説明

OLED表示装置

【課題】OLED材料における効率が低く、電池寿命が短いといった問題を解消したOLED表示装置を得る。
【解決手段】外部からのモノカラーモード信号に応じてカラー表示からモノカラー表示に切り換えるモノカラー表示機能を有するOLED表示装置であって、モノカラーモード信号を受信した場合には、1画素を構成する複数のサブ画素のうち、モノカラー表示を行わせるために選択された1つのモノカラー用サブ画素に対応したデータラインに対してカラー表示を行わせるためのビデオデータをそのまま供給し、モノカラー用サブ画素以外のサブ画素に対応するデータラインに対してOLEDが発光しない黒データを供給することでモノカラー表示機能を実現する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、OLED表示装置に関し、特に、低消費電力化を実現できる表示機能を備えたOLED表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話、カメラなどの携帯機器の電池駆動時間の長寿命化は、使用期間の長大化やエネルギーの有効活用の面で、非常に重要である。そして、このような携帯機器には、一般的に、表示パネルが用いられており、必然的に表示パネルの低消費電力化が要求される。特に、薄さ、コントラスト、動画特性など、携帯機器に必要な種々のよい特長を備えたOLED表示装置に対する要求が強くなりつつある。
【0003】
図6は、従来のOLED表示装置の表示方法に関する説明図であり、(a)はデータラインの駆動回路、(b)は通常のカラー表示を行う場合の駆動波形をそれぞれ示している。図6において、各画素は、R、G、Bの3つのサブ画素で構成されている。そして、R、G、Bに対応したMux信号によりデータラインドライバが制御され、R、G、Bに対応したビデオデータが各データラインに取り込まれる。さらに、ゲートライン信号による適切なタイミングで、各データラインの信号に基づいて、R、G、Bそれぞれのサブ画素に表示がなされることとなる。
【0004】
このような構成を備えたOLED表示装置における低消費電力化を実現するための制御方法(電池の長寿命化)としては、一般的に、以下のものが知られている。
1)一定時間表示後に、発光輝度を低下させる。
2)一定時間表示後に、表示を停止させる。
3)周囲光を検知して、最適な発光輝度を設定する。
4)最大消費電流を設定しておき、それを超える場合は、自動的に輝度を低下させ、輝度の再設定を行う。
5)光色毎に電源電圧を変え、最適なマージンを確保しながら電源値(VDDやCV)を設定する。
6)テキスト画面では、表示データを白黒反転させる。
7)すべての表示を黒バックにする。
8)制御信号の振幅を小さくする(レベルシフタ(L/S)をパネル内に内蔵し、L/Sの直前まで低振幅駆動するなど)。
9)駆動回路を間欠動作させる。
10)サブピクセルを4色(RGBW)用意し、W成分による駆動を多くする。
11)OLED材料の高効率化を図る。
12)OLEDデバイス構造の最適化、あるいは光学材料・構造の最適化による光取り出し効率の向上を図る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術には次のような課題がある。
OLED表示装置は、革新と改良を重ね、上述のような低消費電力化がなされてきた。しかし、電力の低下は、永遠に継続されるべき問題であり、課題である。特に、OLED表示装置は、OLED材料の効率が低く、電池寿命が短い点を克服することが急務である。
【0006】
本発明は上述のような課題を解決するためになされたもので、OLED材料における効率が低く、電池寿命が短いといった問題を解消したOLED表示装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るOLED表示装置は、外部からのモノカラーモード信号に応じてカラー表示からモノカラー表示に切り換えるモノカラー表示機能を有するOLED表示装置であって、モノカラーモード信号を受信した場合には、1画素を構成する複数のサブ画素のうち、モノカラー表示を行わせるために選択された1つのモノカラー用サブ画素に対応したデータラインに対してカラー表示を行わせるためのビデオデータをそのまま供給し、モノカラー用サブ画素以外のサブ画素に対応するデータラインに対してOLEDが発光しない黒データを供給することでモノカラー表示機能を実現するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、必要に応じた切り換え信号により、表示モードをカラーモードからモノカラーモードに変更する構成を備えることにより、OLED材料における効率が低く、寿命が短いといった問題を解消したOLED表示装置を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明のOLED表示装置の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
【0010】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1におけるOLED表示装置の全体構成図であり、駆動IC10とパネル20とで構成されている。駆動IC10は、ガンマ補正回路11、メモリ12、論理回路13、ドライバ14、およびDAC15を備えている。また、パネル20の内部構成については、図2を用いて後述する。
【0011】
OLED表示装置の消費電力は、駆動IC10の部分での消費電力と、パネル20の部分での消費電力とに大別され、両方の電力を下げることが有効である。そして、OLED表示を行うパネル部20は、通常、ビデオ信号が駆動IC10から入力され、その信号に応じた輝度を発光している。従って、発光に寄与する画素数の低減と、駆動IC10から入力されるビデオ信号数の低減とが、低消費電力化に効果的である。
【0012】
そこで、本発明は、表示モードとしてモノカラー表示に切り換える機能を追加し、低消費電力化を実現するOLED表示装置を提案するものである。より具体的には、本発明では、モノカラー表示による低消費電力化を図る意味で、次の2点がポイントとなる。
ポイント1:モノカラー表示を意図する信号のよって、データラインに黒データ(すな
わち、OLEDが発光しないデータ)を書き込むこと
ポイント2:モノカラー表示を意図する信号のよって、黒データを表示するサブ画素に
対する駆動IC内の回路動作(演算処理)を停止させること
【0013】
実用面での具体例を示すと、例えば、携帯電話において、バッテリー容量が所定量を低下した場合に、本発明に係るモノカラー表示モードに切り換えて省電力化を図ることにより、表示機能はモノカラー化されるものの、携帯電話としての本来の通話・通信機能を長持ちさせることが可能となる。
【0014】
本発明では、表示するサブ画素を1種類(モノカラー)に限定することで、発光に寄与する画素数の低減を図っている。さらに、表示しないサブ画素用のビデオ信号の演算を簡素化するあるいは省略することで、駆動ICから入力されるビデオ信号数の低減を図っている。
【0015】
低消費電力の観点からは、電流−光変換効率が最も高い色を選択するのが、効果的である。また、視認性の観点から、G色を選択してもよい。あるいは、寿命が一番長いと考えられる色を選択してもよい。そして、このような色の選択に関しては、メーカ側で選択してもよいし、ユーザが選択できるように自由度を持たせることも可能である。
【0016】
図2は、本発明の実施の形態1におけるOLED表示装置の表示方法に関する説明図であり、(a)はデータラインの駆動回路、(b)はモノカラーモード時の駆動波形をそれぞれ示している。基本的な構成は、先の図6における従来のOLED表示装置と同じである。さらに、本実施の形態1における図2のOLED表示装置は、RGBの3原色によるOLED表示装置において、そのうち適当な1色としてGをモノカラーモードの色とした場合を例示している。
【0017】
先の図1の構成において、駆動IC10は、外部からモノカラーモードの選択信号に相当するMCM信号(Mono−Chrome Mode)を読み込む。そして、MCM信号が「L」の場合(すなわち、モノカラー表示を行わせたい場合)には、駆動IC10内の論理回路13は、通常、R、G、Bの各ビデオデータについて、各種補正のための演算処理を行う。これに対して、モノカラーモードでは、選択された1つの色についてのみ、演算がなされる。従って、演算量は3分の1以下に減少し、メモリ12とのデータのやり取りも減少する。
【0018】
一方、駆動IC10内のDAC15は、MCM信号が「L」の場合には、モノカラーモードの色として選択されたGサブ画素に対応するデータのみDA変換後のビデオデータを出力し、他のサブ画素R、Bに対応するデータとしては、個々にDA変換をすることなしに黒データ(すなわち、OLEDが発光しないビデオデータ)に対応するDA変換後のビデオデータを出力する。
【0019】
一方、駆動IC10からDA変換後のビデオデータを受け取ったパネル20側では、図2に示した表示処理を行うことで、Gサブ画素のビデオデータに対応したモノカラーモードの表示を行うことができる。
【0020】
モノカラーモードの選択信号に相当するMCM信号は、専用のスイッチ回路を設けることで対応可能であり、ユーザは、このスイッチ回路により、所望のタイミングでモノカラーモードへの変更が可能となる。
【0021】
また、モノカラーモードとして、どのサブ画素を用いるかについても、専用のスイッチ回路を設けることで対応可能であり、この選択は、メーカサイドであらかじめ行うこともできるが、先のMCM信号と同様に、ユーザ選択可能とすることもできる。
【0022】
以上のように、実施の形態1によれば、モノカラーモードへの選択切り替えが可能な構成を備えており、必要に応じて表示モードをフルカラーからモノカラーに切り換えることで、低消費電力化および電池の長寿命化を図ることができるOLED表示装置を得ることができる。
【0023】
このようなモノカラーモードによる低消費電力化は、バックライトを用いる液晶表示装置では不可能なモードであり、OLED表示装置に有効な機能といえる。さらに、上述したモノカラーモードでは、パネル部分のみならず、駆動ICの消費電力も低減可能となる。さらに、パネル部分での消費電力の90%以上は、OLEDでの消費電力である。従って、モノカラー表示を行わせることで、パネル部分の消費電力は、約3分の1以下にすることができる。
【0024】
実施の形態2.
先の実施の形態1では、RGBの3原色によるOLED表示装置において、モノカラー表示を行わせる場合について説明した。これに対して、本実施の形態2では、RGBに加えWサブ画素をさらに備えたRGBWの4色によるOLED表示装置において、モノカラー表示を行わせる場合について説明する。
【0025】
先の実施の形態1では、モノカラーモードの色として、RGBのサブ画素の中から1つを選択していたが、本実施の形態2では、Wサブ画素をモノカラーモードの色として選択する。モノカラーモードの色として選択されなかったサブ画素(すなわち、本実施の形態2においては、RGBの各サブ画素に相当)に対して、発光しない黒のビデオデータを書き込む点は、先の実施の形態1の場合と同様である。
【0026】
図3は、本発明の実施の形態2におけるOLED表示装置の表示方法に関する説明図であり、(a)はデータラインの駆動回路、(b)はモノカラーモード時の駆動波形をそれぞれ示している。図3において、サブ画素は、R、G、B、Wで構成されている。そして、R、G、B、Wに対応したMux信号によりデータラインドライバが制御され、R、G、B、Wに対応したビデオデータが各データラインに取り込まれる。さらに、ゲートラインの信号による適切なタイミングで、各データラインの信号に基づいて、R、G、B、Wそれぞれのサブ画素に表示がなされることとなる。
【0027】
RGBのそれぞれのサブ画素の場合、White材料を光らせてカラーフィルタ(CF)で色付けしている。一方、Wサブ画素は、CFがなく、他色より取り出し効率が上がる。すなわち、Wサブ画素は、この4つのサブ画素の中で最も変換効率が大きい。従って、図3の構成のように、サブ画素としてRGBWを備えている場合には、モノカラーモードの色としてWサブ画素を選択するのが最も効果的である。
【0028】
基本的な動作は、先の実施の形態1と同様であり、RGBWのモノカラーモードでは、RGBには黒データを入力し、Wには通常のビデオデータを入力する点が異なるだけである。
【0029】
以上のように、本実施の形態2によれば、先の実施の形態1と同様の効果が得られるとともに、最も変換効率が大きいWサブ画素をモノカラーモードの色として選択することで、低消費電力化および電池の長寿命化の効果をより発揮できるOLED表示装置を得ることができる。パネル部分での消費電力の90%以上は、OLEDでの消費電力である。従って、モノカラー表示を行わせることで、RGBWからなるパネル部分の消費電力は、約4分の1以下にすることができる。
【0030】
実施の形態3.
先の実施の形態1、2では、OLEDを光らせないビデオデータ(黒データ)を駆動IC側からパネル側へ入力する場合について説明した。これに対して、本実施の形態3では、黒データをパネル20の内部の電源から導入する場合について説明する。以下の説明においては、各画素におけるOLED駆動TFTの伝導型がpチャンネルトランジスタとした場合を示す。
【0031】
図4は、本発明の実施の形態3におけるOLED表示装置の表示方法に関する説明図であり、(a)はデータラインの駆動回路、(b)はモノカラーモード時の駆動波形をそれぞれ示している。本実施の形態3における図4のOLED表示装置は、RGBの3原色によるOLED表示装置において、そのうち適当な1色としてGサブ画素をモノカラーモードの色とした場合を例示している。
【0032】
先の実施の形態1における図2の構成、および先の実施の形態2における図3の構成では、OLEDを光らせないビデオデータを駆動IC10側から取得して、パネル20側は、取得したビデオデータを単に通常の動作で表示させていた。これに対して、本実施の形態3における図4の構成では、パネル20側の内部で、モノカラーモードの選択信号に相当するMCM信号を利用して、黒データを生成している。
【0033】
より具体的には、RGBそれぞれのデータラインとVDDラインとの間に、モノカラーモードに切り換えるためのスイッチとして、MSW(Monochrome−SW)トランジスタが設けられている。
【0034】
そして、MCM信号が「L」の場合(すなわち、モノカラー表示を行わせたい場合)には、以下の動作を行う。
1)RとBに対応するMux信号を「H」固定として駆動IC10から受信し、動作するのはGサブ画素の1つに減る。
2)RとBのデータラインは、MSWトランジスタがONすることで、VDDラインから「H」データが入力され、以後、モノカラーモードが続く限り、データの変化はない。
3)結果として、RとBのビデオデータは、「Don’t care」となり、駆動IC10で駆動する必要はない。
この結果、選択されなかったサブ画素に対応したデータラインに、黒データをパネル20側で書き込むことができるとともに、駆動IC10側の演算負荷を軽減することができる。
【0035】
次に、先の図1を用いて、駆動IC10側の動作について説明する。モノカラーモードを検知したMCM信号が発生すると、選択されたモノカラーのみの演算が論理回路13とメモリ12との間で行われた後、ドライバ14およびDAC15から、モノカラーモードに必要な駆動信号(CLK、X、Y駆動信号、Mux信号、MCM信号)やビデオ信号(ビデオデータ)がパネル20に入力される。
【0036】
論理回路13は、通常、R、G、Bの各ビデオデータについて、各種補正のための演算処理を行う。これに対して、モノカラーモードでは、選択された1つの色についてのみ、演算がなされる。従って、演算量は3分の1以下に減少し、メモリ12とのデータのやり取りも減少する。
【0037】
また、ドライバ14からは、通常、3色(R、G、B)のビデオデータを書き込むためのMux信号が出力される。しかし、モノカラーモードでは、選択された1つの色を書き込むのに必要なMux信号のみが出力され、他の2色は「H」状態として出力されることとなる。
【0038】
また、DAC15からは、通常、3色のビデオデータが出力されるが、モノカラーモードでは、選択された1つの色のみが出力され、データラインに反映されることとなる。一方、他の色は、Mux信号が「H」状態となり、RおよびBのデータラインドライバがOFF状態となるため(図4(a)(b)参照)、ビデオデータとしてはどのようなデータが出ていても関係ないこととなる。この結果、駆動IC10側の演算負荷を軽減することができる。
【0039】
以上のように、実施の形態3によれば、モノカラーモードへの選択切り替えが可能な構成を備えており、必要に応じて表示モードをフルカラーからモノカラーに切り換えることで、低消費電力化および電池の長寿命化を図ることができるOLED表示装置を得ることができる。
【0040】
さらに、実施の形態3によれば、駆動IC側だけでなく、パネル側にもモノカラーモードへの選択切り替えが可能な構成を備えることで、モノカラー表示を行わないサブ画素に対応するデータラインを強制的に黒データ(すなわち、OLEDが発光しないデータ)に変更することができ、駆動IC側の演算処理を軽減させることができる。すなわち、駆動IC側においても、ビデオデータの転送(入出力)を1種類のみにできるとともに、ビデオデータの演算を1つのみにすることができ、駆動IC側の消費電力をさらに低減できる。
【0041】
実施の形態4.
先の実施の形態3では、RGBの3原色によるOLED表示装置において、パネル側にMSWトランジスタを設けて、モノカラー表示を行わせる場合について説明した。これに対して、本実施の形態4では、RGBに加えWサブ画素をさらに備えたRGBWのOLED表示装置において、パネル側にMSWトランジスタを設けて、モノカラー表示を行わせる場合について説明する。
【0042】
図5は、本発明の実施の形態4におけるOLED表示装置の表示方法に関する説明図であり、(a)はデータラインの駆動回路、(b)はモノカラーモード時の駆動波形をそれぞれ示している。図5において、サブ画素は、R、G、B、Wで構成されたている。そして、先の実施の形態3では、モノカラーモードの色として、RGBの中から1つを選択していたが、本実施の形態4では、先の実施の形態2と同様に、Wサブ画素をモノカラーモードの色として選択する。
【0043】
そして、MCM信号が「L」の場合(すなわち、モノカラー表示を行わせたい場合)には、以下の動作を行う。
1)R、G、Bに対応するMux信号を「H」固定として駆動IC10から受信し、動作するのはWサブ画素の1つに減る。
2)R、G、Bのデータラインは、MSWトランジスタがONすることで、VDDラインから「H」データが入力され、以後、モノカラーモードが続く限り、データの変化はない。
3)結果として、R、G、Bのビデオデータは、「Don’t care」となり、駆動IC10で駆動する必要はない。
この結果、選択されなかったサブ画素に対応したデータラインに、黒データをパネル20側で書き込むことができるとともに、駆動IC10側の演算負荷を軽減することができる。
【0044】
また、駆動IC10側の動作は、Wサブ画素をモノカラーモードの色として選択した点が異なるだけで、先の実施の形態3と同様である。
【0045】
以上のように、実施の形態4によれば、先の実施の形態3と同様の効果が得られるとともに、最も変換効率が大きいWサブ画素をモノカラーモードの色として選択することで、低消費電力化および電池の長寿命化の効果をより発揮できるOLED表示装置を得ることができる。パネル部分での消費電力の90%以上は、OLEDでの消費電力である。従って、モノカラー表示を行わせることで、RGBWからなるパネル部分の消費電力は、約4分の1以下にすることができる。
【0046】
なお、上述した実施の形態1〜4では、サブ画素を1つ選択してモノカラー表示を行わせる場合について説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、RGBあるいはRGBWのうちの2色を選択した簡易カラー表示を行うことで、低消費電力化を図りつつ、モノカラー表示よりも情報量の多い擬似カラー表示を行わせることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の実施の形態1におけるOLED表示装置の全体構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1におけるOLED表示装置の表示方法に関する説明図である。
【図3】本発明の実施の形態2におけるOLED表示装置の表示方法に関する説明図である。
【図4】本発明の実施の形態3におけるOLED表示装置の表示方法に関する説明図である。
【図5】本発明の実施の形態4におけるOLED表示装置の表示方法に関する説明図である。
【図6】従来のOLED表示装置の表示方法に関する説明図である。
【符号の説明】
【0048】
10 駆動IC(駆動IC部)、12 メモリ、13 論理回路、14 ドライバ、15 DAC、20 パネル(パネル部)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部からのモノカラーモード信号に応じてカラー表示からモノカラー表示に切り換えるモノカラー表示機能を有するOLED表示装置であって、
前記モノカラーモード信号を受信した場合には、1画素を構成する複数のサブ画素のうち、前記モノカラー表示を行わせるために選択された1つのモノカラー用サブ画素に対応したデータラインに対して前記カラー表示を行わせるためのビデオデータをそのまま供給し、前記モノカラー用サブ画素以外のサブ画素に対応するデータラインに対してOLEDが発光しない黒データを供給することで前記モノカラー表示機能を実現することを特徴とするOLED表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載のOLED表示装置において、
ビデオデータに対して表示用の補正演算処理を施して補正後のビデオデータを生成し、表示に必要な駆動信号と前記補正後のビデオデータとを出力する駆動IC部と、
前記駆動IC部により生成された前記駆動信号および前記補正後のビデオデータを読み込み、前記複数のサブ画素に接続されたそれぞれのデータラインに対して、前記データラインに対応する前記補正後のビデオデータを供給することで、所望のカラー表示またはモノカラー表示を行うパネル部と
を備え、
前記駆動IC部は、外部からの前記モノカラーモード信号に応じて、前記モノカラー用サブ画素に対応した補正後のビデオデータのみを演算して出力し、前記モノカラー用サブ画素以外のサブ画素に対応した補正後のビデオデータとしては補正演算することなしに前記黒データを出力する
ことを特徴とするOLED表示装置。
【請求項3】
請求項1に記載のOLED表示装置において、
ビデオデータに対して表示用の補正演算処理を施して補正後のビデオデータを生成し、表示に必要な駆動信号と前記補正後のビデオデータとを出力する駆動IC部と、
前記駆動IC部により生成された前記駆動信号および前記補正後のビデオデータを読み込み、前記複数のサブ画素に接続されたそれぞれのデータラインに対して、前記データラインに対応する前記補正後のビデオデータを供給することで、所望のカラー表示またはモノカラー表示を行うパネル部と
を備え、
前記駆動IC部は、外部からの前記モノカラーモード信号に応じて前記モノカラー用サブ画素に対応した補正後のビデオデータのみを演算して出力するとともに、前記パネル部内で各サブ画素に対応するデータラインに接続されたデータラインドライバを駆動制御するためのMux信号を前記駆動信号の1つとして生成する際に、外部からの前記モノカラーモード信号に応じて、前記モノカラー用サブ画素以外の各サブ画素用のデータラインドライバをOFFさせるMux信号を生成して出力し、
前記パネル部は、前記モノカラー用サブ画素以外の各サブ画素に接続されているデータラインのそれぞれと電源ラインとの間にモノカラー切り換え用スイッチをさらに有し、外部からの前記モノカラーモード信号に応じて前記モノカラー切り換え用スイッチをONさせることで前記モノカラー用サブ画素以外のサブ画素に対応するデータラインに前記電源ラインから前記黒データを供給する
ことを特徴とするOLED表示装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項に記載のOLED表示装置において、
前記複数のサブ画素は、RGBの3色またはRGBWの4色で構成されることを特徴とするOLED表示装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載のOLED表示装置において、
前記複数のサブ画素の中で電流−光変換効率が一番高いサブ画素を前記モノカラー用サブ画素とすることを特徴とするOLED表示装置。
【請求項6】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載のOLED表示装置において、
前記複数のサブ画素の中で視認性が一番高いサブ画素を前記モノカラー用サブ画素とすることを特徴とするOLED表示装置。
【請求項7】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載のOLED表示装置において、
前記複数のサブ画素の中で寿命が一番長いサブ画素を前記モノカラー用サブ画素とすることを特徴とするOLED表示装置。
【請求項8】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載のOLED表示装置において、
前記複数のサブ画素がRGBWの4色で構成される場合には、Wサブ画素を前記モノカラー用サブ画素とすることを特徴とするOLED表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−102022(P2010−102022A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−272000(P2008−272000)
【出願日】平成20年10月22日(2008.10.22)
【出願人】(501426046)エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド (732)
【Fターム(参考)】