説明

抗菌剤としてのオキシンドールオキサゾリジノン

本発明は、Y1がCH又はCFであり;R1が、フルオロ原子で任意に置換される−C1-4アルキルであるか、又はR1は−C3-5シクロアルキルであり;R2が−C1-2アルキルである、式(I)のオキシンドールの新規オキサゾリジノン誘導体又は薬学的に許容されるその塩に関する。これらの化合物は、抗菌剤として有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、オキシンドールの新規オキサゾリジノン誘導体、その医薬組成物、それらの使用方法及びこれらの化合物の製造方法に関する。これらの化合物は、グラム陽性菌及び/又はグラム陰性菌に対する強力な活性を有する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
抗生物質耐性が増加の一途をたどっていることに起因して、新しい作用様式を伴う構造的に新しい抗菌物質が細菌感染の治療において増々重要になってきた。有効な抗菌物質は、多重耐性ブドウ球菌及び連鎖球菌といったようなグラム陽性好気性細菌、バクテロイド、クロストリジウム種といったような嫌気性細菌及びMycobacterium tuberculosis及びMycobacterium aviumといったような抗酸菌を含めた数多くのヒト及び獣医学的病原体に対する強力な活性を示す。
【0003】
より新しい抗菌剤の中でも、オキサゾリジノン化合物は、数多くの病原微生物に対して活性な最近の合成的抗菌物質類である。本発明は、オキサゾリジノンの新規のオキシンドール誘導体及びその調製を提供する。
【0004】
情報の開示
国際公開第200281470号(WO-200281470)は、細菌感染を治療するために有用なオキサゾリジノン化合物を開示している。
国際公開第200032599号(WO-200032599)は、微生物感染を治療するために有用なオキサゾリジノン誘導体を開示している。
国際公開第200029296号(WO-200029296)は、抗菌剤として有用な3−フェニル−5−アミノメチル−オキサゾリジノン誘導体を開示している。
国際公開第9937630号(WO-9937630)は、組合せライブラリを含めたオキサゾリジノン誘導体を開示している。
国際公開第9737981号(WO-9737981)は、オキサゾリジノンを開示している。
独国特許第19604223号(DE-19604223)は、抗菌剤として有用な新しい置換オキサゾリジノン化合物を開示している。
【0005】
独国特許第19649095号(DE-19649095)は、抗菌剤として有用な5−(アシル−アミノメチル)−3−ヘテロ−アリール−オキサゾリジノン化合物を開示している。
欧州特許第694543号(EP-69453)は、抗菌剤として有用なヘテロ−アリール置換オキサゾリジノン誘導体を開示している。
欧州特許第693491号(EP-693491)は、抗菌剤として有用な3−ヘテロ−アリール−2−オキサゾリジノン誘導体を開示している。
欧州特許第609905号(EP-609905)は、抗菌剤として有用なインダキソリル(indaxolyl)、ベンズイミダゾリル及びベンゾフィリズキソリル(benzofrizxolyl)オキサゾリジノンを開示している。
【0006】
米国特許第5164510号は、抗菌剤として有用な5−インドリニルオキサゾリジン−2−オン(s)を開示している。
米国特許第2002016323号(US-2002016323)は、オキサゾリジノン抗菌剤を開示している。
米国特許第2002032348号(US-2002032348)はオキサゾリジノンの調製プロセスを開示している。
米国特許第2002143009号(US-2002143009)は、抗微生物剤として有用な二環式オキサゾリジノン誘導体を開示している。
米国特許第2003/216330号(US-2003/216330)は、糖尿病足感染を治療するためのオキサゾリジノンの非経口、静脈内及び経口投与を開示している。
米国特許第2004/176610号(US-2004/176610)は、抗菌剤としての抗菌性インドロンオキサゾリジノンを開示している。
米国特許第2004147760号(US-2004147760)は、微生物感染を治療するために有用な抗菌活性を有するN−アリール−2−オキサゾリジノン−5−カルボキサミドを開示している。
【発明の開示】
【0007】
発明の要約
本発明は、
【化1】

という構造式Iを有し、式中
− Y1がCH又はCFであり;
− R1が、フルオロ原子で任意に置換される−C1-4アルキルであるか、そうでなければR1は−C3-5シクロアルキルであり;
− R2が−C1-2アルキルである、
化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
【0008】
もう1つの態様では、本発明は以下のものを提供する:
− 薬学的に許容される担体及び有効量の構造式Iの化合物を含む医薬組成物、
− 必要としている対象に対して治療上有効な量の構造式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩を投与することにより哺乳動物におけるグラム陽性又はグラム陰性微生物感染を治療する方法、及び
− グラム陽性又はグラム陰性微生物感染を治療するための薬剤を調製するための構造式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩の使用。
【0009】
該発明は同様に、構造式Iの化合物を製造するために有用な新規中間体及び新規プロセスをも提供し得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
発明の詳細な説明
特に明記しない限り、明細書及びクレーム中で使用される以下の用語は、次に記す意味を有する。
【0011】
さまざまな炭化水素含有部分の炭素原子含有量は、部分内の炭素原子の最小及び最大数を示し接頭辞(prefix)により指示される。すなわち接頭辞Ci−jは、整数「i」以上整数「j」以下の炭素の分子を表わす。かくして例えばC1-6アルキルは、1個以上7個以下の炭素原子のアルキルを意味する。
【0012】
アルキルという用語は、直鎖及び有枝の両方の基を意味するが、「プロピル」といったような個々のラジカルに対する言及は直鎖ラジカルのみを包含し、「イソプロピル」といったような有枝鎖異性体が特定的に意味されている。
【0013】
「C3-5シクロアルキル」という用語は、例えばシクロプロピルなどといった3〜5個の炭素原子の環状飽和一価炭化水素基を意味する。
【0014】
「ハロ」という用語はフルオロ(F)、クロロ(Cl)、ブロモ(Br)又はヨード(I)を意味する。
【0015】
化合物の「薬学的に許容される塩」という用語は、薬学的に許容可能でありかつ親化合物の所望の薬理活性を有する塩を意味する。
【0016】
「薬学的に許容される担体」という用語は、一般的に安全で、非毒性でかつ生物学的にもその他の意味でも望ましいものである医薬組成物を調製する上で有用である担体を意味し、獣医学的用途ならびにヒト用の製薬学的用途のために許容可能である担体を内含する。明細書及びクレーム中で使用されている通りの「薬学的に許容される担体」には、単数又は複数両方のこのような担体を内含する。
【0017】
「哺乳動物」という用語は、ヒト又は家畜及びコンパニオンアニマルを含めた温血動物を意味する。
【0018】
「任意の」又は「任意に」という用語は、その後に記述される事象又は状況が起こり得るものの起らなくてもよいこと、そしてその記述は事象又は状況が起こるケース又はそれが起こらないケースを内含していることを意味する。
【0019】
同じ分子構造式をもつものの空間内のその原子の配置又はその原子の結合の性質又は配列が異なっている化合物は「異性体」と呼ばれる。空間内でのその原子の配置が異なる異性体は「立体異性体」と呼ばれる。
【0020】
当業者であれば、キラル中心を有する該発明の化合物が、光学的に活性なラセミ形態で存在し得かつその形態で単離され得るということを認識することだろう。一部の化合物は多型性を示し得る。本発明が、本書で記述されている有用な特性を有する該発明の化合物のあらゆるラセミ、光学活性、多型性、互変異性又は立体異性形態又はその混合物を包含し、(例えば再結晶化技術、光学活性出発材料からの合成、キラル合成、又はキラル静止期を用いたクロマトグラフィ分離による)光学活性形態の調製方法及び本書で記述されている標準的試験又は当該技術分野において既知のものであるその他の類似の試験を用いて抗ウイルス活性を判定する方法は、当該技術分野において周知である、ということを理解すべきである。
【0021】
疾病を「治療すること」又はその「治療」という用語は、(1)疾病を予防する、すなわち該疾病に曝露され得るか又はそれにかかりやすい可能性があるもののまだその疾病の症候を経験又は表示していない哺乳動物の体内で、その疾病の臨床的症候を発生させないようにすること;(2)該疾病を阻害する、すなわち該疾病又はその臨床的症候の発生を阻む又は低減させること;又は(3)疾病を緩和する、すなわち該疾病又はその臨床的症候の退行をひき起こすこと、を含んでいる。
【0022】
「治療上有効な量」という用語は、疾病を治療するために哺乳動物に投与された時点で該疾病のためのかかる治療をもたらすのに充分である1つの化合物の量を意味する。「治療上有効な量」は、該化合物、疾病及びその重症度及び治療すべき哺乳動物の年令、体重などによって、変動することになる。
【0023】
「離脱基」という用語は、合成有機化学において従来それに結びつけられている意味、すなわち求核基により変位させられる能力をもつ原子又は基、という意味を有し、ハロゲン、アルキルスルホニルオキシ、エステル又はアミノ例えばクロロ、ブロモ、ヨード、メシルオキシ、トシルオキシ、トリフルオロスルホニルオキシ、メトキシ、N、O−ジメチルヒドロキシル−アミノなどを含む。
【0024】
本発明の化合物は一般に、IUPAC又はCASの命名法システムに従って命名されている。
【0025】
当業者にとって周知のものである略称を使用することができる(例えばフェニルは「Ph」、メチルは「Me」、エチルは「Et」、時間(単複)は「h」そして室温は「rt」)。
【0026】
ラジカル、置換基及び範囲について以下で列挙する特定の及び好ましい値は、例示を目的としたものにすぎない。これらは、その他の定義された値又はラジカル及び置換基についてのその他の値を排除するものではない。
【0027】
特定的には、アルキルは直鎖及び有枝の両方の基を表わしている。ただし、「プロピル」といったような個々のラジカルに対する言及は、直鎖ラジカルのみを包含し、「イソプロピル」といったような有枝鎖異性体が特定的に意味されている。
【0028】
特定的には、アルキルはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル及びその異性体形態である。
【0029】
特定的には、シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンテル及びその異性体形態である。
【0030】
特定的には、ハロはフルオロ(F)又はクロロ(Cl)である。
【0031】
特定的には、Y1はCHである。
【0032】
特定的には、R1はC1-3アルキルである。
【0033】
特定的には、R1はメチル又はイソプロピルである。
【0034】
特定的には、R2はメチルである。
【0035】
本発明の例は、以下のものである。
(1) (S)−N−[3−(1−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド、
(2) (S)−N−[3−(1−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−プロピオンアミド、
(3) N−[3−(7−フルオロ−1−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド、
(4) (S)−N−[3−(7−フルオロ−1−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−プロピオンアミド、
(5) (S)−N−[3−(1−エチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド、
(6) (S)−N−[3−(1−エチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−プロピオンアミド、
(7) (S)−N−[3−(1−エチル−7−フルオロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド、
(8) (S)−N−[3−(1−エチル−7−フルオロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−プロピオンアミド、
(9) (S)−N−{3−[1−(2−フルオロ−エチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル]−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル}−アセトアミド、
(10) (S)−N−{3−[1−(2−フルオロ−エチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル]−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル}−プロピオンアミド、
(11) (S)−N−{3−[7−フルオロ−1−(2−フルオロ−エチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル]−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル}−アセトアミド、
(12) (S)−N−{3−[7−フルオロ−1−(2−フルオロ−エチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル]−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル}−プロピオンアミド、
(13) (S)−N−[3−(1−イソプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド
【0036】
(14) (S)−N−[3−(1−イソプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−プロピオンアミド、
(15) (S)−N−[3−(7−フルオロ−1−イソプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド、
(16) (S)−N−[3−(7−フルオロ−1−イソプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−プロピオンアミド、
(17) (S)−N−[2−オキソ−3−(2−オキソ−1−プロピル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド、
(18) (S)−N−[2−オキソ−3−(2−オキソ−1−プロピル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−プロピオンアミド、
(19) (S)−N−[3−(7−フルオロ−2−オキソ−1−プロピル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド、
(20) (S)−N−[3−(7−フルオロ−2−オキソ−1−プロピル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−プロピオンアミド、
(21) (S)−N−[3−(1−シクロプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド、
【0037】
(22) (S)−N−[3−(1−シクロプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−プロピオンアミド、
(23) (S)−N−[3−(1−シクロプロピル−7−フルオロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド、
(24) (S)−N−[3−(1−sec−ブチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド、
(25) (S)−N−[3−(1−sec−ブチル−オキソ−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−プロピオンアミド、
(26) (S)−N−[3−(1−シクロプロピルメチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド、
(27) (S)−N−[3−1−シクロプロピルメチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−プロピオンアミド、
(28) (S)−N−{3−[1−(2−フルオロ−1−メチル−エチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル]−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル}−アセトアミド、又は
(29) (S)−Ν−[3−(1−シクロプロピルメチル−7−フルオロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド。
【0038】
本発明の化合物は、以下で論述するスキームのうちの単数又は複数のものに従って調製可能である。出発材料は全て、以下の記述により、有機化学の当業者にとって周知である手順によって調製可能であり、そうでなければ市販されている。以下で相反する定義のないかぎり、スキーム中で使用される変数は、明細書及びクレーム中で定義される通りである。
【0039】
【化2】

【0040】
スキームIに示されているように、置換5−アミノ−1,3−ジヒドロインドール−2−オン1は、溶媒に応じて標準的に20℃〜110℃の範囲内にある適切な温度で、アセトニトリルといったような適切な溶媒の中で適切に保護された(S)−グリシジルアミン及びリチウムトリフラートといったようなルイス酸と反応させられる。アセチル又はBoc保護された(S)−グリシジルアミンは、国際特許公開第国際公開第02/32857号に記述されている方法に従って、適切に調整される。アミノアルコール2はこのとき閉環されて、当業者にとって既知の方法を用いてアリールオキサゾリジノン3を提供することができる。例えば、標準的には20℃〜60℃の範囲内の適切な温度でのアセトニトリル又はテトラヒドロフランといったような溶媒中で1,1’−カルボニルジイミダゾールを用いた、又は−10℃〜25℃の範囲内の適切な温度でのトリエチルアミンといったような塩基の存在下でのトルエン又はメチレン塩化物又はその混合物といったような溶媒中でホスゲンを用いた、構造2の処理によって、オキザゾリジノン3が得られる。R2がtert−ブチルである場合、基質は塩化メチレンといったような適切な溶媒中で塩酸又はトリフルオロ酢酸といった酸での処理により対応するアミンへとさらに脱保護され得、その後トリエチルアミン又はピリジンといったような適切な塩基の存在下で酸塩化物又は無水物といったような適切なアシル化試薬又はイソシアナートでの処理により、尿素(R5=NH2又はNH−アルキル)又はアミド(R5=アルキル)3へとさらに転換され得る。
【0041】
【化3】

【0042】
スキームIIの方法に従って、オキシンドール中間体を調製することができる。J, Org. Chem. 1977, 42, 1344中に記述されているGassmanの方法及び米国特許第4,188,325号及び4,252723号に従って適切に調製されるか又は市販されているイサチン4が、0℃及び65℃の間の温度で適切な有機溶媒(例えばDMF、THF、DMSO、ジオキサン又はアセトニトリル)中で適切な塩基(例えばアミン塩基例えばトリエチルアミン又はジ−イソ−プロピルエチルアミン又は炭酸リチウム、ナトリウム、カリウム又はセシウム)の存在下で、例えばヨードメタン、ヨードエタン又はヨードプロパンといったアルキル化剤で処理されて、N−アルキル化イサチン5を提供する。赤リン及びヨウ素酸を使用することによって、又はピリジン/共溶媒混合物中の硫化水素を用いることによって、又はウォルフ−キシュナー反応によって、イサチン5を1,3−ジヒドロインドール−2−オン6に還元することが可能である。最も便利な手順には、いかなる付加的な塩基も不在の状態で還流にてニートヒドラジン水和物中でイサチン5を加熱することが関与している。1,3−ジヒドロインドール−2−オン6は、当業者にとって既知の方法を用いて位置選択的にニトロ化される(例えば−20℃〜25℃の間の温度で濃硫酸又は酢酸中の硝酸又はトリフルオロ酢酸中の硝酸ナトリウム)。その後、溶解金属還元(例えばエタノール/水中の塩化アンモニウム及び鉄)又は接触水素化によって5−ニトロオキシンドール7が還元されて、5−アミノオキシンドール1を提供する。
【0043】
【化4】

【0044】
代替的には、市販の5−ニトロイサチン8が、0℃〜65℃の間の温度で適切な有機溶媒(例えばDMF、THF、DMSO、ジオキサン又はアセトニトリル)中で適切な塩基(例えばトリエチルアミン又はジ−イソプロピルエチルアミン又は炭酸リチウム、ナトリウム、カリウム又はセシウムといったようなアミン塩基)の存在下で、例えばヨードメタン、ヨードエタン又はヨードプロパンといった適切なアルキル化剤で処理されて、N−アルキル化イサチン9を提供する。イサチン9は、還流温度でニートヒドラジン水和物中で加熱することによってか又は接触水素化により、必須の5−アミノオキシンドール1まで1段階で還元可能である。
【0045】
【化5】

【0046】
スキームIVは、5−ニトロオキシンドールを調製するためのもう1つの経路を例示している。市販の5−ニトロオキシンドール10が、0℃〜25℃の間の温度で塩化メチレンといったような適切な溶媒の中でトリエチルアミン又はピリジンといったような適切な塩基の存在下で適切な酸塩化物又は無水物でアシル化される。結果としてのN−アシル化オキシンドール11は、BH3・THFにより高収量でN−アルキルインドール12に還元され得る。N−アルキルインドール12は、さまざまな既知の方法(例えばDMSO/HCl、NBS)により必須の5−ニトロオキシンドールへとさらに酸化される。
【0047】
【化6】

【0048】
代替的には、市販の5−ニトロオキシンドールが、0℃〜65℃の間の温度で適切な有機溶媒(例えばDMF、THF又はDMSO)中で適切な塩基(例えば水素化ナトリウム又はリチウムヘキサメチルジシラザン)の存在下で、例えばヨードメタン、ヨードエタン又はヨードプロパンといった適切なアルキル化剤で処理されてN−アルキル化インドール14を提供する。インドール14は、スキームIVで論述された通り、必須のオキシンドールへと酸化される。
【0049】
【化7】

【0050】
スキームVIにより例示されたもう1つの経路では、適切に置換された2−ハロ−5−ニトロフェニル酢酸15(例えば好ましくは2−フルオロ−5−ニトロフェニル酢酸)が、35℃〜85℃の温度でDMSO又はアセトニトリルといったような適切な溶媒の中でアンモニア又は任意に置換されたアミン(RNH2)で処理されてアニリン16(R=H又は任意に置換されたアルキル)を提供する。アニリン16は、HCl、H2SO4又はTFAといった強酸で処理されて、必須5−ニトロオキシンドール7への環化をもたらす。
【0051】
医療及び獣医用途
化学的化合物類として、オキサゾリジノンが、外因性及び食事由来のアミン、チラミンによる急性血圧上昇を防止することを担当する酵素であるモノアミンオキシダーゼ(MAO)を一般的に阻害するということが知られている。従って、潜在的な薬物−薬物相互作用の危険性を低下させるべく最小限のMAO阻害活性を有するオキサゾリノン抗生物質を発見する必要がある。本発明の化合物が予想外に弱いMAO阻害活性を有することが発見されてきており、モノアミンオキシダーゼの強い阻害によって、複数の調合薬を含めた通常それにより代謝されるその他の化合物についての浄化速度の改変が結果としてもたらされ得ることから、この発見はすなわち本発明の化合物が潜在的な薬物−薬物相互作用を最小限にするか又は除去する能力を有するということを表わしている。
【0052】
本発明の化合物は、長期療法(28日超)を必要とするものを含めたさまざまな細菌性生物によりひき起こされる感染性グラム陽性細菌感染の治療のために使用可能である。
【0053】
細菌性生物の例としては、グラム陽性菌例えばブドウ球菌例えばS.aureus及びS.epidermidis;多重耐性連鎖球菌例えばS. pneumoniae及びS. pyogenes;及び多重耐性腸球菌例えばE. faecalis;グラム陰性菌例えばヘモフィルス菌例えばH. influenzae及びモノクセラ属例えばM. catarrhalis;ならびに嫌気性生物例えばバクテロイド及びクロストリジア種、及び抗酸菌例えばマイコバクテリア例えばM. tuberculosis;及び/又はMycobacterium aviumが含まれる。その他の例としては、エシェリキア属例えばE. coli、細胞間微生物例えばクラミジア及びリケッチア属が含まれる。
【0054】
本発明の化合物で処理され得る感染の例としては、中枢神経感染、外耳感染、中耳感染例えば急性中耳炎、硬膜静脈洞の感染、眼感染、口腔感染例えば歯、歯肉及び粘膜の感染、上気道感染、下気道感染、泌尿生殖器感染、敗血症、骨関節感染、皮膚・皮膚構造感染、細菌性心内膜炎、火傷、外科手術抗菌予防及び、癌化学療法を受けている患者又は臓器移植患者といったような免疫抑制患者における抗菌予防が含まれる。特定的には、本発明の化合物で治療し得る感染性疾患は、骨髄炎、心内膜炎及び糖尿病足病変といったようなグラム陽性感染である。
【0055】
抗菌活性
本発明の化合物のインビトロ抗菌活性は、(1)米国臨床検査標準化委員会(2003年1月)、好気的に成長する細菌の希釈抗微生物試験方法、認可規格(第6版)、M7−A6、NCCLS、Wayne、PA;(2)米国臨床検査標準化委員会(2001年3月)、嫌気性細菌の抗微生物感受性試験方法、認可規格(第5版)、M11−A4−NCCLS、Wayne、PA;(3)米国臨床検査標準化委員会(2003年1月)、MIC試験補足表、M100−S13(M7−A6と併用)、NCCLS、Wayne、PA;及び(4)Murray PR, Baron EJ, Jorgensen JH, et al. 臨床微生物学マニュアル(第8版)、Washington、DC;米国微生物学会出版部、2003年。MIC値は、試験の条件下での顕微鏡にて可視的な成長を防止した薬物の最低濃度である。表1は、インビトロ試験での結果を示している。
【0056】
【表1】

【0057】
薬学的塩
構造式Iの化合物は、その未変性形態でか又は塩として使用可能である。安定した非毒性酸性又は塩基性塩の形成が望まれる場合、薬学的に許容される塩としての化合物の投与が適切であり得る。本発明の薬学的に許容される塩の例としては、無機塩例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、重炭酸塩、炭酸塩及び有機酸、例えばトシル酸塩、メタンスルホン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、マロン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、安息香酸塩、アスコルビン酸塩、エトグルタル酸塩(etoglutarate)及びグリセロリン酸塩が含まれる。
【0058】
薬学的に許容される塩は、当該技術分野において周知の手順を用いて、例えばアミンといったような充分に塩基性の化合物を適当な酸と反応させて生理学的に許容されるアニオンを提供することによって得ることができる。カルボン酸のアルカリ金属(例えばナトリウム、カリウム又はリチウム)又はアルカリ土類金属(例えばカルシウム)塩も同様に使用可能である。
【0059】
投与経路
本発明のオキサゾリジノン抗菌プロドラッグはStaphylococcus aureus、Staphylococcus epidermidis、Enterococcus faecium、Streptococcus pneumoniae、Streptococcus pyogenes、Enterococcus faecalis、Moraxella catarrhalis及びH. influenzaeを含めた(これらに制限されるわけではない)さまざまな生体に対して有用な活性を有する。哺乳動物(すなわちヒト及び動物)の体内の細菌感染を治療又は撲滅するための治療用途において、本発明のオキサゾリジノンプロドラッグを経口、非経口、局所施用、直腸、粘膜経由又は腸内で投与することが可能である。
【0060】
非経口投与には、全身的効果を生成するための間接的注射又は罹患部域への直接的注射が含まれる。非経口投与の例としては、皮下、静脈内、筋内、皮内、くも膜下、眼内、鼻腔内、心室内注射又は輸注技術が含まれる。
【0061】
局所投与には、例えば眼、外耳及び内耳感染を含む耳、膣、開放創、スキン層及び下部皮下構造を含めた皮膚又はその他の下部消化管といったような局所的施用により容易にアクセス可能な感染部域又は臓器の治療が含まれる。これには又、全身的効果を生成するための経皮送達が含まれる。
【0062】
直腸投与には、座薬形態が含まれる。
【0063】
経粘膜投与には、経鼻エアロゾル又は吸入による適用が含まれる。
【0064】
好ましい投与経路は、経口及び非経口である。
【0065】
組成/処方
本発明の医薬組成物は、例えば従来の混合、溶解、造粒、糖衣錠製造、すりつぶし、乳化、カプセル封入、取込み、凍結乾燥プロセス又は噴霧乾燥を用いて、当該技術分野において周知のプロセスによって製造可能である。
【0066】
本発明に従って使用するための医薬組成物は、薬学的に使用可能である調製物への活性化合物の加工を容易にする賦形剤及び補助剤を含む単数又は複数の生理学的に許容される担体を用いて従来の要領で処方可能である。適切な処方は、選択された投与経路に左右される。
【0067】
経口投与用には、化合物は、当該技術分野において周知の薬学的に許容される担体と活性化合物を組合せることによって処方され得る。かかる担体は、該発明の化合物が、患者による経口摂取のために錠剤、丸薬、口中錠、糖衣錠、カプセル、液体、溶液、エマルジョン、ジェル、シロップ、スラリー、懸濁液などとして処方され得るようにする。担体は、希釈剤、芳香剤、可溶化剤、滑沢剤、懸濁剤、結合剤、錠剤崩壊剤及び封入剤としても機能し得る少なくとも1つの物質であり得る。かかる担体又は賦形財の例としては、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、砂糖、ラクトース、スクロース、ペクチン、デキストリン、マンニトール、ソルビトール、でんぷん、ゼラチン、セルロース材料、低融点ワックス、カカオバター又はパウダー、重合体例えばポリエチレングリコール及びその他の薬学的に許容される材料が含まれるがこれらに制限されるわけではない。
【0068】
糖衣錠のコアには適当なコーティングが具備される。この目的で、任意にはアラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、カルボポールゲル、ポリエチレングリコール及び/又は二酸化チタン、ラッカー溶液及び適切な有機溶媒又は溶媒混合物を含有し得る濃縮された糖溶液を使用することができる。識別のため又は活性化合物用量の異なる組合せを特徴づけするために、染料又は顔料を錠剤又は糖衣錠コーティングに添加することもできる。
【0069】
経口的に使用可能な医薬組成物には、ゼラチンで作られた押込み型カプセルならびにゼラチンで作られた軟密閉カプセル及びグリセロール又はソルビトールといった可塑化剤が含まれる。押込み型カプセルは、ラクトースといった充てん剤、でんぷんといった結合剤及び/又はタルク又はステアリン酸マグネシウムといった滑沢剤そして任意には安定化剤との混和物の形で活性成分を含有し得る。軟カプセル内では、活性化合物を、脂肪油、液体パラフィン、液体ポリエチレングリコール、クレモフォール、キャプマル、媒質又は長鎖モノ、ジ又はトリグリセリドといったような適切な液体中に溶解又は懸濁させることができる。これらの処方物中では、安定剤を添加することもできる。
【0070】
液体形態の組成物には、溶液、懸濁液及びエマルジョンが含まれる。例えば、任意には適切な従来の着色剤、着香剤、安定化剤及び増粘剤を含有する水及び水−ポリエチレングリコール及び水−ポリエチレングリコール系の中に溶解した本発明の化合物の溶液を提供することができる。
【0071】
化合物は同様に、例えば注射、ボーラス注入法又は連続輸注による非経口投与用に処方することもできる。非経口投与用の処方物は、一回服用剤形例えばアンプル又は防腐剤が添加されている複数回用量コンテナの体裁をとり得る。組成物は、油性又は水性ビヒクル中の懸濁液、溶液又はエマルジョンといった形態をとることができ、懸濁剤、安定化剤及び/又は分散剤といったような処方材料を含むことができる。
【0072】
注射用には、該発明の化合物を水溶液中、好ましくは生理学的に適合性ある緩衝液又は生理食塩緩衝液の中で処方することができる。適切な緩衝剤としては、オルトリン酸3ナトリウム、重炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、N−メチルグルカミン、L(+)−リジン及びL(+)−アルギニンが含まれる。
【0073】
非経口投与には同様に、制限的な意味なく活性化合物の塩といったような水溶性形態の水溶液も内含される。さらに、活性化合物の懸濁液を親油性ビヒクル中で調製することもできる。適切な親油性ビヒクルには、ゴマ油、合成脂肪酸エステル例えばオレイン酸エチル及びトリグリセリド又はリポゾームといったような材料が含まれる。水性注射用懸濁液は、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトール又はデキストランといったような懸濁液の粘度を増大させる物質を含有し得る。任意には、懸濁液は、濃度の高い溶液の調製を可能にするべく化合物の溶解度を増大させる作用物質及び/又は適切な安定化剤をも含有し得る。
【0074】
代替的には、活性成分は、使用前に発熱物質を含まない滅菌水などの適切なビヒクルで戻すための粉末形態をしていてよい。
【0075】
座薬投与用には、室温で固体であるものの直腸温では液体であり従って直腸内で融解して薬物を放出することになる適切な非刺激性賦形剤と作用物質を混合することにより、化合物を処方することも可能である。かかる材料にはカカオバター、蜜ろう及びその他のグリセリドが含まれる。
【0076】
吸入による投与のためには、本発明の化合物を、溶液、乾燥粉末又は懸濁液の形でエアゾールスプレーを通して適切に送達することができる。エアゾールは、加圧パック又はネブライザー及び適切な高圧ガスを使用し得る。加圧エアゾールの場合、計量された量を送達するためにバルブを具備することによって投薬量単位を制御することができる。例えば吸入器内で使用するためのラクトース又はでんぷんといったような粉末基剤を含有するゼラチンのカプセル及びカートリッジを処方することができる。
【0077】
局所施用のためには、医薬組成物は、単数又は複数の担体の中に懸濁されるか又は溶解された活性構成要素を含有する適切な軟膏の形で処方され得る。本発明の化合物の局所投与用の担体には、鉱油、流動ワセリン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化ろう及び水が含まれるが、これらに制限されるわけではない。代替的には、単数又は複数の薬学的に許容される担体の中に懸濁又は溶解させられた活性化合物を含有する懸濁液、エマルジョン又はクリームといったような適切なローションの形で処方され得る。適切な担体としては、鉱油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルバート60、セチルエステルワックス、セテアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコール及び水が含まれるが、これらに制限されるわけではない。
【0078】
眼科及び耳炎用途のためには、等張性のpH調整された無菌生理食塩水中の微粉末化懸濁液として、又は好ましくは塩化ベンジルアルコニウムといったような防腐剤を伴うか又は伴わない、等張性pH調整された無菌生理食塩水中の溶液として処方可能である。代替的には、眼科用として、ワセリンといったような軟膏の形で該医薬組成物を処方することもできる。
【0079】
前述した処方物に加えて、デポー調製物として化合物を処方することもできる。かかる長時間作用処方物は、インプラントの形をとることができる。本発明の化合物は、この投与経路のために、適切な重合体、疎水性材料を伴って、或いは又制限的な意味なくやや溶けにくい塩といったようなやや溶けにくい誘導体として処方することができる。
【0080】
付加的には、持続放出系を用いて化合物を送達することができる。さまざまな持続放出材料が立証されてきており、当業者にとっては周知である。持続放出型カプセルは、化合物をその化学的性質に応じて24時間又は最高数日間放出し得る。
【0081】
投与量
本発明で使用するのに適した医薬組成物は、意図された用途すなわち感染性疾患の治療又は予防を達成するのに充分な量で活性成分が含有されている組成物を内含する。より特定的には、治療上有効な量は、疾病の症候を予防、軽減又は改善するか又は治療されている対象の存続を延長するのに有効な量の化合物を意味する。
【0082】
医薬組成物中の活性構成要素すなわち本発明の化合物の数量及びその一回服用剤形は、投与方法、特定の化合物の効能及び所望の濃度に応じて広く変動又は調整可能である。治療上有効な量の決定は、当業者の能力の範囲内に充分入るものである。一般に、活性構成要素の数量は、組成物の重量の0.5%〜90%の間の範囲内となる。
【0083】
一般に、活性構成要素の投薬量の治療上有効な量は、一日体重1kgあたり約0.1〜約400mgの範囲内となる。投薬量は各対象の必要条件及び治療されている細菌感染の重症度に応じて変動し得るということを理解すべきである。平均して、活性構成要素の有効量は、一日あたり約200mg〜800mg、好ましくは600mgである。
【0084】
所望の用量は、適切には単回用量の体裁をとってもよいし、又は例えば一日あたり2回、3回、4回又はそれ以上の下位用量として適切な間隔で投与される分割用量としての体裁をとることもできる。下位用量はそれ自体さらに、例えば数多くの個別で大ざっぱに間隔どりされた投与;例えば吸入器からの多数回の吸入又は眼内への複数の液滴の適用などに分割することができる。
【0085】
同様に、投与される初期投薬量は、所望の血漿濃度を急速に達成するべく上述の上限レベルを超えて増大され得る、ということを理解すべきである。一方、初期投薬量は、最適量より少なくてよく、1日投薬量を特定の状況に応じて治療過程中に漸進的に増大させることができる。望ましい場合、日用量を例えば一日あたり2〜4回の投与のための複数回用量へと分割することもできる。
【0086】
局所投与又は選択的摂取の場合、薬物の有効な局所的濃度と血漿濃度を関係づける必要なく、当該技術分野において知られているその他の手順を用いて所望の投薬量を決定することが可能である。
【実施例】
【0087】
経口による効能
実施例
以上の論述及び以下の実施例では、以下の略語は次の通りの意味を有する。略語が定義されていない場合、それは一般的に受容されているその意味を有する。
bm=広いマルチプレット
BOC=tert−ブトキシカルボニル
bd=広いダブレット
bs=広い1重項
CDI=1,10−カルボジイミダゾール
d=ダブレット
dd=ダブレットのダブレット
dq=カルテットのダブレット
dt=トリプレットのダブレット
DMF=ジメチルホルムアミド
DMAP=ジメチルアミノピリジン
DMSO=ジメチルスルホキシド
eq.=当量
g=グラム
h=時間
【0088】
HPLC=高圧液体クロマトグラフィ
HATU=N−[(ジメチルアミノ)−1H−1,2,3−トリアゾロ−[4,5−b]ピリジン−1−イル−メチレン]−N−メチルメタナミニウムヘキサフルオロホスファートN−オキシド
LG=離脱基
m=マルチプレット
M=モルの
M%=モルパーセント
max=最大
meq=ミリ当量
mg=ミリグラム
mL=ミリリットル
mm=ミリメートル
mmol=ミリモル
q=カルテット
s=シングレット
tor tr=トリプレット
TBS=トリブチルシリル
TFA=トリフルオロ酢酸
THF=テトラヒドロフラン
TLC=薄層クロマトグラフィ
p−TLC=分取薄層クロマトグラフィ
μL=マイクロリットル
N=正規性
【0089】
MeOH=メタノール
DCM=ジクロロメタン
HCl=塩酸
ACN=アセトニトリル
MS=質量分析法
rt=室温
EtOAc=酢酸エチル
EtO=エトキシ
Ac=酢酸塩
NMP=1−メチル−2−ピロリジノン
μL=マイクロリットル
J=カップリング定数
NMR=核磁気共鳴
MHz=メガヘルツ
Hz=ヘルツ
m/z=質量対電荷比
min=分
Boc=tert−ブトキシカルボニル
CBZ=ベンジルオキシカルボニル
DCC=1,3−ジクロロヘキシルカルボジイミド
PyBop=ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリスピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート
【0090】
調製1:5−アミノ−1−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
ステップ1: 1−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
1−メチル−1H−インドール−2,3−ジオン(5.00g、31.0mmol)を1.5時間130℃でニートヒドラジン水和物(30ml)と共に加熱する。反応混合物を冷却し、氷水で希釈し、酢酸エチルで抽出する。抽出物を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発して黄褐色の固体(4.38g、96%)として生成物を得る;HPLCr.t.3.69min;C99NOについてのMS:m/z148.1(M+H)+
【0091】
ステップ2: 1−メチル−5−ニトロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
−10℃で70%の硝酸(10ml)に対して複数分量の形で1−メチル−1.3−ジヒドロ−インドール−2−オン(ステップ1、2.10g、14.3mmol)を添加する。添加が完了した後、反応を室温まで温め、その後5時間攪拌する。混合物を氷水で希釈し、結果としての沈殿物をろ過し、水で洗浄し、真空下で乾燥させて褐色固体(1.88g、70%)として生成物を得る;HPLCr.t.3.97min;C9823についてのMS:m/z193.9(M+H)+
【0092】
ステップ3: 5−アミノ−1−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
90℃でエタノール(100ml)及び水(50ml)中の1−メチル−5−ニトロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(ステップ2、1.8g、9.36mmol)と塩化アンモニウム(4.96g、93.6mmol)の混合物に対して少分量で鉄粉(2.09g、37.46mmol)を添加する。反応混合物も勢いよく攪拌し、30分間加熱し、室温まで冷却し、ジクロロメタン(200ml)で希釈する。混合物をセライトを通してろ過し、有機層を分離し、水と塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させて暗褐色固体(1.44g、94.7%)として生成物を得る;HPLCr.t.1.06min;C9102OについてのMS:m/z163.2(M+H)+
【0093】
調製2:7−フルオロ−1−メチル−5−ニトロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
ステップ1: 7−フルオロ−1−メチル−1H−インドール−2,3−ジオン
DMF(15ml)中の7−フルオロ−1H−インドール−2,3−ジオン(米国特許第4,188,325号に記述されている通りのGassman方法に従って調製されたもの、1.0g、6.05mmol)、ヨードメタン(1.13ml、18.2mmol)及び炭酸カリウム(1.65g、12.1mmol)を24時間室温で攪拌する。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させてオレンジ色の固体(1.05g、97%)として生成物を得る;HPLCr.t.3.79min;C96FNO2についてのMS:m/z180.0(M+H)+
【0094】
ステップ2: 7−フルオロ−1−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
1時間130℃でニートヒドラジン水和物(10ml)と共に7−フルオロ−1−メチル−1H−インドール−2,3−ジオン(ステップ1、1.05g、5.86mmol)を加熱する。混合物を冷却し、氷水で希釈し、酢酸エチルで抽出する。抽出物を塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させて明黄色の固体(0.895g、92%)として生成物を得る;HPLCr.t.4.7min;C98FNOについてのMS:m/z165.16(M+H)+
【0095】
ステップ3: 7−フルオロ−1−メチル−5−ニトロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
7−フルオロ−1−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(ステップ2、0.89g、5.38mmol)を−10℃で70%の硝酸(5ml)に対し分量添加する。添加が完了した後、反応を室温まで温め、次に7時間攪拌する。混合物を氷水で希釈し、結果として得た沈殿物をろ過し、水で洗浄し、真空下で乾燥させて、明褐色の固体(0.84g、74%)として生成物を得る(0.84g、74%);HPLCr.t.4.32min.
【0096】
調製3:5−アミノ−1−エチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
ステップ1: 1−エチル−1H−インドール−2,3−ジオン
DMF(50ml)中の1H−インドール−2,3−ジオン(5.00g、0.034モル)、インドエタン(5.44ml、0.068mol)及び炭酸カリウム(9.28g、0.068mol)を72時間室温で撹拌する。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させてオレンジ色の固体(5.95g、100%)として生成物を得る;HPLCr.t.3.96min;C109NO2についてのMS:m/z176.1(M+H)+
【0097】
ステップ2: 1−エチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
1−エチル−1H−インドール−2,3−ジオン(ステップ1、5.60g、31.9mmol)をニートヒドラジン水和物(20ml)と共に1時間130℃で加熱する。反応混合物を冷却し、氷水で希釈し、酢酸エチルで抽出する。有機層を塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させて黄色がかったオレンジ色の固体(4.85g、94%)として生成物を得る;HPLCr.t.4.12min;C1011NOについてのMS:m/z162.1(M+H)+
【0098】
ステップ3: 1−エチル−5−ニトロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
トリフルオロ酢酸(100ml)中の硝酸ナトリウム(2.10g、24.8mmol)の攪拌溶液に対して1−エチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(ステップ2、4.00g、24.8mmol)を添加する。30分間室温で反応混合物を攪拌し、次に氷上に注ぐ。結果として得た沈殿物をろ過し、水で洗浄し、真空下で乾燥させて、褐色固体(3.7g、72%)として生成物を得る;HPLCr.t.4.29min;C101023についてのMS:m/z207.2(M+H)+
【0099】
ステップ4: 5−アミノ−1−エチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
90℃でエタノール(150ml)と水(75ml)の中の1−エチル−5−ニトロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(ステップ3、3.60g、17.5mmol)及び塩化アンモニウム(9.24g、175mmol)の混合物に対して、鉄粉(3.89g、69.8mmol)を分量添加する。反応混合物を勢いよく攪拌し、30分間加熱し、室温まで冷却し、ジクロロメタン(300ml)で希釈する。混合物をセライトを通してろ過し、有機層を分離し、水と塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させて暗褐色の固体(2.74g、89%)として生成物を得る;HPLCr.t.1.86min;C10122OについてのMS:m/z177.1(M+H)+
【0100】
調製4:5−アミノ−1−イソプロピル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
ステップ1: 1−イソプロピル−1H−インドール−2,3−ジオン
DMF(30ml)中の1H−インドール−2,3−ジオン(5.0g、0.034mol)、ヨードプロパン(6.83ml、0.068mol)及び炭酸カリウム(9.28g、0.068mol)を72時間室温で撹拌する。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させてオレンジ色の固体(6.08g、94.5%)として生成物を得る;HPLCr.t.4.38min;C1111NO2についてのMS:m/z190.1(M+H)+
【0101】
ステップ2: 1−イソプロピル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
1.5時間130℃でニートヒドラジン水和物と共に1−イソプロピル−1H−インドール−2,3−ジオン(ステップ1、3.00g、15.9mmol)を加熱した。反応を冷却し、氷水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させて明褐色の固体(2.64g、95%)として生成物を得た;HPLCr.t.4.54min;C1113NOについてのMS:m/z176.1(M+H)+
【0102】
ステップ3: 1−イソプロピル−5−ニトロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
トリフルオロ酢酸(50ml)中の硝酸ナトリウム(1.20g、14.26mmol)の攪拌溶液に対し1−イソプロピル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(ステップ2、2.50g、14.3mmol)を添加し、5時間室温で撹拌する。反応を氷水で希釈し、結果として得た沈殿物をろ過し、水で洗浄し、真空下で乾燥させて褐色固体(2.7g、86%)として生成物を得た;HPLCr.t.4.71min;C111223についてのMS:m/z219.0(M−H)-
【0103】
ステップ4: 5−アミノ−1−イソプロピル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
90℃でエタノール(80ml)及び水(40ml)の中の1−イソプロピル−5−ニトロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(ステップ3、2.60g、11.8mmol)及び塩化アンモニウム(6.27g、118mmol)の混合物に対して小分量で鉄粉末(2.63g、47.2mmol)を添加する。反応混合物を勢いよく攪拌し45分間加熱し、次に室温まで冷却してジクロロメタン(250ml)で希釈させる。混合物をセライトを通してろ過し、有機層を分離し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させて暗褐色のゴム状固体(2.2g、98.2%)として生成物を得る;HPLCr.t.2.51min;C11142OについてのMS:m/z191.1(M+H)+
【0104】
調製5:5−アミノ−1−プロピル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
ステップ1: 5−ニトロ−1−プロピル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
DMSO(25ml)中で(2−フルオロ−5−ニトロフェニル)酢酸(ステップ1、5.00g、0.0251mol)及びn−プロピルアミン(5eq.、10.4ml、0.126mol)を混合し、一晩45℃で攪拌する。余剰のn−プロピルアミンを真空下で除去し、2Nの塩酸(80ml)を1分量で添加する。混合物を20分間室温で撹拌し、結果として得た明黄色の沈殿物をろ過し、水で洗浄し、真空下で乾燥させる(5.9g、96%);HPLCr.t.4.68min,C11H12N2O3についてのMS:m/z220.9(M+H)+
【0105】
ステップ2: 5−アミノ−1−プロピル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
90℃でエタノール(100ml)と水(50ml)の中の5−ニトロ−1−プロピル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(ステップ1、3.25g、14.8mmol)及び塩化アンモニウム(7.8g、148mmol)に対し、鉄粉(3.30g、59mmol)を分量添加する。反応を勢いよく攪拌し、60分間加熱し、室温まで冷却し、ジクロロメタン(500ml)で希釈する。混合物をセライトを通してろ過し、有機層を分離し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させて暗褐色固体(2.8g、99%)として生成物を得る;HPLCr.t.2.62min;C11H14N2OについてのMS:m/z191.1(M+H)+
【0106】
調製6:(R)−3−(7−フルオロ−2−オキソ−1−プロピル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルアミノ)−2−ヒドロキシ−プロピオン酸メチルエステルの調製
ステップ1: 7−フルオロ−5−ニトロ−1−プロピル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
DMSO(10ml)中で粗製(2,3−ジフルオロ−5−ニトロフェニル)酢酸(実施例33、ステップ1、2.00g、9.2mmol)及びn−プロピルアミン(6eq.、4.54ml、0.0553mol)を混合し、2時間50℃で攪拌する。2Nの塩酸(40ml)を1分量で添加し、2時間室温で攪拌する。結果として得た明黄色沈殿物をろ過し、水で洗浄し、真空下で乾燥させる。フラッシュカラムクロマトグラフィ(20%の酢酸エチル/ヘキサン)で残渣を精製して黄色固体として生成物を得る(0.93g、42%の単離収量、出発材料が50%の所望の5−NO2異性体であるものと仮定して85%);HPLCr.t.5.40min;C11H11FN2O3m/z239.1(M+H)+
【0107】
ステップ2: 5−アミノ−7−フルオロ−1−プロピル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
90℃でエタノール(60ml)と水(30ml)の中の7−フルオロ−5−ニトロ−1−プロピル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(ステップ1、0.910g、3.82mmol)及び塩化アンモニウム(2.02g、38.2mmol)に対し、鉄粉(0.855g、15.3mmol)を小分量で添加する。反応混合物を勢いよく攪拌し、60分間加熱し、室温まで冷却し、ジクロロメタン(300ml)で希釈する。混合物をセライトを通してろ過し、有機層を分離し、水と塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、蒸発させて暗褐色固体(0.820g、99%)として生成物を得る;HPLCr.t.3.03min;C11H13FN2OについてのMS:m/z209.0(M+H)+
【0108】
ステップ3: (R)−3−(7−フルオロ−2−オキソ−1−プロピル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルアミノ)−2−ヒドロキシ−プロピオン酸メチルエステル
アセトニトリル(5ml)中の5−アミノ−7−フルオロ−1−プロピル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(ステップ2、0.300g、1.44mmol)、メチル(2R)−グリシダート(0.147g、1.44mmol)及びトリフルオロメタンスルホン酸リチウム(0.220g、1.44mmol)を8時間90℃で加熱する。反応を酢酸エチルで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。PTLC(5%メタノール/ジクロロメタン)により精製して、黄色固体(0.250g、56%)として生成物を得る;HPLCr.t.4.03min;C15H19FN2O4についてのMS:m/z311.2(M+H)+
【0109】
調製7:5−アミノ−1−シクロプロピル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
ステップ1: (2−フルオロ−5−ニトロフェニル)酢酸
濃硫酸(20ml)中に(2−フルオロフェニル)酢酸(5g、0.0324mol)を溶解させ、結果として得た溶液を勢いよく攪拌しながら−10℃まで冷却する。硝酸(2.08ml、69.3%、0.0324mol)及び硫酸(2ml)の溶液を、温度が−5℃未満にとどまるような速度で滴下により添加する。増粘したスラリーを15分間攪拌し、その後氷上に注ぐ。結果として得た白色沈殿物をろ過し、真空下で乾燥させる(6.5g、99%);1HNMR(300Hz、DMSO−d6)□8.35(1H、dd)、8.26〜8.18(1H、m)、7.48(1H、t)、3.80(2H、d)。
【0110】
ステップ2: 1−シクロプロピル−5−ニトロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
DMSO(5ml)中で(2−フルオロ−5−ニトロフェニル)酢酸(ステップ1、1.00g、0.00502mol)及びシクロプロピルアミン(6eq、2.08ml、0.0301mol)を混合し、一晩45℃で攪拌する。余剰のシクロプロピルアミンを真空下で除去し、2Nの塩酸(20ml)を一分量で添加する。混合物を室温で20分攪拌し、結果として得た明黄色の沈殿物をろ過し、水で洗浄し、真空下で乾燥させる(0.95g、87%)。
【0111】
ステップ3: 5−アミノ−1−シクロプロピル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
90℃でエタノール(50ml)及び水(25ml)中の1−シクロプロピル−5−ニトロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(ステップ2、1.25g、5.72mmol)及び塩化アンモニウム(3.01g、57.2mmol)に対し、鉄粉(1.26g、22.9mmol)を分量添加する。反応を勢いよく攪拌し、30分間加熱し、室温まで冷却し、ジクロロメタン(150ml)で希釈する。混合物をセライトを通してろ過し、有機層を分離し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させて暗褐色固体(0.98g、91%)として生成物を得る;HPLCr.t.2.21min;C11122OについてのMS:m/z189.1(M+H)+
【0112】
調製8:5−ミノ−1−sec−ブチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
ステップ1: 1−sec−ブチル−5−ニトロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
ジメチルスルホキシド(10ml)中で(2−フルオロ−5−ニトロフェニル)酢酸(実施例45、ステップ1、2.00g、10.0mmol)及びsec−ブチルアミン(6eq、6.08ml、60.2mmol)を混合し、一晩45℃で攪拌する。余剰のsec−ブチルアミンを真空下で除去し、2Nの塩酸(40ml)を1分量で添加する。混合物を45℃で15時間攪拌し、次にジクロロメタンで抽出する。抽出物を塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。フラッシュカラムクロマトグラフィにより残渣を精製して黄色固体として生成物を得る;HPLCr.t.5.05min;C12H14N2O3についてのMS:m/z235.3(M+H)+
【0113】
ステップ2: 5−アミノ−1−sec−ブチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
90℃でエタノール(70ml)及び水(35ml)中の1−sec−ブチル−5−ニトロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(ステップ1、1.64g、7.00mmol)及び塩化アンモニウム(3.70g、70mmol)に対し、鉄粉(1.55g、28.0mmol)を分量添加する。反応を勢いよく攪拌し、45分間加熱し、室温まで冷却し、ジクロロメタン(200ml)で希釈する。混合物をセライトを通してろ過し、有機層を分離し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させて暗褐色固体(1.41g、99%)として生成物を得る;HPLCr.t.2.80min;C12H16N2OについてのMS:m/z205.1(M+H)+
【0114】
調製9:5−アミノ−1−シクロプロピルメチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
ステップ1: 1−シクロプロピルメチル−5−ニトロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
ジメチルスルホキシド(6ml)中で(2−フルオロ−5−ニトロフェニル)酢酸(実施例45、ステップ1、1.15g、5.75mmol)及び(アミノメチル)シクロプロパン(6eq、3.00ml、34.5mmol)を混合し、一晩45℃で攪拌する。余剰の(アミノメチル)シクロプロパンを真空下で除去し、2Nの塩酸(25ml)を1分量で添加する。混合物を室温で1時間攪拌し、結果として得た沈殿物をろ過し水で洗浄し、乾燥させて黄褐色の固体(1.25g、94%)として生成物を得る;HPLCr.t.4.87min;C12H12N2O3についてのMS:m/z233.1(M+H)+
【0115】
ステップ2: 5−アミノ−1−シクロプロピルメチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
90℃でエタノール(50ml)及び水(25ml)中の1−シクロプロピルメチル−5−ニトロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(ステップ2、1.2g、5.16mmol)及び塩化アンモニウム(2.75g、51.6mmol)に対し、鉄粉(1.15g、20.7mmol)を分量添加する。反応を勢いよく攪拌し、30分間加熱し、室温まで冷却し、ジクロロメタン(250ml)で希釈する。混合物をセライトを通してろ過し、有機層を分離し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させて暗褐色固体(1.09g、96%)として生成物を得る;HPLCr.t.2.68min;C12H14N2OについてのMS:m/z203.4(M+H)+
【0116】
調製10:105−アミノ−1−(2−フルオロ−1−メチル−エチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
ステップ1: トルエン−4−スルホン酸2−フルオロ−1−メチル−エチルエステル
0℃でジクロロメタン(30ml)中の1−フルオロ−2−プロパノール(3.00g、38.4mmol)、トリエチルアミン(16.1ml、115mmol)及び4−(ジメチルアミノ)ピリジン(1.41g、11.5mmol)に対し、p−トルエンスルホン酸無水物(16.3g、49.9mmol)を分量添加し、室温まで温め、次に2時間攪拌する。混合物をジクロロメタンで希釈し、クエン酸及び塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させて油(7.15g、80%)として生成物を得る。
【0117】
ステップ2: 1−(2−フルオロ−1−メチル−エチル)−1H−インドール−2,3−ジオン
ジメチルホルムアミド(20ml)中のイサチン(2.70g、18.4mmol)、トルエン−4−スルホン酸2−フルオロ−1−メチル−エチルエステル(ステップ1、6.40g、27.6mmol)及び炭酸カリウム(7.61g、55.1mmol)を24時間50℃で攪拌する。反応を水で希釈し、酢酸エチルで抽出する。抽出物を塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。フラッシュクロマトグラフィ(30%の酢酸エチル/ヘキサン)により残渣を精製してオレンジ色の固体(2.40g、63%)として生成物を得る;HPLCr.t.4.38min;C11H10FNO2についてのMS:m/z207.9(M+H)+
【0118】
ステップ3: 1−(2−フルオロ−1−メチル−エチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
30分間130℃でニートヒドラジン水和物と共に1−(2−フルオロ−1−メチル−エチル)−1H−インドール−2,3−ジオン(ステップ2、2.30g、11.1mmol)を加熱する。反応混合物を冷却し、氷水で希釈し、酢酸エチルで抽出する。抽出物を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させて黄褐色の固体(1.78g、83%)として生成物を得る;HPLCr.t.4.50min。
【0119】
ステップ4: 1−(2−フルオロ−1−メチル−エチル)−5−ニトロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
トリフルオロ酢酸(15ml)中の硝酸ナトリウム(0.737g、8.69mmol)に対し複数分量で1−(2−フルオロ−1−メチル−エチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(ステップ3、1.68g、8.69mmol)を添加する。添加が完了した後、反応を8時間室温で撹拌する。混合物を氷水で希釈し、結果として得た沈殿物をろ過し、水で洗浄し、真空下で乾燥させる。フラッシュクロマトグラフィ(30%の酢酸エチル/ヘキサン)による最終精製により、明黄色の固体(0.760g、37%)として生成物を得る;HPLCr.t.4.75min;C11H11FN2O3、m/z239.1(M+H)+
【0120】
ステップ5: 5−アミノ−1−(2−フルオロ−1−メチル−エチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
90℃でエタノール(50ml)及び水(25ml)中の1−メチル−5−ニトロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(ステップ4、0.760g、3.19mmol)及び塩化アンモニウム(1.68g、31.9mmol)に対し、鉄粉(0.714g、12.8mmol)を分量添加する。反応混合物を勢いよく攪拌し、45分間加熱し、室温まで冷却し、ジクロロメタン(250ml)で希釈する。混合物をセライトを通してろ過し、有機層を分離し、水及び塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させて暗褐色の固体(0.665g、99%)として生成物を得る;HPLCr.t.、2.50min;C11H13FN2OについてのMS:m/z209.0(M+H)+
【0121】
実施例1:(S)−N−[3−(1−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミドの調製
【化8】

【0122】
ステップ1: (R)−[2−ヒドロキシ−3−(1−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルアミノ)−プロピル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの調製
アセトニトリル(10ml)中の5−アミノ−1−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(調製1、1.20g、7.40mmol)、(S)−オキシラニルメチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(1.28g、7.40mmol)及びトリフルオロメタンスルホン酸リチウム(1.14g、7.398mmol)を1時間70℃で加熱する。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水及び塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。残渣をフラッシュクロマトグラフィ(70%のEtOAc/ヘキサン)で精製して、明褐色の固体として表題化合物を得る。HPLCr.t.3.20min;C172534についてのMS:m/z336.4(M+H)+
【0123】
ステップ2: (S)−[3−(1−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの調製
アセトニトリル(3ml)中の(R)−[2−ヒドロキシ−3−(1−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルアミノ)−プロピル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(ステップ1、0.10g、0.298mmol)及び1,1−カルボニルジイミダゾール(0.053g、0.327mmol)を攪拌し、2時間60℃で加熱した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。残渣をPTLC(10%MeOH/DCM)で精製して、明褐色の固体として表題化合物を得る。HPLCr.t.4.24min;C182335についてのMS:m/z362.3(M+H)+
【0124】
ステップ3: (R)−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
室温で30分間50%のTFA/DCM(3ml)で(S)−[3−(1−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(ステップ2、0.20g、0.553mmol)を処理する。反応を蒸発させてTFA塩として表題化合物を得る。HPLCr.t.2.46min;C131533としてのMS:m/z262.2(M+H)+
【0125】
ステップ4: (S)−N−[3−(1−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミドの調製
0℃で、酢酸無水物(0.016ml、0.166mmol)をジクロロメタン(3ml)中の(R)−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(ステップ3、0.041g、0.11mmol)(ステップ3、0.041g、0.11mmol)とジイソプロピルエチルアミン(0.057ml、0.33mmol)に添加する。反応を30分間0℃で攪拌し、次に室温で温める。混合物をジクロロメタンで希釈し、水、クエン酸及び塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、真空下で蒸発させて、オフホワイトの固体として表題化合物を得る。
【化9】

【0126】
実施例2:(S)−N−[3−(1−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−プロピオンアミドの調製
【化10】

【0127】
0℃でジクロロメタン(3ml)中の(R)−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(実施例1、0.035g、0.093mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(0.097ml、0.559mmol)に対してプロピオン酸無水物(0.024ml、0.186mmol)を添加する。反応を室温まで温め、1時間攪拌する。混合物をジクロロメタンで希釈し、水、クエン酸及び塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。残渣をPTLC(10%のMeOH/DCM)で精製して、オフホワイトの固体として表題化合物を得る。
【化11】

【0128】
実施例3:N−[3−(7−フルオロ−1−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミドの調製
【化12】

【0129】
ステップ1: (R)−[3−(7−フルオロ−1−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルアミノ)−2−ヒドロキシ−プロピル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの調製
アセトニトリル(15ml)中の5−アミノ−7−フルオロ−1−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(調製2、1.72g、9.54mmol)、(S)−オキシラニルメチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(1.66g、9.54mmol)及びトリフルオロメタンスルホン酸リチウム(1.46g、9.54mmol)を2時間、90℃で加熱する。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。フラッシュクロマトグラフィ(70%の酢酸エチル/ヘキサン)による最終精製から、黄色泡沫状固体として表題化合物を得る。HPLCR.T.3.75min;C1724FN34についてのMS:m/z354(M+H)+
【0130】
ステップ2: (S)−[3−(7−フルオロ−1−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの調製
0℃でジクロロメタン(15ml)中の(R)−[3−(7−フルオロ−1−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルアミノ)−2−ヒドロキシ−プロピル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(ステップ5、1.30g、0.00368mol)及びトリエチルアミン(2.55ml、0.0184mol)に対してホスゲン(トルエン中の20%溶液、2.70ml、0.0276mol)を添加し、30分間攪拌する。混合物をジクロロメタンで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。残渣をフラッシュクロマトグラフィ(65〜75%の酢酸エチル/ヘキサン)により精製して明黄色固体として表題化合物を得る。HPLCr.t.4.68min;C1822FN35についてのMS:m/z380(M+H)+
【0131】
ステップ3: (R)−5−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−7−フルオロ−1−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
室温で15分間、(S)−[3−(7−フルオロ−1−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(ステップ6、0.320g、0.843mmol)を50%のTFA/DCM(4ml)で処理する。反応を蒸発させ、TFA塩として表題化合物を単離する。HPLCr.t.2.84min;C1314FN33についてのMS:m/z280(M+H)+
【0132】
ステップ4: (S)−N−[3−(7−フルオロ−1−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミドの調製
0℃でジクロロメタン(6ml)中の(R)−5−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−7−フルオロ−1−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(ステップ7、0.320g、0.813mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.567ml、3.25mmol)に対して酢酸無水物(0.115ml、1.22mmol)を添加する。反応を30分間0℃で攪拌し、その後室温で温める。混合物をジクロロメタンで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。残渣をPTLC(5%のMeOH/DCM)で精製して、オフホワイトの固体として表題化合物を得る。
【化13】


【0133】
実施例4:(S)−N−[3−(7−フルオロ−1−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−プロピオンアミドの調製
【化14】

【0134】
0℃でジクロロメタン(5ml)中の(R)−5−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−7−フルオロ−1−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(実施例3、0.310g、0.788mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.548ml、3.15mmol)に対してプロピオン酸無水物(0.202ml、1.57mmol)を滴下により添加する。反応を室温で1時間攪拌し、次にジクロロメタンで希釈し、水及び塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。残渣をPTLC(5%のメタノール/ジクロロメタン)で精製して、明黄色の固体として表題化合物を得る。
【化15】

【0135】
実施例5:(S)−N−[3−(1−エチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミドの調製
【化16】

【0136】
ステップ1: (R)−[3−(1−エチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルアミノ)−2−ヒドロキシ−プロピル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの調製
アセトニトリル(10ml)中の5−アミノ−1−エチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(調製3、0.91g、5.16mmol)、(S)−オキシラニルメチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.893g、5.16mmol)及びトリフルオロメタンスルホン酸リチウム(0.798g、5.16mmol)を2時間、70℃で加熱する。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。フラッシュクロマトグラフィ(30%のアセトン/DCM)による最終精製から、黄褐色泡沫状固体として表題化合物を得る。HPLCr.t.3.39min;C182734についてのMS:m/z350.4(M+H)+
【0137】
ステップ2: (S)−[3−(1−エチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの調製
0℃でジクロロメタン(2ml)中の(R)−[3−(1−エチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルアミノ)−2−ヒドロキシ−プロピル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(ステップ1、0.05g、0.143mol)及びジイソプロピルエチルアミン(0.245ml、1.43mmol)に対してホスゲン(トルエン中の20%溶液、0.140ml、1.43mmol)を添加する。反応を室温まで温め、2時間攪拌する。混合物をジクロロメタンで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。残渣をPTLC(5%のMeOH/DCM)により精製して明褐色固体(0.04、75%)として表題化合物を得る。HPLCr.t.4.48min;C192535についてのMS:m/z367.3(M+H)+
【0138】
ステップ3: (R)−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1−エチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
室温で30分間、(S)−[3−(1−エチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(ステップ2、0.25g、0.665mmol)を50%のTFA/DCM(4ml)で処理する。反応を蒸発させ、TFA塩として表題化合物を単離する。HPLCr.t.2.68min;C141733についてのMS:m/z276.2(M+H)+
【0139】
ステップ4: (S)−N−[3−(1−エチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミドの調製
0℃でジクロロメタン(3ml)中の(R)−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1−エチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(ステップ3、0.080g、0.205mmol)及びピリジン(0.165ml、2.05mmol)に対して酢酸無水物(0.039ml、0.41mmol)を添加する。反応を30分間0℃で攪拌し、その後室温で温める。混合物をジクロロメタンで希釈し、水、クエン酸及び塩水で洗浄する。残渣をPTLC(5%のMeOH/DCM)で精製して、オフホワイトの固体として表題化合物を得る。
【化17】


【0140】
実施例6:(S)−N−[3−(1−エチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−プロピオンアミドの調製
【化18】

【0141】
0℃でジクロロメタン(3ml)中の(R)−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1−エチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(調製3、0.065g、0.167mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(0.114ml、0.668mmol)に対してプロピオン酸無水物(0.042ml、0.334mmol)を滴下にて添加する。反応を1時間室温で撹拌し、次にジクロロメタンで希釈し、水、クエン酸及び塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させて、オフホワイトの固体として表題化合物を得る。
【化19】


【0142】
実施例7:(S)−N−[3−(1−エチル−7−フルオロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミドの調製
【化20】

【0143】
ステップ1: 1−エチル−7−フルオロ−1H−インドール−2,3−ジオンの調製
DMF(20ml)中の7−フルオロ−1H−インドール−2,3−ジオン(米国特許第4,188,325号に記述されている通りのGassmanの方法に従って調製されたもの)(4.00g、24.2mmol)、ヨードエタン(3.87ml、48.5mmol)及び炭酸カリウム(6.61g、48.5mmol)を20時間室温で攪拌する。反応混合物を冷水で希釈し、結果として得た沈殿物をろ過し乾燥させて、オレンジ色の固体として表題化合物を得る。HPLCr.t.4.48min;C10H8FNO2についてのMS:m/z193.9(M+H)+
【0144】
ステップ2: 1−エチル−7−フルオロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
1−エチル−7−フルオロ−1H−インドール−2,3−ジオン(3.60g、18.6mmol)を60分間130℃でニートヒドラジン水和物(15ml)と共に加熱する。混合物を冷却し、氷水で希釈し、酢酸エチルで抽出する。抽出物を塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させて、オレンジ色の固体として表題化合物を得る。HPLCr.t.4.60min;C10H10FNOについてのMS:m/z198.1(M+H)+
【0145】
ステップ3: 1−エチル−7−フルオロ−5−ニトロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
1−エチル−7−フルオロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製物(3.45g、19.3mmol)を硝酸ナトリウム(1.64g、19.3mmol)とトリフルオロ酢酸(60ml)の混合物に対し分量添加し、5時間室温で攪拌する。反応を氷水で希釈し結果として得た沈殿物をろ過し、水で洗浄し、真空下で乾燥させて黄褐色の固体(3.87g、90%)として表題化合物を得る;HPLCr.t.4.88min;C10H9FN2O3についてのMS:m/z223.0(M−H)-
【0146】
ステップ4: 5−アミノ−1−エチル−7−フルオロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
90℃でエタノール(150ml)及び水(75ml)中の1−エチル−7−フルオロ−5−ニトロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(ステップ3、3.85g、17.2mmol)及び塩化アンモニウム(8.94g、171mmol)に対し小分量で鉄粉(3.84g、68.7mmol)を添加する。反応混合物を勢いよく攪拌し、30分間加熱し、室温まで冷却し、ジクロロメタン(600ml)で希釈する。セライトを通して混合物をろ過し、有機層を分離し、水と塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させて黄色固体として表題化合物を得る。HPLCr.t.2.60min;C10H11FN2OについてのMS:m/z195.0(M+H)+
【0147】
ステップ5: (R)−[3−(1−エチル−7−フルオロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルアミノ)−2−ヒドロキシ−プロピル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの調製
アセトニトリル(12ml)中の5−アミノ−1−エチル−7−フルオロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(ステップ4、2.25g、11.6mmol)、(S)−オキシラニルメチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(2.00g、11.6mmol)及びトリフルオロメタンスルホン酸リチウム(1.80g、11.6mmol)を20時間90℃で加熱する。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。フラッシュクロマトグラフィ(70%の酢酸エチル/ヘキサン)での最終精製から、黄褐色の泡沫状固体として表題化合物を得る。HPLCr.t.3.95min;C18H26FN3O4についてのMS:m/z368.3(M+H)+
【0148】
ステップ6: (S)−[3−(1−エチル−7−フルオロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの調製
0℃でジクロロメタン(20ml)中の(R)−[3−(1−エチル−7−フルオロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルアミノ)−2−ヒドロキシ−プロピル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(ステップ5、1.80g、4.89mmol)及びトリエチルアミン(3.38ml、24.5mmol)に対してホスゲン(トルエン中の20%溶液、3.58ml、36.7mmol)を添加し、30分間攪拌する。混合物をジクロロメタンで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させて、明褐色の固体として表題化合物を得る。HPLCr.t.4.92min;C19H24FN3O5についてのMS:m/z394.1(M+H)+
【0149】
ステップ7: (R)−5−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1−エチル−7−フルオロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
室温で15分間50%のTFA/DCM(4ml)で(S)−[3−(1−エチル−7−フルオロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(ステップ6、0.325g、0.826mmol)を処理する。反応を蒸発させ、表題化合物をTFA塩として単離する。HPLCr.t.3.13min;C14H16FN3O3についてのMS:m/z294.0(M+H)+
【0150】
ステップ8: (S)−N−[3−(1−エチル−7−フルオロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミドの調製
0℃でジクロロメタン(5ml)中の(R)−5−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1−エチル−7−フルオロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(ステップ7、0.335g、0.822mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.572ml、3.28mmol)に対して酢酸無水物(0.116ml、1.23mmol)を添加する。反応を30分間0℃で攪拌し、次に室温で温める。混合物をジクロロメタンで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。残渣をPTLC(5%のMeOH/DCM)で精製してオフホワイトの固体として表題化合物を得る。
【化21】

【0151】
実施例8:(S)−N−[3−(1−エチル−7−フルオロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−プロピオンアミドの調製
【化22】

【0152】
0℃でジクロロメタン(5ml)中の(R)−5−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1−エチル−7−フルオロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(実施例7、0.310g、0.762mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(0.532ml、3.05mmol)に対してプロピオン酸無水物(0.193ml、1.52mmol)を滴下にて添加する。反応を1時間室温で撹拌し、次にジクロロメタンで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。残渣をPTLC(5%のMeOH/DCM)で精製して、黄色の固体として表題化合物を得る。
【化23】


【0153】
実施例9:(S)−N−{3−[1−(2−フルオロ−エチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル]−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル}−アセトアミドの調製
【化24】

【0154】
ステップ1: (R)−{3−[1−(2−フルオロ−エチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルアミノ]−2−ヒドロキシ−プロピル}−カルバミン酸tert−ブチルエステルの調製
アセトニトリル(10ml)中の5−アミノ−1−(2−フルオロ−エチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(実施例18、ステップ41.00g、5.15mmol)、(S)−オキシラニルメチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.894g、5.15mmol)及びトリフルオロメタンスルホン酸リチウム(0.793g、5.15mmol)を1時間、90℃で加熱する。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。フラッシュクロマトグラフィ(70%の酢酸エチル/ヘキサン)による最終精製から、明黄褐色の固体として表題化合物を得る。HPLCr.t.3.28min;C18H16FN3O4についてのMS:m/z368.3(M+H)+
【0155】
ステップ2: (S){3−[1−(2−フルオロ−エチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル]−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステルの調製
0℃でジクロロメタン(5ml)中の(R)−{3−[1−(2−フルオロ−エチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルアミノ]−2−ヒドロキシ−プロピル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.20g、0.544mmol)及びトリエチルアミン(0.378ml、2.72mmol)に対してホスゲン(トルエン中の20%溶液、0.532ml、5.44mol)を添加し、30分間攪拌する。混合物をジクロロメタンで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させて明褐色固体として表題化合物を得る。HPLCr.t.4.37min;C19H24FN3O5についてのMS:m/z394.1(M+H)+
【0156】
ステップ3: (R)−5−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1−(2−フルオロ−エチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
室温で15分間、(S)−{3−[1−(2−フルオロ−エチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル]−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.110g、0.280mmol)を50%のTFA/DCM(3ml)で処理する。反応を蒸発させ、TFA塩として表題化合物を単離する。HPLCr.t.2.61min;C14H16FN3O3についてのMS:m/z294.0(M+H)+
【0157】
ステップ4: (S)−N−3−(1−エチル−7−フルオロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミドの調製
0℃でジクロロメタン(5ml)中の(R)−5−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1−(2−フルオロ−エチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(ステップ3、0.114g、0.280mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.194ml、1.12mmol)に対して酢酸無水物(0.041ml、0.419mmol)を添加する。反応を30分間0℃で攪拌し、その後室温で温める。混合物をジクロロメタンで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。残渣をPTLC(10%のMeOH/DCM)で精製して、オフホワイトの固体として表題化合物を得る。
【化25】


【0158】
実施例10:(S)−N−{3−[1−(2−フルオロ−エチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル]−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル}−プロピオンアミドの調製
【化26】

【0159】
0℃でジクロロメタン(4ml)中の(R)−5−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1−(2−フルオロ−エチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(実施例9、0.114g、0.279mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(0.194ml、1.12mmol)に対してプロピオン酸無水物(0.072ml、0.559mmol)を滴下により添加する。反応を室温で1時間攪拌し、次にジクロロメタンで希釈し、水及び塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。残渣をPTLC(10%のMeOH/DCM)で精製して、黄色の固体として表題化合物を得る。
【化27】

【0160】
実施例11:(S)−N−{3−[7−フルオロ−1−(2−フルオロ−エチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル]−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル}−アセトアミドの調製
【化28】

【0161】
ステップ1: 7−フルオロ−1−(2−フルオロ−エチル)−1H−インドール−2,3−ジオンの調製
DMF(20ml)中の7−フルオロ−1H−インドール−2,3−ジオン(米国特許第4,188,325号に記述されている通りのGassmanの方法に従って調製されたもの)(2.00g、12.1mmol)、1−インド−2−フルオロエタン(4.21ml、24.2mmol)及び炭酸カリウム(3.30g、24.2mmol)を20時間室温で攪拌する。反応混合物を冷水で希釈し、結果として得た沈殿物をろ過し乾燥させて、オレンジ色の固体として表題化合物を得る。HPLCr.t.4.18min;C10H7F2NO2についてのMSm/212.1(M+H)+
【0162】
ステップ2: 7−フルオロ−1−(2−フルオロ−エチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
7−フルオロ−1−(2−フルオロ−エチル)−1H−インドール−2,3−ジオン(1.04g、4.92mmol)を20分間130℃でニートヒドラジン水和物(10ml)と共に加熱する。混合物を冷却し、氷水で希釈し、酢酸エチルで抽出する。抽出物を塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させて、褐色の固体として表題化合物を得る。HPLCr.t.4.36min;C10H9F2NOについてのMS:m/z198.1(M+H)+
【0163】
ステップ3: 7−フルオロ−1−(2−フルオロ−エチル)−5−ニトロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
−10℃で7−フルオロ−1−(2−フルオロ−エチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(0.880g、0.0119mol)を70%の硝酸(8ml)に対し分量添加する。添加の完了後、反応を室温まで温め、次に24時間攪拌する。混合物を氷水で希釈し結果として得た沈殿物をろ過し、水で洗浄し、真空下で乾燥させて明褐色の固体として表題化合物を得る;HPLCr.t.4.65min;C10H8F2N2O3についてのMS:m/z243.3(M+H)+
【0164】
ステップ4: 5−アミノ−7−フルオロ−1−(2−フルオロ−エチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
90℃でエタノール(40ml)及び水(20ml)中の7−フルオロ−1−(2−フルオロ−エチル)−5−ニトロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(0.45g、1.86mmol)及び塩化アンモニウム(0.987g、18.6mmol)に対し小分量で鉄粉(0.416g、7.43mmol)を添加する。反応混合物を勢いよく攪拌し、30分間加熱し、室温まで冷却し、ジクロロメタン(100ml)で希釈する。セライトを通して混合物をろ過し、有機層を分離し、水と塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させて暗褐色固体として表題化合物を得る。HPLCr.t.2.34min;C10H10F2N2OについてのMS:m/z213.2(M+H)+
【0165】
ステップ5: (R)−{3−[7−フルオロ−1−(2−フルオロ−エチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルアミノ]−2−ヒドロキシ−プロピル}−カルバミン酸tert−ブチルエステルの調製
アセトニトリル(4ml)中の5−アミノ−7−フルオロ−1−(2−フルオロ−エチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(0.39g、1.84mmol)、(S)−オキシラニルメチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.319g、1.84mmol)及びトリフルオロメタンスルホン酸リチウム(0.283g、1.84mmol)を6時間90℃で加熱する。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。フラッシュクロマトグラフィ(70%の酢酸エチル/ヘキサン)での最終精製から、黄褐色の泡沫状固体として表題化合物を得る。HPLCr.t.3.92min;C18H25F2N3O4についてのMS:m/z386.1(M+H)+
【0166】
ステップ6: (S)−{3−[7−フルオロ−1−(2−フルオロ−エチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル]−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステルの調製
0℃でジクロロメタン(3ml)中の(R)−{3−[7−フルオロ−1−(2−フルオロ−エチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルアミノ]−2−ヒドロキシ−プロピル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(ステップ5、0.150g、0.424mmol)及びトリエチルアミン(0.295ml、2.12mmol)に対してホスゲン(トルエン中の20%溶液、0.414ml、4.24mmol)を添加し、30分間攪拌する。混合物をジクロロメタンで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させて、明褐色の固体として表題化合物を得る。HPLCr.t.4.70min;C19H23FN3O5についてのMS:m/z380.3(M+H)+
【0167】
ステップ7: (R)−5−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−7−フルオロ−1−(2−フルオロ−エチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
室温で15分間50%のTFA/DCM(3ml)で(S)−{3−[7−フルオロ−1−(2−フルオロ−エチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル]−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(ステップ6、0.15g、0.395mmol)を処理する。反応を蒸発させ、表題化合物をTFA塩として単離する。HPLCr.t.2.86min;C14H15F2N3O3についてのMS:m/z280.0(M+H)+
【0168】
ステップ8: (S)−N−{3−[7−フルオロ−1−(2−フルオロ−エチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル]−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル}−アセトアミドの調製
0℃でジクロロメタン(5ml)中の(R)−5−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−7−フルオロ−1−(2−フルオロ−エチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(ステップ7、0.243g、0.571mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.395ml、2.28mmol)に対して酢酸無水物(0.083ml、0.856mmol)を添加する。反応を30分間0℃で攪拌し、次に室温で温める。混合物をジクロロメタンで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。残渣をPTLC(10%のMeOH/DCM)で精製してオフホワイトの固体として表題化合物を得る。
【化29】

【0169】
実施例12:(S)−N−{3−[7−フルオロ−1−(2−フルオロ−エチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル]−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル}−プロピオンアミドの調製
【化30】

【0170】
0℃でジクロロメタン(2ml)中の(R)−5−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−7−フルオロ−1−(2−フルオロ−エチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(実施例23、ステップ7、0.093g、0.218mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(0.151ml、0.874mmol)に対してプロピオン酸無水物(0.056ml、0.437mmol)を滴下にて添加する。反応を1時間室温で撹拌し、次にジクロロメタンで希釈し、水及び塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させて、オフホワイトの固体として表題化合物を得る。
【化31】


【0171】
実施例13:(S)−N−[3−(1−イソプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミドの調製
【化32】

【0172】
ステップ1: (R)−[2−ヒドロキシ−3−(1−イソプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルアミノ)−プロピル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの調製
アセトニトリル(10ml)中の5−アミノ−1−イソプロピル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(調製4、0.76g、3.99mmol)、(S)−オキシラニルメチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.69g、3.99mmol)及びトリフルオロメタンスルホン酸リチウム(0.617g、3.99mmol)を2時間、70℃で加熱する。反応を酢酸エチルで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。フラッシュクロマトグラフィ(20%のアセトン/DMC)による最終精製から、明褐色泡沫状固体として表題化合物を得る。HPLCr.t.3.61min;C192934についてのMS:m/z364.0(M+H)+
【0173】
ステップ2: (S)−[3−(1−イソプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの調製
0℃でジクロロメタン(5ml)中の(5R)−[2−ヒドロキシ−3−(1−イソプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルアミノ)−プロピル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.15g、0.412mmol)及びトリエチルアミン(0.28ml、2.06mmol)に対してホスゲン(トルエン中の20%溶液、0.602ml、6.18mmol)を添加する。反応を室温まで温め、2時間攪拌する。混合物をジクロロメタンで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。PTLC(5%のMeOH/DCM)での最終精製により明褐色固体として表題化合物を得る。HPLCr.t.4.78min;C202735についてのMS:m/z390.3(M+H)+
【0174】
ステップ3: (R)−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1−イソプロピル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
室温で30分間、(5R)−[3−(1−イソプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.25g、0.642mmol)を50%のTFA/DCM(4ml)で処理する。反応を蒸発させ、TFA塩として表題化合物を得る。HPLCr.t.3.06min;C151933についてのMS:m/z290.2(M+H)+
【0175】
ステップ4: (S)−N−[3−(1−イソプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミドの調製
0℃でジクロロメタン(6ml)中の(R)−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1−イソプロピル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(0.258g、0.639mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(0.44ml、2.55mmol)に対して酢酸無水物(0.93ml、0.96mmol)を添加する。反応を30分間0℃で攪拌し、その後室温で温める。混合物をジクロロメタンで希釈し、水、クエン酸及び塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させて、明褐色の固体として表題化合物を得る。
【化33】


【0176】
実施例14:(S)−N−[3−(1−イソプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−プロピオンアミドの調製
【化34】

【0177】
0℃でジクロロメタン(3ml)中の(R)−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1−イソプロピル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(調製物4、0.075g、0.185mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(0.126ml、0.74mmol)に対してプロピオン酸無水物(0.047ml、0.371mmol)を滴下にて添加する。反応を室温まで温め、1時間攪拌する。混合物をジクロロメタンで希釈し、水、クエン酸及び塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。残渣をPTLC(10%のMeOH/DCM)で精製して明褐色の固体として表題化合物を得る。
【化35】


【0178】
実施例15:(S)−N−[3−(7−フルオロ−1−イソプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミドの調製
【化36】

【0179】
ステップ1: (2,3−ジフルオロ−5−ニトロフェニル)酢酸の調製
濃硫酸(20ml)の中に(2,3−ジフルオロ−フェニル)酢酸(5g、0.0290mol)を溶解させ、結果として得た溶液を勢いよく攪拌しながら−10℃まで冷却する。硝酸(1.88ml、69.3%、0.0290mol)及び硫酸(2ml)の溶液を、温度が−5℃未満にとどまるような速度で滴下にて添加する。増粘したスラリーを15分間攪拌し、その後氷上に注ぐ。結果として得た白色沈殿物をろ過し、真空下で乾燥させ、これは次のステップで直接使用するのに適した5及び6−NO2位置異性体の50/50の混合物から成る。
【0180】
ステップ2: 7−フルオロ−1−イソプロピル−5−ニトロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
粗製(2,3−ジフルオロ−5−ニトロフェニル)酢酸(1.00g、0.00461mol)及びイソプロピルアミン(6eq.、2.35ml、0.0276mol)をDMSO(5ml)中で混合し、1時間45℃で攪拌する。1分量で2Nの塩酸(20ml)を添加し、混合物を1時間室温で攪拌する。結果として得た黄色沈殿物をろ過し、水とエーテルで洗浄し、真空下で乾燥させて表題化合物を得る。HPLCr.t.5.31min。
【0181】
ステップ3: 5−アミノ−7−フルオロ−1−イソプロピル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
90℃でエタノール(50ml)及び水(25ml)中の7−フルオロ−1−イソプロピル−5−ニトロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(0.91g、3.82mmol)及び塩化アンモニウム(2.04g、38.2mmol)の混合物に対し鉄粉(0.854g、15.3mmol)を分量添加する。反応を勢いよく攪拌し、30分間加熱し、室温まで冷却し、ジクロロメタン(150ml)で希釈する。セライトを通して混合物をろ過し、有機層を分離し、水と塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させて暗褐色のゴム質固体として表題化合物を得る。HPLCr.t.2.97min;C1113FN2OについてのMS:m/z209.1(M+H)+
【0182】
ステップ4: (R)−[3−(7−フルオロ−1−イソプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルアミノ)−2−ヒドロキシ−プロピル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの調製
アセトニトリル(20ml)中の5−アミノ−7−フルオロ−1−イソプロピル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(2.33g、11.2mmol)、(S)−オキシラニルメチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(1.94g、11.2mmol)及びトリフルオロメタンスルホン酸リチウム(1.73g、11.2mmol)を2時間70℃で加熱する。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。フラッシュクロマトグラフィ(70%の酢酸エチル/ヘキサン)での最終精製から、明褐色の泡沫状固体として表題化合物を得る。HPLCr.t.4.32min;C1928FN34についてのMS:m/z382.3(M+H)+
【0183】
ステップ5: (S)−[3−(7−フルオロ−1−イソプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの調製
0℃でジクロロメタン(20ml)中の(R)−[3−(7−フルオロ−1−イソプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルアミノ)−2−ヒドロキシ−プロピル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(ステップ4、1.84g、4.82mmol)及びトリエチルアミン(3.33ml、24.1mmol)に対してホスゲン(トルエン中の20%溶液、3.53ml、36.2mmol)を添加する。反応を室温まで温め、1時間攪拌する。混合物をジクロロメタンで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させて、次のステップで直接使用するのに適した表題化合物を得る(1.95g、99%)。HPLCr.t.5.28min;C2026FN35についてのMS:m/z408(M+H)+
【0184】
ステップ6: (R)−5−(R−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−7−フルオロ−1−イソプロピル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
室温で30分間50%のTFA/DCM(4ml)で(S)−[3−(7−フルオロ−1−イソプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(ステップ5、0.345g、0.665mmol)を処理する。反応を蒸発させ、表題化合物をTFA塩として単離する。HPLCr.t.3.43min;C1518FN33についてのMS:m/z308(M+H)+
【0185】
ステップ7: (S)−N−[3−(7−フルオロ−1−イソプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミドの調製
0℃でジクロロメタン(20ml)中の(R)−5−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−7−フルオロ−1−イソプロピル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(2.00g、4.74mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(3.30ml、19.0mmol)に対して酢酸無水物(0.671ml、7.12mmol)を添加する。反応を30分間0℃で攪拌し、次に室温で温める。混合物をジクロロメタンで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。残渣をPTLC(2%のMeOH/DCM)で精製してオフホワイトの固体(1.15g、70%)として表題化合物を得る。
【化37】

【0186】
実施例16:(S)−N−[3−(7−フルオロ−1−イソプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−プロピオンアミドの調製
【化38】

【0187】
0℃でジクロロメタン(5ml)中の(R)−5−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−7−フルオロ−1−イソプロピル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(実施例16、0.145g、0.344mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.239ml、1.37mmol)に対してプロピオン酸無水物(0.088ml、0.688mmol)を滴下にて添加する。反応を1時間室温で撹拌し、次にジクロロメタンで希釈し、水及び塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。残渣をPTLC(10%のメタノール/ジクロロメタン)により精製して明黄色の固体として表題化合物を得る。
【化39】


【0188】
実施例17:(S)−N−[2−オキソ−3−(2−オキソ−1−プロピル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミドの調製
【化40】

【0189】
ステップ1: (R)−[2−ヒドロキシ−3−(2−オキソ−1−プロピル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルアミノ)−プロピル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの調製
アセトニトリル(7ml)中の5−アミノ−1−プロピル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(調製5、0.530g、2.78mmol)、(S)−オキシラニルメチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.483g、2.78mmol)及びトリフルオロメタンスルホン酸リチウム(0.428g、2.78mmol)を1時間、90℃で加熱する。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。フラッシュクロマトグラフィ(70%の酢酸エチル/ヘキサン)による最終精製から、明褐色固体として表題化合物を得る。HPLCr.t.3.66min;C19H29N3O4についてのMS:m/z364(M+H)+
【0190】
ステップ2: (S)−[2−オキソ−3−(2−オキソ−1−プロピル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの調製
0℃でジクロロメタン(10ml)中の(R)−[2−ヒドロキシ−3−(2−オキソ−1−プロピル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルアミノ)−プロピル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(ステップ1、0.520g、1.43mmol)及びトリエチルアミン(0.998ml、7.15mmol)に対してホスゲン(トルエン中の20%溶液、0.978ml、10.0mmol)を添加し、30分間攪拌する。混合物をジクロロメタンで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させて、明黄色固体として表題化合物を得る。HPLCr.t.4.88min;C20H27N3O5についてのMS:m/z390(M+H)+
【0191】
ステップ3: (R)−5−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1−プロピル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
室温で15分間、(S)−[2−オキソ−3−(2−オキソ−1−プロピル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(ステップ2、0.220g、0.564mmol)を50%のTFA/DCM(4ml)で処理する。反応を蒸発させ、TFA塩として表題化合物を単離する。HPLCr.t.3.05min;C15H19N3O3についてのMS:m/z290.2(M+H)+
【0192】
ステップ4: (S)−N−[2−オキソ−3−(2−オキソ−1−プロピル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミドの調製
0℃でジクロロメタン(5ml)中の(R)−5−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1−プロピル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(ステップ3、0.228g、0.565mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.391ml、2.26mmol)に対して酢酸無水物(0.082ml、0.848mmol)を添加する。反応を60分間0℃で攪拌し、その後室温で温める。混合物をジクロロメタンで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。残渣をPTLC(10%のMeOH/DCM)で精製して、オフホワイトの固体として表題化合物を得る。
【化41】


【0193】
実施例18:(S)−N−[2−オキソ−3−(2−オキソ−1−プロピル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−プロピオンアミドの調製
【化42】

【0194】
0℃でジクロロメタン(3ml)中の(R)−5−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1−プロピル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(実施例17、0.140g、0.347mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(0.340ml、1.39mmol)に対してプロピオン酸無水物(0.089ml、0.694mmol)を滴下により添加する。反応を室温で1時間攪拌し、次にジクロロメタンで希釈し、水及び塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。残渣をPTLC(5%のMeOH/DCM)で精製して、黄色の固体として表題化合物を得る。
【化43】

【0195】
実施例19:(S)−N−[3−(7−フルオロ−2−オキソ−1−プロピル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミドの調製
【化44】

【0196】
ステップ1: (R)−[3−(7−フルオロ−2−オキソ−1−プロピル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルアミノ)−2−ヒドロキシ−プロピル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの調製
アセトニトリル(8ml)中の5−アミノ−7−フルオロ−1−プロピル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(調製6、0.500g、2.40mmol)、(S)−オキシラニルメチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル((0.417g、2.40mmol)及びトリフルオロメタンスルホン酸リチウム(0.368g、2.40mmol)を8時間、90℃で加熱する。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。フラッシュクロマトグラフィ(70%の酢酸エチル/ヘキサン)による最終精製から、黄色固体として純粋な表題化合物を得る。HPLCr.t.4.30min;C19H28FN3O4についてのMS:m/z382.3(M+H)+
【0197】
ステップ2: (S)−[3−(7−フルオロ−2−オキソ−1−プロピル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの調製
0℃でジクロロメタン(5ml)中の(R)−[3−(7−フルオロ−2−オキソ−1−プロピル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルアミノ)−2−ヒドロキシ−プロピル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルステップ5、0.400g、1.05mmol)及びトリエチルアミン(0.726ml、5.24mmol)に対してホスゲン(トルエン中の20%溶液、0.770ml、7.86mmol)を添加し、30分間攪拌する。混合物をジクロロメタンで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させて、暗黄色固体として表題化合物を得る。HPLCr.t.5.28min;C20H26FN3O5についてのMS:m/z408.1(M+H)+
【0198】
ステップ3: (R)−5−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−7−フルオロ−1−プロピル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
室温で15分間、(S)−[3−(7−フルオロ−2−オキソ−1−プロピル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.20g、0.491mmol)を50%のTFA/DCM(4ml)で処理する。反応を蒸発させ、TFA塩として生成物を単離する。HPLCr.t.3.43min;C15H18FN3O3についてのMS:m/z308.0(M+H)+
【0199】
ステップ4: (S)−N−[3−(7−フルオロ−2−オキソ−1−プロピル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミドの調製
0℃でジクロロメタン(4ml)中の(R)−5−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−7−フルオロ−1−プロピル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(0.206g、0.489mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.358ml、1.96mmol)に対して酢酸無水物(0.069ml、0.733mmol)を添加する。反応を30分間0℃で攪拌し、その後室温で温める。混合物をジクロロメタンで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。残渣をPTLC(5%のMeOH/DCM)で精製して、オフホワイトの固体として表題化合物を得る。
【化45】


【0200】
実施例20:(S)−N−[3−(7−フルオロ−2−オキソ−1−プロピル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−プロピオンアミドの調製
【化46】

【0201】
0℃でジクロロメタン(3ml)中の(R)−5−(5−ミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−7−フルオロ−1−プロピル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(実施例19、0.108g、0.257mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(0.176ml、1.03mmol)に対してプロピオン酸無水物(0.066ml、0.515mmol)を滴下により添加する。反応を室温で1時間攪拌し、次にジクロロメタンで希釈し、水及び塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。残渣をPTLC(5%のMeOH/DCM)で精製して、黄色の固体として表題化合物を得る。
【化47】

【0202】
実施例21:(S)−N−[3−(1−シクロプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミドの調製
【化48】

【0203】
ステップ1: (R)−[3−(1−シクロプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルアミノ)−2−ヒドロキシ−プロピル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの調製
アセトニトリル(10ml)中の5−アミノ−1−シクロプロピル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(調製7、1.30g、6.90mmol)、(S)−オキシラニルメチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(1.20g、6.90mmol)及びトリフルオロメタンスルホン酸リチウム(1.06g、6.90mmol)を3時間、90℃で加熱する。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。フラッシュクロマトグラフィ(70%の酢酸エチル/ヘキサン)による最終精製から、明褐色の固体として純粋な表題化合物を得る。HPLCr.t.3.48min;C19H27N3O4についてのMS:m/z362.3(M+H)+
【0204】
ステップ2: (S)−[3−(1−シクロプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの調製
0℃でジクロロメタン(10ml)中の(R)−[3−(1−シクロプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルアミノ)−2−ヒドロキシ−プロピル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(ステップ1、0.720g、1.99mmol)及びトリエチルアミン(1.38ml、9.96mmol)に対してホスゲン(トルエン中の20%溶液、1.95ml、19.9mmol)を添加し、30分間攪拌する。混合物をジクロロメタンで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。残渣をフラッシュクロマトグラフィ(70%の酢酸エチル/ヘキサン)により精製してオフホワイトの固体(0.58g、75%)として表題化合物を得る。HPLCr.t.4.63min;C20H25N3O5についてのMS:m/z388.2(M+H)+
【0205】
ステップ3: (R)−5−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1−シクロプロピル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
室温で15分間、(S)−[3−(1−シクロプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(ステップ2、0.240g、0.619mmol)を50%のTFA/DCM(4ml)で処理する。反応を蒸発させ、TFA塩として表題化合物を単離する。HPLCr.t.2.81min;C15H17FN3O3についてのMS:m/z288.1(M+H)+
【0206】
ステップ4: (S)−N−[3−(1−シクロプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミドの調製
0℃でジクロロメタン(5ml)中の5−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1−シクロプロピル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(ステップ3、0.260g、0.647mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.473ml、2.58mmol)に対して酢酸無水物(0.092ml、0.971mmol)を添加する。反応を60分間0℃で攪拌し、その後室温で温める。混合物をジクロロメタンで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。残渣をPTLC(10%のMeOH/DCM)で精製して、オフホワイトの固体として表題化合物を得る。
【化49】


【0207】
実施例22:(S)−N−[3−(1−シクロプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−プロピオンアミドの調製
【化50】

【0208】
0℃でジクロロメタン(4ml)中の(R)−5−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1−シクロプロピル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(実施例21、0.155g、0.387mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(0.265ml、1.55mmol)に対してプロピオン酸無水物(0.099ml、0.774mmol)を滴下により添加する。反応を室温で1時間攪拌し、次にジクロロメタンで希釈し、水及び塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。残渣をPTLC(5%のMeOH/DCM)で精製して、黄色の固体として表題化合物を得る。
【化51】

【0209】
実施例23:(S)−N−[3−(1−シクロプロピル−7−フルオロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−IH−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミドの調整
【化52】

【0210】
ステップ1: 1−シクロプロピル−7−フルオロ−5−ニトロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
粗製(2.3−ジフルオロ−5−ニトロフェニル)酢酸(実施例15、2.50g、11.5mmol)及びシクロプロピルアミン(6eq.、4.78ml、0.0691mol)をDMSO(10ml)中で混合し、20時間50℃で攪拌する。1分量で2Nの塩酸(40ml)を添加し、混合物を2時間室温で攪拌する。結果として得た明黄色の沈殿物をろ過し、水で洗浄し、真空下で乾燥させる。残渣をフラッシュクロマトグラフィ(20%の酢酸エチル/ヘキサン)で精製して黄色固体として表題化合物を得る。HPLCr.t.4.90min。C11H9FN2O3についてのMS:m/z235.0(M−H)-
【0211】
ステップ2: 5−アミノ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
90℃でエタノール(50ml)及び水(25ml)中の1−シクロプロピル−7−フルオロ−5−ニトロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(1.05g、4.44mmol)及び塩化アンモニウム(2.32g、44.5mmol)に対し小分量で鉄粉(0.994g、17.8mmol)を添加する。反応混合物を勢いよく攪拌し、60分間加熱し、室温まで冷却し、ジクロロメタン(250ml)で希釈する。セライトを通して混合物をろ過し、有機層を分離し、水と塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させて黄褐色固体として表題化合物を得る。HPLCr.t.2.62min;C11H11FN2OについてのMS:m/z207.2(M+H)+
【0212】
ステップ3: (R)−[3−(1−シクロプロピル−7−フルオロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルアミノ)−2−ヒドロキシ−プロピル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの調製
アセトニトリル(5ml)中の5−アミノ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(0.560g、2.72mmol)、(S)−オキシラニルメチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.472g、2.72mmol)及びトリフルオロメタンスルホン酸リチウム(0.415g、2.72mmol)を4.5時間85℃で加熱する。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。フラッシュクロマトグラフィ(70%の酢酸エチル/ヘキサン)での最終精製から、黄色の固体として表題化合物を得る。HPLCr.t.3.98min;C19H26FN3O4についてのMS:m/z380.1(M+H)+
【0213】
ステップ4: (S)−[3−(1−シクロプロピル−7−フルオロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの調製
0℃でジクロロメタン(5ml)中の(R)−[3−(1−シクロプロピル−7−フルオロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルアミノ)−2−ヒドロキシ−プロピル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(ステップ3、0.390g、1.03mmol)及びトリエチルアミン(0.711ml、5.13mmol)に対してホスゲン(トルエン中の20%溶液、0.754ml、7.71mmol)を添加し、30分間攪拌する。混合物をジクロロメタンで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させて、黄色固体として表題化合物を得る。HPLCr.t.4.96min;C20H24FN3O5についてのMS:m/z406(M+H)+
【0214】
ステップ5: (R)−5−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
室温で15分間50%のTFA/DCM(4ml)で(S)−[3−(1−シクロプロピル−7−フルオロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.20g、0.493mmol)を処理する。反応を蒸発させ、表題化合物をTFA塩として単離する。HPLCr.t.3.17min;C15H16FN3O3についてのMS:m/z306.3(M+H)+
【0215】
ステップ6: (S)−N−[3−(1−シクロプロピル−7−フルオロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミドの調製
0℃でジクロロメタン(4ml)中の(R)−5−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(0.207g、0.493mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.344ml、1.97mmol)に対して酢酸無水物(0.070ml、0.740mmol)を添加する。反応を30分間0℃で攪拌し、次に室温で温める。混合物をジクロロメタンで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。残渣をPTLC(5%のMeOH/DCM)で精製してオフホワイトの固体(0.125g、73%)として表題化合物を得る。
【化53】

【0216】
実施例24:(S)−N−[3−(1−sec−ブチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミドの調製
【化54】

【0217】
ステップ1: (R)−[3−(1−sec−ブチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルアミノ)−2−ヒドロキシ−プロピル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの調製
アセトニトリル(5ml)中の5−アミノ−1−sec−ブチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(調製8、0.480g、2.35mmol)、(S)−オキシラニルメチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.409g、2.35mmol)及びトリフルオロメタンスルホン酸リチウム(0.361g、2.35mmol)を5時間、90℃で加熱する。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。フラッシュクロマトグラフィ(70%の酢酸エチル/ヘキサン)による最終精製から、明褐色の泡沫状固体として表題化合物を得る。HPLCr.t.3.85min;C20H31N3O4についてのMS:m/z378.4(M+H)+
【0218】
ステップ2: (S)−[3−(1−sec−ブチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの調製
0℃でジクロロメタン(5ml)中の(R)−[3−(1−sec−ブチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルアミノ)−2−ヒドロキシ−プロピル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.330g、0.874mmol)及びトリエチルアミン(0.610ml、4.37mmol)に対してホスゲン(トルエン中の20%溶液、0.854ml、8.74mmol)を添加する。反応を室温で温め、1時間撹拌する。混合物をジクロロメタンで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させて、次のステップで直接使用するのに適した表題化合物を得る。HPLCr.t.5.15min;C21H29N3O5についてのMS:m/z404(M+H)+
【0219】
ステップ3: (R)−5−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1−sec−ブチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
室温で30分間、[3−(1−sec−ブチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.345g、0.665mmol)を50%のTFA/DCM(4ml)で処理する。反応を蒸発させ、TFA塩として表題化合物を単離する。HPLCr.t.3.32min;C16H21N3O3についてのMS:m/z304.2(M+H)+
【0220】
ステップ4: (S)−N−[3−(1−sec−ブチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミドの調製
0℃でジクロロメタン(4ml)中の(R)−5−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1−sec−ブチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(ステップ3、0.200g、0.479mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.332ml、1.91mmol)に対して酢酸無水物(0.070ml、0.718mmol)を添加する。反応を30分間0℃で攪拌し、その後室温で温める。混合物をジクロロメタンで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。残渣をPTLC(5%のMeOH/DCM)で精製して、オフホワイトの固体として表題化合物を得る。
【化55】


【0221】
実施例25:(S)−N−[3−(1−sec−ブチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−プロピオンアミドの調製
【化56】

【0222】
0℃でジクロロメタン(4ml)中の(R)−5−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1−sec−ブチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(実施例24、0.170g、0.407mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(0.279ml、1.63mmol)に対してプロピオン酸無水物(0.104ml、0.814mmol)を滴下により添加する。反応を室温で1時間攪拌し、次にジクロロメタンで希釈し、水及び塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。残渣をPTLC(5%のMeOH/DCM)で精製して、黄色の固体として表題化合物を得る。
【化57】

【0223】
実施例26:(S)−N−[3−(1−シクロプロピルメチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミドの調製
【化58】

【0224】
ステップ1: (R)−[3−(1−シクロプロピルメチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルアミノ)−2−ヒドロキシ−プロピル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの調製
アセトニトリル(5ml)中の5−アミノ−1−シクロプロピルメチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(調製7、0.400g、1.98mmol)、(S)−オキシラニルメチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.344g、1.98mmol)及びトリフルオロメタンスルホン酸リチウム(0.304g、1.98mmol)を4時間、90℃で加熱する。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。フラッシュクロマトグラフィ(70%の酢酸エチル/ヘキサン)による最終精製から、明褐色の泡沫状固体として表題化合物を得る。HPLCr.t.3.76min;C20H29N3O4についてのMS:m/z376.4(M+H)+
【0225】
ステップ2: (S)−[3−(1−シクロプロピルメチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの調製
0℃でジクロロメタン(5ml)中の(R)−[3−(1−シクロプロピルメチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルアミノ)−2−ヒドロキシ−プロピル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.280g、0.745mmol)及びトリエチルアミン(0.520ml、3.73mmol)に対してホスゲン(トルエン中の20%溶液、0.728ml、7.45mmol)を添加する。反応を室温まで温め、1時間攪拌する。混合物をジクロロメタンで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させて、次のステップで直接使用するのに適した表題化合物を得る。HPLCr.t.5.01min;C21H27N3O5についてのMS:m/z402(M+H)+
【0226】
ステップ3: (R)−5−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1−シクロプロピルメチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
室温で30分間、(S)−[3−(1−シクロプロピルメチル−1−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.210g、0.523mmol)を50%のTFA/DCM(4ml)で処理する。反応を蒸発させ、TFA塩として表題化合物を単離する。HPLCr.t.3.21min;C16H19N3O3についてのMS:m/z302.1(M+H)+
【0227】
ステップ4: (S)−N−[3−(1−シクロプロピルメチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミドの調製
0℃でジクロロメタン(4ml)中の(R)−5−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1−シクロプロピルメチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(0.217g、0.523mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.362ml、2.09mmol)に対して酢酸無水物(0.076ml、0.784mmol)を添加する。反応を30分間0℃で攪拌し、その後室温で温める。混合物をジクロロメタンで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。残渣をPTLC(5%のMeOH/DCM)で精製して、オフホワイトの固体として表題化合物を得る。
【化59】


【0228】
実施例27:(S)−N−[3−(1−シクロプロピルメチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−プロピオンアミドの調製
【化60】

【0229】
0℃でジクロロメタン(3ml)中の(R)−5−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1−シクロプロピルメチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(実施例26、0.155g、0.373mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(0.273ml、1.49mmol)に対してプロピオン酸無水物(0.095ml、0.746mmol)を滴下により添加する。反応を室温で1時間攪拌し、次にジクロロメタンで希釈し、水及び塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。残渣をPTLC(5%のMeOH/DCM)で精製して、オフホワイトの固体として表題化合物を得る。
【化61】

【0230】
実施例28:(S)−N−{3−[1−(2−フルオロ−1−メチル−エチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル]−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル}−アセトアミドの調製
【化62】

【0231】
ステップ1: (R)−{3−[1−(2−フルオロ−1−メチル−エチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルアミノ]−2−ヒドロキシ−プロピル}−カルバミン酸tert−ブチルエステルの調製
アセトニトリル(5ml)中の5−アミノ−1−(2−フルオロ−1−メチル−エチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(調製10、0.370g、1.77mmol)、(S)−オキシラニルメチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.308g、1.77mmol)及びトリフルオロメタンスルホン酸リチウム(0.271g、1.77mmol)を3時間、90℃で加熱する。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。PTLC(5%のメタノール/ジクロロメタン)による最終精製から、オフホワイトの固体として表題化合物を得る。HPLCr.t.3.59min;C19H28FN3O4についてのMS:m/z382.3(M+H)+
【0232】
ステップ2: (S)−{3−[1−(2−フルオロ−1−メチル−エチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル]−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステルの調製
0℃でジクロロメタン(5ml)中の(R)−{3−[1−(2−フルオロ−1−メチル−エチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルアミノ]−2−ヒドロキシ−プロピル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.330g、0.865mmol)及びトリエチルアミン(0.600ml、4.32mmol)に対してホスゲン(トルエン中の20%溶液、0.635ml、6.48mmol)を添加する。反応を室温まで温め、1時間攪拌する。混合物をジクロロメタンで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させて、次のステップで直接使用するのに適した表題化合物を得る。HPLCr.t.4.78min;C20H26FN3O5についてのMS:m/z408.1(M+H)+
【0233】
ステップ3: (R)−5−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1−(2−フルオロ−1−メチル−エチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
室温で30分間、(S)−{3−[1−(2−フルオロ−1−メチル−エチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル]−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.250g、0.614mmol)を50%のTFA/DCM(4ml)で処理する。反応を蒸発させ、TFA塩として表題化合物を単離する。HPLCr.t.2.95min;C15H18FN3O3についてのMS:m/z308.0(M+H)+
【0234】
ステップ4: (S)−N−{3−[1−(2−フルオロ−1−メチル−エチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル]−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル}−アセトアミドの調製
0℃でジクロロメタン(5ml)中の5−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1−(2−フルオロ−1−メチル−エチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(0.250g、0.593mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.435ml、2.37mmol)に対して酢酸無水物(0.084ml、0.889mmol)を添加する。反応を30分間0℃で攪拌し、その後室温で温める。混合物をジクロロメタンで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。残渣をPTLC(5%のMeOH/DCM)で精製して、暗褐色の固体として表題化合物を得る。
【化63】


【0235】
実施例29:(S)−N−[3−(1−シクロプロピルメチル−7−フルオロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミドの調製
【化64】

【0236】
ステップ1: 1−シクロプロピルメチル−7−フルオロ−5−ニトロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
粗製(2,3−ジフルオロ−5−ニトロフェニル)酢酸(実施例15、2.50g、11.5mmol)及び(アミノメチル)シクロプロパン(6eq.、5.98ml、0.0691mol)をDMSO(10ml)中で混合し、20時間45℃で攪拌する。1分量で2Nの塩酸(40ml)を添加し、混合物を2時間室温で攪拌する。結果として得た明黄色の沈殿物をろ過し、水とエーテルで洗浄し、真空下で乾燥させて黄色固体として表題化合物を得る。HPLCr.t.4.91min。C12H11FN2O3についてのMS:m/z251.2(M+H)+
【0237】
ステップ2: 5−アミノ−1−シクロプロピルメチル−7−フルオロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
90℃でエタノール(20ml)及び水(10ml)中の1−メチル−5−ニトロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(1.00g、4.52mmol)及び塩化アンモニウム(2.40g、45.2mmol)に対し小分量で鉄粉(0.995g、18.1mmol)を添加する。反応混合物を勢いよく攪拌し、60分間加熱し、室温まで冷却し、ジクロロメタン(100ml)で希釈する。セライトを通して混合物をろ過し、有機層を分離し、水と塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させて暗褐色固体として表題化合物を得る。HPLCr.t.3.13min;C16H18FN3O3についてのMS:m/z221.0(M+H)+
【0238】
ステップ3: (R)−[3−(1−シクロプロピルメチル−7−フルオロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルアミノ)−2−ヒドロキシ−プロピル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの調製
アセトニトリル(20ml)中の5−アミノ−1−シクロプロピルメチル−7−フルオロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(ステップ2、1.00g、4.55mmol)、(S)−オキシラニルメチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.79g、4.55mmol)及びトリフルオロメタンスルホン酸リチウム(0.618g、4.55mmol)を16時間90℃で加熱する。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。フラッシュクロマトグラフィ(70%の酢酸エチル/ヘキサン)での最終精製から、白色固体として表題化合物を得る。HPLCr.t.4.35min;C20H28FN3O4についてのMS:m/z394.1(M+H)+
【0239】
ステップ4: (S)−[3−(1−シクロプロピルメチル−7−フルオロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルの調製
0℃でジクロロメタン(15ml)中の(R)−[3−(1−シクロプロピルメチル−7−フルオロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルアミノ)−2−ヒドロキシ−プロピル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.74g、1.88mmol)及びトリエチルアミン(0.95ml、94.1mmol)に対してホスゲン(トルエン中の20%溶液、1.50ml、14.1mmol)を添加し、その後0℃で20分間攪拌する。混合物をジクロロメタンで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。残渣をフラッシュクロマトグラフィ(70%の酢酸エチル/ヘキサン)で精製し白色固体として表題化合物を得る。HPLCr.t.5.39min;C21H26FN3O5についてのMS:m/z420.1(M+H)+
【0240】
ステップ5: (R)−5−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1−シクロプロピルメチル−7−フルオロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの調製
室温で60分間50%のTFA/DCM(10ml)で(S)−[3−(1−シクロプロピルメチル−7−フルオロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.48g、1.14mmol)を処理する。反応を蒸発させ、表題化合物をTFA塩として単離する。HPLCr.t.3.61min;C16H18FN3O3についてのMS:m/z320.3(M+H)+
【0241】
ステップ6: (S)−N−[3−(1−シクロプロピルメチル−7−フルオロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミドの調製
0℃でジクロロメタン(15ml)中の(R)−5−(5−アミノメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イル)−1−シクロプロピルメチル−7−フルオロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(0.100g、0.312mmol)及びピリジン(0.080ml、0.938mmol)に対して酢酸無水物(0.040ml、0.374mmol)を添加する。反応を30分間0℃で攪拌し、次に室温で温める。混合物をジクロロメタンで希釈し、水と塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させる。残渣をPTLC(10%のMeOH/DCM)で精製してオフホワイトの固体として表題化合物を得る。
【化65】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式(I):
【化1】

{式中
1がCH又はCFであり;
1が、フルオロ原子で任意に置換される−C1-4アルキルであるか、又はR1は−C3-5シクロアルキルであり;そして
2が−C1-2アルキルである。}で表される
化合物又は医薬として許容されるその塩。
【請求項2】
2がCH3である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
1がメチル、エチル、プロピル又はイソプロピルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
以下の:
(1) (S)−N−[3−(1−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド、
(2) (S)−N−[3−(1−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−プロピオンアミド、
(3) N−[3−(7−フルオロ−1−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド、
(4) (S)−N−[3−(7−フルオロ−1−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−プロピオンアミド、
(5) (S)−N−[3−(1−エチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド、
(6) (S)−N−[3−(1−エチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−プロピオンアミド、
(7) (S)−N−[3−(1−エチル−7−フルオロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド、
(8) (S)−N−[3−(1−エチル−7−フルオロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−プロピオンアミド、
(9) (S)−N−{3−[1−(2−フルオロ−エチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル]−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル}−アセトアミド、
(10) (S)−N−{3−[1−(2−フルオロ−エチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル]−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル}−プロピオンアミド、
(11) (S)−N−{3−[7−フルオロ−1−(2−フルオロ−エチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル]−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル}−アセトアミド、
(12) (S)−N−{3−[7−フルオロ−1−(2−フルオロ−エチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル]−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル}−プロピオンアミド、
(13) (S)−N−[3−(1−イソプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド
(14) (S)−N−[3−(1−イソプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−プロピオンアミド、
(15) (S)−N−[3−(7−フルオロ−1−イソプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド、
(16) (S)−N−[3−(7−フルオロ−1−イソプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−プロピオンアミド、
(17) (S)−N−[2−オキソ−3−(2−オキソ−1−プロピル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド、
(18) (S)−N−[2−オキソ−3−(2−オキソ−1−プロピル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−オキサゾリジン−5−イルメチル]−プロピオンアミド、
(19) (S)−N−[3−(7−フルオロ−2−オキソ−1−プロピル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド、
(20) (S)−N−[3−(7−フルオロ−2−オキソ−1−プロピル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−プロピオンアミド、
(21) (S)−N−[3−(1−シクロプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド、
(22) (S)−N−[3−(1−シクロプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−プロピオンアミド、
(23) (S)−N−[3−(1−シクロプロピル−7−フルオロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド、
(24) (S)−N−[3−(1−sec−ブチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド、
(25) (S)−N−[3−(1−sec−ブチル−オキソ−2,3−ジヒドロ−lH−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−プロピオンアミド、
(26) (S)−N−[3−(1−シクロプロピルメチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミド、
(27) (S)−N−[3−1−シクロプロピルメチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−プロピオンアミド、
(28) (S)−N−{3−[1−(2−フルオロ−1−メチル−エチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル]−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル}−アセトアミド、又は
(29) (S)−Ν−[3−(1−シクロプロピルメチル−7−フルオロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−2−オキソ−オキサゾリジン−5−イルメチル]−アセトアミドである、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
式(I)の化合物又は医薬として許容されるその塩、及び医薬として許容される担体を含む医薬組成物。
【請求項6】
請求項1に記載の化合物の薬学的有効量を治療対象の哺乳動物に投与するステップを含む、細菌感染の治療方法。
【請求項7】
請求項1に記載の化合物が経口投与される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
請求項1に記載の化合物が非経口、局所、直腸又は鼻腔内投与される、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記化合物が一日体重1kgあたり約0.1〜約100mgの量で投与される、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記化合物が一日体重1kgあたり約1〜約50mg/kgの量で投与される、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
耳感染、眼感染、気道感染、皮膚及び皮膚構造感染、細菌性心内膜炎、骨髄炎、心内膜炎又は糖尿病足病変である、請求項6に記載の細菌感染。
【請求項12】
グラム陽性菌、グラム陰性菌、嫌気生物及び抗酸菌によってひき起こされる請求項6に記載の細菌感染。
【請求項13】
ブドウ球菌、連鎖球菌、腸球菌、ヘモフィルス菌、モラクセラ属、バクテロイデス、クロストリジウム、マイコバクテリウム、又はクラミジアを含む細菌によってひき起こされる、請求項6に記載の細菌感染。
【請求項14】
ブドウ球菌がS.アウレウス(S. aureus)及びS.エピデルミディス(S. epidermidis)であり;連鎖球菌がS.ピロゲネス(S. pyogenes)のS.ニューモニエ(S. pneumoniae)であり;腸球菌がE.ファエカリス(E. faecalis)であり;ヘモフィルス菌がH.インフルエンザ(H. influenzae)であり;モラクセラ属がM.カタラリス(M. catarrhalis)であり;マイコバクテリウムがM.チューバーキュローシス(M. tuberculosis)又はマイコバクテリウム・アビウム(Mycobacterium avium)である、請求項13に記載の細菌。
【請求項15】
多薬物耐性S.アウレウス(S. aureus)によってひき起こされる感染である、請求項6に記載の細菌感染。

【公表番号】特表2008−509125(P2008−509125A)
【公表日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−524412(P2007−524412)
【出願日】平成17年7月19日(2005.7.19)
【国際出願番号】PCT/IB2005/002196
【国際公開番号】WO2006/016220
【国際公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【出願人】(504396379)ファルマシア・アンド・アップジョン・カンパニー・エルエルシー (130)
【Fターム(参考)】