X線CT装置
【課題】 息止め練習に係わる工程の効率を向上させるX線CT装置を提供する。
【解決手段】 被検者の心拍数とともに前記被検者のX線透過分布データを計測するX線CT装置であって、本スキャンに先立って実行される息止め練習の時間である息止め練習時間を被検者に応じて設定する設定手段と、設定された息止め練習時間に基づいて息止め練習の開始と終了を被検者に報知する報知手段とを備えることを特徴とする。
【解決手段】 被検者の心拍数とともに前記被検者のX線透過分布データを計測するX線CT装置であって、本スキャンに先立って実行される息止め練習の時間である息止め練習時間を被検者に応じて設定する設定手段と、設定された息止め練習時間に基づいて息止め練習の開始と終了を被検者に報知する報知手段とを備えることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はX線CT(Computed Tomography)装置に係り、特に心臓の撮影を支援する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
X線CT装置を用いて心臓を撮影する場合、いわゆる呼吸モーションアーチファクトを低減するために、被検者に息止めをしてもらい、胸郭の動きを最小限にした状態でスキャンが実行される。また、心臓の動きに起因するモーションアーチファクトを低減するため、被検者の心拍数に応じて、適切なスキャン速度を設定する必要がある。さらに、得られる画像の画質を良好に保つためには、スキャン中の心拍数が安定していることが望ましい。心拍数は息止めの間に変動する場合があり、変動の仕方は被検者によって異なるので、特許文献1では本スキャンに先立って被検者に息止め練習をしてもらい、息止め練習中に計測した心拍数の変動に応じて撮影条件を設定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開WO2005/089651号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、息止め練習時間の設定方法については明確にされていない。息止めを開始してから心拍数が安定するまでに要する時間には個人差があるので、全ての被検者に対し同じ息止め練習時間が設定されると、息止め練習に係わる工程に無駄が生じることになる。例えば、心拍数の安定が早い被検者に対し長すぎる息止め練習が実施されると、心拍数が安定した後の息止め練習は無駄となる。
【0005】
そこで本発明の目的は、息止め練習に係わる工程の効率を向上させるX線CT装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために本発明は、被検者の心拍数とともに前記被検者のX線透過分布データを計測するX線CT装置であって、本スキャンに先立って実行される息止め練習の時間である息止め練習時間を被検者に応じて設定する設定手段と、設定された息止め練習時間に基づいて息止め練習の開始と終了を被検者に報知する報知手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、息止め練習に係わる工程の効率を向上できるX線CT装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明のX線CT装置の全体構成を示すブロック図
【図2】本発明のX線CT装置の正面図
【図3】本発明の第一の実施形態の全体の流れを示す図
【図4】本発明の第一の実施形態の要部の処理の流れを示す図
【図5】本発明の第一の実施形態の画面表示例を示す図
【図6】本発明の第二の実施形態の要部の処理の流れを示す図
【図7】本発明の第二の実施形態の画面表示例を示す図
【図8】本発明の第三の実施形態の要部の処理の流れを示す図
【図9】本発明の第三の実施形態のデータテーブルの例を示す図
【図10】本発明の第四の実施形態の要部の処理の流れを示す図
【図11】本発明の第四の実施形態の画面表示例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面に従って本発明に係るX線CT装置の好ましい実施形態について説明する。なお、以下の説明及び添付図面において、同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略することにする。
【0010】
{第一の実施形態}
図1はX線CT装置の全体構成を示すブロック図である。図1に示すようにX線CT装置1は、スキャンガントリ部100と操作ユニット120とを備える。
【0011】
スキャンガントリ部100は、X線管装置101と、回転円盤102と、コリメータ103と、X線検出器106と、データ収集装置107と、寝台装置105と、ガントリ制御装置108と、寝台制御装置109と、X線制御装置110と、入出力装置111と、心電データ取得装置112を備えている。
【0012】
X線管装置101は寝台装置105上に載置された被検者にX線を照射する装置である。コリメータ103はX線管装置101から照射されるX線の放射範囲を制限する装置である。回転円盤102は、寝台装置105上に載置された被検者が入る開口部104を備えるとともに、X線管装置101とX線検出器106を搭載し、被検者の周囲を回転するものである。X線検出器106は、X線管装置101と対向配置され被検者を透過したX線を検出することにより透過X線の空間的な分布を計測する装置であり、多数の検出素子を回転円盤102の回転方向に1次元に配列したもの、あるいは多数の検出素子を回転円盤102の回転方向と回転軸方向との2次元に配列したものである。データ収集装置107は、X線検出器106で検出されたX線量をデジタルデータとして収集する装置である。ガントリ制御装置108は回転円盤102の回転及び傾斜を制御する装置である。寝台制御装置109は、寝台装置105の上下前後左右動を制御する装置である。X線制御装置110はX線管装置101に入力される電力を制御する装置である。
【0013】
入出力装置111は、操作者が被検者に係わるデータを入力したり、被検者に係わるデータを知るために用いられたりする装置である。具体的には、操作ボタンであったり、液晶ディスプレイや、音声を出力するスピーカ、タッチパネル等であったりする。また、入出力装置111は、被検者に息止めの開始や終了等を報知する報知装置も含む。
【0014】
心電データ取得装置112は、被検者の心電データを取得する装置である。心電データ取得装置112は、いわゆる心電計であっても良いし、心電計の出力を受信する装置であっても良い。
【0015】
操作ユニット120は、入力装置121と、画像処理装置122と、表示装置125と、記憶装置123と、システム制御装置124を備えている。入力装置121は、被検者氏名、検査日時、撮影条件等を入力するための装置であり、具体的にはキーボードやポインティングデバイス、タッチパネル等である。画像処理装置122は、データ収集装置107から送出される計測データを演算処理してCT画像の再構成を行う装置である。表示装置125は、画像処理装置122で作成されたCT画像等を表示する装置であり、具体的にはCRT(Cathode-Ray Tube)や液晶ディスプレイ等である。記憶装置123は、データ収集装置107で収集したデータ及び画像処理装置122で作成されたCT画像の画像データ等を記憶する装置であり、具体的にはHDD(Hard Disk Drive)等である。システム制御装置124は、これらの装置及びガントリ制御装置108と寝台制御装置109とX線制御装置110を制御する装置である。またシステム制御装置124は、後述する処理の流れを実行しても良い。
【0016】
入力装置121から入力された撮影条件、特にX線管電圧やX線管電流等に基づきX線制御装置110がX線管装置101に入力される電力を制御することにより、X線管装置101は撮影条件に応じたX線を被検者に照射する。X線検出器106は、X線管装置101から照射され被検者を透過したX線を多数のX線検出素子で検出し、透過X線の分布を計測する。回転円盤102はガントリ制御装置108により制御され、入力装置121から入力された撮影条件、特に回転速度等に基づいて回転する。寝台装置105は寝台制御装置109によって制御され、入力装置121から入力された撮影条件、特にらせんピッチ等に基づいて動作する。
【0017】
X線管装置101からのX線照射とX線検出器106による透過X線分布の計測が回転円盤102の回転とともに繰り返されることにより、様々な角度からの投影データが取得される。取得された様々な角度からの投影データは画像処理装置122に送信される。画像処理装置122は送信された様々な角度からの投影データを逆投影処理することによりCT画像を再構成する。再構成して得られたCT画像は表示装置125に表示される。
【0018】
なお、X線CT装置1は、図示されないネットワークを介して、院内のサーバや院外のサーバに接続されていても良く、各サーバから必要なデータを適時読み込んでも良い。
【0019】
図2は、X線CT装置1のスキャンガントリ部100の正面図である。図2を用いて入出力装置111の一例について説明する。本例では、開口部104の上方に入出力装置111の一部であるガントリ表示部111Aが設けられ、さらにガントリ表示部111Aの両脇にガントリ操作部111Bが設けられている。さらに、音声を出力するスピーカが設けられていても良い。
【0020】
ガントリ表示部111Aは液晶ディスプレイやタッチパネル等である。ガントリ表示部111Aには、例えば、被検者に係わる情報として、患者IDや氏名、心電データ等が表示されたり、寝台装置105の位置情報や回転円盤102の傾斜情報等が表示されたりする。また、タッチパネルである場合には、操作用のボタンが表示されても良い。
【0021】
ガントリ操作部111Bは操作用のボタンであり、例えば、寝台装置105の位置や回転円盤102の傾斜角度等の設定に用いられる。
【0022】
図3は、X線CT装置1を用いて心臓を撮影する際の処理の流れの一例を示す図である。以下、図3の各ステップについて詳細に説明する。
【0023】
(ステップ300)
本ステップでは、寝台装置105上に対置された被検者の息止め練習が実行される。また、息止め練習が実行される間に、心電波形や心拍数等を含む心電データが心電データ取得装置112を介して取得される。本ステップの詳細については図4以降を用いて後述する。
【0024】
(ステップ301)
本ステップでは、ステップ302で実行される本スキャンの撮影条件が設定される。撮影条件の設定は、操作者が入力装置121を使って行っても良いし、システム制御装置124がステップ300で取得された心電データ等に基づき自動設定しても良いし、システム制御装置124により自動設定された撮影条件を操作者が入力装置121を使って適宜変更しても良い。
【0025】
(ステップ302)
本ステップでは、ステップ301にて設定された撮影条件に基づき、本スキャンが実行される。システム制御装置124は、X線制御装置110や、寝台制御装置109、ガントリ制御装置108を制御することにより、本スキャンを実行して、被検者のX線透過分布データを取得する。X線透過分布データが取得されるとともに、心電データ取得装置112を介して、被検者の心電データが取得される。
【0026】
以上の処理の流れにより、被検者の心電データに応じた本スキャンが実行され、さらに心電データに基づいた画像再構成が実行されることにより、モーションアーチファクトを低減した良好な画質を有する画像が取得される。
【0027】
次にステップ300の詳細について説明する。図4は、ステップ300の処理の流れの一例を示す図である。以下、図4の各ステップについて詳細に説明する。
【0028】
(ステップ401)
システム制御装置124は、記憶装置123若しくはネットワークを介して接続される各サーバから、被検者データを読み出す。被検者データとしては、例えば、被検者ID、氏名、年齢、性別、身長、体重、疾患名、通常心拍数、過去に実施した息止め練習の時間等が挙げられる。
【0029】
(ステップ402)
システム制御装置124は、タッチパネルで構成されるガントリ表示部111Aに図5に示すような息止め練習時間選択アイコン500を表示させる。息止め練習時間選択アイコン500は、例えば5秒ステップで異なる時間が選択可能なボタンである。操作者は、被検者の息止め練習時間を予測できる場合は息止め練習時間選択アイコン500の中から適切な時間を選択し、予測不可能である場合は息止め練習時間選択アイコン500の中から最長時間を選択しても良い。システム制御装置124は、息止め練習時間選択アイコン500の中から選択された値を息止め練習時間として設定する。
【0030】
(ステップ403)
システム制御装置124は、報知装置を含む入出力装置111を介して、息止め練習の開始を被検者に報知する。被検者への報知の方法は、例えば「息止めをしてください」といったメッセージをガントリ表示部111Aへ表示しても良いし、スピーカから音声で出力しても良い。
【0031】
(ステップ404)
システム制御装置124は、心電データ取得装置112を介して被検者の心電データを取得する。取得された心電データは息止め練習時間と対応付けられて記憶装置123に記憶される。
【0032】
(ステップ405)
システム制御装置124は、息止め練習時間が終了となったか否かを判定する。終了となったか否かの判定は、例えば、息止め練習を開始した時刻からステップ402で設定された息止め練習時間が経過したか否かに基づく。判定結果がNoであれば、ステップ404に戻る。判定結果がYesであれば、システム制御装置124は息止め練習の終了を被検者に報知する。被検者への報知の方法は、例えば「呼吸を開始してください」といったメッセージをガントリ表示部111Aへの画面表示でも良いし、スピーカからの音声出力でも良い。なお、息止め練習時間が終了となる前に、終了時刻までの残り時間をカウントダウンしながら被検者へ報知しても良い。
【0033】
以上の処理の流れにより、個々の被検者に応じて息止め練習時間を設定することが可能となる。すなわち本実施形態では、複数の選択肢の中から適切な息止め練習時間を被検者に応じて操作者が選択し、設定することができ、息止め練習に係わる工程の効率を向上できる。
【0034】
{第二の実施形態}
図6を用いて第二の実施形態について説明する。以下、第一の実施形態と異なる点についてのみ説明し、第一の実施形態と同じ点については説明を省略する。本実施形態では、第一の実施形態のステップ401とステップ402との間に、新たなステップ600とステップ601が追加される。
【0035】
(ステップ600)
システム制御装置124は、被検者の過去データがあるか否かを判定する。過去データがあるか否かの判定は、例えば、当該被検者が過去に心臓撮影を受けたときの息止め時間のデータがあるか否かに基づく。
【0036】
判定結果がNoであれば、ステップ402へ進む。判定結果がYesであれば、ステップ601へ進む。
【0037】
(ステップ601)
システム制御装置124は、被検者データの中から過去の心臓撮影時に設定された息止め時間のデータを読み出し、例えば図6に示すようにガントリ表示部111A中の参考値表示部700に参考値として表示させる。
【0038】
なお、過去の心臓撮影時のデータが複数存在する場合は、最も良好な画質の画像が取得されたときのデータ、若しくは最新のデータが読み出されることが好ましい。
【0039】
本実施形態によれば、操作者は参考値表示部700に表示された過去データを参考にしながら息止め時間を設定することができるので、より適切な息止め練習時間を設定することができる。
【0040】
{第三の実施形態}
図8を用いて第三の実施形態について説明する。以下、第一の実施形態と異なる点についてのみ説明し、第一の実施形態と同じ点については説明を省略する。本実施形態では、第一の実施形態のステップ402の代わりにステップ800が追加される。
【0041】
(ステップ800)
システム制御装置124は、ステップ401にて読み出した被検者データに基づき、推奨練習時間を算出し、算出された推奨練習時間を息止め練習時間として設定する。通常呼吸時の心拍数である通常心拍数と、息止めを開始してから心拍数が安定するまでの時間である心拍数安定時間との間には関連性があることが知られている。そこで本実施形態では、通常心拍数と心拍数安定時間との関係を、図9に示すようなテーブルとして記憶装置123に予め記憶させておき、ステップ401にて読み出した被検者データのうちの通常心拍数を当該テーブルとの照合と補間演算をすることにより、推奨練習時間を算出する。なお、図9中のN1〜N3は通常心拍数の代表値を、T1〜T3はN1〜N3に対応する心拍数安定時間の平均値を、SD1〜SD2はN1〜N3に対応する心拍数安定時間の標準偏差を示している。図9のテーブルにおいて、心拍数安定時間を平均値と標準偏差の和としておくことにより、心拍数が安定する前に練習時間が終了となる可能性を低減している。
【0042】
第二の実施形態と同様に、ガントリ表示部111A上の参考値表示部700に、算出された推奨練習時間を表示しても良い。操作者は参考値表示部700に表示された値を参照して、息止め練習時間を設定することができる。
【0043】
以上の動作により、一般的なデータに基づいて息止め練習時間が設定されるので、過去データがない場合であっても、息止め練習時間を適切に設定することができる。なお、第二の実施形態と本実施形態を組み合わせて、複数の参考値を表示することも可能である。
【0044】
{第四の実施形態}
図10を用いて第四の実施形態について説明する。以下、第一の実施形態と異なる点についてのみ説明し、第一の実施形態と同じ点については説明を省略する。本実施形態では、第一の実施形態のステップ405の代わりにステップ1000が実行される。
【0045】
(ステップ1000)
システム制御装置124は、ステップ404で計測された心拍数に基づき、心拍数が安定したか否かを判定する。
【0046】
判定結果がNoであれば、ステップ404に戻る。判定結果がYesであれば、システム制御装置124は息止め練習の終了を被検者に報知する。被検者への報知の方法は、例えば「呼吸を開始してください」といったメッセージをガントリ表示部111Aへの画面表示でも良いし、スピーカからの音声出力でも良い。
【0047】
心拍数が安定したか否かの判定には、例えば、心拍数の経時変化が所定時間の間、予め定められた範囲内であれば安定したとみなすようにしても良い。図11に、心拍数の経時変化をガントリ表示部111A中のグラフ表示部1100に表示した例を示す。図11の例では、Tb(s)の範囲において心拍数の経時変化が小さく、心拍数が安定したと判定される。
【0048】
以上の動作により、被検者の心拍数が安定した時点で息止め練習が終了になるので、息止め練習の終了が自動的に設定されることになる。なお、第一の実施形態乃至第三の実施形態と本実施形態を組み合わせることも可能である。
【0049】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0050】
1 X線CT装置、100 スキャンガントリ部、101 X線管装置、102 回転円盤、103 コリメータ、104 開口部、105 寝台装置、106 X線検出器、107 データ収集装置、108 ガントリ制御装置、109 寝台制御装置、110 X線制御装置、111 入出力装置、111A ガントリ表示部、111B:ガントリ操作部、112 心電データ取得装置、120 操作ユニット、121 入力装置、122 画像処理装置、123 記憶装置、124 システム制御装置、125 表示装置、500 息止め練習時間選択アイコン、700 参考値表示部、1100 グラフ表示部
【技術分野】
【0001】
本発明はX線CT(Computed Tomography)装置に係り、特に心臓の撮影を支援する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
X線CT装置を用いて心臓を撮影する場合、いわゆる呼吸モーションアーチファクトを低減するために、被検者に息止めをしてもらい、胸郭の動きを最小限にした状態でスキャンが実行される。また、心臓の動きに起因するモーションアーチファクトを低減するため、被検者の心拍数に応じて、適切なスキャン速度を設定する必要がある。さらに、得られる画像の画質を良好に保つためには、スキャン中の心拍数が安定していることが望ましい。心拍数は息止めの間に変動する場合があり、変動の仕方は被検者によって異なるので、特許文献1では本スキャンに先立って被検者に息止め練習をしてもらい、息止め練習中に計測した心拍数の変動に応じて撮影条件を設定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開WO2005/089651号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、息止め練習時間の設定方法については明確にされていない。息止めを開始してから心拍数が安定するまでに要する時間には個人差があるので、全ての被検者に対し同じ息止め練習時間が設定されると、息止め練習に係わる工程に無駄が生じることになる。例えば、心拍数の安定が早い被検者に対し長すぎる息止め練習が実施されると、心拍数が安定した後の息止め練習は無駄となる。
【0005】
そこで本発明の目的は、息止め練習に係わる工程の効率を向上させるX線CT装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために本発明は、被検者の心拍数とともに前記被検者のX線透過分布データを計測するX線CT装置であって、本スキャンに先立って実行される息止め練習の時間である息止め練習時間を被検者に応じて設定する設定手段と、設定された息止め練習時間に基づいて息止め練習の開始と終了を被検者に報知する報知手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、息止め練習に係わる工程の効率を向上できるX線CT装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明のX線CT装置の全体構成を示すブロック図
【図2】本発明のX線CT装置の正面図
【図3】本発明の第一の実施形態の全体の流れを示す図
【図4】本発明の第一の実施形態の要部の処理の流れを示す図
【図5】本発明の第一の実施形態の画面表示例を示す図
【図6】本発明の第二の実施形態の要部の処理の流れを示す図
【図7】本発明の第二の実施形態の画面表示例を示す図
【図8】本発明の第三の実施形態の要部の処理の流れを示す図
【図9】本発明の第三の実施形態のデータテーブルの例を示す図
【図10】本発明の第四の実施形態の要部の処理の流れを示す図
【図11】本発明の第四の実施形態の画面表示例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面に従って本発明に係るX線CT装置の好ましい実施形態について説明する。なお、以下の説明及び添付図面において、同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略することにする。
【0010】
{第一の実施形態}
図1はX線CT装置の全体構成を示すブロック図である。図1に示すようにX線CT装置1は、スキャンガントリ部100と操作ユニット120とを備える。
【0011】
スキャンガントリ部100は、X線管装置101と、回転円盤102と、コリメータ103と、X線検出器106と、データ収集装置107と、寝台装置105と、ガントリ制御装置108と、寝台制御装置109と、X線制御装置110と、入出力装置111と、心電データ取得装置112を備えている。
【0012】
X線管装置101は寝台装置105上に載置された被検者にX線を照射する装置である。コリメータ103はX線管装置101から照射されるX線の放射範囲を制限する装置である。回転円盤102は、寝台装置105上に載置された被検者が入る開口部104を備えるとともに、X線管装置101とX線検出器106を搭載し、被検者の周囲を回転するものである。X線検出器106は、X線管装置101と対向配置され被検者を透過したX線を検出することにより透過X線の空間的な分布を計測する装置であり、多数の検出素子を回転円盤102の回転方向に1次元に配列したもの、あるいは多数の検出素子を回転円盤102の回転方向と回転軸方向との2次元に配列したものである。データ収集装置107は、X線検出器106で検出されたX線量をデジタルデータとして収集する装置である。ガントリ制御装置108は回転円盤102の回転及び傾斜を制御する装置である。寝台制御装置109は、寝台装置105の上下前後左右動を制御する装置である。X線制御装置110はX線管装置101に入力される電力を制御する装置である。
【0013】
入出力装置111は、操作者が被検者に係わるデータを入力したり、被検者に係わるデータを知るために用いられたりする装置である。具体的には、操作ボタンであったり、液晶ディスプレイや、音声を出力するスピーカ、タッチパネル等であったりする。また、入出力装置111は、被検者に息止めの開始や終了等を報知する報知装置も含む。
【0014】
心電データ取得装置112は、被検者の心電データを取得する装置である。心電データ取得装置112は、いわゆる心電計であっても良いし、心電計の出力を受信する装置であっても良い。
【0015】
操作ユニット120は、入力装置121と、画像処理装置122と、表示装置125と、記憶装置123と、システム制御装置124を備えている。入力装置121は、被検者氏名、検査日時、撮影条件等を入力するための装置であり、具体的にはキーボードやポインティングデバイス、タッチパネル等である。画像処理装置122は、データ収集装置107から送出される計測データを演算処理してCT画像の再構成を行う装置である。表示装置125は、画像処理装置122で作成されたCT画像等を表示する装置であり、具体的にはCRT(Cathode-Ray Tube)や液晶ディスプレイ等である。記憶装置123は、データ収集装置107で収集したデータ及び画像処理装置122で作成されたCT画像の画像データ等を記憶する装置であり、具体的にはHDD(Hard Disk Drive)等である。システム制御装置124は、これらの装置及びガントリ制御装置108と寝台制御装置109とX線制御装置110を制御する装置である。またシステム制御装置124は、後述する処理の流れを実行しても良い。
【0016】
入力装置121から入力された撮影条件、特にX線管電圧やX線管電流等に基づきX線制御装置110がX線管装置101に入力される電力を制御することにより、X線管装置101は撮影条件に応じたX線を被検者に照射する。X線検出器106は、X線管装置101から照射され被検者を透過したX線を多数のX線検出素子で検出し、透過X線の分布を計測する。回転円盤102はガントリ制御装置108により制御され、入力装置121から入力された撮影条件、特に回転速度等に基づいて回転する。寝台装置105は寝台制御装置109によって制御され、入力装置121から入力された撮影条件、特にらせんピッチ等に基づいて動作する。
【0017】
X線管装置101からのX線照射とX線検出器106による透過X線分布の計測が回転円盤102の回転とともに繰り返されることにより、様々な角度からの投影データが取得される。取得された様々な角度からの投影データは画像処理装置122に送信される。画像処理装置122は送信された様々な角度からの投影データを逆投影処理することによりCT画像を再構成する。再構成して得られたCT画像は表示装置125に表示される。
【0018】
なお、X線CT装置1は、図示されないネットワークを介して、院内のサーバや院外のサーバに接続されていても良く、各サーバから必要なデータを適時読み込んでも良い。
【0019】
図2は、X線CT装置1のスキャンガントリ部100の正面図である。図2を用いて入出力装置111の一例について説明する。本例では、開口部104の上方に入出力装置111の一部であるガントリ表示部111Aが設けられ、さらにガントリ表示部111Aの両脇にガントリ操作部111Bが設けられている。さらに、音声を出力するスピーカが設けられていても良い。
【0020】
ガントリ表示部111Aは液晶ディスプレイやタッチパネル等である。ガントリ表示部111Aには、例えば、被検者に係わる情報として、患者IDや氏名、心電データ等が表示されたり、寝台装置105の位置情報や回転円盤102の傾斜情報等が表示されたりする。また、タッチパネルである場合には、操作用のボタンが表示されても良い。
【0021】
ガントリ操作部111Bは操作用のボタンであり、例えば、寝台装置105の位置や回転円盤102の傾斜角度等の設定に用いられる。
【0022】
図3は、X線CT装置1を用いて心臓を撮影する際の処理の流れの一例を示す図である。以下、図3の各ステップについて詳細に説明する。
【0023】
(ステップ300)
本ステップでは、寝台装置105上に対置された被検者の息止め練習が実行される。また、息止め練習が実行される間に、心電波形や心拍数等を含む心電データが心電データ取得装置112を介して取得される。本ステップの詳細については図4以降を用いて後述する。
【0024】
(ステップ301)
本ステップでは、ステップ302で実行される本スキャンの撮影条件が設定される。撮影条件の設定は、操作者が入力装置121を使って行っても良いし、システム制御装置124がステップ300で取得された心電データ等に基づき自動設定しても良いし、システム制御装置124により自動設定された撮影条件を操作者が入力装置121を使って適宜変更しても良い。
【0025】
(ステップ302)
本ステップでは、ステップ301にて設定された撮影条件に基づき、本スキャンが実行される。システム制御装置124は、X線制御装置110や、寝台制御装置109、ガントリ制御装置108を制御することにより、本スキャンを実行して、被検者のX線透過分布データを取得する。X線透過分布データが取得されるとともに、心電データ取得装置112を介して、被検者の心電データが取得される。
【0026】
以上の処理の流れにより、被検者の心電データに応じた本スキャンが実行され、さらに心電データに基づいた画像再構成が実行されることにより、モーションアーチファクトを低減した良好な画質を有する画像が取得される。
【0027】
次にステップ300の詳細について説明する。図4は、ステップ300の処理の流れの一例を示す図である。以下、図4の各ステップについて詳細に説明する。
【0028】
(ステップ401)
システム制御装置124は、記憶装置123若しくはネットワークを介して接続される各サーバから、被検者データを読み出す。被検者データとしては、例えば、被検者ID、氏名、年齢、性別、身長、体重、疾患名、通常心拍数、過去に実施した息止め練習の時間等が挙げられる。
【0029】
(ステップ402)
システム制御装置124は、タッチパネルで構成されるガントリ表示部111Aに図5に示すような息止め練習時間選択アイコン500を表示させる。息止め練習時間選択アイコン500は、例えば5秒ステップで異なる時間が選択可能なボタンである。操作者は、被検者の息止め練習時間を予測できる場合は息止め練習時間選択アイコン500の中から適切な時間を選択し、予測不可能である場合は息止め練習時間選択アイコン500の中から最長時間を選択しても良い。システム制御装置124は、息止め練習時間選択アイコン500の中から選択された値を息止め練習時間として設定する。
【0030】
(ステップ403)
システム制御装置124は、報知装置を含む入出力装置111を介して、息止め練習の開始を被検者に報知する。被検者への報知の方法は、例えば「息止めをしてください」といったメッセージをガントリ表示部111Aへ表示しても良いし、スピーカから音声で出力しても良い。
【0031】
(ステップ404)
システム制御装置124は、心電データ取得装置112を介して被検者の心電データを取得する。取得された心電データは息止め練習時間と対応付けられて記憶装置123に記憶される。
【0032】
(ステップ405)
システム制御装置124は、息止め練習時間が終了となったか否かを判定する。終了となったか否かの判定は、例えば、息止め練習を開始した時刻からステップ402で設定された息止め練習時間が経過したか否かに基づく。判定結果がNoであれば、ステップ404に戻る。判定結果がYesであれば、システム制御装置124は息止め練習の終了を被検者に報知する。被検者への報知の方法は、例えば「呼吸を開始してください」といったメッセージをガントリ表示部111Aへの画面表示でも良いし、スピーカからの音声出力でも良い。なお、息止め練習時間が終了となる前に、終了時刻までの残り時間をカウントダウンしながら被検者へ報知しても良い。
【0033】
以上の処理の流れにより、個々の被検者に応じて息止め練習時間を設定することが可能となる。すなわち本実施形態では、複数の選択肢の中から適切な息止め練習時間を被検者に応じて操作者が選択し、設定することができ、息止め練習に係わる工程の効率を向上できる。
【0034】
{第二の実施形態}
図6を用いて第二の実施形態について説明する。以下、第一の実施形態と異なる点についてのみ説明し、第一の実施形態と同じ点については説明を省略する。本実施形態では、第一の実施形態のステップ401とステップ402との間に、新たなステップ600とステップ601が追加される。
【0035】
(ステップ600)
システム制御装置124は、被検者の過去データがあるか否かを判定する。過去データがあるか否かの判定は、例えば、当該被検者が過去に心臓撮影を受けたときの息止め時間のデータがあるか否かに基づく。
【0036】
判定結果がNoであれば、ステップ402へ進む。判定結果がYesであれば、ステップ601へ進む。
【0037】
(ステップ601)
システム制御装置124は、被検者データの中から過去の心臓撮影時に設定された息止め時間のデータを読み出し、例えば図6に示すようにガントリ表示部111A中の参考値表示部700に参考値として表示させる。
【0038】
なお、過去の心臓撮影時のデータが複数存在する場合は、最も良好な画質の画像が取得されたときのデータ、若しくは最新のデータが読み出されることが好ましい。
【0039】
本実施形態によれば、操作者は参考値表示部700に表示された過去データを参考にしながら息止め時間を設定することができるので、より適切な息止め練習時間を設定することができる。
【0040】
{第三の実施形態}
図8を用いて第三の実施形態について説明する。以下、第一の実施形態と異なる点についてのみ説明し、第一の実施形態と同じ点については説明を省略する。本実施形態では、第一の実施形態のステップ402の代わりにステップ800が追加される。
【0041】
(ステップ800)
システム制御装置124は、ステップ401にて読み出した被検者データに基づき、推奨練習時間を算出し、算出された推奨練習時間を息止め練習時間として設定する。通常呼吸時の心拍数である通常心拍数と、息止めを開始してから心拍数が安定するまでの時間である心拍数安定時間との間には関連性があることが知られている。そこで本実施形態では、通常心拍数と心拍数安定時間との関係を、図9に示すようなテーブルとして記憶装置123に予め記憶させておき、ステップ401にて読み出した被検者データのうちの通常心拍数を当該テーブルとの照合と補間演算をすることにより、推奨練習時間を算出する。なお、図9中のN1〜N3は通常心拍数の代表値を、T1〜T3はN1〜N3に対応する心拍数安定時間の平均値を、SD1〜SD2はN1〜N3に対応する心拍数安定時間の標準偏差を示している。図9のテーブルにおいて、心拍数安定時間を平均値と標準偏差の和としておくことにより、心拍数が安定する前に練習時間が終了となる可能性を低減している。
【0042】
第二の実施形態と同様に、ガントリ表示部111A上の参考値表示部700に、算出された推奨練習時間を表示しても良い。操作者は参考値表示部700に表示された値を参照して、息止め練習時間を設定することができる。
【0043】
以上の動作により、一般的なデータに基づいて息止め練習時間が設定されるので、過去データがない場合であっても、息止め練習時間を適切に設定することができる。なお、第二の実施形態と本実施形態を組み合わせて、複数の参考値を表示することも可能である。
【0044】
{第四の実施形態}
図10を用いて第四の実施形態について説明する。以下、第一の実施形態と異なる点についてのみ説明し、第一の実施形態と同じ点については説明を省略する。本実施形態では、第一の実施形態のステップ405の代わりにステップ1000が実行される。
【0045】
(ステップ1000)
システム制御装置124は、ステップ404で計測された心拍数に基づき、心拍数が安定したか否かを判定する。
【0046】
判定結果がNoであれば、ステップ404に戻る。判定結果がYesであれば、システム制御装置124は息止め練習の終了を被検者に報知する。被検者への報知の方法は、例えば「呼吸を開始してください」といったメッセージをガントリ表示部111Aへの画面表示でも良いし、スピーカからの音声出力でも良い。
【0047】
心拍数が安定したか否かの判定には、例えば、心拍数の経時変化が所定時間の間、予め定められた範囲内であれば安定したとみなすようにしても良い。図11に、心拍数の経時変化をガントリ表示部111A中のグラフ表示部1100に表示した例を示す。図11の例では、Tb(s)の範囲において心拍数の経時変化が小さく、心拍数が安定したと判定される。
【0048】
以上の動作により、被検者の心拍数が安定した時点で息止め練習が終了になるので、息止め練習の終了が自動的に設定されることになる。なお、第一の実施形態乃至第三の実施形態と本実施形態を組み合わせることも可能である。
【0049】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0050】
1 X線CT装置、100 スキャンガントリ部、101 X線管装置、102 回転円盤、103 コリメータ、104 開口部、105 寝台装置、106 X線検出器、107 データ収集装置、108 ガントリ制御装置、109 寝台制御装置、110 X線制御装置、111 入出力装置、111A ガントリ表示部、111B:ガントリ操作部、112 心電データ取得装置、120 操作ユニット、121 入力装置、122 画像処理装置、123 記憶装置、124 システム制御装置、125 表示装置、500 息止め練習時間選択アイコン、700 参考値表示部、1100 グラフ表示部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検者の心拍数とともに前記被検者のX線透過分布データを計測するX線CT装置であって、
本スキャンに先立って実行される息止め練習の時間である息止め練習時間を被検者に応じて設定する設定手段と、設定された息止め練習時間に基づいて息止め練習の開始と終了を被検者に報知する報知手段とを備えることを特徴とするX線CT装置。
【請求項2】
請求項1に記載のX線CT装置において、
前記設定手段は、複数の選択肢を表示し、前記選択肢の中から息止め練習時間を選択させる選択手段を含むことを特徴とするX線CT装置。
【請求項3】
請求項2に記載のX線CT装置において、
前記選択手段は前記選択肢とともに息止め練習時間の参考値を表示することを特徴とするX線CT装置。
【請求項4】
請求項3に記載のX線CT装置において、
前記参考値は、過去の息止め練習時間であることを特徴とするX線CT装置。
【請求項5】
請求項1に記載のX線CT装置において、
通常呼吸時の心拍数である通常心拍数と息止めを開始してから心拍数が安定するまでの時間である心拍数安定時間との関係を記憶する記憶手段をさらに備え、
前記設定手段は、前記関係と当該被検者の通常心拍数とに基づいて前記息止め練習時間を設定することを特徴とするX線CT装置。
【請求項6】
請求項1に記載のX線CT装置において、
前記設定手段は、前記心拍数の経時変化に基づき息止め練習時間の終了時間を設定することを特徴とするX線CT装置。
【請求項1】
被検者の心拍数とともに前記被検者のX線透過分布データを計測するX線CT装置であって、
本スキャンに先立って実行される息止め練習の時間である息止め練習時間を被検者に応じて設定する設定手段と、設定された息止め練習時間に基づいて息止め練習の開始と終了を被検者に報知する報知手段とを備えることを特徴とするX線CT装置。
【請求項2】
請求項1に記載のX線CT装置において、
前記設定手段は、複数の選択肢を表示し、前記選択肢の中から息止め練習時間を選択させる選択手段を含むことを特徴とするX線CT装置。
【請求項3】
請求項2に記載のX線CT装置において、
前記選択手段は前記選択肢とともに息止め練習時間の参考値を表示することを特徴とするX線CT装置。
【請求項4】
請求項3に記載のX線CT装置において、
前記参考値は、過去の息止め練習時間であることを特徴とするX線CT装置。
【請求項5】
請求項1に記載のX線CT装置において、
通常呼吸時の心拍数である通常心拍数と息止めを開始してから心拍数が安定するまでの時間である心拍数安定時間との関係を記憶する記憶手段をさらに備え、
前記設定手段は、前記関係と当該被検者の通常心拍数とに基づいて前記息止め練習時間を設定することを特徴とするX線CT装置。
【請求項6】
請求項1に記載のX線CT装置において、
前記設定手段は、前記心拍数の経時変化に基づき息止め練習時間の終了時間を設定することを特徴とするX線CT装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−235855(P2012−235855A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−105819(P2011−105819)
【出願日】平成23年5月11日(2011.5.11)
【出願人】(000153498)株式会社日立メディコ (1,613)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年5月11日(2011.5.11)
【出願人】(000153498)株式会社日立メディコ (1,613)
【Fターム(参考)】
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