説明

X線検査装置

【課題】微小異物を検出するまでの処理を簡易に行うことができ、当該微小異物の検出を確実に行うことが可能なX線検査装置を提供する。
【解決手段】各第2フォトダイオード421の面は、各第1フォトダイオード311の面の整数倍の面積を有する。この構成を得るために、複数の第2フォトダイオード421は、各第2フォトダイオード421の交差方向L2における一辺の距離L42が、各第1フォトダイオード311の交差方向L2における一辺の距離L32の整数倍(例えば2倍)となるように、各々並んで配設される。この場合、各第2フォトダイオード421のサイズ(面積)は、各第1フォトダイオード311のサイズ(面積)の2倍となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品にX線を照射し、物品内の異物を検出するX線検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、物品内の異物を検出するためにX線検査装置等が使用されている。これらのX線検査装置に関して、日々研究開発が行われている。
【0003】
例えば、一対の第1の放射線検出器を挟んで一対の第2の放射線検出器が並列されて配置される非破壊検査装置が提案されている(特許文献1参照)。
【0004】
このような非破壊検査装置においては、被検査対象物を、全ての放射線に反応する一対の第1の放射線検出器および荷電粒子のみに反応する一対の第2の放射線検出器により挟装している。そして、一対の第1の放射線検出器の各出力信号より被検査対象物の透過画像データを取得し、一対の第2の放射線検出器の各出力信号より放射線選別情報を生成して、その透過画像データを放射線選別情報に基づいて較正している。
【0005】
上記の第1の放射線検出器は、放射線(X線など)が入射されると、その荷電粒子に反応するとともに、入射された放射線を透過により後段に案内する、例えば周知のマイクロストリップガスチェンバ(MSGC)またはマルチワイヤー比例計数箱(MWPC)で構成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000−206253号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記従来の非破壊検査装置では、一方の第1の放射線検出器を透過した放射線は減衰するので、他方の第1の放射線検出器には当該減衰した放射線が入射されてしまう。そのため、これらの各出力信号に基づいて取得される上記透過画像データの信頼性が問われる。
【0008】
そこで、他方の第1の放射線検出器の出力を増幅することによって、当該出力を一方の第1の放射線検出器の出力と同じにすることが考えられるが、増幅することによってノイズも増幅されてしまう。その結果、他方の第1の放射線検出器のノイズは一方の第1の放射線検出器のノイズに比べて大きくなってしまう。
【0009】
そこで、図7に示すように、上述のようにX線S1の減衰が生じるという課題を解決するために、第2フォトダイオードアレイ920の各フォトダイオード940のサイズを第1フォトダイオードアレイ910の各フォトダイオード930のサイズよりも大きくすることが考えられる。
【0010】
このように構成することによって、図8(b)のフォトダイオード940による出力画像上の検査物KS2の大きさを、図8(a)のフォトダイオード930による出力画像上の検査物KS1の大きさに合わせることが可能である。
【0011】
しかしながら、その後の処理において、図8(d)に示すフォトダイオード940による出力画像の画素数サイズG2を、図8(c)に示すフォトダイオード930による出力画像の画素数サイズG1に合わせる場合があるが、この際に、検査物KS2の大きさが検査物KS1の大きさに比べて小さくなってしまう。そのため、検査物KS1、KS2の大きさを互いに合わせるための画像拡大処理や圧縮処理等が非常に複雑となり、手間である。
【0012】
本発明の目的は、微小異物を検出するまでの処理を簡易に行うことができ、当該微小異物の検出を確実に行うことが可能なX線検査装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
(1)
第1の発明に係るX線検査装置は、被対象物を搬送して当該被対象物内の異物を検出するX線検査装置であって、被対象物にX線を照射するX線照射装置と、X線照射装置から照射されたX線を受ける第1ラインセンサおよび第2ラインセンサと、を含み、第1ラインセンサは、第2ラインセンサの鉛直上方向に配設され、第2ラインセンサのX線の照射を受ける受け面は、第1ラインセンサのX線の照射を受ける受け面の整数倍の面積であるものである。
【0014】
第1の発明に係るX線検査装置においては、X線照射装置により被対象物にX線が照射され、第1ラインセンサおよび第2ラインセンサにより当該X線が受けられる。この第1ラインセンサは、第2ラインセンサの鉛直上方向に配設される。そして、第2ラインセンサのX線の照射を受ける受け面は、第1ラインセンサのX線の照射を受ける受け面の整数倍の面積となっている。
【0015】
このような構成により、第1ラインセンサおよび第2ラインセンサにより得られる出力画像の処理において当該各出力画像上の被対象物の大きさを互いに合わせる場合においても、第2ラインセンサの受け面の面積が第1ラインセンサの受け面の面積の整数倍となっていることから、微小異物を特定するための画像拡大処理や圧縮処理等が簡素化される。したがって、微小異物の検出を行うまでの処理を簡易に行うことができ、当該微小異物の検出を確実に行うことが可能となる。
【0016】
(2)
第1ラインセンサは、光変換を行うシンチレータおよび複数の第1フォトダイオードを含み、第2ラインセンサは、光変換を行うシンチレータおよび複数の第2フォトダイオードを含み、第1ラインセンサの受け面は、複数の第1フォトダイオードの面により構成され、第2ラインセンサの受け面は、複数の第2フォトダイオードの面により構成され、各第2フォトダイオードの面は、各第1フォトダイオードの面の整数倍の面積を有してもよい。
【0017】
この場合、各第2フォトダイオードの面が各第1フォトダイオードの面の整数倍の面積を有することにより、微小異物を特定するための画像拡大処理や圧縮処理等が著しく簡素化される。したがって、作業工程の削減を図ることができる。
【0018】
(3)
各第2フォトダイオードの被対象物の搬送方向における一辺の長さは、各第1フォトダイオードの被対象物の搬送方向における一辺の長さの整数倍であってもよい。
【0019】
この場合においても、各第2フォトダイオードの面が各第1フォトダイオードの面の整数倍の面積を有することとなるので、微小異物を特定するための画像拡大処理や圧縮処理等が著しく簡素化される。したがって、作業工程の削減を図ることができる。
【0020】
(4)
各第2フォトダイオードの被対象物の、被対象物の搬送方向における水平面内で当該搬送方向と交差する交差方向における一辺の長さは、各第1フォトダイオードの交差方向における一辺の長さの整数倍であってもよい。
【0021】
この場合においても、各第2フォトダイオードの面が各第1フォトダイオードの面の整数倍の面積を有することとなるので、微小異物を特定するための画像拡大処理や圧縮処理等が著しく簡素化される。したがって、作業工程の削減を図ることができる。
【0022】
(5)
第2の発明に係るX線検査装置は、被対象物を搬送して当該被対象物内の異物を検出するX線検査装置であって、被対象物にX線を照射するX線照射装置と、X線照射装置から照射されたX線を受ける第1ラインセンサおよび第2ラインセンサと、を含み、第1ラインセンサは、第2ラインセンサの鉛直上方向に配設され、第1ラインセンサおよび第2ラインセンサの少なくとも一方は、直接変換方式フラットパネルディテクタからなり、第2ラインセンサのX線の照射を受ける受け面は、第1ラインセンサのX線の照射を受ける受け面の整数倍の面積であるものである。
【0023】
第2の発明に係るX線検査装置においては、X線照射装置により被対象物にX線が照射され、第1ラインセンサおよび第2ラインセンサにより当該X線が受けられる。この第1ラインセンサは、第2ラインセンサの鉛直上方向に配設される。そして、第2ラインセンサのX線の照射を受ける受け面は、第1ラインセンサのX線の照射を受ける受け面の整数倍の面積となっている。
【0024】
このような構成により、第1ラインセンサおよび第2ラインセンサにより得られる出力画像の処理において当該各出力画像上の被対象物の大きさを互いに合わせる場合においても、第2ラインセンサの受け面の面積が第1ラインセンサの受け面の面積の整数倍となっていることから、微小異物を特定するための画像拡大処理や圧縮処理等が簡素化される。したがって、微小異物の検出を行うまでの処理を簡易に行うことができ、当該微小異物の検出を確実に行うことが可能となる。
【0025】
また、第1ラインセンサおよび第2ラインセンサの少なくとも一方を直接変換方式フラットパネルディテクタにより構成することによって、上記2つのラインセンサの少なくとも一方においてシンチレータおよびフォトダイオードを設ける必要がないので、X線検査装置の構造を簡単化することが可能となる。
【発明の効果】
【0026】
このように、第2ラインセンサの受け面の面積が第1ラインセンサの受け面の面積の整数倍となっていることから、微小異物を特定するための画像拡大処理や圧縮処理等が簡素化される。したがって、微小異物の検出を行うまでの処理を簡易に行うことができ、当該微小異物の検出を確実に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本実施形態に係るX線検査装置の一例を示す模式的外観図である。
【図2】X線検査装置の内部構造を示す模式図である。
【図3】第1フォトダイオードおよび第2フォトダイオードの配列の一例を示す模式図である。
【図4】第1フォトダイオードおよび第2フォトダイオードの配列の他の例を示す模式図である。
【図5】第1フォトダイオードおよび第2フォトダイオードの配列のさらに他の例を示す模式図である。
【図6】X線検査装置の他の例を示す模式的外観図である。
【図7】従来のX線検査装置の構成を示す模式的外観図である。
【図8】従来の画像処理を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の一実施の形態に係るX線検査装置について図面を用いて説明する。
【0029】
図1は、本実施形態に係るX線検査装置100の一例を示す模式的外観図であり、図2はX線検査装置100の内部構成の一例を示す模式的外観図である。
【0030】
図1および図2に示すように、X線検査装置100は、X線照射装置200、第1ラインセンサ300、第2ラインセンサ400およびベルトコンベア800を備える。
図1のベルトコンベア800は、X線検査装置100の外部に突出するように形成され、当該突出近傍には、複数のX線漏れ防止カーテン850が設けられている。また、作業者は、タッチパネル画面MTを操作することによりX線検査装置100を駆動させる。X線検査装置100は、ベルトコンベア800に商品等の検査物KSを載せて搬送させることにより、X線検査装置100の内部において微小異物BIの混入があるか否かに関してX線検査を行うものである。
【0031】
ベルトコンベア800は、無端状からなる部材を一対の回転ローラ(図示省略)に巻き付けて、循環するように設けられ、図2においては往路801と復路802とを示す。往路801と復路802との間には、第1ラインセンサ300および第2ラインセンサ400が上下に配設される。ベルトコンベア800は、往路801により矢印L1の方向(以下、搬送方向L1と呼ぶ)に検査物KSを搬送する。この際、ベルトコンベア800の上方に配設されたX線照射装置200からX線S1が検査物KSに対して照射される。
【0032】
ここで、図2に示すように、第1ラインセンサ300は、複数の第1フォトダイオード311から構成される第1フォトダイオードアレイ312と光変換を行う第1シンチレータ313とを含む。また、第2ラインセンサ400は、複数の第2フォトダイオード421から構成される第2フォトダイオードアレイ422と光変換を行う第2シンチレータ423とを含む。
第1シンチレータ313および第2シンチレータ423は、多数のシンチレータ素子(図示省略)を含む。なお、第1フォトダイオード311および第2フォトダイオード421の数や配列については後述する。
【0033】
第1シンチレータ313は、受けたX線S1の強さに応じて発光(光変換)する。複数の第1フォトダイオード311は、第1シンチレータ313からの光をそれぞれ検出する。また、第2シンチレータ423は、同様に、受けたX線S1の強さに応じて発光(光変換)する。複数の第2フォトダイオード421は、第2シンチレータ423からの光をそれぞれ検出する。これらの検出結果に基づいて検査物KS内の微小異物BIの検出が実施される。
【0034】
図3は、複数の第1フォトダイオード311および複数の第2フォトダイオード421の配列を示す模式図である。図3(a)は複数の第1フォトダイオード311および複数の第2フォトダイオード421の外観斜視を示し、図3(b)は複数の第1フォトダイオード311および複数の第2フォトダイオード421の平面矢視を示す。
【0035】
図3(a),(b)に示すように、第1ラインセンサ300のX線S1の照射を受ける受け面は、第1フォトダイオード311の個々の面により構成され、第2ラインセンサ400のX線S1の照射を受ける受け面は、第2フォトダイオード421の個々の面により構成される。
【0036】
また、図3(a)に示すように、複数の第1フォトダイオード311は、搬送方向L1における水平面内で当該搬送方向L1と交差する方向(以下、交差方向と呼ぶ)L2に沿って各々並んで配設され、複数の第2フォトダイオード421は、交差方向L2に沿って各々並んで配設される。
【0037】
図3(b)に示すように、第1フォトダイオード311の面は、距離L31および距離L32により形成され、第2フォトダイオード421の面は、距離L41および距離L42により形成されている。
本実施形態では、各第2フォトダイオード421の面は、各第1フォトダイオード311の面の整数倍の面積を有する。すなわち、距離L41および距離L42の乗算結果が距離L31および距離L32の乗算結果の整数倍となっている。
【0038】
具体的に、図3(b)において、複数の第2フォトダイオード421は、各第2フォトダイオード421の交差方向L2における一辺の距離L42が、各第1フォトダイオード311の交差方向L2における一辺の距離L32の整数倍(図3では、2倍の例を図示)となるように、各々並んで配設される。この場合、各第2フォトダイオード421の面のサイズ(面積)は、各第1フォトダイオード311の面のサイズの2倍となる。
【0039】
(他の例)
次いで、図3とは異なる複数の第1フォトダイオード311および複数の第2フォトダイオード421の配列について説明する。
【0040】
図4は、複数の第1フォトダイオード311および複数の第2フォトダイオード421の配列の他の例を示す模式図である。図4(a)は複数の第1フォトダイオード311aおよび複数の第2フォトダイオード421aの外観斜視を示し、図4(b)は複数の第1フォトダイオード311aおよび複数の第2フォトダイオード421aの平面矢視を示す。
【0041】
図4(a),(b)に示すように、複数の第1フォトダイオード311aは、搬送方向L1に沿って各々並列して配設される。複数の第1フォトダイオード311aにより第1フォトダイオードアレイ312が構成される。
【0042】
第2フォトダイオード421aは、当該第2フォトダイオード421aの搬送方向L1における一辺の距離L43が、各第1フォトダイオード311aの搬送方向L1における一辺の距離L33の整数倍(図4では、2倍の例を図示)となるように配設される。この場合、第2フォトダイオード421aの面のサイズ(面積)は、各第1フォトダイオード311aの面のサイズの2倍となる。
【0043】
(さらに他の例)
図5は、複数の第1フォトダイオード311および複数の第2フォトダイオード421の配列のさらに他の例を示す模式図である。図5(a)は複数の第1フォトダイオード311bおよび複数の第2フォトダイオード421bの外観斜視を示し、図5(b)は複数の第1フォトダイオード311bおよび複数の第2フォトダイオード421bの平面矢視を示す。
【0044】
図5(a),(b)に示すように、複数の第1フォトダイオード311bは、交差方向L2に沿って各々並んで配設されるとともに、搬送方向L1において列を構成するように配設される。複数の第1フォトダイオード311bにより第1フォトダイオードアレイ312が構成される。複数の第2フォトダイオード421bにより第2フォトダイオードアレイ422が構成される。
【0045】
複数の第2フォトダイオード421bは、各第2フォトダイオード421bの交差方向L2における一辺の距離L46が、各第1フォトダイオード311bの交差方向L2における一辺の距離L36の整数倍(図5では、2倍の例を図示)となり、かつ、当該第2フォトダイオード421bの搬送方向L1における一辺の距離L45が、各第1フォトダイオード311bの搬送方向L1における一辺の距離L35の整数倍(図5では、2倍の例を図示)となるように、各々並んで配設される。この場合、各第2フォトダイオード421bの面のサイズ(面積)は、各第1フォトダイオード311bの面のサイズの4倍となる。
【0046】
以上のように、本実施の形態に係るX線検査装置100においては、第1ラインセンサ300および第2ラインセンサ400により得られる出力画像の処理において当該各出力画像上の被対象物の大きさを互いに合わせる場合においても、第2ラインセンサ400の受け面の面積(距離L41×距離L42、距離L43×距離L44、または距離L45×距離L46)が第1ラインセンサ300の受け面の面積(距離L31×距離L32、距離L33×距離L34、または距離L35×距離L36)の整数倍となっていることから、微小異物BIを特定するための画像拡大処理や圧縮処理等が簡素化される。したがって、微小異物BIの検出を行うまでの処理を簡易に行うことができ、当該微小異物BIの検出を確実に行うことが可能となる。
【0047】
したがって、本実施の形態に係るX線検査装置100によれば、微小異物BIの検出を行うまでの処理を簡易に行うことができ、当該微小異物BIの検出を確実に行うことが可能となる。
【0048】
なお、本実施の形態においては、受け面が面(距離L41×距離L42、距離L43×距離L44、または距離L45×距離L46、距離L31×距離L32、距離L33×距離L34、または距離L35×距離L36)に相当し、検査物KSが被対象物に相当し、微小異物BIが異物に相当する。
【0049】
(他の実施例)
X線検査装置100を次のように構成してもよい。図6は、X線検査装置100の他の例を示す模式的外観図である。
【0050】
図6に示すように、X線検査装置101においては、第1ラインセンサ300および第2ラインセンサ400を共に直接変換方式フラットパネルディテクタ500、600で構成した例を示している。
【0051】
このように、直接変換方式フラットパネルディテクタ500、600を採用することによって、第1ラインセンサ300および第2ラインセンサ400の少なくとも一方においてシンチレータおよびフォトダイオードを設けなくてもよいので、X線検査装置101の構造を簡単化することが可能となる。
【0052】
なお、本実施の形態においては、第2ラインセンサ400の受け面の面積が第1ラインセンサ300の受け面の面積の整数倍、具体的に2倍、4倍について説明を行ったが、これに限定されず、3倍、5倍、6倍、7倍、10倍、20倍、その他任意の整数倍であってもよい。また、図1の第1ラインセンサ300および第2ラインセンサ400の少なくとも一方を、X線S1から直接的に画像データに変換可能な直接変換方式フラットパネルディテクタで構成してもよい。例えば、第1ラインセンサ300および直接変換方式フラットパネルディテクタ600、または第2ラインセンサ400および直接変換方式フラットパネルディテクタ500で構成してもよい。
【0053】
本発明の好ましい一実施の形態は上記の通りであるが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。
【符号の説明】
【0054】
100、101 X線検査装置
200 X線照射装置
300、400 ラインセンサ
311、421 フォトダイオード
312、422 フォトダイオードアレイ
313、423 シンチレータ
500、600 直接変換方式フラットパネルディテクタ
800 ベルトコンベア
BI 微小異物
KS 検査物
L1 搬送方向
L2 交差方向
S1 X線


【特許請求の範囲】
【請求項1】
被対象物を搬送して当該被対象物内の異物を検出するX線検査装置であって、
前記被対象物にX線を照射するX線照射装置と、
前記X線照射装置から照射されたX線を受ける第1ラインセンサおよび第2ラインセンサと、を含み、
前記第1ラインセンサは、前記第2ラインセンサの鉛直上方向に配設され、
前記第2ラインセンサのX線の照射を受ける受け面は、前記第1ラインセンサのX線の照射を受ける受け面の整数倍の面積であることを特徴とするX線検査装置。
【請求項2】
前記第1ラインセンサは、光変換を行うシンチレータおよび複数の第1フォトダイオードを含み、
前記第2ラインセンサは、光変換を行うシンチレータおよび複数の第2フォトダイオードを含み、
前記第1ラインセンサの前記受け面は、前記複数の第1フォトダイオードの面により構成され、
前記第2ラインセンサの前記受け面は、前記複数の第2フォトダイオードの面により構成され、
各前記第2フォトダイオードの面は、各前記第1フォトダイオードの面の整数倍の面積を有することを特徴とする請求項1記載のX線検査装置。
【請求項3】
各前記第2フォトダイオードの前記被対象物の搬送方向における一辺の長さは、各前記第1フォトダイオードの前記被対象物の搬送方向における一辺の長さの整数倍であることを特徴とする請求項2記載のX線検査装置。
【請求項4】
各前記第2フォトダイオードの前記被対象物の、前記被対象物の搬送方向における水平面内で当該搬送方向と交差する交差方向における一辺の長さは、各前記第1フォトダイオードの前記交差方向における一辺の長さの整数倍であることを特徴とする請求項2または3記載のX線検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−276409(P2010−276409A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−127767(P2009−127767)
【出願日】平成21年5月27日(2009.5.27)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)
【Fターム(参考)】