説明

P2P通信をサポートする方法及び装置

UEで実行されるP2P通信方法は、P2P通信サービス登録要求メッセージを通信ネットワークシステムに送信し、オフラインP2P通信でUEを識別するP2P通信識別コードを少なくとも有するP2P通信サービス登録確認メッセージを通信ネットワークシステムから受信し、UEのP2P通信識別コードを格納することを有する。通信ネットワークシステムで実行されるP2P通信方法は、P2P通信サービス登録要求メッセージをUEから受信し、要求メッセージに従って、UEのP2P通信識別コードを生成し、P2P通信サービス登録確認メッセージをUEに送信することを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して無線通信ネットワークに関し、特に無線通信ネットワークでP2P通信をサポートする方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のセルラ移動通信システムでは、基地局の中継を通じてのみ、UE(user equipment)は他のUEと通信することができる。図1は、TD-SCDMA(Time Division-Synchronous Code Division Multiple Access)システムにおけるこの従来の通信モードを示している。TD-SCDMAシステムで、UE1及びUE2は、基地局トランシーバ(Node B)と無線ネットワークコントローラ(RNC:radio network controller)とを有するUTRANを通じて情報を交換する。この従来の通信モードはまた、UP-基地局-DOWNモードとも呼ばれている。しかし、セルにキャンピングしている2人のユーザが相互に非常に近くなる場合に、2人のユーザが基地局の中継/転送を通じてではなく、直接に通信することが合理的な場合がある。これは、いわゆるピア・ツー・ピア通信と呼ばれ、P2Pと略される。
【0003】
図2は、TD-SCMDAシステムのP2P通信モードを示している。図2に示すように、UTRANとUE1及びUE2との間でシグナリングを伝達するために、点線で示す制御リンクのみが存在するが、通信中のUE1とUE2との間でトラヒックデータを伝達するために、実線で示すP2P直接リンクのみが存在する。従来の通信モードに比べて、P2P通信は50%までの無線リソースを節約することができ、同時に、UTRANはP2P通信(特に無線リソースの使用)の制御を保持する。従って、ネットワークオペレータがP2P通信により使用される無線リソースに料金を請求することが非常に容易である。
【0004】
2003年3月7日にKONINKLIJKE PHILIPS ELECTRONICS N.V.により出願された特許出願第03119892.9及び03119894.5に記載のように、UTRANにより監視されるこのP2P通信モードはまた、オンラインP2P通信モードとも呼ばれる。これらの文献が参照として取り込まれる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図2に示すP2P通信モードを参照すると、UE2とP2P通信を始めようとすると、UE1は、UE2のMSISDN(Mobile Subscriber ISDN)を使用することにより、UTRANにP2P通信要求を送信する。これは従来の通信モードと同様である。P2P通信要求を受信すると、UTRANは、UEのMSISDNとHLR/VLRに登録された関連のISMI及びTMSIとの間のマッピング関係、又はUEのMSISDNとSGSN(Serving GPRS Support Node)に登録された関連のP-TMSIとの間のマッピング関係に基づいて、UE2のMSISDNに対応するIMSI(International Mobile Subscriber Identity)、TMSI(Temporary Mobile Subscriber Identity)又はP-TMSI(Packet TMSI)をUE1に送信する。これにより、UE1は、そのIMSI、TMSI又はP-TMSIを介してUE2をページングすることができ、UE1とUE2との間でP2P通信リンクを確立することができる。
【0006】
しかし、IMSI、TMSI又はP-TMSIを介してP2P通信を始めるこの方法に関して、発呼者が採用しようとしている通信モードを着呼のUE2が区別することが非常に困難になり得る。すなわち、発呼側のUE1により使用されるページングアドレスのみに従って、UE2はP2P通信を始めるべきか、従来の通信を始めるべきかを決定することができない。
【0007】
更に、UE1及びUE2が通信ネットワークのサービスエリアの外側に位置することになると、通信ネットワークシステムのサポートなしでこれらのピアのIMSI、TMSI又はP-TMSIを取得することができず、これらの間でP2P通信を開始することができない。
【0008】
従って、相互に非常に近く、通信ネットワークのサービスエリアに入らない2つのUEの間でP2P通信を容易にするために(オフラインP2P通信)、及びネットワークシステムにより提供されるこれらのピアのIMSI、TMSI又はP-TMSIなしでも通信ネットワークのサービスエリア内で2つのUEとの間でP2P通信を始めるために(オンラインP2P通信)、新しいP2P通信方法を提案する必要がある。
【0009】
本発明の目的は、P2P通信方法及び装置を提供することであり、この方法及び装置で、IMSI、TMSI又はP-TMSIなしに、P2P通信がUE間で確立され得る。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に従ってUEで実行されるP2P通信方法が提案され、P2P通信サービス登録要求メッセージを通信ネットワークシステムに送信するステップと、オフラインP2P通信でUEを識別するP2P通信識別コードを少なくとも有するP2P通信サービス登録確認メッセージを通信ネットワークシステムから受信するステップと、UEのP2P通信識別コードを格納するステップとを有する。
【0011】
本発明に従って通信ネットワークシステムで実行されるP2P通信方法が提案され、P2P通信サービス登録要求メッセージをUEから受信するステップと、要求メッセージに従って、オフラインP2P通信でUEを識別するP2P通信識別コードを生成するステップと、P2P通信識別コードを少なくとも有するP2P通信サービス登録確認メッセージをUEに送信するステップとを有する。
【0012】
本発明に従ってUEが提案され、P2P通信サービス登録要求メッセージを通信ネットワークシステムに送信する送信ユニットと、オフラインP2P通信でUEを識別するP2P通信識別コードを少なくとも有するP2P通信サービス登録確認メッセージを通信ネットワークシステムから受信する受信ユニットと、P2P通信サービス登録確認メッセージからUEのP2P通信識別コードを抽出する抽出ユニットと、UEのP2P通信識別コードを格納する格納ユニットとを有する。
【0013】
本発明に従って通信ネットワークシステムが提案され、P2P通信サービス登録要求メッセージをUEから受信する受信ユニットと、要求メッセージに従って、オフラインP2P通信でUEを識別するP2P通信識別コードを生成する生成ユニットと、P2P通信識別コードを少なくとも有するP2P通信サービス登録確認メッセージをUEに送信する送信ユニットとを有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の完全な理解と共に、他の目的及び到達は、添付図面を考慮して以下の説明及び請求項を参照することで明らかになり、理解される。
【0015】
図面を通じて、同様の参照符号は同様の部分及び構成要素を示すことがわかる。
【0016】
本発明で提案されるP2P通信方法によれば、UEが通信ネットワークシステムでP2P通信サービスを登録すると、通信ネットワークシステムは、UEのP2P通信識別コードを生成する。通信ネットワークシステムから取得されたP2P通信識別コードを利用することにより、P2P通信サービスに登録した2つのUEは、オンラインP2P通信モードであっても、オフラインP2P通信モードであっても、通信ネットワークシステムからのサポートなしにこれらのピアを双方とも見つけることができ、これにより、2つのUEが自分でP2P通信を確立することができる。
【0017】
以下では、添付図面と共に本発明で提案されるP2P通信方法を説明するために、TD-SCDMAシステムが一例として挙げられる。
【0018】
図3は、本発明に従ってオフラインP2P通信モードを採用したTD-SCDMAシステムを示している。図3に示すように、P2P通信を実行する前に、UE1及びUE2は、従来の通信モードでUTRANのP2P通信サービスに登録する。これらのピアのP2P通信識別コードを取得した後に、UE1及びUE2は、これらのピアのP2P通信識別コードを使用することにより、P2P通信リンクを確立する。P2P通信が完了すると、UE1及びUE2は、従来の通信モードのアイドル状態にそれぞれ戻る。
【0019】
図4は、UE1が通信ネットワークシステムでP2P通信サービスに登録する手順を示している。図4に示すように、UE1が通信ネットワークのサービスエリアに入ると、通信ネットワークシステムUTRANに位置更新メッセージを送信し、位置更新手順を実行する(ステップS10)。UE1からの位置更新メッセージの受信時に、UTRANはUE1の位置情報を更新し、位置更新確認メッセージをUE1に返信する。
【0020】
その後、UE1は、P2P通信サービス登録要求メッセージをUTRANに送信する(ステップS20)。更に、UE1はまた、UTRANからのP2P通信サービス照会メッセージに応答し、P2P通信サービス登録要求メッセージをUTRANに送信し得る。
【0021】
UE1からのP2P通信サービス登録要求メッセージの受信時に、UTRANはUE1のP2P通信識別コードを生成し、P2P通信識別コードをP2P通信サービス登録確認メッセージにカプセル化し、これをUE1に送信する(ステップS30)。ステップS30は、以下で図5と共に説明される。
【0022】
UE1はP2P通信サービス登録確認メッセージを受信し、P2P通信を実行する準備を行う(ステップS40)。
【0023】
ステップS30は、図5と共に以下に詳細に説明される。
【0024】
まず、UE1からのP2P通信サービス登録要求メッセージの受信時に、UTRANは、UE1のP2P通信識別コード及びライフタイマを生成する(ステップS301)。
【0025】
P2P通信識別コードは、P2P通信中のUE1の識別情報である。他のUEは、UE1のP2P通信識別コードに従ってUE1を見つけることができ、これにより、UE1とP2P通信リンクを確立することができる。
【0026】
P2P通信識別コードはまた、モバイルIPの形式でもよく、IMSI、TMSI又はP-TMSIに類似した表現形式でもよく、又はP2P通信に特有の識別情報を作るカスタマイズされた方法でもよい。
【0027】
UTRANは、UE1が初めてP2P通信サービスに登録したときに、UE1の永続的なP2P通信識別コードを生成してもよく、UE1がP2P通信サービスエリアに入る毎に、P2P通信サービスに登録したUE1の一時的なP2P通信識別コードを生成してもよい。
【0028】
P2P通信識別コードの期限は、UTRANにより割り当てられたライフタイマに従って設定される。永続的なP2P通信識別コードでは、ライフタイマの値は、UE1により前払いされたP2P通信料金により決定される。UE1により享受されるP2P通信時間が従来の通信時間を累積することを通じて得られる場合、ライフタイマの値は、累積的に使用される従来の通信時間により決定される。一時的なP2P通信識別コードでは、ライフタイマの値は、UE1とUTRANとの間のネゴシエーションを通じて決定される。
【0029】
ライフタイマにより定められた期限が終了すると、永続的なP2P通信識別コードでは、P2P通信識別コードを使用することによりP2P通信サービスを享受し続けるために、UE1は再びP2P通信料金を支払い、又は累積された従来の通信時間をP2P通信時間に割引提供し、P2P通信識別コードを活性化する必要がある。一時的なP2P通信識別コードでは、UE1は、UTRANにP2P通信サービスを登録する要求に応答し、新しい一時的なP2P通信識別コードを取得し、これにより、新しいP2P通信識別コードを使用することにより、P2P通信サービスを享受し続ける必要がある。
【0030】
UTRANは、前記のように生成されたUE1のP2P通信識別コード及びそのライフタイマをP2P通信サービス登録確認メッセージにカプセル化する。
【0031】
次に、UTRANは、P2P通信サービスに登録した他のUEがUE1のP2P通信識別コードを要求したことを示す何らかのレコードが存在するか否かを決定する(ステップS303)。
【0032】
このようなレコードが存在する場合(例えばUE2がUE1のP2P通信識別コードを要求した場合)、UTRANは、UEのP2P通信識別コード及び関連のライフタイマを格納する情報ライブラリで、他のUE(UE2等)のP2P通信識別コード及び関連のライフタイマを検索する。他のUE(UE2等)のP2P通信識別コード及び関連のライフタイマを取得すると、UTRANは、他のUE(UE2等)のP2P通信識別コードがライフタイマに残された時間に従って依然として寿命時間内にあるか否かを決定する(ステップS304)。ライフタイマに依然として時間が残されている場合、UTRANは、他のUE(UE2等)の検索されたP2P通信識別コード及び関連のライフタイマを前記のP2P通信サービス登録確認メッセージに添付する(ステップS305)。更に、UTRANは、UE1のP2P通信識別コード及び関連のライフタイマを他のUE(UE2等)に送信する(ステップS307)。
【0033】
他のUEがUE1のP2P通信識別コードを要求したことを示すレコードが存在しない場合、処理は直接にステップS309に進む。すなわち、UTRANは、UE1からのP2P通信サービス登録メッセージに含まれる他のUEのP2P通信識別コードを要求するUE1の要求情報が存在するか否かを決定する(ステップS309)。
【0034】
このような要求情報が存在しない場合、処理は直接にステップS319に進む。
【0035】
このような要求情報が存在する場合、UTRANは、UEのP2P通信識別コード及び関連のライフタイマを格納する情報ライブラリに、要求情報で指定されたUEのP2P通信識別コードが存在するか否かを決定する(ステップS311)。
【0036】
UTRANの情報ライブラリに指定されたUE(UE3等)のP2P通信識別コードが存在する場合、UTRANは、指定されたUEのP2P通信識別コードがライフタイマに残された時間に従って依然として寿命時間内にあるか否かを決定する(ステップS312)。指定されたUE(UE3等)のライフタイマに時間が残されている場合、UTRANは、指定されたUE(UE3等)の格納済のP2P通信識別コード及び関連のライフタイマを前記のP2P通信サービス登録確認メッセージに添付し(ステップS315)、UE1のP2P通信識別コード及びその関連のライフタイマを指定されたUE(UE3等)に送信する(ステップS317)。
【0037】
指定されたUE(UE3等)のP2P通信識別コードがUTRANの情報ライブラリに存在しない場合、UTRANは、要求情報で指定されたが、P2P通信識別コードがUTRANにまだ格納されていないUEをUE1の要求レコードに添付する(ステップS313)。
【0038】
次に、UTRANは、UE1のP2P通信識別コード及びその関連のライフタイマを情報ライブラリに格納し(ステップS319)、前記のように生成されたP2P通信サービス登録確認メッセージをUE1に送信する(ステップS321)。
【0039】
本発明で提案されるP2P通信の使用方法は、ソフトウェア又はハードウェアで実装されてもよく、双方の組み合わせで実装されてもよい。
【0040】
図6は、本発明の実施例によるネットワークシステム及びUEのアーキテクチャを示しており、UEはネットワークシステムから取得されたP2P通信識別コードに基づいてP2P通信を開始する。従来のネットワークシステム及びUEのものと同じ構成要素は図示されていない。
【0041】
図6に示すように、UE1が通信ネットワークに入ると、UE1の送信ユニット10は、P2P通信サービス登録要求メッセージをUTRAN100に送信する。
【0042】
UTRANの受信ユニット110は、P2P通信サービス登録要求メッセージをUE1から受信する。次に、生成ユニット120は、要求メッセージに従ってオフライン通信でUE1を識別するP2P通信識別コードを生成する。次に、送信ユニット130は、これをP2P通信サービス登録確認メッセージにカプセル化し、これをUE1に送信する。
【0043】
UE1の受信ユニット20は、UTRANから送信されたP2P通信サービス登録確認メッセージを受信し、抽出ユニット40は、P2P通信サービス登録確認メッセージに含まれるUE1のP2P通信識別コードを抽出し、UE1のP2P通信識別コードを格納ユニット30に格納する。このように、UE1がP2P通信を開始しようとすると、P2P通信信号は、格納されたP2P通信識別コードを使用することにより、送信ユニット10を介して他のUEに送信され得る。
【0044】
更に、UE1の送信ユニット10は、他のUEのP2P通信識別コードを要求する要求情報をUTRANに送信してもよい。
【0045】
UTRANの受信ユニット110が要求情報を受信した後に、検索ユニット140は、要求情報で指定されたUEのP2P通信識別コードについて、UEのP2P通信識別コード及び関連のライフタイマを格納する情報ライブラリを検索し、送信ユニット130を介して、指定されたUEの検索されたP2P通信識別コードをUE1に送信する。UE1の受信ユニット20は、指定されたUEのP2P通信識別コードをUTRANから受信する。情報ライブラリにP2P通信識別コードのない指定されたUEについて、設定ユニット160は、UE1の要求レコードを設定し、添付ユニット170を介して、検索されたP2P通信識別コードなしに、指定されたUEをUE1の要求レコードに添付する。
【0046】
更に、UTRANの決定ユニット150はまた、UE1のP2P通信識別コードを要求する他のUEからの要求レコードがUTRANに存在するか否かを決定し得る。このような要求レコードが存在する場合、UTRANの送信ユニット130は、要求レコードの他の関連のUEのP2P通信識別コードをUE1に送信する。UE1の受信ユニット20は、要求レコードで関連するP2P通信識別コードを受信する。
【0047】
前記のUTRANがUE1のP2P通信識別コードを生成すると、UTRANはまた、P2P通信識別コードのライフタイマも生成し、UE1のP2P通信識別コードの期限を規定し得る。P2P通信識別コード及びそのライフタイマはまた、前記のP2P通信方法のものと同じ方法又は同様の方法で設定され得る。
【0048】
本発明の有利な効果
添付図面と共に検討される本発明の実施例の詳細な説明に関して、本発明で提案されるP2P通信方法及び装置では、通信ネットワークシステムは、P2P通信サービスに登録することを要求するUE毎にP2P通信識別コードを生成するため、UEは、P2P通信を開始するときに、そのピアのP2P通信識別コードでアドレス指定して、他のUEとP2P通信リンクを確立し得る。
【0049】
本発明で提案されるP2P通信方法及び装置に関して、P2P通信を実行する2つのUEは、ページングメッセージのP2P通信識別コードに従って通信形式を容易に識別することができる。更に、通信ネットワークのサービスエリア外の2つのUEでは、P2P通信は、P2P通信識別コードを使用してこれらの間で直接に確立され得る。このことは、通信ネットワークシステムから取得されたIMSI、TMSI又はP-TMSIのような識別情報なしにP2P通信を確立することを可能にする。
【0050】
本発明で提案されるP2P通信方法及び装置に関して、UEは、他のUEのP2P通信識別コード及び関連のライフタイマを通信ネットワークシステムから取得できるため、ユーザは、従来の通信と同様に、ピアのUEのMSISDNを使用してダイヤルすることができる。呼び出されたピアのUEのMSISDNに基づいて、UEは、他のUEの取得されたP2P通信識別コードでピアのUEのMSISDNに対応するピアのUEのP2P通信識別コードを見つけることができ、これにより、ピアのUEとP2P通信を確立することができる。
【0051】
本発明で提案されるP2P通信方法及び装置に関して、シグナリングリンクがUEとネットワーク側とで維持され、ネットワーク側が2つのUEの間のP2P通信のデータリンクを監視するオンラインP2P通信モードに適用可能であり、シグナリングリンクがネットワーク側とUEとの間に存在せず、2つのUEがこれらの間のP2Pリンクを使用することにより独立して通信を実行するオフラインP2P通信モードにも適用可能である。
【0052】
特許請求の範囲に記載の本発明の要旨及び範囲を逸脱することなく、本発明で開示されたP2P通信方法及び装置は様々な変更が行われ得ることが、当業者にわかる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】従来の通信モードを採用した通信システムを示す概略図
【図2】P2P通信モードを採用したTD-SCDMAシステムを示す概略図
【図3】オフラインP2P通信モードを採用したTD-SCDMAシステムを示す概略図
【図4】本発明の実施例によるP2P通信方法を示すフローチャート
【図5a】本発明の実施例によるP2P通信サービス登録確認メッセージの生成を示すフローチャート
【図5b】本発明の実施例によるP2P通信サービス登録確認メッセージの生成を示すフローチャート
【図6】本発明の実施例に従ってP2P通信を実行するUE及びネットワークシステムを示すブロック図

【特許請求の範囲】
【請求項1】
UE(user equipment)で実行されるP2P通信方法であって:
P2P通信サービス登録要求メッセージを通信ネットワークシステムに送信するステップと;
オフラインP2P通信で前記UEを識別するP2P通信識別コードを少なくとも有するP2P通信サービス登録確認メッセージを前記通信ネットワークシステムから受信するステップと;
前記UEのP2P通信識別コードを格納するステップと;
を有するP2P通信方法。
【請求項2】
他のUEのP2P通信識別コードを要求する要求情報を前記通信ネットワークシステムに送信するステップを更に有する請求項1に記載のP2P通信方法。
【請求項3】
前記P2P通信サービス登録要求メッセージはまた、他のUEのP2P通信識別コードを要求する要求情報をも有する請求項1に記載のP2P通信方法。
【請求項4】
特定のUEのP2P通信識別コードを前記通信ネットワークシステムから受信するステップと;
前記特定のUEのP2P通信識別コードを格納するステップと;
を更に有する請求項2に記載のP2P通信方法。
【請求項5】
前記特定のUEは、前記要求情報で指定されたUEであり、
前記特定のUEは、前記UEがP2P通信サービスに登録する前に、前記通信ネットワークシステムでP2P通信サービスに登録している請求項4に記載のP2P通信方法。
【請求項6】
前記P2P通信サービス登録確認メッセージはまた、前記特定のUEのP2P通信識別コードをも有する請求項5に記載のP2P通信方法。
【請求項7】
前記特定のUEは、前記要求情報で指定されたUEであり、
前記特定のUEは、前記UEがP2P通信サービスに登録した後に、前記通信ネットワークシステムでP2P通信サービスに登録しており、対応するP2P通信識別コードを取得している請求項4に記載のP2P通信方法。
【請求項8】
前記P2P通信サービス登録確認メッセージはまた、前記P2P通信識別コードの期限を規定するライフタイマをも有する請求項1に記載のP2P通信方法。
【請求項9】
通信ネットワークシステムで実行されるP2P通信方法であって:
P2P通信サービス登録要求メッセージをUE(user equipment)から受信するステップと;
前記要求メッセージに従って、オフラインP2P通信で前記UEを識別するP2P通信識別コードを生成するステップと;
前記P2P通信識別コードを少なくとも有するP2P通信サービス登録確認メッセージを前記UEに送信するステップと;
を有するP2P通信方法。
【請求項10】
他のUEのP2P通信識別コードを要求する要求情報を前記UEから受信するステップと;
前記要求情報で指定されたUEのP2P通信識別コードを検索するステップと;
前記指定されたUEの検索されたP2P通信識別コードを前記UEに送信するステップと;
を更に有する請求項9に記載のP2P通信方法。
【請求項11】
前記P2P通信サービス登録要求メッセージはまた、他のUEのP2P通信識別コードを要求する要求情報をも有し、
前記P2P通信サービス登録確認メッセージはまた、前記指定されたUEのP2P通信識別コードをも有する請求項9に記載のP2P通信方法。
【請求項12】
前記UEの要求レコードを設定するステップと;
P2P通信識別コードなしに前記指定されたUEを前記要求レコードに添付するステップと;
を更に有する請求項10に記載のP2P通信方法。
【請求項13】
前記UEのP2P通信識別コードを要求した他のUEの要求レコードが存在するか否かを決定するステップと;
このような要求レコードが存在する場合に、前記UEのP2P通信識別コードを前記他のUEに送信するステップと;
を更に有する請求項12に記載のP2P通信方法。
【請求項14】
前記他のUEのP2P通信識別コードを前記UEに送信するステップを更に有する請求項13に記載のP2P通信方法。
【請求項15】
前記P2P通信サービス登録確認メッセージはまた、前記P2P通信識別コードの期限を規定するライフタイマをも有する請求項9に記載のP2P通信方法。
【請求項16】
P2P通信サービス登録要求メッセージを通信ネットワークシステムに送信する送信ユニットと;
オフラインP2P通信でUE(user equipment)を識別するP2P通信識別コードを少なくとも有するP2P通信サービス登録確認メッセージを前記通信ネットワークシステムから受信する受信ユニットと;
前記P2P通信サービス登録確認メッセージから前記UEのP2P通信識別コードを抽出する抽出ユニットと;
前記UEのP2P通信識別コードを格納する格納ユニットと;
を有するUE。
【請求項17】
前記送信ユニットは、他のUEのP2P通信識別コードを要求する要求情報を前記通信ネットワークシステムに送信する請求項16に記載のUE。
【請求項18】
前記受信ユニットは、特定のUEのP2P通信識別コードを前記通信ネットワークシステムから受信する請求項17に記載のUE。
【請求項19】
前記特定のUEは、前記要求情報で指定されたUEであり、
前記特定のUEは、前記UEがP2P通信サービスに登録する前に、前記通信ネットワークシステムでP2P通信サービスに登録している請求項18に記載のUE。
【請求項20】
前記特定のUEは、前記要求情報で指定されたUEであり、
前記特定のUEは、前記UEがP2P通信サービスに登録した後に、前記通信ネットワークシステムでP2P通信サービスに登録しており、対応するP2P通信識別コードを取得している請求項19に記載のUE。
【請求項21】
前記P2P通信サービス登録確認メッセージはまた、前記P2P通信識別コードの期限を規定するライフタイマをも有する請求項16に記載のUE。
【請求項22】
P2P通信サービス登録要求メッセージをUE(user equipment)から受信する受信ユニットと;
前記要求メッセージに従って、オフラインP2P通信で前記UEを識別するP2P通信識別コードを生成する生成ユニットと;
前記P2P通信識別コードを少なくとも有するP2P通信サービス登録確認メッセージを前記UEに送信する送信ユニットと;
を有する通信ネットワークシステム。
【請求項23】
前記受信ユニットは、他のUEのP2P通信識別コードを要求する要求情報を前記UEから受信し、
前記通信ネットワークシステムは:
前記要求情報で指定されたUEのP2P通信識別コードを検索するステップを更に有し;
前記送信ユニットは、前記指定されたUEの検索されたP2P通信識別コードを前記UEに送信する請求項22に記載の通信ネットワークシステム。
【請求項24】
前記UEの要求レコードを設定する設定ユニットと;
P2P通信識別コードなしに前記指定されたUEを前記要求レコードに添付する添付ユニットと;
を更に有する請求項23に記載の通信ネットワークシステム。
【請求項25】
前記UEのP2P通信識別コードを要求した他のUEの要求レコードが存在するか否かを決定する決定ユニットを更に有し;
前記送信ユニットは、このような要求レコードが存在する場合に、前記UEのP2P通信識別コードを前記他のUEに送信する請求項24に記載の通信ネットワークシステム。
【請求項26】
前記P2P通信サービス登録確認メッセージはまた、前記P2P通信識別コードの期限を規定するライフタイマをも有する請求項22に記載の通信ネットワークシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6】
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【公表番号】特表2008−510342(P2008−510342A)
【公表日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−525414(P2007−525414)
【出願日】平成17年8月3日(2005.8.3)
【国際出願番号】PCT/IB2005/052592
【国際公開番号】WO2006/016329
【国際公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】