説明

2次電池劣化度推定装置及びその方法

【課題】本発明は、劣化の要因毎に2次電池の劣化に寄与した度合いを推定できる2次電池劣化度推定装置及び推定方法を提供することを課題とする。
【解決手段】2次電池10−1〜10−nが所定の制御ルールの範囲内の元に置かれた状態から外れた、予め規定された異常となる劣化要因を異常劣化要因と規定したときに、コントローラ60は、この異常劣化要因毎の劣化関数から当該異常に該当する時間に基づいた異常劣化要因毎評価値を算出する。そしてコントローラ60は、この異常劣化要因毎評価値を劣化要因毎に積算したのちメモリ61内の不揮発領域に保存する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器に搭載された2次電池の劣化の度合いの評価技術に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、充電して繰り返し使用可能な2次電池は様々な機器に搭載されて、用いられている。特に電気自動車やハイブリッドカー等の普及に伴って、リチウムイオン電池等の大容量の2次電池を搭載する車両が多くなっている。
【0003】
そして通常電気自動車やハイブリッドカー等用の大容量の2次電池は、複数の2次電池を組み合わせて車両に搭載されている。
2次電池は、その使用において充放電を繰り返してゆくとだんだん劣化してゆき、充電量が小さくなってゆく。
【0004】
これに対処するため、車両に搭載された2次電池の状態を検出するための様々な方法が提案されている。
例えば特許文献1は、車両に搭載されている2次電池の中に劣化特性の悪いものが含まれているかどうかを検出する技術が開示されている。特許文献1の方法では、車両の走行時に2次電池の容量劣化率を算出する。また充放電の繰返し回数と非使用時の保存時間からサイクル劣化率と非使用時の保存劣化率とを算出し、このサイクル劣化率と保存劣化率との和を特性劣化率とする。そしてこの容量劣化率と特性劣化率とを比較することにより、2次電池の劣化が標準の劣化特性より特に劣っているか 否かを判断する。
【0005】
また特許文献2には、2次電池の異常劣化を精度良く検出する技術が開示されている。特許文献2の電池異常劣化検出装置では、2次電池の充放電回数を充放電状態の履歴に基づいて補正し、その補正された充放電回数に基づいて標準電池のサイクル劣化率を算出する。そして、算出された標準電池のサイクル劣化率と容量劣化率とに基づいて、電池の劣化状態の異常を検出する。すなわち、電池の実際の劣化状態と、その電池と同様の使われ方をした標準電池 の劣化状態とを比較することにより劣化状態の異常を検出する。
【0006】
さらに特許文献3は、車載用バッテリの状態を精度高く推定する方法について開示されている。特許文献3の方法では、エンジン始動時のバッテリの電圧及び電流から内部抵抗を求め、また充電時のバッテリ電流の積算値とバッテリの温度からバッテリの空き容量を求め、この内部抵抗と空き容量からバッテリの残存容量及び劣化度を求めている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2000−12098号公報
【特許文献2】特開2004−14205号公報
【特許文献3】特開2010−209733号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
2次電池は、その充放電に以外にも電池温度等様々な要因によって劣化していく。
しかしこれまで提案されている2次電池の劣化度合いを求める方法は、2次電池が劣化しているか否か、あるいは2次電池全体での劣化度合いを求めるものであった。
【0009】
しかし電気自動車やハイブリッドカー等の大容量の2次電池を搭載する車両や、2次電池そのものの開発には、どの要因がどの程度2次電池の劣化に寄与しているかを知ることが重要になる。
【0010】
そこで本発明は、劣化の要因毎に2次電池の劣化に寄与した度合いを推定できる2次電池劣化度推定装置及び推定方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本2次電池劣化度推定装置は、機器に搭載されている2次電池の劣化の度合いを推定する2次電池劣化度推定装置において、前記2次電池が所定の制御ルールの範囲内の元に置かれた状態から外れた、予め規定された異常となる劣化要因を異常劣化要因と規定したとき、当該異常劣化要因毎の劣化関数から当該異常に該当する時間に基づいた異常劣化要因毎評価値を算出する異常劣化要因毎評価値算出部と、前記異常劣化要因毎評価値を前記劣化要因毎に積算して保存する異常劣化要因毎評価値記憶部と、を備えることを特徴とする。
【0012】
また本2次電池劣化度推定方法は、機器に搭載されている2次電池の劣化の度合いを推定する2次電池劣化度推定方法において、前記機器が稼働中に前記2次電池の状態を示す状態情報を測定し、前記2次電池が所定の制御ルールの範囲内の元に置かれた状態から外れた、予め規定された異常となる劣化要因を異常劣化要因と規定したとき、当該異常劣化要因毎の劣化関数から当該異常に該当する時間及び前記状態情報に基づいた異常劣化要因毎評価値を算出し、前記異常劣化要因毎評価値を前記劣化要因毎に積算してメモリに保存する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、2次電池に対する劣化要因毎に劣化に寄与した度合いを推定することができる。
また機器が稼働中に変化する2次電池の状態を示す状態情報に基づいて劣化要因毎の度合いを求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本実施形態の2次電池劣化度推定装置の構成を示す図である。
【図2】異常劣化要因の劣化関数の導出方法の例を示す図である。
【図3】温度異常と電圧異常の劣化関数を用いてコントローラが行う2次電池の評価処理時の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に図面を参照しながら本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態の2次電池劣化度推定装置1の構成を示す図である。
図1の構成は、車両に搭載される場合を例として示しているが、本実施形態の2次電池劣化度推定装置が搭載される機器は、車両に限定されるものではなく、2次電池を搭載する機器であれば他のものであっても良い。
【0016】
図1の構成を見ると、複数の2次電池10−1〜10−nが直列に接続されて搭載されており、各2次電池10−1〜10−n近傍には電池温度を測定するための温度センサ20−1〜20−nが設けられている。そして温度センサ20−1〜20−nによって計測された各2次電池10−1〜10−nの電池温度はコントローラ60に通知される。また各2次電池10−1〜10−nの両端はマルチプレクサ(MUX)30に接続されており、またマルチプレクサ(MUX)30には電圧計50が接続されている。マルチプレクサ(MUX)30は、コントローラ60からの指示に基づいて、2次電池10−1〜10−nの中から1乃至複数を選択してその両端電圧を電圧計50よって計測させ、計測結果はコントローラ60に通知される。電流計40は、直列接続された2次電池10−1〜10−nから流れる電流を計測して、計測結果をコントローラ60に通知する。
【0017】
コントローラ60は、温度センサ20−1〜20−nや電流計40及び電圧計50からの情報、及びタイマー62による計時結果に基づいて、2次電池10−1〜10−nについての要因毎の劣化の度合いを算出するものである。コントローラ60は、内部にメモリ61及びタイマー62を備えている。メモリ61は、コントローラ60が実行する制御プログラムを記憶し、またコントローラ60が稼働する際のワークメモリとなる。またメモリ61には、コントローラ60が求めた各要因毎の劣化の度合いを示す情報が格納される。タイマー62は、2次電池10−1〜10−nが異常状態に置かれた時間を計測するものである。
【0018】
このような構成において、本実施形態の2次電池劣化度推定装置1は、搭載されている2次電池10−1〜10−nの各要因毎の劣化評価値を求める。
このとき本実施形態の2次電池劣化度推定装置1は、2次電池10−1〜10−nの劣化は使用時間に比例して進行するという前提でモデル化し、劣化度合いを評価する。すなわち2次電池10−1〜10−nが所定の制御ルールの範囲内の元に置かれた状態での劣化を通常劣化とする。そして通常劣化値に加えて、上記所定のルールから外れた、あらかじめ規定した劣化要因による劣化を異常劣化に対する異常劣化要因毎評価値をそれぞれ求めて、劣化評価値に反映させる。
【0019】
本実施形態の2次電池劣化度推定装置1では、劣化評価値Dを通常劣化の時間関数である通常劣化関数F(t)と異常劣化要因の評価値DからD=F(t)+Dとする。なおこの式は、通常劣化関数F(t)や異常劣化要因Dが増加すると劣化評価値Dも増加し、通常劣化関数F(t)や異常劣化要因Dが減少すると劣化評価値Dも減少することを示す式であれば他の形の式でもよく、例えばD=F(t)×Dと定義しても良い。
【0020】
このうち通常劣化関数F(t)は、2次電池10−1〜10−nが後述する異常劣化要因に対して所定の電子制御ルールの範囲内に保たれた状態にあるとき、使用時間に応じて劣化する劣化度をモデル化したものである。
【0021】
また異常劣化要因Dは、あらかじめ規定した異常劣化要因を変数とする複数の関数として定義される。
本例では、2次電池劣化度推定装置1は、2次電池10−1〜10−nの異常劣化要因として電池温度異常、電池電圧異常、過充電異常、及び過放電異常の4つを異常劣化要因とし、これらをそれぞれ劣化関数として定義してモデル化する。例えば電池の温度異常の劣化関数は、電池温度をT、電池温度の異常状態の継続時間をtとするとF(t、T)と定義される。また電池電圧異常の劣化関数は、電池電圧をV、電池電圧の異常状態の継続時間をtとするとF(t、V)と定義される。さらに過充電異常の劣化関数は、充電時に2次電池に流れる充電電流をI、過充電異常状態の継続時間をtとするとFIin(t、I)と定義される。そして過放電異常の劣化関数は、放電時に2次電池に流れる放電電流をI、過放電異常状態の継続時間をtとするとFIout(t、T)と定義される。
【0022】
この4つの異常劣化要因それぞれは、異常劣化要因によって劣化進行速度への影響が違うのでそれぞれ別の関数となり、これらの積算値を均等若しくは重み付けをして加算する等の方法で組み合わせたものが異常劣化要因Dとなる。
【0023】
これら異常劣化要因の劣化関数では、電池劣化に影響を与える事象(劣化要因)が発生した回数若しくは時間をカウントし、カウント数や時間に応じた値を発生させる。
図2は、異常劣化要因の劣化関数の導出方法の例を示す図である。同図は温度異常の劣化関数F(t、T)の導出例を示すものである。
【0024】
同図の縦軸は、2次電池の劣化の度合いを示し“1”が全く劣化していない状態で“0”が完全に劣化した状態を示す。また同図の横軸は2次電池に対して異常温度状態にあった時間を示す。
【0025】
そして図中の複数の・点71は、電池温度を一定(本例では、常温(25度)、50度、60度及び70度)の温度(T)に保った状態で2次電池の劣化度を測定し、その劣化度と継続使用した時間の関係をプロットしたものである。これらの測定値を、電池温度毎に多項式近似をおこなうことによって各電池温度での劣化特性72a乃至72cを求める。そしてこの劣化特性72a乃至72cから温度異常時の2次電池の劣化度合いを表す劣化関数F(t、T)を求める。
【0026】
同様にして印加電圧、過充電電流、及び過放電電流を固定したときのそれぞれの2次電池の劣化度合いと異常状態の継続時間tとの関係の計測値から、劣化関数F(t、V)、FIin(t、I)、及びFIout(t、T)を求める。
【0027】
次に本実施形態の2次電池劣化度推定装置1の具体的な劣化の度合いの推定値の求め方を説明する。以下の例では説明簡略化のため、電池温度異常と端子間電圧異常の2つのみを異常劣化要因として処理を行った場合を例として説明している。しかし本実施形態の2次電池劣化度推定装置1では、上述した温度異常、電圧異常、過充電異常及び過放電異常の4つ全てを異常劣化要因としても良いことは無論、他の要因も異常劣化要因として5つ以上あるいは3つ以下要因を異常劣化要因とするようにしても良い。新たな劣化要因としては、例えば2次電池10−1〜10−nがリチウムイオン電池であった場合の2次電池10−1〜10−n内のリチウムの析出の度合いなど、様々なものが考えられる。
【0028】
図3は、温度異常と電圧異常の劣化関数を用いて図1のコントローラ60が行う2次電池10−1〜10−nの評価処理時の動作を示すフローチャートである。同図の処理はメモリ61内の不揮発領域に記憶されている制御プログラムをコントローラ60内の不図示の演算部が実行することによって実現される。
【0029】
同図の処理は、2次電池劣化度推定装置1を搭載している機器が稼動したとき、例えば機器が車両であった場合イグニッションオンとなったときに開始される。そして機器の起動中に温度センサ20−1〜20−nや、電流計40及び電圧計50による測定値がコントローラ60に集められる。コントローラ60は、これら機器の起動中に変化する2次電池10−1〜10−nの状態情報を用いて劣化評価値を更新してゆく。
【0030】
同図の処理が開始されるとまずステップS1として、コントローラ60は、メモリ61の不揮発性領域に格納されている劣化評価値D(D(1)、D(2)、・・・、D(n))をメモリ61のワーク領域に読み出す。同様コントローラ60は、ステップS2においてメモリ61の不揮発性領域に格納されている劣化要因積算値TFV(TFV(1)、TFV(2)、・・・、TFV(n))及びTFT(TFT(1)、TFT(2)、・・・、TFT(n))をメモリ61のワーク領域に読み出す。なお劣化要因積算値TFVは、電圧異常の劣化関数から得られた値を積算した値、また劣化要因積算値TFTは、温度異常の劣化関数から得られた値を積算した値を示すものである。
【0031】
次にコントローラ60は、ステップS3として温度センサ20−1〜20−nから各2次電池10−1〜10−nの電池温度を測定し、またマルチプレクサ(MUX)30を制御しながら電圧計50から各2次電池10−1〜10−nの端子間電圧を測定する。
【0032】
次にコントローラ60は、各2次電池10−1〜10−nの端子間電圧が異常状態になかったかどうか、各端子間電圧Vが2次電池10−1〜10−nが所定の制御ルールの範囲Vl〜Vh内にあったかどうかを調べる。コントローラ60は、ステップS4で計測した各2次電池10−1〜10−nの端子間電圧V(V(1)、V(2)、・・・、V(n))が特定の範囲内にあるか、すなわちVl<V<Vhとなっているかを判断する。その結果端子間電圧V(V(1)、V(2)、・・・、V(n))が電圧Vl以下あるいは電圧Vh以上であったときには(ステップS4、NO)、ステップS5としてコントローラ60は、電圧異常となっている時間t1を用いて電圧異常劣化関数FV(V、t1)を計算し異常劣化要因毎評価値を求め、劣化評価値D(1)、D(2)、・・・、D(n)のうちの異常値であった2次電池10に対応するものに加算する。またステップS5において同様にコントローラ60は、電圧異常劣化関数FV(V)の算出結果である電圧異常の異常劣化要因毎評価値を、電圧異常の劣化要因積算値TFV(1)、TFV(2)、・・・、TFV(n)の異常値であった2次電池10に対応するものに加算する。一方ステップS4で端子間電圧V(V(1)、V(2)、・・・、V(n))がVl<V<Vhであったときは(ステップS4、YES)、コントローラ60は、ステップS5及びS6の処理をスキップする。
【0033】
次にステップS7では、コントローラ60は、各2次電池10−1〜10−nの各電池温度が異常状態になかったかどうか、各電池温度Tが2次電池10−1〜10−nが所定の制御ルールの範囲Tl〜Th内にあったかどうかを調べる。
コントローラ60は、ステップS7で計測した各2次電池10−1〜10−nの電池温度(T(1)、T(2)、・・・、T(n))が特定の範囲内にあるか、すなわちTl<T<Thとなっているかを判断する。その結果電池温度T(T(1)、T(2)、・・・、T(n))が温度Tl以下あるいは温度Th以上であったときには(ステップS7、NO)、ステップS8としてコントローラ60は、温度異常となっている時間t2を用いて電圧異常劣化関数FT(T、t2)を計算して電圧異常の異常劣化要因毎評価値を求め、これを劣化評価値D(1)、D(2)、・・・、D(n)のうちの異常値であった2次電池10に対応するものに加算する。またステップS9においては、同様にコントローラ60は、電圧異常劣化関数FT(T)の算出結果である電圧異常の異常劣化要因毎評価値を、電池温度異常の劣化要因積算値TFT(1)、TFT(2)、・・・、TFT(n)の異常値であった2次電池10に対応するものに加算する。一方ステップS7で電池温度T(T(1)、T(2)、・・・、T(n))がTl<T<Thであったときは(ステップS7、YES)、コントローラ60は、ステップS8及びS9の処理をスキップする。
【0034】
次にコントローラ60は、ステップS10において通常劣化関数F(t)に前回の処理からの経過時間t3を用いて通常劣化値を求め、これを劣化評価値Dに加える。そして最後にコントローラ60は、劣化評価値D、劣化要因積算値TFV及びTFTをメモリ61内の不揮発領域の規定位置に保存して値を更新した後本処理を終了する。
【0035】
このように本実施形態における2次電池劣化度推定装置1では、各2次電池10−1〜10−nに対する全体の劣化評価値D(D(1)、・・・、D(n))の他に異常劣化要因毎の劣化に寄与した値を示す積算値TFVやTFTも求まるので、このTFVやTFTの値から各異常劣化要因がどのように各2次電池10−1〜10−nの劣化に寄与したかを分析することができる。そしてこの分析結果から、劣化しにくい2次電池のしくみや、搭載している2次電池が劣化しにくい機器の構成等を求めることができる。
【0036】
なお上記説明では、機器に複数の2次電池が直列に接続された状態で搭載されている場合を例としているが、本実施形態の2次電池劣化度推定装置が適用できるのは、このような2次電池の搭載の仕方に限定されるものではない。本実施形態の2次電池劣化度推定装置は、機器に2次電池が並列接続されて搭載された場合や、直列並列混在で搭載された場合、及び1つの2次電池が搭載された場合にも適用することができる。
【符号の説明】
【0037】
1 2次電池劣化度推定装置
10 2次電池
20 温度センサ
30 マルチプレクサ
40 電流計
50 電圧計
60 コントローラ
61 メモリ
62 タイマー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器に搭載されている2次電池の劣化の度合いを推定する2次電池劣化度推定装置において、
前記2次電池が所定の制御ルールの範囲内の元に置かれた状態から外れた、予め規定された異常となる劣化要因を異常劣化要因と規定したとき、当該異常劣化要因毎の劣化関数から当該異常に該当する時間に基づいた異常劣化要因毎評価値を算出する異常劣化要因毎評価値算出部と、
前記異常劣化要因毎評価値を前記劣化要因毎に積算して保存する異常劣化要因毎評価値記憶部と、
を備えることを特徴とする2次電池劣化度推定装置。
【請求項2】
前記機器が稼働中に前記2次電池の状態を示す状態情報を測定するセンサ部をさらに備え、
前記異常劣化要因毎評価値算出部は、前記状態情報に基づいて前記異常劣化要因毎の異常劣化要因毎評価値を算出することを特徴とする請求項1に記載の2次電池劣化要因推定装置。
【請求項3】
前記異常劣化要因は、前記2次電池の端子間電圧の異常、前記2次電池の電池温度異常、前記2次電池の過充電異常及び前記2次電池の過放電異常のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載の2次電池劣化度推定装置。
【請求項4】
機器に搭載されている2次電池の劣化の度合いを推定する2次電池劣化度推定方法において、
前記機器が稼働中に前記2次電池の状態を示す状態情報を測定し、
前記2次電池が所定の制御ルールの範囲内の元に置かれた状態から外れた、予め規定された異常となる劣化要因を異常劣化要因と規定したとき、当該異常劣化要因毎の劣化関数から当該異常に該当する時間及び前記状態情報に基づいた異常劣化要因毎評価値を算出し、
前記異常劣化要因毎評価値を前記劣化要因毎に積算してメモリに保存する、
ことを特徴とする2次電池劣化度推定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−252823(P2012−252823A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−123223(P2011−123223)
【出願日】平成23年6月1日(2011.6.1)
【出願人】(000003218)株式会社豊田自動織機 (4,162)
【Fターム(参考)】