利用することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
亜鉛金属による四塩化ケイ素(SiCl4)の還元により、高純度シリコン(Si)金属を製造する装置であって、
該ZnによるSiCl4の還元及びZnCl2の電解による該Znの生成が、電解質として溶融塩を用いる共通の一体型リアクタ及び電解セルにおいて起こることを特徴とする高純度シリコン(Si)金属を製造する装置。
【請求項12】
前記リアクタ及び電解セルが、第1の又は複数の隔壁(15,8,7)によって2つ以上の連通する区画(13,1,2)に分割される共通のハウジング内に設けられ、電極(3,4)による前記ZnCl2の電解が、少なくとも1つの区画(1,2)で起こり、且つ前記ZnによるSiCl4の還元が、少なくとも1つの他の区画(13)で起こり、且つ、Zn金属が、該ZnCl2の電解のチャンバ(1,2)間からSiCl4の還元のチャンバ(13)へと流れ、且つ前記電解質が、ZnCl2の電解の前記チャンバ間からSiCl4の還元の前記チャンバへと循環し、且つ電解が起きる前記チャンバの環境が、前記第1の隔壁(15)によって他のチャンバの環境と分離されていることを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記電解が、少なくとも2つのモノポーラ電極によって行われることを特徴とする請求項11又は12に記載の装置。
【請求項14】
前記電解が、少なくとも2つのモノポーラ電極及び1つ以上のバイポーラ電極を用いて行われることを特徴とする請求項11又は12に記載の装置。
【請求項15】
前記モノポーラ電極が、水のような冷却媒体によって冷却されることを特徴とする請求項11〜14のいずれか一項に記載の装置。
【請求項16】
前記電極が、グラファイト材料をベースとすることを特徴とする請求項11〜14のいずれか一項に記載の装置。
【請求項17】
前記リアクタ及び/又は電解槽のライニングの材料が、50%を超えるSiO2を含有することを特徴とする請求項11〜16のいずれか一項に記載の装置。
【請求項18】
前記リアクタ及び/又は電解槽のライニングの材料が、5%を超える窒化ケイ素を含有することを特徴とする、請求項11〜16のいずれか一項に記載の装置。
【請求項19】
前記リアクタ及び/又は電解槽のライニングの材料が、5%を超える炭化ケイ素を含有することを特徴とする、請求項11〜16のいずれか一項に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2010−523455(P2010−523455A)
【公表日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−502049(P2010−502049)
【出願日】平成20年3月17日(2008.3.17)
【国際出願番号】PCT/NO2008/000106
【国際公開番号】WO2008/120995
【国際公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【出願人】(591237869)ノルスク・ヒドロ・アーエスアー (24)
【氏名又は名称原語表記】NORSK HYDRO ASA
【住所又は居所原語表記】0240 OSLO,NORWAY
【Fターム(参考)】