POSレジスタ及びPOSシステム
【課題】決済を実行するための操作ボタンを、顧客が操作し易い表示サイズで画面に表示することができるPOSレジスタ及びPOSシステムを提供する。
【解決手段】画面に表示された操作ボタンによる操作入力に応じて、顧客が購入する商品について決済を実行する決済装置310〜312から、決済装置310〜312を識別する識別情報を取得し、当該識別情報に基づいて、当該決済装置を特定するCPU301と、CPU301が特定した識別情報に基づいて、当該識別情報に対応する操作ボタンの表示サイズを定めるCPU301と、CPU301が定めた表示サイズで、操作ボタンを領域に表示する表示部305とを、会計用POSレジスタ30が備える。
【解決手段】画面に表示された操作ボタンによる操作入力に応じて、顧客が購入する商品について決済を実行する決済装置310〜312から、決済装置310〜312を識別する識別情報を取得し、当該識別情報に基づいて、当該決済装置を特定するCPU301と、CPU301が特定した識別情報に基づいて、当該識別情報に対応する操作ボタンの表示サイズを定めるCPU301と、CPU301が定めた表示サイズで、操作ボタンを領域に表示する表示部305とを、会計用POSレジスタ30が備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、顧客が購入する商品について決済を実行するPOSレジスタ及びPOSシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
表示画面中のボタン選択の認識性を向上させることを目的としたPOS端末装置が、特許文献1に開示されている。
【0003】
また、近年、電子マネーの種類が増えている。様々な種類の電子マネーにより決済を行うという顧客の要望に応えるため、稼働中のPOS端末装置には、新種類の電子マネーを決済する決済装置が迅速に接続され、顧客が選択した電子マネーによりその決済装置が決済をすることができるよう、決済装置の設定がされなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−279527号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示されたPOS端末装置は、顧客が購入する商品について決済を実行するための操作ボタンの表示サイズを、通常のサイズから最小のサイズまで段階的に変化させて画面に表示させるものであった。前記POS端末装置に接続されている決済装置には、顧客が購入する商品の代金を決済する様々な決済装置がある。それら決済装置に対応する操作ボタンは、当該POS端末装置に予め表示設定をすることにより画面に表示されている。そのため、前記操作ボタンを表示させる情報の設定ミス又は設定忘れがあると、POS端末装置は、接続されている決済装置に対応する操作ボタンを画面に表示しない、接続されていない決済装置の操作ボタンを画面に表示してしまう、操作ボタンが操作されても決済が出来ない、又は決済の際にエラー等の不具合を発生させてしまうという問題があった。
【0006】
また、POS端末装置の設定を店員が行なうことは困難である場合があり、その都度、店員はPOSメーカーに依頼して設定をしてもらう必要があった。また、前記POSメーカーが設定を行なったとしても、前記設定ミスや設定忘れ等が生じる場合があった。
【0007】
本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、接続されている決済装置に応じて表示させる操作ボタンを特定し、決済が実行できる決済装置の操作ボタンを、顧客が操作し易く画面に表示するPOSレジスタ及びPOSシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、画面に表示された操作ボタンによる操作入力に応じて、顧客が購入する商品について決済を実行する決済装置を識別する識別情報を記憶する記憶手段と、前記決済を実行する決済装置から識別情報を取得し、当該識別情報に基づいて、前記記憶手段が記憶する決済装置を特定する特定手段と、前記特定手段が特定した前記決済装置に基づいて、前記操作ボタンを前記画面に表示する表示手段と、を備えることを特徴とするPOSレジスタである。
【0009】
また、本発明は、前記表示手段は、前記特定手段が特定した前記決済装置の数と、前記画面の表示領域のサイズと、に基づいて、前記操作ボタンの表示サイズを定めることを特徴とするPOSレジスタである。
【0010】
また、本発明は、前記表示手段が、前記操作ボタンが操作された履歴に基づいて、前記画面の表示領域における前記操作ボタンを表示する位置を定めることを特徴とするPOSレジスタである。
【0011】
また、本発明は、前記表示手段が、前記操作ボタンが操作された履歴に基づいて、前記画面の表示領域における前記操作ボタンの並び順を定めることを特徴とするPOSレジスタである。
【0012】
また、本発明は、顧客が購入する商品に付されたコード情報に基づいて、前記商品の買上金額を精算する際に読み取られる精算用コードを印刷媒体に印刷する印刷手段
を有する商品登録装置と、前記精算用コードと画面に表示された操作ボタンによる操作入力に応じて、顧客が購入する商品について決済を実行する決済装置を識別する識別情報を記憶する記憶手段と、前記決済を実行する決済装置から識別情報を取得し、当該識別情報に基づいて、前記記憶手段が記憶する決済装置を特定する特定手段と、前記特定手段が特定した前記決済装置に基づいて、前記操作ボタンを前記画面に表示する表示手段と、を有する会計装置と、を備えることを特徴とするPOSシステムである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、POSレジスタ及びPOSシステムは、接続されている決済装置に応じて操作ボタンの表示を行なうので、決済が実行できる決済装置の操作ボタンを、顧客が操作し易く画面に表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】一実施形態における、POSシステムにおける会計処置の流れを示すイメージ図である。
【図2】一実施形態における、POSシステムの構成図である。
【図3】一実施形態における、印刷用POSレジスタの構成を示すブロック図である。
【図4】一実施形態における、会計用POSレジスタの構成を示すブロック図である。
【図5】一実施形態における、RAMに記憶される端末情報の例を示す表である。
【図6】一実施形態における、会計用POSレジスタの表示部に表示する確認画面であって、買上情報の明細の表示例である。
【図7】一実施形態における、会計用POSレジスタの表示部に表示する選択画面であって、決済装置を顧客に選択させる選択画面の表示例である。
【図8】一実施形態における、会計用POSレジスタの表示部に表示する選択画面であって、チャージされている金額を確認する電子マネーを顧客に選択させる選択画面の表示例である。
【図9】一実施形態における、会計用POSレジスタの動作を示すフローチャートである。
【図10】一実施形態における、会計用POSレジスタの表示部に表示する選択画面であって、決済装置を顧客に選択させる選択画面の表示例である。
【図11】一実施形態における、会計用POSレジスタの表示部に表示する選択画面であって、チャージされている金額を確認する電子マネーを顧客に選択させる選択画面の表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、一実施形態における、POS(Point Of Sales)システムにおける会計処置の流れを示すイメージ図である。まず、印刷用POSレジスタ(商品登録装置)20は、顧客が購入する商品に付されたバーコードを、店員の操作によりスキャンして、商品登録する。
【0016】
顧客が購入する全ての商品のバーコードについて商品登録が完了した場合、印刷用POSレジスタ20は、2次元コード(会計データ)を印刷媒体(レシート用紙)である精算用レシート40に印刷し、精算用レシート40を顧客に発行する。ここで、2次元コードは、顧客が購入する全ての商品の買上内容(購入情報)と、買上金額(購入金額)を精算する際に読み取られる買上内容の順番を示す順番情報と、を示すコードである。
【0017】
精算用レシート40を受け取った顧客は、会計用POSレジスタ(会計装置)30が備えるスキャナ部を用いて、精算用レシート40に印刷された2次元コードを読み取らせ、その顧客自身が、会計用POSレジスタ30の操作ボタンを操作することで、買上金額を精算する。
【0018】
これにより、店員は、商品登録と2次元コードの印刷操作とを行うが、買上金額の精算を行わないので、効率よく短時間に会計処理を行うことができる。また、顧客が購入する商品の登録については店員が行うので、店員は、商品登録の改ざんが起こらないよう、セキュリティ面における監視役としての役割も果たすことができる。
【0019】
なお、2次元コードが印刷された精算用レシート40を発行する印刷用POSレジスタ20と、精算用レシート40に印刷された2次元コードに基づいて、商品の買上金額の精算を行う会計用POSレジスタ30の設置台数とを、同数にする必要はない。例えば、会計用POSレジスタ30における処理時間は、2次元コードに基づいて会計を行うので短いため、会計用POSレジスタ30の設置台数を少なくしてもよい。
【0020】
これにより、会計用POSレジスタ30の設置台数を削減して、会計用POSレジスタ30が設置される面積を削減すれば、削減した面積を売り場面積として有効活用させることができる。また、仮に、印刷用POSレジスタ20及び会計用POSレジスタ30の少なくとも一方の台数を削減した場合、従来のPOSシステムと比べると、会計処理にかかる時間を大幅に短縮することができるので、会計処理を待つ顧客の待ち行列を解消させることができる。
【0021】
次に、POSシステムの各構成について説明する。
図2は、一実施形態における、POSシステムの構成図である。図2に示すように、POSシステムは、ストアコントローラ10と、N台(Nは1以上の整数)の印刷用POSレジスタ20と、M台(Mは1以上の整数)の会計用POSレジスタ30とを含んで構成される。
【0022】
ストアコントローラ10は、POSシステムを制御するコンピュータであり、商品マスタなどの種々の情報を管理する。ストアコントローラ10は、各印刷用POSレジスタ20及び各会計用POSレジスタ30に、最新の商品マスタを適宜送信する。ここで、商品マスタとは、各商品の商品識別情報、商品名称、及び販売価格などの商品情報を格納したファイルであって、適宜更新される。
【0023】
印刷用POSレジスタ20には、ストアコントローラ10に接続されていない印刷用POSレジスタ20と、LAN(Local Area Network)11を介してストアコントローラ10に接続されている印刷用POSレジスタ20とが存在してよい。
【0024】
印刷用POSレジスタ20には、顧客が購入する商品に付されたバーコード(商品コード)を店員の操作により読み取るスキャナが接続されている。印刷用POSレジスタ20は、顧客が購入する商品の全ての買上内容をコード(精算用コード)に変換して、変換したコードを精算用レシート40に印刷する。ここで、精算用レシート40に印刷されるコードは、2次元コード(例えば、QR(Quick Response)コード(登録商標))である。
【0025】
図3は、一実施形態における、印刷用POSレジスタ20の構成を示すブロック図である。印刷用POSレジスタ20は、CPU(Central Processing Unit)201と、ROM202と、RAM203と、スキャナ部204と、表示部(店員用)205と、表示部(客用)205aと、操作部206と、通信部207と、ブザー208と、レシート印刷手段209と、ハードディスク(記憶部)210とを備える。これらは、バスを介して相互に通信可能である。
【0026】
ROM202は、読み出し専用メモリであり、プログラムを予め記憶する。
CPU201は、中央演算処理装置であり、ROM202に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、印刷用POSレジスタ20の動作を制御する。
【0027】
スキャナ部(読取部)204は、商品に付されているバーコード(商品コード)を光学的に読み取る。
RAM203は、随時読み出し書き込みメモリであり、種々の情報を記憶する。例えば、RAM203は、スキャナ部204によって読み取られたバーコードに基づく商品情報などを記憶する。また、例えば、RAM203は、操作ボタンが操作された履歴を記憶してもよい。
【0028】
表示部(店員用)205及び表示部(客用)205aは、種々の情報を表示する。例えば、表示部(店員用)205及び表示部(客用)205aは、商品マスタから取得した情報(例えば、商品の名称、価格等)を表示する。また、表示部(店員用)205は、タッチパネル(例えば、液晶タッチパネル)であり、店員に対する種々の情報を表示する。さらに、表示部(店員用)205は、画面内の領域に表示された操作ボタン(プリセットボタン)が操作されることにより、予め設定登録された商品情報(商品コード等)について、操作入力を受け付ける。
【0029】
操作部206は、印刷用POSレジスタ20を動作させるための各種の操作ボタン(小計キー、現計キー、置数キー、訂正キー、及びプリセットキー等)を備える。例えば、操作部206は、操作ボタン(プリセットキー)が操作されることにより、そのプリセットキーに予め設定登録されている商品情報(商品コード等)について、操作入力を受け付ける。
【0030】
通信部207は、LAN11を介して、他の装置と通信する。なお、例えば、CD−ROMなどの記憶媒体を介してRAM203に最新の商品マスタを記憶させるなどすれば、通信部207は、ストアコントローラ10に必ずしも接続されていなくてよい。
ブザー208は、店員が操作を確認することが必要な場合などに、ブザー音を発生させる。
【0031】
レシート印刷手段209は、図1に例として示す2次元コードを精算用レシート40に印刷する。
ハードディスク210は、2次元コードが精算用レシート40に印刷された場合、RAM203が一時的に記憶する顧客の買上内容及び順番情報を記憶する。
【0032】
図2に戻り、POSシステムの各構成の説明を続ける。会計用POSレジスタ30には、ストアコントローラ10に接続されていない会計用POSレジスタ20と、LAN11を介してストアコントローラ10に接続されている会計用POSレジスタ30とが存在してよい。
【0033】
会計用POSレジスタ30には、精算用レシート40(図1を参照)に印刷されたコード(精算用コード)を読み取るスキャナが接続されている。会計用POSレジスタ30は、顧客の操作により、精算用レシート40に印刷された2次元コードをスキャナで読み取り、さらに、操作ボタンを介した操作入力に応じて、商品の買上金額の精算を行なう。
【0034】
図4は、一実施形態における、会計用POSレジスタの構成を示すブロック図である。会計用POSレジスタ30は、CPU(表示手段、特定手段)301と、ROM302と、RAM303と、スキャナ部(読取部)304と、表示部305と、操作部306と、通信部307と、ブザー308と、印刷手段309と、決済装置310〜312のポートを備える。これらは、バスを介して相互に通信可能である。尚、前記決済装置310〜312のポートは、決済種別毎の決済装置が接続できるようになっており、前記ポートは、例えば、USB(Universal Serial Bus)等のインターフェースに対応する仕様となっている。各種決済装置が決済装置310〜312のポートに接続され、該決済装置本体の電源がONされることにより、これらはバスを介して前記CPU301と相互に通信可能となる。
【0035】
スキャナ部304は、印刷用POSレジスタ20により精算用レシート40に印刷された2次元コード、又は商品に付されているバーコード(商品コード)を光学的に読み取る。
【0036】
RAM303は、種々の情報を記憶する、随時読み出し書き込みメモリである。例えば、RAM303は、ストアコントローラ10から取得した商品マスタ、及びスキャナ部304によって読み取られた2次元コード又はバーコードによって示される商品の買上内容などを記憶する。
【0037】
また、RAM303は、印刷用POSレジスタ20に接続された装置を識別する識別情報を、RAM303のワークエリアに記憶する。また、RAM303は、決済装置310〜312のポートで実行可能な決済装置を、決済装置毎に予めRAM303に端末情報として記憶させておく。
【0038】
図5には、一実施形態における、RAMに記憶される端末情報の例が示されている。RAM303は、例えば、決済装置を識別する識別情報、装置名称、決済種別、デバイスドライバ情報、及び認証情報などを記憶する。
【0039】
決済装置(釣銭釣札機)310は、会計(商品の買上金額の精算)において、現金により決済を実行し、決済を実行した結果(例えば、決済が成立したか否かを示す情報)を、ポート及びバスを介してCPU301に出力する。また、決済装置310は、決済装置310を識別する識別情報(TR0001)を、CPU301に出力する。この識別情報には、決済装置310が実行可能である決済の種別「現金決済」を示す情報が含まれていてもよい。
【0040】
決済装置311は、会計において、クレジットにより決済を実行し、決済を実行した結果を、ポート及びバスを介してCPU301に出力する。また、決済装置311は、決済装置311を識別する識別情報(CR1012)を、CPU301に出力する。この識別情報には、決済装置311が実行可能である決済の種別「クレジット決済」を示す情報が含まれていてもよい。
【0041】
決済装置312は、会計において、電子マネーAにより決済を実行し、決済を実行した結果を、ポート及びバスを介してCPU301に出力する。また、決済装置312は、決済装置312を識別する識別情報(DCMA1)を、CPU301に出力する。この識別情報には、決済装置311が実行可能である決済の種別「電子マネーA決済」を示す情報が含まれていてもよい。
【0042】
表示部305は、CPU301からの制御に応じて、種々の情報を画面に表示する。また、表示部305は、画面に表示した操作ボタンが操作された履歴(例えば、操作回数、操作順など)を、操作ボタン毎にRAM303に記憶させる。
【0043】
ROM302は、プログラムを記憶している読み出し専用メモリである。
CPU301は、中央演算処理装置であり、ROM302に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、会計用POSレジスタ30の動作を制御する。
【0044】
CPU301は、スキャナ部304で読み取られたコード情報に基づき、顧客が購入する商品の買上内容などの明細を、表示部305の画面に表示させる。図6には、一実施形態における、会計用POSレジスタ30の表示部305に表示する確認画面であって、買上情報の明細の表示例が示されている。表示部305の画面に表示される買上情報の明細には、商品名称、個数、値引割引、及び金額のうち、少なくとも1つ以上が含まれている。また、その画面には、現在の日時、値引の合計、商品の点数、金額の合計、会計処理を進めるための操作ボタン「お会計」、及び明細画面のページ数などが表示されていてもよい。
【0045】
図4に戻り、CPU301の説明を続ける。CPU301は、決済装置を識別する識別情報に基づいて、会計用POSレジスタ30のポート(決済装置310〜312のポート)に接続された装置を検出する。ここで、CPU301は、会計用POSレジスタ30に電源が投入された際、又は決済装置を検出するよう指示された際に、ポートに接続された決済装置310〜312を検出する。また、CPU301は、装置を識別する識別情報を、RAM303のワークエリアに記憶する。
【0046】
CPU301は、検出が全ポートについて完了した場合、装置を識別する識別情報をRAM303のワークエリアから読み出す。また、CPU301は、RAM303から読み出した識別情報から、決済装置を識別する予め記憶された端末情報を検索し決済装置を特定する(特定手段)。また、CPU301は、決済装置310〜312のポートに接続されている決済装置が実行可能である決済の種別を、前記特定した端末情報より詠み出す。(特定手段)。
【0047】
CPU301は、RAM303のワークエリアから読み出した識別情報から決済装置310〜312のポートに接続されている決済装置の識別情報の特定を全て完了した場合、表示部305の画面内の領域に表示させる操作ボタンの表示サイズを定める(表示手段)。ここで、CPU301は、特定した端末情報に基づいて、その決済装置に対応する操作ボタンを前記表示サイズで画面内の領域に表示する(表示手段)。なお、表示部305の画面内において操作ボタンが表示される領域は、適宜定められてよい。例えば、操作ボタンが表示される領域は、画面の下半分の領域に定められてもよい。
【0048】
CPU301は、画面内の操作ボタンが表示される領域のサイズと、接続されている決済装置の個数とに基づいて、操作ボタンの表示サイズを定める(表示手段)。例えば、CPU301は、画面内の操作ボタンが表示される領域の幅方向のサイズを、接続されている決済装置の個数で除算し、この除算結果を操作ボタンの幅方向の表示サイズとする(制御手段)。ここで、CPU301は、幅方向の表示サイズを、除算結果よりも短いサイズで表示してもよい。また、高さ方向の表示サイズは、予め定められていてもよいし、幅方向の表示サイズに応じて定められてもよい。
【0049】
また、CPU301は、表示部305の画面内の領域に表示させる操作ボタンの表示位置を定める(表示手段)。ここで、CPU301は、操作ボタンが操作された履歴に基づいて、画面内の操作ボタンが表示される領域における操作ボタンを表示する位置を定める。例えば、CPU301は、画面において、最初に操作された回数が最も多い座標に、最も多く操作された操作ボタンを割り付ける。例えば、CPU301は、画面において、最初に押下操作された回数が最も多い座標「領域内の左側に位置する座標」に、最も多く押下操作された操作ボタン「現金」を割り付ける。
【0050】
CPU301は、表示サイズ及び表示位置を定めた操作ボタンを、表示部305の画面内の領域に表示させ、その操作ボタンを介した操作入力に応じて、決済装置(例えば、現金決済、クレジット決済、電子マネー決済)を顧客に選択させる(表示手段)。図7には、一実施形態における、会計用POSレジスタ30の表示部305に表示する選択画面であって、決済装置を顧客に選択させる選択画面の表示例が示されている。この選択画面は、図6に示す操作ボタン「お会計」が操作された場合に、表示部305に表示される画面である。図7では、一例として、操作ボタン「現金」、「クレジット」、及び「電子マネーA」が、選択画面の下半分の領域に表示されている。また、その画面には、現在の日時、電子マネー媒体にチャージされている金額を顧客が確認するための操作ボタン「電子マネー確認」、及び明細画面を表示させるための操作ボタン「お買上内容確認」などが表示されていてもよい。
【0051】
また、CPU301は、表示サイズ及び表示位置を定めた操作ボタンを、表示部305の画面内の領域に表示させ、その操作ボタンを介した操作入力に応じて、電子マネー媒体にチャージされている金額を顧客に確認させる。図8には、一実施形態における、会計用POSレジスタ30の表示部305に表示する選択画面であって、チャージされている金額を確認する電子マネーの種別を顧客に選択させる選択画面の表示例が示されている。この選択画面は、図7に示す操作ボタン「電子マネー確認」が操作された場合に、表示部305に表示される画面である。一例として、図8では、電子マネーAの媒体にチャージされている金額を顧客が確認するための操作ボタン「電子マネーA」が、選択画面の中央の領域に表示されている。また、その画面には、図7に示す選択画面に戻るための操作ボタン「とじる」などが表示されていてもよい。
【0052】
図4に戻り、会計用POSレジスタの構成の説明を続ける。操作部306は、会計用POSレジスタ30を動作させるための各種の操作ボタン(訂正キー及びプリセットキー等)を備える。例えば、操作部206は、操作ボタン(訂正キー)が操作されることにより、操作入力の訂正を受け付ける。
【0053】
通信部307は、LAN11を介して、他の装置と通信する。例えば、ストアコントローラ10と接続して、ストアコントローラ10から最新の商品マスタを取得する。なお、例えば、CD−ROMなどの記憶媒体を介してRAM303に最新の商品マスタを記憶させるなどすれば、通信部307は、ストアコントローラ10に必ずしも接続されていなくてよい。
【0054】
ブザー308は、エラー等が発生した場合、エラーを報知するブザー音を発生させる。
印刷手段309は、会計(商品の買上金額の精算)が終了した場合、顧客が持ち帰る会計済みレシートを印刷して発行する。
【0055】
次に、会計用POSレジスタ30の動作の手順を説明する。
図9は、一実施形態における、会計用POSレジスタの動作を示すフローチャートである。CPU301は、会計用POSレジスタ30のポート(決済装置310〜312のポート)に接続された装置を検出する(ステップS200)。そして、CPU301は、装置を識別する識別情報を、RAM303のワークエリアに記憶させる(ステップS210)。
【0056】
CPU301は、検出が完了したか否かを全ポートについて判定する(ステップS220)。検出していないポートが残っている場合(ステップS220−NO)、CPU301は、ステップS200に移行する。一方、検出が全ポートについて完了した場合(ステップS220−YES)、CPU301は、装置を識別する識別情報をRAM303のワークエリアから読み出す(ステップS230)。
【0057】
CPU301は、RAM303から読み出した識別情報から、決済装置を識別する識別情報を選択する。そして、CPU301は、選択した識別情報により識別される決済装置が実行可能である決済装置を、RAM303に記憶する端末情報を検索し特定する。また、CPU301は、決済装置が実行可能である決済の種別を、特定した端末情報より読み出す。(ステップS240)。
【0058】
CPU301は、RAM303のワークエリアから読み出した識別情報から決済装置310〜312の特定を全て完了したか否かを判定する(ステップS250)。特定されていない決済装置の識別情報が残っている場合(ステップS250−NO)、CPU301は、ステップS230に移行する。一方、決済装置310〜312の識別情報を選択することを全て完了した場合(ステップS250−YES)、CPU301は、操作ボタンの表示サイズを定める(ステップS260)。そして、CPU301は、操作ボタンを含む画面を、表示部305の画面に表示させる(ステップS270)。
【0059】
以上のように、画面に表示された操作ボタンによる操作入力に応じて、顧客が購入する商品について決済を実行する決済装置を接続ポート310〜312から、決済装置310〜312を識別する識別情報を取得し、当該識別情報に基づいて、決済装置を特定するCPU301と、CPU301が特定した決済装置に基づいて、当該決済装置に対応する操作ボタンの表示サイズを定めるCPU301と、CPU301が定めた表示サイズで、操作ボタンを画面内の領域に表示する表示部305とを、会計用POSレジスタ30が備える。
【0060】
これにより、会計用POSレジスタは、接続されている決済装置に応じて操作ボタンの表示を行なうので、決済が実行できる決済装置の操作ボタンを、顧客が操作し易く画面に表示することができる。
【0061】
また、CPU301は、画面の表示領域のサイズと、接続されている決済装置の個数とに基づいて、操作ボタンの表示サイズを定める。これにより、会計用POSレジスタは、画面内の領域に、接続されている決済装置の操作ボタンのみを、表示領域内で表示可能な最大の大きさで操作ボタンを表示するので、オペレータ(顧客、或いは店員)は操作がし易い。
【0062】
また、CPU301は、操作ボタンが操作された履歴に基づいて、画面の表示領域における操作ボタンを表示する位置を定める。これにより、会計用POSレジスタは、操作ボタンが操作された履歴に基づいて、表示位置を定めることができる。
【0063】
また、右利きの人口は左利きの人口に比べて世界的に多いので、オペレータ(顧客、店員等)の左右の手のうち、反射的に動く手は、概ね右手であることが多い。このため、CPU301は、操作された履歴が多い順に画面の右側から操作ボタンを表示させるよう、画面の表示領域における操作ボタンの並び順を定めてもよい。これにより、操作する際に右手の動線が短くなるので、オペレータは、ボタン操作をスムーズに行なうことができる。また、オペレータは、直観的な操作がし易くなるので、会計用POSレジスタの使い勝手が向上するという効果を奏する。
【0064】
また、前記操作履歴の活用は、操作ボタンの表示位置及び並び順を定めることに限られなくてもよい。例えば、会計用POSレジスタは、操作履歴が多い操作ボタンの表示サイズを、操作履歴が少ない操作ボタンと比較して大きく表示してもよい。これにより、オペレータは、ボタン操作を更にスムーズに行なうことができるので、直観的な操作がし易くなり、会計用POSレジスタの使い勝手を更に向上させることができる。さらに、オペレータは、誤操作を削減させることができるという効果を奏する。
【0065】
また、POSシステムは、顧客が購入する商品に付されたコード情報に基づいて、前記商品の買上金額を精算する際に読み取られる精算用コードを精算用レシート40に印刷するレシート印刷手段209を有する印刷用POSレジスタ20と、精算用コードと画面に表示された操作ボタンによる操作入力とに応じて、商品について決済を実行する決済装置310〜312から、決済装置310〜312を識別する識別情報を取得し、当該識別情報に基づいて、決済装置を特定するCPU301と、CPU301が特定した決済装置に基づいて、当該決済装置に対応する操作ボタンを画面内の領域に表示する表示部305と、を有する会計用POSレジスタ30と、を備える。
【0066】
これにより、POSシステムは、接続され決済が実行できる決済装置に応じて、決済を実行するための操作ボタンを、顧客が操作し易く画面に表示することができる。
【0067】
また、POSレジスタは、電源が投入された際、又は決済装置を特定するよう指示された際に、ポートに接続された決済装置を全ポートについて検出する。
【0068】
これにより、POSレジスタ及びPOSシステムは、POSレジスタを保守する保守要員が行う設定操作によらずに決済装置を特定し、特定した決済が実行できる決済装置に応じて、操作ボタンを表示することができる。
【0069】
なお、会計用POSレジスタ30には、更に多くの決済装置に対応する決済装置が接続されていてもよい。図10には、一実施形態における、会計用POSレジスタの表示部に表示する選択画面であって、決済装置を顧客に選択させる選択画面の表示例が示されている。この選択画面は、図7に相当する画面であり、図7に示す場合と比較して、多くの決済装置「電子マネーB決済」〜「電子マネーE決済」に対応する決済装置が、会計用POSレジスタ30に更に接続されている場合に表示される、決済装置の選択画面である。一例として、図10では、操作ボタン「現金」、「クレジット」、及び「電子マネーA」〜「電子マネーE」が、選択画面の下半分の領域に表示されている。
【0070】
画面内の操作ボタンが表示される領域の幅方向のサイズを、接続されている決済装置の個数で除算した除算結果が、予め定められたサイズ(閾値)よりも短い場合、CPU301は、予め定められた幅方向のサイズで、複数の行にわたり、操作ボタンを表示させる。また、高さ方向の表示サイズは、操作ボタンの行数に応じて定められる。例えば、CPU301は、画面内の操作ボタンが表示される領域の高さ方向のサイズを、操作ボタンの行数で除算した除算結果を、操作ボタンの高さ方向の表示サイズとする。
【0071】
また、右利きの人口は左利きの人口に比べて世界的に多いので、オペレータ(顧客、店員等)の左右の手のうち、反射的に動く手は、概ね右手であることが多い。このため、CPU301は、操作された履歴が多い順に画面の右側から操作ボタンを表示させるよう、画面の表示領域における操作ボタンの並び順を定めてもよい。これにより、操作する際に右手の動線が短くなるので、オペレータは、ボタン操作をスムーズに行なうことができる。また、オペレータは、直観的な操作がし易くなるので、会計用POSレジスタの使い勝手が向上するという効果を奏する。
【0072】
また、前記操作履歴の活用は、操作ボタンの表示位置及び並び順を定めることに限られなくてもよい。例えば、会計用POSレジスタは、操作履歴が多い操作ボタンの表示サイズを、操作履歴が少ない操作ボタンと比較して大きく表示してもよい。これにより、オペレータは、ボタン操作を更にスムーズに行なうことができるので、直観的な操作がし易くなり、会計用POSレジスタの使い勝手を更に向上させることができる。さらに、オペレータは、誤操作を削減させることができるという効果を奏する。
【0073】
図11には、一実施形態における、会計用POSレジスタ30の表示部305に表示する選択画面であって、チャージされている金額を確認する電子マネーを顧客に選択させる選択画面の表示例が示されている。この選択画面は、図10に示す操作ボタン「電子マネー確認」が操作された場合に、表示部305に表示される画面である。一例として、図9では、電子マネーAの媒体にチャージされている金額を顧客が確認するための操作ボタン「電子マネーE」、「電子マネーB」及び「電子マネーA」が、選択画面の下半分の領域に、各操作ボタンが操作された履歴に応じた順に表示されている。
【0074】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0075】
例えば、顧客が購入する商品のバーコードを、顧客自身がスキャナにスキャンさせて、印刷用POSレジスタに商品を登録してもよい。
【0076】
また、例えば、各印刷用POSレジスタ20と、各会計用POSレジスタ30とは、LAN11を介して接続されていなくてもよい。なお、LAN接続の形態は、有線又は無線のいずれの形態であってもよい。
【0077】
なお、以上に説明したPOSレジスタ及びPOSシステムを実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピュータシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0078】
10…ストアコントローラ、11…LAN、20…印刷用POSレジスタ、30…会計用POSレジスタ、40…精算用レシート、201…CPU、202…ROM、203…RAM、204…スキャナ部、205…表示部(店員用)、205a…表示部(客用)、206…操作部、207…通信部、208…ブザー、209…レシート印刷手段、210…ハードディスク、301…CPU、302…ROM、303…RAM、304…スキャナ部、305…表示部、306…操作部、307…通信部、308…ブザー、309…印刷手段、310…決済装置、311…決済装置、312…決済装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、顧客が購入する商品について決済を実行するPOSレジスタ及びPOSシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
表示画面中のボタン選択の認識性を向上させることを目的としたPOS端末装置が、特許文献1に開示されている。
【0003】
また、近年、電子マネーの種類が増えている。様々な種類の電子マネーにより決済を行うという顧客の要望に応えるため、稼働中のPOS端末装置には、新種類の電子マネーを決済する決済装置が迅速に接続され、顧客が選択した電子マネーによりその決済装置が決済をすることができるよう、決済装置の設定がされなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−279527号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示されたPOS端末装置は、顧客が購入する商品について決済を実行するための操作ボタンの表示サイズを、通常のサイズから最小のサイズまで段階的に変化させて画面に表示させるものであった。前記POS端末装置に接続されている決済装置には、顧客が購入する商品の代金を決済する様々な決済装置がある。それら決済装置に対応する操作ボタンは、当該POS端末装置に予め表示設定をすることにより画面に表示されている。そのため、前記操作ボタンを表示させる情報の設定ミス又は設定忘れがあると、POS端末装置は、接続されている決済装置に対応する操作ボタンを画面に表示しない、接続されていない決済装置の操作ボタンを画面に表示してしまう、操作ボタンが操作されても決済が出来ない、又は決済の際にエラー等の不具合を発生させてしまうという問題があった。
【0006】
また、POS端末装置の設定を店員が行なうことは困難である場合があり、その都度、店員はPOSメーカーに依頼して設定をしてもらう必要があった。また、前記POSメーカーが設定を行なったとしても、前記設定ミスや設定忘れ等が生じる場合があった。
【0007】
本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、接続されている決済装置に応じて表示させる操作ボタンを特定し、決済が実行できる決済装置の操作ボタンを、顧客が操作し易く画面に表示するPOSレジスタ及びPOSシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、画面に表示された操作ボタンによる操作入力に応じて、顧客が購入する商品について決済を実行する決済装置を識別する識別情報を記憶する記憶手段と、前記決済を実行する決済装置から識別情報を取得し、当該識別情報に基づいて、前記記憶手段が記憶する決済装置を特定する特定手段と、前記特定手段が特定した前記決済装置に基づいて、前記操作ボタンを前記画面に表示する表示手段と、を備えることを特徴とするPOSレジスタである。
【0009】
また、本発明は、前記表示手段は、前記特定手段が特定した前記決済装置の数と、前記画面の表示領域のサイズと、に基づいて、前記操作ボタンの表示サイズを定めることを特徴とするPOSレジスタである。
【0010】
また、本発明は、前記表示手段が、前記操作ボタンが操作された履歴に基づいて、前記画面の表示領域における前記操作ボタンを表示する位置を定めることを特徴とするPOSレジスタである。
【0011】
また、本発明は、前記表示手段が、前記操作ボタンが操作された履歴に基づいて、前記画面の表示領域における前記操作ボタンの並び順を定めることを特徴とするPOSレジスタである。
【0012】
また、本発明は、顧客が購入する商品に付されたコード情報に基づいて、前記商品の買上金額を精算する際に読み取られる精算用コードを印刷媒体に印刷する印刷手段
を有する商品登録装置と、前記精算用コードと画面に表示された操作ボタンによる操作入力に応じて、顧客が購入する商品について決済を実行する決済装置を識別する識別情報を記憶する記憶手段と、前記決済を実行する決済装置から識別情報を取得し、当該識別情報に基づいて、前記記憶手段が記憶する決済装置を特定する特定手段と、前記特定手段が特定した前記決済装置に基づいて、前記操作ボタンを前記画面に表示する表示手段と、を有する会計装置と、を備えることを特徴とするPOSシステムである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、POSレジスタ及びPOSシステムは、接続されている決済装置に応じて操作ボタンの表示を行なうので、決済が実行できる決済装置の操作ボタンを、顧客が操作し易く画面に表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】一実施形態における、POSシステムにおける会計処置の流れを示すイメージ図である。
【図2】一実施形態における、POSシステムの構成図である。
【図3】一実施形態における、印刷用POSレジスタの構成を示すブロック図である。
【図4】一実施形態における、会計用POSレジスタの構成を示すブロック図である。
【図5】一実施形態における、RAMに記憶される端末情報の例を示す表である。
【図6】一実施形態における、会計用POSレジスタの表示部に表示する確認画面であって、買上情報の明細の表示例である。
【図7】一実施形態における、会計用POSレジスタの表示部に表示する選択画面であって、決済装置を顧客に選択させる選択画面の表示例である。
【図8】一実施形態における、会計用POSレジスタの表示部に表示する選択画面であって、チャージされている金額を確認する電子マネーを顧客に選択させる選択画面の表示例である。
【図9】一実施形態における、会計用POSレジスタの動作を示すフローチャートである。
【図10】一実施形態における、会計用POSレジスタの表示部に表示する選択画面であって、決済装置を顧客に選択させる選択画面の表示例である。
【図11】一実施形態における、会計用POSレジスタの表示部に表示する選択画面であって、チャージされている金額を確認する電子マネーを顧客に選択させる選択画面の表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、一実施形態における、POS(Point Of Sales)システムにおける会計処置の流れを示すイメージ図である。まず、印刷用POSレジスタ(商品登録装置)20は、顧客が購入する商品に付されたバーコードを、店員の操作によりスキャンして、商品登録する。
【0016】
顧客が購入する全ての商品のバーコードについて商品登録が完了した場合、印刷用POSレジスタ20は、2次元コード(会計データ)を印刷媒体(レシート用紙)である精算用レシート40に印刷し、精算用レシート40を顧客に発行する。ここで、2次元コードは、顧客が購入する全ての商品の買上内容(購入情報)と、買上金額(購入金額)を精算する際に読み取られる買上内容の順番を示す順番情報と、を示すコードである。
【0017】
精算用レシート40を受け取った顧客は、会計用POSレジスタ(会計装置)30が備えるスキャナ部を用いて、精算用レシート40に印刷された2次元コードを読み取らせ、その顧客自身が、会計用POSレジスタ30の操作ボタンを操作することで、買上金額を精算する。
【0018】
これにより、店員は、商品登録と2次元コードの印刷操作とを行うが、買上金額の精算を行わないので、効率よく短時間に会計処理を行うことができる。また、顧客が購入する商品の登録については店員が行うので、店員は、商品登録の改ざんが起こらないよう、セキュリティ面における監視役としての役割も果たすことができる。
【0019】
なお、2次元コードが印刷された精算用レシート40を発行する印刷用POSレジスタ20と、精算用レシート40に印刷された2次元コードに基づいて、商品の買上金額の精算を行う会計用POSレジスタ30の設置台数とを、同数にする必要はない。例えば、会計用POSレジスタ30における処理時間は、2次元コードに基づいて会計を行うので短いため、会計用POSレジスタ30の設置台数を少なくしてもよい。
【0020】
これにより、会計用POSレジスタ30の設置台数を削減して、会計用POSレジスタ30が設置される面積を削減すれば、削減した面積を売り場面積として有効活用させることができる。また、仮に、印刷用POSレジスタ20及び会計用POSレジスタ30の少なくとも一方の台数を削減した場合、従来のPOSシステムと比べると、会計処理にかかる時間を大幅に短縮することができるので、会計処理を待つ顧客の待ち行列を解消させることができる。
【0021】
次に、POSシステムの各構成について説明する。
図2は、一実施形態における、POSシステムの構成図である。図2に示すように、POSシステムは、ストアコントローラ10と、N台(Nは1以上の整数)の印刷用POSレジスタ20と、M台(Mは1以上の整数)の会計用POSレジスタ30とを含んで構成される。
【0022】
ストアコントローラ10は、POSシステムを制御するコンピュータであり、商品マスタなどの種々の情報を管理する。ストアコントローラ10は、各印刷用POSレジスタ20及び各会計用POSレジスタ30に、最新の商品マスタを適宜送信する。ここで、商品マスタとは、各商品の商品識別情報、商品名称、及び販売価格などの商品情報を格納したファイルであって、適宜更新される。
【0023】
印刷用POSレジスタ20には、ストアコントローラ10に接続されていない印刷用POSレジスタ20と、LAN(Local Area Network)11を介してストアコントローラ10に接続されている印刷用POSレジスタ20とが存在してよい。
【0024】
印刷用POSレジスタ20には、顧客が購入する商品に付されたバーコード(商品コード)を店員の操作により読み取るスキャナが接続されている。印刷用POSレジスタ20は、顧客が購入する商品の全ての買上内容をコード(精算用コード)に変換して、変換したコードを精算用レシート40に印刷する。ここで、精算用レシート40に印刷されるコードは、2次元コード(例えば、QR(Quick Response)コード(登録商標))である。
【0025】
図3は、一実施形態における、印刷用POSレジスタ20の構成を示すブロック図である。印刷用POSレジスタ20は、CPU(Central Processing Unit)201と、ROM202と、RAM203と、スキャナ部204と、表示部(店員用)205と、表示部(客用)205aと、操作部206と、通信部207と、ブザー208と、レシート印刷手段209と、ハードディスク(記憶部)210とを備える。これらは、バスを介して相互に通信可能である。
【0026】
ROM202は、読み出し専用メモリであり、プログラムを予め記憶する。
CPU201は、中央演算処理装置であり、ROM202に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、印刷用POSレジスタ20の動作を制御する。
【0027】
スキャナ部(読取部)204は、商品に付されているバーコード(商品コード)を光学的に読み取る。
RAM203は、随時読み出し書き込みメモリであり、種々の情報を記憶する。例えば、RAM203は、スキャナ部204によって読み取られたバーコードに基づく商品情報などを記憶する。また、例えば、RAM203は、操作ボタンが操作された履歴を記憶してもよい。
【0028】
表示部(店員用)205及び表示部(客用)205aは、種々の情報を表示する。例えば、表示部(店員用)205及び表示部(客用)205aは、商品マスタから取得した情報(例えば、商品の名称、価格等)を表示する。また、表示部(店員用)205は、タッチパネル(例えば、液晶タッチパネル)であり、店員に対する種々の情報を表示する。さらに、表示部(店員用)205は、画面内の領域に表示された操作ボタン(プリセットボタン)が操作されることにより、予め設定登録された商品情報(商品コード等)について、操作入力を受け付ける。
【0029】
操作部206は、印刷用POSレジスタ20を動作させるための各種の操作ボタン(小計キー、現計キー、置数キー、訂正キー、及びプリセットキー等)を備える。例えば、操作部206は、操作ボタン(プリセットキー)が操作されることにより、そのプリセットキーに予め設定登録されている商品情報(商品コード等)について、操作入力を受け付ける。
【0030】
通信部207は、LAN11を介して、他の装置と通信する。なお、例えば、CD−ROMなどの記憶媒体を介してRAM203に最新の商品マスタを記憶させるなどすれば、通信部207は、ストアコントローラ10に必ずしも接続されていなくてよい。
ブザー208は、店員が操作を確認することが必要な場合などに、ブザー音を発生させる。
【0031】
レシート印刷手段209は、図1に例として示す2次元コードを精算用レシート40に印刷する。
ハードディスク210は、2次元コードが精算用レシート40に印刷された場合、RAM203が一時的に記憶する顧客の買上内容及び順番情報を記憶する。
【0032】
図2に戻り、POSシステムの各構成の説明を続ける。会計用POSレジスタ30には、ストアコントローラ10に接続されていない会計用POSレジスタ20と、LAN11を介してストアコントローラ10に接続されている会計用POSレジスタ30とが存在してよい。
【0033】
会計用POSレジスタ30には、精算用レシート40(図1を参照)に印刷されたコード(精算用コード)を読み取るスキャナが接続されている。会計用POSレジスタ30は、顧客の操作により、精算用レシート40に印刷された2次元コードをスキャナで読み取り、さらに、操作ボタンを介した操作入力に応じて、商品の買上金額の精算を行なう。
【0034】
図4は、一実施形態における、会計用POSレジスタの構成を示すブロック図である。会計用POSレジスタ30は、CPU(表示手段、特定手段)301と、ROM302と、RAM303と、スキャナ部(読取部)304と、表示部305と、操作部306と、通信部307と、ブザー308と、印刷手段309と、決済装置310〜312のポートを備える。これらは、バスを介して相互に通信可能である。尚、前記決済装置310〜312のポートは、決済種別毎の決済装置が接続できるようになっており、前記ポートは、例えば、USB(Universal Serial Bus)等のインターフェースに対応する仕様となっている。各種決済装置が決済装置310〜312のポートに接続され、該決済装置本体の電源がONされることにより、これらはバスを介して前記CPU301と相互に通信可能となる。
【0035】
スキャナ部304は、印刷用POSレジスタ20により精算用レシート40に印刷された2次元コード、又は商品に付されているバーコード(商品コード)を光学的に読み取る。
【0036】
RAM303は、種々の情報を記憶する、随時読み出し書き込みメモリである。例えば、RAM303は、ストアコントローラ10から取得した商品マスタ、及びスキャナ部304によって読み取られた2次元コード又はバーコードによって示される商品の買上内容などを記憶する。
【0037】
また、RAM303は、印刷用POSレジスタ20に接続された装置を識別する識別情報を、RAM303のワークエリアに記憶する。また、RAM303は、決済装置310〜312のポートで実行可能な決済装置を、決済装置毎に予めRAM303に端末情報として記憶させておく。
【0038】
図5には、一実施形態における、RAMに記憶される端末情報の例が示されている。RAM303は、例えば、決済装置を識別する識別情報、装置名称、決済種別、デバイスドライバ情報、及び認証情報などを記憶する。
【0039】
決済装置(釣銭釣札機)310は、会計(商品の買上金額の精算)において、現金により決済を実行し、決済を実行した結果(例えば、決済が成立したか否かを示す情報)を、ポート及びバスを介してCPU301に出力する。また、決済装置310は、決済装置310を識別する識別情報(TR0001)を、CPU301に出力する。この識別情報には、決済装置310が実行可能である決済の種別「現金決済」を示す情報が含まれていてもよい。
【0040】
決済装置311は、会計において、クレジットにより決済を実行し、決済を実行した結果を、ポート及びバスを介してCPU301に出力する。また、決済装置311は、決済装置311を識別する識別情報(CR1012)を、CPU301に出力する。この識別情報には、決済装置311が実行可能である決済の種別「クレジット決済」を示す情報が含まれていてもよい。
【0041】
決済装置312は、会計において、電子マネーAにより決済を実行し、決済を実行した結果を、ポート及びバスを介してCPU301に出力する。また、決済装置312は、決済装置312を識別する識別情報(DCMA1)を、CPU301に出力する。この識別情報には、決済装置311が実行可能である決済の種別「電子マネーA決済」を示す情報が含まれていてもよい。
【0042】
表示部305は、CPU301からの制御に応じて、種々の情報を画面に表示する。また、表示部305は、画面に表示した操作ボタンが操作された履歴(例えば、操作回数、操作順など)を、操作ボタン毎にRAM303に記憶させる。
【0043】
ROM302は、プログラムを記憶している読み出し専用メモリである。
CPU301は、中央演算処理装置であり、ROM302に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、会計用POSレジスタ30の動作を制御する。
【0044】
CPU301は、スキャナ部304で読み取られたコード情報に基づき、顧客が購入する商品の買上内容などの明細を、表示部305の画面に表示させる。図6には、一実施形態における、会計用POSレジスタ30の表示部305に表示する確認画面であって、買上情報の明細の表示例が示されている。表示部305の画面に表示される買上情報の明細には、商品名称、個数、値引割引、及び金額のうち、少なくとも1つ以上が含まれている。また、その画面には、現在の日時、値引の合計、商品の点数、金額の合計、会計処理を進めるための操作ボタン「お会計」、及び明細画面のページ数などが表示されていてもよい。
【0045】
図4に戻り、CPU301の説明を続ける。CPU301は、決済装置を識別する識別情報に基づいて、会計用POSレジスタ30のポート(決済装置310〜312のポート)に接続された装置を検出する。ここで、CPU301は、会計用POSレジスタ30に電源が投入された際、又は決済装置を検出するよう指示された際に、ポートに接続された決済装置310〜312を検出する。また、CPU301は、装置を識別する識別情報を、RAM303のワークエリアに記憶する。
【0046】
CPU301は、検出が全ポートについて完了した場合、装置を識別する識別情報をRAM303のワークエリアから読み出す。また、CPU301は、RAM303から読み出した識別情報から、決済装置を識別する予め記憶された端末情報を検索し決済装置を特定する(特定手段)。また、CPU301は、決済装置310〜312のポートに接続されている決済装置が実行可能である決済の種別を、前記特定した端末情報より詠み出す。(特定手段)。
【0047】
CPU301は、RAM303のワークエリアから読み出した識別情報から決済装置310〜312のポートに接続されている決済装置の識別情報の特定を全て完了した場合、表示部305の画面内の領域に表示させる操作ボタンの表示サイズを定める(表示手段)。ここで、CPU301は、特定した端末情報に基づいて、その決済装置に対応する操作ボタンを前記表示サイズで画面内の領域に表示する(表示手段)。なお、表示部305の画面内において操作ボタンが表示される領域は、適宜定められてよい。例えば、操作ボタンが表示される領域は、画面の下半分の領域に定められてもよい。
【0048】
CPU301は、画面内の操作ボタンが表示される領域のサイズと、接続されている決済装置の個数とに基づいて、操作ボタンの表示サイズを定める(表示手段)。例えば、CPU301は、画面内の操作ボタンが表示される領域の幅方向のサイズを、接続されている決済装置の個数で除算し、この除算結果を操作ボタンの幅方向の表示サイズとする(制御手段)。ここで、CPU301は、幅方向の表示サイズを、除算結果よりも短いサイズで表示してもよい。また、高さ方向の表示サイズは、予め定められていてもよいし、幅方向の表示サイズに応じて定められてもよい。
【0049】
また、CPU301は、表示部305の画面内の領域に表示させる操作ボタンの表示位置を定める(表示手段)。ここで、CPU301は、操作ボタンが操作された履歴に基づいて、画面内の操作ボタンが表示される領域における操作ボタンを表示する位置を定める。例えば、CPU301は、画面において、最初に操作された回数が最も多い座標に、最も多く操作された操作ボタンを割り付ける。例えば、CPU301は、画面において、最初に押下操作された回数が最も多い座標「領域内の左側に位置する座標」に、最も多く押下操作された操作ボタン「現金」を割り付ける。
【0050】
CPU301は、表示サイズ及び表示位置を定めた操作ボタンを、表示部305の画面内の領域に表示させ、その操作ボタンを介した操作入力に応じて、決済装置(例えば、現金決済、クレジット決済、電子マネー決済)を顧客に選択させる(表示手段)。図7には、一実施形態における、会計用POSレジスタ30の表示部305に表示する選択画面であって、決済装置を顧客に選択させる選択画面の表示例が示されている。この選択画面は、図6に示す操作ボタン「お会計」が操作された場合に、表示部305に表示される画面である。図7では、一例として、操作ボタン「現金」、「クレジット」、及び「電子マネーA」が、選択画面の下半分の領域に表示されている。また、その画面には、現在の日時、電子マネー媒体にチャージされている金額を顧客が確認するための操作ボタン「電子マネー確認」、及び明細画面を表示させるための操作ボタン「お買上内容確認」などが表示されていてもよい。
【0051】
また、CPU301は、表示サイズ及び表示位置を定めた操作ボタンを、表示部305の画面内の領域に表示させ、その操作ボタンを介した操作入力に応じて、電子マネー媒体にチャージされている金額を顧客に確認させる。図8には、一実施形態における、会計用POSレジスタ30の表示部305に表示する選択画面であって、チャージされている金額を確認する電子マネーの種別を顧客に選択させる選択画面の表示例が示されている。この選択画面は、図7に示す操作ボタン「電子マネー確認」が操作された場合に、表示部305に表示される画面である。一例として、図8では、電子マネーAの媒体にチャージされている金額を顧客が確認するための操作ボタン「電子マネーA」が、選択画面の中央の領域に表示されている。また、その画面には、図7に示す選択画面に戻るための操作ボタン「とじる」などが表示されていてもよい。
【0052】
図4に戻り、会計用POSレジスタの構成の説明を続ける。操作部306は、会計用POSレジスタ30を動作させるための各種の操作ボタン(訂正キー及びプリセットキー等)を備える。例えば、操作部206は、操作ボタン(訂正キー)が操作されることにより、操作入力の訂正を受け付ける。
【0053】
通信部307は、LAN11を介して、他の装置と通信する。例えば、ストアコントローラ10と接続して、ストアコントローラ10から最新の商品マスタを取得する。なお、例えば、CD−ROMなどの記憶媒体を介してRAM303に最新の商品マスタを記憶させるなどすれば、通信部307は、ストアコントローラ10に必ずしも接続されていなくてよい。
【0054】
ブザー308は、エラー等が発生した場合、エラーを報知するブザー音を発生させる。
印刷手段309は、会計(商品の買上金額の精算)が終了した場合、顧客が持ち帰る会計済みレシートを印刷して発行する。
【0055】
次に、会計用POSレジスタ30の動作の手順を説明する。
図9は、一実施形態における、会計用POSレジスタの動作を示すフローチャートである。CPU301は、会計用POSレジスタ30のポート(決済装置310〜312のポート)に接続された装置を検出する(ステップS200)。そして、CPU301は、装置を識別する識別情報を、RAM303のワークエリアに記憶させる(ステップS210)。
【0056】
CPU301は、検出が完了したか否かを全ポートについて判定する(ステップS220)。検出していないポートが残っている場合(ステップS220−NO)、CPU301は、ステップS200に移行する。一方、検出が全ポートについて完了した場合(ステップS220−YES)、CPU301は、装置を識別する識別情報をRAM303のワークエリアから読み出す(ステップS230)。
【0057】
CPU301は、RAM303から読み出した識別情報から、決済装置を識別する識別情報を選択する。そして、CPU301は、選択した識別情報により識別される決済装置が実行可能である決済装置を、RAM303に記憶する端末情報を検索し特定する。また、CPU301は、決済装置が実行可能である決済の種別を、特定した端末情報より読み出す。(ステップS240)。
【0058】
CPU301は、RAM303のワークエリアから読み出した識別情報から決済装置310〜312の特定を全て完了したか否かを判定する(ステップS250)。特定されていない決済装置の識別情報が残っている場合(ステップS250−NO)、CPU301は、ステップS230に移行する。一方、決済装置310〜312の識別情報を選択することを全て完了した場合(ステップS250−YES)、CPU301は、操作ボタンの表示サイズを定める(ステップS260)。そして、CPU301は、操作ボタンを含む画面を、表示部305の画面に表示させる(ステップS270)。
【0059】
以上のように、画面に表示された操作ボタンによる操作入力に応じて、顧客が購入する商品について決済を実行する決済装置を接続ポート310〜312から、決済装置310〜312を識別する識別情報を取得し、当該識別情報に基づいて、決済装置を特定するCPU301と、CPU301が特定した決済装置に基づいて、当該決済装置に対応する操作ボタンの表示サイズを定めるCPU301と、CPU301が定めた表示サイズで、操作ボタンを画面内の領域に表示する表示部305とを、会計用POSレジスタ30が備える。
【0060】
これにより、会計用POSレジスタは、接続されている決済装置に応じて操作ボタンの表示を行なうので、決済が実行できる決済装置の操作ボタンを、顧客が操作し易く画面に表示することができる。
【0061】
また、CPU301は、画面の表示領域のサイズと、接続されている決済装置の個数とに基づいて、操作ボタンの表示サイズを定める。これにより、会計用POSレジスタは、画面内の領域に、接続されている決済装置の操作ボタンのみを、表示領域内で表示可能な最大の大きさで操作ボタンを表示するので、オペレータ(顧客、或いは店員)は操作がし易い。
【0062】
また、CPU301は、操作ボタンが操作された履歴に基づいて、画面の表示領域における操作ボタンを表示する位置を定める。これにより、会計用POSレジスタは、操作ボタンが操作された履歴に基づいて、表示位置を定めることができる。
【0063】
また、右利きの人口は左利きの人口に比べて世界的に多いので、オペレータ(顧客、店員等)の左右の手のうち、反射的に動く手は、概ね右手であることが多い。このため、CPU301は、操作された履歴が多い順に画面の右側から操作ボタンを表示させるよう、画面の表示領域における操作ボタンの並び順を定めてもよい。これにより、操作する際に右手の動線が短くなるので、オペレータは、ボタン操作をスムーズに行なうことができる。また、オペレータは、直観的な操作がし易くなるので、会計用POSレジスタの使い勝手が向上するという効果を奏する。
【0064】
また、前記操作履歴の活用は、操作ボタンの表示位置及び並び順を定めることに限られなくてもよい。例えば、会計用POSレジスタは、操作履歴が多い操作ボタンの表示サイズを、操作履歴が少ない操作ボタンと比較して大きく表示してもよい。これにより、オペレータは、ボタン操作を更にスムーズに行なうことができるので、直観的な操作がし易くなり、会計用POSレジスタの使い勝手を更に向上させることができる。さらに、オペレータは、誤操作を削減させることができるという効果を奏する。
【0065】
また、POSシステムは、顧客が購入する商品に付されたコード情報に基づいて、前記商品の買上金額を精算する際に読み取られる精算用コードを精算用レシート40に印刷するレシート印刷手段209を有する印刷用POSレジスタ20と、精算用コードと画面に表示された操作ボタンによる操作入力とに応じて、商品について決済を実行する決済装置310〜312から、決済装置310〜312を識別する識別情報を取得し、当該識別情報に基づいて、決済装置を特定するCPU301と、CPU301が特定した決済装置に基づいて、当該決済装置に対応する操作ボタンを画面内の領域に表示する表示部305と、を有する会計用POSレジスタ30と、を備える。
【0066】
これにより、POSシステムは、接続され決済が実行できる決済装置に応じて、決済を実行するための操作ボタンを、顧客が操作し易く画面に表示することができる。
【0067】
また、POSレジスタは、電源が投入された際、又は決済装置を特定するよう指示された際に、ポートに接続された決済装置を全ポートについて検出する。
【0068】
これにより、POSレジスタ及びPOSシステムは、POSレジスタを保守する保守要員が行う設定操作によらずに決済装置を特定し、特定した決済が実行できる決済装置に応じて、操作ボタンを表示することができる。
【0069】
なお、会計用POSレジスタ30には、更に多くの決済装置に対応する決済装置が接続されていてもよい。図10には、一実施形態における、会計用POSレジスタの表示部に表示する選択画面であって、決済装置を顧客に選択させる選択画面の表示例が示されている。この選択画面は、図7に相当する画面であり、図7に示す場合と比較して、多くの決済装置「電子マネーB決済」〜「電子マネーE決済」に対応する決済装置が、会計用POSレジスタ30に更に接続されている場合に表示される、決済装置の選択画面である。一例として、図10では、操作ボタン「現金」、「クレジット」、及び「電子マネーA」〜「電子マネーE」が、選択画面の下半分の領域に表示されている。
【0070】
画面内の操作ボタンが表示される領域の幅方向のサイズを、接続されている決済装置の個数で除算した除算結果が、予め定められたサイズ(閾値)よりも短い場合、CPU301は、予め定められた幅方向のサイズで、複数の行にわたり、操作ボタンを表示させる。また、高さ方向の表示サイズは、操作ボタンの行数に応じて定められる。例えば、CPU301は、画面内の操作ボタンが表示される領域の高さ方向のサイズを、操作ボタンの行数で除算した除算結果を、操作ボタンの高さ方向の表示サイズとする。
【0071】
また、右利きの人口は左利きの人口に比べて世界的に多いので、オペレータ(顧客、店員等)の左右の手のうち、反射的に動く手は、概ね右手であることが多い。このため、CPU301は、操作された履歴が多い順に画面の右側から操作ボタンを表示させるよう、画面の表示領域における操作ボタンの並び順を定めてもよい。これにより、操作する際に右手の動線が短くなるので、オペレータは、ボタン操作をスムーズに行なうことができる。また、オペレータは、直観的な操作がし易くなるので、会計用POSレジスタの使い勝手が向上するという効果を奏する。
【0072】
また、前記操作履歴の活用は、操作ボタンの表示位置及び並び順を定めることに限られなくてもよい。例えば、会計用POSレジスタは、操作履歴が多い操作ボタンの表示サイズを、操作履歴が少ない操作ボタンと比較して大きく表示してもよい。これにより、オペレータは、ボタン操作を更にスムーズに行なうことができるので、直観的な操作がし易くなり、会計用POSレジスタの使い勝手を更に向上させることができる。さらに、オペレータは、誤操作を削減させることができるという効果を奏する。
【0073】
図11には、一実施形態における、会計用POSレジスタ30の表示部305に表示する選択画面であって、チャージされている金額を確認する電子マネーを顧客に選択させる選択画面の表示例が示されている。この選択画面は、図10に示す操作ボタン「電子マネー確認」が操作された場合に、表示部305に表示される画面である。一例として、図9では、電子マネーAの媒体にチャージされている金額を顧客が確認するための操作ボタン「電子マネーE」、「電子マネーB」及び「電子マネーA」が、選択画面の下半分の領域に、各操作ボタンが操作された履歴に応じた順に表示されている。
【0074】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0075】
例えば、顧客が購入する商品のバーコードを、顧客自身がスキャナにスキャンさせて、印刷用POSレジスタに商品を登録してもよい。
【0076】
また、例えば、各印刷用POSレジスタ20と、各会計用POSレジスタ30とは、LAN11を介して接続されていなくてもよい。なお、LAN接続の形態は、有線又は無線のいずれの形態であってもよい。
【0077】
なお、以上に説明したPOSレジスタ及びPOSシステムを実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピュータシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0078】
10…ストアコントローラ、11…LAN、20…印刷用POSレジスタ、30…会計用POSレジスタ、40…精算用レシート、201…CPU、202…ROM、203…RAM、204…スキャナ部、205…表示部(店員用)、205a…表示部(客用)、206…操作部、207…通信部、208…ブザー、209…レシート印刷手段、210…ハードディスク、301…CPU、302…ROM、303…RAM、304…スキャナ部、305…表示部、306…操作部、307…通信部、308…ブザー、309…印刷手段、310…決済装置、311…決済装置、312…決済装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画面に表示された操作ボタンによる操作入力に応じて、顧客が購入する商品について決済を実行する決済装置を識別する識別情報を記憶する記憶手段と、
前記決済を実行する決済装置から識別情報を取得し、当該識別情報に基づいて、前記記憶手段が記憶する決済装置を特定する特定手段と、
前記特定手段が特定した前記決済装置に基づいて、前記操作ボタンを前記画面に表示する表示手段と、
を備えることを特徴とするPOSレジスタ。
【請求項2】
前記表示手段は、前記特定手段が特定した前記決済装置の数と、前記画面の表示領域のサイズと、に基づいて、前記操作ボタンの表示サイズを定める
ことを特徴とする請求項1に記載のPOSレジスタ。
【請求項3】
前記表示手段は、前記操作ボタンが操作された履歴に基づいて、前記画面の表示領域における前記操作ボタンを表示する位置を定めることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のPOSレジスタ。
【請求項4】
前記表示手段は、前記操作ボタンが操作された履歴に基づいて、前記画面の表示領域における前記操作ボタンの並び順を定めることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のPOSレジスタ。
【請求項5】
顧客が購入する商品に付されたコード情報に基づいて、前記商品の買上金額を精算する際に読み取られる精算用コードを印刷媒体に印刷する印刷手段
を有する商品登録装置と、
前記精算用コードと画面に表示された操作ボタンによる操作入力に応じて、顧客が購入する商品について決済を実行する決済装置を識別する識別情報を記憶する記憶手段と、
前記決済を実行する決済装置から識別情報を取得し、当該識別情報に基づいて、前記記憶手段が記憶する決済装置を特定する特定手段と、
前記特定手段が特定した前記決済装置に基づいて、前記操作ボタンを前記画面に表示する表示手段と、
を有する会計装置と、
を備えることを特徴とするPOSシステム。
【請求項1】
画面に表示された操作ボタンによる操作入力に応じて、顧客が購入する商品について決済を実行する決済装置を識別する識別情報を記憶する記憶手段と、
前記決済を実行する決済装置から識別情報を取得し、当該識別情報に基づいて、前記記憶手段が記憶する決済装置を特定する特定手段と、
前記特定手段が特定した前記決済装置に基づいて、前記操作ボタンを前記画面に表示する表示手段と、
を備えることを特徴とするPOSレジスタ。
【請求項2】
前記表示手段は、前記特定手段が特定した前記決済装置の数と、前記画面の表示領域のサイズと、に基づいて、前記操作ボタンの表示サイズを定める
ことを特徴とする請求項1に記載のPOSレジスタ。
【請求項3】
前記表示手段は、前記操作ボタンが操作された履歴に基づいて、前記画面の表示領域における前記操作ボタンを表示する位置を定めることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のPOSレジスタ。
【請求項4】
前記表示手段は、前記操作ボタンが操作された履歴に基づいて、前記画面の表示領域における前記操作ボタンの並び順を定めることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のPOSレジスタ。
【請求項5】
顧客が購入する商品に付されたコード情報に基づいて、前記商品の買上金額を精算する際に読み取られる精算用コードを印刷媒体に印刷する印刷手段
を有する商品登録装置と、
前記精算用コードと画面に表示された操作ボタンによる操作入力に応じて、顧客が購入する商品について決済を実行する決済装置を識別する識別情報を記憶する記憶手段と、
前記決済を実行する決済装置から識別情報を取得し、当該識別情報に基づいて、前記記憶手段が記憶する決済装置を特定する特定手段と、
前記特定手段が特定した前記決済装置に基づいて、前記操作ボタンを前記画面に表示する表示手段と、
を有する会計装置と、
を備えることを特徴とするPOSシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−253234(P2011−253234A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−124878(P2010−124878)
【出願日】平成22年5月31日(2010.5.31)
【出願人】(000145068)株式会社寺岡精工 (317)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年5月31日(2010.5.31)
【出願人】(000145068)株式会社寺岡精工 (317)
【Fターム(参考)】
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