説明

GFRα3及びその使用

【課題】新規なDNAの同定および単離、ならびにα−サブユニットレセプターであるGFRα3配列の存在によって特徴付けられる新規なポリペプチドの組換え産生方法の提供。
【解決手段】GDNF(すなわち、GFR)レセプターファミリーの新規なα−サブユニットレセプターである哺乳動物GFRα3、発現配列タグ(EST)を含むヌクレオチド配列、オリゴヌクレオチドプローブ、ポリペプチド、ベクターおよび宿主細胞、ならびにこの哺乳動物GFRα3に対する免疫付着因子および抗体。さらに、チロシンキナーゼレセプター活性化(すなわち、自己リン酸化)、またはリガンド誘導α−サブユニットレセプターのホモ二量体化もしくはホモ−オリゴマー化に関連する他の活性を検出することによるα−サブユニットレセプターの活性化を測定する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)配列番号17のアミノ酸27〜369の配列を含むGFRα3(グリア細胞株由来神経栄養因子ファミリーレセプターα−3)ポリペプチドをコードする核酸分子、または(b)(a)の核酸分子の相補体、に対して少なくとも65%の配列同一性を有する核酸を含む、単離された核酸。
【請求項2】
(a)配列番号17のアミノ酸1〜379の配列を含むGFRα3ポリペプチドをコードする核酸分子、または(b)(a)の核酸分子の相補体、に対して少なくとも65%の配列同一性を有する核酸を含む、請求項1に記載の単離された核酸。
【請求項3】
前記核酸が、(a)配列番号17のアミノ酸27〜369の配列を含むGFRα3ポリペプチドをコードする核酸分子、または(b)(a)の核酸分子の相補体、に対して少なくとも75%の配列同一性を有する、請求項1に記載の核酸。
【請求項4】
配列番号17のアミノ酸残基27〜369を有するGFRα3ポリペプチドをコードする核酸を含む、請求項1に記載の単離された核酸。
【請求項5】
配列番号17のアミノ酸残基1〜369を有するGFRα3ポリペプチドをコードするDNAを含む、請求項1に記載の単離された核酸。
【請求項6】
(a)ATCC受託番号209751(名称DNA 48614−1268)中のcDNAによってコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードする核酸分子、または(b)(a)のDNA分子の相補体、に対して少なくとも65%の配列同一性を有する核酸を含む、単離された核酸。
【請求項7】
ATCC受託番号209751(名称DNA 48614−1268)中のcDNAのGFRα3コード配列、またはその配列に対してストリンジェントな条件下でハイブリダイズする配列を含む、請求項6に記載の単離された核酸。
【請求項8】
(a)配列番号17のアミノ酸84〜329の配列を含むGFRα3ポリペプチドをコードする核酸分子、または(b)(a)の核酸分子の相補体、に対して少なくとも65%の配列同一性を有する核酸を含む、単離された核酸。
【請求項9】
(a)配列番号17のアミノ酸84〜329の配列を含むGFRα3ポリペプチドをコードする核酸分子、または(b)(a)の核酸分子の相補体、にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするGFRα3コード配列を含む、請求項8に記載の単離された核酸。
【請求項10】
請求項1に記載の核酸を含む、ベクター。
【請求項11】
前記ベクターで形質転換された宿主細胞によって認識される制御配列に作動可能に連結された、請求項10に記載のベクター。
【請求項12】
請求項10に記載のベクターを含む、宿主細胞。
【請求項13】
前記細胞が、CHO細胞、E.coli、または酵母細胞である、請求項12に記載の宿主細胞。
【請求項14】
GFRα3の発現に適切な条件下で請求項12に記載の宿主細胞を培養する工程、および該細胞培養物からGFRα3を回収する工程、を包含する、GFRα3ポリペプチドを産生するための方法。
【請求項15】
配列番号17のアミノ酸残基84〜329と少なくとも65%配列同一性を有する配列を含む、ポリペプチド。
【請求項16】
単離されたネイティブ配列GFRα3ポリペプチドである、請求項15に記載のポリペプチド。
【請求項17】
配列番号17のアミノ酸残基27〜369を含む、請求項16に記載のポリペプチド。
【請求項18】
異種アミノ酸配列に融合された請求項15に記載のGFRα3ポリペプチドを含む、キメラ分子。
【請求項19】
前記異種アミノ酸配列がエピトープタグ配列である、請求項18に記載のキメラ分子。
【請求項20】
前記異種アミノ酸配列が免疫グロブリンのFc領域である、請求項18に記載のキメラ分子。
【請求項21】
請求項15に記載のGFRα3ポリペプチドに特異的に結合する、抗体。
【請求項22】
アゴニスト抗体である、請求項21に記載の抗体。
【請求項23】
末梢のニューロン障害を処置するための、請求項21に記載の抗体の使用。
【請求項24】
α−サブユニットレセプターのアゴニスト結合ドメインを含むポリペプチドに対するアゴニスト結合を測定するための方法であって、細胞膜に位置する該ポリペプチドを候補アゴニストに曝露する工程、および該ポリペプチドのホモ二量体化またはホモオリゴマー化を測定する工程、を包含する、方法。
【請求項25】
前記α−サブユニットレセプターがGFRα−レセプターである、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記ポリペプチドがさらに、二量体化活性化酵素ドメインまたはオリゴマー化活性化酵素ドメインを含み、そしてホモ二量体化またはホモオリゴマー化が該ポリペプチドの酵素活性を測定することによって検出される、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記酵素ドメインが、レセプターチロシンキナーゼの細胞内自己触媒ドメインであり、そしてホモ二量体化またはホモオリゴマー化が、該ポリペプチドの自己リン酸化を測定することによって検出される、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
α−サブユニットレセプターのリガンド結合ドメイン、チロシンキナーゼレセプターの細胞内触媒ドメイン、およびフラッグエピトープを含むポリペプチドレセプター構築物の自己リン酸化を測定する方法であって、以下の工程: (a)真核生物細胞が第1の固相に付着するように、該細胞の均一の集団で該第1の固相をコートする工程であって、ここで該細胞はその膜内に位置する該ポリペプチドレセプター構築物を有する、工程;
(b)該付着している細胞を分析物に曝露する工程;
(c)該付着している細胞を溶解させ、それによって該細胞から細胞溶解物を遊離させる工程;
(d)該フラッグエピトープに特異的に結合する捕捉薬剤が、第2の固相に付着するように、該捕捉薬剤で該第2の固相をコートする工程;
(e)該レセプター構築物が該第2の固相に付着するように、該付着している捕捉薬剤を工程(c)において得られる該細胞溶解物に曝露する工程;
(f)該第2の固相を洗浄し、結合していない細胞溶解物を除去する工程;
(g)該付着しているレセプター構築物を、該チロシンキナーゼレセプター中のリン酸化チロシン残基を同定する抗ホスホチロシン抗体に曝露する工程;および (h)該付着しているレセプター構築物への該抗ホスホチロシン抗体の結合を測定する工程、を包含する、方法。
【請求項29】
前記細胞が、工程(a)の前に前記レセプター構築物をコードする核酸で形質転換される、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記細胞が哺乳動物細胞株を含む、請求項28に記載の方法。
【請求項31】
前記細胞が付着性である、請求項28に記載の方法。
【請求項32】
前記捕捉薬剤が捕捉抗体を含む、請求項28に記載の方法。
【請求項33】
前記第1の固相が、第1のアッセイプレートのウェルを含む、請求項28に記載の方法。
【請求項34】
前記抗ホスホチロシン抗体が標識される、請求項28に記載の方法。
【請求項35】
前記標識が、発色試薬に曝露される酵素を含み、該発色試薬の色の変化が工程(h)において測定される、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記フラッグポリペプチドが、前記α−サブユニットレセプターリガンド結合ドメインのアミノ末端に融合される、請求項28に記載の方法。
【請求項37】
前記フラッグポリペプチドが、前記チロシンキナーゼレセプター細胞内触媒ドメインのカルボキシル末端に融合される、請求項28に記載の方法。
【請求項38】
前記チロシンキナーゼレセプターが、Rseレセプター、trk Aレセプター、trk Bレセプターまたはtrk Cレセプターである、請求項28に記載の方法。
【請求項39】
前記α−サブユニットレセプターがGFRα−レセプターである、請求項28に記載の方法。
【請求項40】
前記レセプター構築物がさらに前記Rseレセプターの膜貫通ドメインを含み、そして前記フラッグエピトープが前記gDポリペプチドを含む、請求項38に記載の方法。
【請求項41】
前記分析物がα−サブユニットレセプターについてのアゴニストを含む、請求項28に記載の方法。
【請求項42】
前記分析物がα−サブユニットレセプターについてのアンタゴニストを含む、請求項28に記載の方法。
【請求項43】
前記アンタゴニストが、前記α−サブユニットレセプターに対するアゴニストによる該α−サブユニットレセプターの結合または活性化を競合的に阻害し、そして工程(b)の後に、前記付着している細胞が該アゴニストに曝露される工程が続く、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記分析物が、前記α−サブユニットレセプターについてのアンタゴニストおよびアゴニストを含む組成物であり、そして前記アッセイが、該アゴニストに結合しそれによって該アゴニストによる前記ポリペプチド構築物の活性化を低減する該アンタゴニストの能力を測定する、請求項28に記載の方法。
【請求項45】
α−サブユニットレセプターのリガンド結合ドメイン、チロシンキナーゼレセプターの細胞内触媒ドメイン、およびフラッグエピトープを含むポリペプチドレセプター構築物の自己リン酸化を測定するための方法であって、以下の工程: (a)付着性細胞が第1のアッセイプレートのウェルに付着するように、該細胞の均一の集団で該ウェルをコートする工程であって、ここで該細胞は、その細胞膜内に位置する該ポリペプチドレセプター構築物を有する、工程;
(b)該付着している細胞を分析物に曝露する工程;
(c)該付着している細胞を溶解させ、それによって該細胞から細胞溶解物を遊離させる工程;
(d)該ポリペプチドレセプター構築物に特異的に結合する捕捉薬剤が、第2のアッセイプレートのウェルに付着するように、該捕捉薬剤で該ウェルをコートする工程;
(e)該ポリペプチド構築物が該ウェルに付着するように、該付着している捕捉薬剤を工程(c)において得られる該細胞溶解物に曝露する工程;
(f)該ウェルを洗浄し、結合していない細胞溶解物を除去する工程;
(g)該付着しているポリペプチドレセプター構築物を、該ポリペプチドレセプター構築物中のリン酸化チロシン残基に選択的に結合する抗ホスホチロシン抗体に曝露する工程;および (h)該付着しているポリペプチドレセプター構築物への該抗ホスホチロシン抗体の結合を測定する工程、を包含する、方法。
【請求項46】
前記α−サブユニットレセプターが、GFR−αレセプターである、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
α−サブユニットレセプターのリガンド結合ドメイン、フラッグポリペプチド、およびチロシンキナーゼレセプターの細胞内触媒ドメインを含む、ポリペプチド。
【請求項48】
前記フラッグポリペプチドがgDフラッグエピトープを含む、請求項47に記載のポリペプチド。
【請求項49】
前記チロシンキナーゼレセプターがRscレセプターである、請求項47に記載のポリペプチド。
【請求項50】
前記Rseレセプターの膜貫通ドメインをさらに含む、請求項49に記載のポリペプチド。
【請求項51】
前記α−サブユニットレセプターがGFRαレセプターである、請求項47に記載のポリペプチド。
【請求項52】
フラッグポリペプチドに特異的に結合する捕捉薬剤でコートされた固相、ならびにα−サブユニットレセプターのリガンド結合ドメイン、フラッグポリペプチド、およびチロシンキナーゼレセプターの細胞内触媒ドメインを含むポリペプチドを含む、キット。
【請求項53】
前記固相がマイクロタイタープレートのウェルを含む、請求項52に記載のキット。
【請求項54】
標識された抗ホスホチロシン抗体をさらに含む、請求項52に記載のキット。
【請求項55】
前記標識が酵素を含む、請求項54に記載のキット。
【請求項56】
α−サブユニットレセプターのリガンド結合ドメイン、フラッグポリペプチド、およびチロシンキナーゼレセプターの細胞内触媒ドメイン、を含むポリペプチドをコードする核酸で形質転換された細胞をさらに含む、請求項52に記載のキット。
【請求項57】
α−サブユニットレセプターのリガンド結合ドメイン、キナーゼレセプターの細胞内触媒ドメイン、およびフラッグエピトープを含むポリペプチドレセプター構築物のリン酸化を測定するためのアッセイであって、以下の工程: (a)真核生物細胞が第1の固相に付着するように、該細胞の均一の集団で該第1の固相をコートする工程であって、ここで該細胞は該ポリペプチドレセプター構築物を含む、工程;
(b)該付着している細胞を分析物に曝露する工程;
(c)該付着している細胞を溶解させ、それによって該細胞から細胞溶解物を遊離させる工程;
(d)該フラッグポリペプチドに特異的に結合する捕捉薬剤が、第2の固相に付着するように、該捕捉薬剤で該第2の固相をコートする工程;
(e)該レセプター構築物が該第2の固相に付着するように、該付着している捕捉薬剤を工程(c)において得られる該細胞溶解物に曝露する工程;
(f)該第2の固相を洗浄し、結合していない細胞溶解物を除去する工程;
(g)該付着しているキナーゼ構築物を、該レセプター構築物中のリン酸化された残基を同定する抗体に曝露する工程;および (h)該付着しているレセプター構築物への該抗体の結合を測定する工程、を包含する、アッセイ。
【請求項58】
前記α−レセプターがGFRα−レセプターである、請求項57に記載のアッセイ。
【請求項59】
前記キナーゼレセプターがセリン−トレオニンキナーゼレセプターである、請求項57に記載のアッセイ。
【請求項60】
ホスファターゼ活性を測定する、請求項57に記載のアッセイ。
【請求項61】
前記真核生物細胞がさらにホスファターゼを含み、そして工程(c)の前に、該細胞をホスファターゼインヒビターに曝露する工程をさらに包含する、請求項60に記載のアッセイ。
【請求項62】
工程(f)と(g)との間に、前記付着しているキナーゼ構築物をホスファターゼに曝露する工程、次いで前記第2の固相を洗浄し、結合していないホスファターゼを除去する工程をさらに包含する、請求項60に記載のアッセイ。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−171974(P2009−171974A)
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−58421(P2009−58421)
【出願日】平成21年3月11日(2009.3.11)
【分割の表示】特願2000−538000(P2000−538000)の分割
【原出願日】平成11年3月19日(1999.3.19)
【出願人】(596168317)ジェネンテック・インコーポレーテッド (372)
【氏名又は名称原語表記】GENENTECH,INC.
【Fターム(参考)】