説明

C型肝炎ウイルス感染症の予防剤、治療剤

【課題】C型肝炎ウイルスの産生を抑制する材料と、それを用いた医薬品及び食品を提供する。
【解決手段】サトイモ科植物の塊茎の加工処理物は、C型肝炎ウイルスの産生を抑制する特異な作用をもつ。加工処理物としては、サトイモ科植物の塊茎自体でも良いが、用途に応じて乾燥粉砕物、搾汁、抽出物から適宜選択使用するのが望ましい。また、サトイモ科植物の塊茎の中でも皮加工処理物を用いることが、効率良く活性得るという観点から最適である。本発明のHCV産生抑制剤は、HCV感染者を対象とし、HCVにより誘発される疾患、例えば、HCV感染者の肝炎発症、急性期および慢性期の肝炎、並びに慢性肝炎から肝硬変および肝癌発症、あるいはウイルス感染症により悪化する疾患を予防および/または治療するために用いることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、C型肝炎ウイルス感染症を予防及び治療するための医薬品組成物に関する。
【0002】
また、本発明は、C型肝炎ウイルス感染症を予防及び治療するための食品組成物に関する。
【背景技術】
【0003】
C型肝炎ウイルス(HCV)感染者は、国内200万人、アメリカ500万人、全世界で1億7000万人と推定されており、疫学的調査結果からHCVの感染経路が明らかにされつつあるが、未だHCV感染者数は増加傾向にある。HCV感染者は、持続的に炎症を繰り返し、やがては慢性肝炎、肝硬変、肝癌へと進行する。手術により癌部を摘出しても、非癌部で引き続き起こる炎症のため、肝癌が再発する患者が多いことも知られている。
【0004】
現在、HCV排除の唯一の治療法としてインターフェロン治療が行われているが、治療が有効なHCV感染者は約3割程度である。抗ウイルス薬リバビリンを併用するHCV治療も行われているが、奏効率は3割よりも若干高くなる程度にとどまり、有効率は依然として低く、未だ全HCV感染者に有効とされる薬剤は見出されていない。また、インターフェロン治療は、脱毛、食欲減退、鬱、血小板の減少など副作用も強く、長期にわたる継続的治療には問題もある(非特許文献1)。従って、当該技術分野においては、副作用が少なく、長期に渡って服用が可能なHCV治療方法及び治療薬の開発が切望されている。
【0005】
ところで、本発明と同様にサトイモに由来する成分に着目して、その薬理機能を開示する文献として非特許文献2をあげることができる。非特許文献2では、サトイモ科のキバナミズバショウのメタノール抽出物が、ウシヘルペスウイルス(Bovine herpesvirus type 1)に対して抗ウイルス作用を有すること記載されているが、HCVに対する効果に関しては述べられていない。しかし、非特許文献3で開示されているように、ヘルペスウイルスとHCVは異なるウイルスであり、ヘルペスウイルス産生抑制作用を有する物質が、HCV産生抑制作用を有するとは言えない。また、本発明と同様に天然物由来の成分に着目して、その薬理機能を開示する文献として、特許文献1を挙げることができる。特許文献1ではブルーベリー葉に由来する植物成分がHCV産生抑制作用を有することを開示している。しかしながら、ブルーベリー葉とサトイモは植物分類学上から見ても遠縁であり、特許文献1はサトイモがHCV産生抑制作用を有することを開示ないし示唆するものではない。
【0006】
【特許文献1】特開2007−119398
【非特許文献1】「C型慢性肝炎に対する最近の話題 IFNの副作用とその対策」Med Dig Vol.46,No.6,19−22(1997.11)
【非特許文献2】A.R.McCutcheon et al “Antiviral screening of British Columbian medicinal Plants” Jurnal of Ethnopharmacology,49,101−110(1995)
【非特許文献3】永田恭介著、「ウイルスの生物学―セントラルドグマ―」、羊土社出版、1996年
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、古来より食品として常用されてきたサトイモ科植物の塊茎由来で副作用が少なく、長期の服用が可能で、かつ効果の優れたHCV産生抑制剤及びそのHCV産生抑制剤を含む医薬品組成物を提供することにある。
【0008】
また本発明の課題は、古来より食品として常用されてきたサトイモ科植物の塊茎由来で副作用が少なく、長期の服用が可能で、かつ効果の優れたHCV産生抑制材料及びそのHCV産生抑制材料を含む食品組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、前記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、サトイモ科植物の塊茎にHCV産生抑制作用があることを見出し、本発明に至った。
【0010】
前記目的を達成した本発明は、次の態様を特徴としている。
項1:サトイモ科植物の塊茎の加工処理物を有効成分とするC型肝炎ウイルス産生抑制剤。
項2:サトイモ科植物の加工処理物が、塊茎の粉砕物、塊茎の搾汁、および塊茎の抽出物からなる群から選ばれた少なくともひとつである、請求項1記載のC型肝炎ウイルス産生抑制剤。
項3:サトイモ科植物の加工処理物が、塊茎の皮であることを特徴とする、請求項1または2記載のC型肝炎ウイルス産生抑制剤。
項4:C型肝炎ウイルス感染者に対して、ウイルスの産生を抑制するために用いられる請求項1記載のC型肝炎ウイルス産生抑制剤を含む医薬品組成物。
項5:C型肝炎ウイルス感染者に対して、C型肝炎ウイルスにより誘発される疾患、あるいはこれらのウイルス感染症により悪化する疾患を予防および/または治療するために用いられる、請求項1記載のC型肝炎ウイルス産生抑制剤を含む医薬品組成物。
項6:C型肝炎ウイルス感染者に対して、C型肝炎ウイルスにより誘発される肝炎の発症を抑制するために用いられる、請求項1記載のC型肝炎ウイルス産生抑制剤を含む医薬品組成物。
項7:サトイモ科植物の塊茎の加工処理物を有効成分とするC型肝炎ウイルス産生抑制材料。
項8:サトイモ科植物の加工処理物が、塊茎の粉砕物、塊茎の搾汁、および塊茎の抽出物からなる群から選ばれた少なくともひとつである、請求項8記載のC型肝炎ウイルス産生抑制材料。
項9:サトイモ科植物の加工処理物が、塊茎の皮であることを特徴とする、請求項8または9記載のC型肝炎ウイルス産生抑制材料。
項10:C型肝炎ウイルス感染者に対して、ウイルスの産生を抑制するために用いられる請求項7記載のC型肝炎ウイルス産生抑制材料を含む食品組成物。
項11:C型肝炎ウイルス感染者に対して、C型肝炎ウイルスにより誘発される疾患、あるいはこれらのウイルス感染症により悪化する疾患を予防および/または治療するために用いられる、請求項7記載のC型肝炎ウイルス産生抑制材料を含む食品組成物。
項12:C型肝炎ウイルス感染者に対して、C型肝炎ウイルスにより誘発される肝炎の発症を抑制するために用いられる、請求項7記載のC型肝炎ウイルス産生抑制材料を含む食品組成物。
【0011】
なお、本発明において塊茎とは、サトイモ科植物の茎の地下部分全体を示す。
【発明の効果】
【0012】
本発明のサトイモ科植物の塊茎の加工処理物、例えばサトイモ科植物塊茎の粉砕物、塊茎の搾汁、および塊茎の抽出物を有効成分とするHCV産生抑制剤および/またはHCV産生抑制材料」は、HCV感染者を対象とし、HCVにより誘発される疾患、例えば、HCV感染者の肝炎発症、急性期および慢性期の肝炎、並びに慢性肝炎から肝硬変および肝癌発症、あるいはウイルス感染症により悪化する疾患を予防および/または治療するのに好適である。
【0013】
また、元来食用に供することのできる天然由来のサトイモ科植物の塊茎を有効成分としているので、副作用が少なく、安全に長期にわたっての服用または摂取が可能である。特にインターフェロン投与が困難な患者にとっては、今のところ適切な代替治療剤がないことから大きな福音になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明に用いるサトイモ科植物は、サトイモ科(Araceae)サトイモ属(Colocasia esculenta)に属する東南アジア原産の栽培植物である。茎の地下部分である塊茎を食用とする。また葉柄も食用にされる。コンニャク属(Amorphophallus rivieri var.konjac)も加工して食品となる。観賞用としてもいくつかの属が存在する。本発明では、使用するサトイモについて、種類、由来、原産地を特に制限するものではない。サトイモ科植物の塊茎に含まれる成分としてムチン、ガラクタン、カリウムが知られる。ムチンは粘膜の損傷を防ぎ胃腸壁の潰瘍予防となることが知られている。ガラクタンは脳細胞の活性化、免疫力を高めるなどの効果が知られている。カリウムはナトリウムを排泄して高血圧を予防すると言われている。しかし、これまでサトイモ科植物の塊茎によるHCV産生抑制機能の報告はない。
【0015】
サトイモ科植物の塊茎は加工処理して用いる。加工処理方法としては、塊茎をそのまま粉砕する方法も使用できるが、塊茎の乾燥粉砕、塊茎の搾汁、塊茎の溶媒抽出が実用的である。HCV産生抑制作用を効果的に発揮するために、塊茎皮の処理物を用いることが好適である。
【0016】
乾燥粉砕物の調製方法としては、塊茎をそのまま乾燥した後粉砕するか、または細く切断した後乾燥する方法を挙げることができる。乾燥方法は、本発明の薬理効果を損なわなければ、特に制限はなく、真空凍結乾燥、熱風乾燥、遠赤外線乾燥、減圧乾燥、マイクロ波減圧乾燥及び過熱蒸気乾燥等を広く用いることができる。なかでも、成分変化の少ない真空凍結乾燥によるのが実用的である。真空凍結乾燥条件は、原料の状態によって異なるので特定できないが、例えば塊茎をそのまま乾燥する際、凍結温度は−30℃〜−20℃、乾燥温度は−30〜30℃、乾燥時間は15時間〜24時間の範囲が望ましい。また加温乾燥の場合、温度は30℃〜50℃、乾燥時間は15時間〜24時間の範囲が望ましい。
【0017】
溶媒抽出物の調製では、塊茎をそのままもしくは破砕物とした後抽出するか、または乾燥後必要に応じて粉砕して抽出する。塊茎を搾って得られる搾汁を抽出原料として使用することもできる。この場合、必要に応じて原液を濃縮または乾燥してもよい。
【0018】
使用する抽出溶媒も特に制限されないが、水または水と相溶性のある極性溶媒の使用が好適である。水と相溶性のある極性溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の炭素数1〜4の低級アルキルアルコール;エチレングリコール、ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンなどのグリコール類;エチルエーテル、アセトン等も使用できる。安全性の観点から、単独溶媒としては、低級アルコール、特にエタノールの使用が実際的である。
【0019】
混合溶媒としては、水と前記極性溶媒を組み合わせて使用してもよいし、また前記極性溶媒を二種以上組み合わせて使用することもできる。後者の例として、例えば、アセトンとエチルエーテルの混合溶媒、好ましくはアセトンとエチルエーテルの1:1(v/v)混合液の使用も可能である。一般的には上記極性溶媒と水との混合溶媒(含水溶媒)の使用が望ましい。この含水溶媒としては、含水アルキルアルコール、より好ましくは含水エタノールである。含水アルコール中のアルコール濃度は、一般的に5〜90容量%、好ましくは30〜90容量%、より好ましくは50〜90容量%である。
【0020】
抽出方法としては、溶媒中に塊茎をそのままの粗末、細切物、またはそれらの乾燥粉砕物を冷浸、温浸等によって浸漬するのが実用的である。加温下で撹拌しながら抽出し、ろ過して抽出液を得ることもできる。また、パーコレーション法によってもよい。例えば、80容量%エタノール水溶液による撹拌抽出では、溶液温度は望ましくは室温、浸漬時間は温度により異なるが30秒〜1時間の範囲内が好適である。
【0021】
得られた抽出物は、必要に応じてろ過または遠心分離などにより固形物を除去する。得られた濾液は、次工程に応じて、そのまま用いるか、または溶媒を留去して一部濃縮もしくは乾燥して用いてもよい。濃縮あるいは乾燥後、適正な洗浄溶媒、例えば非溶解性溶媒で洗浄精製して用いても、またこれをさらに適当な溶剤に溶解もしくは懸濁して用いることもできる。本発明においては、上記のようにして得られた溶媒抽出液を、減圧乾燥、凍結乾燥等により、塊茎乾燥抽出物にして使用することもできる。
【0022】
このようにして得られるサトイモ科植物塊茎の加工処理物は、後述の実験例2で示すように、サトイモ科植物の塊茎である可食部及び皮において、顕著なHCV産生抑制作用を有している。具体的には、サトイモ科植物塊茎可食部メタノール抽出試料では、表1からわかるように、いずれの品種においても50%生細胞数濃度は100μg/ml以上であり、50% ルシフェラーゼ活性濃度は3.25〜63.37μg/mlであった。また、サトイモ科植物塊茎皮メタノール抽出試料でも、表2からわかるように、50%生細胞数濃度は25.26〜133.01μg/mlであり、50% ルシフェラーゼ活性濃度は1.72〜3.62μg/mlであった。本結果からわかるように、サトイモ科植物塊茎は細胞に影響を及ぼすことなく、HCVレプリコンRNAの産生を抑制する作用を有し、図3に示すインターフェロンの作用と同様の作用を有することから、本発明のHCV産生抑制剤は、HCVRNA産生を抑制することによって、HCVにより誘発される疾患、例えば、HCV感染者の肝炎発症、急性期および慢性期の肝炎、並びに慢性肝炎から肝硬変および肝癌発症、あるいはウイルス感染症により悪化する疾患を予防および/または治療する作用を発揮するものである。
【0023】
本発明のHCV産生抑制材剤剤は、塊茎の粉砕物、搾汁もしくは抽出物そのものを単独の固体または液体状で利用することもできるが、必要に応じて薬学的もしくは食品上許容される担体または添加剤を配合して、固体または液体状の医薬品または機能性飲食物として提供することもできる。また他の抗ウイルス剤を有効成分として配合することもできる。
【0024】
本発明のHCV産生抑制剤を医薬品として用いる場合、その形態は特に問わないが、経口に適した形態であることが好ましい。経口投与用固形医薬製剤としては、錠剤、丸剤、カプセル剤、細粒剤、顆粒剤等の形態を、また経口投与用液状医薬製剤としては、乳濁剤、溶液剤、懸濁剤、シロップ剤などの形態を挙げることができる。これらの製剤にあたっては、各種製剤に応じた賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色料、矯味矯臭剤、pH調整剤等を適宜配合することができる。なお、本発明の医薬品の主な用途としては、HCV産生抑制剤、または慢性肝炎予防、肝硬変発症予防、若しくは肝がん発症阻止に有効に使用できる肝炎治療剤を挙げることができる。
【0025】
医薬品に含まれる前記有効成分の量は、その製剤形態や適用疾患の種類などによって種々異なり、一概に規定することはできないが、1投与あたりの投与量に応じて適宜設定すればよい。また投与時期は限定されないが、望ましくは肝炎の急性期、慢性期、肝硬変の時期である。
【0026】
本発明のHCV産生抑制材料を機能性飲食物として用いる場合も、その形態は特に制限されない。例えば、上記HCV産生抑制材料を、必要に応じて食品上配合が許容される担体や添加剤とともに、錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、粉末剤、トローチ剤、または溶液(ドリンク)等の形態に調製することができる。
【0027】
機能性飲食物の適用例としては、本発明のHCV産生抑制材料を加えた次の形態のものを挙げることができる。
(1)乳飲料、乳酸菌飲料、果汁入り清涼飲料、清涼飲料、炭酸飲料、果汁飲料、野菜飲料、野菜・果実飲料、アルコール飲料、粉末飲料、コーヒー飲料、紅茶飲料、緑茶飲料、麦茶飲料などの飲料類。
(2)カスタードプリン、ミルクプリン、スフレプリン、果汁入りプリン等のプリン、ゼリー、ババロア、ヨーグルト等のデザート類。
(3)アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス、ミルクアイスクリーム、果汁入りアイスクリーム及びソフトクリーム、アイスキャンディー、シャーベット、氷菓等の冷菓類。
(4)チューインガムや風船ガム等の板状または糖衣錠ガム類。
(5)マーブルチョコレート等のコーティングチョコレートの他、イチゴチョコレート、ブルーベリーチョコレート及びメロンチョコレート等の風味を付加したチョコレート等のチョコレート類。
(6)ハードキャンディー(ボンボン、バターボール、マーブル等を含む)、ソフトキャンディー(キャラメル、ヌガー、グミキャンディー、マシュマロ等を含む)、ドロップ、タフィ等のキャラメル類
(7)ハードビスケット、クッキー、おかき、煎餅等の焼き菓子類
(8)コンソメスープ、ポタージュスープ等のスープ類
(9)味噌、醤油、ドレッシング、ケチャップ、たれ、ソース、ふりかけなどの各種調味料
(10)ストロベリージャム、ブルーベリージャム、マーマレード、リンゴジャム、杏ジャム、プレザーブ等のジャム類。
(11)赤ワイン等の果実酒。
(12)シロップ漬のチェリー、アンズ、リンゴ、イチゴ、桃等の加工果実。
(13)ハム、ソーセージ、焼き豚等の畜肉加工品。
(14)魚肉ハム、魚肉ソーセージ、魚肉すり身、蒲鉾、竹輪、はんぺん、薩摩揚げ、伊達巻き、鯨ベーコン等の水産練り製品。
(15)うどん、冷麦、そうめん、ソバ、中華そば、スパゲッティ、マカロニ、ビーフン、はるさめ及びワンタン等の麺類。
(16)その他、各種総菜及び麩、田麩等の種々の加工食品。
【0028】
機能性飲食物における本発明のHCV産生抑制材料の含有量及び摂取量は、特に限定されない。飲食物の種類、目的とする機能、効能、その他の諸条件に応じて適宜選択することができるが、望ましい摂取量はHCV産生抑制に有効な量である。また、摂取時期は限定されないが、望ましくは肝炎発症前、肝炎の急性期、慢性期、肝硬変の時期である。
【0029】
本発明の機能性飲食物は、HCV産生抑制材料を含むことに基づいて、HCV産生抑制効果、肝炎発症抑制効果、肝炎進行抑制効果、肝硬変発症予防効果、または肝癌発症予防効果を有している。このため、本発明の機能性飲食物は、HCV感染者を対象とした飲食物であり、例えば当該患者の肝炎発症前、肝炎の急性期若しくは慢性期、または肝硬変の時期に好適に摂取することのできる飲食物である。
【実施例】
【0030】
以下の各試験で用いるレプリコン細胞の調製及び試験方法は下記によった。また実施例中、「%」は特に言及しないかぎり、「W/W%」を意味する。
【0031】
レプリコン細胞の調製:HCVのゲノムRNAは、ウイルス粒子を構成するコアとエンベロープの構造タンパク質翻訳領域、ウイルスゲノム複製などに機能する非構造タンパク質翻訳領域とに大別される。この構造タンパク質翻訳領域をルシフェラーゼ翻訳領域・EMCV IRES(脳心筋ウイルス内部リボゾーム結合配列)・ネオマイシン耐性遺伝子に置換したサブゲノムレプリコンRNAを作成し、得られたRNAをヒト肝がん細胞Huh−7の細胞質に導入すると、サブゲノムレプリコンRNAが導入されたHuh−7は、同時にネオマイシン耐性能を有するので、ネオマイシンによる選択が可能となる。このようにして得られた細胞を、HCVレプリコンRNAの産生量の評価に供試した。なお、HCVレプリコンRNAの産生量は下記に説明するルシフェラーゼアッセイ法により測定した。この細胞の培養には、DMEM[GIBCO社のGlutaMAX Media Dulbecco‘s Modified Eagle Medium(D−MEM)(1×),liquid(High glucose,contains sodium pyruvate)]にFBS(Hyclone社)10%、Penicillin−Streptomycin(GIBCO社)1%、およびGenticin(invitrogen社)1%を添加した培地を用いる。アッセイを行なう際のアッセイ培地には、DMEMにFBSを5%、およびPenicillin−Streptomycinを1%添加したもの(但し、Geneticinは加えない。)を用いた。
【0032】
ルシフェラーゼアッセイ法:マグネシウム存在下で、ルシフェリンとATPから酸化ルシフェリンとAMPを作る反応をルシフェラーゼが触媒する。ルシフェラーゼアッセイ法は、この時発生する光を発光検出器で検出して、得られた光量に基づいてルシフェラーゼ活性を評価する方法である。本発明では便宜上、この光量をHCVレプリコンRNA量とした。
【0033】
WST−8アッセイ法:新規テトラゾリウム塩WST−8は、細胞内脱水素酵素により還元され、水溶性のホルマザンを生成する。生成したホルマザン量が生細胞の数と比例することから、本発明ではホルマザンの吸光度から生細胞数を評価し、被検試料の細胞毒性作用を判定した。
【0034】
<実験例1>
(1)サトイモ泉南中野早生メタノール抽出試料の調製
サトイモ泉南中野早生の皮・可食部をそれぞれ凍結温度30℃、乾燥温度30℃、乾燥時間24時間の条件で真空凍結乾燥(真空凍結乾燥機、FTS SYSTEM、Dura−Top MP&Dura−Dry MP)した。次いで、超遠心粉砕機(MRK&RETSCH、EM−1型)の0.5mmスクリーンを通して粉砕し、サトイモ泉南中野早生の皮・可食部、それぞれの乾燥粉末物を得た。得られたサトイモの凍結乾燥粉末物の約3gに、メタノール約100mlを加えて、室温で30分間振とう後、自然ろ過(サイズ125mm ろ紙:No.2)を行なって固形物を除いた。この操作を3回繰り返しメタノール抽出ろ液約290mlを回収した。このろ液を減圧濃縮して、溶媒を留去した。最後に溶媒を完全に留去するため、真空凍結乾燥処理を行ない、サトイモの乾燥抽出物約360mg(皮部)と250mg(可食部)を得た。皮抽出物はDMSO(Dimethyl sulfoxide)で可食部抽出物はメタノールで10mg/ml濃度に調製し抽出試料とした。
【0035】
(2)HCVレプリコンRNA産生抑制試験
(2−1)HCVレプリコン細胞毒性試験
透明の96wellプレートに被検細胞(レプリコン細胞)の懸濁液(5×10cells/ml)を90μlずつ加え、37℃、5%CO存在下、相対湿度100%の条件で24時間培養した。(1)で調製した抽出試料の最も濃い終濃度を可食部では100μg/ml、皮では50μg/mlになるよう3倍希釈系列で7段階希釈調製、上記96wellプレートに10μl/wellの割合で添加した。この後、さらに72時間培養した。一旦培養液を廃棄し、リン酸緩衝液(PBS(−))で10倍希釈したCell counting Kit−8試薬(株式会社 同仁化学研究所)を100μl/well加えて、さらに4時間培養した。培養後、650nmを対照波長として、抽出試料の各濃度における溶解培養液の吸光度(450nm)を吸光マイクロプレートリーダー(日本モレキュラーデバイス株式会社製 商品名:EMaxTM)で測定した。コントロールとして、上記の抽出試料の代わりに、乾燥抽出物から抽出試料の調製に使用した溶媒であるDMSOまたはメタノールを用いて調製した溶解培養液の吸光度を測定した。
吸光度測定値から、コントロールに対する百分率を求め、抽出試料の各濃度における被検細胞の生細胞数(%)を算出した。生細胞数が50%になる値をC50(50%生細胞数濃度:μg/ml)とした。可食部メタノール抽出試料の結果を図1に、皮メタノール抽出試料の結果を図2に示す。
【0036】
(2−2)HCVレプリコンRNA産生抑制試験
白色の96wellプレートに被検細胞(レプリコン細胞)の懸濁液(5×10cells/ml)を90μlずつ加え、37℃、5%CO存在下、相対湿度100%の条件で24時間培養した。抽出試料の最も濃い終濃度が50μg/mlになるよう4倍希釈系列で6段階希釈調製、上記96wellプレートに10μl/wellの割合で添加した。この後、さらに72時間培養した。プレートをインキュベーターから取り出し、室温で30分以上静置後、ルシフェラーゼアッセイ試薬(Promega社、商品名:
steady−GloTM Luciferase Assay System)を100μl/well加えて、よくピペッティングした。5分以上放置してから発光検出器(BECKMAN COULTER株式会社製 商品名:DTX800)で発光測定を行った。コントロールとして、上記抽出試料の代わりに滅菌水を用いて上記と同様にして調製した反応液について、同様に発光量を測定した。
【0037】
発光測定値から、コントロールに対する百分率を求め、抽出試料の各濃度における被検細胞のルシフェラーゼ活性(%)を算出した。前述したように、当該ルシフェラーゼ活性(%)はHCVレプリコンRNA量を反映している。ルシフェラーゼ活性が50%になる値をL50(50%ルシフェラーゼ活性濃度:μg/ml)とした。
【0038】
ルシフェラーゼ活性のL50に対する生細胞数のC50の比をSelectivity index(SI=生細胞数C50/ルシフェラーゼ活性L50)とした。この値が大きければ大きいほど細胞に障害を与えずHCVレプリコンRNA産生を抑制することを意味する。可食部メタノール抽出試料の結果を図1に、皮メタノール抽出試料の結果を図2に示す。
【0039】
<比較例1>
IFN試料の調製およびHCVレプリコンRNA産生抑制試験
インターフェロン(フナコシ株式会社、商品名:IFN-α2(α2b),Human, Recombinant)をPBS(0.1%BSAを添加)に溶解した。最も濃い終濃度を10U/mlとし2倍希釈系列で10段階希釈調製を行ない、実験例1に従いHCVレプリコンRNA産生抑制試験を行なった。IFN試薬添加して48時間後にルシフェラーゼおよびWST−8アッセイを行った。結果を図3に示す。
【0040】
サトイモ泉南中野早生可食部のメタノール抽出試料は図1に示すように生細胞数のC50は100μg/ml以上、ルシフェラーゼ活性のL50は3.25μg/ml、SIは30以上であった。皮のメタノール抽出試料は図2に示すように生細胞数のC50は41.59μg/ml、ルシフェラーゼ活性のL50は0.49μg/ml、SIは85であり、可食部・皮のいずれにおいてもHCVレプリコンRNA産生抑制効果を認めた。また可食部メタノール抽出試料100μg/mlの濃度において相対生細胞数はコントロールとほぼ同程度で、相対ルシフェラーゼ活性は0.08%まで抑制されていた。皮メタノール抽出試料においては濃度5.56μg/mlで相対生細胞数はコントロールとほぼ同程度で、相対ルシフェラーゼ活性は0.92%まで抑制されていた。これらの効果はIFNの効果に匹敵する(図3)。
【0041】
<実験例2>
泉南中野早生、富士早生、白芽ダイキチ、赤芽ダイキチ、大野芋、女早生、京芋、えぐいもの8品種を用いて品種間差を検討した。
【0042】
(1)サトイモメタノール抽出試料の調製
被検試料として前述の8品種を用いた。実験例1に従ってメタノール抽出試料を調製した。抽出物はメタノールに溶解し抽出試料とした。
【0043】
(2)HCVレプリコンRNA産生抑制試験
実験例1に従いHCVレプリコンRNA産生抑制試験を行なった。可食部メタノール抽出試料の結果を表1および図4に、皮メタノール抽出試料の結果を表2および図5に示す。
【0044】
【表1】

いずれの品種も可食部によるC50は100μg/ml以上であり、L50は3.25〜63.37μg/mlであった。
【0045】
【表2】

50は25.26〜133.01μg/mlであり、L50は1.72〜3.62μg/mlであった。SI値では白芽ダイキチがもっとも高い値となった。
【0046】
表1、表2、図4及び図5からわかるように、サトイモ科植物の塊茎抽出物は、いずれの品種においてもHCVレプリコンRNA産生抑制作用を有し、また、皮抽出物の方により強いHCVレプリコンRNA産生抑制作用が認められることが明らかとなった。
【0047】
<実験例3>
(1)サトイモ泉南中野早生80%エタノール抽出試料の調製
実験例1に従いサトイモ泉南中野早生皮の乾燥粉末物を得た。得られたサトイモ皮の乾燥粉末物の約1gに、80容量%エタノール水溶液約30mlを加えて、室温で30秒間激しく撹拌した後、吸引ろ過(有限会社 桐山製作所 商品名:桐山ロート サイズ60mm ろ紙:5A)を行なって固形物を除いた。ろ液を減圧濃縮して、溶媒を留去した。最後に溶媒を完全に留去するため、真空凍結乾燥処理を行ない、サトイモ皮の乾燥抽出物約100mgを得た。これをDMSOで200mg/ml濃度に調製し抽出試料とした。
【0048】
(2)HCVレプリコンRNA産生抑制試験
最も濃い終濃度を500μg/mlとし3倍希釈系列で9段階希釈調製を行ない、実験例1に従いHCVレプリコンRNA産生抑制試験を行なった。(1)で調製した皮80%エタノール抽出試料の結果を図6に示す。
【0049】
50は99μg/mlであり、L50は5μg/mlであった。SI値は20で、皮の80%エタノール抽出物でもHCVレプリコンRNA産生抑制活性が認められた。
【0050】
<実験例4>
(1)ノーザンブロット解析
12wellプレートに被検細胞(レプリコン細胞)を4×104 cells/wellになるようまきこみ、37℃、5%CO存在下、相対湿度100%の条件で24時間培養した。泉南中野早生の皮抽出物を最も濃い終濃度が50μg/mlになるよう3倍希釈系列を4段階希釈し、この希釈系列を試験用プレートに100μL/wellずつ分注した。この後、さらに72時間培養した。培養液を廃棄した後−80℃で保存した。
【0051】
−80℃保存の12wellプレートを取り出し、Rneasy mini kit(Qiagen社)によりRNAを回収した。得られたRNAをUltrospec 3300により定量した。2μg/laneになるようサンプルを調製し、3×Sample Bufferを加えて65℃、15分間処理後、急冷した。1%Agarose gelにて電気泳動(100V、60分)を行い、得られたゲルをエチジウムブロマイド溶液で染色し、バンドを確認後、Northern Max(Ambion社 商品名:Formaldehyde Load Dye NorthernMax)にてメンブレンに4時間転写した(Ambion社 商品名:Northern Max Transfer Buffer)。メンブレンをTBEで洗浄後、42℃にてプレハイブリダイゼーションし、レプリコンに含まれるネオマイシン耐性遺伝子ビオチン化プローブで42℃、オーバーナイトでハイブリダイゼーションを行った(Ambion社 商品名:ULTRAhyb)。メンブレンをWash bufferで洗浄後、ブロッキング(Aloka社 商品名:Blocking Buffer)を行い、ストレプトアビジン−Alexa Fluor 680 conjugate(Molecular probes社)でOdyssey(Aloka社)により検出を行った。
【0052】
検出されたバンドの濃淡によりIC50値を算出した。検出結果を表3および図7に示す。
【表3】

【0053】
ノーザンブロット法ではIC50値は4.4μg/mlで、16.6μg/ml以上でHCV RNAがほぼ消失した。
【0054】
<実験例5>
(1)ウエスタンブロット解析
実験例4に従い、12wellプレートを用いて細胞を調製した。−80℃保存の12wellプレートを取り出し、1mLのPBSでピペッティングにて細胞をはがし、チューブに回収した。10,000rpm、3分遠心後、上清を吸引し、1% Protease Inhibitor(SIGMA社 商品名:PROTEASE INHIBITOR COCKTAIL)のLysis Buffer(SIGMA社 商品名:CelLyticTM−M)を添加して細胞を溶解した。15分間振とうし、15,000rpm、15分で遠心後、上清を回収し、Bradford法によるタンパク質定量を行った。
【0055】
タンパク質定量後、5μg/Laneになるようにサンプルを調製し、4×Sample Buffer(WAKO社 商品名:Sample Buffer Solution(2ME+)(×4))を4分の1容量加えて95℃、5分間熱処理を行った。SDS−PAGEを30mA、60分間行い、得られたゲルを50V、オーバーナイトでBlottingした。メンブレンをTBSで洗浄後、30分間Blockingを行い、一次抗体(Roche社 α−NS3)を加えて30分間反応させた。TBSTで2回洗浄後、二次抗体(Molecular probes社 商品名:Alexa 680 conjugatedanti−rabbit IgG(Goat))で30分間反応させた。洗浄後、Odysseyにより検出した。検出結果を表4および図8に示す。
【0056】
【表4】

【0057】
ウエスタンブロット法ではIC50値は1.9μg/mlで、50μg/ml以上でHCVタンパク質(NS3)がほぼ消失した。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明のサトイモ科植物の塊茎の加工処理物、例えばサトイモ科植物塊茎の粉砕物、塊茎の搾汁、および塊茎の抽出物を有効成分とするHCV産生抑制剤は、HCV感染者を対象とし、HCVにより誘発される疾患、例えば、HCV感染者の肝炎発症、急性期および慢性期の肝炎、並びに慢性肝炎から肝硬変および肝癌発症、あるいはウイルス感染症により悪化する疾患を予防および/または治療するのに好適である。また、元来食用に供することのできる天然由来のサトイモ科植物の塊茎を有効成分としているので、副作用が少なく、安全に長期にわたっての服用可能な日常薬としての利用性が高い。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】サトイモ泉南中野早生可食部メタノール抽出試料によるHCVレプリコンRNA産生抑制試験および細胞毒性試験の結果を示すグラフである。
【図2】サトイモ泉南中野早生皮メタノール抽出試料によるHCVレプリコンRNA産生抑制試験および細胞毒性試験の結果を示すグラフである。
【図3】インターフェロンによるHCVレプリコンRNA産生抑制試験および細胞毒性試験の結果を示すグラフである。
【図4】8品種のサトイモ可食部メタノール抽出試料によるHCVレプリコンRNA産生抑制試験の結果を示すグラフである。
【図5】8品種のサトイモ皮メタノール抽出試料によるHCVレプリコンRNA産生抑制試験の結果を示すグラフである。
【図6】サトイモ泉南中野早生皮80%エタノール抽出試料によるHCVレプリコンRNA産生抑制試験および細胞毒性試験の結果を示すグラフである。
【図7】サトイモ泉南中野早生皮メタノール抽出試料を用いて、HCVレプリコンRNAをノーザンブロット解析にて測定した図である。
【図8】サトイモ泉南中野早生皮メタノール抽出試料を用いて、HCVレプリコンRNAをウエスタンブロット解析にて測定した図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サトイモ科植物の塊茎の加工処理物を有効成分とするC型肝炎ウイルス産生抑制剤。
【請求項2】
サトイモ科植物の加工処理物が、塊茎の粉砕物、塊茎の搾汁、および塊茎の抽出物からなる群から選ばれた少なくともひとつである、請求項1記載のC型肝炎ウイルス産生抑制剤。
【請求項3】
サトイモ科植物の加工処理物が、塊茎の皮であることを特徴とする、請求項1または2記載のC型肝炎ウイルス産生抑制剤。
【請求項4】
C型肝炎ウイルス感染者に対して、ウイルスの産生を抑制するために用いられる請求項1記載のC型肝炎ウイルス産生抑制剤を含む医薬品組成物。
【請求項5】
C型肝炎ウイルス感染者に対して、C型肝炎ウイルスにより誘発される疾患、あるいはこれらのウイルス感染症により悪化する疾患を予防および/または治療するために用いられる、請求項1記載のC型肝炎ウイルス産生抑制剤を含む医薬品組成物。
【請求項6】
C型肝炎ウイルス感染者に対して、C型肝炎ウイルスにより誘発される肝炎の発症を抑制するために用いられる、請求項1記載のC型肝炎ウイルス産生抑制剤を含む医薬品組成物。
【請求項7】
サトイモ科植物の塊茎の加工処理物を有効成分とするC型肝炎ウイルス産生抑制材料。
【請求項8】
サトイモ科植物の加工処理物が、塊茎の粉砕物、塊茎の搾汁、および塊茎の抽出物からなる群から選ばれた少なくともひとつである、請求項8記載のC型肝炎ウイルス産生抑制材料。
【請求項9】
サトイモ科植物の加工処理物が、塊茎の皮であることを特徴とする、請求項8または9記載のC型肝炎ウイルス産生抑制材料。
【請求項10】
C型肝炎ウイルス感染者に対して、ウイルスの産生を抑制するために用いられる請求項7記載のC型肝炎ウイルス産生抑制材料を含む食品組成物。
【請求項11】
C型肝炎ウイルス感染者に対して、C型肝炎ウイルスにより誘発される疾患、あるいはこれらのウイルス感染症により悪化する疾患を予防および/または治療するために用いられる、請求項7記載のC型肝炎ウイルス産生抑制材料を含む食品組成物。
【請求項12】
C型肝炎ウイルス感染者に対して、C型肝炎ウイルスにより誘発される肝炎の発症を抑制するために用いられる、請求項7記載のC型肝炎ウイルス産生抑制材料を含む食品組成物。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図1】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−149552(P2009−149552A)
【公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−328185(P2007−328185)
【出願日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【出願人】(306024609)財団法人宮崎県産業支援財団 (23)
【出願人】(504258527)国立大学法人 鹿児島大学 (284)
【出願人】(504224153)国立大学法人 宮崎大学 (239)
【出願人】(593050116)南日本酪農協同株式会社 (5)
【Fターム(参考)】