説明

FM信号の品質測定

【課題】信号品質評価装置を提供する。
【解決手段】信号受信装置で受信した信号の品質を評価する信号品質評価装置は、前記受信装置によって受信された信号をフィルタリングして周波数帯域を分離する第1のフィルタと、前記周波数帯域における信号の振幅が時間が経つにつれて変化する程度を示す指示値であって、前記受信装置の受信信号の品質評価値となる指示値を生成する信号分析器と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受信したFM(Frequency Modulation:周波数変調)信号の品質測定に関する。
【背景技術】
【0002】
通常のFM放送の無線信号は、標準化された方式によって伝送される。モノラルFM放送信号は、帯域幅15kHzの音声信号によって変調される。これは、M信号として知られている。ステレオFM放送の変調信号は、19kHzのパイロット信号と、23kHz〜53kHzの抑圧搬送波両側波帯(Double-sideband suppressed carrier:DSBSC)信号として伝送される左右のステレオチャネルの違いを示す第2信号とをさらに含んでいる。この第2信号はS信号として知られている。伝送のためのステレオ信号を生成する際、M,Sおよびパイロット信号は合成され、ステレオマルチプレクスとして知られる信号を生成し、そして周波数変調される。RDS,RBDS,ARIおよび補助的な通信(subsidiary communications)等の他の情報を伝搬する信号がステレオマルチプレクスに追加されてもよい。モノラル受信では、M信号のみ受信する必要がある。ステレオ受信では、M信号とS信号とを合成することにより、左右のステレオチャネルが再生される。パイロット信号は、受信装置がステレオマルチプレクスの構成要素を分離するのを補助する。
【0003】
FM信号が受信され、再生するために復号される時、FM信号はステレオマルチプレクス信号を生成するために周波数復調される。FM信号がステレオ信号として伝送される場合、ステレオマルチプレクスは、M,Sおよびパイロット信号を含む。FM信号がモノラル信号として伝送される場合、ステレオマルチプレクスは、M信号を含むが、Sおよびパイロット信号を含まない。近年、ほとんどのFMラジオ放送局はステレオ放送を伝送する。図1は、ステレオFM放送信号のステレオマルチプレクスの構成を示す図である。
【0004】
種々の理由により、受信装置は、受信信号の品質を測定する装置を備えているのが好ましい。例えば、1つのラジオ局が2つのFMチャネルを放送する場合、受信装置が、より高品質で受信できるチャネルに自動的に切替えることができると便利である。これを実現するためには、受信装置はこれら2つのチャネルの受信品質を比較できなければならない。もう1つの品質測定の用途は、受信装置のユーザに対する受信品質を示す品質メータに入力を与えることである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の受信FM信号の品質を評価する手法は、受信した信号の強度を受信信号の品質の測定値とみなすことである。しかしながら、この手法では、干渉や歪みといった、信号の強度に影響しない信号の障害を検出することができない。
【0006】
そのため、受信したFMラジオ信号の信号品質を評価する改良した手法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様によると、信号受信装置で受信した信号の品質を評価する信号品質評価装置であって、前記受信装置によって受信された信号をフィルタリングして周波数帯域を分離する第1のフィルタと、前記周波数帯域における信号の振幅が時間が経つにつれて変化する程度を示す指示値であって、前記受信装置の受信信号の品質評価値となる指示値を生成する信号分析器と、を備える信号品質評価装置が提供される。
【0008】
前記信号分析器は、前記周波数帯域における信号振幅の時間変化の評価値を生成する振幅評価器と、前記振幅評価器によって生成された評価値の大きさに応じて、前記指示値を生成する信号評価器と、を備えていてもよい。
【0009】
前記振幅評価器は、前記周波数帯域における信号振幅の時間変化を検出する振幅検出器と、前記周波数帯域における信号振幅の時間変化の評価値を生成するために、前記振幅検出器の出力から時定数成分をフィルタリングする第2のフィルタと、を備えていてもよい。
【0010】
前記振幅検出器は、先行する周期内で、前記周波数帯域における信号振幅の最大値を表す出力値を設定する動作を周期的に行ってもよい。
【0011】
前記振幅検出器は、ピーク検出器であってもよい。
【0012】
前記第2のフィルタは、ハイパスフィルタであってもよい。
【0013】
前記信号評価器は、前記振幅評価器によって生成される評価値の平均値に応じて前記指示値を生成するように設けられてもよい。
【0014】
前記信号評価器は、整流器および引き続くローパスフィルタであってもよいし、整流器および引き続くローパスフィルタを備えていてもよい。
【0015】
前記周波数帯域は好ましくは19kHzを含む。前記第1のフィルタは、好ましくは100kHzより低い3dBの帯域幅を有し、さらに好ましくは50または20kHz未満がよい。
【0016】
本発明の第2の態様によると、信号受信装置で受信した信号の品質を評価する信号品質評価装置を備える信号受信装置であって、前記信号品質評価装置は、前記受信装置によって受信された信号をフィルタリングして周波数帯域を分離する第1のフィルタと、前記周波数帯域における信号の振幅が時間が経つにつれて変化する程度を示す指示値であって、前記受信装置の受信信号の品質評価値となる指示値を生成する信号分析器と、を備える信号受信装置が提供される。
【0017】
前記受信装置は、受信信号を復調して復調信号を生成する周波数復調器を備え、前記第1のフィルタは、前記復調信号を入力としてもよい。
【0018】
前記受信装置は、前記復調信号からトラフィック信号を再生する信号再生ユニットを備え、前記信号再生ユニットは、前記周波数帯域を通過するパイロット信号を用いて、前記トラフィック信号を再生するように設けられてもよい。
【0019】
前記信号受信装置はFM放送ラジオ受信装置であってもよい。
【0020】
本発明の第3の態様によると、信号受信装置で受信した信号の品質を評価する品質評価方法であって、前記受信装置によって受信された信号をフィルタリングして、周波数帯域を分離し、前記周波数帯域における信号の振幅が時間が経つにつれて変化する程度を示す指示値であって、前記受信装置の受信信号の品質評価となる指示値を生成する方法が提供される。
【0021】
前記周波数帯域における信号の振幅が時間が経つにつれて変化する程度を示す指示値を生成するステップでは、前記周波数帯域における信号振幅の時間変化の評価値を生成し、前記振幅評価器によって生成された評価値の大きさに応じて、前記指示値を生成してもよい。
【0022】
前記周波数帯域における信号振幅の時間変化の評価値を生成するステップでは、前記周波数帯域における信号振幅の時間変化を検出し、前記周波数帯域における信号振幅の時間変化の評価値を生成するために、前記振幅検出ステップの出力から時定数成分をフィルタリングしてもよい。
【0023】
前記周波数帯域における信号振幅の時間変化を検出するステップは、先行する周期内で、前記周波数帯域における信号振幅の最大値を表す前記振幅検出ステップの出力値を周期的に設定してもよい。
【0024】
前記方法は、前記振幅評価器によって生成される評価値の平均値に応じて前記指示値を生成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】通常のFM放送信号のステレオマルチプレクスの構成を示す図。
【図2】FM受信装置の一例の概略構成を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の一例を説明する。
【0027】
本実施形態で説明する品質測定は、ステレオマルチプレクス信号における19kHzを中心とする比較的狭帯域に存在する信号の振幅変動量の関数である。品質測定値は、例えば以下に説明する好適な仕組みによって測定されるこの量と比例するのが好ましい。
【0028】
図2は、FM放送信号の受信装置を示す図である。信号は、アンテナ1で受信され、増幅器2で増幅され、復調器3でFM復調される。復調器の出力である信号4は、ステレオマルチプレクス信号であり、M信号と、ステレオ放送の場合の図1に示すSおよびパイロット信号を含んでいる。
【0029】
信号の音声の構成要素を復元するために、M,Sおよびパイロット信号は音声復元部5を通過する。音声復元部の入力では、フィルタ6,8,7によって、ステレオマルチプレクスからM,Sおよびパイロット信号が分離される。フィルタ6は、15kHzのカットオフ周波数を有するローパスフィルタであり、M信号のみを通過させる。フィルタ7は、19kHzを中心とするバンドパスフィルタであり、パイロット信号のみを通過させる。フィルタ8は、23〜53kHzのS信号のみを通過させるバンドパスフィルタである。復元されたパイロット信号は、周波数ダブラ9を通過する。周波数ダブラは38kHzの信号を生成し、この信号は、S信号をベースバンドにシフトさせるミキサ10でS信号と混合され、左右のステレオチャネルの違いを示す信号11を生成する。M信号と信号11は、M信号と信号11とを合成することにより左右のステレオチャネルを生成するユニット12を通過する。これらは、増幅器13,14への出力となり、さらにラウドスピーカ15,16への出力となる。
【0030】
いくつかの実施例では、フィルタ7は、再生されたパイロット信号の品質を向上するために、オプションとして位相同期回路(Phase Locked Loop)を内蔵していてもよい(図2)。さらに、フィルタ8は、ミキサ10の出力に配置され、フィルタ6と同様にローパスフィルタとして実現されてもよい。
【0031】
受信装置は、その動作を制御する制御ユニット17を備えている。例えば、制御ユニット17は、キーパッド18に反応でき、これにより、ユーザは受信するチャネルを指示することができる。この入力に応じて、制御ユニットはFM復調器3を設定する。
【0032】
セクション20は、受信した信号の品質を評価することを意図している。
【0033】
セクション20は、フィルタ7からの出力である分離されたパイロット信号を入力とする。この目的のために、フィルタ7は、パイロット信号の周波数を中心とする比較的狭帯域のものが選択されるのが好ましい。通常の放送FM信号の場合、フィルタ7の中心周波数は19kHzで、約10Hzの3dBの帯域幅であり、19kHzから3kHzより離れた周波数において60dBのストップ帯域減衰を備えていればよい。
【0034】
分離されたパイロット信号21は、振幅検出器22に入力される。この振幅検出器22は、信号21の振幅を示す出力信号23を生成する。振幅検出器は、信号21の振幅をサンプル周期tsampで周期的に測定しても良い。これは、特にデジタル処理で実現する際に便利である。tsampは、サンプリング周波数である1/tsampが、パイロット信号の周波数より低くなるように選択されるのが好ましい。振幅検出器の出力は、任意のサンプル周期における値が、前回のサンプル周期における信号21の最大振幅を表すアナログ信号であることが好ましい。振幅検出器の出力は、その周期における振幅の他の機能、例えば平均振幅を表すものでもよい。振幅検出器の出力は、直前のサンプル周期における信号21の最大振幅と等しいか、比例するのが最適である。信号21の振幅を評価する他の手法、例えば、信号21のレベルが信号23のレベルを超えて増加すると信号21のレベルに追従するが、そうでない場合は時間が経つにつれて減少するレベルを有する信号23を生成する手法を用いてもよい。信号21の振幅の評価値は必要に応じてデジタル値で生成されてもよい。
【0035】
振幅検出器からの出力である信号23は、ハイパスフィルタ24に入力される。ハイパスフィルタ24は、信号23のDC成分を除去し、出力25を生成する。デジタル処理を行う場合、フィルタ24のz変換は、例えばH(z)=1−1/zである。フィルタ24の効果は、信号21に存在する可能性がある一定振幅トーンの大きさに依存しない信号25を生成することである。通常の受信状態での、このような一定振幅トーンの一例は、パイロットトーンそのものであり、フィルタ24は信号25からパイロットトーンそのものの影響を除去する効果を有する。この処理も好ましくはデジタル的に行われる。
【0036】
品質測定値は、信号25の平均電力に依存するものと考えられる。信号25の平均電力が高くなるほど、信号品質は低下する。依存関係は任意の好適な形式でよいが、品質測定値が信号25の平均電力のRMS(root mean square:2乗平均平方根)を示すような依存関係が最適である。これは多くの手法で決定されうる。1つの好都合な仕組みは、信号25のRMS値の近似値27を生成するために、信号25に整流器26および引き続くローパスフィルタ26aを通過させることである。他の仕組み、例えば信号25のデジタルサンプリングを行い、そのデジタルRMS値を評価する仕組みを用いてもよい。
【0037】
信号27は制御ユニット17に伝達され、制御ユニット17では、信号27は受信装置の動作を制御する際に利用されることができる。制御ユニットは主にデジタル領域で動作しており、この場合、信号27をその後に使用する前にアナログ−デジタル変換器28によってデジタル化されると都合が良い。セクション20がデジタル処理を用いて実行される場合、これは不要である。
【0038】
品質測定値は多くの手法で用いられることができる。1つの注目に値する使用法は、所望の受信品質を達成する目的で、制御ユニットが自動的に受信装置の動作パラメータを変化させるのを補助することである。制御ユニットは、受信装置の動作パラメータを調整する最適化ユニット29を含んでいてもよい。調整後、最適化ユニット29は品質測定値を調整前の値と比較し、品質測定値が改善していることを示す場合は、調整は保持される。そうでない場合、調整は覆される。より高度な動作パラメータの自動調整アルゴリズムを使用してもよい。品質測定値を最大化するか、少なくとも向上する目的で、または、品質測定値を所望の範囲内に保持する目的で調整される動作パラメータの例として以下のものが挙げられる。
【0039】
・復調器3は、典型的には、受信した信号を中間周波数に混合するために、増幅された受信信号と復調器3内で混合される信号を生成する局所発振器を含んでいる。このダウンコンバージョン処理で用いられる1または2以上の中間周波数は、前記パラメータのうちの1つまたは2以上として調整され得る。
【0040】
・受信装置の、以下に例示する構成要素の消費電流。
【0041】
・低ノイズ増幅器2。
【0042】
・上述のダウンコンバージョン処理で用いられ、復調器3の一部を構成する任意の局所発振器。
【0043】
・受信装置のアナログおよびデジタルフィルタ。これらは、選択比を高くするためには、高い消費電流を必要とする。
【0044】
・受信装置のアナログ−デジタル変換器。
【0045】
・ユニット12で実行される、受信した音声信号のモノラル/ステレオ混合処理。モノラル受信音声の品質は、典型的にはステレオ受信より受信信号障害に耐えることができる。信号品質が低下する際に、受信装置が音声ステレオ分離の量を減らすことは公知の手法である。この音声ステレオ分離の量は、前記パラメータの1つとなり得る。
【0046】
・受信音声信号の減衰度合い。これはユニット12に適用され得る。極めて品質が悪い信号を受信すると、モノラル受信であってもノイズを含む音声が生成される。信号品質が低下する際に、ユーザに聞こえる音声ノイズを制限するために、受信装置が、受信音声を減衰させることは公知の手法である。
【0047】
上述した信号品質測定は従来の技術と比べて多くの有利な点を有する。第1に、実現が容易である。回路20は、2つのフィルタ24,26aと、整流器26と、振幅検出器22のためのピーク検出回路とから構成することができる。第2に、単純な受信信号の強度と比べて、比較的正確な受信信号の品質を示すことである。上述したように、特に設定可能なFM受信装置に有用であり、信号品質を最大化する目的でパラメータを調整できる。本信号品質測定は、受信装置によって受信された信号がモノラル信号であるかステレオ信号であるかに関わらず、すなわち、受信した信号にパイロットトーンが存在するか否かに関わらず有効である点でも有利である。
【0048】
上述した手法は、好都合なことに、従来のFM信号放送にも適用可能である。また、他の信号、特に、パイロットトーンの受信品質が問題となっているプロトコル(protocol in question)のデータ周波数における信号の受信品質を示すように、ある周波数のパイロットトーンを含む信号にも適用可能である。パイロットトーンが通常どおりバンドパスフィルタによって受信信号の他の構成要素から分離されるシステムにも都合良く適用可能である。その理由は、パイロット信号を分離するために用いられるフィルタ(図2のフィルタ7)は、信号品質評価装置(図2の符号20)に用いられるのと同様に、信号再生処理に用いられる出力を生成できるからである。
【0049】
図2に示す受信装置(必要に応じてアンテナ1は除く)は、1つの集積回路上に都合良く実現できる。
【0050】
品質測定は、他の手法にも用いられることができる。例えば、品質測定は、2つのチャネルのうちのどちらを受信するかを受信装置に決定させるための指示を与えることや、受信装置のユーザに受信品質を示すために、受信装置にその入力を品質メータに供給させるための指示を与えることができる。
【0051】
上述の特徴または特徴の組合せがここで開示される任意の問題を解決するか否かに関わらず、また、特許請求の範囲の目的に限定されることなく、当業者の通常の知識を考慮して、本明細書に基づいて上述の特徴または組合せが実施可能な範囲で、出願人はここで説明した個々の特徴を個別に、そして2またはそれ以上の特徴の任意の組み合わせを開示する。出願人は、本発明の態様がこのような任意の個々の特徴または特徴の組み合わせで構成されることを示す。上述の説明に基づいて、当業者であれば本発明の目的内で種々の変形が可能であることは明らかである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
FM放送の信号受信装置で受信した信号の品質を評価する信号品質評価装置であって、
前記受信装置によって受信された信号をフィルタリングして、パイロット信号を含む周波数帯域を分離するように設けられる第1のフィルタと、
前記周波数帯域における信号の振幅が時間が経つにつれて変化する程度を示す指示値を生成する信号分析器と、を備え、
前記指示値は、前記受信装置の受信信号の品質評価となることを特徴とする信号品質評価装置。
【請求項2】
前記信号分析器は、
前記周波数帯域における信号振幅の時間変化の評価値を生成する振幅評価器と、
前記振幅評価器によって生成された評価値の大きさに応じて、前記指示値を生成する信号評価器と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の信号品質評価装置。
【請求項3】
前記振幅評価器は、
前記周波数帯域における信号振幅の時間変化を検出する振幅検出器と、
前記周波数帯域における信号振幅の時間変化の評価値を生成するために、前記振幅検出器の出力から時定数成分をフィルタリングする第2のフィルタと、を備えることを特徴とする請求項2に記載の信号品質評価装置。
【請求項4】
前記振幅検出器は、所定の周期で、前回の周期内での、前記周波数帯域における信号振幅の最大値を表す出力値を設定する動作を行うことを特徴とする請求項3に記載の信号品質評価装置。
【請求項5】
前記振幅検出器は、ピーク検出器であることを特徴とする請求項3に記載の信号品質評価装置。
【請求項6】
前記第2のフィルタは、ハイパスフィルタであることを特徴とする請求項3または4に記載の信号品質評価装置。
【請求項7】
前記信号評価器は、前記振幅評価器によって生成される評価値の平均値に応じて前記指示値を生成するように設けられることを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の信号品質評価装置。
【請求項8】
前記信号評価器は、整流器およびその後にローパスフィルタを備えることを特徴とする請求項2乃至6のいずれかに記載の信号品質評価装置。
【請求項9】
前記周波数帯域は19kHzを含むことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の信号品質評価装置。
【請求項10】
前記第1のフィルタの減衰率は、中心周波数から100Hzの範囲内で3dB以内であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の信号品質評価装置。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれかに記載の信号品質評価装置を備えることを特徴とする信号受信装置。
【請求項12】
受信信号を復調して復調信号を生成する周波数復調器を備え、
前記第1のフィルタは、前記復調信号を入力とすることを特徴とする請求項11に記載の信号受信装置。
【請求項13】
前記復調信号からトラフィック信号を再生する信号再生ユニットを備え、
前記信号再生ユニットは、前記周波数帯域を通過するパイロット信号を用いて、前記トラフィック信号を復元するように設けられることを特徴とする請求項12に記載の信号受信装置。
【請求項14】
前記信号受信装置の動作を制御する制御ユニットを備え、
前記評価を用いて、所定の受信品質を達成する目的で前記制御ユニットが自動的に前記信号受信装置の動作パラメータを変化させるのを補助することを特徴とする請求項11乃至13のいずれかに記載の信号受信装置。
【請求項15】
前記評価は、前記信号受信装置のユーザに対して受信品質の指示値を提供する品質メータに供給されることを特徴とする請求項11乃至13のいずれかに記載の信号受信装置。
【請求項16】
FM放送の信号受信装置で受信した信号の品質を評価する品質評価方法であって、
前記受信装置によって受信された信号をフィルタリングして、パイロット信号を含む周波数帯域を分離し、
前記周波数帯域における信号の振幅が時間が経つにつれて変化する程度を示す指示値を生成し、
前記指示値を前記受信装置の受信信号の品質評価として用いることを特徴とする方法。
【請求項17】
前記周波数帯域における信号の振幅が時間が経つにつれて変化する程度を示す指示値を生成するステップでは、
前記周波数帯域における信号振幅の時間変化の評価値を生成し、
前記生成された評価値の大きさに応じて、前記指示値を生成することを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記周波数帯域における信号振幅の時間変化の評価値を生成するステップでは、
前記周波数帯域における信号振幅の時間変化を検出し、
前記周波数帯域における信号振幅の時間変化の評価値を生成するために、前記検出された信号振幅の時間変化から時定数成分をフィルタリングすることを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記周波数帯域における信号振幅の時間変化を検出するステップは、
所定の周期で、前回の周期内での、前記周波数帯域における信号振幅の最大値を表す前記信号振幅の時間変化を設定することを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記生成された評価値の平均値に応じて前記指示値を生成することを特徴とする請求項17乃至19のいずれかに記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−239466(P2011−239466A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−165817(P2011−165817)
【出願日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【分割の表示】特願2009−540836(P2009−540836)の分割
【原出願日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【出願人】(509337366)ケンブリッジ シリコン ラジオ リミテッド (10)
【Fターム(参考)】