説明

CIPigmentYellow74をベースとする顔料調製物の使用

本発明は、ベース顔料としてC.I.Pigment Yellow 74、および次式(I)の1種以上の顔料分散剤


[式中、
、R、R、R、RおよびRは、互いに独立に、水素、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、フェニル、SO基またはCOO基であり、但し、SO−またはCOOタイプの少なくとも1個および2個を超えないイオン基が供給され、2個のイオン基が供給される場合には、一方の基は、カップリング基中に、他方の基は、式(I)の化合物のベース基中に位置し、EはH、金属カチオンMm+の当量Mm+/m(mは、数1、2または3の1つを表す)ホスホニウムイオン、または非置換または置換アンモニウムイオンを表す]
を含む顔料調製物の、電子写真トナーおよび展色剤、インク、水性バインダー系、およびカラーフィルターを顔料着色するための使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、C.I.Pigment Yellow 74をベースとするモノアゾ顔料調製物の新規な使用に関する。
【背景技術】
【0002】
米国特許第3759733号は、アセトアセチルアリールアミドとジアゾ化アニリンとのカップリング生成物を含み、水溶性染料を含む顔料調製物を開示している。これらの顔料調製物の溶剤系イラストグラビア印刷インク(装飾塗料)における使用が記載されているが、例えば水性印刷インクなどその他の系における使用は記載されていない。
【0003】
特開昭45−11026号(JP−45−11026)は、同様に、アセトアセチルアリールアミドとジアゾ化アニリンとのカップリング生成物を含み、水溶性染料を含む顔料調製物を開示している。顔料調製物の使用は、非水性系に限定している。
【0004】
顔料調製物が、高分子量有機材料の着色用に使用される場合には、高色強度、高クロマティシティ(彩度)および良好な耐光堅牢度および耐候堅牢度など、顔料の性能特性に課せられた必要条件が厳しい。顔料調製物が、印刷系において使用されている場合、必要条件には、高印刷透明性、および分散中の高顔料着色印刷インク濃縮物の低粘度が含まれる。顔料調製物が、電子写真トナー、インクジェットインク、カラーフィルターまたは電子インクにおいて使用される場合には、同様な必要条件が課せられる。ここではまた、例えば適当な摩擦電気的特性などの特定の必要条件がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
C.I.Pigment Yellow 74をベースとする、知られているノアゾ顔料調製物は、現在の必要条件を全ては満足していない。したがって、改善する必要があり、目的は、上に言及された用途において使用された場合に、現存する調製物の特性よりも優れた特性を示す顔料調製物を見出すことである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
驚くべきことに、この目的は、以下に定義される顔料調製物を使用することによって実現されることが見出された。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明は、ベース顔料としてC.I.Pigment Yellow 74、および次式(I)の1種以上の顔料分散剤
【0008】
【化4】

[式中、
、R、R、R、RおよびRは、互いに独立に、水素、塩素または臭素などのハロゲン、メチル、エチル、またはtert−ブチルなどのC〜Cアルキル、メトキシまたはエトキシなどのC〜Cアルコキシ、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、フェニル、基SO−またはCOOであり、但し、SO−またはCOOタイプの少なくとも1個および2個を超えないイオン基が存在し、イオン基が2個の場合には、一方の基は、式(I)の化合物のカップリング剤残基中に、他方は、塩基残基中に位置し;
は、H
好ましくは化学元素周期律表の主族1から5からの、または遷移族1もしくは2もしくは4から8からの金属カチオンMm+の当量Mm+/m(mは、数1、2または3であり、例えばLi1+、Na1+、K1+、Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+、Mn2+、Cu2+、Ni2+、Co2+、Zn2+、Fe2+、Al3+、Cr3+またはFe3+などの);ホスホニウムイオン;または非置換または置換アンモニウムイオンである。]
を含む顔料調製物の、電子写真トナーおよび展色剤、インク、水性バインダー系、およびカラーフィルターを顔料着色するための使用を提供する。
【0009】
好ましくはR、R、R、R、RおよびRは、水素、塩素、メチル、トリフルオロメチル、またはメトキシであり、好ましくは顔料分散剤は、イオン基SOを担持する。
【0010】
適切な置換アンモニウムイオンは、例えば次式
101112
[式中、
、R10、R11およびR12は、同一または異なっており、定義水素、ヒドロキシル、アミノ、フェニル、(C〜C)−アルキレン−フェニル、C〜C30シクロアルキル、C〜C30アルケニル、または分枝または非分枝C〜C30アルキル(前記フェニル環、(C〜C)−アルキレン−フェニル基、C−C30シクロアルキル基、C〜C30アルキレン基、およびC〜C30アルキル基は、Cl、Br、CN、NH、OH、C、1、2もしくは3個のC〜C20アルコキシ基で置換されたC、カルバモイル、カルボキシル、C〜Cアシル、C〜Cアルキル、RおよびRが以下に定義されているNR、およびC〜Cアルコキシ、例えばメトキシまたはエトキシの基からの1個以上の置換基、例えば1、2、3もしくは4個の置換基で置換することが可能であり、または前記アルキル基およびアルケニル基は、過フッ素化または部分フッ素化することが可能である。)を有し、
または、次式(Ib)の定義を有し、
−[X−Y]−R (Ib)
{式中、
hは、0から100、好ましくは0から20の数であり、特に0、1、2、3、4もしくは5が好ましく、
Xは、C〜Cアルキレン基、C〜Cシクロアルキレン基、またはこれらの基の組合せであり、これら基は、1から4個のC〜Cアルキル基、ヒドロキシル基、C〜Cアルコキシ基、(C〜C)−ヒドロキシアルキル基によって、および/または1から2個のさらなるC〜Cシクロアルキル基で置換することが可能であり、h>1である場合には、Xは、指定した定義の組合せも可能であり、
Yは、−0−または
【0011】
【化5】

基、または基−NR−であり、あるいはh>1である場合には、Yは、指定した定義の組合せも可能である}
およびRは、互いに独立に、水素原子、置換もしくは非置換、または部分フッ素化もしくは過フッ素化、分枝もしくは非分枝C〜C20アルキル基、置換もしくは非置換C〜Cシクロアルキル基、または置換もしくは非置換、または部分フッ素化もしくは過フッ素化C〜C20アルケニル基であり、置換基は、ヒドロキシル、フェニル、シアノ、塩素、臭素、アミノ、C〜Cアシルまたはアルコキシが可能であり、数は1から4個が好ましく、
または、
およびRは、NRの窒素原子と一緒になって、所望するならば1または2個のさらなる窒素、酸素または硫黄原子、またはカルボニル基を環中に含む、飽和、不飽和または芳香族複素5から7員環(所望ならば、これらはOH、NH、フェニル、CN、Cl、Br、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアシル、およびカルバモイルの群からの1、2または3個の基で置換されており、所望ならば1もしくは2個の、ベンゾ縮合した飽和、不飽和または芳香族、環状炭素環または複素環を担持する。)を形成し、
または、RおよびR10は、アンモニウムイオンの窒素原子と一緒になって、5から7員飽和または不飽和環系を形成することができ、(これは、所望ならばO、SおよびNまたはカルボニル基からのさらなるヘテロ原子を追加して含み、所望ならば1から2個の縮合された飽和、不飽和または芳香族、環状炭素環または複素環を担持する。)
この環系および縮合された環は、適当な場合には、OH、NH、フェニル、CN、Cl、Br、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアシル、およびカルバモイルの群からの、例えばピロリドン、イミダゾリジン、ヘキサメチレンイミン、ピペリジン、ピペラジンまたはモルホリンタイプの群からの1、2もしくは3個の基で置換することができ、
または、R、R10およびR11は、アンモニウムイオンの窒素原子と一緒になって、5から7員芳香族環系を形成し、これはまた、所望ならばO、SおよびNまたはカルボニル基からのさらなるヘテロ原子を含み、所望ならば1から2個の縮合された飽和、不飽和または芳香族、環状炭素環または複素環を担持し、この環系および縮合された環は、適当な場合には、OH、NH、フェニル、CN、Cl、Br、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアシル、およびカルバモイルの群、例えばピロール、イミダゾール、ピリジン、ピコリン、ピラジン、キノリンまたはイソキノリンタイプの群からの1、2または3個の基で置換することが可能である。]
のイオンである。
【0012】
さらに適切に置換されたアンモニウムは、次式(Ic)
【0013】
【化6】

[式中、
15、R16、R17およびR18は、互いに独立に、水素または次式(Id)の(ポリ)アルキレンオキシ基であり、
−[(CH(R80)−)O]−R81 (Id)
jは、2または3の数であり、kは1から100の数であり、基R80は水素、C〜Cアルキルまたは、k>1である場合には、それらの組合せであり、および基R81は水素、C〜Cアルキルまたは基−(CH(R82)−)NHであり、iは数2または3であり、および基R82は水素、C〜Cアルキルまたはそれらの組合せであり;
qは、1から10、好ましくは1、2、3、4もしくは5の数であり;
pは、p≦q+1であって、1から5の数であり、
20は、分枝または非分枝C〜Cアルキレン基、またはA20は、qが>1である場合には、分枝または非分枝C〜Cアルキレン基の組合せであることもできる。]
のアンモニウムイオンの1/p当量である。
【0014】
さらに適切に置換されたアンモニウムイオンとして、ポリアミノアミドまたはポリアミノ化合物から得られ、アミン指数がポリアミノアミド1g当たり100から800mgKOHの間であるような反応性ポリアミノ基の部分を有するアンモニウムイオンがあり、例えばDE−A−2739775に開示されているとおりである。
【0015】
さらに適切に置換されたアンモニウムイオンは、平均分子量500から2500000を有し、水中またはC〜Cアルコール中に可溶性である高分子アンモニウム塩のカチオンであり、これは、例えばDE−A−4214868に開示されている。
【0016】
さらに適切な置換アンモニウムイオンは、次式(III)
【0017】
【化7】

[式中、
40は、C〜C30アルキル、好ましくは直鎖C〜C20アルキル、またはC〜C30アルケニル、好ましくは直鎖であり、
41は、自由原子価、水素、C〜C30アルキル、C〜C30アルケニル、C〜C30シクロアルキル、C〜C14アリールまたはC〜C38アラルキルであり、
42、R43およびR45は、同一または異なっており、C〜Cアルキル、好ましくはメチル、C〜C30シクロアルキル、C〜C14アリールまたはC〜C38アラルキルであり、
44は、自由原子価、水素、C〜Cアルキル、好ましくはメチル、C〜C30シクロアルキル、C〜C14アリールまたはC〜C38アラルキルであり、但し、R41およびR44は、同時には自由原子価ではなく、
rは、数2であり、または、R41またはR44が自由原子価である場合は、数1であり、
10は、C〜C12アルキレンまたはC〜C14アルケニレンであり、好ましくは2、3または4個の炭素原子、特に3個を含み、
または
41およびR43は、これらが結合している2個の窒素原子およびA10と一緒になって、環、好ましくはピペラジニル環を形成し、
および/または
44およびR45は、これらが結合している窒素と一緒になって、環、好ましくはピペリジニル、モルホリニル、ピペラジニルまたはN−(C〜Cアルキル)ピペラジニル環
を形成する。]
のジアミン由来のアンモニウムイオンの1/r当量であり、例えばWO 01/14479に開示されているとおりである。
【0018】
40からR45の定義において指定されている基は、好ましくは非置換またはOH、C〜Cアルキル、好ましくはメチル、C〜Cアルコキシ、CN、およびハロゲン、特に塩素または臭素の群からの置換基で置換される。アリールは、好ましくはフェニルであり、アラルキルは好ましくはベンジルまたは2−フェニルエチルであり、およびシクロアルキルは、好ましくはシクロペンチルまたはシクロヘキシルである。
【0019】
式(III)の好ましいイオンは、R41およびR44が、水素、およびR42、R43およびR45がメチルであるイオンであり、R41からR45がメチルであるイオンが特に好ましい。その他、ヤシ油、コーンオイル、穀物油、魚油、または鯨油、特に牛脂からなどの天然油および脂肪のアミンから得られる式(III)のこれらイオンが好ましい。
【0020】
さらに、特に興味があるのは、式(I)の顔料分散剤において、Eが、定義Hを有するもの;
または当量Mm+/mの場合に、金属カチオンMm+が定義Na、Ca2+、Mg2+、Sr2+、Ba2+、Mn2+またはAl3+を有するもの;
またはEが、牛脂、ヤシ油、コーンオイル、穀物油、魚油または鯨油などの油および脂肪から得られたプロトン化された第三級アミンであり、例えばトリイソオクチルアミン、ジメチル牛脂アミン、ジメチルソーヤアミン、ジメチルオクタデシルアミンまたは水素化モノメチル−ジ(牛脂アミン)または脂肪アミンのアルコキシル化誘導体(牛脂アルキルジ(2−ヒドロキシエチル)アミンポリオキシエチレン(5)牛脂アミン、ポリオキシエチレン(8)オレイルアミン、N,N´,N´−トリス(2−ヒドロキシエチル)−N−牛脂−1,3−ジアミノプロパン、N,N´,N´−ポリオキシエチレン(12)−N−牛脂−1,3−ジアミノプロパンなどの)であるもの、
またはEが好ましくはアルコキシル化脂肪アミンまたは、例えばメチル化によってまたは塩化ベンジルとの反応によってなど、上記油および脂肪から得られるアミンであり、および例えば、ステアリルベンジル−またはココアルキル−ジメチル−ベンジルアンモニウムまたは−2,4−ジクロロベンジルアンモニウム、ヘキサデシル−、ステアリル−、ドデシル−またはセチルトリメチルアンモニウム、ジ−水素化牛脂アルキル−、ジココアルキル−またはジステアリルジメチルアンモニウム、オレイル−またはココ−ジ(2−ヒドロキシエチル)メチルアンモニウム、水素化ポリオキシエチレン(15)牛脂メチルアンモニウム、N,N,N’,N’,N’−ペンタメチル−N−牛脂−1,3−プロパンジアンモニウム、ペルメチル化N−ステアリルジエチレントリアミン、ペルメチル化N−ステアリルトリエチレンテトラアミン、N−(3−ドデシルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)オクタデシルジメチルアンモニウム、メチルトリ(2−オクチル)アンモニウム、N,N−ジ(β−ステアロイルエチル)−N,N−ジメチルアンモニウム、ラウリルピリジニウム、2−ヒドロキシ−[5−クロロ−、5−イソオクチル−、5−t−ブチル−またはn−ノニル−]1,3−キシリレン−ビスピリジニウム、2−メトキシ−5−イソオクチル−1,3−キシリレン−ビスピリジニウム、2−ヒドロキシ−5−イソオクチル−1,3−キシリレンビスキノリニウム、2−ヒドロキシ−5−イソオクチル−1,3−キシリレン−ビスイソキノリニウムまたはベヘニルトリメチルアンモニウム
であるもの、
またはEが、ヘキサデシルトリブチルホスホニウム、エチルトリオクチルホスホニウムまたはテトラブチルホスホニウムなどのホスホニウムイオンであるもの、
であり、使用した第四級アンモニウム化合物またはホスホニウム化合物の本来のアニオンは、例えばハライド、スルフェート、アルコキシスルフェートまたはアルコキシホスフェートであることが可能である。
【0021】
さらに、特に興味があるのは、式(I)の顔料分散剤において、アンモニウムイオンN101112の親アミンが、第一級およぼ第二級アミン、特に第一級および第二級アミンと、天然に生成する油および脂肪(牛脂、ヤシ油、コーンオイル、穀物油、魚油、または鯨油または木材樹脂などの)の、場合によって混合炭化水素基との混合物であり、特定の例には、アンモニア、メチルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルアミン、ヘキシルアミン、ドデシルアミン、ステアリルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、エチレンジアミン、アニリン、N−メチルアニリン、ベンジルアミン、フェニルエチルアミン、シクロヘキシルアミノエチルアミン、2−シクロヘキシルアミノプロピルアミン、3−ステアリルアミノプロピルアミン、2−ジメチルアミノエチルアミン、2−ジエチルアミノエチルアミン、2−ジプロピルアミノエチルアミン、2−ジブチルアミノエチルアミン、3−ジメチルアミノプロピルアミン、3−ジエチルアミノプロピルアミン、3−シクロヘキシルアミノプロピルアミン、N−メチルピペラジン、N−アミノプロピルモルホリン、N−アミノエチルピペリジン、N−アミノエチルピロリジン、N−アミノプロピルピペコリン、4−ジエチルアミノ−1−メチルブチル−1−アミン、ラウリルアミン、ココアミンまたは牛脂アミン、ラウリル−、オレイル−または牛脂プロピレンジアミン、牛脂ジプロピレントリアミン、牛脂トリプロピレンテトラアミン、1,1,3,3−テトラメチルブチルアミン、三級C16−C22アルキル基を有する一級アミン、N,N−ビスアミノプロピル牛脂アミン、2−エチルヘキソキシプロピルアミンまたはデヒドロアビエチルアミンが含まれる。
【0022】
次式(IV)
【0023】
【化8】

および次式(V)
【0024】
【化9】

[式中、R、R、R、R、R、RおよびEは上記に定義されたとおりである。]の1種以上の顔料分散剤を使用することが好ましい。
【0025】
使用される式(I)の顔料分散剤は、特にC.I.Pigment Yellow 61、61:1、62、62:1、168、169および191:1の群からのものである。
【0026】
式(I)の顔料分散剤は、対応する互変異性形態において存在することができ、したがって、式(I)、(IV)、および(V)も互変異性形態を包含する。
【0027】
本発明の目的のための好ましい顔料調製物は、
a)Pigment Yellow74を50重量%から99.9重量%、好ましくは60重量%から99.5重量%、特に好ましくは65重量%から99重量%、
b)式(I)の顔料分散剤1、2、3、4、5または6種、好ましくは1、2、3または4種、特に1または2種を0.1重量%から25重量%、好ましくは0.5重量%から15重量%、特に好ましくは1重量%から10重量%、
c)助剤を0から25%、好ましくは0から15%含み、
それぞれの成分の割合は、調製物の総重量(100重量%)に基づく。
【0028】
適切な助剤には、界面活性剤、非着色性分散剤および着色性分散剤、充填剤、標準化剤、樹脂、ワックス、脱泡剤、ダスト防止剤、増量剤、帯電防止剤、調色着色剤、防腐剤、乾燥遅延剤、レオロジー制御添加剤、湿潤剤、抗酸化剤、UV吸収剤、光安定剤、またはそれらの組合せが含まれる。それぞれの場合に、本発明によって使用されるC.I.Pigment Yellow 74の総量に基づいて、調色成分は、一般に、10重量%までの量において、助剤は40重量%までの量において使用される。しかし、例外的な場合には、より多い量が存在してもよい。
【0029】
本発明の顔料調製物は、種々な方法によって調製することができ、例えば、ベース顔料および顔料分散剤を、別に合成した後、互いに接触させることによって、または顔料分散剤およびベース顔料を一緒に合成することによって調製することができる。
【0030】
式(I)の顔料分散剤およびC.I.Pigment Yellow 74は、アゾカップリングにより、当分野の技術者に知られた方法によって調製することができ、アゾカップリングにおいては、対応するアミンをジアゾ化し、対応するアセトアセタニリドカップリング剤と結合させる。式(I)の顔料分散剤の場合には、顔料分散剤の遊離酸または比較的容易に溶解する塩を、一般にアゾカップリングによって調製し、望ましい場合には、引き続きレーキ化して、より溶解性の低い塩を形成する。レーキ化は、完全に進行させる必要はないので、顔料調製物中に式(I)の2つ以上の異なる顔料分散剤が存在することが可能である。
【0031】
ベース顔料への顔料分散剤の添加は、ベース顔料の調製プロセスのどの点においても、および種々の形態において実施することができる。例えば、顔料分散剤を、懸濁液として、また水湿潤プレスケーキとして、ベース顔料の懸濁液に添加することができる。ベース顔料と顔料分散剤の水湿潤プレスケーキは、例えば対応する装置中で混合することができ、または顆粒または粉体の形態におけるなど、乾燥形態において互いに混合される。例えば、ベース顔料が単離される前の顔料分散剤の添加は、ベース顔料懸濁液が熱処理にかけられる前または後に、実施することもできる。
【0032】
合体した合成の場合には、アゾカップリングは、原則としてバッチ式で、直接的または間接的に、すなわちカップリング剤にジアゾニウム塩を添加することによって、またはその逆によって実施することができ、さもなければ、混合ノズル、マイクロ反応器またはマイクロジェット反応器を使用して、ジアゾニウム塩およびカップリング成分を、同時に連続的に供給することによる連続手順を選択することが可能である。
【0033】
ジアゾニウム塩ならびにカップリング成分は、溶液において、または懸濁液として使用することができ、間接カップリングの場合には、固体形態におけるカップリング成分が、さらに可能性がある。
【0034】
ベース顔料および顔料分散剤のアミン成分は、一緒にまたは別々にジアゾ化することができる。直接カップリングの場合には、ジアゾニウム塩は別々に、または一緒に混合物として添加することができ、または間接カップリングの場合には、ジアゾニウム塩を、初期仕込みとして一緒に導入することができる。直接カップリングの場合には、ベース顔料と顔料分散剤のカップリング成分は、一緒に存在することができ、また間接カップリングの場合には、それらは一緒に、または別々に添加することができる。
【0035】
また、第1に、1つの成分(ベース顔料または顔料分散剤)を調製して、この第1の成分の懸濁液の存在下で、第2の成分のアゾカップリングを実施することも可能である。
【0036】
ベース顔料は、カップリング成分の新たに沈殿された懸濁液に、溶液または懸濁形態において、ジアゾニウム塩を添加することにより直接カップリングによって好ましくは調製され、顔料分散剤を、湿潤プレスケーキとして、または乾燥粉体としてベース顔料の既調製カップリング懸濁液に添加する。
【0037】
2種以上、例えば6種までの、好ましくは4種までの顔料分散剤を含む顔料調製物も可能である。
【0038】
顔料分散剤をより容易に溶解できる形態、例えばナトリウム塩から、より溶解し難にくい形態、例えばカルシウム塩またはアミン塩に転化することは、一般に、顔料分散剤のより容易に溶解できる形態が、アゾカップリングによって調製された後に、対応する窒素含有化合物または無機塩を添加することによって実施される。
【0039】
例えば、長鎖アミンオキシドおよびホスフィンオキシドなどの通常のカップリング促進剤の存在において、カップリングを実施することが有利でありうる。また、カップリング生成物の調製のために、水性−有機または純粋な有機媒体中のカップリングを行うことができる。時間、温度、pH、緩衝液、溶剤または界面活性剤の使用などのアゾカップリングにおいて本質的なプロセスパラメーターは、文献から当分野の技術者には知られている。
【0040】
所望の性能特性、特に彩色特性を実現するためには、ベース顔料のカップリング懸濁液を、最終単離の前に熱処理にかけることが多分必要であり、これは、顔料分散剤の存在または存在しない状態で実施することができる。また、この目的で、予備顔料の単離された湿潤プレスケーキを、再び液体媒体に分散することができる。また、適切な液体媒体は、カップリング液体および水の他に、有機溶剤、または水および有機溶剤の混合物を含み、この場合、用途に特定の結晶同質異像および/または結晶形態、および/または粒径分布を生成するために、水および有機溶剤は、室温でも任意の他の温度でも互いに完全に混合しうる必要はない。熱処理の場合、例えば50から200℃の温度で行うことができる。適切な有機溶剤には、以下が含まれる:1〜10個の炭素原子を有するアルコール、グリコール、ポリグリコール、エーテル、グリコールエーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールジメチルエーテル、ケトン、脂肪族酸アミド、尿素誘導体、環式カルボキサミド、ニトリル、脂肪族または芳香族アミン、場合によってハロゲン化脂肪族炭化水素、場合によってアルキル、アルコキシ、ニトロ、シアノ、またはハロゲン置換芳香族炭化水素、芳香族ヘテロ環、スルホン、およびスルホキシド、およびこれらの有機溶剤の混合物。好ましい溶剤は、C〜Cアルコール、特にメタノール、エタノール、n−およびイソプロパノール、イソブタノール、n−およびtert−ブタノール、およびtert−アミルアルコール;C〜Cケトン、特にアセトン、メチルエチルケトンまたはジエチルケトン;テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコール、ジエチレングリコールまたはエチレングリコールC〜Cアルキルエーテル、特に2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、ブチルグリコール、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、N,N−ジメチルアセタミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシドまたはスルホランである。
【0041】
助剤は、一度に、または2つ以上の部分において、任意の所望の時点で添加することができる。例えば、これらは、カップリング直前、仕上げ前、または仕上げ直後、さもなければ、乾燥状態において混合することによって添加することができる。
【0042】
適切な界面活性剤には、アニオン、またはアニオン活性、カチオン、またはカチオン活性、およびノニオンまたは両性の物質、またはこれら試薬の混合物が含まれる。
【0043】
適切なアニオン物質には、脂肪酸タウライド、脂肪酸N−メチルタウライド、脂肪酸イソチオネート、アルキルフェニルスルホネート(例は、ドデシルベンゼンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホネート)、アルキルフェノールポリグリコールエーテルスルフェート、脂肪アルコールポリグリコールエーテルスルフェート、脂肪酸アミドポリグリコールエーテルスルフェート、アルキルスルホスクシナメート、アルケニルスクシニックモノエステル、脂肪アルコールポリグリコールエーテルスルホスクシナメート、アルカンスルホネート、脂肪酸グルタメート、アルキルスルホスクシメート、脂肪酸サルコサイド;脂肪酸(例は、パルミチン、ステアリンおよびオレイン酸);これらアニオン物質の塩および石鹸、例は、脂肪酸、ナフテン酸および樹脂酸のアルカリ金属塩、例えばアビエチン酸、アルカリ可溶樹脂、例えばロジン変性マレイン樹脂、および塩化シアヌール酸をベースとする縮合生成物、タウリン、N,N’−ジエチルアミノプロピルアミンおよびp−フェニレンジアミンが含まれる。樹脂石鹸、すなわち、樹脂酸のアルカリ金属塩が好ましい。
【0044】
適切なカチオン物質の例には、第四級アンモニウム塩、脂肪アミンオキサルキレート、ポリオキシアルキレンアミン、オキサルキレート化ポリアミド、脂肪アミンポリグリコールエーテル、第一級、第二級もしくは第三級アミン(例は、アルキルアミン、シクロアルキルアミンまたは環化アルキルアミン、特に脂肪アミン、ジアミンおよび脂肪アミンまたは脂肪アルコールから得られたポリアミン)、および前記アミンのオキサルキレート、脂肪酸から得られたイミダゾリン、ポリアミノアミドまたはポリアミノ化合物、1g当たり、KOH 100から800mgの間のアミン指数を有するポリアミノアミドまたはポリアミノ化合物または樹脂、および例えばアセタートまたはクロリドなどのこれらカチオン物質の塩が含まれる。
【0045】
適切なノニオン物質および両性物質の例には、脂肪アミンカルボキシグリシネート、アミンオキシド、脂肪アルコールポリグリコールエーテル、脂肪酸ポリグリコールエステル、脂肪酸アミドN−プロピルベタインなどのベタイン、脂肪族および芳香族アルコールのホスホリックエステル、脂肪アルコールまたは脂肪アルコールポリグリコールエーテル、脂肪酸アミドエトキシレート、脂肪アルコール−アルキレンオキシド付加物およびアルキルフェニルポリグリコールエーテルが含まれる。
【0046】
非顔料性分散剤とは、構造的に有機顔料から得られたのではない物質を意味する。非顔料性分散剤は、顔料の実際の調製の間か、またしばしば着色するべき適用媒体中への顔料の組込みの間に、分散剤として添加される:例えば、ワニスまたは印刷インクの調製の間、対応するバインダー中に顔料を分散することによって。バインダーは、高分子物質であってよく、例には、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリアミド、ポリイミド、ポリアクリレート、ポリイソシアナート、それらのブロックコポリマー、対応するモノマーのコポリマー、または異なるクラスからの少数のモノマーで変性された1つのクラスのポリマーである。これらの高分子物質は、極性アンカー基(例えば、ヒドロキシ、アミノ、イミノおよびアンモニウム基、カルボン酸およびカルボキシレート基、スルホン酸およびスルホネート基、またはホスホン酸およびホスホネート基)を担持し、ならびに芳香族、非顔料性物質で変性することができる。さらにまた、非顔料性分散剤は、官能基により化学的に変性された、有機顔料からは得られない芳香族物質であってよい。この種の非顔料性分散剤は、当分野の技術者には知られており、いくつかの場合には、市販されている(例えば、Solsperse((登録商標)、Avecia;Disperbyk(登録商標)、Byk−Chemie;Efka(登録商標)、Efka)。原則として、記述された任意の所望の他の物質も使用することができ、代表して多数のタイプを以下に挙げるが、例は、イソシアナートと、アルコール、ジオールまたはポリオール、アミノアルコールまたはジアミンまたはポリアミンとの縮合生成物、ヒドロキシカルボン酸のポリマー、オレフィンモノマーまたはビニルモノマーとエチレン性不飽和カルボン酸およびカルボン酸エステルのコポリマー、エチレン性不飽和モノマーのウレタン含有ポリマー、ウレタン変性ポリエステル、シアヌールハライドをベースとする縮合生成物、ニトロキシ化合物を含有するポリマー、ポリエステルアミド、変性ポリアミド、変性アクリルポリマー、ポリエステルおよびアクリルポリマーを含む櫛状構造を有する分散剤、燐酸エステル、トリアジン由来のポリマー、変性ポリエーテル、または芳香族非顔料性物質から得られた分散剤である。これらの親構造は、多くの場合に、例えば官能基を担持するさらなる物質との反応によって、または塩形成によってさらに変性される。
【0047】
顔料性分散剤とは、有機顔料親構造から得られる顔料分散剤を意味し、前記親構造を化学的に変性することによって調製され、例は、サッカリン含有顔料分散剤、ピペリジル含有顔料分散剤、ナフタレンまたはペリレン由来の顔料分散剤、顔料親構造、ポリマーにより化学的に変性された顔料親構造にメチレン基を介して結合している官能基を有する顔料分散剤、スルホ酸、スルホンアミドまたはスルホ酸エステル基を含む顔料分散剤、エーテルまたはチオエーテル基を含量する顔料分散剤、カルボン酸、カルボンエステルまたはカルボキサミド基を含量する顔料分散剤である。
【0048】
助剤として使用される非顔料性および顔料性分散剤、界面活性剤または樹脂のアニオン基も、例えばCa、Mg、Ba、Sr、MnまたはAlイオンを使用するか、第四級アンモニウムイオンを使用して、レーキ化することができる。これは、仕上げの前または後に行うことができる。
【0049】
充填剤および/または増量剤とは、DIN55943およびDIN EN971−1による多様な物質を意味し、例は、種々のタイプのタルク、カオリン、マイカ、ドロマイト、リム、硫酸バリウムまたは二酸化チタンである。この状況において、乾燥顔料調製物の微粉砕の前に添加を行うことが、特に適当であることが分かった。
【0050】
本発明の顔料調製物は、好ましくは水性プレスケーキとしてまたは湿潤顆粒として使用することができるが、一般に、易流動性の、粉状の、または顆粒の固体系を含む。
【0051】
本発明の顔料調製物は、水性バインダー系(水性ワニス系、水性塗料、および特に水性印刷インク系など)、および新規な着色系(電子写真トナー、および展色剤、インク、特にインクジェットインク、エレクトレット材料、カラーフィルター、および粉体コーティング材料などの)を顔料着色するために使用することができる。これらの系は、高分子量有機材料を含む。顔料化される高分子量有機材料に基づいて、本発明の顔料調製物は、0.05から30重量%、好ましくは0.1重量%から15重量%の量において使用される。本発明の意味において、水性バインダー系は、水を含み、および/または水で希釈できる。
【0052】
水性バインダー系は、本発明の顔料組成物で顔料着色することができる高分子量有機材料を含む。例えば、これらは、セルロース化合物(エチルセルロース、ニトロセルロース、酢酸セルロース、酪酸セルロースなどのセルロースエーテルおよびセルロースエステルなど)、例えば天然バインダーなど、合成樹脂(例えばポリ縮合物、ポリ付加物、付加ポリマーおよびコポリマー、例えばアミノ樹脂、特に、尿素およびメラミンホルムアルデヒド樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂、尿素樹脂、ポリビニル(ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリ酢酸ビニルまたはポリビニルエーテルなど)、ポリカーボネート、ポリオレフィン(ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、ポリ(メタ)アクリレートおよびそのコポリマー(ポリアクリル系エステルなど)、またはポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、異なる硬化機作を有する不飽和合成樹脂(ポリエステル、アクリレート)、ワックス、カゼイン、シリコーンおよびシリコーン樹脂;個々に、または混合物においてである。
【0053】
上記の高分子量有機化合物が、液体または分散液の形態において存在するかどうかは、重要ではない。意図する用途に応じて、本発明の顔料調製物を、ブレンドの形態において、または調製された生成物または分散液の形態において利用することが有利であることが分かる。
【0054】
また、本発明の顔料調製物は、例えば1または2成分粉体トナー(1または2成分展色剤とも呼ばれる。)、磁気トナー、液体トナー、ラテックストナー、重合トナー、および特殊トナーなど、電子写真トナーおよび展色剤における着色剤として使用に適する。典型的トナーバインダーは、付加重合樹脂、重付加樹脂およびポリ縮合樹脂(スチレン、スチレン−アクリレート、スチレン−ブタジエン、アクリレート、ポリエステル、フェノール−エポキシ樹脂、ポリスルホン、ポリウレタンなど、個々にまたは組み合わせて)、ならびにポリエチレン、およびポリプロピレンであり、また、バインダーは、電荷制御剤、ワックス、または流動助剤などのさらなる成分を含むことができ、または引き続いて、これらの添加された成分により変性することができる。
【0055】
本発明の顔料調製物は、さらに粉体コーティング材料における、特に摩擦電気的に、または界面動電的に噴霧可能な粉体コーティング材料における着色剤として使用に適し、粉体コーティング材料は、例えば金属、木材、プラスチック、ガラス、セラミック、コンクリート、織物材料、紙、またはゴムから作製された物品の表面をコートするために使用される。粉体コーティング樹脂として、一般にエポキシ樹脂、カルボニルおよびヒドロキシル含有ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、およびアクリル樹脂が、通常の硬化剤と一緒に利用される。樹脂の組合せも使用される。例えば、エポキシ樹脂は、しばしばカルボニルおよびヒドロキシル含有ポリエステル樹脂と組み合わせて使用される。典型的硬化剤(樹脂系による)は、例えば酸無水物、イミダゾール、ならびにジシアンジアミドおよびその誘導体、マスクされたイソシアネート、ビスアシルウレタン、フェノール樹脂、およびメラミン樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート、オキサゾリン、およびジカルボン酸である。
【0056】
本発明は、印刷インクのための、特にインクジェットインクのための着色剤として記述された顔料調製物の使用を、さらに提供する。インクジェットインクとは、水性インク(マイクロエマルジョンインクを含む)のみならず、非水性(「溶剤ベース」)インク、UV硬化性インク、およびホットメルトプロセスにより操作するインクを意味する。
【0057】
溶剤ベースのインクジェットインクは、本質的に0.5〜30重量%、好ましくは1〜5重量%の本発明の顔料調製物、70重量%から95重量%の有機溶剤または溶剤混合物および/またはヒドロトロープ化合物を含む。適当な場合には、溶剤ベースのインクジェットインクは、「溶剤」に可溶な担体材料およびバインダー(ポリオレフィン、天然および合成ゴム、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニルコポリマー、ビニルブチラール、ワックス/ラテックス系、またはこれら化合物の組合せなどの)を含むことができる。溶剤ベースのインクジェットインクは、適当な場合には、例えば、湿潤剤、ガス抜き剤/脱泡剤、防腐剤、抗酸化剤などの他の添加剤を、さらに含むことができる。
【0058】
マイクロエマルジョンインクは、有機溶剤、水、および場合によって、界面媒介物(界面活性剤)として作用する他の物質をベースとする。マイクロエマルジョンインクは、本発明の顔料調製物0.5から30重量%、好ましくは1から15重量%、水の0.5から95重量%および有機溶剤および/または界面媒介物0.5から95重量%を含む。
【0059】
UV硬化性インクは、本質的に、本発明の顔料調製物0.5から30重量%、水0.5から95重量%、有機溶剤または溶剤混合物0.5から95重量%、照射硬化性バインダー0.5から50重量%、望ましい場合には光開始剤0から10重量%を含む。ホットメルトインクは、通常、室温で固体で、加熱により液化する、ワックス、脂肪酸、脂肪アルコール、またはスルホンアミドをベースとし、好ましい溶融範囲は、約60から約140℃の間である。ホットメルトインクジェットインクは、本質的に、ワックス20から90重量%、および本発明の顔料調製物1から10重量%からなる。ホットメルトインクジェットインクは、他のポリマー0から20重量%(「染料溶解剤」)、分散剤0から5重量%、粘度改質剤0から20重量%、可塑剤0から20重量%、粘着性付与剤0から10重量%、透明性安定剤0から10重量%(例えば、ワックスの結晶化を防止する。)、および抗酸化剤0から2重量%からなる。
【0060】
本発明の印刷インク、特にインクジェットインクは、着色調製物を、UV硬化性インクの調製に対してはマイクロエマルジョン媒体または非水性媒体または前記媒体中に、ホットメルトインクジェットインクの調製に対してはワックス中に、分散することによって調製することができる。インクジェット用途に対しては、得られた印刷インクを引き続いて、濾過することが適当である(例えば、1μmフィルターにより)。
【0061】
さらにまた、本発明の顔料調製物は、加法的に対して、ならびに減法的発色に対してもカラーフィルター用着色剤として適し、ならびに電子インク(またはe−インク)または電子紙(e−紙)用着色剤として適する。カラーフィルター、反射ならびに透明カラーフィルターとして知られているものの製造においては、顔料は、ペーストの形態において、またはそれぞれのLCD構成部品(例えば、TFT−LCD−薄膜トランジスタ液晶ディスプレー、例えば(S)TN−LCD−(超)ツイストネマチック−LCD)に対する、適切なバインダー(アクリレート、アクリル酸エステル、ポリイミド、ポリビニルアルコール、エポキシド、ポリエステル、メラミン、ゼラチン、カゼイン)中の顔料着色されたフォトレジストとして適用される。その上、高熱安定性、高顔料純度が、安定なペーストおよび/または顔料着色されたフォトレジストに対して不可欠である。さらに、顔料着色されたカラーフィルターはまた、インクジェット印刷プロセスまたはその他の適切な印刷プロセスで適用することができる。
【0062】
本発明の顔料調製物が、水性印刷インクおよび新規な着色系において使用する場合に、良好な結果をもたらすことは、驚くべきことであり、予見できなかった。
【0063】
印刷部門における顔料調製物の特性を評価するために、多数の知られた水性印刷系の中から、水性、アクリル樹脂ベースのフレキソ印刷系(FP)が選択された。
【0064】
電子写真トナーの製造において使用するための顔料調製物の適性評価のためには、水性系における分散性を試験した。このために、水性、ポリ酢酸ビニル(PVA)ベースの白色エマルジョン塗料を選択した。顔料調製物を、水性分散液の形態において、このPVA系中に撹拌して入れる。水性分散液は、顔料調製物17重量%、アニオン分散剤(例えば、スルフェートまたはスルホネート)1.5重量%、および水81.5重量%からなり、および直径0.4から0.6mmを有するセラミックビーズを使用してビーズミリングによって調製される。
【0065】
色強度および彩度をDIN5033、DIN55986、およびDIN53235によって求めた。粘度は、ミルベースを最終顔料濃度に希釈した後、Rossmann粘度スパチュラ(viscospatula)、エリクセン(Erichsen)からのタイプ301を使用して求めた。印刷インクの粘度は、回転粘度計により測定した。光沢測定は、Byk−Mallinckrodtからのマルチグロス光沢計を使用して、DIN67530(ASTMD 523)により、角度20度で、注型フィルム上で実施した。
【実施例】
【0066】
以下の実施例において、部および百分率は、それぞれ重量による。
【0067】
(実施例1)
a)ジアゾ成分
5−ニトロ−2−アミノアニソール84部を水210部および31%塩酸132.2部中に懸濁させる。懸濁液を氷/水混合物420部で0℃に冷却し、40%強度亜硝酸ナトリウム溶液85.2部を添加することによってジアゾ化した。
b)カップリング剤
水1345部および25%強度水酸化ナトリウム溶液104部を使用して、アセトアセチル−o−アニシジド103.5部を溶解する。ラウリル硫酸ナトリウムの20%強度水性溶液3.5部の添加に続いて、溶液を氷の添加によって10℃に冷却する。カップリング剤を80%酢酸48.1部を添加することによって沈殿させる。次いで、水168部中のマレイン酸変性ロジンエステル20部の溶液および25%強度水酸化ナトリウム溶液27.3部を添加し、80%酢酸を使用して、pHを9.8に調整する。
c)カップリング
ジアゾ成分を1時間の内に、カップリング剤に添加する。
d)顔料分散剤および助剤の添加
80%酢酸6.4部を含む水50部に溶解した、C.I.Pigment Yellow 62、3.9部および水素化牛脂アミン3.9部を添加する。次いで、混合物を80℃で、17時間撹拌する。懸濁液を濾過し、プレスケーキを130℃で乾燥する。
e)試験
清澄な色相、高光沢、および高透明性を有する強く着色された印刷物が、FP系において得られ、印刷インクの粘度は低い。PVA系において、純粋な色相の透明着色が得られる。これは、良好な分散特性を示している。
【0068】
(実施例2)
C.I.Pigment Yellow 62、3.9部の代わりに、C.I.Pigment Yellow 168、3.9部を使用することだけが異なる実施例1を実施する。
【0069】
清澄な色相、高光沢、および高透明性を有する強く着色された印刷物が、FP系において得られる。印刷インクの粘度は低い。PVA系において、純粋な色相の強く着色された透明着色が得られる。これは、良好な分散特性を示す。
【0070】
(実施例3)
市販の顔料P.Y.74、380gを顔料分散剤P.Y.62、20gと、機械的に混合する。
【0071】
以下の表における実施例を実施例3に関するのと同様に実施した。
【0072】
【表1】

【0073】
実施例3から9の場合、高清澄性、高光沢、および高透明性を有する強く着色された印刷物が、FP系において得られ、印刷インクの粘度は低い。
【0074】
(実施例10)
非レーキ化P.Y.62の合成
a)ジアゾ成分
o−ニトロアニリン−p−スルホン酸109部を水210mlおよび31%塩酸118ml中に懸濁させる。懸濁液を氷で4℃に冷却し、40%強度亜硝酸ナトリウム溶液65mlでジアゾ化する。
b)カップリング剤
水1345mlおよび25%強度水酸化ナトリウム溶液80ml、およびアセトアセチル−o−トルイジド95.5gを1時間、混合する。系を氷により10℃に冷却し、次いで、カップリング剤を80%酢酸45mlで沈殿させる。酢酸を使用して、pHを6.0に調整する。
c)カップリング
ジアゾ懸濁液を、カップリング材料の懸濁液の表面下に添加する。カップリング懸濁液を濾過し、水で洗浄する。これにより、非レーキ化P.Y.62の30%水湿潤プレスケーキが得られる。
【0075】
(実施例11)
a)ジアゾ成分
5−ニトロ−2−アミノアニソール42部を水105部および31%塩酸59ml中に懸濁させる。懸濁液を氷で0℃に冷却し、40%強度亜硝酸ナトリウム溶液33mlを添加することによってジアゾ化する。
b)カップリング剤および顔料分散剤
水672mlおよび25%強度水酸化ナトリウム溶液40mlを使用して、アセトアセチル−o−アニシジド51.7部を溶解する。ラウリル硫酸ナトリウムの30%強度水性溶液1.8部の添加に続いて、溶液を氷の添加によって10℃に冷却する。カップリング剤を80%酢酸22mlを添加することによって沈殿させる。酢酸でpHを6から7に調整する。次いで、水84ml中のマレイン酸変性ロジンエステル10部の溶液および25%強度水酸化ナトリウム溶液10.5mlを添加し、80%酢酸でpHを9.8に調整する。
実施例10にとって生成された非レーキ化P.Y.62の30%水湿潤プレスケーキの3.2部を添加する。
c)カップリング
ジアゾ成分を1時間の内に、カップリング剤に添加する。
d)助剤の添加および顔料分散剤のレーキ化
ココアミン4.8部を添加する。次いで、水30部に溶解した塩化カルシウム0.3部を添加する。系を水蒸気で80℃に加熱し、80℃で17時間撹拌する。懸濁液を濾過し、プレスケーキを130℃で乾燥する。
清澄な色相を有する強く着色された印刷物が、FP系において得られる。印刷インクの粘度は低い。
【0076】
(実施例12)
a)ジアゾ成分および顔料分散剤
5−ニトロ−2−アミノアニソール42部を水105部および31%塩酸59ml中に懸濁させる。懸濁液を氷で0℃に冷却し、40%強度亜硝酸ナトリウム溶液33mlを添加することによってジアゾ化する。実施例10により生成された非レーキ化P.Y.62の30%水湿潤プレスケーキ9.7部を添加する。
b)カップリング
水672mlおよび25%強度水酸化ナトリウム溶液40mlを使用して、アセトアセチル−o−アニシジド51.7部を溶解する。ラウリル硫酸ナトリウムの30%強度水性溶液1.8部の添加に続いて、溶液を氷の添加によって10℃に冷却する。カップリング剤を80%酢酸22mlを添加することによって沈殿させる。酢酸でpHを6から7に調整する。次いで、水84ml中のマレイン酸変性ロジンエステル10部の溶液および25%強度水酸化ナトリウム溶液10.5mlを添加し、80%酢酸でpHを9.8に調整する。
c)カップリング
ジアゾ成分を1時間の内に、カップリング剤に添加する。
d)助剤の添加および顔料分散剤のレーキ化
25−モルエトキシル化C16〜C18脂肪アルコール1.9部および水30mlに溶解した塩化バリウム1.6部を添加する。系を水蒸気で80℃に加熱し、80℃で17時間撹拌する。懸濁液を濾過し、プレスケーキを130℃で乾燥する。
【0077】
高清澄性、高光沢、および高透明性を有する強く着色された印刷物が、FP系において得られ、印刷インクの粘度は低い。
【0078】
(実施例13)
a)ジアゾ成分
5−ニトロ−2−アミノアニソール42部を水105部および31%塩酸59ml中に懸濁させる。懸濁液を氷で0℃に冷却し、40%強度亜硝酸ナトリウム溶液33mlを添加することによってジアゾ化する。
b)カップリングおよび顔料分散剤
水672mlおよび25%強度水酸化ナトリウム溶液40mlを使用して、アセトアセチル−o−アニシジド51.7部を溶解する。実施例10によって生成された非レーキ化P.Y.62の30%水湿潤プレスケーキ3.2部を添加する。
【0079】
ラウリル硫酸ナトリウムの30%強度水性溶液1.8部の添加に続いて、溶液を氷の添加によって10℃に冷却する。カップリング剤を80%酢酸22mlを添加することによって沈殿させる。酢酸でpHを6から7に調整する。次いで、水84ml中のマレイン酸変性ロジンエステル10部の溶液および25%強度水酸化ナトリウム溶液10.5mlを添加し、80%酢酸でpHを9.8に調整する。
c)カップリング
ジアゾ成分を1時間の内に、カップリング剤に添加する。
d)助剤の添加および顔料分散剤のレーキ化
水15ml中に溶解したデヒドロアビエチルアミン2.9部および酢酸1.0ml、および水10mlに溶解した塩化ストロンチウム6水和物0.7部を添加する。系を水蒸気で80℃に加熱し、80℃で17時間撹拌する。懸濁液を濾過し、プレスケーキを130℃で乾燥する。
清澄な色相、高光沢、および高透明性を有する強く着色された印刷物が、FP系において得られる。印刷インクの粘度は低い。
【0080】
(実施例14)
a)ジアゾ成分
5−ニトロ−2−アミノアニソール42部を水105部および31%塩酸59ml中に懸濁させる。懸濁液を氷で0℃に冷却し、40%強度亜硝酸ナトリウム溶液33mlを添加することによってジアゾ化する。
b)カップリング剤
水672mlおよび25%強度水酸化ナトリウム溶液40mlを使用して、アセトアセチル−o−アニシジド51.7部を溶解する。ラウリル硫酸ナトリウムの30%強度水性溶液1.8部の添加に続いて、溶液を氷の添加によって10℃に冷却する。カップリング剤を80%酢酸22mlを添加することによって沈殿させる。酢酸でpHを6から7に調整する。次いで、水84ml中のマレイン酸変性ロジンエステル10部の溶液および25%強度水酸化ナトリウム溶液10.5mlを添加し、80%酢酸でpHを9.8に調整する。
c)カップリング
ジアゾ成分を1時間の内に、カップリング剤に添加する。
d)顔料分散剤および助剤の添加、および顔料分散剤のレーキ化
実施例10により生成された非レーキ化P.Y.62の30%水湿潤プレスケーキ16.1部を添加する。次いで、水30部中の、牛脂プロピレンジアミン4.8部および塩化アルミニウム1.8部を添加する。系を水蒸気で80℃に加熱し、80℃で17時間撹拌する。懸濁液を濾過し、プレスケーキを130℃で乾燥する。
【0081】
清澄な色相および高透明性を有する強く着色された印刷物が、FP系において得られ、印刷インクの粘度は低い。
【0082】
(実施例15)
a)ジアゾ成分
5−ニトロ−2−アミノアニソール42部を水105部および31%塩酸59ml中に懸濁させる。懸濁液を氷で0℃に冷却し、40%強度亜硝酸ナトリウム溶液33mlを添加することによってジアゾ化する。
b)カップリング剤
水672mlおよび25%強度水酸化ナトリウム溶液40mlを使用して、アセトアセチル−o−アニシジド51.7部を溶解する。ラウリル硫酸ナトリウムの30%強度水性溶液1.8部の添加に続いて、溶液を氷の添加によって10℃に冷却する。カップリング剤を80%酢酸22mlを添加することによって沈殿させる。酢酸でpHを6から7に調整する。次いで、水84ml中のマレイン酸変性ロジンエステル10部の溶液および25%強度水酸化ナトリウム溶液10.5mlを添加し、80%酢酸でpHを9.8に調整する。
c)カップリング
ジアゾ成分を1時間の内に、カップリング剤に添加する。
d)顔料分散剤の添加および顔料分散剤のレーキ化
実施例10により生成された非レーキ化P.Y.62の30%水湿潤プレスケーキ6.4部を添加する。次いで、塩化ココアルキルジメチルベンジルアンモニウム3.1部を添加する。系を水蒸気で80℃に加熱し、80℃で17時間撹拌する。懸濁液を濾過し、プレスケーキを130℃で乾燥する。
【0083】
清澄な色相、高光沢および高透明性を有する強く着色された印刷物が、FP系において得られる。印刷インクの粘度は低い。
【0084】
(実施例16)
P.Y.61の合成
a)ジアゾ成分
o−ニトロアニリン−p−スルホン酸109部を、水210mlおよび31%塩酸118ml中に懸濁させる。懸濁液を氷で4℃に冷却し、40%強度亜硝酸ナトリウム溶液65mlを添加することによってジアゾ化する。
b)カップリング剤
水1345mlおよび25%強度水酸化ナトリウム溶液80mlおよび80%酢酸45mlを初期仕込みとして導入し、アセトアセチル−o−アニシジド88.6g部を振り込む。酢酸を使用してpHを6.0に調整する。系を氷で15℃に冷却する。
c)カップリング
カップリング材料の懸濁液の表面下に、ジアゾ懸濁液を添加する。次いで、懸濁液を30分間撹拌し、水150ml中の塩化カルシウム66.6gの溶液を添加し、系を80℃に加熱し、1時間撹拌する。カップリング懸濁液を濾過し、プレスケーキを水で洗浄する。これにより、プレスケーキP.Y.61、38%が得られる。
【0085】
(実施例17)
a)ジアゾ成分
5−ニトロ−2−アミノアニソール42部を水105部および31%塩酸59ml中に懸濁させる。懸濁液を氷で0℃に冷却し、40%強度亜硝酸ナトリウム溶液33mlを添加することによってジアゾ化する。
b)カップリング剤および顔料分散剤
水672mlおよび25%強度水酸化ナトリウム溶液40mlを使用して、アセトアセチル−o−アニシジド51.7部を溶解する。ラウリル硫酸ナトリウムの30%強度水性溶液1.8部の添加に続いて、溶液を氷の添加によって10℃に冷却する。カップリング剤を80%酢酸22mlを添加することによって沈殿させる。酢酸でpHを6から7に調整する。次いで、水84ml中のマレイン酸変性ロジンエステル10部の溶液および25%強度水酸化ナトリウム溶液10.5mlを添加し、80%酢酸でpHを9.8に調整する。実施例16により生成された水性、P.Y.61の38%プレスケーキ、12.7gを添加した。
c)カップリング
ジアゾ成分を1時間の内に、カップリング剤に添加する。
d)顔料分散剤および助剤の添加
80%酢酸5mlおよび水25ml中に溶解した水素化牛脂アミン1.9部を添加する。次いで、系を80℃で17時間撹拌する。懸濁液を濾過し、プレスケーキを130℃で乾燥する。
【0086】
清澄な色相を有し、高光沢および高透明性を有する強く着色された印刷物が、FP系において得られる。
【0087】
(実施例18)
水性、P.Y.61の38%プレスケーキ、12.7gの代わりに、顔料分散剤として市販のP.Y.191:1 4.8gを使用することだけを変え、実施例17を繰り返す。
【0088】
清澄な色相、高光沢を有する強く着色された印刷物が、FP系において得られる。印刷インクの粘度は低い。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース顔料としてC.I.Pigment Yellow 74および、次式(I)の1種以上の顔料分散剤
【化1】

[式中、
、R、R、R、RおよびRは、互いに独立に、水素、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、フェニル、基SO−またはCOOであり、但し、SO−またはCOOタイプの少なくとも1個および2個を超えないイオン基が存在し、イオン基が2個の場合には、一方の基は、式(I)の化合物のカップリング剤残分中に、他方は、塩基残分中に位置し;
は、H
金属カチオンMm+の当量Mm+/m(mは、数1、2または3である。);ホスホニウムイオン;または非置換または置換アンモニウムイオンである。]
を含む顔料調製物の、電子写真トナーおよび展色剤、インク、水性バインダー系、およびカラーフィルターを顔料着色するための使用。
【請求項2】
、R、R、R、RおよびRが、水素、塩素、メチル、トリフルオロメチルまたはメトキシである、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
式(I)の顔料分散剤が、イオン基SOを担持する、請求項1または2に記載の使用。
【請求項4】
が、定義H、Na、Ca2+、Mg2+、Sr2+、Ba2+、Mn2+またはAl3+を有する、請求項1から3の一項以上に記載の使用。
【請求項5】
次式(IV)
【化2】

および次式(V)
【化3】

の顔料分散剤が使用される、請求項1から4の一項以上に記載の使用。
【請求項6】
顔料分散剤として、C.I.Pigment Yellow 61、61:1、62、62:1、168、169および/または191:1が使用される、請求項1から5の一項以上に記載の使用。
【請求項7】
顔料調製物が、
a)Pigment Yellow 74を50重量%から99.9重量%、好ましくは60重量%から99.5重量%、
b)式(I)の顔料分散剤1、2、3、4、5または6種、好ましくは1、2、3または4種を0.1重量%から25重量%、好ましくは0.5重量%から15重量%、
c)助剤を0から25重量%、好ましくは0から15重量%
含み、それぞれの成分の割合は、調製物の総重量(100重量%)に基づく、請求項1から6の一項以上に記載の使用。
【請求項8】
インクジェットインクを顔料着色するための請求項1から7の一項以上に記載の使用。
【請求項9】
インクジェットインクが、マイクロエマルジョンインク、溶剤ベースのインクジェットインクまたはホットメルトインクジェットインクである、請求項8に記載の使用。
【請求項10】
水性印刷インク、水性塗料、および水性ワニスを顔料着色するための請求項1から7の一項以上に記載の使用。
【請求項11】
顔料着色される材料に基づいて、0.05重量%から30重量%の量における請求項1から10の少なくとも一項に記載の使用。

【公表番号】特表2007−534784(P2007−534784A)
【公表日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−543465(P2006−543465)
【出願日】平成16年12月8日(2004.12.8)
【国際出願番号】PCT/EP2004/013945
【国際公開番号】WO2005/056694
【国際公開日】平成17年6月23日(2005.6.23)
【出願人】(598109501)クラリアント・プロドゥクテ(ドイチュラント)ゲーエムベーハー (45)
【氏名又は名称原語表記】Clariant Produkte (Deutschland)GmbH
【Fターム(参考)】