説明

X線撮影装置およびX線撮影方法

【課題】 複数の画像を合成して長尺画像とするときに各画像間の輝度ムラを解消することが可能なX線撮影装置およびX線撮影方法を提供する。
【解決手段】 第1の画像と第2の画像との重複部分を第1、第2の合成部として各々第1の画像および第2の画像から切り出す切り出し部81と、第1、第2の合成部における画素値から第1、第2のヒストグラムを作成するヒストグラム作成部82と、第1、第2のヒストグラムに対してヒストグラムイコライゼーションを実行することが可能な第1、第2の階調変換テーブルを作成する階調変換テーブル作成部83と、第2の階調変換テーブルを利用して第2の画像の階調変換を実行するとともに、階調変換を実行後の第2の画像に対して第1の階調変換テーブルを利用して逆階調変換を実行する階調変換部84と、第1の画像と階調変換部84で階調変換と逆階調変換を実行した第2の画像とを合成する画像合成部85とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、被検体の長尺撮影領域に対応するX線画像を作成するためのX線撮影装置およびX線撮影方法に関し、特に、ステッチング処理とも呼称される画像合成処理を行うX線撮影装置およびX線撮影方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、下肢の全体画像や脊柱の全体画像など、被検体における長尺撮影領域のX線画像を作成するための方法として、スロットラジオグラフィーと称呼される撮影方法が知られている。このスロットラジオグラフィーは、X線管とX線検出器とを被検体の長尺方向に沿って移動させながら、被検体に対する短冊状の領域に複数回連続してX線を照射することにより、被検体の長尺方向に沿って複数枚の短冊状の画像を取得し、これらの画像を結合することにより、長尺のX線画像を作成する方法である。
【0003】
また、スロットラジオグラフィーと同様、被検体の長尺方向に沿ってX線検出器を移動させながら、X線管を揺動させて移動中のX線検出器に向けてX線を照射することにより、被検体の長尺方向に沿って複数の矩形状の画像を取得し、これらの画像を結合することにより、長尺のX線画像を作成するX線撮影装置も知られている。
【0004】
ところで、このようなX線撮影を実行する場合、例えば、下肢全域を撮影する場合には、腹部および骨盤から、大腿部、ふくらはぎ、足先を順次撮影することになるが、これらの部位は体厚が各々異なることなどから、撮影部位により、管電圧、管電流等のX線条件の最適値が異なることになる。このため、連続して撮影された複数の画像毎に輝度等に差違が生じ、これらの画像を長尺画像に合成したときには、各画像間の輝度ムラ等により、この長尺画像を利用した診断等に支障を来すことになる。
【0005】
一方、特許文献1には、複数の矩形状の画像を取得したのち、これらの複数の画像における重複部分の画素の画素値から指標値を計算し、重複部分の指標値に対応する表示階調が、実質的に一致するように、複数の画像の画素値を変換するX線診断装置が開示されている。そして、画素値の変換には、合成すべき領域のうち重複した領域内の平均値を利用して演算を行う方法や、合成すべき領域のうち重複した領域におけるプロファイルが連続的につながったプロファイルとなるように補正を行う方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−57506号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載の発明においては、複数の画像を撮影するときの撮影条件が異なった場合においては、複数の画像を合成して長尺画像とするときに、連続して撮影された複数の画像毎にその輝度差が大きくなり、各画像間の輝度ムラを好適に解消することは困難となる。
【0008】
この発明は上記課題を解決するためになされたものであり、複数の画像を撮影するときに、各画像間でその撮影条件が異なった場合においても、複数の画像を合成して長尺画像とするときに、各画像間の輝度ムラを好適に解消することが可能なX線撮影装置およびX線撮影方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、被検体に沿って移動するX線検出器と、前記X線検出手段に向けてX線を照射するX線管とを備え、前記被検体を複数回連続して撮影することによりその端部が互いに重複する複数の画像を取得し、これらの画像を合成することにより被検体の長尺撮影領域に対応するX線画像を作成するX線撮影装置において、前記複数の画像における重複部分を、合成部として各画像から切り出す切り出し部と、前記各合成部における画素値から、各々、ヒストグラムを作成するヒストグラム作成部と、前記各ヒストグラムに対して、各々、ヒストグラムイコライゼーションを実行することが可能な階調変換テーブルを作成する階調変換テーブル作成部と、互いに重複する画像のうち、一方の画像に対してその画像から作成された階調変換テーブルを利用して階調変換を実行するとともに、階調変換を実行後の画像に対して他方の画像から作成された階調変換テーブルを利用して逆階調変換を実行する階調変換部と、前記他方の画像と、前記階調変換部で階調変換と逆階調変換を実行した一方の画像とを合成する画像合成部とを備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、被検体に沿って移動するX線検出器と、前記X線検出手段に向けてX線を照射するX線管とを使用し、前記被検体を複数回連続して撮影することによりその端部が互いに重複する複数の画像を取得するとともに、これらの画像を合成することにより被検体の長尺撮影領域に対応するX線画像を作成するX線撮影方法において、前記複数の画像における重複部分を、合成部として各画像から切り出す切り出し工程と、前記各合成部における画素値から、各々、ヒストグラムを作成するヒストグラム作成工程と、前記各ヒストグラムに対して、各々、ヒストグラムイコライゼーションを実行することが可能な階調変換テーブルを作成する階調変換テーブル作成工程と、前記複数の画像のうちの互いに隣接する一対の画像に対し、一方の画像に対してその画像から作成された階調変換テーブルを利用して階調変換を実行する階調変換工程と、階調変換を実行後の画像に対して他方の画像から作成された階調変換テーブルを利用して逆階調変換を実行する逆階調変換工程と、前記他方の画像と前記階調変換と逆階調変換とを実行した一方の画像とを合成して合成画像を作成する隣接画像合成工程を実行するとともに、前記隣接画像合成工程において合成された合成画像とこの合成画像に隣接する画像とに対して、前記階調変換工程、前記逆階調変換工程および前記合成工程を実行する動作を、前記複数の画像に対して適用する画像合成工程とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1および請求項2に記載の発明によれば、複数の画像を撮影するときの各画像間の撮影条件が異なった場合においても、複数の画像を合成して長尺画像とするときに各画像間の輝度ムラを正確に解消することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】この発明に係るX線撮影装置の概要図である。
【図2】この発明の他の実施形態に係るX線撮影装置の概要図である。
【図3】X線撮影装置により被検者1の下肢全域を撮影する様子を示す概要図である。
【図4】この発明に係るX線撮影装置の主要な電気的構成を示すブロック図である。
【図5】画像処理部8を画像メモリ9とともに示すブロック図である。
【図6】この発明に係るX線撮影方法を示すフローチャートである。
【図7】この発明に係るX線撮影方法の概念を示す説明図である。
【図8】ヒストグラムイコライゼーションの概念を示す説明図である。
【図9】ヒストグラムイコライゼーションの概念を示す説明図である。
【図10】ヒストグラムイコライゼーション後の逆階調変換の概念を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、この発明に係るX線撮影装置の概要図である。
【0014】
このX線撮影装置は、被検体である被検者1を乗せる臥位テーブル5と、被検者1に向けてX線を照射するX線管2と、X線管2から照射されたX線の照射領域を矩形状に制限するコリメータ3と、被検者1を通過したX線を測定するフラットパネルディテクタ4とを備える。X線管2およびコリメータ3と、フラットパネルディテクタ4とは、図示しない移動機構により、互いに同期して、被検者1の長手方向に沿い、互いに同期して水平移動するよう構成されている。
【0015】
図2は、この発明の他の実施形態に係るX線撮影装置の概要図である。なお、図1に示す実施形態と同一の部材については、同一の符号を付している。
【0016】
この実施形態に係るX線撮影装置は、被検体である被検者1を起立姿勢で撮影するための立位スタンド6と、被検者1に向けてX線を照射するX線管2と、X線管2から照射されたX線の照射領域を矩形状に制限するコリメータ3と、被検者1を通過したX線を測定するフラットパネルディテクタ4とを備える。フラットパネルディテクタ4は、図示しない移動機構により、被検者1の長手方向に沿って垂直方向に移動するよう構成されている。また、X線管2およびコリメータ3は、図示しない揺動機構により、フラットパネルディテクタ4の移動に同期して、X線の照射方向が常にフラットパネルディテクタ4の方向を向く方向に揺動する。
【0017】
図3は、図1または図2に示すX線撮影装置により、被検者1の下肢全域を撮影する様子を示す概要図である。
【0018】
この図に示すように、被検者1の下肢全体を撮影するためには、X線管2から照射され、コリメータ3で照射領域を制限されたX線による撮影領域Eを、被検者1の長手方向に移動させながら、複数回連続してX線撮影を実行する。このときには、各撮影領域Eは、その端部が互いに重複するようにして撮影が実行される。そして、このようにして撮影した撮影領域Eを合成することにより、被検者1の骨部11や、人工関節12を含む下肢全体のX線画像を得ることができる。
【0019】
このとき、下肢全域を撮影する場合には、腹部および骨盤は体厚が比較的大きく、大腿部、ふくらはぎから足先に向かうに従って体厚が順次小さくなる。このため、これらの撮影部位に対応して、管電流を変化させる等のX線条件の変更が必要となる。このX線条件の変更に対応する輝度差等に対応するため、後述する階調変換等が実行される。
【0020】
図4は、この発明に係るX線撮影装置の主要な電気的構成を示すブロック図である。
【0021】
このX線撮影装置は、後述する画像処理部8を含み、装置全体を制御する制御部7を備える。この制御部7は、上述したX線管2と、X線管制御部21を介して接続されている。また、この制御部7は、上述したフラットパネルディテクタ4と接続されている。さらに、この制御部7は、フラットパネルディテクタ4により撮影された画像を記憶する画像メモリ9と、画像処理部8により画像処理された画像を表示するCRT等の表示部10とも接続されている。
【0022】
図5は、上述した画像処理部8を画像メモリ9とともに示すブロック図である。
【0023】
この画像処理部8は、後述するように、上述した撮影領域Eの画像において、隣接して重複する重複部分を合成部として切り出す切り出し部81と、この合成部の画素値からヒストグラムを作成するヒストグラム作成部82と、ヒストグラムイコライゼーションを実行するための階調変換テーブルを作成する階調変換テーブル作成部83と、階調変換および逆階調変換を実行する階調変換部84と、隣接する画像とを合成する画像合成部85とを備える。
【0024】
次に、この発明に係るX線撮影方法について説明する。図6は、この発明に係るX線撮影方法を示すフローチャートである。また、図7は、この発明に係るX線撮影方法の概念を示す説明図である。さらに、図8および図9は、ヒストグラムイコライゼーションの概念を示す説明図であり、図10は、ヒストグラムイコライゼーション後の逆階調変換の概念を示す説明図である。
【0025】
この発明に係るX線撮影方法を実行するときには、最初に、X線撮影を行う(ステップS1)。このときには、図3に示すように、X線管2から照射され、コリメータ3で照射領域を制限されたX線による撮影領域Eを、被検者1の長手方向に移動させながら、複数回連続してX線撮影を実行する。このときには、各撮影領域Eは、その端部が互いに重複するようにして撮影が実行される。
【0026】
次に、各撮影領域Eの画像について、互いに重複する部分を合成部として切り出す切り出し工程を実行する(ステップS2)。このときには、各撮影領域Eに対応する複数の画像のうち、最初に二つの画像を選択する。例えば、図7に示すように、最初の画像Aとそれに隣接する画像Bとが選択された場合、図5に示す切り出し部81により、これらの画像AおよびBの重複部分のうち、画像Aにおける重複部分を合成部aとして切り出すとともに、画像Bにおける重複部分を合成部bとして切り出す。これらの合成部aおよび合成部bは、後述する画像合成工程において、画像Aと画像Bとを合成するときののりしろ部分として使用される。
【0027】
次に、これらの合成部a、bの画素値から、各々、ヒストグラムを作成するヒストグラム作成工程を実行する(ステップS3)。このヒストグラム作成工程は、図5に示すヒストグラム作成部82により実行される。図8(a)は、ヒストグラム作成部82により作成された合成部aのヒストグラムHa(x)を示し、図9(a)は、ヒストグラム作成部82により作成された合成部bのヒストグラムHb(x)を示している。なお、この図において、横軸は画素値を示し、縦軸は頻度を示している。
【0028】
次に、各ヒストグラムHa(x)、Hb(x)に対して、各々、ヒストグラムイコライゼーションを実行することが可能な階調変換テーブルを作成する階調変換テーブル作成工程を実行する(ステップS4)。この階調変換テーブル作成工程は、図5に示す階調変換テーブル作成部83により実行される。
【0029】
このヒストグラムイコライゼーションとは、ヒストグラム均一化、あるいは、階調イコライゼーション等とも呼称される処理であり、画像に対して画素値のヒストグラムをとり、頻度の高い画素値の領域は拡大し、頻度の低い画素値の領域は縮小するような階調変換を行って、変換後のヒストグラムが一様になるようにする画像処理である。
【0030】
このヒストグラムイコライゼーションを実行することが可能な階調変換テーブルは、下記の式により計算することができる。ここで、x0は変換を行う前の画像の画素値であり、xは階調変換テーブル(LUT)の入力値であり、pmaxは最大画素値である。
【0031】

【0032】
図8(b)は階調変換テーブル作成工程で得た合成部aに対する階調変換テーブルLUTaを示し、図9(b)は階調変換テーブル作成工程で得た合成部bに対する階調変換テーブルLUTbを示している。なお、この図において、横軸は変換前の画素値を示し、縦軸は変換後の画素値を示している。
【0033】
合成部aと合成部bとは、X線撮影条件が異なる場合には、図8(a)に示すヒストグラムHa(x)と図8(b)に示すヒストグラムHb(x)とは異なる。しかしながら、両者はもともと同じ部位をX線撮影した画像であることから、図8(a)に示すヒストグラムHa(x)に対して図8(b)に示す階調変換テーブルLUTaを利用してヒストグラムイコライゼーションを実行したあとのヒストグラムHae(x)と、図9(a)に示すヒストグラムHb(x)に対して図9(b)に示す階調変換テーブルLUTbを利用してヒストグラムイコライゼーションを実行したあとのヒストグラムHbe(x)とは、全く同一のヒストグラムとなる(図8(c)および図9(c)参照)。
【0034】
次に、階調変換テーブルLUTbを利用して画像B全域に対して階調変換を実行し(ステップS5)、さらに階調変換後の画像に対して、階調変換テーブルLUTaを利用して逆階調変換を実行する(ステップS6)。これらの階調変換工程および逆階調変換工程は、図5に示す階調変換部84により実行される。
【0035】
図10(a)に示す合成部bのヒストグラムHb(x)に対して階調変換テーブルLUTbを利用してヒストグラムイコライゼーションを実行したあとのヒストグラムHbe(x)に対して、図10(b)に示すように階調変換テーブルLUTaを利用して逆階調変換を行った場合には、図10(c)に示すヒストグラムH(x)が得られる。このヒストグラムH(x)は、図8(a)に示す合成部aのヒストグラムHa(x)と全く同一となる。そして、上述した階調変換工程および逆階調変換工程を画像B全体に対して実行することにより、画像B全体にこれと同様の効果を得ることが可能となる。
【0036】
しかる後、このようにして変換した画像Bと画像Aとを合成する画像合成工程を実行する(ステップS7)。この画像合成工程は、図5に示す画像合成部85により実行される。これにより、図7に示すように、画像Aと画像Bとの撮影条件が異なった場合においても、画像Aと画像Bとが画像間の輝度ムラを解消された状態で合成された画像Cが作成される。
【0037】
以上の工程が完了すれば、さらに、合成すべき画像があるか否か判定する(ステップS8)。合成すべき画像がない場合には、処理を終了する。一方、さらに合成すべき画像がある場合には、処理を継続する。この場合には、合成後の画像Cと、この画像Cに隣接して互いに重複部分を有する画像とに対して、上記と同様の、階調変換工程、逆階調変換工程および合成工程を実行する。すなわち、画像Cとこの画像Cに隣接する画像とが互いに重複する部分を合成部として切り出し、この合成部に着目して、上記と同様の、階調変換工程、逆階調変換工程および合成工程を実行する。このような動作を繰り返すことにより、被検体1の長尺撮影領域に対応するX線画像が作成される。
【符号の説明】
【0038】
1 被検者
2 X線管
3 コリメータ
4 フラットパネルディテクタ
5 臥位テーブル
6 立位スタンド
7 制御部
8 画像処理部
9 画像メモリ
10 表示部
81 切り出し部
82 ヒストグラム作成部
83 階調変換テーブル作成部
84 階調変換部
85 画像合成部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体に沿って移動するX線検出器と、前記X線検出手段に向けてX線を照射するX線管とを備え、前記被検体を複数回連続して撮影することによりその端部が互いに重複する複数の画像を取得し、これらの画像を合成することにより被検体の長尺撮影領域に対応するX線画像を作成するX線撮影装置において、
前記複数の画像における重複部分を、合成部として各画像から切り出す切り出し部と、
前記各合成部における画素値から、各々、ヒストグラムを作成するヒストグラム作成部と、
前記各ヒストグラムに対して、各々、ヒストグラムイコライゼーションを実行することが可能な階調変換テーブルを作成する階調変換テーブル作成部と、
互いに重複する画像のうち、一方の画像に対してその画像から作成された階調変換テーブルを利用して階調変換を実行するとともに、階調変換を実行後の画像に対して他方の画像から作成された階調変換テーブルを利用して逆階調変換を実行する階調変換部と、
前記他方の画像と、前記階調変換部で階調変換と逆階調変換を実行した一方の画像とを合成する画像合成部と、
を備えたことを特徴とするX線撮影装置。
【請求項2】
被検体に沿って移動するX線検出器と、前記X線検出手段に向けてX線を照射するX線管とを使用し、前記被検体を複数回連続して撮影することによりその端部が互いに重複する複数の画像を取得するとともに、これらの画像を合成することにより被検体の長尺撮影領域に対応するX線画像を作成するX線撮影方法において、
前記複数の画像における重複部分を、合成部として各画像から切り出す切り出し工程と、
前記各合成部における画素値から、各々、ヒストグラムを作成するヒストグラム作成工程と、
前記各ヒストグラムに対して、各々、ヒストグラムイコライゼーションを実行することが可能な階調変換テーブルを作成する階調変換テーブル作成工程と、
前記複数の画像のうちの互いに隣接する一対の画像に対し、一方の画像に対してその画像から作成された階調変換テーブルを利用して階調変換を実行する階調変換工程と、階調変換を実行後の画像に対して他方の画像から作成された階調変換テーブルを利用して逆階調変換を実行する逆階調変換工程と、前記他方の画像と前記階調変換と逆階調変換とを実行した一方の画像とを合成して合成画像を作成する隣接画像合成工程を実行するとともに、前記隣接画像合成工程において合成された合成画像とこの合成画像に隣接する画像とに対して、前記階調変換工程、前記逆階調変換工程および前記合成工程を実行する動作を、前記複数の画像に対して適用する画像合成工程と、
を備えたことを特徴とするX線撮影方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−110247(P2011−110247A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−269984(P2009−269984)
【出願日】平成21年11月27日(2009.11.27)
【出願人】(000001993)株式会社島津製作所 (3,708)
【Fターム(参考)】