説明

X線装置

【解決手段】 X線装置は、電流制御コンバータと、キャパシタバンクと、インバータと、供給電源と、高圧変圧器とを備え、供給電圧によって供給接続点におけるいかなる手動の変更をも不必要となるように補助供給変圧器の接続点のリレーを作動させる入力電圧評価装置を備える。更に、キャパシタの充電をプログラムされた方法で実行可能にし、キャパシタバンクの充電電圧は供給電圧に関わらず固定され、X線装置は90から264ボルトの電圧で自動的に作動することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本発明はX線装置、その中でも医療における疾病の分析と診断に使用される装置を主題とする。本発明の主題は装置自体のみならず、第1クレームに示す特徴を備える構成要素の総合に関する。
本発明は、自動的に入力電圧を検知し実際の装置と残りの構成または装置に接続された補助機器が装置電源との接続変更を要さず適切に機能するように作動するため、構造的変更を必要とすることなく供給電圧に関わらず使用できる装置の提供を特徴とする。
本発明の更なる特徴は、入力電流の供給を実行するための方法と条件において作動可能とすることにある。
このように、本発明はX線撮影法に使用される装置の分野に属する。
【背景技術】
【0002】
最近まで、X線撮影法に使用される装置は、例えばコリメータ、電離箱、ブレーキ等の装置に接続した補助機器がある場合には特に、異なる供給電圧で操作するという不都合な点があった。この装置は変圧器または単巻変圧器を使用して電源供給され、それらの変圧器は一連の選択可能な出力口を有し、入力電圧に応じていくつかの出力口が選択される。従って入力電圧に応じてセットアップをする際に手作業での変更が必要となる。供給電圧が正しくない場合、電源に接続された装置においてそのまま実行される行為は、適切な供給電圧で接続されていない装置に不具合を起こすおそれがある。
一方、ある設備においては、電気供給の質により、X線装置の使用が地域内での供給電気と相容れないため、装置が要求することによりネットワークからの供給量の低下が起こることがある。
また、X線装置がその装置用に設定された電圧と異なる電圧で作動する場合、作動に必要な電気が備わっていないことがある。
従って、本願の目的は供給電圧と周波数に関わらず使用可能なX線装置であって、装置の供給電力に応じて補助装置への電力供給のため単巻変圧器の適切な出力口の変更または選択を行うことを必要とせず、さらにネットワークにおける供給量の低下を避けるためサービスの特徴に適合するよう電流をプログラム可能なX線装置を開発することにある。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明において提示するX線装置は、入力電圧および周波数に関わらず、すなわち50ヘルツまたは60ヘルツで、90から264ボルトの交流電流の範囲でX線写真が撮影できる装置である。
該装置は昇降圧形制御コンバータを有し、該コンバータは供給電圧に関わらず一定の電圧で充電されるキャパシタバンクに接続される。キャパシタバンクの出力口には制御インバータが配置され、該インバータの出力口にはX線チューブに直接接続されている昇圧器が配置されている。
コンバータはキャパシタバンクの充電を入力電流プログラマを用いて制御しながら可能にする。該入力電流プログラマは、相互接続が完全でない又は独立した供給セットを通じて直接供給される領域のネットワーク内の供給低下を回避する。さらに、キャパシタバンクの充電は制御された方法で実行可能であるため、実際のケーブル及びソケットにおけるネットワーク供給接続のオーバーロード(過負荷電流)が回避される。
さらに、該装置はマイクロプロセッサにより管理されるネットワーク電圧制御ユニットを備え、該ユニットは入力電圧の評価と所定動作とを実行する。これらの評価及び動作は、ブレーキ、コリメータ、電離箱等の異なる補助装置に最も適した供給電圧を得る目的で、与えられた供給電圧が単巻変圧器の正しい入力電圧に対応してソリッドステートリレーを作動させるためのものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0004】
本明細書の記載を補足するため、また本発明の特徴の理解を深める目的で、本明細書に図面を添付する。図面は例示的でありこれに限定するものではなく、本発明の最も重要な部分を表している。
図1は本発明の主題であるX線装置を形成する、様々なブロックによる説明図である。
上述の図面を参照し、本発明の好適な実施例の方法を、図面の説明と共に説明する。
図1において、装置の供給電力1が直交流対応の電圧源8、電流制御コンバータ2、及び入力電圧コントロール装置9に流れている。
装置9は入力電圧を評価する役割を果たしており、この入力電圧に基づき、ノーマルまたはソリッドステートになり得るリレー10を作動する。リレー10は補助変圧器12のための異なる入力接続であり、ブッキー13、ブレーキ14、コリメータ15及び電離箱16等の補助装置が適切な電圧で電力供給されるようにする。
X線装置は入力電流プログラマ3が作動する電流制御コンバータ2を備え、それによりキャパシタバンクの充電が非常に迅速にプログラム可能となり、電力生成不足からくる流通ネットワークにおける供給量低下を回避し、且つ供給ネットワークへの接続点のオーバーロードも回避される。
電流制御コンバータ2は、供給電圧に関わらず所定の電圧でのキャパシタバンクの充電を可能にし、X線装置に接続する電圧はいかなる電圧でも構わない。キャパシタバンク49にはパワーインバータ5が接続されており、パワーインバータ5の出力口は制御器11に管理されている昇圧器6に接続されている。X線チューブ7は高圧変圧器6に接続されている。
当業者の方々が本発明の範囲及び効果を理解するためのこれ以上の詳細な説明は不必要と思われる。
要素の材質、形状、大きさおよび配置は本発明の本質を変えない限り変更可能である。
本明細書で使用される用語は常に広い範囲で解釈されるものとし、発明を制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】本発明の主題であるX線装置を形成する、様々なブロックによる説明図である。
【符号の説明】
【0006】
1・・供給電力、2・・電流制御コンバータ、4・・キャパシタバンク、5・・パワーインバータ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直交流対応の供給源8、電流制御コンバータ2、キャパシタバンク4、高圧変圧器6に接続されたインバータ5を備え、インバータ5及び高圧変圧器6は制御器11に管理されるX線装置であって、
前記電流制御コンバータ2、前記キャパシタバンク4および前記インバータ5は電圧の値に関わらず、90から264ボルトの範囲でいかなる供給電圧1にも接続可能であり、キャパシタバンク4は供給電圧1に関わらず固定電圧で充電され、またキャパシタバンク4の充電は入力電流プログラマ3によりプログラムされた方法で実行され、キャパシタの充電によるネットワークでの供給量低下及びネットワーク供給接続のオーバーロードを防ぎ、また入力電圧を評価する役割を果たし、且つ入力電圧に基づきリレー10を作動させる装置9を備え、リレー10はブッキー13、ブレーキ14、コリメータ15及び電離箱16等の補助装置の供給変圧器12の接続点に対応しノーマルまたはソリッドステートとなり、ネットワークの電圧により電力供給において手動の切替を必要とせず、供給変圧器12も同様に制御器11に管理されていることを特徴とするX線装置。

【図1】
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【公表番号】特表2006−514402(P2006−514402A)
【公表日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−567776(P2004−567776)
【出願日】平成15年2月7日(2003.2.7)
【国際出願番号】PCT/ES2003/000069
【国際公開番号】WO2004/071137
【国際公開日】平成16年8月19日(2004.8.19)
【出願人】(505291734)ソシエダッド・エスパニョーラ・デ・エレクトロメディシナ・イ・カリダッド・ソシエダッド・アノニマ (2)
【Fターム(参考)】