説明

5−フルオロピリミジノン誘導体

本開示は、5−フルオロピリミジノンおよびそれらの誘導体の分野、ならびに殺真菌剤としてのこれらの化合物の使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2009年8月7日に出願した米国特許仮出願第61/232,177号の利益を主張するものである。
【背景技術】
【0002】
殺真菌剤は、農業に関連する真菌により引き起こされる損傷から植物を防護および/または回復させるように作用する、天然または合成由来の化合物である。一般的に、いかなる単一の殺真菌剤もすべての状況には有用ではない。したがって、より良好な性能を有し、使用することがより容易であり、費用がより低い殺真菌剤を製造するための研究が進行中である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示は、5−フルオロピリミジノン化合物および殺真菌剤としてのそれらの使用に関する。本開示の化合物は、子嚢菌類、担子菌類、不完全菌類および卵菌類からの防御をもたらす可能性がある。
【0004】
本開示の1つの実施形態は、式Iの化合物を包含し得る
【0005】
【化1】


[式中、
は、
H;
1〜3個のRで置換されていてもよいC〜Cアルキル;
1〜3個のRで置換されていてもよいC〜Cアルケニル;
1〜3個のRで置換されていてもよいC〜Cアルキニル;
フェニルもしくはベンジルのそれぞれが1〜3個のRで置換されていてもよいフェニルもしくはベンジル、または5もしくは6員飽和もしくは不飽和環系と、または5−6縮合環系と、または6−6縮合環系と、ここで、各々1〜3個のヘテロ原子を含み、各環が1〜3個のRで置換されていてよく、1〜3個のRで置換されていてもよいビフェニルもしくはナフチル;
−(CHROR
−(CHRN(R)R10
−C(=O)R
−C(=S)R
−S(O)
−C(=O)OR
−C(=S)OR
−(CHRN(R)R10
−C(=O)N(R)R10;または
−C(=S)N(R)R10であり、
mは、1〜4の整数であり、
は、
H;または
で置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、
或いはRおよびRは、一体となって
=CR11N(R12)R13を形成していてよく、
は、
1〜3個のRで置換されていてもよいC〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cヒドロキシアルキル、C〜Cアルコキシアルキル、C〜Cハロアルコキシアルキル、R14で置換されていてもよいC〜Cアルケニル、C〜Cハロアルケニル、C〜Cアルキニル、フェニルもしくはベンジルのそれぞれが1〜3個のRで置換されていてよいフェニルもしくはベンジル、または5もしくは6員飽和もしくは不飽和環系と、または5−6縮合環系と、または6−6縮合環系と、ここで、各々1〜3個のヘテロ原子を含み、各環が1〜3個のRで場合によって置換されていてよく、1〜3個のRで置換されていてもよいビフェニルもしくはナフチル;
−(CHROR
−(CHRSR;または
−(CHRN(R)R10であり、
は、独立にハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜Cハロアルキルチオ、アミノ、ハロチオ、C〜Cアルキルアミノ、C〜Cアルコキシカルボニル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルキルアミノカルボニル、ヒドロキシル、C〜Cトリアルキルシリル、1〜3個のRで置換されていてもよいフェニル、または5もしくは6員飽和もしくは不飽和環(1〜3個のヘテロ原子を含み、各環が1〜3個のRで置換されていてよい)であり、
は、独立にハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜Cハロアルキルチオ、ハロチオ、アミノ、C〜Cアルキルアミノ、C〜Cジアルキルアミノ、C〜Cアルコキシカルボニル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルキルスルホニル、ニトロ、ヒドロキシルまたはシアノであり、
は、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルコキシカルボニル、フェニルまたはベンジルのそれぞれが1〜3個のRで置換されていてよいフェニルまたはベンジルであり、
は、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシアルキル、C〜Cトリアルキルシリル、C〜Cトリアルキルシリルアルキル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、フェニルもしくはベンジルのそれぞれが1〜3個のRで置換されていてよいフェニルもしくはベンジル、または5もしくは6員飽和もしくは不飽和環系と、または5−6縮合環系と、または6−6縮合環系と、ここで、各々1〜3個のヘテロ原子を含み、各環が1〜3個のRで置換されていてよく、1〜3個のRで置換されていてもよいビフェニルもしくはナフチルであり、
は、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシアルキル、フェニルもしくはベンジルのそれぞれが1〜3個のRで置換されていてよいフェニルもしくはベンジル、または5もしくは6員飽和もしくは不飽和環系と、または5−6縮合環系と、または6−6縮合環系と、ここで、各々1〜3個のヘテロ原子を含み、各環が1〜3個のRで置換されていてよく、1〜3個のRで置換されていてもよいビフェニルもしくはナフチルであり、
は、H、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシアルキル、C〜Cアルキルカルボニル、フェニルもしくはベンジルのそれぞれが1〜3個のRで置換されていてよいフェニルもしくはベンジル、または5もしくは6員飽和もしくは不飽和環系と、または5−6縮合環系と、または6−6縮合環系と、ここで、各々1〜3個のヘテロ原子を含み、各環が1〜3個のRで置換されていてよく、1〜3個のRで置換されていてもよいビフェニルもしくはナフチルであり、
10は、H、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシアルキル、C〜Cアルキルカルボニルまたは1〜3個のRで置換されていてよいベンジルであり、
或いはRおよびR10は、一体となって、1〜3個のヘテロ原子を含み、各環が1〜3個のRで置換されていてよい、5もしくは6員飽和もしくは不飽和環を形成していてよく、
11は、HまたはC〜Cアルキルであり、
12は、H、シアノ、ヒドロキシル、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルカルボニル、フェニルもしくはベンジルのそれぞれが1〜3個のRで置換されていてよいフェニルもしくはベンジル、または5もしくは6員飽和もしくは不飽和環系と、または5−6縮合環系と、または6−6縮合環系と、ここで、各々1〜3個のヘテロ原子を含み、各環が1〜3個のRで置換されていてよく、1〜3個のRで置換されていてもよいビフェニルもしくはナフチルであり、
或いはR11およびR12は、一体となって、1〜3個のヘテロ原子を含み、各環が1〜3個のRで置換されていてよい、5もしくは6員飽和もしくは不飽和環を形成していてよく、
13は、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルカルボニル、フェニルもしくはベンジルのそれぞれが1〜3個のRで置換されていてよいフェニルもしくはベンジル、または5もしくは6員飽和もしくは不飽和環系と、または5−6縮合環系と、または6−6縮合環系と、ここで、各々1〜3個のヘテロ原子を含み、各環が1〜3個のRで置換されていてよく、1〜3個のRで置換されていてもよいビフェニルもしくはナフチルであり、
或いはR12およびR13は、一体となって、1〜3個のヘテロ原子を含み、各環が1〜3個のRで置換されていてよい、5もしくは6員飽和もしくは不飽和環を形成していてよく、
14は、フェニルもしくはベンジルのそれぞれが1〜3個のRで置換されていてよいフェニルもしくはベンジルである]。
【0006】
本開示の他の実施形態は、下記の化合物および植物学的に許容できる担体材料を含む、真菌攻撃を防除または予防するための殺真菌組成物を包含し得る。
【0007】
本開示の他の実施形態は、植物に対する真菌の攻撃を防除または予防する方法であって殺真菌上有効な量の下記の1つまたは複数の化合物を、真菌、植物、植物に隣接する地面および植物を生産するように構成された種子の少なくとも1つに散布するステップを含む方法を包含し得る。
【0008】
「アルキル」という用語は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、第三級ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどの分枝、非分枝または環状炭素鎖を意味する。
【0009】
「アルケニル」という用語は、エテニル、プロペニル、ブテニル、イソプロペニル、イソブテニル、シクロヘキセニルなどの1つまたは複数の二重結合を含む分枝、非分枝または環状炭素鎖を意味する。
【0010】
「アルキニル」という用語は、プロピニル、ブチニルなどの1つまたは複数の三重結合を含む分枝、非分枝または環状炭素鎖を意味する。
【0011】
本明細書を通して用いているように、「R」という用語は、特に示さない限り、C2−8アルキル、C3−8アルケニルまたはC3−8アルキニルからなる群を意味する。
【0012】
「アルコキシ」という用語は、−OR置換基を意味する。
【0013】
「アルコキシカルボニル」という用語は、−C(O)−OR置換基を意味する。
【0014】
「アルキルカルボニル」という用語は、−C(O)−R置換基を意味する。
【0015】
「アルキルスルホニル」という用語は、−SO−R置換基を意味する。
【0016】
「ハロアルキルスルホニル」という用語は、RがCl、F、IまたはBrまたはそれらの任意の組合せで完全または部分的に置換されている−SO−R置換基を意味する。
【0017】
「アルキルチオ」という用語は、−S−R置換基を意味する。
【0018】
「ハロアルキルチオ」という用語は、Cl、F、IまたはBrまたはそれらの任意の組合せで置換されているアルキルチオを意味する。
【0019】
「ハロチオ」という用語は、3または5個のF置換基で置換されている硫黄を意味する。
【0020】
「アルキルアミノカルボニル」という用語は、−C(O)−N(H)−R置換基を意味する。
【0021】
「ジアルキルアミノカルボニル」という用語は、−C(O)−NR置換基を意味する。
【0022】
「アルキルシクロアルキルアミノ」という用語は、アルキル基で置換されているシクロアルキルアミノ置換基を意味する。
【0023】
「トリアルキルシリル」という用語は、−SiRを意味する。
【0024】
「シアノ」という用語は、−C≡N置換基を意味する。
【0025】
「ヒドロキシル」という用語は、−OH置換基を意味する。
【0026】
「アミノ」という用語は、−NH置換基を意味する。
【0027】
「アルキルアミノ」という用語は、−N(H)−R置換基を意味する。
【0028】
「ジアルキルアミノ」という用語は、−NR置換基を意味する。
【0029】
「トリアルキルシリルアルキル」という用語は、アルキル上の−SiR置換基を意味する。
【0030】
「アルコキシアルコキシ」という用語は、nが1〜3の整数である、mが0〜2である−O(CHO(CHCHを意味する。
【0031】
「アルコキシアルキル」という用語は、アルキル上のアルコキシ置換基を意味する。
【0032】
「ハロアルコキシアルキル」という用語は、Cl、F、BrまたはIまたはそれらの任意の組合せで完全または部分的に置換されているアルキル上のアルコキシ置換基を意味する。
【0033】
「ヒドロキシアルキル」という用語は、ヒドロキシ基で置換されているアルキルを意味する。
【0034】
「ハロアルコキシ」という用語は、XがCl、F、BrまたはIまたはその任意の組合せである、−OR−X置換基を意味する。
【0035】
「ハロアルキル」という用語は、Cl、F、IまたはBrまたはその任意の組合せで置換されているアルキルを意味する。
【0036】
「ハロアルケニル」という用語は、Cl、F、IまたはBrまたはその任意の組合せで置換されているアルケニルを意味する。
【0037】
「ハロアルキニル」という用語は、Cl、F、IまたはBrまたはその任意の組合せで置換されているアルキニルを意味する。
【0038】
「ハロゲン」または「ハロ」という用語は、F、Cl、BrおよびIと定義される、1つまたは複数のハロゲン原子を意味する。
【0039】
「ヒドロキシカルボニル」という用語は、−C(O)−OH置換基を意味する。
【0040】
「ニトロ」という用語は、−NO置換基を意味する。
【0041】
本開示を通して、式Iの化合物への言及は、式Iの光学異性体および塩、ならびにその水和物も含むと解釈される。具体的には、式Iが分枝鎖アルキル基を含む場合、そのような化合物はその光学異性体およびラセミ体を含むと理解される。具体例としての塩は、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩などが挙げられる。さらに、式Iの化合物は、互変異性体を含み得る。
【0042】
本文書に開示した特定の化合物は、1つまたは複数の異性体として存在し得る。1つの異性体が他のものより活性が高いことがあり得ることは、当業者により理解されよう。本開示で開示した構造は、明確を期すために1つの幾何学的形でのみ描くが、当該分子のすべての幾何学的形および互変異性体を代表するものとする。
【0043】
化学結合および歪みエネルギーの規則が満たされており、生成物が殺真菌活性を依然として示す限り、特に示さない限りは、さらなる置換が許容できることも当業者により理解される。
【0044】
本開示の他の実施形態は、式Iの化合物または該化合物を含む組成物の土壌、植物、植物の一部、茎葉および/または種子への散布を含む、植物病原性生物による攻撃からの植物の保護、または植物病原性生物により寄生された植物の処理のための式Iの化合物の使用である。
【0045】
さらに、本開示の他の実施形態は、式Iの化合物および植物学的に許容できる担体材料を含む、植物病原性生物による攻撃からの植物の保護および/または植物病原性生物により寄生された植物の処理に有用な組成物である。
【0046】
本発明のさらなる特徴および利点は、現在理解されているような本発明を実施する最良の形態を例示する例示的な実施形態の以下の詳細な説明の考慮によって当業者に明らかになるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0047】
本開示の化合物は、化合物として、または化合物を含む製剤として、様々な公知の技術のいずれかにより散布することができる。例えば、該化合物は、植物の商業的価値を損なうことなく、様々な真菌の防除のために植物の根、種子または茎葉に散布することができる。該物質は、一般的に使用される製剤型のいずれかの形で、例えば、液剤、粉剤、水和剤、フロアブル剤または乳剤として散布することができる。
【0048】
好ましくは、本開示の化合物は、式Iの1つまたは複数の化合物と植物学的に許容できる担体を含む製剤の形で散布する。濃縮製剤は、散布のために水または他の液体に分散させることができ、或いは製剤は、さらに処理せずに散布することができる微粉様または粒剤であってよい。製剤は、農業化学技術分野で標準になっている方法に従って調製することができる。
【0049】
本開示は、殺真菌剤としての送達および使用のために、上記化合物の1つまたは複数を製剤化することができるすべての媒体を予期する。一般的に、製剤は、水系懸濁剤または乳剤として散布する。そのような懸濁剤または乳剤は、固体であり、通常、水和剤として公知である水溶性、水懸濁性もしくは乳化性製剤、または乳剤、水系懸濁剤もしくはフロアブルとして通常公知である液体から製造することができる。容易に認識されるように、これらの化合物を加えることができる物質は、抗真菌剤としてのこれらの化合物の活性に著しい障害を与えずに、所望の効用をもたらすならば、用いることができる。
【0050】
水分散性粒剤を形成するように成形することができる、水和剤は、式Iの化合物の1つまたは複数、不活性担体および界面活性剤の均質混合物を含む。水和剤中の化合物の濃度は、水和剤の総重量に基づく約10重量%〜約90重量%、より好ましくは約25重量%〜約75重量%であってよい。水和剤の調製において、化合物を、プロフィライト、タルク、チョーク、石膏、フラー土、ベントナイト、アタパルガイト、デンプン、カゼイン、グルテン、モンモリロナイト粘土、珪藻土、精製ケイ酸塩などの微細な固体と混合することができる。そのような操作において、微細な担体および界面活性剤を一般的に化合物(単数または複数)と混合し、粉砕する。
【0051】
式Iの化合物の乳剤は、乳剤の総重量に基づく適切な液体中約10重量%〜約50重量%などの通常の濃度の化合物を含んでいてよい。化合物は、水混和性溶媒または水混和性有機溶媒と乳化剤との混合物である、不活性担体に溶解することができる。濃縮剤は、水および油で希釈して、水中油型乳剤の形の噴霧混合剤を生成することができる。有用な有機溶媒は、芳香族化合物、特に、重質芳香族ナフサなどの石油の高沸点ナフタレン系およびオレフィン系留分などである。例えば、ロジン誘導体などのテルペン系溶媒、シクロヘキサノンなどの脂肪族ケトンおよび2−エトキシエタノールなどの複合アルコールなどの他の有機溶媒も用いることができる。
【0052】
本願において有利に用いることができる乳化剤は、当業者が容易に決定することができ、種々の非イオン性、陰イオン、陽イオンおよび両性乳化剤、または2つまたはそれ以上の乳化剤の混合物などである。乳剤を調製するのに有用である非イオン性乳化剤の例は、ポリアルキレングリコールエーテルならびにポリオールまたはポリオキシアルキレンで可溶化されたエトキシル化アルキルフェノールおよびカルボン酸エステルなどのアルキルおよびアリールフェノール、脂肪族アルコール、脂肪族アミンまたは脂肪酸とエチレンオキシド、プロピレンオキシドの縮合生成物などである。陽イオン乳化剤は、第四級アンモニウム化合物および脂肪アミン塩などである。陰イオン乳化剤は、アルキルアリールスルホン酸の油溶性塩(例えば、カルシウム)、油溶性塩または硫酸化ポリグリコールエーテルおよびリン酸化ポリグリコールエーテルの適切な塩などである。
【0053】
本発明の化合物の乳剤を調製するのに用いることができる代表的な有機液体は、キシレン、プロピルベンゼン留分などの芳香族液体;または混合ナフタレン留分、鉱油、フタル酸ジオクチルなどの置換芳香族有機液体;ケロセン;種々の脂肪酸のジアルキルアミド、特に脂肪グリコールのジメチルアミドおよびジエチレングリコールのn−ブチルエーテル、エチルエーテルまたはメチルエーテルなどのグリコール誘導体、ならびにトリエチレングリコールのメチルエーテルなどである。2つまたはそれ以上の有機液体の混合物も乳剤の調製に用いることができる。有機液体は、キシレンおよびプロピルベンゼン留分を含み、キシレンが場合によって最も好ましい。界面活性分散剤は、一般的に液体製剤に、分散剤と1つまたは複数の化合物とを合わせた重量に基づく0.1〜20重量%の量で用いることができる。製剤は、他の適合性のある添加物、例えば、植物成長調節剤および農業で使用される他の生物学的に活性な化合物も含んでいてよい。
【0054】
水系懸濁剤は、水系懸濁剤の総重量に基づく約5〜約50重量%の範囲の濃度で水性媒体中に分散した式Iの1つまたは複数の水不溶性化合物の懸濁剤を含む。懸濁剤は、化合物の1つまたは複数を微細に粉砕し、水および上で述べたのと同じ種類のものから選択される界面活性剤を含む媒体中に粉砕した物質を激しく混入することによって調製する。水性媒体の密度および粘度を増大させるために、無機塩および合成または天然ゴムなどの他の成分も加えることができる。水性混合物を調製し、サンドミル、ボールミルまたはピストン型ホモジナイザーのような器具でそれを均質化することにより、同時に粉砕し、混合することは、しばしば最も有効である。
【0055】
水性乳剤は、水性乳剤の総重量に基づく一般的に約5〜約50重量%の範囲の濃度の、水性媒体で乳化した1つまたは複数の水不溶性殺有害生物剤活性成分の乳剤を含む。殺有害生物剤活性成分が固体である場合、水性乳剤の調製の前にそれを適切な水非混和性溶媒に溶解しなければならない。乳剤は、上述のような乳剤の形成および安定化に役立つ界面活性剤を一般的に含む水性媒体中で液体殺有害生物剤活性成分またはその水非混和性溶液を乳化することによって調製する。これは、高せん断混合機またはホモジナイザーによってもたらされる激しい混合を用いてしばしば達成される。
【0056】
式Iの化合物は、土壌への散布に特に有用である粒剤としても散布することができる。粒剤は、一般的にアタパルガイト、ベントナイト、珪藻土、粘土または類似の安価な物質などの粗い粒度の不活性物質から完全にまたは大部分なる不活性担体中に分散した、粒剤の総重量に基づく約0.5〜約10重量%の化合物(単数または複数)を含む。そのような製剤は、化合物を適切な溶媒に溶解し、それを約0.5〜約3mmの範囲の適切な粒径に前成形した粒状担体に加えることによって通常調製される。適切な溶媒は、化合物が実質的または完全に溶ける溶媒である。そのような製剤は、担体および化合物および溶媒の軟塊またはペーストを作り、砕き、乾燥して、所望の粒状粒子を得ることによっても調製することができる。
【0057】
式Iの化合物を含む粉剤は、粉末状の1つまたは複数の化合物を、例えば、カオリン粘土、粉砕火山岩などの適切な微粉状農業用担体と緊密に混合することによって調製することができる。粉剤は、粉剤の総重量に基づく約1〜約10重量%の化合物を適宜含んでいてよい。
【0058】
製剤は、標的作物および生物への化合物の付着、湿展および浸透を促進するためのアジュバント界面活性剤をさらに含んでいてよい。これらのアジュバント界面活性剤は、製剤の成分として、またはタンクミックスとして任意選択で用いることができる。アジュバント界面活性剤の量は、一般的に水の噴霧容積に基づく0.01〜1.0容積%、好ましくは0.05〜0.5容積%の範囲で異なるであろう。適切なアジュバント界面活性剤は、エトキシル化ノニルフェノール、エトキシル化合成もしくは天然アルコール、エステルの塩またはスルホコハク酸、エトキシル化有機ケイ素、エトキシル化脂肪アミンおよび界面活性剤と鉱油もしくは植物油との混合物を含むが、これらに限定されない。製剤は、開示が参照により本明細書に特に組み込まれている、米国特許出願第11/495,228号に開示されているような水中油型乳剤も含み得る。
【0059】
製剤は、他の殺有害生物剤化合物を含む混合剤を場合によって含み得る。そのような追加の殺有害生物剤化合物は、散布のために選択される媒体中で本発明の化合物と適合性があり、本発明の化合物の活性に対して拮抗性を示さない、殺真菌剤、殺虫剤、除草剤、殺線虫剤、殺ダニ剤、殺節足動物剤、殺菌剤またはその組合せであってよい。したがって、そのような実施形態において、他の殺有害生物剤化合物は、同じまたは異なる殺有害生物剤の使用における補足毒薬として用いることができる。混合剤中の式Iの化合物および殺有害生物剤化合物は、一般的に1:100〜100:1の重量比で存在し得る。
【0060】
本開示の化合物は、その殺真菌混合物および相乗的混合物を形成するために、他の殺真菌剤と併用することができる。本開示の殺真菌化合物は、様々な望ましくない疾病を防除するために1つまたは複数の他の殺真菌剤とともにしばしば散布される。他の殺真菌剤とともに使用する場合、本請求の化合物は、他の殺真菌剤(単数または複数)とともに製剤化、他の殺真菌剤(単数または複数)と混用、或いは他の殺真菌剤(単数または複数)と連続的に散布することができる。そのような他の殺真菌剤は、2−(チオシアナトメチルチオ)−ベンゾチアゾール、2−フェニルフェノール、硫酸8−ヒドロキシキノリン、アメトクトラジン、アミスルブロム、アンチマイシン、アンペロミセスキスカリス(Ampelomyces quisqualis)、アザコナゾール、アゾキシストロビン、枯草菌(Bacillus subtilis)、枯草菌(Bacillus subtilis)株QST713、ベナラキシル、ベノミル、ベンチアバリカルブ−イソプロピル、ベンジルアミノベンゼン−スルホネート(BABS)塩、重炭酸塩、ビフェニル、ビスメルチアゾール、ビテルタノール、ビキサフェン、ブラストサイジン−S、ホウ砂、ボルドー混合物、ボスカリド、ブロムコナゾール、ブピリメート、多硫化カルシウム、カプタホル、キャプタン、カルベンダジム、カルボキシン、カルプロパミド、カルボン、クラザフェノン、クロロネブ、クロロタロニル、クロゾリネート、コニオスリウムミニタンス(Coniothyrium minitans)、水酸化銅、オクタン酸銅、オキシ塩化銅、硫酸銅、硫酸銅(三塩基性)、亜酸化銅、シアゾファミド、シフルフェナミド、シモキサニル、シプロコナゾール、シプロジニル、ダゾメット、デバカルブ、ジアンモニウムエチレンビス−(ジチオカルバメート)、ジクロフルアニド、ジクロロフェン、ジクロシメット、ジクロメジン、ジクロラン、ジエトフェンカルブ、ジフェノコナゾール、ジフェンゾコートイオン、ジフルメトリム、ジメトモルフ、ジモキシストロビン、ジニコナゾール、ジニコナゾール−M、ジノブトン、ジノカップ、ジフェニルアミン、ジチアノン、ドデモルフ、酢酸ドデモルフ、ドジン、ドジン遊離塩基、エジフェンホス、エネストロビン、エポキシコナゾール、エタボキサム、エトキシキン、エトリジアゾール、ファモキサドン、フェナミドン、フェナリモル、フェンブコナゾール、フェンフラム、フェンヘキサミド、フェノキサニル、フェンピクロニル、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、フェンピラザミン、フェンチン、酢酸フェンチン、水酸化フェンチン、ファーバム、フェリムゾン、フルアジナム、フルジオキソニル、フルモルフ、フルオピコリド、フルオピラム、フルオロイミド、フルオキサストロビン、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルスルファミド、フルチアニル、フルトラニル、フルトリアフォル、フルキサピロキサド、フォルペット、ホルムアルデヒド、フォセチル、フォセチル−アルミニウム、フベリダゾール、フララキシル、フラメトピル、グアザチン、酢酸グアザチン、GY−81、ヘキサクロロベンゼン、ヘキサコナゾール、ヒメキサゾール、イマザリル、硫酸イマザリル、イミベンコナゾール、イミノクタジン、イミノクタジン三酢酸塩、イミノクタジントリス(アルベシレート(albesilate))、ヨードカルブ、イプコナゾール、イプフェンピラゾロン、イプロベンホス、イプロジオン、イプロバリカルブ、イソプロチオラン、イソピラザム、イソチアニル、カスガマイシン、カスガマイシン塩酸塩水和物、クレソキシム−メチル、ラミナリン、マンコッパー(mancopper)、マンコゼブ、マンジプロパミド、マネブ、メパニピリム、メプロニル、メプチル−ジノカップ、塩化第二水銀、酸化第二水銀、塩化第一水銀、メタラキシル、メフェノキサム、メタラキシル−M、メタム、メタム−アンモニウム、メタム−カリウム、メタム−ナトリウム、メトコナゾール、メタスルホカルブ、ヨウ化メチル、イソチオシアン酸メチル、メチラム、メトミノストロビン、メトラフェノン、ミルジオマイシン、ミクロブタニル、ナーバム、ニトロタール−イソプロピル、ヌアリモール、オクチリノン、オフレース、オレイン酸(脂肪酸)、オリサストロビン、オキサジキシル、オキシン−銅、フマル酸オキスポコナゾール、オキシカルボキシン、ペフラゾエート、ペンコナゾール、ペンシクロン、ペンフルフェン、ペンタクロロフェノール、ラウリン酸ペンタクロロフェニル、ペンチオピラド、酢酸フェニル水銀、ホスホン酸、フタリド、ピコキシストロビン、ポリオキシンB、ポリオキシン、ポリオキソリム、重炭酸カリウム、カリウムヒドロキシキノリンサルフェート、プロベナゾール、プロクロラズ、プロシミドン、プロパモカルブ、塩酸プロパモカルブ、プロピコナゾール、プロピネブ、プロキナジド、プロチオコナゾール、ピラクロストロビン、ピラメトストロビン、ピラオキシストロビン、ピラゾホス、ピリベンカルブ、ピリブチカルブ、ピリフェノックス、ピリメタニル、ピリオフェノン、ピロキロン、キノクラミン、キノキシフェン、キントゼン、オオイタドリ(Reynoutria sachalinensis)エキス、セダキサン、シルチオファム、シメコナゾール、ナトリウム2−フェニルフェノキシド、重炭酸ナトリウム、ナトリウムペンタクロロフェノキシド、スピロキサミン、硫黄、SYP−Z071、SYP−048、タール油、テブコナゾール、テブフロキン、テクナゼン、テトラコナゾール、チアベンダゾール、チフルザミド、チオファネート−メチル、チラム、チアジニル、トルクロホス−メチル、トリルフルアニド、トリアジメホン、トリアジメノール、トリアゾキシド、トリシクラゾール、トリデモルフ、トリフロキシストロビン、トリフルミゾール、トリホリン、トリチコナゾール、バリダマイシン、バリフェナレート、バリフェナール、ビンクロゾリン、ジネブ、ジラム、ゾキサミド、カンジダオレオフィラ(Candida oleophila)、フザリウムオキシスポルム(Fusarium oxysporum)、グリオクラジウム属(Gliocladium)種、カミカワタケ(Phlebiopsis gigantea)、ストレプトマイセスグリセオビリディス(Streptomyces griseoviridis)、トリコデルマ属(Trichoderma)種、(RS)−N−(3,5−ジクロロフェニル)−2−(メトキシメチル)−スクシンイミド、1,2−ジクロロプロパン、1,3−ジクロロ−1,1,3,3−テトラフルオロアセトン水和物、1−クロロ−2,4−ジニトロナフタレン、1−クロロ−2−ニトロプロパン、2−(2−ヘプタデシル−2−イミダゾリン−1−イル)エタノール、2,3−ジヒドロ−5−フェニル−1,4−ジチイン1,1,4,4−テトラオキシド、酢酸2−メトキシエチル水銀、塩化2−メトキシエチル水銀、ケイ酸2−メトキシエチル水銀、3−(4−クロロフェニル)−5−メチルローダニン、チオシアン酸4−(2−ニトロプロプ−1−エニル)フェニル、アンプロピルフォス、アニラジン、アジチラム、多硫化バリウム、Bayer 32394、ベノダニル、ベンキノックス、ベンタルロン、ベンザマクリル;ベンザマクリル−イソブチル、ベンザモルフ、ビナパクリル、硫酸ビス(メチル水銀)、ビス(トリブチルスズ)オキシド、ブチオベート、カドミウム カルシウム 銅 亜鉛 クロメート サルフェート、カルバモルフ、CECA、クロベンチアゾン、クロラニホルメタン、クロルフェナゾール、クロルキノックス、クリンバゾール、シクラフラミド、シペンダゾール、シプロフラム、デカフェンチン、ジクロン、ジクロゾリン、ジクロブトラゾール、ジメチリモール、ジノクトン、ジノスルホン、ジノテルボン、ジピリチオン、ジタリムホス、ドジシン、ドラゾキソロン、EBP、ESBP、エタコナゾール、エテム、エチリム(ethirim)、フェナミノスルフ、フェナパニル、フェニトロパン、5−フルオロシトシンおよびそのプロファンギシド、フルオトリマゾール、フルカルバニル、フルコナゾール、フルコナゾール−シス、フルメシクロックス、フロファネート、グリオジン(glyodine)、グリセオフルビン、ハラクリネート(halacrinate)、Hercules 3944、ヘキシルチオホス、ICIA0858、イソパムホス(isopamphos)、イソバレジオン、メベニル、メカルビンジド、メタゾキソロン、メトフロキサム、メチル水銀ジシアンジアミド、メトスルホバックス、ミルネブ、無水ムコクロル酸、ミクロゾリン、N−3,5−ジクロロフェニル−スクシンイミド、N−3−ニトロフェニルイタコンイミド、ナタマイシン、N−エチル水銀−4−トルエンスルホンアニリド、ニッケルビス(ジメチルジチオカルバメート)、OCH、フェニル水銀ジメチルジチオ−カルバメート、硝酸フェニル水銀、フォスジフェン(phosdiphen)、ピコリナミドUK−2Aおよびその誘導体、プロチオカルブ;塩酸プロチオカルブ、ピラカルボリド、ピリジニトリル、ピロキシクロル、ピロキシフル、キナセトール;硫酸キナセトール、キナザミド、キンコナゾール、ラベンザゾール、サリチルアニリド、SSF−109、スルトロペン、テコラム、チアジフルオール(thiadifluor)、チシオフェン、チオクロルフェンヒム、チオファネート、チオキノックス、チオキシミド、トリアミホス、トリアリモール、トリアズブチル、トリクラミド、ウルバシッド(urbacid)、ザリラミドならびにこれらの任意の組合せなどであってよい。
【0061】
さらに、本発明の化合物は、その殺有害生物剤混合物および相乗的混合物を形成するために、散布のために選択される媒体中で本発明の化合物と適合性があり、本発明の化合物の活性に対して拮抗性を示さない、殺虫剤、殺線虫剤、殺ダニ剤、殺節足動物剤、殺菌剤またはその組合せを含む他の殺有害生物剤と併用することができる。本開示の殺真菌化合物は、様々な望ましくない病害虫を防除するために1つまたは複数の他の殺有害生物剤とともに散布することができる。他の殺有害生物剤とともに使用する場合、本請求の化合物は、他の殺有害生物剤(単数または複数)とともに製剤化、他の殺有害生物剤(単数または複数)と混用、或いは他の殺有害生物剤(単数または複数)と連続的に散布することができる。一般的な殺虫剤は、アロサミジンおよびツリンギエンシンなどの抗生物質殺虫剤;スピノサドおよびスピネトラムなどの大環状ラクトン殺虫剤;アバメクチン、ドラメクチン、エマメクチン、エプリノメクチン、イベルメクチンおよびセラメクチンなどのアベルメクチン殺虫剤;レピメクチン、ミルベメクチン、ミルベマイシンオキシムおよびモキシデクチンなどのミルベマイシン殺虫剤;ヒ酸カルシウム、アセト亜ヒ酸銅、ヒ酸銅、ヒ酸鉛、亜ヒ酸カリウムおよび亜ヒ酸ナトリウムなどのヒ素殺虫剤;アナバシン、アザジラクチン、d−リモネン、ニコチン、ピレトリン、シネリン、シネリンI、シネリンII、ジャスモリンI、ジャスモリンII、ピレトリンI、ピレトリンII、クアッシア、ロテノン、リアニアおよびサバディラなどの植物性殺虫剤;ベンダイオカルブおよびカルバリルなどのカルバメート殺虫剤;ベンフラカルブ、カルボフラン、カルボスルファン、デカルボフランおよびフラチオカルブなどのベンゾフラニルメチルカルバメート殺虫剤;ジミタン(dimitan)、ジメチラン、ヒキンカルブおよびピリミカルブなどのジメチルカルバメート殺虫剤;アラニカルブ、アルジカルブ、アルドキシカルブ、ブトカルボキシム、ブトキシカルボキシム、メソミル、ニトリラカルブ、オキサミル、タジムカルブ、チオカルボキシム、チオジカルブおよびチオファノックスなどのオキシムカルバメート殺虫剤;アリキシカルブ、アミノカルブ、ブフェンカルブ、ブタカルブ、カーバノレート、クロエトカルブ、ジクレシル(dicresyl)、ジオキサカルブ、EMPC、エチオフェンカルブ、フェネタカルブ、フェノブカルブ、イソプロカルブ、メチオカルブ、メトルカルブ、メキサカルベート、プロマシル、プロメカルブ、プロポクスル、トリメタカルブ、XMCおよびキシリルカルブなどのフェニルメチルカルバメート殺虫剤;ホウ酸、珪藻土およびシリカゲルなどの防湿殺虫剤;クロラントラニリプロール、シアントラニリプロールおよびフルベンジアミドなどのジアミド殺虫剤;ジネックス、ジノプロップ、ジノサムおよびDNOCなどのジニトロフェノール殺虫剤;ヘキサフルオロケイ酸バリウム、クリオライト、フッ化ナトリウム、ヘキサフルオロケイ酸ナトリウムおよびスルフルラミドなどのフッ素殺虫剤;アミトラズ、クロルジメホルム、ホルメタネートおよびホルムパラネートなどのホルミアミジン殺虫剤;アクリロニトリル、二硫化炭素、四塩化炭素、クロロホルム、クロルピクリン、p−ジクロロベンゼン、1,2−ジクロロプロパン、ギ酸エチル、二臭化エチレン、二塩化エチレン、エチレンオキシド、シアン化水素、ヨードメタン、臭化メチル、メチルクロロホルム、塩化メチレン、ナフタレン、ホスフィン、フッ化スルフリルおよびテトラクロロエタンなどの燻蒸殺虫剤;ホウ砂、多硫化カルシウム、オレイン酸銅、塩化第一水銀、チオシアン酸カリウムおよびチオシアン酸ナトリウムなどの無機殺虫剤;ビストリフルロン、ブプロフェジン、クロルフルアズロン、シロマジン、ジフルベンズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、ノビフルムロン、ペンフルロン、テフルベンズロンおよびトリフルムロンなどのキチン合成阻害剤;エポフェノナン、フェノキシカルブ、ヒドロプレン、キノプレン、メトプレン、ピリプロキシフェンおよびトリプレンなどの幼若ホルモン模倣体;幼若ホルモンI、幼若ホルモンIIおよび幼若ホルモンIIIなどの幼若ホルモン;クロマフェノジド、ハロフェノジド、メトキシフェノジドおよびテブフェノジドなどの脱皮ホルモンアゴニスト;α−エクジソンおよびエクジステロンなどの脱皮ホルモン;ジオフェノランなどの脱皮阻害剤;プレコセンI、プレコセンIIおよびプレコセンIIIなどのプレコセン;ジシクラニルなどの未分類昆虫成長調節剤;ベンスルタップ、カルタップ、チオシクラムおよびチオスルタップなどのネレイストキシン類似体殺虫剤;フロニカミドなどのニコチノイド殺虫剤;クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリドおよびチアメトキサムなどのニトログアニジン殺虫剤;ニテンピラムおよびニチアジンなどのニトロメチレン殺虫剤;アセタミプリド、イミダクロプリド、ニテンピラムおよびチアクロプリドなどのピリジルメチル−アミン殺虫剤;ブロモ−DDT、カンフェクロル、DDT、pp’−DDT、エチル−DDD、HCH、γ−HCH、リンデン、メトキシクロル、ペンタクロロフェノールおよびTDEなどの有機塩素殺虫剤;アルドリン、ブロモシクレン、クロルビシクレン、クロルデン、クロルデコン、ディルドリン、ジロール、エンドスルファン、α−エンドスルファン、エンドリン、HEOD、ヘプタクロール、HHDN、イソベンザン、イソドリン、ケレバンおよびミレックスなどのシクロジエン殺虫剤;ブロムフェンビンホス、クロルフェンビンホス、クロトシキホス、ジクロルボス、ジクロトホス、ジメチルビンホス、ホスピラート、ヘプテノホス、メトクロトホス、メビンホス、モノクロトホス、ナレド、ナフタロホス、ホスファミドン、プロパホス、TEPPおよびテトラクロルビンホスなどの有機ホスフェート殺虫剤;ジオキサベンゾホス、ホスメチランおよびフェントアートなどの有機チオホスフェート殺虫剤;アセチオン、アミトン、カズサホス、クロルエトキシホス、クロルメホス、デメフィオン、デメフィオン−O、デメフィオン−S、デメトン、デメトン−O、デメトン−S、デメトン−メチル、デメトン−O−メチル、デメトン−S−メチル、デメトン−S−メチルスルホン、ジスルホトン、エチオン、エトプロホス、IPSP、イソチオアート、マラチオン、メタクリホス、オキシデメトン−メチル、オキシデプロホス、オキシジスルホトン、ホレート、スルホテップ、テルブホスおよびチオメトンなどの脂肪族有機チオホスフェート殺虫剤;アミジチオン、シアントアート、ジメトアート、エトアート−メチル、ホルモチオン、メカルバム、オメトアート、プロトアート、ソファミドおよびバミドチオンなどの脂肪族アミド有機チオホスフェート殺虫剤;クロルホキシム、ホキシムおよびホキシム−メチルなどのオキシム有機チオホスフェート殺虫剤;アザメチホス、クマホス、クミトエート、ジオキサチオン、エンドチオン、メナゾン、モルホチオン、ホサロン、ピラクロホス、ピリダフェンチオンおよびキノチオンなどのヘテロ環式有機チオホスフェート殺虫剤;ジチクロホスおよびチクロホスなどのベンゾチオピラン有機チオホスフェート殺虫剤;アジンホス−エチルおよびアジンホス−メチルなどのベンゾトリアジン有機チオホスフェート殺虫剤;ジアリホスおよびホスメットなどのイソインドール有機チオホスフェート殺虫剤;イソキサチオンおよびゾラプロホスなどのイソオキサゾール有機チオホスフェート殺虫剤;クロルプラゾホスおよびピラゾホスなどのピラゾロピリミジン有機チオホスフェート殺虫剤;クロルピリホスおよびクロルピリホス−メチルなどのピリジン有機チオホスフェート殺虫剤;ブタチオホス、ダイアジノン、エトリムホス、リリムホス、ピリミホス−エチル、ピリミホス−メチル、プリミドホス、ピリミタートおよびテブピリムホスなどのピリミジン有機チオホスフェート殺虫剤;キナルホスおよびキナルホス−メチルなどのキノキサリン有機チオホスフェート殺虫剤;アチダチオン、リチダチオン、メチダチオンおよびプロチダチオンなどのチアジアゾール有機チオホスフェート殺虫剤;イサゾホスおよびトリアゾホスなどのトリアゾール有機チオホスフェート殺虫剤;アゾトエート、ブロモホス、ブロモホス−エチル、カルボフェノチオン、クロルチオホス、シアノホス、サイチオアート、ジカプトン、ジクロフェンチオン、エタホス、ファムフール、フェンクロルホス、フェニトロチオン、フェンスルホチオン、フェンチオン、フェンチオン−エチル、ヘテロホス、ヨードフェンホス、メスルフェンホス、パラチオン、パラチオン−メチル、フェンカプトン、ホスニクロル、プロフェノホス、プロチオホス、スルプロホス、テメホス、トリクロルメタホス−3およびトリフェノホスなどのフェニル有機チオホスフェート殺虫剤;ブトナートおよびトリクロルホンなどのホスホネート殺虫剤;メカルホンなどのホスホノチオエート殺虫剤;ホノホスおよびトリクロロナートなどのフェニルエチルホスホノチオエート殺虫剤;シアノフェンホス、EPNおよびレプトホスなどのフェニルフェニルホスホノチオエート殺虫剤;クルホメート、フェナミホス、ホスチエタン、メホスホラン、ホスホランおよびピリミメタホスなどのホスホルアミデート殺虫剤;アセフェート、イソカルボホス、イソフェンホス、イソフェンホス−メチル、メタミドホスおよびプロペタムホスなどのホスホルアミドチオエート殺虫剤;ジメフォックス、マジドックス、ミパフォクス(mipafox)およびシュラダンなどのホスホロジアミド殺虫剤;インドキサカルブなどのオキサジアジン殺虫剤;メトキサジアゾンなどのオキサジアゾリン殺虫剤;ジアリホス、ホスメットおよびテトラメトリンなどのフタルイミド殺虫剤;テブフェンピラド、トレフェンピラドなどのピラゾール殺虫剤;アセトプロール、エチプロール、フィプロニル、ピラフルプロール、ピリプロールおよびバニリプロールなどのフェニルピラゾール殺虫剤;アクリナトリン、アレトリン、ビオアレトリン、バルトリン、ビフェントリン、ビオエタノメトリン(bioethanomethrin)、シクレトリン、シクロプロトリン、シフルトリン、β−シフルトリン、シハロトリン、γ−シハロトリン、λ−シハロトリン、シペルメトリン、α−シペルメトリン、β−シペルメトリン、θ−シペルメトリン、ζ−シペルメトリン、シフェノトリン、デルタメトリン、ジメフルトリン、ジメトリン、エンペントリン、フェンフルトリン、フェンピリトリン、フェンプロパトリン、フェンバレラート、エスフェンバレラート、フルシトリナート、フルバリナート、τ−フルバリナート、フレスリン、イミプロトリン、メペルフルトリン、メトフルトリン、ペルメトリン、ビオペルメトリン、トランスペルメトリン、フェノトリン、プラレトリン、プロフルトリン、ピレスメトリン、レスメトリン、ビオレスメトリン、シスメトリン、テフルトリン、テラレトリン、テトラメトリン、テトラメチルフルトリン、トラロメトリンおよびトランスフルトリンなどのピレスロイドエステル殺虫剤;エトフェンプロックス、フルフェンプロックス、ハルフェンプロックス、プロトリフェンブテ(protrifenbute)およびシラフルオフェンなどのピレスロイドエーテル殺虫剤;フルフェネリムおよびピリミジフェンなどのピリミジンアミン殺虫剤;クロルフェナピルなどのピロール殺虫剤;スピロテトラマトなどのテトラミン酸殺虫剤;スピロメシフェンなどのテトロン酸殺虫剤;ジアフェンチウロンなどのチオ尿素殺虫剤;フルコフロンおよびスルコフロンなどの尿素殺虫剤;ならびにクロサンテル、ナフテン酸銅、クロタミトン、EXD、フェナザフロル、フェノキサクリム、ヒドラメチルノン、イソプロチオラン、マロノベン、メタフルミゾン、ニフルリジド、プリフェネート、ピリダベン、ピリダリル、ピリフルキナゾン、ラフォキサニド、スルホクサフロール、トリアラテンおよびトリアザメートなどの未分類殺虫剤、ならびにそれらの任意の組合せを含むが、これらに限定されない。
【0062】
さらに、本発明の化合物は、その殺有害生物剤混合物および相乗的混合物を形成するために、散布のために選択される媒体中で本発明の化合物と適合性があり、本発明の化合物の活性に対して拮抗性を示さない、除草剤と併用することができる。本開示の殺真菌化合物は、様々な望ましくない植物を防除するために1つまたは複数の除草剤とともに散布することができる。除草剤とともに使用する場合、本請求の化合物は、除草剤(単数または複数)とともに製剤化、除草剤(単数または複数)と混用、或いは除草剤(単数または複数)と連続的に散布することができる。一般的な除草剤は、アリドクロル、ベフルブタミド、ベンザドックス、ベンジプラム、ブロモブチド、カフェンストロール、CDEA、シプラゾール、ジメテナミド、ジメテナミド−P、ジフェナミド、エプロナズ、エトニプロミド、フェントラザミド、フルポキサム、ホメサフェン、ハロサフェン、イソカルバミド、イソキサベン、ナプロパミド、ナプタラム、ペトキサミド、プロピザミド、キノナミドおよびテブタムなどのアミド除草剤;クロラノクリル、シサニリド、クロメプロップ、シプロミド、ジフルフェニカン、エトベンザニド、フェナシュラム、フルフェナセット、フルフェニカン、メフェナセット、メフルイジド、メタミホップ、モナリド、ナプロアニリド、ペンタノクロール、ピコリナフェンおよびプロパニルなどのアニリド除草剤;ベンゾイルプロップ、フラムプロップおよびフラムプロップ−Mなどのアリールアラニン除草剤;アセトクロール、アラクロール、ブタクロール、ブテナクロール、デラクロール、ジエタチル、ジメタクロール、メタザクロール、メトラクロール、S−メトラクロール、プレチラクロール、プロパクロール、プロピソクロール、プリナクロール、テルブクロール、テニルクロールおよびキシラクロールなどのクロロアセトアニリド除草剤;ベンゾフルオール、ペルフルイドン、ピリミスルファンおよびプロフルアゾールなどのスルホンアニリド除草剤;アシュラム、カルバスラム、フェナシュラムおよびオリザリンなどのスルホンアミド除草剤;クロルチアミドなどのチオアミド除草剤;ビラナフォスなどの抗生物質除草剤;クロラムベン、ジカンバ、2,3,6−TBAおよびトリカンバなどの安息香酸除草剤;ビスピリバックおよびピリミノバックなどのピリミジニルオキシ安息香酸除草剤;ピリチオバックなどのピリミジニルチオ安息香酸除草剤;クロルタールなどのフタル酸除草剤;アミノピラリド、クロピラリドおよびピクロラムなどのピコリン酸除草剤;キンクロラックおよびキンメラックなどのキノリンカルボン酸除草剤;カコジル酸、CMA、DSMA、ヘキサフルレート、MAA、MAMA、MSMA、亜ヒ酸カリウムおよび亜ヒ酸ナトリウムなどのヒ素除草剤;メソトリオン、スルコトリオン、テフリルトリオンおよびテムボトリオンなどのベンゾイルシクロヘキサンジオン除草剤;ベンフレセートおよびエトフメセートなどのベンゾフラニルアルキルスルホネート除草剤;ベンザゾリンなどのベンゾチアゾール除草剤;アシュラム、カルボキサゾール、クロルプロカルブ、ジクロルメート、フェナシュラム、カルブチレートおよびテルブカルブなどのカルバメート除草剤;バルバン、BCPC、カルバスラム、カルベタミド、CEPC、クロルブファム、クロルプロファム、CPPC、デスメジファム、フェニソファム、フェンメジファム、フェンメジファム−エチル、プロファムおよびスウェプなどのカルバニレート除草剤;アロキシジム、ブトロキシジム、クレトジム、クロプロキシジム、シクロキシジム、プロホキシジム、セトキシジム、テプラロキシジムおよびトラルコキシジムなどのシクロヘキセンオキシム除草剤;イソキサクロルトールおよびイソキサフルトールなどのシクロプロピルイソオキサゾール除草剤;シニドン−エチル、フルメジン、フルミクロラック、フルミオキサジンおよびフルミプロピンなどのジカルボキシイミド除草剤;ベンフラリン、ブトラリン、ジニトラミン、エタルフルラリン、フルクロラリン、イソプロパリン、メタルプロパリン、ニトラリン、オリザリン、ペンジメタリン、プロジアミン、プロフルラリンおよびトリフルラリンなどのジニトロアニリン除草剤;ジノフェネート、ジノプロップ、ジノサム、ジノセブ、ジノテルブ、DNOC、エチノフェンおよびメジノテルブなどのジニトロフェノール除草剤;エトキシフェンなどのジフェニルエーテル除草剤;アシフルオルフェン、アクロニフェン、ビフェノックス、クロメトキシフェン、クロルニトロフェン、エトニプロミド、フルオロジフェン、フルオログリコフェン、フルオロニトロフェン、ホメサフェン、フリルオキシフェン、ハロサフェン、ラクトフェン、ニトロフェン、ニトロフルオルフェンおよびオキシフルオルフェンなどのニトロフェニルエーテル除草剤;ダゾメットおよびメタムなどのジチオカルバメート除草剤;アロラック、クロロポン、ダラポン、フルプロパネート、ヘキサクロロアセトン、ヨードメタン、臭化メチル、モノクロル酢酸、SMAおよびTCAなどのハロゲン化脂肪族除草剤;イマザメタベンズ、イマザモックス、イマザピック、イマザピル、イマザキンおよびイマゼタピルなどのイミダゾリノン除草剤;スルファミン酸アンモニウム、ホウ砂、塩素酸カルシウム、硫酸銅、硫酸第一鉄、アジ化カリウム、シアン酸カリウム、アジ化ナトリウム、塩素酸ナトリウムおよび硫酸などの無機除草剤;ブロモボニル、ブロモキシニル、クロロキシニル、ジクロベニル、ヨードボニル、イオキシニルおよびピラクロニルなどのニトリル除草剤;アミプロフォス−メチル、アニロフォス、ベンスリド、ビラナフォス、ブタミフォス、2,4−DEP、DMPA、EBEP、フォサミン、グルホシネート、グルホシネート−P、グルホセートおよびピペロフォスなどの有機リン除草剤;ブロモフェノキシム、クロメプロップ、2,4−DEB、2,4−DEP、ジフェノペンテン、ジスル、エルボン、エトニプロミド、フェンテラコールおよびトリフォプシメなどのフェノキシ除草剤;メタゾール、オキサジアルギル、オキサジアゾンなどのオキサジアゾリン除草剤;フェノキサスルホンなどのオキサゾール除草剤;4−CPA、2,4−D、3,4−DA、MCPA、MCPA−チオエチルおよび2,4,5−Tなどのフェノキシ酢酸除草剤;4−CPB、2,4−DB、3,4−DB、MCPBおよび2,4,5−TBなどのフェノキシ酪酸除草剤;クロプロップ、4−CPP、ジクロルプロップ、ジクロルプロップ−P、3,4−DP、フェノプロップ、メコプロップおよびメコプロップ−Pなどのフェノキシプロピオン酸除草剤;クロラジホップ、クロジナホップ、クロホップ、シハロホップ、ジクロホップ、フェノキサプロップ、フェノキサプロップ−P、フェンチアプロップ、フルアジホップ、フルアジホップ−P、ハロキシホップ、ハロキシホップ−P、イソキサピリホップ、メタミホップ、プロパキザホップ、キザロホップ、キザロホップ−Pおよびトリホップなどのアリールオキシフェノキシプロピオン酸除草剤;ジニトラミンおよびプロジアミンなどのフェニレンジアミン除草剤;ピロキサスルホンなどのピラゾール除草剤;ベンゾフェナップ、ピラスルホトール、ピラゾリネート、ピラゾキシフェンおよびトプラメゾンなどのベンゾイルピラゾール除草剤;フルアゾレート、ニピラクロフェン、ピオキサデンおよびピラフルフェンなどのフェニルピラゾール除草剤;クレダジン、ピリダフォルおよびピリデートなどのピリダジン除草剤;ブロムピラゾン、クロリダゾン、ジミダゾン、フルフェンピル、メトフルラゾン、ノルフルラゾン、オキサピラゾンおよびピダノンなどのピリダジノン除草剤;アミノピラリド、クリオジネート、クロピラリド、ジチオピル、フルロキシピル、ハロキシジン、ピクロラム、ピコリナフェン、ピリクロル、チアゾピルおよびトリクロピルなどのピリジン除草剤;イプリミダムおよびチオクロリムなどのピリミジンジアミン除草剤;シペルコート、ジエタムコート、ジフェンゾコート、ジコート、モルファムコートおよびパラコートなどの四級アンモニウム除草剤;ブチレート、シクロエート、ジ−アレート、EPTC、エスプロカルブ、エチオレート、イソポリネート、メチオベンカルブ、モリネート、オルベンカルブ、ペブレート、プロスルホカルブ、ピリブチカルブ、スルファレート、チオベンカルブ、チオカルバジル、トリアレートおよびベルノレートなどのチオカルバメート除草剤;ジメキサノ、EXDおよびプロキサンなどのチオカーボネート除草剤;メチウロンなどのチオ尿素除草剤;ジプロペトリン、インダジフラム、トリアジフラムおよびトリヒドロキシトリアジンなどのトリアジン除草剤;アトラジン、クロラジン、シアナジン、シプラジン、エグリナジン、イパジン、メソプラジン、プロシアジン、プログリナジン、プロパジン、セブチラジン、シマジン、テルブチラジンおよびトリエタジンなどのクロロトリアジン除草剤;アトラトン、メトメトン、プロメトン、セクブメトン、シメトンおよびテルブメトンなどのメトキシトリアジン除草剤;アメトリン、アジプロトリン、シアナトリン、デスメトリン、ジメタメトリン、メトプロトリン、プロメトリン、シメトリンおよびテルブトリンなどのメチルチオトリアジン除草剤;アメトリジオン、アミブジン、ヘキサジノン、イソメチオジン、メタミトロンおよびメトリブジンなどのトリアジノン除草剤;アミトロール、カフェンストロール、エプロナズおよびフルポキサムなどのトリアゾール除草剤;アミカルバゾン、ベンカルバゾン、カルフェントラゾン、フルカルバゾン、イプフェンカルバゾン、プロポキシカルバゾン、スルフェントラゾンおよびチエンカルバゾン−メチルなどのトリアゾロン除草剤;クロランスラム、ジクロスラム、フロラスラム、フルメツラム、メトスラム、ペノキススラムおよびピロキススラムなどのトリアゾロピリミジン除草剤;ベンズフェンジゾン、ブロマシル、ブタフェナシル、フルプロパシル、イソシル、レナシル、サフルフェナシルおよびテルバシルなどのウラシル除草剤;ベンズチアズロン、クミルロン、シクルロン、ジクロラルウレア(dichloralurea)、ジフルフェンゾピル、イソノルロン、イソウロン、メタベンズチアズロン、モニソウロンおよびノルロンなどの尿素除草剤;アニスロン、ブツロン、クロルブロムロン、クロレツロン、クロロトルロン、クロロクスロン、ダイムロン、ジフェノキスロン、ジメフロン、ジウロン、フェヌロン、フルオメツロン、フルオチウロン、イソプロツロン、リヌロン、メチウロン、メチルダイムロン、メトベンズロン、メトブロムロン、メトキスロン、モノリヌロン、モヌロン、ネブロン、パラフルロン、フェノベンズロン、シデュロン、テトラフルロンおよびチジアズロンなどのフェニル尿素除草剤;アミドスルフロン、アジムスルフロン、ベンスルフロン、クロリムロン、シクロスルファムロン、エトキシスルフロン、フラザスルフロン、フルセトスルフロン、フルピルスルフロン、ホラムスルフロン、ハロスルフロン、イマゾスルフロン、メソスルフロン、メタゾスルフロン、ニコスルフロン、オルトスルファムロン、オキサスルフロン、プリミスルフロン、プロピリスルフロン、ピラゾスルフロン、リムスルフロン、スルホメツロン、スルホスルフロンおよびトリフロキシスルフロンなどのピリミジニルスルホニル尿素除草剤;クロルスルフロン、シノスルフロン、エタメトスルフロン、ヨードスルフロン、メトスルフロン、プロスルフロン、チフェンスルフロン、トリアスルフロン、トリベヌロン、トリフルスルフロンおよびトリトスルフロンなどのトリアジニルスルホニル尿素除草剤;ブチウロン、エチジムロン、テブチウロン、チアザフルロンおよびチジアズロンなどのチアジアゾリル尿素除草剤;ならびにアクロレイン、アリルアルコール、アミノシクロピラクロール、アザフェニジン、ベンタゾン、ベンゾビシクロン、ビシクロピロン、ブチダゾール、カルシウムシアナミド、カンベンジクロル、クロルフェナック、クロルフェンプロップ、クロルフルラゾール、クロルフルレノール、シンメチリン、クロマゾン、CPMF、クレゾール、シアナミド、o−ジクロロベ

ンゼン、ジメピペレート、エンドタール、フルオロミジン、フルリドン、フルロクロリドン、フルルタモン、フルチアセット、インダノファン、イソチオシアン酸メチル、OCH、オキサジクロメフォン、ペンタクロロフェノール、ペントキサゾン、酢酸フェニル水銀、プロスルファリン、ピリベンゾキシム、ピリフタリド、キノクラミン、ロデタニル、スルグリカピン、チジアジミン、トリジファン、トリメツロン、トリプロピンダンおよびトリタック(tritac)などの未分類除草剤を含むが、これらに限定されない。
【0063】
本開示の他の実施形態は、真菌の攻撃を防除または予防する方法である。この方法は、土壌、植物体、根、茎葉、種子または真菌の存在場所または寄生を予防すべき場所に殺真菌上有効量の式Iの化合物の1つまたは複数を散布する(例えば、穀類植物に散布する)ステップを含む。化合物は、低い植物毒性を示すと同時に、種々の植物の殺真菌レベルでの処理に適している。化合物は、保護剤および/または殺菌剤の形で有用であり得る。
【0064】
化合物は、特に農業用のかなりの殺真菌効果を有することが見いだされた。化合物の多くは、農作物および園芸植物について使用するのに特に有効である。さらなる便益は、植物の健康の改善;植物の収穫高の改善(例えば、バイオマスの増加および/または有用な成分の含量の増加);植物の活力の改善(例えば、植物の生育の改善および/またはより緑が濃い葉);植物の質の改善(例えば、特定の成分の含量または組成の改善);ならびに植物の非生物的および/または生物的ストレスへの耐性の改善を含み得るが、これらに限定されない。
【0065】
前述の真菌に対する化合物の有効性は、殺真菌剤としての該化合物の一般的な効用を確立するものであることは、当業者は理解するであろう。
【0066】
化合物は、真菌病原体に対する広範囲の活性を有する。具体例としての病原体は、コムギ葉枯病(コムギ葉枯病菌(Septoria tritici)、マイコフェレラ・グラミニコラ(Mycosphaerella graminicola)としても公知である)、リンゴ黒星病(リンゴ黒星病菌(Venturia inaequalis))ならびにテンサイの褐斑病(テンサイ褐斑病菌(Cercospora beticola))、ラッカセイの褐斑病(ラッカセイ褐斑病菌(Cercospora arachidicola)およびサーコスポリジウム・ペルソナツム(Cercosporidium personatum))および他の作物の褐斑病、ならびにバナナのシガトカ病(マイコスフェレラ・フジエンシス(Mycosphaerella fujiensis))を含み得るが、これらに限定されない。散布すべき活性物質の正確な量は、散布する個別の活性物質だけでなく、望まれる個別の作用、防除すべき真菌種およびその成長の段階、ならびに化合物と接触する植物または他の生成物の一部にも依存する。したがって、化合物のすべて、およびそれを含む製剤は、同様な濃度で、または同じ真菌種に対して同等に有効でない可能性がある。
【0067】
化合物は、疾患抑制および植物学的に許容できる量で植物について用いるのに有効である。「疾患抑制および植物学的に許容できる量」という語は、防除が望まれる植物の疾患を鎮め、または抑制するが、植物に対して著しく有毒でない化合物の量を意味する。この量は、一般的に約0.1〜約1000ppm(100万分の1)であり、1〜500ppmが好ましい。必要な化合物の正確な量は、防除する真菌病、用いる製剤の種類、散布方法、個別の植物種、気象条件などによって異なる。適切な散布量は、一般的に約0.10〜約4ポンド/エーカー(約0.01〜0.45g/cm)の範囲にある。
【0068】
本明細書に示す範囲または望まれる値は、本明細書における教示の理解について当業者に明らかなように、求められる効果を失うことなく、拡大または変更することができる。
【0069】
式Iの化合物は、周知の化学的方法を用いて調製することができる。本開示において具体的に言及しない中間体は、市販されているか、化学文献に開示されている経路により調製することができるか、或いは標準的な方法を用いて市販の出発物質から容易に合成することができる。
【0070】
以下の実施例は、本開示の化合物の種々の態様を例示するために示すものであり、特許請求の範囲に制限を課すものと解釈すべきではない。
【実施例1】
【0071】
5−フルオロ−1−モルホリン−4−イルメチル−4−[(モルホリン−4−イルメチル)アミノ]−1H−ピリミジン−2−オン(1)の調製
【0072】
【化2】


この物質は、Int. J. Pharm.、1987年、35巻、243-252頁に記載されているように調製した。25ミリリットル(mL)ネジ蓋バイアル中のジクロロメタン(CHCl;20mL)中パラホルムアルデヒド(240ミリグラム(mg)、8ミリモル(mmol)のモノマー)の混合物にモルホリン(697mg、8mmol)を加えた。反応混合物をオービタルシェーカー上で室温で一夜撹拌した。4−アミノ−5−フルオロピリミジン−2−オール(250mg、2mmol)を加え、得られた不均一混合物を室温で48時間(h)撹拌した。反応混合物を蒸発乾固し、残留物をエーテル(EtO)で処理して、白色固体を生じさせ、これをろ過し、乾燥して、表題化合物を得た(381mg、65%):mp156〜158℃;1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.46 (d, J= 2.5 Hz, 1H), 5.69 (br t, 1H), 4.53 (s, 2H), 4.46 (d, J = 2.6 Hz, 2H), 3.72 (m, 8H), 2.64 (m, 8H); IR (ATR) 3483 (br), 3293 (br), 1680 (s), 1639 (s), 1574 (s), 1521 (s) cm-1.
4−アミノ−5−フルオロピリミジン−2−オールは、商業的に購入することができる。
【実施例2】
【0073】
5−フルオロ−1−(4−メチルピペラジン−1−イルメチル)−4−[(4−メチルピペラジン−1−イルメチル)−アミノ]−1H−ピリミジン−2−オン(2)の調製
【0074】
【化3】


この物質は、Int. J. Pharm.、1987年、35巻、243-252頁に記載されているように調製した。25mLネジ蓋バイアル中のCHCl(20mL)中パラホルムアルデヒド(240ミリグラム(mg)、8mmolのモノマー)の混合物にN−メチルピペラジン(813mg、8mmol)を加えた。反応混合物をオービタルシェーカー上で室温で一夜撹拌した。4−アミノ−5−フルオロピリミジン−2−オール(250mg、2mmol)を加え、得られた不均一混合物を室温で48h撹拌した。反応混合物を蒸発乾固し、残留物をEtOで処理して、ベージュ色固体を生じさせ、これをろ過し、乾燥して、表題化合物を得た(247mg、31%):mp165〜166℃;1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.45 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 5.62 (br t, 1H), 4.55 (s, 2H), 4.5 (d, J = 2.6 Hz, 2H), 2.69 (m, 8H), 2.44 (br, 8H), 2.38 (s, 6H); IR (ATR) 3465 (br), 1679 (s), 1646 (s), 1574 (s), 1522 (s) cm-1.
【0075】
Table Iにおける化合物3は、実施例2と同様に合成した。
【実施例3】
【0076】
N’−[5−フルオロ−1−(4−フルオロベンジル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル]−N,N−ジメチルホルムアミジン(4)の調製
【0077】
【化4】


8mLネジ蓋バイアルにN,N−ジメチルホルムアミド(DMF;1.5mL)、N’−(5−フルオロ−2−ヒドロキシピリミジン−4−イル)−N,N−ジメチルホルムアミジン(100mg、0.54mmol)、無水炭酸カリウム(KCO;138mg、1.0mmol)および臭化4−フルオロベンジル(113mg、0.60mmol)を加えた。混合物を振とうし、70℃に2h加熱し、次いで、室温でさらに16h振とうした。粗反応混合物をろ過し、逆相クロマトグラフィーカラム上に直接加えた。溶出後、表題化合物が白色固体(30mg、20%)として分離された:mp134〜136℃;1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.68 (s, 1H), 8.07 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.49-7.43 (m, 2H), 7.10-7.01 (m, 2H), 5.33 (s, 2H), 3.20 (s, 3H), 3.18 (s, 3H); ESIMS m/z 293 ([M+H]+).
【0078】
Table Iにおける化合物5〜7は、実施例3と同様に合成した。
【実施例4】
【0079】
N−(5−フルオロ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル)−4−メチル−ベンズアミド(8)の調製
【0080】
【化5】


DMF(5mL)中N−(5−フルオロ−2−ヒドロキシピリミジン−4−イル)−4−メチルベンズアミド(200mg、0.81mmol)にKCO(224mg、1.6mmol)およびヨードメタン(230mg、1.6mmol)を加えた。混合物を撹拌し、60℃に30分間加熱し、次いで、室温で16h撹拌した。混合物を酢酸エチル(EtOAc)と水(HO)とに分配した。有機相を硫酸マグネシウム(MgSO)上で乾燥し、ろ過し、蒸発した。粗物質を逆相クロマトグラフィーにより精製して、表題化合物を白色固体(17mg、8%)として得た:mp229〜230℃;1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 13.2 (br s, 1H), 8.23-8.15 (br m, 2H), 7.42-7.37 (br m, 1H), 7.30-7.25 (br m, 2H), 3.45 (s, 3H), 2.44 (s, 3H); ESIMS m/z 262 ([M+H]+), m/z 260 ([M-H]-).
【実施例5】
【0081】
N−(5−フルオロ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−4−イル)−N−メチル−C−フェニルメタンスルホンアミド(9)の調製
【0082】
【化6】


4−アミノ−5−フルオロピリミジン−2−オール(2グラム(g)、15.5mmol)をアセトニトリル(CHCN;80mL)中で50℃で撹拌した。温混合物にN,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド(BSA;9.4g、46.3mmol)を加え、撹拌および加熱を1.5h続けた。フェニルメタンスルホニルクロリド(3.2g、16.8mmol)を加えた。2h後に、反応混合物を室温に冷却し、CHCNと食塩水とに分配した。有機相をMgSO上で乾燥し、ろ過し、蒸発し、シリカゲルカラム上に直接加え、溶出した(勾配、石油エーテル中0〜100%EtOAc)。生成物混合物の主UV吸収部分を含む画分を合わせて白色固体を得て、これをさらに精製せずに用いた。この物質の一部(100mg)にDMF(3mL)、KCO(100mg)およびヨードメタン(100mg)を加え、混合物を60℃で1h撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、過剰の水素化ナトリウム(NaH;鉱油中60%分散体)を加えた。混合物全体を30分間撹拌し、次いで、45℃に2.5h加熱した。粗混合物をろ過し、逆相クロマトグラフィーと続く順相クロマトグラフィー(勾配、石油エーテル中30〜100%EtOAc)により精製して、表題化合物を白色固体(28mg、27%)として得た:mp159〜160℃;1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.6 (m, 1H), 7.42-7.41 (m, 2H), 7.38-7.36 (m, 3H), 4.8 (s, 2H), 3.5 (s, 3H), 2.82 (s, 3H); ESIMS m/z 312 ([M+H]+), m/z 310 ([M-H]-).
【実施例6】
【0083】
(5−フルオロ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−4−イル)カルバミン酸イソブチルエステル(10)および(5−フルオロ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−4−イル)メチルカルバミン酸イソブチルエステル(11)の調製
【0084】
【化7】


4−アミノ−5−フルオロピリミジン−2−オール(0.5g、3.9mmol)およびクロロギ酸イソブチル(0.58g、4.2mmol)をピリジン(5mL)中で60℃で1.5h振とうした。粗混合物をEtOAcと1N塩酸(HCl)とに分配した。有機相をMgSO上で乾燥し、ろ過し、蒸発した。残留物をエチルアルコール(EtOH)から沈澱させて白色固体を得て、これをさらに精製せずに用いた。この物質の一部(100mg)、KCO(125mg)およびヨードメタン(125mg)をDMF(3mL)に加え、混合物を60℃で1h撹拌した。混合物を室温に冷却し、過剰のNaH(鉱油中60%分散体)を加えた。混合物全体を30分間撹拌し、次いで、45℃に2h加熱した。粗混合物をろ過し、逆相クロマトグラフィーにより精製して、表題化合物を得た。
(5−フルオロ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−4−イル)カルバミン酸イソブチルエステルは、白色固体(16mg)として分離した:mp126〜128℃;1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 12.2 (br s, 1H), 7.32 (br s, 1H), 3.98 (d, J = 6.6 Hz, 2H), 3.4 (s, 3H), 2.02 (七重線, J = 6.6 Hz, 1H), 1.01 (d, J = 6.6 Hz, 6H); ESIMS m/z 244 ([M+H]+), m/z 242 ([M-H]-).
(5−フルオロ−1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−4−イル)メチルカルバミン酸イソブチルエステルは、無色透明油(22mg)として分離した:1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.52 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 4.02 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 3.55 (s, 3H), 3.40 (s, 3H), 1.99 (七重線, J = 6.8 Hz, 1H), 0.95 (d, J = 6.8 Hz, 6H); 13C NMR (150 MHz, CDCl3) δ 158.24, 158.17, 154.7,154.1, 140.5, 138.8, 134.0, 133.7, 73.6, 38.6, 34.9, 27.9, 19.2; ESIMS m/z 258 ([M+H]+).
【実施例7】
【0085】
2,2−ジメチルプロピオン酸4−(ジメチルアミノ−メチレンアミノ)−5−フルオロ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イルメチルエステル(12)の調製
【0086】
【化8】


DMF(3mL)にN’−(5−フルオロ−2−ヒドロキシピリミジン−4−イル)−N,N−ジメチルホルムアミジン(100mg、0.54mmol)、炭酸セシウム(196mg、0.6mmol)およびピバル酸クロロメチル(90mg、0.6mmol)を加え、混合物を室温で16h振とうした。混合物をEtOAcとHOとに分配した。有機相をMgSO上で乾燥し、ろ過し、蒸発した。得られた粗油にEtO(3.5mL)を加え、生成した沈澱物をろ過により収集した。表題化合物を白色固体(37mg、23%)として分離した:mp193〜194℃;1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.67 (s, 1H), 8.07 (d, J = 6.3 Hz, 1H), 5.60 (s, 2H), 3.22 (s, 3H), 3.09 (s, 3H), 1.11 (s, 9H); ESIMS m/z 299 ([M+H]+).
【0087】
Table Iにおける化合物13は、実施例7と同様に合成した。
【実施例8】
【0088】
4−アミノ−1−(ベンジルオキシメチル)−5−フルオロピリミジン−2(1H)−オン(14)および1−(ベンジルオキシメチル)−4−(ベンジルオキシメチルアミノ)−5−フルオロピリミジン−2(1H)−オン(15)の調製
【0089】
【化9】


25mLシュレンク型フラスコに4−アミノ−5−フルオロピリミジン−2−オール(500mg、3.87mmol)、CHCN(10mL)およびBSA(1.42mL、5.81mmol)を入れた。得られた白色懸濁液を次に65℃で加熱した。90分後に、無色透明の溶液を室温に冷却し、ベンジルクロロメチルエーテル(1.07mL、7.72mmol)を加え、濁った白色懸濁液を得た。室温で2h撹拌した後、反応混合物を真空中で濃縮して、白色残留物を得、これを逆相カラムクロマトグラフィーにより精製して、4−アミノ−1−(ベンジルオキシメチル)−5−フルオロピリミジン−2(1H)−オン(14;433mg、45%)を白色固体として得た:mp213〜217℃;1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.98 (d, J = 6.5 Hz, 1H), 7.81 (br s, 1H), 7.56 (br s, 1H), 7.24-7.36 (m, 5H), 5.11 (s, 2H), 4.54 (s, 2H); IR 3302 (s), 3082 (s), 2939 (w), 2869 (w), 1688 (s), 1619 (s), 1522 (s), 1468 (m), 1333 (m), 1131 (w), 1054 (m) cm-1; ESIMS m/z 250 ([M+H]+).
1−(ベンジルオキシメチル)−4−(ベンジルオキシメチルアミノ)−5−フルオロピリミジン−2(1H)−オン(15;16.5mg、1.2%)は、14の合成における無色油副生成物として得られた;1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.85 (t, J = 5.8 Hz, 1H), 8.08 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 7.22-7.39 (m, 10H), 5.15 (s, 2H), 4.87 (d, J = 5.8 Hz, 2H), 4.56 (s, 2H), 4.54 (s, 2H); IR 3248 (w), 3062 (w), 3031 (w), 1683 (s), 1644 (m), 1569 (m), 1520 (s), 1454 (w), 1357 (w), 1328 (m), 1189 (w), 1069 (m) cm-1; ESIMS m/z 370 ([M+H]+).
【0090】
Table Iにおける化合物16〜23は、実施例8と同様に合成した。
【実施例9】
【0091】
N’−(5−フルオロ−1−メチルスルファニルメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−4−イル)−N,N−ジメチルホルムアミジン(24)の調製
【0092】
【化10】

250mL丸底フラスコにN’−(5−フルオロ−2−ヒドロキシピリミジン−4−イル)−N,N−ジメチルホルムアミジン(1.00g、5.43mmol)およびDMF(55mL)を加えて、白色懸濁液を得た。固形カリウムtert−ブトキシド(1.07g、9.53mmol)を加え、得られた浅黄色の懸濁液を窒素中で室温で20分間撹拌した。クロロメチルメチルスルフィド(682マイクロリットル(μL)、8.14mmol)を次に加え、混合物を60℃で21h加熱した。粗反応混合物を真空中で55℃で濃縮して、灰色がかった白色残留物を得、これを逆相カラムクロマトグラフィーにより精製して、N’−(5−フルオロ−1−メチルスルファニルメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−4−イル)−N,N−ジメチルホルムアミジン(36mg、25%)を浅黄色固体として得た:mp132〜136℃;1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.68 (s, 1H), 8.20 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 5.40 (s, 2H), 3.19 (s, 3H), 3.07 (s, 3H), 2.20 (s, 3H); IR 2960 (w), 2926 (w), 1640 (s), 1582 (s), 1447 (s), 1382 (m), 1319 (m), 1269 (m), 1108 (m), 1051 (m) cm-1; ESIMS m/z 267 ([M+Na]+).
【実施例10】
【0093】
4−アミノ−5−フルオロ−1−(4−メチルベンジル)−ピリミジン−2(1H)−オン(25)の調製
【0094】
【化11】


ステップ1:DMF(100mL)中4−アミノ−5−フルオロピリミジン−2−オール(4.00g、31.0mmol)の磁気撹拌溶液にN,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(DMF−DMA;4.00g、34.0mmol)を加えた。混合物を室温で72h撹拌し、EtO(200mL)で希釈し、ろ過した。固体生成物をヘプタンで洗浄して、(E)−N’−(5−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−4−イル)−N,N−ジメチルホルムイミドアミド(5.23g、92%)を白色固体として得た:mp240〜243℃;1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 10.7 (br s, 1H), 8.59 (s, 1H), 7.7 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 3.18 (s, 3H), 3.06 (s, 3H); ESIMS m/z 185 ([M+H]+), m/z 183 ([M-H]-).
【0095】
ステップ2:粉末状KCO(325メッシュ;2.03g、14.7mmol)を窒素中室温でDMF(20mL)中ステップ1からの生成物(1.35g、7.35mmol)とα−ブロモ−p−キシレン(1.36g、7.35mmol)の混合物に加えた。得られた白色スラリーを80℃に加温した。80℃で2h撹拌した後、反応混合物を冷却し、EtOAc(150mL)で希釈し、溶液をHO(4×50mL)および飽和(satd)NaCl(1×50mL)で洗浄した。有機相を乾燥し(NaSO)、ろ過し、真空中で濃縮して、1.01gの淡黄色固体を得た。粗物質をEtOAc/CHClの混合物に溶解し、セライト(3g)で処理した。溶媒を真空中で除去し、残留物を順相クロマトグラフィー(勾配、0〜100%EtOAc/ヘキサン)により精製して、異性体O−アルキル化生成物を除去した。次いで、カラムを90%CHCl/10%CHOHで溶出処理して、所望のN−アルキル化生成物であるN’−[5−フルオロ−1−(4−メチルベンジル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−4−イル]−N,N−ジメチルホルアミジン(dimethylforamidine)(0.668g、32%)を白色固体として得た:mp178〜179℃;1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.82 (s, 1H), 7.22-7.15 (m, 4H), 4.97 (s, 2H), 3.18 (s, 3H), 3.17 (s, 3H), 2.34 (s, 3H); ESIMS m/z 289 ([M+H]+).
【0096】
ステップ3:塩化亜鉛(1.24g、9.12mmol)を無水EtOH(10mL)中ステップ2からのホルムアミジン生成物(0.656g、2.28mmol)の混合物に加えた。得られた混合物をN中で加熱還流した。混合物は、徐々に淡黄色の均一溶液になった。90分間にわたる還流の後に沈澱が生成し、2h後に反応混合物を室温に冷却し、真空中で濃縮した。残留物をCHCl(75mL、外観がわずかに混濁)で処理し、HO(25mL)で洗浄した。HOを加えるとすぐに白色沈澱が分液漏斗中の両層に生成した。固体を真空ろ過により除去した。固体をHOで、続いてEtOで洗浄した。一夜風乾した後、白色固体(0.58g)を1:1CHCl/MeOH(約70mL)で処理し、加熱還流した(混濁混合物)。混合物をろ過し、ろ液を真空中で濃縮した。残留物固体をヘキサン/EtO(約3:1)でスラリーにし、真空ろ過により分離し、風乾し、次いで真空オーブンで乾燥して(70〜80℃)、N’−(5−フルオロ−2−ヒドロキシピリミジン−4−イル)−N,N−ジメチルホルムアミジン(0.417g、78%)を白色粉末として得た:mp291〜293℃分解;1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.03 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 7.62 (br s, 1H), 7.40 (br s, 1H), 7.17 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.12 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 4.73 (s, 2H), 2.25 (s, 3H); 13C NMR (150 MHz, DMSO-d6) δ 158.2, 154.8, 137.3, 136.3 (d, J = 240 Hz), 135.3, 131.1 (d, J = 30.6 Hz), 129.7, 128.3, 51.8, 21.3; ESIMS m/z 234 ([M+H]+), m/z 232 ([M-H]-); IR 3298 (m, br), 3100 (m, br), 1685 (s), 1619 (s), 1518 (s), 1447 (m), 1383 (m), 1343 (w), 1120 (w), 776 (w) cm-1.
【実施例11】
【0097】
4−アミノ−5−フルオロ−1−(4−ヨードブチル)−1H−ピリミジン−2−オン(26)の調製
【0098】
【化12】


アセトニトリル(CHCN;20mL)中4−アミノ−5−フルオロピリミジン−2−オール(0.50g、3.87mmol)の懸濁液にBSA(1.58g、7.75mmol)を加え、混合物を70℃で1h加熱して、透明溶液を得た。室温に冷却した後、1,4−ジヨードブタン(1.2g、3.87mmol)を加え、混合物を室温で16h、次いで、70℃で3h撹拌した。溶媒を蒸発し、残留物を順相クロマトグラフィー(24gSiO;勾配、0〜15%MeOH/CHCl)により精製して、橙色油を得た。油をEtOAcに溶解し、溶液を徐々に冷却した。得られた固体をろ過により収集し、さらなるEtOAcで洗浄し、乾燥して、4−アミノ−5−フルオロ−1−(4−ヨードブチル)−1H−ピリミジン−2−オン(0.52g、43%)を黄褐色固体として得た:mp181〜184℃;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.56 (s, 2H), 8.25 (d, J = 6.7 Hz, 1H), 3.70 (t, J = 6.7 Hz, 2H), 3.29 (t, J = 6.7 Hz, 2H), 1.73 (m, 4H); ESIMS m/z 312 ([M+H]+).
【実施例12】
【0099】
4−アミノ−5−フルオロ−1−(4−[1,2,4]トリアゾール−1−イル−ブチル)−1H−ピリミジン−2−オン(27)の調製
【0100】
【化13】


CHCN(3.5mL)中1,2,4−トリアゾール(0.044g、0.64mmol)、カリウムブトキシド(KOBu;0.072g、0.64mmol)および18−クラウン−6(18C6;0.008g、0.03mmol)の混合物に4−アミノ−5−フルオロ−1−(4−ヨードブチル)−1H−ピリミジン−2−オン(0.10g、0.32mmol)を加え、混合物を70℃に加温し、16h撹拌した。得られた均一溶液を真空中で濃縮して、粗生成物を白色固体として得た。逆相クロマトグラフィー(13gC18;勾配、0〜20%CHCN/水)による精製により、4−アミノ−5−フルオロ−1−(4−[1,2,4]トリアゾール−1−イル−ブチル)−1H−ピリミジン−2−オン(0.023g、28%)を白色固体として得た:mp197〜200℃;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.50 (s, 1H), 7.94 (m, 2H), 7.56 (s, 1H), 7.35 (s, 1H), 4.19 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 3.61 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 1.73 (m, 2H), 1.51 (m, 2H); ESIMS m/z 253 ([M+H]+), m/z 251 ([M-H]-).
【実施例13】
【0101】
4−アミノ−5−フルオロ−1−メチルピリミジン−2(1H)−オン(28)の調製
【0102】
【化14】


25mLネジ蓋バイアルに4−アミノ−5−フルオロピリミジン−2−オール(151.0mg、1.17mmol)、KCO(289.2mg、2.09mmol)、18C6(278.6mg、0.901mmol)および無水DMF(10mL)を入れた。メタンスルホン酸メチル(0.0814mL、0.961mmol)を加え、得られた混合物を回転振とう機上で85℃で21h撹拌した。室温に冷却した後、粗物質を真空中で濃縮し、逆相カラムクロマトグラフィーにより精製して、4−アミノ−5−フルオロ−1−メチルピリミジン−2(1H)−オン(61.9mg、37%)をベージュ色固体として得た:mp195℃(分解);1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.94 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.52 (s, 1H), 7.32 (s, 1H), 3.18 (s, 3H); ESIMS m/z 144 ([M+H]+.
【0103】
化合物29〜33は、実施例13と同様に調製した。
【実施例14】
【0104】
(E)−N’−(1−エチル−5−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−4−イル)−N,N−ジメチルホルムイミドアミド(34)の調製
【0105】
【化15】


25mLネジ蓋バイアルに(E)−N’−(5−フルオロ−2−ヒドロキシピリミジン−4−イル)−N,N−ジメチルホルムイミドアミド(99.5mg、0.540mmol)、DMF(2mL)およびNaH(鉱油中60%分散体;24.5mg、0.613mmol)を入れ、回転振とう機上で50℃で40分間撹拌した。室温に冷却した後、二硫化炭素(0.036mL、0.599mmol)を加え、反応混合物を回転振とう機上で室温で90分間撹拌した。この時点に、ヨードメタン(0.052mL、0.650mmol)を加え、反応混合物をさらに室温で3.5h撹拌し、その後、粗混合物を真空中で濃縮した。粗物質を順相クロマトグラフィー(勾配、0〜30%MeOH/CHCl)により精製して、(E)−N’−(1−エチル−5−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−4−イル)−N,N−ジメチルホルムイミドアミド(105mg、67%)を白色固体として得た:mp157〜160℃;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.62 (s, 1H), 8.09 (d, J = 6.2 Hz, 1H), 3.70 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.20 (s, 3H), 3.07 (s, 3H), 1.18 (t, J = 7.1 Hz, 3H); ESIMS m/z 213 ([M+H]+.
【0106】
化合物35および36は、実施例14と同様に調製した。
【実施例15】
【0107】
1−(エトキシメチル)−5−フルオロ−4−(2−フルオロベンジルアミノ)−ピリミジン−2(1H)−オン(37)の調製
【0108】
【化16】


25mLネジ蓋バイアルに5−フルオロ−4−(2−フルオロベンジルアミノ)−ピリミジン−2−オール(49.7mg、0.210mmol)、CHCN(1mL)およびBSA(0.054mL、0.0221mmol)を入れ、混合物を回転振とう機上で65℃で30分間撹拌した。室温に冷却した後、(クロロメトキシ)エタン(0.022mL、0.237mmol)を加え、得られた混合物を回転振とう機上で室温で16h撹拌した。粗反応混合物を真空中で濃縮し、順相クロマトグラフィー(勾配、0〜25%MeOH/CHCl)により精製して、1−(エトキシメチル)−5−フルオロ−4−(2−フルオロベンジルアミノ)−ピリミジン−2(1H)−オン(55.0mg、89%)を黄色油として得た:1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.60 (t, J = 5.8 Hz, 1H), 8.05-7.95 (m, 1H), 7.40-7.26 (m, 2H), 7.26-7.10 (m, 2H), 5.01 (s, 2H), 4.59 (d, J = 5.9 Hz, 2H), 3.49 (q, J = 7.0 Hz, 2H), 1.09 (dd, J = 9.0, 5.0 Hz, 3H); ESIMS m/z 296 ([M+H]+), m/z 294 ([M-H]-).
【実施例16】
【0109】
5−フルオロ−4−((2−フルオロベンジル)(メチル)アミノ)−1−(4−メチルベンジル)ピリミジン−2(1H)−オン(38)の調製
【0110】
【化17】


25mLネジ蓋バイアルにNaH(鉱油中60%分散体;20.5mg、0.513mmol)およびDMF(2.5mL)を入れた。5−フルオロ−N−(2−フルオロベンジル)−2−(4−メチルベンジルオキシ)ピリミジン−4−アミン(149mg、0.436mmol)を加え、混合物を室温で撹拌した。10分後に、ヨードメタン(0.033mL、0.530mmol)を加え、得られた混合物を室温でさらに28h撹拌した。この時点の後に、粗反応混合物を真空中で濃縮し、順相クロマトグラフィー(勾配、0〜40%EtOAc/ヘキサン)により精製して、5−フルオロ−4−((2−フルオロベンジル)(メチル)アミノ)−1−(4−メチルベンジル)ピリミジン−2(1H)−オン(119.7mg、77%)を無色油として得た:1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.16 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 7.45-7.06 (m, 8H), 4.83 (s, 2H), 4.79 (s, 2H), 3.13 (d, J = 3.3 Hz, 3H), 2.27 (s, 3H); 13C NMR (101 MHz, DMSO- d6) δ 160.1 (d, J = 244.4 Hz), 154.9 (d, J = 7.1 Hz), 152.9, 136.8, 136.2 (d, J = 243.2 Hz), 134.2, 132.8 (d, J = 37.3 Hz), 129.2 (d, J = 8.2 Hz), 129.0, 128.7, 127.8, 124.6 (d, J = 3.4 Hz), 124.0 (d, J = 14.5 Hz), 115.3 (d, J = 21.0 Hz), 51.0, 47.7, 37.2 (d, J = 8.3 Hz), 20.6; ESIMS m/z 356 ([M+H]+).
【実施例17】
【0111】
4−アミノ−5−フルオロ−1−(チオフェン−3−イル)ピリミジン−2(1H)−オン(39)の調製
【0112】
【化18】


A)ジグリム(1L)中五硫化リン(102.6g、0.46モル)の溶液に5−フルオロピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(30g、0.23モル)を加えた。固体炭酸水素ナトリウム(NaHCO;77.3g、1.04モル)を二酸化炭素の発生によって決定される速度で加えた。反応混合物を110℃で一夜撹拌した。黄色混合物を冷却し、1Lの冷水中に注加した。沈澱した固体生成物をろ過により分離し、順相クロマトグラフィー(勾配、10〜50%EtOAc/石油エーテル)により精製して、5−フルオロ−4−チオキソ−3,4−ジヒドロピリミジン−2(1H)−オン(13.4g、40%)を黄色固体として得た:mp254〜255℃;1H NMR (301 MHz, DMSO-d6) δ 7.81 (d, J = 4.0 Hz, 1H); ESIMS m/z 145 ([M-H]-).
【0113】
B)この物質は、Tetrahedron、1985年、41巻、5289-5293頁に記載されている手順により調製した。MeOH(100mL)中5−フルオロ−4−チオキソ−3,4−ジヒドロピリミジン−2(1H)−オン(12.4g、84.9mmol)およびナトリウムメトキシド(4.54g、84.9mmol)の溶液に臭化アリル(10.27g、84.9mmol)を室温で1滴ずつ加えた。反応混合物を室温で一夜撹拌した。溶媒の除去の後、残留物を順相クロマトグラフィー(勾配、10〜33%EtOAc/ヘキサン)により精製して、4−(アリルチオ)−5−フルオロピリミジン−2(1H)−オン(6g、38%)を白色固体として得た:mp150〜152℃;1H NMR (301 MHz, DMSO-d6) δ 11.60 (s, 1H), 8.00 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 5.90 (ddt, J = 16.8, 10.0, 6.8 Hz, 1H), 5.34 (dd, J = 16.9, 1.4 Hz, 1H), 5.15 (dd, J = 10.0, 0.7 Hz, 1H), 3.83 (d, J = 6.8 Hz, 2H); ESIMS m/z 187 ([M+H]+).
【0114】
C)この物質は、J. Org. Chem.、2006年、71巻、9183-9190頁に記載されている手順により調製した。乾燥CHCl(30mL)中乾燥Cu(OAc)(1.02g、5.64mmol)、4−(アリルチオ)−5−フルオロ−ピリミジン−2(1H)−オン(700mg、3.76mmol)、チオフェン−3−イルボロン酸(962mg、7.52mmol)および活性化3Åモレキュラーシーブ(2g)の撹拌懸濁液にピリジン(595mg、7.52mmol)を室温で加えた。混合物を空気の存在下で環境温度で24h撹拌した。反応混合物をCHCl(30mL)で希釈し、セライトのパッドを通してろ過し、エチレンジアミン四酢酸(EDTA;700mg、2.4mmol)の存在下で水(50mL)で洗浄した。無色の有機相をMgSO上で乾燥し、真空中で濃縮した。残留物を順相クロマトグラフィー(無勾配、2:1石油エーテル:EtOAc)により精製して、4−(アリルチオ)−5−フルオロ−1−(チオフェン−3−イル)ピリミジン−2(1H)−オン(290mg、29%)を黄色固体として得た:mp125〜127℃;1H NMR (301 MHz, DMSO-d6) δ 8.52-8.35 (m, 1H), 7.81 (s, 1H), 7.69-7.55 (m, 1H), 7.32 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 6.05-5.81 (m, 1H), 5.36 (d, J = 16.9 Hz, 1H), 5.18 (d, J = 9.8 Hz, 1H), 3.89 (d, J = 6.4 Hz, 2H); ESIMS m/z 269 ([M+H]+).
【0115】
D)この物質は、J. Org. Chem.、2006年、71巻、9183-9190頁に記載されている手順により調製した。4−(アリルチオ)−5−フルオロ−1−(チオフェン−3−イル)ピリミジン−2(1H)−オン(330mg、1.23mmol)をアンモニア(7N、5mL)のメタノール溶液に溶解した。反応混合物を圧力容器中で100℃で一夜撹拌した。溶媒の除去の後に、残留物を分取薄層クロマトグラフィーにより精製して、4−アミノ−5−フルオロ−1−(チオフェン−3−イル)ピリミジン−2(1H)−オン(177mg、68%)を黄色固体として得た:mp228〜229℃;1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.11 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 7.89 (s, 1H), 7.65 (d, J = 1.9 Hz, 2H), 7.56 (dd, J = 5.1, 3.3 Hz, 1H), 7.29 (dd, J = 5.1, 1.0 Hz, 1H); ESIMS m/z 212 ([M+H]+).
【0116】
化合物40〜55は、実施例17で述べたように調製した。
【実施例18】
【0117】
(E)−N’−(5−フルオロ−2−オキソ−1−(チオフェン−3−イル)−1,2−ジヒドロピリミジン−4−イル)−N,N−ジメチルホルムイミドアミド(56)の調製
【0118】
【化19】


4−アミノ−5−フルオロ−1−(チオフェン−3−イル)ピリミジン−2(1H)−オン(140mg、0.66mmol)をDMF−DMA(5mL)に溶解した。反応混合物を還流下で一夜撹拌した。残留DMF−DMAを真空中で除去し、残留物を分取薄層クロマトグラフィーにより精製して、(E)−N’−(5−フルオロ−2−オキソ−1−(チオフェン−3−イル)−1,2−ジヒドロピリミジン−4−イル)−N,N−ジメチルホルムイミドアミド(75mg、43%)を黄色固体として得た:mp211〜213℃;1H NMR(300 MHz, DMSO-d6) δ 8.73 (s, 1H), 8.22 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 7.75 (dd, J = 3.2, 1.4 Hz, 1H),7.60 (dd, J = 5.2, 3.2 Hz, 1H), 7.34 (dd, J = 5.2, 1.4 Hz, 1H), 3.26 (s, 3H), 3.13 (s, 2H); ESIMS m/z 267 ([M+H]+).
【0119】
化合物57〜64は、実施例18で述べたように調製した。
【実施例19】
【0120】
5−フルオロ−4−(2−フルオロベンジルアミノ)−1−(チオフェン−3−イル)ピリミジン−2(1H)−オン(65)の調製
【0121】
【化20】


MeOH(1mL)中4−(アリルチオ)−5−フルオロ−1−(チオフェン−3−イル)ピリミジン−2(1H)−オン(140mg、0.66mmol)の溶液に(2−フルオロフェニル)メタンアミン(50mg、0.186mmol)を加えた。反応混合物をマイクロ波で100℃で30分間加熱した。冷却後、混合物を分取薄層クロマトグラフィーにより精製して、5−フルオロ−4−(2−フルオロベンジルアミノ)−1−(チオフェン−3−イル)ピリミジン−2(1H)−オン(41mg、20%)を白色固体として得た:mp75〜78℃;1H NMR (300 MHz, DMSO-J6) δ 8.70 (s, 1H), 8.16 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 7.66 (dd, J = 3.2, 1.4 Hz, 1H), 7.57 (dd, J = 5.2, 3.2 Hz, 1H), 7.43-7.13 (m, 5H), 4.63 (d, J = 5.5 Hz, 2H); ESIMS m/z 320 ([M+H]+).
【0122】
化合物66〜73は、実施例19で述べたように調製した。
【実施例20】
【0123】
4−アミノ−1−(シクロプロピルメチル)−5−フルオロピリミジン−2(1H)−オン(74)の調製
【0124】
【化21】

DMF(20mL)中(ブロモメチル)シクロプロパン(1.0g、7.4mmol)の溶液にモレキュラーシーブ(約2g)を加え、得られた混合物を室温で撹拌した。1h後に、4−アミノ−5−フルオロピリミジン−2−オール(1.9g、14.8mmol)およびKCO(5.1g、37mmol)を加え、反応混合物を90℃で12h加熱した。室温に冷却した後、粗反応混合物をブフナー漏斗を通してろ過し、固体残留物をEtOAcで洗浄した。収集したろ液を真空中で濃縮して残留物を得、それを順相クロマトグラフィー(無勾配、5%MeOH/EtOAc)により精製した。メチルtert−ブチルエーテルからの再結晶化の後に、4−アミノ−1−(シクロプロピルメチル)−5−フルオロピリミジン−2(1H)−オン(1.12g、83%)を白色固体として分離した:mp224〜226℃;1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.86 (d, J = 6.2 Hz, 1H), 3.61 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 1.24 (ddd, J = 12.8, 7.6, 4.8 Hz, 1H), 0.65-0.50 (m, 2H), 0.39 (q, J = 4.8 Hz, 2H); ESIMS m/z 184 ([M+H]+).
【0125】
化合物75〜79は、実施例20で述べたように調製した。
【実施例21】
【0126】
1−(シクロプロピルメチル)−5−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−4−イルカルバミン酸エチル(80)の調製
【0127】
【化22】


4−アミノ−1−(シクロプロピルメチル)−5−フルオロピリミジン−2(1H)−オン(200mg、1.09mmol)をCHCl(0.90mL)およびピリジン(172.4mg、2.18mmol)に室温で溶解し、次いで、−20℃に冷却した。次いで、クロロギ酸エチル(166mg、1.53mmol)を反応温度を−20〜−5℃に保持しながら反応混合物に1滴ずつ加えた。添加を完了した後、反応物を室温まで徐々に温め、2h撹拌した。反応混合物をろ過し、固体をEtOAc(15mL×3)で洗浄した。ろ液を真空中で濃縮し、分取薄層クロマトグラフィーにより精製して、1−(シクロプロピルメチル)−5−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−4−イルカルバミン酸エチル(70mg、30%)を浅黄色固体として得た:mp90〜92℃;1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.20 (s, 1H), 4.26 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.70 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 1.24-1.36 (m, 4H), 0.65-0.57 (m, 2H), 0.46-0.39 (m, 2H); ESIMS m/z 256 ([M+H]+).
【0128】
化合物81〜84は、実施例21で述べたように調製した。
【実施例22】
【0129】
1−(2−クロロフェニル)−3−(1−(シクロプロピルメチル)−5−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−4−イル)尿素(85)の調製
【0130】
【化23】


室温で、窒素中の乾燥CHCN(7.5mL)中4−アミノ−1−(シクロプロピルメチル)−5−フルオロピリミジン−2(1H)−オン(150mg、0.819mmol)の撹拌溶液にイソシアン酸2−クロロフェニル(138.3mg、0.90mmol)を加えた。1h撹拌した後、粗反応混合物をろ過し、固体をCHCN(10mL)で洗浄した。次いで、収集したろ液を真空中で濃縮し、高真空中で乾燥して、1−(2−クロロフェニル)−3−(1−(シクロプロピルメチル)−5−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−4−イル)尿素(160mg、58%)を灰色がかった白色固体として得た:mp197〜199℃;1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.26 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 8.21 (dd, J = 8.3, 1.5 Hz, 1H), 7.47 (dd, J = 8.0, 1.4 Hz, 1H), 7.35-7.28 (m, 1H), 7.13 (td, J = 7.8, 1.5 Hz, 1H), 3.74 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 1.32 (m, 1H), 0.69-0.58 (m, 2H), 0.50-0.38 (m, 2H); ESIMS m/z 337 ([M+H]+).
【0131】
化合物86〜93は、実施例22で述べたように調製した。
【実施例23】
【0132】
N−(5−フルオロ−2−オキソ−1−((テトラヒドロフラン−2−イル)メチル)−1,2−ジヒドロピリミジン−4−イル)チオフェン−2−カルボキサミド(94)の調製
【0133】
【化24】


この物質は、J. Org. Chem.、2005年、70巻、7459-7467頁に記載されている手順により調製した。室温の乾燥THF(1mL)中4−アミノ−5−フルオロ−1−((テトラヒドロフラン−2−イル)メチル)ピリミジン−2(1H)−オン(200mg、0.94mmol)の溶液に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC;180mg、0.94mmol)および1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−1−オール(HOBt;139mg、1.03mmol)を加えた。10分間撹拌した後、チオフェン−2−カルボン酸(145mg、1.13mmol)を加え、得られた溶液を室温で12時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、NaHCO飽和水溶液(10mL)でクエンチし、EtOAc(25mL×3)で抽出した。合わせた抽出物を塩化ナトリウム(NaCl)飽和水溶液で洗浄し、NaSO上で乾燥し、ろ過し、ロータリーエバポレーターにより濃縮した。順相クロマトグラフィー(勾配、0〜2%MeOH/CHCl)による精製により、4−アミノ−5−フルオロ−1−((テトラヒドロフラン−2−イル)メチル)ピリミジン−2(1H)−オン(60mg、20%)を白色固体として得た:mp168〜170℃;1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 12.96 (s, 1H), 7.96 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 7.63 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 7.60 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 7.16-7.11 (m, 1H), 4.20-4.08 (m, 2H), 3.89 (dd, J = 15.1, 6.9 Hz, 1H), 3.80 (dd, J = 14.5, 7.5 Hz, 1H), 3.57 (dd, J = 14.4, 7.7 Hz, 1H), 2.10 (dt, J = 12.8, 6.7 Hz, 1H), 1.99-1.87 (m, 2H), 0.88 (m, 1H); ESIMS m/z 324 ([M+H]+).
【0134】
化合物95〜101は、実施例23で述べたように調製した。
【実施例24】
【0135】
5−フルオロ−1−((テトラヒドロフラン−2−イル)メチル)−4−(チオフェン−2−イルメチルアミノ)ピリミジン−2(1H)−オン(102)の調製
【0136】
【化25】


この物質は、J. Org. Chem.、2005年、70巻、7459-7467頁に記載されている手順により調製した。室温のTHF(4mL)中4−アミノ−5−フルオロ−1−((テトラヒドロフラン−2−イル)メチル)ピリミジン−2(1H)−オン(160mg、0.495mmol)の溶液にBSA(0.61mL、2.47mmol)を1滴ずつ加えた。添加を完了した後、ボラン−N,N−ジイソプロピルエチルアミン錯体(DIPEA・BH;0.90mL、4.95mL)を1滴ずつ加え、得られた溶液を室温で15分間撹拌した。MeOH(20mL)の添加により反応混合物をクエンチし、混合物を真空中で濃縮した。得られた混合物をメタノール中17%アンモニア:水(135mL)中28%アンモニアの1:1(容積:容積)混合物に溶解し、50℃で13h加熱した。室温に冷却した後、混合物をクロロホルム(CHCl;100mL×2)で抽出した。合わせた抽出物をNaCl水溶液で洗浄し、NaSO上で乾燥し、ろ過し、真空中で濃縮した。分取薄層クロマトグラフィーにより精製して、5−フルオロ−1−((テトラヒドロフラン−2−イル)メチル)−4−(チオフェン−2−イルメチルアミノ)ピリミジン−2(1H)−オン(40mg、26%)をゴム状白色固体として得た:1H NMR (400 MHz, アセトン-d6) δ 7.69 (d, J = 6.7 Hz, 1H), 7.52 (s, 1H), 7.32 (dd, J = 5.1, 1.2 Hz, 1H), 7.08 (dd, J = 3.4, 0.9 Hz, 1H), 6.95 (dd, J = 5.1, 3.5 Hz, 1H), 4.85 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 4.12 (ddd, J = 14.6, 7.1, 3.2 Hz, 1H), 4.00 (dd, J = 13.6, 2.8 Hz, 1H), 3.83 (dt, J = 8.1, 6.7 Hz, 1H), 3.72-3.64 (m, 1H), 3.56 (dd, J = 13.6, 7.7 Hz, 1H), 2.02-1.93 (m, 1H), 1.86 (ddd, J = 11.0, 8.1, 1.6 Hz, 2H), 1.67-1.54 (m, 1H); IR (薄膜) 3222, 3125, 3068, 2950, 2875, 1673, 1623, 1586, 1556, 1508, 1368, 1329, 1186, 1139, 1065, 906 cm-1; ESIMS m/z 310 ([M+H]+).
【0137】
化合物103および104は、実施例24で述べたように調製した。
【実施例25】
【0138】
5−フルオロ−4−(2−フルオロベンジルアミノ)−1−イソブチル−ピリミジン−2(1H)−オン(105)の調製
【0139】
【化26】


A)室温で、窒素中の乾燥CHCN(150mL)中5−フルオロピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(5.0g、38mmol)および1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU;6.4g、42mmol)の溶液に1−ブロモ−2−メチルプロパン(5.3g、38mmol)を1滴ずつ加えた。次いで、反応物を18h加熱還流した。室温に冷却した後、溶媒を真空中で除去した。粗残留物を順相クロマトグラフィー(勾配、0〜20%EtOAc/石油エーテル)により精製して、5−フルオロ−1−イソブチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(2.5g、35%)を白色固体として得た:mp173〜174℃;1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.61 (s, 1H), 7.21 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 3.53 (d, J = 7.5 Hz, 2H), 2.13-2.01 (m, 1H), 0.98 (d, J = 6.7 Hz, 6H); ESIMS m/z 185 ([M-H]-).
【0140】
B)三塩化ホスホリル(3.3g、21mmol)を窒素中でCHCN(53mL)中1,2,4−トリアゾール(6.7g、97mmol)の溶液に室温で加えた。混合物を0℃に冷却し、その後、トリエチルアミン(EtN;9.5g、92mmol)を1滴ずつ加えた後、CHCN(30mL)中5−フルオロ−1−イソブチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(2.0g、11mmol)の溶液を加えた。室温で1h撹拌した後、EtN(3.6g、36mmol)を、次に水(5mL、280mmol)を加え、反応混合物をさらに10分間撹拌した。次いで、粗反応混合物を真空中で濃縮した。EtOAc/石油エーテルからの再結晶化により、5−フルオロ−1−イソブチル−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ピリミジン−2(1H)−オン(1.9g、74%)を灰色がかった白色結晶性固体として得た:mp150〜153℃;1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.26 (s, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.84 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 3.79 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 2.28 (dt, J = 13.7, 6.9 Hz, 1H), 1.02 (d, J = 6.7 Hz, 6H); ESIMS m/z 238 ([M+H]+).
【0141】
C)乾燥1,4−ジオキサン(10mL)中5−フルオロ−1−イソブチル−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ピリミジン−2(1H)−オン(500mg、2.1mmol)および2−フルオロベンジルアミン(313mg、2.5mmol)の溶液を窒素中で1時間加熱還流した。室温に冷却した後、反応混合物を真空中で濃縮した。EtOAc/メチルtert−ブチルエーテルからの再結晶化により、5−フルオロ−4−(2−フルオロベンジルアミノ)−1−イソブチルピリミジン−2(1H)−オン(545mg、89%)を灰色がかった白色固体として得た:mp118〜119℃;1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.45 (td, J = 7.6, 1.7 Hz, 1H), 7.35-7.28 (m, 2H), 7.13 (ddd, J = 21.9, 13.9, 7.3 Hz, 3H), 5.58 (s, 1H), 4.81 (d, J = 5.4 Hz, 2H), 3.56 (d, J = 7.5 Hz, 2H), 2.16 (dt, J = 13.6, 6.8 Hz, 1H), 0.95 (d, J = 6.7 Hz, 6H); ESIMS m/z 295 ([M+H]+).
【0142】
化合物106〜110は、実施例25で述べたように調製した。
【0143】
【表1】

【0144】
【表2】

【0145】
【表3】

【0146】
【表4】

【0147】
【表5】

【0148】
【表6】

【0149】
【表7】

【0150】
【表8】

【0151】
【表9】

【0152】
【表10】

【0153】
【表11】

【0154】
【表12】

【0155】
【表13】

【0156】
【表14】

【0157】
【表15】

【0158】
【表16】

【実施例26】
【0159】
殺真菌活性の評価:コムギの葉枯病(マイコスフェレラ・グラミニコーラ(Mycosphaerella graminicola);アナモルフ:セプトリア・トリティシ(Septoria tritici);バイエルコードSEPTTR)
コムギ植物(Yuma品種)を、1ポット当たり7〜10個の苗で温室内の50%鉱質土壌/50%無土壌Metroミックス中で種子から最初の葉が完全に出現するまで生育させた。これらの植物に殺真菌剤処理の前または後にセプトリア・トリティシ(Septoria tritici)の胞子水性懸濁液を接種した。接種後、胞子を発芽させ、葉を感染させるために植物を100%相対湿度のもとに保持した(暗デューチャンバーに1日と続いて照明付きデューチャンバーに2〜3日)。次いで、病害を発生させるために植物を温室に移した。
【0160】
以下の表に、これらの実験において評価した場合の本開示の一般的な化合物の活性を示す。疾患防除における試験化合物の有効性は、処理植物における疾患の重症度を評価し、次に非処理の接種済み植物における疾患のレベルに基づいて重症度を防除百分率に変換することにより判定した。
【0161】
【表17】

【0162】
【表18】

【0163】
【表19】

【0164】
【表20】

【0165】
【表21】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物
【化27】


[式中、
は、
H;
1〜3個のRで置換されていてもよいC〜Cアルキル;
1〜3個のRで置換されていてもよいC〜Cアルケニル;
1〜3個のRで置換されていてもよいC〜Cアルキニル;
フェニルもしくはベンジルのそれぞれが1〜3個のRで置換されていてもよいフェニルもしくはベンジル、または5もしくは6員飽和もしくは不飽和環系と、または5−6縮合環系と、または6−6縮合環系と、ここで、各々1〜3個のヘテロ原子を含み、各環が1〜3個のRで置換されていてよく、1〜3個のRで置換されていてもよいビフェニルもしくはナフチル;
−(CHROR
−(CHRN(R)R10
−C(=O)R
−C(=S)R
−S(O)
−C(=O)OR
−C(=S)OR
−(CHRN(R)R10
−C(=O)N(R)R10;または
−C(=S)N(R)R10であり、
mは、1〜4の整数であり、
は、
H;または
で置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、
或いはRおよびRは、一体となって
=CR11N(R12)R13を形成していてよく、
は、
1〜3個のRで置換されていてもよいC〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cヒドロキシアルキル、C〜Cアルコキシアルキル、C〜Cハロアルコキシアルキル、R14で置換されていてもよいC〜Cアルケニル、C〜Cハロアルケニル、C〜Cアルキニル、フェニルもしくはベンジルのそれぞれが1〜3個のRで置換されていてよいフェニルもしくはベンジル、または5もしくは6員飽和もしくは不飽和環系と、または5−6縮合環系と、または6−6縮合環系と、ここで、各々1〜3個のヘテロ原子を含み、各環が1〜3個のRで場合によって置換されていてよく、1〜3個のRで置換されていてもよいビフェニルもしくはナフチル;
−(CHROR
−(CHRSR;または
−(CHRN(R)R10であり、
は、独立にハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜Cハロアルキルチオ、アミノ、ハロチオ、C〜Cアルキルアミノ、C〜Cアルコキシカルボニル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルキルアミノカルボニル、ヒドロキシル、C〜Cトリアルキルシリル、1〜3個のRで置換されていてもよいフェニル、または5もしくは6員飽和もしくは不飽和環(1〜3個のヘテロ原子を含み、各環が1〜3個のRで置換されていてよい)であり、
は、独立にハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜Cハロアルキルチオ、ハロチオ、アミノ、C〜Cアルキルアミノ、C〜Cジアルキルアミノ、C〜Cアルコキシカルボニル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルキルスルホニル、ニトロ、ヒドロキシルまたはシアノであり、
は、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルコキシカルボニル、フェニルまたはベンジルのそれぞれが1〜3個のRで置換されていてよいフェニルまたはベンジルであり、
は、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシアルキル、C〜Cトリアルキルシリル、C〜Cトリアルキルシリルアルキル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、フェニルもしくはベンジルのそれぞれが1〜3個のRで置換されていてよいフェニルもしくはベンジル、または5もしくは6員飽和もしくは不飽和環系と、または5−6縮合環系と、または6−6縮合環系と、ここで、各々1〜3個のヘテロ原子を含み、各環が1〜3個のRで置換されていてよく、1〜3個のRで置換されていてもよいビフェニルもしくはナフチルであり、
は、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシアルキル、フェニルもしくはベンジルのそれぞれが1〜3個のRで置換されていてよいフェニルもしくはベンジル、または5もしくは6員飽和もしくは不飽和環系と、または5−6縮合環系と、または6−6縮合環系と、ここで、各々1〜3個のヘテロ原子を含み、各環が1〜3個のRで置換されていてよく、1〜3個のRで置換されていてもよいビフェニルもしくはナフチルであり、
は、H、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシアルキル、C〜Cアルキルカルボニル、フェニルもしくはベンジルのそれぞれが1〜3個のRで置換されていてよいフェニルもしくはベンジル、または5もしくは6員飽和もしくは不飽和環系と、または5−6縮合環系と、または6−6縮合環系と、ここで、各々1〜3個のヘテロ原子を含み、各環が1〜3個のRで置換されていてよく、1〜3個のRで置換されていてもよいビフェニルもしくはナフチルであり、
10は、H、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシアルキル、C〜Cアルキルカルボニルまたは1〜3個のRで置換されていてよいベンジルであり、
或いはRおよびR10は、一体となって、1〜3個のヘテロ原子を含み、各環が1〜3個のRで置換されていてよい、5もしくは6員飽和もしくは不飽和環を形成していてよく、
11は、HまたはC〜Cアルキルであり、
12は、H、シアノ、ヒドロキシル、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルカルボニル、フェニルもしくはベンジルのそれぞれが1〜3個のRで置換されていてよいフェニルもしくはベンジル、または5もしくは6員飽和もしくは不飽和環系と、または5−6縮合環系と、または6−6縮合環系と、ここで、各々1〜3個のヘテロ原子を含み、各環が1〜3個のRで置換されていてよく、1〜3個のRで置換されていてもよいビフェニルもしくはナフチルであり、
或いはR11およびR12は、一体となって、1〜3個のヘテロ原子を含み、各環が1〜3個のRで置換されていてよい、5もしくは6員飽和もしくは不飽和環を形成していてよく、
13は、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルカルボニル、フェニルもしくはベンジルのそれぞれが1〜3個のRで置換されていてよいフェニルもしくはベンジル、または5もしくは6員飽和もしくは不飽和環系と、または5−6縮合環系と、または6−6縮合環系と、ここで、各々1〜3個のヘテロ原子を含み、各環が1〜3個のRで置換されていてよく、1〜3個のRで置換されていてもよいビフェニルもしくはナフチルであり、
或いはR12およびR13は、一体となって、1〜3個のヘテロ原子を含み、各環が1〜3個のRで置換されていてよい、5もしくは6員飽和もしくは不飽和環を形成していてよく、
14は、フェニルもしくはベンジルのそれぞれが1〜3個のRで置換されていてよいフェニルもしくはベンジルである]。
【請求項2】
請求項1に記載の化合物および植物学的に許容できる担体材料を含有する、真菌病原体の防除のための組成物。
【請求項3】
前記真菌病原体が、リンゴ黒星病(リンゴ黒星病菌(Venturia inaequalis))、コムギの葉枯病(コムギ葉枯病菌(Septoria tritici))、テンサイの褐斑病(テンサイ褐斑病菌(Cercospora beticola))、ラッカセイの褐斑病(ラッカセイ褐斑病菌(Cercospora arachidicola)およびサーコスポリジウム・ペルソナツム(Cercosporidium personatum))およびバナナのシガトカ病(マイコスフェレラ・フジエンシス(Mycosphaerella fujiensis))である、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
植物に対する真菌の攻撃を防除および予防する方法であって、
殺真菌上有効な量の請求項1に記載の少なくとも1つの化合物を、植物、植物に隣接する地面、植物の生育を支持するように構成された土壌、植物の根、植物の茎葉、ならびに前記植物を生産するように構成された種子の少なくとも1つに散布するステップを含む方法。

【公表番号】特表2013−501724(P2013−501724A)
【公表日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−523952(P2012−523952)
【出願日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際出願番号】PCT/US2010/044579
【国際公開番号】WO2011/017540
【国際公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【出願人】(501035309)ダウ アグロサイエンシィズ エルエルシー (197)
【Fターム(参考)】