RNA合成、リバース方向での合成RNAためのホスホラミダイト、及び3’末端での合成RNAのリガンド、発色団及び修飾の便利な導入における応用
本発明は新規のホスホラミダイトに関し、98%より高いHPLCの純度と99%より高い31P NMRの純度でA-n-bz、C-n-bz、C-n-ac、G-n-ac及びUが生成される。RNAオリゴマーのリバースの5´→3´方向の合成の新規なプロセスが開発され、開示される。その方法の利用は99%のカップリング効果に迫る高品質のRNA合成を示した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
【0002】
本発明は新規のホスホラミダイトRNAモノマーの合成、及びリバースの5´→3´方向でのRNAオリゴヌクレオチド合成の新規な方法に適した対応する固体支持体に関する。この取り組みは、高純度で治療用グレードのRNAオリゴヌクレオチドを生産するための、3’末端での様々な修飾のきれい且つ効果的な導入を可能にする非常にきれいなオリゴヌクレオチド合成を導く。
【背景技術】
【0003】
5´→3´方向での定義された配列RNA合成は、現在ではよく確立され、非常に多様な治療用グレードのRNAアプタマー、tRNA、siRNA及び生物学的に活性なRNA分子の合成と開発に近年用いられている。この取り組みは、リボヌクレオシドと、適したN保護基:一般的に5’の保護基、最もよく知られているジメトキシトリフェニル(dimethoxytriphenyl)、すなわち、DMT基であり;2’の保護基、最もよく知られている以外はt−ブチルジメチルシリルエーテル(t-Butyldimethylsilyl ether)であり;及び3’ホスホラミダイト、最もよく知られているものはシアノエチルジイソプロピルである(成分1)。そして、この要素は、固体支持体(成分2)に付着したリボヌクレオシドの適したN保護基、2’または3’のコハク酸塩のあるヌクレオシドとカップリングする。成分1と5'-OH-n-protected -2',3'-protected-nucleoside(成分3)とのカップリングは、ダイマーやオリゴリボヌクレオチドを導く活性剤の存在下で液相においても達成され、酸化(5´→3´方向の合成)が続き、3'-5'ヌクレオチド間の架橋を有する保護されたジヌクレオチドも導く(Ogilvie, K.K., Can. J. Chem., 58, 2686, 1980)(スキーム1)。
【0004】
しかしながら、リバース方向(5´-3´方向)でのRNAの合成は、我々が知る限りにおいて達成されていない。
【0005】
成分1の2’−シリルエーテル(2'-silyl ethers)が広く開発され、それらが著しい安定性を有することが知られている。シリルエーテルの加溶媒分解が広く研究され、大きなアルキルシリルエーテル(alkyl silyl ethers)が高度な安定性を有することが知られている(Bazani, B and Chvalowski, V Chemistry of Organosilicon compounds, Vol. 1, Academic Press, New York, 196)。幅広い研究がオリゴヌクレオチドの合成のための2’の水酸基保護基として、Ogilvieと共同研究者によって、その後行われた(Ogilvie, K.K., Sadana, K.L, Thompson, E.A., Quilliam, M.A., and Westmore, J.B Tetrahedron Letters, 15, 2861-2864, 1974; Ogilvie, K.K., Beaucage, S.L, Entwistle, D. W., Thompson, E. A., Quilliam, M. A., and Westmore, J.B. J. Carbohydrate Nucleosides Nucleotides, 3, 197-227, 1976 ; Ogilvie, K.K. Proceedings of the 5th International Round Table on Nucleosides, Nucleotides and Their Biological Applications, Rideout, J.L., Henry , D. W., and Beacham L. M., Ill, eds., Academic, London, pp. 209-256,1983)。
【0006】
これらの研究は、液相と固相の両方のオリゴヌクレオチド合成に従う方法の継続した開発と、tRNAの大きさと性状のRNA分子の最初の化学合成をその後導いた(Usman, N., Ogilvie, K.K., Jiang, M.-Y.,and Cedergren, RJ. J. Am. Chem. Soc. 109, 7845-7854, 1987; Ogilvie, K.K., Usman, N., Nicoghosian, K, and Cedergren, RJ. Proc. Natl. Acad. ScL USA, 85, 5764-5768, 1988 ; Bratty, J., Wu, T., Nicoghosian, K., Ogilvie, K.K., Perrault, J.-P., Keith, G. and Cedergren, R., FEBS Lett. 269, 60-64, 1990)。その文献は、それに続く優れた発表において広くレビューされた(Gait, MJ., Pritchard, C. and Slim, G., Oligonucleotides and Their Analogs: A Practical Approach (Gait, MJ., ed.), Oxford University Press Oxford, England, pp 25-48, 1991)。RNA合成に最近利用されている他の保護基は:bis ( 2- acetoxyethyl-oxy) methyl ( ACE), Scaringe, S. A., Wincott, F.E., Caruthers, M.H., J. Am. Chem. Soc, 120: 11820-11821, 1998;triisopropylsilyloxy methyl (TOM), Pitsch, S., Weiss, P. A., Jenny, L., Stutz, A., Wu, X., HeIv. Chim. Acta. 84, 3773-3795, 2001及びt- butyldithiomethyl (DTM) (スキーム1), Semenyuk, A., Foldesi, A., Johansson, T., Estmer-Nilsson , C, Blomgren, P., Brannvall, M., Kirsebom, L.A., Kwiatkowski, M., J.Am. Chem. Soc, 128: 12356-12357, 2006が発表された。しかしながら、これらのプロセスのどれもリバース方向(5´→3´方向)でのRNA合成を実施しにくく、一方、それらはリバース方向への達成可能なRNA分子の3’末端での多くのリガンドや発色団の便利で効果的な導入の機能を欠いている。
【0007】
化学的に修飾されたRNAは、アラビノース、2'-deoxy-2'-fluoro-beta-D-arabinonucleic acid(FANA; 構造2)及び2'-deoxy-4'-thio-2'-fluoro-beta-D-arabinonucleic acid(4'-Thio-FANA; 構造3)をsiRNA活性剤の配列に修飾して合成された(Dowler, T., Bergeron, D., Tedeschi, Anna-Lisa, Paquet, L., Ferrari, N., Damha, M. J., Nucl. Acids Res., 34, 1669-1675, 2006)。いくつかの新しい2’保護基の中で、開発された成分、2'-protecting 2-cyanoethoxymethyl(CEM)(構造4)は非常に長いRNAを生成するために示され、しかしながら、従来の、すなわち、3´→5´方向のRNA合成を実施するものでもある。さらに、これらのプロセスで生産されたRNAの品質は疑問が残る。
【化1】
【化2】
【化3】
【化4】
【0008】
T7 RNAポリメラーゼによるin vitroでの転写によってのように、合成の大きさの非効率と制限を回避するので、RNAの化学合成は好ましい(Helm, M., Brule, H., Giege, R., Florence, C, RNA, 5:618-621, 1999)。RNAの化学合成は、RNAの構造と機能の研究に好ましく、官能基の部位特異的な導入のような多くの便利な修飾が選択的に達成されうる(viz., disulphide cross linking as a probe of RNA tertiary structures, Maglott, E. J., Glide, G.D., Nucl. Acids Res., 26: 1301-1308, 1999)。
【0009】
長いRNAの合成はtRNAのような生物学的に活性な分子にとって非常に重要であり、そのよな合成が達成された(Persson, T., Kutzke, U., Busch, S., Held, R., Harmann, R.K., Bioorgan. Med. Chem., 9:51-56, 2001; Oglvie, K.K., Usman, N., Nicoghosian, K., Cedrgren, R. J., Proc. Natl. Acad. Sci., USA, 85:5764-5768, 1988;Bratty, J., Wu, T., Nicoghosian, K., Ogilvie, K.K., Perreault, J. -P., Keith, G., Cedergren, R. J., F.E.B.S. Lett., 269:60-64 , 1990;Gasparutto, D., Livache, T., Bazin, H., Duplaa, A.M., Guy, A., Khorlin, A., Molko, D., Roget, A., Teoule, R., Nucl. Acids. Res., 20:5159-5166, 1992;Goodwin, J.T., Stanick, W. A., Glick, G.D., J.Org. Chem., 59:7941- 7943, 1994)。この段落で述べられた技術のいずれも、リバース方向(5´→3´方向)のRNAの合成を意図するものではなく、一方、3’末端での選択的な導入に要求される数多くの基の実用的で便利な導入が手に入りにくいままである。
【0010】
本発明は、我々のリバースRNAアミダイドでの、自動オリゴ合成における工程あたりのより高いカップリング効率を観測し、より高い純度の達成と、非常に長いオリゴの生成の卓越した能力を生じる。それらはまた、本発明のプロセスがM+1種類のないオリゴヌクレオチドを導き、種類はHPLC分析、または生成、もしくはゲル濾過における所望のピークのショルダーのような不純物をクローザーに導く。
【0011】
リボヌクレオシドの2’水酸基でのt−ブチルジメチルシリル保護基は、3’ホスホラミダイトを作るため、また、3’水酸基の位置にむしろ簡単に移動することを示したオリゴヌクレオチド合成にそれらを利用するための選択肢の一群であった。
【0012】
これは、十分かつ詳細に実証された(Ogilvie, K.K., and Entwistle, D. W. Carbohydrate Res., 89, 203-210, 1981; Wu, T., and Ogilvie, K.K. J. Org. Chem., 55, 4717-4734, 1990)。そのような移動は所望のホスホラミダイトの合成を困難にし、対応する異性体完全に分離し、最終的なモノマーの如何なるコンタミネーションをも防ぐ効率的な生成方法を要求する。
【0013】
本発明は、高純度のRNAの合成、特に合成RNAのオリゴヌクレオチドの3’末端での選択された基を導入するのに好ましい。そのようなRNAは、治療、診断、ドラッグデザイン、及び細胞環境でのRNA配列の選択的阻害、細胞内に存在する異なるタイプのRNAの機能のブロックにおいて非常に広い応用を有する。
【0014】
分子をベースとした核酸でのmRNAレベルでの遺伝子発現のサイレンシングは、魅力的な取り組みである。これらのRNA干渉(RNAi)は選択的な遺伝子阻害に非常に大きな可能性を提供し、様々な生化学的、薬理学的なプロセスの制御と管理おける応用を非常に大きな期待を示す実績のある取り組みになった。Fire etal., Fire, A., Xu, S., Montgomery, M.K., Kostas, S. A., Driver, S.E., and Mello, CC, Nature, 391, 806-81 1, 1998による初期の研究は、線虫(Caenorhabditis elegans)におけるRNA干渉が21及び22ヌクレオチドRNA配列によってもたらされることを示した。これは、21及び22ヌクレオチドによってもたらされる小さな二重鎖RNAによる遺伝子発現の特異的な阻害の一般的な現象としてさらに確認された(Genes Dev., 15, 188-200, 2001)。Capie, N.J.、Parrish, S.、Imani, F., Fire, A.及びMorgan , R.A.による同時の研究が、無脊椎動物及び脊椎動物において小さな二重鎖(dS)RNAによる特異的な遺伝子発現のそのような現象を確認した。その後に膨大な量の研究が上述の研究の確認につながり、選択的な、非常に特異的な遺伝子の阻害及び制御のための強力なツールとして確立された(Nishikura, K., Cell, 107, 415-418, 2001;Nykanen, A., Haley, B., Zamore, P.D., Cell, 107, 309-321, 2001; Tuschl, T., Nat. Biotechnol., 20, 446- 448, 2002;Mittal, V., Nature Rev., 5, 355-365, 2004; Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 99, 6047-6052, 2002;Donze, O. & Picard, D., Nucl. Acids. Res., 30, e46,2002;Sui, G.,Soohoo, C, Affar el, B., Gay, F., Shi, Y., Forrester, W.c, and Shi, Y., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 99, 5515-5520, 2002;Paddison, P.J.,Caudy, A.A., Bernstein, E., Harmon, G.J.; and Conklin, D.S., Genes Dev., 16, 948-959, 2002)。
【0015】
天然の二重鎖(ds)RNA配列に加えて、化学的に修飾されたRNAが同様の理由を示すか、siRNA活性剤の配列に2'-deoxy-2'- fluoro- beta-D-arabinonucleic acid (FANA)を用いて哺乳類細胞におけるRNA干渉を強化した(Dowler, T., Bergeron, D., Tedeschi, Anna-Lisa, Paquet, L., Ferrari, N., Damha, M. J., Nucl. Acids Res., 34, 1669-1675, 2006)。
【0016】
siRNA特性を改良するための他の様々な修飾が追求され、それはバックボーンの化学的性質、2’糖修飾及び核酸塩基における改変を含み、そのうちのいくつかは最近レビューされた(Nawrot, B, and Sipa, K., Curr. Top. Med. Chem., 6,913-925, 2006; Manoharan, M. Curr. Opin. Chem. Biol., 8, 570-579, 2004)。いくうかの報告が毒性の増加を示し、幾らかの効果の減少を示すが、siRNAのPS修飾はよく許容される(Harborth, J., Elbasir, S. M., Vandenburgh, K., Manninga, H., Scaringe, S. A., Weber, K., Tuschl, T., Antisense Nucleic Acid Drug Dev., 13, 83-105, 2003)。これらの中で、A型(RNA様の)ヘリックスでを保持するが、2’−O−メチル(2'-O-methyl)修飾でもあり、配列中の多くのそのような修飾に依存するsiRNA活性を保持または低下を示した(Chiu, Y.L., Rana, T.M., RNA, 9, 1034-1048, 2003)。配列の広範囲な2’−O−メチル修飾がsiRNA活性の損失なしにセンス鎖において作られることも示された(Kraynack,B.A., Baker, B. F., RNA, 12, 163-176, 2006)。
【0017】
高い結合親和性を与える二環型のlocked nucleic acids (LNA's)が、特にsiRNA配列の中心の領域が回避されるときに、siRNA配列にも導入される(Braash, D.A., Jensen, S., Liu, Y., Kaur, K., Arar, K., White, M.A., and Corey , D.R., Biochemistry, 42, 7967-7995, 2003)。同様にアルトリトール(altritol)糖修飾されたオリゴヌクレオチド(ANA)が最近報告された。アルトリトール糖は、硬い構造を与え、配列特異的な方法でRNAと非常に安定な二本鎖を形成することを示し、A(RNA型)の構造のままであることを更に示した。MDR1遺伝子を標的とするANA修飾されたsiRNAが、修飾されていないコントロールに比して効率の改善を示し、この修飾がセンス鎖またはアンチセンス鎖の3’末端の近傍にあるときに特に効果的である(Fisher, M., Abramov, M., Aerschot, A.V., Xu, D., Juliano, R.L., Herdewijn, P., Nucl. Acids Res.,35, 1064-1074, 2007)。
【0018】
行われるのに効果的なRNA干渉(RNAi)のための様々な要求の中で、数多くの知見と事実が確立された。そして、RNAが標的の識別領域において二重鎖(ds)であるべきである。化学的要求に対して、三リン酸に変わるべき5’末端の機能に加えて、A、C、Gの修飾は干渉活性完全に互換性を有することが発見された。2’−フッ化(2'-fluoro)、2’−アミノウラシル(2'-amino uracil)、2’−デオキシチミジン(2'-deoxy thymidine)及び2’−デオキシシチジン(2'-deoxycytidine)のようなRNAのバックボーンの修飾が、二重鎖を生じることにおいて修飾されたRNAの安定化させるように見える。ヌクレオシド塩基修飾5−臭化ウラシル(5- bromouracil)、4−チオウラシル(4- thiouracil)、5−ヨウ化ウラシル(5-iodouracil)、5−(3−アミノアリル)−ウラシル(5-( 3- aminoallyl)- uracil)、イノシン(inosine)は、RNA干渉複合体(RNAi及びRISC複合体)にすぐに取り込まれる。同様に、イノシンは、グアノシンに置換されるであろう。コレステロール結合siRNAが細胞への運搬を達成し、遺伝子発現のサイレンシングを可能にする。さらに、脂質結合siRNAが示され、胆汁酸及び長鎖脂肪酸がsiRNAの細胞への取り込みを媒介し、in vitroでの遺伝子発現をサイレンシングする。組織におけるsiRNA複合体の効率的で選択的な取り込みは、リポタンパク質粒子、リポタンパク質/レセプター相互作用及び膜貫通タンパク質が媒介した取り込みと最大限の関連に依存する。高密度リポタンパク質が肝臓、腸、腎臓及びステロイドを含む臓器へのsiRNAの運搬を導くことが示された。LDLがsiRNAを主として肝臓に導くこと、及びLDLレセプターがsiRNAの運搬に関与することが更に示された。これらの結果は、治療の開発に活用することが可能な適切な運搬システムによるsiRNAの取り込みへの大きな展望を示す(Article by Marcus Stoffel, OTS, 2007, p.64)。
【0019】
siRNAがヌクレアーゼ分解に対して保護し、炎症を排除、標的遺伝子のサイレンシングを軽減するために化学的修飾を意図し、その結果、標的遺伝子の有効性を改善すること可能であることが提唱されている。細胞の取り込みを増強させる運搬媒体や、脂質と他の親油性分子との複合体が治療の開発に重要である。そのようなsiRNAが、ヒトを対象とした検査、病気の経路の干渉、及び医薬品開発の新たな領域の展開のために最近開発された(Alan Sachs, Merck, Oligonucleotide Therapeutics Conference (OTS), page 80, 2007)。
【0020】
siRNAのセンス鎖の3’末端は修飾することができ、修飾を許容することが示され、siRNA function in RNAi: a chemical modification, Ya-Lin Chiu and Tariq Rana, RNA, 9, 1034-1048, 2003; M. Manoharan, Curr. Opin. Chem.Biol, 6, 570-579,2004; Nawrot, B. and Sipa, K., Curr.Top.Med. Chem., 6, 913-925, 2006; Scaringe, S., Marshall, W.S., Khvorova, A., Naty. Biotechnol., 22, 326-30, 2004などの数多くの重要な出版物に詳述されているように、そのリガンドの付着物がこの末端で最も好都合である。
【化5】
【化6】
【0021】
親油性または親水性基の導入及びsiRNAの運搬の強化もしくは標的の最適化が取り組まれ、バイオコンジュゲーション(bio-conjugation)を介して達成された(図1)。一般的に、好んでセンス鎖の3’末端で、時折アンチセンス鎖の3’末端に付加が起こる。ヌクレアーゼ耐性のsiRNAの設計が、効果的な治療の開発のための最近の激しい研究と開発の目的となっている。そして、2−チオウリン(2-thiouridine)、プソイドウリジン(pseudouridine)、ジヒドロウリジン(dihydrouridine)がRNA分子の構造における効果、及び関連する生物活性を明らかにした(Sipa, K., Sochacka, E., Kazmierczak-Baranska, J., Maszewska, M., Janicka, M., Nowak, G., Nawrot, B., RNA, 13, 1301-1316, 2007)。2’−修飾されたRNA、特に2’−フッ化RNAがヌクレアーゼに対する卓越した耐性を有し、in vivoの生物的に活性であることが示された(Layzer, J.M., McCaffrey, A.P., Tanner, A.K., Huang, Z., Kay, M. A., and Sullenger, B.A., RNA, 10, 766-771, 2004. 2'- O-Alkyl-modification , such as 2'- O-methyl's and 2'- O-MOE, Prakash, S., Allerson, CV.R., Dande,P., Vickers, T.A., Siofi, T.A., Jarres, R., Baker, B.F., Swayze, E.E., Griffey, R.H., and Bhat, B., J.Med. Chem., 48, 4247, 4253, 2005)。同じ著者がsiRNA特性の改善とRNAiの増強のために、2'- O alkyl修飾の組み合わせに4'-thio修飾した糖ヌクレオシドを用いた(Dande, P., Prakas, T.P., Sioufi, N., Gaus, H., Jarres, R., Berdeja, A., Swayne, E.E., Griffey, R.H., Bhat, B.K, J. Med. Chem., 49, 1624-1634, 2006)。siRNAのヌクレオチド間リン酸(internucleotide phosphate)のホスホチオエート(phosphorothioate)及びボラノリン酸(boranophosphate)での置換は、in vivoでの展望を示した(Li, Z. Y., Mao, H., Kallick, D.A., and Gorenstein, D. G., Biochem. Biophys. Res. Comm., 329, 1026-1030, 2005;Hall, A.H.S., Wan, J., Shaughnessy, E.E., Ramsay Shaw, B., Alexander, K. A., Nucl. Acids Res., 32, 5991-6000, 2004)。
【0022】
siRNA分子のバイオコンジュゲーション、生物学的なRNA分子、アプタマー及び合成DMNA分子は、in vivoでの安定性及び適切なヌクレオシドの修飾に加えて、細胞膜透過性の重要な特徴を要求し、不十分な膜通過細胞取り込みがsiRNA、他の一本鎖RNAまたは様々なDNA分子の利用を制限する。そして、siRNAの3’末端に付着したコレステロールは、in vivoでの輸送と治療的な遺伝子のサイレンシングを改善することが示された(Soutschek, J., Akine, A., Bramlage, B., Charisse, K., Constein, R., Donoghue, M., Elbasir, S., Geickk, A., Hadwiger,P., Harborth, J., Nature, 432, 173-0178, 2004)。
【0023】
様々な結合、加えてコレステロールの中で、以下のものが開発された。
(a)天然及び合成のタンパク質形質導入ドメイン(protein transduction domains(PTD))は、細胞透過ペプチド(CPP)または膜透過ペプチド(MPP)とも呼ばれ、細胞膜と相互作用できる短いアミノ酸配列である。MPP−siRNA複合体の取り込みがすぐに起こる。そのようなペプチドが鎖の3’の位置に好んで結合することができる。
(b)他のポリカチオン分子がRNAのセンス鎖またはアンチセンス鎖の何れかの3’末端に結像することができる。
(c)PEG(polyethylene glycols-oligonucleotide conjuagates)が、標的細胞に取り込まれた後の様々な複合体処理特異的遺伝子サイレンシング効果に用いられている(Oishi, M., Nagasaki, Y., Itaka, K., Nishiyama, N., and Kataoka, K., J. Am. Chem. Soc, 127, 1624-1625, 2005)。
(d)アプタマーがsiRNAの部位特的運搬に用いられている。アプタマーはそれらの標的に対して高い親和性を有するので、siRNAとの複合体が優れた運搬システムとして機能し、標的の遺伝子発現の効果的な阻害を生じる(Chu, T.C., Twu, K.Y., Ellington, A.D. and Levy, M., Nucl. Acids Res., 34(10), e73, 2006)。これらの分子はsiRNAまたは他の生物的に活性なオリゴヌクレオチドの3’末端に再度結合することができる。
(e)3’末端での様々な脂質複合体が本発明を介して達成することができ、オリゴヌクレオチドの効果的な内部移行に利用することができる。親油性の部分は、ホスホラミダイトを合成するための水酸基機能を構成することができる。同様に、親油性の部分は、末端でカルボキシル基の機能を有することができる。後者は、C−6アミノリンカーアミダイトのようなアミノリンカーの最終的な付加により合成され、リバースの合成オリゴヌクレオチドの、DCC(dicyclohexyl cabodiimide)または同様のカップリング試薬を用いるカルボキシル基部分に対するスペーサを有する3’−アミノ基と結合することができる。
【0024】
この研究は、Paula, De. D., Bentley, M.V.L.B., Mahao, R.L., RNA, 13, 431-456,2007によりすっきりとレビューされた。
【0025】
siRNAに緊密なRNAのもう一つのクラスがmicroRNAであり、miRNAと一般に呼ばれる。これらは、遺伝子制御に大きな役割を有する非コードRNAの大きなクラスである(Bartel, D.P. Cell, 116,281-297, 2004;He, L., Hannon, G.J. Nat. Rev. Genet, 5:522-531, 2004; Lagos-Quintana, M., Rauhut, R., Lendeckel, W., Tuschl, T., Science, 204:853-858,2001)。ヒトのゲノムにおいて、ゲノム全体にわたって点在する少なくとも1000種類のmiRNAがある。これらのmicroRNAの多くが、非常に多くの標的mRNAを減少させる(Lim, L. P., Lau, N.C., Garrett- Engele, P., Grimson, A., Schelter, J.M., Castle, J., Bartel, D.P., Linsey, P.S., Johnson, J.M., Nature, 433:769-773, 2005)。miRNAの異なる組み合わせは、哺乳類細胞における標的遺伝子の制御におそらく関与する。siRNAがmiRNAとして機能できることも示された(Krek, A., Grun, D., Poy, M.N., Wolf, R., Rosenberg, L., Epstein, E.J., MacMenamin, P., da Piedade, I., Gunsalus, K.C., Stoffel, M., Nat. Genet., 37: 495-500, 2005;Doench, J.G., Petersen, C.P., Sharp, P.A., Genes Dev., 17:438-442, 2003)。miRNAは治療において及び遺伝子制御において大きな可能性を有する(Hammond, S. M., Trends MoI. Med. 12:99-101, 2006)。miRNA経路、発達や特に癌に照準を当てた病気におけるそれらの役割を理解するためのおびただしい量の試みが最近当てられた。miRNAの標的は、治療及び診断の開発のために開発されている。非常に多数のmiRNAが同定され、マイクロアレイ、PCR及び情報科学を通して、それらの役割が決定されてきている。miRNAを標的にするように設計されたRNAの合成は、より良い細胞の取り込みのためのRNA及びバイオコンジュゲーションの安定性のために、siRNAに要求されるようなRNA合成及び他の修飾をも要求する。本発明により直面したリバース合成は、この研究と開発のペースを非常に加速させる。
【0026】
膨大な種類の治療グレードのRNA及びsiRNAの合成はオリゴヌクレオチドの3’末端の修飾またはラベルを要求する。siRNAの場合、一般的に、それはセンス鎖の3’末端である。親油性、長鎖リガンドまたは発色団を要求し、3´→5´合成方法論を用いる3’末端を修飾したRNAの合成は、対応する個体の支持体要求し、一般に、好ましい疎水性の修飾を含む大量の切断された配列のために、最終的なオリゴヌクレオチドのカップリング効率の低さと純度の低さを一般に生じる。
【0027】
本発明は、5´→3´方向のRNA合成のためのリバースRNAモノマーホスホラミダイトを開発することにより、この問題に取り組んだ。この配置は3’末端での様々な修飾の導入を綺麗かつ効率的に可能とする非常にきれいなオリゴヌクレオチド合成を導く。付加的な好ましい生化学的な特性の安定と誘発を強化するように、この技術は、以前開発された2’−5’−架橋したDNA(構造5)及びRNA(構造6)を利用することができる。
【化7】
【化8】
【0028】
合成ヌクレオシドを含む脂質がAZTのような多くの合成ヌクレオシド試薬の取り込みを増強させることから、RNAの効率的な運搬のため、オリゴヌクレオチドの細胞内濃度を増加させるために、オリゴヌクレオチドを含む脂質が一般的合成される。Lipipoid核酸がオリゴヌクレオチドの親水性を減少させるために期待される。同様に、コレステロールのような疎水性分子がLDL粒子やリポタンパク質に結合することができ、オリゴヌクレオチドを輸送するためのこれらのタンパク質に関与する運搬プロセスを活性化する。Lipidoic核酸がオリゴヌクレオチドの効率を改善することも示された(Shea, R.G., Marsters, J.C., Bischofberger, N., Nucleic Acids Res., 18, 3777, 1990;Letsinger, R.L., Zhang, G., Sun, D.K., Ikeuchi, T., Sarin, P.S., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86, 6553, 1989;Oberhauser, B., and Wagner, E., Nucleic Acids Res., 20, 533, 1992;Saison,-Behmoaras, T., Tocque, B., Rey, I., Chassignol, M., Thuong, N.T., Helene, C. The EMBO Journal , 10, 11 1 1, 1991;Reed, M.W., Adams, A.D., Nelson, J.S., MeyeR.B., Jr., Bioconjugate Chem., 2, 217, 1991; Polushin,N.N., Cohen, J., J. Nucleic Acids Res., 22, 5492, 1994;Vu, H., Murphy, M., Riegel, Joyce, M., Jayaraman, K., Nucleosides & Nucleotides , 12, 853, 1993;Marasco, Jr., Angelino, N.J., Paul, B., Dolnick, B.J., Tetrahedron Lett., 35, 3029, 1994)。この研究において、アダマンタン(adamantane)(構造7)、エイコセン酸(eicosenoic acid)(構造8)及びコレステロールのような一連の疎水基のTmは、3’末端でオリゴデオキシヌクレオチド配列に付着し、相補的なRNA配列にハイブリダイズし、Tmは影響しないことが発見され、そのような基がオリゴのハイブリダイゼーション特性に干渉しないことを示した(Manoharan, M., Tivel, K.L., Andrade, L. K., Cook, P. D., Tetrahedron Lett., 36, 1995;Manoharan, M., Tivel, K.L., Cook, P.D., Tetrahedron Lett., 36, 3651-3654, 1995;Gerlt, J.A. Nucleases, 2 nd Edition, Linn, S.M., Lloyd, R.S., Roberts, R. J., Eds. Cold Spring Harbor Laboratory Press, p-10, 1993)。
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【0029】
高い期待を示す前述のlipidoic分子に加えて他のクラスの分子は、短鎖及び長鎖のポリエチレングリコール(PEG)である(Bonora, G.M., Burcovich, B., Veronese, F.M., Plyasunova, O., Pokrovsky, A. and Zarytova, V., XII International Round Table Conference, Nucleosides, Nucleotides and their Biological Applications, La Jolla, CA, Sept., 15-19, PPI 89, 1996)。合成RNA、及びDNA分子の効率的な運搬のために、様々なオリゴヌクレオチドのためのPEG付着物が非常に好ましい特性を示した。PEG−オリゴマーは、早い分解を防止することにより、優れた酵素的な安定性を示した。熱融解の挙動は影響せず、それにより、二重鎖構造の特性まだ残していた。
【0030】
リバースにしたRNAホスホラミダイトを生産するための本発明の取り組みは、5’−ベンゾイル(5'- benzoyl)、アセチル(acetyl)、レブリニル(levulinyl)または、置換された5’−ベンゾイル−n−保護されたリボヌクレオシド(substituted- 5'- benzoyl -n-protected ribonucleoside)のような5’−エステル(5'- ester)の選択的な導入が要求される。2'- tBDsilyl or 2'- TOM ( triisopropyl silyl methoxy; TOM)のような、2’位での適当な保護基のその後の導入が要求される。それらの図において、それらはこれらの目的を達成するための選択された分子の合成を示す。
【0031】
標的化合物、構造(16a−e)を生成するために、要求される腫瘍な中間体は、2'- silylether-5'- O acylated-N-protected ribonucleoside、化合物(23a−e)であった。これに要求される第1の中間体は、5'- acylated-N-protected ribonucleoside、化合物(22a−e)であった。我々のよく知るところでは、化合物(21a−e)は報告されていない。過去にRNA合成のために報告された化合物は、構造11、12及び13の中間体を利用した。5’−酢酸塩と共に様々な2’及び3’酢酸塩(viz., 5'- benzoyl protected nucleosides; Reese, B. E., Jarman, M., Reese, CB. , Tetrahedron, 24, 639, 1968;Neilson, T., Werstiuk, E.S., Can. J. Chem. 49, 493, 1971;Neilon, T., Wastrodowski, E.V., Werstiuk, E.S., Can. J. Chem., 51, 1068, 1973;Eckstein, F., Cramer, F., Chem.Ber., 98, 995, 1965;Zemlicka, J., Chladek, S., Tet. Lett., 3057, 1965;Amarnath,V. & Broom, A.D., Chemical Reviews, 77, 183-219,1977)。しかしながら、本発明は、構造( 22a−e)のような遊離の2’及び3’水酸基を要求する。
【化13】
【化14】
【化15】
【0032】
本発明において、RNAの比較的な合成と精製が、従来の方法(3´→5´)及びリバース方向(5´→3´)の両方により行われた。観察結果は、高純度のRNA、スムーズな3’−結合コレステロール、HEG及びPEG(Polyethylene glycol)、及びリバースRNA合成におけるM+1が存在しないことの証明。
【0033】
合成スキームの詳細は、スキーム(2)に概略を述べる。2’,3’−イソプロピリデン(2', 3'- Isopropylidene)機能は、n−保護リボヌクレオシドのリボースの2’,3’水酸基を保護するために利用される。数多くのn−保護基がスキーム(2)に示される。5’−水酸基は、一般式21の化合物を得るために、好ましくはベンゾイル基と共にその後保護される。イソプロピリデン基は、そして、公知の中程度の酸性条件下で選択的に除去される。このステップは、一般式22の化合物を導く。TBDM塩化シリル(TBDM Silyl chloride)(tert-butyl dimethyl silyl chloride)とのその後の反応は、一般式23のモノシリル化合物を導く。本発明は3’−TBDMS基が観察された、すわなち、化合物構造24の形成は、このプロセスでは好ましくない。その場合のほとんどで、化学的及び分析的方法により構造が23であると確認されたきれいな生成物を確認した。
【0034】
上述のプロセスの各ステップで、結晶化またはカラムロマトグラフィのいずれかにより、各ステップで精製が行われた。ピリジンでのジメチルオキシトリチルクロライド(dimethoxytrityl chloride、DMT-chloride)とのその後の反応は、一般式26の3’−DMT−2’−TBDMS−n−保護ヌクレオシドを導く。各化合物は、カラムクロマトグラフィにより完全に精製された。
【0035】
2’−TBDMSエーテルを生成するためにTBDMS基を利用したが、他のシリルエーテルが、このステップで利用可能である。慎重な水性/メタノール性のNaOH加水分解は、一般式27の遊離の5’−水酸基のある化合物を生じる。
【0036】
水性/メタノール性塩基での選択的な5’−ベンゾイル除去は公知である。化合物3’−DMT−2’−TBDMS−n−保護ヌクレオシド(構造27)は、シリカゲルカラムクロマトグラフィ
により精製された。精製した化合物(構造27)は、対応するホスホラミダイト(構造16)を得るために、n,n- diisopropylamino cyanoethyl phosphonamidic chlorideまたは2- cyanoethyl,n,n,n,n- tetraisopropyl phosphaneのようなリン酸化試薬でその後リン酸化した。リン酸化試薬n,n-diisopropylamino cyanoethyl phosphonamidic chlorideまたは2- cyanoethyl, n,n,n,n-tetraisopropyl phosphaneはともに、市場で用意に入手可能であり、対応するホスホラミダイトを生成するためのリン酸化方法は公知である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0037】
本発明のRNAホスホラミダイトモノマーは、3’−DMT基をリボヌクレオシドに含み、5'-cyanoethylphosphoramidite(CED)及び様々なメチルオキシまたはシリル保護基をリボース部分の2’位に保有する(構造14)。固体支持体は、3’−DMT基及び5’末端を含む保護されたRNAヌクレオシドは、個体の支持体に付着する(構造15)。
【化16】
【0038】
RNAホスホラミダイトは、リバース、5´→3´方向のオリゴヌクレオチド合成において、用いることができる。多数のRNA合成、従来の(3´→5´)及びリバース方向(5´→3´)が実験の一部として行われる。
【0039】
RNAオリゴヌクレオチドの3’末端での修飾またはラベルが対応するホスホラミダイトまたは活性なエステルを用いることにより、合成の終に付着することができ、特別な固体支持体は要求しない。さらに、本発明の取り組みは、非常にきれいな3’−ラベルしたオリゴヌクレオチドを導き、高価な精製成方法を要求しない。
【0040】
RNAの高い純度のレベルは、リバース方向(5´→3´)によるRNA合成において得られ、コレステロール、HEG(hexaethyloxyglycol)及びPEG(Polyethylene glycol)のような分子のスムーズな3’−結合をもたらす。リバース方向(5´→3´)のRNA合成において、M+1オリゴヌクレオチド不純物が存在しないことをさらに証明もした。
【発明の効果】
【0041】
本発明の他の特徴および長所が以下の詳細な説明を考察することで明らかになるだろう。
本発明は、下記の構造(14)に示す新規のRNAモノマーホスホラミダイトを提供する。開発された合成経路は、望まれない異性体からのコンタミネーションなしに所望のホスホラミダイトを得ることを可能にする。
【化17】
【図面の簡単な説明】
【0042】
【0043】
異なる図面にわたって、同じ部分は同様の符号で参照する図面に示されるように、前述のものは、以下の本発明の例示及び実施形態のさらに特別な記載から明らかである。本発明の実施形態を図示する代わりに、縮小、拡大、強調するために、図面は必要としない。
【0044】
【図1】N4-Benzoyl-2’O-TBDMS-3'-O-DMT-adenosine-5'-cyanoethyl-N,N-diisopropyl-phosphoramidite(16a)のHPLCクロマトグラム、98.6%純度。
【図2】N4-Benzoyl-2’O-TBDMS-3'-O-DMT-adenosine-5'-cyanoethyl-N,N-diisopropyl-phosphoramidite(16a)のNMR31Pスペクトル、149.465ppm及び149.307ppmでのsharp doublet、delta;0.158、純度98.6%。
【図3】N4-Acetyl-2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-cytidine-5'-cyanoethyl-N,N-diisopropyl-phosphoramidite(16c)、純度96.9%。
【図4】N4-Acetyl-2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-cytidine-5'-cyanoethyl-N,N-diisopropyl-phosphoramidite(16c)のNMR31Pスペクトル、149.447ppm及び149.197ppmでのsharp doublet、delta;0.250、純度100%。
【図5】N2-Isobutyryl-2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-guanosine-5'-cyanoethyl-N,N-diisopropyl-phosphoramidite(16d)のHPLCクロマトグラム、98.3%純度。
【図6】N2-Isobutyryl-2'-O-TBDMS-3'-O-DMT- guanosine-5'-cyanoethyl-N,N-diisopropyl-phosphoramidite(16d)のNMR31Pスペクトル、149.731ppm及び149.048ppmでのsharp doublet、delta;0.683、純度100%。
【図6a】化合物(16d)N2-Isobutyryl-2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-guanosine-S'-cyanoethyl-iN,N-diisopropyl-phosphoramidite(16d)のマススペクトル、陰イオンマス、969.4で観察し、970.18で計算した。
【図6b】化合物(16d)N2-Isobutyryl-2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-guanosine-S'-cyanoethyl-iN,N-diisopropyl-phosphoramidite(16d)のマススペクトル、陽イオンマス、993.0で観察し、993.18(+Na)で計算した。
【図7】5´→3´RNA合成及び3’−修飾への適用のダイヤグラム表示。
【図8】カップリング効率トリチルヒストグラム要旨(21塩基RNA合成):カップリング効率(塩基ラベルによるステップ毎の収率):99.6%;最終収率(移動平均):100%;モノマーGに対するステップ毎の収率:100%;モノマーAに対するステップ毎の収率:99.2%;モノマーCに対するステップ毎の収率:99.6%;モノマーCに対するステップ毎の収率:99.6%;モノマーUに対するステップ毎の収率:100%。
【図9】従来の方法(3´→5´方向)により精製した粗製のオリゴヌクレオチドSEQ ID No.1の電気泳動図。
【図9a】従来の方法(3´→5´方向)により精製したオリゴヌクレオチドSEQ ID No.1の電気泳動図。Expedite Model 8909-1 umole scale。粗製純度;90.78%。
【図10】リバースRNA合成(5´→3´方向)により作られた粗製21塩基RNAの電気泳動図。Expedite Model 8909-1 umole scale。粗製純度;78.55%。注記:M+1がリバース合成には存在しないと考えられる。
【図11】従来の方法(3´→5´方向)により作られた粗製のオリゴヌクレオチドSEQ ID No.2の電気泳動図。Expedite Model 8909-1 umole scale。粗製純度;82.83%。注記:右側にコブが存在し、M+1種のためであるらしい。
【図12】リバースRNA合成(5´→3´方向)により作られた粗製のオリゴヌクレオチドSEQ ID No.2の電気泳動図。Expedite Model 8909-1 umole scale。粗製純度;85.76%。注記:M+1がリバース合成には存在しないと考えられる。
【図13】3’−コレステロール−TEGリンカーのある21塩基RNA。リバース方向(5´→3´)合成及びHPLC精製。1 umole scale。純度;99.9%。
【図14】リバースRNA合成により作られた粗製のオリゴヌクレオチドSEQ ID No.4の電気泳動図。粗製純度;56.60%。
【図15】リバース方向(5´→3´方向)により合成された21塩基RNA。HPLC精製後、純度;94.39%。
【図16】リバース合成により作られた粗製のオリゴヌクレオチドSEQ ID No.3の電気泳動図。3’−PEG(Polyethyleneglycol; MW; 2000)との21塩基RNA合成。Expedite Model 8909-1 umole scale合成。粗製純度;91.87%。綺麗に分離された巾の広いピークが存在する。
【図17】リバース合成により作られた粗製のオリゴヌクレオチドSEQ ID No.4の電気泳動図。3’−PEG(Polyethyleneglycol; MW; 2000)との21塩基RNA合成。Expedite Model 8909-1 umole scale合成。逆相HPLC精製した;粗製純度;100%。
【図18】3’−PEG−2000付着した21塩基RNA、図17に示したように精製したRNAのESI マススペクトル分析。合成はリバース方向(5´→3´方向)で行った。PEG−2000は、対応するホスホラミダイト、ChemGenes catalog ;CLP-3119、計算分子量:8684.1を介して、最終ステップで付着した。測定された分子量:8681.1。注記:PEG−2000とともに計算された分子量の両端にRNAの少なくとも14のPEG種の分布がある。そして、8417.1から8945.3までの種は、グリコール単位(+/−44)の分子量の差が存在する。
【発明を実施するための形態】
【0045】
一実施形態において、本発明は式1の新規のホスホラミダイトに関連する。
【化18】
ここで、
Yは酸素または硫黄であり;
Wは酸素、窒素及びフッ素であり;
R4は三級ブチルジメチルシリル(tert butyl dimethyl silyl)(TBDMS)、トリイソプロピニルシリルオキシメチレン(triisopropylsilyl oxymethylene)、フルオレニルオキシカルボニル(fluorenylmethyloxycarbonyl)(Fmoc)、アルキル(alkyl)、アリル(aryl)及びアセチル(acetyl)からなる群の一因であり;
Zはジメトキシトリフェニル(dimethoxy triphenyl(DMT))、モノメトキシトリフェヘニル(monomethoxy triphenyl(MMT))及びトリメトキシトリフェニル(trimethoxy triphenyl(TMT))からなる保護基であり;
R1はアルキル(alkyl)またはアリル(aryl)基であり;
R2はアルキル(alkyl)またはアリル(aryl)基であり;
R3はシアノエチル(cyanoethyl,)、アルキル(alkyl)またはアリル(aryl)基である;及び
Bは水素、またはアミン保護基のある各1級アミンで付加的に機能化するヌクレアーゼである。
【0046】
もう一つの実施形態において、本発明は式1の新規のホスホラミダイトに関連する。
【化19】
ここで、
Yは酸素または硫黄であり;
Wは硫黄であり;
R4はベンゾイル(benzoyl)、アセチル(acetyl)またはジスルフィド(disulfide)であり;
Zはジメトキシトリフェニル(dimethoxy triphenyl(DMT))、モノメトキシトリフェヘニル(monomethoxy triphenyl(MMT))及びトリメトキシトリフェニル(trimethoxy triphenyl(TMT))からなる保護基であり;
R1はアルキル(alkyl)またはアリル(aryl)基であり;
R2はアルキル(alkyl)またはアリル(aryl)基であり;
R3はシアノエチル(cyanoethyl,)、アルキル(alkyl)またはアリル(aryl)基であり;及び
Bは水素、またはアミン保護基のある各1級アミンで付加的に機能化するヌクレアーゼである。
【0047】
本発明は、以下から選択された構造式によって表されるRNAオリゴマーの合成のための5’から3’方向に対する結合形成によるオリゴヌクレオチドを調製する方法に関連する。
【化20】
前記方法は以下の化合物を反応させるステップを含む。
【化21】
ここで、
Bは水素、またはアミン保護基のある各1級アミンで付加的に機能化するヌクレアーゼであり;
nは0から98であり;
Yは酸素または硫黄であり;
Wは酸素、窒素、硫黄またはフッ素であり;
R4はTBDMSのようなシリルエーテル(silyl ether)、トリイソプロピルシリルオキシメチレン(triisopropylsilyl oxymethylene)、Fmoc、アルキル(alkyl)、アリル(aryl)またはアセチル(acetyl)であり;Wが硫黄の時
R4はベンゾイル(benzoyl)、アセチル(acetyl)またはジスルフィド(disulfide)であり;
ZはDMT、MMT、TMT保護基であり;
R1及びR2はアルキル(alkyl)またはアリル(aryl)基から独立して選択され;
R3はシアノエチル(cyanoethyl,)、アルキル(alkyl)またはアリル(aryl)基であり;及び
Mは水素ラジカル、Y−COであり;ここで、Yは固体支持体への付着に安定なリンカーである。
【0048】
単独または「アルキルアルキル(alkylalkyl)」または「シクロアルキルアルキル(cycloalkylalkyl)」のような大きな部分の一部として用いられる用語「アルキル(alkyl)」は、1〜10の炭素原子を有する直様はた分岐した炭化水素ラジカルを意味し、例えば、メチル(methyl)、エチル(ethyl)、n−プロピル(n-propyl)、イソプロピル(isopropyl)、n−ブチル(n-butyl)、第2級ブチル(sec-butyl)、イソブチル(isobutyl,)、第3級ブチル(tert-butyl)、n−ペンチル(n-pentyl)、イソペンチル(i-pentyl)、n−ヘキシル(n-hexyl)、n−ヘプチル(n-heptyl)、n−オクチル(n-octyl)、n−ノニル(n-nonyl)、n−デシル(n-decyl)などを含む。
【0049】
用語「シクロアルキルアルキル(cycloalkylalkyl)」は、単環式、二環式または三環式の3〜12の炭素原子を有する飽和炭化水素環を意味し、例えば、シクロプロピル(cyclopropyl)、シクロブチル(cyclobutyl)、シクロペンチル(cyclopentyl)、シクロヘキシル(cyclohexyl)、シクロヘプチル(cycloheptyl)、シクロオクチル(cyclooctyl)、バイシクロ[2.2.2]オクチル(bicyclo[2.2.2]octyl)、バイシクロ[2.2.1]ヘプチル(bicyclo[2.2.1]heptyl)、スピロ[4.4]ノナン(spiro [4.4]nonane)、アダマンチル(adamantyl)等を含む。
【0050】
用語「アリル(aryl)」は、単独または「アリルアルキル(arylalkyl)」においてのような大きな部分の一部として用いられ、6〜10の炭素環式(carbocyclic)、芳香環(aromatic)、単環式(monocyclic)または多環式(polycyclic)環系のメンバーを意味する。例は、フェニル(phenyl)及びナフチル(naphthyl)を含む。用語「アリル(aryl)」は、非芳香族系炭素環式の環またはヘテロ環基に融合したフェニル環をも含む。用語「アリル(aryl)」は、用語「芳香族基(aromatic group)」、「アリル環(aryl ring)」、「芳香環(aromatic ring)」、「アリル基(aryl group)」及び「芳香族基(aromatic group)」と交換可能に用いてもよい。
【0051】
「ヘテロ(Hetero)」は、N、S及びOから選ばれる少なくとも1つのヘテロ原子での環系の少なくとも1つの炭素原子メンバーの置換を呼ぶ。ヘテロ環は、ヘテロ原子によって置換される1、2、3または4炭素原子メンバーを有してもよい。
【0052】
「ヘテロシクリル(Heterocyclyl)」は、O、N及びSから選ばれる1から4の環式ヘテロ原子を含む飽和または不飽和の非芳香族、単環式または多環式の3〜20原子、3〜12原子または3〜8原子の環系を呼ぶ。例示的なヘテロシクリルは、pyrrolidine、pyrrolidin-2-one、1 -methylpyrrolidin-2-one、piperidine, piperidin-2-one、2- pyridone、4-pyridone、piperazine、l-(2,2,2-trifluoroethyl)piperazine、piperazin-2-one、5,6-dihydropyrimidin-4-one、pyrimidin-4-one、tetrahydrofuran、tetrahydropyran、tetrahydrothiophene、tetrahydrothiopyran、isoxazolidine、1,3-dioxolane、1,3-dithiolane、1,3- dioxane、1,4-dioxane、1,3-dithiane、1,4-dithiane、oxazolidin-2-one、imidazolidin-2-one、imidazolidine-2,4-dione、tetrahydropyrimidin-2(lH)-one、morpholine、N-methylmorpholine、morpholin-3-one、l,3-oxazinan-2-one、thiomo[phi]holine、thiomo[phi]holine 1,1 -dioxide、tetrahydro-l,2,5-thiaoxazole 1,1 -dioxide、tetrahydro-2H-l,2-thiazine 1,1 -dioxide、hexahydro-l,2,6-thiadiazine 1,1 -dioxide、tetrahydro-l,2,5-thiadiazole 1,1 -dioxide及びisothiazolidine 1,1 -dioxideを含む。
【0053】
「ヘテロシクリル」は、ヘテロアリル基を含む。用語「ヘテロアリル(heteroaryl)」は、N、O及びSから独立して選ばれる1から4のヘテロ原子を含む一価のヘテロ芳香族単環式または多環式の環状ラジカルの5〜10のメンバーを意味する。用語「ヘテロアリル」は非芳香族炭素環またはヘテロ環基に融合した単環式のヘテロアリル環をも含む。ヘテロアリル基はfuryl、thienyl、thiophenyl、pyrrolyl、oxazolyl、thiazolyl、imidazolyl、pyrazolyl、isoxazolyl、isothiazolyl、oxadiazolyl、triazolyl、thiadiazolyl、pyridinyl、pyridinyl-N-oxide、pyridazinyl、pyrimidinyl、pyrazinyl、indolizinyl、indolyl、isoindolyl、benzo[b]furyl、benzo[b]thienyl、indazolyl、benzimidazolyl、benzthiazolyl、purinyl、4H-quinolizinyl、quinolinyl、isoquinolinyl、quinazolinyl、benzothienyl、benzofuranyl、2,3-dihydrobenzofuranyl、benzodioxolyl、benzimidazolyl、indazolyl、benzisoxazolyl、benzoxazolyl、benzothiazolyl、cinnolinyl、phthalzinyl、quinazolinyl、quinoxalinyl、1,8-naphthyridinyl、1,2,3 -triazolyl、1 ,2,4-triazolyl、1,3,4-oxadiazolyl、1,2,5- thiadiazolyl、1,2,5-thiadiazolyl-l-oxide、1,2,5-thiadiazolyl- 1,1 -dioxide、1,3,4-thiadiazolyl、1 ,2,4-triazinyl、1,3,5-triazinyl、tetrazolyl及びpteridinylを含む。用途「ヘテロアリル」及び「ヘテロアリル環」はここで交換可能に用いられる。
【0054】
Bは、水素、天然または天然でない核酸塩基、保護された核酸塩基、保護された天然または天然でない核酸塩基、ヘテロサイクルまたは保護されたヘテロサイクルである。例えば、核酸塩基は、アミン保護基と共に第一級アミン毎に付加的に機能化されることもでき、それらに限定されるものではないが、例えば、A(N-Bz)、A(N-Ac)、A(N-tBPac)、A(N-Pac)、C(N-Bz)、C(N-Ac)、C(N-tBPac)、C(N-Pac)、G(N-iBu)、G(N-Ac)、G(N-tBPac)、G(N-Pac)、IまたはUを含む。
【0055】
公知の固相合成に適した何れの固体支持体も本発明に用いることができる。適した固体支持体の例は、正誤された細孔ガラス、ポリスチレン、poly(dimethylacrylamide)のようなマイクロポーラスポリアミド、及びポリエチレンで被覆したポリスチレンを含む。また、ここで意図したものは、固体支持体に本発明の化合物を付着させるのに適したリンカーの利用である。リンカーは、公知である。
【0056】
アミン、水酸基及びチオールの保護基は公知である。アミン保護基の例は、Greene, et al., Protective Groups in Organic Synthesis (1991), John Wiley & Sons, Inc., pages 309-405を参照し、その教示はその全体において、ここに組み込まれる。好ましくは、アミンは、アミドまたはカルバメートとして保護される。水酸基保護基の例は、Id., pages 10-142を参照し、その教示はその全体において、ここに組み込まれる。好ましい水酸基保護基は、t-butyldimethylsilyl基である。チオール保護基の例は、Id., pages 277-308を参照し、その教示はその全体において、ここに組み込まれる。酸ラベル保護基は、BronstedまたはLewisの酸と基との接触により除去可能な保護基である。酸ラベル保護基は公知である。一般的な酸ラベル保護基の例は、置換されたまたは置換されていないトリチル基(Id., pages 60-62)、置換されたまたは置換されていないtetrahydropyranyl基(Id., pages 31-34)、置換されたまたは置換されていないtetrahydrofuranyl基(Id., pages 36-37)またはpixyl基(Id., page 65)を含む。好ましい酸ラベル保護基は、置換されたまたは置換されていないトリチル基、例えば、4,4'-dimethoxytrityl(以下「DMT」)である。トリチル基は、好ましくは、アルコキシ基のような電子供与置換基により置換される。ヌクレオシド塩基は、天然に生じた塩基、例えば、adenine、guanine、cytosine、thymine、及びuricil、及び置換された塩基、例えば、7-deazaguanine、7-deaza-8-azaguanine、5-propynylcytosine、5-propynyluricil、7-deazaadenine、7-deaza-8-azaadenine、7-deaza-6-oxopurine、6-oxopurine、3-deazaadenosine、2-oxo-5-methylpyrimidine、2-oxo-4-methylthio-5-methylpyrimidine、2-thiocarbonyl-4-oxo-5-methylpyrimidine、4-oxo-5-methylpyrimidine、2-amino-purine、5-fluorouricil、2,6-diaminopurine、8-aminopurine、4-triazolo-5-methylthymine、及び4-triazolo-5-methyluricilを含む。保護された核酸塩基は、塩基の反応性の官能基が保護されるヌクレオシド塩基である。同様に、保護されたヘテロサイクルは、ヘテロサイクルの活性な置換基が保護されるヘテロサイクルである。典型的には、ヌクレオシド塩基またはヘテロサイクルがアミドやカルバメートのようなアミン保護基で保護されたアミン基を有する。例えば、アデニンやシトシンのアミン基は、ベンゾイル保護基で保護され、グアニンのアミン基は、典型的にはイソブチル基、アセチル基またはt-butylphenoxyacetyl基により保護される。しかしながら、他の保護スキームを用いてもよい。例えば、速やかな脱保護のために、アデニンやグアニンのアミン基がphenoxyacetyl基で保護され、シトシンのアミン基がイソブチル基またはアセチル基で保護される。核酸塩基またはヘテロサイクル保護基の除去条件は、用いられた保護基に依存する。アミド保護基が用いられた場合、オリゴヌクレオチドを、濃塩化アンモニア溶液、n−メチルアミン溶液または水酸化アンモニウムにt−ブチルアミンの溶液などの塩基性溶液で処理することにより除去することができる
【0057】
本発明のプロセスの主要な特徴、以下で述べられる議論から実験データ及び図9〜18は以下の知見を含む。
I.粗製のRNAは、リバースRNA合成(5´−3´)と比較して、従来の方法(3´−5´方向)において多くの不純物(N−1)を有する。したがって、精製後のリバースのRNA合成により合成されたRNAはより純粋である。
II.上述の特徴は、RNAの3’末端に付着したコレステロールの合成に顕著に見られる(図11対図12)。したがって、リバースRNA合成により合成された3’末端でのコレステロールとRNAを精製するのはより簡単である(図12参照)。
III.M+1不純物は、リバースのRNA合成方法により合成されたRNAに基本的に存在しない。オリゴヌクレオチドカップリングステップやオリゴヌクレオチド鎖伸張のカップリング時間において、分子中で、ribonucleoside-3'-DMT-2'-tBDsilyl-5'-phosphoramidites、3'- DMTは5-ethylthiotetrazoleや同様の活性剤により切断されないことを前提とする。
IV.従来の方法(3´→5´方向)による一般的にアクセス出来ない3’末端での巨大分子を含むRNAは、リバースRNA合成(5´→3´)による合成は容易である。これらのRNAは、高純度で生成される。
V.3’−PEG RNA(21塩基)が合成され、精製後は基本的に100%純粋であった(図16、17及び18参照)。
【0058】
本発明のリバースRNAモノマーホスホラミダイトがリボヌクレオシドに3’−DMT基を保有し、2'-tBDsilyl(tBDSi)-5'-cyanoethylphosphoramidite(CED)(構造16)、3'-DMT-2'-tBDsilyl-5'-succinyl-Icaa CPG-n-protected nucleosides(構造17)または3'-DMT-2'-triisopropylsiloloxymethyl(TOM)-5'-CED phosphoramidite基(構造18)を保有する。
【化22】
【化23】
【化24】
【0059】
本発明は、開示された組成を調製するための方法をも教示する。イソプロピリデン(isopropyliden)保護ヌクレオシド20を与えるヌクレオシド19を最初の塩基が保護した。イソプロピリデン基除去が続くベンゾイル化は、5’−ベンゾイル化ヌクレオシド22を得る。ピリジン中でのTBDMSとの連続したシリル化反応は、2’−及び3’−TBDMS保護されたヌクレオシド(23及び24)がそれぞれ3:2の割合の混合物を提供する。カラムクロマトグラフィ後に、異性体は分離され、%収量で単離された。また、異性体23の反応は、3'-DMT-2'-TBDMS protected nucleoside 26を提供する。
【0060】
したがって、3’−水酸基の次の機能化の間、2'-tBdsilyl基の特異的な移動があることが考えられる。
【化25】
【0061】
3’−水酸基とDMT-(4,4-dimethoxytrityl)との機能化の間、特異的な移動が生じることは観察されなかった。さらに、3’−TBDMS保護異性体24も、ピリジン中の異性体23と塩化DMTのように、同様のトリチル化が関与し、しかしながら、ヌクレオシド25はその反応に観察さなかった。したがって、2’−TBDMS保護ヌクレオシド23とその異性体24のコンタミネーションの場合、望まない異性体25がトリチル化条件で形成されず、所望のヌクレオシド26が高純度で単離できる。3’−TBDMS保護ヌクレオシド24が所望の生成物の合成に利用することができ、スキーム1に概略が述べられた異性化プロセスのために23に変換することができる。
【0062】
CEDP及びDIPA tetrazolateを用いる亜リン酸化により続くメタノール中の水酸化ナトリウムとの5 '-benzoyl基の除去が最終的なリバースのホスホラミダイト16を与える。
【化26】
【0063】
リバースのホスホラミダイトを用いるオリゴヌクレオチドの合成は、5´→3´方向で行われた。
【0064】
以下に与えられた例は、本発明を更に説明し、これらは、例示的なものであって、本発明の範囲を限定するように解釈すべきではない。特に以下の例は、本発明の化合物を得るための合成方法を示す。本発明の化合物を調製するために便利な開始材料及びその中間物は市販されており、既知の合成方法と試薬を用いて市販の材料から調製することができる。全てのオリゴヌクレオチド配列が左側の5’末端から右側の3’末端へ記載される。3'-DMT-5'-CED phosphoramiditesのカップリング効率がステップ毎に99%を超えるカップリングを示し、高純度RNAを導く。大量のホモポリマーと20〜21塩基のオリゴヌクレオチドがこれらのモノマーホスホラミダイトを用いて合成された。典型的なデータは、図(8)に示される。
【0065】
我々のデータは、3´→5´方向での合成における標準的な3’−CEDホスホラミダイトと比較して、リバースRNAモノマー(5´→3´方向にたいする)を用いるオリゴ合成の間のカップリング効率における差異がないことを示した(図9及び10参照)。
【0066】
もう一つの実施形態において、本発明は、オリゴヌクレオチドの3’末端での修飾またはラベルとともにリボ核酸の合成方法を提供する。親油性、長鎖のリガンドまたは発色団の蛍光プローブ及び消光剤を要求する3’末端を修飾したRNAの合成は、対応するホスホラミダイトを用いて行うことができる。図11及び12に保存された我々のデータは、5´→3´方向の合成が従来の方法と比較して非常に明確な利点を有することを示す。
【0067】
また、HEGやPEG−2000のような固体支持体で可能な3’−修飾が5´→3´方向合成を用いて簡単に導入することができ、逆相HPLCにより精製できる。オリゴヌクレオチド SEQ ID No.4がRP HPLCにより精製され、95〜98%純度生成物を得た(図15参照)。
【実施例】
【0068】
(実施例1)
スキーム2に見られるようなN2-Isobutyryl-2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-guanosine-5'-cyanoethyl-N,N- diisopropyl-phosphoramidite(16d)
N2-Isobutyryl-2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-5'--benzoyl-guanosine(26d):
60mLのピリジン中に化合物23dの4g(7.0mmol)溶液のために、9.5g(28.0mmol)の塩化DMTが一部に室温で48時間添加された。反応混合物は、2mLの冷たいメタノールで急冷され、溶液の半分が減圧下で取り除かれ、20mLのクロロホルムで混合され、50mLの飽和重炭酸ナトリウムと50mLの塩水で洗浄された。有機層が分離され、無水Na2SO4上で乾燥させた。クロロホルム/ヘキサン/アセトン、5:2:3でのフラシュクロマトグラフィが1.7gの化合物26d(27.8%)を提供した。TLCシステム:クロロホルム/ヘキサン/アセトン、5:2:3、Rf=0.42、ESMS 896.1 [C48H55N5O9Si(M+Na)+が要求する896.1]。
【0069】
N2-Isobutyryl-2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-guanosine(27d):
196mLのピリジンと21mLのメタノール混合物中に化合物26dの14g(16.0mmol)溶液のために、16mLの2M塩化ナトリウム溶液(32.0mmol)が25分間で0〜5℃で攪拌しながら滴下して添加された。反応液は、15mLの2M塩酸で中和した。溶媒は減圧下で除去され、残りは、25mLのクロロホルムの2つの部分で抽出された。有機層は合されて、50mLの塩水で洗浄され、無水Na2SO4上で乾燥させた。クロロホルム/ヘキサン/アセトン、5:2:3でフラシュクロマトグラフィが10.4gの化合物27d(84.3%)を提供した。1H NMR(CDCl3/D2O)δ -0.54 (s, 3H), 0.01 (s, 3H), 088 (s, 9H), 1.21 (d, 3H, J=7.0 Hz), 1.23 (d, 3H, J=7.0), 2.66 (qq, IH, J=7.0), 2.89 (d, IH, J=12 Hz), 3.28 (s, IH), 3.37 (dd, IH, J5a,5b=15 Hz, J5>4=2.5Hz) 3.80 (s, 6H), 4.24 (d, IH, J=5 Hz), 4.83 (dd, IH, J2>i=8 Hz, J2,3=5 Hz), 5.97 (d, IH, J=8 Hz), 6.84 (dd, 4H, J=9 Hz, J=2 Hz), 7.23 (t, IH, J=7.5 Hz), 7.30 (t, 2H, J=7 Hz), 7.45 (m, 4H), 7.59 (d, 2H, J=7.5 Hz), 7.77 (s, IH). ESMS 792.8 [C41H51N5O8Si(M+Na)+が要求する792.9]。
【0070】
N2-Isobutyryl-2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-guanosine-5'-cyanoethyl-N,N'-diisopropyl-phosphoramidite(16d):
104mLのアセトニトリル中に、10.4g(13.5mmol)の化合物27、3.4g(26.12mmol)のethylthiotetrazole、4.7mL(27mmol)のDIPEA及び1.08mL(13.5mmol)のN-methylimidazoleの溶液のために、8.4mL(26.12mmol)の2-cyanoethyl-N,N,N,N-tetraisopropylphosphaneを室温でAr下で攪拌しながら滴下して添加した。3時間後、反応混合物は100mLの酢酸エチルで希釈し、200mLの飽和重炭酸ナトリウム及び200mLの塩水で洗浄した。有機物層は分離され、無水Na2SO4上で乾燥させた。クロロホルム/ヘキサン/トリエチルアミン、7:2:1でのフラシュクロマトグラフィが12g(92.1%)の化合物16dを提供した。31P NMR(CDCl3)δ149.05 and 149.73. ESMS 993.3 [C50H68N7O9PSi (M+Na)+が要求する993.2]。
【0071】
(実施例2)N4-Acetyl-2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-cytidine-5'-cyanoethyl-N,N-diisopropyl-phosphoramidite(16c)の合成
N4-Acetyl-2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-cytidine(27c):
54mLのピリジンと6mLのメタノール混合物中の5g(6.2mmol)の化合物26cの溶液のために、6.2mLの2M水酸化ナトリウム水溶液(12.4mmol)が25分間で0〜5℃で攪拌しながら滴下して添加された。反応液は、6mLの2M塩酸で中和した。溶媒は減圧下で除去され、残りは、15mLのクロロホルムの2つの部分で抽出された。有機層は合されて、50mLの塩水で洗浄され、無水Na2SO4上で乾燥させた。クロロホルム/ヘキサン/アセトン、5:2:3でフラシュクロマトグラフィが4gの化合物27c(91.9%)を提供した。1H NMR(CDCl3/D2O)δ 0.07 (s, 3H), 0.16 (s, 3H), 0.97 (s, 9H), 2.24 (s, 3H), 3.16 (br.d, IH, J5a,5b=12 Hz), 3.55 (br.d, IH, J5a,5b=12 Hz) 3.79 (s, 6H), 4.08 (t, IH, J=4.5 Hz), 4.44 (br.s., IH), 4.78 (br.s., IH), 5.61 (d, IH, J= 4.1), 6.80 (dd, 4H, J=7 Hz, J=3 Hz), 7.22 (t, IH, J=7.5 Hz), 7.27 (t, 2H, J=7 Hz), 7.38 (m, 4H), 7.52 (d, 2H, J=7.3 Hz), 8.08 (br.s, IH). ESMS 724.8 [C38H47N3O8Si (M+Na)+が要求する724.3]。
【0072】
N4-Acety-2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-cytidine-5'-cyanoethyl-iVjiV-diisopropyl-phosphoramidite(16c):
N2-Isobutyryl-2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-guanosine-5'-cyanoethyl-N,N'-diisopropyl-phosphoramidite(16d)と同じように調製された。収率は62.6%である。31P NMR(CDCl3)δ149.1 and 149.5. ESMS 925.0 [C47H64N5O9PSi (M+Na)+が要求する924.4]。
【0073】
(実施例3)
2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-Uridine-5'-cyanoethyl-N,N-diisopropyl-phosphoramidite(16k)
2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-Uridine(27k):
450mLのピリジンと45mLのメタノール混合物中の30g(39.3mmol)溶液のために、40mLの2M水酸化ナトリウム水溶液(80.0mmol)が25分間で0〜5℃で攪拌しながら滴下して添加された。反応液は、40mLの2M塩酸で中和した。溶媒は減圧下で除去され、残りは、50mLのクロロホルムの2つの部分で抽出された。有機層は合されて、50mLの塩水で洗浄され、無水Na2SO4上で乾燥させた。クロロホルム/ヘキサン/アセトン、6.5:2:1.5でフラシュクロマトグラフィが24gの化合物9k(92.5%)を提供した。1H NMR(CDCl3)δ 0.06 (s, 3H), 0.14 (s, 3H), 0.97 (s, 9H), 2.12 (br.d, IH, J=4 Hz), 3.16 (br.dd, IH, J5a,5b=12.7 Hz, J5a4=7.6 Hz), 3.55 (br.d, IH, J5a>5b=12.7 Hz J5b4=4.3 Hz) 3.65- 3-64 (m, IH) 3.79 (s, 6H), 4.07 (t, IH, J=4.3 Hz), 4.28 (t, IH, J=4.3 Hz), 5.66 (d, IH, J=4.9 Hz), 5.69 (d, IH, J= 8.1 Hz), 6.82 (dd, 4H, J=7 Hz, J=3 Hz), 7.22 (t, IH, J=7.5 Hz), 7.28 (t, 2H, J=7 Hz), 7.38 (d, 4H, J=8.9 Hz), 7.54 (d, 2H, J=8.8 Hz), 7.68 (d, IH, J=8.2), 8.74 (br.s, IH). ESMS [C36H44N2O8Si (M+Na)+が要求する683.3].
【0074】
2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-Uridine-5'-cyanoethyl-N,N-diisopropyl-phosphoramidite(16k):
190mLのTHF中の24.0g(36.4mmol)化合物27k、24mL(182mmol)のcollidine、2.88mLのN-methylimidazole溶液のために、16.22mL(72.8mmol)の2-cyanoethyl-N,N, diisopropylphosphonamidic chlorideを室温で、Ar下で攪拌しながら滴下して添加した。1.25時間後、反応混合物は100mLの酢酸エチルで希釈し、200mLの飽和重炭酸ナトリウム及び200mLの塩水で洗浄した。有機物層は分離され、20gの無水Na2SO4上で乾燥させた。酢酸エチル/ヘキサン/トリエチルアミン、5:4:1でのフラシュクロマトグラフィが18g(80.0%)の化合物16kを提供した。31P NMR(CDCl3)δ148.9 and 149.6. ESMS 884.1 [C45H61N4O9PSi (M+Na)+が要求する884.0]。
【0075】
(実施例4)
N4-Benzoyl-2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-adenosine-5'-cyanoethyl-N,N-diisopropyl-phosphoramidite(16a)
N4-Benzoyl-2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-adenosine(27a):
189mLのピリジンと21mLのメタノール混合物中の14g(15.7mmol)の化合物26aの溶液のために、15.7mLの2M水酸化ナトリウム水溶液(31.4mmol)が25分間で0〜5℃で攪拌しながら滴下して添加された。反応液は、12mLの2M塩酸で中和した。溶媒は減圧下で除去され、残りは、15mLのクロロホルムの2つの部分で抽出された。有機層は合されて、50mLの塩水で洗浄され、無水Na2SO4上で乾燥させた。クロロホルム/ヘキサン/アセトン、6.5:2:1.5でフラシュクロマトグラフィが11.0gの化合物27a(88.9%)を提供した。収量は%である。1H NMR(CDCl3/H2O)δ -0.75 (s, 3H), -0.01 (s, 3H), 0.86 (s, 9H), 3.03 (t, IH, J5a,5b=12.8 Hz), 3.29 (s, IH), 3.47 (br.d, IH, J5a,5b=12.8 Hz) 3.80 (s, 6H), 4.35 (d, IH, J=4.9 Hz), 5.17 (dd, IH, J=8 Hz, J=5 Hz), 5.93 (dd, IH, J= 12 Hz, J=2 Hz), 6.15 (d, IH, J=8 Hz), 6.85 (dd, 4H, J=7 Hz, J=3 Hz), 7.23 (t, IH, J=7.5 Hz), 7.30 (t, 2H, J=7 Hz), 7.48 (m, 4H), 7.52 (t, 2H, J=7.3 Hz), 7.62 (d, 3H, J=7.5 Hz), 8.03 (d, 2H, J=7.5 Hz), 8.14 (s, IH), 8.77 (s, IH), 9.07 (s, IH). ESMS [C44H49N5O7Si (M+Na)+が要求する787.3]。
【0076】
N4-Benzoyl-2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-adenosine-5'-cyanoethyl-N,N-diisopropyl-phosphoramidite(16a):
88mLの蒸留したTHF中の11.0g(12.0mmol)の化合物27a、9.2mL(60.0mmol)のcollidine、1.1mLのN-methylimidazole溶液のために、6.23mL(24.0mmol)の2-cyanoethyl-N,N diisopropylphosphonamidic chlorideを室温で、Ar下で攪拌しながら滴下して添加した。1.25時間後、反応混合物は50mLの酢酸エチルで希釈し、100mLの飽和重炭酸ナトリウム及び100mLの塩水で洗浄した。有機物層は分離され、10gの無水Na2SO4上で乾燥させた。酢酸エチル/ヘキサン/トリエチルアミン、5:4:1でのフラシュクロマトグラフィが9.0g(77.7%)の化合物16aを提供した。31P NMR(CDCl3)δ143.97 and 144.14. ESMS 987.2 [C53H66N7O8PSi (M+Na)+が要求する987.45]。
【0077】
3'-O-DMT-2'-O-TBDMS nucleosides 27a、27c、27d、27k、16a、16c、16d、16k及び5'-O-DMT-2'-O-TBDMS nucleosides 28〜31
【化27】
【表1】
【化28】
【表2】
【化29】
【表3】
【化30】
【表4】
【0078】
(実施例5)
2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-uridine-5'-succinyl-CPGの合成
2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-Uridine-5'-succinate:
20mLのピリジン中の2.0g(3.03mmol)の化合物27k及び0.11g(0.91mmol)の溶液のために、37℃で攪拌しながら0.9g(9.1mmol)無水コハク酸が添加された。12時間後、反応混合物は30mLのクロロホルムで希釈し、50mLの塩水で洗浄した。有機物層は分離され、無水Na2SO4上で乾燥させた。クロロホルム/ヘキサン/アセトン/ピリジン/メタノール、5:3:2:0.01:0.05でのフラシュクロマトグラフィが1.8g(75.9%)の2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-uridine-5'-succinateを提供した。1H NMR(CDCl3/H2O)δ 0.05 (s, 3H), 0.07 (s, 3H), 0.96 (s, 9H), 2.21 (dt, IH, J=17 Hz, J=6 Hz), 2.40-2.46 (m, IH), 2.51 (dt, IH, J=17 Hz, J=6 Hz), 2.60-2.66 (m, IH), 3.42 (t, IH, J=3.3 Hz), 3.77 (s, 6H), 3.95-3.98 (m, 2 H), 4.11 (br.d, IH, J=12.8 Hz), 4.16 (m, IH), 5.72 (d, IH, J=2.8 Hz), 5.74 (d, IH, J= 8.1 Hz), 6.79 (dd, 4H, J=9 Hz, J=I.9 Hz), 7.21 (t, IH, J=7 Hz), 7.25 (t, 2H, J=7 Hz), 7.38 (d, 4H, J=8.9 Hz), 7.48 (d, 2H, J=7.2 Hz), 7.61 (d, IH, J=8.2 Hz), 7.72 (t, IH, J=5.9 Hz), 8.61 (br.d, IH, J=4.4 Hz). ESMS 784.2 [C40H48N2O11Si (M+Na)+が要求する783.9]。
【0079】
2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-uridine-5'-succinyl-CPG:
60mLのDMF中の18gのamino-lcca-CPG及び3.6mLのtriethylamineの懸濁液のために、4mLのDMF中に1.8g(2.3mmol)のO-TBDMS-3'-O-DMT-uridine-5'-succinate、0.408g(3.55mmol)のN-hydroxysuccinimide及び0.586g(2.76mmol)のDCCの溶液を添加した。反応混合物は37℃に加温された。16時間後、CPGが濾過され、3×20mLの部分のアセトニトリルで洗浄し、ピリジン/N-methylimidazole混合物中の無水酢酸で覆われ、3×20mLの部分のアセトニトリルで洗浄した。固体支持体は減圧下で乾燥され、ヌクレオシドのロードはDMT除去工程により測定され、44.2μmol/gのロードで18gの最終生成物を得た。
【0080】
オリゴヌクレオチド合成:
続くオリゴヌクレオチド(表5)が1μmolスケールで3´→5´方向の標準RNAホスホラミダイト試薬を用いて合成された。合成は、標準RNA 1μmolを用いてExpedite 8900合成装置で実施された。
【0081】
合成に続き、制御された細孔ガラス(CPG)固体支持体が2mL微量遠心管に移された。オリゴヌクレオチドはCPGから分けられ、1mLの40%メチルアミン水溶液に65℃で30分間インキュベートすることにより、脱保護し、上清を保存し、乾燥させた。t-butyl-dimethylsilyl保護基は、室温で超音波洗浄器中、2時間、50μlの新しい無水triethylammonium-trihydrogen fluorideで処理することにより、RNA残基から除去された。オリゴヌクレオチドは1.5mLのn−ブタノールにより沈殿され;サンプルは、―70℃で1時間冷やされ、10、000gで10分間遠心した。上清はデカンテーションし、ペレットは、n−ブタノールで1回以上洗浄した。オリゴヌクレオチドは、0.1Mのtriethyl-ammonium acetate(TEAA) pH7.2にアセトニトリルのリニアグラジェントを用いて、逆相HPLCにより精製された。サンプル全体は、Hamilton PRP-1カラム(1.0cm×25cm)にロードし、5%から50%までの40分間でアセトニトリルのグラジェントにより溶出した。サンプルは260nmでモニタし、所望のオリゴヌクレオチド種に対応するピークが集められ、保存され、凍結乾燥された。
【0082】
オリゴヌクレオチドサンプルは、200μlの蒸留水に溶解され、1mlのLiClO4を添加することにより、沈殿させ、続けて10,000gで10分間遠心した。上清はデカンテーションされ、ペレットは10%のアセトン水溶液で洗浄した。
【0083】
標準のdT及びオリゴヌクレオチドの合成に適した固体支持体に対応するコレステロールが用いられた。
【表5】
【0084】
以下のオリゴヌクレオチド(表6)は、5´→3´方向のリバースホスホラミダイト試薬を1μmolスケールで用いて合成された。標準のプロセスと同じ合成サイクルと補助的な試薬がリバース合成のために用いられた。リバースrC-lcaa-CPGが全てのオリゴヌクレオチド合成に用いられた。オリゴヌクレオチドSEQ ID No.2〜4の3’−修飾がコレステロール、PEG−2000またはHEGホスホラミダイトをそれぞれ用いることにより導入された。
【表6】
【0085】
粗製のオリゴヌクレオチドがCE及びESIマススペクトルにより分析された。
【0086】
おびただしい数の応用がオリゴヌクレオチドの3’末端での容易な付着のために可能である。いくつの例を、図7に概略を説明する:
1.コレステロール、C−18等の長鎖脂肪族化合物、トリエチレングリコール、ヘキサエチレングリコールのようなRNAの3’末端での大きな分子の付着用。
これらのアミダイトとの直接カップリングが容易に達成される。
2.RNA分子の3’末端でのPEG2000アミダイト及びPEG4000アミダイトのようなポリエチレングリコールの付着。
3.3’−チオール修飾の簡単な付着用。容易に用いられるアミダイト、viz、C−3ジスルフィド、C−6ジスルフィドからの3’−ジスルフィド。
4.この目的のためにビオチンCPGを防ぎ、1ステップのビオチンアミダイトを介した3’−ビオチン付着。
5.siRNAのセンス鎖の3’末端の修飾。アンチセンスsiRNA鎖が標的認識を導くように、siRNAのセンス鎖(3’末端)の突出部が標的のmRNA複合体に影響することが予想される。siRNAの運搬の改善のための便利な修飾が容易に設計可能である。
【表7】
【0087】
我々は、以下の記載に様々な革新、利点及び可能性、及び本発明の詳細ないくつかのプロセスを要約する。このリストは、便利で例示的な要約として扱われることを意味し、完全ではなく、網羅的ではなく、限定するものではない。
【0088】
一般式1の誘導体化されたヌクレオシドとホスホラミダイト:
【化31】
ここで、
Yは酸素または硫黄であり;
Wは酸素、窒素、硫黄及びフッ素であり;
R4はTBDMS、トリイソプロピニルシリルオキシメチレンFmoc、アルキル、アリル及びアセチルのようなシリルエーテルであり;;Wが硫黄の時、R4はベンゾイル、アセチルまたはジスルフィドであり;
ZはDMT、MMT及びTMT保護基であり;
R1及びR2はアルキルまたはアリル基から独立して選択され;
R3はシアノエチル、アルキルまたはアリル基である。
【0089】
一般式2の固体支持体に付着した誘導体化されたヌクレオシド:
【化32】
ここで、
Mは水素ラジカル、Y−COであり;
Yは2〜20の長さの原子の鎖であり、基本的に炭化水素鎖からなり、酸素、窒素及び硫黄からなる群から独立して選択された追加的に1つ以上のヘテロ原子により置換され、CPG、ポリスチレンまたはオリゴヌクレオチド合成に適した他のいずれかの固体支持体のような、固体支持体への付着に安定なリンカーであり;
Wは酸素、窒素、硫黄またはフッ素であり;
RはTBDMSのようなシリルエーテル、トリイソプロピルシリルオキシメチレン、Fmoc、アルキル(alkyl)、アリルまたはアセチルであり、Wが硫黄の時、Rはベンゾイル、アセチルまたはジスルフィドであり;
ZはDMT、MMT、TMT保護基である。
【0090】
5’から3’方向のオリゴヌクレオチド結合形成を介したリバースの方法が合成RNAオリゴマーにおける式10に示される。RNAは、天然または修飾された核酸塩基、gapmer、ホスホジエステル、ホスホチアネート、phosphoselenatesからなる。合成は、自動、半自動のDNA/RNAまたは他の合成器または手動で行うことができる。合成は、マイクログラムからキログラムスケールの様々なスケールで行うことができる。
【化33】
【0091】
対応するホスホラミダイトを用いるRNA分子の3’末端への修飾の付着方法(式11)、
ここで、Lはビオチンまたはコレステロール、または蛍光プローブ、消光染料、ポリエチレングリコール、及びペプチドからなる群から選ばれるような修飾
【化34】
【0092】
自動化したリバース方向(5´→3´)RNA合成を用いる高純度RNAの合成は、高純度RNAをもたらす。
【0093】
コレステロール、hexaethyloxyglycols(HEG)及びPolyethylene glycols(PEG)のような巨大分子とのRNAの3’−複合体。
【0094】
M+1オリゴヌクレオチドのない、リバース方向(5´→3´)での自動化したRNA合成の応用。
【0095】
上述のこの方法により取り込まれる修飾されたヌクレオシドは、5- Fluoro-U、5-Fluoro dU、5-fluoro-dC、5-Fluro-rC、pseudouridine、5-methyl-dU、5-methyl-rU、5-methyl-dC、5-methyl-rC、5- bromo-dU、5-bromo-rU、5-bromo-dC、5-bromo-rC、5-iodo-dU、5-iodo-rU、5-vinyl-dU、5-vinyl-rU、5-vinyl thymidine、N-3 methyldeoxy uridine、N-3 methyl-ribouridine、N-3 methyl thymidine、4-thio uridine、4-thio-2'-deoxyuridine、2,6-diaminopurine deoxy riboside、N-3 methyl ribothymidine、2、6-diaminopurine riboside、8-bromo 2'- deoxy adenosine、8-bromo-r-adenosine、8-oxo-deoxy adenosine、8-oxo- riboadenosine、8-oxo-2'-deoxy- adenosine、8-oxo-riboadenosine、8-oxo-deoxy inosine、8-oxo-ribo inosine、8-bromo-deoxy inosine、8-bromo-ribo- inosine、N-I methyl-riboadenosine、N-I methyl-2'- deoxy adenosine、N-I methyl 2'-deoxy inosine、N-I methyl riboadenosine、N-I methyldeoxy guanosine、N-I -methyl- riboguanosine、etheno adenosine、etheno 2'-deoxy adenosine、purine 2'-deoxy riboside、purine-ribonucleoside、2-aminopurine-2'-deoxyriboside、2-aminopurine-ribonucleosideに限定されるものではないが、1つ以上のプリンまたはピリミジン修飾からなる。
【0096】
この方法により合成されたRNAの内部位置のラベルがFluoroscein-C-5 dT、Dabcyl-C-5 thymidine、internal carboxyl group 5-dU-methylacrylate、biotin dT (biotin wattached via spacer to C-5 of dU)、amino-dT (terminal amino attached via C-6 spacer to C-5 dU) に限定されるものではないが、発色団と達成される。
【0097】
修飾されたヌクレオシドの糖修飾は、本発明の方法により合成されたRNAまたはDNA配列の1つ以上の位置に、A、C、G、Uのような2'-deoxy-2'-fluoro ribonucleosides (2'-F-ANAs)、Inosine及び2'-Fluoroを含む修飾されたヌクレオシドからなる。
【0098】
修飾されたヌクレオシドの糖修飾は、本発明の方法により合成されたRNAまたはDNA配列の1つ以上の位置に、A、C、G、Uのような2'-deoxy-2'-methoxy ribonucleosides (2'-OMe-)、Inosine及び2'-methoxyを含む修飾されたヌクレオシドからなる。
【0099】
修飾されたヌクレオシドの糖修飾は、本発明の方法により合成されたRNAまたはDNA配列の1つ以上の位置に、A、C、G、Uのような2'-deoxy-2'-amino ribonucleosides (2'-NH2)、Inosine及び2'-aminoを含む修飾されたヌクレオシドからなる。
【0100】
修飾されたヌクレオシドの糖修飾は、本発明の方法により合成されたRNAまたはDNA配列の1つ以上の位置に、A、C、G、Uのような2'-deoxy-2'-terminal amino ribonucleosides (2'-terminal NH2)、Inosine及び2'-terminal aminoを含む修飾されたヌクレオシドからなる。
【0101】
修飾されたヌクレオシドの糖修飾は、本発明の方法により合成されたRNAまたはDNA配列の1つ以上の位置に、A、C、G、Uのような2'-deoxy-2'-methoxy ethoxy ribonucleosides (2'-MOE)、Inosine及び2'-MOEを含む修飾されたヌクレオシドからなる。
【0102】
修飾されたヌクレオシドの糖修飾は、本発明の方法により合成されたRNAまたはDNA配列の1つ以上の位置に、A、C、G、Uのような2'-deoxy-2'-ethoxy, propargyl、butyne ribonucleosides (2'-OEt、O-Propargyl、2'-O-Butyne)のような2'-O-alkyl基、Inosine及び2'- 2'-OEt、O-Propargyl、2'-O-Butyneを含む修飾されたヌクレオシドからなる。
【0103】
修飾されたヌクレオシドの糖修飾は、本発明の方法により合成されたRNAまたはDNA配列の1つ以上の位置に、A、C、G、Uのような2'-deoxy-2'-fluoro arabino nucleosides (2'-F-ANAs)、Inosine及び2'-F-ANAsを含む修飾されたヌクレオシドからなる。
【0104】
修飾されたヌクレオシドの糖修飾は、本発明の方法により合成されたRNAまたはDNA配列の1つ以上の位置に、A、C、G、Uのような2'-deoxy-2'-fluoro 4'-thioarabino nucleosides (4'-S-FANAs)、Inosine及び4'-S-FANAsを含む修飾されたヌクレオシドからなる。
【0105】
RNAは、配列の3’末端でのまたは配列の5’末端での、配列内での1つ以上の2’−5’−架橋で行われる。
【0106】
3’末端を有するRNAは、dT、dC、dG、thymidineのようなデオキシヌクレオシド、それらの3’官能基を介して付着したリバースを含む本発明の方法により合成してもよい。
【0107】
3’末端を有するRNAは、rT、rC、rG、rUのようなリボヌクレオシド、それらの2’または3’−水産基を介して付着したリバースを含む本発明の方法により合成してもよい。
【0108】
リバースRNA合成は、2'-triisopropylsilyloxy methyl(TOM)保護基を含むことで達成してもよい。
【0109】
リバースRNA合成は、2'-1-butyldithiomethyl(DTM)保護基を含むことで達成してもよい。
【0110】
リバースRNA合成は、2'-deoxy-2'-fluoro-beta-D-arabinonucleic acid(FANA)を含む修飾した塩基を含むことで達成してもよい。
【0111】
リバースRNA合成は、4'-thio-2'-deoxy-2'-fluoro-beta-D-arabinonucleic acid (4'-Thio-FANA)を含む修飾した塩基を含むことで達成してもよい。
【0112】
リバースRNA合成は、2'-Omethyl修飾を用いる修飾した糖を用いることで達成してもよい。
【0113】
リバースRNA合成は、Bicyclic locked nucleic acids (LNA's)を用いることで達成してもよい。
【0114】
リバースRNA合成はaltritol sugar modified oligonucleotides (ANA)を含む修飾した糖を用いることで達成してもよい。
【0115】
リバースRNA合成は、疎水部分のアミダイト機能または末端のアミノ基を有するリバース合成したオリゴヌクレオチドの3’末端のアミノリンカーを介したRNAの3’末端で親油性または疎水性基の複合体のステップを含んでもよい。後者の合成は、オリゴヌクレオチドの3’末端でのアミノと、親油性部分のカルボキシリック機能との間のカップリングステップに関する。親油性部分は、triethylene glycol、hexaethylene glycol、polyethylene glycols、様々な脂質等の様々なグリコールからなる。
【0116】
リバースRNA合成は、そのような遊離ペプチドと、リバース合成RNAの3’末端カルボキシリック機能を利用するような細胞貫通ペプチド(CPP)または膜貫通ペプチド(MPP)のようなペプチドの複合体のステップを含む。適当なカルボキシル機能を有するCPP及びMPPは、リバース合成RNAの3’末端の遊離の末端アミノ機能にカップリングする。
【0117】
リバースRNA合成は、配列の3’末端または配列の5’末端に配列内の2’−5’−架橋したDNA単位または2’−5’−RNA単位を含む。
【0118】
当業者はここで述べられた本発明の実施形態の多くの均等物を認識し、日々の経験を用いて確信することができる。そのような均等物は、以下の請求項により包含されることを意図する。従属項で述べられた実施形態の如何なる組合せも本発明の範囲に包含される。
【技術分野】
【0001】
【0002】
本発明は新規のホスホラミダイトRNAモノマーの合成、及びリバースの5´→3´方向でのRNAオリゴヌクレオチド合成の新規な方法に適した対応する固体支持体に関する。この取り組みは、高純度で治療用グレードのRNAオリゴヌクレオチドを生産するための、3’末端での様々な修飾のきれい且つ効果的な導入を可能にする非常にきれいなオリゴヌクレオチド合成を導く。
【背景技術】
【0003】
5´→3´方向での定義された配列RNA合成は、現在ではよく確立され、非常に多様な治療用グレードのRNAアプタマー、tRNA、siRNA及び生物学的に活性なRNA分子の合成と開発に近年用いられている。この取り組みは、リボヌクレオシドと、適したN保護基:一般的に5’の保護基、最もよく知られているジメトキシトリフェニル(dimethoxytriphenyl)、すなわち、DMT基であり;2’の保護基、最もよく知られている以外はt−ブチルジメチルシリルエーテル(t-Butyldimethylsilyl ether)であり;及び3’ホスホラミダイト、最もよく知られているものはシアノエチルジイソプロピルである(成分1)。そして、この要素は、固体支持体(成分2)に付着したリボヌクレオシドの適したN保護基、2’または3’のコハク酸塩のあるヌクレオシドとカップリングする。成分1と5'-OH-n-protected -2',3'-protected-nucleoside(成分3)とのカップリングは、ダイマーやオリゴリボヌクレオチドを導く活性剤の存在下で液相においても達成され、酸化(5´→3´方向の合成)が続き、3'-5'ヌクレオチド間の架橋を有する保護されたジヌクレオチドも導く(Ogilvie, K.K., Can. J. Chem., 58, 2686, 1980)(スキーム1)。
【0004】
しかしながら、リバース方向(5´-3´方向)でのRNAの合成は、我々が知る限りにおいて達成されていない。
【0005】
成分1の2’−シリルエーテル(2'-silyl ethers)が広く開発され、それらが著しい安定性を有することが知られている。シリルエーテルの加溶媒分解が広く研究され、大きなアルキルシリルエーテル(alkyl silyl ethers)が高度な安定性を有することが知られている(Bazani, B and Chvalowski, V Chemistry of Organosilicon compounds, Vol. 1, Academic Press, New York, 196)。幅広い研究がオリゴヌクレオチドの合成のための2’の水酸基保護基として、Ogilvieと共同研究者によって、その後行われた(Ogilvie, K.K., Sadana, K.L, Thompson, E.A., Quilliam, M.A., and Westmore, J.B Tetrahedron Letters, 15, 2861-2864, 1974; Ogilvie, K.K., Beaucage, S.L, Entwistle, D. W., Thompson, E. A., Quilliam, M. A., and Westmore, J.B. J. Carbohydrate Nucleosides Nucleotides, 3, 197-227, 1976 ; Ogilvie, K.K. Proceedings of the 5th International Round Table on Nucleosides, Nucleotides and Their Biological Applications, Rideout, J.L., Henry , D. W., and Beacham L. M., Ill, eds., Academic, London, pp. 209-256,1983)。
【0006】
これらの研究は、液相と固相の両方のオリゴヌクレオチド合成に従う方法の継続した開発と、tRNAの大きさと性状のRNA分子の最初の化学合成をその後導いた(Usman, N., Ogilvie, K.K., Jiang, M.-Y.,and Cedergren, RJ. J. Am. Chem. Soc. 109, 7845-7854, 1987; Ogilvie, K.K., Usman, N., Nicoghosian, K, and Cedergren, RJ. Proc. Natl. Acad. ScL USA, 85, 5764-5768, 1988 ; Bratty, J., Wu, T., Nicoghosian, K., Ogilvie, K.K., Perrault, J.-P., Keith, G. and Cedergren, R., FEBS Lett. 269, 60-64, 1990)。その文献は、それに続く優れた発表において広くレビューされた(Gait, MJ., Pritchard, C. and Slim, G., Oligonucleotides and Their Analogs: A Practical Approach (Gait, MJ., ed.), Oxford University Press Oxford, England, pp 25-48, 1991)。RNA合成に最近利用されている他の保護基は:bis ( 2- acetoxyethyl-oxy) methyl ( ACE), Scaringe, S. A., Wincott, F.E., Caruthers, M.H., J. Am. Chem. Soc, 120: 11820-11821, 1998;triisopropylsilyloxy methyl (TOM), Pitsch, S., Weiss, P. A., Jenny, L., Stutz, A., Wu, X., HeIv. Chim. Acta. 84, 3773-3795, 2001及びt- butyldithiomethyl (DTM) (スキーム1), Semenyuk, A., Foldesi, A., Johansson, T., Estmer-Nilsson , C, Blomgren, P., Brannvall, M., Kirsebom, L.A., Kwiatkowski, M., J.Am. Chem. Soc, 128: 12356-12357, 2006が発表された。しかしながら、これらのプロセスのどれもリバース方向(5´→3´方向)でのRNA合成を実施しにくく、一方、それらはリバース方向への達成可能なRNA分子の3’末端での多くのリガンドや発色団の便利で効果的な導入の機能を欠いている。
【0007】
化学的に修飾されたRNAは、アラビノース、2'-deoxy-2'-fluoro-beta-D-arabinonucleic acid(FANA; 構造2)及び2'-deoxy-4'-thio-2'-fluoro-beta-D-arabinonucleic acid(4'-Thio-FANA; 構造3)をsiRNA活性剤の配列に修飾して合成された(Dowler, T., Bergeron, D., Tedeschi, Anna-Lisa, Paquet, L., Ferrari, N., Damha, M. J., Nucl. Acids Res., 34, 1669-1675, 2006)。いくつかの新しい2’保護基の中で、開発された成分、2'-protecting 2-cyanoethoxymethyl(CEM)(構造4)は非常に長いRNAを生成するために示され、しかしながら、従来の、すなわち、3´→5´方向のRNA合成を実施するものでもある。さらに、これらのプロセスで生産されたRNAの品質は疑問が残る。
【化1】
【化2】
【化3】
【化4】
【0008】
T7 RNAポリメラーゼによるin vitroでの転写によってのように、合成の大きさの非効率と制限を回避するので、RNAの化学合成は好ましい(Helm, M., Brule, H., Giege, R., Florence, C, RNA, 5:618-621, 1999)。RNAの化学合成は、RNAの構造と機能の研究に好ましく、官能基の部位特異的な導入のような多くの便利な修飾が選択的に達成されうる(viz., disulphide cross linking as a probe of RNA tertiary structures, Maglott, E. J., Glide, G.D., Nucl. Acids Res., 26: 1301-1308, 1999)。
【0009】
長いRNAの合成はtRNAのような生物学的に活性な分子にとって非常に重要であり、そのよな合成が達成された(Persson, T., Kutzke, U., Busch, S., Held, R., Harmann, R.K., Bioorgan. Med. Chem., 9:51-56, 2001; Oglvie, K.K., Usman, N., Nicoghosian, K., Cedrgren, R. J., Proc. Natl. Acad. Sci., USA, 85:5764-5768, 1988;Bratty, J., Wu, T., Nicoghosian, K., Ogilvie, K.K., Perreault, J. -P., Keith, G., Cedergren, R. J., F.E.B.S. Lett., 269:60-64 , 1990;Gasparutto, D., Livache, T., Bazin, H., Duplaa, A.M., Guy, A., Khorlin, A., Molko, D., Roget, A., Teoule, R., Nucl. Acids. Res., 20:5159-5166, 1992;Goodwin, J.T., Stanick, W. A., Glick, G.D., J.Org. Chem., 59:7941- 7943, 1994)。この段落で述べられた技術のいずれも、リバース方向(5´→3´方向)のRNAの合成を意図するものではなく、一方、3’末端での選択的な導入に要求される数多くの基の実用的で便利な導入が手に入りにくいままである。
【0010】
本発明は、我々のリバースRNAアミダイドでの、自動オリゴ合成における工程あたりのより高いカップリング効率を観測し、より高い純度の達成と、非常に長いオリゴの生成の卓越した能力を生じる。それらはまた、本発明のプロセスがM+1種類のないオリゴヌクレオチドを導き、種類はHPLC分析、または生成、もしくはゲル濾過における所望のピークのショルダーのような不純物をクローザーに導く。
【0011】
リボヌクレオシドの2’水酸基でのt−ブチルジメチルシリル保護基は、3’ホスホラミダイトを作るため、また、3’水酸基の位置にむしろ簡単に移動することを示したオリゴヌクレオチド合成にそれらを利用するための選択肢の一群であった。
【0012】
これは、十分かつ詳細に実証された(Ogilvie, K.K., and Entwistle, D. W. Carbohydrate Res., 89, 203-210, 1981; Wu, T., and Ogilvie, K.K. J. Org. Chem., 55, 4717-4734, 1990)。そのような移動は所望のホスホラミダイトの合成を困難にし、対応する異性体完全に分離し、最終的なモノマーの如何なるコンタミネーションをも防ぐ効率的な生成方法を要求する。
【0013】
本発明は、高純度のRNAの合成、特に合成RNAのオリゴヌクレオチドの3’末端での選択された基を導入するのに好ましい。そのようなRNAは、治療、診断、ドラッグデザイン、及び細胞環境でのRNA配列の選択的阻害、細胞内に存在する異なるタイプのRNAの機能のブロックにおいて非常に広い応用を有する。
【0014】
分子をベースとした核酸でのmRNAレベルでの遺伝子発現のサイレンシングは、魅力的な取り組みである。これらのRNA干渉(RNAi)は選択的な遺伝子阻害に非常に大きな可能性を提供し、様々な生化学的、薬理学的なプロセスの制御と管理おける応用を非常に大きな期待を示す実績のある取り組みになった。Fire etal., Fire, A., Xu, S., Montgomery, M.K., Kostas, S. A., Driver, S.E., and Mello, CC, Nature, 391, 806-81 1, 1998による初期の研究は、線虫(Caenorhabditis elegans)におけるRNA干渉が21及び22ヌクレオチドRNA配列によってもたらされることを示した。これは、21及び22ヌクレオチドによってもたらされる小さな二重鎖RNAによる遺伝子発現の特異的な阻害の一般的な現象としてさらに確認された(Genes Dev., 15, 188-200, 2001)。Capie, N.J.、Parrish, S.、Imani, F., Fire, A.及びMorgan , R.A.による同時の研究が、無脊椎動物及び脊椎動物において小さな二重鎖(dS)RNAによる特異的な遺伝子発現のそのような現象を確認した。その後に膨大な量の研究が上述の研究の確認につながり、選択的な、非常に特異的な遺伝子の阻害及び制御のための強力なツールとして確立された(Nishikura, K., Cell, 107, 415-418, 2001;Nykanen, A., Haley, B., Zamore, P.D., Cell, 107, 309-321, 2001; Tuschl, T., Nat. Biotechnol., 20, 446- 448, 2002;Mittal, V., Nature Rev., 5, 355-365, 2004; Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 99, 6047-6052, 2002;Donze, O. & Picard, D., Nucl. Acids. Res., 30, e46,2002;Sui, G.,Soohoo, C, Affar el, B., Gay, F., Shi, Y., Forrester, W.c, and Shi, Y., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 99, 5515-5520, 2002;Paddison, P.J.,Caudy, A.A., Bernstein, E., Harmon, G.J.; and Conklin, D.S., Genes Dev., 16, 948-959, 2002)。
【0015】
天然の二重鎖(ds)RNA配列に加えて、化学的に修飾されたRNAが同様の理由を示すか、siRNA活性剤の配列に2'-deoxy-2'- fluoro- beta-D-arabinonucleic acid (FANA)を用いて哺乳類細胞におけるRNA干渉を強化した(Dowler, T., Bergeron, D., Tedeschi, Anna-Lisa, Paquet, L., Ferrari, N., Damha, M. J., Nucl. Acids Res., 34, 1669-1675, 2006)。
【0016】
siRNA特性を改良するための他の様々な修飾が追求され、それはバックボーンの化学的性質、2’糖修飾及び核酸塩基における改変を含み、そのうちのいくつかは最近レビューされた(Nawrot, B, and Sipa, K., Curr. Top. Med. Chem., 6,913-925, 2006; Manoharan, M. Curr. Opin. Chem. Biol., 8, 570-579, 2004)。いくうかの報告が毒性の増加を示し、幾らかの効果の減少を示すが、siRNAのPS修飾はよく許容される(Harborth, J., Elbasir, S. M., Vandenburgh, K., Manninga, H., Scaringe, S. A., Weber, K., Tuschl, T., Antisense Nucleic Acid Drug Dev., 13, 83-105, 2003)。これらの中で、A型(RNA様の)ヘリックスでを保持するが、2’−O−メチル(2'-O-methyl)修飾でもあり、配列中の多くのそのような修飾に依存するsiRNA活性を保持または低下を示した(Chiu, Y.L., Rana, T.M., RNA, 9, 1034-1048, 2003)。配列の広範囲な2’−O−メチル修飾がsiRNA活性の損失なしにセンス鎖において作られることも示された(Kraynack,B.A., Baker, B. F., RNA, 12, 163-176, 2006)。
【0017】
高い結合親和性を与える二環型のlocked nucleic acids (LNA's)が、特にsiRNA配列の中心の領域が回避されるときに、siRNA配列にも導入される(Braash, D.A., Jensen, S., Liu, Y., Kaur, K., Arar, K., White, M.A., and Corey , D.R., Biochemistry, 42, 7967-7995, 2003)。同様にアルトリトール(altritol)糖修飾されたオリゴヌクレオチド(ANA)が最近報告された。アルトリトール糖は、硬い構造を与え、配列特異的な方法でRNAと非常に安定な二本鎖を形成することを示し、A(RNA型)の構造のままであることを更に示した。MDR1遺伝子を標的とするANA修飾されたsiRNAが、修飾されていないコントロールに比して効率の改善を示し、この修飾がセンス鎖またはアンチセンス鎖の3’末端の近傍にあるときに特に効果的である(Fisher, M., Abramov, M., Aerschot, A.V., Xu, D., Juliano, R.L., Herdewijn, P., Nucl. Acids Res.,35, 1064-1074, 2007)。
【0018】
行われるのに効果的なRNA干渉(RNAi)のための様々な要求の中で、数多くの知見と事実が確立された。そして、RNAが標的の識別領域において二重鎖(ds)であるべきである。化学的要求に対して、三リン酸に変わるべき5’末端の機能に加えて、A、C、Gの修飾は干渉活性完全に互換性を有することが発見された。2’−フッ化(2'-fluoro)、2’−アミノウラシル(2'-amino uracil)、2’−デオキシチミジン(2'-deoxy thymidine)及び2’−デオキシシチジン(2'-deoxycytidine)のようなRNAのバックボーンの修飾が、二重鎖を生じることにおいて修飾されたRNAの安定化させるように見える。ヌクレオシド塩基修飾5−臭化ウラシル(5- bromouracil)、4−チオウラシル(4- thiouracil)、5−ヨウ化ウラシル(5-iodouracil)、5−(3−アミノアリル)−ウラシル(5-( 3- aminoallyl)- uracil)、イノシン(inosine)は、RNA干渉複合体(RNAi及びRISC複合体)にすぐに取り込まれる。同様に、イノシンは、グアノシンに置換されるであろう。コレステロール結合siRNAが細胞への運搬を達成し、遺伝子発現のサイレンシングを可能にする。さらに、脂質結合siRNAが示され、胆汁酸及び長鎖脂肪酸がsiRNAの細胞への取り込みを媒介し、in vitroでの遺伝子発現をサイレンシングする。組織におけるsiRNA複合体の効率的で選択的な取り込みは、リポタンパク質粒子、リポタンパク質/レセプター相互作用及び膜貫通タンパク質が媒介した取り込みと最大限の関連に依存する。高密度リポタンパク質が肝臓、腸、腎臓及びステロイドを含む臓器へのsiRNAの運搬を導くことが示された。LDLがsiRNAを主として肝臓に導くこと、及びLDLレセプターがsiRNAの運搬に関与することが更に示された。これらの結果は、治療の開発に活用することが可能な適切な運搬システムによるsiRNAの取り込みへの大きな展望を示す(Article by Marcus Stoffel, OTS, 2007, p.64)。
【0019】
siRNAがヌクレアーゼ分解に対して保護し、炎症を排除、標的遺伝子のサイレンシングを軽減するために化学的修飾を意図し、その結果、標的遺伝子の有効性を改善すること可能であることが提唱されている。細胞の取り込みを増強させる運搬媒体や、脂質と他の親油性分子との複合体が治療の開発に重要である。そのようなsiRNAが、ヒトを対象とした検査、病気の経路の干渉、及び医薬品開発の新たな領域の展開のために最近開発された(Alan Sachs, Merck, Oligonucleotide Therapeutics Conference (OTS), page 80, 2007)。
【0020】
siRNAのセンス鎖の3’末端は修飾することができ、修飾を許容することが示され、siRNA function in RNAi: a chemical modification, Ya-Lin Chiu and Tariq Rana, RNA, 9, 1034-1048, 2003; M. Manoharan, Curr. Opin. Chem.Biol, 6, 570-579,2004; Nawrot, B. and Sipa, K., Curr.Top.Med. Chem., 6, 913-925, 2006; Scaringe, S., Marshall, W.S., Khvorova, A., Naty. Biotechnol., 22, 326-30, 2004などの数多くの重要な出版物に詳述されているように、そのリガンドの付着物がこの末端で最も好都合である。
【化5】
【化6】
【0021】
親油性または親水性基の導入及びsiRNAの運搬の強化もしくは標的の最適化が取り組まれ、バイオコンジュゲーション(bio-conjugation)を介して達成された(図1)。一般的に、好んでセンス鎖の3’末端で、時折アンチセンス鎖の3’末端に付加が起こる。ヌクレアーゼ耐性のsiRNAの設計が、効果的な治療の開発のための最近の激しい研究と開発の目的となっている。そして、2−チオウリン(2-thiouridine)、プソイドウリジン(pseudouridine)、ジヒドロウリジン(dihydrouridine)がRNA分子の構造における効果、及び関連する生物活性を明らかにした(Sipa, K., Sochacka, E., Kazmierczak-Baranska, J., Maszewska, M., Janicka, M., Nowak, G., Nawrot, B., RNA, 13, 1301-1316, 2007)。2’−修飾されたRNA、特に2’−フッ化RNAがヌクレアーゼに対する卓越した耐性を有し、in vivoの生物的に活性であることが示された(Layzer, J.M., McCaffrey, A.P., Tanner, A.K., Huang, Z., Kay, M. A., and Sullenger, B.A., RNA, 10, 766-771, 2004. 2'- O-Alkyl-modification , such as 2'- O-methyl's and 2'- O-MOE, Prakash, S., Allerson, CV.R., Dande,P., Vickers, T.A., Siofi, T.A., Jarres, R., Baker, B.F., Swayze, E.E., Griffey, R.H., and Bhat, B., J.Med. Chem., 48, 4247, 4253, 2005)。同じ著者がsiRNA特性の改善とRNAiの増強のために、2'- O alkyl修飾の組み合わせに4'-thio修飾した糖ヌクレオシドを用いた(Dande, P., Prakas, T.P., Sioufi, N., Gaus, H., Jarres, R., Berdeja, A., Swayne, E.E., Griffey, R.H., Bhat, B.K, J. Med. Chem., 49, 1624-1634, 2006)。siRNAのヌクレオチド間リン酸(internucleotide phosphate)のホスホチオエート(phosphorothioate)及びボラノリン酸(boranophosphate)での置換は、in vivoでの展望を示した(Li, Z. Y., Mao, H., Kallick, D.A., and Gorenstein, D. G., Biochem. Biophys. Res. Comm., 329, 1026-1030, 2005;Hall, A.H.S., Wan, J., Shaughnessy, E.E., Ramsay Shaw, B., Alexander, K. A., Nucl. Acids Res., 32, 5991-6000, 2004)。
【0022】
siRNA分子のバイオコンジュゲーション、生物学的なRNA分子、アプタマー及び合成DMNA分子は、in vivoでの安定性及び適切なヌクレオシドの修飾に加えて、細胞膜透過性の重要な特徴を要求し、不十分な膜通過細胞取り込みがsiRNA、他の一本鎖RNAまたは様々なDNA分子の利用を制限する。そして、siRNAの3’末端に付着したコレステロールは、in vivoでの輸送と治療的な遺伝子のサイレンシングを改善することが示された(Soutschek, J., Akine, A., Bramlage, B., Charisse, K., Constein, R., Donoghue, M., Elbasir, S., Geickk, A., Hadwiger,P., Harborth, J., Nature, 432, 173-0178, 2004)。
【0023】
様々な結合、加えてコレステロールの中で、以下のものが開発された。
(a)天然及び合成のタンパク質形質導入ドメイン(protein transduction domains(PTD))は、細胞透過ペプチド(CPP)または膜透過ペプチド(MPP)とも呼ばれ、細胞膜と相互作用できる短いアミノ酸配列である。MPP−siRNA複合体の取り込みがすぐに起こる。そのようなペプチドが鎖の3’の位置に好んで結合することができる。
(b)他のポリカチオン分子がRNAのセンス鎖またはアンチセンス鎖の何れかの3’末端に結像することができる。
(c)PEG(polyethylene glycols-oligonucleotide conjuagates)が、標的細胞に取り込まれた後の様々な複合体処理特異的遺伝子サイレンシング効果に用いられている(Oishi, M., Nagasaki, Y., Itaka, K., Nishiyama, N., and Kataoka, K., J. Am. Chem. Soc, 127, 1624-1625, 2005)。
(d)アプタマーがsiRNAの部位特的運搬に用いられている。アプタマーはそれらの標的に対して高い親和性を有するので、siRNAとの複合体が優れた運搬システムとして機能し、標的の遺伝子発現の効果的な阻害を生じる(Chu, T.C., Twu, K.Y., Ellington, A.D. and Levy, M., Nucl. Acids Res., 34(10), e73, 2006)。これらの分子はsiRNAまたは他の生物的に活性なオリゴヌクレオチドの3’末端に再度結合することができる。
(e)3’末端での様々な脂質複合体が本発明を介して達成することができ、オリゴヌクレオチドの効果的な内部移行に利用することができる。親油性の部分は、ホスホラミダイトを合成するための水酸基機能を構成することができる。同様に、親油性の部分は、末端でカルボキシル基の機能を有することができる。後者は、C−6アミノリンカーアミダイトのようなアミノリンカーの最終的な付加により合成され、リバースの合成オリゴヌクレオチドの、DCC(dicyclohexyl cabodiimide)または同様のカップリング試薬を用いるカルボキシル基部分に対するスペーサを有する3’−アミノ基と結合することができる。
【0024】
この研究は、Paula, De. D., Bentley, M.V.L.B., Mahao, R.L., RNA, 13, 431-456,2007によりすっきりとレビューされた。
【0025】
siRNAに緊密なRNAのもう一つのクラスがmicroRNAであり、miRNAと一般に呼ばれる。これらは、遺伝子制御に大きな役割を有する非コードRNAの大きなクラスである(Bartel, D.P. Cell, 116,281-297, 2004;He, L., Hannon, G.J. Nat. Rev. Genet, 5:522-531, 2004; Lagos-Quintana, M., Rauhut, R., Lendeckel, W., Tuschl, T., Science, 204:853-858,2001)。ヒトのゲノムにおいて、ゲノム全体にわたって点在する少なくとも1000種類のmiRNAがある。これらのmicroRNAの多くが、非常に多くの標的mRNAを減少させる(Lim, L. P., Lau, N.C., Garrett- Engele, P., Grimson, A., Schelter, J.M., Castle, J., Bartel, D.P., Linsey, P.S., Johnson, J.M., Nature, 433:769-773, 2005)。miRNAの異なる組み合わせは、哺乳類細胞における標的遺伝子の制御におそらく関与する。siRNAがmiRNAとして機能できることも示された(Krek, A., Grun, D., Poy, M.N., Wolf, R., Rosenberg, L., Epstein, E.J., MacMenamin, P., da Piedade, I., Gunsalus, K.C., Stoffel, M., Nat. Genet., 37: 495-500, 2005;Doench, J.G., Petersen, C.P., Sharp, P.A., Genes Dev., 17:438-442, 2003)。miRNAは治療において及び遺伝子制御において大きな可能性を有する(Hammond, S. M., Trends MoI. Med. 12:99-101, 2006)。miRNA経路、発達や特に癌に照準を当てた病気におけるそれらの役割を理解するためのおびただしい量の試みが最近当てられた。miRNAの標的は、治療及び診断の開発のために開発されている。非常に多数のmiRNAが同定され、マイクロアレイ、PCR及び情報科学を通して、それらの役割が決定されてきている。miRNAを標的にするように設計されたRNAの合成は、より良い細胞の取り込みのためのRNA及びバイオコンジュゲーションの安定性のために、siRNAに要求されるようなRNA合成及び他の修飾をも要求する。本発明により直面したリバース合成は、この研究と開発のペースを非常に加速させる。
【0026】
膨大な種類の治療グレードのRNA及びsiRNAの合成はオリゴヌクレオチドの3’末端の修飾またはラベルを要求する。siRNAの場合、一般的に、それはセンス鎖の3’末端である。親油性、長鎖リガンドまたは発色団を要求し、3´→5´合成方法論を用いる3’末端を修飾したRNAの合成は、対応する個体の支持体要求し、一般に、好ましい疎水性の修飾を含む大量の切断された配列のために、最終的なオリゴヌクレオチドのカップリング効率の低さと純度の低さを一般に生じる。
【0027】
本発明は、5´→3´方向のRNA合成のためのリバースRNAモノマーホスホラミダイトを開発することにより、この問題に取り組んだ。この配置は3’末端での様々な修飾の導入を綺麗かつ効率的に可能とする非常にきれいなオリゴヌクレオチド合成を導く。付加的な好ましい生化学的な特性の安定と誘発を強化するように、この技術は、以前開発された2’−5’−架橋したDNA(構造5)及びRNA(構造6)を利用することができる。
【化7】
【化8】
【0028】
合成ヌクレオシドを含む脂質がAZTのような多くの合成ヌクレオシド試薬の取り込みを増強させることから、RNAの効率的な運搬のため、オリゴヌクレオチドの細胞内濃度を増加させるために、オリゴヌクレオチドを含む脂質が一般的合成される。Lipipoid核酸がオリゴヌクレオチドの親水性を減少させるために期待される。同様に、コレステロールのような疎水性分子がLDL粒子やリポタンパク質に結合することができ、オリゴヌクレオチドを輸送するためのこれらのタンパク質に関与する運搬プロセスを活性化する。Lipidoic核酸がオリゴヌクレオチドの効率を改善することも示された(Shea, R.G., Marsters, J.C., Bischofberger, N., Nucleic Acids Res., 18, 3777, 1990;Letsinger, R.L., Zhang, G., Sun, D.K., Ikeuchi, T., Sarin, P.S., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86, 6553, 1989;Oberhauser, B., and Wagner, E., Nucleic Acids Res., 20, 533, 1992;Saison,-Behmoaras, T., Tocque, B., Rey, I., Chassignol, M., Thuong, N.T., Helene, C. The EMBO Journal , 10, 11 1 1, 1991;Reed, M.W., Adams, A.D., Nelson, J.S., MeyeR.B., Jr., Bioconjugate Chem., 2, 217, 1991; Polushin,N.N., Cohen, J., J. Nucleic Acids Res., 22, 5492, 1994;Vu, H., Murphy, M., Riegel, Joyce, M., Jayaraman, K., Nucleosides & Nucleotides , 12, 853, 1993;Marasco, Jr., Angelino, N.J., Paul, B., Dolnick, B.J., Tetrahedron Lett., 35, 3029, 1994)。この研究において、アダマンタン(adamantane)(構造7)、エイコセン酸(eicosenoic acid)(構造8)及びコレステロールのような一連の疎水基のTmは、3’末端でオリゴデオキシヌクレオチド配列に付着し、相補的なRNA配列にハイブリダイズし、Tmは影響しないことが発見され、そのような基がオリゴのハイブリダイゼーション特性に干渉しないことを示した(Manoharan, M., Tivel, K.L., Andrade, L. K., Cook, P. D., Tetrahedron Lett., 36, 1995;Manoharan, M., Tivel, K.L., Cook, P.D., Tetrahedron Lett., 36, 3651-3654, 1995;Gerlt, J.A. Nucleases, 2 nd Edition, Linn, S.M., Lloyd, R.S., Roberts, R. J., Eds. Cold Spring Harbor Laboratory Press, p-10, 1993)。
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【0029】
高い期待を示す前述のlipidoic分子に加えて他のクラスの分子は、短鎖及び長鎖のポリエチレングリコール(PEG)である(Bonora, G.M., Burcovich, B., Veronese, F.M., Plyasunova, O., Pokrovsky, A. and Zarytova, V., XII International Round Table Conference, Nucleosides, Nucleotides and their Biological Applications, La Jolla, CA, Sept., 15-19, PPI 89, 1996)。合成RNA、及びDNA分子の効率的な運搬のために、様々なオリゴヌクレオチドのためのPEG付着物が非常に好ましい特性を示した。PEG−オリゴマーは、早い分解を防止することにより、優れた酵素的な安定性を示した。熱融解の挙動は影響せず、それにより、二重鎖構造の特性まだ残していた。
【0030】
リバースにしたRNAホスホラミダイトを生産するための本発明の取り組みは、5’−ベンゾイル(5'- benzoyl)、アセチル(acetyl)、レブリニル(levulinyl)または、置換された5’−ベンゾイル−n−保護されたリボヌクレオシド(substituted- 5'- benzoyl -n-protected ribonucleoside)のような5’−エステル(5'- ester)の選択的な導入が要求される。2'- tBDsilyl or 2'- TOM ( triisopropyl silyl methoxy; TOM)のような、2’位での適当な保護基のその後の導入が要求される。それらの図において、それらはこれらの目的を達成するための選択された分子の合成を示す。
【0031】
標的化合物、構造(16a−e)を生成するために、要求される腫瘍な中間体は、2'- silylether-5'- O acylated-N-protected ribonucleoside、化合物(23a−e)であった。これに要求される第1の中間体は、5'- acylated-N-protected ribonucleoside、化合物(22a−e)であった。我々のよく知るところでは、化合物(21a−e)は報告されていない。過去にRNA合成のために報告された化合物は、構造11、12及び13の中間体を利用した。5’−酢酸塩と共に様々な2’及び3’酢酸塩(viz., 5'- benzoyl protected nucleosides; Reese, B. E., Jarman, M., Reese, CB. , Tetrahedron, 24, 639, 1968;Neilson, T., Werstiuk, E.S., Can. J. Chem. 49, 493, 1971;Neilon, T., Wastrodowski, E.V., Werstiuk, E.S., Can. J. Chem., 51, 1068, 1973;Eckstein, F., Cramer, F., Chem.Ber., 98, 995, 1965;Zemlicka, J., Chladek, S., Tet. Lett., 3057, 1965;Amarnath,V. & Broom, A.D., Chemical Reviews, 77, 183-219,1977)。しかしながら、本発明は、構造( 22a−e)のような遊離の2’及び3’水酸基を要求する。
【化13】
【化14】
【化15】
【0032】
本発明において、RNAの比較的な合成と精製が、従来の方法(3´→5´)及びリバース方向(5´→3´)の両方により行われた。観察結果は、高純度のRNA、スムーズな3’−結合コレステロール、HEG及びPEG(Polyethylene glycol)、及びリバースRNA合成におけるM+1が存在しないことの証明。
【0033】
合成スキームの詳細は、スキーム(2)に概略を述べる。2’,3’−イソプロピリデン(2', 3'- Isopropylidene)機能は、n−保護リボヌクレオシドのリボースの2’,3’水酸基を保護するために利用される。数多くのn−保護基がスキーム(2)に示される。5’−水酸基は、一般式21の化合物を得るために、好ましくはベンゾイル基と共にその後保護される。イソプロピリデン基は、そして、公知の中程度の酸性条件下で選択的に除去される。このステップは、一般式22の化合物を導く。TBDM塩化シリル(TBDM Silyl chloride)(tert-butyl dimethyl silyl chloride)とのその後の反応は、一般式23のモノシリル化合物を導く。本発明は3’−TBDMS基が観察された、すわなち、化合物構造24の形成は、このプロセスでは好ましくない。その場合のほとんどで、化学的及び分析的方法により構造が23であると確認されたきれいな生成物を確認した。
【0034】
上述のプロセスの各ステップで、結晶化またはカラムロマトグラフィのいずれかにより、各ステップで精製が行われた。ピリジンでのジメチルオキシトリチルクロライド(dimethoxytrityl chloride、DMT-chloride)とのその後の反応は、一般式26の3’−DMT−2’−TBDMS−n−保護ヌクレオシドを導く。各化合物は、カラムクロマトグラフィにより完全に精製された。
【0035】
2’−TBDMSエーテルを生成するためにTBDMS基を利用したが、他のシリルエーテルが、このステップで利用可能である。慎重な水性/メタノール性のNaOH加水分解は、一般式27の遊離の5’−水酸基のある化合物を生じる。
【0036】
水性/メタノール性塩基での選択的な5’−ベンゾイル除去は公知である。化合物3’−DMT−2’−TBDMS−n−保護ヌクレオシド(構造27)は、シリカゲルカラムクロマトグラフィ
により精製された。精製した化合物(構造27)は、対応するホスホラミダイト(構造16)を得るために、n,n- diisopropylamino cyanoethyl phosphonamidic chlorideまたは2- cyanoethyl,n,n,n,n- tetraisopropyl phosphaneのようなリン酸化試薬でその後リン酸化した。リン酸化試薬n,n-diisopropylamino cyanoethyl phosphonamidic chlorideまたは2- cyanoethyl, n,n,n,n-tetraisopropyl phosphaneはともに、市場で用意に入手可能であり、対応するホスホラミダイトを生成するためのリン酸化方法は公知である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0037】
本発明のRNAホスホラミダイトモノマーは、3’−DMT基をリボヌクレオシドに含み、5'-cyanoethylphosphoramidite(CED)及び様々なメチルオキシまたはシリル保護基をリボース部分の2’位に保有する(構造14)。固体支持体は、3’−DMT基及び5’末端を含む保護されたRNAヌクレオシドは、個体の支持体に付着する(構造15)。
【化16】
【0038】
RNAホスホラミダイトは、リバース、5´→3´方向のオリゴヌクレオチド合成において、用いることができる。多数のRNA合成、従来の(3´→5´)及びリバース方向(5´→3´)が実験の一部として行われる。
【0039】
RNAオリゴヌクレオチドの3’末端での修飾またはラベルが対応するホスホラミダイトまたは活性なエステルを用いることにより、合成の終に付着することができ、特別な固体支持体は要求しない。さらに、本発明の取り組みは、非常にきれいな3’−ラベルしたオリゴヌクレオチドを導き、高価な精製成方法を要求しない。
【0040】
RNAの高い純度のレベルは、リバース方向(5´→3´)によるRNA合成において得られ、コレステロール、HEG(hexaethyloxyglycol)及びPEG(Polyethylene glycol)のような分子のスムーズな3’−結合をもたらす。リバース方向(5´→3´)のRNA合成において、M+1オリゴヌクレオチド不純物が存在しないことをさらに証明もした。
【発明の効果】
【0041】
本発明の他の特徴および長所が以下の詳細な説明を考察することで明らかになるだろう。
本発明は、下記の構造(14)に示す新規のRNAモノマーホスホラミダイトを提供する。開発された合成経路は、望まれない異性体からのコンタミネーションなしに所望のホスホラミダイトを得ることを可能にする。
【化17】
【図面の簡単な説明】
【0042】
【0043】
異なる図面にわたって、同じ部分は同様の符号で参照する図面に示されるように、前述のものは、以下の本発明の例示及び実施形態のさらに特別な記載から明らかである。本発明の実施形態を図示する代わりに、縮小、拡大、強調するために、図面は必要としない。
【0044】
【図1】N4-Benzoyl-2’O-TBDMS-3'-O-DMT-adenosine-5'-cyanoethyl-N,N-diisopropyl-phosphoramidite(16a)のHPLCクロマトグラム、98.6%純度。
【図2】N4-Benzoyl-2’O-TBDMS-3'-O-DMT-adenosine-5'-cyanoethyl-N,N-diisopropyl-phosphoramidite(16a)のNMR31Pスペクトル、149.465ppm及び149.307ppmでのsharp doublet、delta;0.158、純度98.6%。
【図3】N4-Acetyl-2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-cytidine-5'-cyanoethyl-N,N-diisopropyl-phosphoramidite(16c)、純度96.9%。
【図4】N4-Acetyl-2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-cytidine-5'-cyanoethyl-N,N-diisopropyl-phosphoramidite(16c)のNMR31Pスペクトル、149.447ppm及び149.197ppmでのsharp doublet、delta;0.250、純度100%。
【図5】N2-Isobutyryl-2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-guanosine-5'-cyanoethyl-N,N-diisopropyl-phosphoramidite(16d)のHPLCクロマトグラム、98.3%純度。
【図6】N2-Isobutyryl-2'-O-TBDMS-3'-O-DMT- guanosine-5'-cyanoethyl-N,N-diisopropyl-phosphoramidite(16d)のNMR31Pスペクトル、149.731ppm及び149.048ppmでのsharp doublet、delta;0.683、純度100%。
【図6a】化合物(16d)N2-Isobutyryl-2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-guanosine-S'-cyanoethyl-iN,N-diisopropyl-phosphoramidite(16d)のマススペクトル、陰イオンマス、969.4で観察し、970.18で計算した。
【図6b】化合物(16d)N2-Isobutyryl-2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-guanosine-S'-cyanoethyl-iN,N-diisopropyl-phosphoramidite(16d)のマススペクトル、陽イオンマス、993.0で観察し、993.18(+Na)で計算した。
【図7】5´→3´RNA合成及び3’−修飾への適用のダイヤグラム表示。
【図8】カップリング効率トリチルヒストグラム要旨(21塩基RNA合成):カップリング効率(塩基ラベルによるステップ毎の収率):99.6%;最終収率(移動平均):100%;モノマーGに対するステップ毎の収率:100%;モノマーAに対するステップ毎の収率:99.2%;モノマーCに対するステップ毎の収率:99.6%;モノマーCに対するステップ毎の収率:99.6%;モノマーUに対するステップ毎の収率:100%。
【図9】従来の方法(3´→5´方向)により精製した粗製のオリゴヌクレオチドSEQ ID No.1の電気泳動図。
【図9a】従来の方法(3´→5´方向)により精製したオリゴヌクレオチドSEQ ID No.1の電気泳動図。Expedite Model 8909-1 umole scale。粗製純度;90.78%。
【図10】リバースRNA合成(5´→3´方向)により作られた粗製21塩基RNAの電気泳動図。Expedite Model 8909-1 umole scale。粗製純度;78.55%。注記:M+1がリバース合成には存在しないと考えられる。
【図11】従来の方法(3´→5´方向)により作られた粗製のオリゴヌクレオチドSEQ ID No.2の電気泳動図。Expedite Model 8909-1 umole scale。粗製純度;82.83%。注記:右側にコブが存在し、M+1種のためであるらしい。
【図12】リバースRNA合成(5´→3´方向)により作られた粗製のオリゴヌクレオチドSEQ ID No.2の電気泳動図。Expedite Model 8909-1 umole scale。粗製純度;85.76%。注記:M+1がリバース合成には存在しないと考えられる。
【図13】3’−コレステロール−TEGリンカーのある21塩基RNA。リバース方向(5´→3´)合成及びHPLC精製。1 umole scale。純度;99.9%。
【図14】リバースRNA合成により作られた粗製のオリゴヌクレオチドSEQ ID No.4の電気泳動図。粗製純度;56.60%。
【図15】リバース方向(5´→3´方向)により合成された21塩基RNA。HPLC精製後、純度;94.39%。
【図16】リバース合成により作られた粗製のオリゴヌクレオチドSEQ ID No.3の電気泳動図。3’−PEG(Polyethyleneglycol; MW; 2000)との21塩基RNA合成。Expedite Model 8909-1 umole scale合成。粗製純度;91.87%。綺麗に分離された巾の広いピークが存在する。
【図17】リバース合成により作られた粗製のオリゴヌクレオチドSEQ ID No.4の電気泳動図。3’−PEG(Polyethyleneglycol; MW; 2000)との21塩基RNA合成。Expedite Model 8909-1 umole scale合成。逆相HPLC精製した;粗製純度;100%。
【図18】3’−PEG−2000付着した21塩基RNA、図17に示したように精製したRNAのESI マススペクトル分析。合成はリバース方向(5´→3´方向)で行った。PEG−2000は、対応するホスホラミダイト、ChemGenes catalog ;CLP-3119、計算分子量:8684.1を介して、最終ステップで付着した。測定された分子量:8681.1。注記:PEG−2000とともに計算された分子量の両端にRNAの少なくとも14のPEG種の分布がある。そして、8417.1から8945.3までの種は、グリコール単位(+/−44)の分子量の差が存在する。
【発明を実施するための形態】
【0045】
一実施形態において、本発明は式1の新規のホスホラミダイトに関連する。
【化18】
ここで、
Yは酸素または硫黄であり;
Wは酸素、窒素及びフッ素であり;
R4は三級ブチルジメチルシリル(tert butyl dimethyl silyl)(TBDMS)、トリイソプロピニルシリルオキシメチレン(triisopropylsilyl oxymethylene)、フルオレニルオキシカルボニル(fluorenylmethyloxycarbonyl)(Fmoc)、アルキル(alkyl)、アリル(aryl)及びアセチル(acetyl)からなる群の一因であり;
Zはジメトキシトリフェニル(dimethoxy triphenyl(DMT))、モノメトキシトリフェヘニル(monomethoxy triphenyl(MMT))及びトリメトキシトリフェニル(trimethoxy triphenyl(TMT))からなる保護基であり;
R1はアルキル(alkyl)またはアリル(aryl)基であり;
R2はアルキル(alkyl)またはアリル(aryl)基であり;
R3はシアノエチル(cyanoethyl,)、アルキル(alkyl)またはアリル(aryl)基である;及び
Bは水素、またはアミン保護基のある各1級アミンで付加的に機能化するヌクレアーゼである。
【0046】
もう一つの実施形態において、本発明は式1の新規のホスホラミダイトに関連する。
【化19】
ここで、
Yは酸素または硫黄であり;
Wは硫黄であり;
R4はベンゾイル(benzoyl)、アセチル(acetyl)またはジスルフィド(disulfide)であり;
Zはジメトキシトリフェニル(dimethoxy triphenyl(DMT))、モノメトキシトリフェヘニル(monomethoxy triphenyl(MMT))及びトリメトキシトリフェニル(trimethoxy triphenyl(TMT))からなる保護基であり;
R1はアルキル(alkyl)またはアリル(aryl)基であり;
R2はアルキル(alkyl)またはアリル(aryl)基であり;
R3はシアノエチル(cyanoethyl,)、アルキル(alkyl)またはアリル(aryl)基であり;及び
Bは水素、またはアミン保護基のある各1級アミンで付加的に機能化するヌクレアーゼである。
【0047】
本発明は、以下から選択された構造式によって表されるRNAオリゴマーの合成のための5’から3’方向に対する結合形成によるオリゴヌクレオチドを調製する方法に関連する。
【化20】
前記方法は以下の化合物を反応させるステップを含む。
【化21】
ここで、
Bは水素、またはアミン保護基のある各1級アミンで付加的に機能化するヌクレアーゼであり;
nは0から98であり;
Yは酸素または硫黄であり;
Wは酸素、窒素、硫黄またはフッ素であり;
R4はTBDMSのようなシリルエーテル(silyl ether)、トリイソプロピルシリルオキシメチレン(triisopropylsilyl oxymethylene)、Fmoc、アルキル(alkyl)、アリル(aryl)またはアセチル(acetyl)であり;Wが硫黄の時
R4はベンゾイル(benzoyl)、アセチル(acetyl)またはジスルフィド(disulfide)であり;
ZはDMT、MMT、TMT保護基であり;
R1及びR2はアルキル(alkyl)またはアリル(aryl)基から独立して選択され;
R3はシアノエチル(cyanoethyl,)、アルキル(alkyl)またはアリル(aryl)基であり;及び
Mは水素ラジカル、Y−COであり;ここで、Yは固体支持体への付着に安定なリンカーである。
【0048】
単独または「アルキルアルキル(alkylalkyl)」または「シクロアルキルアルキル(cycloalkylalkyl)」のような大きな部分の一部として用いられる用語「アルキル(alkyl)」は、1〜10の炭素原子を有する直様はた分岐した炭化水素ラジカルを意味し、例えば、メチル(methyl)、エチル(ethyl)、n−プロピル(n-propyl)、イソプロピル(isopropyl)、n−ブチル(n-butyl)、第2級ブチル(sec-butyl)、イソブチル(isobutyl,)、第3級ブチル(tert-butyl)、n−ペンチル(n-pentyl)、イソペンチル(i-pentyl)、n−ヘキシル(n-hexyl)、n−ヘプチル(n-heptyl)、n−オクチル(n-octyl)、n−ノニル(n-nonyl)、n−デシル(n-decyl)などを含む。
【0049】
用語「シクロアルキルアルキル(cycloalkylalkyl)」は、単環式、二環式または三環式の3〜12の炭素原子を有する飽和炭化水素環を意味し、例えば、シクロプロピル(cyclopropyl)、シクロブチル(cyclobutyl)、シクロペンチル(cyclopentyl)、シクロヘキシル(cyclohexyl)、シクロヘプチル(cycloheptyl)、シクロオクチル(cyclooctyl)、バイシクロ[2.2.2]オクチル(bicyclo[2.2.2]octyl)、バイシクロ[2.2.1]ヘプチル(bicyclo[2.2.1]heptyl)、スピロ[4.4]ノナン(spiro [4.4]nonane)、アダマンチル(adamantyl)等を含む。
【0050】
用語「アリル(aryl)」は、単独または「アリルアルキル(arylalkyl)」においてのような大きな部分の一部として用いられ、6〜10の炭素環式(carbocyclic)、芳香環(aromatic)、単環式(monocyclic)または多環式(polycyclic)環系のメンバーを意味する。例は、フェニル(phenyl)及びナフチル(naphthyl)を含む。用語「アリル(aryl)」は、非芳香族系炭素環式の環またはヘテロ環基に融合したフェニル環をも含む。用語「アリル(aryl)」は、用語「芳香族基(aromatic group)」、「アリル環(aryl ring)」、「芳香環(aromatic ring)」、「アリル基(aryl group)」及び「芳香族基(aromatic group)」と交換可能に用いてもよい。
【0051】
「ヘテロ(Hetero)」は、N、S及びOから選ばれる少なくとも1つのヘテロ原子での環系の少なくとも1つの炭素原子メンバーの置換を呼ぶ。ヘテロ環は、ヘテロ原子によって置換される1、2、3または4炭素原子メンバーを有してもよい。
【0052】
「ヘテロシクリル(Heterocyclyl)」は、O、N及びSから選ばれる1から4の環式ヘテロ原子を含む飽和または不飽和の非芳香族、単環式または多環式の3〜20原子、3〜12原子または3〜8原子の環系を呼ぶ。例示的なヘテロシクリルは、pyrrolidine、pyrrolidin-2-one、1 -methylpyrrolidin-2-one、piperidine, piperidin-2-one、2- pyridone、4-pyridone、piperazine、l-(2,2,2-trifluoroethyl)piperazine、piperazin-2-one、5,6-dihydropyrimidin-4-one、pyrimidin-4-one、tetrahydrofuran、tetrahydropyran、tetrahydrothiophene、tetrahydrothiopyran、isoxazolidine、1,3-dioxolane、1,3-dithiolane、1,3- dioxane、1,4-dioxane、1,3-dithiane、1,4-dithiane、oxazolidin-2-one、imidazolidin-2-one、imidazolidine-2,4-dione、tetrahydropyrimidin-2(lH)-one、morpholine、N-methylmorpholine、morpholin-3-one、l,3-oxazinan-2-one、thiomo[phi]holine、thiomo[phi]holine 1,1 -dioxide、tetrahydro-l,2,5-thiaoxazole 1,1 -dioxide、tetrahydro-2H-l,2-thiazine 1,1 -dioxide、hexahydro-l,2,6-thiadiazine 1,1 -dioxide、tetrahydro-l,2,5-thiadiazole 1,1 -dioxide及びisothiazolidine 1,1 -dioxideを含む。
【0053】
「ヘテロシクリル」は、ヘテロアリル基を含む。用語「ヘテロアリル(heteroaryl)」は、N、O及びSから独立して選ばれる1から4のヘテロ原子を含む一価のヘテロ芳香族単環式または多環式の環状ラジカルの5〜10のメンバーを意味する。用語「ヘテロアリル」は非芳香族炭素環またはヘテロ環基に融合した単環式のヘテロアリル環をも含む。ヘテロアリル基はfuryl、thienyl、thiophenyl、pyrrolyl、oxazolyl、thiazolyl、imidazolyl、pyrazolyl、isoxazolyl、isothiazolyl、oxadiazolyl、triazolyl、thiadiazolyl、pyridinyl、pyridinyl-N-oxide、pyridazinyl、pyrimidinyl、pyrazinyl、indolizinyl、indolyl、isoindolyl、benzo[b]furyl、benzo[b]thienyl、indazolyl、benzimidazolyl、benzthiazolyl、purinyl、4H-quinolizinyl、quinolinyl、isoquinolinyl、quinazolinyl、benzothienyl、benzofuranyl、2,3-dihydrobenzofuranyl、benzodioxolyl、benzimidazolyl、indazolyl、benzisoxazolyl、benzoxazolyl、benzothiazolyl、cinnolinyl、phthalzinyl、quinazolinyl、quinoxalinyl、1,8-naphthyridinyl、1,2,3 -triazolyl、1 ,2,4-triazolyl、1,3,4-oxadiazolyl、1,2,5- thiadiazolyl、1,2,5-thiadiazolyl-l-oxide、1,2,5-thiadiazolyl- 1,1 -dioxide、1,3,4-thiadiazolyl、1 ,2,4-triazinyl、1,3,5-triazinyl、tetrazolyl及びpteridinylを含む。用途「ヘテロアリル」及び「ヘテロアリル環」はここで交換可能に用いられる。
【0054】
Bは、水素、天然または天然でない核酸塩基、保護された核酸塩基、保護された天然または天然でない核酸塩基、ヘテロサイクルまたは保護されたヘテロサイクルである。例えば、核酸塩基は、アミン保護基と共に第一級アミン毎に付加的に機能化されることもでき、それらに限定されるものではないが、例えば、A(N-Bz)、A(N-Ac)、A(N-tBPac)、A(N-Pac)、C(N-Bz)、C(N-Ac)、C(N-tBPac)、C(N-Pac)、G(N-iBu)、G(N-Ac)、G(N-tBPac)、G(N-Pac)、IまたはUを含む。
【0055】
公知の固相合成に適した何れの固体支持体も本発明に用いることができる。適した固体支持体の例は、正誤された細孔ガラス、ポリスチレン、poly(dimethylacrylamide)のようなマイクロポーラスポリアミド、及びポリエチレンで被覆したポリスチレンを含む。また、ここで意図したものは、固体支持体に本発明の化合物を付着させるのに適したリンカーの利用である。リンカーは、公知である。
【0056】
アミン、水酸基及びチオールの保護基は公知である。アミン保護基の例は、Greene, et al., Protective Groups in Organic Synthesis (1991), John Wiley & Sons, Inc., pages 309-405を参照し、その教示はその全体において、ここに組み込まれる。好ましくは、アミンは、アミドまたはカルバメートとして保護される。水酸基保護基の例は、Id., pages 10-142を参照し、その教示はその全体において、ここに組み込まれる。好ましい水酸基保護基は、t-butyldimethylsilyl基である。チオール保護基の例は、Id., pages 277-308を参照し、その教示はその全体において、ここに組み込まれる。酸ラベル保護基は、BronstedまたはLewisの酸と基との接触により除去可能な保護基である。酸ラベル保護基は公知である。一般的な酸ラベル保護基の例は、置換されたまたは置換されていないトリチル基(Id., pages 60-62)、置換されたまたは置換されていないtetrahydropyranyl基(Id., pages 31-34)、置換されたまたは置換されていないtetrahydrofuranyl基(Id., pages 36-37)またはpixyl基(Id., page 65)を含む。好ましい酸ラベル保護基は、置換されたまたは置換されていないトリチル基、例えば、4,4'-dimethoxytrityl(以下「DMT」)である。トリチル基は、好ましくは、アルコキシ基のような電子供与置換基により置換される。ヌクレオシド塩基は、天然に生じた塩基、例えば、adenine、guanine、cytosine、thymine、及びuricil、及び置換された塩基、例えば、7-deazaguanine、7-deaza-8-azaguanine、5-propynylcytosine、5-propynyluricil、7-deazaadenine、7-deaza-8-azaadenine、7-deaza-6-oxopurine、6-oxopurine、3-deazaadenosine、2-oxo-5-methylpyrimidine、2-oxo-4-methylthio-5-methylpyrimidine、2-thiocarbonyl-4-oxo-5-methylpyrimidine、4-oxo-5-methylpyrimidine、2-amino-purine、5-fluorouricil、2,6-diaminopurine、8-aminopurine、4-triazolo-5-methylthymine、及び4-triazolo-5-methyluricilを含む。保護された核酸塩基は、塩基の反応性の官能基が保護されるヌクレオシド塩基である。同様に、保護されたヘテロサイクルは、ヘテロサイクルの活性な置換基が保護されるヘテロサイクルである。典型的には、ヌクレオシド塩基またはヘテロサイクルがアミドやカルバメートのようなアミン保護基で保護されたアミン基を有する。例えば、アデニンやシトシンのアミン基は、ベンゾイル保護基で保護され、グアニンのアミン基は、典型的にはイソブチル基、アセチル基またはt-butylphenoxyacetyl基により保護される。しかしながら、他の保護スキームを用いてもよい。例えば、速やかな脱保護のために、アデニンやグアニンのアミン基がphenoxyacetyl基で保護され、シトシンのアミン基がイソブチル基またはアセチル基で保護される。核酸塩基またはヘテロサイクル保護基の除去条件は、用いられた保護基に依存する。アミド保護基が用いられた場合、オリゴヌクレオチドを、濃塩化アンモニア溶液、n−メチルアミン溶液または水酸化アンモニウムにt−ブチルアミンの溶液などの塩基性溶液で処理することにより除去することができる
【0057】
本発明のプロセスの主要な特徴、以下で述べられる議論から実験データ及び図9〜18は以下の知見を含む。
I.粗製のRNAは、リバースRNA合成(5´−3´)と比較して、従来の方法(3´−5´方向)において多くの不純物(N−1)を有する。したがって、精製後のリバースのRNA合成により合成されたRNAはより純粋である。
II.上述の特徴は、RNAの3’末端に付着したコレステロールの合成に顕著に見られる(図11対図12)。したがって、リバースRNA合成により合成された3’末端でのコレステロールとRNAを精製するのはより簡単である(図12参照)。
III.M+1不純物は、リバースのRNA合成方法により合成されたRNAに基本的に存在しない。オリゴヌクレオチドカップリングステップやオリゴヌクレオチド鎖伸張のカップリング時間において、分子中で、ribonucleoside-3'-DMT-2'-tBDsilyl-5'-phosphoramidites、3'- DMTは5-ethylthiotetrazoleや同様の活性剤により切断されないことを前提とする。
IV.従来の方法(3´→5´方向)による一般的にアクセス出来ない3’末端での巨大分子を含むRNAは、リバースRNA合成(5´→3´)による合成は容易である。これらのRNAは、高純度で生成される。
V.3’−PEG RNA(21塩基)が合成され、精製後は基本的に100%純粋であった(図16、17及び18参照)。
【0058】
本発明のリバースRNAモノマーホスホラミダイトがリボヌクレオシドに3’−DMT基を保有し、2'-tBDsilyl(tBDSi)-5'-cyanoethylphosphoramidite(CED)(構造16)、3'-DMT-2'-tBDsilyl-5'-succinyl-Icaa CPG-n-protected nucleosides(構造17)または3'-DMT-2'-triisopropylsiloloxymethyl(TOM)-5'-CED phosphoramidite基(構造18)を保有する。
【化22】
【化23】
【化24】
【0059】
本発明は、開示された組成を調製するための方法をも教示する。イソプロピリデン(isopropyliden)保護ヌクレオシド20を与えるヌクレオシド19を最初の塩基が保護した。イソプロピリデン基除去が続くベンゾイル化は、5’−ベンゾイル化ヌクレオシド22を得る。ピリジン中でのTBDMSとの連続したシリル化反応は、2’−及び3’−TBDMS保護されたヌクレオシド(23及び24)がそれぞれ3:2の割合の混合物を提供する。カラムクロマトグラフィ後に、異性体は分離され、%収量で単離された。また、異性体23の反応は、3'-DMT-2'-TBDMS protected nucleoside 26を提供する。
【0060】
したがって、3’−水酸基の次の機能化の間、2'-tBdsilyl基の特異的な移動があることが考えられる。
【化25】
【0061】
3’−水酸基とDMT-(4,4-dimethoxytrityl)との機能化の間、特異的な移動が生じることは観察されなかった。さらに、3’−TBDMS保護異性体24も、ピリジン中の異性体23と塩化DMTのように、同様のトリチル化が関与し、しかしながら、ヌクレオシド25はその反応に観察さなかった。したがって、2’−TBDMS保護ヌクレオシド23とその異性体24のコンタミネーションの場合、望まない異性体25がトリチル化条件で形成されず、所望のヌクレオシド26が高純度で単離できる。3’−TBDMS保護ヌクレオシド24が所望の生成物の合成に利用することができ、スキーム1に概略が述べられた異性化プロセスのために23に変換することができる。
【0062】
CEDP及びDIPA tetrazolateを用いる亜リン酸化により続くメタノール中の水酸化ナトリウムとの5 '-benzoyl基の除去が最終的なリバースのホスホラミダイト16を与える。
【化26】
【0063】
リバースのホスホラミダイトを用いるオリゴヌクレオチドの合成は、5´→3´方向で行われた。
【0064】
以下に与えられた例は、本発明を更に説明し、これらは、例示的なものであって、本発明の範囲を限定するように解釈すべきではない。特に以下の例は、本発明の化合物を得るための合成方法を示す。本発明の化合物を調製するために便利な開始材料及びその中間物は市販されており、既知の合成方法と試薬を用いて市販の材料から調製することができる。全てのオリゴヌクレオチド配列が左側の5’末端から右側の3’末端へ記載される。3'-DMT-5'-CED phosphoramiditesのカップリング効率がステップ毎に99%を超えるカップリングを示し、高純度RNAを導く。大量のホモポリマーと20〜21塩基のオリゴヌクレオチドがこれらのモノマーホスホラミダイトを用いて合成された。典型的なデータは、図(8)に示される。
【0065】
我々のデータは、3´→5´方向での合成における標準的な3’−CEDホスホラミダイトと比較して、リバースRNAモノマー(5´→3´方向にたいする)を用いるオリゴ合成の間のカップリング効率における差異がないことを示した(図9及び10参照)。
【0066】
もう一つの実施形態において、本発明は、オリゴヌクレオチドの3’末端での修飾またはラベルとともにリボ核酸の合成方法を提供する。親油性、長鎖のリガンドまたは発色団の蛍光プローブ及び消光剤を要求する3’末端を修飾したRNAの合成は、対応するホスホラミダイトを用いて行うことができる。図11及び12に保存された我々のデータは、5´→3´方向の合成が従来の方法と比較して非常に明確な利点を有することを示す。
【0067】
また、HEGやPEG−2000のような固体支持体で可能な3’−修飾が5´→3´方向合成を用いて簡単に導入することができ、逆相HPLCにより精製できる。オリゴヌクレオチド SEQ ID No.4がRP HPLCにより精製され、95〜98%純度生成物を得た(図15参照)。
【実施例】
【0068】
(実施例1)
スキーム2に見られるようなN2-Isobutyryl-2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-guanosine-5'-cyanoethyl-N,N- diisopropyl-phosphoramidite(16d)
N2-Isobutyryl-2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-5'--benzoyl-guanosine(26d):
60mLのピリジン中に化合物23dの4g(7.0mmol)溶液のために、9.5g(28.0mmol)の塩化DMTが一部に室温で48時間添加された。反応混合物は、2mLの冷たいメタノールで急冷され、溶液の半分が減圧下で取り除かれ、20mLのクロロホルムで混合され、50mLの飽和重炭酸ナトリウムと50mLの塩水で洗浄された。有機層が分離され、無水Na2SO4上で乾燥させた。クロロホルム/ヘキサン/アセトン、5:2:3でのフラシュクロマトグラフィが1.7gの化合物26d(27.8%)を提供した。TLCシステム:クロロホルム/ヘキサン/アセトン、5:2:3、Rf=0.42、ESMS 896.1 [C48H55N5O9Si(M+Na)+が要求する896.1]。
【0069】
N2-Isobutyryl-2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-guanosine(27d):
196mLのピリジンと21mLのメタノール混合物中に化合物26dの14g(16.0mmol)溶液のために、16mLの2M塩化ナトリウム溶液(32.0mmol)が25分間で0〜5℃で攪拌しながら滴下して添加された。反応液は、15mLの2M塩酸で中和した。溶媒は減圧下で除去され、残りは、25mLのクロロホルムの2つの部分で抽出された。有機層は合されて、50mLの塩水で洗浄され、無水Na2SO4上で乾燥させた。クロロホルム/ヘキサン/アセトン、5:2:3でフラシュクロマトグラフィが10.4gの化合物27d(84.3%)を提供した。1H NMR(CDCl3/D2O)δ -0.54 (s, 3H), 0.01 (s, 3H), 088 (s, 9H), 1.21 (d, 3H, J=7.0 Hz), 1.23 (d, 3H, J=7.0), 2.66 (qq, IH, J=7.0), 2.89 (d, IH, J=12 Hz), 3.28 (s, IH), 3.37 (dd, IH, J5a,5b=15 Hz, J5>4=2.5Hz) 3.80 (s, 6H), 4.24 (d, IH, J=5 Hz), 4.83 (dd, IH, J2>i=8 Hz, J2,3=5 Hz), 5.97 (d, IH, J=8 Hz), 6.84 (dd, 4H, J=9 Hz, J=2 Hz), 7.23 (t, IH, J=7.5 Hz), 7.30 (t, 2H, J=7 Hz), 7.45 (m, 4H), 7.59 (d, 2H, J=7.5 Hz), 7.77 (s, IH). ESMS 792.8 [C41H51N5O8Si(M+Na)+が要求する792.9]。
【0070】
N2-Isobutyryl-2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-guanosine-5'-cyanoethyl-N,N'-diisopropyl-phosphoramidite(16d):
104mLのアセトニトリル中に、10.4g(13.5mmol)の化合物27、3.4g(26.12mmol)のethylthiotetrazole、4.7mL(27mmol)のDIPEA及び1.08mL(13.5mmol)のN-methylimidazoleの溶液のために、8.4mL(26.12mmol)の2-cyanoethyl-N,N,N,N-tetraisopropylphosphaneを室温でAr下で攪拌しながら滴下して添加した。3時間後、反応混合物は100mLの酢酸エチルで希釈し、200mLの飽和重炭酸ナトリウム及び200mLの塩水で洗浄した。有機物層は分離され、無水Na2SO4上で乾燥させた。クロロホルム/ヘキサン/トリエチルアミン、7:2:1でのフラシュクロマトグラフィが12g(92.1%)の化合物16dを提供した。31P NMR(CDCl3)δ149.05 and 149.73. ESMS 993.3 [C50H68N7O9PSi (M+Na)+が要求する993.2]。
【0071】
(実施例2)N4-Acetyl-2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-cytidine-5'-cyanoethyl-N,N-diisopropyl-phosphoramidite(16c)の合成
N4-Acetyl-2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-cytidine(27c):
54mLのピリジンと6mLのメタノール混合物中の5g(6.2mmol)の化合物26cの溶液のために、6.2mLの2M水酸化ナトリウム水溶液(12.4mmol)が25分間で0〜5℃で攪拌しながら滴下して添加された。反応液は、6mLの2M塩酸で中和した。溶媒は減圧下で除去され、残りは、15mLのクロロホルムの2つの部分で抽出された。有機層は合されて、50mLの塩水で洗浄され、無水Na2SO4上で乾燥させた。クロロホルム/ヘキサン/アセトン、5:2:3でフラシュクロマトグラフィが4gの化合物27c(91.9%)を提供した。1H NMR(CDCl3/D2O)δ 0.07 (s, 3H), 0.16 (s, 3H), 0.97 (s, 9H), 2.24 (s, 3H), 3.16 (br.d, IH, J5a,5b=12 Hz), 3.55 (br.d, IH, J5a,5b=12 Hz) 3.79 (s, 6H), 4.08 (t, IH, J=4.5 Hz), 4.44 (br.s., IH), 4.78 (br.s., IH), 5.61 (d, IH, J= 4.1), 6.80 (dd, 4H, J=7 Hz, J=3 Hz), 7.22 (t, IH, J=7.5 Hz), 7.27 (t, 2H, J=7 Hz), 7.38 (m, 4H), 7.52 (d, 2H, J=7.3 Hz), 8.08 (br.s, IH). ESMS 724.8 [C38H47N3O8Si (M+Na)+が要求する724.3]。
【0072】
N4-Acety-2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-cytidine-5'-cyanoethyl-iVjiV-diisopropyl-phosphoramidite(16c):
N2-Isobutyryl-2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-guanosine-5'-cyanoethyl-N,N'-diisopropyl-phosphoramidite(16d)と同じように調製された。収率は62.6%である。31P NMR(CDCl3)δ149.1 and 149.5. ESMS 925.0 [C47H64N5O9PSi (M+Na)+が要求する924.4]。
【0073】
(実施例3)
2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-Uridine-5'-cyanoethyl-N,N-diisopropyl-phosphoramidite(16k)
2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-Uridine(27k):
450mLのピリジンと45mLのメタノール混合物中の30g(39.3mmol)溶液のために、40mLの2M水酸化ナトリウム水溶液(80.0mmol)が25分間で0〜5℃で攪拌しながら滴下して添加された。反応液は、40mLの2M塩酸で中和した。溶媒は減圧下で除去され、残りは、50mLのクロロホルムの2つの部分で抽出された。有機層は合されて、50mLの塩水で洗浄され、無水Na2SO4上で乾燥させた。クロロホルム/ヘキサン/アセトン、6.5:2:1.5でフラシュクロマトグラフィが24gの化合物9k(92.5%)を提供した。1H NMR(CDCl3)δ 0.06 (s, 3H), 0.14 (s, 3H), 0.97 (s, 9H), 2.12 (br.d, IH, J=4 Hz), 3.16 (br.dd, IH, J5a,5b=12.7 Hz, J5a4=7.6 Hz), 3.55 (br.d, IH, J5a>5b=12.7 Hz J5b4=4.3 Hz) 3.65- 3-64 (m, IH) 3.79 (s, 6H), 4.07 (t, IH, J=4.3 Hz), 4.28 (t, IH, J=4.3 Hz), 5.66 (d, IH, J=4.9 Hz), 5.69 (d, IH, J= 8.1 Hz), 6.82 (dd, 4H, J=7 Hz, J=3 Hz), 7.22 (t, IH, J=7.5 Hz), 7.28 (t, 2H, J=7 Hz), 7.38 (d, 4H, J=8.9 Hz), 7.54 (d, 2H, J=8.8 Hz), 7.68 (d, IH, J=8.2), 8.74 (br.s, IH). ESMS [C36H44N2O8Si (M+Na)+が要求する683.3].
【0074】
2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-Uridine-5'-cyanoethyl-N,N-diisopropyl-phosphoramidite(16k):
190mLのTHF中の24.0g(36.4mmol)化合物27k、24mL(182mmol)のcollidine、2.88mLのN-methylimidazole溶液のために、16.22mL(72.8mmol)の2-cyanoethyl-N,N, diisopropylphosphonamidic chlorideを室温で、Ar下で攪拌しながら滴下して添加した。1.25時間後、反応混合物は100mLの酢酸エチルで希釈し、200mLの飽和重炭酸ナトリウム及び200mLの塩水で洗浄した。有機物層は分離され、20gの無水Na2SO4上で乾燥させた。酢酸エチル/ヘキサン/トリエチルアミン、5:4:1でのフラシュクロマトグラフィが18g(80.0%)の化合物16kを提供した。31P NMR(CDCl3)δ148.9 and 149.6. ESMS 884.1 [C45H61N4O9PSi (M+Na)+が要求する884.0]。
【0075】
(実施例4)
N4-Benzoyl-2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-adenosine-5'-cyanoethyl-N,N-diisopropyl-phosphoramidite(16a)
N4-Benzoyl-2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-adenosine(27a):
189mLのピリジンと21mLのメタノール混合物中の14g(15.7mmol)の化合物26aの溶液のために、15.7mLの2M水酸化ナトリウム水溶液(31.4mmol)が25分間で0〜5℃で攪拌しながら滴下して添加された。反応液は、12mLの2M塩酸で中和した。溶媒は減圧下で除去され、残りは、15mLのクロロホルムの2つの部分で抽出された。有機層は合されて、50mLの塩水で洗浄され、無水Na2SO4上で乾燥させた。クロロホルム/ヘキサン/アセトン、6.5:2:1.5でフラシュクロマトグラフィが11.0gの化合物27a(88.9%)を提供した。収量は%である。1H NMR(CDCl3/H2O)δ -0.75 (s, 3H), -0.01 (s, 3H), 0.86 (s, 9H), 3.03 (t, IH, J5a,5b=12.8 Hz), 3.29 (s, IH), 3.47 (br.d, IH, J5a,5b=12.8 Hz) 3.80 (s, 6H), 4.35 (d, IH, J=4.9 Hz), 5.17 (dd, IH, J=8 Hz, J=5 Hz), 5.93 (dd, IH, J= 12 Hz, J=2 Hz), 6.15 (d, IH, J=8 Hz), 6.85 (dd, 4H, J=7 Hz, J=3 Hz), 7.23 (t, IH, J=7.5 Hz), 7.30 (t, 2H, J=7 Hz), 7.48 (m, 4H), 7.52 (t, 2H, J=7.3 Hz), 7.62 (d, 3H, J=7.5 Hz), 8.03 (d, 2H, J=7.5 Hz), 8.14 (s, IH), 8.77 (s, IH), 9.07 (s, IH). ESMS [C44H49N5O7Si (M+Na)+が要求する787.3]。
【0076】
N4-Benzoyl-2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-adenosine-5'-cyanoethyl-N,N-diisopropyl-phosphoramidite(16a):
88mLの蒸留したTHF中の11.0g(12.0mmol)の化合物27a、9.2mL(60.0mmol)のcollidine、1.1mLのN-methylimidazole溶液のために、6.23mL(24.0mmol)の2-cyanoethyl-N,N diisopropylphosphonamidic chlorideを室温で、Ar下で攪拌しながら滴下して添加した。1.25時間後、反応混合物は50mLの酢酸エチルで希釈し、100mLの飽和重炭酸ナトリウム及び100mLの塩水で洗浄した。有機物層は分離され、10gの無水Na2SO4上で乾燥させた。酢酸エチル/ヘキサン/トリエチルアミン、5:4:1でのフラシュクロマトグラフィが9.0g(77.7%)の化合物16aを提供した。31P NMR(CDCl3)δ143.97 and 144.14. ESMS 987.2 [C53H66N7O8PSi (M+Na)+が要求する987.45]。
【0077】
3'-O-DMT-2'-O-TBDMS nucleosides 27a、27c、27d、27k、16a、16c、16d、16k及び5'-O-DMT-2'-O-TBDMS nucleosides 28〜31
【化27】
【表1】
【化28】
【表2】
【化29】
【表3】
【化30】
【表4】
【0078】
(実施例5)
2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-uridine-5'-succinyl-CPGの合成
2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-Uridine-5'-succinate:
20mLのピリジン中の2.0g(3.03mmol)の化合物27k及び0.11g(0.91mmol)の溶液のために、37℃で攪拌しながら0.9g(9.1mmol)無水コハク酸が添加された。12時間後、反応混合物は30mLのクロロホルムで希釈し、50mLの塩水で洗浄した。有機物層は分離され、無水Na2SO4上で乾燥させた。クロロホルム/ヘキサン/アセトン/ピリジン/メタノール、5:3:2:0.01:0.05でのフラシュクロマトグラフィが1.8g(75.9%)の2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-uridine-5'-succinateを提供した。1H NMR(CDCl3/H2O)δ 0.05 (s, 3H), 0.07 (s, 3H), 0.96 (s, 9H), 2.21 (dt, IH, J=17 Hz, J=6 Hz), 2.40-2.46 (m, IH), 2.51 (dt, IH, J=17 Hz, J=6 Hz), 2.60-2.66 (m, IH), 3.42 (t, IH, J=3.3 Hz), 3.77 (s, 6H), 3.95-3.98 (m, 2 H), 4.11 (br.d, IH, J=12.8 Hz), 4.16 (m, IH), 5.72 (d, IH, J=2.8 Hz), 5.74 (d, IH, J= 8.1 Hz), 6.79 (dd, 4H, J=9 Hz, J=I.9 Hz), 7.21 (t, IH, J=7 Hz), 7.25 (t, 2H, J=7 Hz), 7.38 (d, 4H, J=8.9 Hz), 7.48 (d, 2H, J=7.2 Hz), 7.61 (d, IH, J=8.2 Hz), 7.72 (t, IH, J=5.9 Hz), 8.61 (br.d, IH, J=4.4 Hz). ESMS 784.2 [C40H48N2O11Si (M+Na)+が要求する783.9]。
【0079】
2'-O-TBDMS-3'-O-DMT-uridine-5'-succinyl-CPG:
60mLのDMF中の18gのamino-lcca-CPG及び3.6mLのtriethylamineの懸濁液のために、4mLのDMF中に1.8g(2.3mmol)のO-TBDMS-3'-O-DMT-uridine-5'-succinate、0.408g(3.55mmol)のN-hydroxysuccinimide及び0.586g(2.76mmol)のDCCの溶液を添加した。反応混合物は37℃に加温された。16時間後、CPGが濾過され、3×20mLの部分のアセトニトリルで洗浄し、ピリジン/N-methylimidazole混合物中の無水酢酸で覆われ、3×20mLの部分のアセトニトリルで洗浄した。固体支持体は減圧下で乾燥され、ヌクレオシドのロードはDMT除去工程により測定され、44.2μmol/gのロードで18gの最終生成物を得た。
【0080】
オリゴヌクレオチド合成:
続くオリゴヌクレオチド(表5)が1μmolスケールで3´→5´方向の標準RNAホスホラミダイト試薬を用いて合成された。合成は、標準RNA 1μmolを用いてExpedite 8900合成装置で実施された。
【0081】
合成に続き、制御された細孔ガラス(CPG)固体支持体が2mL微量遠心管に移された。オリゴヌクレオチドはCPGから分けられ、1mLの40%メチルアミン水溶液に65℃で30分間インキュベートすることにより、脱保護し、上清を保存し、乾燥させた。t-butyl-dimethylsilyl保護基は、室温で超音波洗浄器中、2時間、50μlの新しい無水triethylammonium-trihydrogen fluorideで処理することにより、RNA残基から除去された。オリゴヌクレオチドは1.5mLのn−ブタノールにより沈殿され;サンプルは、―70℃で1時間冷やされ、10、000gで10分間遠心した。上清はデカンテーションし、ペレットは、n−ブタノールで1回以上洗浄した。オリゴヌクレオチドは、0.1Mのtriethyl-ammonium acetate(TEAA) pH7.2にアセトニトリルのリニアグラジェントを用いて、逆相HPLCにより精製された。サンプル全体は、Hamilton PRP-1カラム(1.0cm×25cm)にロードし、5%から50%までの40分間でアセトニトリルのグラジェントにより溶出した。サンプルは260nmでモニタし、所望のオリゴヌクレオチド種に対応するピークが集められ、保存され、凍結乾燥された。
【0082】
オリゴヌクレオチドサンプルは、200μlの蒸留水に溶解され、1mlのLiClO4を添加することにより、沈殿させ、続けて10,000gで10分間遠心した。上清はデカンテーションされ、ペレットは10%のアセトン水溶液で洗浄した。
【0083】
標準のdT及びオリゴヌクレオチドの合成に適した固体支持体に対応するコレステロールが用いられた。
【表5】
【0084】
以下のオリゴヌクレオチド(表6)は、5´→3´方向のリバースホスホラミダイト試薬を1μmolスケールで用いて合成された。標準のプロセスと同じ合成サイクルと補助的な試薬がリバース合成のために用いられた。リバースrC-lcaa-CPGが全てのオリゴヌクレオチド合成に用いられた。オリゴヌクレオチドSEQ ID No.2〜4の3’−修飾がコレステロール、PEG−2000またはHEGホスホラミダイトをそれぞれ用いることにより導入された。
【表6】
【0085】
粗製のオリゴヌクレオチドがCE及びESIマススペクトルにより分析された。
【0086】
おびただしい数の応用がオリゴヌクレオチドの3’末端での容易な付着のために可能である。いくつの例を、図7に概略を説明する:
1.コレステロール、C−18等の長鎖脂肪族化合物、トリエチレングリコール、ヘキサエチレングリコールのようなRNAの3’末端での大きな分子の付着用。
これらのアミダイトとの直接カップリングが容易に達成される。
2.RNA分子の3’末端でのPEG2000アミダイト及びPEG4000アミダイトのようなポリエチレングリコールの付着。
3.3’−チオール修飾の簡単な付着用。容易に用いられるアミダイト、viz、C−3ジスルフィド、C−6ジスルフィドからの3’−ジスルフィド。
4.この目的のためにビオチンCPGを防ぎ、1ステップのビオチンアミダイトを介した3’−ビオチン付着。
5.siRNAのセンス鎖の3’末端の修飾。アンチセンスsiRNA鎖が標的認識を導くように、siRNAのセンス鎖(3’末端)の突出部が標的のmRNA複合体に影響することが予想される。siRNAの運搬の改善のための便利な修飾が容易に設計可能である。
【表7】
【0087】
我々は、以下の記載に様々な革新、利点及び可能性、及び本発明の詳細ないくつかのプロセスを要約する。このリストは、便利で例示的な要約として扱われることを意味し、完全ではなく、網羅的ではなく、限定するものではない。
【0088】
一般式1の誘導体化されたヌクレオシドとホスホラミダイト:
【化31】
ここで、
Yは酸素または硫黄であり;
Wは酸素、窒素、硫黄及びフッ素であり;
R4はTBDMS、トリイソプロピニルシリルオキシメチレンFmoc、アルキル、アリル及びアセチルのようなシリルエーテルであり;;Wが硫黄の時、R4はベンゾイル、アセチルまたはジスルフィドであり;
ZはDMT、MMT及びTMT保護基であり;
R1及びR2はアルキルまたはアリル基から独立して選択され;
R3はシアノエチル、アルキルまたはアリル基である。
【0089】
一般式2の固体支持体に付着した誘導体化されたヌクレオシド:
【化32】
ここで、
Mは水素ラジカル、Y−COであり;
Yは2〜20の長さの原子の鎖であり、基本的に炭化水素鎖からなり、酸素、窒素及び硫黄からなる群から独立して選択された追加的に1つ以上のヘテロ原子により置換され、CPG、ポリスチレンまたはオリゴヌクレオチド合成に適した他のいずれかの固体支持体のような、固体支持体への付着に安定なリンカーであり;
Wは酸素、窒素、硫黄またはフッ素であり;
RはTBDMSのようなシリルエーテル、トリイソプロピルシリルオキシメチレン、Fmoc、アルキル(alkyl)、アリルまたはアセチルであり、Wが硫黄の時、Rはベンゾイル、アセチルまたはジスルフィドであり;
ZはDMT、MMT、TMT保護基である。
【0090】
5’から3’方向のオリゴヌクレオチド結合形成を介したリバースの方法が合成RNAオリゴマーにおける式10に示される。RNAは、天然または修飾された核酸塩基、gapmer、ホスホジエステル、ホスホチアネート、phosphoselenatesからなる。合成は、自動、半自動のDNA/RNAまたは他の合成器または手動で行うことができる。合成は、マイクログラムからキログラムスケールの様々なスケールで行うことができる。
【化33】
【0091】
対応するホスホラミダイトを用いるRNA分子の3’末端への修飾の付着方法(式11)、
ここで、Lはビオチンまたはコレステロール、または蛍光プローブ、消光染料、ポリエチレングリコール、及びペプチドからなる群から選ばれるような修飾
【化34】
【0092】
自動化したリバース方向(5´→3´)RNA合成を用いる高純度RNAの合成は、高純度RNAをもたらす。
【0093】
コレステロール、hexaethyloxyglycols(HEG)及びPolyethylene glycols(PEG)のような巨大分子とのRNAの3’−複合体。
【0094】
M+1オリゴヌクレオチドのない、リバース方向(5´→3´)での自動化したRNA合成の応用。
【0095】
上述のこの方法により取り込まれる修飾されたヌクレオシドは、5- Fluoro-U、5-Fluoro dU、5-fluoro-dC、5-Fluro-rC、pseudouridine、5-methyl-dU、5-methyl-rU、5-methyl-dC、5-methyl-rC、5- bromo-dU、5-bromo-rU、5-bromo-dC、5-bromo-rC、5-iodo-dU、5-iodo-rU、5-vinyl-dU、5-vinyl-rU、5-vinyl thymidine、N-3 methyldeoxy uridine、N-3 methyl-ribouridine、N-3 methyl thymidine、4-thio uridine、4-thio-2'-deoxyuridine、2,6-diaminopurine deoxy riboside、N-3 methyl ribothymidine、2、6-diaminopurine riboside、8-bromo 2'- deoxy adenosine、8-bromo-r-adenosine、8-oxo-deoxy adenosine、8-oxo- riboadenosine、8-oxo-2'-deoxy- adenosine、8-oxo-riboadenosine、8-oxo-deoxy inosine、8-oxo-ribo inosine、8-bromo-deoxy inosine、8-bromo-ribo- inosine、N-I methyl-riboadenosine、N-I methyl-2'- deoxy adenosine、N-I methyl 2'-deoxy inosine、N-I methyl riboadenosine、N-I methyldeoxy guanosine、N-I -methyl- riboguanosine、etheno adenosine、etheno 2'-deoxy adenosine、purine 2'-deoxy riboside、purine-ribonucleoside、2-aminopurine-2'-deoxyriboside、2-aminopurine-ribonucleosideに限定されるものではないが、1つ以上のプリンまたはピリミジン修飾からなる。
【0096】
この方法により合成されたRNAの内部位置のラベルがFluoroscein-C-5 dT、Dabcyl-C-5 thymidine、internal carboxyl group 5-dU-methylacrylate、biotin dT (biotin wattached via spacer to C-5 of dU)、amino-dT (terminal amino attached via C-6 spacer to C-5 dU) に限定されるものではないが、発色団と達成される。
【0097】
修飾されたヌクレオシドの糖修飾は、本発明の方法により合成されたRNAまたはDNA配列の1つ以上の位置に、A、C、G、Uのような2'-deoxy-2'-fluoro ribonucleosides (2'-F-ANAs)、Inosine及び2'-Fluoroを含む修飾されたヌクレオシドからなる。
【0098】
修飾されたヌクレオシドの糖修飾は、本発明の方法により合成されたRNAまたはDNA配列の1つ以上の位置に、A、C、G、Uのような2'-deoxy-2'-methoxy ribonucleosides (2'-OMe-)、Inosine及び2'-methoxyを含む修飾されたヌクレオシドからなる。
【0099】
修飾されたヌクレオシドの糖修飾は、本発明の方法により合成されたRNAまたはDNA配列の1つ以上の位置に、A、C、G、Uのような2'-deoxy-2'-amino ribonucleosides (2'-NH2)、Inosine及び2'-aminoを含む修飾されたヌクレオシドからなる。
【0100】
修飾されたヌクレオシドの糖修飾は、本発明の方法により合成されたRNAまたはDNA配列の1つ以上の位置に、A、C、G、Uのような2'-deoxy-2'-terminal amino ribonucleosides (2'-terminal NH2)、Inosine及び2'-terminal aminoを含む修飾されたヌクレオシドからなる。
【0101】
修飾されたヌクレオシドの糖修飾は、本発明の方法により合成されたRNAまたはDNA配列の1つ以上の位置に、A、C、G、Uのような2'-deoxy-2'-methoxy ethoxy ribonucleosides (2'-MOE)、Inosine及び2'-MOEを含む修飾されたヌクレオシドからなる。
【0102】
修飾されたヌクレオシドの糖修飾は、本発明の方法により合成されたRNAまたはDNA配列の1つ以上の位置に、A、C、G、Uのような2'-deoxy-2'-ethoxy, propargyl、butyne ribonucleosides (2'-OEt、O-Propargyl、2'-O-Butyne)のような2'-O-alkyl基、Inosine及び2'- 2'-OEt、O-Propargyl、2'-O-Butyneを含む修飾されたヌクレオシドからなる。
【0103】
修飾されたヌクレオシドの糖修飾は、本発明の方法により合成されたRNAまたはDNA配列の1つ以上の位置に、A、C、G、Uのような2'-deoxy-2'-fluoro arabino nucleosides (2'-F-ANAs)、Inosine及び2'-F-ANAsを含む修飾されたヌクレオシドからなる。
【0104】
修飾されたヌクレオシドの糖修飾は、本発明の方法により合成されたRNAまたはDNA配列の1つ以上の位置に、A、C、G、Uのような2'-deoxy-2'-fluoro 4'-thioarabino nucleosides (4'-S-FANAs)、Inosine及び4'-S-FANAsを含む修飾されたヌクレオシドからなる。
【0105】
RNAは、配列の3’末端でのまたは配列の5’末端での、配列内での1つ以上の2’−5’−架橋で行われる。
【0106】
3’末端を有するRNAは、dT、dC、dG、thymidineのようなデオキシヌクレオシド、それらの3’官能基を介して付着したリバースを含む本発明の方法により合成してもよい。
【0107】
3’末端を有するRNAは、rT、rC、rG、rUのようなリボヌクレオシド、それらの2’または3’−水産基を介して付着したリバースを含む本発明の方法により合成してもよい。
【0108】
リバースRNA合成は、2'-triisopropylsilyloxy methyl(TOM)保護基を含むことで達成してもよい。
【0109】
リバースRNA合成は、2'-1-butyldithiomethyl(DTM)保護基を含むことで達成してもよい。
【0110】
リバースRNA合成は、2'-deoxy-2'-fluoro-beta-D-arabinonucleic acid(FANA)を含む修飾した塩基を含むことで達成してもよい。
【0111】
リバースRNA合成は、4'-thio-2'-deoxy-2'-fluoro-beta-D-arabinonucleic acid (4'-Thio-FANA)を含む修飾した塩基を含むことで達成してもよい。
【0112】
リバースRNA合成は、2'-Omethyl修飾を用いる修飾した糖を用いることで達成してもよい。
【0113】
リバースRNA合成は、Bicyclic locked nucleic acids (LNA's)を用いることで達成してもよい。
【0114】
リバースRNA合成はaltritol sugar modified oligonucleotides (ANA)を含む修飾した糖を用いることで達成してもよい。
【0115】
リバースRNA合成は、疎水部分のアミダイト機能または末端のアミノ基を有するリバース合成したオリゴヌクレオチドの3’末端のアミノリンカーを介したRNAの3’末端で親油性または疎水性基の複合体のステップを含んでもよい。後者の合成は、オリゴヌクレオチドの3’末端でのアミノと、親油性部分のカルボキシリック機能との間のカップリングステップに関する。親油性部分は、triethylene glycol、hexaethylene glycol、polyethylene glycols、様々な脂質等の様々なグリコールからなる。
【0116】
リバースRNA合成は、そのような遊離ペプチドと、リバース合成RNAの3’末端カルボキシリック機能を利用するような細胞貫通ペプチド(CPP)または膜貫通ペプチド(MPP)のようなペプチドの複合体のステップを含む。適当なカルボキシル機能を有するCPP及びMPPは、リバース合成RNAの3’末端の遊離の末端アミノ機能にカップリングする。
【0117】
リバースRNA合成は、配列の3’末端または配列の5’末端に配列内の2’−5’−架橋したDNA単位または2’−5’−RNA単位を含む。
【0118】
当業者はここで述べられた本発明の実施形態の多くの均等物を認識し、日々の経験を用いて確信することができる。そのような均等物は、以下の請求項により包含されることを意図する。従属項で述べられた実施形態の如何なる組合せも本発明の範囲に包含される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式1のホスホラミダイトであって、
【化35】
ここで、
Yは酸素または硫黄であり;
Wは酸素、窒素及びフッ素であり;
R4は三級ブチルジメチルシリル(TBDMS)、トリイソプロピニルシリルオキシメチレン、フルオレニルオキシカルボニル(Fmoc)、アルキル、アリル及びアセチルからなる群の一因であり;
Zはジメトキシトリフェニル(DMT)、モノメトキシトリフェヘニルMMT)及びトリメトキシトリフェニル(TMT)からなる保護基であり;
R1はアルキルまたはアリル基であり;
R2はアルキルまたはアリル基であり;
R3はシアノエチル、アルキルまたはアリル基である;及び
Bは水素、またはアミン保護基のある各1級アミンで付加的に機能化するヌクレアーゼであるホスホラミダイト。
【請求項2】
式1のホスホラミダイトであって、
【化36】
ここで、
Yは酸素または硫黄であり;
Wは硫黄であり;
R4はベンゾイル、アセチルまたはジスルフィドであり;
Zはジメトキシトリフェニル(DMT)、モノメトキシトリフェヘニル(MMT)及びトリメトキシトリフェニルTMT)からなる保護基であり;
R1はアルキルまたはアリル基であり;
R2はアルキルまたはアリル基であり;
R3はシアノエチル、アルキルまたはアリル基であり;及び
Bは水素、またはアミン保護基のある各1級アミンで付加的に機能化するヌクレアーゼであるホスホラミダイト。
【請求項3】
以下から選択された構造式によって表されるRNAオリゴマーの合成のための5’から3’方向に対する結合形成によるオリゴヌクレオチドを調製する方法であって、
【化37】
前記方法は以下の化合物を反応させるステップを含み、
【化38】
ここで、
Bは水素、またはアミン保護基のある各1級アミンで付加的に機能化するヌクレアーゼであり;
nは0から98であり;
Yは酸素または硫黄であり;
Wは酸素、窒素、硫黄またはフッ素であり;
R4はTBDMSのようなシリルエーテル、トリイソプロピルシリルオキシメチレン、Fmoc、アルキル、アリルまたはアセチルであり;Wが硫黄の時
R4はベンゾイル、アセチルまたはジスルフィドであり;
ZはDMT、MMT、TMT保護基であり;
R1及びR2はアルキルまたはアリル基から独立して選択され;
R3はシアノエチル、アルキルまたはアリル基であり;及び
Mは水素ラジカル、Y−COであり;ここで、Yは固体支持体への付着に安定なリンカーである方法。
【請求項1】
式1のホスホラミダイトであって、
【化35】
ここで、
Yは酸素または硫黄であり;
Wは酸素、窒素及びフッ素であり;
R4は三級ブチルジメチルシリル(TBDMS)、トリイソプロピニルシリルオキシメチレン、フルオレニルオキシカルボニル(Fmoc)、アルキル、アリル及びアセチルからなる群の一因であり;
Zはジメトキシトリフェニル(DMT)、モノメトキシトリフェヘニルMMT)及びトリメトキシトリフェニル(TMT)からなる保護基であり;
R1はアルキルまたはアリル基であり;
R2はアルキルまたはアリル基であり;
R3はシアノエチル、アルキルまたはアリル基である;及び
Bは水素、またはアミン保護基のある各1級アミンで付加的に機能化するヌクレアーゼであるホスホラミダイト。
【請求項2】
式1のホスホラミダイトであって、
【化36】
ここで、
Yは酸素または硫黄であり;
Wは硫黄であり;
R4はベンゾイル、アセチルまたはジスルフィドであり;
Zはジメトキシトリフェニル(DMT)、モノメトキシトリフェヘニル(MMT)及びトリメトキシトリフェニルTMT)からなる保護基であり;
R1はアルキルまたはアリル基であり;
R2はアルキルまたはアリル基であり;
R3はシアノエチル、アルキルまたはアリル基であり;及び
Bは水素、またはアミン保護基のある各1級アミンで付加的に機能化するヌクレアーゼであるホスホラミダイト。
【請求項3】
以下から選択された構造式によって表されるRNAオリゴマーの合成のための5’から3’方向に対する結合形成によるオリゴヌクレオチドを調製する方法であって、
【化37】
前記方法は以下の化合物を反応させるステップを含み、
【化38】
ここで、
Bは水素、またはアミン保護基のある各1級アミンで付加的に機能化するヌクレアーゼであり;
nは0から98であり;
Yは酸素または硫黄であり;
Wは酸素、窒素、硫黄またはフッ素であり;
R4はTBDMSのようなシリルエーテル、トリイソプロピルシリルオキシメチレン、Fmoc、アルキル、アリルまたはアセチルであり;Wが硫黄の時
R4はベンゾイル、アセチルまたはジスルフィドであり;
ZはDMT、MMT、TMT保護基であり;
R1及びR2はアルキルまたはアリル基から独立して選択され;
R3はシアノエチル、アルキルまたはアリル基であり;及び
Mは水素ラジカル、Y−COであり;ここで、Yは固体支持体への付着に安定なリンカーである方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図6a】
【図6b】
【図7】
【図8】
【図9】
【図9a】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図6a】
【図6b】
【図7】
【図8】
【図9】
【図9a】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公表番号】特表2012−502032(P2012−502032A)
【公表日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−526061(P2011−526061)
【出願日】平成21年9月8日(2009.9.8)
【国際出願番号】PCT/US2009/005063
【国際公開番号】WO2010/027512
【国際公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【出願人】(511055429)ケムジーンズ コーポレーション (3)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年9月8日(2009.9.8)
【国際出願番号】PCT/US2009/005063
【国際公開番号】WO2010/027512
【国際公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【出願人】(511055429)ケムジーンズ コーポレーション (3)
【Fターム(参考)】
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