説明

N−(4−ヒドロキシベンジル)レチノンのC−連結されたグルコロニド、それの類似体、並びに新生物性の細胞の成長を阻害するためにそれを使用する方法

式(I):
【化1】



の化合物が、これらの化合物を含有する薬学的な組成物、並びに、ヒトを含む、哺乳動物における癌を予防するために及び処置するために化合物を使用する方法と一緒に、記載される。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
[関連出願の相互参照]
優先権は、これによって、2005年5月3日に出願された、仮出願シリアル番号60/677,503号に対して請求されるが、それは、ここに組み込まれる。
【0002】
[連邦政府の資金の声明]
この発明は、後に続く政府機関:NIH CA049837に授与された米国政府の支援でなされたものであった。米国は、この発明においてある一定の権利を有する。
【0003】
[参照による組み込み]
下に引用された参考文献の全ては、ここに組み込まれる
[背景]
レチノール(化合物1)及びそれの代謝産物は、視覚、細胞分化、及び成長を含む多数の生物学的な過程を規制することに援用される。正常な細胞の機能に対して本質的なものであることの他に、レチノールの代謝産物の全てのトランス−レチノイン酸(RA,2)は、また、癌における抗増殖性の作用を示す(非特許文献1)。しかしながら、薬理学的に有効な用量で、RAは、重度の毒性を引き起こす。従って、より高い治療指数を所有するレチノイドの類似体の開発は、必要とされる。最も調査された合成のレチノイド類の一つは、N−(4−ヒドロキシフェニル)レチンアミド(4−HPR;化合物3)であるが、それは、数多くのタイプの動物の腫瘍のモデルにおいて有効なものであることが示されてきたものであると共に、フェーズIIIの臨床的な治験において評価されてきたものである(非特許文献2)。可能な利益は、生体内原位置において外科的に取り除かれたステージIの乳癌又は腺管癌を伴った閉経前の女性における第二の胸部の悪性疾患の予防について報告されたものであった。4−HPRが、一般に良好に耐容性が示されたものであるとはいえ、それは、血漿のレチノールのレベルにおける減少3,4(非特許文献3及び非特許文献4)及び付随物が減らされた暗順応に帰着する。皮膚科学的な障害は、実質的な数の被験者において報告された(非特許文献5)。
【0004】
薬物及び天然の生産物のグルクロン酸抱合は、通常では、排泄を容易にする共通の代謝の経路である(非特許文献6)。3の重要な代謝産物は、4−HPR−O−グルクロニド(4−HPROG;化合物5)であるが、それにおいて、フェノール性の水酸基は、糖質に連結される。それの発見以後に、化合物5は、合成された且つ生理活性について評価されたものであったと共に、ラットの乳房の腫瘍のモデルにおいて優れた化学的予防の活性を有することが示されたものであった(非特許文献7)。しかしながら、それは、β−グルクロニダーゼを介して化合物3へ加水分解されることが示されたものであった(非特許文献8)グルクロニド5が、3の改善された生物学的利用能のおかげで、好都合なものであった又は無傷の5としてのそれ自体で活性を有したとすれば、決定されたものではなかった。この論点を研究するために、酵素学的に安定なグルクロニドの類似体が、フェノール性の酸素をメチレン基に取り替えることによって合成された。炭素で連結された類似体の4−HPR−C−グルクロニド(4−HPRCR;化合物6)は、優れた化学的予防の(非特許文献9)及び化学療法的な10(非特許文献10)性質を有することが示された。さらには、4−HPRとほぼ同様に、化合物5及び6は、核のレチノイン酸の受容体(RAR)に対する結び付きについてRAに相対して低い親和性を示すが、それは、天然のレチノイド類の作用の大部分を媒介する(非特許文献9)。化合物2とは違って、4−HPRは、数多くの癌細胞系統におけるアポプトーシスを引き起こす11(非特許文献11)。このように、これらの合成のレチノイド類の作用のモードは、不明なままである。
【0005】
【化1】

4−HPR(化合物3)が、有効な化学的予防の及び治療の薬剤であることが示されてきた一方で、それの効果のいくつかは、RAを遊離させる、アミド結合の生体内の加水分解に帰属させられることがある。この可能性を調査するために、4−HPRの非加水分解性の類似体、4−ヒドロキシベンジルレチノン(4−HBR;化合物4)は、合成されたものであった。化合物3及び4の両方は、ジメチルベンズ[a]アントラセン(DMBA)で誘発されたラットの乳房の腫瘍のモデルにおいて等しい活性の化学療法薬であることが示された12,13(非特許文献12及び非特許文献13)。ビタミンA−欠乏性のラットにおいて、化合物3、しかし化合物4ではないものは、レチノイン酸を遊離させるために加水分解されたものである13(非特許文献13)。さらには、4−HPR(3)、しかしC−連結された類似体(4)でないものは、ビタミンA−欠乏性のラットの肺においてRAと同様の様式でCYP26B1のmRNAの発現を誘発する。化合物4の陽性の化学療法的なもの及びアポプトーシスを誘発する活性に基づいて、4−HPRの加水分解が、このレチノイドの治療の効果に要求されたものではなく、むしろ、RAの遊離が、それのレチノイドに基づいた毒性の副作用に寄与することがあることは、明らかであると思われる。
【0006】
4−HPRは、RAよりも100倍低い催奇性であることが示されてきたものであると共に、この毒性は、また、RAの遊離によって引き起こされることがある。有効な抗腫瘍性の薬剤4−HPRCG(化合物6)で、アミド結合の加水分解は、なお生体内で起こることがあると共に、このように4−HPRについてのものと類似の機構によってレチノイン酸を遊離させる。従って、未検討の必要性が、HPRCGの望ましい抗腫瘍性の活性を示す化合物に存在するが、しかし、それは、レチノイン酸を生じるために生体内で代謝されたものではない。本発明は、このような化合物に向けられたものである。
【非特許文献1】Moon,R.C;Metha,R.G.;Rao,K.V.N.Retinoids and cancer in experimental animals.In The Retinoids:Biology,Chemistry,and Medicine,2nd Edition;Sporn,M.B.,Roberts,A.B.,Goodman,D.S.,Eds.;Raven Press:New York,1994;p573
【非特許文献2】Veronesi,U.;De Palo,G;Marubini,E.;Costa,A.;Formelli,F.;Mariani,L.;Decensi,A.;Camerini,T.;Rosselli Del Turco,M.;Di Mauro,M.G;Muraca,M.G;Del Vecchio,M.;Pinto,C;D’Aiuto,G;Boni,C;Campa,T.;Magni,A.;Miceli,R.;Perloff,M.;Malone,W.F.;Sporn,M.B.J.Natl.Cancer Inst.1999,91,1847
【非特許文献3】Formelli,F.;Carsana,R.;Costa,A.;Buranelli,F.;Campa,T.;Dossena,G;Magni,A.;Pizzichetta,M.Cancer Res.1989,49,6149
【非特許文献4】Formelli,F.;Clerici,M.;Campa,T.;Gaetana Di Mauro,M.;Magni,A.;Mascotti,G;Moglia,D.;De Palo,G;Costa,A.;Veronesi,U.J.Clin.Oncol.1993,11,2036
【非特許文献5】Camerini,T.,Mariani,L.;De Palo,G.;Marubini,E.;Gaetana Di Mauro,M.;Decensi,A.;Costa,A.;Veronesi,U.J.Clin Oncol.2001,19,1664
【非特許文献6】Mulder,G.J.;Coughtrie,M.W.H.;Burchell,B.In Conjugation Reactions in Drug Metabolism:An Integrated Approach;Mulder,G.J.,Ed.;Taylor and Francis:London,1990;p52
【非特許文献7】Abou−Issa,H.;Curley,R.W.,Jr.;Panigot,M.I;Tanagho,S.N.;Sidhu,B.S.;Alshafie,G A.Anticancer Res.1997,17,3335
【非特許文献8】Panigot,M.I;Humphries,K.A.;Curley,R.W.,Jr.J.Carbohydr.Chem.1994,13,303
【非特許文献9】Abou−Issa,H.M.;Alshafie,G.A.;Curley,R.W.,Jr.;Wong,M.F.;Clagett−Dame,M.;Repa,J.I;Sikri,V.Anticancer Res.1999,19,999
【非特許文献10】Walker,J.R.;Alshafie,G.;Abou−Issa,H.;Curley,R.W.,Jr.Bioorg.Med.Chem.Lett.2002,12,2447
【非特許文献11】Wu,J.M.;DiPietrantonio,A.M.;Hsieh,T.−C.Apoptosis 2001,6,377
【非特許文献12】Weiss,K.L.;Alshafie,G.;Chapman,J.S.;Mershon,S.M.;Abou−Issa,H.;Clagett−Dame,M.;Curley,R.W.,Jr.Bioorg.Med.Chem.Lett.2001,11,1583
【非特許文献13】Chapman,J.S.;Weiss,K.L.;Curley,R.W.,Jr.;Highland,M.A.;Clagett−Dame,M.Arch.Biochem.Biophys.2003,419,234
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0007】
[本発明の概要]
本発明は、式1:
【0008】
【化2】

式I
の化合物;及びそれらの塩へ向けられたものであるが、
それにおいて、Xは、CHである;Yは、C−Cのアルキレンである;及びRは、水素、C−Cのアルキル、
【0009】
【化3】

及び
【0010】
【化4】

からなる群より選択されたものであると共に、
それにおいて、Rは、H、OH、COOH、C−Cのアルキル、アルケニル、アルキニル、及びC−C−ヒドロキシアルキルからなる群より選択されたものである;Rは、H、OH、及び=Oからなる群より選択されたものである。
【0011】
“R”置換基は、真上に示された“R”についての二つの構造において描かれた波形の結合によって示されたもののような、いずれの立体化学的な配置(即ち、D又はL;R又はS、など)にあることができる。同様にして、9,13−ジメチルで置換されたアルケニレンの鎖は、それが、式Iにおいて全てトランスの配座で描かれたものであるが、また、鎖内のいずれの点においても、しかし最も顕著には、9及び13の位置に、一つの又はより多くのシスの二重結合を含むことがある。このように、本発明は、明示的に、(例えば、及び限定の目的ではない)9−シスの異性体及び13−シスの異性体:
【0012】
【化5】

式1,9−シス
【0013】
【化6】

式1,13−シス
のような、アルケニレンの鎖内のシス又はトランスの二重結合のいずれの組み合わせをも有する式Iの化合物を包含する。
【0014】
本発明は、さらに、哺乳動物における癌を予防する及び/又は処置するための薬学的な組成物に向けられたものである。組成物は、(自由選択で、薬学的に適切な担体との組み合わせで)ここに記載されたもののような有効な癌細胞の成長を阻害する量の一つの又はより多くの化合物を含む。
【0015】
本発明は、さらに、哺乳動物における癌を予防する及び/又は処置する方法に向けられたものである。本方法は、癌細胞の成長を阻害する量の、ここに開示された化合物又は薬学的な組成物を、ヒトの患者を含む、それの必要な患者へ投与することを含む。
【0016】
化合物は、ヒトを含む、哺乳動物における癌を予防することに及び処置することに、有用なものである。この実用性は、乳癌の受け入れられた生体内のラットのモデルを使用する腫瘍の成長の阻害の評価分析の結果を介して示されたものである。(例を参照のこと)。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
[発明の詳細な説明]
省略及び定義:
後に続く省略及び定義は、明細書及び特許請求の範囲のいたるところで使用されたものである。ここに明示的な定義が与えられない用語は、有機化学、薬理学、及び/又は薬学的な調合物の分野において理解されたそれらの用語に従って解釈されるものである。
【0018】
AcO=無水酢酸。
【0019】
AcOH=酢酸。
【0020】
atRA=全てのトランスレチノイン酸。
【0021】
9−BBN−H=9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン。
【0022】
BMC=骨の無機質の含有率。
【0023】
Cp=シクロペンタジエニル。
【0024】
DMAP=4−ジメチルアミノピリジン。
【0025】
DMBA=ジメチルベンズ[a]アントラセン。
【0026】
DMF=N,N−ジメチルホルムアミド。
【0027】
DMK=ジメチルケトン,アセトン。
【0028】
dppf=1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン。
【0029】
EDTA=エチレンジアミン四酢酸。
【0030】
EtN=トリエチルアミン。
【0031】
4−HBR=4−ヒドロキシベンジルレチノン。
【0032】
4−HBRCG=4−ヒドロキシベンジルレチノン−C−グルクロニド。
【0033】
4−HBRCグルクロニド=4−ヒドロキシベンジルレチノン−C−グルクロニド。
【0034】
4−HBRCグルコース=4−ヒドロキシベンジルレチノン−C−グルコース。
【0035】
HPLC=高速液体クロマトグラフィー。
【0036】
4−HPR=N−(4−ヒドロキシフェニル)レチンアミド。
【0037】
4−HPRCG=N−(4−ヒドロキシフェニル)レチンアミド−C−グルクロニド。
【0038】
4−HPROG=N−(4−ヒドロキシフェニル)レチンアミド−O−グルクロニド。
【0039】
HRMS(ES)=高分解能質量分析,電気スプレー電離。
【0040】
IR=赤外。
【0041】
LiHMDS=リチウム=ヘキサメチルジシラジド。
【0042】
MeOH=メタノール。
【0043】
MOM=メトキシメチル。
【0044】
MOMCl=メトキシメチルクロリド。
【0045】
mp=融点。
【0046】
mRNA=伝令リボ核酸。
【0047】
NMR=核磁気共鳴。
【0048】
Ph=フェニル。
【0049】
薬学的に適切な塩=いずれの酸又は塩基の添加の塩であって、それの対イオンは、遊離の塩基又は遊離の酸に固有な有益な効果が、対イオンに帰せられた副作用によって損なわれないように、塩の薬学的な容量において患者に非毒性のものである。薬学的に適切な塩のホストは、当技術において周知のものである。塩基性の活性な処方成分のために、全ての酸の添加の塩は、たとえ特定の塩が、それ自体で、例えば、塩が精製及び同定の目的にのみ形成されたものであるとき又はそれがイオン交換の手順によって薬学的に適切な塩を調製する際の中間体として使用されたものであるときのような中間の生産物としてのみ望まれたものであるとしても、遊離の塩基の形態の源として有用なものである。薬学的に適切な塩は、限定無しに、ハロゲン化水素酸塩、例.塩化水素酸塩及び臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、スルファミン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、マロン酸塩、シュウ酸塩、サリチル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、メチレン−ビス−b−ヒドロキシナフトエ酸塩、ゲンチジン酸塩、イソチオン酸塩、ジ−p−トルオイル酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、シクロヘキシルスルファミン酸塩、キナ酸塩、及び同様のものを明示的に含む、無機質の酸及び有機酸から誘導されたものを含む。塩基の添加の塩は、アルカリ若しくはアルカリ土類金属の塩基、又は、トリエチルアミン、ピリジン、ピペリジン、モルホリン、N−メチルモルホリン、及び同様のもののような、従来の有機塩基から誘導されたものを含む。
【0050】
Q−PCR=定量的なポリメラーゼ連鎖反応。
【0051】
RA=レチノイン酸。
【0052】
RAR=レチノイン酸の受容体。
【0053】
RBP=レチノールを結び付けるタンパク質。
【0054】
rt=室温。
【0055】
RXR=レチノイドXの受容体。
【0056】
SEM=平均の標準誤差。
【0057】
TBAF=テトラブチルアンモニウム=フルオリド。
【0058】
TBDMSCN=t−ブチルジメチルシリルシアニド。
【0059】
TEMPO=2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシの遊離基。
【0060】
THF=テトラヒドロフラン。
【0061】
TMS=テトラメチルシラン。
【0062】
導入:
レチノイン酸を解放するための酵素学的な加水分解の可能性を除去するために、本発明は、C−連鎖された化合物(4−HBRCG;化合物7)及びそれの類似体へ向けられたものである。4−HBRCGにおいて、4−HPRCGのアミド結合は、4−HPR−O−グルクロニド、化合物7、の十分にC−連鎖された誘導体を生じるように、メチレン基で取り替えられたものである。4−HBRCG及びそれの類似体の合成及び治療学的な評価は、ここに開示された及び請求されたものである。
【0063】
【化7】

4−HBRCG 7 X=Y=CH
化学:
4−HPRCGへの最近報告された改善された合成のルートは、エキソアノマーのメチレンの糖質とアリール=ブロミドとの間のSuzukiカップリング反応を用いる10。元来Johnson及び共同研究者によって開発された14,15、この方法論は、β−アリールメチル−C−グリコシドに対する準備のできたアクセスを与える。ここに書き留められた変更と共に、同じ化学を使用することで、鍵となるベンジル=ブロミド14は、合成された(スキーム1を参照のこと)。そして、収束性のアプローチを使用することで、レチナールのウムポルンク(umpolung)誘導体が、最終的なターゲット、4−HBRCGの炭素の骨格を得るために、ベンジル=ブロミドでアルキル化された(スキーム2を参照のこと)。
【0064】
容易に入手可能なδ−D−グルコノラクトン(化合物8)から開始すると、メトキシメチル=クロリド(MOMCl)及びジイソプロピルエチルアミンを伴った穏やかな条件を使用するヒドロキシルの保護は、保護されたラクトン9を与える(スキーム1)。Petasisの試薬16,17を使用するオレフィン化は、良好な収率14で、知られたエキソアノマーのメチレンの糖質10を与える。9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン(9−BBN−H)での環外のオレフィンのヒドロホウ素化は、p−ブロモベンジルアルコールでのSuzukiカップリングが後に続けられるが、排他的にβ−アリールメチル−C−グルコシド、化合物11を与える。先の報告は、この反応が立体選択的なものであることを示す10,15,18。ベンジルアルコールは、メチルエーテル12を生じるために、簡易に保護されたものであった。グルクロニドを得るために、MOM基は、酸において開裂されたと共に、第一級アルコールは、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシの遊離基(TEMPO)19,20を使用することで、カルボン酸塩へ選択的に酸化された。典型的には、TEMPOは、触媒的に使用される。しかしながら、これらの条件は、ベンジル系のケトンの混合物を生じる、非選択的な酸化に帰着した。時間、温度、塩基、TEMPOの量、次亜塩素酸ナトリウムの量、及び添加の順序における変動は、清浄に発生する化合物13におけるいずれのアクセスも無しに、試みられたものであった。発明者の過去の実験から、他の酸化的な敏感な糖質タイプの分子は、過剰なTEMPOが使用されるとき、選択的な酸化をうけることができる21。過剰なTEMPO、KBr、及びNaClOが、NaHCOの溶液において予備混合されるとき、脱保護されたもの12は、添加されたと共に選択的に酸化されたものであったが、効率的に6−の位置のカルボン酸塩を生じる。カルボン酸塩のメチル化は、残留するアルコール類のアセチル化が後に続けられるが、四つのステップにわたって、良好な収率で、保護されたC−アリール−グルクロニド13を与える。ベンジル系のメチルエーテルは、臭化水素酸を使用することで、臭化物によって、はずされることができる22,23と共に、酢酸におけるHBrへ露出されたとき、メチルエーテル13は、円滑に、鍵となるベンジル=ブロミドのC−グルクロニドの中間体14を与えた。この驚くべき手軽な反応は、非常に安定なベンジル=ブロミドを生じたが、それは、結晶化によって単離されたものであった。
【0065】
【化8】

反応スキーム1
スキーム1についての試薬及び条件:(a)MOMCl,(i−Pr)NEt,BuNI,CHCl,48時間,83%;(b)CpTi(CH,PhCH,70℃,18時間,87%;(c)(i)9−BBN−H,THF,還流,6時間;(ii)PdCl(dppf),3MのKPO,DMF,p−ブロモベンジルアルコール,18時間,67%;(d)(i)NaH,THF,1.5時間;(ii)CHI,18時間,90%;(e)(i)6NのHCl,MeOH,18時間;(ii)TEMPO,NaClO,KBr,NaHCO,0℃,45分;(iii)CHI,DMF,20時間;(iv)AcO,ピリジン,DMAP,18時間,82%;(f)HBr,AcOH,18時間,86%。
【0066】
このルートにおける次のステップは、レチナールの陰イオンの等価物での求電子体14の鍵となるアルキル化であった(スキーム2を参照のこと)。化学的に敏感なレチナールのための最も適切なウムポルンクストラテジーは、レチナールの、保護されたシアノヒドリン誘導体24、及びより詳しくはシリルシアノヒドリン25、を用いることである。レチナールのトリメチル−シリルシアノヒドリンは、最初に現れた且つ4−HBRの合成に使用されたものであった12,26。触媒性のEtNと共にt−ブチルジメチルシリルシアニド(TBDMSCN)へ露出されたレチナール(化合物15,スキーム2)は、クロマトグラフ的に安定なシアノヒドリン16を与えた。アルキル化の反応において、TBDMS−シアノヒドリンは、LiHMDSで脱保護されたと共に臭化物14の添加が後に続けられたものであった。アルキル化されたTBDMSで保護された生産物17のその後のクロマトグラフィーは、価値のある未反応の臭化物の回収を可能にする。フッ化物でのアルキル化された生産物の処置は、終わりから二番目の材料18を与えるように、ケトンをアンマスキングした。モデルの反応を使用することで、アルキル化の反応の収率を改善するための実質的な努力が、引き受けられた。努力は、TMS−及びTBDMS−シリルシアノヒドリンの反応性を比較すること、異なる塩基を用いること、並びに、化学量論、温度、及び時間を変化させることを含むものであった。たとえ未反応の臭化物14の回収が、重要なものであったとしても、17の収率は、ポリエンのレチノイドの反応物の感度のおかげで、適度なもののままであった。最後に、酢酸エステルの注意深い脱保護及びメチルエステルのけん化は、最終的なターゲット、4−HBRCG(7)を与えた。この合成のルートを使用することで、2グラムよりも多くの4−HBRCGは、ここに開示された動物の研究及び生体内の評価分析を容易にするために、生産されたものであった。
【0067】
【化9】

反応スキーム2
スキーム2についての試薬及び条件:(a)TBDSMCN,EtN,CHCl,20時間,78%;(b)(i)LiHMDS,THF,−78℃,30分;(ii)14,THF,−78℃,3時間,47%;(c)TBAF,THF,1時間,75%;(d)(i)KCO,MeOH,4℃,20時間;(ii)KOH,MeOH,4℃,20時間,82%。
【0068】
ここに開示された他の類似体は、適当な初期の反応物と共に開始することによって、並びに、そして、同じ反応のルート並びに真上に及び例に記載された化学を追跡することによって、製作されることができる。例えば、類似の9−シス及び13−シスの前駆体は、商業的にSigma−Aldrich Chemicals(St.Louis,Missouri)から得られることができる。
【0069】
がヒドロキシ又は二重結合させられた酸素(即ち、4−ヒドロキシ及び4−オキソの誘導体)である化合物を製作するために、4−ヒドロキシ及び4−オキソレチナールの反応物は、Curley及びCarson45に記載された方法を使用することで、作られることができる。
【0070】
生物学的な結果及び議論:
4−HBRCG(7)の乳房の腫瘍の化学療法的な活性についての予備的な評価が、行われたと共に、それの毒性の大略が、また評定された。先に記載されたもの7,12のように、(7,12−ジメチルベンズ(a)アントラセン[DMBA]で約50日より早く処置された)腫瘍をもつ雌のラットには、22日間2ミリモル/kgの飼料で対照の又はレチノイドを含有する飼料(RA(2),4−HPR(3)又は4−HBRCG(7))が給餌された。表1に示されたように、対照の群の腫瘍の体積が、22日までに200%近く増加したのに対して、化合物7は、腫瘍の体積を低減する(30−40%の低減)点で2及び3と同じくらい有効なものである。図1は、腫瘍の体積における時間経過の変化が、全ての三つの処置のレチノイド類について類似のものであったことを示す。同様に、表2におけるデータは、化合物7について、その群における個々の腫瘍が、他のレチノイドで処置された群における腫瘍に類似して応答したことを示す。
【0071】
特に注目すべきものは、4−HBRCG(7)が、RA(2)及び4−HPR(3)の両方に相対した大いに低減された毒性の証拠を示したことである。表3に示されたように、給餌する期間の間に、RAのみが、正常な体重のゲインにおける顕著な低減、レチノイド毒性の共通の符号、を引き起こした。おそらく、いっそうより大きい重要なもののうち、4−HBRCGは、血漿のレチノールのレベルにおける4−HPR又はRAのいずれかがしたよりも、大いにより小さい低減を引き起こした。RA27及び4−HPRの両方が、血液のレチノールの循環するレベルを低減することができることは、周知のことである。血漿のレチノールにおける4−HPRで誘発された低減が、減ぜられた暗順応を生じさせることを、示されてきたことであると共に、ヒトの臨床的な治験において使用されてきたものである4−HPRの用量を限定する単一の最も重要な因子である28。2mmol/kgの飼料で給餌された4−HBRCGが、4−HPRの同じ量がしたのに対して、血液のレチノールにおけるいずれの顕著な低減をも生じさせるものではなかったため、化合物7は、夜盲症の危険性をこうむる前に、3と比較された相対的により高い用量で投与されることができる。
【0072】
いずれの特定の基礎をなす生物学的な機構に限定されるものではない一方で、4−HBRCG(7)が、血液のレチノールのレベルの顕著な低下を示すものではないことの理由は、それが、生体内に分配される様式に関係付けられたものであることがある(表4を参照のこと)。4−HPRは、血清のレチノールを結び付けるタンパク質,RBP3,29に結び付くことについて競合することによって、血液のレチノールのレベルを低減することが、知られたものである。興味深いことに、4−HPR及び関係付けられた類似体、4−HBRの両方は、RBPへの等価な結び付きを示すが、まだ4−HBRは、血液のレチノールのレベルを低下させるものではない12。4−HBRが、等モルの量で投与されたとき、4−HPRと比較された、より低いレベルで血液において循環する12ことは、留意されるべきことである。このように、少なくとも化合物3及び4に関して、血液のレチノールのレベルは、血液に存在するものである4−HPRの濃度に逆比例して関係付けられる。本発明においては、4−HPRと比較して、より少ない4−HBRCGが、試験の動物が、犠牲にされた時間に血漿に存在するものであったが、この減少させられた血漿の濃度が、循環する血液のレチノールのレベルについてのグルクロニドの類似体7のより少ない効果の説明をすることがあることを示唆する。
【0073】
表1.DMBAで誘発されたラットの乳房の腫瘍の体積についてのレチノイドの処置の効果
【0074】
【表1】


値=平均±SEM
2mmol/kgの飼料のレチノイドの用量が、22日間動物へ給餌されたものであった。
【0075】
基準線からの変化
統計学的な有意性,p<0.05を表記する
表2.個々の腫瘍についてのレチノイドの処置の効果
【0076】
【表2】


全体として消失した且つ触診されることができなかった腫瘍を表す
体積における25−75%の減少を示した腫瘍を表す
表3.体重及び血漿のレチノールのレベルにおける食事のレチノイドの効果
【0077】
【表3】


値=平均+SEM
22日にわたる基準線の体重に相対したもの
参考文献9におけるもののように測定された処置の22日における濃度(μg/ml)
参考文献24におけるもののように測定された処置の22日における濃度(mg/ml)
他の群に相対した平均の体重のゲインにおける傾向についてp<0.05
対照の群に相対したp<0.05

表4.末期の血漿の薬物のレベル
【0078】
【表4】

処置の22日における濃度(μg/ml)±SEM

図2Aに示されたように、4−HBRCGが、この望ましくない効果を引き起こすものではなかったのに対して、RAでの処置は、血清のトリグリセリドの濃度を劇的に増加させた。血清のトリグリセリドにおける増加は、経口的なRAの投与の周知の副作用である30,31と共に、RARの族32への結び付きによって媒介されたものである。ヒトの治験において支持されたように、4−HPRは、この副作用を生じさせる点でRAよりも明らかにより効力のないものである。非加水分解性の4−HBRCGが、血清のトリグリセリドのレベルを増加させる性質の無いことを示したのに対して、4−HPRの加水分解が、本仕事においてこのレチノイドの給餌をする際の小さいが、しかし些細な増加の説明をしてきたものであることがあることは、可能なことである。
【0079】
骨格の異常は、高い用量のレチノイドの治療の別の逆効果である33−35。4−HPR及び類似体7についてのいずれの類似の効果の程度をも決定するためには、動物の大腿の骨の無機質の含有率(BMC)は、給餌の研究の終了の際に測定された。期待されたように、3又は7のいずれかを受容する群が、このような効果の無いことを示したのに対して、RAは、対照の動物と比較された(図2Bを参照のこと)とすると、大腿のBMCにおける顕著な低減を生じさせた。4−HPRを受容する早期の乳癌を伴った女性の早期の臨床的な研究において、骨の再吸収のマーカーにおける増加に向かった傾向が、注意された36。顕著なものではないとはいえ、これは、RAを遊離することができない4−HBRCGのような4−HPRの類似体が、骨の危険性を最小にする点で好都合なものであるかもしれないことを示唆する。
【0080】
4−HPR及び他の関係付けられた類似体(5及び6)を伴ったもののように、4−HBRCGは、レチノイン酸の受容体β及びγ(RARβ及びRARγ)へ乏しく結び付く(図3A及び3Bを参照のこと)。4−HPRは、RARβへ結び付く[H]atRAについて競合する点で、全てのトランスレチノイン酸(atRA)よりも3000倍近く効力の少ない及びRARγへ結び付くことに競合することが2500倍少なくできるものであった9,37。本仕事において、4−HBRCGは、また、(それぞれ、RARβ及びRARγへ結び付く点でatRAよりも300倍及び1400倍効力の少ないもの)弱いRARの結び付きのみを示した。10−4.5Mまでの濃度での4−HBRCGは、RARαへの類似の乏しい結び付きを示した(データが示されない)。さらには、10−4.5Mまでの濃度での4−HBRCGは、ほとんど、RXRへ結び付く[H]9−シスRAについて競合の無いことを示した(データが示されない)。4−HBRCGに類似のもので、4−HBRCのグルコースの類似体(23)は、また、RARβ及びRARγ(それぞれ、図3A及び3Bを参照のこと)、並びにRARα及びRXRγ(データが示されない)、へ乏しく結び付く。
【0081】
生体内においてRARで媒介された遺伝子の転写を活性化させるためのレチノイドの能力を評価するために、CYP26の誘発が、肝臓及び肺における犠牲で測定された。RAは、肝臓におけるCYP26A1のmRNA(上記の対照の67倍;図4を参照のこと)及び肺におけるCYP26B1(上記の対照の46倍;データが示されない)を誘発する点で高度に有効なものであった。4−HBRCGが、これらのチトクロームp450のmRNAを誘発するものではなかったのに対して、4−HPRは、また、肝臓及び肺におけるCYP26のmRNAを誘発する点で顕著な活性(対照と比較された、それぞれ、CYP26A1及びCYP26B1について37及び20倍)を示した。RAは、RARへ結び付くことを介してCYP26A1のmRNAを誘発すること、及び、このRAに応答性の遺伝子のプロモーター領域におけるレチノイン酸の応答の要素との、配位されたRAR/RXRのヘテロ二量体の相互作用を方向付けることが、示されてきたものである38,39。RA及びより少ない程度の4−HPRが、ビタミンA−欠乏性のラットの肺におけるCYP26B1のmRNAの発現を誘発させることは、また、先に示されてきたことである13。4−HBRCGが、RARについての4−HPRと比較された、向上させられた親和性を現実に示すが、まだ、遺伝子の発現を誘発させるものではないことを見出すこととカップルにされた、化合物3又は化合物7のいずれもRARへの特に強い結び付きを示すものではないという事実は、これらのmRNAを誘発させるためのそれの能力を説明するための機構としての受容体との4−HPRの直接的な相互作用に対して論争する。むしろ、atRAへの4−HPRの加水分解は、この誘発の説明をすることがある。ビタミンA−欠乏性のラットへ経口的に与えられた4−HPRが、HPLCによって検出可能なものである血漿にRAを発生させることは、先に示されてきたことである13。生体内における4−HBRCGによるRARで媒介された遺伝子の転写の誘発の欠如は、このように、RARへの7の直接的な結び付きが、本仕事において給餌されたレチノイドのレベルで起こるものではないという結論を支持すると共に、RAで媒介された毒性が、4−HPRと比較されたとすると、本化合物では問題のより少ないものであるべきであることをさらに示す。
【0082】
4−HPRの毒性が、RAと比較して、低減されることが、報告されてきたものであるとはいえ、遭遇された毒性のスペクトルは、類似のものである40。このように、4−HBRCGは、4−HPRと比較されたとき、ここで研究された毒性の全ての尺度(重量の喪失、血清のトリグリセリドの上昇、骨の無機質の含有率における低減、低減された血液のレチノール、及びRARで媒介された遺伝子の転写の誘発)について、及び、毒性の後者の二つの尺度について、天然のホルモン、RA、と比較された治療の窓における顕著な改善を示す。
【0083】
8日の期間にわたるMCF−7のヒトの乳癌の細胞の成長の阻害が、4−HBRCG及び類似体の4−HBRCグルコースの活性を評定するための手段として使用された。両方の化合物は、10−5Mで生存する細胞の数における低減を生じさせた。図5を参照のこと。しかしながら、4−HBRCグルコースの類似体の場合において、MCF−7の細胞の大多数が、評価分析の終了の際に死んだ。この結果は、グルコースの類似体が、4−HBRCGよりもいっそう効力のある化合物であるかもしれないことを強く示唆する。MCF−7の細胞の成長を阻害する点での活性は、これらの類似体の潜在的な生体内の化学的予防の/化学療法的な活性の予測的なものであることが、示されてきたものである。
【0084】
概要を述べれば、4−HBRCG及び4−HBRCグルコースの両方は、図5に示されたような、培養物におけるMCF−7のヒトの乳癌の細胞の成長を阻害する。4−HBRCGは、ラットの乳房の腫瘍の大きさ及び数を低減するために、4−HPR及びRAと能力を共有する。しかしながら、母体のレチノイド類によって示された毒性の効果の多くのものは、4−HBRCGで低減される又は除去される。このように、これらの十分に非加水分解性の類似体は、ヒトを含む、哺乳動物における使用のための低い毒性の化学的予防の/化学療法的な薬剤としての顕著な有用性及び利点を有する。
【0085】
薬学的な組成物:
本発明の別の態様は、自由選択で許容可能な担体との組み合わせで、及び、自由選択で他の治療学的に活性な処方成分又は不活性な補助的な処方成分との組み合わせで、活性な化合物、即ち、式Iの化合物又はそれの薬学的に許容可能な塩を含む、医学的な使用のための、薬学的な組成物を提供する。担体は、調合物の他の処方成分と相溶なものであると共にレシピエントに対して有害なものではないという意味で、薬学的に許容可能なものでなければならない。薬学的な組成物は、経口的な、局所的な、吸入の、直腸の、又は(皮下の、筋肉内の、及び静脈内のものを含む)非経口的な投与に適切なものを含む。
【0086】
調合物は、便利に、単位用量の形態で与えられることがあると共に薬学的な技術における周知の方法のいずれによっても調製されることがある。用語の“単位薬用量”又は“単位用量”は、示された活性又は条件を処置するために有効なものであるために十分な活性な処方成分の所定の量を意味することが表記される。各々のタイプの薬学的な組成物を作ることは、活性な化合物を担体及び一つの又はより多くの自由選択の補助的な処方成分と関連したものにもってくるステップを含む。一般には、調合物は、活性な化合物を液体又は固体の担体と関連したものに均一に且つ親密にもってくること、及び、そして、必要なものであるとすれば、生産物を望まれた単位薬用量の形態へと整形することによって、調製される。
【0087】
経口的な投与に適切な本発明の調合物は、カプセル、カシェ剤、錠剤、丸薬、又は口内剤のような不連続な単位として与えられることがあるが、各々は、粉末又は顆粒として;又は液体の形態における、例.油、水溶液、懸濁液、シロップ剤、エリキシル剤、乳濁液、分散系、又は同様のものとして、;活性な化合物の所定の量を含有する。
【0088】
錠剤は、自由選択で一つの又はより多くの補助的な処方成分と、圧縮又は成形することによって作られることがある。圧縮された錠剤は、適切な機械において、自由に流動する形態、例.粉末又は顆粒における活性な化合物を圧縮することによって、調製されると共に自由選択で補助的な処方成分、例.結合剤、潤滑剤、不活性な希釈剤、界面活性剤、又は分散剤と混合されることがある。成形された錠剤は、適切な機械において、任意の適切な担体との粉末化された活性な化合物の混合物を成形することによって、作られることがある。
【0089】
非経口的な投与に適切な調合物は、便利に、例えば、注射用の水、生理食塩水、ポリエチレングリコールの溶液、及び同様のものにおける活性な化合物の無菌の調製を含むが、それは、好ましくは、レシピエントの血液と等張性のものである。
【0090】
有用な調合物は、また、式Iの化合物を含有する濃縮された溶液又は固体を含むが、それは、適当な溶媒での希釈において、非経口的な投与に適切な溶液を与える。
【0091】
局所的な又は局在の用途用の調製は、エアロゾルの噴霧、ローション剤、ゲル、軟膏剤、坐剤など、並びに、水、生理食塩水、低級の脂肪族のアルコール類、グリセロールのようなポリグリセロール類、ポリエチレングリセロール、脂肪酸のエステル、油脂、シリコーン類、及び他の従来の局所的な担体のような、それらのための薬学的に許容可能な賦形剤を含む。局所的な調合物において、主題の化合物は、好ましくは、約0.1重量%から5.0重量%までの濃度で利用される。
【0092】
直腸の投与に適切な組成物は、活性な処方成分、及び、硬い脂肪、水素化されたココグリセリド、ポリエチレングリコール及び同様のもののようなそれのための薬学的に許容可能な賦形剤を含有する、坐剤、好ましくは銃弾状に整形されたもの、を含む。坐剤の調合物において、主題の化合物は、好ましくは、約0.1重量%から10重量%までの濃度で利用される。
【0093】
直腸の投与に適切な組成物は、また、活性な処方成分、及び、50%の水性のエタノール又は直腸若しくは大腸と生理学的に適合性のものである水性の塩の溶液のようなそれのための薬学的に許容可能な賦形剤を含有する直腸の浣腸のユニットを含むことがある。直腸の浣腸のユニットは、白色の鉱油のような潤滑剤で潤滑にされた及び好ましくは施された式の及び十分な長さ、好ましくは二インチ、の逆流が肛門を介して大腸へと挿入されることを予防するための一方向性の弁によって保護された、好ましくはポリエチレンが含まれた、不活性なカバーによって保護されたアプリケーターチップからなる。直腸の調合物において、主題の化合物は、好ましくは、約0.1重量から約10重量%までの濃度で利用される。
【0094】
有用な調合物は、また、活性な処方成分を含有する濃縮された溶液又は固体を含むが、それは、適当な溶媒、好ましくは生理食塩水、での希釈において、直腸の投与に適切な溶液を与える。直腸の組成物は、水性の及び非水性の調合物を含むが、それは、緩衝剤、静菌薬、糖質、増粘剤、及び同様のもののような従来の補助剤を含有することがある。組成物は、直腸の単一の用量又は多重の用量の容器、例えば直腸の浣腸のユニット、において与えられることがある。
【0095】
創傷を処置するための局所的な又は局在の外科的な用途についての調製は、創傷の保護に適切な包帯剤を含む。局所的な又は局在の用途の両方において、式Iの化合物の無菌の調製は、好ましくは、包帯剤に適用された約0.1重量%から5.0重量%までの濃度で利用されたものである。
【0096】
吸入による投与に適切な組成物は、調合物を含むが、それにおいて、活性な処方成分が、約5ミクロン又はそれより少ないものから約500ミクロン又は適切な希釈剤における液体の調合物の範囲における粒子の大きさを有する微粉化された粉末に混ぜられた固体又は液体である。これらの調合物は、吸入器、計量吸入器、噴霧器、及び同様のもののような従来の送出システムからの経口的な通路を通じた急速な吸入に設計される。適切な液体の経鼻の組成物は、活性な処方成分の水性の溶液の、従来の経鼻の噴霧、経鼻の滴、及び同様のものを含む。
【0097】
上述した処方成分に加えて、この発明の調合物は、薬学的な調合物の技術において利用された一つの又はより多くの自由選択の補助的な処方成分、例.希釈剤、緩衝剤、調味料、着色剤、結合剤、界面活性剤、増粘剤、潤滑剤、懸濁化剤、(酸化防止剤を含む)防腐剤、及び同様のものをさらに含むことがある。
【0098】
いずれの示された条件にも有効なものであることが要求された式Iの化合物の量は、もちろん、処置される個々の哺乳動物と共に変動することになると共に、究極的には医学の又は獣医学の実務家の裁量にある。考慮される因子は、処置される条件、投与のルート、調合物の性質、哺乳動物の体重、表面積、年齢、及び一般的な条件、並びに、投与される特定の化合物を含む。一般的には、適切な有効な用量は、式Iの塩でない形態として計算された、一日当たり約0.05mg/体重kgから約200mg/体重kgまでの範囲にある。合計の日々の用量は、単一の用量、多重の用量、例.一日当たり二から六回までとして、又は、選択された持続時間の間の静脈内の点滴によって、与えられることがある。上で引用された範囲よりも上の又はそれよりも下の薬用量は、本発明の範囲内にあると共に、望まれると共に必要なものであるとすれば、個々の患者へ投与されることがある。
【0099】
一般的には、この発明の薬学的な組成物は、単位用量当たり約0.5mgから約1.5gまで、及び好ましくは、単位用量当たり約7.5mgから約1000mgまで、の活性な処方成分を含有する。不連続な多重の用量が、示されるとすれば、処置は、典型的には、一日当たり二から四回まで与えられた式Iの化合物の100mgであるかもしれない。
【0100】
本発明に従った化合物は、予防的に、慢性的に、又は、急性的に投与されることがある。例えば、このような化合物は、処置される主体における癌の形成を阻害するために、予防的に投与されることがある。主題の化合物は、また、転移性の癌の発生を予防するために一次性の癌を患う患者へ予防的に投与されることがある。一次性の及び転移性の癌の予防に加えて、主題の化合物の慢性的な投与は、典型的には、再発する癌を処置する際に示されることになる。主題の化合物の急性の投与は、例えば、外科的な又は放射線医学的な介入に先立ち、攻撃的な癌を処置することが、示される。
【0101】

後に続く例は、ここに開示された且つ請求された本発明のより完全な記載を単に提供するために、含まれる。例は、いずれの様式でも本発明の範囲を限定するものではない。
【0102】
合成:
一般的な方法:無水のTHF及びCHClは、それぞれ、ナトリウム=ベンゾフェノン=ケチル及びカルシウム=ヒドリドからの蒸留を使用することで、得られた。Sigma−Aldrich(Milwaukee,WI)は、出発材料及び試薬を供給した。Cambridge Isotopes Laboratories(Cambridge,MA)は、同位体で標識付けされた試薬を供給した。レチノイドを含有する化合物の全ての反応及び取り扱いは、金の蛍光性の光の下でされた。薄層クロマトグラフィーは、Merck(Gibbstown,NJ)のシリカゲル 60 F254 アルミニウムプレートで行われた。カラムクロマトグラフィーは、Merck シリカゲル 60で、及び、逆相フラッシュクロマトグラフィーは、Merck Lichroprep(R) RP−18で、行われた。分析のHPLCが、Metachem Polaris(Varian),5μm C−18,250×4.6mmのカラムが備え付けられた、ポンプ構成部品127及び検出器モジュール166と共に、Beckman Instruments(San Ramon,CA)でされた。全てのレチノイド類は、350nmの波長で検出された。融点は、Thomas−Hoover(Philadelphia、PA)のキャピラリー装置を使用することで、決定されたと共に、補正されないものである。光学的な回転は、Perkin−Elmer(Wellesley,MA)241旋光計で行われ且つmol・dm−1グラム−1で報告された。紫外スペクトルは、Beckman Instruments DU−40分光光度計に記録された。赤外スペクトルは、Nicolet(Madison,WI)Protege 460分光光度計を使用することで、塩化銀のプレート上のフィルムとして記録された。NMRスペクトルは、Bruker(Billerica,MA)DRX400分光器に記録された。質量スペクトルは、Micromass(Miford,MA)QTOFエレクトロスプレー質量分析計に記録された。
【0103】
2,3,4,6−テトラ−O−(メトキシメチル)−D−グルコン酸−δ−ラクトン(9)。炎で乾燥させられたフラスコへ、アルゴン雰囲気下で、添加されたものは、δ−グルコノラクトン(8)(7.38g,41.4mmol)及びCHCl(400mL)であった。氷浴で懸濁液を冷却する際に、ジイソプロピルエチルアミン(57.6mL,331mmol)が、滴の様式で添加され、付加的なロートを介してクロロメチル=メチル=エーテル(50g,621mmol)の注意深い添加が後に続けられた。顕著な量の白色の煙が、反応ベッセルにおいて形成した。固体のテトラブチルアンモニウム=ヨージド(50g,134mmol)が、添加され且つ溶液は、室温(以後“rt”)まで暖まることが許容された。反応は、48時間の間、暗闇の中で攪拌したが、それで溶液は、徐々に赤色に変色した。ベッセルを0℃まで冷却した後、飽和の水性のNHCl(75mL)が、添加された。次に、内容物は、水で希釈され、且つ層が、分離された。有機層は、塩水で洗浄され且つ組み合わせられた水性の層は、(3×)CHClで抽出された。組み合わせられた有機層は、乾燥させられ(MgSO)、濾過され、且つ濃縮された。次に、固体は、(4×)エーテルで粉砕され且つエーテルは、濃縮された。結果として生じる油は、シリカゲル(1:1のヘキサン/エチル=アセタート)でクロマトグラフ分析され、12.04g(83%)の澄んだ油を生じた。[α] 118.4(c2.15,CHCl);IR(cm−1) 2948(s),2885(s),1757(s),1464(m),1443(m),1213(s),1150(s),1035(s),912(m);HNMR(CDCl) δ3.36−3.42(m,12H),3.77(dd,1H,J=3.8,11.3Hz),3.82(dd,1H,J=2.8,11.3Hz),3.99−4.05(m,2H),4.29(d,1H,J=6.6Hz),4.55−4.56(m,1H),4.65(s,2H),4.69−4.92(m,7H);13C NMR(CDCl) δ55.42,56.05,56.11,56.22,66.12,73.69,74.77,78.43,96.56,96.66,96.78,96.91,97.13,168.70;HRMS(ES) C142610(M+Na)についての計算値 377.1424,実測値 377.1408。
【0104】
ジメチルチタノセン,CpTi(CH(Petasisの試薬)。炎で乾燥させられたフラスコへ、アルゴン雰囲気下で、添加されたものは、チタノセン=クロリド(14.63g,58,8mmol)及び純エーテル(300mL)であったが、それは、10℃まで冷却された。メチルリチウム(100mL,140mmol,1.4M)は、暗闇の中で付加的なロートを介して滴の様式で注意深く添加された。冷浴が、取り除かれ、且つ、赤色の溶液が、10分間攪拌することが許容された。次に、溶液は、0℃まで冷却され、且つ、氷水(25mL)が、未反応のメチルリチウムを急冷するために注意深く添加された。層は、分離され、且つ、水性の層は、(2×)エーテルで抽出された。組み合わせられた有機層は、1時間の間、アルゴン下で乾燥させられ(NaSO)、且つ、20℃におおける暗闇の中で濃縮され、12.4gの橙色の固体を与えた。乾燥のトルエン(100mL)が、添加され、且つ、試薬が、4℃で貯蔵され、且つ、特性決定無しに使用された。
【0105】
2,6−アンヒドロ−1−デオキシ−3,4,5,7−テトラ−O−(メトキシメチル)−D−グルコヘプタ−1−エニトール(10)。炎で乾燥させられたフラスコへ、アルゴン雰囲気下で、添加されたものは、付加的なロートを介して乾燥したトルエン(140mL)に溶解させられた糖質のラクトン9(10.05g、28.4mmol)であった。次に、ジメチルチタノセン(12.4g,59mmol)のトルエン溶液が、付加的なロートを介して滴の様式で添加され、赤色の溶液を与えた。次に、フラスコには、還流凝縮器が備え付けられ、且つ、70℃まで加熱され、且つ、18時間の間、暗闇の中で攪拌させた。結果として生じる黒色の溶液は、冷却され且つヘキサン(〜500mL)へ注がれた。沈殿が、形成され且つセライトを通じて濾過された。上澄みは、濃縮され、赤色の油を生じたが、それは、シリカゲル(4:1次に2:1のヘキサン/エチル=アセタート)上でクロマトグラフ分析され、8.66g(87%)の黄色がかった油を生じた。[α] 46.8(c2.33,CHCl);IR(cm−1) 2940(m),2895(m),1750(w),1440(w),1154(s),1032(s),918(m);H NMR(DMK−d) δ3.31−3.37(m,12H),3.64−3.71(m,2H),3.78−3.83(m,2H),3.88−3.89(m,1H),4.12(d,1H,J=5.4Hz),4.35(s,1H),4.51(s,1H),4.62(s,2H),4.66−4.84(m,6H);13C NMR(DMK−d) δ55.15,55.87,56.04,56.19,67.50,75.42,76.68,77.36,81.08;93.43,95.35,97.23,97.64,97.81,156.39;HRMS(ES) C1528(M+Na)についての計算値 375.1631,実測値 375.1628。
【0106】
2,6−アンヒドロ−1−デオキシ−1−[4−(ヒドロキシメチル)フェニル]−3,4,5,7−テトラ−O−(メトキシメチル)−D−グリセロ−D−グルオ−ヘプチトール(11)。炎で乾燥させられたフラスコへ、アルゴン雰囲気下で、添加されたものは、乾燥したTHF(100mL)に溶解させられた環外のオレフィン10(3.75g,10.6mmol)であった。9−BBN−H(53.2mL,26.6mmol,0.5M)が、付加的なロートを介して添加された。次に、フラスコは、還流凝縮器が備え付けられ、75−80℃まで加熱され、且つ、4.5時間の間還流させられた。混合物は、rtまで冷却され、次に、KPO(10mL,3M)が、添加され、且つ、10分の間に攪拌することが許容された。DMF(100mL)に溶解させられたp−ブロモベンジルアルコール(3.98g,21.3mmol)及びPdCl(dppf)(0.686g,0.85mmol)が、付加的なロートを介して添加され且つ18時間の間攪拌された。反応は、水及びエーテルで希釈され、且つ、次に層が、分離された。有機層は、水及び塩水で洗浄された。組み合わせられた水性の層は、(3×)エーテルで抽出された。有機層は、組み合わせられ、乾燥させられ(MgSO)、濃縮され、且つ(1:1次に1:2のヘキサン/エチル=アセタート)クロマトグラフ分析され、3.29g(67%)の橙色の油を生じた。[α] −26.2(c1.15,DMK);IR(cm−1) 3470(w),2932(m),2887(m),1692(m),1444(w),1150(s),1101(s),1024(s),918(m);H NMR (DMK−d) δ2.60(dd,1H,J=9.4,14.4Hz),3.18−3.42(m,5H),3.25(s,3H),3.35(s,3H),3.40(s,3H),3.44(s,3H),3.54−3.61(m,2H),3.73(dd,1H,J=1.8,11.3Hz),4.51−4.58(m,4H),4.70(d,1H,J=6.5Hz),4.77−4.85(m,4H),4.93(d,1H,J=6.5Hz),7.25(s,4H);13C NMR(DMK−d) δ38.35,55.04,56.45,56.55,64.44,64.57,67.42,77.97,79.07,80.32,81.63,84.83,97.20,99.01,99.19,99.32,127.15,130.11,138.75,141.03;HRMS(ES) C223610(M+Na)についての計算値 483.2206,実測値 483.2188。
【0107】
2,6−アンヒドロ−1−デオキシ−1−[4−(メトキシメチル)フェニル]−3,4,5,7−テトラ−O−(メトキシメチル)−D−グリセロ−D−グルオ−ヘプチトール(12)。炎で乾燥させられたフラスコへ、アルゴン雰囲気下で、添加されたものは、乾燥したTHF(100mL)に溶解させられたC−グリコシドベンジルアルコール11(2.44g,5.3mmol)であった。水素化ナトリウム(0.63g,26.5mmol)が、フラスコへ添加され且つ懸濁液が、1.5時間の間攪拌された。THF(10mL)に溶解させられたヨードメタン(4.5g,31.7mmol)は、反応混合物へカニューレ挿入され且つ18時間の間攪拌することが許容された。氷浴で冷却した後に、水が、過剰のNaHを急冷するために、注意深く添加された。混合物は、(3×)エーテルで抽出され、有機層が、組み合わせられ、塩水で洗浄され、乾燥させられ(MgSO)、濃縮され、且つ次に、クロマトグラフ分析され(1:1次に1:2のヘキサン/エチル=アセタート)、2.37g(94%)の澄んだ油を与えた。[α] −27.0(c4.70,DMK);IR(cm−1) 2981(s),2883(s),1701(w),1513(m),1444(m),1378(m),1301(m),1158(s),1105(s),1028(s),918(s);H NMR(DMK−d) δ2.61(dd,1H,J=9.4,14.4Hz),3.19−3.42(m,5H),3.24(s,3H),3.30(s,3H),3.35(s,3H),3.40(s,3H),3.44(s,3H),3.54−3.64(m,2H),3.73(dd,1H,J=2.6,13.5Hz),4.38(s,2H),4.50(d,1H,J=6.4Hz),4.54(d,1H,J=6.4Hz),4.70(d,1H,J=6.5Hz),4.77−4.85(m,4H),4.93(d,1H,J=6.5Hz),7.21(d,2H,J=8.0Hz),7.28(d,2H,J=8.0Hz);13C NMR(DMK−d) δ33.39,55.05,56.47,56.49,56.57,57.97,67.46,74.84,78.00,79.10,80.23,81.66,84.86,97.20,99.01,99.21,99.32,128.15,130.19,137.23,139.45;HRMS(ES) C233810(M+Na)についての計算値 497.2363,実測値497.2384。
【0108】
2,6−アンヒドロ−7−デオキシ−7−[4−(メトキシメチル)フェニル]−3,4,5−トリ−O−アセチル−L−グリセロ−L−グルオ−ヘプチン酸のメチルエステル(13)。メタノール(500mL)に溶解させられたMOMで保護されたグルコシド12(2.43g,5.12mmol)が、rtにおけるフラスコの中に置かれた。水性のHCl(6N,26mL)が、添加され且つ溶液は、18時間の間攪拌され、それの後で、混合物は、次に、乾燥状態まで濃縮され且つ取っておいた。別個のフラスコに、KBr(2.42g,20.38mmol)及びTEMPO(3.19g,20.41mmol)が、飽和のNaHCOの溶液(400mL)へ添加され且つ0℃で20分の間攪拌された。水性のNaOCl(11.2mL,1.6−2.0M)が、次に、添加され且つ10分の間攪拌された。脱保護された糖質は、飽和のNaHCOの溶液(100mL)に溶解させられ且つTEMPOの混合物と共にフラスコへ添加された。合計の混合物は、0℃で45分の間攪拌された。次に、反応は、EtOH(50mL)で失活され且つ内容物は、分液ロートにおいてエーテルで洗浄された。水性の層は、乾燥状態まで濃縮され、且つ、残留する固体は、メタノールで徹底的に粉砕された。メタノールは、次に濃縮され且つ乾燥させられた。乾燥させられた残留物は、DMF(180mL)中に懸濁させられ、且つ次に、DMF(10mL)中に溶解させられたヨードメタン(6.4g)が、添加され且つrtにおけるアルゴン下で20時間の間攪拌することが許容された。反応混合物には、次に、無水酢酸(40mL)、ピリジン(20mL)、及びDMAP(15mg)が補充され且つ18時間の間攪拌することが許容された。反応混合物は、水で希釈され且つエチル=アセタートで(3×)抽出された。有機層は、水、塩水で洗浄され、乾燥させられ(MgSO)、濃縮され、且つクロマトグラフ分析され(2:1次に1:1のヘキサン/エチル=アセタート)、1.90g(82%)の澄んだ油を与えたが、それは、静止した状態で固化した,mp84−86℃。[α] −13.04(c1.15,DMK);IR(cm−1) 2956(w),2818(w),1750(s),1440(m),1370(m),1211(s),1105(m),1028(m);H NMR(DMK−d) δ1.94(s,3H),1.94(s,3H),1.95(s,3H),2.74−2.81(m,1H)2.90(dd,1H,J=3.4,7.3Hz),3.30(s,3H),3.65(s,3H),3.94−3.99(m,1H),4.18(d,1H,J=9.8Hz),4.38(S,2H),4.90(t,1H,J=9.8Hz),5.05(t,1H,J=9.8Hz),5.29(t,1H,J=9.8Hz),7.22(s,4H);13C NMR(DMK−d) δ20.39,20.52,20.60,38.12,52.67,58.03,70.62,72.53,74.09,74.73,76.41,78.62,128.25,130.16,137.43,137.76,168.40,169.89,170.07,170.30;HRMS(ES) C222810(M+Na)についての計算値 475.1580,実測値 475.1577。
【0109】
2,6−アンヒドロ−7−デオキシ−7−[4−(ブロモメチル)フェニル]−3,4,5−トリ−O−アセチル−L−グリセロ−L−グルオ−ヘプチン酸のメチルエステル(14)。CaSOの乾燥用のチューブが備え付けられた乾燥したフラスコへ、添加されたのは、0℃での酢酸(5mL,25mmol)における30%HBrと一緒のC−グルクロニドのメチルエーテル13(462mg,1.02mmol)であった。混合物は、30分の間、及び次に、室温で18時間の間攪拌された。混合物は、塩化メチレンで希釈され、且つ次に、水及び飽和のNaHCOの溶液で注意深く洗浄された。有機層は、乾燥させられ(MgSO)、濃縮され、且つクロマトグラフ分析され(2:1次に1:1のヘキサン/エチル=アセタート)、440mg(86%)の白色の泡を与えたが、それは、エーテルで結晶化された、mp116−117℃。[α] −12.03(c5.57,DMK);IR(cm−1) 3026(w),2952(w),1754(s),1440(m),1370(m),1215(s),1101(m),1036(m);H NMR(DMK−d) δ1.93(s,3H),1.94(s,3H),1.95(s,3H),2.76−2.83(m,1H),2.92(dd,1H,J=3.5,7.3Hz),3.64(s,3H),3.96−3.99(m,1H),4.20(d,1H,J=9.7Hz),4.62(s,2H),4.90(t,1H,J=9.7Hz),5.05(t,1H,J=9.7Hz),5.29(t,1H,J=9.7Hz),7.25(d,2H,J=8.2Hz),7.36(d,2H,J=8.2Hz);13C NMR(DMK−d) δ20.40,20.52,20.63,34.37,38.12,52.69,70.58,72.52,74.04,76.35,78.43,129.88,130.68,137.26,138.67,168.39,169.91,170.09,170.29;HRMS(ES) C2125BrO(M+Na)についての計算値 523.0580,実測値 523.0602。
【0110】
レチナールのtert−ブチル−ジメチルシリルシアノヒドリン(16)。炎で乾燥させられたフラスコへ、アルゴン雰囲気下で、添加されたものは、乾燥したCHCl(50mL)に溶解させられたレチナール(15)(1.03g,3.62mmol)であった。触媒作用の量のEtN(0.1mL)は、添加され、次に、CHCl(10mL)に溶解させられたtert−ブチルジメチルシリルシアニド(1.0g,7.08mmol)が、カニューレ挿入によって添加された。反応は、20時間の間攪拌され、それの後に、溶液が、濃縮され、クロマトグラフ分析され(95:5のヘキサン/エチル=アセタート)、アルゴン下で乾燥され(NaSO)、且つ、一晩中真空にかけられ、1.20g(78%)の橙色の油を与えた。UVのλmax=329nm(ε=49462);IR(cm−1) 3042(w),2960(s),2928(s),2850(s),2239(w),1586(w),1472(m),1358(m),1256(m),1105(s),963(s),832(s),775(m);H NMR(DMK−d) δ0.16(s,3H),0.20(s,3H),0.90(s,9H),1.02(s,6H),1.45−1.48(m,2H),1.58−1.63(m,2H),1.70(s,3H),1.99(s,6H),5.57−5.61(m,2H),6.13−6.23(m,3H),6.38(d,1H,J=15.2Hz),6.86(dd,1H,J=11.3,15.2Hz);HRMS(ES) C2743NOSi(M+Na)についての計算値 448.3012,実測値 448.2982。
【0111】
2,6−アンヒドロ−7−デオキシ−7−[4−(レチノールメチル)−フェニル]−3,4,5−トリ−O−アセチル−L−グリセロ−L−グルオ−ヘプチン酸のメチルエステル(18)。炎で乾燥させられたフラスコへ、アルゴン雰囲気下で、添加されたものは、LiHMDS(ヘキサン中で1.0M,3.8mL,3.8mmol)と一緒のTHF(40mL)であった。混合物は、−78℃まで冷却されたが、それにおいては、THF(15mL)におけるレチナール16(1.08g,2.54mmol)のシリルシアノヒドリンが、フラスコへのカニューレ挿入によって添加された。暗赤色の溶液は、−78℃で30分の間攪拌することが許容された。THF(15mL)における結晶質のブロモグルクロニド14(2.78g,5.56mmol)が、フラスコの中へとカニューレ挿入され、且つ、混合物は、−78℃で3時間の間攪拌され、それの後で、溶液は、淡い赤色へと変化した。反応は、冷浴から取り出され、且つ、1MのNHCl(10mL)の溶液で失活させられた。混合物は、(3×)エチル=アセタートで抽出され、且つ、有機層は、組み合わせられ、塩水で洗浄され、乾燥させられ(NaSO)、濾過され、濃縮され、且つ、クロマトグラフ分析され(2:1のヘキサン/エチル=アセタート)、1.0g(47%)の黄色の泡17及び1.7gの回収された臭化物14を与えた。アルキル化された生産物は、1%の水性のTHF(200mL)に取り上げられ、且つ、0℃まで冷やされた。TBAF(309mg,1.18mmol)が、添加され且つ薄黒くなった溶液が、1時間の間攪拌された。反応は、水で希釈され且つ(3×)エチル=アセタートで抽出された。有機層は、組み合わせられ、塩水で洗浄され、乾燥させられ(NaSO)、濾過され、濃縮され、及びクロマトグラフ分析され(2:1のヘキサン/エチル=アセタート)、628mg(二つのステップにわたって35%)の黄色の泡を与えた。UV λmax=379nm(ε=36182);HPLC t=24.0分,1mL/分(85:15 MeOH:HO,両方とも10mMのNHOAcを伴ったもの);IR(cm−1) 2956(w),2924(w),2863(w),1754(s),1672(w),1554(m),1436(w),1362(w),1215(s),1081(w),1028(w),971(w);H NMR(DMK−d) δ1.02(s,6H),1.45−1.48(m,2H),1.58−1.62(m,2H),1.69(s,3H),1.90(s,3H),1.93(s,3H),1.95(s,3H),2.01(s,3H),2.03−2.05(m,2H)2.28,(s,3H),2.75−2.89(m,2H),3.64(s,3H),3.71(s,2H),3.95−3.98(m,1H),4.19(d,1H,J=9.8Hz),4.90(t,1H,J=9.8Hz),5.05(t,1H,J=9.8Hz),5.29(t,1H,J=9.8Hz),6.15−6.35(m,5H),7.13−7.20(m,5H);13C NMR(DMK−d) δ13.45,14.68,20.41,20.96,21.08,21.15,22.47,34.15,35.41,38.76,40.86,52.25,53.23,71.18,73.09,74.63,76.93,79.13,126.89,129.86,130.73,130.93,131.01,131.47,133.69,134.89,135.11,137.14,137.26,138.95,139.09,140.96,152.68,168.97,170.45,170.64,170.84,198.78;HRMS(ES) C415210(M+Na)についての計算値 727.3458,実測値 727.3456。
【0112】
2,6−アンヒドロ−7−デオキシ−7−[4−(レチノールメチル)−フェニル]−L−グリセロ−L−グルオ−ヘプチン酸(7)。フラスコへ添加されたものは、メタノール(500mL)に溶解させられた且つ4℃まで冷やされた保護されたグルクロニド−レチノイド共役体18(1.15g,1.64mmol)であった。炭酸カリウム(136mg,0.98mmol)が、添加され且つ20時間の間攪拌することが許容された。反応混合物は、〜200mLまで25−30℃で濃縮された。メタノールでの元来の体積の調節は、1NのKOH(14ml,14mmol)の添加が後に続けられた。4℃で20時間の間攪拌した後に、反応は、暖められ且つrtで5時間の間攪拌することが許容された。反応は、次に、0℃まで冷却され且つ4NのHClでpH7まで注意深く調節された。反応混合物は、〜100mLまで25−30℃で濃縮され、0℃まで逆に冷却され、且つ、pHは、1NのHClで3まで注意深く調節された。懸濁液は、エチル=アセタートで抽出され、且つ、有機層は、組み合わせられ、2時間の間アルゴン下で乾燥させられ(NaSO)、且つ注意深く濃縮された。残留物は、逆相のシリカゲル(勾配70:30から85:15までのメタノール/水)上でクロマトグラフ分析され、759mg(82%)の黄色の泡を生じたが、それは、必要とされるまで−80℃で貯蔵された。UV λmax=382nm(ε=30019);HPLC t=9.2分(1mL/分,85:15のMeOH:HO,両方とも10mMのNHOAcを備えたもの);IR(cm−1) 3384(br),2920(s),1721(m),1664(s),1550(s),1427(m),1362(m),1232(w),1089(m),1052(m),1102(s),967(w);H NMR(MeOH−(d) δ0.94(s,6H),1.38−1.41(m,2H),1.54−1.58(m,2H),1.61(s,3H),1.91(s,3H),1.93−1.96(m,2H),2.20(s,3H),2.60(dd,1H,J=8.7,14.4Hz),3.03−3.08(m,2H),3.21−3.29(m,2H),3.37(t,1H,J=9.5Hz),3.53(d,1H,J=9.5Hz),3.62(s,2H),6.03−6.25(m,5H),7.02−7.16(m,5H);13C NMR(MeOH−d) δ12.88,14.45,20.29,21.04,21.93,29.40,34.00,35.25,38.34,40.76,52.11,73.44,74.63,79.28,80.36,82.36,124.37,126.26,129.92,130.19,130.86,131.01,131.12,134.00,134.23,136.82,138.70,138.91,139.04,141.12,154.22,173.26,201.21;HRMS(ES)C3444(M+Na)について計算値 587.2985,実測値 587.2989。
【0113】
【化10】


2,6−アンヒドロ−1−デオキシ−1−[4(メトキシメチル)フェニル]−3,4,5,7−テトラ−O−アセチル−D−グリセロ−D−グルオ−ヘプチトール(20)。メタノール(34mL)に溶解させられたMOMで保護されたグルコシド12(0.643g,1.35mmol)が、rtにおけるフラスコに置かれた。水性のHCl(6N,6.7mL)が、添加され且つ溶液は、18時間の間攪拌された。混合物は、次に、乾燥状態まで濃縮された。無水酢酸(4mL)及びピリジン(3mL)は、触媒作用の量のDMAPと一緒に、ペーストへ添加され、且つ、混合物は、rtにおいて18時間の間攪拌することが許容された。反応は、水で希釈され且つ(3×)エチル=アセタートで抽出された。有機層は、組み合わせられ、水及び塩水で洗浄され、乾燥させられ(MgSO)、濾過され、濃縮され、且つクロマトグラフ分析され(1:1のヘキサン/エチル=アセタート)、570mg(90%)の白色の固体を与えた,mp120−122℃。[α] −4.0(c0.78,DMK);IR(cm−1) 2940(w),2862(w),1750(s),1436(w),1370(m),1224(s),1105(m),1032(m);H NMR(CDCl) δ1.96−2.02(m,12H),2.78(s,2H,J=5.8Hz),3.36(s,3H),3.52−3.57(m,2H),4.02(dd,1H,J=2.3,12.2Hz),4.20(dd,1H,J=5.3,12.2Hz),4.40(s,2H),4,92(t,1H,J=9.6Hz),5.03(t,1H,J=9.6Hz),5.15(t,1H,J=9.6Hz),7.16(d,2H,J=8.0Hz),7.23(d,2H,J=8.0Hz);13C NMR(DMK−d) δ20.55,20.57,20.65,38.08,58.02,63.05,69.70,72.81,74.76,74.86,76.05,78.60,128.20,130.21,137.65,137.75,170.04,170.16,170.37,170.59;HRMS(ES) C233010(M+Na)についての計算値 489.1737,実測値 489.1727。
【0114】
【化11】


2,6−アンヒドロ−1−デオキシ−1−[4−(ブロモメチル)フェニル]−3,4,5,7−テトラ−O−アセチル−D−グリセロ−D−グルオ−ヘプチトール(21)。乾燥用のチューブが備え付けられた乾燥したフラスコへ、添加されたのは、0℃で酢酸(5mL,25mmol)における30%のHBrと一緒のC−グリコシドのメチルエーテル20(0.54g,1.16mmol)であった。混合物は、30分間の間攪拌され、且つ、次に、18時間の間rtで放置された。混合物は、塩化メチレンで希釈され、且つ、次に、水及び飽和のNaHCOの溶液で注意深く洗浄された。有機層は、乾燥させられ(MgSO)、濃縮され、且つクロマトグラフ分析され(2:1次に1:1のヘキサン/エチル=アセタート)、593mg(97%)の白色の固体を与えた,mp141−142℃。[α] −4.67(c2.57,DMK);IR(cm−1) 2993(w),2952(w),1754(s),1440(w),1374(m),1244(s),1105(w),1052(m);H NMR(DMK−d) δ1.92−1.98(m,12H),2.72(dd,1H,J=7.3,8.6Hz),2.88(dd,1H,J=3.2,7.3Hz),3.77−3.85(m,2H),4.00(dd,1H,J=2.4,6.1Hz),4.21(dd,1H,J=5.9,6.1Hz),4.63(s,2H),4.86(t,1H,J=2.6Hz),4.97(t,1H,J=9.6Hz),5.22(t,1H,J=9.6Hz),7.25(d,2H,J=8.2Hz);7.37(d,2H,J=8.2Hz);13C NMR(DMK−d) δ20.49,20.60,34.32,38.07,63.03,69.23,72.82,74.85,76.07,78.40,129.72,130.68,137.12,138,92,169.97,170.10,170.30,170.52;HRMS(ES) C2227BrO(M+Na)についての計算値 537.0736,実測値 537.0724。
【0115】
【化12】


2,6−アンヒドロ−7−デオキシ−7−[4−(レチノイルメチル)−フェニル]−3,4,5,7−テトラ−O−アセチル−D−グリセロ−D−グルオ−ヘプチノール(22)。炎で乾燥させられたフラスコへ、アルゴン雰囲気下で、添加されたものは、LiHMDS(ヘキサンにおいて1.0M,0.78mL,0.78mmol)と一緒のTHF(10mL)であった。混合物は、−78℃まで冷却されたが、それにおいては、THF(5mL)におけるレチナールのシリルシアノヒドリン16(218mg,51mmol)が、フラスコへのカニューレ挿入によって添加された。暗赤色の溶液は、−78℃で30分間の間攪拌することが許容された。THF(5mL)における結晶質のグルコシドの臭化物21(277mg,0.53mmol)は、フラスコへカニューレ挿入され、且つ、混合物は、−78℃で2時間の間攪拌されたが、それの後に、溶液は、淡い赤色に変化した。反応は、冷浴から取り出され、且つ、1MのNHCl(1mL)の溶液で失活させられた。混合物は、(3×)エチル=アセタートで抽出され、且つ、有機層は、組み合わせられ、塩水で洗浄され、乾燥させられ(NaSO)、濾過され、且つ濃縮された。粗いアルキル化された生産物は、1%の水性のTHF(20mL)において取り上げられ且つ0℃まで冷やされた。TBAF(134mg,0.51mmol)が、添加され且つ薄黒くされた溶液が、rtまで暖まる一方で、一晩中攪拌された。反応は、水で希釈され、且つ、(3×)エチル=アセタートによって抽出された。有機層は、組み合わせられ、塩水で洗浄され、乾燥させられ(NaSO)、濾過され、濃縮され、且つクロマトグラフ分析(2:1のヘキサン/エチル=アセタート)され、132mg(二つのステップにわたって36%)の黄色の泡を与えた。H NMR(DMK−d) δ1.00(s,6H),1.43−1.46(m,2H)1.58−1.59(m,2H),1.68(s,3H),1.90(s,3H),1.92(s,3H),1.94(s,3H),1.95(s,3H),2.26,(s,3H),2.70−2.87(m,2H),3.30(s,2H),3.74−3.83(m,2H),3.97(d,1H,J=12.0Hz),4.19(dd,1H,J=5.9,12.0Hz)4.85(t,1H,J=9.6Hz),4.95(t,1H,J=9.6Hz),5.20(t,1H,J=9.6Hz),6.15−6.37(m,5H),7.10−7.17(m,5H);HRMS(ES) C425410(M+Na)についての計算値 741.3615,実測値 741.3617。
【0116】
【化13】


2,6−アンヒドロ−7−デオキシ−7−[4−(レチノイルメチル)−フェニル]−D−グリセロ−D−グルオ−ヘプチノール(23)。フラスコへ添加されたものは、メタノール(75mL)に溶解された且つ4℃まで冷やされた保護されたグルコシド−レチノイドの共役体22(130mg,0.18mmol)であった。炭酸カリウム(25mg,0.18mmol)が、添加され且つ20時間の間攪拌することが許容された。反応は、次に0℃まで冷却され且つ1NのHClでpH5まで注意深く調節された。溶液は、エチル=アセタートで抽出され且つ有機層は、組み合わせられ、乾燥させられ(NaSO)、且つ注意深く濃縮された。残留物は、逆相シリカゲル(勾配70:30から85:15までのメタノール/水)上でクロマトグラフ分析され、49mg(49%)の黄色の泡を生じた。UV λmax=380nm(ε=34567);HPLC t=13.8分(1 mL/分,85:15のMeOH:HO 両方とも10mMのNHOAcを備えたもの);IR(cm−1) 3388(br),2948(m),2846(m),1652(m),1554(w),1456(w),1415(w),1113(w),1056(m),1016(s),694(br);H NMR(DMK−d) δ1.02(s,6H),1.45−1.48(m,2H),1.58−1.64(m,2H),1.69(s),3H),2.01(s,3H),2.03−2.05(m,2H),2.29,(s,3H),2.65,dd,1H,J=8.3,14.3Hz),3.09−3.38(m,6H),3.57−3.60(m,1H),3.70(s,3H),6.15−6.35(m,5H),7.12−7.26(m,5H);13C NMR(DMK−d) δ13.43,14.66,20.41,22.46,26.31,30.95,34.14,38.69,40.85,52.34,63.81,72.70,75.05,80.37,81.31,81.50,129.82,130.43,130.90,131.20,131.48,133.64,134.46,137.31,138.96,139.08,140.89,152.57,198.97;HRMS(ES) C3446(M+Na)についての計算値 573.3192,実測値 573.3204。
【0117】
生物学的なもの:
動物の研究:乳房の腫瘍は、ラット当たり0.1mlのゴマ油における15mgのDMBAの単一の用量で、50日の年齢の雌のSprague−Dawleyラット(Harlan Industries,Indianapolis,IN)の異内の挿管によって、誘発された。ラットは、次に、粉末化されたTeklad22/5の齧歯類の食物の飼料(W)8640(Harlan Industries,Indianapolis,IN)上に維持され、且つ、随意の食料及び水を許容した。その四ヶ月後に、触知可能な腫瘍を発現してしまったラットが、無作為に、実験の群(4匹のラット/群)に指定された。レチノイドで処置された群には、それぞれ、atRA、4−HPR、又は4−HBRCGの2mmol/kgの飼料が補充された飼料が給餌された。レチノイドは、先に記載されたもののような25mlのエタノール:トリカプリン(1:4体積/体積)プラス2%(重量/体積)のα−トコフェロールからなる、賦形剤の中の飼料へ添加された。この賦形剤は、対照の飼料にもまた添加された。添加剤は、Hobartのフードミキサーを使用することで食物の飼料へブレンドされた。飼料は、フードホッパーと共に設計されたステンレススチールの給餌機に給餌された。食料は、毎週、新鮮に用意された飼料に取り替えられた。食料の消費は、毎週一度、決定され、且つそれから、平均の一日の消費/ラットが見積もられた。これらの飼料は、22日間の間連続的に給餌された。動物は、また、毎週秤量され、一般的な健康状態及び処置のせいによる可能性のある毒性の徴候について監視された。
【0118】
初期の腫瘍の大きさ、数、及びラットの体重の基準線測定は、処置の着手の直前に決定され、且つ、最後の測定は、動物の犠牲のすぐ前に記録された。動物は、毎週二回、腫瘍について触診され、且つ、腫瘍の直径は、毎週、マイクロメーターカリパスによって測定された。腫瘍の体積は、式[V=4/3πr]を使用することで、計算されたが、ここでrは、最大の直径の総和の平均の二分の一であり且つ軸はそれに対して直角の角度にある。肺、肝臓、腎臓、及び大腿のみならず、全ての腫瘍は、化学的な及び組織病理学的な評価のために実験の終了の際に切除された。血液の試料が、また、血漿のレチノール及びトリグリセリドのレベルの決定について各々の動物から取得された。
【0119】
血漿のトリグリセリドの測定。血液が、抗凝血剤としてのEDTAの存在下で、麻酔された動物から抜き取られ、且つ、結果として生じる血漿は、Sigma−Aldrich(Saint Louis,MO)からのキットを使用する血漿の“真の”トリグリセリドのレベルの測定に使用された。手短に、合計の血漿のトリグリセリド及びグリセロールの濃度が、決定され、且つ、グリセロール構成成分は、“真の”血清のトリグリセリドの濃度を得るために、合計の血漿のトリグリセリドの測定から減算された。
【0120】
血漿のレチノイドの評価分析。500μLの血漿へ、添加されたものは、0.75μgの内部標準(N−(4−クロロフェニル)レチンアミド)を含有する150μLのエタノールであった。30秒混合した後に、500μLのエチル=アセタートが、添加され、1分間の混合及びIEC CL遠心機において1000回転毎分での5分間の遠心分離が後に続けられた。エチル=アセタートの層は、取り除かれ、且つ、0.45μmのフィルターを通じて注射器で濾過された。エチル=アセタートでの抽出は、二回だけより多く、繰り返された。組み合わせられた抽出物は、蒸発させられ、且つ、残留物は、100μLのメタノールにおいて再構成された。メタノールの抽出物(20μL)は、model 166のUV検出器が備え付けられたBeckman Instrumentsのmodel 127の機器におけるHPLCによって分析された。クロマトグラフィーは、1mL/分で流動する85%のメタノール/水の移動相(両方とも10mMのアンモニウム=アセタートを含有するものである)で250×4.6mmのBechman Ultrasphere ODSカラムが備え付けられたプレカラムでされた。内部標準及びレチノールの両方についての分析は、350nmで行われ、且つ、内部標準の回収及びレチノールのレベルは、回収に基づいたレチノールのレベルの調節と共に、標準曲線との比較によって決定された。内部標準の回収は、平均して約78%であった。ビタミンA欠乏性のラットからの血漿の先の抽出は、レチノール又は内部標準の溶出の位置と干渉する物質の無いことを示した。4−HPRで処置された群においては、このレチノイドの血漿レベルは、上記のものと同じ試料において同時に評価された。干渉する物質を回避するためには、RA及び4−HBRCGについての血漿の処置のレチノイドのレベルが、上記のシステム及び40分間の85%のメタノールが後に続けられた15分間におけるステップ勾配の75%のメタノールを使用することで、測定された。
【0121】
骨の無機質の含有率。大腿は、脚の関節がはずされ、且つ、付着する軟部組織が、解剖によって取り除かれた。大腿は、Lunar PIXImus 2 システム(Model X2608,LUNARのソフトウェアのバージョン1.45を使用するGeneral Electric)を使用することで、走査され、且つ、対照の測定が、小さい動物の質の対照の模型を使用することで、なされた。大腿は、各々の尺度での各々再度の位置決めと共に、5回走査された。各々の動物についてのグラムでの骨の無機質の含有率(BMC)の平均の値は、一つの独立の尺度として報告されたものである。
【0122】
核のレチノイド受容体の結び付きの評価分析。RARβ及びRARγへ結び付くための[H]−全てのトランス−RA(4.2−4.6nM)との並びにRXRγへ結び付くための[H]−9−シスRA(1.9nM)との3及び7並びに4−HBRCグルコースの競合は、試験管内のリガンドを結び付ける評価分析41,42を使用することで決定された。[H]−全てのトランス−RA(40.5Ci/mmol)又は[H]−9−シス−RA(69.4Ci/mmol)が、3時間の間に4℃で、競合するリガンドの増加する濃度の欠如及び存在の下で、受容体を含有する抽出物へ添加された。ヒドロキシアパタイト(HAP)評価分析が、溶液中における遊離のものから受容体へ結び付けられたリガンドを分離するために、使用され、且つ、HAPのペレットと関連させられた放射能が、シンチレーションの計数によって測定された。
【0123】
RNAの単離及び定量的なPCR。合計の及びポリARNAは、記載されたもの43のように単離された。手短に、肺及び肝臓の組織は、収集され且つ使用まで液体窒素中で急速に凍結させられた。組織(0.5から1gまで)は、緩衝剤(1:10;重量/体積)中で均質化され、且つ、合計のRNAは、Chomeczynski及びSacchiの方法44に従って単離された。
【0124】
ラットのCYP26A1の部分的なcDNAは、E10.5日のラットの胎児のcDNAからPCR増幅によって発生させられた。
【0125】
上流(5’GCA GAT GAA GCG CAG GAA ATA CG 3’) (SEQ.ID.NO:1)及び下流(5’CCC ACG AGT GCT CAA TCA GGA 3’)(SEQ.ID.NO:2)のプライマーが、マウスのcDNA(gi:6681100)に基づいて、設計された。635個の塩基対のcDNAが、pGEM−Teasy(Promega,Madison,WI)へとサブクローニングされ且つ順序付けられた。類似して、ラットのCYP26B1の部分的なcDNAは、E11.5日のラットの胎児のcDNAからのPCR増幅によって発生させられた。上流(5’ GCT ACA GGG TTC CGG CTT CCA GTC 3’) (SEQ.ID.NO:3)及び下流(5’ TCC AGG GCG TCC GAG TAG TCT TTG 3’)(SEQ.ID.NO:4)のプライマーは、マウスのcDNA(gi:31341987)に基づいて、設計され、且つ、606個の塩基対の対照のcDNAが、サブクローニングされ且つ順序付けられた。
【0126】
定量的なポリメラーゼ連鎖反応(Q−PCR)評価分析は、製造業者のプロトコルに従ってLightCycler faststart DNA master SYBR green 1のキット(Roche,Indianapolis,IN)と共にリアルタイムのLightCyclerシステム(Roche,Indianapolis,IN,USA)を使用することで行われた。ポリ(A)RNA(0.5から1μg)は、AMV酵素(Promega,Madison,WI)及び無作為の六量体を使用することで、逆転写(RT)された。後に続くプライマーのセットは、Q−PCRに使用された:CYP26A1,上流5’−ATG ATT CCT CGC ACA AGC AG−3’(SEQ.ID.NO:5),下流5’−GCT CCA GAC AAC CGC TCA CT−3’(SEQ.ID.NO:6);CYP26B1,上流5’−AGG CCC AGC GAC TTA CCT TC−3’(SEQ.ID.NO:7),下流5’−AGG GCG TCC GAG TAG TCT TT−3’(SEQ.ID.NO:8);及びGAPDH,上流5’−TGA AGG TCG GTG TGA ACG GAT TTG GC−3’(SEQ.ID.NO:9),下流5’−CAT GTA GGC CAT GAG GTC CAC CAC−3’(SEQ.ID.NO:10)。CYP26A1、CYP26B1、及びGAPDHについてのプライマーのセットは、それぞれ、409個の塩基対を519個の塩基対(gi:18426827)へ、708個の塩基対を957個の塩基対(gi:31220748)へ、及び、854個の塩基対を1836個の塩基対(gi:31377487)へ、増幅させる。
【0127】
MCF−7のヒトの乳癌細胞の成長の阻害。MCF−7の細胞は、Ameican Type Culture Collection,Manassas,Virginiaから得られた。それらは、4g/Lのグルコース、3.7g/Lの炭酸水素ナトリウム、及び10%の熱で不活性化された胎児性の子ウシの血清が補充されたDMEMの培地に維持された。細胞は、12個のウェルのプレートへと通過させられ、24時間の間培養され、それの時間の後に、それらには、賦形剤(0.2%のエタノール)又はレチノイド類が投薬された;培地が、取替えられ、且つ、新鮮な賦形剤又はレチノイド類が、毎日追加された。細胞が、採取され、且つ、肝臓の細胞の数が、フルオレセインジアセタートを使用することで、評定されたが、それは、代謝的に活性な細胞による開裂で蛍光性の生産物を生じる。蛍光顕微鏡検査法を使用することで、少なくとも200個の細胞/ウェルが、血球計数器で計数された。
【0128】
統計的な分析。腫瘍の体積、腫瘍の数、レチノール、トリグリセリドのレベル、及びBMCについての記述的な統計は、検査され且つ実験の群の間で比較された。群の比較の統計的な有意性が、分散の分析(ANOVA)、繰り返された尺度でのANOVA、及びノンパラメトリック検定法を使用することで、得られた。値は、p≦0.05のとき、有意なものと考慮された。
【0129】
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【図面の簡単な説明】
【0174】
【図1】図1は、ラットにおいてDMBAに誘発された腫瘍の体積における時間経過の変化についてのレチノイドの処置の効果を描くグラフである。
【図2A】図2Aは、血漿のトリグリセリドのレベルについてのレチノイドの処置の効果を描く棒グラフである。符号“a”は、対照の、4−HPRの、及び4−HBRCGの群に相対してp<0.05を表すものであった。
【図2B】図2Bは、骨の無機質の含有率についてのレチノイドの処置の効果を描く棒グラフである。値は、平均の+SEMである。符号“a”は、対照の群に相対してp<0.05を表すものであった。
【図3A】図3Aは、RARβへの[H]の全てのトランスのRAの結び付きについてのレチノイド類の競合を描くグラフである。■=4−HPR;□=4−HBRGCグルクロニド;◆=atRA;Δ=4−HBRCグルコース。
【図3B】図3Bは、RARγへの[H]の全てのトランスのRAの結び付きについてのレチノイド類の競合を描くグラフである。■=4−HPR;□=4−HBRGCグルクロニド;◆=atRA;Δ=4−HBRCグルコース。
【図4】図4は、対照の群に相対したレチノイドが給餌された動物の肝臓におけるCYP26A1のmRNAの誘発を描く棒グラフである。値は、平均の+SEMである。符号“a”は、対照の及び4−HBRCGの群に相対してp<0.05を表すものであった;符号“b”は、RAが給餌された群に相対してp<0.05を表すものであった。
【図5】図5は、賦形剤の対照の群(V)に相対して、4−HPRCG又は4−HBRCグルコースで処置されたMCF−7細胞における肝臓細胞の数における低減を描く棒グラフである。
【0175】
[配列表]
【表5】

【0176】
【表6】

【0177】
【表7】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式1:
【化1】

式I
の化合物;及びそれらの塩であって、
Xは、CHであり;
Yは、C−Cのアルキレンであり;且つ
Rは、水素、C−Cのアルキル、
【化2】

及び
【化3】

からなる群より選択されたものであると共に、
は、H、OH、COOH、C−Cのアルキル、アルケニル、アルキニル、及びC−C−ヒドロキシアルキルからなる群より選択されたものであり;
は、H、OH、及び=Oからなる群より選択されたものである;
化合物及びそれらの塩。
【請求項2】
Rは、水素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Rは、
【化4】

である、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
は、Hである、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
は、COOHである、請求項3に記載の化合物。
【請求項6】
は、CHOHである、請求項3に記載の化合物。
【請求項7】
は、OHである、請求項3に記載の化合物。
【請求項8】
Rは、
【化5】

である、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
は、Hである、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
は、OHである、請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
は、=Oである、請求項1に記載の化合物。
【請求項12】
哺乳動物における癌を予防する及び処置するための薬学的な組成物であって、
該組成物は、有効な癌細胞の成長を阻害する量の、請求項1に記載の化合物、又はそれの薬学的に適切な塩を、自由選択で薬学的に適切な担体との組み合わせで、含む、組成物。
【請求項13】
Rが、水素である、化合物を含む、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
Rが、
【化6】

である、前記化合物を含む、請求項12に記載の組成物。
【請求項15】
が、Hである、前記化合物を含む、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
が、COOHである、前記化合物を含む、請求項14に記載の組成物。
【請求項17】
が、CHOHである、前記化合物を含む、請求項14に記載の組成物。
【請求項18】
が、OHである、前記化合物を含む、請求項14に記載の組成物。
【請求項19】
Rが、
【化7】

ある、請求項1に記載の化合物を含む、請求項12に記載の組成物。
【請求項20】
は、Hである、請求項12に記載の組成物。
【請求項21】
は、OHである、請求項12に記載の組成物。
【請求項22】
は、=Oである、請求項12に記載の組成物。
【請求項23】
哺乳動物における癌を予防する及び処置する方法であって、
該方法は、癌細胞の成長を阻害する量の、請求項1に記載の化合物、又はそれの薬学的に適切な塩を、それの必要な患者へ、投与することを含む、方法。
【請求項24】
Rが、水素である、請求項1に記載の化合物が、前記患者へ投与される、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
Rが、
【化8】

である、請求項1に記載の化合物が、前記患者へ投与される、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
が、Hである前記化合物が、前記患者へ投与される、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
が、COOHである前記化合物が、前記患者へ投与される、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
が、CHOHである前記化合物が、前記患者へ投与される、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
が、OHである前記化合物が、前記患者へ投与される、請求項25に記載の方法。
【請求項30】
Rが、
【化9】

である、請求項1に記載の化合物が、前記患者へ投与される、請求項23に記載の方法。
【請求項31】
が、Hである、請求項1に記載の化合物が、前記患者へ投与される、請求項23に記載の方法。
【請求項32】
が、OHである、請求項1に記載の化合物が、前記患者へ投与される、請求項23に記載の方法。
【請求項33】
が、=Oである、請求項1に記載の化合物が、前記患者へ投与される、請求項23に記載の方法。
【請求項34】
前記化合物は、それの必要なヒトの患者へ投与される、請求項23に記載の方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2008−542202(P2008−542202A)
【公表日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−510190(P2008−510190)
【出願日】平成18年5月3日(2006.5.3)
【国際出願番号】PCT/US2006/017090
【国際公開番号】WO2006/119402
【国際公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【出願人】(597061859)ウイスコンシン アルムニ リサーチ ファウンデイション (5)
【氏名又は名称原語表記】Wisconsin Alumni Research Foundation
【Fターム(参考)】