説明

2ポート電磁弁

【課題】 2ポート電磁弁における電磁操作部の磁気カバーを堅牢化するとともに、通電部材の密閉状で確実な装着を容易にする。
【解決手段】 流路開閉用の弁部材3を有する主弁部1と、弁部材3を操作するための電磁操作部2とを有し、電磁操作部2が、磁気カバー21により外殻が形成され、その内部に、コイル23が巻かれたボビン22と、そのボビン内に磁気結合した固定鉄心24と、一端が固定鉄心24に接離するとともに、他端に弁部材3を設けた可動鉄心25とを有する2ポート電磁弁であり、可動鉄心25の駆動方向に直交する方向に開放部21aが設けられた箱体からなる磁気カバー21は、可動鉄心25の駆動軸上の壁面に可動鉄心が貫通する開口穴21bが設けられ、開放部21aには、通電部材を取り付けた封止部材40が密閉状に装着され、また、開口穴21bには電磁操作部2の通電系に対するシールが施されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流路開閉用の弁部材を電磁操作部で駆動するようにした2ポート電磁弁に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、流路開閉用の弁部材を備えた主弁部と、上記弁部材を操作するための電磁操作部とからなり、上記電磁操作部における励磁コイルが巻かれたボビン等を、頭部を閉鎖した筒状をなす磁気カバーによって密閉性を確保して覆うようにした電磁弁は、例えば、特許文献1によって公知である。
【0003】
この種の電磁弁においては、上記筒状をなす磁気カバーが上記ボビンに対して可動鉄心の駆動方向に装着され、該磁気カバーの開放端を主弁部に固定し、該カバーの側面に貫通孔を設けて電磁操作部への給電を行うに必要な給電部材を装着している。
このため、主弁部に対する磁気カバーの取付け部分の密閉性および固定強度を得ることにある程度の困難性があって、確実な密閉性および固定強度を得るためには製造あるいは組立にコストを要することになる。
【0004】
また、上記磁気カバーの側面に電磁操作部への給電を行うための貫通孔を設けて給電部材を装着する場合に、それらの貫通孔の密閉性の確保および給電部材の確実な固定を行うことにもある程度の困難性があり、それを実現するためには多数の螺合孔を含む貫通孔を設けてそれらの各孔についての密閉性を図る必要があり、この点で製造や組立にコストを要するばかりでなく、電磁操作部への多様な形態の通電系を設置する場合に対する対応も、貫通孔の位置や形態を変える必要があるため、容易に行うことができなかった。
【0005】
そのため、工場内の劣悪な環境での使用、ないしは過酷な外乱要因に曝される場所等での使用に対応させるには、磁気カバーの強度が必ずしも万全でないばかりでなく、各種の給電部材の装着に容易に対応させることができず、その装着部分の密閉性も十分とは言えなかった。
【特許文献1】特開2004−156709号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の技術的課題は、上記2ポート電磁弁における電磁操作部の磁気カバーを堅牢化するとともに、電磁操作部への通電部材の密閉状で確実な装着を容易にすることにある。
本発明の他の技術的課題は、電磁操作部へ通電する通電部材の多様化に伴い、任意の通電部材を必要に応じて容易に設置できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための本発明の2ポート電磁弁は、流路開閉用の弁部材を有する主弁部と、該主弁部に連設され上記弁部材を操作するための電磁操作部とを有し、この電磁操作部が、磁気カバーにより外殻が形成され、この磁気カバーの内部に、コイルが巻かれたボビンと、磁気カバーに磁気結合している固定鉄心と、一端に上記弁部材が設けられ他端がボビン内において上記固定鉄心に接離する可動鉄心とを有する2ポート電磁弁において、上記磁気カバーが、一面が開放された箱体からなり、その開放部を上記可動鉄心の駆動方向に直交する方向に向けて設けられ、少なくとも、上記可動鉄心の駆動軸上に位置する磁気カバーの主弁部側の壁面には、可動鉄心が貫通する開口穴が設けられ、上記開放部には、該開放部を覆い、かつ、上記コイルに通電する通電部材を備えた封止部材がシール材を介して装着され、上記開放部以外の開口穴においては磁気カバー内における電磁操作部への通電系に対するシールが施されていることを特徴とするものである。
【0008】
本発明の2ポート電磁弁の好ましい実施の形態においては、上記封止部材が、通電部材がシールブッシュでシールされて貫通する貫通孔と、固定用ボルトがシール状態で貫通するボルト孔とを設けたプレートを有し、上記磁気カバー内には、該磁気カバーに固定的に設けられた上記ボビンへの係合により取り付けられ、上記固定用ボルトが螺合する螺合孔を設けた固定用金具を備え、上記プレートが、上記固定用金具に上記ボルトで螺着することにより、磁気カバーの開放部に密閉状に取り付けられる。
【0009】
また、本発明の2ポート電磁弁の他の好ましい実施の形態においては、上記封止部材が、内部を通電用端子が気密に貫通している通電用コネクタと、固定用ボルトがシール状態で貫通するボルト孔とを設けたプレートを有し、上記磁気カバー内には、該磁気カバーに固定され、上記固定用ボルトが螺合する螺合孔を設けた固定用金具と、上記プレートと上記固定用金具との間に設けられ、上記通電用端子を有するとともに上記コイルの巻き線端に接続するソケットを有し、上記端子と上記ソケットとを基板上の回路で電気的に接続する通電部材とを備え、上記プレートが、上記固定用金具に上記ボルトで螺着することにより、磁気カバーの開放部に密閉状に取り付けられる。
【0010】
このような構成を有する2ポート電磁弁においては、一面が開放された箱状の磁気カバーにおける開放部を覆うように、シール材を介して封止部材を装着し、この封止部材にコイルに通電する通電部材を取り付けているので、該封止部材として複数の通電部材を準備することにより、電磁操作部へ通電する通電部材の多様化に対応させることができ、しかも、磁気カバー内における通電系のシールを簡単に行うことができる。
【0011】
更に、本発明の2ポート電磁弁の他の好ましい実施の形態においては、上記固定鉄心が、上記磁気カバーに磁気結合する側が磁気カバーに設けた開口穴から突出して該磁気カバーに係止する係止突部を有し、上記係止突部は、該開口穴から磁気カバー外に突出した部位で係止部材により該磁気カバーに係止され、該開口穴についても、磁気カバー内の電磁操作部への通電系に対するシールが施される。
また、本発明の2ポート電磁弁の他の好ましい実施の形態においては、一端を固定鉄心に固定し、上記ボビン内を主弁部側に伸びてその内部に可動鉄心を摺動自在に収容する連結パイプの先端にフランジ部を設け、該フランジ部を主弁部にナットで固定することにより、電磁操作部が主弁部に対して転向自在に固定される。
【発明の効果】
【0012】
以上に詳述した本発明によれば、2ポート電磁弁における電磁操作部の磁気カバーを堅牢化するとともに、通電部材の密閉状で確実な装着を容易に行うことができ、また、電磁操作部へ通電する通電部材の多様化に伴い、任意の通電部材を必要に応じて容易に設置することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1および図2は本発明に係る2ポート電磁弁の第1実施例を示し、この電磁弁は、流路11を開閉するための弁部材3を備えた主弁部1と、該主弁部1に連結された上記弁部材3を操作するための電磁操作部2とを有している。
上記主弁部1は、図1に示すように、第1のポート12と第2のポート13との間を結ぶ流路11を形成するボディ10内に、流路11を仕切る仕切壁14を設け、この仕切壁14に設けた弁座15に弁部材3が接離して流路11を開閉するように構成されている。また、主弁部1には、電磁操作部2を連設する連設部16が設けられ、その外周には雄ネジ16aが設けられている。そして、後述するナット4をこの雄ネジ16aに螺合することにより、主弁部1と電磁操作部2とが、この連設部16の端面に設けたOリング17を介してシール状態で連設される。
【0014】
上記電磁操作部2は、その外殻を形成する磁気カバー21と、この磁気カバー21の内部に設けられ、コイル23が巻かれたボビン22と、磁気カバー21に磁気結合している固定鉄心24と、一端に弁部材3が設けられ他端が固定鉄心24に接離する可動鉄心25とを有している。
【0015】
磁気カバー21は、図2に示すように、強磁性材からなる一面が開放された直方体状の箱体として形成されている。この磁気カバー21は、角筒の一端面に蓋材を溶接などで密閉状に固着して形成することもできる。
上記磁気カバー21は、その開放されている開放部21aが可動鉄心25の駆動方向と直交する方向に向けて配設され、この開放部21aには、後述する封止部材40のプレート42が、磁気カバー21との間にシール材47を介在させることにより密閉状に装着されている。更に、上記可動鉄心25の駆動軸上に位置する磁気カバー21の主弁部1側の壁面には、可動鉄心25が貫通する開口穴21bが設けられている。また、固定鉄心24が磁気結合する磁気カバー21の外壁面にも、固定鉄心24の係止突部24aが貫通する開口穴21cが設けられている。
【0016】
上記ボビン22は、合成樹脂等の非磁性材により形成され、その中心孔の周壁を形成する巻き筒部22aと、その両端部に形成された第1フランジ部22bおよび第2フランジ部22cとを有し、その中心孔には固定鉄心24および可動鉄心25を挿通し、巻き筒部22aにはコイル23が巻かれている。上記第1フランジ部22bは、その内周縁近傍にOリング31が設けられて磁気カバー21の主弁部側内面に密接させ、第2フランジ部22cも同様に設けられたOリング32を介して磁気カバー21の外壁内面に密接させ、それによって、磁気カバー21の開口穴21b,21cと該磁気カバー21内のコイル23への通電系との間をシールしている。
また、ボビン22の第1フランジ部22b側では、巻き筒部22aの内周面側において中心孔が拡径されており、その中心孔の拡径部分に、その拡径幅にほぼ一致する板厚の強磁性材からなる磁気スリーブ29が嵌合され、この磁気スリーブ29に設けた環状のフランジ部29aを磁気カバー21の外面に当接させている。
【0017】
上記固定鉄心24の磁気カバー21側の先端には、外周面に溝を有するテーブル状の係止突部24aが形成され、この係止突部24aが開口穴21cを貫通して磁気カバー21上に突出し、この係止突部24aの基部の溝に、磁気カバー21の外面においてバネ材からなるクリップとして形成された係止部材26を挿入して、磁気カバー21に固定鉄心24が該係止部材26の弾性力で取り付けられている。
また、固定鉄心24の可動鉄心25側端の小径部24bには、非磁性の金属からなる連結パイプ27が溶接などの手段で強固に結合され、該連結パイプ27の反対側端には環状のフランジ27aを設け、主弁部1における連設部16の外周の雄ネジ16aに螺合するナット4により、該フランジ27aを主弁部1の連設部16にOリング17を介してシール状態で連結している。
【0018】
連結パイプ27内を摺動する可動鉄心25は、弁部材3を取り付ける側の端面に凹部25aを形成するとともに、その外周に環状の鍔状部25bを設けて、これらを上記ボビン22の中心孔から主弁部1の流路11内に延出させている。一方、弁部材3は、上記凹部25aに嵌合され、そのシール部の外周に係合させた取付部片28の複数の係止腕28aを、上記可動鉄心25の鍔状部25bに係止させることにより、弁部材3を可動鉄心25に保持させている。また、該取付部片28の外周縁に、弁部材3を弁座15に圧接させる方向に付勢する復帰バネ30を設けている。さらに、上記可動鉄心25の鍔状部25bと連結パイプ27のフランジ部27aとの間に、可動鉄心25の移動範囲を規制するストッパ33が設けられている。
【0019】
上記磁気カバー21の開放部21aには、コイル23に通電するための通電部材を取り付けた封止部材40が密閉状に取り付けられている。
この封止部材40は、概略的には、開放部21aを覆って磁気カバー21に取り付けられるプレート42と、ボビン22の第2フランジ部22cに設けられた一対の受電部材41に対して接続される一対のソケット43aを備えたリード線43と、プレート42と磁気カバー21との間をシールするシール材47とを備えている。この封紙部材40は、上記プレート42が、上記ボビン22に係合させることにより取り付けられている固定用金具44に固定用ボルト46で結合することにより、磁気カバー21に取り付けられるものである。
【0020】
上記受電部材41は、該フランジ部22c内にその一対が設けられ、互いに平行して突出する受電端子41aと、コイル23の端部がそれぞれ接合されるコイル端子41bとからなり、そして、一対のリード線43のそれぞれの先端には、上記受電端子41aに接合するソケット43aを備えている。
プレート42は、固定用金具44に螺挿する固定用ボルト46を嵌入するためのボルト孔42bと、一対のリード線43が貫通する貫通孔42aとを有し、この貫通孔42aに、リード線43をシールして導出するシールブッシュ45が嵌着されている。
【0021】
上記固定用金具44は、その中央に固定用ボルト46を螺合する螺合孔44bを有し、かつ、ボビン22の第1フランジ部22bおよび第2フランジ部22cにそれぞれ設けられた係合溝部22dに係合する係合脚44cと、この係合脚44cに隣接して設けられた爪部44dを、その上下両側端にそれぞれ有している。そして、固定用金具44の係合脚44cを上記係合溝部22dに係合させた状態で、該固定用金具44にプレート42をボルト46で取り付けると、爪部44dが磁気カバー21の内面に突っ張った状態にある固定用金具44を介してプレート42がボビン22に固定される。
【0022】
上記構成を有する2ポート電磁弁においては、電磁操作部2におけるコイル23への通電系は、磁気カバー21の開放部21aを封止部材40で封止し、可動鉄心25が貫通する開口穴21bおよび固定鉄心24の係止突部24aが貫通する開口穴21cは、それぞれOリング31,32により外部環境とは遮断されているので、通電部分に十分な密閉性が確保され、磁気カバー内における通電系のシールを簡単に行うことができる。
また、磁気カバー21は、五面が一体になっている強磁性体金属製の箱体であるとともに、その開放部21aがプレート42で閉鎖されているので、極めて堅牢となっていて外部からの衝撃に優れた強度を発揮させることができる。
【0023】
更に、磁気カバー21の開放部21aへの通電部材を取り付けた封止部材40の着脱が容易であるばかりでなく、該封止部材40として複数種の通電部材を備えたものを準備することにより、通電部材の多様化に対応させることができ、使用に適した通電部材を自由に選択することができる。
【0024】
また、上記実施例の2ポート電磁弁は、主弁部1と電磁操作部2とがナット4を螺合することにより連設されているので、該ナット4を外すことにより、主弁部1と、弁部材3および復帰バネ30が取り付けられた可動鉄心25と、電磁操作部2とに分解でき、更に弁部材3および復帰バネ30は可動鉄心25から容易に分離することができる。一方、電磁操作部2は、固定鉄心24を取り付けた係止部材26と、プレート42を取り付けたボルト46とを外すとともに、受電端子からソケット43aを外すと、固定鉄心24と、コイル23が巻かれたボビン22と、固定用金具44、通電部材を取り付けた封止部材40とに分解され、結果的に、この電磁弁はほぼ完全に分解することができる。
従って、各部の分解による修理、部品交換が容易であるばかりでなく、分解により種々の部品を再利用し、あるいは、分別された原料としての再利用が容易で、環境に優しい電磁弁ということもできる。
【0025】
つぎに、図3ないし図5を参照して、本発明の第2実施例について説明する。
この第2実施例の2ポート電磁弁は、第1実施例と比較して、電磁操作部の封止部材およびその封止部材の磁気カバーへの取付構造が異なるのみであるため、この異なる部分の構成を説明し、同一部分の構成に関しては、第1実施例と同一の符号を付してその説明を省略する。
【0026】
この第2実施例における磁気カバー51は、図3に示すように、その開放部51aに固定用金具64が取り付けられ、この固定用金具64に封止部材60を固定用ボルト66で固定するようにしている。
上記封止部材60は、磁気カバー51の開放部51aを覆って該磁気カバー51に取り付けられるプレート62を、磁気カバー51との間をシールするシール材67を介して該磁気カバー51内の固定金具64に固定するようにしている。上記プレート62は、後述する基板63上の通電用端子63aが気密に貫通する通電用コネクタ62aと、固定用ボルト66がシール状態で貫通するボルト孔62bと、上記基板63に設けた発光ダイオードからなる表示灯63cの点滅を視認するためのランプ窓62cとを設けたものである。
【0027】
上記プレート62の固定のために磁気カバー51内に設けられる固定用金具64は、図4に示すように、金属板の両側端を折曲して固定側壁64aを形成するとともに、端部に基板63に設けた通電用ソケット63bを通す切欠き部64bを形成し、中央部に上記固定用ボルト66が螺合する雌ネジを刻設した螺合孔64cを設けたものである。
なお、上記螺合孔64cは、プレート62におけるボルト孔62bとともに、封止部材60の取り付けが可能な位置であれば任意の位置に設けることができる。
この固定用金具64は、その両固定側壁64aを磁気カバー51の内面に接するように配置して、磁気カバー51の外面から、レーザ溶接、スポット溶接などの手段で該磁気カバー51に固定されるものである。図3中の符号51bは溶接部を示している。
なお、上記スポット溶接に代えてボルト・ナットで着脱可能に固定しても良い。
【0028】
上記プレート62と上記固定用金具64との間には、上記通電用端子63aを有するとともに上記コイル23の巻き線端に接続するソケット63bを有し、上記端子63aと上記ソケット63bとを基板63上のプリントされた通電用回路により電気的に接続する通電部材を備えている。
上記基板63上のソケット63bは、第1実施例と同様に、ボビン22のフランジ部22c内に設けられてそのコイル端子41bがコイル23の巻線端部に接合された受電部材41の受電端子41a(図2参照)に対して着脱可能に接合されるものである。
また、上記基板63は、プレート62の通電用コネクタ62aを貫通する一対の通電用端子63aと、電磁弁の駆動状態を表示する発光ダイオードからなる表示灯63cとを備え、かつ、基板63の中心にボルト66が貫通する貫通孔63dを備えている。
上記通電部材は、その基板63を固定用金具64と封止部材60のプレート62との間に挟んで、磁気カバー51の開放部51aにシール材67を介して上記ボルト66により密閉状に取り付けられるものである。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明に係る2ポート電磁弁の第1実施例の縦断面図である。
【図2】上記第1実施例の分解斜視図である。
【図3】本発明に係る2ポート電磁弁の第2実施例における固定用金具を取り付けた磁気カバーの斜視図である。
【図4】第2実施例の固定用金具の斜視図である。
【図5】第2実施例の通電部材を含む封止部材の分解斜視図である。
【符号の説明】
【0030】
1 主弁部
2 電磁操作部
3 弁部材
4 ナット
11 流路
21 磁気カバー
21a 開放部
21b,21c 開口穴
22 ボビン
23 コイル
24 固定鉄心
24a 係止突部
25 可動鉄心
26 係止部材
27 連結パイプ
27a フランジ
40,60 封止部材
42,62 プレート
42a 貫通孔
42b ボルト孔
44,64 固定用金具
44b 螺合孔
46,66 固定用ボルト
47,67 シール材
63 基板
63a 通電用端子
63b ソケット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流路開閉用の弁部材を有する主弁部と、該主弁部に連設され上記弁部材を操作するための電磁操作部とを有し、この電磁操作部が、磁気カバーにより外殻が形成され、この磁気カバーの内部に、コイルが巻かれたボビンと、磁気カバーに磁気結合している固定鉄心と、一端に上記弁部材が設けられ他端がボビン内において上記固定鉄心に接離する可動鉄心とを有する2ポート電磁弁において、
上記磁気カバーが、一面が開放された箱体からなり、その開放部を上記可動鉄心の駆動方向に直交する方向に向けて設けられ、少なくとも、上記可動鉄心の駆動軸上に位置する磁気カバーの主弁部側の壁面には、可動鉄心が貫通する開口穴が設けられ、
上記開放部には、該開放部を覆い、かつ、上記コイルに通電する通電部材を備えた封止部材がシール材を介して装着され、
上記開放部以外の開口穴においては磁気カバー内における電磁操作部への通電系に対するシールが施されている、
ことを特徴とする2ポート電磁弁。
【請求項2】
上記封止部材は、通電部材がシールブッシュでシールされて貫通する貫通孔と、固定用ボルトがシール状態で貫通するボルト孔とを設けたプレートを有し、
上記磁気カバー内には、該磁気カバーに固定的に設けられた上記ボビンへの係合により取り付けられ、上記固定用ボルトが螺合する螺合孔を設けた固定用金具を備え、
上記プレートを、上記固定用金具に上記ボルトで螺着することにより、磁気カバーの開放部に密閉状に取り付けている、
ことを特徴とする請求項1に記載の2ポート電磁弁。
【請求項3】
上記封止部材は、内部を通電用端子が気密に貫通している通電用コネクタと、固定用ボルトがシール状態で貫通するボルト孔とを設けたプレートを有し、
上記磁気カバー内には、該磁気カバーに固定され、上記固定用ボルトが螺合する螺合孔を設けた固定用金具と、上記プレートと上記固定用金具との間に設けられ、上記通電用端子を有するとともに上記コイルの巻き線端に接続するソケットを有し、上記端子と上記ソケットとを基板上の回路で電気的に接続する通電部材とを備え、
上記プレートを、上記固定用金具に上記ボルトで螺着することにより、磁気カバーの開放部に密閉状に取り付けている、
ことを特徴とする請求項1に記載の2ポート電磁弁。
【請求項4】
上記固定鉄心は、上記磁気カバーに磁気結合する側が磁気カバーに設けた開口穴から突出して該磁気カバーに係止する係止突部を有し、
上記係止突部は、該開口穴から磁気カバー外に突出した部位で係止部材により該磁気カバーに係止され、
該開口穴についても、磁気カバー内の電磁操作部への通電系に対するシールが施されている、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の2ポート電磁弁。
【請求項5】
一端を固定鉄心に固定し、上記ボビン内を主弁部側に伸びてその内部に可動鉄心を摺動自在に収容する連結パイプの先端にフランジ部を設け、該フランジ部を主弁部にナットで固定することにより、電磁操作部を主弁部に対して転向自在に固定した、
ことを特徴とする請求項4に記載の2ポート電磁弁。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−250165(P2006−250165A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−63906(P2005−63906)
【出願日】平成17年3月8日(2005.3.8)
【出願人】(000102511)SMC株式会社 (344)
【Fターム(参考)】