説明

IGFBP2インヒビター

本発明は、IGF1Rインヒビターの所与の治療計画が、例えば、被験体の体内でIGF1R受容体を飽和させるのに十分であるかどうかを迅速且つ都合良く決定する方法を提供する。いくつかの臨床的に関連する測定を、この点(例えば、投与計画の投薬量が十分であるのか増加させる必要があるのかが含まれる)に基づいて行うことができる。一つの実施形態において、本発明は、一連のIGF1Rインヒビターの治療中に被験体の体内のIGFBP2レベルを長期間にわたって測定する工程を含む、IGF1Rインヒビターを投与した被験体の体内におけるIGFBP2濃度に及ぼすIGF1Rインヒビターの影響をモニタリングする方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2006年6月30日に出願された米国仮特許出願第60/818,004号の利益を請求し、この米国仮特許出願の全体は、本明細書中に参考として援用される。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、IGF1Rインヒビターが、例えば、癌を治療するためにインヒビターを投与された患者において有効であるかどうかを判断する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
(発明の背景)
ソマトメジンとしても公知のインスリン様成長因子には、インスリン様成長因子−I(IGF−I)およびインスリン様成長因子−II(IGF−II)が含まれる(非特許文献1および非特許文献2)。これらの成長因子は、インスリン様成長因子受容体−1(IGF1R)と呼ばれる共通の受容体への結合によって種々の細胞型(腫瘍細胞(非特許文献3)が含まれる)に対して分裂促進活性を与える(非特許文献4)。IGFのIGF1Rとの相互作用は、チロシン残基上の受容体の自己リン酸化の誘発によって受容体を活性化させる(非特許文献5)。一旦活性化されると、IGF1Rは、IRS−1およびSchなどの細胞内基質に結合することができる。リン酸化IRS−1は、PI3キナーゼのp85調節サブユニットを活性化し、それにより、いくつかの下流基質(p70 S6キナーゼおよびタンパク質キナーゼB(Akt)が含まれる)を活性化することができる。Aktリン酸化は、次に、mTOR活性化によってタンパク質合成を増強し、Badのリン酸化および不活化によってIGF1Rの抗アポトーシス効果を誘発する。PI3キナーゼ駆動シグナルと並行して、リン酸化IRS−1またはShcによるGrb2/SOSの動員によってRasが動員されてRaf1/MEK/ERK経路および下流核因子を活性化し、それにより、細胞増殖が誘導される。明らかに、この経路における活性の阻害は、この経路の任意のメンバー(例えば、IGF1R)によって媒介される疾患を治療するための有益な手段であろう。IGF1R活性の阻害は、ヒトの癌および他の増殖性疾患の成長を治療または防止する有益な方法であることが証明されている。例えば、インスリン様成長因子受容体−Iの過剰発現は、いくつかの癌細胞株および腫瘍組織中で証明されている。同様に、この経路の活性のモニタリングは、経路の下流効果(悪性細胞成長)に及ぼすIGF1Rインヒビターの影響についての有益なマーカーである。
【0004】
細胞成長の別のモジュレーターは、IGFBP2である。IGFBP2は、悪性細胞の有力な成長プロモーターとして同定されている。IGFBP2発現は、少なくとも一部が、IGF1媒介IGF1R活性化に依存する(非特許文献6)。IGF1Rシグナル伝達経路のPI3キナーゼ部分の活性化は、IGFBP2発現に関与している(非特許文献6)。
【0005】
現在、IGF1Rを標的化するいくつかの公知の抗癌療法(例えば、抗IGF1R抗体)が存在する(例えば、特許文献1を参照のこと)。現在の技術を使用したIGF1Rインヒビター療法を受ける被験体に与えられる適切な投薬量の評価は困難であり得る。例えば、臨床医は、投薬量が適切であるかどうかを判断するために療法の数週間後または数ヵ月後に腫瘍サイズまたは癌の進行を測定する必要があり得る。かかる過程は時間がかかり、従って、一定の癌が陽性の治療結果(例えば、生存)に到達するために迅速且つ有効に治療しなければならないという事実を考慮して危険であり得る。したがって、所与の投薬量が適切であるかどうかを迅速且つ都合良く判断することが当該分野で必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際公開第2003/100008号パンフレット
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】Klapper,et al.,(1983)Endocrinol.112:2215
【非特許文献2】Rinderknecht,et al.,(1978)Febs.Lett.89:283
【非特許文献3】Macaulay,(1992)Br.J.Cancer 65:311
【非特許文献4】Sepp−Lorenzino,(1998)Breast Cancer Research and Treatment 47:235
【非特許文献5】Butler,et al.,(1998)Comparative Biochemistry and Physiology 121:19
【非特許文献6】Martin et al.,Endocrinology(2007)148(5):2532−2541
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
(発明の要旨)
本発明は、本発明の方法を提供することによってこのニーズに取り組んでいる。本明細書中で考察するように、本発明は、一連のインヒビター処置にわたる被験体の体内におけるIGFBP2レベルのモニタリングによるIGF1Rインヒビター療法を受けた被験体の体内のIGF1R系またはカスケードの規模または阻害をモニタリングするための簡潔且つ都合の良い方法を提供する。IGF1R処置によってIGFBP2レベルが、インヒビターを投与した被験体の体内で長期にわたって低下することが証明されている。IGFBP2レベルとIGF1Rシグナル伝達カスケードにおける活性レベルとの関連により、血中IGFBP2レベルは、インヒビター療法がカスケードに及ぼす影響の規模についての都合の良い指標となる。IGFBP2レベルは最大量減少し、この量が従来の薬物動態学的標的を意味することも証明されている。IGF1Rによって媒介される病状を有する被験体にIGF1Rインヒビターを投与する臨床医または他の開業医は、次に、被験体の体内に長期にわたって血中IGFBP2レベルを追跡し、この所見に基づいて、処置を何らかの方法で変更すべきかどうか(例えば、投薬を増加、減少、維持、または中断すべきかどうか)を決定することができる。
【0009】
例えば、本発明は、一連のIGF1Rインヒビターの治療中に被験体の体内のIGFBP2レベルを長期間にわたって測定する工程を含む、IGF1Rインヒビターを投与した被験体の体内におけるIGFBP2濃度に及ぼすIGF1Rインヒビターの影響をモニタリングする方法を提供する。かかる臨床/薬物動態学データは、所与のIGF1Rインヒビター治療計画の有効性および投薬(例えば、量および/または頻度)の両方の評価で有益である。本発明のより特定の実施形態では、本方法は、(i)インヒビターでの処置前の被験体(例えば、インヒビターに一度も曝露されていない未処置の被験体または治療計画の続行中の被験体)の体内のIGFBP2濃度を測定する工程、(ii)被験体に1回または複数回の用量のインヒビターを投与する工程、(iii)投与後の被験体の体内のIGFBP2濃度を測定する工程、(iv)工程(i)で測定したIGFBP2レベルを工程(iii)で測定したIGFBP2レベルと比較する工程を含む。例えば、工程(i)で測定したレベルが工程(iii)で測定した濃度よりも高い場合にインヒビターはIGFBP2濃度を低下させると判断し、工程(i)で測定したレベルが工程(iii)で測定した濃度よりも高くない場合にインヒビターはIGFBP2濃度を低下させないと判断する。
【0010】
本発明は、被験体の体内のIGFBP2レベルを長期間にわたって評価する工程を含む、IGF1Rインヒビターを投与した被験体の体内におけるIGF1R受容体に及ぼすIGF1Rインヒビターの影響をモニタリングする方法を提供する。例えば、IGFBP2レベルが投与後に長期間にわたって減少することが観測される場合にインヒビターは受容体を阻害すると判断されるか、IGFBP2レベルが投与後に長期間にわたって減少することが観測されない場合にインヒビターは受容体を阻害しないと判断される。本発明の1つの実施形態では、IGFBP2レベルがインヒビターの第1の投与後に長期間にわたって少なくとも51%減少することが観測される場合にインヒビターは受容体を阻害すると判断されるか、IGFBP2レベルがインヒビターの第1の投与後に長期間にわたって少なくとも51%減少することが観測されない場合にインヒビターは受容体を阻害しないと判断される。本発明の1つの実施形態では、本方法は、(i)インヒビターでの処置前に被験体の体内のIGFBP2レベルを測定する工程、(ii)被験体に1回または複数回の用量のインヒビターを投与する工程、(iii)投与後の被験体の体内のIGFBP2レベルを測定する工程、(iv)工程(i)で測定したIGFBP2レベルを工程(iii)で測定したIGFBP2レベルと比較する工程を含み、IGFBP2レベルが投与後に長期間にわたって減少することが観測される場合にインヒビターは受容体を阻害すると判断されるか、IGFBP2レベルが投与後に長期間にわたって減少することが観測されない場合にインヒビターは受容体を阻害しないと判断される。本発明の1つの実施形態では、IGF1Rインヒビターは、IGF1Rに特異的に結合する抗体またはその抗原結合フラグメントである。
【0011】
本発明はまた、一定用量のインヒビターを被験体に投与して被験体の体内のIGFBP2レベルを長期にわたって評価する工程を含み、投与後のIGFBP2レベルが長期にわたって少なくとも51%減少させることが観測されない場合に投薬量は不十分と判断されるか、投与後のIGFBP2レベルが長期にわたって少なくとも51%減少させることが観測される場合に投薬量は十分であると判断される、被験体に投与したIGF1Rインヒビターの投薬量を評価する方法を提供する。本発明の1つの実施形態では、本方法は、(i)インヒビターでの処置前の被験体の体内のIGFBP2レベルを測定する工程、(ii)被験体に1回または複数回の用量のインヒビターを投与する工程、(iii)投与後の被験体の体内のIGFBP2レベルを測定する工程、(iv)工程(i)で測定したIGFBP2レベルを、工程(iii)で測定したIGFBP2レベルと比較する工程を含み、IGFBP2レベルが投与後に長期間にわたって少なくとも51%減少することが観測されない場合に投薬量は不十分であると判断されるか、IGFBP2レベルが投与後に長期間にわたって少なくとも51%減少することが観測される場合に投薬量は十分であると判断される。例えば、本発明の1つの実施形態では、投薬量が許容可能であると判断される場合、被験体に、評価された用量の投与を含む治療計画を継続する。
【0012】
本発明は、さらに、インヒビターを被験体に投与して被験体の体内のIGFBP2レベルを長期にわたって評価する工程を含み、IGFBP2レベルが投与後に長期間にわたって減少することが観測されない場合に病状はインヒビターに応答しないと判断される、被験体がIGF1Rインヒビターに応答する病状を有するかどうかを決定する方法を含む。本発明の1つの実施形態では、本方法は、(i)インヒビターでの処置前に被験体の体内のIGFBP2レベルを測定する工程、(ii)被験体に1回または複数回の用量のインヒビターを投与する工程、(iii)投与後の被験体の体内のIGFBP2レベルを測定する工程、(iv)工程(i)で測定したIGFBP2レベルを、工程(iii)で測定したIGFBP2レベルと比較する工程を含み、IGFBP2レベルが投与後に長期間にわたって減少することが観測されない場合に病状はインヒビターに応答しないと判断される。本発明はまた、インヒビターを被験体に投与して被験体の体内のIGFBP2レベルを長期にわたって評価する工程を含み、IGFBP2レベルが投与後に長期間にわたって減少することが観測されない場合に病状はインヒビターに応答しないと判断される、被験体がIGF1Rインヒビターに応答する病状を有するかどうかを決定する方法も提供する。本発明の1つの実施形態では、本方法は、(i)インヒビターでの処置前に被験体の体内のIGFBP2レベルを測定する工程、(ii)被験体に1回または複数回の用量のインヒビターを投与する工程、(iii)投与後の被験体の体内のIGFBP2レベルを測定する工程、(iv)工程(i)で測定したIGFBP2レベルを、工程(iii)で測定したIGFBP2レベルと比較する工程を含み、IGFBP2レベルが投与後に長期間にわたって減少することが観測されない場合に病状はインヒビターに応答しないと判断される。例えば、本発明の1つの実施形態では、例えば、0.3、1、3、10、または20mg/kgの投薬量でIGF1Rインヒビターを1週間に1回投与する工程を含む治療計画を被験体に施す。
【0013】
本発明はまた、(i)IGF1Rインヒビターの任意の投与前に被験体の体内のIGFBP2レベルを測定する工程、(ii)被験体に1回または複数回の用量のIGF1Rインヒビターを投与する工程、(iii)投与後の被験体の体内のIGFBP2レベルを測定する工程、(iv)工程(i)で測定したIGFBP2レベルを、工程(iii)で測定したIGFBP2レベルと比較する工程、および(v)IGFBP2レベルが投与後に少なくとも51%減少しない場合にインヒビターの投薬量を増加させる工程を含む、被験体のIGF1Rの発現または活性によって媒介される病状を治療する方法を提供する。本発明の1つの実施形態では、51%の目安に到達する場合に投薬量を維持する。本発明の1つの実施形態では、IGFBP2レベルが51%未満に有意且つ許容不可能に減少する場合に投薬量を減少させる。
【0014】
本発明は、さらに、一定用量のインヒビターをIGF1Rの発現または活性によって媒介される病状を有する被験体に投与して被験体の体内のIGFBP2レベルを評価する工程を含み、投与後のIGFBP2レベルがインヒビターの第1の投与前に測定したIGFBP2レベルを少なくとも51%減少させることが観測される場合にこの投薬量を選択する、IGF1Rインヒビターの用量を選択する方法を提供する。例えば、本発明の1つの実施形態では、本方法は、(i)インヒビターでの処置前に被験体の体内のIGFBP2レベルを測定する工程、(ii)被験体に1回または複数回の用量のインヒビターを投与する工程(ここで、その投与は共通の量および頻度である)、(iii)投与後の被験体の体内のIGFBP2レベルを測定する工程、(iv)工程(i)で測定したIGFBP2レベルを工程(iii)で測定したIGFBP2レベルと比較する工程を含み、投与後のIGFBP2レベルがインヒビターの第1の投与前に測定したIGFBP2レベルを少なくとも51%減少させることが観測される場合にこの用量を選択する。例えば、この用量を選択する場合、投与を含む治療計画を継続する。
【0015】
本明細書中で考察した本発明の1つの実施形態では、IGF1Rインヒビターは、IGF1Rに特異的に結合する抗体またはその抗原結合フラグメントである。例えば、その抗体またはフラグメントは、
RASQSIGSSLH(配列番号)(例えば、CDR−L1である);
YASQSLS(配列番号)(例えば、CDR−L2である);
HQSSRLPHT(配列番号)(例えば、CDR−L3である);
SFAMH(配列番号)(例えば、CDR−H1である)
GFTFSSFAMH(配列番号)(例えば、CDR−H1である);
VIDTRGATYYADSVKG(配列番号)(例えば、CDR−H2である);
LGNFYYGMDV(配列番号)(例えば、CDR−H3である);
または配列番号2、4、6、または8のアミノ酸配列を含む軽鎖免疫グロブリンの成熟フラグメント;配列番号10または12のアミノ酸配列を含む重鎖免疫グロブリンの成熟フラグメント;あるいは薬学的に許容可能なキャリアを含むその薬学的組成物からなる群から選択される1つまたは複数の相補性決定領域(CDR)を含む。
【0016】
本明細書中で考察した本発明のいずれかの1つの実施形態では、被験体は、IGF1Rの発現または活性によって媒介される医学的障害(medical disorder)(例えば、骨肉種、横紋筋肉腫、神経芽細胞腫、任意の小児癌、腎臓癌、白血病、腎移行上皮癌(renal transitional cell cancer)、ウェルナー・モリソン症候群(Werner−Morrison syndrome)、先端巨大症(acromegaly)、膀胱癌、ウィルムス癌、卵巣癌、膵臓癌、良性前立腺肥大、乳癌、前立腺癌、骨癌、肺癌、胃癌、結腸直腸癌、子宮頸癌、滑膜肉腫、転移カルチノイドに関連する下痢、血管作用性腸管ペプチド分泌性腫瘍、巨大症、乾癬、アテローム性動脈硬化症、平滑筋の血管再狭窄および不適切な微小血管増殖、頭頸部癌、扁平上皮癌、多発性骨髄腫、孤立性形質細胞腫、腎細胞癌、網膜芽細胞腫、胚細胞腫瘍、肝芽腫、肝細胞癌、黒色腫、腎横紋筋肉腫様腫瘍、ユーイング肉腫、軟骨肉腫、血液悪性疾患(haemotological malignancy)、慢性リンパ芽球性白血病、慢性骨髄単球性白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性リンパ球性白血病、急性骨髄性白血病、急性骨髄芽球性白血病、慢性骨髄芽球性白血病、ホジキン病(Hodgekin’s disease)、非ホジキンリンパ腫(non−Hodgekin’s lymphoma)、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、毛様細胞白血病、肥満細胞性白血病、肥満細胞新生物、濾胞性リンパ腫、びまん性大細胞型リンパ腫(diffuse large cell lymphoma)、マントル細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、菌状息肉症、シーリー症候群(seary syndrome)、皮膚T細胞リンパ腫、慢性骨髄増殖性疾患、中枢神経系腫瘍、脳腫瘍、膠芽細胞腫、非膠芽細胞腫脳腫瘍、髄膜腫、下垂体腺腫、前庭神経鞘腫、原始神経外胚葉腫瘍、髄芽腫、星状細胞腫、退形成星状細胞腫、乏突起膠腫、上衣腫および脈絡叢乳頭腫、骨髄増殖性障害、真性赤血球増加症、血小板血症、特発性骨髄線維症(idiopathic myelfibrosis)、軟組織肉腫、甲状腺癌、子宮内膜癌、カルチノイド癌、胚細胞腫瘍、肝臓癌、巨大症、乾癬、アテローム性動脈硬化症、平滑筋の血管再狭窄、不適切な微小血管増殖、先端巨大症、巨大症、乾癬、アテローム性動脈硬化症、平滑筋の血管再狭窄または不適切な微小血管増殖、グレーブス病、多発性硬化症、全身性エリテマトーデス、橋本甲状腺炎、重症筋無力症、自己免疫疾患甲状腺炎、およびベーチェット病(Bechet’s disease))を罹患している。
【0017】
本明細書中で考察した本発明のいずれかの1つの実施形態では、被験体は、エベロリムス、トラベクテジン、アブラキサン、TLK 286、AV−299、DN−101、パゾパニブ(pazopanib)、GSK690693、RTA 744、ON 0910.Na、AZD 6244(ARRY−142886)、AMN−107、TKI−258、GSK461364、AZD 1152、エンザスタウリン、バンデタニブ(vandetanib)、ARQ−197、MK−0457、MLN8054、PHA−739358、R−763、AT−9263、FLT−3インヒビター、VEGFRインヒビター、EGFR TKインヒビター、オーロラキナーゼインヒビター、PIK−1モジュレーター、Bcl−2インヒビター、HDACインヒビター、c−METインヒビター、PARPインヒビター、Cdkインヒビター、EGFR TKインヒビター、IGFR−TKインヒビター、抗HGF抗体、PI3キナーゼインヒビター、AKTインヒビター、JAK/STATインヒビター、チェックポイント−1または2インヒビター、病巣接着キナーゼインヒビター(focal adhesion kinase inhibitor)、Mapキナーゼキナーゼ(mek)インヒビター、VEGFトラップ抗体(VEGF trap antibody)、ペメトレキセド、エルロチニブ、ダサタニブ(dasatanib)、ニロチニブ、デカタニブ(decatanib)、パニツムマブ、アムルビシン、オレゴボマブ(oregovomab)、Lep−etu、ノラトレキセド(nolatrexed)、azd2171、バタブリン(batabulin)、オファツムマブ、ザノリムマブ(zanolimumab)、エドテカリン(edotecarin)、テトランドリン(tetrandrine)、ルビテカン、テスミリフェン(tesmilifene)、オブリメルセン、チシリムマブ(ticilimumab)、イピリムマブ(ipilimumab)、ゴッシポール(gossypol)、Bio 111、131−I−TM−601、ALT−110、BIO 140、CC 8490、シレンギチド(cilengitide)、ギマテカン(gimatecan)、IL 13−PE38QQR、INO 1001、IPdR、KRX−0402、ルカントン(lucanthone)、LY 317615、ノイラジアブ(neuradiab)、ビテスパン(vitespan)、Rta 744、Sdx 102、タランパネル(talampanel)、アトラセンタン(atracentan)、Xr 311、ロミデプシン(romidepsin)、ADS−100380、
【0018】
【化1】

ボリノスタット、エトポシド、ゲムシタビン、ドキソルビシン、リポソームドキソルビシン、5’−デオキシ−5−フルオロウリジン、ビンクリスチン、テモゾロミド、ZK−304709、セリシクリブ(seliciclib);PD0325901、AZD−6244、カペシタビン、L−グルタミン酸、N−[4−[2−(2−アミノ−4,7−ジヒドロ−4−オキソ−1H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチル]ベンゾイル]二ナトリウム塩七水和物、カンプトテシン、イリノテカン;イリノテカン、5−フルオロウラシル、およびロイコボリンの組み合わせ;PEG標識イリノテカン、FOLFOXレジメン、タモキシフェン、クエン酸トレミフェン、アナストラゾール、エキセメスタン、レトロゾール、DES(ジエチルスチルベストロール)、エストラジオール、エストロゲン、結合型エストロゲン、ベバシズマブ、IMC−1C11、CHIR−258、
【化2】

);3−[5−(メチルスルホニルピペラジンメチル)−インドリル]−キノロン、バタラニブ、AG−013736、AVE−0005、[D−Ser(Bu t)6,Azgly 10]の酢酸塩(ピロ−Glu−His−Trp−Ser−Tyr−D−Ser(Bu t)−Leu−Arg−Pro−Azgly−NHアセタート(C59841814・(C(式中、x=1〜2.4))、酢酸ゴセレリン、酢酸ロイプロリド、パモ酸トリプトレリン、スニチニブ、リンゴ酸スニチニブ、酢酸メドロキシプロゲステロン、カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、ラロキシフェン、ビカルタミド、フルタミド、ニルタミド、酢酸メゲストロール、CP−724714;TAK−165、HKI−272、エルロチニブ、ラパタニブ(lapatanib)、カネルチニブ(canertinib)、ABX−EGF抗体、エルビタックス、EKB−569、PKI−166、GW−572016、ロナファーニブ(lonafarnib)、
【0019】
【化3】

【0020】
【化4】

BMS−214662、ティピファニブ(tipifarnib);アミホスチン、NVP−LAQ824、スベロイルアナリドヒドロキサム酸(suberoyl analide hydroxamic acid)、バルプロ酸、トリコスタチンA、FK−228、SU11248、ソラフェニブ、KRN951、アミノグルテチミド、アムサクリン、アナグレリド、L−アスパラギナーゼ、カルメット‐ゲラン杆菌(BCG)ワクチン、ブレオマイシン、ブセレリン、ブスルファン、カルボプラチン、カルムスチン、クロラムブシル、シスプラチン、クラドリビン、クロドロネート、シクロホスファミド、シプロテロン、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ジエチルスチルベストロール、エピルビシン、フルダラビン、フルドロコルチゾン、フルオキシメステロン、フルタミド、ヒドロキシ尿素、イダルビシン、イフォスファミド、イマチニブ、ロイコボリン、ロイプロリド、レバミソール、ロムスチン、メクロレタミン、メルファラン、6−メルカプトプリン、メスナ、メトトレキサート、マイトマイシン、ミトタン、ミトキサントロン、ニルタミド、オクトレオチド、オキサリプラチン、パミドロネート、ペントスタチン、プリカマイシン、ポルフィマー、プロカルバジン、ラルチトレキセド、リツキシマブ、ストレプトゾシン、テニポシド、テストステロン、サリドマイド、チオグアニン、チオテパ、トレチノイン、ビンデシン、13−シス−レチノイン酸、フェニルアラニンマスタード、ウラシルマスタード、エストラムスチン、アルトレタミン、フロクスウリジン、5−デオオキシウリジン、シトシンアラビノシド、6−メルカプトプリン(6−mecaptopurine)、デオキシコフォルマイシン、カルシトリオール、バルルビシン、ミトラマイシン、ビンブラスチン、ビノレルビン、トポテカン、ラゾキシン(razoxin)、マリマスタット(marimastat)、COL−3、ネオバスタット(neovastat)、BMS−275291、スクアラミン、エンドスタチン、SU5416、SU6668、EMD121974、インターロイキン−12、IM862、アンギオスタチン、ビタキシン(vitaxin)、ドロロキシフェン、イドキシフェン(idoxyfene)、スピロノラクトン、フィナステリド、シミチジン(cimitidine)、トラスツズマブ、デニロイキンジフチトクス(denileukin diftitox)、ゲフィチニブ、ボルテジミブ(bortezimib)、パクリタキセル、クレモフォール非含有(cremophor−free)パクリタキセル、ドセタキセル、エピチオロンB(epithilone B)、BMS−247550、BMS−310705、ドロロキシフェン、4−ヒドロキシタモキシフェン、ピペンドキシフェン(pipendoxifene)、ERA−923、アルゾキシフェン(arzoxifene)、フルベストラント、アコルビフェン(acolbifene)、ラソフォキシフェン、イドキシフェン、TSE−424、HMR−3339、ZK 186619、トポテカン、PTK787/ZK 222584、VX−745、PD 184352、ラパマイシン、40−O−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシン、テムシロリムス、AP−23573、RAD001、ABT−578、BC−210、LY294002、LY292223、LY292696、LY293684、LY293646、ウォルトマンニン(wortmannin)、ZM336372、L−779,450、PEG−フィルグラスチム、ダルベポエチン、5−フルオロウラシル、エリスロポエチン、顆粒球コロニー刺激因子、ゾレンドロナート(zolendronate)、プレドニゾン、セツキシマブ、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子、ヒストレリン、ペグ化インターフェロンα−2a、インターフェロンα−2a、ペグ化インターフェロンα−2b、インターフェロンα−2b、アザシチジン、PEG−L−アスパラギナーゼ、レナリドマイド、ゲムツズマブ、ヒドロコルチゾン、インターロイキン−11、デクスラゾキサン(dexrazoxane)、アレムツズマブ、オールトランスレチノイン酸、ケトコナゾール、インターロイキン−2、メゲストロール、免疫グロブリン、ナイトロジェンマスタード、メチルプレドニゾロン、イブリツモマブチウキセタン(ibritgumomab tiuxetan)、アンドロゲン、デシタビン、ヘキサメチルメラミン、ベキサロテン、トシツモマブ、三酸化ヒ素、コルチゾン、エジトロナート(editronate)、ミトタン、シクロスポリン、リポソームダウノルビシン、Edwina−アスパラギナーゼ、ストロンチウム89、カソピタント(casopitant)、ネツピタント(netupitant)、NK−1受容体アンタゴニスト、パロノセトロン、アプレピタント、ジフェンヒドラミン、ヒドロキシジン、メトクロプラミド、ロラゼパム、アルプラゾラム、ハロペリドール、ドロペリドール、ドロナビノール、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、プロクロルペラジン、グラニセトロン、オンダンセトロン、ドラセトロン、トロピセトロン、ペグフィルグラスチム、エリスロポエチン、エポエチンアルファ、およびダルベポエチンアルファからなる群から選択される1つまたは複数のメンバーも投与される。本明細書中で考察した本発明のいずれかの1つの実施形態では、IGFBP2レベルを、患者由来のサンプルの放射免疫アッセイ(RIA)、ウェスタンブロット、または酵素免疫測定法(ELISA)を使用して決定する。また、本明細書中で考察した本発明のいずれかの1つの実施形態では、IGFBP2濃度を評価するサンプルは、患者由来の血液または血漿である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(発明の詳細な説明)
本明細書中で考察されるように、IGFBP2レベルは、IGF1Rインヒビターが被験体の体内における細胞(例えば、悪性細胞)中のIGF1R経路を阻害する規模についての非常に有用な薬物動態学的マーカーであることが証明された。このデータは、所与の投薬量のインヒビターの適切性の評価において臨床医に有益な情報を提供する。測定されたIGFBP2レベルを考慮して、臨床医の専門的判断においてIGF1R経路が十分に阻害されないと見なされる場合、投薬量を増加させることができる。投薬量および経路の阻害が十分であると見なされる場合、投薬量を維持することができる。経路阻害における投薬量が非常に多いと見なされる場合、投薬量を減少させることができる。
【0022】
一連のIGF1Rインヒビター(例えば、本明細書中で考察される抗IGF1R抗体)治療計画中に被験体の血中のIGFBP2レベルが少なくとも51%(例えば、少なくとも52%、少なくとも53%、少なくとも54%、少なくとも55%、少なくとも56%、少なくとも57%、少なくとも58%、少なくとも59%、少なくとも60%、少なくとも61%、少なくとも62%、少なくとも63%、少なくとも64%、少なくとも65%、少なくとも66%、少なくとも67%、少なくとも68%、少なくとも69%、少なくとも70%、少なくとも71%、少なくとも72%、少なくとも73%、少なくとも74%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%)減少する時点で、被験体の体内の受容体は、インヒビターで本質的に飽和されると判断した。上記時点は、51%を、IGF1Rの発現または活性によって媒介される任意の疾患のIGF1Rインヒビターでの処置における非常に有用な薬物動態学的目安とする。上記で考察された51%の目安または任意の目安の比率(例えば、少なくとも60%、少なくとも70%など)を、本明細書中で考察した任意の方法と組み合わせて目安として使用することができる。任意のかかる実施形態は、本発明の一部を形成する。
【0023】
さらに、本発明の態様は、患者がIGFBP2レベルの上昇を示すかどうかの決定を含む。本明細書中で考察されるように、患者におけるIGFBP2レベルは、腫瘍サイズと相関した:より高いIGFBP2レベルは、巨大な腫瘍サイズに相関し、逆もまた同様である。
【0024】
用語「インスリン様成長因子結合タンパク質2」、「IGFBP−2」、「IBP−2」、または「IGF結合タンパク質2」は、当該分野で周知である。本発明の1つの実施形態では、IGFBP2はヒトIGFBP2であり、例えば、以下のアミノ酸配列を含む。
【0025】
【化5】

UniProtKB/Swiss−Prot受託番号P18065、Genbank受託番号NP−000588;受託番号IPI00297284.1およびM35410、ならびにEMBL受託番号A09809も参照のこと。
【0026】
用語「IGF1R」または「インスリン様成長因子−1受容体」などには、任意のIGF1R種(例えば、ヒトIGF1R)が含まれる。
【0027】
1つの実施形態では、IGF1R(例えば、ヒトIGF1R)に「特異的に」結合する抗体またはその抗原結合フラグメントは、約10−8M、10−7M、もしくはそれ未満の数値のKdで結合するか、あるいは、本発明の1つの実施形態では、Biacore測定による約1.28×10−10Mもしくはより低い数値のKdまたはKinExA測定による約2.05×10−12もしくはより低い数値のKdで結合する。別の実施形態では、ヒトIGF1Rに「特異的に」結合する抗体は、ヒトIGF1Rに排他的に結合し、他のタンパク質(例えば、非ヒトIGF1R)に結合しない。
【0028】
IGF1Rインヒビター
用語「IGF1Rインヒビター」または「IGF1Rアンタゴニスト」などには、管理者(研究者、医師、または獣医など)によって追求される組織、系、被験体、または患者の生物学的応答または医学的応答(癌(例えば、腫瘍成長)の徴候、症状、および/または臨床上の兆候の任意の測定可能な緩和および/または癌(例えば、神経芽細胞腫)の進行または転移の任意の程度への防止、遅延、または停止が含まれる)を誘発する、発現、リガンド結合(例えば、IGF−1および/またはIGF−2への結合)、キナーゼ活性(例えば、自己リン酸化活性)、またはIGF1Rの任意の他の生物活性(例えば、足場非依存性細胞増殖の媒介)を減少させる任意の物質が含まれる。
【0029】
本発明の1つの実施形態では、本発明の方法において患者に投与されるIGF1Rインヒビターは、インスリン様成長因子−1受容体(例えば、ヒトIGF1R)またはその任意の可溶性フラグメントに特異的に結合する任意の単離抗体またはその抗原結合フラグメント(例えば、モノクローナル抗体(例えば、完全なヒトモノクローナル抗体)、ポリクローナル抗体、二重特異性抗体、Fab抗体フラグメント、F(ab)抗体フラグメント、Fv抗体フラグメント(例えば、VHまたはVL)、単鎖Fv抗体フラグメント、dsFv抗体フラグメント、ヒト化抗体、キメラ抗体、または抗イディオタイプ抗体)(Burtrum et.al Cancer Research 63:8912−8921(2003);仏国特許出願FR2834990、FR2834991、およびFR2834900、ならびにPCT出願公開番号WO03/100008号;WO03/59951号;WO04/71529号;WO03/106621号;WO04/83248号;WO04/87756,WO05/16970号;およびWO02/53596号のいずれかに開示のものなど)である。
【0030】
本発明の1つの実施形態では、本発明の方法において患者に投与されるIGF1Rインヒビターは、成熟19D12/15H12軽鎖(LC)−C、D、E、またはF、および成熟19D12/15H12重鎖(HC)−AまたはB(例えば、成熟LCF/成熟HCA)を含む単離抗インスリン様成長因子−1受容体(IGF1R)抗体である。本発明の1つの実施形態では、本発明の方法において患者に投与されるIGF1Rインヒビターは、19D12/15H12軽鎖−C、D、E、またはFおよび/または19D12/15H12重鎖−AまたはBの1つまたは複数の相補性決定領域(CDR)(例えば、3つ全ての軽鎖CDRおよび3つ全ての重鎖CDR)を含むIGF1Rに特異的に結合する単離抗体である。
【0031】
本発明のいくつかの抗体鎖のアミノ酸配列およびヌクレオチド配列を、以下に示す。点線の下線を引いた文字は、シグナルペプチドを示す。実線の下線を引いた文字は、CDRを示す。印のない文字は、フレームワーク領域を示す。成熟フラグメントまたはプロセシングされたフラグメントは、シグナルペプチドを欠く(かかる成熟フラグメントおよびかかる成熟フラグメントを含む抗体またはその抗原結合フラグメントは、それらの使用と共に本発明の一部を形成する)。
【0032】
【化6】

【0033】
【化7】

【0034】
【化8】

【0035】
【化9】

【0036】
【化10】

15H12/19D12軽鎖および重鎖に作動可能に連結されたCMVプロモーターを含むプラスミドを含む細胞株は、2003年5月21日にAmerican Type Culture Collection(ATCC);10801 University Boulevard;Manassas,Virginia.20110−2209に寄託されている。細胞株についての寄託名およびATCC受託番号を以下に示す。
【0037】
【化11】

ATCCに寄託された細胞株へのアクセスにおける全ての拘束は、特許付与の際に解除されるであろう。本発明は、ATCCに寄託された任意の上記プラスミド中に配置した任意の軽鎖および/または重鎖免疫グロブリン鎖またはその成熟フラグメントを含む抗IGF1R抗体およびその抗原結合フラグメントを含む方法および組成物(例えば、本明細書中に開示のいずれか)を含む。
【0038】
本発明の1つの実施形態では、IGF1Rインヒビターは、1つまたは複数(例えば、3つ)の以下のCDR配列を含む単離抗体またはその抗原結合フラグメントである:
【0039】
【化12】

例えば、本発明の1つの実施形態では、軽鎖免疫グロブリンは3つのCDRを含み、そして/または重鎖免疫グロブリンは3つのCDRを含む。
【0040】
1つの実施形態では、ヒトIGF1Rに「特異的に」結合する抗体は、約10−8M、10−7M、またはそれ未満の数値のKdで結合するか、あるいは本発明の1つの実施形態では、Biacore測定による約1.28×10−10Mもしくはより低い数値のKd、またはKinExA測定による約2.05×10−12もしくはより低い数値のKdで結合する。別の実施形態では、ヒトIGF1Rに「特異的に」結合する抗体は、ヒトIGF1Rに排他的に結合し、有意なレベルまたは検出可能なレベルで他のタンパク質に結合しない。
【0041】
本発明の1つの実施形態では、本発明の方法において患者に投与されるIGF1Rインヒビターは、公開国際出願番号WO2002/53596号(その全体が本明細書中で参考として援用される)に記載の任意の軽鎖免疫グロブリンおよび/または重鎖免疫グロブリンを含む。例えば、1つの実施形態では、抗体は、WO2002/53596号に記載の配列番号2、6、10、14、18、22、47、および51からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、および/またはWO2002/53596号に記載の配列番号4、8、12、16、20、24、45、および49からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。1つの実施形態では、抗体は、WO2002/53596号中の抗体2.12.1;2.13.2;2.14.3;3.1.1;4.9.2;および4.17.3から選択される軽鎖および/または重鎖を含む。
【0042】
本発明の1つの実施形態では、本発明の方法において患者に投与することができるIGF1Rインヒビターは、公開国際出願番号WO2003/59951号(その全体が本明細書中で参考として援用される)に記載の任意の軽鎖免疫グロブリンおよび/または重鎖免疫グロブリンを含む。例えば、1つの実施形態では、抗体は、WO2003/59951号に記載の配列番号54、61、および65からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、および/またはWO2003/59951号に記載の配列番号69、75、79、および83からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。
【0043】
本発明の1つの実施形態では、本発明の方法において患者に投与することができるIGF1Rインヒビターは、公開国際出願番号WO2004/83248号(その全体が本明細書中で参考として援用される)に記載の任意の軽鎖免疫グロブリンおよび/または重鎖免疫グロブリンを含む。例えば、1つの実施形態では、抗体は、WO2004/83248号に記載の配列番号109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、141、および143からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、および/またはWO2004/83248号に記載の配列番号108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、および142からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。1つの実施形態では、抗体は、WO2004/83248号中のPINT−6A1;PINT−7A2;PINT−7A4;PINT−7A5;PINT−7A6;PINT−8A1;PINT−9A2;PINT−11A1;PINT−11A2;PINT−11A3;PINT−11A4;PINT−11A5;PINT−11A7;PINT−12A1;PINT−12A2;PINT−12A3;PINT−12A4、およびPINT−12A5から選択される軽鎖および/または重鎖を含む。
【0044】
本発明の1つの実施形態では、本発明の方法において患者に投与することができるIGF1Rインヒビターは、公開国際出願番号WO2003/106621号(その全体が本明細書中で参考として援用される)に記載の任意の軽鎖免疫グロブリンおよび/または重鎖免疫グロブリンを含む。例えば、1つの実施形態では、抗体は、WO2003/106621号に記載の配列番号8〜12、58〜69、82〜86、90、94、96、98からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、および/またはWO2003/106621号に記載の配列番号7、13、70〜81、87、88、92からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。
【0045】
本発明の1つの実施形態では、本発明の方法において患者に投与することができるIGF1Rインヒビターは、公開国際出願番号WO2004/87756号(その全体が本明細書中で参考として援用される)に記載の任意の軽鎖免疫グロブリンおよび/または重鎖免疫グロブリンを含む。例えば、1つの実施形態では、抗体は、WO2004/87756号に記載の配列番号2のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、および/またはWO2004/87756号に記載の配列番号1のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。
【0046】
本発明の1つの実施形態では、本発明の方法において患者に投与することができるIGF1Rインヒビターは、公開国際出願番号WO2005/16970号(その全体が本明細書中で参考として援用される)に記載の任意の軽鎖免疫グロブリンおよび/または重鎖免疫グロブリンを含む。例えば、1つの実施形態では、抗体は、WO2005/16970号に記載の配列番号6または10のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、および/またはWO2005/16970号に記載の配列番号2のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。
【0047】
本発明の1つの実施形態では、本発明の抗IGF1R抗体またはその抗原結合フラグメントは、以下から選択されるアミノ酸配列を含む免疫グロブリン重鎖可変領域を含む:
【0048】
【化13】

本発明の1つの実施形態では、本発明の抗IGF1R抗体またはその抗原結合フラグメントは、以下から選択されるアミノ酸配列を含む免疫グロブリン軽鎖可変領域を含む:
【0049】
【化14】

本発明の1つの実施形態では、抗IGF1R抗体は、以下のアミノ酸配列を含む軽鎖免疫グロブリンまたはその成熟フラグメント(すなわち、シグナル配列を欠く)もしくはその可変領域:
【0050】
【化15】

を含む。
【0051】
本発明の1つの実施形態では、シグナル配列は、配列番号25〜28のアミノ酸1〜22である。本発明の1つの実施形態では、成熟可変領域に下線を引いている。本発明の1つの実施形態では、CDRを、太字/イタリック体で示す。本発明の1つの実施形態では、本発明の抗IGF1R抗体またはその抗原結合フラグメントは、上記の1つまたは複数のCDR(例えば、3つの軽鎖CDR)を含む。
【0052】
本発明の1つの実施形態では、抗IGF1R抗体は、以下のアミノ酸を含む重鎖免疫グロブリンまたはその成熟フラグメント(すなわち、シグナル配列を欠く)もしくはその可変領域:
【0053】
【化16】

を含む。
【0054】
本発明の1つの実施形態では、シグナル配列は、配列番号29〜32のアミノ酸1〜19である。本発明の1つの実施形態では、成熟可変領域に下線を引いている。本発明の1つの実施形態では、本発明の抗IGF1R抗体またはその抗原結合フラグメントは、上記の1つまたは複数のCDR(例えば、3つの軽鎖CDR)を含む。
【0055】
本発明の1つの実施形態では、抗IGF1R抗体は、それぞれ、配列番号13〜18のいずれかのアミノ酸配列を含む重鎖可変領域と対合した配列番号19〜24のいずれかのアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。本発明の1つの実施形態では、抗IGF1R抗体は、配列番号29または30のいずれかのアミノ酸配列を含む重鎖可変領域と対合した配列番号25または26のいずれかのアミノ酸配列を含む成熟軽鎖可変領域を含む。本発明の1つの実施形態では、抗IGF1R抗体は、配列番号31または32のいずれかのアミノ酸配列を含む重鎖可変領域と対合した配列番号27または28のいずれかのアミノ酸配列を含む成熟軽鎖可変領域を含む。
【0056】
本発明の1つの実施形態では、本発明の抗IGF1R抗体またはその抗原結合フラグメントは、2.12.1 fxの免疫グロブリン重鎖(配列番号33):
【0057】
【化17】

または成熟フラグメントもしくは可変領域を含む(本発明の1つの実施形態では、リーダー配列に下線を引いている;本発明の1つの実施形態では、CDRを、太字/イタリック体で示す)。
【0058】
本発明の1つの実施形態では、本発明の抗IGF1R抗体またはその抗原結合フラグメントは、2.12.1 fxのアミノ酸20〜470(配列番号33)を含む。
【0059】
本発明の1つの実施形態では、本発明の抗IGF1R抗体またはその抗原結合フラグメントは、2.12.1 fxの成熟免疫グロブリン重鎖可変領域(配列番号33のアミノ酸20〜144:または配列番号34):
【0060】
【化18】

を含む。
【0061】
本発明の1つの実施形態では、本発明の抗IGF1R抗体またはその抗原結合フラグメントは、2.12.1 fxの免疫グロブリン軽鎖(配列番号35):
【0062】
【化19】

または成熟フラグメントもしくは可変領域を含む(本発明の1つの実施形態では、リーダー配列に下線を引いている;本発明の1つの実施形態では、CDRを、太字/イタリック体で示す)。
【0063】
本発明の1つの実施形態では、本発明の抗IGF1R抗体またはその抗原結合フラグメントは、2.12−1 fxのアミノ酸23〜236(配列番号35)を含む。
【0064】
本発明の1つの実施形態では、本発明の抗IGF1R抗体またはその抗原結合フラグメントは、2.12.1 fxの成熟免疫グロブリン軽鎖可変領域(配列番号35のアミノ酸23〜130;配列番号36):
【0065】
【化20】

を含む。
【0066】
本発明の1つの実施形態では、抗IGF1R抗体またはその抗原結合フラグメントは、2.12.1 fxのアミノ酸23〜236(配列番号35)を含むかこれらからなる免疫グロブリン軽鎖、および2.12.1 fxのアミノ酸20〜470(配列番号33)を含むかこれらからなる免疫グロブリン重鎖を含むかこれらからなる。
【0067】
本発明の1つの実施形態では、抗IGF1R抗体またはその抗原結合フラグメントは、上記の1つまたは複数の2.12.1 fxのCDR(例えば、3つの軽鎖CDRおよび/または3つの重鎖CDR)を含む。
【0068】
本発明の1つの実施形態では、本発明の抗IGF1R抗体もしくはその抗原結合フラグメントまたはその抗原結合フラグメントは、以下のヒト化7C10免疫グロブリン軽鎖可変領域;バージョン1(配列番号37)を含む。
【0069】
【化21】

本発明の1つの実施形態では、本発明の抗IGF1R抗体またはその抗原結合フラグメントは、以下のヒト化7C10免疫グロブリン軽鎖可変領域;バージョン2(配列番号38)を含む。
【0070】
【化22】

本発明の1つの実施形態では、本発明の抗IGF1R抗体またはその抗原結合フラグメントは、以下のヒト化7C10免疫グロブリン重鎖可変領域;バージョン1(配列番号39)を含む。
【0071】
【化23】

本発明の1つの実施形態では、本発明の抗IGF1R抗体またはその抗原結合フラグメントは、以下のヒト化7C10免疫グロブリン重鎖可変領域;バージョン2(配列番号40)を含む。
【0072】
【化24】

本発明の1つの実施形態では、本発明の抗IGF1R抗体またはその抗原結合フラグメントは、以下のヒト化7C10免疫グロブリン重鎖可変領域;バージョン3(配列番号41)を含む。
【0073】
【化25】

本発明の1つの実施形態では、本発明の抗IGF1R抗体またはその抗原結合フラグメントは、以下のA12免疫グロブリン重鎖可変領域(配列番号42)を含む。
【0074】
【化26】

本発明の1つの実施形態では、本発明の抗IGF1R抗体またはその抗原結合フラグメントは、以下のA12免疫グロブリン軽鎖可変領域(配列番号43):
【0075】
【化27】

または(配列番号106):
【0076】
【化28】

を含む。
【0077】
本発明の1つの実施形態では、本発明の抗IGF1R抗体またはその抗原結合フラグメントは、以下の1A免疫グロブリン重鎖可変領域(配列番号44):
【0078】
【化29】

(任意選択的に1つまたは複数の以下の変異体が含まれる:R30、S30、N31、S31、Y94、H94、D104、E104)
を含む。
【0079】
本発明の1つの実施形態では、本発明の抗IGF1R抗体またはその抗原結合フラグメントは、以下の1A免疫グロブリン軽鎖可変領域(配列番号45):
【0080】
【化30】

(任意選択的に1つまたは複数の以下の変異体が含まれる:P96、I96、P100、Q100、R103、K103、V104、L104、D105、E105)
を含む。
【0081】
本発明の1つの実施形態では、本発明の抗IGF1R抗体またはその抗原結合フラグメントは、以下の単鎖抗体(fv)8A1(配列番号46)を含む。
【0082】
【化31】

本発明の1つの実施形態では、本発明の抗IGF1R抗体またはその抗原結合フラグメントは、以下の単鎖抗体(fv)9A2(配列番号47)を含む。
【0083】
【化32】

本発明の1つの実施形態では、本発明の抗IGF1R抗体またはその抗原結合フラグメントは、以下の単鎖抗体(fv)11A4(配列番号48)を含む。
【0084】
【化33】

本発明の1つの実施形態では、本発明の抗IGF1R抗体またはその抗原結合フラグメントは、以下の単鎖抗体(fv)7A4(配列番号49)を含む。
【0085】
【化34】

本発明の1つの実施形態では、本発明の抗IGF1R抗体またはその抗原結合フラグメントは、以下の単鎖抗体(fv)11A1(配列番号50)を含む。
【0086】
【化35】

本発明の1つの実施形態では、本発明の抗IGF1R抗体またはその抗原結合フラグメントは、以下の単鎖抗体(fv)7A6(配列番号51)を含む。
【0087】
【化36】

本発明の1つの実施形態では、本発明の抗IGF1R抗体またはその抗原結合フラグメント(例えば、重鎖または軽鎖免疫グロブリン)は、
【0088】
【化37】

からなる群から選択される1つまたは複数の相補性決定領域(CDR)を含む。
【0089】
本発明の1つの実施形態では、本発明の抗IGF1R抗体またはその抗原結合フラグメントは、
【0090】
【化38】

【0091】
【化39】

からなる群から選択される重鎖免疫グロブリン可変領域、および/または
【0092】
【化40】

【0093】
【化41】

【0094】
【化42】

からなる群から選択される軽鎖免疫グロブリン可変領域を含む。
【0095】
本発明の範囲には、患者に抗インスリン様成長因子受容体−1(IGF1R)抗体を投与し、この抗体の可変領域を、任意の免疫グロブリン定常領域に連結する方法が含まれる。1つの実施形態では、軽鎖可変領域をκ鎖定常領域に連結する。1つの実施形態では、重鎖可変領域をγ1,γ2,γ3、またはγ4鎖定常領域に連結する。本明細書中に記載の任意の免疫グロブリン可変領域を、本発明の実施形態では、任意の上記定常領域に連結することができる。
【0096】
さらに、本発明の範囲には、Chothia et al.,J.Mol.Biol.186:651−663(1985);Novotny and Haber,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 82:4592−4596(1985)またはKabat,E.A.et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest,National Institutes of Health,Bethesda,Md.,(1987)に記載の任意の方法によって同定される本明細書中に記載の任意の軽鎖免疫グロブリンまたは重鎖免疫グロブリンの1つまたは複数のCDR(3つの軽鎖CDRおよび/または3つの重鎖CDR)および/またはフレームワーク領域を含む任意の抗体または抗体フラグメントが含まれる。
【0097】
本発明の1つの実施形態では、本明細書中で使用する場合、用語「モノクローナル抗体」は、実質的に均一な抗体の集団から得た抗体をいう(すなわち、その集団を構成する個々の抗体は、より少ない量で存在し得る可能な自然発生的な変異を除いて同一である)。モノクローナル抗体は高度に特異的であり、単一の抗原部位に向けられる。モノクローナル抗体は、他の免疫グロブリンで本質的に汚染されていないハイブリドーマ培養によって合成することができるという点で有利である。修飾語「モノクローナル」は、実質的に均一な抗体の集団に共通する抗体の特徴を示し、任意の特定の方法による抗体の産生を必要とすると解釈されるべきではない。上記のように、本発明で使用すべきモノクローナル抗体を、Kohler,et al.,(1975)Nature 256;495に記載のハイブリドーマ法によって作製することができる。
【0098】
本発明の1つの実施形態では、ポリクローナル抗体は、1つまたは複数の他の同一でない抗体の間またはその存在下で産生された抗体である。一般に、ポリクローナル抗体は、同一でない抗体を産生したいくつかの他のBリンパ球の存在下でBリンパ球から産生される。通常、ポリクローナル抗体は、免疫化動物から直接得られる。
【0099】
本発明の1つの実施形態では、二重特異性抗体または二機能性抗体は、2つの異なる重鎖/軽鎖および2つの異なる結合部位を有する人工ハイブリッド抗体である。二重特異性抗体を、種々の方法(ハイブリドーマの融合またはFab’フラグメントの連結が含まれる)によって産生することができる。例えば、Songsivilai,et al.,(1990)Clin.Exp.Immunol.79:315−321,Kostelny,et al.,(1992)J Immunol.148:1547−1553を参照のこと。さらに、二重特異性抗体を、「ダイアボディ(diabody)」(Holliger,et al.,(1993)Proc.Nat.Acad.Sci.USA 90:6444−6448)または「ヤヌシン(Janusin)」(Traunecker,et al.,(1991)EMBO J.10:3655−3659およびTraunecker,et al.,(1992)Int.J.Cancer Suppl.7:51−52)として形成することができる。
【0100】
本発明の1つの実施形態では、用語「完全ヒト抗体」は、ヒト免疫グロブリンタンパク質配列のみを含む抗体をいう。完全ヒト抗体は、マウス、マウス細胞、またはマウス細胞由来のハイブリドーマ中で産生される場合、一定のマウス炭水化物鎖を含むことができる。同様に、「マウス抗体」は、マウス免疫グロブリンタンパク質配列のみを含む抗体をいう。
【0101】
本発明は、「キメラ抗体」(本発明の1つの実施形態では、別のヒトまたは非ヒト種(例えば、マウス、ウマ、ウサギ、イヌ、ウシ、ニワトリ)由来の抗体領域(例えば、定常領域)と融合またはキメラ化した本発明の可変領域を含む抗体)を含む。これらの抗体を使用して、非ヒト種中のIGF1Rの発現または活性を調節することができる。
【0102】
「単鎖Fv」または「sFv」抗体フラグメントは、本発明の1つの実施形態では、抗体のVドメインおよびVドメインを有し、これらのドメインは、単一ポリペプチド鎖中に存在する。一般に、sFvポリペプチドは、さらに、VとVドメインとの間にポリペプチドリンカーをさらに含み、そのポリペプチドリンカーは、sFvが抗原結合のための所望の構造を形成することを可能にする。単鎖抗体の産生のために記載された技術(米国特許第5,476,786号;5,132,405号、および4,946,778号)を適応して、抗IGF1R特異的単鎖抗体を産生することができる。sFvの概説については、Pluckthun in The Pharmacology of Monoclonal Antibodies,vol.113,Rosenburg and Moore eds.Springer−Verlag,N.Y.,pp.269−315(1994)を参照のこと。
【0103】
本発明の1つの実施形態では、「ジスルフィド安定化Fvフラグメント」および「dsFv」は、ジスルフィド架橋によって連結された可変重鎖(V)および可変軽鎖(V)を含む免疫グロブリンをいう。
【0104】
本発明の範囲内の抗体の抗原結合フラグメントには、F(ab)フラグメントも含まれ、これを、本発明の1つの実施形態では、IgGの酵素切断(例えば、ペプシン)によって産生することができる。Fabフラグメントを、例えば、ジチオトレイトールまたはメルカプトエチルアミンでのF(ab)の還元によって産生することができる。Fabフラグメントは、本発明の1つの実施形態では、ジスルフィド架橋によってV−CH1鎖に付加されるV−C鎖である。F(ab)フラグメントは、本発明の1つの実施形態では、2つのFabフラグメントであり、さらに、2つのジスルフィド架橋によって付加する。F(ab)分子のFab部分には、本発明の1つの実施形態では、Fc領域の一部が含まれ、この間にジスルフィド架橋が存在する。
【0105】
本発明の1つの実施形態では、Fvフラグメントは、V領域またはV領域である。
【0106】
免疫グロブリンは、その重鎖の定常ドメインのアミノ酸配列に依存して、異なるクラスに割り当てられ得る。免疫グロブリンには、少なくとも5つの主なクラス(IgA、IgD、IgE、IgG、およびIgM)が存在し、これらのうちのいくつかを、サブクラス(アイソタイプ)(例えば、IgG−1、IgG−2、IgG−3、およびIgG−4;IgA−1およびIgA−2)にさらに分類することができる。本明細書中で考察するように、任意のかかる抗体またはその抗原結合フラグメントは、本発明の範囲内である。
【0107】
本発明の抗IGF1R抗体を、本発明の1つの実施形態では、化学的部分に結合することができる。化学的部分は、とりわけ、ポリマー、放射性核種、または細胞傷害因子であり得る。本発明の1つの実施形態では、化学的部分は、被験体の体内の抗体またはその抗原結合フラグメントの半減期を増加させるポリマーである。適切なポリマーには、ポリエチレングリコール(PEG)(例えば、分子量が2kDa、5kDa、10kDa、12kDa、20kDa、30kDa、または40kDaのPEG)、デキストラン、およびモノメトキシポリエチレングリコール(mPEG)が含まれるが、これらに限定されない。Lee,et al.,(1999)(Bioconj.Chem.10:973−981)は、PEG結合体化単鎖抗体を開示している。Wen,et al.,(2001)(Bioconj.Chem.12:545−553)は、放射性金属キレート剤(ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA))に結合するPEGとの結合体化抗体を開示する。
【0108】
本発明の抗体および抗体フラグメントを、本発明の1つの実施形態では、
【0109】
【化43】

などの標識と結合することができる。
【0110】
本発明の抗体および抗体フラグメントを、本発明の1つの実施形態では、蛍光標識または化学発光標識(希土類キレート、フルオレセインおよびその誘導体、ローダミンおよびその誘導体、イソチオシアナート、フィコエリトリン、フィコシアニン、アロフィコシアニン、o−フタルアルデヒド、フルオレサミン、152Eu、ダンシル、ウンベリフェロン、ルシフェリン、ルミナール(lumuinal)標識、イソルミナール標識、芳香族アクリジニウムエステル標識、イミダゾール標識、アクリジニウム(acridimium)塩標識、シュウ酸エステル標識、エクオリン標識、2,3−ジヒドロフタラジンジオン、ビオチン/アビジン、スピン標識、および安定なフリーラジカルなどのフルオロフォアが含まれる)と結合することもできる。
【0111】
抗体および抗体フラグメントを、本発明の1つの実施形態では、ジフテリア毒素(diptheria toxin)、Pseudomonas aeruginosa外毒素A鎖、リシンA鎖、アブリンA鎖、モデッシン(modeccin)A鎖、α−サルシン、Aleurites fordiiタンパク質および化合物(例えば、脂肪酸)、ジアンチン(dianthin)タンパク質、Phytoiacca americanaタンパク質PAPI、PAPII、およびPAP−S、momordica charantiaインヒビター、クルシン(curcin)、クロチン(crotin)、saponaria officinalisインヒビター、ミトゲリン(mitogellin)、リストリクトシン(restrictocin)、フェノマイシン(phenomycin)、およびエノマイシン(enomycin)などの細胞傷害因子に結合することもできる。
【0112】
本発明の抗体またはその抗原結合フラグメントの種々の部分への結合について当該分野で公知の任意の方法(Hunter,et al.,(1962)Nature 144:945;David,et al.,(1974)Biochemistry 13:1014;Pain,et al.,(1981)J.Immunol.Meth.40:219;およびNygren,J.,(1982)Histochem.and Cytochem.30:407によって記載された方法が含まれる)を使用することができる。抗体を結合体化するための方法は、慣例的であり、当該分野で非常に周知である。
【0113】
本発明の1つの実施形態では、IGF1Rインヒビターは、
【0114】
【化44】

である。
【0115】
抗体の生成
任意の適切な方法を使用して、IGF1Rを阻害するための所望の生物学的性質を有する抗体を誘発することができる。種々の哺乳動物宿主(マウス、げっ歯類、霊長類、ヒトなど)からモノクローナル抗体(mAb)を調製することが所望され得る。かかるモノクローナル抗体の調製技術の説明を、例えば、Stites,et al.(eds.)BASIC AND CLINICAL IMMUNOLOGY(4th ed.)Lange Medical Publications,Los Altos,CAおよびその参考文献;Harlow and Lane(1988)ANTIBODIES:A LABORATORY MANUAL CSH Press;Goding(1986)MONOCLONAL ANTIBODIES:PRINCIPLES AND PRACTICE(2d ed.)Academic Press,New York,N.Y.に見出すことができる。したがって、モノクローナル抗体を、当業者に周知の種々の技術によって得ることができる。典型的には、所望の抗原で免疫化した動物由来の脾臓細胞は、一般に、骨髄腫細胞との融合によって免疫化される。Kohler and Milstein(1976)Eur.J.Immunol.6:511−519を参照のこと。別の免疫化方法には、エプスタイン・バーウイルス、癌遺伝子、もしくはレトロウイルスでの形質転換または当該分野で公知の他の方法が含まれる。例えば、Doyle,et al.(eds.1994 and periodic supplements)CELL AND TISSUE CULTURE:LABORATORY PROCEDURES,John Wiley and Sons,New York,N.Y.を参照のこと。単一の不死化細胞から惹起したコロニーを、抗原に対する所望の特異性および親和性の抗体の産生についてスクリーニングし、かかる細胞によって産生されたモノクローナル抗体の収率を、種々の技術(脊椎動物宿主の腹腔への注射が含まれる)によって増強することができる。あるいは、例えば、Huse,et al.(1989)Science 246:1275−1281によって概説された一般的プロトコールに従い、ヒトB細胞由来のDNAライブラリーのスクリーニングによってモノクローナル抗体またはその結合フラグメントをコードするDNA配列を単離することができる。
【0116】
また、組換え免疫グロブリンを産生することができるか(Cabillyの米国特許第4,816,567号およびQueen et al.(1989)Proc.Nat’l Acad.Sci.USA 86:10029−10033を参照のこと)、トランスジェニックマウス中で作製することができる(Mendez et al.(1997)Nature Genetics 15:146−156を参照のこと)。キメラ抗体、ヒト化抗体、およびヒト抗体のさらなる産生方法は、当該分野で周知である。例えば、Queen et alに発行された米国特許第5,530,101号、Winter et alに発行された米国特許第5,225,539号、Boss et alに発行された米国特許第4,816,397号(全て、その全体が本明細書中で参考として援用される)を参照のこと。
【0117】
本発明の抗体の発現のための宿主として利用可能な哺乳動物細胞株は当該分野で周知であり、American Type Culture Collection(ATCC)から利用可能な多数の不死化細胞株が含まれる。これらには、とりわけ、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、NSO、SP2細胞、HeLa細胞、ベビーハムスター腎臓(BHK)細胞、サル腎臓細胞(COS)、ヒト肝細胞癌細胞(例えば、Hep G2)、A549細胞、3T3細胞、HEK−293細胞、および多数の他の細胞株が含まれる。哺乳動物宿主細胞には、ヒト、マウス、ラット、イヌ、サル、ブタ、ヤギ、ウシ、ウマ、およびハムスターの細胞が含まれる。特に好ましい細胞株を、どの細胞株が高い発現レベルを有するかを決定することによって選択する。使用することができる他の細胞株は、昆虫細胞株(Sf9など)、両生類細胞、細菌細胞、植物細胞、および真菌細胞である。重鎖またはその抗原結合部分および/または軽鎖および/またはその抗原結合部分をコードする組換え発現ベクターを哺乳動物宿主細胞に導入する場合、宿主細胞中の抗体の発現、または、本発明の実施形態において、宿主細胞が増殖する培養培地中の抗体の分泌、を可能にするために十分な期間の間宿主細胞を培養することにより、抗体が産生される。
【0118】
標準的なタンパク質精製方法を使用して、抗体を培養培地から回収することができる。さらに、産生細胞株からの本発明の抗体(または抗体由来の他の部分)の発現を、多数の公知の技術を使用して増強することができる。例えば、グルタミンシンセターゼ遺伝子発現系(GS系)は、一定の条件下での発現を増強するための一般的なアプローチである。GS系は、欧州特許第0 216 846号、0 256 055号、および0 323 997号、ならびに欧州特許出願番号89303964.4号に関連して考察されている。
【0119】
異なる細胞株によるかトランスジェニック動物中に発現された抗体はグリコシル化が相互に異なるようである。しかし、本明細書中に提供された核酸分子によってコードされるか、本明細書中に提供されたアミノ酸配列を含む全ての抗体は、抗体のグリコシル化と無関係に本発明の一部である。
【0120】
抗IGF1R抗体またはその抗原結合フラグメントの産生に有用な都合の良いプラスミド系は、公開された米国特許出願番号US2005/0176099号(WO2005/47512号も参照のこと)に記載されている。
【0121】
さらなる化学療法
本発明の範囲には、さらなる化学療法薬または手順を組み合わせた、例えば、本明細書中で考察したIGF1Rインヒビターの投与によるIGF1Rを発現する腫瘍の治療方法が含まれる。さらなる化学療法薬は、投与される個体の有利な生理学的応答を誘発する任意の薬剤を含む。例えば、この薬剤は、投与される被験体内の疾患の症状または原因を緩和または除去する。さらなる化学療法薬には、任意の抗癌化学療法薬が含まれる。抗癌療法薬は、例えば、投与される被験体内の症状または原因を緩和または除去する任意の薬剤である。
【0122】
本発明の1つの実施形態では、さらなる化学療法薬は、1つまたは複数のエトポシド(VP−16;
【0123】
【化45】

ゲムシタビン(
【0124】
【化46】

)、米国特許出願番号2004/0209878A1号に開示された任意の化合物(例えば、
【0125】
【化47】

によって示されるコア構造を含む)、またはドキソルビシン(
【0126】
【化48】

)(CaelyxまたはDoxil(登録商標)(ドキソルビシンHClリポソーム注射液;Ortho Biotech Products L.P;Raritan,NJが含まれる)である。Doxil(登録商標)は、N−(カルボニル−メトキシポリエチレングリコール 2000)−1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミンナトリウム塩(MPEG−DSPE)、完全に水素化されたダイズホスファチジルコリン(HSPC)、およびコレステロールから構成されるSTEALTH(登録商標)リポソームキャリア中にドキソルビシンを含む。
【0127】
本発明の1つの実施形態では、さらなる化学療法薬は、1つまたは複数の5’−デオキシ−5−フルオロウリジン(
【0128】
【化49】

);ビンクリスチン(
【0129】
【化50】

);またはテモゾロミド(
【0130】
【化51】

)である。
【0131】
本発明の1つの実施形態では、さらなる化学療法薬は、1つまたは複数の任意のCDKインヒビター(例えば、ZK−304709、セリシクリブ(R−ロスコビチン)(
【0132】
【化52】

))または任意のMEKインヒビター(例えば、PD0325901(
【0133】
【化53】

)、AZD−6244;カペシタビン(5’−デオキシ−5−フルオロ−N−[(ペンチルオキシ)カルボニル]−シチジン);またはL−グルタミン酸,N−[4−[2−(2−アミノ−4,7−ジヒドロ−4−オキソ−1H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチル]ベンゾイル]二ナトリウム塩七水和物(
【0134】
【化54】

);ペメトレキセド二ナトリウム七水和物))である。
【0135】
本発明の1つの実施形態では、さらなる化学療法薬は、1つまたは複数のカンプトテシン
【0136】
【化55】

またはイリノテカン
【0137】
【化56】

である。
【0138】
本発明の1つの実施形態では、さらなる化学療法薬は、FOLFOXレジメン(注入投与用フルオロウラシル(
【0139】
【化57】

)およびフォリン酸(
【0140】
【化58】

)を含むオキサリプラチン(
【0141】
【化59】

))(Chaouche et al.,Am.J.Clin.Oncol.23(3):288−289(2000);de Gramont et al.,J.Clin.Oncol.18(16):2938−2947(2000))である。
【0142】
本発明の1つの実施形態では、さらなる化学療法薬は、1つまたは複数の任意の抗エストロゲン(例えば、
【0143】
【化60】

または
【0144】
【化61】

)である。
【0145】
本発明の1つの実施形態では、さらなる化学療法薬は、1つまたは複数の任意のアロマターゼインヒビター(例えば、
【0146】
【化62】

)である。
【0147】
本発明の1つの実施形態では、さらなる化学療法薬は、1つまたは複数の任意のエストロゲン(例えば、DES(ジエチルスチルベストロール)、
【0148】
【化63】

または結合型エストロゲン(Wyeth Pharmaceuticals Inc.;Philadelphia,PA.によってPremarin(登録商標)として販売))である。
【0149】
本発明の1つの実施形態では、さらなる化学療法薬は、1つまたは複数の任意の抗血管新生薬(ベバシズマブ(Avastin(商標);Genentech;San Francisco,CA)、抗VEGFR−2抗体IMC−1C11、他のVEGFRインヒビター(CHIR−258(
【0150】
【化64】

)など)、以下に記載の任意のインヒビター:WO2004/13145号(例えば、以下のコア構造式を含む:
【0151】
【化65】

)、WO2004/09542号(例えば、以下のコア構造式を含む:
【0152】
【化66】

)、WO00/71129号(例えば、以下のコア構造式を含む:
【0153】
【化67】

)、WO2004/09601号(例えば、以下のコア構造式を含む:
【0154】
【化68】

)、WO2004/01059号(例えば、以下のコア構造式を含む:
【0155】
【化69】

)、WO01/29025号(例えば、以下のコア構造式を含む:
【0156】
【化70】

)、WO02/32861号(例えば、以下のコア構造式を含む:
【0157】
【化71】

)、またはWO03/88900号(例えば、以下のコア構造式を含む:
【0158】
【化72】

);3−[5−(メチルスルホニルピペラジンメチル)−インドリル]−キノロン;バタラニブ(
【0159】
【化73】

;PTK/ZK;CPG−79787;ZK−222584)、AG−013736(
【0160】
【化74】

);またはVEGFトラップ(AVE−0005)(VEGF受容体1および2の一部を含む可溶性デコイ受容体)が含まれる)である。
【0161】
本発明の1つの実施形態では、さらなる化学療法薬は、1つまたは複数の任意のLHRH(黄体形成ホルモン放出ホルモン(Lutenizing hormone−releasing hormone))アゴニスト([D−Ser(Bu t)6,Azgly 10]の酢酸塩(ピロ−Glu−His−Trp−Ser−Tyr−D−Ser(Bu t)−Leu−Arg−Pro−Azgly−NHアセタート(C59841814・(C(式中、x=1〜2.4));
【0162】
【化75】

または
【0163】
【化76】

など)である。
【0164】
本発明の1つの実施形態では、さらなる化学療法薬は、1つまたは複数の任意のプロゲステロン作用薬(
【0165】
【化77】

【0166】
【化78】

(カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン;17−((1−オキソヘキシル)オキシ)プロゲン−4−エン−3,20−ジオン;)、酢酸メゲストロール、プロゲスチンなど)である。
【0167】
本発明の1つの実施形態では、さらなる化学療法薬は、1つまたは複数の選択的エストロゲン受容体調節因子(SERM)(例えば、
【0168】
【化79】

)である。
【0169】
本発明の1つの実施形態では、さらなる化学療法薬は、1つまたは複数の任意の抗アンドロゲン(以下が含まれるが、これらに限定されない:
【0170】
【化80】

【0171】
【化81】

(フルタミド;2−メチル−N−[4−ニトロ−3(トリフルオロメチル)フェニル]プロパンアミド;Schering Corporation;Kenilworth,NJによってEulexin(登録商標)として販売);
【0172】
【化82】

および
【0173】
【化83】

)である。
【0174】
本発明の1つの実施形態では、さらなる化学療法薬は、1つまたは複数の任意のEGF受容体またはHER2アンタゴニスト(以下が含まれるが、これらに限定されない:
【0175】
【化84】

N−{3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}−6−[5−({[2−(メチルスルホニル)エチル]アミノ}メチル)−2−フリル]−4−キナゾリンアミン;PCT出願番号WO99/35146号))、カネルチニブ(CI−1033;
【0176】
【化85】

ABX−EGF抗体(Abgenix,Inc.;Freemount,CA;Yang et al.,Cancer Res.59(6):1236−43(1999);Yang et al.,Crit Rev Oncol Hematol.38(1):17−23(2001))、エルビタックス(米国特許第6,217,866号;IMC−C225、セツキシマブ;Imclone;New York,NY)、
【0177】
【化86】

任意の抗EGFR抗体および任意の抗HER2抗体)である。
【0178】
本発明の1つの実施形態では、さらなる化学療法薬は、1つまたは複数の任意のファルネシルタンパク質トランスフェラーゼインヒビター(
【0179】
【化87】

【0180】
【化88】

【0181】
【化89】

;(R)−7−シアノ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−3−(フェニルメチル)−4−(2−チエニルスルホニル)−1H−1,4−ベンゾジアゼピン))、およびR155777(ティピファニブ;Garner et al.,Drug Metab.Dispos.30(7):823−30(2002);Dancey et al.,Curr.Pharm.Des.8:2259−2267(2002);(B)−6−[アミノ(4−クロロフェニル)(1−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)−メチル]−4−(3−クロロフェニル)−1−メチル−2(1H)−キノリノン];
【0182】
【化90】

が含まれる)である。
【0183】
本発明の1つの実施形態では、さらなる化学療法薬は、1つまたは複数の任意の
【0184】
【化91】

【0185】
【化92】

【0186】
【化93】

【0187】
【化94】

【0188】
【化95】

【0189】
【化96】

【0190】
【化97】

【0191】
【化98】

【0192】
【化99】

【0193】
【化100】

【0194】
【化101】

【0195】
【化102】

である。
【0196】
本発明の1つの実施形態では、さらなる化学療法薬は、1つまたは複数の任意のフェニルアラニンマスタード、ウラシルマスタード、エストラムスチン、アルトレタミン、フロクスウリジン、5−デオオキシウリジン、シトシンアラビノシド、6−メルカプトプリン、デオキシコフォルマイシン、カルシトリオール、バルルビシン、ミトラマイシン、ビンブラスチン、ビノレルビン、トポテカン、ラゾキシン、マリマスタット、COL−3、ネオバスタット、BMS−275291、スクアラミン、エンドスタチン、SU5416、SU6668、EMD121974、インターロイキン−12、IM862、アンギオスタチン、ビタキシン、ドロロキシフェン、イドキシフェン、スピロノラクトン、フィナステリド、シミチジン、トラスツズマブ、デニロイキン、ジフチトクス、ゲフィチニブ、ボルテジミブ、パクリタキセル、ドセタキセル、エピチオロンB、BMS−247550(例えば、Lee et al.,Clin.Cancer Res.7:1429−1437(2001))、BMS−310705、ドロロキシフェン(3−ヒドロキシタモキシフェン)、4−ヒドロキシタモキシフェン、ピペンドキシフェン、ERA−923、アルゾキシフェン、フルベストラント、アコルビフェン、ラソフォキシフェン(CP−336156)、イドキシフェン、TSE−424、HMR−3339、ZK186619、トポテカン、PTK787/ZK 222584(Thomas et al.,Semin Oncol.30(3 Suppl 6):32−8(2003))、ヒト化抗VEGF抗体ベバシズマブ、VX−745(Haddad,Curr Opin.Investig.Drugs 2(8):1070−6(2001))、PD 184352(Sebolt−Leopold,et al.,Nature Med.5:810−816(1999))、ラパマイシン、CCI−779(Sehgal et al.,Med.Res.Rev.,14:1−22(1994);Elit,Curr.Opin.Investig.Drugs 3(8):1249−53(2002))、LY294002、LY292223、LY292696、LY293684、LY293646(Vlahos et al.,J.Biol.Chem.269(7):5241−5248(1994))、ウォルトマンニン、BAY−43−9006(Wilhelm et al.,Curr,Pharm.Des.8:2255−2257(2002))、ZM336372、L−779,450、Lowinger et al,Curr.Pharm Des.8:2269−2278(2002)に開示の任意のRafインヒビター;フラボピリドール(L86−8275/HMR 1275;Senderowicz,Oncogene 19(56):6600−6606(2000))、またはUCN−01(7−ヒドロキシスタウロスポリン;Senderowicz,Oncogene 19(56):6600−6606(2000))である。
【0197】
本発明の1つの実施形態では、さらなる化学療法薬は、1つまたは複数の任意の以下に記載の化合物である:米国特許第5,656,655号(スチリル置換ヘテロアリールEGFRインヒビターを開示している);米国特許第5,646,153号(ビス単環式および/または二環式アリールヘテロアリール炭素環式およびヘテロ炭素環式EGFRおよびPDGFRインヒビターを開示している);米国特許第5,679,683号(EGFRを阻害する三環系ピリミジン化合物を開示している);米国特許第5,616,582号(受容体チロシンキナーゼ阻害活性を有するキナゾリン誘導体を開示している);Fry et al.,Science 265 1093−1095(1994)(EGFRを阻害する構造を有する化合物を開示している)(Fry et al.の図1を参照のこと);米国特許第5,196,446号(EGFRを阻害するヘテロアリールエテンジイルまたはヘテロアリールエテンジイルアリール化合物を開示している);Panek,et al.,Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics 283:1433−1444(1997)(受容体−PD166285のEGFR、PDGFR、およびFGFRファミリーを阻害するPD166285と同定された化合物を開示している−PD166285は、6−(2,6−ジクロロフェニル)−2−(4−(2−ジエチルアミノエトキシ)フェニルアミノ)−8−メチル−8H−ピリド(2,3−d)ピリミジン−7−オンと同定される)。
【0198】
本発明の1つの実施形態では、さらなる化学療法薬は、1つまたは複数の任意のペグ化または非ペグ化インターフェロンα−2a、ペグ化または非ペグ化インターフェロンα−2b、ペグ化または非ペグ化インターフェロンα−2c、ペグ化または非ペグ化インターフェロンαn−1、ペグ化または非ペグ化インターフェロンαn−3、およびペグ化、非ペグ化コンセンサスインターフェロンまたはアルブミン−インターフェロン−αである。
【0199】
本発明の範囲には、1つまたは複数の制吐薬(パロノセトロン(MGI PharmaによってAloxiとして販売)、アプレピタント(Merck and Co.;Rahway,NJによってEmendとして販売)、ジフェンヒドラミン(Pfizer;New York,NYによってBenadryl(登録商標)として販売)、ヒドロキシジン(Pfizer;New York,NYによってAtarax(登録商標)として販売)、メトクロプラミド(AH Robins Co,;Richmond,VAによってReglan(登録商標)として販売)、ロラゼパム(Wyeth;Madison,NJによってAtivan(登録商標)として販売)、アルプラゾラム(Pfizer;New York,NYによってXanax(登録商標)として販売)、ハロペリドール(Ortho−McNeil;Raritan,NJによってHaldol(登録商標)として販売)、ドロペリドール(Inapsine(登録商標))、ドロナビノール(Solvay Pharmaceuticals,Inc.;Marietta,GAによってMarinol(登録商標)として販売)、デキサメタゾン(Merck and Co.;Rahway,NJによってDecadron(登録商標)として販売)、メチルプレドニゾロン(Pfizer;New York,NYによってMedrol(登録商標)として販売)、プロクロルペラジン(GlaxoSmithKline;Research Triangle Park,NCによってCompazine(登録商標)として販売)、グラニセトロン(Hoffmann−La Roche Inc.;Nutley,NJによってKytril(登録商標)として販売)、オンダンセトロン(Glaxosmithkline;Research Triangle Park,NCによってZofran(登録商標)として販売)、ドラセトロン(Sanofi−Aventis;New York,NYによってAnzemet(登録商標)として販売)、トロピセトロン(Novartis;East Hanover,NJによってNavoban(登録商標)として販売)が含まれるが、これらに限定されない)と組み合わせてIGF1Rインヒビターを投与する工程を含む、治療方法も含まれる。
【0200】
制吐薬を含む組成物は、嘔気(抗癌化学療法の一般的副作用)の防止または治療に有用である。したがって、本発明はまた、任意選択的に1つまたは複数の化学療法薬(例えば、本明細書中に記載)および/または任意選択的に1つまたは複数の制吐薬と組み合わせたIGF1Rインヒビターの投与による被験体の癌を治療または防止する方法を含む。
【0201】
本発明は、さらに、外科的腫瘍摘出術または抗癌放射線治療、任意選択的にさらなる化学療法薬および/または制吐薬(例えば、上記のもの)などの治療手順と組み合わせてIGF1Rを投与する工程を含む、治療方法を含む。
【0202】
上記で考察するように、本発明は、IGF1Rインヒビターをさらなる抗癌化学療法薬または手順と組み合わせて投与する方法を含む。本発明の1つの実施形態では、用語「〜と組み合わせて」は、本発明の組み合わせの成分を同時送達のために単一の組成物に処方するか、2つまたはそれを超える組成物(例えば、キット)に個別に処方することを示す。さらに、本発明の組み合わせの各成分を、他の成分を投与する場合よりも異なる時間で被験体に投与することができる。例えば、各投与を、所与の期間にわたっていくつかの間隔で同時でなく(例えば、個別または連続して)行うことができる。さらに、個別の成分を、同一の経路または異なる経路(例えば、経口経路、静脈内経路、皮下経路)によって被験体に投与することができる。
【0203】
IGFBP2レベルの決定
IGFBP2レベルを、当該分野で非常に周知のいくつかの方法のいずれかによって測定することができ、そのいくつかを以下で考察する。
【0204】
IGFBP2を、例えば、アッセイを行うための商業的研究機関に単純に委託する(hire)または契約することによって定量することができる。あるいは、実施者自身がアッセイを行うことができる。本発明の1つの実施形態では、IGFBP2を、放射免疫アッセイ(RIA)(例えば、Smith et al.,J.Clin.Endocrin.Metab.77(5):1294−1299(1993);Cohen et al.,J.Clin.Endocrin.Metab.76(4):1031−1035(1993);Dawczynski et al.,Bone Marrow Transplant,37:589−594(2006);およびClemmons et al.,J.Clin.Endocrin.Metab.73:727−733(1991))、ウェスタンブロット、ウェスタンリガンドブロット(WLB)、またはELISA(酵素免疫測定法)によって定量する。例えば、本発明の1つの実施形態では、被験体の腫瘍組織、血漿、血液、または血清のサンプル中のIGFBP2を定量する。
【0205】
本発明の1つの実施形態では、ウェスタンリガンドブロットを、以下のように行う。サンプル(2.5μL)を、10%ポリアクリルアミド−ドデシル硫酸ナトリウム(SDS−PAGE)ゲル(例えば、10、12、または14%)で電気泳動し、ニトロセルロースにエレクトロブロッティングし、[125I]−IGF−Iとインキュベートし、フィルムに感光させる(例えば、約5から10日間)。オートラジオグラフィの各レーンを発色させ、スキャンし、濃度計によって分析する。
【0206】
本発明の1つの実施形態では、ウェスタンブロットを以下のように行う。サンプルをポリアクリルアミド−ドデシル硫酸ナトリウム(SDS−PAGE)ゲル(例えば、10、12、または14%)で電気泳動し、ニトロセルロースまたはいくつかの他の適切な膜に移す。次いで、膜を、一次抗体とインキュベートして評価されるタンパク質に結合させ、任意選択的に洗浄し、次いで、検出可能に標識した二次抗体とインキュベートして一次抗体に結合させ、任意選択的に再度洗浄する。次いで、二次抗体の存在を検出する。例えば、二次抗体を化学発光標識で標識する場合、膜をフィルムに感光させ、次いで、フィルムを発色させる。本発明の1つの実施形態では、オートラジオグラフィの各レーンを、スキャンし、濃度計によって分析する。
【0207】
本発明の1つの実施形態では、RIAを以下のように行う。0.5mCi[125I]−ヨウ化ナトリウムを、0.1mlの0.5Mリン酸緩衝液(pH7.5)に添加することによってIGFBP2をヨウ素化する。クロラミンT(60μM)を添加し、混合物を3分間インキュベートする。ヨウ素化率を、混合物のアリコートを1mlの10%ウシ血清アルブミンに添加し、その後に同体積の氷冷20%トリクロロ酢酸での沈殿によって決定する。65%トリクロロ酢酸沈殿を達成する必要がある場合にさらなるクロラミン−Tを添加し、メタ重亜硫酸ナトリウム(最終濃度120μM)の添加によって反応を停止させる。混合物を、0.01Mリン酸緩衝液(pH7.5)中でのSepadexG−75クロマトグラフィによって精製する。非特異的結合を、100ng/mlの純粋なヒトIGFBP2の存在下で決定することができる。[125I]−IGFBP2を、0.2%BSAを含むシリコン処理チューブ中にて−70℃で保存することができる。RIAを、0.01M EDTA、0.01 Tween−20、および0.1%ウシ血清アルブミンを含む0.5mlの0.03M リン酸緩衝液(pH7.4)の使用によって行うことができる。試験サンプルを、血清または血漿の10倍希釈およびその後の10〜40μlの体積の添加によって添加し、アッセイを、本発明の1つの実施形態では、二連で行うことができる。4℃で24時間のインキュベーション後、[125I]−IGFBP2(例えば、約16000cpm/チューブ)を添加し、さらに16時間インキュベーションを継続することができる。4μlの抗IGFBP2抗血清(例えば、ウサギ抗血清)および二次抗体を添加し、4℃で1時間インキュベーションを継続し、その後に2mlのウサギ正常血清を添加し、最後に4℃で1時間インキュベートすることができる。結合および遊離の[125I]−IGFBP2を、9000×gで30分間の遠心分離によって分離し、結合した[125I]−IGFBP2をγ分光計によって決定することができる。全ての未知の結果を、例えば、50pgおよび1ng/チューブの純粋なIGFBP2を含む検量線に対して読み取ることができる(Clemmons et al.,J.Clin.Endocrin.Metab 73(4):727−733(1991))。
【0208】
放射免疫アッセイは、抗体と抗原との間の反応に基づき、これらの濃度を定量しなければならない。既知量の放射性標識IGFBP2を、一連の希釈度の「非放射性」IGFBP2と混合する。一連の希釈物を、一定量の抗IGFBP2抗体と反応させる。非放射性および放射性標識IGFBP2抗原が相互に抗体結合部位を競合するので、高濃度の非放射性IGFBP2により、抗体に結合した放射性IGFBP2抗原はほとんどなく、逆もまた同様である。一定時間の経過後、第1の抗IGFBP2抗体に指向する二次抗体を使用することによって巨大な複合体を形成し、その際に放射能測定装置(radioactive counter)で遠心分離物(centrifugation)を測定する。この画分は、特異的抗体に結合した「非放射性」抗原および放射性抗原を含む一方で、遠心沈降物中の上清は非結合抗原を含む。連続希釈したプローブにより、非放射性IGFBP2抗原の濃度に対する放射能数(radioactive count)に関する曲線(いわゆる(非放射性)基準線)上の点が得られる。この基準線を使用して、未知のIGFBP2抗原量を、遠心沈降物中の放射能数の同定および基準線の使用によって定量し、未知の抗原濃度を得ることができる。
【0209】
本発明の1つの実施形態では、ELISAアッセイは、96ウェルプレートにコーティングしたヒトIGFB2に特異的な抗体を使用する。標準およびサンプルをウェルにピペッティングし、サンプル中に存在するIGFBP2を、免疫化抗体によってウェルに結合する。ウェルを洗浄し、ビオチン化抗IGFBP2抗体を添加する。非結合ビオチン化抗体を洗い流した後、HRP結合ストレプトアビジンを、ウェルにピペッティングする。ウェルを再度洗浄し、TMB基質溶液をウェルに添加し、IGFBP2の結合量と比例して発色させる。停止溶液は、青色から黄色に変化し、色の強度を450nmで測定する(例えば、RayBiotech,Inc.;Norcross,GAのヒトIGFBP−2 ELISAキット;ならびにAngervo M et al.,Biochemical and Biophysical Research Communications 189:1177−83(1992);Kratz et al.,Experimental Cell Research 202:381−5(1992);およびFrost et al.,Journal of Biological Chemistry 266:18082−8(1991))。既知濃度のIGFBP2を使用した標準的なELISA曲線をプロットし、未知サンプル(例えば、患者の血清)中のIGFBP2の濃度を、IGFBP2中で測定したシグナルと標準中で測定したシグナルとの比較によって決定することができる。
【0210】
本発明のアッセイで使用することができる抗IGFBP2抗体を購入し、実施者は、当該分野で公知の従来の方法を使用して容易に生成することができる。例えば、Bourner et al.,J.Cell.Biochem.48:215−226(1992)およびCamacho−Hobner,C.,et al.,J.Biol.Chem 267:11949−11956(1992)(ウサギポリクローナル抗IGFBP2抗体であるab4244(Abcam,Inc.;Cambridge,MA)を記載)を参照のこと。例えば、Allander et al.,Am.J.Pathology 161:1587−1595(2002)(ヤギ抗IGFBP2ポリクローナルIgGであるC−18(Santa Cruz Biotechnology,Inc.;Santa Cruz,CA)を記載)を参照のこと。例えば、Suzuki,et al.,J.Comp.Neurol.482:74−84(2005);La et al.Endocrinology 145:3443−3450(2004);およびHoeflich et al.,Biochem Biophys Res Commun.324:705−710(2004)(抗IGFBP2ヤギポリクローナルIgGであるM−18(Santa Cruz Biotechnology,Inc.;Santa Cruz,CA)を記載)を参照のこと。抗IGFBP2ウサギポリクローナルIgGであるH−75および抗IGFBP2マウスモノクローナルIgG1であるC−10(Santa Cruz Biotechnology,Inc.;Santa Cruz,CA)も参照のこと。
【0211】
診断および患者の選択
本発明は、IGF1Rの発現または活性によって媒介される癌または任意の他の病状の存在を診断する方法を提供する。ここで、例えば、病状は癌であり、癌細胞または腫瘍細胞はIGF1Rを発現する。診断方法は、患者がIGFBP2レベルの上昇を示すかどうかを判断する工程を含む。患者がIGFBP2レベルの上昇を示すと判断される場合、患者は、IGF1Rの発現および/または活性によって媒介される癌またはいくつかの他の医学的障害を罹患していると判断される。本発明の1つの実施形態では、病状は、骨肉種、横紋筋肉腫、神経芽細胞腫、任意の小児癌、腎臓癌、白血病、腎移行上皮癌、ウェルナー・モリソン症候群、先端巨大症、膀胱癌、ウィルムス癌、卵巣癌、膵臓癌、良性前立腺肥大、乳癌、前立腺癌、骨癌、肺癌、胃癌、結腸直腸癌、子宮頸癌、滑膜肉腫、転移カルチノイドに関連する下痢、血管作用性腸管ペプチド分泌性腫瘍、巨大症、乾癬、アテローム性動脈硬化症、平滑筋の血管再狭窄および不適切な微小血管増殖、頭頸部癌、扁平上皮癌、多発性骨髄腫、孤立性形質細胞腫、腎細胞癌、網膜芽細胞腫、胚細胞腫瘍、肝芽腫、肝細胞癌、黒色腫、腎横紋筋肉腫様腫瘍、ユーイング肉腫、軟骨肉腫、血液悪性疾患、慢性リンパ芽球性白血病、慢性骨髄単球性白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性リンパ球性白血病、急性骨髄性白血病、急性骨髄芽球性白血病、慢性骨髄芽球性白血病、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、毛様細胞白血病、肥満細胞性白血病、肥満細胞新生物、濾胞性リンパ腫、びまん性大細胞型リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、菌状息肉症、シーリー症候群、皮膚T細胞リンパ腫、慢性骨髄増殖性疾患、中枢神経系腫瘍、脳腫瘍、膠芽細胞腫、非膠芽細胞腫脳腫瘍、髄膜腫、下垂体腺腫、前庭神経鞘腫、原始神経外胚葉腫瘍、髄芽腫、星状細胞腫、退形成星状細胞腫、乏突起膠腫、上衣腫および脈絡叢乳頭腫、骨髄増殖性障害、真性赤血球増加症、血小板血症、特発性骨髄線維症、軟組織肉腫、甲状腺癌、子宮内膜癌、カルチノイド癌、胚細胞腫瘍、肝臓癌、巨大症、乾癬、アテローム性動脈硬化症、平滑筋の血管再狭窄、不適切な微小血管増殖、先端巨大症、巨大症、乾癬、アテローム性動脈硬化症、平滑筋の血管再狭窄または不適切な微小血管増殖、グレーブス病、多発性硬化症、全身性エリテマトーデス、橋本甲状腺炎、重症筋無力症、自己免疫疾患甲状腺炎、またはベーチェット病である。本発明の1つの実施形態では、上記の患者における癌の診断を、例えば、従来の技術を使用して確認する。例えば、腫瘍の存在を、X線、MRI、CTスキャン、PETスキャン、触診法、超音波検査法、または手術によって確認することができる。
【0212】
本発明の1つの実施形態では、患者中の癌の存在の診断の後に本明細書中に記載の治療有効量のIGF1Rインヒビターまたは抗癌治療薬または抗癌手順を使用した治療を行う。
【0213】
本発明の1つの実施形態では、ヒトIGFBP2の正常レベルまたは非上昇レベルは、約48〜340ng/ml(例えば、約241ng/ml±約28ng/mlまたは±約10%;または約150ng/ml±61ng/ml)の範囲である。本発明の1つの実施形態では、小児患者(例えば、約2ヶ月〜約1歳)のヒトIGFBP2レベルは、約263ng/ml(1つの実施形態では、±81ng/ml)である。本発明の1つの実施形態では、小児患者(例えば、15〜18歳)のヒトIGFBP2レベルは、約136ng/ml(1つの実施形態では、±38ng/ml)である。
【0214】
本発明の1つの実施形態では、正常なIGFBP2レベルを、ウェスタンリガンドブロット(WLB)または放射免疫アッセイ(RIA)によって決定する。本発明の1つの実施形態では、患者の任意の体液(例えば、血液、血漿、血清、または腫瘍組織)中のIGFBP2を測定する。
【0215】
本発明の1つの実施形態では、患者の高いか過剰なIGFBP2レベルは任意のレベルであり、このレベルは、当業者がそのようなものとして認識するであろう。本発明の1つの実施形態では、高いか過剰なIGFBP2レベルは、48〜340ng/mlまたは約241ng/ml(例えば、WLBまたはRIAによって決定)の範囲である。本発明の1つの実施形態では、高いか過剰なIGFBP2レベルは、正常レベルよりも少なくとも約50%〜約100%(例えば、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%、200%、300%、400%、または500%)高い。本発明の1つの実施形態では、高いか過剰なIGFBP2レベルを、特定の患者に関して決定する。かかる実施形態では、患者のIGFBP2レベルを、最初の時点で測定し、その後の1つまたは複数の時点で測定する。1つまたは複数のさらなる測定値が最初の測定値よりも高い場合、患者は、高いか過剰なIGFBP2レベルを示すと判断される。
【0216】
本発明は、さらに、IGF1Rインヒビターに応答する可能性の高い癌を罹患した患者を選択する方法を提供する。本発明の1つの実施形態では、癌性腫瘍の(cancerous tumor)細胞はIGF1Rを発現し、患者は高IGFBP2レベルを示す。患者がIGF1Rを発現する腫瘍を保有すると同定されるか、または腫瘍がIGF1Rを発現することが公知であるか、そして患者が高いか過剰なIGFBP2レベルを示すか、または高IGFBP2と関連することが公知である腫瘍を有する場合、患者を、例えば、本明細書中に記載のように、IGF1Rインヒビターで治療するために選択する。
【0217】
IGF1Rインヒビター療法をモニタリングおよび評価するための投薬量および方法
本発明は、所与のIGF1Rインヒビター治療計画の種々の態様を迅速且つ都合良く評価する方法を提供する。例えば、本発明は、被験体の体内のIGFBP2レベルを長期間にわたって測定する工程を含む、IGF1Rインヒビターを投与した被験体の体内におけるIGFBP2濃度に及ぼすIGF1Rインヒビターの影響をモニタリングする方法を提供する。例えば、本発明のより特定の実施形態では、初期のベースラインIGFBP2レベルを、任意の投薬量のIGF1Rインヒビターを投与する前に測定する。IGF1R治療計画の開始後、被験体の体内(例えば、被験体の血中または血漿中)のIGFBP2レベルを1回または複数回測定し、比較する。
【0218】
例えば、本発明は、IGF1Rインヒビターを投与した被験体の体内におけるIGF1受容体またはIGF1R経路の任意の成分に及ぼすIGF1Rインヒビターの影響をモニタリングする方法であって、被験体の体内のIGFBP2レベルを長期間にわたって評価する工程を含み、ここで、IGFBP2レベルが投与後に長期間にわたって減少する(例えば、少なくとも51%)ことが観測される場合にインヒビターは受容体を阻害すると判断されるか、IGFBP2レベルが投与後に長期間にわたって減少する(例えば、少なくとも51%)ことが観測されない場合にインヒビターは受容体を阻害しないと判断される、方法を含む。本発明の1つの実施形態では、初期のベースラインIGFBP2レベルを、任意の投薬量のIGF1Rインヒビターを投与する前に測定する。IGF1R治療計画の開始後、被験体の体内(例えば、被験体の血中、血清中、または血漿中)のIGFBP2レベルを1回または複数回測定し、比較し、次いで、受容体または経路に及ぼすインヒビターの影響を決定する。本発明の1つの実施形態では、一連のIGF1Rインヒビターレジメンの間のIGFBP2レベルの減少または増加を、臨床医は、例えば、被験体の病状、健康状態、感受性、および病歴の特異点を考慮して評価し、レジメンによって許容可能な治療効果が得られると決定した場合に、(例えば、多数の要因のうちの)1つの要因を検討する。例えば、本発明の1つの実施形態では、IGFBP2レベルを、レジメンの十分性を評価するために定量的に評価する。IGF1受容体に及ぼすIGF1Rインヒビターの影響のモニタリングが言及される場合、これには、受容体自体およびIGF1Rシグナル伝達経路の任意のメンバーに及ぼすインヒビターの影響のモニタリングが含まれる。
【0219】
本発明は、さらに、被験体に投与したIGF1Rインヒビターの投薬量(例えば、投薬量および/または投薬頻度および/または投与様式)を評価する方法であって、一定用量のインヒビターを被験体に投与して被験体の体内のIGFBP2レベルを長期にわたって評価する工程を含み、投与後のIGFBP2レベルが長期にわたって減少する(例えば、少なくとも51%)ことが観測されない場合に投薬量は十分でないと判断されるか、投与後のIGFBP2レベルが長期にわたって減少する(例えば、少なくとも51%)ことが観測される場合に投薬量は十分であると判断される方法を含む。本発明のより特定の実施形態では、初期のベースラインIGFBP2レベルを、任意の投薬量のIGF1Rインヒビターを投与する前に測定する。IGF1R治療計画の開始後、被験体の体内(例えば、被験体の血中または血漿中)のIGFBP2レベルを1回または複数回測定し、比較し、次いで、投薬量の十分性を決定する。本発明の1つの実施形態では、IGF1Rインヒビターの投薬量は増減され、その結果インヒビターを投与した被験体において上昇したIGFBP2レベルは正常レベルに回復する。IGFBP2の正常レベル、低レベル、および高レベルは、当業者に公知であり、本明細書中でも考察する。
【0220】
本発明の範囲には、被験体がIGF1Rインヒビターに応答する病状を有するかどうかを決定する方法であって、インヒビターを被験体に投与して被験体の体内のIGFBP2レベルを長期にわたって評価する工程を含み、IGFBP2レベルが投与後に長期間にわたって減少することが観測されない場合に病状はインヒビターに応答しないと判断される方法も含まれる。被験体がIGF1Rインヒビターに本質的に応答しない(例えば、IGFBP2レベル(すなわち、IGF1R経路自体)がインヒビターに応答して減少しない)と証明される場合、インヒビター療法を中断することができる。あるいは、IGF1R経路がより高い投薬量への曝露の際に応答するようになるかどうかを判断するために、投薬量を増加させることができる。本発明のより特定の実施形態では、初期のベースラインIGFBP2レベルを、任意の投薬量のIGF1Rインヒビターを投与する前に測定する。IGF1R治療計画の開始後、被験体の体内(例えば、被験体の血中または血漿中)のIGFBP2レベルを1回または複数回測定し、比較し、次いで、被験体における病状が応答するか応答しないかを判断する。
【0221】
本発明はまた、IGF1Rインヒビターの用量を選択する方法であって、一定用量のインヒビターをIGF1Rの発現または活性によって媒介される病状を有する被験体に投与して被験体の体内のIGFBP2レベルを評価する工程を含み、投与後のIGFBP2レベルがインヒビターの第1の投与前に測定したIGFBP2レベルを少なくとも51%減少させることが観測される場合にこの投薬量を選択する、方法を提供する。本発明の1つの実施形態では、本方法は、(i)インヒビターでの第1の処置前に被験体の体内のIGFBP2レベルを測定する工程、(ii)被験体に1回または複数回の用量(すなわち、単回投与量(例えば、10mg/kg)で1回または複数回投与)のインヒビターを投与する工程、(iii)投与後の前記被験体の体内のIGFBP2レベルを測定する工程、(iv)工程(i)で測定したIGFBP2レベルを工程(iii)で測定したIGFBP2レベルと比較する工程を含み、投与後のIGFBP2レベルがインヒビターの第1の投与前に測定したIGFBP2レベルを少なくとも51%減少されることが観測される場合にこの用量を選択する、方法を提供する。例えば、この投薬量を選択する場合、選択した投薬量での被験体の処置を継続する。
【0222】
本発明はまた、被験体のIGF1Rの発現または活性によって媒介される病状を治療する方法であって、(i)IGF1Rインヒビターの任意の投与前に被験体の体内のIGFBP2レベルを測定する工程、(ii)被験体に1回または複数回の用量のIGF1Rインヒビターを投与する工程、(iii)投与後の被験体の体内のIGFBP2レベルを測定する工程、(iv)工程(i)で測定したIGFBP2レベルを、工程(iii)で測定したIGFBP2レベルと比較する工程、および(v)IGFBP2レベルが投与後に少なくとも51%減少しない場合にインヒビターの投薬量を増加させるか、IGFBP2レベルが投与後に少なくとも51%減少する場合に投薬量を維持する工程を含む方法を提供する。
【0223】
本発明の1つの実施形態では、IGFBP2レベルが最初の前処置IGFBP2レベルから少なくとも約51%減少しない場合、インヒビターの投薬量は、不十分であるかもしくは選択されないと判断されるか、またはインヒビターはIGF1Rまたはその経路を阻害しないと判断されるか、または被験体はIGF1Rインヒビターに応答しないと判断される。任意選択的に、IGFBP2レベルが十分に低下しない場合に投薬量を増加させる。例えば、投薬量が不十分であると判断される場合、投薬量または投薬頻度を増加させることができる。本発明の1つの実施形態では、評価される初期投薬量は、約0.3mg/kgと20mg/kgとの間(例えば、1mg/kg、3mg/kg、10mg/kg)で1週間に1回である。
【0224】
例えば、IGFBP2レベルが少なくとも約51%減少せず、実質的に約51%を超えて増加する場合、IGF1Rインヒビターの投薬量を増加させることができる。投薬量の増加によってIGFBP2レベルが最初に設定した目安の51%まで減少する場合、この増加させた投薬量を選択するか、十分および維持すると判断することができる。
【0225】
IGFBP2レベルが51%を超えて有意に減少する場合(例えば、IGFBP2レベルが危険なほど低レベルに減少したと医師が判断した場合)、IGF1Rインヒビターの投薬量を、本明細書中に記載の本発明のいずれかの1つの実施形態では、減少させることができる。
【0226】
本明細書中で考察した任意の方法に関連して、IGF1受容体経路に及ぼすIGF1受容体インヒビターの影響を評価する。経路に及ぼす影響には、細胞(例えば、悪性細胞)の成長もしくは生存を低減させるか、(例えば、悪性細胞の)細胞アポトーシスが増加するようなIGF1Rキナーゼ活性、Sos−1、Ras、Raf、Mek、Erk、PKA、PI3キナーゼ活性、Grb2活性、AKTキナーゼ活性、またはMAPキナーゼ活性の調整(IGFBP2レベルが経路調整のためのマーカーである)が含まれるが、これらに限定されない。
【0227】
本発明の1つの実施形態では、IGF1Rインヒビターを、任意の程度に疾患または容態(例えば、腫瘍成長)を優先的に阻害する「治療有効投薬量」または「治療有効量」で患者に投与する。本明細書中で考察するように、適切な投薬量を、臨床医、医師、または獣医による所見にしたがって調整することができる。本発明の1つの実施形態では、用語「治療有効量」または「治療有効投薬量」は、管理者(研究者、医師、または獣医など)によって追求される組織、系、被験体、または患者の生物学的応答または医学的応答(被験体の生存(例えば、IGF1Rインヒビターレジメンの完了後から3ヶ月、6ヶ月、1年、2年、3年、4年、または5年)および/または癌(例えば、腫瘍の成長または生存)の徴候、症状、および/または臨床的指標(clinical indicia)の任意の測定可能な緩和、および/または癌の進行または任意の程度への転移の防止、遅延、または停止が含まれる)を誘発するIGF1Rインヒビター(例えば、抗IGF1R抗体またはその抗原結合フラグメント)の量または投薬量を意味する。さらに、本発明の実施形態では、IGF1Rが「十分に」阻害されるかどうかを判断するためにインヒビターまたはその用量を評価する。IGFBP2の評価によって追求される影響には、上記で考察した任意の生物学的応答または臨床応答が含まれる。当業者は、被験体のサイズ、被験体の症状の重症度、選択された特定の組成物または投与経路などの容易に基づいてかかる量を決定することができるであろう。
【0228】
本発明の1つの実施形態では、IGF1Rインヒビターの投与は、標的部位(例えば、腫瘍)付近の注射による。1つの実施形態では、治療有効1日量のIGF1Rインヒビターまたはその薬学的組成物を、1日を通して適切な間隔をあけて個別に投与する2回、3回、4回、5回、6回、またはそれを超える部分用量(subdose)として投与する。1つの実施形態では、任意の抗IGF1R抗体(例えば、成熟19D12/15H12 LCF/HCA)の「治療有効」投薬量は、約0.3mg/kg(体重)〜約20mg/kg(体重)(例えば、0.3mg/kg、1mg/kg、3mg/kg、4mg/kg、5mg/kg、6mg/kg、7mg/kg、8mg/kg、9mg/kg、10mg/kg、11mg/kg、12mg/kg、13mg/kg、14mg/kg、15mg/kg、16mg/kg、17mg/kg、18mg/kg、19mg/kg、または20mg/kg)の範囲であり、これを、約1週間に1回〜約3週間毎に1回(例えば、約1週間に1回、2週間毎に1回、または3週間毎に1回)投与する。1つの実施形態では、Physicians’ Desk Reference 2003(Thomson Healthcare;57th edition(Nov.1,2002))(本明細書中で参考として援用される)に記載のように、化学療法薬(例えば、IGF1Rインヒビター)の「治療有効投薬量」が常に実行可能である。例えば、本発明の1つの実施形態では、NVP−ADW−742の治療有効投薬量は、約1mg/kg/日〜約50mg/kg/日(例えば、5mg/kg/日、10mg/kg/日、15mg/kg/日、20mg/kg/日、25mg/kg/日、30mg/kg/日、35mg/kg/日、40mg/kg/日、45mg/kg/日)であるう。
【0229】
医師または臨床医は、任意選択的に、本明細書中で考察したIGFBP2レベルに加えて従来の技術および臨床的指標を使用して、IGF1Rインヒビターの投薬量を調整することができる。かかるさらなる技術および指標を、以下に考察する。例えば、臨床医は、治療する腫瘍の実際のサイズおよび進行を評価することができる。腫瘍のサイズおよび進行を、例えば、X線、磁気共鳴画像法(MRI)、または外科的手順(視覚的)によって容易に決定することもできる。一般に、腫瘍のサイズおよび増殖を、チミジンPETスキャンの使用によって測定することができる(例えば、Wells et al.,Clin.Oncol.8:7−14(1996)を参照のこと)。一般に、チミジンPETスキャンは、放射性トレーサー([2−11C]−チミジンなど)の注入およびその後の患者の身体のPETスキャンを含む(Vander Borght et al.,Gastroenterology 101:794−799,1991;Vander Borght et al.,J.Radiat.Appl.Instrum.Part A,42:103−104(1991))。使用することができる他のトレーサーには、[18F]−FDG(18−フルオロデオキシグルコース)、[124I]IUdR(5−[124I]ヨード−2’−デオキシウリジン)、[76Br]BrdUrd(ブロモデオキシウリジン)、[18F]FLT(3’−デオキシ−3’フルオロチミジン)、または[11C]FMAU(2’−フルオロ−5−メチル−1−β−D−アラビノフラノシルウラシル)が含まれる。
【0230】
例えば、医師または獣医は、神経芽細胞腫の進行を種々の方法によってモニタリングすることもでき、結果的に、投与計画を変化させることができる。神経芽細胞腫をモニタリングする方法には、例えば、CTスキャン(例えば、腫瘍サイズをモニタリングするため)、MRIスキャン(例えば、腫瘍サイズをモニタリングするため)、胸部X線(例えば、腫瘍サイズをモニタリングするため)、骨のスキャン、骨髄生検(例えば、骨髄への転移をチェックするため)、ホルモン試験(エピネフリンのようなホルモンのレベル)、全血試験(CBC)(例えば、貧血または他の異常を試験するため)、尿中または血中のカテコールアミンの試験(神経芽細胞腫の腫瘍マーカー)、ホモバニリン酸(HMA)またはバニリルマンデル酸(VMA)レベル(神経芽細胞腫マーカー)のチェックのための24時間尿検査、およびMIBGスキャン(注入したI123標識メタヨードベタグアニジンのスキャン;例えば、副腎腫瘍をモニタリングするため)が含まれる。
【0231】
例えば、医師または獣医は、横紋筋肉腫の進行を種々の方法によってモニタリングすることもでき、結果的に、投与計画を変化させることができる。横紋筋肉腫をモニタリングする方法には、例えば、腫瘍生検、CTスキャン(例えば、腫瘍サイズをモニタリングするため)、MRIスキャン(例えば、腫瘍サイズをモニタリングするため)、胸部のCTスキャン(例えば、転移をモニタリングするため)、骨のスキャン(例えば、転移をモニタリングするため)、骨髄生検(例えば、転移をモニタリングするため)、脊椎穿刺(例えば、脳内への転移をチェックするため)、および徹底的な身体検査が含まれる。
【0232】
例えば、医師または獣医は、骨肉種の進行を種々の方法によってモニタリングすることもでき、結果的に、投与計画を変化させることができる。骨肉種をモニタリングする方法には、例えば、罹患領域または胸部のX線(例えば、肺への拡大をチェックするため)、罹患領域のCTスキャン、血液検査(例えば、アルカリホスファターゼレベルを測定するため)、癌が肺に拡大しているかどうかを調べるための胸部のコンピュータ連動断層撮影スキャン(CT)、開放生検、または癌が他の骨に拡大しているかどうかを調べるための骨のスキャンが含まれる。
【0233】
例えば、医師または獣医は、ウィルムス癌の進行を種々の方法によってモニタリングすることもでき、結果的に、投与計画を変化させることができる。ウィルムス癌をモニタリングする方法には、腹部コンピュータ連動断層撮影スキャン(CT)、腹部超音波検査、腎臓および肝臓の機能を評価するための血液および尿の検査、転移をチェックするための胸部X線、磁気共鳴画像法(MRI)、腎臓機能をアッセイするための血液検査および尿検査、および生検が含まれる。
【0234】
例えば、医師または獣医は、膵臓癌の進行を種々の方法によってモニタリングすることもでき、結果的に、投与計画を変化させることができる。膵臓癌をモニタリングする方法には、腫瘍マーカーCA19−9および/または癌胎児性抗原(CEA)をチェックするための血液検査、上部消化管造影(例えば、バリウム嚥下)、超音波内視鏡検査;内視鏡的逆行性胆道膵管造影(膵管および胆管のX線);経皮経管胆道造影(胆管のX線)、腹部超音波画像診断、または腹部コンピュータ連動断層撮影スキャン(CT)が含まれる。
【0235】
例えば、医師または獣医は、乳癌の進行を種々の方法によってモニタリングすることもでき、結果的に、投与計画を変化させることができる。乳癌をモニタリングする方法には、マンモグラフィ、吸引もしくは針生検、または触診が含まれる。
【0236】
例えば、医師または獣医は、結腸直腸癌の進行を種々の方法によってモニタリングすることもでき、結果的に、投与計画を変化させることができる。結腸直腸癌をモニタリングする方法には、コンピュータ連動断層撮影スキャン(CT)、MRIスキャン、胸部X線、PETスキャン、糞便潜血検査(FOBT)、軟性直腸S状結腸鏡検査、全結腸内視鏡検査、およびバリウム注腸が含まれる。
【0237】
例えば、医師または獣医は、胃癌の進行を種々の方法によってモニタリングすることもでき、結果的に、投与計画を変化させることができる。胃癌をモニタリングする方法には、食道胃十二指腸内視鏡検査(EGD)、二重造影(double−contrast)バリウム嚥下、内視鏡下生検、コンピュータ断層撮影(CT)スキャニング、核磁気共鳴映像法(MRI)、または超音波内視鏡検査(EUS)が含まれる。
【0238】
例えば、医師または獣医は、膀胱癌の進行を種々の方法によってモニタリングすることもでき、結果的に、投与計画を変化させることができる。膀胱癌をモニタリングする方法には、尿中の高レベルの腫瘍マーカー(例えば、核マトリックスタンパク質(NMP22))を検出するための尿検査、顕微鏡的血尿を検出するための尿検査、排尿中に膀胱から排出された細胞の試験によって癌細胞を検出するための尿細胞学、膀胱鏡検査、経静脈腎盂造影図(IVP)、逆行性腎盂造影、転移を検出するための胸部X線、コンピュータ断層撮影法(CT)、骨のスキャン、MRIスキャン、PETスキャン、または生検が含まれる。
【0239】
例えば、医師または獣医は、肺癌の進行を種々の方法によってモニタリングすることもでき、結果的に、投与計画を変化させることができる。肺癌をモニタリングする方法には、胸部X線、CTスキャン、低線量ヘリカルCTスキャン(またはスパイラルCTスキャン)、MRIスキャン、PETスキャン、骨のスキャン、喀痰細胞診、気管支鏡検査、縦隔鏡検査、生検(例えば、針生検または外科的生検)、PTH(副甲状腺ホルモン)、CEA(発癌性抗原)、またはCYFRA21−1(サイトケラチンフラグメント19)を検出するための胸腔穿刺または血液検査が含まれる。
【0240】
例えば、医師または獣医は、前立腺癌の進行を種々の方法によってモニタリングすることもでき、結果的に、投与計画を変化させることができる。前立腺癌をモニタリングする方法には、直腸指診、経直腸的超音波(transrectal ultrasound)、前立腺特異抗原(PSA)および前立腺酸性ホスファターゼ(PAP)のレベルをチェックするための血液検査、生検、骨のスキャン、およびCTスキャンが含まれる。
【0241】
例えば、医師または獣医は、子宮頸癌の進行を種々の方法によってモニタリングすることもでき、結果的に、投与計画を変化させることができる。子宮頸癌をモニタリングする方法には、PAP塗抹、内診、膣拡大鏡診、円錐切除診、子宮頸管内掻爬術、X線、CTスキャン、膀胱鏡検査、および直腸鏡検査が含まれる。
【0242】
治療方法および投与
IGF1Rインヒビターを使用して、任意の悪性細胞の成長または増殖を阻害または低減させるか、IGF1Rによって媒介される病状を治療することができる。患者の体内におけるかかる治療または細胞の成長もしくは増殖の阻害もしくは低減を、(例えば、本明細書中で考察される)患者の体内におけるIGFBP2レベルに関する所見に従って調整または変更可能な治療有効投薬量のIGF1Rインヒビターの投与によって行うことができる。本発明の1つの実施形態では、例えば、化学文献に記されている当該分野で一般的に公知である知識によってIGF1R発現および高IGFBP2レベルに関連するか関連することが公知の任意の腫瘍は、例えば、本明細書中で考察したIGF1Rインヒビターでの治療に適切である。
【0243】
IGFBP2は、本発明の1つの実施形態では、IGF1Rインヒビターの有効性についてのマーカーとしての機能を果たすことができる。本発明の1つの実施形態は、IGF1Rインヒビターの投与によって腫瘍を治療された患者においてIGF1Rインヒビターが腫瘍の成長または生存を阻害するかどうかを評価するか、患者におけるインヒビターの有効性を評価する方法であって、患者におけるIGFBP2レベルを長期にわたって測定する工程を含み、治療中にIGFBP2レベルが長期にわたって減少するか変化しないままである場合に、腫瘍の成長または生存が阻害されると判断するか、インヒビターが有効であると判断し、IGFBP2レベルが長期にわたって増加する場合に、腫瘍の成長または生存は阻害されると判断されないか、インヒビターが有効でないと判断する。
【0244】
本発明の1つの実施形態では、本発明の方法を使用してIGF1Rインヒビターによって治療可能な癌または他の病状には、骨肉種、横紋筋肉腫、神経芽細胞腫、任意の小児癌、腎臓癌、白血病、腎移行上皮癌、ウェルナー・モリソン症候群、先端巨大症、膀胱癌、ウィルムス癌、卵巣癌、膵臓癌、良性前立腺肥大、乳癌、前立腺癌、骨癌、肺癌、胃癌、結腸直腸癌、子宮頸癌、滑膜肉腫、転移カルチノイドに関連する下痢、血管作用性腸管ペプチド分泌性腫瘍、巨大症、乾癬、アテローム性動脈硬化症、平滑筋の血管再狭窄および不適切な微小血管増殖、頭頸部癌、扁平上皮癌、多発性骨髄腫、孤立性形質細胞腫、腎細胞癌、網膜芽細胞腫、胚細胞腫瘍、肝芽腫、肝細胞癌、黒色腫、腎横紋筋肉腫様腫瘍、ユーイング肉腫、軟骨肉腫、血液悪性疾患、慢性リンパ芽球性白血病、慢性骨髄単球性白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性リンパ球性白血病、急性骨髄性白血病、急性骨髄芽球性白血病、慢性骨髄芽球性白血病、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、毛様細胞白血病、肥満細胞性白血病、肥満細胞新生物、濾胞性リンパ腫、びまん性大細胞型リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、菌状息肉症、シーリー症候群、皮膚T細胞リンパ腫、慢性骨髄増殖性疾患、中枢神経系腫瘍、脳腫瘍、膠芽細胞腫、非膠芽細胞腫脳腫瘍、髄膜腫、下垂体腺腫、前庭神経鞘腫、原始神経外胚葉腫瘍、髄芽腫、星状細胞腫、退形成星状細胞腫、乏突起膠腫、上衣腫および脈絡叢乳頭腫、骨髄増殖性障害、真性赤血球増加症、血小板血症、特発性骨髄線維症、軟組織肉腫、甲状腺癌、子宮内膜癌、カルチノイド癌、胚細胞腫瘍、肝臓癌、巨大症、乾癬、アテローム性動脈硬化症、平滑筋の血管再狭窄、不適切な微小血管増殖、先端巨大症、巨大症 乾癬、アテローム性動脈硬化症、平滑筋の血管再狭窄または不適切な微小血管増殖、グレーブス病、多発性硬化症、全身性エリテマトーデス、橋本甲状腺炎、重症筋無力症、自己免疫疾患甲状腺炎、およびベーチェット病が含まれる。
【0245】
用語「患者」または「被験体」には、任意の生物、好ましくは動物、より好ましくは哺乳動物(例えば、ラット、マウス、イヌ、ネコ、ウサギ)、最も好ましくはヒトが含まれる。
【0246】
上記のように、本発明の1つの実施形態では、可能であれば、Physicians’ Desk Reference 2003(Thomson Healthcare;57th edition(Nov.1,2002))に従うか本明細書中に記載のようにIGF1Rインヒビターを被験体に投与する。
【0247】
IGF1Rインヒビターを、注射などの侵襲経路(invasive route)によって投与することができる。非侵襲経路(例えば、経口(例えば、丸薬、カプセル、または錠剤))による投与も、本発明の範囲内である。本発明の1つの実施形態では、抗IGF1R抗体(例えば、15H12/19D12 LCF/HCA)またはその薬学的組成物を、静脈内投与、皮下投与、筋肉内投与、動脈内投与、または腫瘍内投与する。
【0248】
IGF1Rインヒビターを、当該分野で公知の医療機器を使用して投与することができる。例えば、本発明の薬学的組成物を、皮下注射針での注射によって投与することができる。
【0249】
本発明の薬学的組成物を、無針皮下注射器(needleless hypodermic injection device)(米国特許第6,620,135号;同第6,096,002号;同第5,399,163号;同第5,383,851号;同第5,312,335号;同第5,064,413号;同第4,941,880号;同第4,790,824号、または同第4,596,556号に開示のデバイスなど)を使用して投与することもできる。
【0250】
薬学的組成物の投与のための周知の挿入物(implant)およびモジュールの例には、以下が含まれる:米国特許第4,487,603号(速度を調節して薬物を分散させるための挿入可能な微量注入ポンプを開示している);米国特許第4,447,233号(正確な注入速度で薬物を送達させるための薬物注入ポンプを開示している);米国特許第4,447,224号(連続薬物送達のための変流植え込み型注入装置を開示している);米国特許第4,439,196号(多室区画を有する浸透圧薬物送達系を開示している)。多数の他のかかる挿入物、送達系、およびモジュールは、当業者に周知である。
【0251】
本発明は、IGF1Rの発現または活性によって媒介される病状を治療する方法に関する。患者の腫瘍細胞によるIGF1Rの発現を、当該分野で一般的に知られている従来の技術を使用して決定することができる。例えば、IGF1R発現を、市販されているいくつかの抗IGF1R抗体(例えば、Santa Cruz Biotechnology;Santa Cruz,CAのN−20、C−20、またはH−60;Oncogene Research/Calbiochem;San Diego,CAのαIR−3)のいずれかを使用した(例えば、生検腫瘍細胞の)ウェスタンブロット分析によって同定することができる。あるいは、一定の癌は、IGF1Rを発現することが当業者に単純に公知である。IGFBP2の発現を、例えば、上記のようにアッセイすることができる。
【0252】
薬学的組成物
本発明の1つの実施形態では、IGF1Rインヒビターを、in vivoでの被験体への投与に適切な薬学的に許容可能なキャリアと共に薬学的組成物に組み込む。本発明の範囲には、任意の経路(経口または非経口)(例えば、経口、眼内、局所、肺(吸入)、腫瘍内注射、静脈内注射、皮下注射、または筋肉内注射が含まれる)によって被験体に投与することが適切な薬学的組成物が含まれる。
【0253】
処方物に関する一般的な情報については、例えば、
【0254】
【化103】

を参照のこと。
【0255】
本発明の1つの実施形態では、IGF1Rインヒビターは抗IGF1R抗体(例えば、成熟15H12/19D12 LCB/HCB、LCC/HCB、LCF/HCA、またはLCD/HCA)であり、薬学的組成物は、2.30g/lの酢酸ナトリウム三水和物(例えば、USP)、0.18g/lの氷酢酸(例えば、USP/Ph.Eur.)、70.0g/lのスクロース(エクストラピュア)(例えば、NF,Ph.Eur,BP)、20.0g/lなどの任意の濃度の抗体、および注射用の水(例えば、USP/Ph.Eur)(約pH 5.5)を含む。本発明の1つの実施形態では、組成物を、凍結乾燥/乾燥させ(水分を欠く)、使用前に再構成する(水の添加による)。
【0256】
薬学的に許容可能なキャリアは、従来のもので、当該分野で非常に十分に知られている。例には、生理学的に適合可能な水性および非水性のキャリア、安定剤、抗酸化剤、溶媒、分散媒、コーティング、抗菌薬、緩衝液、血清タンパク質、等張剤、および吸収遅延剤などが含まれる。本発明の1つの実施形態では、キャリアは、被験体の体内への注射に適切である。
【0257】
本発明の薬学的組成物中で使用することができる適切な水性および非水性のキャリアの例には、水、エタノール、ポリオール(グリセロール、プロピレングリコール、およびポリエチレングリコールなど)、適切なその混合物、植物油(オリーブ油など)、および注射用有機エステル(オレイン酸エチルなど)が含まれる。例えば、コーティング材料(レシチンなど)の使用、分散物の場合の必要な粒子サイズの維持、および界面活性剤の使用によって、適切な流動性を維持することができる。
【0258】
薬学的に許容可能な抗酸化剤の例には、以下が含まれる:水溶性抗酸化剤(アスコルビン酸、塩酸システイン、重硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、および亜硫酸ナトリウムなど);油溶性抗酸化剤(アスコルビルパルミテート、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、レシチン、没食子酸プロピル、およびα−トコフェロールなど);および金属キレート剤(クエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ソルビトール、酒石酸、およびリン酸など)。
【0259】
微生物の存在の防止を、滅菌手順および種々の抗菌薬(EDTA、EGTA、パラベン、クロロブタノール、およびフェノールソルビン酸など)の封入の両方によって確実にすることができる。
【0260】
本発明の薬学的組成物中に含めることができる適切な緩衝液には、L−ヒスチジンベースの緩衝液、リン酸ベースの緩衝液(例えば、リン酸緩衝化生理食塩水、約pH7)、ソルビン酸ベースの緩衝液、またはグリシンベースの緩衝液が含まれる。
【0261】
本発明の薬学的組成物中に含めることができる血清タンパク質には、本発明の1つの実施形態では、ヒト血清アルブミンが含まれる。
【0262】
等張剤(糖(例えば、スクロース)、エタノール、ポリアルコール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコール、マンニトール、またはソルビトール)、クエン酸ナトリウム、または塩化ナトリウム(例えば、緩衝化生理食塩水)など)も、本発明の薬学的組成物中に含めることもできる。本発明の1つの実施形態では、糖(例えば、グルコースまたはスクロース)は、高濃度(例えば、約10〜100mg/ml(例えば、50mg/ml、60mg/ml、または70mg/ml))で存在する。
【0263】
モノステアリン酸アルミニウムおよび/またはゼラチンなどの吸収を遅延させる薬剤を含めることによって、注射用薬学的形態に持続性吸収を持たせることができる。
【0264】
分散物を、グリセロール、液体ポリエチレングリコール、およびその混合物、ならびに油中に調製することもできる。
【0265】
薬学的に許容可能なキャリアには、滅菌水溶液または分散液および滅菌注射液または分散液の即時調製のための滅菌粉末が含まれる。薬学的に活性な物質のためのかかる媒質および薬剤の使用は、当該分野で周知である。
【0266】
抗IGF1R抗体を含む滅菌注射液を、任意選択的に上記成分の1つまたは組み合わせと共に適切な溶媒中に必要量の抗体またはその抗原結合フラグメントを組み込み、必要に応じて、その後に滅菌精密濾過を行うことによって調製することができる。一般に、分散液を、基剤となる分散剤および上記列挙の必要な他の成分を含む滅菌ビヒクルへの抗体の組み込みによって調製する。滅菌注射液の調製のための滅菌粉末の場合、可能な調製方法は、有効成分および任意のさらなる所望の成分の粉末が得られる真空乾燥およびフリーズドライ(凍結乾燥)である。
【0267】
本発明の1つの実施形態では、本発明の抗IGF1R抗体は、治療有効量の抗体、緩衝液、およびスクロースを含む薬学的処方物中に存在する。例えば、本発明の1つの実施形態では、緩衝液は、リン酸緩衝液、クエン酸緩衝液、ヒスチジン緩衝液、グリシン緩衝液、または酢酸緩衝液のいずれか1つである。薬学的処方物は、任意の適切なpHの範囲内にあり得る。本発明の1つの実施形態では、pHは、約5.0、5.5、6.0、7.5、または約5.5と約6との間または約5と約7との間である。
【0268】
IGF1Rインヒビター(抗IGF1R抗体またはその抗原結合フラグメントが含まれる)を、本発明の1つの実施形態では、経口投与することができる。経口投与用の薬学的組成物は、抗体またはその抗原結合フラグメントに加えて、デンプン(例えば、ジャガイモ、トウモロコシ、またがコムギのデンプンまたはセルロース)、デンプン誘導体(例えば、微結晶性セルロースまたはシリカ)、糖(例えば、ラクトース)、タルク、ステアリン酸塩、炭酸マグネシウム、またはリン酸カルシウムなどの添加物を含むことができる。本発明の抗体または抗原結合フラグメントを含む経口組成物が患者の消化系によって十分に許容されることを確実にするために、粘性形成剤または樹脂を含めることができる。胃液に不溶なカプセル中に抗体または抗原結合フラグメントを配合することによって耐性を改善することも望ましいかもしれない。カプセル形態の例示的な本発明の薬学的組成物は、標準的な二片硬ゼラチンカプセルを、粉末形態の本発明の抗体または抗原結合フラグメント、ラクトース、タルク、ステアリン酸マグネシウムで充填することによって調製される。免疫グロブリンの経口投与は、記載されている(Foster,et al.,(2001)Cochrane Database System rev.3:CD001816)。
【0269】
IGF1Rインヒビターを、本発明の1つの実施形態では、吸入によって投与することもできる。吸入に適切な薬学的組成物は、エアゾールであり得る。本発明の抗体または抗原結合フラグメントの吸入用の例示的薬学的組成物には、噴射剤(フレオン、好ましくは、1,2−ジクロロテトラフルオロエタンとジフルオロクロロメタンとの組み合わせ)に分散した本発明の抗体または抗原結合フラグメント、潤滑剤(ポリソルベート85またはオレイン酸など)を含む用量が15〜20mlのエアゾール容器が含まれ得る。本発明の1つの実施形態では、組成物は、鼻腔内または経口吸入投与のいずれかのために適合させた適切なエアゾール容器中に含まれる。
【0270】
キットおよび製品
本発明のキットおよび製品は、本発明の1つの実施形態では、薬学的処方物(例えば、薬学的投薬形態(丸薬、粉末、注射液またはその再構成可能な粉末、錠剤、分散性顆粒、カプセル、カシェ、または座剤など))中の薬学的に許容可能なキャリアと合わせたIGF1Rインヒビターを含む。例えば、Gilman et al.(eds.)(1990),The Pharmacological Bases of Therapeutics,8th Ed.,Pergamon Press;and Remington’s Pharmaceutical Sciences,supra,Easton,Penn.;Avis et al.(eds.)(1993)Pharmaceutical Dosage Forms:Parenteral Medications Dekker,New York;Lieberman et al.(eds.)(1990)Pharmaceutical Dosage Forms:Tablets Dekker,New York;and Lieberman et al.(eds.)(1990),Pharmaceutical Dosage Forms:Disperse Systems Dekker,New Yorkを参照のこと。
【0271】
本発明のキットおよび製品は、例えば、本明細書中で考察するように、IGF1R阻害薬の標的がIGF1Rであり、高レベルのIGFBP2を示す癌患者(例えば、IGF1Rを発現する腫瘍を有する患者)がIGF1Rインヒビターに応答する可能性が高いことを示す添付文書またはラベルの形態の情報も含む。本発明の1つの実施形態では、ラベルは、患者におけるIGF1Rインヒビターの有効性を、本明細書中に記載のように患者中のIGFBP2レベルのモニタリングによって評価することができることを示す。さらに、本発明の1つの実施形態では、ラベルは、IGF1Rインヒビターの投薬量を本明細書中で考察した方法によって評価することができるか、IGF1RまたはIGF1R経路の任意のメンバーに及ぼすインヒビターの影響を本明細書中で考察した方法によって評価することができることを示す。
【0272】
添付文書またはラベルは、任意の形態(紙または磁気記録媒体(例えば、フロッピー(登録商標)ディスク)またはCD−ROMなどの電子媒体など)を取ることができる。
【0273】
ラベルまたは添付文書は、キットまたは製品中の薬学的組成物および投薬量に関する他の情報も含むことができる。一般に、かかる情報は、患者および医師が封入された薬学的組成物および投薬形態を有効且つ安全に使用する際の助けとなる。例えば、IGF1R阻害薬に関する以下の情報を、添付文書中に提供することができる:薬物動態学、薬力学、臨床研究、有効性パラメーター、適応症および使用法、禁忌、警告、事前注意、副作用、過量、適切な投薬量および投与、供給方法、適切な保存条件、参考文献、および特許情報。
【0274】
本発明は、さらに、IGF1Rインヒビターまたは薬学的に許容可能なキャリアを含む薬学的組成物を製造する方法を含む。本方法は、パッケージ中にインヒビターまたは組成物;およびインヒビターもしくは組成物の投薬量、またはインヒビターもしくは組成物のIGF1RもしくはIGF1R経路の任意のメンバーの阻害を本明細書中で考察した任意の方法を使用して評価することができることを伝えるラベルとを組み合わせることを含む。
【実施例】
【0275】
本項は、本発明をさらに説明することを意図し、本発明をさらに制限すると解釈すべきではない。本明細書中に記載の任意の組成物または方法は、本発明の一部を構成する。
【0276】
(実施例1:抗IGF1R Mabである19D12は異種移植片腫瘍中のIGFBP2レベルを減少させた)
本実施例は、抗IGF1R(配列番号8および10のアミノ酸配列の成熟ポリペプチドIg鎖を含む)が神経芽細胞腫腫瘍モデル中の総腫瘍タンパク1μgあたりのIGFBP2レベルを減少させることを証明した。
【0277】
胸腺欠損ヌードマウスの右側腹部に、マトリゲル(1:1の細胞:ゲル比)と共にSK−N−MCまたはSK−N−AS(ヒト神経芽細胞腫)腫瘍細胞を皮下接種した。これらの実験では、標準的なマトリゲルと1:1で混合した5×10細胞/マウスを、皮下接種した。腫瘍サイズをカリパスで測定し、データをlabcatプログラムに入力した。マウスを100mmの平均サイズでグループ化した。マウスに、抗体19D12を腹腔内に(i.p.)1週間に2回投与した。腫瘍サイズおよびマウスの体重を、処置後1週間に2回測定した。
【0278】
研究終了時に腫瘍を解剖し、瞬間凍結し、および分析まで−80℃で保存した。凍結した異種移植片の腫瘍組織を均質化し、50mM Hepes(pH7.4)、150mM NaCl、10%グリセロール、1%Triton X−100、1.5mM MgCl、2mM NaVO、およびプロテアーゼインヒビターカクテル(Complete(商標),Roche)を含む緩衝液中に溶解した。サンプルを、氷上で30分間のインキュベーション後、13,000rpmにて4℃で10分間スピンした。上清を回収し、溶解物のタンパク質濃度を、Bio−Radアッセイによって決定した。
【0279】
【表3】

【0280】
【表4】

本発明は、被験体中のIGFBP2レベルを観測することによる、被験体に投与したIGF1Rインヒビターレジメン(例えば、インヒビターの投薬量)を評価する方法に関する。腫瘍中のIGFBP2レベルの減少は、IGF1R経路の阻害および経路の下流効果(downstream effect)(例えば、腫瘍成長)の阻害と相関する。腫瘍組織中のIGFBP2の減少は、IGFBP2が分泌タンパク質であることから、IGF1Rインヒビターを投与した被験体の血液中のIGFBP2の減少を反映するはずである。本実施例中のデータは、これを支持する。
【0281】
(実施例2:抗IGF1R Mabである19D12の処置は、サルの血清IGFBP2レベルを減少させた)
本実施例は、抗IGF1R抗体を投与したサルにおいてIGFBP2レベルが低下することを証明する。
【0282】
投与。C1群中のサルに、ビヒクルコントロール(偽薬)を、0日目から開始して1週間に1回、13週間投与した。T1群のサルに、抗IGF1R Mabである19D12(配列番号8および10のアミノ酸配列の成熟ポリペプチドIg鎖を含む)を、10mg/mgで0日目から開始して1週間に1回、13週間投与した。
【0283】
血液サンプルを、指定された時点に大腿動脈/静脈を介して血清分離チューブに採取し、遠心分離して血清を得た。血清サンプルを、分析まで−80℃で保存した。
【0284】
IGFBP2の測定。R&D DuosetヒトIGFBP2 ELISA構築システムを選択し、以下のプロトコールを使用した:プレートを、100ulの2ug/ml抗−Hu IGFBP2にて4℃で一晩コーティングした。各工程後、プレートを、4×250ulの洗浄緩衝液でリンスした。100ulのブロック緩衝液を、1時間添加し、そしてリンスした。標準および希釈サンプルを添加し、振盪機にて室温で2時間インキュベートし、そしてリンスした。検出抗体として100ulの100ng/ml二次抗IGFBP2抗体を、振盪しながら2時間添加し、リンスした。振盪しながら100ulストレプトアビジン−HRPを20分間添加し、リンスした。100ulの基質溶液の1:1混合物を、振盪しながら20分間添加した。50ulの停止溶液を添加した。プレートをタッピングして完全に混合した。450nMで読み取った。SOFTmax Proソフトウェアを使用して、検量線を4パラメーターのカーブフィット(curve fit)にて変形する。
【0285】
上記の実験結果を以下に示した。
【0286】
【表5−1】

【0287】
【表5−2】

【0288】
【表5−3】

【0289】
【表5−4】

C1群に偽薬を投与し、T1群に抗体を投与した。
(実施例3:抗IGF1R Mabである19D12の処置は、健康なヒト被験体における血清IGFBP2レベルを減少させた)
本実施例は、抗IGF1R抗体でのIGF1R阻害に応答してIGFBP2レベルが減少することを証明する。
【0290】
ベースライン(非処置IGFBP2レベル)の決定のための血液の最初のサンプリング後、健康なヒト被験体に、抗IGF1R抗体(配列番号8および10のアミノ酸配列の成熟ポリペプチドIg鎖を含む)を0.3mg/kg、1.0mg/kg、3.0mg/kg、10.0mg/kg、および20.0mg/kgで60分間、1回静脈注入した。処置後、1日目(投与前)ならびに投与から3、6、8、10、15、および57日後(「終点」)にIGFBP2分析のために採血した。15、16、および17日目に、全被験体に、組換えヒトIGF−1(皮下、BID)も注射した。これらの試験から収集したデータを、以下の表6に記載する。
【0291】
【表6】

IGFBP2値は、各投与群に8人の被験体(抗体を投与した6人の被験体および偽薬を投与した2人の被験体の両方を含む)で観測された平均レベルである。
【0292】
抗IGF1R抗体を投与した被験体中のIGF1受容体の飽和は、ベースラインIGFBP2レベルの少なくとも51%のIGFBP2レベルの減少と相関する。
【0293】
本発明は、本明細書中に記載の特定の実施形態によってその範囲が制限されるべきではない。実際、本明細書中に記載の実施形態に加えて、上記説明から本発明の種々の修正形態が当業者に明らかとなるであろう。かかる修正形態は、添付の特許請求の範囲の範囲内に含まれることが意図される。
【0294】
特許、特許出願、刊行物、製品説明書、およびプロトコールが本願を通して引用されており、その開示は、全ての目的のためにその全体が本明細書中で参考として援用される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
IGF1Rインヒビターを投与した被験体の体内におけるIGF1R受容体に及ぼすIGF1Rインヒビターの影響をモニタリングする方法であって、該被験体の体内のIGFBP2レベルを長期間にわたって評価する工程を含む、方法。
【請求項2】
IGFBP2レベルが前記投与後に長期間にわたって減少することが観測される場合に前記インヒビターは前記受容体を阻害すると判断されるか、IGFBP2レベルが前記投与後に長期間にわたって減少することが観測されない場合に前記インヒビターは前記受容体を阻害しないと判断される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記被験体がIGF1Rの活性または発現によって媒介される病状を罹患し、IGFBP2レベルが前記インヒビターの第1の投与後に長期間にわたって少なくとも51%減少することが観測される場合に前記インヒビターは前記受容体を十分に阻害すると判断されるか、IGFBP2レベルが前記インヒビターの第1の投与後に長期間にわたって少なくとも51%減少することが観測されない場合に前記インヒビターは前記受容体を十分に阻害しないと判断される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
(i)前記被験体の体内のIGFBP2レベルを測定する工程、
(ii)前記被験体に1回または複数回の用量の前記インヒビターを投与する工程、
(iii)前記投与後の前記被験体の体内のIGFBP2レベルを測定する工程、
(iv)工程(i)で測定したIGFBP2レベルを工程(iii)で測定したIGFBP2レベルと比較する工程
を含み、
IGFBP2レベルが該投与後に長期間にわたって減少することが観測される場合に前記インヒビターは前記受容体を阻害すると判断されるか、該IGFBP2レベルが該投与後に長期間にわたって減少することが観測されない場合に該インヒビターは該受容体を阻害しないと判断される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記IGF1Rインヒビターが、IGF1Rに特異的に結合する抗体またはその抗原結合フラグメントである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記抗体またはフラグメントが、
【化104】

または、配列番号2、4、6、または8のアミノ酸配列を含む軽鎖免疫グロブリンの成熟フラグメント、配列番号10または12のアミノ酸配列を含む重鎖免疫グロブリンの成熟フラグメント、もしくは薬学的に許容可能なキャリアを含むその薬学的組成物からなる群から選択される1つまたは複数の相補性決定領域(CDR)を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記被験体が、IGF1Rの発現または活性によって媒介される医学的障害を罹患している、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記障害が、骨肉種、横紋筋肉腫、神経芽細胞腫、任意の小児癌、腎臓癌、白血病、腎移行上皮癌、ウェルナー・モリソン症候群、先端巨大症、膀胱癌、ウィルムス癌、卵巣癌、膵臓癌、良性前立腺肥大、乳癌、前立腺癌、骨癌、肺癌、胃癌、結腸直腸癌、子宮頸癌、滑膜肉腫、転移カルチノイドに関連する下痢、血管作用性腸管ペプチド分泌性腫瘍、巨大症、乾癬、アテローム性動脈硬化症、平滑筋の血管再狭窄および不適切な微小血管増殖、頭頸部癌、扁平上皮癌、多発性骨髄腫、孤立性形質細胞腫、腎細胞癌、網膜芽細胞腫、胚細胞腫瘍、肝芽腫、肝細胞癌、黒色腫、腎横紋筋肉腫様腫瘍、ユーイング肉腫、軟骨肉腫、血液悪性疾患、慢性リンパ芽球性白血病、慢性骨髄単球性白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性リンパ球性白血病、急性骨髄性白血病、急性骨髄芽球性白血病、慢性骨髄芽球性白血病、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、毛様細胞白血病、肥満細胞性白血病、肥満細胞新生物、濾胞性リンパ腫、びまん性大細胞型リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、菌状息肉症、シーリー症候群、皮膚T細胞リンパ腫、慢性骨髄増殖性疾患、中枢神経系腫瘍、脳腫瘍、膠芽細胞腫、非膠芽細胞腫脳腫瘍、髄膜腫、下垂体腺腫、前庭神経鞘腫、原始神経外胚葉腫瘍、髄芽腫、星状細胞腫、退形成星状細胞腫、乏突起膠腫、上衣腫および脈絡叢乳頭腫、骨髄増殖性障害、真性赤血球増加症、血小板血症、特発性骨髄線維症、軟組織肉腫、甲状腺癌、子宮内膜癌、カルチノイド癌、胚細胞腫瘍、肝臓癌、巨大症、乾癬、アテローム性動脈硬化症、平滑筋の血管再狭窄、不適切な微小血管増殖、先端巨大症、巨大症、乾癬、アテローム性動脈硬化症、平滑筋の血管再狭窄または不適切な微小血管増殖、グレーブス病、多発性硬化症、全身性エリテマトーデス、橋本甲状腺炎、重症筋無力症、自己免疫疾患甲状腺炎、およびベーチェット病からなる群から選択されるメンバーである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記被験体に、エベロリムス、トラベクテジン、アブラキサン、TLK 286、AV−299、DN−101、パゾパニブ、GSK690693、RTA 744、ON 0910.Na、AZD 6244(ARRY−142886)、AMN−107、TKI−258、GSK461364、AZD 1152、エンザスタウリン、バンデタニブ、ARQ−197、MK−0457、MLN8054、PHA−739358、R−763、AT−9263、FLT−3インヒビター、VEGFRインヒビター、EGFR TKインヒビター、オーロラキナーゼインヒビター、PIK−1モジュレーター、Bcl−2インヒビター、HDACインヒビター、c−METインヒビター、PARPインヒビター、Cdkインヒビター、EGFR TKインヒビター、抗HGF抗体、PI3キナーゼインヒビター、AKTインヒビター、JAK/STATインヒビター、チェックポイント−1または2インヒビター、病巣接着キナーゼインヒビター、Mapキナーゼキナーゼ(mek)インヒビター、VEGFトラップ抗体、ペメトレキセド、エルロチニブ、ダサタニブ、ニロチニブ、デカタニブ、パニツムマブ、アムルビシン、オレゴボマブ、Lep−etu、ノラトレキセド、azd2171、バタブリン、オファツムマブ、ザノリムマブ、エドテカリン、テトランドリン、ルビテカン、テスミリフェン、オブリメルセン、チシリムマブ、イピリムマブ、ゴッシポール、Bio 111、131−I−TM−601、ALT−110、BIO 140、CC 8490、シレンギチド、ギマテカン、IL 13−PE38QQR、INO 1001、IPdR、KRX−0402、ルカントン、LY 317615、ノイラジアブ、ビテスパン、Rta 744、Sdx 102、タランパネル、アトラセンタン、Xr 311、ロミデプシン、ADS−100380、
【化105】

ボリノスタット、エトポシド、ゲムシタビン、ドキソルビシン、リポソームドキソルビシン、5’−デオキシ−5−フルオロウリジン、ビンクリスチン、テモゾロミド、ZK−304709、セリシクリブ;PD0325901、AZD−6244、カペシタビン、L−グルタミン酸、N−[4−[2−(2−アミノ−4,7−ジヒドロ−4−オキソ−1H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチル]ベンゾイル]二ナトリウム塩七水和物、カンプトテシン、イリノテカン;イリノテカン、5−フルオロウラシル、およびロイコボリンの組み合わせ;PEG標識イリノテカン、FOLFOXレジメン、タモキシフェン、クエン酸トレミフェン、アナストラゾール、エキセメスタン、レトロゾール、DES(ジエチルスチルベストロール)、エストラジオール、エストロゲン、結合型エストロゲン、ベバシズマブ、IMC−1C11、CHIR−258、
【化106】

;3−[5−(メチルスルホニルピペラジンメチル)−インドリル]−キノロン、バタラニブ、AG−013736、AVE−0005、[D−Ser(Bu t)6,Azgly 10]の酢酸塩(ピロ−Glu−His−Trp−Ser−Tyr−D−Ser(Bu t)−Leu−Arg−Pro−Azgly−NHアセタート(C59841814・(C(式中、x=1〜2.4))、酢酸ゴセレリン、酢酸ロイプロリド、パモ酸トリプトレリン、スニチニブ、リンゴ酸スニチニブ、酢酸メドロキシプロゲステロン、カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、ラロキシフェン、ビカルタミド、フルタミド、ニルタミド、酢酸メゲストロール、CP−724714;TAK−165、HKI−272、エルロチニブ、ラパタニブ、カネルチニブ、ABX−EGF抗体、エルビタックス、EKB−569、PKI−166、GW−572016、ロナファーニブ、
【化107】

BMS−214662、ティピファニブ;アミホスチン、NVP−LAQ824、スベロイルアナリドヒドロキサム酸、バルプロ酸、トリコスタチンA、FK−228、SU11248、ソラフェニブ、KRN951、アミノグルテチミド、アムサクリン、アナグレリド、L−アスパラギナーゼ、カルメット‐ゲラン杆菌(BCG)ワクチン、ブレオマイシン、ブセレリン、ブスルファン、カルボプラチン、カルムスチン、クロラムブシル、シスプラチン、クラドリビン、クロドロネート、シクロホスファミド、シプロテロン、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ジエチルスチルベストロール、エピルビシン、フルダラビン、フルドロコルチゾン、フルオキシメステロン、フルタミド、ヒドロキシ尿素、イダルビシン、イフォスファミド、イマチニブ、ロイコボリン、ロイプロリド、レバミソール、ロムスチン、メクロレタミン、メルファラン、6−メルカプトプリン、メスナ、メトトレキサート、マイトマイシン、ミトタン、ミトキサントロン、ニルタミド、オクトレオチド、オキサリプラチン、パミドロネート、ペントスタチン、プリカマイシン、ポルフィマー、プロカルバジン、ラルチトレキセド、リツキシマブ、ストレプトゾシン、テニポシド、テストステロン、サリドマイド、チオグアニン、チオテパ、トレチノイン、ビンデシン、13−シス−レチノイン酸、フェニルアラニンマスタード、ウラシルマスタード、エストラムスチン、アルトレタミン、フロクスウリジン、5−デオオキシウリジン、シトシンアラビノシド、6−メルカプトプリン、デオキシコフォルマイシン、カルシトリオール、バルルビシン、ミトラマイシン、ビンブラスチン、ビノレルビン、トポテカン、ラゾキシン、マリマスタット、COL−3、ネオバスタット、BMS−275291、スクアラミン、エンドスタチン、SU5416、SU6668、EMD121974、インターロイキン−12、IM862、アンギオスタチン、ビタキシン、ドロロキシフェン、イドキシフェン、スピロノラクトン、フィナステリド、シミチジン、トラスツズマブ、デニロイキンジフチトクス、ゲフィチニブ、ボルテジミブ、パクリタキセル、クレモフォール非含有パクリタキセル、ドセタキセル、エピチオロンB、BMS−247550、BMS−310705、ドロロキシフェン、4−ヒドロキシタモキシフェン、ピペンドキシフェン、ERA−923、アルゾキシフェン、フルベストラント、アコルビフェン、ラソフォキシフェン、イドキシフェン、TSE−424、HMR−3339、ZK 186619、トポテカン、PTK787/ZK 222584、VX−745、PD 184352、ラパマイシン、40−O−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシン、テムシロリムス、AP−23573、RAD001、ABT−578、BC−210、LY294002、LY292223、LY292696、LY293684、LY293646、ウォルトマンニン、ZM336372、L−779,450、PEG−フィルグラスチム、ダルベポエチン、5−フルオロウラシル、エリスロポエチン、顆粒球コロニー刺激因子、ゾレンドロナート、プレドニゾン、セツキシマブ、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子、ヒストレリン、ペグ化インターフェロンα−2a、インターフェロンα−2a、ペグ化インターフェロンα−2b、インターフェロンα−2b、アザシチジン、PEG−L−アスパラギナーゼ、レナリドマイド、ゲムツズマブ、ヒドロコルチゾン、インターロイキン−11、デクスラゾキサン、アレムツズマブ、オールトランスレチノイン酸、ケトコナゾール、インターロイキン−2、メゲストロール、免疫グロブリン、ナイトロジェンマスタード、メチルプレドニゾロン、イブリツモマブチウキセタン、アンドロゲン、デシタビン、ヘキサメチルメラミン、ベキサロテン、トシツモマブ、三酸化ヒ素、コルチゾン、エジトロナート、ミトタン、シクロスポリン、リポソームダウノルビシン、Edwina−アスパラギナーゼ、ストロンチウム89、カソピタント、ネツピタント、NK−1受容体アンタゴニスト、パロノセトロン、アプレピタント、ジフェンヒドラミン、ヒドロキシジン、メトクロプラミド、ロラゼパム、アルプラゾラム、ハロペリドール、ドロペリドール、ドロナビノール、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、プロクロルペラジン、グラニセトロン、オンダンセトロン、ドラセトロン、トロピセトロン、ペグフィルグラスチム、エリスロポエチン、エポエチンアルファ、およびダルベポエチンアルファからなる群から選択される1つまたは複数のメンバーもまた投与される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記IGFBP2レベルが、前記被験体由来のサンプルの放射免疫アッセイ(RIA)、ウェスタンブロット、または酵素免疫測定法(ELISA)を使用して決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
IGFBP2が、前記被験体由来の血液中、血清中、または血漿中で測定される、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
IGF1Rの発現または活性によって媒介される病状を有する被験体に投与したIGF1Rインヒビターの投薬量を評価する方法であって、一定用量の該インヒビターを該被験体に投与して該被験体の体内のIGFBP2レベルを評価する工程を含み、該インヒビターの投与後のIGFBP2レベルが該インヒビターの第1の投与前に測定したIGFBP2レベルの少なくとも51%減少させることが観測されない場合に該投薬量は十分でないと判断されるか、該インヒビターの投与後のIGFBP2レベルが該インヒビターの第1の投与前に測定したIGFBP2レベルの少なくとも51%減少されることが観測される場合に該投薬量は十分であると判断される、方法。
【請求項13】
(i)前記インヒビターでの任意の処置の前に、前記被験体の体内のIGFBP2レベルを測定する工程、
(ii)該被験体に1回または複数回の用量の前記インヒビターを投与する工程、
(iii)該投与後の該被験体の体内のIGFBP2レベルを測定する工程、
(iv)工程(i)で測定したIGFBP2レベルを、工程(iii)で測定したIGFBP2レベルと比較する工程
を含み、
該IGFBP2レベルが該投与後に長期間にわたって少なくとも51%減少することが観測されない場合に前記投薬量は十分でないと判断されるか、該IGFBP2レベルが該投与後に長期間にわたって少なくとも51%減少することが観測される場合に該投薬量は十分であると判断される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記IGF1Rインヒビターが、IGF1Rに特異的に結合する抗体またはその抗原結合フラグメントである、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記抗体またはフラグメントが、
【化108】

または、配列番号2、4、6、または8のアミノ酸配列を含む軽鎖免疫グロブリンの成熟フラグメント、配列番号10または12のアミノ酸配列を含む重鎖免疫グロブリンの成熟フラグメント、もしくは薬学的に許容可能なキャリアを含むその薬学的組成物からなる群から選択される1つまたは複数の相補性決定領域(CDR)を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記抗体またはフラグメントがモノクローナル抗体である、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記障害が、骨肉種、横紋筋肉腫、神経芽細胞腫、任意の小児癌、腎臓癌、白血病、腎移行上皮癌、ウェルナー・モリソン症候群、先端巨大症、膀胱癌、ウィルムス癌、卵巣癌、膵臓癌、良性前立腺肥大、乳癌、前立腺癌、骨癌、肺癌、胃癌、結腸直腸癌、子宮頸癌、滑膜肉腫、転移カルチノイドに関連する下痢、血管作用性腸管ペプチド分泌性腫瘍、巨大症、乾癬、アテローム性動脈硬化症、平滑筋の血管再狭窄および不適切な微小血管増殖、頭頸部癌、扁平上皮癌、多発性骨髄腫、孤立性形質細胞腫、腎細胞癌、網膜芽細胞腫、胚細胞腫瘍、肝芽腫、肝細胞癌、黒色腫、腎横紋筋肉腫様腫瘍、ユーイング肉腫、軟骨肉腫、血液悪性疾患、慢性リンパ芽球性白血病、慢性骨髄単球性白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性リンパ球性白血病、急性骨髄性白血病、急性骨髄芽球性白血病、慢性骨髄芽球性白血病、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、毛様細胞白血病、肥満細胞性白血病、肥満細胞新生物、濾胞性リンパ腫、びまん性大細胞型リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、菌状息肉症、シーリー症候群、皮膚T細胞リンパ腫、慢性骨髄増殖性疾患、中枢神経系腫瘍、脳腫瘍、膠芽細胞腫、非膠芽細胞腫脳腫瘍、髄膜腫、下垂体腺腫、前庭神経鞘腫、原始神経外胚葉腫瘍、髄芽腫、星状細胞腫、退形成星状細胞腫、乏突起膠腫、上衣腫および脈絡叢乳頭腫、骨髄増殖性障害、真性赤血球増加症、血小板血症、特発性骨髄線維症、軟組織肉腫、甲状腺癌、子宮内膜癌、カルチノイド癌、胚細胞腫瘍、肝臓癌、巨大症、乾癬、アテローム性動脈硬化症、平滑筋の血管再狭窄、不適切な微小血管増殖、先端巨大症、巨大症、乾癬、アテローム性動脈硬化症、平滑筋の血管再狭窄または不適切な微小血管増殖、グレーブス病、多発性硬化症、全身性エリテマトーデス、橋本甲状腺炎、重症筋無力症、自己免疫疾患甲状腺炎、およびベーチェット病からなる群から選択されるメンバーである、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記被験体に、エベロリムス、トラベクテジン、アブラキサン、TLK 286、AV−299、DN−101、パゾパニブ、GSK690693、RTA 744、ON 0910.Na、AZD 6244(ARRY−142886)、AMN−107、TKI−258、GSK461364、AZD 1152、エンザスタウリン、バンデタニブ、ARQ−197、MK−0457、MLN8054、PHA−739358、R−763、AT−9263、FLT−3インヒビター、VEGFRインヒビター、EGFR TKインヒビター、オーロラキナーゼインヒビター、PIK−1モジュレーター、Bcl−2インヒビター、HDACインヒビター、c−METインヒビター、PARPインヒビター、Cdkインヒビター、EGFR TKインヒビター、IGFR−TKインヒビター、抗HGF抗体、PI3キナーゼインヒビター、AKTインヒビター、JAK/STATインヒビター、チェックポイント−1または2インヒビター、病巣接着キナーゼインヒビター、Mapキナーゼキナーゼ(mek)インヒビター、VEGFトラップ抗体、ペメトレキセド、エルロチニブ、ダサタニブ、ニロチニブ、デカタニブ、パニツムマブ、アムルビシン、オレゴボマブ、Lep−etu、ノラトレキセド、azd2171、バタブリン、オファツムマブ、ザノリムマブ、エドテカリン、テトランドリン、ルビテカン、テスミリフェン、オブリメルセン、チシリムマブ、イピリムマブ、ゴッシポール、Bio 111、131−I−TM−601、ALT−110、BIO 140、CC 8490、シレンギチド、ギマテカン、IL13−PE38QQR、INO 1001、IPdR、KRX−0402、ルカントン、LY 317615、ノイラジアブ、ビテスパン、Rta 744、Sdx 102、タランパネル、アトラセンタン、Xr 311、ロミデプシン、ADS−100380、
【化109】

ボリノスタット、エトポシド、ゲムシタビン、ドキソルビシン、リポソームドキソルビシン、5’−デオキシ−5−フルオロウリジン、ビンクリスチン、テモゾロミド、ZK−304709、セリシクリブ;PD0325901、AZD−6244、カペシタビン、L−グルタミン酸、N−[4−[2−(2−アミノ−4,7−ジヒドロ−4−オキソ−1H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチル]ベンゾイル]二ナトリウム塩七水和物、カンプトテシン、イリノテカン;イリノテカン、5−フルオロウラシル、およびロイコボリンの組み合わせ;PEG標識イリノテカン、FOLFOXレジメン、タモキシフェン、クエン酸トレミフェン、アナストラゾール、エキセメスタン、レトロゾール、DES(ジエチルスチルベストロール)、エストラジオール、エストロゲン、結合型エストロゲン、ベバシズマブ、IMC−1C11、CHIR−258、
【化110】

;3−[5−(メチルスルホニルピペラジンメチル)−インドリル]−キノロン、バタラニブ、AG−013736、AVE−0005、[D−Ser(Bu t)6,Azgly 10]の酢酸塩(ピロ−Glu−His−Trp−Ser−Tyr−D−Ser(Bu t)−Leu−Arg−Pro−Azgly−NHアセタート(C59841814・(C(式中、x=1〜2.4))、酢酸ゴセレリン、酢酸ロイプロリド、パモ酸トリプトレリン、スニチニブ、リンゴ酸スニチニブ、酢酸メドロキシプロゲステロン、カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、ラロキシフェン、ビカルタミド、フルタミド、ニルタミド、酢酸メゲストロール、CP−724714;TAK−165、HKI−272、エルロチニブ、ラパタニブ、カネルチニブ、ABX−EGF抗体、エルビタックス、EKB−569、PKI−166、GW−572016、ロナファーニブ、
【化111】

BMS−214662、ティピファニブ;アミホスチン、NVP−LAQ824、スベロイルアナリドヒドロキサム酸、バルプロ酸、トリコスタチンA、FK−228、SU11248、ソラフェニブ、KRN951、アミノグルテチミド、アムサクリン、アナグレリド、L−アスパラギナーゼ、カルメット‐ゲラン杆菌(BCG)ワクチン、ブレオマイシン、ブセレリン、ブスルファン、カルボプラチン、カルムスチン、クロラムブシル、シスプラチン、クラドリビン、クロドロネート、シクロホスファミド、シプロテロン、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ジエチルスチルベストロール、エピルビシン、フルダラビン、フルドロコルチゾン、フルオキシメステロン、フルタミド、ヒドロキシ尿素、イダルビシン、イフォスファミド、イマチニブ、ロイコボリン、ロイプロリド、レバミソール、ロムスチン、メクロレタミン、メルファラン、6−メルカプトプリン、メスナ、メトトレキサート、マイトマイシン、ミトタン、ミトキサントロン、ニルタミド、オクトレオチド、オキサリプラチン、パミドロネート、ペントスタチン、プリカマイシン、ポルフィマー、プロカルバジン、ラルチトレキセド、リツキシマブ、ストレプトゾシン、テニポシド、テストステロン、サリドマイド、チオグアニン、チオテパ、トレチノイン、ビンデシン、13−シス−レチノイン酸、フェニルアラニンマスタード、ウラシルマスタード、エストラムスチン、アルトレタミン、フロクスウリジン、5−デオオキシウリジン、シトシンアラビノシド、6−メルカプトプリン、デオキシコフォルマイシン、カルシトリオール、バルルビシン、ミトラマイシン、ビンブラスチン、ビノレルビン、トポテカン、ラゾキシン、マリマスタット、COL−3、ネオバスタット、BMS−275291、スクアラミン、エンドスタチン、SU5416、SU6668、EMD121974、インターロイキン−12、IM862、アンギオスタチン、ビタキシン、ドロロキシフェン、イドキシフェン、スピロノラクトン、フィナステリド、シミチジン、トラスツズマブ、デニロイキンジフチトクス、ゲフィチニブ、ボルテジミブ、パクリタキセル、クレモフォール非含有パクリタキセル、ドセタキセル、エピチオロンB、BMS−247550、BMS−310705、ドロロキシフェン、4−ヒドロキシタモキシフェン、ピペンドキシフェン、ERA−923、アルゾキシフェン、フルベストラント、アコルビフェン、ラソフォキシフェン、イドキシフェン、TSE−424、HMR−3339、ZK 186619、トポテカン、PTK787/ZK 222584、VX−745、PD 184352、ラパマイシン、40−O−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシン、テムシロリムス、AP−23573、RAD001、ABT−578、BC−210、LY294002、LY292223、LY292696、LY293684、LY293646、ウォルトマンニン、ZM336372、L−779,450、PEG−フィルグラスチム、ダルベポエチン、5−フルオロウラシル、エリスロポエチン、顆粒球コロニー刺激因子、ゾレンドロナート、プレドニゾン、セツキシマブ、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子、ヒストレリン、ペグ化インターフェロンα−2a、インターフェロンα−2a、ペグ化インターフェロンα−2b、インターフェロンα−2b、アザシチジン、PEG−L−アスパラギナーゼ、レナリドマイド、ゲムツズマブ、ヒドロコルチゾン、インターロイキン−11、デクスラゾキサン、アレムツズマブ、オールトランスレチノイン酸、ケトコナゾール、インターロイキン−2、メゲストロール、免疫グロブリン、ナイトロジェンマスタード、メチルプレドニゾロン、イブリツモマブチウキセタン、アンドロゲン、デシタビン、ヘキサメチルメラミン、ベキサロテン、トシツモマブ、三酸化ヒ素、コルチゾン、エジトロナート、ミトタン、シクロスポリン、リポソームダウノルビシン、Edwina−アスパラギナーゼ、ストロンチウム89、カソピタント、ネツピタント、NK−1受容体アンタゴニスト、パロノセトロン、アプレピタント、ジフェンヒドラミン、ヒドロキシジン、メトクロプラミド、ロラゼパム、アルプラゾラム、ハロペリドール、ドロペリドール、ドロナビノール、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、プロクロルペラジン、グラニセトロン、オンダンセトロン、ドラセトロン、トロピセトロン、ペグフィルグラスチム、エリスロポエチン、エポエチンアルファ、およびダルベポエチンアルファからなる群から選択される1つまたは複数のメンバーも投与する、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
前記IGFBP2レベルが、前記被験体由来のサンプルの放射免疫アッセイ(RIA)、ウェスタンブロット、または酵素免疫測定法(ELISA)を使用して決定される、請求項12に記載の方法。
【請求項20】
IGFBP2が、前記被験体由来の血液中、血清中、または血漿中で測定される、請求項12に記載の方法。
【請求項21】
被験体がIGF1Rインヒビターに応答する病状を有するかどうかを決定する方法であって、該インヒビターを該被験体に投与して該被験体の体内のIGFBP2レベルを長期にわたって評価する工程を含み、該IGFBP2レベルが該投与後に長期間にわたって減少することが観測されない場合に該病状は該インヒビターに応答しないと判断されるか、該IGFBP2レベルが該投与後に長期間にわたって減少することが観測される場合に該病状は該インヒビターに応答すると判断される、方法。
【請求項22】
(i)前記被験体の体内のIGFBP2レベルを測定する工程、
(ii)該被験体に1回または複数回の用量の前記インヒビターを投与する工程、
(iii)該投与後の該被験体の体内のIGFBP2レベルを測定する工程、
(iv)工程(i)で測定したIGFBP2レベルを、工程(iii)で測定したIGFBP2レベルと比較する工程
を含み、
該IGFBP2レベルが該投与後に長期間にわたって減少することが観測されない場合に前記病状は該インヒビターに応答しないと判断されるか、該IGFBP2レベルが該投与後に長期間にわたって減少することが観測される場合に該病状は該インヒビターに応答すると判断される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記IGF1Rインヒビターが、IGF1Rに特異的に結合する抗体またはその抗原結合フラグメントである、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記抗体またはフラグメントが、
【化112】

または、配列番号2、4、6、または8のアミノ酸配列を含む軽鎖免疫グロブリンの成熟フラグメント、配列番号10または12のアミノ酸配列を含む重鎖免疫グロブリンの成熟フラグメント、もしくは薬学的に許容可能なキャリアを含むその薬学的組成物からなる群から選択される1つまたは複数の相補性決定領域(CDR)を含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記工程(i)が、前記インヒビターの任意の投与の前に被験体に対して行われる、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
前記障害が、骨肉種、横紋筋肉腫、神経芽細胞腫、任意の小児癌、腎臓癌、白血病、腎移行上皮癌、ウェルナー・モリソン症候群、先端巨大症、膀胱癌、ウィルムス癌、卵巣癌、膵臓癌、良性前立腺肥大、乳癌、前立腺癌、骨癌、肺癌、胃癌、結腸直腸癌、子宮頸癌、滑膜肉腫、転移カルチノイドに関連する下痢、血管作用性腸管ペプチド分泌性腫瘍、巨大症、乾癬、アテローム性動脈硬化症、平滑筋の血管再狭窄および不適切な微小血管増殖、頭頸部癌、扁平上皮癌、多発性骨髄腫、孤立性形質細胞腫、腎細胞癌、網膜芽細胞腫、胚細胞腫瘍、肝芽腫、肝細胞癌、黒色腫、腎横紋筋肉腫様腫瘍、ユーイング肉腫、軟骨肉腫、血液悪性疾患、慢性リンパ芽球性白血病、慢性骨髄単球性白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性リンパ球性白血病、急性骨髄性白血病、急性骨髄芽球性白血病、慢性骨髄芽球性白血病、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、毛様細胞白血病、肥満細胞性白血病、肥満細胞新生物、濾胞性リンパ腫、びまん性大細胞型リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、菌状息肉症、シーリー症候群、皮膚T細胞リンパ腫、慢性骨髄増殖性疾患、中枢神経系腫瘍、脳腫瘍、膠芽細胞腫、非膠芽細胞腫脳腫瘍、髄膜腫、下垂体腺腫、前庭神経鞘腫、原始神経外胚葉腫瘍、髄芽腫、星状細胞腫、退形成星状細胞腫、乏突起膠腫、上衣腫および脈絡叢乳頭腫、骨髄増殖性障害、真性赤血球増加症、血小板血症、特発性骨髄線維症、軟組織肉腫、甲状腺癌、子宮内膜癌、カルチノイド癌、胚細胞腫瘍、肝臓癌、巨大症、乾癬、アテローム性動脈硬化症、平滑筋の血管再狭窄、不適切な微小血管増殖、先端巨大症、巨大症、乾癬、アテローム性動脈硬化症、平滑筋の血管再狭窄または不適切な微小血管増殖、グレーブス病、多発性硬化症、全身性エリテマトーデス、橋本甲状腺炎、重症筋無力症、自己免疫疾患甲状腺炎、およびベーチェット病からなる群から選択されるメンバーである、請求項21に記載の方法。
【請求項27】
前記被験体に、エベロリムス、トラベクテジン、アブラキサン、TLK 286、AV−299、DN−101、パゾパニブ、GSK690693、RTA 744、ON 0910.Na、AZD 6244(ARRY−142886)、AMN−107、TKI−258、GSK461364、AZD 1152、エンザスタウリン、バンデタニブ、ARQ−197、MK−0457、MLN8054、PHA−739358、R−763、AT−9263、FLT−3インヒビター、VEGFRインヒビター、EGFR TKインヒビター、オーロラキナーゼインヒビター、PIK−1モジュレーター、Bcl−2インヒビター、HDACインヒビター、c−METインヒビター、PARPインヒビター、Cdkインヒビター、EGFR TKインヒビター、IGFR−TKインヒビター、抗HGF抗体、PI3キナーゼインヒビター、AKTインヒビター、JAK/STATインヒビター、チェックポイント−1または2インヒビター、病巣接着キナーゼインヒビター、Mapキナーゼキナーゼ(mek)インヒビター、VEGFトラップ抗体、ペメトレキセド、エルロチニブ、ダサタニブ、ニロチニブ、デカタニブ、パニツムマブ、アムルビシン、オレゴボマブ、Lep−etu、ノラトレキセド、azd2171、バタブリン、オファツムマブ、ザノリムマブ、エドテカリン、テトランドリン、ルビテカン、テスミリフェン、オブリメルセン、チシリムマブ、イピリムマブ、ゴッシポール、Bio 111、131−I−TM−601、ALT−110、BIO 140、CC 8490、シレンギチド、ギマテカン、IL13−PE38QQR、INO 1001、IPdR、KRX−0402、ルカントン、LY 317615、ノイラジアブ、ビテスパン、Rta 744、Sdx 102、タランパネル、アトラセンタン、Xr 311、ロミデプシン、ADS−100380、
【化113】

ボリノスタット、エトポシド、ゲムシタビン、ドキソルビシン、リポソームドキソルビシン、5’−デオキシ−5−フルオロウリジン、ビンクリスチン、テモゾロミド、ZK−304709、セリシクリブ;PD0325901、AZD−6244、カペシタビン、L−グルタミン酸、N−[4−[2−(2−アミノ−4,7−ジヒドロ−4−オキソ−1H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチル]ベンゾイル]二ナトリウム塩七水和物、カンプトテシン、イリノテカン;イリノテカン、5−フルオロウラシル、およびロイコボリンの組み合わせ;PEG標識イリノテカン、FOLFOXレジメン、タモキシフェン、クエン酸トレミフェン、アナストラゾール、エキセメスタン、レトロゾール、DES(ジエチルスチルベストロール)、エストラジオール、エストロゲン、結合型エストロゲン、ベバシズマブ、IMC−1C11、CHIR−258、
【化114】

;3−[5−(メチルスルホニルピペラジンメチル)−インドリル]−キノロン、バタラニブ、AG−013736、AVE−0005、[D−Ser(Bu t)6,Azgly 10]の酢酸塩(ピロ−Glu−His−Trp−Ser−Tyr−D−Ser(Bu t)−Leu−Arg−Pro−Azgly−NHアセタート(C59841814・(C(式中、x=1〜2.4))、酢酸ゴセレリン、酢酸ロイプロリド、パモ酸トリプトレリン、スニチニブ、リンゴ酸スニチニブ、酢酸メドロキシプロゲステロン、カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、ラロキシフェン、ビカルタミド、フルタミド、ニルタミド、酢酸メゲストロール、CP−724714;TAK−165、HKI−272、エルロチニブ、ラパタニブ、カネルチニブ、ABX−EGF抗体、エルビタックス、EKB−569、PKI−166、GW−572016、ロナファーニブ、
【化115】

BMS−214662、ティピファニブ;アミホスチン、NVP−LAQ824、スベロイルアナリドヒドロキサム酸、バルプロ酸、トリコスタチンA、FK−228、SU11248、ソラフェニブ、KRN951、アミノグルテチミド、アムサクリン、アナグレリド、L−アスパラギナーゼ、カルメット‐ゲラン杆菌(BCG)ワクチン、ブレオマイシン、ブセレリン、ブスルファン、カルボプラチン、カルムスチン、クロラムブシル、シスプラチン、クラドリビン、クロドロネート、シクロホスファミド、シプロテロン、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ジエチルスチルベストロール、エピルビシン、フルダラビン、フルドロコルチゾン、フルオキシメステロン、フルタミド、ヒドロキシ尿素、イダルビシン、イフォスファミド、イマチニブ、ロイコボリン、ロイプロリド、レバミソール、ロムスチン、メクロレタミン、メルファラン、6−メルカプトプリン、メスナ、メトトレキサート、マイトマイシン、ミトタン、ミトキサントロン、ニルタミド、オクトレオチド、オキサリプラチン、パミドロネート、ペントスタチン、プリカマイシン、ポルフィマー、プロカルバジン、ラルチトレキセド、リツキシマブ、ストレプトゾシン、テニポシド、テストステロン、サリドマイド、チオグアニン、チオテパ、トレチノイン、ビンデシン、13−シス−レチノイン酸、フェニルアラニンマスタード、ウラシルマスタード、エストラムスチン、アルトレタミン、フロクスウリジン、5−デオオキシウリジン、シトシンアラビノシド、6−メルカプトプリン、デオキシコフォルマイシン、カルシトリオール、バルルビシン、ミトラマイシン、ビンブラスチン、ビノレルビン、トポテカン、ラゾキシン、マリマスタット、COL−3、ネオバスタット、BMS−275291、スクアラミン、エンドスタチン、SU5416、SU6668、EMD121974、インターロイキン−12、IM862、アンギオスタチン、ビタキシン、ドロロキシフェン、イドキシフェン、スピロノラクトン、フィナステリド、シミチジン、トラスツズマブ、デニロイキンジフチトクス、ゲフィチニブ、ボルテジミブ、パクリタキセル、クレモフォール非含有パクリタキセル、ドセタキセル、エピチオロンB、BMS−247550、BMS−310705、ドロロキシフェン、4−ヒドロキシタモキシフェン、ピペンドキシフェン、ERA−923、アルゾキシフェン、フルベストラント、アコルビフェン、ラソフォキシフェン、イドキシフェン、TSE−424、HMR−3339、ZK 186619、トポテカン、PTK787/ZK 222584、VX−745、PD 184352、ラパマイシン、40−O−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシン、テムシロリムス、AP−23573、RAD001、ABT−578、BC−210、LY294002、LY292223、LY292696、LY293684、LY293646、ウォルトマンニン、ZM336372、L−779,450、PEG−フィルグラスチム、ダルベポエチン、5−フルオロウラシル、エリスロポエチン、顆粒球コロニー刺激因子、ゾレンドロナート、プレドニゾン、セツキシマブ、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子、ヒストレリン、ペグ化インターフェロンα−2a、インターフェロンα−2a、ペグ化インターフェロンα−2b、インターフェロンα−2b、アザシチジン、PEG−L−アスパラギナーゼ、レナリドマイド、ゲムツズマブ、ヒドロコルチゾン、インターロイキン−11、デクスラゾキサン、アレムツズマブ、オールトランスレチノイン酸、ケトコナゾール、インターロイキン−2、メゲストロール、免疫グロブリン、ナイトロジェンマスタード、メチルプレドニゾロン、イブリツモマブチウキセタン、アンドロゲン、デシタビン、ヘキサメチルメラミン、ベキサロテン、トシツモマブ、三酸化ヒ素、コルチゾン、エジトロナート、ミトタン、シクロスポリン、リポソームダウノルビシン、Edwina−アスパラギナーゼ、ストロンチウム89、カソピタント、ネツピタント、NK−1受容体アンタゴニスト、パロノセトロン、アプレピタント、ジフェンヒドラミン、ヒドロキシジン、メトクロプラミド、ロラゼパム、アルプラゾラム、ハロペリドール、ドロペリドール、ドロナビノール、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、プロクロルペラジン、グラニセトロン、オンダンセトロン、ドラセトロン、トロピセトロン、ペグフィルグラスチム、エリスロポエチン、エポエチンアルファ、およびダルベポエチンアルファからなる群から選択される1つまたは複数のメンバーも投与する、請求項21に記載の方法。
【請求項28】
前記IGFBP2レベルが、被験体由来のサンプルの放射免疫アッセイ(RIA)、ウェスタンブロット、または酵素免疫測定法(ELISA)を使用して決定される、請求項21に記載の方法。
【請求項29】
IGFBP2が、前記被験体由来の血液中、血清中、または血漿中で測定される、請求項21に記載の方法。
【請求項30】
IGF1Rインヒビターを投与した被験体の体内におけるIGFBP2濃度に及ぼすIGF1Rインヒビターの影響をモニタリングする方法であって、該インヒビターでの一連の処置中の長期にわたる該被験体の体内のIGFBP2レベルを測定する工程を含む、方法。
【請求項31】
(i)前記被験体の体内のIGFBP2濃度を測定する工程、
(ii)該被験体に1回または複数回の用量の前記インヒビターを投与する工程、
(iii)該投与後の該被験体の体内のIGFBP2濃度を測定する工程、
(iv)工程(i)で測定したIGFBP2レベルを工程(iii)で測定したIGFBP2レベルと比較する工程
を含み、
工程(i)で測定したレベルが工程(iii)で測定した濃度より高い場合に該インヒビターがIGFBP2濃度を低下させると判断され、工程(i)で測定したレベルが工程(iii)で測定した濃度より高くない場合に該インヒビターがIGFBP2濃度を低下させないと判断される、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
工程(i)が、前記インヒビターの任意の投与の前に行われる、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
被験体におけるIGF1Rの発現または活性によって媒介される病状を治療する方法であって、
(i)IGF1Rインヒビターの任意の投与前に該被験体の体内のIGFBP2レベルを測定する工程、
(ii)該被験体に1回または複数回の用量の該IGF1Rインヒビターを投与する工程、
(iii)該投与後の該被験体の体内のIGFBP2レベルを測定する工程、
(iv)工程(i)で測定したIGFBP2レベルを、工程(iii)で測定したIGFBP2レベルと比較する工程、および
(v)該IGFBP2レベルが該投与後に少なくとも51%減少しない場合に該インヒビターの投薬量を増加させるか、該IGFBP2レベルが該投与後に少なくとも51%減少する場合に投薬量を維持または減少させる工程、
を含む方法。
【請求項34】
前記IGF1Rインヒビターが、IGF1Rに特異的に結合する抗体またはその抗原結合フラグメントである、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記抗体またはフラグメントが、
【化116】

または、配列番号2、4、6、または8のアミノ酸配列を含む軽鎖免疫グロブリンの成熟フラグメント、配列番号10または12のアミノ酸配列を含む重鎖免疫グロブリンの成熟フラグメント、もしくは薬学的に許容可能なキャリアを含むその薬学的組成物からなる群から選択される1つまたは複数の相補性決定領域(CDR)を含む、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記抗体またはフラグメントがモノクローナル抗体である、請求項33に記載の方法。
【請求項37】
前記障害が、骨肉種、横紋筋肉腫、神経芽細胞腫、任意の小児癌、腎臓癌、白血病、腎移行上皮癌、ウェルナー・モリソン症候群、先端巨大症、膀胱癌、ウィルムス癌、卵巣癌、膵臓癌、良性前立腺肥大、乳癌、前立腺癌、骨癌、肺癌、胃癌、結腸直腸癌、子宮頸癌、滑膜肉腫、転移カルチノイドに関連する下痢、血管作用性腸管ペプチド分泌性腫瘍、巨大症、乾癬、アテローム性動脈硬化症、平滑筋の血管再狭窄および不適切な微小血管増殖、頭頸部癌、扁平上皮癌、多発性骨髄腫、孤立性形質細胞腫、腎細胞癌、網膜芽細胞腫、胚細胞腫瘍、肝芽腫、肝細胞癌、黒色腫、腎横紋筋肉腫様腫瘍、ユーイング肉腫、軟骨肉腫、血液悪性疾患、慢性リンパ芽球性白血病、慢性骨髄単球性白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性リンパ球性白血病、急性骨髄性白血病、急性骨髄芽球性白血病、慢性骨髄芽球性白血病、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、毛様細胞白血病、肥満細胞性白血病、肥満細胞新生物、濾胞性リンパ腫、びまん性大細胞型リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、菌状息肉症、シーリー症候群、皮膚T細胞リンパ腫、慢性骨髄増殖性疾患、中枢神経系腫瘍、脳腫瘍、膠芽細胞腫、非膠芽細胞腫脳腫瘍、髄膜腫、下垂体腺腫、前庭神経鞘腫、原始神経外胚葉腫瘍、髄芽腫、星状細胞腫、退形成星状細胞腫、乏突起膠腫、上衣腫および脈絡叢乳頭腫、骨髄増殖性障害、真性赤血球増加症、血小板血症、特発性骨髄線維症、軟組織肉腫、甲状腺癌、子宮内膜癌、カルチノイド癌、胚細胞腫瘍、肝臓癌、巨大症、乾癬、アテローム性動脈硬化症、平滑筋の血管再狭窄、不適切な微小血管増殖、先端巨大症、巨大症、乾癬、アテローム性動脈硬化症、平滑筋の血管再狭窄または不適切な微小血管増殖、グレーブス病、多発性硬化症、全身性エリテマトーデス、橋本甲状腺炎、重症筋無力症、自己免疫疾患甲状腺炎、およびベーチェット病からなる群から選択されるメンバーである、請求項33に記載の方法。
【請求項38】
前記被験体に、エベロリムス、トラベクテジン、アブラキサン、TLK 286、AV−299、DN−101、パゾパニブ、GSK690693、RTA 744、ON 0910.Na、AZD 6244(ARRY−142886)、AMN−107、TKI−258、GSK461364、AZD 1152、エンザスタウリン、バンデタニブ、ARQ−197、MK−0457、MLN8054、PHA−739358、R−763、AT−9263、FLT−3インヒビター、VEGFRインヒビター、EGFR TKインヒビター、オーロラキナーゼインヒビター、PIK−1モジュレーター、Bcl−2インヒビター、HDACインヒビター、c−METインヒビター、PARPインヒビター、Cdkインヒビター、EGFR TKインヒビター、抗HGF抗体、PI3キナーゼインヒビター、AKTインヒビター、JAK/STATインヒビター、チェックポイント−1または2インヒビター、病巣接着キナーゼインヒビター、Mapキナーゼキナーゼ(mek)インヒビター、VEGFトラップ抗体、ペメトレキセド、エルロチニブ、ダサタニブ、ニロチニブ、デカタニブ、パニツムマブ、アムルビシン、オレゴボマブ、Lep−etu、ノラトレキセド、azd2171、バタブリン、オファツムマブ、ザノリムマブ、エドテカリン、テトランドリン、ルビテカン、テスミリフェン、オブリメルセン、チシリムマブ、イピリムマブ、ゴッシポール、Bio 111、131−I−TM−601、ALT−110、BIO 140、CC 8490、シレンギチド、ギマテカン、IL 13−PE38QQR、INO 1001、IPdR、KRX−0402、ルカントン、LY 317615、ノイラジアブ、ビテスパン、Rta 744、Sdx 102、タランパネル、アトラセンタン、Xr 311、ロミデプシン、ADS−100380、
【化117】

ボリノスタット、エトポシド、ゲムシタビン、ドキソルビシン、リポソームドキソルビシン、5’−デオキシ−5−フルオロウリジン、ビンクリスチン、テモゾロミド、ZK−304709、セリシクリブ;PD0325901、AZD−6244、カペシタビン、L−グルタミン酸、N−[4−[2−(2−アミノ−4,7−ジヒドロ−4−オキソ−1H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチル]ベンゾイル]二ナトリウム塩七水和物、カンプトテシン、イリノテカン;イリノテカン、5−フルオロウラシル、およびロイコボリンの組み合わせ;PEG標識イリノテカン、FOLFOXレジメン、タモキシフェン、クエン酸トレミフェン、アナストラゾール、エキセメスタン、レトロゾール、DES(ジエチルスチルベストロール)、エストラジオール、エストロゲン、結合型エストロゲン、ベバシズマブ、IMC−1C11、CHIR−258、
【化118】

;3−[5−(メチルスルホニルピペラジンメチル)−インドリル]−キノロン、バタラニブ、AG−013736、AVE−0005、[D−Ser(Bu t)6,Azgly 10]の酢酸塩(ピロ−Glu−His−Trp−Ser−Tyr−D−Ser(Bu t)−Leu−Arg−Pro−Azgly−NHアセタート(C59841814・(C(式中、x=1〜2.4))、酢酸ゴセレリン、酢酸ロイプロリド、パモ酸トリプトレリン、スニチニブ、リンゴ酸スニチニブ、酢酸メドロキシプロゲステロン、カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、ラロキシフェン、ビカルタミド、フルタミド、ニルタミド、酢酸メゲストロール、CP−724714;TAK−165、HKI−272、エルロチニブ、ラパタニブ、カネルチニブ、ABX−EGF抗体、エルビタックス、EKB−569、PKI−166、GW−572016、ロナファーニブ、
【化119】

BMS−214662、ティピファニブ、アミホスチン、NVP−LAQ824、スベロイルアナリドヒドロキサム酸、バルプロ酸、トリコスタチンA、FK−228、SU11248、ソラフェニブ、KRN951、アミノグルテチミド、アムサクリン、アナグレリド、L−アスパラギナーゼ、カルメット‐ゲラン杆菌(BCG)ワクチン、ブレオマイシン、ブセレリン、ブスルファン、カルボプラチン、カルムスチン、クロラムブシル、シスプラチン、クラドリビン、クロドロネート、シクロホスファミド、シプロテロン、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ジエチルスチルベストロール、エピルビシン、フルダラビン、フルドロコルチゾン、フルオキシメステロン、フルタミド、ヒドロキシ尿素、イダルビシン、イフォスファミド、イマチニブ、ロイコボリン、ロイプロリド、レバミソール、ロムスチン、メクロレタミン、メルファラン、6−メルカプトプリン、メスナ、メトトレキサート、マイトマイシン、ミトタン、ミトキサントロン、ニルタミド、オクトレオチド、オキサリプラチン、パミドロネート、ペントスタチン、プリカマイシン、ポルフィマー、プロカルバジン、ラルチトレキセド、リツキシマブ、ストレプトゾシン、テニポシド、テストステロン、サリドマイド、チオグアニン、チオテパ、トレチノイン、ビンデシン、13−シス−レチノイン酸、フェニルアラニンマスタード、ウラシルマスタード、エストラムスチン、アルトレタミン、フロクスウリジン、5−デオオキシウリジン、シトシンアラビノシド、6−メルカプトプリン、デオキシコフォルマイシン、カルシトリオール、バルルビシン、ミトラマイシン、ビンブラスチン、ビノレルビン、トポテカン、ラゾキシン、マリマスタット、COL−3、ネオバスタット、BMS−275291、スクアラミン、エンドスタチン、SU5416、SU6668、EMD121974、インターロイキン−12、IM862、アンギオスタチン、ビタキシン、ドロロキシフェン、イドキシフェン、スピロノラクトン、フィナステリド、シミチジン、トラスツズマブ、デニロイキンジフチトクス、ゲフィチニブ、ボルテジミブ、パクリタキセル、クレモフォール非含有パクリタキセル、ドセタキセル、エピチオロンB、BMS−247550、BMS−310705、ドロロキシフェン、4−ヒドロキシタモキシフェン、ピペンドキシフェン、ERA−923、アルゾキシフェン、フルベストラント、アコルビフェン、ラソフォキシフェン、イドキシフェン、TSE−424、HMR−3339、ZK186619、トポテカン、PTK787/ZK 222584、VX−745、PD 184352、ラパマイシン、40−O−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシン、テムシロリムス、AP−23573、RAD001、ABT−578、BC−210、LY294002、LY292223、LY292696、LY293684、LY293646、ウォルトマンニン、ZM336372、L−779,450、PEG−フィルグラスチム、ダルベポエチン、5−フルオロウラシル、エリスロポエチン、顆粒球コロニー刺激因子、ゾレンドロナート、プレドニゾン、セツキシマブ、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子、ヒストレリン、ペグ化インターフェロンα−2a、インターフェロンα−2a、ペグ化インターフェロンα−2b、インターフェロンα−2b、アザシチジン、PEG−L−アスパラギナーゼ、レナリドマイド、ゲムツズマブ、ヒドロコルチゾン、インターロイキン−11、デクスラゾキサン、アレムツズマブ、オールトランスレチノイン酸、ケトコナゾール、インターロイキン−2、メゲストロール、免疫グロブリン、ナイトロジェンマスタード、メチルプレドニゾロン、イブリツモマブチウキセタン、アンドロゲン、デシタビン、ヘキサメチルメラミン、ベキサロテン、トシツモマブ、三酸化ヒ素、コルチゾン、エジトロナート、ミトタン、シクロスポリン、リポソームダウノルビシン、Edwina−アスパラギナーゼ、ストロンチウム89、カソピタント、ネツピタント、NK−1受容体アンタゴニスト、パロノセトロン、アプレピタント、ジフェンヒドラミン、ヒドロキシジン、メトクロプラミド、ロラゼパム、アルプラゾラム、ハロペリドール、ドロペリドール、ドロナビノール、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、プロクロルペラジン、グラニセトロン、オンダンセトロン、ドラセトロン、トロピセトロン、ペグフィルグラスチム、エリスロポエチン、エポエチンアルファ、およびダルベポエチンアルファからなる群から選択される1つまたは複数のメンバーも投与する、請求項33に記載の方法。
【請求項39】
IGF1Rインヒビターの用量を選択する方法であって、一定用量の該インヒビターをIGF1Rの発現または活性によって媒介される病状を有する被験体に投与して該被験体の体内のIGFBP2レベルを評価する工程を含み、該投与後のIGFBP2レベルが、該インヒビターの第1の投与前に測定したIGFBP2レベルより少なくとも51%減少されることが観測される場合に、該投薬量を選択する、方法。
【請求項40】
(i)前記インヒビターでの第1の処置前に前記被験体の体内のIGFBP2レベルを測定する工程、
(ii)該被験体に1回または複数回の用量の前記インヒビターを投与する工程、
(iii)該投与後の該被験体の体内のIGFBP2レベルを測定する工程、
(iv)工程(i)で測定したIGFBP2レベルを工程(iii)で測定したIGFBP2レベルと比較する工程
を含み、
該投与後のIGFBP2レベルが該インヒビターの第1の投与前に測定したIGFBP2レベルより少なくとも51%減少されることが観測される場合に、該用量を選択するか、該投与後のIGFBP2レベルが該インヒビターの第1の投与前に測定したIGFBP2レベルより少なくとも51%減少されることが観測されない場合に、該用量を選択しない、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記IGF1Rインヒビターが、IGF1Rに特異的に結合する抗体またはその抗原結合フラグメントである、請求項39に記載の方法。
【請求項42】
前記抗体またはフラグメントが、
【化120】

または、配列番号2、4、6、または8のアミノ酸配列を含む軽鎖免疫グロブリンの成熟フラグメント、配列番号10または12のアミノ酸配列を含む重鎖免疫グロブリンの成熟フラグメント、もしくは薬学的に許容可能なキャリアを含むその薬学的組成物からなる群から選択される1つまたは複数の相補性決定領域(CDR)を含む、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記障害が、骨肉種、横紋筋肉腫、神経芽細胞腫、任意の小児癌、腎臓癌、白血病、腎移行上皮癌、ウェルナー・モリソン症候群、先端巨大症、膀胱癌、ウィルムス癌、卵巣癌、膵臓癌、良性前立腺肥大、乳癌、前立腺癌、骨癌、肺癌、胃癌、結腸直腸癌、子宮頸癌、滑膜肉腫、転移カルチノイドに関連する下痢、血管作用性腸管ペプチド分泌性腫瘍、巨大症、乾癬、アテローム性動脈硬化症、平滑筋の血管再狭窄および不適切な微小血管増殖、頭頸部癌、扁平上皮癌、多発性骨髄腫、孤立性形質細胞腫、腎細胞癌、網膜芽細胞腫、胚細胞腫瘍、肝芽腫、肝細胞癌、黒色腫、腎横紋筋肉腫様腫瘍、ユーイング肉腫、軟骨肉腫、血液悪性疾患、慢性リンパ芽球性白血病、慢性骨髄単球性白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性リンパ球性白血病、急性骨髄性白血病、急性骨髄芽球性白血病、慢性骨髄芽球性白血病、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、毛様細胞白血病、肥満細胞性白血病、肥満細胞新生物、濾胞性リンパ腫、びまん性大細胞型リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、菌状息肉症、シーリー症候群、皮膚T細胞リンパ腫、慢性骨髄増殖性疾患、中枢神経系腫瘍、脳腫瘍、膠芽細胞腫、非膠芽細胞腫脳腫瘍、髄膜腫、下垂体腺腫、前庭神経鞘腫、原始神経外胚葉腫瘍、髄芽腫、星状細胞腫、退形成星状細胞腫、乏突起膠腫、上衣腫および脈絡叢乳頭腫、骨髄増殖性障害、真性赤血球増加症、血小板血症、特発性骨髄線維症、軟組織肉腫、甲状腺癌、子宮内膜癌、カルチノイド癌、胚細胞腫瘍、肝臓癌、巨大症、乾癬、アテローム性動脈硬化症、平滑筋の血管再狭窄、不適切な微小血管増殖、先端巨大症、巨大症、乾癬、アテローム性動脈硬化症、平滑筋の血管再狭窄または不適切な微小血管増殖、グレーブス病、多発性硬化症、全身性エリテマトーデス、橋本甲状腺炎、重症筋無力症、自己免疫疾患甲状腺炎、およびベーチェット病からなる群から選択されるメンバーである、請求項39に記載の方法。
【請求項44】
前記被験体に、エベロリムス、トラベクテジン、アブラキサン、TLK 286、AV−299、DN−101、パゾパニブ、GSK690693、RTA 744、ON 0910.Na、AZD 6244(ARRY−142886)、AMN−107、TKI−258、GSK461364、AZD 1152、エンザスタウリン、バンデタニブ、ARQ−197、MK−0457、MLN8054、PHA−739358、R−763、AT−9263、FLT−3インヒビター、VEGFRインヒビター、EGFR TKインヒビター、オーロラキナーゼインヒビター、PIK−1モジュレーター、Bcl−2インヒビター、HDACインヒビター、c−METインヒビター、PARPインヒビター、Cdkインヒビター、EGFR TKインヒビター、抗HGF抗体、PI3キナーゼインヒビター、AKTインヒビター、JAK/STATインヒビター、チェックポイント−1または2インヒビター、病巣接着キナーゼインヒビター、Mapキナーゼキナーゼ(mek)インヒビター、VEGFトラップ抗体、ペメトレキセド、エルロチニブ、ダサタニブ、ニロチニブ、デカタニブ、パニツムマブ、アムルビシン、オレゴボマブ、Lep−etu、ノラトレキセド、azd2171、バタブリン、オファツムマブ、ザノリムマブ、エドテカリン、テトランドリン、ルビテカン、テスミリフェン、オブリメルセン、チシリムマブ、イピリムマブ、ゴッシポール、Bio 111、131−I−TM−601、ALT−110、BIO 140、CC 8490、シレンギチド、ギマテカン、IL 13−PE38QQR、INO 1001、IPdR、KRX−0402、ルカントン、LY 317615、ノイラジアブ、ビテスパン、Rta 744、Sdx 102、タランパネル、アトラセンタン、Xr 311、ロミデプシン、ADS−100380、
【化121】

ボリノスタット、エトポシド、ゲムシタビン、ドキソルビシン、リポソームドキソルビシン、5’−デオキシ−5−フルオロウリジン、ビンクリスチン、テモゾロミド、ZK−304709、セリシクリブ;PD0325901、AZD−6244、カペシタビン、L−グルタミン酸、N−[4−[2−(2−アミノ−4,7−ジヒドロ−4−オキソ−1H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチル]ベンゾイル]二ナトリウム塩七水和物、カンプトテシン、イリノテカン;イリノテカン、5−フルオロウラシル、およびロイコボリンの組み合わせ;PEG標識イリノテカン、FOLFOXレジメン、タモキシフェン、クエン酸トレミフェン、アナストラゾール、エキセメスタン、レトロゾール、DES(ジエチルスチルベストロール)、エストラジオール、エストロゲン、結合型エストロゲン、ベバシズマブ、IMC−1C11、CHIR−258
【化122】

;3−[5−(メチルスルホニルピペラジンメチル)−インドリル]−キノロン、バタラニブ、AG−013736、AVE−0005、[D−Ser(Bu t)6,Azgly 10]の酢酸塩(ピロ−Glu−His−Trp−Ser−Tyr−D−Ser(Bu t)−Leu−Arg−Pro−Azgly−NHアセタート(C59841814・(C(式中、x=1〜2.4))、酢酸ゴセレリン、酢酸ロイプロリド、パモ酸トリプトレリン、スニチニブ、リンゴ酸スニチニブ、酢酸メドロキシプロゲステロン、カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、ラロキシフェン、ビカルタミド、フルタミド、ニルタミド、酢酸メゲストロール、CP−724714;TAK−165、HKI−272、エルロチニブ、ラパタニブ、カネルチニブ、ABX−EGF抗体、エルビタックス、EKB−569、PKI−166、GW−572016、ロナファーニブ、
【化123】

BMS−214662、ティピファニブ;アミホスチン、NVP−LAQ824、スベロイルアナリドヒドロキサム酸、バルプロ酸、トリコスタチンA、FK−228、SU11248、ソラフェニブ、KRN951、アミノグルテチミド、アムサクリン、アナグレリド、L−アスパラギナーゼ、カルメット‐ゲラン杆菌(BCG)ワクチン、ブレオマイシン、ブセレリン、ブスルファン、カルボプラチン、カルムスチン、クロラムブシル、シスプラチン、クラドリビン、クロドロネート、シクロホスファミド、シプロテロン、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ジエチルスチルベストロール、エピルビシン、フルダラビン、フルドロコルチゾン、フルオキシメステロン、フルタミド、ヒドロキシ尿素、イダルビシン、イフォスファミド、イマチニブ、ロイコボリン、ロイプロリド、レバミソール、ロムスチン、メクロレタミン、メルファラン、6−メルカプトプリン、メスナ、メトトレキサート、マイトマイシン、ミトタン、ミトキサントロン、ニルタミド、オクトレオチド、オキサリプラチン、パミドロネート、ペントスタチン、プリカマイシン、ポルフィマー、プロカルバジン、ラルチトレキセド、リツキシマブ、ストレプトゾシン、テニポシド、テストステロン、サリドマイド、チオグアニン、チオテパ、トレチノイン、ビンデシン、13−シス−レチノイン酸、フェニルアラニンマスタード、ウラシルマスタード、エストラムスチン、アルトレタミン、フロクスウリジン、5−デオオキシウリジン、シトシンアラビノシド、6−メルカプトプリン、デオキシコフォルマイシン、カルシトリオール、バルルビシン、ミトラマイシン、ビンブラスチン、ビノレルビン、トポテカン、ラゾキシン、マリマスタット、COL−3、ネオバスタット、BMS−275291、スクアラミン、エンドスタチン、SU5416、SU6668、EMD121974、インターロイキン−12、IM862、アンギオスタチン、ビタキシン、ドロロキシフェン、イドキシフェン、スピロノラクトン、フィナステリド、シミチジン、トラスツズマブ、デニロイキンジフチトクス、ゲフィチニブ、ボルテジミブ、パクリタキセル、クレモフォール非含有パクリタキセル、ドセタキセル、エピチオロンB、BMS−247550、BMS−310705、ドロロキシフェン、4−ヒドロキシタモキシフェン、ピペンドキシフェン、ERA−923、アルゾキシフェン、フルベストラント、アコルビフェン、ラソフォキシフェン、イドキシフェン、TSE−424、HMR−3339、ZK186619、トポテカン、PTK787/ZK 222584、VX−745、PD 184352、ラパマイシン、40−O−(2−ヒドロキシエチル−ラパマイシン、テムシロリムス、AP−23573、RAD001、ABT−578、BC−210、LY294002、LY292223、LY292696、LY293684、LY293646、ウォルトマンニン、ZM336372、L−779,450、PEG−フィルグラスチム、ダルベポエチン、5−フルオロウラシル、エリスロポエチン、顆粒球コロニー刺激因子、ゾレンドロナート、プレドニゾン、セツキシマブ、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子、ヒストレリン、ペグ化インターフェロンα−2a、インターフェロンα−2a、ペグ化インターフェロンα−2b、インターフェロンα−2b、アザシチジン、PEG−L−アスパラギナーゼ、レナリドマイド、ゲムツズマブ、ヒドロコルチゾン、インターロイキン−11、デクスラゾキサン、アレムツズマブ、オールトランスレチノイン酸、ケトコナゾール、インターロイキン−2、メゲストロール、免疫グロブリン、ナイトロジェンマスタード、メチルプレドニゾロン、イブリツモマブチウキセタン、アンドロゲン、デシタビン、ヘキサメチルメラミン、ベキサロテン、トシツモマブ、三酸化ヒ素、コルチゾン、エジトロナート、ミトタン、シクロスポリン、リポソームダウノルビシン、Edwina−アスパラギナーゼ、ストロンチウム89、カソピタント、ネツピタント、NK−1受容体アンタゴニスト、パロノセトロン、アプレピタント、ジフェンヒドラミン、ヒドロキシジン、メトクロプラミド、ロラゼパム、アルプラゾラム、ハロペリドール、ドロペリドール、ドロナビノール、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、プロクロルペラジン、グラニセトロン、オンダンセトロン、ドラセトロン、トロピセトロン、ペグフィルグラスチム、エリスロポエチン、エポエチンアルファ、およびダルベポエチンアルファからなる群から選択される1つまたは複数のメンバーも投与する、請求項39に記載の方法。

【公表番号】特表2009−545724(P2009−545724A)
【公表日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−518353(P2009−518353)
【出願日】平成19年6月29日(2007.6.29)
【国際出願番号】PCT/US2007/015423
【国際公開番号】WO2008/005469
【国際公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願人】(596129215)シェーリング コーポレイション (785)
【氏名又は名称原語表記】Schering Corporation
【Fターム(参考)】