2次元位置センサ
【課題】 x位置を決定する電極およびy位置を決定する電極を含む電極パターンによって画定される感応エリアを有する基材を備える2次元位置センサ。
【解決手段】 x電極およびy電極は、全体がx方向に延び、かつ、y方向にインタリーブする。x電極は、少なくとも、第1、第2、および第3グループのエレメントであって、異なるx電極グループのエレメントのうちの隣接するエレメントが、x方向に同一の広がりを持つように形成される、少なくとも、第1、第2、および第3グループのエレメントを備え、その結果、x電極が比率容量性信号を提供し、それにより、感応エリアにわたって擬似連続x位置検知を実現する。さらに、y電極は、抵抗接続されるか、または、比率対で配列されて、擬似連続y位置検知を実現してもよい。あるいは、x電極グループは、異なる面積のx隣接ブロックの対を形成するように櫛歯様にかみ合って、y電極によって実現される段階的y位置検知と組合された段階的x位置検知が実現されてもよい。
【解決手段】 x電極およびy電極は、全体がx方向に延び、かつ、y方向にインタリーブする。x電極は、少なくとも、第1、第2、および第3グループのエレメントであって、異なるx電極グループのエレメントのうちの隣接するエレメントが、x方向に同一の広がりを持つように形成される、少なくとも、第1、第2、および第3グループのエレメントを備え、その結果、x電極が比率容量性信号を提供し、それにより、感応エリアにわたって擬似連続x位置検知を実現する。さらに、y電極は、抵抗接続されるか、または、比率対で配列されて、擬似連続y位置検知を実現してもよい。あるいは、x電極グループは、異なる面積のx隣接ブロックの対を形成するように櫛歯様にかみ合って、y電極によって実現される段階的y位置検知と組合された段階的x位置検知が実現されてもよい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人の指、または、スタイラスによって通常作動される、2次元容量性位置センサに関する。デバイス例としては、タッチスクリーンおよびタッチパッド、特に、液晶ディスプレイ(LCD)、または、陰極線管(CRT)および他のタイプのディスプレイ、または、ペン入力タブレット、またはフィードバック制御のために機械装置で使用されるエンコーダ等である。
【0002】
機械に対するペン入力またはタッチ入力に関する記述は、DE203,719[1]で具体化されたように、少なくとも1908年にさかのぼる。
【背景技術】
【0003】
タッチスクリーンおよびポインティングデバイスは、パーソナルコンピュータに関連してだけでなく、携帯情報端末(PDA)、販売時点管理(POS)端末、電子情報および発券用キオスク、台所機器などのような他の機器の全ての使用法においても益々人気が高く、一般的になってきた。これらのデバイスは、低価格製品になるように絶え間なく進化しており、結果として、高いレベルの品質および頑健性を維持しながら、さらに低い生産コストについての必要性が存在する。
【0004】
タッチスクリーンは、一般に、2つのカテゴリ、すなわち、容量性と抵抗性に属する。
容量性デバイスの場合、用語「2次元容量性変換器」または「2DCT」は、タッチスクリーン、タッチ検知パッド、近接センサ、LCD、プラズマ、またはCRTスクリーンなどの上のディスプレイオーバレイタッチスクリーン、機械デバイスまたはフィードバック系用の位置検知、容量性検知メカニズムによって、対象物または人体の部分のロケーションに関する、少なくとも2次元座標、デカルト座標、またはその他の座標を表示することができる表面または容積を有する、制限の無い他のタイプの制御表面についての総称用語として使用される。
【0005】
抵抗性デバイスの場合、用語「2次元抵抗性変換器」または「2DRT」は、純粋な直流電気の原理に基づくタッチスクリーンまたはペン入力デバイスを指すための総称用語として使用される。
【0006】
用語「2DxT」は、2DCTタイプか2DRTタイプのいずれかのエレメントを指す。
用語「タッチ」は、所望の出力を生成するのに十分な容量性信号強度を持つ、人体の部分または機械的コンポーネントによるタッチまたは接近を意味する。「接近」の意味で、タッチは、物理的接触を行うことなく、2DCTを「指示する」ことを意味することもでき、2DCTは、適切に反応するのに十分な、対象物の接近による静電容量に応答する。
【0007】
用語「エレメント」は、2DCTまたは2DRTのアクティブな検知エレメントを指す。
用語「電極」は、エレメントの周縁における接続地点を指す。
【0008】
用語「ストライプ」は、エレメントのコンポーネント部分であり、2つの端部を有する電線導体を指す。ストライプはワイヤでもよい。ストライプは直流電気抵抗を有することができ、一方、ワイヤは最小の抵抗を有する。ストライプが、その一部であるエレメントが、物理的に湾曲する場合、ストライプもまた、物理的に湾曲する。
【0009】
用語「糸巻き型(pin cushion)」は、2次元収差の放物型であろうと、樽型(barrel)で
あろうと、または他の型であろうと、2DCTからの信号の任意の歪を指す。
多くのタイプの2DCTは、「糸巻き型」または「双曲型(hypebolic)」または「放物
型(parabolic)」を特徴とする幾何学的歪を受けることが知られており、それにより、
報告されるタッチ座標は、検知表面に電気的影響があるため、誤差を生じる。これらの影響は、種々の他の特許、たとえば、参照により組み込まれる、PepperのUS4,198,539[2]により詳細に記載される。幾何学的歪に対する、知られている原因、解決策、および解決策の問題についての優れた要約は、参照により組み込まれる、US5,940,065[3]およびUS6,506,983[4]のBabb他を読むことで見出すことができる。US5,940,065[3]は、2つの主要な種類の補正、すなわち、1)検知表面または接続電極の設計またはそれに対する変更を伴う電気機械的方法、2)歪を補正するための、数学的アルゴリズムを使用したモデリング方法、を簡潔に記載する。
電気機械的方法
平面エレメントのエッジ操作:US2,338,949[5](1940年に出願)のKupfmuler他は、小さな使用可能エリアを囲むXおよびYの非常に長い長方形テール部を
使用して、2DRTエレクトログラフのエッジ歪の問題を解決している。Kupfmuler他は
、4つのテール部をストライプ内に入れるさらなる手法をとっている。これらのストライプは、ユーザ入力エリアに侵入しないが、電流に平行な側面に沿って非等方的に、電流に対して実際に抵抗を上げるように働く。この考えは、ほぼ50年後に、Yaniv他、US4
,827,084[6]において、少し異なる形態で再び現れる。Kupfmulerは、今も、
本発明に対して最も似ている従来技術になっている。
【0010】
US2,925,467[7]のBeckerは、2DRTエレクトログラフを記述する最初のものを記載し、それにより、エレメント固有のシート抵抗に対して、抵抗が非常に低いエッジ材料を使用することによって、非線形エッジ効果がなくなる。この方法は、2DCTを構築するのにも使用することができる。
【0011】
特許US4,198,539[2]、US4,293,734[8]、およびUS4,371,746[9]でPepperは、エレメントのエッジ抵抗構造を操作することによって、2DCTを線形化する方法を述べている。
【0012】
US4,822,957[10]のTalmageは、2DRTエレメントとピックオフシー
トに関連して、Pepperと類似のエッジパターンを述べる。多数の他のこうした特許が、種々の方法を使用して発行されており、この分野(area)は、今日まで、新しい特許にとって創造力に富む分野のままである。これらの方法は、開発し、複製するのが非常に難しいことがわかってきており、また、これらの方法には、差動熱による加熱誘導誤差および生産の問題がある。非常にわずかな量の局所的な誤差またはドリフトが、座標応答における実質的な変化を引き起こす可能性がある。パターニングされたエッジストリップの低抵抗によって、ドライバ回路要素に関する問題が発生し、ドライバ回路要素が、より多くの電力を消費し、その他の方法よりずっと費用がかかる。Pepper特許を参照し、同様なことを行うことを主張するかなりの数の特許が存在する。少なくともBeckerの特許は作製が容易であり再現性があるため、Becker の特許を上回るPepperの特許等によって与えられる改善
は、間違いなく取るに足らないものである。
【0013】
ワイヤエレメントに関するエッジ抵抗:US4,678,869[11]でKableは、
2つの軸上で抵抗性分割器チェーンを使用した、ペン入力用の2Dアレイを開示しており、導電性の高い電極がチェーンに接続され、電極は、検出のために意図しないある抵抗を有し、検出信号は、2つの隣接電極間で生成される信号から補間される。意図しない抵抗は、応答において、わずかの量の糸巻き歪を生じる。この特許は、この技法によって発生するわずかの糸巻き歪を補償するアルゴリズム的手段も述べている。Kableの方法は、接
続式スタイラス以外に関しては働かない。すなわち、人の指に応答するものとしては述べられていない。Kableの特許は、導体間のクロスオーバを必要とし、したがって、少なく
とも3つの構成層(導体、絶縁体、導体)を必要とする。
【0014】
複数アクティブエッジ電極:US3,699,439[12]でTurnerは、結果を線形化するための、4つ全ての側面上に複数の電極接続を有するアクティブプローブを持つ均一抵抗性スクリーンを開示している。
【0015】
US4,680,430[13]でYashikawa他、および、US5,438,168[
14]でWolfeは、(角とは対照的に)各側面上の複数の電極地点を使用する2DCTを
教示しており、それによって、一方の軸上の電極からの電流と他方の軸の電極との相互作用を減らすことによって、糸巻き歪の減少が促進される。エレメントは単純なシート抵抗器であるが、この手法は、エレメントに非常に接近した各接続地点において、多数のアクティブ電子接続(ダイオードまたはMOSFETのリニアアレイなど)を必要とする。
【0016】
US4,649,232[15]でNakamuraは、YashikawaおよびWol feと同じ方法を
教示するが、抵抗性ピックアップスタイラスを用いる。
順次走査式ストライプエレメント:US4,686,332[16]およびUS5,149,919[17]でGreanias他、US5,463,388[18]のBoie他、および、US5,381,160[19]でLandmeierは、X軸とY軸の両方における、交互に独立に駆動され、検知されるストライプ導体を使用するエレメント検知方法を教示しており、それによって、指のタッチの位置、または、ピックアップデバイスによって、スタイラスペンの位置が解釈される。構成は、複数の材料層と特別な処理を必要とする。Greaniasは、両方の軸において高い分解能を達成するために、ストライプ間での補間の使用を教示する。両方共、エレメント内での導体のクロスオーバを可能にするために、3つ以上の層を必要とする。両方共、1つのストライプから別のストライプへのクロスカップリングの量ではなく、各ストライプ上の静電容量の測定による。Boieはまた、特別なガードプレーンを教示する。
【0017】
US5,844,506[20]およびUS6,137,427[21]のBinsteadは、Kable、Al len、Gerpheid、およびGreaniasによって教示されたものと同じ方法で離散
的な細いワイヤを使用したタッチスクリーンを教示する。Binsteadは、透明性を達成するために、非常に細い行および列ワイヤを使用する。この特許はまた、高い分解能を達成するために、電極ワイヤ間で補間するGreaniasの方法を教示する。走査は、1つのストライプから別のストライプへのクロスカップリングの量ではなく、接地に対する各ストライプ上の静電容量の測定による。
【0018】
US4,733,222[22]のEvansはまた、コンデンサ分割器効果によって検知
信号を引き出すために、コンデンサの外部アレイも使用して、X軸とY軸の両方で、ストライプが順次に駆動されるシステムを述べる。ストライプのみを用いて可能であるより微細な分解能を評価するために、補間が使用される。
【0019】
US3,921,166[23]のVolpeは、容量性走査法を使用する離散的なキーの
機械式キーボードを述べる。順次に駆動される入力行と順次に検知される列が存在する。キーの押下げは、行から列へのカップリングを増加させ、こうして、nキーのロールオーバを達成することができる。補間についての必要性は存在しない。2DCTではないが、Volpeは、走査式ストライプエレメント2DCT技術を予言する。本発明者自身のUS6
,452,514[24]もまた、センサのこの分類に属する。
【0020】
US5,181,030[25]のItayaは、接触ロケーションを読み出す抵抗性平面
に所定圧力下で結合する抵抗性ストライプを有する2DRTを開示する。ストライプまたは平面は、特定のストライプ上の接触ロケーションが容易に識別できるように、ストライプにかけられた1D電圧勾配を有する。各ストライプは、それ自身の、少なくとも1つの電極接続を必要とする。
【0021】
周期走査式ストライプエレメント:US5,305,017[26]のGerpheide他は
、絶縁体によって分離された、重ね合わせ金属ストライプの複数直交アレイを使用した、タッチパッド静電容量ベースコンピュータポインティングデバイスを教示する。スキャン線は、ドライブ回路要素用件を最小にするために、周期反復パターンで配列される。本発明の配線の周期的な性質は、絶対位置ロケーションのためのこのタイプの2DCTの使用を妨げる。本発明は、マウスを置き換えるのに使用されるタッチパッドに適しており、実際のロケーションの決定は必要とされず、相対移動検知のみが重要である。Gerpheideは
、タッチのロケーションにおいて2相−対向信号間の信号を均衡させる方法を教示する。
【0022】
並列読取りストライプエレメント:US5,914,465[27]のAllen他は、ア
ナログ回路要素によって並列に読取られる行および列スキャンストライプを有するエレメントを教示する。特許は、順次走査式エレメントより雑音が低く、応答が速いことを特許請求する。方法は、マウスの置き換えのためのタッチパッドに特に適しているが、より大きいサイズにはうまくスケーリングしない。全ストライプエレメント2DCTと同様に、複数の構成層が必要とされる。Allenの方法は、大規模集積化と多数の接続ピンを必要と
する。Allenの方法は、その数の未処理ストライプによって達成可能であるより高い分解
能を達成するために補間する。
【0023】
WO04/040240[28]「Charge Transfer Capacitive Position Sensor」において、Philippは、図12に関連して、個々の抵抗性1Dストライプを使用して、
タッチスクリーンを作る方法を述べる。これらのストライプへの接続が、互いに独立であるため、これらのストライプは、並列か、順次のいずれかで読取られることができる。さらに、図6に関連して、隣接する集中電極エレメントと指などの対象物との間の補間カップリングが述べられる。WO04/040240[28]は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0024】
WO2005/020056[29]において、Philippは、間隔を空けて配置された
第1および第2抵抗性バスバーを有し、バスバーの間に非等方的導電性エリアがある、位置センサを述べる(図3を参照されたい)。タッチまたは接近によって、非等方的導電性エリア内で誘導される電流は、優先的にバスバーの方に流れて、検出回路要素によって検知される。誘導電流、たとえば、ドライブ回路要素によって誘導される誘導電流は、優先的に一方向に沿って流れるため、位置推定値内の糸巻き型歪は、主としてこの単一方向に束縛される。こうした一次元歪は、スカラー補正係数を適用することによって、非常に簡単に補正することができ、それにより、複雑なベクトル補正についての必要がなくなる。これは、タッチスクリーンの形態であろうが、「タッチパッド」の形態であろうが、2DxTとして使用することができる、プラスチックまたはガラスパネルあるいは他の誘電体の背後の静電容量を検知するための導電性材料の2Dパターンを提供する。ディスプレイ用の適した透明オーバレイまたは他の裏張りを設けるために、導体は、透明で、たとえば、インジウム酸化錫(ITO)で作られることができる。
【0025】
この手法は、携帯電話に適した2インチ(50mm)対角長までの、比較的小さいスクリーンサイズについてうまく働くが、一部の白物家電、たとえば、電子レンジに必要とされるような大きなスクリーンの場合、性能が低下する。さらに、手の影の効果は、この設計に関して問題を生じる可能性がある。
【0026】
US6,288,707[30]において、Philippは、比率容量性技法を採用するコ
ンピュータポインティングデバイスの一部として機能することを意図された容量性位置センサを述べる。パターニングされた金属電極のアレイが、絶縁基材層上に配設され、電極幾何形状は、ユーザの指が電極アレイを横切って移動するときに、変動する容量性出力を生成するように選択される。
【0027】
添付図面の図1は、US6,288,707[30]の図4を複製する。パターニングされた金属電極のアレイが、絶縁層上に配設され、電極幾何形状は、ユーザの指が電極アレイを横切って移動するときに、変動する容量性出力を生成するように選択される。この配置構成は、4つの散在する電極セット、各次元について2つの電極セットを備える。三角形であるx軸セットは、見て理解するのが容易である。三角形1の第1セットは、X1
として示される出力バスに全て電気的に一緒に接続される。第2セット2もまた、X2と表示される出力に一緒に接続される。x軸に関するユーザの手の位置は、X1とX2からの信号の比から確定することができる。静電容量が、表面積に正比例するため、また、X1に接続されたプレートが、X2に接続されたプレートに比べて、左に進むにつれてより大きな表面積に達するため(また、その逆であるため)、十分大きな指面積が、パターン上で十分な信号強度を与えるのに十分近いレンジにある限り、X1/X2またはX2/X1の比をとる能力が保存される。対応するプレートのセットは、Y1およびY2バスに接続される。Y接続セットはまた、Xセットと異なる方法であるが、比率的である。Yセットは、それぞれ、交互になった、Y1接続長方形ストライプ3とY2接続長方形ストライプ4からなり、ストライプ3および4は、ロケーションYに関して、滑らかに変動する、Y1とY2との面積比を作るような方法で、配置と共に変わるy軸寸法を有する。y軸ストライプ3および4の隣接する各対の和は、一定にされ、その結果、静電容量の和は、任意の2つの対のストライプについて同じである、すなわち、ストライプの各対について、C(Y1)+C(Y2)=C(Y)である。そのため、ユーザの指が、y軸に沿って移動するときに、C(X1)/C(X2)比と同じ方法で、検出される静電容量比が測定される。すなわち、最大値が、計算機になる。
【0028】
しかし、この設計は、x方向の2DCT寸法について制限された能力を提供する。
数値方法
US4,650,926[31]のNakamuraは、未処理2D座標データを補正するルックアップテーブルシステムを使用した、タブレットなどのエレクトログラフィシステムの数値補正のためのシステムを述べる。
【0029】
US5,101,081[32]のDrumは、遠隔手段による、タブレットなどのエレクトログラフィシステムの数値補正のためのシステムを述べる。
US5,157,227[33]のMcDermottは、記憶された定数を採用して、2Dx
Tを補正する数値方法を教示しており、記憶された定数は、動作中に使用されて、報告されたタッチのロケーションをゾーンまたは象限によって補正するための1つまたは複数の多項式が制御される。
【0030】
US5,940,065[3]およびUS6,506,983[4]のBabb他は、小さなプロセス変動さえも補正するために、ゾーンまたは象限によってセグメント化することなく、学習プロセス中に求められた係数を使用して、また、個々のユニットベースで、2DxT一様シートエレメントを線形化する数値方法を教示する。Babbによって開示される方法は、複雑で、「80個の係数」と4次多項式を必要とし、その係数は、厳密で、かつ、時間がかかる較正手順を通して求められなければならない。本発明者によって統括された試験では、通常の使用において許容可能である正確なレベルを生成するのに、6次多項式が必要とされること、および、熱ドリフトなどのために、結果が、較正後の後続の最小の変動をやはり非常に受けやすいことがわかった。特に、接続サイズおよび品質に関して
高い利得係数を有する特異点の役目を果たすため、角接続が、長期の座標変動に対する大きな要因であることがわかった。さらに、数値補正方法は、たとえ適度の分解能出力を生成するのにも、高分解能デジタル変換を必要とする。たとえば、品質9ビットの座標結果を提供するために、14ビットADCが必要とされることがわかった。増幅器システムおよびADCについて必要とされる余分の費用および電力は、多くの適用形態において、相当な額になる可能性がある。
【特許文献1】DE203,719
【特許文献2】US4,198,539
【特許文献3】US5,940,065
【特許文献4】US6,506,983
【特許文献5】US2,338,949
【特許文献6】US4,827,084
【特許文献7】US2,925,467
【特許文献8】US4,293,734
【特許文献9】US4,371,746
【特許文献10】US4,822,957
【特許文献11】US4,678,869
【特許文献12】US3,699,439
【特許文献13】US4,680,430
【特許文献14】US5,438,168
【特許文献15】US4,649,232
【特許文献16】US4,686,332
【特許文献17】US5,149,919
【特許文献18】US5,463,388
【特許文献19】US5,381,160
【特許文献20】US5,844,506
【特許文献21】US6,137,427
【特許文献22】US4,733,222
【特許文献23】US3,921,166
【特許文献24】US6,452,514
【特許文献25】US5,181,030
【特許文献26】US5,305,017
【特許文献27】US5,914,465
【特許文献28】WO04/040240
【特許文献29】WO2005/020056
【特許文献30】US6,288,707
【特許文献31】US4,650,926
【特許文献32】US5,101,081
【特許文献33】US5,157,227
【特許文献34】US5,730,165
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0031】
この分野で従来の研究が広範に行われたにも関わらず、比較的少数の外部接続を有し、低コストで、単一層で、大面積で、透明で、低歪の2DCTについての必要性がやはり存在する。
【課題を解決するための手段】
【0032】
本発明は、x位置を決定する電極およびy位置を決定する電極を含む電極パターンによって画定される感応エリアを有する基材を備える2次元位置センサを提供し、x電極およ
びy電極は、全体がx方向に延び、かつ、y方向にインタリーブし、x電極は、第1、第2、および第3グループのエレメントであって、第1および第2グループのエレメントのうちの隣接するエレメントが、感応エリアのある部分にわたってx方向に同一の広がりを持ち、第2および第3グループのエレメントのうちの隣接するエレメントが、感応エリアの別の部分にわたってx方向に同一の広がりを持つように形成される、第1、第2、および第3グループのエレメントを備え、その結果、x電極が、x方向において感応エリアにまたがる各比率容量性信号を提供する。
【0033】
x電極は、第4グループのエレメントをさらに備えてもよく、第3および第4グループのエレメントのうちの隣接するエレメントが、感応エリアのさらなる部分にわたって同一の広がりを持ち、その結果、x電極が、x方向において感応エリアにまたがる各比率容量性信号を提供する。
【0034】
本原理は、第5および第6グループのx電極を付加するために拡張することができる。地形的に、原理を、際限なく拡張することができる。しかし、実際には、外部接触するための、感応エリアの周囲縁領域に対する電極フィードスルーの厚さは、益々薄くなるため、ある時点で、雑音考慮事項および他の関連因子によって規定されるx電極のさらなるグループを付加することは実用的でなくなることになる。
【0035】
本発明の実施形態では、複数の外部電線が、感応エリアの周縁において電極に接続し、複数の外部電線は、x電極のグループのそれぞれのエレメントに接続される各電線と、y電極に接続される複数の電線とを含む。
【0036】
実施形態の一グループでは、中央スパイン(spine)が、設けられ、中央スパインの両側から延びるx電極の第3グループのエレメントを相互接続するために、感応エリアの周縁からy方向に延び、それにより、x電極の第3グループのエレメントが、感応エリ
アの周縁から外部に接触することが可能になる。
【0037】
好ましくは、スパインは、感応エリアを横切って上部から底部まで連続して延び、この場合、感応エリアの上部か、底部のいずれかに位置する単一接点で十分であるであろう。あるいは、スパインは、分割されてもよく、その場合、2つの外部接点が感応エリアの周縁に、1つの接点は感応エリアの上部に、1つの接点は感応エリアの底部に必要とされるであろう。
【0038】
スパインが設けられるとき、同じ高さ、すなわち、同じy位置のスパインの両側の対応するy電極が、追加の外部接続線を使用することを省くために、共通に接続されることができる。たとえば、単一外部接続線は、感応エリアの周縁の周りに延びる導電性トラックによって、スパインの両側でy電極に接続されることができる。
【0039】
スパインの実施形態では、感応エリアの周縁において、電極に接続する複数の外部電線が使用されてもよく、複数の外部電線は、感応エリアを左側と右側に概念的に分割する中央スパインに接続し、それにより、x電極の第3グループに接触する電線と、中央スパインの左側のx電極の第1グループのエレメントに接続される電線と、中央スパインの右側のx電極の第1グループのエレメントに接続される電線と、中央スパインの左側のx電極の第2グループのエレメントに接続される電線と、中央スパインの右側のx電極の第2グループのエレメントに接続される電線と、y電極に接続される複数の電線とを含む。
【0040】
x電極は、同一の広がりを提供するために、種々の地形的形態で構築されてもよい。
たとえば、同一の広がりを持つx電極の各グループのエレメントは、比率容量性信号を提供するために、同一の広がりのエレメントの距離にわたって相補的なテーパを有するこ
とができる。あるいは、同一の広がりを持つx電極の各グループのエレメントは、比率容量性信号を提供するために、同一の広がりのエレメントの距離にわたって面積が変わる隣接ブロックを有する。
【0041】
例によれば、中央スパインならびにx電極の第1、第2、および第3グループを有する実施形態を参照すると、第1および第3エレメントは、それぞれ、周縁へまたは周縁から、および、スパインへまたはスパインからテーパがつけられてもよく、第2エレメントは、第1および第3エレメントのテーパを相補するための2重テーパを持つ。あるいは、同じ実施形態の異なる実施態様では、テーパの代わりに、第1および第3エレメントは、それぞれ、周縁へまたは周縁から、および、スパインへまたはスパインから、面積が減少する相互接続されたブロックの形態をとってもよく、第2エレメントは、第1および第3エレメントのブロックを補うための、面積が変動するブロックを有する。
【0042】
y電極は、各外部電線に、個々に、かつ/または、グループで接続され、それにより、y方向の位置情報が提供される。これは、y位置情報が、信号がその上に現れる線から単純に引き出される、簡単でかつ確実な手法である。さらに、有意の信号が、2つ以上の電線上に現れる場合、補間、または、ある他の近似法を使用することができる。通常、各y電極について1つの外部線を可能にするほどに十分な外部線は存在しないであろう。その結果、たとえば、外部線につながる導電性金属トラックを使用して、隣接y電極を一緒にまとめることが必要となるであろう。たとえば、y電極は、2つ、3つ、または4つにグループ化されてもよい。
【0043】
y電極は、抵抗性エレメントによって相互接続され、その結果、比率容量性信号は、y電極のサブセットに接続される外部電線を通して出力され、それにより、y方向の位置情報が提供される。この実施態様では、y電極は、WO2004/040240[28]に開示される、いわゆるスライダを形成するように接続される。特に、抵抗性ストリップは、y電極の上に載る場合、導電性電極と並列であるために、短絡してなくなり、隣接するy電極間に延びる場合、WO2004/040240[28]の図6aに示すように、抵抗性相互接続を提供する。そのため、比率信号は、スライダの両端において、最小の2つの外部線、すなわち、上部y電極に接続された一方の外部線と底部y電極に接続された他方の外部線によってピックオフされることができる。中間ピックオフを付加することによって、すなわち、中間y電極に1つまたは複数の付加的な外部線を付加することによって、より高い精度を得ることができる。この手法は、一般に、利用可能な外部線の数が、有限であり、かつ、制限されている、典型的な数は11であるため、かなり柔軟性がある。スライダ手法の場合、必要な数の外部線が、x電極に接続するために割り当てられると、残りの利用可能な外部線は、全て、y電極接続のために使用することができる。
【0044】
y電極は、少なくとも2つのy電極の垂直に隣接するグループで配列されてもよく、各グループのy電極は、異なる垂直範囲を有し、その結果、比率容量性信号は、各グループの異なるy電極に接続される外部電線を通して出力され、それにより、y方向の位置情報が提供される。各グループのy電極は、好ましくは、直接に垂直に隣接する。すなわち、y電極間に介在するx電極を持たない。しかし、x電極が、指のサイズと比較して、y方向に小さい範囲、または、他の意図されるアクチュエータを有する場合、y電極のグループは、x電極を挿入されてもよい。y電極の垂直範囲の変動に基づく、この比率手法は、US6,288,707[30]、特に、その図4の実施形態に開示される。
【0045】
電極は、インジウム酸化錫(ITO)または任意の他の適した材料などの、透明材料で作られることができる。基材は、ガラスまたは透明プラスチック材料などの透明材料、たとえば、Perspexなどのポリメチルメタクリレート(PMMA)あるいは、Zeonor(TM)またはTopas(TM)などのシクロオレフィンポリマ(COP)で作
られることができる。しかし、一部の適用形態では、電極および/または基材が不透明である場合があってもよい。
【0046】
x方向およびy方向は、適切な座標系、最も一般的には、x方向およびy方向が直交するデカルト座標系によって定義されるが、x方向およびy方向が、非直交角度にあってもよいことが理解されるであろう。さらに、以下では、x方向およびy方向は、便宜上、それぞれ、水平および垂直と呼ばれることがあるが、これは重力の方向に対するなどの、実空間に対する特定のアライメントを意味しない。
【0047】
本発明をよりよく理解するため、また、本発明が実施されてもよい方法を示すために、ここで、例として、添付図面が参照される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0048】
図2は、電極パターンが、デバイス用の感応エリアを画定する第1の実施形態の2DCTについての電極パターンの代表的部分を示す平面略図である。電極は、明示的に示されないが、用紙の平面に載る上部表面を有する基材上に配列される。基材は、好都合には、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの可撓性透明プラスチックであってよい。基材は一般に絶縁性があるであろう。電極パターンは、数百Ω/□(オームパースクエア)の表面抵抗率を有するインジウム酸化錫(ITO)で作られる。これは、透明材料であり、そのため、ディスプレイ用途、あるいは、下にあるボタンまたは他のテンプレートが、目に見える必要がある他の用途に適する。
【0049】
より一般的には、電極パターンは、任意の適した導電性材料を堆積させるか、または、除去することによって作ることができる。堆積は、たとえば、気相堆積またはスクリーン印刷によることができる。除去は、たとえば、レーザエッチングまたは化学エッチングによることができる。
【0050】
電極パターンは、y位置を決定するy電極10、12およびx位置を決定するx電極14、16、18、20、22、24を画定する。図示するように、x電極とy電極は共に、一般に、x方向に延び、y方向にインタリーブする。y電極10,12は、単純なバー、すなわち、細長い長方形として形作られ、一方、x電極14〜24は、テーパの付いた三角形を有する。
【0051】
x電極が、最初に、より詳細に述べられる。y電極の説明がそれに続く。
x電極は、3つのグループに分類されることができる。第1グループの三角形テーパ付き電極14、24は、感応エリアの左手側と右手側に配列される。2重テーパを有する第2グループの電極16、22は、感応エリアの、それぞれ、左手側と右手側から中心に向かって、電極が内側に延びるように配列される。第3グループの電極18、20は、中央スパイン26から、それぞれ、左と右へ外側に延び、一体に形成される。第1および第2グループ14、16および24、22のエレメントのうちの隣接エレメントは、それぞれ、感応エリアの左側と右側に向かって、感応エリアの外側部分IおよびIVにわたってx方向に同一の広がりを持つ。第2および第3グループ16、18および22、20のエレメントのうちの隣接エレメントは、中央スパインの両側で、感応エリアの、それぞれ、内側部分IIおよびIIIにわたってx方向に同一の広がりを持つ。
【0052】
こうして、第1と第2グループまたは第2と第3グループの同一の広がりを持つx電極の隣接する各対は、参考文献[28]に記載される、いわゆる、スライダを形成する。特に、スライダは、参考文献[28]の図15に示される種類のものであり、こうしたスライダの動作を記述する、参考文献[28]の関連する内容は、参照により本明細書に組み込まれる。電極エレメントは、作動デバイス、通常、人の指に関して、適切に形作られ、
かつ、適切な寸法に作られて、x方向の相互伸張部の長さにまたがる、すなわち、x方向にオーバラップする比率容量性信号が提供されることが理解されるであろう。
【0053】
左側の2重テーパ付きx電極16は、x電極16の最も左の縁に近い感応エリアの左周縁においてy方向に延びる導電線30によって、外部線X1に共通に接続される。2重テーパ電極は、この外部接続を容易にするために、その最も左の端部に接合パッドエリア33を有することが留意される。
【0054】
左側テーパ付きx電極14は、x電極14の最も左の縁に近い感応エリアの左周縁においてy方向に延びる導電線32によって、外部線X2に共通に接続される。
中央スパイン26から延びるテーパ付きx電極18および20は、もちろん、スパインによって共通に接続され、スパイン26を通る感応エリアの周縁に対して電気接触部を有する。外部線X3は、スパイン26のベースに接触した電線34を通して中央スパインに接続する。
【0055】
右側テーパ付きx電極24は、対応する左側x電極14と同様に、x電極24の最も右の縁に近い感応エリアの右周縁においてy方向に延びる導電線36によって、外部線X4に共通に接続される。
【0056】
右側の2重テーパ付きx電極22は、拡大された接合パッドエリア39を使用して、対応する左側x電極16と同様に、x電極22の最も右の縁に近い感応エリアの右周縁においてy方向に延びる導電線38によって、外部線X5に共通に接続される。
【0057】
こうして、x電極14〜24は、読み出しのために、5つの外部線X1〜X5に外部から接触する。
y電極は、中央スパイン26の左と右に対して2つのセット10と12に分割される。既に述べたように、y電極は、単純なバー形状を有し、左では、x電極14、16、18の隣接する各セット間に、および、右では、x電極20、22、24の隣接する各セット間に配列される。y電極10および12は、導電線によって垂直に隣接するセットで接続されるため、感応エリアのy分解能は、この実施形態では、相互接続されたy電極の垂直範囲に相当する垂直距離に制限される。y電極をこうして一緒にまとめることは、y分解能を低下させるが、y電極について必要とされる外部線の数を少なく保つために行われる。示す例では、y電極の4つの対からなる、y電極の底部セットは、外部線Y1の部分を形成する導電性トラック50に共通に接続される。この図から明らかではないが、同じ高さのy電極の各対は、外部ランアラウンドトラックによって共通に接続される。次のセットアップは、y電極の3つの対からなるが、第1の対のみを見ることができ、さらなる外部線Y2用のトラック52に接続される。全部で、y電極の7つのセットが、関連する導
電性トラックを通して、それぞれの外部線Y1〜Y7に接続される。この実施形態では、y値は、これらの7つの外部線から取得され、単純な制御アルゴリズムについて7ユニットのy分解能のみを提供するが、隣接するy線間の補間によって、おそらく、さらなるy分解能を達成することができる。
【0058】
要約すると、2DCTは、3と4の垂直に隣接するセットで共通に接続された水平に延びる電極バーによる段階式y分解能と共に、感応エリアの幅の前後にまたがるx方向の4つのオーバラップ領域I〜IVに配列されたスライダによって擬似連続x分解能を提供する。
【0059】
中央スパインと2重テーパ電極の組合せは、x方向の広い範囲の感応エリアが、周縁を除いて、透明にされ、かつ、外部接続をなくされることができる大きな感応エリアを提供することを可能にする。さらに、電極パターンの設計は、指の物理的ロケーションからの
、容量性信号の重心のいずれの変位も、電極の横方向範囲によって制限されるため、手の影の効果は重要ではないことを意味する。たとえば、6インチ(150mm)対角感応エリアを有するデバイスを、この設計のために作ることができる。
【0060】
図3は、第1の実施形態による2DCTプロトタイプの、1:1の比率、すなわち、実際サイズを有する、一定比率に従う平面図であり、電極パターン、および、y電極に接続するための、電極パターンエリアの周縁における第1接続層を示す。参照を容易にするために、先の略図で覆われるエリアは、図の底部において点線の長方形で示される。
【0061】
全体のITO電極パターンが、基材40の主要部分を覆うことが明らかである。この例のパターンは、タッチスクリーン、または、検知部分を形成する他のデバイスのエリアに一致するする長方形エリアを覆う。先に述べた、x電極の4つのオーバラップ領域I〜IVもまた、マークをつけてある。全体が長方形である、基材40はまた、基材の左側の上中央にネックタブ42を有する。ネックタブ42は、後続の図を参照して述べるように、外部接触のために使用される。基材40の左手側、ネックタブ42に隣接する側では、y電極用の外部線Y1〜Y7を形成する導電性トラックの7つのグループ50〜62が存在し、線Y2〜Y7は、それぞれ、トラック52〜62を介して3つのy電極に接続され、Y1は、トラック50を介して4つのy電極に接続し、デバイスのこの左半分、すなわち、中央スパイン26の左に対する半分上で、全部で、22のy電極が存在することが見てわかるであろう。右手側では、まさに対応する配置構成が存在し、22の電極は、4つの電極が一緒にまとめられる底部を除いて、3つの電極でまとめられる。基材の右手側の外部線Y1〜Y7のトラック50〜62は、基材の上部を回って基材の左手側まで延び、その結果、y電極の、左側と右側の対応する対、および、共通に接続された対のグループは、単一導電性トラックによって結合される。
【0062】
図4は、図3の2DCTプロトタイプの平面図であり、電極パターン、および、x電極に接続するための、また、図3に示すy電極接続にy電極外部フィード線を接続するための、電極パターンエリアの周縁における第2接続層を示す。図3と図4の第1層と第2層との中間には、第1接続層と第2接続層のある部分間での電気接触を防止する絶縁エリア、および、第1接続層と第2接続層の他のある部分間での電気接触を確保するオープンエリアを提供する絶縁層が挿入される。
【0063】
y電極接続が、最初に述べられる。7つの導電性トラック44は、基材40の主要エリアの左側部分上のネックタブ42の上側部分に沿ってx方向に平行に延びる。導電性トラック44は、その後、扇型に広がり、y電極接続Y1〜Y7のそれぞれについて、図3の第1接続層内のトラック50〜62の部分の真上で、拡大接触パッド46で終端し、その結果、y電極グループのそれぞれへ/からの信号は、外部接触トラック44を通してフィードイン/フィードアウトされることができる。第2接続層上のY1〜Y7トラック44のそれぞれと、第1接続層内のY1〜Y7電線トラック50〜62のそれぞれとの間の電気接触を確保するために、各接触パッド46において絶縁層内にオープンエリアが存在する。Y1〜Y7トラックのそれぞれを覆う絶縁層内の絶縁エリアも存在し、絶縁エリアは、基材の左手側と右手側の両方でy電極を接触させるITOパターンの上に載る。
【0064】
x電極接続が、ここで、述べられる。外部接続X1〜X5用の5つの電線30〜38は、図2を参照して既に述べられており、図5のプロトタイプの第2接続層に見ることができる。見てわかるように、第1接続層と第2接続層との間に分布したy電極と対照的に、x電極接続は、第2接続層上に、全て設けられている。すなわち、トラック30〜38は、基材40の底面を回って延び、その後、ネックタブ42に送られる5つの平行トラックになり、ネックタブ42で、5つの平行トラックは、7つの平行y電極接続に合流する。x電極に接続するために、ITOエリアの各側面に垂直上方に延びるx電極接続トラック
およびパッドは、絶縁層によって、y電極接続トラックから絶縁されることが留意される。
【0065】
図5は、第1の実施形態のタッチスクリーンと共に使用するための、マルチチャネルセンサ回路140のシステムレベル略図である。この図では、センサ回路140は、x電極からの5つの容量性電極入力X1、X2、X3、X4、およびX5、ならびに、7つのy電極入力を表す単一容量性電極入力Ynを有するものとして示される。実際に、全部で、必要とされる12の線を提供するために、各y電極入力について1つの、7つのこうした線が存在することになる。充電制御線157を使用して、基準電圧レール158に接続された充電スイッチ156を使用して、全ての容量性入力X1〜X5およびY1〜Y7が同時に充電される。
【0066】
変形において、充電制御線157は、省略され、充電スイッチ156は、種々の電極を電源に絶えず接続するプルアップ抵抗と置き換えられる。プルアップ抵抗は、電荷検出器のアレイ内に層を放電させるのに使用される放電間隔より大きいRC時定数を提供するように選択された抵抗を有する。この抵抗は、たとえば、15000〜25000Ωであることができる。
【0067】
全ての充電電極を放電させるように、放電スイッチ162を作動させる単一放電制御線163の使用によって、図に示すように、電荷検出器に電荷を転送すると、チャネルX1〜X5およびY1〜Y7は、同時に作動する。転送または転送のバーストが起こった後、アナログマルチプレクサ182は、電荷検出器コンデンサ出力のうちのどれが、マイクロプロセッサ168の制御下で増幅器184およびADC186に送られ、それから、外部制御およびデータ採取回路要素、通常、PCに送られるかを選択する。さらに、リセット制御線190によって制御されるリセットスイッチ188のアレイは、各パルスまたはパルスのバースト後に作動されて、容量性入力を既知の基準値に(たとえば、グラウンドに)リセットする。各チャネルセンサの回路エレメントの多くが、明確にするために、図から省略されたことが、当業者には明らかになるであろう。xチャネルX1〜X5に関して、参考文献[28]および[30]などのHarald Philippによる従来技術の特許公報に
記載される「スライダ」手法を使用して、信号から得られる必要がある比率情報を考慮するために、xチャネルX1〜X5が、駆動され、信号が処理される必要があるであろう。センサ回路要素およびセンサ回路要素をバーストなどで駆動する方法のさらなる詳細は、参考文献[28]、[30]および[34]などのHarald Philippによる従来技術の特
許公報において利用可能である。
【0068】
第1の実施形態を要約すると、この設計は、中央スパインがセンサエリアを左半分と右半分に分割する、中心対称電極パターンであることが、ここで、理解されるであろう。中央スパインは、クリスマスツリーの「幹」を形成し、ツリーの「枝」は、幹の両側から外に延びる単一テーパ電極であり、単一テーパ電極は、センサエリアの側面に外部から接続された2重テーパ電極の2つのセットの第2テーパと同一の広がりを持ち、2重テーパ電極の2つのセットの第1テーパは、センサエリアの側面に同様に外部から接続された、さらなる2つの単一テーパ電極のセットと同一の広がりを持つ。全て、水平方向で検知するためのものである、これらの電極は、センサエリアの側面に外部から接続され、かつ、垂直位置検知電極を形成するバーと垂直方向にインタリーブされる。検知エリアは、12の外部接続、すなわち、テーパ電極のセットのそれぞれに接続された、水平検知用の5つの接続と、22の垂直電極行用の7つの接続によって動作し、垂直分解能が低下するという犠牲を払って、外部接続の総数を減らす、この低減は、3または4の垂直電極行の垂直に隣接するグループを共通に接続することによって達成される。さらに、構造が、4層(接続について2層)と、2つの接続層間の接続を制御する絶縁層と、省かれてもよく、また、接続層の一方の上に直接形成されてもよい、電極パターン層とを有する方法が述べられ
た。
【0069】
本発明の第2の実施形態が、ここで、述べられる。ほとんどの点において、第2の実施形態は、第1の実施形態と同じである。同じITO電極パターンが使用される。さらに、x電極用の外部接続は、まさに同じであり、その結果、電極パターン層および第1導電層は、まさに同じである。第2の実施形態と第1の実施形態との差は、y検知にある。第1の実施形態では、電極バーは、離散的なy位置情報を提供し、分解能は、y電極バーの垂直分離、または、外部接続線の数を減らすために、複数の隣接するy電極バーが共通に接続される場合、共通に接続されるy電極バーの各グループの垂直分離によって規定される。第2の実施形態では、同じy電極配置構成が使用される、すなわち、水平バーは、x電極の間でインタリーブされるが、y電極バーは、いわゆる、「スライダ」配置構成[28]で、互いに抵抗接続されて、垂直方向の擬似連続位置情報が、適当な外部測定回路要素に対する接続によって得られることが可能になる。
【0070】
図6は、本発明の第2の実施形態の2DCTについての、電極パターンおよびy接続の部分を示す平面略図である。ほぼ一定比率に従う人の指も示される。x電極およびその外部接続トラックは、明確にするために省略される。図は、検知エリアの左半分の中央部を示しており、中央部は、第1の実施形態と同様に、多数の垂直にオフセットしたy電極バー10を有し、13のy電極バーが示される。各バーは、導電性線、すなわち、金属線70によって、垂直に隣接する1つまたは複数のバーに接続され、離散的な抵抗器72が、線に直列に接続される。y電極バー10は、Y検知用の外部接続線につながる導電性トラックを介して外部から接続される。図では、4つのこうした外部接続線54’〜60’が、2つのおき、または、3つのおきのy電極に接続されるのが示される。
【0071】
電気的に、抵抗器72およびそのインターコネクト70は、隣接するy電極バー10間の抵抗経路を提供し、この抵抗経路は、導電性外部接続線54’と56’、および、56’と58’、などの垂直に隣接する対間に延びる。(隣接する線の任意の1つの対、たとえば、54’と56’の場合、これは、参考文献[28]の図6aの実施形態のスライダと電気的に同じである。)たとえば、参考文献[28]に記載される測定回路要素、または、この目的のために、当技術分野で知られている他の測定回路要素を使用して、参考文献[28]に記載されるように、比率解析を使用して、y位置が検出される。
【0072】
一般に、スライダの端部接続を形成する、第2の実施形態の最低限の2つのこうした外部接続が存在しなければならない。これらの端部接続は、好ましくは、一番上と一番底のy電極、または、少なくとも上部と底部に近いy電極に接続されるべきである。y方向に沿って複数のスライダを効果的に形成することによって、y位置検知精度を改善するために、これらの2つの端部接続間に1つまたは複数のさらなる外部接続を設けることも有利である。通常、外部接続の数を一定数に制限するという、コストによって課される希望が存在することになり、その場合、x電極について十分な線を割り当てた後に、予備の外部線が存在するほどの多さのy電極外部線を設けることができる。
【0073】
図7は、第2の実施形態の変形についての、電極パターンとy接続の部分を示す図6と類似の平面略図である。y電極バー10および外部接続線52’〜60’は、図6を参照して述べたものと同じ機能を果たす。この変形では、垂直に隣接するy電極に接続するために、離散的な抵抗器を使用する代わりに、y電極バーのそれぞれの上を垂直に延びる、(y方向に)ユニット長当たり一様な抵抗の抵抗ストリップ74が設けられる。電極バーは、本質的に、金属性、すなわち、導電性であるため、y電極上に載る抵抗ストリップの部分は、電気的に非アクティブである。それは、垂直方向に観察すると、抵抗ストリップが、実際上、y電極と並列に接続され、そのため、短絡してなくなるからである。こうして、各y電極バーの中間の抵抗ストリップの部分は、図6の離散的な抵抗器と同じ方法で
各y電極の間の抵抗経路を形成する。抵抗ストリップ74は、高抵抗フィルム、たとえば、炭素ベースの厚いフィルムで作られる。
【0074】
図8は、第2の実施形態による、2DCTプロトタイプの平面図であり、電極パターン、および、y電極に接続するための、電極パターンエリアの周縁の第1接続層を示す。図8は、第1の実施形態用の図3と比較される。本質的に、ネックタブ42を有する基材40は、同じ構造を保持し、唯一の差は、2つおき、または、3つおきのy電極だけが、外部接続線50’〜60’によって接続され、第1の実施形態の共通接続は省略される。例外は、電気トラック50’に共通に接続される底部の2つのy電極である。さらに、y電極は、7つではなく、全部で6つの外部線Y1〜Y6によって供給されることが留意される。
【0075】
図9は、第2の実施形態による2DCTプロトタイプの平面図であり、y電極間に抵抗エレメントを接続するための抵抗層を示す。この層は、第2の実施形態に特有であり、y電極バーの外側端の端部にわたって検知エリアの各側面を垂直上方に延びる抵抗経路74を提供する。垂直に延びる各抵抗経路74は、適した抵抗率の材料の単一トラックによって形成される。この層はまた、抵抗性の高い材料75(灰色シェーディング)によって部分的に覆われ、材料75は、基材の周辺領域、および、同様に、基材の主要部分に隣接するネックタブの一部を覆うことが留意される。抵抗材料は、抵抗経路75が、y電極バーのそれぞれの外側端部に直接接続するように、関連する抵抗材料経路75にわたって左右に入れ違いになる城郭風の、または、銃眼模様の構成74で終端するが、x電極の端部を交差するところで被覆され、それにより、x電極との好ましくない電気相互接続が防止される。代替法は、x電極端部を交差することを回避するために、蛇行経路74を有すること、たとえば、城郭風の、または、銃眼模様の経路をたどることである。
【0076】
図10は、図8の2DCTプロトタイプの平面図であり、電極パターン、および、x電極に接続するための、また、図8に示すy電極接続にy電極外部フィード線を接続するための、電極パターンエリアの周縁における第2接続層を示す。これは、1つ少ないY線が存在することを除いて、第1の実施形態の図4とほとんど同じである。すなわち、x電極外部接続X1〜X5および関連するトラック30〜38は、同じであり、(この第2の実施形態では、1つ少ないことを除いて)第1接続層の一致するトラックに接続するための、ネックタブ42から延びるY外部接続Y1〜Y6についての外部接続線44も同じである。さらに、絶縁層は、第1の実施形態と類似の、適したオープンエリアと絶縁エリアを装備する。
【0077】
ドライブおよびデータ採取回路要素は、この場合、y電極信号ならびにx電極信号の「スライダ」タイプ操作が必要になることを除いて、第1の実施形態に関して述べたものと類似することになる。既に述べたように、適した回路要素は、参考文献[28]ならびに参考文献[30]および[34]などの、Harald Philippの名のもとに従来特許公報に
記載される。
【0078】
図11は、第3の実施形態についての、電極パターンの部分を示す平面略図である。第1および第2の実施形態と違って、第3の実施形態は、中央スパインを持たない。中央部の代わりに、デバイスの左側と右側に外部から接触する2重テーパ電極のグループの同一の広がりの領域によって、検知エリアが画定される。図を参照すると、y電極10は、それぞれが、中央スパインが無い状態で、検知エリアの一方の側から他方の側へ横切って延びる単一バーである。y電極10は、左側または右側から排他的か、いずれかの側から部分的か、または、両側から2重に接触されてもよい。x電極は、y電極の垂直に隣接する各対の間に配列され、x電極の4つのグループ80、82、84、および86で構成される。x電極のグループ80および86は、検知エリアの左側と右側からそれぞれ延びる単
一テーパ電極である。x電極のグループ82および84は、検知エリアの左側と右側から、同様に、それぞれ延びる2重テーパ電極である。x分解能についての、検知エリアの感応部は、異なるx電極グループの相互伸張部の3つの部分で形成される。3つの部分とは、すなわち、x電極グループ80および82のx方向の同一の広さによって画定される感応エリアの左側の第1部分Iと、2重テーパx電極グループ82および84のx方向の同一の広さによって画定される感応エリアの中央領域の第2部分IIと、x電極グループ84および86のx方向の同一の広さによって画定される感応エリアの右側の第3部分IIIである。こうして、第1と第2、または、第2と第3、または、第3と第4のグループの同一の広がりを持つx電極の隣接する各対は、参考文献[28]に記載される、いわゆる、スライダを形成する。外部接続は、第1と第2の実施形態と同じであり、こういう理由で、ここでは、2度は示されない。しかし、x電極に必要とされる4つの外部接続線X1〜X4が存在することが留意される。y電極の場合、同じ検討事項が、第1と第2の実施形態に関して当てはまる。この点に関し、第3の実施形態の場合、y電極アドレス指定は、第1か、第2のいずれかの実施形態に従ってもよいことが留意される。
【0079】
図12は、第3の実施形態による2DCTプロトタイプの平面図であり、電極パターンを示す。これは、図12のパターン構造を採用し、15行のx電極のセットが、16行のy電極のセットとインタリーブする。基材40は、底面に配列されたネックスタブ42を有し、ネックスタブ42は、この実施形態の場合、より好都合な配置であることも留意される。底部の4つのy電極バーは、(第1の実施形態の手法に従って)共通に接続され、他のy電極バーは、3つの電極のグループで共通に接続されて、5つの線Y1〜Y5を有する外部測定回路に接続される5つの離散的な行に制限されるy分解能が提供される。y分解能の改善は、第2の実施形態の手法に従うようにプロトタイプを変更することによって達成されるであろう。4つのx電極のグループはそれぞれ、それ自体の外部線X1〜X4を有する。そのため、全部で、9つの外部接続線が存在する。簡潔にするために、プロトタイプの他の層は、この実施形態では示されないが、一般に同じ手法が、第1と第2の実施形態に関して採用されることが理解されるであろう。
【0080】
図13は、第4の実施形態についての、電極パターンの部分を示す平面略図である。x電極82、84、86、88は、x電極オーバラップI、II、およびIIIの3つのx位置感応列を提供するように、第3の実施形態と同じ方法で配列される。(代替法では、x電極は、第1と第2の実施形態と同様に配列されることができる。)しかし、第4の実施形態では、y電極は、先に実施形態と異なる配置構成を有する。すなわち、第4の実施形態では、y電極は、添付図面の図1に示す従来技術の比率対形成手法、すなわち、参考文献[30]の図4に示すy電極構造に従う。
【0081】
この配置構成では、電極パターンの各ユニットについて、x電極の隣接する各行82、84、86、88の間で、異なる面積の独立にアドレス指定される隣接するy電極が存在し、その結果、ユーザの指または他のアクチュエータが、これらのy電極に近接すると、2つの独立にアドレス指定される隣接するy電極は、相対面積でスケーリングされる大きさを有するそれぞれの信号を提供する。これらの信号間の比は、各行において、独立にアドレス指定されるy電極バーの隣接する対の相対面積を変えることによって、各y電極ユニット内のy位置に固有にされる。示す例では、各ユニットは、上部から底部までの、1:0、1:2、1:1、2:1、0:1の面積比を有する5つのy電極行を有し、第1の値は、共通に接続されたy電極92、94、96、98の第1セット90から得られる信号であり、第2の値は、共通に接続されたy電極102、104、106、108の第2セット100から得られる信号である。ゼロ値は、この例では、各ユニットの上部と底部のy電極行についてそうであるように、その行について、y電極が、他のセットからのy電極だけから形成されことを示す。第1セット90は、線Y1に外部から接続され、第2セット100は線Y2に外部から接続される。さらなる各電極パターンユニットは、さら
なる2つの外部Y接続を必要とするであろう。たとえば、15行のy電極と14行のx電極を有する、図13に示す電極パターンを使用するセンサでは、6つのY接続Y1〜Y6および4つのX接続X1〜X4、すなわち、全部で10を必要とする3つのユニットが存在するであろう。
【0082】
原理上、任意の数のy電極行は、共通にアドレス指定されるy電極の2つのセットを有するユニットにグループ分けされることができる。しかし、実際には、数は、精度制約によって制限されるであろう。ユニット当たりのy電極行の数は、少なくとも、3であるが、4、5(図と同様)、6、7、8、9、10、またはそれ以上であってよい。
【0083】
示す例では、y電極の対が使用されるが、原理上、3以上のy電極が使用されることができ、位置をエンコードするために、相対面積が使用されることができ、その場合、所与の雑音レベルについて、より大きなユニット、すなわち、単一対の外部y位置接続によって、より多くの数の行をアドレス指定することができるユニットを作ることが可能であることになることが理解されるであろう。
【0084】
さらに、処理回路要素が、図示する例と同様に、各ユニットにおいて、y位置に関して滑らかに変化する表面積比を生成することが好都合であるが、原理上、この変化は、適当な処理回路要素を用いて、yに関して任意であることができる。
【0085】
Yセットは、ロケーションYに関して、Y1とY2との間で滑らかに変化する表面積比を生成するような配置によって変化するy軸寸法を有する、交互に配置されたY1接続長方形ストライプとY2接続長方形ストライプ、それぞれ、3と4からなる。y軸ストライプ3と4の各隣接対の和は、任意の2つの対のストライプについて、静電容量の和が同じになる、すなわち、各ストライプの対について、C(Y1)+C(Y2)=C(Y)であるように一定にされる。こうして、ユーザの指が、y軸に沿って移動するにつれて、より大きな静電容量値が、計算機になる。
【0086】
図14は、第5の実施形態についての電極パターンの一部を示す平面略図である。パターンは、ここで、先の実施形態のパターンと異なっており、異なる点は、2重テーパx電極16’が、「ストークビル(stork bill)」から「蝶ネクタイ」へ反転し、テーパが、中央から離れるのではなく、2重テーパの中央に向かっていることである。この2重テーパ形状は、スパイン26’を有する実施形態を参照して示されるが、スパイン無し設計で使用されることもできる。単一テーパx電極14’、18'は、相応して反転して、蝶ネク
タイ2重テーパ電極16’との、必要とする同一の広がりを形成する。
【0087】
図15は、第6の実施形態について、電極パターンの部分を示す平面略図である。この実施形態は、図2に示す第1の実施形態と比較することによって理解することができる。第1の実施形態と同様に、検知エリアは、中央スパイン26’’によって、左半分と右半分に分割される。y検知は、左側x電極14’’、16’’、18’’の行および右側x電極20’’、22’’、24’’の行と、それぞれインタリーブした、左側y電極バー10’’および右側y電極バー12’’によって実施される。同じ参照数字は、第6の実施形態について2重プライム記号が付加された,対応する電極の参照数字について使用さ
れることが留意される。
【0088】
x電極およびy電極の全体の配置構成は、第1の実施形態の場合と同じであり、y電極
の形状も同じであるが、x電極の形状が異なる。同一の広がりの領域を形成するために、滑らかな三角形のテーパを付ける代わりに、x電極は、銃眼模様の形状を有し、x電極グループ14’’と16’’、16’’と18’’、20’’と22’’、および、22’’と24’’の間の同一の広がりは、y方向の櫛歯様かみ合いによって形成され、それに
より、同一の広がりを持つ電極対からの隣接するブロックは、x位置に固有の面積比を規定した。作動エリア、たとえば、指の接触エリアが、図に概略的に示すように、検知エリアの左半分上で点線の卵形を有する、適切なサイズであると仮定すると、x電極の同一の広がりを持つ対から生じる所望のx依存の比率信号変化は、櫛歯様かみ合い形状によって、y方向に提供される面積比によってやはり達成される。櫛歯様かみ合い配置構成は、ボタンのアレイに主に使用されるセンサエリアにとって好ましい場合がある。それは、櫛歯様かみ合い配置構成が、図で「w」として示される、各櫛歯様かみ合いユニットの幅に相当するx位置情報の段階的変化を提供するためである。こうして、x位置情報とy位置情報は共に、ボタンアレイについて好ましい実施態様である、段階的感度を与えられることができる。示す例では、x位置比率信号に14段階、スパイン26’’の両側に7段階が存在することになることが見てわかる。
【0089】
感応エリアを概念的に長方形グリッドに細分する、水平と垂直の両方向に段階的感度を有するこの種の実施形態は、x電極とy電極の両方の「スライダ」タイプ構成によって提供される、水平と垂直の両方における擬似連続感度が存在する、第2または第4の実施形態と対照をなす。
【0090】
図16は、本発明の上述した実施形態のうちの任意の実施形態による、2DCTを組み込むガラスタッチパネルデバイスの平面略図である。基材40上に搭載される(carry)先
に述べた2DCTセンサエリアは、たとえば、5mm厚のガラスパネル116の下面に取り付けられ、ボタンパターンシート110が、ガラスパネル116の下面と基材40との間に挟まれる。ボタンパターンシート110は、静的な印刷シートであるが、他の場合には、複数のボタンパターン間で動的に変更するディスプレイデバイス、および/または、2DCTが組み込まれるデバイスの制御にとって重要である、電力または時間などの、あるスカラー量を制御するための、細長いバーの投影図などの連続体機構を有するディスプレイと置き換えられることができる。一般に、パネル116は、ガラスである必要はないが、任意の適した誘電体材料であることができる。通常、パネル116は、静的または動的ディスプレイを用いて集積化することを可能にするために透明であることになる。パネルは、通常、電子レンジの扉、調理機の上部パネル、または、保守要員によって現場で使用するための携帯ワークフロートラッキングデバイスのハウジングなどの、大きなデバイスの一部を形成するであろう。
【0091】
例として、ボタンパターンシート110は、5×6グリッドに適合するアレイであって、底部右角に2倍サイズボタンを有し、それによって、全部で、30−1=29のボタンを提供する、アレイを示すものとして示される。センサエリアからの外部接続線は、ネックタブ42を通してプリント回路基板(PCB)112によって搭載される測定回路に供給される。測定回路PCBは、ネックタブ42の端部に取り付けられ、ガラスパネル116の下面にも固定される。電気配線114は、測定回路を、さらなるデジタル電子機器および電源に接続する。
【0092】
本発明を使用する2DCTは、種々の付加的な機構を組み込んでもよいことが理解されるであろう。たとえば、ある用途では、「ウェークアップ」機能を有し、それにより、デバイス全体が、「スリープする」、あるいは、ある休止状態またはバックグラウンド状態になることが望ましい。こうした場合、ある距離離れたところに人の体の部分が単に接近することによって、ウェーク信号を得ることが望ましいことが多い。エレメントは、ユニットがバックグラウンド状態にある間に、位置ロケーションに関係無く、大きな単一容量性電極として駆動されることができる。この状態の間に、電子ドライバロジックは、2D座標として処理するのに必ずしも十分ではないが、対象物または人が、接近していると判定するのに十分である、信号の非常にわずかの変化を探す。電子機器は、その後、システム全体を「ウェークアップ」させ、エレメントは、再度、真の2DCTになるように駆動
される。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】2DCTについての従来技術の電極パターンを示す平面略図。
【図2】本発明の第1の実施形態の2DCTについての電極パターンの部分を示す平面略図。
【図3】第1の実施形態による2DCTプロトタイプの平面図であり、電極パターン、および、y電極に接続するための、電極パターンエリアの周縁における第1接続層を示す平面図。
【図4】図3の2DCTプロトタイプの平面図であり、電極パターン、および、x電極に接続するための、また、図3に示すy電極接続にy電極外部フィード線を接続するための、電極パターンエリアの周縁における第2接続層を示す平面図。
【図5】第1の実施形態についてのドライブおよびデータ採取回路要素のシステムレベル略図。
【図6】本発明の第2の実施形態の2DCTについての、電極パターンおよびy接続の部分を示す平面略図。
【図7】第2の実施形態の変形についての、電極パターンとy接続の部分を示す図6と類似の平面略図。
【図8】第2の実施形態による、2DCTプロトタイプの平面図であり、電極パターン、および、y電極に接続するための、電極パターンエリアの周縁の第1接続層を示す平面図。
【図9】第2の実施形態による2DCTプロトタイプの平面図であり、y電極間に抵抗エレメントを接続するための抵抗層を示す平面図。
【図10】図8の2DCTプロトタイプの平面図であり、電極パターン、および、x電極に接続するための、また、図8に示すy電極接続にy電極外部フィード線を接続するための、電極パターンエリアの周縁における第2接続層を示す平面図。
【図11】第3の実施形態についての、電極パターンの部分を示す平面略図。
【図12】第3の実施形態による2DCTプロトタイプの平面図であり、電極パターンを示す平面図。
【図13】第4の実施形態についての、電極パターンの部分を示す平面略図。
【図14】第5の実施形態についての電極パターンの一部を示す平面略図。
【図15】第6の実施形態について、電極パターンの部分を示す平面略図。
【図16】本発明を使用する2DCTを組み込むガラスタッチパネルデバイスの平面略図。
【技術分野】
【0001】
本発明は、人の指、または、スタイラスによって通常作動される、2次元容量性位置センサに関する。デバイス例としては、タッチスクリーンおよびタッチパッド、特に、液晶ディスプレイ(LCD)、または、陰極線管(CRT)および他のタイプのディスプレイ、または、ペン入力タブレット、またはフィードバック制御のために機械装置で使用されるエンコーダ等である。
【0002】
機械に対するペン入力またはタッチ入力に関する記述は、DE203,719[1]で具体化されたように、少なくとも1908年にさかのぼる。
【背景技術】
【0003】
タッチスクリーンおよびポインティングデバイスは、パーソナルコンピュータに関連してだけでなく、携帯情報端末(PDA)、販売時点管理(POS)端末、電子情報および発券用キオスク、台所機器などのような他の機器の全ての使用法においても益々人気が高く、一般的になってきた。これらのデバイスは、低価格製品になるように絶え間なく進化しており、結果として、高いレベルの品質および頑健性を維持しながら、さらに低い生産コストについての必要性が存在する。
【0004】
タッチスクリーンは、一般に、2つのカテゴリ、すなわち、容量性と抵抗性に属する。
容量性デバイスの場合、用語「2次元容量性変換器」または「2DCT」は、タッチスクリーン、タッチ検知パッド、近接センサ、LCD、プラズマ、またはCRTスクリーンなどの上のディスプレイオーバレイタッチスクリーン、機械デバイスまたはフィードバック系用の位置検知、容量性検知メカニズムによって、対象物または人体の部分のロケーションに関する、少なくとも2次元座標、デカルト座標、またはその他の座標を表示することができる表面または容積を有する、制限の無い他のタイプの制御表面についての総称用語として使用される。
【0005】
抵抗性デバイスの場合、用語「2次元抵抗性変換器」または「2DRT」は、純粋な直流電気の原理に基づくタッチスクリーンまたはペン入力デバイスを指すための総称用語として使用される。
【0006】
用語「2DxT」は、2DCTタイプか2DRTタイプのいずれかのエレメントを指す。
用語「タッチ」は、所望の出力を生成するのに十分な容量性信号強度を持つ、人体の部分または機械的コンポーネントによるタッチまたは接近を意味する。「接近」の意味で、タッチは、物理的接触を行うことなく、2DCTを「指示する」ことを意味することもでき、2DCTは、適切に反応するのに十分な、対象物の接近による静電容量に応答する。
【0007】
用語「エレメント」は、2DCTまたは2DRTのアクティブな検知エレメントを指す。
用語「電極」は、エレメントの周縁における接続地点を指す。
【0008】
用語「ストライプ」は、エレメントのコンポーネント部分であり、2つの端部を有する電線導体を指す。ストライプはワイヤでもよい。ストライプは直流電気抵抗を有することができ、一方、ワイヤは最小の抵抗を有する。ストライプが、その一部であるエレメントが、物理的に湾曲する場合、ストライプもまた、物理的に湾曲する。
【0009】
用語「糸巻き型(pin cushion)」は、2次元収差の放物型であろうと、樽型(barrel)で
あろうと、または他の型であろうと、2DCTからの信号の任意の歪を指す。
多くのタイプの2DCTは、「糸巻き型」または「双曲型(hypebolic)」または「放物
型(parabolic)」を特徴とする幾何学的歪を受けることが知られており、それにより、
報告されるタッチ座標は、検知表面に電気的影響があるため、誤差を生じる。これらの影響は、種々の他の特許、たとえば、参照により組み込まれる、PepperのUS4,198,539[2]により詳細に記載される。幾何学的歪に対する、知られている原因、解決策、および解決策の問題についての優れた要約は、参照により組み込まれる、US5,940,065[3]およびUS6,506,983[4]のBabb他を読むことで見出すことができる。US5,940,065[3]は、2つの主要な種類の補正、すなわち、1)検知表面または接続電極の設計またはそれに対する変更を伴う電気機械的方法、2)歪を補正するための、数学的アルゴリズムを使用したモデリング方法、を簡潔に記載する。
電気機械的方法
平面エレメントのエッジ操作:US2,338,949[5](1940年に出願)のKupfmuler他は、小さな使用可能エリアを囲むXおよびYの非常に長い長方形テール部を
使用して、2DRTエレクトログラフのエッジ歪の問題を解決している。Kupfmuler他は
、4つのテール部をストライプ内に入れるさらなる手法をとっている。これらのストライプは、ユーザ入力エリアに侵入しないが、電流に平行な側面に沿って非等方的に、電流に対して実際に抵抗を上げるように働く。この考えは、ほぼ50年後に、Yaniv他、US4
,827,084[6]において、少し異なる形態で再び現れる。Kupfmulerは、今も、
本発明に対して最も似ている従来技術になっている。
【0010】
US2,925,467[7]のBeckerは、2DRTエレクトログラフを記述する最初のものを記載し、それにより、エレメント固有のシート抵抗に対して、抵抗が非常に低いエッジ材料を使用することによって、非線形エッジ効果がなくなる。この方法は、2DCTを構築するのにも使用することができる。
【0011】
特許US4,198,539[2]、US4,293,734[8]、およびUS4,371,746[9]でPepperは、エレメントのエッジ抵抗構造を操作することによって、2DCTを線形化する方法を述べている。
【0012】
US4,822,957[10]のTalmageは、2DRTエレメントとピックオフシー
トに関連して、Pepperと類似のエッジパターンを述べる。多数の他のこうした特許が、種々の方法を使用して発行されており、この分野(area)は、今日まで、新しい特許にとって創造力に富む分野のままである。これらの方法は、開発し、複製するのが非常に難しいことがわかってきており、また、これらの方法には、差動熱による加熱誘導誤差および生産の問題がある。非常にわずかな量の局所的な誤差またはドリフトが、座標応答における実質的な変化を引き起こす可能性がある。パターニングされたエッジストリップの低抵抗によって、ドライバ回路要素に関する問題が発生し、ドライバ回路要素が、より多くの電力を消費し、その他の方法よりずっと費用がかかる。Pepper特許を参照し、同様なことを行うことを主張するかなりの数の特許が存在する。少なくともBeckerの特許は作製が容易であり再現性があるため、Becker の特許を上回るPepperの特許等によって与えられる改善
は、間違いなく取るに足らないものである。
【0013】
ワイヤエレメントに関するエッジ抵抗:US4,678,869[11]でKableは、
2つの軸上で抵抗性分割器チェーンを使用した、ペン入力用の2Dアレイを開示しており、導電性の高い電極がチェーンに接続され、電極は、検出のために意図しないある抵抗を有し、検出信号は、2つの隣接電極間で生成される信号から補間される。意図しない抵抗は、応答において、わずかの量の糸巻き歪を生じる。この特許は、この技法によって発生するわずかの糸巻き歪を補償するアルゴリズム的手段も述べている。Kableの方法は、接
続式スタイラス以外に関しては働かない。すなわち、人の指に応答するものとしては述べられていない。Kableの特許は、導体間のクロスオーバを必要とし、したがって、少なく
とも3つの構成層(導体、絶縁体、導体)を必要とする。
【0014】
複数アクティブエッジ電極:US3,699,439[12]でTurnerは、結果を線形化するための、4つ全ての側面上に複数の電極接続を有するアクティブプローブを持つ均一抵抗性スクリーンを開示している。
【0015】
US4,680,430[13]でYashikawa他、および、US5,438,168[
14]でWolfeは、(角とは対照的に)各側面上の複数の電極地点を使用する2DCTを
教示しており、それによって、一方の軸上の電極からの電流と他方の軸の電極との相互作用を減らすことによって、糸巻き歪の減少が促進される。エレメントは単純なシート抵抗器であるが、この手法は、エレメントに非常に接近した各接続地点において、多数のアクティブ電子接続(ダイオードまたはMOSFETのリニアアレイなど)を必要とする。
【0016】
US4,649,232[15]でNakamuraは、YashikawaおよびWol feと同じ方法を
教示するが、抵抗性ピックアップスタイラスを用いる。
順次走査式ストライプエレメント:US4,686,332[16]およびUS5,149,919[17]でGreanias他、US5,463,388[18]のBoie他、および、US5,381,160[19]でLandmeierは、X軸とY軸の両方における、交互に独立に駆動され、検知されるストライプ導体を使用するエレメント検知方法を教示しており、それによって、指のタッチの位置、または、ピックアップデバイスによって、スタイラスペンの位置が解釈される。構成は、複数の材料層と特別な処理を必要とする。Greaniasは、両方の軸において高い分解能を達成するために、ストライプ間での補間の使用を教示する。両方共、エレメント内での導体のクロスオーバを可能にするために、3つ以上の層を必要とする。両方共、1つのストライプから別のストライプへのクロスカップリングの量ではなく、各ストライプ上の静電容量の測定による。Boieはまた、特別なガードプレーンを教示する。
【0017】
US5,844,506[20]およびUS6,137,427[21]のBinsteadは、Kable、Al len、Gerpheid、およびGreaniasによって教示されたものと同じ方法で離散
的な細いワイヤを使用したタッチスクリーンを教示する。Binsteadは、透明性を達成するために、非常に細い行および列ワイヤを使用する。この特許はまた、高い分解能を達成するために、電極ワイヤ間で補間するGreaniasの方法を教示する。走査は、1つのストライプから別のストライプへのクロスカップリングの量ではなく、接地に対する各ストライプ上の静電容量の測定による。
【0018】
US4,733,222[22]のEvansはまた、コンデンサ分割器効果によって検知
信号を引き出すために、コンデンサの外部アレイも使用して、X軸とY軸の両方で、ストライプが順次に駆動されるシステムを述べる。ストライプのみを用いて可能であるより微細な分解能を評価するために、補間が使用される。
【0019】
US3,921,166[23]のVolpeは、容量性走査法を使用する離散的なキーの
機械式キーボードを述べる。順次に駆動される入力行と順次に検知される列が存在する。キーの押下げは、行から列へのカップリングを増加させ、こうして、nキーのロールオーバを達成することができる。補間についての必要性は存在しない。2DCTではないが、Volpeは、走査式ストライプエレメント2DCT技術を予言する。本発明者自身のUS6
,452,514[24]もまた、センサのこの分類に属する。
【0020】
US5,181,030[25]のItayaは、接触ロケーションを読み出す抵抗性平面
に所定圧力下で結合する抵抗性ストライプを有する2DRTを開示する。ストライプまたは平面は、特定のストライプ上の接触ロケーションが容易に識別できるように、ストライプにかけられた1D電圧勾配を有する。各ストライプは、それ自身の、少なくとも1つの電極接続を必要とする。
【0021】
周期走査式ストライプエレメント:US5,305,017[26]のGerpheide他は
、絶縁体によって分離された、重ね合わせ金属ストライプの複数直交アレイを使用した、タッチパッド静電容量ベースコンピュータポインティングデバイスを教示する。スキャン線は、ドライブ回路要素用件を最小にするために、周期反復パターンで配列される。本発明の配線の周期的な性質は、絶対位置ロケーションのためのこのタイプの2DCTの使用を妨げる。本発明は、マウスを置き換えるのに使用されるタッチパッドに適しており、実際のロケーションの決定は必要とされず、相対移動検知のみが重要である。Gerpheideは
、タッチのロケーションにおいて2相−対向信号間の信号を均衡させる方法を教示する。
【0022】
並列読取りストライプエレメント:US5,914,465[27]のAllen他は、ア
ナログ回路要素によって並列に読取られる行および列スキャンストライプを有するエレメントを教示する。特許は、順次走査式エレメントより雑音が低く、応答が速いことを特許請求する。方法は、マウスの置き換えのためのタッチパッドに特に適しているが、より大きいサイズにはうまくスケーリングしない。全ストライプエレメント2DCTと同様に、複数の構成層が必要とされる。Allenの方法は、大規模集積化と多数の接続ピンを必要と
する。Allenの方法は、その数の未処理ストライプによって達成可能であるより高い分解
能を達成するために補間する。
【0023】
WO04/040240[28]「Charge Transfer Capacitive Position Sensor」において、Philippは、図12に関連して、個々の抵抗性1Dストライプを使用して、
タッチスクリーンを作る方法を述べる。これらのストライプへの接続が、互いに独立であるため、これらのストライプは、並列か、順次のいずれかで読取られることができる。さらに、図6に関連して、隣接する集中電極エレメントと指などの対象物との間の補間カップリングが述べられる。WO04/040240[28]は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0024】
WO2005/020056[29]において、Philippは、間隔を空けて配置された
第1および第2抵抗性バスバーを有し、バスバーの間に非等方的導電性エリアがある、位置センサを述べる(図3を参照されたい)。タッチまたは接近によって、非等方的導電性エリア内で誘導される電流は、優先的にバスバーの方に流れて、検出回路要素によって検知される。誘導電流、たとえば、ドライブ回路要素によって誘導される誘導電流は、優先的に一方向に沿って流れるため、位置推定値内の糸巻き型歪は、主としてこの単一方向に束縛される。こうした一次元歪は、スカラー補正係数を適用することによって、非常に簡単に補正することができ、それにより、複雑なベクトル補正についての必要がなくなる。これは、タッチスクリーンの形態であろうが、「タッチパッド」の形態であろうが、2DxTとして使用することができる、プラスチックまたはガラスパネルあるいは他の誘電体の背後の静電容量を検知するための導電性材料の2Dパターンを提供する。ディスプレイ用の適した透明オーバレイまたは他の裏張りを設けるために、導体は、透明で、たとえば、インジウム酸化錫(ITO)で作られることができる。
【0025】
この手法は、携帯電話に適した2インチ(50mm)対角長までの、比較的小さいスクリーンサイズについてうまく働くが、一部の白物家電、たとえば、電子レンジに必要とされるような大きなスクリーンの場合、性能が低下する。さらに、手の影の効果は、この設計に関して問題を生じる可能性がある。
【0026】
US6,288,707[30]において、Philippは、比率容量性技法を採用するコ
ンピュータポインティングデバイスの一部として機能することを意図された容量性位置センサを述べる。パターニングされた金属電極のアレイが、絶縁基材層上に配設され、電極幾何形状は、ユーザの指が電極アレイを横切って移動するときに、変動する容量性出力を生成するように選択される。
【0027】
添付図面の図1は、US6,288,707[30]の図4を複製する。パターニングされた金属電極のアレイが、絶縁層上に配設され、電極幾何形状は、ユーザの指が電極アレイを横切って移動するときに、変動する容量性出力を生成するように選択される。この配置構成は、4つの散在する電極セット、各次元について2つの電極セットを備える。三角形であるx軸セットは、見て理解するのが容易である。三角形1の第1セットは、X1
として示される出力バスに全て電気的に一緒に接続される。第2セット2もまた、X2と表示される出力に一緒に接続される。x軸に関するユーザの手の位置は、X1とX2からの信号の比から確定することができる。静電容量が、表面積に正比例するため、また、X1に接続されたプレートが、X2に接続されたプレートに比べて、左に進むにつれてより大きな表面積に達するため(また、その逆であるため)、十分大きな指面積が、パターン上で十分な信号強度を与えるのに十分近いレンジにある限り、X1/X2またはX2/X1の比をとる能力が保存される。対応するプレートのセットは、Y1およびY2バスに接続される。Y接続セットはまた、Xセットと異なる方法であるが、比率的である。Yセットは、それぞれ、交互になった、Y1接続長方形ストライプ3とY2接続長方形ストライプ4からなり、ストライプ3および4は、ロケーションYに関して、滑らかに変動する、Y1とY2との面積比を作るような方法で、配置と共に変わるy軸寸法を有する。y軸ストライプ3および4の隣接する各対の和は、一定にされ、その結果、静電容量の和は、任意の2つの対のストライプについて同じである、すなわち、ストライプの各対について、C(Y1)+C(Y2)=C(Y)である。そのため、ユーザの指が、y軸に沿って移動するときに、C(X1)/C(X2)比と同じ方法で、検出される静電容量比が測定される。すなわち、最大値が、計算機になる。
【0028】
しかし、この設計は、x方向の2DCT寸法について制限された能力を提供する。
数値方法
US4,650,926[31]のNakamuraは、未処理2D座標データを補正するルックアップテーブルシステムを使用した、タブレットなどのエレクトログラフィシステムの数値補正のためのシステムを述べる。
【0029】
US5,101,081[32]のDrumは、遠隔手段による、タブレットなどのエレクトログラフィシステムの数値補正のためのシステムを述べる。
US5,157,227[33]のMcDermottは、記憶された定数を採用して、2Dx
Tを補正する数値方法を教示しており、記憶された定数は、動作中に使用されて、報告されたタッチのロケーションをゾーンまたは象限によって補正するための1つまたは複数の多項式が制御される。
【0030】
US5,940,065[3]およびUS6,506,983[4]のBabb他は、小さなプロセス変動さえも補正するために、ゾーンまたは象限によってセグメント化することなく、学習プロセス中に求められた係数を使用して、また、個々のユニットベースで、2DxT一様シートエレメントを線形化する数値方法を教示する。Babbによって開示される方法は、複雑で、「80個の係数」と4次多項式を必要とし、その係数は、厳密で、かつ、時間がかかる較正手順を通して求められなければならない。本発明者によって統括された試験では、通常の使用において許容可能である正確なレベルを生成するのに、6次多項式が必要とされること、および、熱ドリフトなどのために、結果が、較正後の後続の最小の変動をやはり非常に受けやすいことがわかった。特に、接続サイズおよび品質に関して
高い利得係数を有する特異点の役目を果たすため、角接続が、長期の座標変動に対する大きな要因であることがわかった。さらに、数値補正方法は、たとえ適度の分解能出力を生成するのにも、高分解能デジタル変換を必要とする。たとえば、品質9ビットの座標結果を提供するために、14ビットADCが必要とされることがわかった。増幅器システムおよびADCについて必要とされる余分の費用および電力は、多くの適用形態において、相当な額になる可能性がある。
【特許文献1】DE203,719
【特許文献2】US4,198,539
【特許文献3】US5,940,065
【特許文献4】US6,506,983
【特許文献5】US2,338,949
【特許文献6】US4,827,084
【特許文献7】US2,925,467
【特許文献8】US4,293,734
【特許文献9】US4,371,746
【特許文献10】US4,822,957
【特許文献11】US4,678,869
【特許文献12】US3,699,439
【特許文献13】US4,680,430
【特許文献14】US5,438,168
【特許文献15】US4,649,232
【特許文献16】US4,686,332
【特許文献17】US5,149,919
【特許文献18】US5,463,388
【特許文献19】US5,381,160
【特許文献20】US5,844,506
【特許文献21】US6,137,427
【特許文献22】US4,733,222
【特許文献23】US3,921,166
【特許文献24】US6,452,514
【特許文献25】US5,181,030
【特許文献26】US5,305,017
【特許文献27】US5,914,465
【特許文献28】WO04/040240
【特許文献29】WO2005/020056
【特許文献30】US6,288,707
【特許文献31】US4,650,926
【特許文献32】US5,101,081
【特許文献33】US5,157,227
【特許文献34】US5,730,165
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0031】
この分野で従来の研究が広範に行われたにも関わらず、比較的少数の外部接続を有し、低コストで、単一層で、大面積で、透明で、低歪の2DCTについての必要性がやはり存在する。
【課題を解決するための手段】
【0032】
本発明は、x位置を決定する電極およびy位置を決定する電極を含む電極パターンによって画定される感応エリアを有する基材を備える2次元位置センサを提供し、x電極およ
びy電極は、全体がx方向に延び、かつ、y方向にインタリーブし、x電極は、第1、第2、および第3グループのエレメントであって、第1および第2グループのエレメントのうちの隣接するエレメントが、感応エリアのある部分にわたってx方向に同一の広がりを持ち、第2および第3グループのエレメントのうちの隣接するエレメントが、感応エリアの別の部分にわたってx方向に同一の広がりを持つように形成される、第1、第2、および第3グループのエレメントを備え、その結果、x電極が、x方向において感応エリアにまたがる各比率容量性信号を提供する。
【0033】
x電極は、第4グループのエレメントをさらに備えてもよく、第3および第4グループのエレメントのうちの隣接するエレメントが、感応エリアのさらなる部分にわたって同一の広がりを持ち、その結果、x電極が、x方向において感応エリアにまたがる各比率容量性信号を提供する。
【0034】
本原理は、第5および第6グループのx電極を付加するために拡張することができる。地形的に、原理を、際限なく拡張することができる。しかし、実際には、外部接触するための、感応エリアの周囲縁領域に対する電極フィードスルーの厚さは、益々薄くなるため、ある時点で、雑音考慮事項および他の関連因子によって規定されるx電極のさらなるグループを付加することは実用的でなくなることになる。
【0035】
本発明の実施形態では、複数の外部電線が、感応エリアの周縁において電極に接続し、複数の外部電線は、x電極のグループのそれぞれのエレメントに接続される各電線と、y電極に接続される複数の電線とを含む。
【0036】
実施形態の一グループでは、中央スパイン(spine)が、設けられ、中央スパインの両側から延びるx電極の第3グループのエレメントを相互接続するために、感応エリアの周縁からy方向に延び、それにより、x電極の第3グループのエレメントが、感応エリ
アの周縁から外部に接触することが可能になる。
【0037】
好ましくは、スパインは、感応エリアを横切って上部から底部まで連続して延び、この場合、感応エリアの上部か、底部のいずれかに位置する単一接点で十分であるであろう。あるいは、スパインは、分割されてもよく、その場合、2つの外部接点が感応エリアの周縁に、1つの接点は感応エリアの上部に、1つの接点は感応エリアの底部に必要とされるであろう。
【0038】
スパインが設けられるとき、同じ高さ、すなわち、同じy位置のスパインの両側の対応するy電極が、追加の外部接続線を使用することを省くために、共通に接続されることができる。たとえば、単一外部接続線は、感応エリアの周縁の周りに延びる導電性トラックによって、スパインの両側でy電極に接続されることができる。
【0039】
スパインの実施形態では、感応エリアの周縁において、電極に接続する複数の外部電線が使用されてもよく、複数の外部電線は、感応エリアを左側と右側に概念的に分割する中央スパインに接続し、それにより、x電極の第3グループに接触する電線と、中央スパインの左側のx電極の第1グループのエレメントに接続される電線と、中央スパインの右側のx電極の第1グループのエレメントに接続される電線と、中央スパインの左側のx電極の第2グループのエレメントに接続される電線と、中央スパインの右側のx電極の第2グループのエレメントに接続される電線と、y電極に接続される複数の電線とを含む。
【0040】
x電極は、同一の広がりを提供するために、種々の地形的形態で構築されてもよい。
たとえば、同一の広がりを持つx電極の各グループのエレメントは、比率容量性信号を提供するために、同一の広がりのエレメントの距離にわたって相補的なテーパを有するこ
とができる。あるいは、同一の広がりを持つx電極の各グループのエレメントは、比率容量性信号を提供するために、同一の広がりのエレメントの距離にわたって面積が変わる隣接ブロックを有する。
【0041】
例によれば、中央スパインならびにx電極の第1、第2、および第3グループを有する実施形態を参照すると、第1および第3エレメントは、それぞれ、周縁へまたは周縁から、および、スパインへまたはスパインからテーパがつけられてもよく、第2エレメントは、第1および第3エレメントのテーパを相補するための2重テーパを持つ。あるいは、同じ実施形態の異なる実施態様では、テーパの代わりに、第1および第3エレメントは、それぞれ、周縁へまたは周縁から、および、スパインへまたはスパインから、面積が減少する相互接続されたブロックの形態をとってもよく、第2エレメントは、第1および第3エレメントのブロックを補うための、面積が変動するブロックを有する。
【0042】
y電極は、各外部電線に、個々に、かつ/または、グループで接続され、それにより、y方向の位置情報が提供される。これは、y位置情報が、信号がその上に現れる線から単純に引き出される、簡単でかつ確実な手法である。さらに、有意の信号が、2つ以上の電線上に現れる場合、補間、または、ある他の近似法を使用することができる。通常、各y電極について1つの外部線を可能にするほどに十分な外部線は存在しないであろう。その結果、たとえば、外部線につながる導電性金属トラックを使用して、隣接y電極を一緒にまとめることが必要となるであろう。たとえば、y電極は、2つ、3つ、または4つにグループ化されてもよい。
【0043】
y電極は、抵抗性エレメントによって相互接続され、その結果、比率容量性信号は、y電極のサブセットに接続される外部電線を通して出力され、それにより、y方向の位置情報が提供される。この実施態様では、y電極は、WO2004/040240[28]に開示される、いわゆるスライダを形成するように接続される。特に、抵抗性ストリップは、y電極の上に載る場合、導電性電極と並列であるために、短絡してなくなり、隣接するy電極間に延びる場合、WO2004/040240[28]の図6aに示すように、抵抗性相互接続を提供する。そのため、比率信号は、スライダの両端において、最小の2つの外部線、すなわち、上部y電極に接続された一方の外部線と底部y電極に接続された他方の外部線によってピックオフされることができる。中間ピックオフを付加することによって、すなわち、中間y電極に1つまたは複数の付加的な外部線を付加することによって、より高い精度を得ることができる。この手法は、一般に、利用可能な外部線の数が、有限であり、かつ、制限されている、典型的な数は11であるため、かなり柔軟性がある。スライダ手法の場合、必要な数の外部線が、x電極に接続するために割り当てられると、残りの利用可能な外部線は、全て、y電極接続のために使用することができる。
【0044】
y電極は、少なくとも2つのy電極の垂直に隣接するグループで配列されてもよく、各グループのy電極は、異なる垂直範囲を有し、その結果、比率容量性信号は、各グループの異なるy電極に接続される外部電線を通して出力され、それにより、y方向の位置情報が提供される。各グループのy電極は、好ましくは、直接に垂直に隣接する。すなわち、y電極間に介在するx電極を持たない。しかし、x電極が、指のサイズと比較して、y方向に小さい範囲、または、他の意図されるアクチュエータを有する場合、y電極のグループは、x電極を挿入されてもよい。y電極の垂直範囲の変動に基づく、この比率手法は、US6,288,707[30]、特に、その図4の実施形態に開示される。
【0045】
電極は、インジウム酸化錫(ITO)または任意の他の適した材料などの、透明材料で作られることができる。基材は、ガラスまたは透明プラスチック材料などの透明材料、たとえば、Perspexなどのポリメチルメタクリレート(PMMA)あるいは、Zeonor(TM)またはTopas(TM)などのシクロオレフィンポリマ(COP)で作
られることができる。しかし、一部の適用形態では、電極および/または基材が不透明である場合があってもよい。
【0046】
x方向およびy方向は、適切な座標系、最も一般的には、x方向およびy方向が直交するデカルト座標系によって定義されるが、x方向およびy方向が、非直交角度にあってもよいことが理解されるであろう。さらに、以下では、x方向およびy方向は、便宜上、それぞれ、水平および垂直と呼ばれることがあるが、これは重力の方向に対するなどの、実空間に対する特定のアライメントを意味しない。
【0047】
本発明をよりよく理解するため、また、本発明が実施されてもよい方法を示すために、ここで、例として、添付図面が参照される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0048】
図2は、電極パターンが、デバイス用の感応エリアを画定する第1の実施形態の2DCTについての電極パターンの代表的部分を示す平面略図である。電極は、明示的に示されないが、用紙の平面に載る上部表面を有する基材上に配列される。基材は、好都合には、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの可撓性透明プラスチックであってよい。基材は一般に絶縁性があるであろう。電極パターンは、数百Ω/□(オームパースクエア)の表面抵抗率を有するインジウム酸化錫(ITO)で作られる。これは、透明材料であり、そのため、ディスプレイ用途、あるいは、下にあるボタンまたは他のテンプレートが、目に見える必要がある他の用途に適する。
【0049】
より一般的には、電極パターンは、任意の適した導電性材料を堆積させるか、または、除去することによって作ることができる。堆積は、たとえば、気相堆積またはスクリーン印刷によることができる。除去は、たとえば、レーザエッチングまたは化学エッチングによることができる。
【0050】
電極パターンは、y位置を決定するy電極10、12およびx位置を決定するx電極14、16、18、20、22、24を画定する。図示するように、x電極とy電極は共に、一般に、x方向に延び、y方向にインタリーブする。y電極10,12は、単純なバー、すなわち、細長い長方形として形作られ、一方、x電極14〜24は、テーパの付いた三角形を有する。
【0051】
x電極が、最初に、より詳細に述べられる。y電極の説明がそれに続く。
x電極は、3つのグループに分類されることができる。第1グループの三角形テーパ付き電極14、24は、感応エリアの左手側と右手側に配列される。2重テーパを有する第2グループの電極16、22は、感応エリアの、それぞれ、左手側と右手側から中心に向かって、電極が内側に延びるように配列される。第3グループの電極18、20は、中央スパイン26から、それぞれ、左と右へ外側に延び、一体に形成される。第1および第2グループ14、16および24、22のエレメントのうちの隣接エレメントは、それぞれ、感応エリアの左側と右側に向かって、感応エリアの外側部分IおよびIVにわたってx方向に同一の広がりを持つ。第2および第3グループ16、18および22、20のエレメントのうちの隣接エレメントは、中央スパインの両側で、感応エリアの、それぞれ、内側部分IIおよびIIIにわたってx方向に同一の広がりを持つ。
【0052】
こうして、第1と第2グループまたは第2と第3グループの同一の広がりを持つx電極の隣接する各対は、参考文献[28]に記載される、いわゆる、スライダを形成する。特に、スライダは、参考文献[28]の図15に示される種類のものであり、こうしたスライダの動作を記述する、参考文献[28]の関連する内容は、参照により本明細書に組み込まれる。電極エレメントは、作動デバイス、通常、人の指に関して、適切に形作られ、
かつ、適切な寸法に作られて、x方向の相互伸張部の長さにまたがる、すなわち、x方向にオーバラップする比率容量性信号が提供されることが理解されるであろう。
【0053】
左側の2重テーパ付きx電極16は、x電極16の最も左の縁に近い感応エリアの左周縁においてy方向に延びる導電線30によって、外部線X1に共通に接続される。2重テーパ電極は、この外部接続を容易にするために、その最も左の端部に接合パッドエリア33を有することが留意される。
【0054】
左側テーパ付きx電極14は、x電極14の最も左の縁に近い感応エリアの左周縁においてy方向に延びる導電線32によって、外部線X2に共通に接続される。
中央スパイン26から延びるテーパ付きx電極18および20は、もちろん、スパインによって共通に接続され、スパイン26を通る感応エリアの周縁に対して電気接触部を有する。外部線X3は、スパイン26のベースに接触した電線34を通して中央スパインに接続する。
【0055】
右側テーパ付きx電極24は、対応する左側x電極14と同様に、x電極24の最も右の縁に近い感応エリアの右周縁においてy方向に延びる導電線36によって、外部線X4に共通に接続される。
【0056】
右側の2重テーパ付きx電極22は、拡大された接合パッドエリア39を使用して、対応する左側x電極16と同様に、x電極22の最も右の縁に近い感応エリアの右周縁においてy方向に延びる導電線38によって、外部線X5に共通に接続される。
【0057】
こうして、x電極14〜24は、読み出しのために、5つの外部線X1〜X5に外部から接触する。
y電極は、中央スパイン26の左と右に対して2つのセット10と12に分割される。既に述べたように、y電極は、単純なバー形状を有し、左では、x電極14、16、18の隣接する各セット間に、および、右では、x電極20、22、24の隣接する各セット間に配列される。y電極10および12は、導電線によって垂直に隣接するセットで接続されるため、感応エリアのy分解能は、この実施形態では、相互接続されたy電極の垂直範囲に相当する垂直距離に制限される。y電極をこうして一緒にまとめることは、y分解能を低下させるが、y電極について必要とされる外部線の数を少なく保つために行われる。示す例では、y電極の4つの対からなる、y電極の底部セットは、外部線Y1の部分を形成する導電性トラック50に共通に接続される。この図から明らかではないが、同じ高さのy電極の各対は、外部ランアラウンドトラックによって共通に接続される。次のセットアップは、y電極の3つの対からなるが、第1の対のみを見ることができ、さらなる外部線Y2用のトラック52に接続される。全部で、y電極の7つのセットが、関連する導
電性トラックを通して、それぞれの外部線Y1〜Y7に接続される。この実施形態では、y値は、これらの7つの外部線から取得され、単純な制御アルゴリズムについて7ユニットのy分解能のみを提供するが、隣接するy線間の補間によって、おそらく、さらなるy分解能を達成することができる。
【0058】
要約すると、2DCTは、3と4の垂直に隣接するセットで共通に接続された水平に延びる電極バーによる段階式y分解能と共に、感応エリアの幅の前後にまたがるx方向の4つのオーバラップ領域I〜IVに配列されたスライダによって擬似連続x分解能を提供する。
【0059】
中央スパインと2重テーパ電極の組合せは、x方向の広い範囲の感応エリアが、周縁を除いて、透明にされ、かつ、外部接続をなくされることができる大きな感応エリアを提供することを可能にする。さらに、電極パターンの設計は、指の物理的ロケーションからの
、容量性信号の重心のいずれの変位も、電極の横方向範囲によって制限されるため、手の影の効果は重要ではないことを意味する。たとえば、6インチ(150mm)対角感応エリアを有するデバイスを、この設計のために作ることができる。
【0060】
図3は、第1の実施形態による2DCTプロトタイプの、1:1の比率、すなわち、実際サイズを有する、一定比率に従う平面図であり、電極パターン、および、y電極に接続するための、電極パターンエリアの周縁における第1接続層を示す。参照を容易にするために、先の略図で覆われるエリアは、図の底部において点線の長方形で示される。
【0061】
全体のITO電極パターンが、基材40の主要部分を覆うことが明らかである。この例のパターンは、タッチスクリーン、または、検知部分を形成する他のデバイスのエリアに一致するする長方形エリアを覆う。先に述べた、x電極の4つのオーバラップ領域I〜IVもまた、マークをつけてある。全体が長方形である、基材40はまた、基材の左側の上中央にネックタブ42を有する。ネックタブ42は、後続の図を参照して述べるように、外部接触のために使用される。基材40の左手側、ネックタブ42に隣接する側では、y電極用の外部線Y1〜Y7を形成する導電性トラックの7つのグループ50〜62が存在し、線Y2〜Y7は、それぞれ、トラック52〜62を介して3つのy電極に接続され、Y1は、トラック50を介して4つのy電極に接続し、デバイスのこの左半分、すなわち、中央スパイン26の左に対する半分上で、全部で、22のy電極が存在することが見てわかるであろう。右手側では、まさに対応する配置構成が存在し、22の電極は、4つの電極が一緒にまとめられる底部を除いて、3つの電極でまとめられる。基材の右手側の外部線Y1〜Y7のトラック50〜62は、基材の上部を回って基材の左手側まで延び、その結果、y電極の、左側と右側の対応する対、および、共通に接続された対のグループは、単一導電性トラックによって結合される。
【0062】
図4は、図3の2DCTプロトタイプの平面図であり、電極パターン、および、x電極に接続するための、また、図3に示すy電極接続にy電極外部フィード線を接続するための、電極パターンエリアの周縁における第2接続層を示す。図3と図4の第1層と第2層との中間には、第1接続層と第2接続層のある部分間での電気接触を防止する絶縁エリア、および、第1接続層と第2接続層の他のある部分間での電気接触を確保するオープンエリアを提供する絶縁層が挿入される。
【0063】
y電極接続が、最初に述べられる。7つの導電性トラック44は、基材40の主要エリアの左側部分上のネックタブ42の上側部分に沿ってx方向に平行に延びる。導電性トラック44は、その後、扇型に広がり、y電極接続Y1〜Y7のそれぞれについて、図3の第1接続層内のトラック50〜62の部分の真上で、拡大接触パッド46で終端し、その結果、y電極グループのそれぞれへ/からの信号は、外部接触トラック44を通してフィードイン/フィードアウトされることができる。第2接続層上のY1〜Y7トラック44のそれぞれと、第1接続層内のY1〜Y7電線トラック50〜62のそれぞれとの間の電気接触を確保するために、各接触パッド46において絶縁層内にオープンエリアが存在する。Y1〜Y7トラックのそれぞれを覆う絶縁層内の絶縁エリアも存在し、絶縁エリアは、基材の左手側と右手側の両方でy電極を接触させるITOパターンの上に載る。
【0064】
x電極接続が、ここで、述べられる。外部接続X1〜X5用の5つの電線30〜38は、図2を参照して既に述べられており、図5のプロトタイプの第2接続層に見ることができる。見てわかるように、第1接続層と第2接続層との間に分布したy電極と対照的に、x電極接続は、第2接続層上に、全て設けられている。すなわち、トラック30〜38は、基材40の底面を回って延び、その後、ネックタブ42に送られる5つの平行トラックになり、ネックタブ42で、5つの平行トラックは、7つの平行y電極接続に合流する。x電極に接続するために、ITOエリアの各側面に垂直上方に延びるx電極接続トラック
およびパッドは、絶縁層によって、y電極接続トラックから絶縁されることが留意される。
【0065】
図5は、第1の実施形態のタッチスクリーンと共に使用するための、マルチチャネルセンサ回路140のシステムレベル略図である。この図では、センサ回路140は、x電極からの5つの容量性電極入力X1、X2、X3、X4、およびX5、ならびに、7つのy電極入力を表す単一容量性電極入力Ynを有するものとして示される。実際に、全部で、必要とされる12の線を提供するために、各y電極入力について1つの、7つのこうした線が存在することになる。充電制御線157を使用して、基準電圧レール158に接続された充電スイッチ156を使用して、全ての容量性入力X1〜X5およびY1〜Y7が同時に充電される。
【0066】
変形において、充電制御線157は、省略され、充電スイッチ156は、種々の電極を電源に絶えず接続するプルアップ抵抗と置き換えられる。プルアップ抵抗は、電荷検出器のアレイ内に層を放電させるのに使用される放電間隔より大きいRC時定数を提供するように選択された抵抗を有する。この抵抗は、たとえば、15000〜25000Ωであることができる。
【0067】
全ての充電電極を放電させるように、放電スイッチ162を作動させる単一放電制御線163の使用によって、図に示すように、電荷検出器に電荷を転送すると、チャネルX1〜X5およびY1〜Y7は、同時に作動する。転送または転送のバーストが起こった後、アナログマルチプレクサ182は、電荷検出器コンデンサ出力のうちのどれが、マイクロプロセッサ168の制御下で増幅器184およびADC186に送られ、それから、外部制御およびデータ採取回路要素、通常、PCに送られるかを選択する。さらに、リセット制御線190によって制御されるリセットスイッチ188のアレイは、各パルスまたはパルスのバースト後に作動されて、容量性入力を既知の基準値に(たとえば、グラウンドに)リセットする。各チャネルセンサの回路エレメントの多くが、明確にするために、図から省略されたことが、当業者には明らかになるであろう。xチャネルX1〜X5に関して、参考文献[28]および[30]などのHarald Philippによる従来技術の特許公報に
記載される「スライダ」手法を使用して、信号から得られる必要がある比率情報を考慮するために、xチャネルX1〜X5が、駆動され、信号が処理される必要があるであろう。センサ回路要素およびセンサ回路要素をバーストなどで駆動する方法のさらなる詳細は、参考文献[28]、[30]および[34]などのHarald Philippによる従来技術の特
許公報において利用可能である。
【0068】
第1の実施形態を要約すると、この設計は、中央スパインがセンサエリアを左半分と右半分に分割する、中心対称電極パターンであることが、ここで、理解されるであろう。中央スパインは、クリスマスツリーの「幹」を形成し、ツリーの「枝」は、幹の両側から外に延びる単一テーパ電極であり、単一テーパ電極は、センサエリアの側面に外部から接続された2重テーパ電極の2つのセットの第2テーパと同一の広がりを持ち、2重テーパ電極の2つのセットの第1テーパは、センサエリアの側面に同様に外部から接続された、さらなる2つの単一テーパ電極のセットと同一の広がりを持つ。全て、水平方向で検知するためのものである、これらの電極は、センサエリアの側面に外部から接続され、かつ、垂直位置検知電極を形成するバーと垂直方向にインタリーブされる。検知エリアは、12の外部接続、すなわち、テーパ電極のセットのそれぞれに接続された、水平検知用の5つの接続と、22の垂直電極行用の7つの接続によって動作し、垂直分解能が低下するという犠牲を払って、外部接続の総数を減らす、この低減は、3または4の垂直電極行の垂直に隣接するグループを共通に接続することによって達成される。さらに、構造が、4層(接続について2層)と、2つの接続層間の接続を制御する絶縁層と、省かれてもよく、また、接続層の一方の上に直接形成されてもよい、電極パターン層とを有する方法が述べられ
た。
【0069】
本発明の第2の実施形態が、ここで、述べられる。ほとんどの点において、第2の実施形態は、第1の実施形態と同じである。同じITO電極パターンが使用される。さらに、x電極用の外部接続は、まさに同じであり、その結果、電極パターン層および第1導電層は、まさに同じである。第2の実施形態と第1の実施形態との差は、y検知にある。第1の実施形態では、電極バーは、離散的なy位置情報を提供し、分解能は、y電極バーの垂直分離、または、外部接続線の数を減らすために、複数の隣接するy電極バーが共通に接続される場合、共通に接続されるy電極バーの各グループの垂直分離によって規定される。第2の実施形態では、同じy電極配置構成が使用される、すなわち、水平バーは、x電極の間でインタリーブされるが、y電極バーは、いわゆる、「スライダ」配置構成[28]で、互いに抵抗接続されて、垂直方向の擬似連続位置情報が、適当な外部測定回路要素に対する接続によって得られることが可能になる。
【0070】
図6は、本発明の第2の実施形態の2DCTについての、電極パターンおよびy接続の部分を示す平面略図である。ほぼ一定比率に従う人の指も示される。x電極およびその外部接続トラックは、明確にするために省略される。図は、検知エリアの左半分の中央部を示しており、中央部は、第1の実施形態と同様に、多数の垂直にオフセットしたy電極バー10を有し、13のy電極バーが示される。各バーは、導電性線、すなわち、金属線70によって、垂直に隣接する1つまたは複数のバーに接続され、離散的な抵抗器72が、線に直列に接続される。y電極バー10は、Y検知用の外部接続線につながる導電性トラックを介して外部から接続される。図では、4つのこうした外部接続線54’〜60’が、2つのおき、または、3つのおきのy電極に接続されるのが示される。
【0071】
電気的に、抵抗器72およびそのインターコネクト70は、隣接するy電極バー10間の抵抗経路を提供し、この抵抗経路は、導電性外部接続線54’と56’、および、56’と58’、などの垂直に隣接する対間に延びる。(隣接する線の任意の1つの対、たとえば、54’と56’の場合、これは、参考文献[28]の図6aの実施形態のスライダと電気的に同じである。)たとえば、参考文献[28]に記載される測定回路要素、または、この目的のために、当技術分野で知られている他の測定回路要素を使用して、参考文献[28]に記載されるように、比率解析を使用して、y位置が検出される。
【0072】
一般に、スライダの端部接続を形成する、第2の実施形態の最低限の2つのこうした外部接続が存在しなければならない。これらの端部接続は、好ましくは、一番上と一番底のy電極、または、少なくとも上部と底部に近いy電極に接続されるべきである。y方向に沿って複数のスライダを効果的に形成することによって、y位置検知精度を改善するために、これらの2つの端部接続間に1つまたは複数のさらなる外部接続を設けることも有利である。通常、外部接続の数を一定数に制限するという、コストによって課される希望が存在することになり、その場合、x電極について十分な線を割り当てた後に、予備の外部線が存在するほどの多さのy電極外部線を設けることができる。
【0073】
図7は、第2の実施形態の変形についての、電極パターンとy接続の部分を示す図6と類似の平面略図である。y電極バー10および外部接続線52’〜60’は、図6を参照して述べたものと同じ機能を果たす。この変形では、垂直に隣接するy電極に接続するために、離散的な抵抗器を使用する代わりに、y電極バーのそれぞれの上を垂直に延びる、(y方向に)ユニット長当たり一様な抵抗の抵抗ストリップ74が設けられる。電極バーは、本質的に、金属性、すなわち、導電性であるため、y電極上に載る抵抗ストリップの部分は、電気的に非アクティブである。それは、垂直方向に観察すると、抵抗ストリップが、実際上、y電極と並列に接続され、そのため、短絡してなくなるからである。こうして、各y電極バーの中間の抵抗ストリップの部分は、図6の離散的な抵抗器と同じ方法で
各y電極の間の抵抗経路を形成する。抵抗ストリップ74は、高抵抗フィルム、たとえば、炭素ベースの厚いフィルムで作られる。
【0074】
図8は、第2の実施形態による、2DCTプロトタイプの平面図であり、電極パターン、および、y電極に接続するための、電極パターンエリアの周縁の第1接続層を示す。図8は、第1の実施形態用の図3と比較される。本質的に、ネックタブ42を有する基材40は、同じ構造を保持し、唯一の差は、2つおき、または、3つおきのy電極だけが、外部接続線50’〜60’によって接続され、第1の実施形態の共通接続は省略される。例外は、電気トラック50’に共通に接続される底部の2つのy電極である。さらに、y電極は、7つではなく、全部で6つの外部線Y1〜Y6によって供給されることが留意される。
【0075】
図9は、第2の実施形態による2DCTプロトタイプの平面図であり、y電極間に抵抗エレメントを接続するための抵抗層を示す。この層は、第2の実施形態に特有であり、y電極バーの外側端の端部にわたって検知エリアの各側面を垂直上方に延びる抵抗経路74を提供する。垂直に延びる各抵抗経路74は、適した抵抗率の材料の単一トラックによって形成される。この層はまた、抵抗性の高い材料75(灰色シェーディング)によって部分的に覆われ、材料75は、基材の周辺領域、および、同様に、基材の主要部分に隣接するネックタブの一部を覆うことが留意される。抵抗材料は、抵抗経路75が、y電極バーのそれぞれの外側端部に直接接続するように、関連する抵抗材料経路75にわたって左右に入れ違いになる城郭風の、または、銃眼模様の構成74で終端するが、x電極の端部を交差するところで被覆され、それにより、x電極との好ましくない電気相互接続が防止される。代替法は、x電極端部を交差することを回避するために、蛇行経路74を有すること、たとえば、城郭風の、または、銃眼模様の経路をたどることである。
【0076】
図10は、図8の2DCTプロトタイプの平面図であり、電極パターン、および、x電極に接続するための、また、図8に示すy電極接続にy電極外部フィード線を接続するための、電極パターンエリアの周縁における第2接続層を示す。これは、1つ少ないY線が存在することを除いて、第1の実施形態の図4とほとんど同じである。すなわち、x電極外部接続X1〜X5および関連するトラック30〜38は、同じであり、(この第2の実施形態では、1つ少ないことを除いて)第1接続層の一致するトラックに接続するための、ネックタブ42から延びるY外部接続Y1〜Y6についての外部接続線44も同じである。さらに、絶縁層は、第1の実施形態と類似の、適したオープンエリアと絶縁エリアを装備する。
【0077】
ドライブおよびデータ採取回路要素は、この場合、y電極信号ならびにx電極信号の「スライダ」タイプ操作が必要になることを除いて、第1の実施形態に関して述べたものと類似することになる。既に述べたように、適した回路要素は、参考文献[28]ならびに参考文献[30]および[34]などの、Harald Philippの名のもとに従来特許公報に
記載される。
【0078】
図11は、第3の実施形態についての、電極パターンの部分を示す平面略図である。第1および第2の実施形態と違って、第3の実施形態は、中央スパインを持たない。中央部の代わりに、デバイスの左側と右側に外部から接触する2重テーパ電極のグループの同一の広がりの領域によって、検知エリアが画定される。図を参照すると、y電極10は、それぞれが、中央スパインが無い状態で、検知エリアの一方の側から他方の側へ横切って延びる単一バーである。y電極10は、左側または右側から排他的か、いずれかの側から部分的か、または、両側から2重に接触されてもよい。x電極は、y電極の垂直に隣接する各対の間に配列され、x電極の4つのグループ80、82、84、および86で構成される。x電極のグループ80および86は、検知エリアの左側と右側からそれぞれ延びる単
一テーパ電極である。x電極のグループ82および84は、検知エリアの左側と右側から、同様に、それぞれ延びる2重テーパ電極である。x分解能についての、検知エリアの感応部は、異なるx電極グループの相互伸張部の3つの部分で形成される。3つの部分とは、すなわち、x電極グループ80および82のx方向の同一の広さによって画定される感応エリアの左側の第1部分Iと、2重テーパx電極グループ82および84のx方向の同一の広さによって画定される感応エリアの中央領域の第2部分IIと、x電極グループ84および86のx方向の同一の広さによって画定される感応エリアの右側の第3部分IIIである。こうして、第1と第2、または、第2と第3、または、第3と第4のグループの同一の広がりを持つx電極の隣接する各対は、参考文献[28]に記載される、いわゆる、スライダを形成する。外部接続は、第1と第2の実施形態と同じであり、こういう理由で、ここでは、2度は示されない。しかし、x電極に必要とされる4つの外部接続線X1〜X4が存在することが留意される。y電極の場合、同じ検討事項が、第1と第2の実施形態に関して当てはまる。この点に関し、第3の実施形態の場合、y電極アドレス指定は、第1か、第2のいずれかの実施形態に従ってもよいことが留意される。
【0079】
図12は、第3の実施形態による2DCTプロトタイプの平面図であり、電極パターンを示す。これは、図12のパターン構造を採用し、15行のx電極のセットが、16行のy電極のセットとインタリーブする。基材40は、底面に配列されたネックスタブ42を有し、ネックスタブ42は、この実施形態の場合、より好都合な配置であることも留意される。底部の4つのy電極バーは、(第1の実施形態の手法に従って)共通に接続され、他のy電極バーは、3つの電極のグループで共通に接続されて、5つの線Y1〜Y5を有する外部測定回路に接続される5つの離散的な行に制限されるy分解能が提供される。y分解能の改善は、第2の実施形態の手法に従うようにプロトタイプを変更することによって達成されるであろう。4つのx電極のグループはそれぞれ、それ自体の外部線X1〜X4を有する。そのため、全部で、9つの外部接続線が存在する。簡潔にするために、プロトタイプの他の層は、この実施形態では示されないが、一般に同じ手法が、第1と第2の実施形態に関して採用されることが理解されるであろう。
【0080】
図13は、第4の実施形態についての、電極パターンの部分を示す平面略図である。x電極82、84、86、88は、x電極オーバラップI、II、およびIIIの3つのx位置感応列を提供するように、第3の実施形態と同じ方法で配列される。(代替法では、x電極は、第1と第2の実施形態と同様に配列されることができる。)しかし、第4の実施形態では、y電極は、先に実施形態と異なる配置構成を有する。すなわち、第4の実施形態では、y電極は、添付図面の図1に示す従来技術の比率対形成手法、すなわち、参考文献[30]の図4に示すy電極構造に従う。
【0081】
この配置構成では、電極パターンの各ユニットについて、x電極の隣接する各行82、84、86、88の間で、異なる面積の独立にアドレス指定される隣接するy電極が存在し、その結果、ユーザの指または他のアクチュエータが、これらのy電極に近接すると、2つの独立にアドレス指定される隣接するy電極は、相対面積でスケーリングされる大きさを有するそれぞれの信号を提供する。これらの信号間の比は、各行において、独立にアドレス指定されるy電極バーの隣接する対の相対面積を変えることによって、各y電極ユニット内のy位置に固有にされる。示す例では、各ユニットは、上部から底部までの、1:0、1:2、1:1、2:1、0:1の面積比を有する5つのy電極行を有し、第1の値は、共通に接続されたy電極92、94、96、98の第1セット90から得られる信号であり、第2の値は、共通に接続されたy電極102、104、106、108の第2セット100から得られる信号である。ゼロ値は、この例では、各ユニットの上部と底部のy電極行についてそうであるように、その行について、y電極が、他のセットからのy電極だけから形成されことを示す。第1セット90は、線Y1に外部から接続され、第2セット100は線Y2に外部から接続される。さらなる各電極パターンユニットは、さら
なる2つの外部Y接続を必要とするであろう。たとえば、15行のy電極と14行のx電極を有する、図13に示す電極パターンを使用するセンサでは、6つのY接続Y1〜Y6および4つのX接続X1〜X4、すなわち、全部で10を必要とする3つのユニットが存在するであろう。
【0082】
原理上、任意の数のy電極行は、共通にアドレス指定されるy電極の2つのセットを有するユニットにグループ分けされることができる。しかし、実際には、数は、精度制約によって制限されるであろう。ユニット当たりのy電極行の数は、少なくとも、3であるが、4、5(図と同様)、6、7、8、9、10、またはそれ以上であってよい。
【0083】
示す例では、y電極の対が使用されるが、原理上、3以上のy電極が使用されることができ、位置をエンコードするために、相対面積が使用されることができ、その場合、所与の雑音レベルについて、より大きなユニット、すなわち、単一対の外部y位置接続によって、より多くの数の行をアドレス指定することができるユニットを作ることが可能であることになることが理解されるであろう。
【0084】
さらに、処理回路要素が、図示する例と同様に、各ユニットにおいて、y位置に関して滑らかに変化する表面積比を生成することが好都合であるが、原理上、この変化は、適当な処理回路要素を用いて、yに関して任意であることができる。
【0085】
Yセットは、ロケーションYに関して、Y1とY2との間で滑らかに変化する表面積比を生成するような配置によって変化するy軸寸法を有する、交互に配置されたY1接続長方形ストライプとY2接続長方形ストライプ、それぞれ、3と4からなる。y軸ストライプ3と4の各隣接対の和は、任意の2つの対のストライプについて、静電容量の和が同じになる、すなわち、各ストライプの対について、C(Y1)+C(Y2)=C(Y)であるように一定にされる。こうして、ユーザの指が、y軸に沿って移動するにつれて、より大きな静電容量値が、計算機になる。
【0086】
図14は、第5の実施形態についての電極パターンの一部を示す平面略図である。パターンは、ここで、先の実施形態のパターンと異なっており、異なる点は、2重テーパx電極16’が、「ストークビル(stork bill)」から「蝶ネクタイ」へ反転し、テーパが、中央から離れるのではなく、2重テーパの中央に向かっていることである。この2重テーパ形状は、スパイン26’を有する実施形態を参照して示されるが、スパイン無し設計で使用されることもできる。単一テーパx電極14’、18'は、相応して反転して、蝶ネク
タイ2重テーパ電極16’との、必要とする同一の広がりを形成する。
【0087】
図15は、第6の実施形態について、電極パターンの部分を示す平面略図である。この実施形態は、図2に示す第1の実施形態と比較することによって理解することができる。第1の実施形態と同様に、検知エリアは、中央スパイン26’’によって、左半分と右半分に分割される。y検知は、左側x電極14’’、16’’、18’’の行および右側x電極20’’、22’’、24’’の行と、それぞれインタリーブした、左側y電極バー10’’および右側y電極バー12’’によって実施される。同じ参照数字は、第6の実施形態について2重プライム記号が付加された,対応する電極の参照数字について使用さ
れることが留意される。
【0088】
x電極およびy電極の全体の配置構成は、第1の実施形態の場合と同じであり、y電極
の形状も同じであるが、x電極の形状が異なる。同一の広がりの領域を形成するために、滑らかな三角形のテーパを付ける代わりに、x電極は、銃眼模様の形状を有し、x電極グループ14’’と16’’、16’’と18’’、20’’と22’’、および、22’’と24’’の間の同一の広がりは、y方向の櫛歯様かみ合いによって形成され、それに
より、同一の広がりを持つ電極対からの隣接するブロックは、x位置に固有の面積比を規定した。作動エリア、たとえば、指の接触エリアが、図に概略的に示すように、検知エリアの左半分上で点線の卵形を有する、適切なサイズであると仮定すると、x電極の同一の広がりを持つ対から生じる所望のx依存の比率信号変化は、櫛歯様かみ合い形状によって、y方向に提供される面積比によってやはり達成される。櫛歯様かみ合い配置構成は、ボタンのアレイに主に使用されるセンサエリアにとって好ましい場合がある。それは、櫛歯様かみ合い配置構成が、図で「w」として示される、各櫛歯様かみ合いユニットの幅に相当するx位置情報の段階的変化を提供するためである。こうして、x位置情報とy位置情報は共に、ボタンアレイについて好ましい実施態様である、段階的感度を与えられることができる。示す例では、x位置比率信号に14段階、スパイン26’’の両側に7段階が存在することになることが見てわかる。
【0089】
感応エリアを概念的に長方形グリッドに細分する、水平と垂直の両方向に段階的感度を有するこの種の実施形態は、x電極とy電極の両方の「スライダ」タイプ構成によって提供される、水平と垂直の両方における擬似連続感度が存在する、第2または第4の実施形態と対照をなす。
【0090】
図16は、本発明の上述した実施形態のうちの任意の実施形態による、2DCTを組み込むガラスタッチパネルデバイスの平面略図である。基材40上に搭載される(carry)先
に述べた2DCTセンサエリアは、たとえば、5mm厚のガラスパネル116の下面に取り付けられ、ボタンパターンシート110が、ガラスパネル116の下面と基材40との間に挟まれる。ボタンパターンシート110は、静的な印刷シートであるが、他の場合には、複数のボタンパターン間で動的に変更するディスプレイデバイス、および/または、2DCTが組み込まれるデバイスの制御にとって重要である、電力または時間などの、あるスカラー量を制御するための、細長いバーの投影図などの連続体機構を有するディスプレイと置き換えられることができる。一般に、パネル116は、ガラスである必要はないが、任意の適した誘電体材料であることができる。通常、パネル116は、静的または動的ディスプレイを用いて集積化することを可能にするために透明であることになる。パネルは、通常、電子レンジの扉、調理機の上部パネル、または、保守要員によって現場で使用するための携帯ワークフロートラッキングデバイスのハウジングなどの、大きなデバイスの一部を形成するであろう。
【0091】
例として、ボタンパターンシート110は、5×6グリッドに適合するアレイであって、底部右角に2倍サイズボタンを有し、それによって、全部で、30−1=29のボタンを提供する、アレイを示すものとして示される。センサエリアからの外部接続線は、ネックタブ42を通してプリント回路基板(PCB)112によって搭載される測定回路に供給される。測定回路PCBは、ネックタブ42の端部に取り付けられ、ガラスパネル116の下面にも固定される。電気配線114は、測定回路を、さらなるデジタル電子機器および電源に接続する。
【0092】
本発明を使用する2DCTは、種々の付加的な機構を組み込んでもよいことが理解されるであろう。たとえば、ある用途では、「ウェークアップ」機能を有し、それにより、デバイス全体が、「スリープする」、あるいは、ある休止状態またはバックグラウンド状態になることが望ましい。こうした場合、ある距離離れたところに人の体の部分が単に接近することによって、ウェーク信号を得ることが望ましいことが多い。エレメントは、ユニットがバックグラウンド状態にある間に、位置ロケーションに関係無く、大きな単一容量性電極として駆動されることができる。この状態の間に、電子ドライバロジックは、2D座標として処理するのに必ずしも十分ではないが、対象物または人が、接近していると判定するのに十分である、信号の非常にわずかの変化を探す。電子機器は、その後、システム全体を「ウェークアップ」させ、エレメントは、再度、真の2DCTになるように駆動
される。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】2DCTについての従来技術の電極パターンを示す平面略図。
【図2】本発明の第1の実施形態の2DCTについての電極パターンの部分を示す平面略図。
【図3】第1の実施形態による2DCTプロトタイプの平面図であり、電極パターン、および、y電極に接続するための、電極パターンエリアの周縁における第1接続層を示す平面図。
【図4】図3の2DCTプロトタイプの平面図であり、電極パターン、および、x電極に接続するための、また、図3に示すy電極接続にy電極外部フィード線を接続するための、電極パターンエリアの周縁における第2接続層を示す平面図。
【図5】第1の実施形態についてのドライブおよびデータ採取回路要素のシステムレベル略図。
【図6】本発明の第2の実施形態の2DCTについての、電極パターンおよびy接続の部分を示す平面略図。
【図7】第2の実施形態の変形についての、電極パターンとy接続の部分を示す図6と類似の平面略図。
【図8】第2の実施形態による、2DCTプロトタイプの平面図であり、電極パターン、および、y電極に接続するための、電極パターンエリアの周縁の第1接続層を示す平面図。
【図9】第2の実施形態による2DCTプロトタイプの平面図であり、y電極間に抵抗エレメントを接続するための抵抗層を示す平面図。
【図10】図8の2DCTプロトタイプの平面図であり、電極パターン、および、x電極に接続するための、また、図8に示すy電極接続にy電極外部フィード線を接続するための、電極パターンエリアの周縁における第2接続層を示す平面図。
【図11】第3の実施形態についての、電極パターンの部分を示す平面略図。
【図12】第3の実施形態による2DCTプロトタイプの平面図であり、電極パターンを示す平面図。
【図13】第4の実施形態についての、電極パターンの部分を示す平面略図。
【図14】第5の実施形態についての電極パターンの一部を示す平面略図。
【図15】第6の実施形態について、電極パターンの部分を示す平面略図。
【図16】本発明を使用する2DCTを組み込むガラスタッチパネルデバイスの平面略図。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
x位置を決定する電極およびy位置を決定する電極を含む電極パターンによって画定される感応エリアを有する基材を備える2次元位置センサであって、前記x電極および前記y電極は、全体がx方向に延び、かつ、y方向にインタリーブし、前記x電極は、第1、第2、および第3グループのエレメントであって、第1および第2グループのエレメントのうちの隣接するエレメントが、前記感応エリアの一部分にわたってx方向に同一の広がりを持ち、第2および第3グループのエレメントのうちの隣接するエレメントが、前記感応エリアの別の部分にわたってx方向に同一の広がりを持つように形成される、第1、第2、および第3グループのエレメントを備え、その結果、前記x電極が、x方向において前記感応エリアにまたがる各比率容量性信号を提供するセンサ。
【請求項2】
前記x電極は、第4グループのエレメントをさらに備え、前記第3および第4グループのエレメントのうちの隣接するエレメントが、前記感応エリアのさらなる部分にわたって同一の広がりを持ち、その結果、前記x電極が、x方向において前記感応エリアにまたがる各比率容量性信号を提供する請求項1に記載のセンサ。
【請求項3】
前記感応エリアの周縁において、前記電極に接続する複数の外部電線をさらに備え、前記複数の外部電線は、
前記x電極のグループのそれぞれのエレメントに接続される各電線と、
前記y電極に接続される複数の電線と、を含む請求項2に記載のセンサ。
【請求項4】
中央スパインをさらに備え、前記中央スパインは、前記中央スパインの両側から延びるx電極の前記第3グループのエレメントを相互接続するために、前記感応エリアの周縁からy方向に延び、それにより、x電極の前記第3グループのエレメントが、前記感応エリ
アの周縁から外部に接触することが可能になる請求項1に記載のセンサ。
【請求項5】
前記感応エリアの周縁において、前記電極に接続する複数の外部電線をさらに備え、前記複数の外部電線は、
前記感応エリアを左側と右側に概念的に分割する前記中央スパインに接続し、それにより、x電極の前記第3グループに接触する電線と、
前記中央スパインの左側のx電極の前記第1グループのエレメントに接続される電線と、
前記中央スパインの右側のx電極の前記第1グループのエレメントに接続される電線と、
前記中央スパインの左側のx電極の前記第2グループのエレメントに接続される電線と、
前記中央スパインの右側のx電極の前記第2グループのエレメントに接続される電線と、
前記y電極に接続される複数の電線と、を含む請求項4に記載のセンサ。
【請求項6】
同一の広がりを持つx電極の各グループのエレメントは、前記比率容量性信号を提供するために、同一の広がりの前記エレメントの距離にわたって相補的なテーパを有する請求項1から5のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項7】
同一の広がりを持つx電極の各グループのエレメントは、前記比率容量性信号を提供するために、同一の広がりの前記エレメントの距離にわたって面積が変わる隣接ブロックを有する請求項1から5のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項8】
前記y電極は、各外部電線に、個々に、かつ/または、グループで接続され、それによ
り、y方向の位置情報が提供される請求項1から7のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項9】
前記y電極は、抵抗性エレメントによって相互接続され、その結果、比率容量性信号は、前記y電極のサブセットに接続される外部電線を通して出力され、それにより、y方向の位置情報が提供される請求項1から7のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項10】
前記y電極は、少なくとも2つのy電極の垂直に隣接するグループで配列され、各グループの前記y電極は、異なる垂直範囲を有し、その結果、比率容量性信号は、各グループの異なるy電極に接続される外部電線を通して出力され、それにより、y方向の位置情報が提供される請求項1から7のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項11】
前記電極は、透明材料できている請求項1から10のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項12】
前記基材は、透明材料できている請求項1から11のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項1】
x位置を決定する電極およびy位置を決定する電極を含む電極パターンによって画定される感応エリアを有する基材を備える2次元位置センサであって、前記x電極および前記y電極は、全体がx方向に延び、かつ、y方向にインタリーブし、前記x電極は、第1、第2、および第3グループのエレメントであって、第1および第2グループのエレメントのうちの隣接するエレメントが、前記感応エリアの一部分にわたってx方向に同一の広がりを持ち、第2および第3グループのエレメントのうちの隣接するエレメントが、前記感応エリアの別の部分にわたってx方向に同一の広がりを持つように形成される、第1、第2、および第3グループのエレメントを備え、その結果、前記x電極が、x方向において前記感応エリアにまたがる各比率容量性信号を提供するセンサ。
【請求項2】
前記x電極は、第4グループのエレメントをさらに備え、前記第3および第4グループのエレメントのうちの隣接するエレメントが、前記感応エリアのさらなる部分にわたって同一の広がりを持ち、その結果、前記x電極が、x方向において前記感応エリアにまたがる各比率容量性信号を提供する請求項1に記載のセンサ。
【請求項3】
前記感応エリアの周縁において、前記電極に接続する複数の外部電線をさらに備え、前記複数の外部電線は、
前記x電極のグループのそれぞれのエレメントに接続される各電線と、
前記y電極に接続される複数の電線と、を含む請求項2に記載のセンサ。
【請求項4】
中央スパインをさらに備え、前記中央スパインは、前記中央スパインの両側から延びるx電極の前記第3グループのエレメントを相互接続するために、前記感応エリアの周縁からy方向に延び、それにより、x電極の前記第3グループのエレメントが、前記感応エリ
アの周縁から外部に接触することが可能になる請求項1に記載のセンサ。
【請求項5】
前記感応エリアの周縁において、前記電極に接続する複数の外部電線をさらに備え、前記複数の外部電線は、
前記感応エリアを左側と右側に概念的に分割する前記中央スパインに接続し、それにより、x電極の前記第3グループに接触する電線と、
前記中央スパインの左側のx電極の前記第1グループのエレメントに接続される電線と、
前記中央スパインの右側のx電極の前記第1グループのエレメントに接続される電線と、
前記中央スパインの左側のx電極の前記第2グループのエレメントに接続される電線と、
前記中央スパインの右側のx電極の前記第2グループのエレメントに接続される電線と、
前記y電極に接続される複数の電線と、を含む請求項4に記載のセンサ。
【請求項6】
同一の広がりを持つx電極の各グループのエレメントは、前記比率容量性信号を提供するために、同一の広がりの前記エレメントの距離にわたって相補的なテーパを有する請求項1から5のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項7】
同一の広がりを持つx電極の各グループのエレメントは、前記比率容量性信号を提供するために、同一の広がりの前記エレメントの距離にわたって面積が変わる隣接ブロックを有する請求項1から5のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項8】
前記y電極は、各外部電線に、個々に、かつ/または、グループで接続され、それによ
り、y方向の位置情報が提供される請求項1から7のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項9】
前記y電極は、抵抗性エレメントによって相互接続され、その結果、比率容量性信号は、前記y電極のサブセットに接続される外部電線を通して出力され、それにより、y方向の位置情報が提供される請求項1から7のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項10】
前記y電極は、少なくとも2つのy電極の垂直に隣接するグループで配列され、各グループの前記y電極は、異なる垂直範囲を有し、その結果、比率容量性信号は、各グループの異なるy電極に接続される外部電線を通して出力され、それにより、y方向の位置情報が提供される請求項1から7のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項11】
前記電極は、透明材料できている請求項1から10のいずれか1項に記載のセンサ。
【請求項12】
前記基材は、透明材料できている請求項1から11のいずれか1項に記載のセンサ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2007−323650(P2007−323650A)
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−142786(P2007−142786)
【出願日】平成19年5月30日(2007.5.30)
【出願人】(303033185)
【氏名又は名称原語表記】PHILIPP,Harald
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−142786(P2007−142786)
【出願日】平成19年5月30日(2007.5.30)
【出願人】(303033185)
【氏名又は名称原語表記】PHILIPP,Harald
【Fターム(参考)】
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