説明

3D眼鏡及び表示システム

【課題】複数の視聴者の視聴位置が異なっていても、視聴者毎に両眼視差を自動的に適正に補正することができる3D眼鏡及び該3D眼鏡を有する表示システムを提供する。
【解決手段】右眼用及び左眼用の映像を表示する表示装置2と、同期信号送信部3と、右眼用シャッタ12R及び左眼用シャッタ(12L)を備えた3D眼鏡1とを備えた表示システムにおいて、3D眼鏡1に、右眼用シャッタ12R及び左眼用シャッタ(12L)の前方にある測距対象物と、前記右眼用シャッタ12R及び左眼用シャッタ(12L)との距離を測定する距離測定部と、該距離測定部にて測定した距離に応じて、右眼用及び左眼用の映像に係る両眼視差を変更する視差変更部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、右眼用及び左眼用の映像夫々を選択的に透過させる右眼用シャッタ及び左眼用シャッタを備えた3D眼鏡、及び該3D眼鏡を用いた表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、3D映像コンテンツを上映する映画館が増えており、今後3D映像コンテンツをプロジェクタで鑑賞出来る機会が増加すると予想される。また、液晶テレビ、プラズマテレビ、有機ELテレビなどの表示装置においても、3D化が急速に進んでおり、3D映像を楽しむことができる表示システムが相次いで製品化されている。表示システムは、3D用の映像として、右眼用及び左眼用の映像を交互に表示することができる表示装置と、該表示装置にて表示された右眼用及び左眼用の映像夫々を選択的に透過させる右眼用シャッタ及び左眼用シャッタを有する3D眼鏡とを備える。右眼用の映像が表示されている場合、右眼用シャッタのみを開くことによって、右眼に右眼用映像を結像させ、左眼用の映像が表示されている場合、左眼用シャッタのみを開くことによって、左眼に左眼用の映像を結像させる。このようにして、視聴者の右眼には、右眼用の映像が、左眼には左眼の映像が映り、右眼用及び左眼用の映像のずれによる両眼視差を利用して、視聴者に3D映像を視認させることができる。右眼用及び左眼用の映像の視差量、つまり左右方向の映像のずれ量によって、奥行き感の程度が変化し、映像のずれ方向によって、映像に含まれる視聴対象の映像(以下、対象映像という)が奥行き方向又は手前方向にあるように見える。
ところが、映像の表示面に対する視聴者の位置が適正でない場合、対象映像が手前に飛び出し過ぎる等、適正な立体映像が視認されないという問題がある。手前に飛び出し過ぎた映像を長時間視聴していると、視聴者は、眼精疲労、気分が悪くなるといった不調を訴えることもある。一般的に、映像の表示面、例えばプロジェクタを利用する場合、映像が表示されるスクリーンの縦方向の高さの3倍の距離、画面の横幅が視野角36度〜40度なる距離等が、立体映像を視認できる適正範囲であると言われている。
【0003】
こういった視聴位置の問題を解決する技術として、投影された映像の視差情報と、距離検出部により測定した投影距離から求められる映像表示サイズとを用いて、最適な視差量を決定し、自動的に映像の視差量を調整する方法がある(例えば、特許文献1)。
【0004】
また、投影された映像と、視聴者の眼との間に光学素子を設けることで視差を調整する技術が開示されている(例えば、特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−98479号公報
【特許文献2】特開2005−227682号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、複数人で3D映像を視聴する場合、視聴者毎に視聴位置が異なっており、特許文献1においては、視聴者全員に対して適切な視差量を求めることが困難であるという問題があった。
また、特許文献2においては、各視聴者が自身で両眼視差の調整を行う必要があり、現在の両眼視差及び視聴位置が適正であるか否かを判断すること自体が難しいという問題があった。
【0007】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数の視聴者の視聴位置が異なっていても、視聴者毎に両眼視差を自動的に適正に補正することができる3D眼鏡及び該3D眼鏡を有する表示システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る3D眼鏡は、右眼用及び左眼用の映像夫々を選択的に透過させる右眼用シャッタ及び左眼用シャッタを備えた3D眼鏡において、右眼用シャッタ及び左眼用シャッタの前方にある測距対象物と、前記右眼用シャッタ及び左眼用シャッタとの距離を測定する距離測定部と、該距離測定部にて測定した距離に応じて、右眼用及び左眼用の映像に係る両眼視差を変更する視差変更部とを備えることを特徴とする。
【0009】
本発明に係る3D眼鏡は、前記視差変更部は、前記距離測定部にて検出した距離が短い(又は長い)程、輻輳角が小さく(又は大きく)なるように両眼視差を変更する手段を備えることを特徴とする。
【0010】
本発明に係る3D眼鏡は、前記距離測定部は、信号を受信する信号受信部と、該信号受信部にて受信した信号のレベルを検出する信号レベル検出部とを有し、前記視差変更部は、前記信号レベル検出部にて検出した信号レベルに応じて、両眼視差を変更する手段を備えることを特徴とする。
【0011】
本発明に係る3D眼鏡は、所定信号レベルを記憶する記憶部を備え、前記視差変更部は、前記信号レベル検出部にて検出した信号のレベルが、前記所定信号レベルより高い場合、輻輳角が小さくなるように両眼視差を変更する手段と、前記信号レベル検出部にて検出した信号のレベルが、前記所定信号レベルより低い場合、輻輳角が大きくなるように両眼視差を変更する手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
本発明に係る3D眼鏡は、複数の所定信号レベル、及び両眼視差の変更量を対応付けて記憶する記憶部を備え、前記視差変更部は、前記信号レベル検出部にて検出した信号のレベル、及び前記記憶部が記憶する所定信号レベルに基づいて、両眼視差の変更量を決定する変更量決定部と、該変更量決定部にて決定した変更量に基づいて、両眼視差を変更する手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
本発明に係る3D眼鏡は、両眼視差の変更量を受け付ける受付部を備え、前記視差変更部は、前記距離測定部の測定結果に拘わらず、前記受付部が受け付けた変更量に基づいて、両眼視差を変更するようにしてあることを特徴とする。
【0014】
本発明に係る3D眼鏡は、両眼視差の変更量を受け付ける受付部を備え、前記視差変更部は、前記受付部が受け付けた変更量に基づいて、両眼視差を変更する手段を備えることを特徴とする。
【0015】
本発明に係る3D眼鏡は、前記視差変更部は、前記右眼用シャッタ及び左眼用シャッタにそれぞれ配されたレンズと、左右方向へ移動可能に設けられた視差補正レンズと、該視差補正レンズを前記左右方向へ移動させるレンズ駆動部とを備えることを特徴とする。
【0016】
本発明に係る表示システムは、右眼用及び左眼用の映像を表示する表示装置と、該表示装置に右眼用及び左眼用の映像が表示されるタイミングを示した信号を送信する同期信号送信部と、上述のいずれか一つの3D眼鏡とを備え、前記3D眼鏡の前記信号受信部は、前記同期信号送信部から送信された信号を受信するようにしてあることを特徴とする。
【0017】
本発明に係る表示システムは、テレビジョン信号を受信する受信部、受信したテレビジョン信号に係る右眼用及び左眼用の映像を表示する映像表示部、並びに該映像表示部に右眼用及び左眼用の映像が表示されるタイミングを示した信号を送信する同期信号送信部を有するテレビジョン受像機と、上述のいずれか一つの3D眼鏡とを備え、前記3D眼鏡の前記信号受信部は、前記同期信号送信部から送信された信号を受信するようにしてあることを特徴とする。
【0018】
本発明にあっては、右眼用シャッタ及び左眼用シャッタの前方にある測距対象物と、前記右眼用シャッタ及び左眼用シャッタとの距離を、距離測定部によって測定する。視差変更部は、前記距離測定部にて測定した距離に応じて、右眼用及び左眼用の映像に係る両眼視差を変更する。従って、視聴者の視聴位置に応じて、両眼視差が自動的に補正される。
【0019】
本発明にあっては、前記距離測定部にて検出した距離が短い程、輻輳角が小さく、前記距離測定部にて検出した距離が長い程、輻輳角が大きくなるように両眼視差が変更される。従って、視聴者が映像表示面に近い程、対象映像の飛び出し感が抑えられ、奥行き感は強調される。また、視聴者が映像表示面に遠い程、対象映像の飛び出し感が強調され、奥行き感が抑えられる。
【0020】
本発明にあっては、前記距離測定部は、右眼用及び左眼用の映像が表示されるタイミングを示した信号を受信し、該信号のレベルを検出することによって、映像表示面に対する視聴者の距離を測定する。従って、距離測定用の送受信部を備える必要が無く、測距用の信号と、同期用の信号との干渉が問題になることも無い。
【0021】
本発明にあっては、両眼視差を補正するための基準となる所定信号レベルを記憶部が記憶する。記憶部が記憶する所定信号レベルは、視聴環境に応じて適宜変更することができるようにしても良いし、書き換えできないように所定信号レベルを記憶部に記憶させても良い。視差変更部は、信号レベル検出部にて検出した信号のレベルが、所定信号レベルより高い場合、輻輳角が小さくなるように両眼視差を変更し、信号レベル検出部にて検出した信号のレベルが、所定信号レベルより低い場合、輻輳角が大きくなるように両眼視差を変更する。両眼視差の変更による作用は、上述の通りである。
【0022】
本発明にあっては、記憶部は、複数の所定信号レベル、及び両眼視差の変更量を対応付けて記憶している。変更量決定部は、信号レベル検出部にて検出した信号レベルと、記憶部が記憶する複数の所定信号レベル、及び両眼視差の変更量とに基づいて、両眼視差の変更量を決定する。例えば、補間演算によって、両眼視差の変更量を決定することができる。視差変更部は、決定された変更量に基づいて、両眼視差を変更する。
【0023】
本発明にあっては、受付部が両眼視差の変更量を受け付け、視差変更部は、距離測定部の測定結果に拘わらず、受付部が受け付けた変更量に基づいて、両眼視差を変更する。従って、視聴者が自身で両眼視差を微調整することが可能である。
【0024】
本発明にあっては、受付部が両眼視差の変更量を受け付け、視差変更部は、受付部が受け付けた変更量に基づいて、両眼視差を変更する。従って、視聴者が自身で両眼視差を微調整することが可能である。
【0025】
本発明にあっては、視差変更部は、視差補正レンズを左右に移動させることによって、両眼視差を変更する。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、複数の視聴者の視聴位置が異なっていても、視聴者毎に両眼視差を自動的に適正に補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本実施の形態に係る表示システムの一構成例を概念的に示した説明図である。
【図2】3D眼鏡の一構成例を示したブロック図である。
【図3】3D眼鏡の一構成例を示した平面図である。
【図4】表示装置の一構成例を示したブロック図である。
【図5】交差視差によって対象映像が飛び出して見える様子を概念的に示した説明図である。
【図6】非交差視差によって対象映像が奥まって見える様子を概念的に示した説明図である。
【図7】視差変更前の状態を示した右眼用レンズユニットを示した説明図である。
【図8】両眼視差を変更した状態を示した右眼用レンズユニットを示した説明図である。
【図9】3D眼鏡の動作手順を示したフローチャートである。
【図10】両眼視差の変更方法を概念的に示した説明図である。
【図11】両眼視差の変更方法を概念的に示した説明図である。
【図12】変形例1に係る3D眼鏡の一構成例を示したブロック図である。
【図13】変形例1に係る3D眼鏡の動作手順を示したフローチャートである。
【図14】変形例2に係る表示装置の一構成例を示したブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
図1は、本実施の形態に係る表示システムの一構成例を概念的に示した説明図である。本発明の実施の形態に係る表示システムは、右眼用及び左眼用の映像夫々を選択的に透過させる右眼用シャッタ12R及び左眼用シャッタ12Lを有する3D眼鏡1と、右眼用及び左眼用の映像をスクリーン4に表示する表示装置2と、右眼用及び左眼用の映像が表示されるタイミングを示した信号を送信する同期信号送信部3とを備える。
【0029】
図2は、3D眼鏡1の一構成例を示したブロック図、図3は、3D眼鏡1の一構成例を示した平面図である。3D眼鏡1は、シャッタ制御部11と、右眼用シャッタ12R及び左眼用シャッタ12Lと、同期信号受信部13と、信号レベル検出部14と、視差変更部17と、記憶部18と、受付部19と、レンズ駆動部16と、右眼用レンズユニット15R及び左眼用レンズユニット15Lとを備える。
【0030】
同期信号受信部13は、例えば、フォトダイオードを備え、スクリーン4に表示される右眼用及び左眼用の映像に同期して、右眼用シャッタ12R及び左眼用シャッタ12Lを開閉させるべく、同期信号送信部3から送信された同期信号を受信し、受信した同期信号をシャッタ制御部11及び信号レベル検出部14に与える。
【0031】
シャッタ制御部11は、右眼用シャッタ12R及び左眼用シャッタ12Lを開閉させる基準となるクロックを生成する発振回路を有する。シャッタ制御部11は、同期信号受信部13から出力された同期信号に同期させて、右眼用シャッタ12R及び左眼用シャッタ12Lを交互に開閉させるシャッタ制御信号それぞれを右眼用シャッタ12R及び左眼用シャッタ12Lに与える。左眼用のシャッタ制御信号は、例えば、周波数が120Hz、デューティ比50%の矩形波信号であり、左眼用シャッタ12Lのシャッタ制御信号は、右眼用のシャッタ制御信号の位相を反転、つまり、位相を180度ずらした信号である。
【0032】
右眼用シャッタ12R及び左眼用シャッタ12Lは、例えば液晶シャッタであり、シャッタ制御部11から与えられたシャッタ制御信号に応じて、交互に開閉する。具体的には、スクリーン4に右眼用の映像が表示されている場合、左眼用シャッタ12Lが閉鎖し、右眼用シャッタ12Rのみが開いて、右眼用の映像を透過させる。同様に、スクリーン4に左眼用の映像が表示されている場合、右眼用シャッタ12Rが閉鎖し、左眼用シャッタ12Lが開いて、左眼用の映像を透過させる。このようにして、視聴者の右眼5Rには、右眼用の映像が、左眼5Lには左眼5Lの映像が映り、その結果、視聴者に3Dの映像を認識させることが可能になる。
【0033】
信号レベル検出部14は、同期信号受信部13から与えられた同期信号の信号レベルを検出し、検出した信号レベルを示した情報を視差変更部17に与える。該情報は、デジタルデータ又はアナログデータのいずれであっても良く、その形式は問わない。以下、前記情報を単に信号レベルという。
【0034】
受付部19は、視聴者より両眼視差の変更量を受け付けるインタフェースである。つまり、両眼視差の輻輳角を大きく又は小さくする等の操作を受け付け、受け付けた操作内容を示した信号を視差変更部17に与える。即ち、対象映像41の奥行き感を強調する又は抑えるといった操作を受け付ける。また、受付部19は、両眼視差の変更量を決める際の基準となる基準信号レベルの設定に関する操作も受け付ける。基準信号レベルは、適正視聴位置で受信した同期信号の信号レベルであり、視聴環境が決まった時点で、あらかじめ設定し記憶部18に記憶させる。
【0035】
記憶部18は、不揮発性メモリであり、両眼視差の変更量を決める際に必要な基準信号レベルを記憶する。また、記憶部18は、受信した同期信号の信号レベル及び基準信号レベルの差分に応じた両眼視差の変更量を記憶している。つまり、同期信号の信号レベルが基準信号レベルと異なる場合、その差分に応じてどの程度、両眼視差を補正したら良いのかを示した情報である。
【0036】
視差変更部17は、信号レベル検出部14から与えられた基準信号レベルに基づいて、基準信号レベルの設定に係る制御、両眼視差の調整に係る制御を行う。具体的には、視差変更部17は、基準信号レベルと、信号レベル検出部14から与えられた同期信号の信号レベルとを比較し、同期信号の信号レベルが、基準信号レベルより高い場合、輻輳角が小さくなるように両眼視差を変更する制御信号をレンズ駆動部16に与え、同期信号の信号レベルが、基準信号レベルより低い場合、輻輳角が大きくなるように両眼視差を変更する制御信号をレンズ駆動部16に与える。両眼視差の調整方法の詳細は後述する。
基準信号レベルの設定方法について説明する。視聴者は、スクリーン4の大きさ、その他の表示システムの設計によって定まる適正な視聴位置に移動し、3D眼鏡1を動作させる。そして、視聴者は、受付部19を操作して、基準信号レベルの取得を指示する。受付部19が基準信号レベルの取得指示を受け付けた場合、視差変更部17は、信号レベル検出部14から与えられた基準信号レベルを記憶部18に記憶させる。
【0037】
右眼用レンズユニット15Rは、右眼用シャッタ12Rの後側又は前側に配された右眼用の第1レンズ151Rと、第2レンズ153Rと、光軸に直交する左右方向へ移動可能に第1レンズ及び第2レンズ151R,153Rの間に設けられた右眼用の視差補正レンズ152Rとを有する。右眼用の視差補正レンズ152Rを光軸に直交する左方向へ移動させることによって、スクリーン4に表示された右眼用対象映像41Rを右方向へ移動させることができ(図7,8参照)。逆に、右眼用の視差補正レンズ152Rを光軸に直交する右方向へ移動させることによって、右眼用対象映像41Rを左方向へ移動させることができる。スクリーン4に投影された左眼用映像は、左眼用シャッタ12Lを通過し、左眼用レンズユニット15Lで屈折により両眼視差を調整し、左眼5Lに入射する。同様に、右眼用映像は、右眼用シャッタ12Rを通過し、右眼用レンズユニット15Rで屈折により両眼視差を調整し、右眼5Rに入射する。
【0038】
左眼用レンズユニット15Lは、左眼用シャッタ12Lの後側又は前側に配された左眼用の第1レンズ151Lと、第2レンズ153Lと、光軸に直交する左右方向へ移動可能に第1レンズ及び第2レンズ151L,153Lの間に設けられた左眼用の視差補正レンズ152Lとを有する。その機能は、右眼用レンズユニット15Rと同様である。
【0039】
レンズ駆動部16は、左眼用レンズユニット15L及び右眼用レンズユニット15Rを駆動し、両眼視差を変更させる。具体的には、レンズ駆動部16は、右眼用の視差補正レンズ152R及び左眼用の視差補正レンズ152Lを左右方向へ移動させるモータ、ネジ機構等を有する。また、リニアモータで駆動するように構成しても良い。更に、右眼用の視差補正レンズ152R及び左眼用の視差補正レンズ152Lのいずれか一方のみを左右方向へ移動させるように構成しても良い。右眼用の視差補正レンズ152R及び左眼用の視差補正レンズ152Lのいずれか一方のみを左右方向へ移動させた場合でも、視差を調整することが可能である。
【0040】
図4は、表示装置2の一構成例を示したブロック図である。表示装置2は、例えば、プロジェクタであり、映像入力部21と、信号処理部22と、映像表示部23と、スピーカ24と、出力部25とを備える。
【0041】
映像入力部21は、図示しない各種外部機器から出力された3Dの映像信号及び音声信号が入力される入力インタフェースであり、入力された映像信号及び音声信号を信号処理部22に与える。外部機器は、例えば、衛星放送チューナ、ケーブルテレビチューナ、IP放送チューナなどのチューナ、BDレコーダ、HDDレコーダなどの映像再生装置などで構成されている。3Dの映像信号は、例えば、フレーム・パッキング(frame packing)方式やサイド・バイ・サイド(side by side)方式で伝送される。フレーム・パッキングとは、HDMIの3D対応規格で左眼用映像と右眼用映像を1フレームとして送信する伝送方式で、高解像度のまま視聴出来る。一方、サイド・バイ・サイド方式とは、右眼用映像の1フレームと、左眼用映像の1フレームとを夫々水平方向に1/2(2分の1)に圧縮し、各フレームを横に並べて1枚のフレームとして送信する伝送方式を言う。右眼用映像及び左眼用映像を並べた1枚のフレームは、2D映像と同様の方式で伝送することができるため、既存のインフラを利用することができる。なお、その他の伝送方式、例えば右眼用映像の1フレームと、左眼用映像の1フレームとを各別に送信する伝送方式で受信した3D映像についても本発明を適用することができることは言うまでも無い。
【0042】
信号処理部22は、映像入力部21から映像信号及び音声信号が与えられた場合、サイド・バイ・サイド方式の1フレーム映像中、右半分の映像を水平方向に伸張させた右眼用映像と、左半分の映像を水平方向に伸張させて左眼用映像を生成し、右眼用映像及び左眼用映像をフレームシーケンシャル方式で映像表示部23に表示させる。また、音声信号をスピーカ24に与えることによって、音声を外部出力する。更に、信号処理部22は、右眼用及び左眼用の映像が表示されるタイミングを示し、3D眼鏡1のシャッタ開閉を同期させるための同期信号を、出力部25を介して、同期信号送信部3に与える。
【0043】
同期信号送信部3は、出力部25を介して信号処理部22から与えられた同期信号を赤外線にて、3D眼鏡1へ送信する。3D眼鏡1は、同期信号受信部13で、同期信号を受信する。
【0044】
映像表示部23は、光源、該光源が発した白色光を色時分割するカラーホイール、色時分割された光を光変調する光変調素子、光変調素子で変調された光をスクリーン4に投射する投射レンズ等で構成されている。光変調素子は、例えば、DMD等である。DMDは、マトリクス状に配された微小可動ミラーを有し、色時分割された赤・緑・青の光が、投射レンズへ又は投射レンズ外へ選択的に反射するように、各微小可動ミラーを選択的に±10度傾ける素子である。なお、その他の方式、例えば液晶素子とプリズムとミラーを使用して投射する方式についても本発明を適用することができることは言うまでも無い。
【0045】
このようにして表示装置2は、スクリーン4に3D映像を投影する。具体的には、同期信号に合わせて、右眼用映像と、左眼用映像とが交互にスクリーン4に表示される。
次に、3D映像に係る両眼視差及び両眼視差の調整方法について説明する。
【0046】
図5は、交差視差によって対象映像41が飛び出して見える様子を概念的に示した説明図である。図5に示すように、右眼用映像に含まれる右眼用対象映像41Rは左側へ、左眼用映像に含まれる左眼用対象映像41Lは右側へ位置ずれしている。このように、左眼5Lが左眼用対象映像41Lを見る視線と、右眼5Rが右眼用対象映像41Rを見る視線とがスクリーン4の手前で交差する場合は、対象映像が手前に飛び出して見える。
【0047】
図6は、非交差視差によって対象映像41が奥まって見える様子を概念的に示した説明図である。図6に示すように、右眼用映像に含まれる右眼用対象映像41Rは右側へ、左眼用映像に含まれる左眼用対象映像41Lは左側へ位置ずれしている。このように、左眼5Lが左眼用対象映像41Lを見る視線と、右眼5Rが右眼用対象映像41Rを見る視線とがスクリーン4の手前で交差せず、奥側で交差する場合は、対象映像41がスクリーン4の向こう側にあるように見える。
【0048】
図7は、視差変更前の状態を示した右眼用レンズユニット15Rを示した説明図、図8は、両眼視差を変更した状態を示した右眼用レンズユニット15Rを示した説明図である。図7に示すように右眼用レンズユニット15Rを構成する第1レンズ151R,視差補正レンズ152R、第3レンズ153Rの光軸が一致している場合、視線がずれることなく、右眼用対象映像41Rが右眼5Rに入射する。図8に示すように、視差補正レンズ152Rを左側に移動させ、光軸をずらした場合、右眼用対象映像41Rが右側にずれて見える。逆に、視差補正レンズ152Rを右側に移動させた場合、右眼用対象映像41Rが左側にずれて見える。左眼用レンズユニット15Lについても同様に動作する。このように視差補正レンズ152R,152Lを左右に移動させることによって、右眼用対象映像41R及び左眼用対象映像41Lの見える方向を適宜変更することができる。つまり、両眼視差を変更することができる。
また、両眼視差を3D眼鏡1側で変更する構成であるため、複数の視聴者で映像を視聴する際、各視聴者の視聴位置に応じて、両眼視差を調整することが可能になる。例えば、第1の視聴者がスクリーン4近くに位置している場合、第1の視聴者の3D眼鏡1は3D映像の飛び出しを抑えるように両眼視差を変更し、第2の視聴者がスクリーン4から離れている場合、第2の視聴者の3D眼鏡1は3D映像の飛び出しを強調するように両眼視差を変更することができる。
【0049】
図9は、3D眼鏡1の動作手順を示したフローチャートである、図10及び図11は、両眼視差の変更方法を概念的に示した説明図である。まず、同期信号受信部13は、同期信号送信部3から送信された同期信号を受信し、受信した同期信号を信号レベル検出部14に与える(ステップS11)。そして、信号レベル検出部14は、同期信号受信部13にて受信した同期信号の信号レベルを検出する(ステップS12)。
【0050】
次いで、視差変更部17は、記憶部18から基準信号レベルを読み出す(ステップS13)。そして、視差変更部17は、同期信号の信号レベルが基準信号レベルよりも高いか否かを判定する(ステップS14)。同期信号の信号レベルが基準信号レベルよりも高いと判定した場合(ステップS14:YES)、図10A及び図11Aに示すように、視差変更部17は、輻輳角が小さくなるように両眼視差を変更する(ステップS15)。具体的には、視差変更部17は、レンズ駆動部16の動作を制御することによって、右眼用及び左眼用の視差補正レンズ152R,152Lを、左右方向内側へそれぞれ移動させる。交差視差の場合、図10Aに示すように、右眼用対象映像41R及び左眼用対象映像41Lが互いに近づき、非交差視差の場合、図11Aに示すように、右眼用対象映像41R及び左眼用対象映像41Lは互いに離れ合う。つまり、同期信号の信号レベルが基準信号レベルより高いということは、視聴者は、視聴適正位置よりも、スクリーン4に近いということになる。この場合、スクリーン4から飛び出して見える対象映像41の飛び出し感を抑え、スクリーン4の奥側に見える対象映像41の奥行き感を強調するように両眼視差を変更する。変更量は、基準信号レベルと、同期信号の信号レベルとの差分で決定される。
【0051】
一方、ステップS14で、同期信号の信号レベルが基準信号レベル未満であると判定した場合(ステップS14:NO)、視差変更部17は、基準信号レベルが同期信号レベルよりも高いか否かを判定する(ステップS16)。基準信号レベルが同期信号の信号レベルよりも高いと判定した場合(ステップS16:YES)、図10B及び図11Bに示すように、視差変更部17は、輻輳角が大きくなるように両眼視差を変更する(ステップS17)。具体的には、視差変更部17は、レンズ駆動部16の動作を制御することによって、右眼用及び左眼用の視差補正レンズ152R,152Lを、左右方向外側へそれぞれ移動させる。交差視差の場合、図10Bに示すように、右眼用対象映像41R及び左眼用対象映像41Lが互いに離れ合い、非交差視差の場合、図11Bに示すように、右眼用対象映像41R及び左眼用対象映像41Lは互いに近づき合う。つまり、同期信号の信号レベルが基準信号レベルより低いということは、視聴者は、視聴適正位置よりも、スクリーン4から離れていることになる。この場合、スクリーン4から飛び出して見える対象映像41の飛び出し感を強調し、スクリーン4の奥側に見える対象映像41の奥行き感を抑えるように両眼視差を変更する。
【0052】
ステップS15又はステップS17の処理を終えた場合、又はステップS16で同期信号の信号レベルが基準信号未満であると判定した場合(ステップS16:NO)、受付部19は、両眼視差の変更量を受け付けたか否かを判定する(ステップS18)。両眼視差の変更量を受け付けていないと判定した場合(ステップS18:NO)、視差変更部17は、処理を終える。変更量を受け付けたと判定した場合(ステップS18:YES)、視差変更部17は、ステップS18で受け付けた変更量に基づいて、両眼視差を変更し(ステップS19)、処理を終える。ステップS19の処理によって、ステップS15又はステップS17の処理における両眼視差の変更量を微調整することができる。
【0053】
このように構成された3D眼鏡1及び映像表示システムにあっては、複数の視聴者の視聴位置が異なっていても、視聴者毎に両眼視差を自動的に適正に補正することができる。
【0054】
また、測距センサを別途設けること無く、3D眼鏡1の同期信号を用いて、スクリーン4と、3D眼鏡1との距離を測定し、両眼視差を補正することができる。
【0055】
更に、測距センサを設ける構成では無いため、測距センサの信号と、同期信号との干渉を避けることができる。また、複数の3D眼鏡1間で測距センサの信号同士が干渉するという問題も同様にして避けることができる。
【0056】
なお、同期信号の信号レベルに基づいて、スクリーン4と、3D眼鏡1との距離を算出する例を説明したが、三角測量法、その他の公知の方法を用いて前記距離を算出するように構成しても良い。
【0057】
(変形例1)
変形例1に係る表示システムは、記憶部118が記憶する情報及びその情報を用いた両眼視差の変更方法のみが実施の形態と異なるため、以下では主に上記相違点について説明する。
図12は、変形例1に係る3D眼鏡101の一構成例を示したブロック図である。変形例1に係る記憶部118は、複数の基準信号レベルと、両眼視差の変更量とを対応付けた基準テーブル118aを記憶している。例えば、劇場の最前列位置で3D眼鏡101が受信する同期信号の信号レベルと、当該位置における両眼視差の変更量とを対応付けて記憶する。同様にして、最後列位置で3D眼鏡101が受信する同期信号の信号レベルと、当該位置における両眼視差の変更量とを対応付けて記憶する。また、3つ以上の基準信号レベル及び視差変更量を対応付けて記憶しても良い。
【0058】
視差変更部117は、同期信号の信号レベル、並びに記憶部118が記憶する基準信号レベル及び両眼視差の変更量に基づいて、両眼視差の変更量を決定する変更量決定部117aを有する。変更量決定部117aは、例えば、補間演算によって、変更量を決定する。
【0059】
図13は、変形例1に係る3D眼鏡101の動作手順を示したフローチャートである。同期信号受信部13は、同期信号送信部3から送信された同期信号を受信し、受信した同期信号を信号レベル検出部14に与える(ステップS31)。そして、信号レベル検出部14は、同期信号受信部13にて受信した同期信号の信号レベルを検出する(ステップS32)。次いで、視差変更部117は、記憶部118から複数の基準信号レベル及び変更量を読み出す(ステップS33)。
【0060】
次いで、変更量決定部117aは、同期信号の信号レベルと、複数の基準信号レベル及び両眼視差の変更量とに基づいて、両眼視差の変更量を決定する。例えば、第1の基準信号レベルがx1、変更量がy1、第2の基準信号レベルがx2、変更量がy2を記憶部118が記憶しているとする。そして、同期信号の信号レベルがxである場合、変更量yは下記式で表される。
y=(y2−y1)×(x−x1)/(x2−x1)+y1
【0061】
なお、変更量を線形近似する例を示したが、言うまでも無く、多次元、その他の近似式で変更量を計算しても良い。また、補間演算を行わず、3つ以上の基準信号レベルと、両眼視差の変更量とを対応付けた基準テーブル118aから、同期信号の信号レベルに最も近い基準信号レベルに対応付けられた変更量を読み出し、該変更量を用いて、両眼視差を変更するように構成しても良い。
【0062】
変形例1にあっては、視聴位置に応じた両眼視差をより適正に補正することができる。
【0063】
(変形例2)
変形例2に係る表示システムは、プロジェクタである表示装置2及び同期信号送信部3を、液晶テレビとした点のみが、実施の形態とは異なるため、以下では主に上記相違点を説明する。
図14は、変形例2に係る表示装置202の一構成例を示したブロック図である。表示装置202は、例えば、液晶テレビであり、チューナと、信号処理部222と、映像表示部223と、スピーカ224と、同期信号送信部225とを備える。
【0064】
チューナ部221は、アンテナで受信した放送信号を増幅して特定チャンネルの信号を選択する。該信号は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式で変調されている。チューナ部221は、図示しない復調部を備えており、選択された特定チャンネルの信号を、MPEG2TS(Transport Stream)形式のストリームデータに復調し、復調したストリームデータを信号処理部222に与える。TS形式のストリームデータは、複数のパケットから構成されている。パケットは、番組を構成する3Dの映像信号及び音声信号などをパケット化したものであり、複数のパケットから、時系列順の映像信号及び音声信号が復元される。
【0065】
信号処理部222は、チューナ部221から与えられたストリームデータをデコードし、各種信号処理を行うことによって、実施の形態1と同様の映像信号及び音声信号を生成し、生成した映像信号及び音声信号をそれぞれ映像表示部223及びスピーカ224に与える。また、信号処理部222は、右眼用及び左眼用の映像が表示されるタイミングを示し、3D眼鏡1のシャッタ開閉を同期させるための同期信号を、同期信号送信部225に与える。
【0066】
映像表示部223は、例えば、液晶パネル、プラズマディスプレイパネル、有機ELパネルなどで構成されており、信号処理部222から与えられた映像信号に基づいて、映像を表示する。
【0067】
同期信号送信部225は、いわゆるIRエミッタ回路であり、信号処理部222から与えられた同期信号を無線にて3D眼鏡1へ送信する。
【0068】
変形例2に係る映像表示システムにあっても、実施の形態1と同様の効果を奏する。
【0069】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものでは無いと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味では無く、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0070】
1 3D眼鏡
2 表示装置
3 同期信号送信部
4 スクリーン
11 シャッタ制御部
12R 右眼用シャッタ
12L 左眼用シャッタ
13 同期信号受信部
14 信号レベル検出部
15R 右眼用レンズユニット
15L 左眼用レンズユニット
16 レンズ駆動部
17 視差変更部
18 記憶部
19 受付部
21 映像入力部
22 信号処理部
23 映像表示部
24 スピーカ
25 出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
右眼用及び左眼用の映像夫々を選択的に透過させる右眼用シャッタ及び左眼用シャッタを備えた3D眼鏡において、
右眼用シャッタ及び左眼用シャッタの前方にある測距対象物と、前記右眼用シャッタ及び左眼用シャッタとの距離を測定する距離測定部と、
該距離測定部にて測定した距離に応じて、右眼用及び左眼用の映像に係る両眼視差を変更する視差変更部と
を備えることを特徴とする3D眼鏡。
【請求項2】
前記視差変更部は、
前記距離測定部にて検出した距離が短い(又は長い)程、輻輳角が小さく(又は大きく)なるように両眼視差を変更する手段を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の3D眼鏡。
【請求項3】
前記距離測定部は、
信号を受信する信号受信部と、
該信号受信部にて受信した信号のレベルを検出する信号レベル検出部と
を有し、
前記視差変更部は、
前記信号レベル検出部にて検出した信号レベルに応じて、両眼視差を変更する手段を備える
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の3D眼鏡。
【請求項4】
所定信号レベルを記憶する記憶部を備え、
前記視差変更部は、
前記信号レベル検出部にて検出した信号のレベルが、前記所定信号レベルより高い場合、輻輳角が小さくなるように両眼視差を変更する手段と、
前記信号レベル検出部にて検出した信号のレベルが、前記所定信号レベルより低い場合、輻輳角が大きくなるように両眼視差を変更する手段と
を備えることを特徴とする請求項3に記載の3D眼鏡。
【請求項5】
複数の所定信号レベル、及び両眼視差の変更量を対応付けて記憶する記憶部を備え、
前記視差変更部は、
前記信号レベル検出部にて検出した信号のレベル、及び前記記憶部が記憶する所定信号レベルに基づいて、両眼視差の変更量を決定する変更量決定部と、
該変更量決定部にて決定した変更量に基づいて、両眼視差を変更する手段と
を備えることを特徴とする請求項3に記載の3D眼鏡。
【請求項6】
両眼視差の変更量を受け付ける受付部を備え、
前記視差変更部は、
前記距離測定部の測定結果に拘わらず、前記受付部が受け付けた変更量に基づいて、両眼視差を変更するようにしてある
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一つに記載の3D眼鏡。
【請求項7】
両眼視差の変更量を受け付ける受付部を備え、
前記視差変更部は、
前記受付部が受け付けた変更量に基づいて、両眼視差を変更する手段を備える
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一つに記載の3D眼鏡。
【請求項8】
前記視差変更部は、
前記右眼用シャッタ及び左眼用シャッタにそれぞれ配されたレンズと、
左右方向へ移動可能に設けられた視差補正レンズと、
該視差補正レンズを前記左右方向へ移動させるレンズ駆動部と
を備えることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一つに記載の3D眼鏡。
【請求項9】
右眼用及び左眼用の映像を表示する表示装置と、
該表示装置に右眼用及び左眼用の映像が表示されるタイミングを示した信号を送信する同期信号送信部と、
請求項3から請求項6のいずれか一つに記載の3D眼鏡と
を備え、
前記3D眼鏡の前記信号受信部は、
前記同期信号送信部から送信された信号を受信するようにしてある
ことを特徴とする表示システム。
【請求項10】
テレビジョン信号を受信する受信部、受信したテレビジョン信号に係る右眼用及び左眼用の映像を表示する映像表示部、並びに該映像表示部に右眼用及び左眼用の映像が表示されるタイミングを示した信号を送信する同期信号送信部を有するテレビジョン受像機と、
請求項3から請求項6のいずれか一つに記載の3D眼鏡と
を備え、
前記3D眼鏡の前記信号受信部は、
前記同期信号送信部から送信された信号を受信するようにしてある
ことを特徴とする表示システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−186550(P2012−186550A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−46636(P2011−46636)
【出願日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】