説明

ICタグ

【課題】簡素な構成で小型化が図れ、且つICタグとリーダ/ライタ間の通信距離を長くすることが可能なICタグを提供する。
【解決手段】磁性体コア6と、磁性体コア6の外周に巻回された第1のアンテナ2a及び第1のアンテナ2aに接続されたICチップ3を含むICタグ回路1aと、第1のアンテナ2aから離間し、磁性体コア6の外周に巻回された第2のアンテナ2b及び第2のアンテナ2bに接続された第1のコンデンサ4bを含む第1の共振回路1bとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非接触で情報の読み書きを行うRFID(Radio Frequency Identification)技術を用いたICタグに関する。
【背景技術】
【0002】
近年RFID技術を用いたICタグが様々な分野で使用されている。ICタグと、情報の読み書きを行うリーダ/ライタとの間で通信することができ、物流管理や工程管理、食品などのトレーサビリティなどの分野で使用されるようになってきた。また、セキュリティデバイスとして、偽造防止や改ざん防止のラベルなどにもICタグが使用されている。
【0003】
これらICタグは、ベースフイルムに貼り合せた銅箔やアルミニウム箔などをエッチング処理してアンテナを形成し、非接触ICタグ用のICチップを接続したものが知られている。或いは、表面に絶縁皮膜を形成したエナメル線などの銅線を渦巻き状に巻きアンテナを形成し、非接触ICタグ用のICチップを接続したものなどもある。これらのICタグは、厚手のフイルムとフイルムの間に挟み込み熱圧着して貼り合せてカード状に加工したり、粘着付き用紙を貼り合せてラベル状に加工して、会員カードや学生証として用いられたり、物品等に貼ったりして様々な分野で使用される。
【0004】
基本的に125KHz帯や13.56MHz帯の電磁誘導方式で動作するICタグの通信距離は、アンテナの開口面積(コイルの巻回直径)によるところが大きい。即ちアンテナ開口面積が大きいほど通信距離が長くなり、アンテナの開口面積が小さいほど通信距離が短くなる傾向にある。通信距離を長くするためには、アンテナの開口面積を大きくする必要があるが、アンテナの開口面積を大きくすることにより、ICタグの小型化が難しくなる。
【0005】
アンテナ開口面積が小さくても通信性能を向上可能なICタグとして、例えば特許文献1には、棒状に形成された磁性体コアと、磁性体コアに巻回されて装着されるコイルと、コイルが電気的に接続されたICチップと、磁性体コア、コイル及びICチップが収納される筐体とを備えたRFIDタグが記載されている。特許文献1によれば、棒状に形成された磁性コアを設けることにより、磁束密度を高め、小型化が可能で、形状を問わず様々な電子機器に搭載し易くなることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−237795号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1では、コイルが巻回された磁性体コアの一端を複雑な形状のベースを介してICチップに接続し、磁性コアの他端をねじ等により周波数調整コアに接続している。そのため、構成が複雑で、部品点数が多くなり、組立も煩雑である。
【0008】
また用途によっては通信距離を更に長くしたい場合もある。例えば、道路やトンネル等の管理用としてICタグを使用する場合、道路やトンネルに穴を開けてICタグを埋め込む際にあまり大きな穴は開けられないため、限られた寸法の中にICタグを埋め込む必要があるが、アンテナの開口面積が限られるため通信距離にも限度が出てくる。
【0009】
上記課題を鑑み、本発明は、簡素な構成で小型化が図れ、且つICタグとリーダ/ライタ間の通信距離を長くすることが可能なICタグを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明者は鋭意検討の結果、磁性体とICタグ回路と共振回路の構成及び配置関係を適正な条件とすることにより、ICタグを大きくできない用途であっても、ICタグとリーダ/ライタ間の通信距離を長くすることができ、且つ部品の簡略化及び小型化が可能なICタグを見出した。
【0011】
上記知見を基礎として完成した本発明は一側面において、磁性体コアと、磁性体コアの外周に巻回された第1のアンテナ及び第1のアンテナに接続されたICチップを含むICタグ回路と、第1のアンテナから離間し、磁性体コアの外周に巻回された第2のアンテナ及び第2のアンテナに接続された第1のコンデンサを含む第1の共振回路とを備えるICタグを備える。
【0012】
本発明に係るICタグの一実施態様では、ICタグ回路が、第1のアンテナに接続された第2のコンデンサを更に備える。
【0013】
本発明に係るICタグの一実施態様では、ICタグ回路単体の共振周波数と第1の共振回路単体の共振周波数との差が2MHz以内である。
【0014】
本発明に係るICタグの一実施態様では、磁性体コアが中空構造を有し、ICチップ及び第1のコンデンサが中空構造内に収納されている。
【0015】
本発明に係るICタグの一実施態様では、磁性体コアが、1枚の磁性シートを丸めて筒状にしたことを含む。
【0016】
本発明に係るICタグの一実施態様では、第1のアンテナと第2のアンテナとが2〜5mm離間する。
【0017】
本発明に係るICタグの一実施態様では、第1のアンテナ及び第2のアンテナの巻回数が2〜4ターンである。
【0018】
本発明に係るICタグの一実施態様では、第1及び第2のアンテナから離間し、磁性体コアの外周に巻回された第3のアンテナ及び第3のアンテナに接続された第3のコンデンサを含む第2の共振回路を更に備える。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、簡素な構成で小型化が図れ、且つICタグとリーダ/ライタ間の通信距離を長くすることが可能なICタグが提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、第1の実施の形態に係るICタグの一例を示す模式図である。
【図2】図2は、第2の実施の形態に係るICタグの一例を示す模式図である。
【図3】図3は、第3の実施の形態に係るICタグの一例を示す模式図である。
【図4】図4(a)は、第1の実施の形態の変形例に係るICタグの一例を示す模式図であり、図4(b)は、基板を磁性体コア内側に収納した状態を示す模式図である。
【図5】図5(a)は、第2の実施の形態の変形例に係るICタグの一例を示す模式図であり、図5(b)は、基板を磁性体コア内側に収納した状態を示す模式図である。
【図6】図6(a)は、第3の実施の形態の変形例に係るICタグの一例を示す模式図であり、図6(b)は、基板を磁性体コア内側に収納した状態を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下図面を参照して、本発明の第1〜第3の実施の形態を説明する。以下の図面の記載においては、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。なお、以下に示す第1〜3の実施の形態はこの発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は、構成部品の構造、配置等を下記のものに特定するものではない。
【0022】
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態に係るICタグは、図1に示すように、磁性体コア6と、磁性体コア6の外周に巻回された第1のアンテナ2a及び第1のアンテナ2aに接続されたICチップ3を含むICタグ回路1aと、第1のアンテナ2aから離間し、磁性体コア6の外周に巻回された第2のアンテナ2b及び第2のアンテナ2bに接続された第1のコンデンサ4bを含む第1の共振回路1bとを備える。
【0023】
磁性体コア6は、円形の筒状に成形された中空構造を有する。磁性体コア6の形状は円形の筒状に限定されず、三角形や四角形、その他多角形の筒状でも良い。棒状又は円柱構造であってもよい。磁性体コア6の材質は、パーマロイ粉、センダスト粉、ソフトフェライト、その他磁性粉を、プラスチックなどの樹脂を結合材として成型したものなどが利用可能であるが、これに限定されない。軽量化の観点から、磁性体コア6は、短冊状にした1枚の磁性シートを丸めて筒状にした筒体を用いることができる。また、磁性体コア6は、複数の磁性シートからなる積層体であってもよい。
【0024】
第1のアンテナ2a、第2のアンテナ2bは、磁性体コア6の外周に巻回されている。第1のアンテナ2a、第2のアンテナ2bの形状は、磁性体コア6の形状に合わせて円形、三角形、四角形、多角形としても良い。第1のアンテナ2a、第2のアンテナ2bの材質は、例えば、エナメル線やポリウレタン線などの表面を皮膜で絶縁した銅線が好適である。或いは、絶縁皮膜の上に熱風やアルコールなどで融着する皮膜を施した自己融着線でも良い。自己融着線の融着皮膜としては、ポリエステル系の樹脂やポリアミド系の樹脂が利用可能である。共振回路においては、抵抗が低い方が性能は良くなるため、第1のアンテナ2a、第2のアンテナ2bの銅線の径は、例えばφ0.1〜φ1.0mmとするのが好ましく、更に好ましくはφ0.5〜φ1.0mmである。
【0025】
ICチップ3は、125KHz帯や13.56MHz帯の電磁誘導方式で動作するICタグ用のICチップ3が用いられるが、ICチップ3の種類は特に限定されない。第1のアンテナ2aとICチップ3との接続は、直接ICチップ3の端子と第1のアンテナ2aとを接続しても良いが、図4(a)に示すように、基板7上にICチップ3を実装してから、基板7と第1のアンテナ2aを接続しても良い。基板7上にICチップ3を実装する方法としては、ワイヤーボンディングによる接続や、異方性導電ペースト(ACP)又は異方性導電フィルム(ACF)等の異方性導電材料を用いた熱圧着による接続、ハンダや超音波による接続が利用可能である。
【0026】
第1のコンデンサ4bは、セラミックコンデンサや電解コンデンサなどが用いられるが、コンデンサの種類は特に限定されない。第2のアンテナ2bと第1のコンデンサ4bとの接続は、第1のコンデンサ4bの端子と第2のアンテナ2bを直接接続しても良いが、図4(a)に示すように、第1のコンデンサ4bを基板7上に実装してから、第1のコンデンサ4bと第2のアンテナ2bを接続しても良い。基板7上に第1のコンデンサ4bを実装する方法としては、例えばハンダや超音波による接続が利用可能である。なお、第1のコンデンサ4bの容量は、第2のアンテナ2bの径や巻き数に応じて設定可能である。
【0027】
ICタグの共振周波数は、磁性体コア6の影響及びICタグ回路1aと第1の共振回路1bとの増幅効果の影響により、ICタグ回路1aと第1の共振回路1bの各々単体時での共振周波数よりも低くなる。そのため、ICタグ回路1aと第1の共振回路1bの各々単体時での共振周波数を、目的とする共振周波数(目的共振周波数)よりも高めに設定することが好ましい。例えば、内径φ15mmの第1及び第2のアンテナ2a、2b(銅線径がφ0.5mmとして)を用いて、目的共振周波数が13.56MHzのICタグを作製する場合、ICタグ回路1aと第1の共振回路1bの各々単体時での共振周波数をそれぞれ20〜26MHz付近に設定するのが好ましい。そして、ICタグ回路1aと第1の共振回路1bを隣接配置させて本実施形態に係るICタグを組み立てた場合に、目的共振周波数である13.56MHz付近を実現させるようにする。この場合、例えば第1のアンテナ2a、第2のアンテナ2bの巻き数は、それぞれ8〜10ターン程度とし、第2のアンテナ2bに接続する第1のコンデンサ4bの容量は、第1のアンテナ2aに接続するICチップ3の容量に合わせることできる。例えばICチップ3の容量が30pFであれば、第1のコンデンサ4bの容量も30pF付近のものを使用することができる。
【0028】
ICタグ回路1aと第1の共振回路1bの各々単体時での共振周波数は、ある程度同じ数値に設定した方が良い。ICタグ回路1aと第1の共振回路1bの各々単体時での共振周波数がかけ離れていると、本実施形態に係るICタグを組み立てた場合に、共振周波数のピークが2つできてしまい、増幅効果が低減する場合がある。例えば、第1及び第2のアンテナ2a、2bの内径がφ15mm(銅線径がφ0.5mmとして)で目的共振周波数が13.56MHzのICタグを作製する場合、ICタグ回路1aの共振周波数を27.58MHzとし、第1の共振回路1bの共振周波数を21.20MHzと設定して、本実施形態に係るICタグを組み立てたところ、共振周波数のピークが2つ確認され、増幅効果も低減していることが確認された。
【0029】
ICタグ回路1aと第1の共振回路1bの各々単体時での共振周波数の差が2MHz程度であれば、共振周波数のピークは2つ確認されることはないことが本発明者らの検討により分かった。よって、ICタグ回路1a単体の共振周波数と第1の共振回路1b単体での共振周波数との差は、ICタグ回路1a単体と第1の共振回路1b単体とを隣接配置することにより実現される目的共振周波数(例えば13.56MHz)に対して15%以内(22.10〜24.10MHz)、更に好ましくは10%以内(22.05〜23.05MHz)となるように設定するのが好ましい。
【0030】
第1の実施の形態に係るICタグによれば、磁性体コア6にアンテナを巻回することにより磁束の収束効果が高まり、アンテナとICチップのみからなる通常のICタグに比べてQ値が高くなり、通信距離が長くなる。更に磁性体コア6の外周にICタグ回路1aに近接させて第2のアンテナ2bを巻回することで、ICタグ回路1aと第1の共振回路1bとの増幅効果により更にQ値が高くなり、ICタグとリーダ/ライタ間の通信距離が長くなる。更に、磁性体コア6の外周上に第1及び第2のアンテナ2a、2b、ICチップ3、第1のコンデンサ4bを集積させることにより、簡素な構成で小型化も図れる。更に、第1のアンテナ2a及び第2のアンテナ2bを三次元的に配置することにより、配置間隔を変えるだけで、共振周波数の調整が可能となり、二次元的に配置した従来のICタグに比べて小型化が実現できる。
【0031】
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態に係るICタグは、図2に示すように、第1のアンテナ2aに接続された第2のコンデンサ4aを更に含むICタグ回路1dを備える点が、図1に示すICタグと異なる。
【0032】
第2のコンデンサ4aは、ICタグ回路1dの共振周波数を調整するためのものであると同時にICタグ回路1dのインダクタンスとキャパシタンスのバランスを調整し、ICタグ回路1d自体のQ値を高めるためのものである。例えば、第1及び第2のアンテナ2a、2bの内径がφ15mm(銅線径がφ0.5mmとして)で目的共振周波数が13.56MHzのICタグを作製する場合は、ICタグ回路1dと第1の共振回路1bの各々単体時での共振周波数を20〜26MHz付近でほぼ同じ共振周波数に設定し、本実施形態に係るICタグを組み立てた場合に、目的共振周波数の13.56MHz付近を実現するようにすることができる。この場合の第1のアンテナ2a、第2のアンテナ2bの巻き数は2〜4巻き程度とする。第2のアンテナ2bに接続する第1のコンデンサ4bの容量は、第1のアンテナ2aに接続するICチップ3及び第2のコンデンサ4aの容量に合わせるのが好ましい。例えばICチップ3の容量が30pF、第2のコンデンサ4aの容量が330pFであれば、第1のコンデンサ4bの容量も360pF付近のものを使用することができる。360pF付近のコンデンサが無い場合は、複数のコンデンサを並列に接続し、総容量が360pF付近となるようにしても良い。この場合も、ICタグ回路1dと共振回路(1bの)各々単体時での共振周波数は、ある程度同じ数値が得られるように設定した方が好ましい。
【0033】
アンテナ巻き数(インダクタンスL)とキャパシタンスCのバランスにより、共振波形の振幅が変わってくる。通信距離を長くするためには、共振波形の振幅は大きくなるように設定することが好ましい。表1に、第2の実施の形態に係るICタグを作製した場合のアンテナ巻き数、コンデンサ及びICチップの容量、ICタグの共振周波数、共振波形の振幅の関係を示す。第1及び第2のアンテナ2a、2bとして内径φ15mmのアンテナ2a、2b(銅線径がφ0.5mmとして)を使用する場合、アンテナの巻き数は4回巻きよりも3回巻き、3回巻きよりも2回巻きの方が、ICタグ回路1dの共振波形の振幅が大きくなり(Q値が高くなる)、通信性能が向上することが分かった。そのため、第2の実施の形態に係るICタグにおいては、第1及び第2のアンテナ2a、2b巻回数を2〜4ターン、より好ましくは2〜3ターン、更に好ましくは2ターンとすることができる。
【0034】
【表1】

【0035】
共振周波数は、ICタグ回路1dと、第1の共振回路1bとの磁性体コア6上の配置間隔によっても変化する。そのため、目的とする共振周波数に合わせてICタグ回路1d、第1の共振回路1bの間隔を設定するのが好ましい。表2に、第1のアンテナ2aと第2のアンテナ2bとのアンテナ間隔に対する共振周波数、共振波形の振幅の関係を示す。ICタグ回路1dと第1の共振回路1bの間隔が狭くなるほど共振周波数はだんだん低くなる傾向にあることがわかる。一方、共振波形の振幅は、アンテナ間隔を離すにつれて徐々に大きくなり、一定以上離れると、逆に振幅幅が小さくなる。第2の実施の形態に係るICタグでは、第1のアンテナ2aと第2のアンテナ2bとを2〜5mm(アンテナ内径に対して13〜33%)離間させるのが好ましく、より好ましくは、4〜5mm、更に好ましくは4.5mmである。
【0036】
【表2】

【0037】
第2の実施の形態に係るICタグによれば、第1のアンテナ2aに第2のコンデンサ4aを接続することで、ICタグ回路1dの共振周波数を調整すると同時に、ICタグ回路1dのインダクタンスとキャパシタンスのバランスを調整し、ICタグ回路1d自体のQ値を高めることができる。その結果、限られたアンテナの大きさの範囲で通信距離を伸ばすことができるため、ICタグの大きさ(アンテナの開口面積)を大きくできない用途であっても、ICタグとリーダ/ライタ間の通信距離を長くすることができ、様々な用途に展開することができる。
【0038】
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態に係るICタグは、図3に示すように、第1及び第2のアンテナ2a、2bから離間し、磁性体コア6の外周に巻回された第3のアンテナ2c及び第3のアンテナ2cに接続された第3のコンデンサ4cを含む第2の共振回路1cを更に備え、更に第1のアンテナ2a及びICチップ3に第2のコンデンサ4aが接続されたICタグ回路1dを備える点が、図1に示すICタグと異なる。
【0039】
図3に示すICタグによれば、ICタグ回路1d、第1の共振回路1b、第2の共振回路1cの各回路の増幅効果が更に高まってQ値が高くなり、通信距離を更に長くすることができる。例えば、第1及び第2のアンテナ2a、2bの内径がφ15mm(銅線径がφ0.5mmとして)で目的共振周波数が13.56MHzのICタグを作製する場合、ICタグ回路1dと第1の共振回路1b、第2の共振回路1cの各々単体時での共振周波数を20〜26MHz付近でほぼ同じ共振周波数に設定する。そして、第3の実施の形態に係るICタグを組み立てた場合に、目的共振周波数の13.56MHz付近を実現するようにするのが好ましい。
【0040】
なお、図1、図2に示すICタグに第2の共振回路1cが更に付加されることで、増幅効果が高まる一方、第3の実施の形態に係るICタグを組み立てた場合の周波数の低下が、図1及び図2のICタグに比べて大きくなる場合がある。このため、ICタグ回路1dと第1の共振回路1b、第2の共振回路1cの各々単体時での共振周波数は図1及び図2よりも更に高めに設定するのが好ましい。この場合の第1のアンテナ2a、第2のアンテナ2b、第3のアンテナ2cの巻き数は2〜4回程度とし、第2のアンテナ2b、第3のアンテナ2cに接続する第1のコンデンサ4b、第3のコンデンサ4cの容量は、第1のアンテナ2aに接続するICチップ3及び、必要に応じて接続する第2のコンデンサ4aの容量に合わせるのが好ましい。例えばICチップ3の容量が30pF、第2のコンデンサ4aの容量が220pFであれば、第1のコンデンサ4bの容量も250pF付近のものを使用できる。250pF付近のコンデンサがない場合は、複数のコンデンサを並列に接続し、総容量が250pF付近にしても良い。この場合も、ICタグ回路1dと第1の共振回路1b、第2の共振回路1cの各々単体時での共振周波数は、ある程度同じ数値に設定するのが好ましい。
【0041】
第3の実施の形態に係るICタグによれば、磁性体コア6に巻回された第1のアンテナ2aと間隔をあけて第2のアンテナ2b、第3のアンテナ2c・・・と各々間隔をあけて磁性体コア6に複数のコイルを巻回することで、複数の共振回路の増幅効果が更に高まってQ値が高くなり、通信距離も更に長くすることができる。
【0042】
(変形例)
図4〜図6は、図1〜図3に示したICタグの変形例である。図4(a)、図5(a)、図6(a)に示すように、ICチップ3、第1のコンデンサ4b、第2のコンデンサ4a、第3のコンデンサ4cはそれぞれ基板7上に搭載されている。基板7は、図4(b)、図5(b)、図6(b)に示すように、磁性体コア6のコア内側(中空構造内)に収納される。第1のコンデンサ4b、第2のコンデンサ4a、第3のコンデンサ4cを基板7上に搭載することにより、組立に際して微小なICチップ、コンデンサ等の取り付けミス、位置ずれを少なくすることができ、組立時の作業性を向上させることができる。また、磁性体コア6の内側に基板7を収納することで、更なる小型化が図れる。このとき磁性体コア6の端部の一部凹部を設け、基板7に接続している配線が磁性体コア6の端面から突出しないようにすることもできる。
また、図1〜6及び下記の実施例1〜3では、1枚の磁性シートを円筒状に丸めた筒体を磁性体コア6として使用する例を示している。しかしながら、磁性体コア6として複数の磁性シートを積層した積層体を筒体に成形する場合でも、ほぼ同等の特性を得ることができる。
【実施例】
【0043】
以下に本発明の実施例及び比較例を示すが、これらの実施例は本発明及びその利点をよりよく理解するために提供するものであり、作製順序や作製材料等を含めて本発明が以下の記載に限定されることを意図するものではない。
【0044】
(実施例1)
磁性体コア6の材料として、ニッタ(株)製の磁性シート(RFN1)を使用した。磁性シートの厚みは300μmであり、13.56MHz帯で透磁率の実部(μ´)が50である。1枚の磁性シートを12mm×170mmの短冊状にカットし、これを円筒状に丸め、外径φ15mmの筒状の磁性体コア6を作成した。
【0045】
次に、第1のアンテナ2a、第2のアンテナ2bを磁性体コア6に巻回して形成した。アンテナ材料としては、理研電線(株)製の銅線(USEW)を使用した。銅線の径はφ0.5mm、表面をポリウレタン樹脂で絶縁皮膜したものである。磁性体コア6の外径に合わせ、内径φ15mmでそれぞれ9ターン巻回した。このときの第1のアンテナ2a、第2のアンテナ2bのインダクタンスは1700nHであった。
【0046】
次に、第1のアンテナ2aとICチップ3を接続してICタグ回路1aを作製した。ICチップ3は13.56MHz帯で通信可能なICチップ3を使用した。ICチップ3は別途用意した基板7にワイヤーボンディングで実装し、基板7と第1のアンテナ2aをハンダで接続した。第1のアンテナ2aとICチップ3からなるICタグ回路1a単体での共振周波数は、24.07MHzであった。
【0047】
次に、第2のアンテナ2bと第1のコンデンサ4bを接続して第1の共振回路1bを作製した。第1のコンデンサ4bは(株)村田製作所製のセラミックコンデンサを使用した。容量は33pFのものを使用した。第1のコンデンサ4bは別途用意した基板7にハンダで実装し、基板7と第2のアンテナ2bをハンダで接続した。第2のアンテナ2bと第1のコンデンサ4bからなる第1の共振回路1b単体での共振周波数は、22.18MHzであった。
【0048】
次に、磁性体コア6に巻回された第1のアンテナ2aと第2のアンテナ2bの間隔を調整し、目的共振周波数が13.56MHzになるよう設定した。目的共振周波数はネットワークアナライザで測定しながら第1のアンテナ2aと第2のアンテナ2bの間隔を調整した。このときの第1のアンテナ2aと第2のアンテナ2bの間隔は2mmに設定した。
【0049】
次に、得られたICタグの通信距離を測定した。ICタグをハイトゲージに乗せ、リーダ/ライタとICタグの距離を近づけていき、通信できた最長の距離を測定した。リーダ/ライタはISO14443TypeB通信プロトコル対応品を使用した。
【0050】
(実施例2)
まず磁性体コア6の材料として、ニッタ(株)製の磁性シート(RFN1)を使用した。磁性シートの厚みは300μmであり、13.56MHz帯で透磁率の実部(μ´)が50である。磁性シートを12mm×170mmの短冊状にカットし、これを円筒状に丸め、外径φ15mmの円形の筒状の磁性体コア6を作成した。
【0051】
次に、第1のアンテナ2a、第2のアンテナ2bを磁性体コア6に巻回した。アンテナ材料としては、理研電線(株)製の銅線(USEW)を使用した。銅線の径はφ0.5mm、表面をポリウレタン樹脂で絶縁皮膜したものである。磁性体コア6の外径に合わせ、内径φ15mmで2ターン巻回した。このときの第1のアンテナ2a、第2のアンテナ2bのインダクタンスは254nHであった。
【0052】
次に、第1のアンテナ2aとICチップ3を接続してICタグ回路1dを作製した。ICチップ3は13.56MHz帯で通信可能なICチップ3を使用した。ICチップ3は別途用意した基板7にワイヤーボンディングで実装し、基板7と第1のアンテナ2aをハンダで接続した。基板7には別途第2のコンデンサ4aをハンダで実装した。第2のコンデンサ4aは(株)村田製作所製のセラミックコンデンサを使用した。容量は330pFのものを使用した。第1のアンテナ2a、ICチップ3、第2のコンデンサ4aからなるICタグ回路1d単体での共振周波数は、22.86MHzであった。
【0053】
次に、第2のアンテナ2bと第1のコンデンサ4bを接続して第1の共振回路1bを作製した。第1のコンデンサ4bは(株)村田製作所製のセラミックコンデンサを使用した。容量は330pFと33pFのものを使用した(容量を360pF付近にしたかったが、360pF付近のコンデンサがなかったため、330pFと33pFのコンデンサを2つを並列に接続し代用した)。第1のコンデンサ4bは別途用意した基板7にハンダで実装し、基板7と第2のアンテナ2bをハンダで接続した。第2のアンテナ2b、第1のコンデンサ4bからなる第1の共振回路1b単体での共振周波数は、22.65MHzであった。
【0054】
次に、磁性体コア6に巻回された第1のアンテナ2aと第2のアンテナ2bの間隔を調整し、目的共振周波数が13.56MHzになるよう設定した。共振周波数はネットワークアナライザで測定しながら第1のアンテナ2aと第2のアンテナ2bの間隔を調整した。このときの第1のアンテナ2aと第2のアンテナ2bの間隔は4.5mmに設定した。
【0055】
次に、得られたICタグの通信距離を測定した。ICタグをハイトゲージに乗せ、リーダ/ライタとICタグの距離を近づけていき、通信できた最長の距離を測定した。リーダ/ライタはISO14443TypeB通信プロトコル対応品を使用した。
【0056】
(実施例3)
まず磁性体コア6の材料として、ニッタ(株)製の磁性シート(RFN1)を使用した。磁性シートの厚みは300μmであり、13.56MHz帯で透磁率の実部(μ´)が50である。磁性シートを12mm×170mmの短冊状にカットし、これを円筒状に丸め、外径φ15mmの円形の筒状の磁性体コア6を作成した。
【0057】
次に、第1のアンテナ2a、第2のアンテナ2b、第3のアンテナ2cを磁性体コア6の外周に巻回した。材料として、理研電線(株)製の銅線(USEW)を使用した。銅線の径はφ0.5mm、表面をポリウレタン樹脂で絶縁皮膜したものである。磁性体コア6の外径に合わせ、内径φ15mmで2ターン巻回した。このときの第1のアンテナ2a、第2のアンテナ2b、第3のアンテナ2cのインダクタンスは254nHであった。
【0058】
次に、第1のアンテナ2aとICチップ3を接続してICタグ回路1dを作製した。ICチップ3は13.56MHz帯で通信可能なICチップ3を使用した。ICチップ3は別途用意した基板7にワイヤーボンディングで実装し、基板7と第1のアンテナ2aをハンダで接続した。なお、基板7には別途第2のコンデンサ4aをハンダで実装した。第2のコンデンサ4aは(株)村田製作所製のセラミックコンデンサを使用した。容量は220pFのものを使用した。第1のアンテナ2a、ICチップ3、第2のコンデンサ4aからなるICタグ回路1d単体での共振周波数は、27.65MHzであった。
【0059】
次に、第2のアンテナ2bと第1のコンデンサ4bとを接続して第1の共振回路1bを、第3のアンテナ2cと第3のコンデンサ4cとを接続して第2の共振回路1cを各々作製した。第1のコンデンサ4b、第3のコンデンサ4cは(株)村田製作所製のセラミックコンデンサを使用した。容量は各々220pFと22pFのものを使用した(容量を250pF付近にしたかったが、250pF付近のコンデンサがなかったため、220pFと22pFのコンデンサを2つを並列に接続し代用した)。第1のコンデンサ4b、第3のコンデンサ4cは各々別途用意した基板7にハンダで実装し、第2のアンテナ2bと第3のアンテナ2cを各々基板7にハンダで接続した。第2のアンテナ2b、第1のコンデンサ4bからなる第1の共振回路1b、及び第3のアンテナ2c、第3のコンデンサ4cからなる第2の共振回路1c単体での共振周波数は、各々27.55MHzであった。
【0060】
次に、磁性体コア6に巻回された第1のアンテナ2aと第2のアンテナ2b、及び第3のアンテナ2cの間隔を調整し、目的共振周波数が13.56MHzになるよう設定した。共振周波数はネットワークアナライザで測定しながら第1のアンテナ2aと第2のアンテナ2b、及び第3のアンテナ2cの間隔を調整した。このときの第1のアンテナ2aと第2のアンテナ2b、及び第3のアンテナ2cの間隔は2.0mmに設定した。
【0061】
次に、得られたICタグの通信距離を測定した。ICタグをハイトゲージに乗せ、リーダ/ライタとICタグの距離を近づけていき、通信できた最長の距離を測定した。リーダ/ライタはISO14443TypeB通信プロトコル対応品を使用した。
【0062】
(比較例1)
比較例として、アンテナにICチップ3を接続しただけの従来のICタグ回路を作成した。まずアンテナを円状に巻回した。材料として、理研電線(株)製の銅線(USEW)を使用した。銅線の径はφ0.5mm、表面をポリウレタン樹脂で絶縁皮膜したものである。内径φ15mmで16ターン巻回した。このときのアンテナのインダクタンスは4735nHであった。
【0063】
次に、アンテナにICチップを接続した。ICチップは13.56MHz帯で通信可能なICチップを使用した。ICチップは別途用意した基板にワイヤーボンディングで実装し、基板とアンテナをハンダで接続した。アンテナ、ICチップからなる比較例1のICタグ回路の共振周波数を13.56MHzとした。
【0064】
次に、得られたICタグの通信距離を測定した。ICタグをハイトゲージに乗せ、リーダ/ライタとICタグの距離を近づけていき、通信できた最長の距離を測定した。リーダ/ライタはISO14443TypeB通信プロトコル対応品を使用した。
【0065】
(比較例2)
比較例2として、比較例1のICタグに更にコンデンサを搭載した例、即ち、アンテナ及びICチップ3、共振周波数調整用のコンデンサからなる従来のICタグ回路を作成した。まずアンテナを円状に巻回した。材料として、理研電線(株)製の銅線(USEW)を使用した。銅線の径はφ0.5mm、表面をポリウレタン樹脂で絶縁皮膜したものである。内径φ15mmで3ターン巻回した。このときのアンテナのインダクタンスは382nHであった。
【0066】
次に、アンテナとICチップを接続した。ICチップは13.56MHz帯で通信可能なICチップを使用した。ICチップは別途用意した基板にワイヤーボンディングで実装し、基板とアンテナをハンダで接続した。なお別途、基板には別途コンデンサをハンダで実装した。コンデンサは(株)村田製作所製のセラミックコンデンサを使用した。容量は390pFと120pFのものを使用した。アンテナ、ICチップ、コンデンサからなる比較例2のICタグ回路の共振周波数を13.56MHzとした。
【0067】
次に、得られたICタグの通信距離を測定した。ICタグをハイトゲージに乗せ、リーダ/ライタとICタグの距離を近づけていき、通信できた最長の距離を測定した。リーダ/ライタはISO14443TypeB通信プロトコル対応品を使用した。
【0068】
(比較例3)
比較例3として、比較例2のICタグに磁性体コアを配置した例、即ち、アンテナ及びICチップ、共振周波数調整用のコンデンサからなる従来のICタグ回路と磁性体コアからなるICタグを作成した。
【0069】
磁性体コア6の材料として、ニッタ(株)製の磁性シート(RFN1)を使用した。磁性シートの厚みは300μmであり、13.56MHz帯で透磁率の実部(μ´)が50である。磁性シートを12mm×170mmの短冊状にカットし、これを円筒状に巻いて外径φ15mmの円形の筒状の磁性体コアを作成した。
【0070】
次に、アンテナを磁性体コアに巻回して形成した。材料として、理研電線(株)製の銅線(USEW)を使用した。銅線の径はφ0.5mm、表面をポリウレタン樹脂で絶縁皮膜したものである。磁性体コアの外径に合わせ、内径φ15mmで2ターン巻回した。このときのアンテナのインダクタンスは254nHであった。
【0071】
次に、アンテナとICチップを接続した。ICチップは13.56MHz帯で通信可能なICチップを使用した。ICチップは別途用意した基板にワイヤーボンディングで実装し、基板とアンテナをハンダで接続した。なお別途、基板には別途コンデンサをハンダで実装した。コンデンサは(株)村田製作所製のセラミックコンデンサを使用した。容量は390pFと51pFのものを使用した。アンテナ、ICチップ、コンデンサからなるICタグ回路と、磁性体コアからなるICタグの共振周波数を13.56MHzとした。
【0072】
次に、得られたICタグの通信距離を測定した。ICタグをハイトゲージに乗せ、リーダ/ライタとICタグの距離を近づけていき、通信できた最長の距離を測定した。リーダ/ライタはISO14443TypeB通信プロトコル対応品を使用した。
【0073】
<結果>
実施例1〜3及び比較例1〜3のICタグの通信距離を表3に示す。
【0074】
【表3】

【0075】
実施例1〜3共に、比較例1〜3の構成のICタグより通信距離が伸びていることが分かる。特にICタグ回路に第2のコンデンサ4aを付加した実施例2と、第3のアンテナ2c及び第3のコンデンサ4cからなる第2の共振回路1cを付加した実施例3では、比較例1、2のICタグの2倍程度まで通信距離が伸びていることが分かる。
【符号の説明】
【0076】
1a、1d…ICタグ回路
1b…第1の共振回路
1c…第2の共振回路
2a…第1のアンテナ
2b…第2のアンテナ
2c…第3のアンテナ
3…ICチップ
4a…第2のコンデンサ
4b…第1のコンデンサ
4c…第3のコンデンサ
6…磁性体コア
7…基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁性体コアと、
前記磁性体コアの外周に巻回された第1のアンテナ及び前記第1のアンテナに接続されたICチップを含むICタグ回路と、
前記第1のアンテナから離間し、前記磁性体コアの外周に巻回された第2のアンテナ及び前記第2のアンテナに接続された第1のコンデンサを含む第1の共振回路と
を備えることを特徴とするICタグ。
【請求項2】
前記ICタグ回路が、前記第1のアンテナに接続された第2のコンデンサを更に備える請求項1に記載のICタグ。
【請求項3】
前記ICタグ回路単体の共振周波数と前記第1の共振回路単体の共振周波数との差が2MHz以内である請求項1又は2に記載のICタグ。
【請求項4】
前記磁性体コアが中空構造を有し、
前記ICチップ及び前記第1のコンデンサが前記中空構造内に収納されている請求項1〜3のいずれか1項に記載のICタグ。
【請求項5】
前記磁性体コアが、1枚の磁性シートを丸めて筒状にしたことを含む請求項1〜4のいずれか1項に記載のICタグ。
【請求項6】
前記第1のアンテナと前記第2のアンテナとが2〜5mm離間する請求項1〜5に記載のICタグ。
【請求項7】
前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナの巻回数が2〜4ターンである請求項2〜6のいずれか1項に記載のICタグ。
【請求項8】
前記第1及び前記第2のアンテナから離間し、前記磁性体コアの外周に巻回された第3のアンテナ及び前記第3のアンテナに接続された第3のコンデンサを含む第2の共振回路を更に備える請求項1〜6のいずれか1項に記載のICタグ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−253362(P2011−253362A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−126943(P2010−126943)
【出願日】平成22年6月2日(2010.6.2)
【出願人】(591186888)株式会社トッパンTDKレーベル (46)
【Fターム(参考)】