NOTCH3シグナル伝達のデコイインヒビターとしてのヒトNOTCH3に基づく融合タンパク質
本発明は、シグナルペプチド、ヒトNotch3レセプタータンパク質の細胞外ドメインのEGFリピート 1-X(当該Xは、12〜34の任意の整数である)、およびそれに対して結合する抗体のFc部分を含む融合タンパク質を提供する。また、本発明は、腫瘍を有する対象を治療する方法、対象における血管形成を阻害する方法、卵巣癌を有する対象を治療する方法、代謝障害を有する対象を治療する方法であって、該対象に対して該対象を治療するために有効な量の上記融合タンパク質を投与することを含む方法を提供する。更に、本発明は、腫瘍を有する対象を治療するための、対象における血管形成を阻害するための、卵巣癌を有する対象を治療するための、代謝障害を有する対象を治療するための薬学的組成物の製造における上記融合タンパク質の使用を提供する。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
シグナルペプチド、ヒトNotch3レセプタータンパク質の細胞外ドメインのEGFリピート 1-X(当該Xは、12〜34の任意の整数である)、およびそれに対して結合する抗体のFc部分を含む融合タンパク質。
【請求項2】
シグナルペプチド、ヒトNotch3レセプタータンパク質の細胞外ドメインのEGFリピート 1-X(当該Xは、1〜10の任意の整数である)、およびそれに対して結合する抗体のFc部分を含む融合タンパク質。
【請求項3】
シグナルペプチド、ヒトNotch3レセプターの細胞外ドメインの少なくとも12のEGFリピート、およびそれに対して結合する抗体のFc部分を含む融合タンパク質。
【請求項4】
シグナルペプチド、ヒトNotch3 レセプタータンパク質の細胞外ドメインのEGFリピート(ここで、少なくとも12のEGFリピートが存在する)、およびそれに対して結合する抗体のFc部分を含む融合タンパク質。
【請求項5】
前記抗体のFc部分がヒト抗体のFc部分である請求項1〜4の何れか一項に記載の融合タンパク質。
【請求項6】
前記シグナルペプチドがNotch3またはIgG重鎖のシグナルペプチドである請求項1〜4の何れか一項に記載の融合タンパク質。
【請求項7】
前記Notch1レセプタータンパク質の細胞外ドメインが、EGF様リピート1-34を含む請求項1, 3 または4に記載の融合タンパク質。
【請求項8】
配列番号32に記載の配列である連続したアミノ酸を含む請求項1, 3 または4に記載の融合タンパク質。
【請求項9】
配列番号33に記載の配列である連続したアミノ酸を含む請求項1, 3 または4に記載の融合タンパク質。
【請求項10】
配列番号31に記載の配列である連続したヌクレオチドによりコードされた請求項1, 3 または4に記載の融合タンパク質。
【請求項11】
配列番号34に記載の配列である連続したヌクレオチドによりコードされた請求項1, 3 または4に記載の融合タンパク質。
【請求項12】
対象を治療するために有効な量の請求項1〜11の融合タンパク質を前記対象投与し、それにより腫瘍を有する前記対象を治療することを含む、腫瘍を有する対象を治療する方法。
【請求項13】
対象において血管形成を阻害するために有効な量の請求項1〜11の融合タンパク質を前記対象に投与し、それにより当該対象における血管形成を阻害することを含む、対象において血管形成を阻害する方法。
【請求項14】
対象を治療するために有効な量の請求項1〜11の融合タンパク質を前記対象投与し、それにより卵巣癌を有する前記対象を治療することを含む、卵巣癌を有する対象を治療する方法。
【請求項15】
対象を治療するために有効な量の請求項1〜11の融合タンパク質を前記対象投与し、それにより代謝障害を有する前記対象を治療することを含む、代謝障害を有する対象を治療する方法。
【請求項16】
前記代謝障害が、糖尿病、肥満、アテローム性動脈硬化、虚血、発作、または循環器病である請求項15に記載の方法。
【請求項17】
腫瘍を有する対象を治療する薬学的組成物の製造のための請求項1〜11の融合タンパク質の使用。
【請求項18】
対象における血管形成を阻害する薬学的組成物の製造のための請求項1〜11の融合タンパク質の使用。
【請求項19】
対象において生理的なリンパ管形成または病理的なリンパ管形成を阻害するために有効な量の請求項1〜11の何れかの融合タンパク質を前記対象に投与することを含む、当該対象における生理的なリンパ管形成または病理的なリンパ管形成を阻害するための方法。
【請求項20】
前記病理的なリンパ管形成が腫瘍リンパ管形成またはリンパ節転移である請求項19に記載の方法。
【請求項21】
対象において腫瘍転移を阻害するために有効な量の請求項1〜11の何れかの融合タンパク質を該対象に投与することを含む、該対象における腫瘍転移を阻害する方法。
【請求項22】
前記転移は、血管、リンパ性脈管構造またはリンパ節を介して生じる請求項21に記載の方法。
【請求項23】
対象において二次性腫瘍の成長を阻害するために有効な量の請求項1〜11の何れかの融合タンパク質を該対象に投与することを含む、該対象における二次性腫瘍の成長を阻害する方法。
【請求項24】
前記二次性腫瘍の成長は、二次性腫瘍に関連する血管形成の阻害により阻害される請求項23に記載の方法。
【請求項25】
対象において腫瘍による血管取り込み(blood vessel cooption)を阻害するために有効な量の請求項1〜11の何れかの融合タンパク質を該対象に投与することを含む、該対象における腫瘍による血管取り込みを阻害する方法。
【請求項26】
それぞれ対象において癌を治療するために有効な量の請求項1〜11の何れかの融合タンパク質と血管内皮成長因子(VEGF)のインヒビターとを対象に投与することを含む前記対象において癌を治療する方法。
【請求項27】
前記VEGFのインヒビターが、VEGF-A, PGIF, VEGF-B, VEGF-C, またはVEGF-Dのインヒビターである請求項26に記載の方法。
【請求項28】
それぞれ対象において癌を治療するために有効な量の請求項1〜11の何れかの融合タンパク質とVEGFレセプターのインヒビターとを対象に投与することを含む前記対象において癌を治療する方法。
【請求項29】
前記VEGFレセプターのインヒビターが、VEGFR-1インヒビター、VEGFR-2インヒビターまたはVEGFR-2インヒビターである請求項29に記載の方法。
【請求項30】
それぞれ対象において癌を治療するために有効な量の請求項1〜11の何れかの融合タンパク質と血小板由来増殖因子(PDGF)のインヒビターとを対象に投与することを含む前記対象において癌を治療する方法。
【請求項31】
血小板由来成長因子のインヒビターは、PDGF-AのインヒビターまたはPDGF-Bのインヒビターである請求項30に記載の方法。
【請求項32】
それぞれ対象において癌を治療するために有効な量の請求項1〜11の何れかの融合タンパク質とPDGFレセプターアンタゴニストとを対象に投与することを含む前記対象において癌を治療する方法。
【請求項33】
PDGFレセプターアンタゴニストは、PDGFレセプターBアンタゴニストである請求項32に記載の方法。
【請求項34】
それぞれ対象において癌を治療するために有効な量の請求項1〜11の何れかの融合タンパク質とHER2/neuのインヒビターとを対象に投与することを含む前記対象において癌を治療する方法。
【請求項35】
対象における乳癌を治療するために有効な量の請求項1〜11の何れかの融合タンパク質を対象に投与することを含む、対象における乳癌を治療する方法。
【請求項36】
乳癌を有する対象を治療する薬学的組成物の製造のための請求項1〜11の何れかの融合タンパク質の使用。
【請求項1】
シグナルペプチド、ヒトNotch3レセプタータンパク質の細胞外ドメインのEGFリピート 1-X(当該Xは、12〜34の任意の整数である)、およびそれに対して結合する抗体のFc部分を含む融合タンパク質。
【請求項2】
シグナルペプチド、ヒトNotch3レセプタータンパク質の細胞外ドメインのEGFリピート 1-X(当該Xは、1〜10の任意の整数である)、およびそれに対して結合する抗体のFc部分を含む融合タンパク質。
【請求項3】
シグナルペプチド、ヒトNotch3レセプターの細胞外ドメインの少なくとも12のEGFリピート、およびそれに対して結合する抗体のFc部分を含む融合タンパク質。
【請求項4】
シグナルペプチド、ヒトNotch3 レセプタータンパク質の細胞外ドメインのEGFリピート(ここで、少なくとも12のEGFリピートが存在する)、およびそれに対して結合する抗体のFc部分を含む融合タンパク質。
【請求項5】
前記抗体のFc部分がヒト抗体のFc部分である請求項1〜4の何れか一項に記載の融合タンパク質。
【請求項6】
前記シグナルペプチドがNotch3またはIgG重鎖のシグナルペプチドである請求項1〜4の何れか一項に記載の融合タンパク質。
【請求項7】
前記Notch1レセプタータンパク質の細胞外ドメインが、EGF様リピート1-34を含む請求項1, 3 または4に記載の融合タンパク質。
【請求項8】
配列番号32に記載の配列である連続したアミノ酸を含む請求項1, 3 または4に記載の融合タンパク質。
【請求項9】
配列番号33に記載の配列である連続したアミノ酸を含む請求項1, 3 または4に記載の融合タンパク質。
【請求項10】
配列番号31に記載の配列である連続したヌクレオチドによりコードされた請求項1, 3 または4に記載の融合タンパク質。
【請求項11】
配列番号34に記載の配列である連続したヌクレオチドによりコードされた請求項1, 3 または4に記載の融合タンパク質。
【請求項12】
対象を治療するために有効な量の請求項1〜11の融合タンパク質を前記対象投与し、それにより腫瘍を有する前記対象を治療することを含む、腫瘍を有する対象を治療する方法。
【請求項13】
対象において血管形成を阻害するために有効な量の請求項1〜11の融合タンパク質を前記対象に投与し、それにより当該対象における血管形成を阻害することを含む、対象において血管形成を阻害する方法。
【請求項14】
対象を治療するために有効な量の請求項1〜11の融合タンパク質を前記対象投与し、それにより卵巣癌を有する前記対象を治療することを含む、卵巣癌を有する対象を治療する方法。
【請求項15】
対象を治療するために有効な量の請求項1〜11の融合タンパク質を前記対象投与し、それにより代謝障害を有する前記対象を治療することを含む、代謝障害を有する対象を治療する方法。
【請求項16】
前記代謝障害が、糖尿病、肥満、アテローム性動脈硬化、虚血、発作、または循環器病である請求項15に記載の方法。
【請求項17】
腫瘍を有する対象を治療する薬学的組成物の製造のための請求項1〜11の融合タンパク質の使用。
【請求項18】
対象における血管形成を阻害する薬学的組成物の製造のための請求項1〜11の融合タンパク質の使用。
【請求項19】
対象において生理的なリンパ管形成または病理的なリンパ管形成を阻害するために有効な量の請求項1〜11の何れかの融合タンパク質を前記対象に投与することを含む、当該対象における生理的なリンパ管形成または病理的なリンパ管形成を阻害するための方法。
【請求項20】
前記病理的なリンパ管形成が腫瘍リンパ管形成またはリンパ節転移である請求項19に記載の方法。
【請求項21】
対象において腫瘍転移を阻害するために有効な量の請求項1〜11の何れかの融合タンパク質を該対象に投与することを含む、該対象における腫瘍転移を阻害する方法。
【請求項22】
前記転移は、血管、リンパ性脈管構造またはリンパ節を介して生じる請求項21に記載の方法。
【請求項23】
対象において二次性腫瘍の成長を阻害するために有効な量の請求項1〜11の何れかの融合タンパク質を該対象に投与することを含む、該対象における二次性腫瘍の成長を阻害する方法。
【請求項24】
前記二次性腫瘍の成長は、二次性腫瘍に関連する血管形成の阻害により阻害される請求項23に記載の方法。
【請求項25】
対象において腫瘍による血管取り込み(blood vessel cooption)を阻害するために有効な量の請求項1〜11の何れかの融合タンパク質を該対象に投与することを含む、該対象における腫瘍による血管取り込みを阻害する方法。
【請求項26】
それぞれ対象において癌を治療するために有効な量の請求項1〜11の何れかの融合タンパク質と血管内皮成長因子(VEGF)のインヒビターとを対象に投与することを含む前記対象において癌を治療する方法。
【請求項27】
前記VEGFのインヒビターが、VEGF-A, PGIF, VEGF-B, VEGF-C, またはVEGF-Dのインヒビターである請求項26に記載の方法。
【請求項28】
それぞれ対象において癌を治療するために有効な量の請求項1〜11の何れかの融合タンパク質とVEGFレセプターのインヒビターとを対象に投与することを含む前記対象において癌を治療する方法。
【請求項29】
前記VEGFレセプターのインヒビターが、VEGFR-1インヒビター、VEGFR-2インヒビターまたはVEGFR-2インヒビターである請求項29に記載の方法。
【請求項30】
それぞれ対象において癌を治療するために有効な量の請求項1〜11の何れかの融合タンパク質と血小板由来増殖因子(PDGF)のインヒビターとを対象に投与することを含む前記対象において癌を治療する方法。
【請求項31】
血小板由来成長因子のインヒビターは、PDGF-AのインヒビターまたはPDGF-Bのインヒビターである請求項30に記載の方法。
【請求項32】
それぞれ対象において癌を治療するために有効な量の請求項1〜11の何れかの融合タンパク質とPDGFレセプターアンタゴニストとを対象に投与することを含む前記対象において癌を治療する方法。
【請求項33】
PDGFレセプターアンタゴニストは、PDGFレセプターBアンタゴニストである請求項32に記載の方法。
【請求項34】
それぞれ対象において癌を治療するために有効な量の請求項1〜11の何れかの融合タンパク質とHER2/neuのインヒビターとを対象に投与することを含む前記対象において癌を治療する方法。
【請求項35】
対象における乳癌を治療するために有効な量の請求項1〜11の何れかの融合タンパク質を対象に投与することを含む、対象における乳癌を治療する方法。
【請求項36】
乳癌を有する対象を治療する薬学的組成物の製造のための請求項1〜11の何れかの融合タンパク質の使用。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14A】
【図14B】
【図15A】
【図15B】
【図16A】
【図16B】
【図17A】
【図17B】
【図18A】
【図18B】
【図19A】
【図19B】
【図20A】
【図20B】
【図21A】
【図21B】
【図22A】
【図22B】
【図22C】
【図22D】
【図22E】
【図22F】
【図22G】
【図22H】
【図22I】
【図23A】
【図23B】
【図23C】
【図23D】
【図23E】
【図23F】
【図23G】
【図23H】
【図23I】
【図23J】
【図24A】
【図24B】
【図24C】
【図24D】
【図24E】
【図25A】
【図25B】
【図25C】
【図25D】
【図26A】
【図26B】
【図27A】
【図27B】
【図28A】
【図28B】
【図29】
【図30A】
【図30B】
【図30C】
【図31A】
【図31B】
【図32A】
【図32B】
【図32C】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40A】
【図40B】
【図41】
【図42】
【図43A】
【図43B】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14A】
【図14B】
【図15A】
【図15B】
【図16A】
【図16B】
【図17A】
【図17B】
【図18A】
【図18B】
【図19A】
【図19B】
【図20A】
【図20B】
【図21A】
【図21B】
【図22A】
【図22B】
【図22C】
【図22D】
【図22E】
【図22F】
【図22G】
【図22H】
【図22I】
【図23A】
【図23B】
【図23C】
【図23D】
【図23E】
【図23F】
【図23G】
【図23H】
【図23I】
【図23J】
【図24A】
【図24B】
【図24C】
【図24D】
【図24E】
【図25A】
【図25B】
【図25C】
【図25D】
【図26A】
【図26B】
【図27A】
【図27B】
【図28A】
【図28B】
【図29】
【図30A】
【図30B】
【図30C】
【図31A】
【図31B】
【図32A】
【図32B】
【図32C】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40A】
【図40B】
【図41】
【図42】
【図43A】
【図43B】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【公表番号】特表2012−500791(P2012−500791A)
【公表日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−523820(P2011−523820)
【出願日】平成21年8月21日(2009.8.21)
【国際出願番号】PCT/US2009/004765
【国際公開番号】WO2010/021729
【国際公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【出願人】(592104782)ザ・トラスティーズ・オブ・コランビア・ユニバーシティー・イン・ザ・シティー・オブ・ニューヨーク (21)
【氏名又は名称原語表記】THE TRUSTEES OF COLUMBIA UNIVERSITY IN THE CITY OF NEW YORK
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月21日(2009.8.21)
【国際出願番号】PCT/US2009/004765
【国際公開番号】WO2010/021729
【国際公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【出願人】(592104782)ザ・トラスティーズ・オブ・コランビア・ユニバーシティー・イン・ザ・シティー・オブ・ニューヨーク (21)
【氏名又は名称原語表記】THE TRUSTEES OF COLUMBIA UNIVERSITY IN THE CITY OF NEW YORK
【Fターム(参考)】
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