説明

高速低圧エミッタ

気体流に混入された液体の霧化および吐出用エミッタが開示される。エミッタは、デフレクタ面に対向する出口を備えたノズルを有する。ノズルは気体噴流をデフレクタ面に対して吐出する。エミッタは、ノズル出口に隣接して出口を備えたダクトを有する。液体はオリフィスから吐出されると共に、気体噴流に混入され、そこで霧化される。エミッタの作動方法も開示される。本方法は、出口とデフレクタ面との間に第1衝撃面を形成し、デフレクタ面に近接して第2衝撃面を形成し、さらにエミッタから吐出された液体‐気体流に、複数の衝撃波光輝を形成する工程を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、霧状液体を放出する機器に関し、本機器は、液体を気体流に噴射し、そこで、液体は霧化されると共に機器から放出される。
【背景技術】
【0002】
共振管等の機器は、液体を様々な目的のために霧化するように用いられる。液体は例えば、ジェットエンジンまたはロケットモータに注入される燃料、または火災鎮圧システムのスプリンクラヘッドから噴霧される水である。共振管は、気体噴流と空隙との間の振動圧力波の相互作用によって発生させられた音響エネルギを用いて、音響エネルギが存在する共振管付近へ噴射させられた液体を霧化する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
周知の構成および作動モードの共振管は一般的に、防火用途に効果的であるために必要な流体流特性を有していない。共振管からの流量は、不適切になりがちであり、また霧化工程によって発生させられた水粒子は、相対的に低速を有する。その結果、これらの水粒子は、約20.3センチメートル(8インチ)から40.6センチメートル(16インチ)のスプリンクラヘッドの中で著しく減速させられると共に、火によって発生させられた立ち上がる燃焼気体に打ち勝つことができない。それ故、水粒子は、有効な火災鎮圧として火元に到達し得ない。さらに、霧化によって生じた水粒子寸法は、環境温度が55度C以下の場合には、火災の鎮圧に対して酸素含有量を低下させる効果がない。また、周知の共振管は、高圧で送達される相対的に大きな気体容量を必要とする。これは、大きな音響エネルギを発生させ、かつ、気体流が横切るデフレクタ面から離れる不安定な気体流を生じさせて、不十分な水の霧化に至る。周知の共振管よりも有効に作動する霧化エミッタが明らかに必要とされている。このエミッタは、水粒子が火災煙流に打ち勝り、かつ、火災鎮圧により効果的であるように、より小さい寸法の分散を有する一方で、吐出時に大きな運動量を維持する十分な量の霧状水粒子を生成するために、より少ない量の気体を低圧で用いる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、気体流に混入された液体を霧化かつ吐出するエミッタに関する。エミッタは、加圧液体源および加圧気体源に対して連通状態で接続可能である。エミッタは、加圧気体源に対して連通状態で接続可能な入口および出口を有するノズルを含む。ダクトは、加圧液体源に対して連通状態で接続可能であり、出口と隣接して位置決めされる出口オリフィスを有する。デフレクタ面は、出口に対して離間した状態で対向するように位置決めされる。デフレクタ面は、ノズルと略直交して配向される第1面部と、第1面部に隣接して位置決めされ、かつ、ノズルと非直交状に配向される第2面部を有する。液体はオリフィスから吐出され、気体はノズル出口から吐出される。液体は、気体に混入されると共に、霧状にされて液体‐気体流を形成し、その液体‐気体流はデフレクタ面に衝突すると共に、そのデフレクタ面から離間するように流れる。エミッタは、第1衝撃面が出口とデフレクタ面との間に形成され、かつ、第2衝撃面がデフレクタ面に近接して形成されるように、構成かつ作動させられる。液体は衝撃面の一方において混入される。ノズルは、過膨張気体流噴流を作り出すように構成かつ作動させられる。
【0005】
本発明はまた、エミッタの作動方法を含む。本方法は、
液体をオリフィスから吐出する工程と、
気体を出口から吐出する工程と、
出口とデフレクタ面との間に第1衝撃面を形成する工程と、
デフレクタ面に近接して第2衝撃面を形成する工程と、
液体‐気体流をエミッタから放出する工程とを含む。
【0006】
本方法はまた、エミッタのノズルから過膨張気体流噴流を形成すると共に、液体‐気体流に複数の衝撃波光輝(shock diamonds)を形成する工程を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
図1は、本発明に係る高速低圧エミッタ10の縦断面図を示す。エミッタ10は、入口14および出口16を有する先細ノズル12を含む。出口16は直径が、多くの用途のために、約3.18ミリメートル(1/8インチ)から約25.4ミリメートル(1インチ)に及ぶ。入口14は、気体を所定の圧力および流速でノズルに供給する加圧気体供給体18に対して連通している。ノズル12が湾曲先細内面20を有すると有利であるが、直線テーパ面等の他の形状も可能である。
【0008】
デフレクタ面22がノズル12に対して離間した状態で位置決めされると、間隙24がデフレクタ面とノズル出口との間に形成される。間隙は寸法が、約2.54ミリメートル(1/10インチ)から約19.05ミリメートル(3/4インチ)に及んでよい。デフレクタ面22は、1個または複数の支持脚部26によって、ノズルから離間した状態で保持される。
【0009】
好適には、デフレクタ面22は、ノズル出口16と実質的に整列させられた平面部28と、平面部と連続すると共に平面部を包囲する傾斜面部30を含む。平面部28は実質的に、ノズル12からの気体流と直交すると共に、出口16の直径と略等しい最小直径を有する。傾斜部30は平坦部から後退角で配向される。後退角は、約15度から約45度におよび、間隙24の寸法と共に、エミッタからの流れの分散パターンを決定する。
【0010】
デフレクタ面22は、図2に示す湾曲上側縁34および図3に示す湾曲縁36等、他の形状を有してよい。図4および図5に示すように、デフレクタ面22はまた、平坦部40および後退角部42(図4)または湾曲部44(図5)によって包囲される閉鎖端共振管38を含んでいてもよい。共振空隙の直径および深さは、出口16の直径と略等しくてもよい。
【0011】
再度図1を参照すると、環状室46はノズル12を包囲する。室46は液体を室へ所定の圧力および流速で供給する加圧液体供給体48と連通している。複数のダクト50が室46から延在する。各ダクトは、ノズル出口16に隣接して位置決めされる出口オリフィス52を有する。出口オリフィスは、約0.79ミリメートル(1/32インチ)から約3.18ミリメートル(1/8インチ)の直径を有する。ノズル出口16と出口オリフィス52との間の好適な距離は、ノズル出口の縁から出口オリフィスの最も近い縁までの半径線に沿って測定されると、約0.40ミリメートル(1/64インチ)から約3.18ミリメートル(1/8インチ)に及ぶ。火災鎮圧用液体、例えば水は、加圧供給体48から室46まで、さらにダクト50を通り流れ、各オリフィス52から出て、そこで、以下に詳細に説明されるように、ノズル12を通り流れ、かつノズル出口16から出た加圧気体供給体からの気体流によって霧化される。
【0012】
エミッタ10は、火災鎮圧システムで使用するように構成される時には、ノズル入口14において約199.948kPa(29psia)から約413.686kPa(60psia)の好適な気体圧、および室46において約6.89476kPa(1psig)から約344.738kPa(50psig)の好適な水圧で作動するように構成される。可能な気体には窒素、他の不活性気体、不活性気体の混合物、並びに空気等の不活性気体および化学的活性気体の混合物を含む。
【0013】
エミッタ10の作動について、図6を参照して説明する。図6は、作動エミッタのシュリーレン写真分析に基づく図である。
気体45は、約マッハ1.5でノズル出口16を出ると共に、デフレクタ面22に衝突する。同時に、水47は出口オリフィス52から吐出される。
【0014】
気体45とデフレクタ面22との間の相互作用により、ノズル出口16とデフレクタ面22との間に第1衝撃面が形成される。衝撃面は、超音速から亜音速までの流動移行域である。オリフィス52を出た水47は、第1衝撃面54の領域には入らない。
【0015】
第2衝撃面56は、デフレクタ面付近において、平坦面部28と傾斜面部30との間の境界に形成する。オリフィス52から吐出された水47は、第2衝撃面56の付近で気体噴流45に混入されて、液体‐気体流60を形成する。混入方法の一つでは、気体流噴流と大気との間の圧力差を使用する。衝撃波光輝58は、傾斜部30に沿った領域に生じ、液体‐気体流60内に閉じ込められる。液体‐気体流60は、エミッタから外方かつ下方へ放出される。衝撃波光輝はまた、超音速流と亜音速流との間の移行部分であり、気体流がノズルを出る時に、過膨張させられた結果である。過膨張流は流れの型を描いて進み、外圧(即ち、この場合は環境大気圧)はノズルにおける気体出口圧よりも高い。これは、自由噴流境界49から反射する斜めの衝撃波を形成し、液体‐気体流60と環境大気との間の限界を定める。斜めの衝撃波は、衝撃波光輝を形成するために、互いに向けて反射させられる。
【0016】
大きな剪断力が液体‐気体流60に形成され、この液体‐気体流60は理想的にはデフレクタ面から離れないが、分離が60aで示されるように生じても、エミッタは未だ有効である。第2衝撃面56の付近で混入された水は、霧化の主要な機構であるこれらの剪断力にさらされる。水はまた衝撃波光輝58と衝突し、これは水霧化の二次的発生源である。
【0017】
したがって、エミッタ10は、直径が20μm未満の水粒子であって、粒子の大部分は5μm未満である水粒子を形成する複数の霧化機構と共に作動する。より小さな水滴は空気中に浮遊する。この特性により、これらの水滴は、より大きな火災鎮圧効果のために、火元付近に持続させられる。さらに、粒子は大きな下方への運動量を持続するため、液体‐気体流60が火災の結果生じる燃焼気体の吹き上げに打ち勝つことが可能である。測定値は、エミッタから457.2ミリメートル(18インチ)で、毎分約360メートル(1,200フィート)の速度と、2.4メートル(8フィート)で、毎分210メートル(700フィート)の速度を有する液体‐気体流を示す。エミッタからの流れは、作動させられる部屋の床に衝突させられる。デフレクタ面22の傾斜部30の後退角32は、液体‐気体流60の先端角度64に対して著しい制御をもたらす。約120度の先端角度が達成可能である。流れの分散パターンに対する付加的な制御は、ノズル出口16とデフレクタ面との間の間隙24を調整することにより達成される。
【0018】
エミッタ作動中には、火災の間に部屋の天井に溜まる煙層は、ノズルを出た気体流45に吸引されると共に、流れ60に混入される。これは、以下に説明するエミッタの多様な消火特性モードに加えられる。
【0019】
エミッタは、上述した極度に小さい粒子寸法へ水を霧化することにより、温度を低下させる。これは熱を吸収すると共に、燃焼拡散の沈静化を助ける。流れに混入された窒素気体流および水は、部屋内の酸素を、燃焼を助長し得ない気体と置き換える。流れに混入されている、さらに酸素が消耗された煙層状の気体はまた、火の酸素枯渇に貢献する。しかしながら、エミッタが配置された部屋の酸素レベルは、約16パーセント以下には低下しない。水粒子および混入煙は、火からの放射熱伝達を遮断する霧を形成し、ひいてはこの熱伝達モードによって、燃焼拡散を沈静化する。極度に小さい水粒子寸法に起因する、並外れて大きな表面積によって、水は容易にエネルギを吸収すると共に、さらに酸素を置き換え、火から熱を吸収し、位相移行に一般的に関連する安定的な温度維持に役立つ蒸気を形成する。エミッタによってもたらされる混合および乱流はまた、火の周囲における温度の低下に役立つ。
【0020】
エミッタは、大きな音響エネルギを形成しない点において、共振管と異なる。噴流ノイズ(物体上を移動する空気によって生じさせられる音)は、エミッタからの唯一の音響出力である。エミッタの噴流ノイズは、約6KHz(周知のタイプの共振管の作動周波数の半分)よりも高い大きな周波数成分を有さず、また水の霧化に目立って貢献することはない。
【0021】
また、共振管からの流れとは異なり、エミッタからの流れは安定的であると共に、デフレクタ面から離れない(即ち、60aとして知られる遅延分離を経験する)。共振管からの流れは不安定であると共に、デフレクタ面から離れてしまい、不十分な霧化あるいは霧化の損失にまで至る。
【0022】
別のエミッタの実施形態11を図7に示す。エミッタ11は、ノズル12に向けて角度をなして配向されるダクト50を有する。ダクトは、水または他の液体47を気体45へ向けて角度をなして配向され、これによりその液体を第1衝撃面54の付近で気体に混入させる。本構成は、エミッタ11から噴出される液体‐気体流60の形成に際して、さらに別の霧化領域を付加することも考えられる。
【0023】
複数の衝撃面および衝撃波光輝によって過膨張気体噴流を形成するように作用させられる本発明に係るエミッタは、複数の霧化段階を獲得すると共に、火災鎮圧システムに用いられる時には、火の拡散を制御するために、結果的に複数の消火モードが適用される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明に係る高速低圧エミッタを示す縦断面図。
【図2】図1のエミッタの構成要素を示す他の縦断面図。
【図3】図1のエミッタの構成要素を示す他の縦断面図。
【図4】図1のエミッタの構成要素を示す他の縦断面図。
【図5】図1のエミッタの構成要素を示す他の縦断面図。
【図6】図1のエミッタの作動中におけるシュリーレン写真に基づくエミッタからの流体流を示す図。
【図7】エミッタの別の実施形態における予測流体流を示す図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
気体流に混入された液体を霧化かつ吐出するエミッタであって、該エミッタは、該液体の加圧源および該気体の加圧源に対して連通状態で接続可能であり、
前記加圧気体源に対して連通状態で接続可能な入口および出口を有するノズルと、
前記加圧液体源に対して連通状態で接続可能なダクトと、該ダクトは、前記出口に近接して位置決めされる出口オリフィスを有しており、
前記出口に対して離間した状態で対向して位置決めされるデフレクタ面とを含み、該デフレクタ面は、前記ノズルと実質的に直交して配向される第1面部と、該第1面部の付近に位置決めされると共に、該ノズルと非直交状に配向される第2面部とを有し、前記液体は前記オリフィスから吐出可能であると共に、前記気体は前記ノズル出口から吐出可能であり、該液体は、該気体に混入されると霧化されて、前記デフレクタ面に衝突すると共に該デフレクタ面から離れるように流れる液体‐気体流を形成することを特徴とするエミッタ。
【請求項2】
前記ノズルは先細ノズルである請求項1に記載のエミッタ。
【請求項3】
前記出口は、約3.18ミリメートル(1/8インチ)から約25.4ミリメートル(1インチ)の直径を有する請求項1に記載のエミッタ。
【請求項4】
前記オリフィスは、約0.79ミリメートル(1/32インチ)から約3.18ミリメートル(1/8インチ)の直径を有する請求項1に記載のエミッタ。
【請求項5】
前記デフレクタ面は、約2.54ミリメートル(1/10インチ)から約19.05ミリメートル(3/4インチ)の距離だけ、前記出口から離間されている請求項1に記載のエミッタ。
【請求項6】
前記第1面部は平坦面を含み、前記第2面部は該平坦面を包囲する傾斜面を含む請求項1に記載のエミッタ。
【請求項7】
前記平坦面は、前記出口の直径と略等しい直径を有する請求項6に記載のエミッタ。
【請求項8】
前記傾斜面は、前記平坦面から測定された時に、約15度から約45度の後退角を有する請求項6に記載のエミッタ。
【請求項9】
前記第1面部は平坦面を含み、前記第2面部は該平坦面を包囲する湾曲面を含む請求項1に記載のエミッタ。
【請求項10】
前記デフレクタ面は、前記出口と対向するように位置決めされた開放端を有する閉鎖端共振空隙を含む請求項1に記載のエミッタ。
【請求項11】
前記第1面部は前記共振空隙を包囲する請求項10に記載のエミッタ。
【請求項12】
前記第2面部は前記第1面部を包囲する請求項11に記載のエミッタ。
【請求項13】
前記出口オリフィスは、約0.40ミリメートル(1/64インチ)から約3.18ミリメートル(1/8インチ)の距離だけ、前記出口から離間されている請求項1に記載のエミッタ。
【請求項14】
前記ノズルは、約199.948kPa(29psia)から約413.686kPa(60psia)の気体圧範囲で作動するように構成される請求項1に記載のエミッタ。
【請求項15】
前記ダクトは、約6.89476kPa(1psig)から約344.738kPa(50psig)の液圧範囲で作動するように構成される請求項1に記載のエミッタ。
【請求項16】
気体流に混入された液体を霧化かつ吐出するエミッタであって、該エミッタは、該液体の加圧源および該気体の加圧源に対して連通状態で接続可能であり、
前記加圧気体源に対して連通状態で接続可能な入口および出口を有するノズルと、
前記加圧液体源に対して連通状態で接続可能なダクトと、該ダクトは、前記出口に近接して位置決めされる出口オリフィスを有しており、
前記出口に対して離間した状態で対向するように位置決めされるデフレクタ面とを含み、該デフレクタ面は、第1衝撃面が前記出口と該デフレクタ面との間に形成されると共に、第2衝撃面が該デフレクタ面の付近に形成されて、所定圧の前記気体が前記エミッタに供給されると共に、前記ノズル出口から吐出されるように位置決めされることを特徴とするエミッタ。
【請求項17】
前記ダクトは、前記オリフィスから吐出された液体が、前記衝撃面の一方に近接して前記気体に混入されるように、位置決めかつ配向される請求項16に記載のエミッタ。
【請求項18】
前記デフレクタ面は、衝撃波光輝が前記液体‐気体流に形成するように位置決めされる請求項17に記載のエミッタ。
【請求項19】
前記オリフィスは、前記液体が前記第2衝撃面に近接して前記気体に混入させられるように、前記出口に対して位置決めされる請求項17に記載のエミッタ。
【請求項20】
前記ダクトは、前記液体が前記第1衝撃面に近接して前記気体に混入させられるように、前記ノズルへ向けて角度をなして配向される請求項17に記載のエミッタ。
【請求項21】
前記ノズルからの過膨張気体流噴流を、前記入口において所定の気体圧で作り出すために、該ノズルの寸法決めを行う請求項16に記載のエミッタ。
【請求項22】
前記気体流噴流が気体噴流ノイズ以外の大きなノイズを作り出さないように、前記ノズルの寸法決めを行う請求項16に記載のエミッタ。
【請求項23】
前記デフレクタ面は、前記出口と実質的に直交して配向される平坦面部と、該平坦面部を包囲する傾斜面部とを含み、該傾斜面部は、前記エミッタからの流れパターンの先端角を決定する請求項16に記載のエミッタ。
【請求項24】
エミッタの作動方法であって、該エミッタは、
加圧気体源に対して連通状態で接続可能な入口および出口を有するノズルと、
加圧液体源に対して連通状態で接続可能なダクトと、該ダクトは、前記出口に近接して位置決めされる出口オリフィスを有しており、
前記出口に対して離間した状態で対向するように位置決めされるデフレクタ面とを含むことと、
前記液体を前記オリフィスから吐出する工程と、
前記気体を前記出口から吐出する工程と、
前記出口と前記デフレクタ面との間に第1衝撃面を形成する工程と、
前記デフレクタ面に近接して第2衝撃面を形成する工程と、
液体‐気体流を形成するために、前記液体を前記気体に混入する工程と、
前記液体‐気体流を前記エミッタから放出する工程とを含むこととを特徴とする方法。
【請求項25】
前記液体‐気体流に複数の衝撃波光輝を形成する工程を含む請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記ノズルから過膨張気体流噴流を形成する工程を含む請求項24に記載の方法。
【請求項27】
約199.948kPa(29psia)から約413.686kPa(60psia)の圧力で、気体を前記入口に供給する工程を含む請求項24に記載の方法。
【請求項28】
約6.89476kPa(1psig)から約344.738kPa(50psig)の圧力で、液体を前記ダクトに供給する工程を含む請求項24に記載の方法。
【請求項29】
前記第2衝撃面に近接して、前記液体を前記気体に混入させる工程を含む請求項24に記載の方法。
【請求項30】
前記第1衝撃面に近接して、前記液体を前記気体に混入させる工程を含む請求項24に記載の方法。
【請求項31】
前記液体‐気体流は前記デフレクタ面から離間しない請求項24に記載の方法。
【請求項32】
前記エミッタから気体噴流ノイズ以外の大きなノイズを生じさせない工程を含む請求項24に記載の方法。
【請求項33】
前記気体噴流ノイズは、約6KHzと同程度の大きさの周波数成分を有する請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記気体流噴流に運動量を生じさせる工程をさらに含む請求項24に記載の方法。
【請求項35】
前記液体‐気体流は、前記エミッタから約457.2ミリメートル(18インチ)の距離で、毎分約360メートル(1,200フィート)の速度を有する請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記液体‐気体流は、前記エミッタから約2.4メートル(8フィート)の距離で、毎分約210メートル(700フィート)の速度を有する請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記デフレクタ面の傾斜部を設けることにより、前記エミッタから所定の先端角を有する流れパターンを形成する工程をさらに含む請求項24に記載の方法。
【請求項38】
前記気体流噴流と大気との間の圧力差を用いて、該気体流噴流に液体を吸い込む工程を含む請求項24に記載の方法。
【請求項39】
前記液体を前記気体流噴流に混入させると共に、該液体を直径が20μm未満の滴となるように霧化させる工程を含む請求項24に記載の方法。
【請求項40】
酸素消耗煙層を前記気体流噴流に吸い込むと共に、該煙層を前記エミッタの液体‐気体流に混入させる工程を含む請求項24に記載の方法。
【請求項41】
前記出口から不活性気体を吐出する工程を含む請求項24に記載の方法。
【請求項42】
前記出口から不活性気体および化学的活性気体の混合物を吐出する工程を含む請求項24に記載の方法。
【請求項43】
前記気体混合物は空気を含む請求項42に記載の方法。
【請求項44】
エミッタの作動方法であって、該エミッタは、
加圧気体源に対して連通状態で接続可能な入口および出口を有するノズルと、
加圧液体源に対して連通状態で接続可能なダクトと、該ダクトは前記出口に近接して位置決めされる出口オリフィスを有しており、
前記出口と離間した状態で対向するように位置決めされるデフレクタ面とを含むことと、
前記液体を前記オリフィスから吐出する工程と、
前記気体を前記出口から吐出して、前記ノズルから過膨張気体流噴流を形成する工程と、
液体‐気体流を形成するために、前記液体を前記気体に混入する工程と、
前記液体‐気体流を前記エミッタから放出する工程とを含むこととを特徴とする方法。
【請求項45】
前記出口と前記デフレクタ面との間に第1衝撃面を形成する工程と、
前記デフレクタ面に近接して第2衝撃面を形成する工程と、
前記第1および第2衝撃面の一方に近接して、前記液体を前記気体に混入させる工程とをさらに含む請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記エミッタからの前記液体‐気体流に、複数の衝撃波光輝を形成する工程をさらに含む請求項44に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2008−546524(P2008−546524A)
【公表日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−517024(P2008−517024)
【出願日】平成18年6月13日(2006.6.13)
【国際出願番号】PCT/US2006/023013
【国際公開番号】WO2006/135890
【国際公開日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【出願人】(503217015)ヴィクトリック カンパニー (19)
【Fターム(参考)】